JPH11171896A - 新規ペプチド化合物およびその医薬組成物 - Google Patents
新規ペプチド化合物およびその医薬組成物Info
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- JPH11171896A JPH11171896A JP8210528A JP21052896A JPH11171896A JP H11171896 A JPH11171896 A JP H11171896A JP 8210528 A JP8210528 A JP 8210528A JP 21052896 A JP21052896 A JP 21052896A JP H11171896 A JPH11171896 A JP H11171896A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/715—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for cytokines; for lymphokines; for interferons
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P29/00—Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
- A61P35/02—Antineoplastic agents specific for leukemia
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- A—HUMAN NECESSITIES
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/5005—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells
- G01N33/5091—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells for testing the pathological state of an organism
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- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、細胞膜レセプターの細胞内カルボ
キシ末端配列をもとにデザインされた、レセプターの機
能を調節する活性を有する新規ペプチド化合物を提供す
ること、更に本発明は、該化合物を含有する医薬組成物
を提供すること。また該化合物を用いてレセプターある
いはレセプターのC末端の機能を解析する方法を提供す
ること。更にまた、細胞膜レセプターのシグナルを調節
する方法を提供すること、並びに細胞膜レセプターのシ
グナル伝達にかかわる疾病の治療方法を提供すること。 【解決手段】 細胞内カルボキシ末端のアミノ酸配列が
−A1−A2−A3である細胞膜レセプターの機能を調
節する活性を有する、少なくとも3個のアミノ酸配列を
長さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=A1もしく
はA1と同一分類に属するアミノ酸;Y=L−アミノ酸
あるいはグリシン;Z=A3もしくはA3と同一分類に
属するアミノ酸)のカルボキシ末端配列を有するペプチ
ド、その生物学的安定性、細胞膜透過性、あるいは上記
調節活性が向上された該ペプチドの誘導体、およびそれ
らの薬学的に容認される塩を提供する。
キシ末端配列をもとにデザインされた、レセプターの機
能を調節する活性を有する新規ペプチド化合物を提供す
ること、更に本発明は、該化合物を含有する医薬組成物
を提供すること。また該化合物を用いてレセプターある
いはレセプターのC末端の機能を解析する方法を提供す
ること。更にまた、細胞膜レセプターのシグナルを調節
する方法を提供すること、並びに細胞膜レセプターのシ
グナル伝達にかかわる疾病の治療方法を提供すること。 【解決手段】 細胞内カルボキシ末端のアミノ酸配列が
−A1−A2−A3である細胞膜レセプターの機能を調
節する活性を有する、少なくとも3個のアミノ酸配列を
長さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=A1もしく
はA1と同一分類に属するアミノ酸;Y=L−アミノ酸
あるいはグリシン;Z=A3もしくはA3と同一分類に
属するアミノ酸)のカルボキシ末端配列を有するペプチ
ド、その生物学的安定性、細胞膜透過性、あるいは上記
調節活性が向上された該ペプチドの誘導体、およびそれ
らの薬学的に容認される塩を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は細胞膜レセプターの
細胞内カルボキシ末端配列をもとにデザインされた、該
細胞膜レセプターの機能を調節する活性を有する新規ペ
プチド化合物に関する。さらに本発明は、該本発明化合
物を含有する医薬組成物に関する。
細胞内カルボキシ末端配列をもとにデザインされた、該
細胞膜レセプターの機能を調節する活性を有する新規ペ
プチド化合物に関する。さらに本発明は、該本発明化合
物を含有する医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞膜レセプターは細胞膜上に存在し、
リガンドから刺激を受けることによって細胞内にシグナ
ルを伝達する。細胞は細胞膜レセプターからのシグナル
により増殖、増殖停止、分化、細胞死、そして新たな細
胞膜レセプターやサイトカインの産生等、多様な変化を
引き起こす。それらの細胞レベルでの制御が集約されて
個体の恒常性は保たれている一方、細胞膜レセプターか
らのシグナルの異常は種々の疾病の原因となる。たとえ
ば癌においては癌遺伝子としてクローニングされた遺伝
子が細胞膜レセプターをコードしていた例が多数知られ
ているし(erb−B1,neu,fms,flg,k
it等)、実際、レセプター型チロシンキナーゼである
EGFレセプターの異常発現が、癌細胞の異常な増殖性
の一因となっているケースが報告されている(Shcm
ike、Cell 37巻、705−713ページ、1
984年; Zou他、Cancer Res.47
巻、6123−6125ページ、1987年)。種々の
アレルギー疾患においてはIL−4やIL−5などのサ
イトカインの産生亢進、すなわち、IL−4レセプタ
ー、IL−5レセプターからのシグナルの増強が原因と
なり得ると考えられている(Meddleton他
(編)Allergy Principles and
Practice、第4版、第10章、Kay他、20
6−211ページ、1993年)。また、血液疾患、腎
疾患、循環器疾患、骨疾患、脳・神経疾患のなかにも細
胞膜レセプターからのシグナルの異常に起因するものが
存在する。したがって細胞膜レセプターからのシグナル
を制御できる薬剤は細胞の反応異常により引き起こされ
る種々の疾病の治療に応用され得る。
リガンドから刺激を受けることによって細胞内にシグナ
ルを伝達する。細胞は細胞膜レセプターからのシグナル
により増殖、増殖停止、分化、細胞死、そして新たな細
胞膜レセプターやサイトカインの産生等、多様な変化を
引き起こす。それらの細胞レベルでの制御が集約されて
個体の恒常性は保たれている一方、細胞膜レセプターか
らのシグナルの異常は種々の疾病の原因となる。たとえ
ば癌においては癌遺伝子としてクローニングされた遺伝
子が細胞膜レセプターをコードしていた例が多数知られ
ているし(erb−B1,neu,fms,flg,k
it等)、実際、レセプター型チロシンキナーゼである
EGFレセプターの異常発現が、癌細胞の異常な増殖性
の一因となっているケースが報告されている(Shcm
ike、Cell 37巻、705−713ページ、1
984年; Zou他、Cancer Res.47
巻、6123−6125ページ、1987年)。種々の
アレルギー疾患においてはIL−4やIL−5などのサ
イトカインの産生亢進、すなわち、IL−4レセプタ
ー、IL−5レセプターからのシグナルの増強が原因と
なり得ると考えられている(Meddleton他
(編)Allergy Principles and
Practice、第4版、第10章、Kay他、20
6−211ページ、1993年)。また、血液疾患、腎
疾患、循環器疾患、骨疾患、脳・神経疾患のなかにも細
胞膜レセプターからのシグナルの異常に起因するものが
存在する。したがって細胞膜レセプターからのシグナル
を制御できる薬剤は細胞の反応異常により引き起こされ
る種々の疾病の治療に応用され得る。
【0003】遺伝子クローニング技術の進歩により多く
の細胞膜レセプターがクローニングされ、その発現が種
々の疾患と関係があることを示唆する知見が蓄積されつ
つある。しかし、癌に関与するレセプター型チロシンキ
ナーゼや、種々の病態に関与すると思われるGプロテイ
ンカップルドレセプター(GPCR)の中にはまだリガ
ンドすら知られていないオーファンレセプターが多数存
在する。また、リガンドだけでなくほとんどの細胞膜レ
セプターの細胞内シグナル伝達経路はまだ明らかとなっ
ておらず、細胞膜レセプターの細胞内シグナル伝達をタ
ーゲットとした創薬研究は大きなポテンシャルを秘めな
がらもまだ始まったばかりといえる。現時点までの細胞
内シグナル伝達をターゲットとした創薬研究の成果とし
て蛋白質リン酸化酵素の阻害剤、蛋白質のファルネシル
化酵素の阻害剤が見出されつつある(Fry他、Sci
ence 265巻、1093−1095ページ、19
94年; Gibbs他、Cell 77巻、175−
178ページ、1994年)。また、最近、蛋白と蛋白
の結合に関するドメイン(SH−2ドメイン、ロイシン
ジッパー等)に注目し、その結合阻害に関する研究も精
力的に行われている(Pawson他、Curr.Bi
ol.3巻、434−442ページ、1993年;Hu
ber他、Curr.Med.Chem.1巻、13−
34ページ、1994年)。
の細胞膜レセプターがクローニングされ、その発現が種
々の疾患と関係があることを示唆する知見が蓄積されつ
つある。しかし、癌に関与するレセプター型チロシンキ
ナーゼや、種々の病態に関与すると思われるGプロテイ
ンカップルドレセプター(GPCR)の中にはまだリガ
ンドすら知られていないオーファンレセプターが多数存
在する。また、リガンドだけでなくほとんどの細胞膜レ
セプターの細胞内シグナル伝達経路はまだ明らかとなっ
ておらず、細胞膜レセプターの細胞内シグナル伝達をタ
ーゲットとした創薬研究は大きなポテンシャルを秘めな
がらもまだ始まったばかりといえる。現時点までの細胞
内シグナル伝達をターゲットとした創薬研究の成果とし
て蛋白質リン酸化酵素の阻害剤、蛋白質のファルネシル
化酵素の阻害剤が見出されつつある(Fry他、Sci
ence 265巻、1093−1095ページ、19
94年; Gibbs他、Cell 77巻、175−
178ページ、1994年)。また、最近、蛋白と蛋白
の結合に関するドメイン(SH−2ドメイン、ロイシン
ジッパー等)に注目し、その結合阻害に関する研究も精
力的に行われている(Pawson他、Curr.Bi
ol.3巻、434−442ページ、1993年;Hu
ber他、Curr.Med.Chem.1巻、13−
34ページ、1994年)。
【0004】レセプターの細胞内領域に蛋白が結合し、
レセプターからのシグナル伝達に影響を与えるといった
報告は多数あるが、厳密な意味でのレセプターのC末端
(ここでは単にC末付近の配列という意味ではなく厳密
にレセプターの最末端の配列を含む領域)が他の蛋白と
の結合に関与している例は殆ど知られていない。Fas
においては、結合蛋白であるPTP−BASがそのシグ
ナル伝達に与える影響が明らかにされ、C末付近の15
アミノ酸領域が細胞死の調節に関わっていることが指摘
されているが、厳密にC末端のアミノ酸を含む領域であ
るかは調べられていない(Sato他、Science 268巻、
411−415ページ、1995年)。Kornau等
のグループがNMDAレセプターとPSD−95が結合
することを見出し、その結合にはNMDAレセプターの
C末端の7アミノ酸残基が重要であることを報告した
(Kornau他、Science 269巻、173
7−1740ページ、1995年)。報文中、数種のN
MDAレセプターのC末端に共通している配列をtSX
Vモチーフと名付け、他の類似の配列を有するレセプタ
ーについても公表した。Kim等のグループはShak
er型のKチャンネルのC末端にもPSD−95が結合
することを報告した(Kim他、Nature378
巻、85−88ページ、1995年)。これらの研究は
FasとPTP−BASの結合以外にもレセプターのC
末端を介した結合が存在することを示している。しか
し、これらの研究ではその結合がシグナル伝達に及ぼす
影響については何ら示してはいない。また、結合の生理
的な役割や結合を阻害したときの細胞レベルあるいは組
織レベルでの変化についても何ら示していない。したが
って、レセプターのtSXVモチーフを介した結合の重
要性はまだ十分に知られていない。また、tSXVモチ
ーフ以外にもレセプターC末端の結合に関与するモチー
フがあることは現在のところ知られていない。このよう
に、レセプターのC末端がそのレセプターの機能に影響
を与えることを示唆する知見は蓄積されつつあるが、ま
だ、明確にそれは証明されるに至っていない。後述にお
いて本発明における例として示したVIPレセプター、
β2−アドレナジックレセプターあるいはIL−8レセ
プターに関しては、これらのレセプターのC末端がその
機能調節に関与していることなどは全く知られていない
のが現状である。
レセプターからのシグナル伝達に影響を与えるといった
報告は多数あるが、厳密な意味でのレセプターのC末端
(ここでは単にC末付近の配列という意味ではなく厳密
にレセプターの最末端の配列を含む領域)が他の蛋白と
の結合に関与している例は殆ど知られていない。Fas
においては、結合蛋白であるPTP−BASがそのシグ
ナル伝達に与える影響が明らかにされ、C末付近の15
アミノ酸領域が細胞死の調節に関わっていることが指摘
されているが、厳密にC末端のアミノ酸を含む領域であ
るかは調べられていない(Sato他、Science 268巻、
411−415ページ、1995年)。Kornau等
のグループがNMDAレセプターとPSD−95が結合
することを見出し、その結合にはNMDAレセプターの
C末端の7アミノ酸残基が重要であることを報告した
(Kornau他、Science 269巻、173
7−1740ページ、1995年)。報文中、数種のN
MDAレセプターのC末端に共通している配列をtSX
Vモチーフと名付け、他の類似の配列を有するレセプタ
ーについても公表した。Kim等のグループはShak
er型のKチャンネルのC末端にもPSD−95が結合
することを報告した(Kim他、Nature378
巻、85−88ページ、1995年)。これらの研究は
FasとPTP−BASの結合以外にもレセプターのC
末端を介した結合が存在することを示している。しか
し、これらの研究ではその結合がシグナル伝達に及ぼす
影響については何ら示してはいない。また、結合の生理
的な役割や結合を阻害したときの細胞レベルあるいは組
