JPH11172134A - 易分散性、耐光性および耐熱性の良好な有機顔料の製法 - Google Patents

易分散性、耐光性および耐熱性の良好な有機顔料の製法

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JPH11172134A
JPH11172134A JP34494497A JP34494497A JPH11172134A JP H11172134 A JPH11172134 A JP H11172134A JP 34494497 A JP34494497 A JP 34494497A JP 34494497 A JP34494497 A JP 34494497A JP H11172134 A JPH11172134 A JP H11172134A
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Minoru Wagi
稔 和木
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Mikuni Color Ltd
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MIKUNI COLOR WORKS
Mikuni Color Ltd
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B41/00Special methods of performing the coupling reaction
    • C09B41/001Special methods of performing the coupling reaction characterised by the coupling medium

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 易分散性、耐光性および耐熱性の良好な有機
顔料を製造する。 【解決手段】 ジアゾ成分またはテトラゾ成分およびカ
ップラー成分から有機顔料を合成する際に、これらのう
ちの少なくとも一方に、水性液中に溶解またはコロイド
状に分散させた金属化合物を含有させ、かつカップラー
成分に顔料分散剤を混合溶解させたのち、ジアゾ成分ま
たはテトラゾ成分およびカップラー成分を反応させて有
機顔料を合成する、または水性液中に溶解またはコロイ
ド状に分散させた金属化合物含有液と、有機溶剤および
(または)無機酸もしくは塩基性物質によって溶解また
はコロイド状に分散させた有機顔料含有液との少なくと
も一方に顔料分散剤を混合溶解させ、前記金属酸化物含
有液および有機顔料含有液を混合し、析出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易分散性、耐光性
および耐熱性の良好な有機顔料の製法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
から、塗料、印刷インキ、筆記具用インキ、捺染、プラ
スチックなどの用途に顔料が多く用いられてきている。
しかしながら、太陽光中の紫外線などに長時間耐えうる
耐光性が良好な有機顔料は少なく、耐熱性も乏しいもの
がほとんどである。
【0003】これらの欠点を解消する方法として、各種
の紫外線吸収剤や紫外線遮蔽剤を顔料と一緒に配合する
方法が試みられている。たとえば、ベンゾトリアゾー
ル、パラアミノ安息香酸、ベンゾフェノン、ケイ皮酸、
ウロカニン酸系化合物、サリチル酸系化合物などの有機
化合物(紫外線吸収剤)や、酸化チタン、酸化亜鉛など
の金属酸化物(紫外線遮蔽剤)を用いる方法が試みられ
ている。
【0004】しかし、紫外線吸収剤は有機化合物である
ために、それ自体耐光性がよくなく紫外線で劣化しやす
く、また安全性の面でも問題があるものもある。
【0005】一方、酸化チタンや酸化亜鉛などの金属酸
化物は紫外線遮蔽剤としてはすぐれたものであり、従来
より化粧品の日焼け止めなどに使用されてきている。
【0006】しかし、これらは無機顔料に属しており、
隠蔽性があるために有機顔料と配合したばあいの透明感
に欠け、また比重が重いために分散後の安定性がわるく
沈殿などが生じる。そこで、ニーダー、ロールミル、ス
パイクミルなどの強力な剪断力を有する分散機で分散粒
子径を小さくして経時安定性を向上させることが試みら
れているが、無機顔料は固くてつぶれにくく、沈殿が起
こりやすく、満足なものがえられていない。
【0007】本来、耐光性や耐熱性などの諸物性は、顔
料の化学構造に起因していることが多く、本質的にこれ
らの物性を改善するためには、添加剤を加えるよりも顔
料粒子の表面に無機物などの物性向上剤を被覆する方法
が多く提案されている。
【0008】たとえばヒドロキシル基を含有する中間層
を介して金属酸化物を顔料粒子に被覆させる方法(特開
昭64−16871号公報)や、金属アルコキシドを加
水分解させて顔料表面に被覆させ、耐熱性を向上させる
方法(特開昭63−120766号公報および特開昭6
3−137966号公報)や、無機白色顔料をアルミニ
ウムレーキ化黄色顔料で被覆した有機−無機複合顔料の
製法(特開平8−127732号公報)などが提案され
ている。
【0009】しかし、これらの方法でえられる顔料は隠
蔽性が強く透明感に欠けていたり、顔料粒子の一次粒子
の表面全体にかつ均一に被覆されていないために耐光性
や耐熱性が充分に向上しなかったり、顔料を分散させに
くいために充分な分散安定性がえられず、品質的に満足
