JPH11171920A - エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法、該硬化法によって製造される硬化品、および硬化性不飽和フルオロエラストマー組成物 - Google Patents

エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法、該硬化法によって製造される硬化品、および硬化性不飽和フルオロエラストマー組成物

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JPH11171920A
JPH11171920A JP10276256A JP27625698A JPH11171920A JP H11171920 A JPH11171920 A JP H11171920A JP 10276256 A JP10276256 A JP 10276256A JP 27625698 A JP27625698 A JP 27625698A JP H11171920 A JPH11171920 A JP H11171920A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマー
の硬化法、該硬化法によって製造される硬化品、および
硬化性不飽和フルオロエラストマー組成物を提供。 【解決手段】 エラストマー性フッ化ビニリデンコポリ
マーの硬化法は、(a)(i)エラストマー性フッ化ビニリデ
ンコポリマーガムと(ii)有機塩基および金属酸化物もし
くは金属水酸化物を含有する組成物とを150 ないし 250
℃の温度にて混合し、それにより不飽和エラストマー性
フッ化ビニリデンコポリマーを製造する工程と、(b) 該
不飽和エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーを、
ポリヒドロキシ化合物、ポリアミンおよび有機過酸化物
からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有
する組成物と混合して、配合された不飽和フルオロエラ
ストマーを形成する工程と、(c) 該配合された不飽和フ
ルオロエラストマーを架橋する工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エラストマー性フ
ッ化ビニリデンコポリマーの硬化法、該硬化法によって
製造される硬化品に関する。特に、本発明は、エラスト
マー性フッ化ビニリデンコポリマーの改善された硬化法
に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ化ビニリデンと他のフッ素化コモノ
マー(例えばヘキサフルオロプロピレン)とのエラスト
マー性コポリマーは周知であり、化学的および熱的な作
用(attack)に対して耐性である市販の組成物である。そ
のため、それらは、燃料および潤滑剤システムのO−リ
ングシールおよび自動車パワートレイン(powertrain)シ
ステムのシャフトシールのポリマー性組成物として特に
有用性が見出されている。これらのポリマーの安定性
は、主に、それらの化学構造、特にそれらが含有する高
比率の炭素−フッ素結合に起因する。炭素−フッ素結合
は、炭素と他の元素との結合と比較して比較的非反応性
である。したがって、高度にフッ素化されたフッ化ビニ
リデンコポリマーは、同様の構造を有する非フッ素化ポ
リマーよりも、化学的分解を受け難い。
【0003】物理的特性(例えば、引張強度、伸び、お
よび圧縮永久歪)を十分に発揮させるためには、エラス
トマーは硬化、すなわち架橋させなくてはならない。フ
ルオロエラストマーの場合、これは通常、未硬化ポリマ
ー(すなわち、フルオロエラストマーガム)を多官能性
硬化剤と混合し、得られた混合物を加熱し、それにより
ポリマー主鎖または側鎖に沿った該硬化剤と活性部位と
の化学反応を促進することにより達成される。これらの
化学反応により生じた鎖間架橋により、三次元網目構造
を有する架橋ポリマー組成物が形成される。通常用いら
れるフルオロエラストマーのための硬化剤としては、ポ
リヒドロキシ化合物またはジアミンのような二官能性求
核性反応体が挙げられる。あるいはまた、有機過酸化物
および不飽和の共働成分(coagent) (例えば、多官能性
イソシアヌレート)を含有する過酸化物硬化系を用いる
ことができる。過酸化物硬化系は、共重合した臭素化ま
たはヨウ素化硬化部位モノマーまたは連鎖移動剤由来の
臭素化またはヨウ素化末端基を含有するフルオロエラス
トマーを架橋するのに最も頻繁に用いられる。
【0004】ポリヒドロキシおよび過酸化物の硬化系が
開発され、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレ
ンとの共重合体(VF2/HFP コポリマー)と使用するため
に最適化された。このようなコポリマーは、最も広範に
商業的に使用されるフルオロエラストマーである。しか
しながら、独特な要求のある環境での使用には、他のフ
ッ化ビニリデン含有フルオロエラストマーから製造され
る製品が好ましい場合がある。例えば、フッ化ビニリデ
ンとテトラフルオロエチレンとプロピレンとの共重合体
(VF2/TFE/P ターポリマー)から得られる製品は、低温
および絵塩基性液体に対する耐性が重要である用途によ
く利用される。多くの場合、ポリヒドロキシおよび過酸
化物の硬化法または硬化剤配合物は、これら特殊フルオ
ロエラストマーを架橋するのに使用する場合には不十分
である。例えば、米国特許第4,882,390 号、同第4,912,
171 号および同第4,910,260 号に開示されているよう
に、エラストマー性VF2/TFE/P ターポリマーを、過酸化
物またはポリヒドロキシの硬化系を用いて硬化すること
が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、米国特
許第4,882,390 号および同第4,912,171 号に教示されて
いるように、そのような組成物を、ポリヒドロキシ化合
物とオルガノ- オニウム化合物との組合わせを用いて硬
化する場合、硬化生成物は高い圧縮永久歪を示す。米国
特許第4,910,260 号に開示されている過酸化物による硬
化は好ましくない。その理由は、最初に形成される硬化
性組成物が極端に焦げ易いため、商業的プロセスには不
適であるからである。
【0006】修飾化VF2/TFE/P ターポリマーのポリシド
ロキシおよび過酸化物による硬化剤にも欠点がある。例
えば、米国特許第4,759,618 号、同第4,645,799 号およ
び同第4,742,126 号に開示されているように、VF2/TFE/
P ターポリマーの不飽和類似体が、水性ラテックスまた
は溶液中で調製することができる。しかしながら、ラテ
ックス中での塩基処理は扱いにくく、均一な分散は困難
である。溶剤法もまた商業的スケールでは望ましくな
い。さらに、ラテックス経路で調製された不飽和VF2/TF
E/P のポリヒドロキシ硬化には、比較的多量の架橋剤が
必要である。
【0007】エラスマー性フッ化ビニリデンコポリマー
はその広範囲な利用性のため、従来技術のポリヒドロキ
シおよび過酸化物のプロセスよりも効率的で有効な硬化
をもたらす硬化系を利用することが望ましいであろう。
ヘキサフルオロプロピレンを含有しないコポリマーなら
びにこのコモノマーを含有するコポリマーに適用可能な
改善された系を有することが特に望ましいであろう。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明は、エラストマー
性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法、該硬化法によ
って製造される硬化品、および硬化性不飽和フルオロエ
ラストマー組成物、特にフッ化ビニリデンコポリマーの
硬化に関する改良された方法を提供するものである。
【0009】本発明にもとづくエラストマー性フッ化ビ
ニリデンコポリマーの硬化法は、(a) (i) エラストマー
性フッ化ビニリデンコポリマーガムと(ii)有機塩基およ
び金属酸化物もしくは金属水酸化物を含有する組成物と