織レベルでの変化についても何ら示していない。したが
って、レセプターのtSXVモチーフを介した結合の重
要性はまだ十分に知られていない。また、tSXVモチ
ーフ以外にもレセプターC末端の結合に関与するモチー
フがあることは現在のところ知られていない。このよう
に、レセプターのC末端がそのレセプターの機能に影響
を与えることを示唆する知見は蓄積されつつあるが、ま
だ、明確にそれは証明されるに至っていない。後述にお
いて本発明における例として示したVIPレセプター、
β2−アドレナジックレセプターあるいはIL−8レセ
プターに関しては、これらのレセプターのC末端がその
機能調節に関与していることなどは全く知られていない
のが現状である。
【0005】本発明は、細胞膜レセプターC末端の細胞
内シグナル調節に関与する領域(Receptor C
−terminal Regulatory Regi
onの頭文字を取りRCR領域という)の配列をもとに
デザインした新規化合物、該化合物を含む医薬組成物及
び該化合物を用いてレセプターの機能を解析する方法に
関するが、細胞膜レセプターのRCR領域の機能を調節
する活性を有する化合物をそのレセプターC末端配列情
報に基づきデザインした化合物自体、また、該化合物を
用いてレセプターの機能を解析する方法などに関しては
本発明者らの知る限りにおいて全く知られていないのが
現状である。
内シグナル調節に関与する領域(Receptor C
−terminal Regulatory Regi
onの頭文字を取りRCR領域という)の配列をもとに
デザインした新規化合物、該化合物を含む医薬組成物及
び該化合物を用いてレセプターの機能を解析する方法に
関するが、細胞膜レセプターのRCR領域の機能を調節
する活性を有する化合物をそのレセプターC末端配列情
報に基づきデザインした化合物自体、また、該化合物を
用いてレセプターの機能を解析する方法などに関しては
本発明者らの知る限りにおいて全く知られていないのが
現状である。
【0006】上記したように本発明はレセプターのC末
端の機能を解析する方法にも関するが、当分野の従来の
技術は、レセプターのC末端に欠失あるいは置換を導入
しその変異レセプターの遺伝子を細胞に導入するという
方法が一般的であった。本発明で示したように、レセプ
ターのC末端からデザインした化合物を用い、遺伝子操
作技術を用いず、レセプターのC末端の機能を解析する
方法は全く知られていない。本発明は、また、細胞膜レ
セプターC末端とその結合蛋白との結合を阻害すること
により細胞膜レセプターのシグナルを調節する方法にも
関する。この方法においては阻害剤として本発明の化合
物が効果的に用いうる。なお、細胞膜レセプターC末端
とその結合蛋白との結合を阻害することにより、細胞膜
レセプターのシグナルを調節する方法自体、本発明者ら
の知る限りにおいて全く知られていないのが現状であ
る。
端の機能を解析する方法にも関するが、当分野の従来の
技術は、レセプターのC末端に欠失あるいは置換を導入
しその変異レセプターの遺伝子を細胞に導入するという
方法が一般的であった。本発明で示したように、レセプ
ターのC末端からデザインした化合物を用い、遺伝子操
作技術を用いず、レセプターのC末端の機能を解析する
方法は全く知られていない。本発明は、また、細胞膜レ
セプターC末端とその結合蛋白との結合を阻害すること
により細胞膜レセプターのシグナルを調節する方法にも
関する。この方法においては阻害剤として本発明の化合
物が効果的に用いうる。なお、細胞膜レセプターC末端
とその結合蛋白との結合を阻害することにより、細胞膜
レセプターのシグナルを調節する方法自体、本発明者ら
の知る限りにおいて全く知られていないのが現状であ
る。
【0007】後述において本発明における例として用い
た個々のレセプターに関する従来の知見について以下説
明する。
た個々のレセプターに関する従来の知見について以下説
明する。
【0008】Fas Fasは細胞表面上に存在するレセプターであり、TN
Fレセプタースーパーファミリーに属する(Smith 他、
Cell 76巻、959−962ページ、1994年)。
Fasはその細胞外領域にFasリガンドもしくは抗F
as抗体が結合したとき細胞内に細胞死のシグナルを伝
え細胞にアポトーシスを誘導する機能をもつことが知ら
れている(Itoh他、Cell 66巻、233−243ペー
ジ、1991年;Suda他、Cell 75巻、1169−1
178ページ、1993年)。Fasリガンドは細胞障
害性T細胞に発現しており、標的細胞を攻撃する際に、
Fasを介した系を使用することが知られている(Lowi
n 等、Nature 370巻、650−652ページ、19
94年)。Fasを発現する組織は広範に渡りFasを
介した細胞死の系が幅広い組織で生理的意義を有するこ
とが示唆されている。
Fレセプタースーパーファミリーに属する(Smith 他、
Cell 76巻、959−962ページ、1994年)。
Fasはその細胞外領域にFasリガンドもしくは抗F
as抗体が結合したとき細胞内に細胞死のシグナルを伝
え細胞にアポトーシスを誘導する機能をもつことが知ら
れている(Itoh他、Cell 66巻、233−243ペー
ジ、1991年;Suda他、Cell 75巻、1169−1
178ページ、1993年)。Fasリガンドは細胞障
害性T細胞に発現しており、標的細胞を攻撃する際に、
Fasを介した系を使用することが知られている(Lowi
n 等、Nature 370巻、650−652ページ、19
94年)。Fasを発現する組織は広範に渡りFasを
介した細胞死の系が幅広い組織で生理的意義を有するこ
とが示唆されている。
【0009】これまでに、Fasに対する抗体等の刺激
で癌細胞にアポトーシスを誘導する技術は知られてい
る。インビボにおけるFasを介した細胞死の癌細胞に
対する効果としては、B細胞リンパ腫を移植したヌード
マウスに抗Fas抗体を投与し、B細胞リンパ腫を退縮
させたことが報告されている(Trauth他、Science 24
5巻、301−305ページ、1989年)。
で癌細胞にアポトーシスを誘導する技術は知られてい
る。インビボにおけるFasを介した細胞死の癌細胞に
対する効果としては、B細胞リンパ腫を移植したヌード
マウスに抗Fas抗体を投与し、B細胞リンパ腫を退縮
させたことが報告されている(Trauth他、Science 24
5巻、301−305ページ、1989年)。
【0010】Fasを有している細胞がかならずしもF
asリガンドや抗Fas抗体で細胞死を誘導するわけで
はなく、Fasを発現しているにもかかわらずアポトー
シスが誘導されない癌細胞も多数報告されており、それ
らの癌細胞に対してはFasに対する抗体等の刺激は無
効である(Wong他、J.Immunol.152巻、1751−1
755ページ、1994年)。FasのC末端の15ア
ミノ酸残基を欠失した変異型のFasは正常型Fasよ
り細胞死を伝える能力が増強されておりFasのC末端
の15アミノ酸残基はFasを介した細胞死の調節領域
であることが知られている(Itoh他、J.Biol.Chem.26
8巻、10932−10937ページ、1993年)。
また、PTP−BASが細胞内でFasのC末端の15
アミノ酸を含む領域に結合しFasを介した細胞死シグ
ナルを負に調節することが報告されている(Sato他、上
述)。PTP−BASはチロシン脱リン酸化酵素として
発見された(Maekawa 他、FEBS Lett.337巻、200
−206ページ、1994年)。PTP−BASは、発
見者の違いでhPTP1E、PTPL1とも呼ばれてい
る(Banville他、J.Biol.Chem.269巻、22320−
22327ページ、1994年;Saras 他、J.Biol.Che
m.269巻、24082−24089ページ、1994
年)。
asリガンドや抗Fas抗体で細胞死を誘導するわけで
はなく、Fasを発現しているにもかかわらずアポトー
シスが誘導されない癌細胞も多数報告されており、それ
らの癌細胞に対してはFasに対する抗体等の刺激は無
効である(Wong他、J.Immunol.152巻、1751−1
755ページ、1994年)。FasのC末端の15ア
ミノ酸残基を欠失した変異型のFasは正常型Fasよ
り細胞死を伝える能力が増強されておりFasのC末端
の15アミノ酸残基はFasを介した細胞死の調節領域
であることが知られている(Itoh他、J.Biol.Chem.26
8巻、10932−10937ページ、1993年)。
また、PTP−BASが細胞内でFasのC末端の15
アミノ酸を含む領域に結合しFasを介した細胞死シグ
ナルを負に調節することが報告されている(Sato他、上
述)。PTP−BASはチロシン脱リン酸化酵素として
発見された(Maekawa 他、FEBS Lett.337巻、200
−206ページ、1994年)。PTP−BASは、発
見者の違いでhPTP1E、PTPL1とも呼ばれてい
る(Banville他、J.Biol.Chem.269巻、22320−
22327ページ、1994年;Saras 他、J.Biol.Che
m.269巻、24082−24089ページ、1994
年)。
【0011】PTP−BASの発現はヒト成人の腎臓、
肺に最も強く認められ、脳、心臓、膵臓、胎盤等におい
ても発現している。しかし、大腸、末梢血、肝、骨格筋
には殆ど発現が認められていない(Maekawa 他、上述;
Banville他、上述;Saras 他、上述)。これら各組織に
おける発現の意義は明らかではない。PTP−BASを
標的とした化合物を用いて癌細胞を殺す方法は、本発明
者らの知る限りにおいてこれまで知られていない。ま
た、FasとPTP−BASとの相互作用には、Fas
のC末付近の15アミノ酸配列が重要との報告がなされ
ているが(Sato他、上述;Cleveland 他、Cell 81
巻、479−482ページ、1995年)、それらの相
互作用を阻害する化合物は、本発明者らの知る限りにお
いてこれまで知られていない。
肺に最も強く認められ、脳、心臓、膵臓、胎盤等におい
ても発現している。しかし、大腸、末梢血、肝、骨格筋
には殆ど発現が認められていない(Maekawa 他、上述;
Banville他、上述;Saras 他、上述)。これら各組織に
おける発現の意義は明らかではない。PTP−BASを
標的とした化合物を用いて癌細胞を殺す方法は、本発明
者らの知る限りにおいてこれまで知られていない。ま
た、FasとPTP−BASとの相互作用には、Fas
のC末付近の15アミノ酸配列が重要との報告がなされ
ているが(Sato他、上述;Cleveland 他、Cell 81
巻、479−482ページ、1995年)、それらの相
互作用を阻害する化合物は、本発明者らの知る限りにお
いてこれまで知られていない。
【0012】VIPレセプター Vasoactive Intestinal Pep
tide (VIP)は28アミノ酸よりなるニューロ
ペプチドであり、Pituitary Adenyly
l Cyclase−Activating Pept
ide (PACAP)、セクレチン、グルカゴン、カ
ルシトニン、パラサイロイドホルモンらとともにファミ
リーを形成している。VIPは平滑筋を弛緩させ血流を
増加させる機能を有する。また、肺、腸の上皮からの水
やイオンの流れ、ニューロンの増殖や生存を調節し、多
くの免疫機能にも影響を与える。
tide (VIP)は28アミノ酸よりなるニューロ
ペプチドであり、Pituitary Adenyly
l Cyclase−Activating Pept
ide (PACAP)、セクレチン、グルカゴン、カ
ルシトニン、パラサイロイドホルモンらとともにファミ
リーを形成している。VIPは平滑筋を弛緩させ血流を
増加させる機能を有する。また、肺、腸の上皮からの水
やイオンの流れ、ニューロンの増殖や生存を調節し、多
くの免疫機能にも影響を与える。
【0013】VIPに選択的な高親和性レセプターは神
経系、呼吸器系、胃腸系、免疫系のあるサブセットの細
胞に発現している。ヒト高親和性タイプ1VIPレセプ
ター(HVR1)遺伝子はひと大腸癌細胞HT−29か
らクローニングされ、その染色体遺伝子も取得されてい
る(Couvineau他、Biochem. Bio
phys.Res.Commun.193巻、546−
553ページ、1993年;Sreedharan他、
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92
巻、2939−2943ページ、1995年)。HVR
1はGPCRファミリーに属し、7回膜貫通構造を有す
る。HVR1の発現はヒトの肺に最も強く認められ、前
立腺、末梢血細胞、肝、脳、小腸等においても発現して
いる(Sreedharan他、上述)。VIPのアン
タゴニストが非小細胞肺癌の増殖を抑制したこと(Mo
ody他、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 90巻、4345−4349ページ、1993
年)、HRVR1遺伝子が小細胞肺癌に関与しているヒ
ト染色体3番の短腕に存在していること(Sreedh
aran他、上述)からHVR1と肺癌との関係が注目
される。
経系、呼吸器系、胃腸系、免疫系のあるサブセットの細
胞に発現している。ヒト高親和性タイプ1VIPレセプ
ター(HVR1)遺伝子はひと大腸癌細胞HT−29か
らクローニングされ、その染色体遺伝子も取得されてい
る(Couvineau他、Biochem. Bio
phys.Res.Commun.193巻、546−
553ページ、1993年;Sreedharan他、
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92
巻、2939−2943ページ、1995年)。HVR
1はGPCRファミリーに属し、7回膜貫通構造を有す
る。HVR1の発現はヒトの肺に最も強く認められ、前
立腺、末梢血細胞、肝、脳、小腸等においても発現して
いる(Sreedharan他、上述)。VIPのアン
タゴニストが非小細胞肺癌の増殖を抑制したこと(Mo
ody他、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 90巻、4345−4349ページ、1993
年)、HRVR1遺伝子が小細胞肺癌に関与しているヒ
ト染色体3番の短腕に存在していること(Sreedh
aran他、上述)からHVR1と肺癌との関係が注目
される。
【0014】VIPレセプターのシグナル伝達機構につ
いてはG蛋白を通してアデニル酸シクラーゼ活性を刺激
することが知られている(Couvineau他、J.
Biol.Chem.261巻、14482−1448
9ページ、1986年;Laburthe他、Ann.
N.Y.Acad.Sci.527巻、296−313
ページ、1988年)。しかし、VIPレセプターの細
胞内C末端領域がその機能に影響を及ぼすことは、本発
明者らの知る限りにおいてこれまで知られていない。ま
た、VIPレセプターの細胞内シグナル伝達系に選択的
に作用する薬剤は本発明者らの知る限りにおいてこれま
で知られていない。
いてはG蛋白を通してアデニル酸シクラーゼ活性を刺激
することが知られている(Couvineau他、J.
Biol.Chem.261巻、14482−1448
9ページ、1986年;Laburthe他、Ann.