のいくところまで至っていない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記のごとき
実情にもとづいてなされたものであり、有機顔料の長所
である高彩度および高着色性を維持し、欠点である耐光
性および耐熱性を改善し、かつ分散が容易で経時安定性
にすぐれた顔料を提供するためになされたものであり、
ジアゾ成分またはテトラゾ成分およびカップラー成分か
ら有機顔料を合成する際に、ジアゾ成分またはテトラゾ
成分およびカップラー成分のうちの少なくとも一方に、
水性液中に溶解またはコロイド状に分散せしめられた金
属化合物が含有せしめられ、かつカップラー成分に顔料
分散剤が混合溶解せしめられたのち、ジアゾ成分または
テトラゾ成分およびカップラー成分を反応させて有機顔
料を合成することを特徴とする易分散性、耐光性および
耐熱性の良好な有機顔料の製法(請求項1)、水性液中
に溶解またはコロイド状に分散せしめられた金属化合物
含有液と、有機溶剤および(または)無機酸もしくは塩
基性物質によって溶解またはコロイド状に分散せしめら
れた有機顔料含有液との少なくとも一方に顔料分散剤が
混合溶解せしめられており、前記金属化合物含有液およ
び有機顔料含有液を混合し、析出させることを特徴とす
る易分散性、耐光性および耐熱性の良好な有機顔料の製
法(請求項2)、金属化合物の水性液中での溶解または
コロイド状への分散が無機酸または塩基性物質を用いて
行なわれる請求項1または2記載の製法(請求項3)、
有機顔料に対して、金属化合物を0.1〜30.0%
(重量%、以下同様)、顔料分散剤を0.5〜50.0
%使用する請求項1、2または3記載の製法(請求項
4)、金属化合物が、チタン、亜鉛、鉄、アルミニウ
ム、カルシウム、バナジウム、コバルト、ニッケル、
銅、セリウム、スズ、クロム、鉛、タングステン、バリ
ウム、ベリリウム、モリブデン、ケイ素、マグネシウ
ム、カドミウム、マンガン、ジルコニウム、イットリウ
ムおよびアンチモンから選ばれた金属の酸化物、水和酸
化物、およびそれらの塩の1種以上である請求項1、
2、3または4記載の製法(請求項5)、および顔料分
散剤がカルボキシル基を有する酸価50〜300の水溶
性樹脂であり、スチレン単位および(または)α−メチ
ルスチレン単位を35%以上含有する重量平均分子量が
2000〜20000の重合体である請求項1または2
記載の製法(請求項6)に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、ジアゾ成分またはテ
トラゾ成分およびカップラー成分を反応させて有機顔料
が製造される。
【0012】前記ジアゾ成分またはテトラゾ成分として
は、モノアゾ系有機顔料またはジスアゾ系有機顔料の製
造に使用されるものであればとくに限定なく使用しう
る。たとえばm−ニトロ−p−トルイジン、p−クロロ
−o−ニトロアニリン、m−ニトロ−o−アニシジン、
2,4−ジニトロアニリン、2,4,5−トリクロロア
ニリン、m−クロロアニリン、o−クロロアニリン、o
−クロロ−p−ニトロアニリン、2,5−ジクロロアニ
リン、p−ニトロ−o−トルイジン、3,3′−ジクロ
ロベンジジン、ダイアニシジン、α−ナフチルアミンの
ごときアミノ化合物を鉱酸塩の形にさせた冷水溶液に亜
硝酸ソーダ溶液を加えてジアゾ化またはテトラゾ化させ
たものが具体例としてあげられる。前記ジアゾ成分また
はテトラゾ成分は、一般に濃度1〜10%程度の溶液と
して使用される。
【0013】前記カップラー成分も、モノアゾ系有機顔
料またはジスアゾ系有機顔料の製造に使用されるもので
あればとくに限定なく使用しうる。たとえばアセト酢酸
アニリド、アセト酢酸−m−キシリダイド、アセト酢酸
−o−トルイダイド、アセト酢酸−o−アニシダイド、
β−ナフトール、ナフトールAS、ナフトールAS−B
S、ナフトールAS−TR、1−フェニル−3−メチル
−5−ビラゾロン、1−フェニル−3−カルボキシエチ
ル−5−ピラゾロン、ベンズイミダゾロンのごとき化合
物を水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの液に溶解
させたものが具体例としてあげられる。前記カップラー
成分は一般に濃度0.5〜5%程度の液として使用され
る。
【0014】前記ジアゾ成分またはテトラゾ成分および
カップラー成分からの有機顔料の製造は、これら2つの
成分をカップリング反応させることにより行なわれる
が、反応は通常ゆっくりと行なうのが好ましく、カップ
ラー成分の中にジアゾ成分またはテトラゾ成分を滴下さ
せるか、別の水の中に両成分を同時に滴下していくのが
好ましい。
【0015】前記ジアゾ成分またはテトラゾ成分および
カップラー成分の混合割合は、等モルで反応させるのが
望ましく、反応温度は概して15〜50℃の範囲であれ
ばよい。
【0016】反応後、モノアゾ系有機顔料またはジスア
ゾ系有機顔料は、濾過水洗されたのち、ペースト状態で
使用されるか、乾燥して粉末にして用いられる。
【0017】前記モノアゾ系有機顔料の具体例として
は、たとえばファストイエローG(C.I.PY−
1)、ファストイエロー10G(C.I.PY−3)、
ファストイエロー5G(C.I.PY−5)、ブリリア
ントスカーレット(C.I.PR−22)、ブリリアン
トカーミンBS(C.I.PR−114)などがあげら
れ、前記ジスアゾ系有機顔料の具体例としては、たとえ
ばジスアゾイエローG(C.I.PY−12)、ジスア
ゾイエローHR(C.I.PY−83)、ピラゾロンオ
レンジ(C.I.PO−13)、バルカンオレンジ
(C.I.PO−16)、ピラゾロンレッドB(C.