を150 ないし250 ℃の温度にて混合し、それにより不飽
和エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーを製造す
る工程と、(b) 該不飽和エラストマー性フッ化ビニリデ
ンコポリマーと、ポリヒドロキシ化合物、ポリアミンお
よび有機過酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1
つの化合物を含有する組成物とを混合して、配合された
不飽和フルオロエラストマーを形成する工程と、(c) 該
配合された不飽和フルオロエラストマーを架橋する工程
とを含んでなることを特徴とする。また、好ましくは、
有機塩基および金属酸化物を含有する前記組成物がさら
に共働成分を含有する。
【0010】また、本発明にもとづく硬化品は、そのよ
うな本発明にもとづくエラストマー性フッ化ビニリデン
コポリマーの硬化法によって作られることを特徴とす
る。
【0011】さらに、本発明にもとづく硬化性不飽和フ
ルオロエラストマー組成物は、(i)エラストマー性フッ
化ビニリデンコポリマーガムと(ii)有機塩基および金属
酸化物もしくは金属水酸化物を含有する組成物とを150
ないし250 ℃の温度にて混合し、それにより不飽和エラ
ストマー性フッ化ビニリデンコポリマーを製造する工程
を含んでなる方法により製造されることを特徴とする。
【0012】上記硬化法および上記組成物において、好
ましくは前記エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマ
ーガムが、フッ化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロピ
レン、テトラフルオロエチレン、プロピレンおよびペル
フルオロ(メチルビニル)エーテルからなる群から選ば
れる少なくとも1つのコモノマーとの共重合化単位を含
有する。
【0013】好ましくは、前記エラストマー性フッ化ビ
ニリデンコポリマーガムが2ないし45重量%のフッ化ビ
ニリデン含有量を有する。
【0014】好ましくは、前記エラストマー性フッ化ビ
ニリデンコポリマーガムが、フッ化ビニリデンと、テト
ラフルオロエチレンと、プロピレンとのコポリマーであ
る。
【0015】好ましくは、前記エラストマー性フッ化ビ
ニリデンコポリマーガムと、有機塩基および金属酸化物
もしくは金属水酸化物を含有する組成物とを約180 ℃な
いし約220 ℃の温度にて混合する。
【0016】好ましくは、前記有機塩基が、4級アンモ
ニウム塩、4級ホスホニウム塩、環状アミンおよび一官
能性アミンからなる群から選ばれる。
【0017】好ましくは、前記金属酸化物もしくは金属
水酸化物が、水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウム
からなる群から選ばれる。
【0018】好ましくは、有機塩基および金属酸化物を
含有する前記組成物がさらにトリアリルイソシアヌレー
トおよびトリメチルアリルイソシアヌレートからなる群
から選ばれる共働成分を含有する。
【0019】好ましくは、前記工程(b) が、前記不飽和
エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーと、ビスフ
ェノールAF、ヒドロキノン、ビスフェノールAおよび
ジアミノビスフェノールAFからなる群から選ばれるポ
リヒドロキシ化合物を含有する組成物とを混合すること
により行われる。
【0020】好ましくは、前記工程(b) が、前記不飽和
エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーと、α,
α′−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベ
ンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペ
ルオキシ)ヘキサンおよびジクミルペルオキシドからな
る群から選ばれる有機過酸化物を含有する組成物とを混
合することにより行われる。
【0021】好ましくは、前記工程(b) において前記不
飽和エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーと混合
する前記組成物が、ポリヒドロキシ化合物と過酸化物と
の混合物である。
【0022】好ましくは、前記工程(b) が、前記不飽和
エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーと、有機過
酸化物および共働成分を含有する組成物とを混合するこ
とにより行われる。
【0023】好ましくは、前記不飽和エラストマー性フ
ッ化ビニリデンコポリマーと、ポリヒドロキシ化合物お
よび促進剤を含有する組成物とを混合する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、共重合したフッ
化ビニリデン単位を有するフルオロエラストマーと共に
使用するための逐次硬化法(sequential cure process)
である。第一工程では、フルオロエラストマーを高温で
塩基と処理し、反応性部位、即ちポリマー主鎖に沿った
炭素−炭素の二重結合を生じさせる。次に、得られた不
飽和ポリマーを、ポリヒドロキシ化合物、ポリアミン、
過酸化物およびそれらの混合物からなる群から選ばれる
硬化剤と混合し、架橋する。
【0025】本方法での使用に好適なフルオロエラスト
マーは、エラストマー性組成物を形成し得るフッ化ビニ
リデンと少なくとも一つの他のフッ素化コモノマーとの
飽和コポリマーである。そのようなコモノマーとして
は、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、ヘキサフ
ルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニル)エ
ーテル、パーフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、
パーフルオロ(アルコキシアルキルビニル)エーテル、
エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブロモトリフル
オロエチレン、4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフ
ルオロブテン−1、ブロモパーフルオロ(エチルビニ
ル)エーテルおよびヨードテトラフルオロブテンが挙げ
られる。好ましいコモノマーとしては、テトラフルオロ
エチレン、プロピレン、ヘキサフルオロプロピレンおよ
びパーフルオロ(メチルビニル)エーテルが挙げられ
る。好ましいコポリマーとしては、フッ化ビニリデン/
テトラフルオロエチレン/プロピレン・ターポリマー、
フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン/パーフル
オロ(アルキルビニル)エーテル・ターポリマー、フッ
化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン・ジポリマー
およびフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/
テトラフルオロエチレン・ターポリマーが挙げられる。
本方法は、比較的低レベルの共重合化フッ化ビニリデン
単位を含有するコポリマー、すなわち50重量%未満の共
重合化フッ化ビニリデン単位、典型的には2ないし45重
量%の共重合化フッ化ビニリデン単位を有するフルオロ
エラストマーを硬化するのに特に有用である。本発明の
使用に好適な臭素化またはヨウ素化フルオロエラストマ
ーは、臭素化またはヨウ素化されたモノマーの共重合に
より導入される共重合化した臭素化またはヨウ素化コモ
ノマー単位、例えば4−ブロモ−3,3,4,4−テト
ラテトラフルオロブテン−1またはブロモパーフルオロ
(エーテルビニル)エーテル、を含み得る。あるいはま
た、これらのハロゲンは、ヨウ化メチルまたは1,4−
ジヨードパーフルオロブタンのようなヨウ素化または臭
素化された連鎖移動剤を用いることにより導入可能であ
る。臭素化またはヨウ素化された基の存在により、容易