N.Y.Acad.Sci.527巻、296−313
ページ、1988年)。しかし、VIPレセプターの細
胞内C末端領域がその機能に影響を及ぼすことは、本発
明者らの知る限りにおいてこれまで知られていない。ま
た、VIPレセプターの細胞内シグナル伝達系に選択的
に作用する薬剤は本発明者らの知る限りにおいてこれま
で知られていない。
【0015】β2−アドレナジックレセプター アドレナジックレセプターは従来、主として薬理学的基
準によりα1、α2及びβ1、β2受容体サブタイプに
分類されてきた。β−アドレナジックレセプターはサブ
タイプにより発現する組織およびその生理的役割が異な
りβ1は心臓、脂肪組織、大脳皮質に存在し、その活性
化は心拍増加、心収縮力増加、脂肪分解を誘導する。β
2は肺、肝臓、小脳、平滑筋、骨格筋、多核白血球に存
在し、気管支筋や脈管平滑筋の弛緩を引き起こす。それ
ぞれのレセプターの生理的機能が異なるのでそれぞれに
特異的な阻害剤が求められているが、既存のβ−アドレ
ナジックレセプター阻害剤は選択性が低い。特にβ2−
アドレナジックレセプターに対する特異的阻害剤はほと
んどなく、ある程度選択的な阻害剤としてブトキサミン
が知られているのみである。特異的β2−アドレナジッ
クレセプター阻害剤はβ2−アドレナジックレセプター
の異常亢進が見られる緑内障患者の治療に利用できる。
既存のβ2−アドレナジックレセプター阻害剤は選択性
が低いため、心臓等β1−アドレナジックレセプターが
多量に発現している組織への副作用が問題となってい
る。したがってもうひとつの特異的β2−アドレナジッ
クレセプター阻害剤の有用性として、非選択的β−アド
レナジックレセプター阻害剤の副作用の軽減に利用でき
る可能性が考えられる。
準によりα1、α2及びβ1、β2受容体サブタイプに
分類されてきた。β−アドレナジックレセプターはサブ
タイプにより発現する組織およびその生理的役割が異な
りβ1は心臓、脂肪組織、大脳皮質に存在し、その活性
化は心拍増加、心収縮力増加、脂肪分解を誘導する。β
2は肺、肝臓、小脳、平滑筋、骨格筋、多核白血球に存
在し、気管支筋や脈管平滑筋の弛緩を引き起こす。それ
ぞれのレセプターの生理的機能が異なるのでそれぞれに
特異的な阻害剤が求められているが、既存のβ−アドレ
ナジックレセプター阻害剤は選択性が低い。特にβ2−
アドレナジックレセプターに対する特異的阻害剤はほと
んどなく、ある程度選択的な阻害剤としてブトキサミン
が知られているのみである。特異的β2−アドレナジッ
クレセプター阻害剤はβ2−アドレナジックレセプター
の異常亢進が見られる緑内障患者の治療に利用できる。
既存のβ2−アドレナジックレセプター阻害剤は選択性
が低いため、心臓等β1−アドレナジックレセプターが
多量に発現している組織への副作用が問題となってい
る。したがってもうひとつの特異的β2−アドレナジッ
クレセプター阻害剤の有用性として、非選択的β−アド
レナジックレセプター阻害剤の副作用の軽減に利用でき
る可能性が考えられる。
【0016】β2−アドレナジックレセプターは198
7年にクローニングされたGPCRファミリーに属する
レセプターである(Kobilka他、J.Biol.
Chem.262巻、7321−7327ページ、19
87年)。β2−アドレナジックレセプターはG蛋白質
を介してアデニル酸シクラーゼを活性化することが知ら
れている。β2−アドレナジックレセプターの細胞内C
末領域付近は同種脱感作に関係があることが報告されて
いる。β2−アドレナジックレセプターの細胞内シグナ
ル伝達系に選択的に作用する薬剤は本発明者らの知る限
りにおいてこれまで知られていない。
7年にクローニングされたGPCRファミリーに属する
レセプターである(Kobilka他、J.Biol.
Chem.262巻、7321−7327ページ、19
87年)。β2−アドレナジックレセプターはG蛋白質
を介してアデニル酸シクラーゼを活性化することが知ら
れている。β2−アドレナジックレセプターの細胞内C
末領域付近は同種脱感作に関係があることが報告されて
いる。β2−アドレナジックレセプターの細胞内シグナ
ル伝達系に選択的に作用する薬剤は本発明者らの知る限
りにおいてこれまで知られていない。
【0017】IL−8レセプター インターロイキン−8(IL−8)は分子量8kDaの
72アミノ酸からなるペプチドであり、インターロイキ
ン−1及び他の刺激性サイトカインによる活性化に伴い
多様な細胞型により産生される(Westwick他、
Immunology Today 10巻、146ペ
ージ、1988年)。IL−8は、好中球の走化性及び
脱顆粒を促進する。IL−8はインビトロでは好中球の
潜在的な化学誘因剤であり、インビボでは強力な炎症効
果を有することが示されている。さらに、種々の炎症性
疾患患者の患部や血液中にはIL−8の産生が見られ、
慢性関節リウマチ、痛風、好中球性皮膚炎、喘息、潰瘍
性大腸炎、敗血症、成人呼吸切迫症候群、白血病などの
疾患にはIL−8が関与していることが明らかにされて
いる。このため、IL−8作用の阻害剤またはアンタゴ
ニストが有用な抗炎症剤であることが期待される。
72アミノ酸からなるペプチドであり、インターロイキ
ン−1及び他の刺激性サイトカインによる活性化に伴い
多様な細胞型により産生される(Westwick他、
Immunology Today 10巻、146ペ
ージ、1988年)。IL−8は、好中球の走化性及び
脱顆粒を促進する。IL−8はインビトロでは好中球の
潜在的な化学誘因剤であり、インビボでは強力な炎症効
果を有することが示されている。さらに、種々の炎症性
疾患患者の患部や血液中にはIL−8の産生が見られ、
慢性関節リウマチ、痛風、好中球性皮膚炎、喘息、潰瘍
性大腸炎、敗血症、成人呼吸切迫症候群、白血病などの
疾患にはIL−8が関与していることが明らかにされて
いる。このため、IL−8作用の阻害剤またはアンタゴ
ニストが有用な抗炎症剤であることが期待される。
【0018】IL−8のレセプターはGPCRファミリ
ーに属する分子量約60kDaの糖蛋白であり、199
1年にクローニングされた(Holmes他、Scie
nce 253巻、1278−1280ページ、199
1年;Murphy他、Science 253巻、1
280−1283ページ、1991年)。IL−8レセ
プターはタイプAとタイプBが知られており、タイプA
とタイプBで発現する細胞が異なる。タイプAはPHA
刺激T細胞、CD4+T細胞、単球、滑膜細胞、好中球
など広い範囲に発現している。一方、タイプBは主に好
中球に発現が見られる。疾病との関わりとして、白血球
浸潤を伴う好中球性皮膚炎においては、IL−8レセプ
ターの発現が著しく増加すること(Kemeny他、I
nt.Arch.Allergy Immunol.1
04巻、317−322ページ、1994年)、急性糸
球体腎炎モデルで抗IL−8抗体の投与によりたんぱく
尿を抑制し得ること等が報告されている(Wada他、
J.Exp.Med.180巻、1135−1140ペ
ージ、1994年)。
ーに属する分子量約60kDaの糖蛋白であり、199
1年にクローニングされた(Holmes他、Scie
nce 253巻、1278−1280ページ、199
1年;Murphy他、Science 253巻、1
280−1283ページ、1991年)。IL−8レセ
プターはタイプAとタイプBが知られており、タイプA
とタイプBで発現する細胞が異なる。タイプAはPHA
刺激T細胞、CD4+T細胞、単球、滑膜細胞、好中球
など広い範囲に発現している。一方、タイプBは主に好
中球に発現が見られる。疾病との関わりとして、白血球
浸潤を伴う好中球性皮膚炎においては、IL−8レセプ
ターの発現が著しく増加すること(Kemeny他、I
nt.Arch.Allergy Immunol.1
04巻、317−322ページ、1994年)、急性糸
球体腎炎モデルで抗IL−8抗体の投与によりたんぱく
尿を抑制し得ること等が報告されている(Wada他、
J.Exp.Med.180巻、1135−1140ペ
ージ、1994年)。
【0019】IL−8レセプターの細胞内領域にはG蛋
白が結合しており、シグナル伝達に関与することが報告
されている(Kupper他、Biochem.J.2
82巻、429−434ページ、1992年)。しか
し、IL−8レセプターの細胞内C末端領域がその機能
に影響を及ぼすことは、本発明者らの知る限りにおいて
これまで知られていない。また、IL−8レセプターの
細胞内シグナル伝達系に選択的に作用する薬剤は本発明
者らの知る限りにおいてこれまで知られていない。
白が結合しており、シグナル伝達に関与することが報告
されている(Kupper他、Biochem.J.2
82巻、429−434ページ、1992年)。しか
し、IL−8レセプターの細胞内C末端領域がその機能
に影響を及ぼすことは、本発明者らの知る限りにおいて
これまで知られていない。また、IL−8レセプターの
細胞内シグナル伝達系に選択的に作用する薬剤は本発明
者らの知る限りにおいてこれまで知られていない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細胞膜レセ
プターの細胞内カルボキシ末端配列をもとにデザインさ
れた、該細胞膜レセプターの機能を調節する活性を有す
る新規化合物を開発することを目的とする。また、本発
明は、該新規化合物を含む新規医薬組成物を開発するこ
とを目的とする。さらに、本発明は、該新規化合物を用
いて細胞膜レセプターのC末端の機能を解析する方法を
提供することを目的とする。更にまた、本発明は、細胞
膜レセプターのシグナルを調節する方法を提供するこ
と、並びに細胞膜レセプターのシグナル伝達にかかわ1
8病の治療方法を提供することを目的とする。
プターの細胞内カルボキシ末端配列をもとにデザインさ
れた、該細胞膜レセプターの機能を調節する活性を有す
る新規化合物を開発することを目的とする。また、本発
明は、該新規化合物を含む新規医薬組成物を開発するこ
とを目的とする。さらに、本発明は、該新規化合物を用
いて細胞膜レセプターのC末端の機能を解析する方法を
提供することを目的とする。更にまた、本発明は、細胞
膜レセプターのシグナルを調節する方法を提供するこ
と、並びに細胞膜レセプターのシグナル伝達にかかわ1
8病の治療方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に即して鋭意研究を行った結果、まず、FasのC末
端配列を有するペプチド及びそれらの誘導体がFasと
PTP−BASとの結合を阻害する活性を有することを
初めて見出すと共に、それらの化合物が細胞死シグナル
を正に調節することを見出した。すなわち、FasとP
TP−BASとの結合を阻害するのに必須なペプチドの
単位を求め、その誘導体を癌細胞に作用させたところこ
のものがFasによる細胞死シグナルを増強することを
見出した。次いで、本発明者らは、Fasとは全く異な
るレセプターファミリーに属するVIPレセプターに関
して、このレセプターのC末端配列を有するペプチド誘
導体がVIPレセプターの機能を抑制することを見出し
た。すなわち、該ペプチド誘導体が、マグヌスの系でV
IP依存的な気管支の弛緩を抑制することを見出した。
さらに、本発明者らはFas、VIPレセプターとはC
末端配列の異なるβ2−アドレナジックレセプターやI
L−8レセプターに関してもそれらのC末端配列をもと
にデザインされたペプチド誘導体がそれらレセプターの
機能に何らかの効果を示すことを見出した。すなわち、
β2−アドレナジックレセプターのC末端配列をもつペ
プチド誘導体が、β2−アドレナジックレセプターにア
ゴニスティックに作用するイソプロテレノールにより誘
導される気管支の弛緩を抑制すること、さらにIL−8
レセプターのC末端配列をもつペプチド誘導体がIL−
8により誘導されるカルシウムの細胞内取り込みを選択
的に抑制することを見出した。これらのことは、レセプ
ターの属するファミリー、あるいは該レセプターのC末
端のアミノ酸残基の種類によらず、広くレセプターのC
末端領域がそのシグナル伝達に何らかの関与をしてお
り、しかもレセプターのC末端に関するアミノ酸配列の
情報が得られるならば、それらに基づいてデザインされ
たペプチドあるいはその誘導体は、そのレセプターのリ
ガンドや、細胞内シグナル伝達経路の詳細がたとえわか
らなくても該レセプターのシグナル伝達を制御し得るこ
とを意味しているといえる。
的に即して鋭意研究を行った結果、まず、FasのC末
端配列を有するペプチド及びそれらの誘導体がFasと
PTP−BASとの結合を阻害する活性を有することを
初めて見出すと共に、それらの化合物が細胞死シグナル
を正に調節することを見出した。すなわち、FasとP
TP−BASとの結合を阻害するのに必須なペプチドの
単位を求め、その誘導体を癌細胞に作用させたところこ
のものがFasによる細胞死シグナルを増強することを
見出した。次いで、本発明者らは、Fasとは全く異な
るレセプターファミリーに属するVIPレセプターに関
して、このレセプターのC末端配列を有するペプチド誘
導体がVIPレセプターの機能を抑制することを見出し
た。すなわち、該ペプチド誘導体が、マグヌスの系でV
IP依存的な気管支の弛緩を抑制することを見出した。
さらに、本発明者らはFas、VIPレセプターとはC
末端配列の異なるβ2−アドレナジックレセプターやI
L−8レセプターに関してもそれらのC末端配列をもと
にデザインされたペプチド誘導体がそれらレセプターの
機能に何らかの効果を示すことを見出した。すなわち、
β2−アドレナジックレセプターのC末端配列をもつペ
プチド誘導体が、β2−アドレナジックレセプターにア
ゴニスティックに作用するイソプロテレノールにより誘
導される気管支の弛緩を抑制すること、さらにIL−8
レセプターのC末端配列をもつペプチド誘導体がIL−
8により誘導されるカルシウムの細胞内取り込みを選択
的に抑制することを見出した。これらのことは、レセプ
ターの属するファミリー、あるいは該レセプターのC末
端のアミノ酸残基の種類によらず、広くレセプターのC
末端領域がそのシグナル伝達に何らかの関与をしてお
り、しかもレセプターのC末端に関するアミノ酸配列の