I.PR−38)などがあげられる。
【0018】本発明では、ジアゾ成分またはテトラゾ成
分およびカップラー成分から有機顔料を製造する際に、
ジアゾ成分またはテトラゾ成分およびカップラー成分の
うちの少なくとも一方に、水性液中に溶解またはコロイ
ド状に分散せしめられた金属化合物が含有せしめられ、
かつカップラー成分に顔料分散剤が混合溶解せしめられ
たのち、ジアゾ成分またはテトラゾ成分およびカップラ
ー成分を混合することにより、易分散性、耐光性および
耐熱性の良好な有機顔料(以下、改質顔料(1)ともい
う)が合成される。
【0019】前記金属化合物は、ジアゾ成分またはテト
ラゾ成分とカップラー成分のいずれか一方または両方の
どこに含有されていてもよいが、作業効率の点から、ど
ちらか一方に含有されているのが好ましい。
【0020】前記金属化合物は、主としてえられる改質
顔料(1)の耐光性および耐熱性を良好にするために使
用される成分であり、また、前記顔料分散剤は、主とし
てえられる改質顔料(1)の分散性を良好にするために
使用される成分である。
【0021】なお、前記易分散性とは、後述するよう
に、本発明の製法による顔料を一定の条件で分散機で分
散させたときの粒子の平均粒子径を測定し、同一の化学
構造をもつ従来の顔料と比較して微細な平均粒子径にな
り、つぶれやすいことをいう。
【0022】また、前記耐光性が良好とは、後述するよ
うに、カーボンアークフェードメーターで耐光性促進試
験を行ない、本発明の製法による顔料が同一の化学構造
をもつ従来の顔料と比較して、ブルースケールの判定基
準にしたがって変退色が少ないことをいう。
【0023】さらに、前記耐熱性が良好とは、後述する
ように、オーブン中で200℃、30分間放置し、色相
の変化の度合い(色差ΔE)を測定したばあいに、本発
明の製法による顔料が同一の化学構造をもつ従来の顔料
と比較して色差の値が小さいことをいう。
【0024】前記金属化合物の例としては、チタン、亜
鉛、鉄、アルミニウム、カルシウム、バナジウム、コバ
ルト、ニッケル、銅、セリウム、スズ、クロム、鉛、タ
ングステン、バリウム、ベリリウム、モリブデン、ケイ
素、マグネシウム、カドミウム、マンガン、ジルコニウ
ム、イットリウム、アンチモンの1種または2種以上の
酸化物、水和酸化物、およびそれらの塩があげられる。
これらは単独で用いてもよく2種以上併用してもよい。
これらのうちではチタン、亜鉛、鉄、カルシウム、マグ
ネシウムを金属成分とする化合物がコストおよび安全面
から好ましい。
【0025】前記水性液とは、水または水と無機酸また
は塩基性物質などの1種以上との混合物であり、水をベ
ースとする液のことである。水性液であるために、前記
金属化合物を安定に溶解またはコロイド状に分散させる
ことができる。
【0026】なお、前記コロイド状というのは、粒子径
が10〜100nmの範囲のものをいい、また、溶解と
は、粒子径が10nm未満のものをいう。測定はレーザ
ー光散乱法の光子相関法の原理に基づいた測定機器(コ
ールターN4)により行なう。
【0027】前記金属化合物を水性液中に溶解またはコ
ロイド状に分散させる際に、金属化合物が水和酸化物や
塩化物のような比較的水に溶解しやすい形になっている
ものは問題が少ないが、酸化物のような水に溶解しにく
い形のものは、無機酸または塩基性物質を用いて、具体
的には10〜100%程度の濃度で無機酸または塩基性
物質を含む(水性)液を用いて行なってもよい。
【0028】前記無機酸の例としては、塩酸、硫酸、硝
酸などの鉱酸があげられ、塩基性物質の例としては、ア
ンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モルホリンなどの有機アミ
ン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウムなどのアルカリ金属化合物などがあげられる。
【0029】前記金属化合物を水性液中に溶解またはコ
ロイド状に分散させた液中における金属化合物の濃度
は、一般に0.2〜20%、さらには0.5〜10%で
あるのが粘度と溶解性の点から好ましい。
【0030】前記金属化合物は、溶解またはコロイド状
に分散せしめられることによって、つぎの工程で有機顔
料とともに析出させ、有機顔料の耐光性および耐熱性を
改善することができる。そうすることによって有機顔料
の長所である高彩度および高着色性を維持しながら、目
的とする耐光性および耐熱性の改善を行なうことができ
る。一般に、有機顔料のスラリー状態つまり分散機など
でほぐした状態においては、一次粒子の表面エネルギー
が大きいために凝集した粒子をせいぜい二次粒子ぐらい
までしかほぐすことができない。このような粒子の表面
を被覆して有機顔料の改質を行なおうとしても、良好な
特性のものはえられていない。一方、本発明では、詳細
は不明であるが、有機顔料の合成工程において、溶解ま
たはコロイド状に分散せしめられた金属化合物を共存さ
せることによってカップリング反応ののちに形成される
一次粒子の中に金属化合物をとりこませたり、表面に金
属化合物を析出させて被覆させたりすることができ、そ
ののち凝集を起こしたとしても微細なレベルで有機顔料
の改質が行なわれるため良好な特性のものがえられると
考えられる。この際、pH調整は重要な要素である。p
Hは顔料分散剤が析出しやすい酸性側のpHにするのが
好ましい。
【0031】有機顔料を改質するのに用いる前記金属化
合物の量は有機顔料に対して0.1〜30.0%、さら
には0.5〜28%であるのが好ましい。使用量が0.
1%未満のばあいには耐光性や耐熱性などの改善効果が
充分に発揮されず、また30.0%より多く使用しても
改質するのに必要な量に達しており、それ以上用いるこ
とによる効果はえられず、比重が重いため分離沈降など
の安定性の問題を生じる可能性がある。
【0032】前記顔料分散剤としては、カルボキシル基
を有する酸価が50〜300、さらには80〜250の
範囲にある水溶性樹脂であり、スチレン単位および(ま
たは)α−メチルスチレン単位を35%以上含有する重
量平均分子量が2000〜20000、さらには250
0〜15000の重合体が好ましい。前記酸価が小さす
ぎるばあいにはアルカリ中和での水溶化が難しく、ま
た、大きすぎるばあいには乾燥後の耐水性がわるくなる
傾向にある。さらに、重量平均分子量が極端に小さくて
も大きくても分散性能に劣る傾向にある。
【0033】前記顔料分散剤の具体例としては、たとえ
ばスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メチルス
チレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−