な過酸化物硬化が可能になる。
【0026】フッ化ビニリデンコポリマーは、エラスト
マー的特性を示すために、該ポリマーの結晶化を防ぎ、
かつアモルファス形態を形成するのに充分なレベルの共
重合したフッ素化コモノマー単位を含有しなければなら
ない。熱可塑性で結晶性の組成物に対してアモルファス
でエラストマー性の組成物を規定するコモノマーの割合
は、ポリマー鎖に存在する特定のコモノマーに応じて異
なる。例えば、VF2/HFP ジポリマーおよびフッ化ビニリ
デン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチ
レン・ターポリマー(VF2/HFP/TFE ターポリマー)の場
合、エラストマー性領域には、20ないし70重量%のVF
2 、20ないし60重量%のHFP および0ないし40重量%の
TFE を有する組成物が包含される。これに対して、VF2/
TFE/P コポリマーのエラストマー性領域には、2ないし
90モル%のVF2 、5ないし65モル%のTFE および5ない
し50モル%のPを含有する組成物が包含される。
【0027】エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマ
ーは、一般に、フリーラジカル性乳化または懸濁重合に
より製造される。重合は、定常状態の条件下で実施可能
である。あるいはまた、バッチ式および半バッチ式プロ
セスを用いてもよい。得られたエマルジョンは、通常
は、電解質の添加により凝析させる。析出したポリマー
を水洗し、つぎに例えばエアオーブンで乾燥させて、実
質的に乾燥したフルオロエラストマーガムを得る。
【0028】本発明の方法によれば、不飽和エラストマ
ー性フッ化ビニリデンコポリマーガムをバルク状態で(i
n bulk) 有機塩基と混合し、それにより、脱フッ化水素
化によりポリマー主鎖に二重結合を生じる。エラストマ
ー性フッ化ビニリデンコポリマーガムとは、含水率が5
重量%未満の凝固したフルオロエラストマーを意味す
る。好ましくは、ガムエラストマーは含水率が1%未満
である。混合は、密閉式ミキサー(例えばバンバリーミ
キサー)内にてゴム用ロール機上で、押出機中、もしく
は固形エラストマー組成物に添加物を均一に混練できる
任意の処理装置中で実施できる。好ましくは、混合は、
密閉式ミキサーを利用し、1ないし30分以内に、好まし
くは2ないし15分以内に行う。該混合操作は、高温で、
通常は150℃ないし250 ℃、好ましくは170 ℃ないし230
℃、さらに好ましくは180 ℃ないし220 ℃において最
も効果的に行われる。
【0029】脱フッ化水素化反応およびそれに伴なう二
重結合生成を促進する有機塩基としては、4級アンモニ
ウム塩、4級ホスホニウム塩、環状アミンおよび一官能
性アミンが含まれる。最も好ましいものは、テトラブチ
ルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムク
ロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベ
ンジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチル
アンモニウム硫酸水素塩およびテトラブチルアンモニウ
ムヒドロキシドのような、4級アンモニウム塩である。
同様に好ましいものは、ベンジルトリフェニルホスホニ
ウムクロリド、トリブチルアリルホスホニウムクロリ
ド、トリブチルー2−メトキシプロピルホスホニウムク
ロリドおよびベンジルジフェニル(ジメチルアミノ)ホ
ウホニウムクロリドのような4級ホスホニウム塩であ
る。他の好適な塩基としては、ベンジルメチルアミンお
よびベンジルエタノールアミンのような一官能性アミ
ン、ならびに1、8−ジアザビシクロ[5.4.0]−
ウンデク−7−エンを含む環状アミンが挙げられる。4
級アンモニウム塩が、この系において増大した活性を示
すという理由から好ましい。塩基の使用量は、フルオロ
エラストマー100 重量部当たり0.1 ないし 10 重量部の
間である。好ましくは、フルオロエラストマー100重量
部当たり0.5 ないし 3.0重量部の塩基を使用する。
【0030】脱フッ化水素化工程は、塩基に加えて金属
酸化物または金属水酸化物の存在下で行われる。この金
属酸化物または金属水酸化物は、脱フッ化水素化反応の
際に、生成するフッ化水素の酸受容体として作用する。
有用な酸受容体である金属酸化物または金属水酸化物と
しては、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉛
および酸化カルシウムが挙げられる。水酸化カルシウム
および酸化マグネシウムが好ましい。
【0031】場合により、脱フッ化水素化工程の際に、
ゴム加工に一般に使用される添加剤を存在させてもよ
い。そのような添加剤としては、加工助剤、カーボンブ
ラック、無機充填剤および、過酸化物が存在しないとい
う条件の元に共働成分(例えばトリアリルイソシアヌレ
ート)が挙げられる。
【0032】本発明の重要な特徴は、硬化反応が逐次的
に行われる点である。したがって、脱フッ化水素化工程
は、早期(premature) 架橋を最小にするために、実質的
に完全硬化剤系の不存在下で行われる。本方法の第一工
程では、脱フッ化水素化ポリマーの架橋を引き起こす成
分の組み合わせは実質的に存在させるべきではない。具
体的には、ポリヒドロキシ化合物と塩基との組み合わせ
の存在は、早期架橋を引き起こすであろうし、ポリアミ
ンの存在は早期架橋を引き起こすであろうし、過酸化物
と共働成分との組み合わせの存在は早期架橋を引き起こ
すであろう。好ましくは、100 部のフルオロエラストマ
ー当たり0.5 部以下の完全硬化剤系が、コポリマーと塩
基と金属酸化物もしくは金属水酸化物との混合物中に存
在する。脱フッ化水素化工程を架橋剤存在下で行った場
合、すなわち一工程の非逐次的硬化として行った場合、
スコーチな(焦げ易い)組成が得られる。スコーチ(sc
orchiness )なる語は、当技術分野では、特定のエラス
トマーを架橋剤と混合した時に、早期加硫が起こること
を示すのに用いられる。一般的に、スコーチは、VF2/HF
P ジポリマー、VF2/HFP/TFE ターポリマーまたはVF2/HF
P/P ターポリマーを非逐次的条件下で硬化させる場合に
生じる特定の課題点である。スコーチは、成形品の製造
に用いられる商業的硬化法では許容されない。逐次的に
硬化工程を実施することにより、スコーチはなくなる
か、または実質的に低減する。このように、本発明によ
れば、好ましくは、初期の脱フッ化水素化反応が、ポリ
ヒドロキシ化合物、ポリアミン、過酸化物と不飽和性共
働成分とのブレンド、およびそれら混合物の不存在下で
行われる。
【0033】架橋剤として作用し、かつ好ましくは脱フ
ッ化水素化工程の際には存在しない典型的なポリヒドロ
キシ化合物としては、4,4′−ヘキサフルオロイソプ
ロピリデンジフェノール(すなわちビスフェノールA
F)のようなビスフェノールおよびヒドロキノンのよう
なポリヒドロキシフェノールが挙げられる。活性な架橋
剤であるポリヒドロキシ化合物は、本発明の方法の架橋
工程に関連して、以下にさらに詳細に記載されている。
【0034】多価官能性アミンおよびアミン誘導体は架
橋剤として作用するが、脱フッ化水素工程では、その存
在もまた避けるべきである。そのようなアミンとして
は、エチレンジアミンまたはヘキサメチレンジアミンの
ような有機脂肪族または芳香族ジアミン、またはそれら
のカルバメート、ハイドロクロライド、オキサレートも
しくはハイドロキノンとの反応生成物が挙げられる。
【0035】同様に、脱フッ化水素化工程の際には、有
機過酸化物とポリ不飽和化合物との組み合わせの存在を
避けるべきである。そのような組み合わせは硬化剤とし
て作用する。フルオロエラストマーに対して特に有効な
硬化剤である有機過酸化物の例としては、50℃より高い
温度で分解するジアルキル過酸化物が挙げられる。その
ような過酸化物と共働して硬化系をつくるポリ不飽和化
合物としては、メタクリレート、アリル化合物、ジビニ
ル化合物およびポリブタジエンが挙げられる。
【0036】本発明の方法の第一工程で製造される脱フ