情報が得られるならば、それらに基づいてデザインされ
たペプチドあるいはその誘導体は、そのレセプターのリ
ガンドや、細胞内シグナル伝達経路の詳細がたとえわか
らなくても該レセプターのシグナル伝達を制御し得るこ
とを意味しているといえる。
【0022】上記した4つのレセプターはC末端から3
番目のアミノ酸残基がセリンまたはスレオニンであると
いう共通した特徴を有している。本発明者らは、さら
に、該特徴を有しているレセプター群に関してGCGソ
フトウェアパッケージ(ジェネティックスコンピュータ
ーグループ社製)を使用して、PIP−Protein
データベースを検索し、そのC末端配列の特徴に基づい
て分類し、下表の結果を得た。その特徴を有するレセプ
ターを本発明においてtSXXモチーフを有するレセプ
ターと称す。ここでSはセリン又はスレオニンを示し、
各Xは任意のアミノ酸を示す。
番目のアミノ酸残基がセリンまたはスレオニンであると
いう共通した特徴を有している。本発明者らは、さら
に、該特徴を有しているレセプター群に関してGCGソ
フトウェアパッケージ(ジェネティックスコンピュータ
ーグループ社製)を使用して、PIP−Protein
データベースを検索し、そのC末端配列の特徴に基づい
て分類し、下表の結果を得た。その特徴を有するレセプ
ターを本発明においてtSXXモチーフを有するレセプ
ターと称す。ここでSはセリン又はスレオニンを示し、
各Xは任意のアミノ酸を示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】 細胞膜レセプターのRCR領域において、C末端より3
番目のアミノ酸がセリンあるいはスレオニンである一連
の配列を、本発明において上記のようにtSXXモチー
フと称すが、それらの中で、例えばC末端のアミノ酸が
バリンであるものについてはtSXVモチーフ、またロ
イシンであるものについてはtSXLモチーフと称す。
以下、C末端のアミノ酸により同様に呼称する。
番目のアミノ酸がセリンあるいはスレオニンである一連
の配列を、本発明において上記のようにtSXXモチー
フと称すが、それらの中で、例えばC末端のアミノ酸が
バリンであるものについてはtSXVモチーフ、またロ
イシンであるものについてはtSXLモチーフと称す。
以下、C末端のアミノ酸により同様に呼称する。
【0026】以上、これら複数の新規知見を基に本発明
者らは本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、細胞内カルボキシル末端のアミノ酸配列が−A1−
A2−A3である細胞膜レセプターの機能を調節する活
性を有する、少なくとも3個のアミノ酸配列を長さ方向
に有し、−X−Y−Z(式中、X=A1もしくはA1と
同一分類に属するアミノ酸;Y=L−アミノ酸あるいは
グリシン;Z=A3もしくはA3と同一分類に属するア
ミノ酸)のカルボキシ末端配列を有するペプチド、その
生物学的安定性、細胞膜透過性、あるいは上記調節活性
が向上された該ペプチドの誘導体、およびそれらの薬学
的に容認される塩を提供するものである。また、本発明
はこれらの化合物を含有する医薬組成物を提供するもの
である。更にまた、本発明はこれら化合物を用いて細胞
膜レセプターのC末端の機能を解析する方法を提供する
ものである。また更に、本発明は細胞膜レセプターC末
端とその結合蛋白との結合を阻害することにより細胞膜
レセプターのシグナルを調節する方法、及び、細胞膜レ
セプターのシグナル伝達にかかわる疾病の治療方法をも
提供するものである。
者らは本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、細胞内カルボキシル末端のアミノ酸配列が−A1−
A2−A3である細胞膜レセプターの機能を調節する活
性を有する、少なくとも3個のアミノ酸配列を長さ方向
に有し、−X−Y−Z(式中、X=A1もしくはA1と
同一分類に属するアミノ酸;Y=L−アミノ酸あるいは
グリシン;Z=A3もしくはA3と同一分類に属するア
ミノ酸)のカルボキシ末端配列を有するペプチド、その
生物学的安定性、細胞膜透過性、あるいは上記調節活性
が向上された該ペプチドの誘導体、およびそれらの薬学
的に容認される塩を提供するものである。また、本発明
はこれらの化合物を含有する医薬組成物を提供するもの
である。更にまた、本発明はこれら化合物を用いて細胞
膜レセプターのC末端の機能を解析する方法を提供する
ものである。また更に、本発明は細胞膜レセプターC末
端とその結合蛋白との結合を阻害することにより細胞膜
レセプターのシグナルを調節する方法、及び、細胞膜レ
セプターのシグナル伝達にかかわる疾病の治療方法をも
提供するものである。
【0027】本発明の化合物はそれぞれの対応する細胞
膜レセプターとは全く異なる分子であり、対応するレセ
プターのC末端と競合することにより該レセプターから
のシグナルを調節する活性を有する化合物である。ここ
において、「レセプターからのシグナルを調節する活性
を有する」とは「レセプターからのシグナルを阻害もし
くは増強する活性を有する」ということを意味する。ま
たここでいう「阻害」とはいかなる程度での阻害をも意
味し、必ずしも完全なる阻害に限定されるものではな
い。
膜レセプターとは全く異なる分子であり、対応するレセ
プターのC末端と競合することにより該レセプターから
のシグナルを調節する活性を有する化合物である。ここ
において、「レセプターからのシグナルを調節する活性
を有する」とは「レセプターからのシグナルを阻害もし
くは増強する活性を有する」ということを意味する。ま
たここでいう「阻害」とはいかなる程度での阻害をも意
味し、必ずしも完全なる阻害に限定されるものではな
い。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の化合物は、C末端領域に
シグナル調節領域(RCR領域)を有する細胞膜レセプ
ターのC末端配列を基にデザインされており、レセプタ
ーのC末端に競合することにより、レセプターからのシ
グナルを調節する活性を有するペプチド、そのペプチド
誘導体およびそれらの塩である。より詳しくは、本発明
の化合物は、レセプターC末端結合蛋白への結合活性を
有するか、または、レセプターC末端結合蛋白が未知の
場合も含めて、細胞内カルボキシ末端のアミノ酸配列が
−A1−A2−A3である細胞膜レセプターの機能を調
節する活性を有する、少なくとも3個のアミノ酸配列を
長さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=A1もしく
はA1と同一分類に属するアミノ酸;Y=L−アミノ酸
あるいはグリシン;Z=A3もしくはA3と同一分類に
属するアミノ酸)のカルボキシ末端配列を有する化合物
である。
シグナル調節領域(RCR領域)を有する細胞膜レセプ
ターのC末端配列を基にデザインされており、レセプタ
ーのC末端に競合することにより、レセプターからのシ
グナルを調節する活性を有するペプチド、そのペプチド
誘導体およびそれらの塩である。より詳しくは、本発明
の化合物は、レセプターC末端結合蛋白への結合活性を
有するか、または、レセプターC末端結合蛋白が未知の
場合も含めて、細胞内カルボキシ末端のアミノ酸配列が
−A1−A2−A3である細胞膜レセプターの機能を調
節する活性を有する、少なくとも3個のアミノ酸配列を
長さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=A1もしく
はA1と同一分類に属するアミノ酸;Y=L−アミノ酸
あるいはグリシン;Z=A3もしくはA3と同一分類に
属するアミノ酸)のカルボキシ末端配列を有する化合物
である。
【0029】この様な、本発明の化合物としては、具体
的には、例えば、C末端配列が−S−L−VであるFa
sとPTP−BASとの結合を阻害する、少なくとも3
個のアミノ酸を長さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、
X=L−セリン、L−スレオニン、あるいはL−システ
イン;Y=L−アミノ酸あるいはグリシン;Z=L−バ
リン、あるいはL−イソロイシン)のカルボキシ末端配
列を有するペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学
的に容認される塩をあげることができる。
的には、例えば、C末端配列が−S−L−VであるFa
sとPTP−BASとの結合を阻害する、少なくとも3
個のアミノ酸を長さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、
X=L−セリン、L−スレオニン、あるいはL−システ
イン;Y=L−アミノ酸あるいはグリシン;Z=L−バ
リン、あるいはL−イソロイシン)のカルボキシ末端配
列を有するペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学
的に容認される塩をあげることができる。
【0030】さらに、レセプターC末端結合蛋白が未知
の場合の例として、C末端配列が−S−L−VであるV
IPレセプターの機能を阻害する、少なくとも3個のア
ミノ酸を長さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=L
−セリン、L−スレオニン、あるいはL−システイン;
Y=L−アミノ酸あるいはグリシン;Z=L−バリン、
あるいはL−イソロイシン)のカルボキシ末端配列を有
するペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容
認される塩をあげることができる。
の場合の例として、C末端配列が−S−L−VであるV
IPレセプターの機能を阻害する、少なくとも3個のア
ミノ酸を長さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=L
−セリン、L−スレオニン、あるいはL−システイン;
Y=L−アミノ酸あるいはグリシン;Z=L−バリン、
あるいはL−イソロイシン)のカルボキシ末端配列を有
するペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容
認される塩をあげることができる。
【0031】また、レセプターC末端配列がtSXVモ
チーフを持たない場合の例として、C末端配列が−S−
L−Lであるβ2−アドレナジックレセプターのシグナ
ル伝達能を阻害する、少なくとも3個のアミノ酸を長さ
方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=L−セリン、L
−スレオニン、あるいはL−システイン;Y=L−アミ
ノ酸あるいはグリシン;Z=L−ロイシン)のカルボキ
シ末端配列を有するペプチド、その誘導体、およびそれ
らの薬学的に容認される塩をあげることができる。
チーフを持たない場合の例として、C末端配列が−S−
L−Lであるβ2−アドレナジックレセプターのシグナ
ル伝達能を阻害する、少なくとも3個のアミノ酸を長さ
方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=L−セリン、L
−スレオニン、あるいはL−システイン;Y=L−アミ
ノ酸あるいはグリシン;Z=L−ロイシン)のカルボキ
シ末端配列を有するペプチド、その誘導体、およびそれ
らの薬学的に容認される塩をあげることができる。
【0032】他に、レセプターC末端配列が−T−T−
LであるIL−8レセプターのシグナル伝達を阻害す
る、少なくとも3個のアミノ酸を長さ方向に有し、−X
−Y−Z(式中、X=L−セリン、L−スレオニン、あ
るいはL−システイン;Y=L−アミノ酸あるいはグリ
シン;Z=L−ロイシン)のカルボキシ末端配列を有す
るペプチド、それらの誘導体、および、その薬学的に容
認される塩も例としてあげることができる。
LであるIL−8レセプターのシグナル伝達を阻害す
る、少なくとも3個のアミノ酸を長さ方向に有し、−X
−Y−Z(式中、X=L−セリン、L−スレオニン、あ
るいはL−システイン;Y=L−アミノ酸あるいはグリ
シン;Z=L−ロイシン)のカルボキシ末端配列を有す
るペプチド、それらの誘導体、および、その薬学的に容
認される塩も例としてあげることができる。
【0033】本発明の化合物において、細胞膜レセプタ
ーの機能を調節する活性の観点から、長さ方向に3から
8個のアミノ酸を有するものが好ましいといえる。この
ような細胞膜レセプターC末端機能調節剤の具体的な例
として、Fas/PTP−BAS結合阻害剤に関して
は、ペプチドが長さ方向に6個以上あれば15個のペプ
チドと同程度の活性を有し、長さ方向に3個あれば4個
及び5個と同程度の活性を有することが確認されてい
る。一般的に、ペプチド鎖長が短くなるほど生物学的組
織内へのペプチドの取り込みが容易となり、その結果取
り込み数が増えるようになるため、活性発現以前にペプ
チドが破壊されたり、生物学的に無効になる見込みが少
なくなることから、本発明化合物のペプチド鎖長は3で
あることが好ましい。
ーの機能を調節する活性の観点から、長さ方向に3から
8個のアミノ酸を有するものが好ましいといえる。この
ような細胞膜レセプターC末端機能調節剤の具体的な例
として、Fas/PTP−BAS結合阻害剤に関して
は、ペプチドが長さ方向に6個以上あれば15個のペプ
チドと同程度の活性を有し、長さ方向に3個あれば4個
及び5個と同程度の活性を有することが確認されてい
る。一般的に、ペプチド鎖長が短くなるほど生物学的組
織内へのペプチドの取り込みが容易となり、その結果取
り込み数が増えるようになるため、活性発現以前にペプ
チドが破壊されたり、生物学的に無効になる見込みが少
なくなることから、本発明化合物のペプチド鎖長は3で
あることが好ましい。
【0034】本発明化合物において、細胞膜レセプター
C末端機能調節剤のペプチド配列−X−Y−Zで、Y=
D−アミノ酸の場合は殆ど機能調節活性を有さず、Y=
L−アミノ酸あるいはグリシンであることが好ましい
(ただし、そのアミノ酸残基の種類によってあまり該活
性は左右されない。例えば、Fas/PTP−BAS結
合阻害剤においては、Y=D−ロイシンでは全く活性が
ないが、Y=全てのL−アミノ酸およびグリシンでは高