アクリル酸エステル(C1〜C4程度の低級アルキルエス
テル、以下同様)共重合体、スチレン−メタクリル酸共
重合体もしくはスチレン−メタクリル酸−アクリル酸エ
ステル共重合体など;たとえばスチレン−マレイン酸共
重合体、スチレン−メチルスチレン−マレイン酸共重合
体、スチレン−アクリル酸エステル−マレイン酸共重合
体もしくはスチレン−メタクリル酸エステル−マレイン
酸共重合体など;たとえばスチレン−アクリル酸エステ
ル−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−メタリル
スルホン酸共重合体もしくはスチレン−アクリル酸エス
テル−アリルスルホン酸共重合体など、またはそれらの
ナトリウム、カリウム、アンモニウムやアミン類などの
塩をあげることができる。これらは単独で用いてもよく
2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちで
はスチレン−アクリル酸系(スチレンとアクリル酸を含
む系)からの共重合体が易分散性の効果が大きいため好
ましい。また、酸価などの特性が前記の範囲のものが好
ましい。
【0034】前記顔料分散剤の使用量としては、有機顔
料に対して0.5〜50.0%、さらには2〜45%で
あるのが好ましい。使用量が0.5%未満のばあい、分
散が容易でなく、分散にかなりの時間が消費される傾向
にあり、50.0%より多くなると、粘度が高くなり、
分散性もそれ以上向上しない傾向にある。
【0035】前記顔料分散剤は、通常、pHはアルカリ
側であるためカップラー成分に含まれるのが好ましい。
同時に顔料分散剤を混合溶解させておくことによって、
顔料分散剤も有機顔料の一次粒子とともに析出しやす
く、易分散性の有機顔料がえられやすくなる。
【0036】たとえば、モノアゾ系顔料またはジスアゾ
系顔料を合成する工程において、ジアゾ成分もしくはテ
トラゾ成分またはカップラー成分中に金属化合物と顔料
分散剤とを溶解またはコロイド状に分散させておき、顔
料合成工程において有機顔料生成とともに析出させる。
有機顔料粒子とともに、目的とする金属化合物および顔
料分散剤を効率よく析出させるには、pHを析出しやす
いように、たとえば溶解させている溶液の反対側のpH
域に調整したり、凝集沈殿剤、たとえば硫酸バンドなど
を添加するのが好ましい。
【0037】なお、金属化合物の表面を改質して、有機
顔料との密着性を強固にするためにカップリング剤を添
加してもよい。カップリング剤の種類としては、アルミ
ニウム系、チタニウム系、シラン系などのカップリング
剤があげられる。金属化合物と一緒に添加しておくのが
好ましい。
【0038】金属化合物および顔料分散剤を合成された
有機顔料とともに析出させることによってえられる改質
顔料(1)は、通常の濾過水洗工程、必要ならばさらに
乾燥工程を経て粉末の改質顔料(1)としてうることが
できる。
【0039】易分散性、耐光性および耐熱性の良好な有
機顔料(改質顔料(2))は、水性液中に溶解またはコ
ロイド状に分散せしめられた金属化合物含有液と、有機
溶剤および(または)無機酸もしくは塩基性物質によっ
て溶解またはコロイド状に分散せしめられた有機顔料含
有液との少なくともいずれか一方に混合溶解されている
顔料分散剤の存在下で、前記金属酸化物含有液および有
機顔料含有液のどちらか一方を他方に滴下するか、両方
を別の水中に加えて混合し、析出させることによっても
製造することができる。
【0040】前記水性液中に溶解またはコロイド状に分
散せしめられた金属化合物、顔料分散剤は、改質顔料
(1)の製造に用いたものと同じであるので、説明は省
略する。なお、金属化合物含有液の濃度は、0.2〜1
0%、さらには0.5〜5.0%であるのが粘度や作業
性の点から好ましい。
【0041】改質顔料(2)の製造に使用される有機顔
料は、改質顔料(1)のばあいのようにモノアゾ系有機
顔料またはジスアゾ系有機顔料に限定されるわけではな
く、有機溶剤および(または)無機酸もしくは塩基性物
質によって溶解またはコロイド状に分散せしめられ、有
機顔料含有液になるものであれば使用しうる。
【0042】前記有機顔料の例としては、たとえばアゾ
レーキ、不溶性モノアゾ顔料、不溶性ジスアゾ顔料、キ
レートアゾ顔料などのアゾ顔料類;フタロシアニン顔
料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔
料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジ
ゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、ジ
ケトピロロピロール顔料、蛍光顔料、真珠光沢顔料など
があげられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0043】前記有機顔料を溶解またはコロイド状に分
散せしめる有機溶剤としては、たとえばアセトン、1,
4−ジオキサン、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エタノ
ール、イソプロピルアルコール(IPA)、ピリジン、
ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンな
どがあげられる。また、無機酸もしくは塩基性物質とし
ては、金属化合物を溶解またはコロイド状に分散させる
のに用いる無機酸や塩基性物質と同じものが使用されう
る。
【0044】前記有機溶剤および(または)無機酸もし
くは塩基性物質で溶解またはコロイド状に分散せしめら
れた有機顔料の濃度としては、1〜40%、さらには3
〜30%であるのが好ましい。さらに溶解度をあげるた
めに60〜100℃まで昇温してもよい。
【0045】前記顔料分散剤は、金属化合物を含む水性
液中に含有させてもよく、有機顔料を含む液中に含有さ
せてもよく、両方に含有させてもよいが、アルカリ中和
型の分散剤である点から、pHが中性もしくはアルカリ
域の水性液中に含有させるのが好ましい。
【0046】前記金属化合物は、溶解またはコロイド状
に分散せしめられることによって、つぎの工程で有機顔
料とともに均一に析出させることができる。そうするこ
とによって目的とする改質を行なうことができる。一般
に、有機顔料をスラリー状態または分散機などでほぐし
た状態にしても、表面エネルギーが大きいために二次凝
集さらに三次凝集を起こしており、一次粒子まで細分化
することが極めて難しいためか、金属化合物で粒子の表
面を被覆して高性能に改質することは困難である。本発
明においては、前述のごとく、有機溶剤および(また
は)無機酸もしくは塩基性物質によって溶解またはコロ