ッ化水素化エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマー
は、安定なポリマー性組成物である。それらは、慣用の
ガムフルオロエラストマーと共に使用する条件下の温度
で、物性を劣化させることなしに、回収および保存でき
る。本方法の脱フッ化水素化工程において生じる不飽和
のレベルは、フーリエ変換型赤外分光分析法により、31
30、1722および1690cm-1またはそれらの近傍に存在する
バンドを用いて求めることができる。
【0037】本発明の方法によれば、脱フッ化水素フル
オロエラストマーが製造されたら、つぎに第二工程にて
硬化剤と混合する。この混合工程は、フルオロエラスト
マーの硬化温度以下、一般には120 ℃以下で行われる。
混合工程は、本方法の第一工程で使用する装置と同様の
装置で、好ましくは密閉式ミキサーまたはゴム用二軸ロ
ール機で達成される。この第二の混合工程は、脱フッ化
水素化工程の直後に、単に硬化剤および他の任意の添加
剤を混合装置に加えることにより行われる。あるいはま
た、そして好ましくは、脱フッ化水素化ポリマーを第一
工程で製造し、該ポリマーを単離し、硬化剤および他の
添加剤の添加を別の第二工程で行なう。
【0038】本方法の第二工程で用い得る硬化剤として
は、フルオロエラストマーを加硫するのに通常用いられ
る硬化剤が挙げられる。エラストマー性フッ化ビニリデ
ンコポリマーに対して硬化系に最も広範囲に使用される
硬化系は、ポリヒドロキシ化合物と加硫促進剤と金属酸
化物もしくは属水酸化物との混合物である。ポリヒドロ
キシ化合物は架橋剤であり、一方、加硫促進剤は反応性
中間種の形成を促進する。金属化合物は、加硫時に発生
する気体状および酸性の物質を吸着し、長時間の熟成(a
ging) 安定性を付与する。一般に、硬化剤組成物は、エ
ラストマー100部当たり1ないし15部の金属酸化物もし
くは金属水酸化物、エラストマー100 部当たり0.1 ない
し5部のポリヒドロキシ化合物、およびエラストマー10
0 部当たり0.1 ないし 5.0部の加硫促進剤を含む。
【0039】エラストマー100 部当たり3ないし10部の
金属酸化物もしくは金属水酸化物を用いるのが好まし
い。有用な金属酸化物もしくは金属水酸化物としては、
酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化鉛
および水酸化カルシウムが挙げられる。金属酸化物また
は金属水酸化物は本製造の第一工程の際に添加されるの
で、一般には金属化合物の添加は第二の混合工程の際に
は必ずしも必要ではない。
【0040】ポリヒドロキシ架橋剤の好ましい量は、エ
ラストマー100 部当たり1ないし3部のポリヒドロキシ
化合物である。典型的なポリヒドロキシ架橋剤として
は、ジヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシベンゼン、
テトラヒドロキシベンゼン、ナフタレン、アントラセ
ン、および下記式:
【0041】
【化1】
【0042】[式中、Aは炭素数1ないし13の二官能性
脂肪族、脂環式または芳香族基、またはチオ、オキシ、
カルボニル、スルフィニルまたはスルホニル基であり、
Aは場合により少なくとも一つの塩素またはフッ素原子
で置換されてもよく、xは0または1であり、nは1ま
たは2であり、場合により該ポリヒドロキシル化合物の
任意の芳香族環が少なくとも一つの塩素またはフッ素原
子、アミノ基、-CHO基またはカルボキシルまたはアシル
基で置換されていてもよい。]のビスフェノールが挙げ
られる。ビスフェノールAFのジカリウム塩のようなフ
ェノラート塩もまた活性な架橋剤である。好ましいポリ
ヒドロキシ化合物としては、ヘキサフルオロイソプロピ
リデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(すなわちビ
スフェノールAF)、4,4′−イソプロピリデンジフ
ェノール(すなわちビスフェノールA)、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンおよびジアミノビスフェ
ノールAFが挙げられる。上記のビスフェノール式に関
し、Aがアルキレンである場合には、例えば、メチレ
ン、エチレン、クロロエチレン、フルオロエチレン、ジ
フルオロエチレン、プロピリデン、イソプロピリデン、
トリブチリデン、ヘプタクロロブチリデン、ヘプタフル
オロブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデンおよび
1,1−シクロヘキシリデンであり得る。Aがシクロア
ルキレン基である場合には、例えば、1,4−シクロヘ
キシレン、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン、シ
クロペンチレンまたは2−フルオロ−1,4−シクロヘ
キシレンであり得る。さらにAは、m−フェニレン、p
−フェニレン、o−フェニレン、メチルフェニレン、ジ
メチルフェニレン、1,4−ナフチレン、3−フルオロ
−1,4−ナフチレンおよび2,6−ナフチレンのよう
なアリーレン基であり得る。式:
【0043】
【化2】
【0044】[式中、RはHまたは炭素数1ないし4の
アルキル基または炭素数6ないし10のアリール基であ
り、R′は炭素数1ないし4のアルキル基である。]で
あるポリヒドロキシフェノールもまた効果的な架橋剤と
して作用する。このような化合物の例としては、ヒドロ
キノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾ
ルシノール、5−メチルレゾルシノール、2−メチルヒ
ドロキノン、2,5 ジメチルヒドロキノン、2−t−
ブチルヒドロキノン、および1,5−ジヒドロキシナフ
タレンならびに9,10−ジヒドロキシアントラセンの
ような化合物が含まれる。
【0045】過酸化物硬化剤系を利用する場合、本発明
の第二工程の際には、必ずしも促進剤を添加する必要は
ない。しかしながら、ポリヒドロキシ硬化系を用いる場
合には、促進剤(通常は4級アンモニウム塩または4級
ホスホニウム塩)を第二工程の際に添加するのが好まし
い。このように、ポリヒドロキシ硬化を行う場合には、
本方法の第二混合工程の際に、脱フッ化水素化エラスト
マー100 部当たり1ないし3部の4級アンモニウム塩ま
たは4級ホスホニウム塩の促進剤を添加するのが好まし
い。加硫促進剤としては、式:
【0046】
【化3】
【0047】[式中、Pはリン、窒素、ヒ素またはアン
チモンであり、R1 ,R2 ,R3 およびR4 は独立して
1 ないしC20のアルキル、アリール、アラルキル、ア
ルケニル、ならびにそれらの塩素、フッ素、臭素、シア
ノ、−ORおよび−COORの置換類似体であり、但
し、RはC1 ないしC20のアルキル、アリール、アラル
キル、アルケニルであり、Xはハライド、スルフェー
ト、スルファイト、カーボネート、ペンタクロロチオフ
ェノラート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロ
シリケート、ヘキサフルオロホスフェート、ジメチルホ
スフェートならびにC1 ないしC20のアルキル、アリー
ル、アラルキルおよびアルケニルのカルボキシレートお
よびジカルボキシレートである。]の4級のアンモニウ
ム、ホスホニウム、アルソニウムおよびスチボニウム
(stibonium )塩が挙げられる。特に好ましいものは、
ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、ベンジル
トリフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチル硫酸
水素塩、トリブチルアリルホスホニウムクロリド、トリ
ブチル−2−メトキシプロピルホスホニウムクロリド、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデク−7
−エンおよびベンジルジフェニル(ジメチルアミノ)ホ
スホニウムクロリドである。他の有用な促進剤は、メチ
ルトリオクチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリオ
クチルホスホニウムブロミド、ベンジルトリオクチルホ
スホニウムクロリド、メチルトリオクチルホスホニウム
アセテート、テトラオクチルホスホニウムブロミド、メ
チルトリフェニルアルソニウムテトラフルオロボレー
ト、テトラフェニルスチボニウムブロミド、4−クロロ
ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、8−ベン
ジルー1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウ
ンデセノニウムクロリド、ジフェニルメチルトリフェニ
ルホスホニウムクロリド、アリルトリフェニルホスホニ
ウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、m
−トリフルオロメチルベンジルトリオクチルホスホニウ
ムクロリドおよび米国特許第3,876,654 号に開示の他の
4級化合物である。
【0048】アミンをベースとする硬化系もまた、本発
明の方法において用い得る。架橋剤として作用できるポ
リアミンとしては、ジエチレントリアミン、ジアミーレ
ントリアミン、トリエチレンテトラアミン、トリプロピ
レンテトラアミン、ジエチレンペンタアミン、ジヘキシ
レントリアミン、トリヘキシレンテトラアミン、または
それら混合物のようなポリアミンが挙げられる。他の有
用なポリアミンとしては、一般式: H2 N[(CH2n NH]x H [式中、nは2ないし12のあらゆる正の整数であり、x
は1ないし20のあらゆる正の整数である。]の化合物が
挙げられる。例としては、エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミンおよびブチレンジアミンが含まれる。さら
に、例えば、カルバメート、ハイドロクロライド、オキ
サレート、もしくはハイドロキノンとの反応生成物など
のアミン誘導体を硬化剤として使用してもよい。これら
の中には、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、エチ
レンジアミンカルバメート、N,N′−シンナミリデン
−1,6−ヘキサンジアミンおよび脂環式アミン塩があ
る。典型的なアミン系硬化配合物には、ポリマー100 部
当たり1ないし5部のアミンまたはアミン誘導体が必要
である。
【0049】過酸化物硬化系は、第3のタイプのフルオ
ロエラストマー硬化剤を提示する。好適な過酸化物は、
硬化温度にてフリーラジカルを生成するものである。50
℃以上で分解するジアルキルペルオキシドが特に好まし
い。多くの場合、ペルオキシ酸素に結合した4級炭素を
有するジ−t−ブチルペルオキシドの使用が好ましい。
最も有用なものの中に、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3および2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサ
ンがある。他の過酸化物は、ジクミルペルオキシド、ジ
ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルパーベンゾエート
およびジ[1,3−ジメチル−3−( t−ブチルペルオ
キシ) ブチル]カルボネートのような化合物から選ぶこ
とができる。該硬化系の過酸化物化合物は、通常は、フ
ルオロエラストマー100 部当たり0.2 ないし 5.0の量
で、好ましくはフルオロエラストマー100 部当たり0.5
ないし 3.0の量で使用される。該組成物と通常混合され
る他の物質は、過酸化物と共働して有用な硬化をもたら
すことができるポリ不飽和化合物からなる共働成分であ
る。好適な共働成分には、以下の化合物の一つ以上が含
まれる:トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシア
ヌレート、トリス(ジアリルアミン−s−トリアジ
ン)、トリアリルホスファイト、ヘキサアリルホスホラ
ミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N,
N′,N′−テトラアリルテレフタルアミド、N,N,
N′,N′−テトラアリルマロナミド、トリビニルイソ
シアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロ
キサンおよびトリ(5−ノルボルネンー2−メチレン)
シアヌレート。共働成分は、一般的には、コポリマーの
約0.5 ないし10重量パーセント、好ましくは1ないし5
重量パーセントの量で添加される。場合により、共働成
分は、過酸化物も存在しないという条件の元で、脱フッ
化水素工程に存在させてもよい。
【0050】本方法の第二工程で、一以上のクラスの硬
化剤を脱フッ化水素化フルオロエラストマーに添加して
もよい。例えば、このタイプの典型的な二種硬化系に
は、有機過酸化物;共働成分(例えば、トリアリルイソ
シアヌレート);4級アンモニウム塩(例えば、テトラ
ブチルアンモニウム硫酸水素塩);およびビスフェノー
ルAFが含まれる。
【0051】硬化剤は、充分な量の架橋が形成される温
度以下で、通常は80℃ないし120 ℃の温度でフルオロエ
ラストマーに添加する。さらに、エラストマーの配合お
よび加工に通常用いられる他の添加物を、本方法の第二
工程で添加してもよい。この添加は、硬化剤の添加前
に、硬化剤とほぼ同時に、または硬化剤の添加後に行っ
てもよい。典型的な添加剤としては、充填剤、可塑剤、
加工助剤、酸化防止剤、色素等が挙げられる。そのよう
な成分の添加量は、硬化組成物が適用される特定の用途
に依存する。カーボンブラック、粘土、硫酸バリウム、
炭酸カルシウム、珪酸マグネシウムおよびフルオロポリ
マーのような充填剤は、通常フルオロエラストマー100
部当たり5 ないし 100部の量で添加される。可塑剤の使
用量は、通常、フルオロエラストマー100 部当たり0.5
ないし 5.0部である。典型的な可塑剤としては、ジオク
チルフタレートおよびジブチルセバケートのようなエス
テルが挙げられる。加工助剤は、通常、フルオロエラス
トマー100 部当たり0.1 ないし 2.0部の量で使用され
る。好適な加工助剤としては、上記組成物の加工を補助
するオクタデシルアミン、テトラメチレンスルホン、p
−クロロフェニルスルホンおよびワックス(例えば、カ
ルナバロウワックス)が挙げられる。
【0052】本発明の方法の最終工程は架橋工程であ
る。架橋は、配合したフルオロエラストマー組成物を鎖
間結合が形成した状態にすることにより達成される。通
常、架橋は、該組成物を約150 ℃ないし200 ℃で約1 な
いし60分間にわたって加熱することにより行われる。好
適な加熱および硬化手段を付与する慣用のゴム硬化プレ
ス、金型、押出機等が使用できる。また、最大の耐熱性
および寸法安定性を得るためには後硬化操作を行うこと
が好ましく、この後硬化操作では、オーブン等で典型的
には約180 ないし 300℃でさらに約1 ないし 48 時間に
わたって成形品または押出し品を加熱する。さらにこの
架橋工程では、通常は2ないし 40 メガラドの範囲、好
ましくは5ないし 15 メガラドの範囲の放射線照射する
ことにより達成してもよい。この照射は、一回の照射線
量であっても多重照射であってもよい。多重照射は、処
理されるフルオロエラストマーにおける熱発生を最小に
することができる。これは、分解の可能性を低減すると
いう理由から望ましい。
【0053】本発明の方法は、すべてのタイプのエラス
トマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化に有用であ
る。それは、VF2/TFE/P ターポリマーおよび2ないし45
重量%の共重合化VF2 単位を有するエラストマー性フッ
化ビニリデンコポリマーの硬化には特に有用である。こ
の方法を用いることにより、非常に良好な塩基耐性およ
び低温特性を有するこれらの組成物が商業的規模でより
有効かつ効率的に硬化して、シール(sealing) に適用す
るためのシャフトシールおよびO−リングを製造するこ
とが可能になる。
【0054】ここで本発明を、以下の実施態様により説
明するが、特に指示しない限り全ての部は重量部であ