い活性を有する)。
C末端機能調節剤のペプチド配列−X−Y−Zで、Y=
D−アミノ酸の場合は殆ど機能調節活性を有さず、Y=
L−アミノ酸あるいはグリシンであることが好ましい
(ただし、そのアミノ酸残基の種類によってあまり該活
性は左右されない。例えば、Fas/PTP−BAS結
合阻害剤においては、Y=D−ロイシンでは全く活性が
ないが、Y=全てのL−アミノ酸およびグリシンでは高
い活性を有する)。
【0035】また、本発明は、細胞内で代謝的に安定で
(即ち、優れた生物学的安定性を有し)、より優れたレ
セプターシグナル調節活性を有するペプチド誘導体に関
する。本発明者らは、Fas/PTP−BAS結合阻害
活性を有するペプチドの薬理学的性質の向上を目指し、
種々誘導体を合成してみたところ、驚くべきことに、N
末端のアミノ基を疎水性基で修飾した化合物に、疎水性
の向上に加え、上記活性の著しい増強が認められること
を見出した。このような化合物としては下式:
(即ち、優れた生物学的安定性を有し)、より優れたレ
セプターシグナル調節活性を有するペプチド誘導体に関
する。本発明者らは、Fas/PTP−BAS結合阻害
活性を有するペプチドの薬理学的性質の向上を目指し、
種々誘導体を合成してみたところ、驚くべきことに、N
末端のアミノ基を疎水性基で修飾した化合物に、疎水性
の向上に加え、上記活性の著しい増強が認められること
を見出した。このような化合物としては下式:
【化4】 [式中、R1=A1もしくはA1と同一分類に属するア
ミノ酸の側鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造ある
いは水素;R3=A3もしくはA3と同一分類に属する
アミノ酸の側鎖構造を意味し、R4は任意のアミノ酸の
側鎖構造であり、R5は置換あるいは非置換であるC1
乃至C6の直鎖、分鎖、または環状のアルコキシ基であ
るか、または水酸基であり、各R6は個々に水素あるい
はメチル基であり、各R7は個々に水素あるいは酸素で
あり、Bはカルボニル基あるいは直接結合であり、R8
およびR9はそれぞれ水素、あるいは置換もしくは非置
換アルキル基、または置換もしくは非置換芳香族基であ
り、この場合アルキル基は直鎖、分鎖、または環状であ
り、mは0乃至12であり、nは0あるいは1であり、
さらにnが1の場合はR8とR9は一緒になって環を形
成してもよい;ただし、R6およびR9は同時に水素で
はない]で表されるものがあげられる。好ましいものと
しては、下式:
ミノ酸の側鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造ある
いは水素;R3=A3もしくはA3と同一分類に属する
アミノ酸の側鎖構造を意味し、R4は任意のアミノ酸の
側鎖構造であり、R5は置換あるいは非置換であるC1
乃至C6の直鎖、分鎖、または環状のアルコキシ基であ
るか、または水酸基であり、各R6は個々に水素あるい
はメチル基であり、各R7は個々に水素あるいは酸素で
あり、Bはカルボニル基あるいは直接結合であり、R8
およびR9はそれぞれ水素、あるいは置換もしくは非置
換アルキル基、または置換もしくは非置換芳香族基であ
り、この場合アルキル基は直鎖、分鎖、または環状であ
り、mは0乃至12であり、nは0あるいは1であり、
さらにnが1の場合はR8とR9は一緒になって環を形
成してもよい;ただし、R6およびR9は同時に水素で
はない]で表されるものがあげられる。好ましいものと
しては、下式:
【化5】 [式中、R1=L−セリンもしくはL−スレオニンの側
鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素;
R3=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素を意味し、
R5、R6、R7、R8およびR9は前述と同義であ
る;ただし、R1がセリンの側鎖であり、かつR2がメ
チオニンの側鎖であり、かつR3がグルタミンの側鎖で
ある場合を除く]で表されるものをあげることができ
る。さらに好ましいものとしては下式:
鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素;
R3=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素を意味し、
R5、R6、R7、R8およびR9は前述と同義であ
る;ただし、R1がセリンの側鎖であり、かつR2がメ
チオニンの側鎖であり、かつR3がグルタミンの側鎖で
ある場合を除く]で表されるものをあげることができ
る。さらに好ましいものとしては下式:
【化6】 [式中、R1=L−セリンもしくはL−スレオニンの側
鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素;
R3=L−バリン、L−イソロイシンあるいはL−ロイ
シンの側鎖構造を意味し、R5、R8およびR9は前述
と同義である]で表わされるものをあげることができ
る。上記〔化4〕、〔化5〕および〔化6〕においてR
8あるいはR9の一方が置換もしくは非置換アルキル基
または置換もしくは非置換芳香族基であるものが好まし
く、この場合アルキル基は直鎖、分鎖または環状であ
り、上記〔化4〕においては、さらに好ましくは、nが
1でありBがカルボニル基である疎水性置換基を有する
ウレイドタイプの修飾基をあげることができる。これら
の化合物のN末端に位置する好ましい置換基の具体例と
してはアセチル基、より好ましい具体例としては、置換
もしくは非置換のシクロアルキルアミノカルボニル基、
置換もしくは非置換のフェニルアミノカルボニル基なら
びに置換もしくは非置換の環状アミノカルボニル基をあ
げることができる。ただし、ここで述べるシクロアルキ
ルおよび環状アミノは3〜8員の環状構造を意味する。
鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素;
R3=L−バリン、L−イソロイシンあるいはL−ロイ
シンの側鎖構造を意味し、R5、R8およびR9は前述
と同義である]で表わされるものをあげることができ
る。上記〔化4〕、〔化5〕および〔化6〕においてR
8あるいはR9の一方が置換もしくは非置換アルキル基
または置換もしくは非置換芳香族基であるものが好まし
く、この場合アルキル基は直鎖、分鎖または環状であ
り、上記〔化4〕においては、さらに好ましくは、nが
1でありBがカルボニル基である疎水性置換基を有する
ウレイドタイプの修飾基をあげることができる。これら
の化合物のN末端に位置する好ましい置換基の具体例と
してはアセチル基、より好ましい具体例としては、置換
もしくは非置換のシクロアルキルアミノカルボニル基、
置換もしくは非置換のフェニルアミノカルボニル基なら
びに置換もしくは非置換の環状アミノカルボニル基をあ
げることができる。ただし、ここで述べるシクロアルキ
ルおよび環状アミノは3〜8員の環状構造を意味する。
【0036】一方、C末端のカルボキシル基のエステル
化は疎水性の増大により、それら誘導体の生物学的組織
内への取り込みを増大させうることが期待される。その
様な化合物としては、上記式中、R5が置換あるいは非
置換であるC1乃至C6の直鎖、分鎖、または環状のア
ルコキシ基である化合物をあげることができる。実際、
Fas/PTP−BAS結合阻害剤においてC末端を修
飾したペプチド誘導体は、インビトロでのFas/PT
P−BAS結合阻害活性は低下するがヒトのガン細胞へ
の作用を調べた試験において、該細胞への細胞死誘導能
の著しい向上が認められた。
化は疎水性の増大により、それら誘導体の生物学的組織
内への取り込みを増大させうることが期待される。その
様な化合物としては、上記式中、R5が置換あるいは非
置換であるC1乃至C6の直鎖、分鎖、または環状のア
ルコキシ基である化合物をあげることができる。実際、
Fas/PTP−BAS結合阻害剤においてC末端を修
飾したペプチド誘導体は、インビトロでのFas/PT
P−BAS結合阻害活性は低下するがヒトのガン細胞へ
の作用を調べた試験において、該細胞への細胞死誘導能
の著しい向上が認められた。
【0037】さらに、本発明の化合物としては、結合阻
害ペプチドの生物学的組織内における安定性を目指した
修飾体、例えば、D−アミノ酸による置換体、N−メチ
ルアミノ酸による置換、あるいはアミド結合の還元体な
ども含まれる。具体的には、上記式中においてR6の少
なくとも一つがメチル基である化合物、もしくは、R1
あるいはR4を側鎖に有する炭素の立体配置の少なくと
もひとつが、S配置あるいはR配置である化合物、ある
いは、R7の少なくとも一つが水素である化合物をあげ
ることができる。これらの修飾体はFasとPTP−B
ASとの結合を阻害する活性を有する。
害ペプチドの生物学的組織内における安定性を目指した
修飾体、例えば、D−アミノ酸による置換体、N−メチ
ルアミノ酸による置換、あるいはアミド結合の還元体な
ども含まれる。具体的には、上記式中においてR6の少
なくとも一つがメチル基である化合物、もしくは、R1
あるいはR4を側鎖に有する炭素の立体配置の少なくと
もひとつが、S配置あるいはR配置である化合物、ある
いは、R7の少なくとも一つが水素である化合物をあげ
ることができる。これらの修飾体はFasとPTP−B
ASとの結合を阻害する活性を有する。
【0038】これらのN末端あるいはC末端の修飾は、
Fas/PTP−BAS結合阻害系においてだけでな
く、他の細胞あるいは組織を用いたレセプターシグナル
の調節系においても有効である。具体的な例として、V
IPレセプターのシグナル伝達阻害剤やβ2−アドレナ
ジックレセプターのシグナル伝達阻害系において、例え
ば、N末をフェニルアミノカルボニル化し、C末端をエ
ステル化している化合物が活性を示した。
Fas/PTP−BAS結合阻害系においてだけでな
く、他の細胞あるいは組織を用いたレセプターシグナル
の調節系においても有効である。具体的な例として、V
IPレセプターのシグナル伝達阻害剤やβ2−アドレナ
ジックレセプターのシグナル伝達阻害系において、例え
ば、N末をフェニルアミノカルボニル化し、C末端をエ
ステル化している化合物が活性を示した。
【0039】また、本発明は細胞膜レセプターC末端と
その結合蛋白との結合を阻害することにより細胞膜レセ
プターのシグナルを調節する方法、および細胞膜レセプ
ターのシグナル伝達にかかわる疾病の治療方法にも関す
るものであるが、その実施の態様として具体的には、例
えば、FasとPTP−BASとの結合を阻害すること
により、癌細胞に細胞死を誘導する方法、および細胞死
を誘導する化合物の化学療法的利用を挙げることができ
る。
その結合蛋白との結合を阻害することにより細胞膜レセ
プターのシグナルを調節する方法、および細胞膜レセプ
ターのシグナル伝達にかかわる疾病の治療方法にも関す
るものであるが、その実施の態様として具体的には、例
えば、FasとPTP−BASとの結合を阻害すること
により、癌細胞に細胞死を誘導する方法、および細胞死
を誘導する化合物の化学療法的利用を挙げることができ
る。
【0040】後述の参考例において示したように、正常
大腸組織にはPTP−BASの発現が認められないにも
かかわらず、大腸癌では8株中5株にPTP−BASの
発現が認められるということが本発明者らにより初めて
発見された。この事実は、ある種の癌細胞はPTP−B
ASを発現することにより該細胞自体の死を回避してい
る可能性があることを示している。本発明者らは、この
ような癌細胞においてPTP−BASが過剰発現してい
るという知見に基づき、更に鋭意研究を重ねた結果、P
TP−BASのFasへの結合を阻害することにより、
PTP−BASによる癌細胞の細胞死の回避を抑制し、
癌細胞に死を誘導することが可能であることを更に発見
した。すなわち、本発明者らは、ある種の癌細胞におい
てPTP−BASの発現が正常レベルより顕著に増加し
ていることから、本発明のFas/PTP−BAS結合
阻害剤を添加することにより、癌細胞の抗Fas抗体に
対する感受性を上昇させうることを見出した。これらの
発見は本発明のFas/PTP−BAS結合阻害剤が癌
化学療法に有効であることを示すものである。生体中に
Fasリガンドを発現している細胞傷害性T細胞は存在
しており、従って、本発明のFas/PTP−BAS結
合阻害剤により、細胞死シグナルの抑制を解除するだけ
で、癌細胞に死を誘導することが可能である。よって、
本発明は、癌患者に本発明の化合物を単独で投与するこ
とからなる癌細胞に細胞死を誘導する方法を含むが、そ
れに限定されるものではなく、本発明の化合物と共に抗
Fas抗体やFasリガンドとの併用による上記方法を
も含むものとする。その際用いる化合物の用量を調節す
ることにより、PTP−BASのFasへの結合活性を
低減もしくは完全に阻害することが可能である。化合物
の用量を調節することによるPTP−BASのFasへ
の結合活性の低減は、起こりうる好ましくない副作用を
除去するのに有効である。
大腸組織にはPTP−BASの発現が認められないにも
かかわらず、大腸癌では8株中5株にPTP−BASの
発現が認められるということが本発明者らにより初めて
発見された。この事実は、ある種の癌細胞はPTP−B
ASを発現することにより該細胞自体の死を回避してい
る可能性があることを示している。本発明者らは、この
ような癌細胞においてPTP−BASが過剰発現してい
るという知見に基づき、更に鋭意研究を重ねた結果、P
TP−BASのFasへの結合を阻害することにより、
PTP−BASによる癌細胞の細胞死の回避を抑制し、
癌細胞に死を誘導することが可能であることを更に発見
した。すなわち、本発明者らは、ある種の癌細胞におい
てPTP−BASの発現が正常レベルより顕著に増加し
ていることから、本発明のFas/PTP−BAS結合
阻害剤を添加することにより、癌細胞の抗Fas抗体に
対する感受性を上昇させうることを見出した。これらの
発見は本発明のFas/PTP−BAS結合阻害剤が癌
化学療法に有効であることを示すものである。生体中に
Fasリガンドを発現している細胞傷害性T細胞は存在
しており、従って、本発明のFas/PTP−BAS結