イド状に分散させた有機顔料を析出させる際に、溶解ま
たはコロイド状に分散せしめられた金属化合物を共存さ
せることによって、有機顔料の一次粒子中に金属化合物
をとりこませたり、表面に金属化合物を析出させて被覆
させたりすることができ、そののち凝集を起こしたとし
ても微細なレベルで有機顔料の改質が行なわれているた
め良好な特性のものがえられると考えられる。
【0047】改質顔料(2)は、前記有機顔料を含有す
る液と金属化合物を含有する液とのいずれか一方をいず
れか一方に滴下するか、両方を別の水中に加えて混合す
ることによって、両方に含有されている物質を析出さ
せ、改質顔料を生成させる。ばあいによっては、有機顔
料と金属化合物が同じ含有液であって、別の水中に加え
てもよい。
【0048】前記別の水は、5〜35℃の好ましくは、
イオン交換水のような不純物イオンの少ない水であり、
水の量は、有機顔料を含有する液と金属化合物を含有す
る液とを加え終わった時点の有機顔料濃度が0.1〜2
0%、さらには0.2〜15%になる量であるのが、析
出の効率化の点から好ましい。
【0049】また、前記2つの液を別の水に加える割合
としては、有機顔料と金属化合物と顔料分散剤との割合
が前述の割合になるようにするのが好ましい。
【0050】さらに、前記2つの液をどちらか一方に滴
下するか両方を別の水に加える速度としては、徐々に滴
下するのが好ましい。
【0051】前記2つの液を別の液に加え終わったの
ち、改質顔料(1)と同様に効率よくともに析出させる
ためにpH調整、凝集沈殿剤を添加することにより、金
属化合物および顔料分散剤を有機顔料とともに析出させ
た改質顔料(2)がえられるが、通常の濾過水洗工程、
必要ならばさらに乾燥工程を経て粉末の改質顔料(2)
をうることができる。
【0052】さらにえられた改質顔料(1)および
(2)を水性分散体にする処方をつぎに述べる。
【0053】改質顔料に、塩基性物質、水溶性有機溶
剤、添加剤および水を配合し、分散機を用いて物理的に
破砕し、水中に細かく分散させるのが好ましい。
【0054】まず、改質顔料の表面に存在している顔料
分散剤を塩基性物質で中和し、分散能力を最大限に発揮
させるのが易分散につながり、安定化の点から好まし
い。
【0055】前記塩基性物質としては、アンモニア、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、モルホリンなどの有機アミン類、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアル
カリ金属塩などがあげられる。これは単独で用いてもよ
く2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0056】また、分散時に必要に応じて分散性をより
向上させるための樹脂などをさらに加えてもよい。
【0057】前記樹脂の例としては、前記顔料分散剤以
外のスチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−メタクリル
酸樹脂、スチレン−メチルスチレン−アクリル酸樹脂、
スチレン−マレイン酸樹脂などの水溶性樹脂もあげるこ
とができる。
【0058】さらに、水溶性有機溶剤を前もって添加し
ておくことによって顔料の湿潤性をよくし、分散性を向
上させてもよい。とくに遅乾性水溶性有機溶剤が好まし
い。具体例としては、モノエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、ポ
リグリセリン、チオジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、N−メチル−2−ピロリドンなどがあげ
られるが、これら限定されるものではない。添加量とし
ては、粘度を極端にあげて品質を悪化させない範囲であ
ればよく、全系に対して10%以下が望ましい。
【0059】さらに、水性分散体の物性を向上させるた
めに、防腐剤、防黴剤、糖類、エマルジョン、粘度調整
剤、pH調整剤、消泡剤などを適宜加えてもかまわな
い。
【0060】これらを配合したものを分散させる分散機
としては、易分散性であるために強力なせん断力は不要
であり簡易な分散機であればよく、たとえばサンドグラ
インダー、ボールミル、サンドミル、超音波分散機など
の公知の分散機があげられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0061】さらに、遠心分離やフィルター処理により
粗大粒子を除去することができ、より一層品質を向上さ
せることが可能である。
【0062】
【実施例】つぎに本発明の有機顔料(改質顔料)の製法
を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は
これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0063】なお、各実施例および比較例中の評価方法
を以下にまとめて示す。
【0064】(耐光性)改質顔料の水性分散体(顔料分
18.0%に調整)をケント紙にバーコーター#10で
塗工し、120℃で10分間乾燥させたものを試験片と
した。
【0065】カーボンアークフェードメーターで500
時間紫外線照射を行ない、JISL−0841ブルース
ケール8等級を用いて退色度合いを、以下の判定基準に
したがって評価した。
【0066】[判定基準] 1:色の変退色がブルースケール1級と同レベル 2:色の変退色がブルースケール2級と同レベル 3:色の変退色がブルースケール3級と同レベル 4:色の変退色がブルースケール4級と同レベル 5:色の変退色がブルースケール5級と同レベル 6:色の変退色がブルースケール6級と同レベル 7:色の変退色がブルースケール7級と同レベル 8:色の変退色がブルースケール8級と同レベル なお、1〜3等級は、耐光性に劣り、実用上問題のある
レベルである。
【0067】(耐熱性)耐光性試験で用いたのと同じ塗
工紙を別に作成して用いた。塗工紙をオーブン中で20
0℃、30分間放置し、色相の変化の度合い(色差Δ
E)を測色計ND−300A(日本電色工業(株)製)
を使用して測定した。
【0068】従来の同一化学構造の顔料と比べて測定値
が小さいばあいを○、そうでないばあいを×とした。
【0069】(易分散性)改質顔料のつぶれ易さを、分
散機サンドグラインダーで30分間処理したのちの平均
粒子径をコールターN4(コールター社製)で測定し
た。
【0070】なお、サンドグラインダーはφ1.0mm
ガラスビーズを液量と同体積(みかけ)入れ、1500
rpmで回転させた。
【0071】従来の同一化学構造の顔料と比べて測定値
が小さいばあいを○、そうでないばあいを×とした。