る。
【0055】
【実施例】試験方法 実施例に記載の組成物の物理的特性は、以下の試験手順
に従って測定した。
【0056】 ムーニースコーチ(Mooneyscorch) ASTMD1646 オシレートディスクレオメーター(ODR) ASTMD2084 引張強度 ASTMD412 モジュラス ASTMD412 破断点伸び ASTMD412 硬度 ASTMD2240 圧縮永久歪B ASTMD395実施例1および比較例A B型バンバリーミキサーに、95.5部のフルオロエラスト
マー(Fluoroelastomer) A(VF2 /TFE /Pターポリマ
ー、約2ないし10重量%のVF2 含有量および57重量%の
フッ素含有量を有するもの;公称ムーニー粘度ML1+1010
0 ℃で85;密度が1.52g/cc)、3.0 部のマグライト(Ma
glite )D酸化マグネシウム、6.0 部の水酸化カルシウ
ム、および4.5 部のフルオロエラストマー・キュラティ
ブ(FluoroelastomerCurative )A[フルオロエラスト
マーA中へのテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩の33
重量%分散液]を充填した。充填率(loadfactor)は70%
であった。これらの成分を、均一なブレンドが得られる
までローター速度55rpm にて混合した。177 ℃のチャー
ト温度が達成されるまでローター速度95rpm にて混合を
継続した。混合を10分間継続し、チャート温度177 ない
し 204℃が維持されるようにローター速度を調整した。
この温度により形成された脱フッ化水素化フルオロエラ
ストマー組成物を排出させ、二軸ロールゴム用ロール機
にシーティング(sheetout)した。以下の成分を二軸ロー
ルゴム用ロール機で混合することにより、硬化性組成物
を製造した。109 部の上記脱フッ化水素化フルオロエラ
ストマー組成物;2.5 部のバルカップ(Vulcup)(登録商
標)40KEペルオキシド[40%のα,α′−ビス−(t−
ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、不活性充
填剤中];2.0 部のトリアリルイソシアヌレート;およ
び25部のMT(N-990) カーボンブラック。約90℃の温度に
て混合を行った。この硬化性組成物を成形して、76×15
2 ×1.9mm のスラブにした。成形したプライ(plies)
(プライ直径12.7mm;厚み1.905mm )からペレット状の
圧縮永久歪試験片を製造した。このペレットおよび成形
スラブを177 ℃にて10分間にわたってプレス硬化(press
cure) し、次いで200 ℃にて16時間にわたって後硬化(p
ostcure)した。上記硬化性組成物のムーニースコーチお
よび硬化応答(cureresponse)を表Iに示す。該硬化性組
成物の物理的特性も表Iに示す。さらに、グリットブラ
スト仕上げした炭素鋼ストリップ(25.4mm×102mm )を
50/50(容積/容積)のケムロク(Chemlok)5150 /メタ
ノールの混合物に浸漬することにより、金属接着試験片
を製造した。この塗被ストリップを風乾し、次いで120
℃にて30分間焼き付けした。この塗被ストリップとカン
バスとの間に上記の硬化性フルオロエラストマー組成物
を挟むことによって硬化・成形した三層積層構造体を製
造し、次いで該積層体を177 ℃にて10分間成形した。該
フルオロエラストマー組成物を該塗被金属ストリップか
ら剥離させた後での生地(stock )の破断のパーセント
を測定することにより、接着性を判定した。結果を表1
に示す。
【0057】比較のために、実施例1の組成物について
上記した逐次硬化法ではなく一段硬化法を用いてポリマ
ー組成物を製造した。すなわち、実施例1の組成物で用
いた成分を上記と同じ比率で二軸ロールゴム用ロール機
にて約90℃で混合することにより、硬化性組成物を製造
した。バンバリーミキサー中での予備的脱フッ化水素化
工程は行わなかった。二軸ロールゴム用ロール機での混
合工程の際に、全ての硬化剤および他の成分を該フルオ
ロエラストマーに添加した。次いで、逐次方法により製
造した実施例1の組成物について記載したようにして、
成形スラブ、ペレット試験片および接着試験片を製造し
硬化させた。硬化応答および物理的特性の試験結果を表
1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】このデータから、ムーニースコーチ試験に
おいて実施例1の組成物のスコーチ時間が比較例Aのス
コーチ時間と比較して長いことから明らかなように、実
施例1の逐次硬化法により、改善されたスコーチ安全性
(scorchsafety)を有する組成物が提供されることがわか
る。ODR 試験におけるt′50およびt′90の値により示
されるように、有意なスコーチの低減が、並外れた硬化
時間の低減と共に生じる。さらに、このデータから、一
段硬化を行った対照の0%生地破断と比較した80%の生地
破断の結果から明らかなように、実施例1の逐次的に硬
化した組成物が、一段硬化法と比較して有意に良好な金
属接着性をもたらすことがわかる。
【0060】実施例2および比較例B B型バンバリーミキサーに、97部のフルオロエラストマ
ーB(VF2 /TFE /Pターポリマー、モノマー重量比が
33/52/15を有するもの;公称ムーニー粘度ML1+10121
℃で60;密度が1.60g/cc)、3.0 部のマグライトD 酸化
マグネシウム、6.0 部の水酸化カルシウム、および3.0
部のフルオロエラストマー・キュラティブB[フルオロ
エラストマーB中へのテトラブチルアンモニウム硫酸水
素塩の33重量%分散液]を充填した。充填率は70%であ
った。このポリマーを実施例1と同じ手法および時間を
用いて混合し、得られた脱フッ化水素化フルオロエラス
トマー組成物を排出させ、二軸ロールゴム用ロール機に
シーティングした。以下の成分を二軸ロールゴム用ロー
ル機で混合することにより、硬化性組成物を製造した。
109 部の上記脱フッ化水素化フルオロエラストマー組成
物;2.5 部のバルカップ(Vulcup)(登録商標)40KEペル
オキシド[40%のα,α′−ビス−(t−ブチルペルオ
キシ)ジイソプロピルベンゼン、不活性充填剤中];2.
0 部のトリアリルイソシアヌレート;および25部のMT(N
-990) カーボンブラック。約90℃の温度にて混合を行っ
た。この硬化性組成物を実施例1のようにして成形して
スラブにし、硬化させた。実施例1で上記したのと同様
にして圧縮永久歪試験片を製造し硬化させた。未硬化お
よび硬化組成物の物理的特性を表2に示す。
【0061】比較のために、逐次硬化ではなく一段硬化
法を用いてポリマー組成物を製造した。すなわち、実施
例2の組成物で用いた成分を上記と同じ比率で二軸ロー
ルゴム用ロール機にて約90℃で混合することにより、硬
化性組成物を製造した。バンバリーミキサー中での予備
的脱フッ化水素化工程は行わなかった。二軸ロールゴム
用ロール機での混合工程の際に、全ての硬化剤および他
の成分を該フルオロエラストマーに添加した。次いで、
実施例2の組成物について記載したようにして、成形ス
ラブ、ペレット試験片および接着試験片を製造し硬化さ
せた。硬化応答および物理的特性の試験結果を表2に示
す。
【0062】
【表2】
【0063】このデータから、ODR 試験におけるt′50
およびt′90の値により示されるように、実施例2の組
成物の硬化に用いた逐次硬化法により、比較例Bの標準
的硬化と比較して低減された硬化時間を有する組成物が
提供されることがわかる。
【0064】実施例3および比較例C B型バンバリーミキサーに、100 部のフルオロエラスト
マーC(VF2 /HFP ジポリマー、モノマー重量比が60/
40、公称ムーニー粘度ML1+10121 ℃で50)、10.0部の水
酸化カルシウム、および3.0 部のフルオロエラストマー
・キュラティブC[VF2 /HFP (40/60 の重量比)のコ
ポリマー中へのベンジルトリフェニルホスホニウムクロ
ライドの33重量%分散液]を充填した。充填率は70%で
あった。このポリマーを実施例1と同じ手法および混合