合阻害剤により、細胞死シグナルの抑制を解除するだけ
で、癌細胞に死を誘導することが可能である。よって、
本発明は、癌患者に本発明の化合物を単独で投与するこ
とからなる癌細胞に細胞死を誘導する方法を含むが、そ
れに限定されるものではなく、本発明の化合物と共に抗
Fas抗体やFasリガンドとの併用による上記方法を
も含むものとする。その際用いる化合物の用量を調節す
ることにより、PTP−BASのFasへの結合活性を
低減もしくは完全に阻害することが可能である。化合物
の用量を調節することによるPTP−BASのFasへ
の結合活性の低減は、起こりうる好ましくない副作用を
除去するのに有効である。
【0041】このように本発明の化合物は、蛋白質脱リ
ン酸化酵素であるPTP−BASのFasへの結合阻害
剤として有効である。PTP−BASが認識するペプチ
ドは後述の参考例から明らかなように特異性が強く、そ
れ故、本発明の化合物は、一般的な蛋白質脱リン酸化酵
素阻害剤の場合よりも副作用が少ないであろうと推察さ
れる。
ン酸化酵素であるPTP−BASのFasへの結合阻害
剤として有効である。PTP−BASが認識するペプチ
ドは後述の参考例から明らかなように特異性が強く、そ
れ故、本発明の化合物は、一般的な蛋白質脱リン酸化酵
素阻害剤の場合よりも副作用が少ないであろうと推察さ
れる。
【0042】本発明において、本文中に何ら記載のない
限り、以下に示すように慣用の1文字表記でアミノ酸を
示すものとする。アラニン(A)、アルギニン(R)、
アスパラギン(N)、アスパラギン酸(D)、システイ
ン(C)、グルタミン(Q)、グルタミン酸(E)、グ
リシン(G)、ヒスチジン(H)、イソロイシン
(I)、ロイシン(L)、リジン(K)、メチオニン
(M)、フェニルアラニン(F)、プロリン(P)、セ
リン(S)、スレオニン(T)、トリプトファン
(W)、チロシン(Y)、バリン(V)。ただし、いず
れかのアミノ酸あるいはアミノ酸残基を表す場合には記
号(X)を用いる。
限り、以下に示すように慣用の1文字表記でアミノ酸を
示すものとする。アラニン(A)、アルギニン(R)、
アスパラギン(N)、アスパラギン酸(D)、システイ
ン(C)、グルタミン(Q)、グルタミン酸(E)、グ
リシン(G)、ヒスチジン(H)、イソロイシン
(I)、ロイシン(L)、リジン(K)、メチオニン
(M)、フェニルアラニン(F)、プロリン(P)、セ
リン(S)、スレオニン(T)、トリプトファン
(W)、チロシン(Y)、バリン(V)。ただし、いず
れかのアミノ酸あるいはアミノ酸残基を表す場合には記
号(X)を用いる。
【0043】また、本発明において、アミノ酸の分類を
そのα炭素上の側鎖の疎水性、親水性、電荷、および水
素結合性により以下のように定めるが、側鎖の物理・化
学的性質によってひとつのアミノ酸が複数の分類に属す
ることが可能である。すなわち、本発明における「同一
分類に属するアミノ酸」は、複数の分類のアミノ酸を同
時にさす場合が包含される。なお、本発明における「ア
ミノ酸」としては、天然型のものに限定されることな
く、非天然型のものも含まれる。非天然型アミノ酸とし
ては、例えば、ホモセリン、β−ヒドロキシバリン、O
−4−ヒドロキシフェニルチロシン、α−t−ブチルグ
リシン、2−アミノ酪酸、α−シクロヘキシルグリシ
ン、α−フェニルグリシンをあげることができる。 疎水性アミノ酸:A、R、N、Q、E、I、L、K、
M、F、P、W、Y、V 親水性アミノ酸:R、N、D、C、Q、E、H、K、
S、T、Y 正電荷アミノ酸:R、H、K 負電荷アミノ酸:D、E 水素結合性アミノ酸:R、N、D、C、Q、E、H、
K、M、S、T、Y
そのα炭素上の側鎖の疎水性、親水性、電荷、および水
素結合性により以下のように定めるが、側鎖の物理・化
学的性質によってひとつのアミノ酸が複数の分類に属す
ることが可能である。すなわち、本発明における「同一
分類に属するアミノ酸」は、複数の分類のアミノ酸を同
時にさす場合が包含される。なお、本発明における「ア
ミノ酸」としては、天然型のものに限定されることな
く、非天然型のものも含まれる。非天然型アミノ酸とし
ては、例えば、ホモセリン、β−ヒドロキシバリン、O
−4−ヒドロキシフェニルチロシン、α−t−ブチルグ
リシン、2−アミノ酪酸、α−シクロヘキシルグリシ
ン、α−フェニルグリシンをあげることができる。 疎水性アミノ酸:A、R、N、Q、E、I、L、K、
M、F、P、W、Y、V 親水性アミノ酸:R、N、D、C、Q、E、H、K、
S、T、Y 正電荷アミノ酸:R、H、K 負電荷アミノ酸:D、E 水素結合性アミノ酸:R、N、D、C、Q、E、H、
K、M、S、T、Y
【0044】さらに、アミノ酸以外の置換基の略号につ
いては、アセチル基(Ac)、メチル基(Me)、エチ
ル基(Et)、イソプロピル基(iPr)、フェニル基
(Ph)、シクロヘキシル基(Cyh)をもって表す。
いては、アセチル基(Ac)、メチル基(Me)、エチ
ル基(Et)、イソプロピル基(iPr)、フェニル基
(Ph)、シクロヘキシル基(Cyh)をもって表す。
【0045】本発明の化合物の具体例としては以下に示
すものがあげられる:(1)tSXX a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SXA、Ac
−SXC、Ac−SXD、Ac−SXE、Ac−SX
F、Ac−SXG、Ac−SXH、Ac−SXI、Ac
−SXK、Ac−SXL、Ac−SXM、Ac−SX
N、Ac−SXP、Ac−SXQ、Ac−SXR、Ac
−SXS、Ac−SXT、Ac−SXV、Ac−SX
W、Ac−SXY。 Ac−TXA、Ac−TXC、Ac−TXD、Ac−T
XE、Ac−TXF、Ac−TXG、Ac−TXH、A
c−TXI、Ac−TXK、Ac−TXL、Ac−TX
M、Ac−TXN、Ac−TXP、Ac−TXQ、Ac
−TXR、Ac−TXS、Ac−TXT、Ac−TX
V、Ac−TXW、Ac−TXY。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SXA−O
Et、Ac−SXC−OEt、Ac−SXD−OEt、
Ac−SXE−OEt、Ac−SXF−OEt、Ac−
SXG−OEt、Ac−SXH−OEt、Ac−SXI
−OEt、Ac−SXK−OEt、Ac−SXL−OE
t、Ac−SXM−OEt、Ac−SXN−OEt、A
c−SXP−OEt、Ac−SXQ−OEt、Ac−S
XR−OEt、Ac−SXS−OEt、Ac−SXT−
OEt、Ac−SXV−OEt、Ac−SXW−OE
t、Ac−SXY−OEt。 Ac−TXA−OEt、Ac−TXC−OEt、Ac−
TXD−OEt、Ac−TXE−OEt、Ac−TXF
−OEt、Ac−TXG−OEt、Ac−TXH−OE
t、Ac−TXI−OEt、Ac−TXK−OEt、A
c−TXL−OEt、Ac−TXM−OEt、Ac−T
XN−OEt、Ac−TXP−OEt、Ac−TXQ−
OEt、Ac−TXR−OEt、Ac−TXS−OE
t、Ac−TXT−OEt、Ac−TXV−OEt、A
c−TXW−OEt、Ac−TXY−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SXA、Ph−NHCO−SXC、Ph
−NHCO−SXD、Ph−NHCO−SXE、Ph−
NHCO−SXF、Ph−NHCO−SXG、Ph−N
HCO−SXH、Ph−NHCO−SXI、Ph−NH
CO−SXK、Ph−NHCO−SXL、Ph−NHC
O−SXM、Ph−NHCO−SXN、Ph−NHCO
−SXP、Ph−NHCO−SXQ、Ph−NHCO−
SXR、Ph−NHCO−SXS、Ph−NHCO−S
XT、Ph−NHCO−SXV、Ph−NHCO−SX
W、Ph−NHCO−SXY。 Ph−NHCO−TXA、Ph−NHCO−TXC、P
h−NHCO−TXD、Ph−NHCO−TXE、Ph
−NHCO−TXF、Ph−NHCO−TXG、Ph−
NHCO−TXH、Ph−NHCO−TXI、Ph−N
HCO−TXK、Ph−NHCO−TXL、Ph−NH
CO−TXM、Ph−NHCO−TXN、Ph−NHC
O−TXP、Ph−NHCO−TXQ、Ph−NHCO
−TXR、Ph−NHCO−TXS、Ph−NHCO−
TXT、Ph−NHCO−TXV、Ph−NHCO−T
XW、Ph−NHCO−TXY。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SXA−OEt、Ph−NHCO−S
XC−OEt、Ph−NHCO−SXD−OEt、Ph
−NHCO−SXE−OEt、Ph−NHCO−SXF
−OEt、Ph−NHCO−SXG−OEt、Ph−N
HCO−SXH−OEt、Ph−NHCO−SXI−O
Et、Ph−NHCO−SXK−OEt、Ph−NHC
O−SXL−OEt、Ph−NHCO−SXM−OE
t、Ph−NHCO−SXN−OEt、Ph−NHCO
−SXP−OEt、Ph−NHCO−SXQ−OEt、
Ph−NHCO−SXR−OEt、Ph−NHCO−S
XS−OEt、Ph−NHCO−SXT−OEt、Ph
−NHCO−SXV−OEt、Ph−NHCO−SXW
−OEt、Ph−NHCO−SXY−OEt。 Ph−NHCO−TXA−OEt、Ph−NHCO−T
XC−OEt、Ph−NHCO−TXD−OEt、Ph
−NHCO−TXE−OEt、Ph−NHCO−TXF
−OEt、Ph−NHCO−TXG−OEt、Ph−N
HCO−TXH−OEt、Ph−NHCO−TXI−O
Et、Ph−NHCO−TXK−OEt、Ph−NHC
O−TXL−OEt、Ph−NHCO−TXM−OE
t、Ph−NHCO−TXN−OEt、Ph−NHCO
−TXP−OEt、Ph−NHCO−TXQ−OEt、
Ph−NHCO−TXR−OEt、Ph−NHCO−T
XS−OEt、Ph−NHCO−TXT−OEt、Ph
−NHCO−TXV−OEt、Ph−NHCO−TXW
−OEt、Ph−NHCO−TXY−OEt。 e)N末シクロヘキシルアミノカルボニル体:Cyh−
NHCO−SXV、Cyh−NHCO−TXV、Cyh
−NHCO−SXI、Cyh−NHCO−TXI、Cy
h−NHCO−SXL、Cyh−NHCO−TXL、C
yh−NHCO−SXV−OEt、Cyh−NHCO−
TXV−OEt、Cyh−NHCO−SXI−OEt、
Cyh−NHCO−TXI−OEt、Cyh−NHCO
−SXL−OEt、Cyh−NHCO−TXL−OE
t。
すものがあげられる:(1)tSXX a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SXA、Ac
−SXC、Ac−SXD、Ac−SXE、Ac−SX
F、Ac−SXG、Ac−SXH、Ac−SXI、Ac
−SXK、Ac−SXL、Ac−SXM、Ac−SX
N、Ac−SXP、Ac−SXQ、Ac−SXR、Ac
−SXS、Ac−SXT、Ac−SXV、Ac−SX
W、Ac−SXY。 Ac−TXA、Ac−TXC、Ac−TXD、Ac−T
XE、Ac−TXF、Ac−TXG、Ac−TXH、A
c−TXI、Ac−TXK、Ac−TXL、Ac−TX
M、Ac−TXN、Ac−TXP、Ac−TXQ、Ac
−TXR、Ac−TXS、Ac−TXT、Ac−TX
V、Ac−TXW、Ac−TXY。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SXA−O
Et、Ac−SXC−OEt、Ac−SXD−OEt、
Ac−SXE−OEt、Ac−SXF−OEt、Ac−
SXG−OEt、Ac−SXH−OEt、Ac−SXI
−OEt、Ac−SXK−OEt、Ac−SXL−OE
t、Ac−SXM−OEt、Ac−SXN−OEt、A
c−SXP−OEt、Ac−SXQ−OEt、Ac−S
XR−OEt、Ac−SXS−OEt、Ac−SXT−
OEt、Ac−SXV−OEt、Ac−SXW−OE
t、Ac−SXY−OEt。 Ac−TXA−OEt、Ac−TXC−OEt、Ac−
TXD−OEt、Ac−TXE−OEt、Ac−TXF
−OEt、Ac−TXG−OEt、Ac−TXH−OE
t、Ac−TXI−OEt、Ac−TXK−OEt、A
c−TXL−OEt、Ac−TXM−OEt、Ac−T
XN−OEt、Ac−TXP−OEt、Ac−TXQ−
OEt、Ac−TXR−OEt、Ac−TXS−OE
t、Ac−TXT−OEt、Ac−TXV−OEt、A
c−TXW−OEt、Ac−TXY−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SXA、Ph−NHCO−SXC、Ph
−NHCO−SXD、Ph−NHCO−SXE、Ph−
NHCO−SXF、Ph−NHCO−SXG、Ph−N
HCO−SXH、Ph−NHCO−SXI、Ph−NH
CO−SXK、Ph−NHCO−SXL、Ph−NHC
O−SXM、Ph−NHCO−SXN、Ph−NHCO
−SXP、Ph−NHCO−SXQ、Ph−NHCO−
SXR、Ph−NHCO−SXS、Ph−NHCO−S
XT、Ph−NHCO−SXV、Ph−NHCO−SX
W、Ph−NHCO−SXY。 Ph−NHCO−TXA、Ph−NHCO−TXC、P
h−NHCO−TXD、Ph−NHCO−TXE、Ph
−NHCO−TXF、Ph−NHCO−TXG、Ph−
NHCO−TXH、Ph−NHCO−TXI、Ph−N
HCO−TXK、Ph−NHCO−TXL、Ph−NH
CO−TXM、Ph−NHCO−TXN、Ph−NHC
O−TXP、Ph−NHCO−TXQ、Ph−NHCO
−TXR、Ph−NHCO−TXS、Ph−NHCO−
TXT、Ph−NHCO−TXV、Ph−NHCO−T
XW、Ph−NHCO−TXY。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SXA−OEt、Ph−NHCO−S
XC−OEt、Ph−NHCO−SXD−OEt、Ph
−NHCO−SXE−OEt、Ph−NHCO−SXF
−OEt、Ph−NHCO−SXG−OEt、Ph−N
HCO−SXH−OEt、Ph−NHCO−SXI−O
Et、Ph−NHCO−SXK−OEt、Ph−NHC
O−SXL−OEt、Ph−NHCO−SXM−OE
t、Ph−NHCO−SXN−OEt、Ph−NHCO
−SXP−OEt、Ph−NHCO−SXQ−OEt、