【0072】(安定性)改質顔料の水性分散体(顔料分
18.0%に調整)を20℃の恒温室に1カ月間静置
し、顔料の沈降の有無をしらべた。顔料の分散や水浮き
または沈降が少しでも生じた状態を異常と評価し、異常
なしのばあいを○、異常ありのばあいを×とした。
【0073】(透明性)改質顔料の水性分散体を顔料分
として0.05g/Lの濃度に希釈してCCM(ACS
社製)で透過度を測定した。C光源、2度視野でL*を
測定した。
【0074】金属化合物を添加することによって、従来
の方法では顔料の透明性を維持することが難しく、顔料
のもっている透過度をできるだけ落とさないことがよ
く、従来の同一化学構造の顔料と比べて測定値が変らな
いばあい、つまり透明性が保たれているばあいは○、測
定値が小さくなるばあい、つまり隠蔽性がアップしたば
あいは×とした。
【0075】実施例1 2Lの容器に35%塩酸40部、水300部を投入し、
つづいて酸化亜鉛5部を加えて25℃で溶解させ、さら
にp−ニトロ−o−トルイジン16.5部を添加して5
℃以下に保ちつつ、50%亜硝酸ソーダを17部加えて
ジアゾ化した。
【0076】一方、5Lの容器にナフトールAS 25
部、水酸化ナトリウム10部、水300部を90℃で混
合させてナフトールASを溶解させ、さらに水2000
部、30%スチレン−アクリル酸樹脂溶液(スチレン/
アクリル酸=88/12、酸価94、分子量1200
0、Tg101℃、アンモニア中和)30部を加えた。
【0077】えられた液中に前記ジアゾ化液を25℃で
2時間にわたって滴下し、カップリング反応させると、
改質赤色顔料(C.I.PR−22)が生成析出した。
【0078】なお、顔料生成と同時に亜鉛化合物および
分散剤をともに析出させるために合成時のpH域をアル
カリ側(8.0〜10.0の範囲)になるように調整し
た。
【0079】さらに、pHを6.5〜7.5に調整後、
8%硫酸バンド5部を添加して一部未析出の顔料分散剤
を凝集析出させて、常法により濾過および水洗を行なっ
た。
【0080】えられたペーストは180部で、固形分2
9.5%であった。なお、原子吸光法測定により亜鉛元
素が3.8部含有されており、走査電子顕微鏡で顔料粒
子のまわりに亜鉛化合物が吸着されていることが確認さ
れた。
【0081】つぎに、前記ペースト180部、モノエタ
ノールアミン1部、グリセリン5部、イオン交換水80
部を配合したものをディゾルバーで1500rpm・3
時間撹拌したのち、サンドグラインダーで30分間処理
して分散させた。pH9.0、平均粒子径130nm、
固形分19.9%の改質顔料の水性分散体をえた。さら
に、これを25000Gで5分間遠心分離することによ
り0.3μ以上の粗大粒子を除去した。
【0082】えられた水性顔料分散体95部にジエチレ
ングリコール35部およびイオン交換水120部を混合
撹拌して赤色の筆記具用水性インキをえた。
【0083】えられたインキを用いて筆記試験を行なっ
たところ、ペン先からの流出性およびドライアップ性に
すぐれていた。また、描画試験を行なったところ、筆記
500mでかすれはなかった。
【0084】さらに、前記水性分散体について、耐光
性、耐熱性、易分散性、安定性、透明性を前記に示す方
法にしたがって評価した。結果を表1に示す。
【0085】比較例1 酸化亜鉛および顔料分散剤(30%スチレン−アクリル
酸樹脂溶液)を加えないで従来の顔料を生成させ、分散
時に加えなかった30%スチレン−アクリル酸樹脂溶液
を顔料に対して比例する量だけ添加した以外は実施例1
と同様にして、有機顔料の水性分散体をえた。
【0086】えられた水性分散体について、耐光性、耐
熱性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にし
て評価した。結果を表1に示す。
【0087】実施例2 2Lの容器に98%濃硫酸34部、水500部、さらに
ジクロロベンジジン28部を添加し、5℃以下に保ちつ
つ50%亜硝酸ソーダを33部加えてテトラゾ化した。
【0088】一方、5Lの容器にアセト酢酸アニリド4
0部、水酸化ナトリウム16部、水300部を加え、6
0℃で混合させてアセト酢酸アニリドを溶解させ、30
%スチレン−マレイン酸樹脂溶液(スチレン/マレイン
酸=60/40、酸価190、分子量3000、Tg1
12℃、アンモニア中和)50部、さらに水2000部
を添加し、つづいてケイ酸ナトリウム7部を水500部
に溶解させてから加えた。
【0089】えられた液中に前記テトラゾ化液を25℃
で2時間にわたって滴下し、カップリング反応させる
と、改質黄色顔料(C.I.PY−12)が生成析出し
た。そののち、常法により濾過および水洗を行なった。
【0090】なお、顔料生成とともにケイ酸化合物およ
び分散剤を析出させるために合成時のpH域を酸性側
(3.0〜5.0の範囲)になるように調整した。
【0091】えられたペーストは270部で固形分3
2.5%であった。なお、原子吸光法測定によりケイ素
元素が1.9部含有されており、走査電子顕微鏡で顔料
粒子のまわりにケイ素化合物が吸着していることが確認
された。
【0092】つぎに、えられたペースト163部、水酸
化カリウム1.5部、グリセリン5部、イオン交換水1
02部を配合したものをディゾルバーで1500rpm
・3時間撹拌したのち、サンドグラインダーで30分間
処理して分散させた。pH9.3、平均粒子径116n
m、固形分20.1%の改質顔料の水性分散体をえた。
さらに、これを5μmのフィルターを通過させることに
より粗大粒子を除去した。
【0093】えられた水性分散体15部を紙パルプ10
0部(LBKP:NBKP=1:1)に添加し、これを
タッピ式角型シートマシンにて抄造した。できあがった
抄紙は、耐光性および耐熱性にすぐれたものであった。
【0094】前記水性分散体について、耐光性、耐熱
性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にして
評価した。結果を表1に示す。
【0095】比較例2 ケイ酸ナトリウムおよび顔料分散剤(30%スチレン−
マレイン酸樹脂溶液)を加えないで従来の顔料を生成さ
せ、分散時に加えなかった30%スチレン−マレイン酸
樹脂溶液を顔料に対して比例する量だけ添加した以外
は、実施例2と同様にして有機顔料の水性分散体をえ
た。
【0096】えられた水性分散体について、耐光性、耐
熱性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にし
て評価した。結果を表1に示す。
【0097】実施例3 2Lの容器に98%濃硫酸38部、水50部を投入し、
つづいて酸化コバルト15部を加えて25℃で溶解さ