時間を用いて混合し、得られた脱フッ化水素化フルオロ
エラストマー組成物を排出させ、二軸ロールゴム用ロー
ル機にシーティングした。以下の成分を二軸ロールゴム
用ロール機で混合することにより、硬化性組成物を製造
した。113 部の上記脱フッ化水素化フルオロエラストマ
ー組成物;2.5 部のルペルコ(Luperco) (登録商標)10
1XL ペルオキシド[45重量%の2,5−ジメチル−2,
5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、不活性充
填剤中];3.0 部のトリアリルイソシアヌレート;およ
び25部のMT(N-990) カーボンブラック。約90℃の温度に
て混合を行った。この硬化性組成物を実施例1のように
して成形してスラブにし、硬化させた。実施例1で上記
したのと同様にして圧縮永久歪試験片を製造し硬化させ
た。未硬化および硬化組成物の物理的特性を表3に示
す。
【0065】比較のために、逐次硬化ではなく一段硬化
法を用いてポリマー組成物を製造した。すなわち、実施
例3の組成物で用いた成分を上記と同じ比率で二軸ロー
ルゴム用ロール機にて約90℃で混合することにより、硬
化性組成物を製造した。バンバリーミキサー中での予備
的脱フッ化水素化工程は行わなかった。二軸ロールゴム
用ロール機での混合工程の際に、全ての硬化剤および他
の成分を該フルオロエラストマーに添加した。次いで、
実施例1の組成物について記載したようにして、成形ス
ラブ、ペレット試験片および接着試験片を製造し硬化さ
せた。硬化応答および物理的特性の試験結果を表3に示
す。
【0066】
【表3】
【0067】このデータから、実施例3の逐次硬化法を
用いて製造した組成物が、慣用の一段法を用いて硬化さ
せた比較例Cの組成物と比較して、改善されたスコーチ
安全性を示すことがわかる。これは、実施例3の組成物
のスコーチ時間のほうが長いことにより明らかである。
ODR 試験におけるt′50およびt′90の値により示され
るように、硬化時間の低減を伴わずに、有意なスコーチ
時間の低減が生じる。
【0068】実施例4および比較例D B型バンバリーミキサーに、100 部のフルオロエラスト
マーD(VF2 /HFP /TFE ターポリマー、モノマー重量
比が45/30/25、公称ムーニー粘度ML1+10121℃で6
5)、10.0部の水酸化カルシウム、および3.0 部のフル
オロエラストマー・キュラティブC[VF2 /HFP (60/4
0 の重量比)のコポリマー中へのベンジルトリフェニル
ホスホニウムクロライドの33重量%分散液]を充填し
た。充填率は70%であった。このポリマーを実施例1と
同じ手法および混合時間を用いて混合し、得られた脱フ
ッ化水素化フルオロエラストマー組成物を排出させ、二
軸ロールゴム用ロール機にシーティングした。以下の成
分を二軸ロールゴム用ロール機で混合することにより、
硬化性組成物を製造した。113 部の上記脱フッ化水素化
フルオロエラストマー組成物;2.5 部のルペルコ(登録
商標)101XL ペルオキシド[45重量%の2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、
不活性充填剤中];3.0 部のトリアリルイソシアヌレー
ト;および25部のMT(N-990) カーボンブラック。約90℃
の温度にて混合を行った。この硬化性組成物を実施例1
のようにして成形してスラブにし、硬化させた。実施例
1で上記したのと同様にして圧縮永久歪試験片を製造し
硬化させた。未硬化および硬化組成物の物理的特性を表
4に示す。
【0069】比較のために、逐次硬化ではなく一段硬化
法を用いてポリマー組成物を製造した。すなわち、実施
例4の組成物で用いた成分を上記と同じ比率で二軸ロー
ルゴム用ロール機にて約90℃で混合することにより、硬
化性組成物を製造した。バンバリーミキサー中での予備
的脱フッ化水素化工程は行わなかった。二軸ロールゴム
用ロール機での混合工程の際に、全ての硬化剤および他
の成分を該フルオロエラストマーに添加した。次いで、
実施例4の組成物について記載したようにして、成形ス
ラブ、ペレット試験片および接着試験片を製造し硬化さ
せた。硬化応答および物理的特性の試験結果を表4に示
す。
【0070】
【表4】
【0071】このデータから、実施例4の逐次硬化法
は、慣用の一段法により硬化させた比較組成物のスコー
チ時間と比較してスコーチ時間が長いことから明らかな
ように、改善されたスコーチ安全性を有する組成物を提
供することがわかる。この逐次硬化法はまた、高い引張
強度の値から明らかなように、改善された物理的特性も
付与する。さらに、実施例4の硬化組成物は良好な圧縮
永久歪耐性を示し、一方、比較例Dの組成物からは圧縮
永久歪試験片がうまく成形できなかった。
【0072】実施例5ならびに比較例EおよびF B型バンバリーミキサーに、97部のフルオロエラストマ
ーB(VF2 /TFE /Pターポリマー、モノマー重量比が
33/52/15、公称ムーニー粘度ML1+10121 ℃で60、密度
が1.60g/cc)、3.0 部のマグライトD酸化マグネシウ
ム、6.0 部の水酸化カルシウム、6.0 部の水酸化カルシ
ウム、および4.5 部のフルオロエラストマー・キュラテ
ィブB[フルオロエラストマーB中へのテトラブチルア
ンモニウム硫酸水素塩の33重量%分散液]を充填した。
充填率は70%であった。このポリマーを実施例1と同じ
手法および混合時間を用いて混合した。得られた脱フッ
化水素化フルオロエラストマー組成物を排出させ、二軸
ロールゴム用ロール機にシーティングした。以下の成分
を二軸ロールゴム用ロール機上で混合することにより、
硬化性組成物を製造した。すなわち110.5 部の上記脱フ
ッ化水素化フルオロエラストマー組成物;6.0 部のフル
オロエラストマー・キュラティブB[フルオロエラスト
マーB中へのテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩の33
重量%分散液];2.0 部のビスフェノールAF;および25
部のMT(N-990) カーボンブラックである。約90℃の温度
にて混合を行った。この硬化性組成物を実施例1のよう
にして成形してスラブにし、硬化させた。12.7mm直径お
よび1.905mm 厚の公称寸法を有するプライ化したディス
クから圧縮永久歪試験片を製造した。このディスクは上
記の成形スラブから打抜いたものであった。未硬化およ
び硬化組成物の物理的特性を表5に示す。
【0073】比較のために、逐次硬化ではなく一段硬化
法を用いて2つのポリマー組成物を製造した。第1 の硬
化性組成物(比較例E)は、実施例5の組成物について
記載したのと同じ成分を同じ比率で一段階で二軸ロール
ゴム用ロール機にて約90℃で混合することにより製造し
た。第2の硬化性組成物(比較例F)は、6.0 部のフル
オロエラストマー・キュラティブBに代えて10.5部のフ
ルオロエラストマー・キュラティブBを用いた以外は比
較例Fと同様にして製造した。比較例Eでも比較例Fで
もバンバリーミキサー中での予備的脱フッ化水素化工程
は行わなかった。二軸ロールゴム用ロール機での混合工
程の際に、全ての硬化剤および他の成分を該フルオロエ
ラストマーに添加した。次いで、実施例5の組成物につ
いて記載したようにして、比較例EおよびFについて成
形スラブ、ペレット試験片および接着試験片を製造し硬
化させた。硬化応答および物理的特性の試験結果を表5
に示す。
【0074】
【表5】
【0075】このデータから、逐次硬化法は、比較例E
およびFの組成物のスコーチ時間と比較して実施例5の
組成物のスコーチ時間が長いことからわかるように、改
善されたスコーチ安全性を有する組成物を提供すること
がわかる。実施例5の逐次硬化法はまた、比較例Eおよ
びFの組成物と比較して実施例5の組成物の高い引張強
度から明らかなように、改善された物理的特性も付与す
る。さらに、実施例5の組成物は、対照の組成物と比較
して改善された圧縮永久歪耐性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597035953 300 Bellevue Parkway Wilmington,DE 19809 U.S.A.