Ph−NHCO−SXR−OEt、Ph−NHCO−S
XS−OEt、Ph−NHCO−SXT−OEt、Ph
−NHCO−SXV−OEt、Ph−NHCO−SXW
−OEt、Ph−NHCO−SXY−OEt。 Ph−NHCO−TXA−OEt、Ph−NHCO−T
XC−OEt、Ph−NHCO−TXD−OEt、Ph
−NHCO−TXE−OEt、Ph−NHCO−TXF
−OEt、Ph−NHCO−TXG−OEt、Ph−N
HCO−TXH−OEt、Ph−NHCO−TXI−O
Et、Ph−NHCO−TXK−OEt、Ph−NHC
O−TXL−OEt、Ph−NHCO−TXM−OE
t、Ph−NHCO−TXN−OEt、Ph−NHCO
−TXP−OEt、Ph−NHCO−TXQ−OEt、
Ph−NHCO−TXR−OEt、Ph−NHCO−T
XS−OEt、Ph−NHCO−TXT−OEt、Ph
−NHCO−TXV−OEt、Ph−NHCO−TXW
−OEt、Ph−NHCO−TXY−OEt。 e)N末シクロヘキシルアミノカルボニル体:Cyh−
NHCO−SXV、Cyh−NHCO−TXV、Cyh
−NHCO−SXI、Cyh−NHCO−TXI、Cy
h−NHCO−SXL、Cyh−NHCO−TXL、C
yh−NHCO−SXV−OEt、Cyh−NHCO−
TXV−OEt、Cyh−NHCO−SXI−OEt、
Cyh−NHCO−TXI−OEt、Cyh−NHCO
−SXL−OEt、Cyh−NHCO−TXL−OE
t。
【0046】(2)tSLV a)N末フリー、C末フリー体:RNEIQSLV、N
EIQSLV、EIQSLV、IQSLV、QSLV、
SLV。 b)N末アセチル、C末フリー体:Ac−RNEIQS
LV、Ac−NEIQSLV、Ac−EIQSLV、A
c−IQSLV、Ac−QSLV、Ac−SLV、Ac
−CLV、Ac−TLV。 c)N末アセチル、C末エステル体:Ac−EIQSL
V−OEt、Ac−IQSLV−OEt、Ac−SLV
−OMe、Ac−SLV−OEt、Ac−SLV−Oi
Pr、Ac−CLV−OMe、Ac−TLV−OMe、
Ac−TLV−OEt、Ac−TLV−OiPr。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SLV、Ph−NHCO−CLV、Ph
−NHCO−TLV。e)N末フェニルアミノカルボニ
ル、C末エステル体: Ph−NHCO−SLV−OMe、Ph−NHCO−C
LV−OMe、Ph−NHCO−TLV−OMe、Ph
−NHCO−SLV−OEt、Ph−NHCO−CLV
−OEt、Ph−NHCO−TLV−OEt、Ph−N
HCO−SLV−OiPr、Ph−NHCO−CLV−
OiPr、Ph−NHCO−TLV−OiPr。 f)N末シクロヘキシルアミノカルボニル、C末フリー
体:Cyh−NHCO−SLV、Cyh−NHCO−C
LV、Cyh−NHCO−TLV。 g)N末シクロヘキシルアミノカルボニル、C末エステ
ル体:Cyh−NHCO−SLV−OMe、Cyh−N
HCO−CLV−OMe、Cyh−NHCO−TLV−
OMe、Cyh−NHCO−SLV−OEt、Cyh−
NHCO−CLV−OEt、Cyh−NHCO−TLV
−OEt、Cyh−NHCO−SLV−OiPr、Cy
h−NHCO−CLV−OiPr、Cyh−NHCO−
TLV−OiPr。 h)N末フェニルカルボニル、C末フリー体:Ph−C
O−SLV、Ph−CO−CLV、Ph−CO−TL
V。 i)N末フェニルカルボニル、C末エステル体:Ph−
CO−SLV−OMe、Ph−CO−CLV−OMe、
Ph−CO−TLV−OMe、Ph−CO−SLV−O
Et、Ph−CO−CLV−OEt、Ph−CO−TL
V−OEt。 j)N末シクロヘキシルカルボニル、C末フリー体:C
yh−CO−SLV、Cyh−CO−CLV、Cyh−
CO−TLV。 k)N末シクロヘキシルカルボニル、C末エステル体:
Cyh−CO−SLV−OMe、Cyh−CO−CLV
−OMe、Cyh−CO−TLV−OMe、Cyh−C
O−SLV−OEt、Cyh−CO−CLV−OEt、
Cyh−CO−TLV−OEt。 l)還元体:Ac−S−ψ−(CH2NH)−LV、A
c−SL−ψ−(CH2NH)−V、Ac−S−ψ−
(CH2NH)−LV−OMe、Ac−SL−ψ−(C
H2NH)−V−OMe、Ac−S−ψ−(CH2N
H)−LV−OEt、Ac−SL−ψ−(CH2NH)
−V−OEt。 m)Nメチル体:Ac−(NMe)SLV、Ac−S−
(NMe)LV、Ac−(NMe)SLV−OMe、A
c−S−(NMe)LV−OMe。 n)D体:Ac−(D)SLV、Ac−(D)SLV−
OMe。 o)SLI誘導体:Ac−SLI、Ac−SLI−OM
e、Ac−SLI−OEt、Ac−SLI−OiPr、
Ph−NHCO−SLI、Ph−NHCO−SLI−O
Me、Ph−NHCO−SLI−OEt、Ph−NHC
O−SLI−OiPr。 p)SLA誘導体:Ac−SLA、Ac−SLA−OM
e、Ac−SLA−OEt、Ph−NHCO−SLA、
Ph−NHCO−SLA−OMe、Ph−NHCO−S
LA−OEt、Ph−NHCO−SLA−OiPr。
EIQSLV、EIQSLV、IQSLV、QSLV、
SLV。 b)N末アセチル、C末フリー体:Ac−RNEIQS
LV、Ac−NEIQSLV、Ac−EIQSLV、A
c−IQSLV、Ac−QSLV、Ac−SLV、Ac
−CLV、Ac−TLV。 c)N末アセチル、C末エステル体:Ac−EIQSL
V−OEt、Ac−IQSLV−OEt、Ac−SLV
−OMe、Ac−SLV−OEt、Ac−SLV−Oi
Pr、Ac−CLV−OMe、Ac−TLV−OMe、
Ac−TLV−OEt、Ac−TLV−OiPr。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SLV、Ph−NHCO−CLV、Ph
−NHCO−TLV。e)N末フェニルアミノカルボニ
ル、C末エステル体: Ph−NHCO−SLV−OMe、Ph−NHCO−C
LV−OMe、Ph−NHCO−TLV−OMe、Ph
−NHCO−SLV−OEt、Ph−NHCO−CLV
−OEt、Ph−NHCO−TLV−OEt、Ph−N
HCO−SLV−OiPr、Ph−NHCO−CLV−
OiPr、Ph−NHCO−TLV−OiPr。 f)N末シクロヘキシルアミノカルボニル、C末フリー
体:Cyh−NHCO−SLV、Cyh−NHCO−C
LV、Cyh−NHCO−TLV。 g)N末シクロヘキシルアミノカルボニル、C末エステ
ル体:Cyh−NHCO−SLV−OMe、Cyh−N
HCO−CLV−OMe、Cyh−NHCO−TLV−
OMe、Cyh−NHCO−SLV−OEt、Cyh−
NHCO−CLV−OEt、Cyh−NHCO−TLV
−OEt、Cyh−NHCO−SLV−OiPr、Cy
h−NHCO−CLV−OiPr、Cyh−NHCO−
TLV−OiPr。 h)N末フェニルカルボニル、C末フリー体:Ph−C
O−SLV、Ph−CO−CLV、Ph−CO−TL
V。 i)N末フェニルカルボニル、C末エステル体:Ph−
CO−SLV−OMe、Ph−CO−CLV−OMe、
Ph−CO−TLV−OMe、Ph−CO−SLV−O
Et、Ph−CO−CLV−OEt、Ph−CO−TL
V−OEt。 j)N末シクロヘキシルカルボニル、C末フリー体:C
yh−CO−SLV、Cyh−CO−CLV、Cyh−
CO−TLV。 k)N末シクロヘキシルカルボニル、C末エステル体:
Cyh−CO−SLV−OMe、Cyh−CO−CLV
−OMe、Cyh−CO−TLV−OMe、Cyh−C
O−SLV−OEt、Cyh−CO−CLV−OEt、
Cyh−CO−TLV−OEt。 l)還元体:Ac−S−ψ−(CH2NH)−LV、A
c−SL−ψ−(CH2NH)−V、Ac−S−ψ−
(CH2NH)−LV−OMe、Ac−SL−ψ−(C
H2NH)−V−OMe、Ac−S−ψ−(CH2N
H)−LV−OEt、Ac−SL−ψ−(CH2NH)
−V−OEt。 m)Nメチル体:Ac−(NMe)SLV、Ac−S−
(NMe)LV、Ac−(NMe)SLV−OMe、A
c−S−(NMe)LV−OMe。 n)D体:Ac−(D)SLV、Ac−(D)SLV−
OMe。 o)SLI誘導体:Ac−SLI、Ac−SLI−OM
e、Ac−SLI−OEt、Ac−SLI−OiPr、
Ph−NHCO−SLI、Ph−NHCO−SLI−O
Me、Ph−NHCO−SLI−OEt、Ph−NHC
O−SLI−OiPr。 p)SLA誘導体:Ac−SLA、Ac−SLA−OM
e、Ac−SLA−OEt、Ph−NHCO−SLA、
Ph−NHCO−SLA−OMe、Ph−NHCO−S
LA−OEt、Ph−NHCO−SLA−OiPr。
【0047】(3)他のtSXV a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SAV、Ac
−SCV、Ac−SDV、Ac−SEV、Ac−SF
V、Ac−SGV、Ac−SHV、Ac−SIV、Ac
−SKV、Ac−SMV、Ac−SNV、Ac−SP
V、Ac−SQV、Ac−SRV、Ac−SSV、Ac
−STV、Ac−SVV、Ac−SWV、Ac−SY
V、Ac−TAV、Ac−TCV、Ac−TDV、Ac
−TEV、Ac−TFV、Ac−TGV、Ac−TH
V、Ac−TIV、Ac−TKV、Ac−TMV、Ac
−TNV、Ac−TPV、Ac−TQV、Ac−TR
V、Ac−TSV、Ac−TTV、Ac−TVV、Ac
−TWV、Ac−TYV。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SAV−O
Me、Ac−SCV−OMe、Ac−SDV−OMe、
Ac−SEV−OMe、Ac−SFV−OMe、Ac−
SGV−OMe、Ac−SHV−OMe、Ac−SIV
−OMe、Ac−SKV−OMe、Ac−SMV−OM
e、Ac−SNV−OMe、Ac−SPV−OMe、A
c−SQV−OMe、Ac−SRV−OMe、Ac−S
SV−OMe、Ac−STV−OMe、Ac−SVV−
OMe、Ac−SWV−OMe、Ac−SYV−OM
e、Ac−TAV−OMe、Ac−TCV−OMe、A
c−TDV−OMe、Ac−TEV−OMe、Ac−T
FV−OMe、Ac−TGV−OMe、Ac−THV−
OMe、Ac−TIV−OMe、Ac−TKV−OM
e、Ac−TMV−OMe、Ac−TNV−OMe、A
c−TPV−OMe、Ac−TQV−OMe、Ac−T
RV−OMe、Ac−TSV−OMe、Ac−TTV−
OMe、Ac−TVV−OMe、Ac−TWV−OM
e、Ac−TYV−OMe、Ac−SAV−OEt、A
c−SCV−OEt、Ac−SDV−OEt、Ac−S
EV−OEt、Ac−SFV−OEt、Ac−SGV−
OEt、Ac−SHV−OEt、Ac−SIV−OE
t、Ac−SKV−OEt、Ac−SMV−OEt、A
c−SNV−OEt、Ac−SPV−OEt、Ac−S
QV−OEt、Ac−SRV−OEt、Ac−SSV−
OEt、Ac−STV−OEt、Ac−SVV−OE
t、Ac−SWV−OEt、Ac−SYV−OEt、A
c−TAV−OEt、Ac−TCV−OEt、Ac−T
DV−OEt、Ac−TEV−OEt、Ac−TFV−
OEt、Ac−TGV−OEt、Ac−THV−OE
t、Ac−TIV−OEt、Ac−TKV−OEt、A
c−TMV−OEt、Ac−TNV−OEt、Ac−T
PV−OEt、Ac−TQV−OEt、Ac−TRV−
OEt、Ac−TSV−OEt、Ac−TTV−OE
t、Ac−TVV−OEt、Ac−TWV−OEt、A
c−TYV−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SAV、Ph−NHCO−SCV、Ph
−NHCO−SDV、Ph−NHCO−SEV、Ph−
NHCO−SFV、Ph−NHCO−SGV、Ph−N
HCO−SHV、Ph−NHCO−SIV、Ph−NH
CO−SKV、Ph−NHCO−SMV、Ph−NHC
O−SNV、Ph−NHCO−SPV、Ph−NHCO
−SQV、Ph−NHCO−SRV、Ph−NHCO−
SSV、Ph−NHCO−STV、Ph−NHCO−S
VV、Ph−NHCO−SWV、Ph−NHCO−SY
V、Ph−NHCO−TAV、Ph−NHCO−TC
V、Ph−NHCO−TDV、Ph−NHCO−TE
V、Ph−NHCO−TFV、Ph−NHCO−TG
V、Ph−NHCO−THV、Ph−NHCO−TI
V、Ph−NHCO−TKV、Ph−NHCO−TM
V、Ph−NHCO−TNV、Ph−NHCO−TP
V、Ph−NHCO−TQV、Ph−NHCO−TR
V、Ph−NHCO−TSV、Ph−NHCO−TT
V、Ph−NHCO−TVV、Ph−NHCO−TW
V、Ph−NHCO−TYV。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SAV−OEt、Ph−NHCO−S
CV−OEt、Ph−NHCO−SDV−OEt、Ph
−NHCO−SEV−OEt、Ph−NHCO−SFV
−OEt、Ph−NHCO−SGV−OEt、Ph−N
HCO−SHV−OEt、Ph−NHCO−SIV−O
Et、Ph−NHCO−SKV−OEt、Ph−NHC
O−SMV−OEt、Ph−NHCO−SNV−OE
t、Ph−NHCO−SPV−OEt、Ph−NHCO
−SQV−OEt、Ph−NHCO−SRV−OEt、
Ph−NHCO−SSV−OEt、Ph−NHCO−S
TV−OEt、Ph−NHCO−SVV−OEt、Ph
−NHCO−SWV−OEt、Ph−NHCO−SYV
−OEt、Ph−NHCO−TAV−OEt、Ph−N
HCO−TCV−OEt、Ph−NHCO−TDV−O
Et、Ph−NHCO−TEV−OEt、Ph−NHC
O−TFV−OEt、Ph−NHCO−TGV−OE
t、Ph−NHCO−THV−OEt、Ph−NHCO
−TIV−OEt、Ph−NHCO−TKV−OEt、
Ph−NHCO−TMV−OEt、Ph−NHCO−T
NV−OEt、Ph−NHCO−TPV−OEt、Ph
−NHCO−TQV−OEt、Ph−NHCO−TRV
−OEt、Ph−NHCO−TSV−OEt、Ph−N
HCO−TTV−OEt、Ph−NHCO−TVV−O
Et、Ph−NHCO−TWV−OEt、Ph−NHC
O−TYV−OEt。