せ、さらにジクロロベンジジン25部と水450部を添
加し、5℃以下に保ちつつ50%亜硝酸ソーダ30部を
加えてテトラゾ化した。
【0098】一方、5Lの容器に水酸化ナトリウム12
部、水300部を50℃で混合させて1−フェニル−3
−メチル−5−ピラゾロン34部を溶解させ、30%ス
チレン−メチルスチレン−アクリル酸樹脂溶液(スチレ
ン/α−メチルスチレン/アクリル酸=40/30/3
0、酸価234、分子量9000、Tg102℃、アン
モニア中和)80部、さらに水2000部を加えた。
【0099】えられた液に前記テトラゾ化液を25℃で
2時間にわたって滴下し、カップリング反応させると、
改質橙色顔料(C.I.PO−13)が生成析出した。
【0100】なお、顔料生成とともにコバルト化合物お
よび分散剤を析出させるために合成時のpH域をアルカ
リ側(8.0〜10.0の範囲)になるように調整し
た。
【0101】さらに、pHを6.5〜7.5に調整後、
8%硫酸バンド5部を添加して一部未析出の顔料分散剤
を凝集析出させて、常法により濾過および水洗を行なっ
た。
【0102】えられたペーストは380部で、固形分2
5.3%であった。なお、ICP法測定によりコバルト
元素を11.7部含有しており、走査電子顕微鏡で顔料
粒子のまわりにコバルト化合物が吸着されていることが
確認された。
【0103】つぎに、えられたペースト210部、25
%アンモニア水7.0部、グリセリン5部、イオン交換
水50部を配合したものをディゾルバーで1500rp
m・3時間撹拌したのち、サンドグラインダーで30分
間処理して分散させた。pH8.9、平均粒子径124
nm、固形分19.5%の表面被覆有機顔料の水性分散
体をえた。さらに、これを25000Gで5分間遠心分
離することにより粗大粒子を除去した。
【0104】えられた水性顔料分散体10部にレジュー
サ80部と固着剤(アクリルエマルジョン)10部を混
合撹拌したのち、シルクスクリーン法で印捺したが、顔
料がスクリーンに目づまりすることはなく、鮮明に捺染
することができた。
【0105】前記水性分散体について、耐光性、耐熱
性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にして
評価した。結果を表1に示す。
【0106】比較例3 酸化コバルトおよび顔料分散剤(30%スチレン−アク
リル酸樹脂溶液)を加えないで従来の顔料を生成させ、
分散時に加えなかった30%スチレン−アクリル酸樹脂
溶液を顔料に対して比例する量だけ添加した以外は、実
施例3と同様にして有機顔料の水性分散体をえた。
【0107】えられた水性分散体について、耐光性、耐
熱性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にし
て評価した。結果を表1に示す。
【0108】実施例4 1Lの容器に水500部および塩化第一セリウム8.0
部を加え、25℃で溶解させ、ついで30%スチレン−
メタクリル酸樹脂溶液(スチレン/メタクリル酸=78
/22、酸価170、分子量8500、Tg107℃、
アンモニア中和)10部を添加した。
【0109】一方、0.5Lの容器に98%濃硫酸25
0部を仕込み、2,9−ジメチルキナクリドン顔料42
部を徐々に加えて溶解させた。
【0110】つづいて、前記2液を5Lの水中に200
0rpmで撹拌しながら2時間かけて40℃以下で滴下
させると、改質マゼンタ顔料(C.I.PR−122)
が生成析出した。
【0111】なお、顔料の析出とともにセリウム化合物
と分散剤を析出させるために、pH域をアルカリ側
(8.0〜10.0の範囲)になるように水酸化ナトリ
ウム溶液を添加して調整した。さらに、pHを6.5〜
7.5に調整後、8%硫酸バンド5部を添加して一部未
析出の顔料分散剤を凝集析出させて、常法により濾過お
よび水洗を行なった。
【0112】えられたペーストは190部で、固形分2
7.2%であった。なお、ICP法測定によりセリウム
元素が3.0部含有されており、走査電子顕微鏡で顔料
粒子のまわりにセリウム化合物が吸着されていることが
確認された。
【0113】つぎに、えられたペースト190部、モノ
エタノールアミン2部、グリセリン5部、前記樹脂溶液
20部、イオン交換水65部を配合したものをディゾル
バーで1500rpm・3時間撹拌したのち、サンドグ
ラインダーで30分間処理して分散させた。pH9.
5、平均粒子径143nm、固形分20.5%の改質顔
料の水性分散体をえた。
【0114】えられた水性顔料分散体10部に水性塗料
用ホワイトベース90部を混合撹拌したのち、外装塗料
として使用したが、1年間屋外で色あせることなく美観
を保っていた。
【0115】前記水性分散体について、耐光性、耐熱
性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にして
評価した。結果を表1に示す。
【0116】比較例4 従来の顔料をそのまま前記の水性分散体の処方にそって
分散処理を行ない有機顔料の水性分散体をえた。なお、
分散剤は実施例4に用いた量だけを添加した。
【0117】えられた水性分散体について、耐光性、耐
熱性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にし
て評価した。結果を表1に示す。
【0118】実施例5 1Lの容器に、水300部、酸化マグネシウム10部、
35%塩酸250部を混合撹拌させて、酸化マグネシウ
ムを溶解させた。
【0119】一方、0.5Lの容器に、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル100部、40%水酸化ナトリ
ウム200部、イソインドリノン顔料50部、30%ス
チレン−アクリル酸メチル−アクリル酸樹脂溶液(スチ
レン/アクリル酸メチル/アクリル酸=40/35/2
5、酸価196、分子量10500、Tg69℃、アン
モニア中和)15部を仕込み撹拌しながら90℃まで昇
温させ、1時間維持し、顔料をコロイド状に分散させ
た。
【0120】つづいて、前記2液を5Lの水中に200
0rpmで撹拌させながら2時間かけて40℃以下で滴
下させると、改質黄色顔料(C.I.PY−109)が
生成析出した。
【0121】さらに、pHを6.5〜7.5に調整後、
8%硫酸バンド5部を添加して一部未析出の顔料分散剤
を凝集析出させて、常法により濾過および水洗を行なっ
た。
【0122】えられたペーストは270部で、固形分2
3.2%であった。なお、ICP法測定によりマグネシ
ウム元素が6.0部含有されており、走査電子顕微鏡で
顔料粒子のまわりにマグネシウム化合物が吸着されてい
ることが確認された。
【0123】つぎに、前記ペースト227部、ジエタノ