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エラストマー性フッ化ビニリデンコポリ
    マーの硬化法であって、 (a) (i) エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーガ
    ムと(ii)有機塩基および金属酸化物もしくは金属水酸化
    物を含有する組成物とを150 ないし 250℃の温度にて混
    合し、それにより不飽和エラストマー性フッ化ビニリデ
    ンコポリマーを製造する工程と、 (b) 該不飽和エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマ
    ーと、ポリヒドロキシ化合物、ポリアミンおよび有機過
    酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物
    を含有する組成物とを混合して、配合された不飽和フル
    オロエラストマーを形成する工程と、 (c) 該配合された不飽和フルオロエラストマーを架橋す
    る工程とを含んでなることを特徴とするエラストマー性
    フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法。
  2. 【請求項2】 前記エラストマー性フッ化ビニリデンコ
    ポリマーガムが、フッ化ビニリデンと、ヘキサフルオロ
    プロピレン、テトラフルオロエチレン、プロピレンおよ
    びペルフルオロ(メチルビニル)エーテルからなる群か
    ら選ばれる少なくとも1つのコモノマーとの共重合化単
    位を含有することを特徴とする請求項1に記載のエラス
    トマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法。
  3. 【請求項3】 前記エラストマー性フッ化ビニリデンコ
    ポリマーガムが2ないし45重量%のフッ化ビニリデン
    含有量を有することを特徴とする請求項1に記載のエラ
    ストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法。
  4. 【請求項4】 前記エラストマー性フッ化ビニリデンコ
    ポリマーガムが、フッ化ビニリデンと、テトラフルオロ
    エチレンと、プロピレンとのコポリマーであることを特
    徴とする請求項1に記載のエラストマー性フッ化ビニリ
    デンコポリマーの硬化法。
  5. 【請求項5】 前記エラストマー性フッ化ビニリデンコ
    ポリマーガムと、有機塩基および金属酸化物もしくは金
    属水酸化物を含有する組成物とを約180 ℃ないし約220
    ℃の温度にて混合することを特徴とする請求項1に記載
    のエラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化
    法。
  6. 【請求項6】 前記有機塩基が、4級アンモニウム塩、
    4級ホスホニウム塩、環状アミンおよび一官能性アミン
    からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記
    載のエラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化
    法。
  7. 【請求項7】 前記金属酸化物もしくは金属水酸化物
    が、水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムからなる
    群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載のエラ
    ストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法。
  8. 【請求項8】 有機塩基および金属酸化物を含有する前
    記組成物がさらに共働成分を含有することを特徴とする
    請求項1に記載のエラストマー性フッ化ビニリデンコポ
    リマーの硬化法。
  9. 【請求項9】 有機塩基および金属酸化物を含有する前
    記組成物がさらにトリアリルイソシアヌレートおよびト
    リメチルアリルイソシアヌレートからなる群から選ばれ
    る共働成分を含有することを特徴とする請求項1に記載
    のエラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化
    法。
  10. 【請求項10】 前記工程(b) が、前記不飽和エラスト
    マー性フッ化ビニリデンコポリマーと、ビスフェノール
    AF、ヒドロキノン、ビスフェノールAおよびジアミノ
    ビスフェノールAFからなる群から選ばれるポリヒドロ
    キシ化合物を含有する組成物とを混合することにより行
    われることを特徴とする請求項1に記載のエラストマー
    性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法。
  11. 【請求項11】 前記工程(b) が、前記不飽和エラスト
    マー性フッ化ビニリデンコポリマーと、α,α′−ビス
    (t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、
    2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
    シ)ヘキサンおよびジクミルペルオキシドからなる群か
    ら選ばれる有機過酸化物を含有する組成物とを混合する
    ことにより行われることを特徴とする請求項1に記載の
    エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法。
  12. 【請求項12】 前記工程(b) において前記不飽和エラ
    ストマー性フッ化ビニリデンコポリマーと混合する前記
    組成物が、ポリヒドロキシ化合物と過酸化物との混合物
    であることを特徴とする請求項1に記載のエラストマー
    性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法。
  13. 【請求項13】 前記工程(b) が、前記不飽和エラスト
    マー性フッ化ビニリデンコポリマーと、有機過酸化物お
    よび共働成分を含有する組成物とを混合することにより
    行われることを特徴とする請求項1に記載のエラストマ
    ー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法。
  14. 【請求項14】 前記不飽和エラストマー性フッ化ビニ
    リデンコポリマーと、ポリヒドロキシ化合物および促進
    剤を含有する組成物とを混合することを特徴とする請求
    項1に記載のエラストマー性フッ化ビニリデンコポリマ
    ーの硬化法。
  15. 【請求項15】 (i) エラストマー性フッ化ビニリデン
    コポリマーガムと(ii)有機塩基および金属酸化物もしく
    は金属水酸化物を含有する組成物とを150〜250 ℃の温
    度にて混合し、それにより不飽和エラストマー性フッ化
    ビニリデンコポリマーを製造する工程を含んでなる方法
    により製造されることを特徴とする硬化性不飽和フルオ
    ロエラストマー組成物。
  16. 【請求項16】 前記エラストマー性フッ化ビニリデン
    コポリマーガムが、フッ化ビニリデンと、ヘキサフルオ
    ロプロピレン、テトラフルオロエチレン、プロピレンお
    よびペルフルオロ(メチルビニル)エーテルからなる群
    から選ばれる少なくとも1つのコモノマーとの共重合化
    単位を含有することを特徴とする請求項15に記載の硬
    化性不飽和フルオロエラストマー組成物。
  17. 【請求項17】 前記エラストマー性フッ化ビニリデン
    コポリマーガムが245 重量%のフッ化ビニリデン含有
    量を有することを特徴とする請求項15に記載の硬化性
    不飽和フルオロエラストマー組成物。
  18. 【請求項18】 前記エラストマー性フッ化ビニリデン
    コポリマーガムが、フッ化ビニリデンと、テトラフルオ
    ロエチレンと、プロピレンとのコポリマーであることを
    特徴とする請求項15に記載の硬化性不飽和フルオロエ
    ラストマー組成物。
  19. 【請求項19】 前記エラストマー性フッ化ビニリデン
    コポリマーガムと、有機塩基および金属酸化物もしくは
    金属水酸化物を含有する組成物とを約180 ℃ないし約22
    0 ℃の温度にて混合することを特徴とする、請求項15
    に記載の硬化性不飽和フルオロエラストマー組成物。
  20. 【請求項20】 前記有機塩基が、4級アンモニウム
    塩、4級ホスホニウム塩、環状アミンおよび一官能性ア
    ミンからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1
    5に記載の硬化性不飽和フルオロエラストマー組成物。
  21. 【請求項21】 前記金属酸化物もしくは金属水酸化物
    が、水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムからなる
    群から選ばれることを特徴とする請求項15に記載の硬
    化性不飽和フルオロエラストマー組成物。
  22. 【請求項22】 有機塩基および金属酸化物を含有する
    前記組成物がさらにトリアリルイソシアヌレートおよび
    トリメチルアリルイソシアヌレートからなる群から選ば
    れる共働成分を含有することを特徴とする請求項15に
    記載の硬化性不飽和フルオロエラストマー組成物。
  23. 【請求項23】 前記工程(b) が、前記不飽和エラスト
    マー性フッ化ビニリデンコポリマーと、ビスフェノール
    AF、ヒドロキノン、ビスフェノールAおよびジアミノ
    ビスフェノールAFからなる群から選ばれるポリヒドロ
    キシ化合物を含有する組成物とを混合することにより行
    われることを特徴とする請求項15に記載の硬化性不飽
    和フルオロエラストマー組成物。
  24. 【請求項24】 前記工程(b) が、前記不飽和エラスト
    マー性フッ化ビニリデンコポリマーと、α,α′−ビス
    (t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、
    2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
    シ)ヘキサンおよびジクミルペルオキシドからなる群か
    ら選ばれる有機過酸化物を含有する組成物とを混合する
    ことにより行われることを特徴とする請求項15に記載
    の硬化性不飽和フルオロエラストマー組成物。
  25. 【請求項25】 前記工程(b) において前記不飽和エラ
    ストマー性フッ化ビニリデンコポリマーと混合する前記
    組成物が、ポリヒドロキシ化合物と過酸化物との混合物
    であることを特徴とする請求項15に記載の硬化性不飽
    和フルオロエラストマー組成物。
  26. 【請求項26】 前記工程(b) が、前記不飽和エラスト
    マー性フッ化ビニリデンコポリマーと、有機過酸化物お
    よび共働成分を含有する組成物とを混合することにより
    行われることを特徴とする請求項15に記載の硬化性不
    飽和フルオロエラストマー組成物。
  27. 【請求項27】 前記不飽和エラストマー性フッ化ビニ
    リデンコポリマーと、ポリヒドロキシ化合物および促進
    剤を含有する組成物とを混合することを特徴とする請求
    項15に記載の硬化性不飽和フルオロエラストマー組成
    物。
  28. 【請求項28】 請求項1に記載の方法により製造され
    ることを特徴とする硬化品。
JP10276256A 1997-09-29 1998-09-29 エラストマー性フッ化ビニリデンコポリマーの硬化法、該硬化法によって製造される硬化品、および硬化性不飽和フルオロエラストマー組成物 Withdrawn JPH11171920A (ja)

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