ールアミン2部、グリセリン5部、イオン交換水45部
を配合したものをディゾルバーで1500rpm・3時
間撹拌したのち、サンドグラインダーで30分間処理し
て分散させた。pH9.2、平均粒子径148nm、固
形分18.9%の改質顔料の水性分散体をえた。
【0124】えられた水性顔料分散体60部、モノエチ
レングリコール30部、高分子型増粘剤1部およびイオ
ン交換水100部を混合撹拌して黄色の筆記具用水性イ
ンキをえた。
【0125】えられたインキを用いて筆記試験を行なっ
たところ、ペン先からの流出性およびドライアップ性に
すぐれていた。また描画試験を行なったところ、筆記5
00mでかすれはなかった。
【0126】前記水性分散体について、耐光性、耐熱
性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にして
評価した。結果を表1に示す。
【0127】比較例5 従来の顔料をそのまま前記の水性分散体の処方によって
分散処理を行ない有機顔料の水性分散体をえた。なお、
分散剤は実施例5に用いた量だけを添加した。
【0128】えられた水性分散体について、耐光性、耐
熱性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にし
て評価した。結果を表1に示す。
【0129】実施例6 1Lの容器に、水250部、塩基性炭酸鉛15部、50
%水酸化ナトリウム200部を混合撹拌し溶解させ、つ
いで30%スチレン−アクリル酸樹脂溶液(スチレン/
アクリル酸=88/12、酸価94、分子量1200
0、Tg101℃アンモニア中和)35部を添加した。
【0130】一方、0.5Lの容器に98%濃硫酸40
0部を仕込み、銅フタロシアニン顔料55部を徐々に加
えて70℃で溶解させた。
【0131】つづいて、前記顔料溶解液を2000rp
mで撹拌させながら塩基性炭酸鉛溶解液を2時間かけて
40℃以下で滴下させると、改質青色顔料(C.I.P
B−15:3)が生成析出した。
【0132】さらに、pHを6.5〜7.5に調整後、
8%硫酸バンド5部を添加して一部未析出の顔料分散剤
を凝集析出させて、常法により濾過および水洗を行なっ
た。
【0133】えられたペーストは310部で、固形分2
2.4%であった。なお、ICP法測定により鉛元素が
11.8部含有されており、走査電子顕微鏡で顔料粒子
のまわりに鉛化合物が吸着されていることが確認され
た。
【0134】つぎに、前記ペースト200部、トリエタ
ノールアミン2部、グリセリン5部、イオン交換水5部
を配合したものをディゾルバーで1500rpm・3時
間撹拌したのち、サンドグラインダーで30分間処理し
て分散させた。pH9.0、平均粒子径126nm、固
形分19.4%の改質顔料の水性分散体をえた。さら
に、これを18000Gで5分間遠心分離することによ
り粗大粒子を除去した。
【0135】えられた水性顔料分散体70部、モノエチ
レングリコール40部およびイオン交換水100部を混
合撹拌して青色の水性インキをえた。このインキを用い
てバーコーター#10で西洋紙にコーティングを行なっ
たところ、均一に塗布することができ、しかも鮮明な色
相を呈していた。
【0136】前記水性分散体について、耐光性、耐熱
性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にして
評価した。結果を表1に示す。
【0137】比較例6 従来の顔料をそのまま前記の水性分散体の処方によって
分散処理を行ない有機顔料の水性分散体をえた。なお、
分散剤は実施例6に用いた量だけを添加した。
【0138】前記水性分散体について、耐光性、耐熱
性、易分散性、安定性、透明性を実施例1と同様にして
評価した。結果を表1に示す。
【0139】
【表1】
【0140】
【発明の効果】本発明によると、易分散性、耐光性およ
び耐熱性の良好な有機顔料を製造することができる。
【0141】つまり従来の顔料分散体の製造における時
間短縮ならびにコスト節約となるばかりでなく、耐光性
および耐熱性などの諸物性がすぐれ、さらに水性分散液
にしたばあい、安定性が良好で、あらゆる用途に提供で
きるものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアゾ成分またはテトラゾ成分およびカ
    ップラー成分から有機顔料を合成する際に、ジアゾ成分
    またはテトラゾ成分およびカップラー成分のうちの少な
    くとも一方に、水性液中に溶解またはコロイド状に分散
    せしめられた金属化合物が含有せしめられ、かつカップ
    ラー成分に顔料分散剤が混合溶解せしめられたのち、ジ
    アゾ成分またはテトラゾ成分およびカップラー成分を反
    応させて有機顔料を合成することを特徴とする易分散
    性、耐光性および耐熱性の良好な有機顔料の製法。
  2. 【請求項2】 水性液中に溶解またはコロイド状に分散
    せしめられた金属化合物含有液と、有機溶剤および(ま
    たは)無機酸もしくは塩基性物質によって溶解またはコ
    ロイド状に分散せしめられた有機顔料含有液との少なく
    とも一方に顔料分散剤が混合溶解せしめられており、前
    記金属化合物含有液および有機顔料含有液を混合し、析
    出させることを特徴とする易分散性、耐光性および耐熱
    性の良好な有機顔料の製法。
  3. 【請求項3】 金属化合物の水性液中での溶解またはコ
    ロイド状への分散が無機酸または塩基性物質を用いて行
    なわれる請求項1または2記載の製法。
  4. 【請求項4】 有機顔料に対して、金属化合物を0.1
    〜30.0重量%、顔料分散剤を0.5〜50.0重量
    %使用する請求項1、2または3記載の製法。
  5. 【請求項5】 金属化合物が、チタン、亜鉛、鉄、アル
    ミニウム、カルシウム、バナジウム、コバルト、ニッケ
    ル、銅、セリウム、スズ、クロム、鉛、タングステン、
    バリウム、ベリリウム、モリブデン、ケイ素、マグネシ
    ウム、カドミウム、マンガン、ジルコニウム、イットリ
    ウムおよびアンチモンから選ばれた金属の酸化物、水和
    酸化物、およびそれらの塩の1種以上である請求項1、
    2、3または4記載の製法。
  6. 【請求項6】 顔料分散剤がカルボキシル基を有する酸
    価50〜300の水溶性樹脂であり、スチレン単位およ
    び(または)α−メチルスチレン単位を35重量%以上
    含有する重量平均分子量が2000〜20000の重合
    体である請求項1または2記載の製法。
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