−SCV、Ac−SDV、Ac−SEV、Ac−SF
V、Ac−SGV、Ac−SHV、Ac−SIV、Ac
−SKV、Ac−SMV、Ac−SNV、Ac−SP
V、Ac−SQV、Ac−SRV、Ac−SSV、Ac
−STV、Ac−SVV、Ac−SWV、Ac−SY
V、Ac−TAV、Ac−TCV、Ac−TDV、Ac
−TEV、Ac−TFV、Ac−TGV、Ac−TH
V、Ac−TIV、Ac−TKV、Ac−TMV、Ac
−TNV、Ac−TPV、Ac−TQV、Ac−TR
V、Ac−TSV、Ac−TTV、Ac−TVV、Ac
−TWV、Ac−TYV。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SAV−O
Me、Ac−SCV−OMe、Ac−SDV−OMe、
Ac−SEV−OMe、Ac−SFV−OMe、Ac−
SGV−OMe、Ac−SHV−OMe、Ac−SIV
−OMe、Ac−SKV−OMe、Ac−SMV−OM
e、Ac−SNV−OMe、Ac−SPV−OMe、A
c−SQV−OMe、Ac−SRV−OMe、Ac−S
SV−OMe、Ac−STV−OMe、Ac−SVV−
OMe、Ac−SWV−OMe、Ac−SYV−OM
e、Ac−TAV−OMe、Ac−TCV−OMe、A
c−TDV−OMe、Ac−TEV−OMe、Ac−T
FV−OMe、Ac−TGV−OMe、Ac−THV−
OMe、Ac−TIV−OMe、Ac−TKV−OM
e、Ac−TMV−OMe、Ac−TNV−OMe、A
c−TPV−OMe、Ac−TQV−OMe、Ac−T
RV−OMe、Ac−TSV−OMe、Ac−TTV−
OMe、Ac−TVV−OMe、Ac−TWV−OM
e、Ac−TYV−OMe、Ac−SAV−OEt、A
c−SCV−OEt、Ac−SDV−OEt、Ac−S
EV−OEt、Ac−SFV−OEt、Ac−SGV−
OEt、Ac−SHV−OEt、Ac−SIV−OE
t、Ac−SKV−OEt、Ac−SMV−OEt、A
c−SNV−OEt、Ac−SPV−OEt、Ac−S
QV−OEt、Ac−SRV−OEt、Ac−SSV−
OEt、Ac−STV−OEt、Ac−SVV−OE
t、Ac−SWV−OEt、Ac−SYV−OEt、A
c−TAV−OEt、Ac−TCV−OEt、Ac−T
DV−OEt、Ac−TEV−OEt、Ac−TFV−
OEt、Ac−TGV−OEt、Ac−THV−OE
t、Ac−TIV−OEt、Ac−TKV−OEt、A
c−TMV−OEt、Ac−TNV−OEt、Ac−T
PV−OEt、Ac−TQV−OEt、Ac−TRV−
OEt、Ac−TSV−OEt、Ac−TTV−OE
t、Ac−TVV−OEt、Ac−TWV−OEt、A
c−TYV−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SAV、Ph−NHCO−SCV、Ph
−NHCO−SDV、Ph−NHCO−SEV、Ph−
NHCO−SFV、Ph−NHCO−SGV、Ph−N
HCO−SHV、Ph−NHCO−SIV、Ph−NH
CO−SKV、Ph−NHCO−SMV、Ph−NHC
O−SNV、Ph−NHCO−SPV、Ph−NHCO
−SQV、Ph−NHCO−SRV、Ph−NHCO−
SSV、Ph−NHCO−STV、Ph−NHCO−S
VV、Ph−NHCO−SWV、Ph−NHCO−SY
V、Ph−NHCO−TAV、Ph−NHCO−TC
V、Ph−NHCO−TDV、Ph−NHCO−TE
V、Ph−NHCO−TFV、Ph−NHCO−TG
V、Ph−NHCO−THV、Ph−NHCO−TI
V、Ph−NHCO−TKV、Ph−NHCO−TM
V、Ph−NHCO−TNV、Ph−NHCO−TP
V、Ph−NHCO−TQV、Ph−NHCO−TR
V、Ph−NHCO−TSV、Ph−NHCO−TT
V、Ph−NHCO−TVV、Ph−NHCO−TW
V、Ph−NHCO−TYV。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SAV−OEt、Ph−NHCO−S
CV−OEt、Ph−NHCO−SDV−OEt、Ph
−NHCO−SEV−OEt、Ph−NHCO−SFV
−OEt、Ph−NHCO−SGV−OEt、Ph−N
HCO−SHV−OEt、Ph−NHCO−SIV−O
Et、Ph−NHCO−SKV−OEt、Ph−NHC
O−SMV−OEt、Ph−NHCO−SNV−OE
t、Ph−NHCO−SPV−OEt、Ph−NHCO
−SQV−OEt、Ph−NHCO−SRV−OEt、
Ph−NHCO−SSV−OEt、Ph−NHCO−S
TV−OEt、Ph−NHCO−SVV−OEt、Ph
−NHCO−SWV−OEt、Ph−NHCO−SYV
−OEt、Ph−NHCO−TAV−OEt、Ph−N
HCO−TCV−OEt、Ph−NHCO−TDV−O
Et、Ph−NHCO−TEV−OEt、Ph−NHC
O−TFV−OEt、Ph−NHCO−TGV−OE
t、Ph−NHCO−THV−OEt、Ph−NHCO
−TIV−OEt、Ph−NHCO−TKV−OEt、
Ph−NHCO−TMV−OEt、Ph−NHCO−T
NV−OEt、Ph−NHCO−TPV−OEt、Ph
−NHCO−TQV−OEt、Ph−NHCO−TRV
−OEt、Ph−NHCO−TSV−OEt、Ph−N
HCO−TTV−OEt、Ph−NHCO−TVV−O
Et、Ph−NHCO−TWV−OEt、Ph−NHC
O−TYV−OEt。
【0048】(4)tSXL a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SCL、Ac
−SFL、Ac−SGL、Ac−SHL、Ac−SL
L、Ac−SSL、Ac−SVL、Ac−SYL、Ac
−TGL、Ac−TLL、Ac−TTL、Ac−TV
L。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SCL−O
Et、Ac−SFL−OEt、Ac−SGL−OEt、
Ac−SHL−OEt、Ac−SLL−OEt、Ac−
SSL−OEt、Ac−SVL−OEt、Ac−SYL
−OEt、Ac−TGL−OEt、Ac−TLL−OE
t、Ac−TTL−OEt、Ac−TVL−OEt、A
c−SLL−OMe、Ac−SLL−OiPr、Ac−
TTL−OMe、Ac−TTL−OiPr。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SCL、Ph−NHCO−SFL、Ph
−NHCO−SGL、Ph−NHCO−SHL、Ph−
NHCO−SLL、Ph−NHCO−SSL、Ph−N
HCO−SVL、Ph−NHCO−SYL、Ph−NH
CO−TGL、Ph−NHCO−TLL、Ph−NHC
O−TTL、Ph−NHCO−TVL。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SCL−OEt、Ph−NHCO−S
FL−OEt、Ph−NHCO−SGL−OEt、Ph
−NHCO−SHL−OEt、Ph−NHCO−SLL
−OEt、Ph−NHCO−SSL−OEt、Ph−N
HCO−SVL−OEt、Ph−NHCO−SYL−O
Et、Ph−NHCO−TGL−OEt、Ph−NHC
O−TLL−OEt、Ph−NHCO−TTL−OE
t、Ph−NHCO−TVL−OEt、Ph−NHCO
−SLL−OMe、Ph−NHCO−SLL−OiP
r、Ph−NHCO−TTL−OMe、Ph−NHCO
−TTL−OiPr。
−SFL、Ac−SGL、Ac−SHL、Ac−SL
L、Ac−SSL、Ac−SVL、Ac−SYL、Ac
−TGL、Ac−TLL、Ac−TTL、Ac−TV
L。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SCL−O
Et、Ac−SFL−OEt、Ac−SGL−OEt、
Ac−SHL−OEt、Ac−SLL−OEt、Ac−
SSL−OEt、Ac−SVL−OEt、Ac−SYL
−OEt、Ac−TGL−OEt、Ac−TLL−OE
t、Ac−TTL−OEt、Ac−TVL−OEt、A
c−SLL−OMe、Ac−SLL−OiPr、Ac−
TTL−OMe、Ac−TTL−OiPr。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SCL、Ph−NHCO−SFL、Ph
−NHCO−SGL、Ph−NHCO−SHL、Ph−
NHCO−SLL、Ph−NHCO−SSL、Ph−N
HCO−SVL、Ph−NHCO−SYL、Ph−NH
CO−TGL、Ph−NHCO−TLL、Ph−NHC
O−TTL、Ph−NHCO−TVL。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SCL−OEt、Ph−NHCO−S
FL−OEt、Ph−NHCO−SGL−OEt、Ph
−NHCO−SHL−OEt、Ph−NHCO−SLL
−OEt、Ph−NHCO−SSL−OEt、Ph−N
HCO−SVL−OEt、Ph−NHCO−SYL−O
Et、Ph−NHCO−TGL−OEt、Ph−NHC
O−TLL−OEt、Ph−NHCO−TTL−OE
t、Ph−NHCO−TVL−OEt、Ph−NHCO
−SLL−OMe、Ph−NHCO−SLL−OiP
r、Ph−NHCO−TTL−OMe、Ph−NHCO
−TTL−OiPr。
【0049】(5)tSXA a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SDA、Ac
−SSA、Ac−STA、Ac−SVA、Ac−TE
A、Ac−TMA。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SDA−O
Et、Ac−SSA−OEt、Ac−STA−OEt、
Ac−SVA−OEt、Ac−TEA−OEt、Ac−
TMA−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SDA、Ph−NHCO−SSA、Ph
−NHCO−STA、Ph−NHCO−SVA、Ph−
NHCO−TEA、Ph−NHCO−TMA。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SDA−OEt、Ph−NHCO−S
SA−OEt、Ph−NHCO−STA−OEt、Ph
−NHCO−SVA−OEt、Ph−NHCO−TEA
−OEt、Ph−NHCO−TMA−OEt。
−SSA、Ac−STA、Ac−SVA、Ac−TE
A、Ac−TMA。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SDA−O
Et、Ac−SSA−OEt、Ac−STA−OEt、
Ac−SVA−OEt、Ac−TEA−OEt、Ac−
TMA−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SDA、Ph−NHCO−SSA、Ph
−NHCO−STA、Ph−NHCO−SVA、Ph−
NHCO−TEA、Ph−NHCO−TMA。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SDA−OEt、Ph−NHCO−S
SA−OEt、Ph−NHCO−STA−OEt、Ph
−NHCO−SVA−OEt、Ph−NHCO−TEA
−OEt、Ph−NHCO−TMA−OEt。
【0050】(6)tSXC a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SDC、Ac
−SLC、Ac−SMC、Ac−SSC、Ac−ST
C、Ac−SVC、Ac−TDC、Ac−TEC、Ac
−TGC。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SDC−O
Et、Ac−SLC−OEt、Ac−SMC−OEt、
Ac−SSC−OEt、Ac−STC−OEt、Ac−
SVC−OEt、Ac−TDC−OEt、Ac−TEC
−OEt、Ac−TGC−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SDC、Ph−NHCO−SLC、Ph
−NHCO−SMC、Ph−NHCO−SSC、Ph−
NHCO−STC、Ph−NHCO−SVC、Ph−N
HCO−TDC、Ph−NHCO−TEC、Ph−NH
CO−TGC。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SDC−OEt、Ph−NHCO−S
LC−OEt、Ph−NHCO−SMC−OEt、Ph
−NHCO−SSC−OEt、Ph−NHCO−STC
−OEt、Ph−NHCO−SVC−OEt、Ph−N
HCO−TDC−OEt、Ph−NHCO−TEC−O
Et、Ph−NHCO−TGC−OEt。
−SLC、Ac−SMC、Ac−SSC、Ac−ST
C、Ac−SVC、Ac−TDC、Ac−TEC、Ac
−TGC。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SDC−O
Et、Ac−SLC−OEt、Ac−SMC−OEt、
Ac−SSC−OEt、Ac−STC−OEt、Ac−
SVC−OEt、Ac−TDC−OEt、Ac−TEC
−OEt、Ac−TGC−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SDC、Ph−NHCO−SLC、Ph
−NHCO−SMC、Ph−NHCO−SSC、Ph−
NHCO−STC、Ph−NHCO−SVC、Ph−N
HCO−TDC、Ph−NHCO−TEC、Ph−NH
CO−TGC。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SDC−OEt、Ph−NHCO−S
LC−OEt、Ph−NHCO−SMC−OEt、Ph
−NHCO−SSC−OEt、Ph−NHCO−STC
−OEt、Ph−NHCO−SVC−OEt、Ph−N
HCO−TDC−OEt、Ph−NHCO−TEC−O
Et、Ph−NHCO−TGC−OEt。
【0051】(7)tSXD Ac−SPD、Ac−SPD−OEt、Ph−NHCO
−SPD、Ph−NHCO−SPD−OEt。
−SPD、Ph−NHCO−SPD−OEt。
【0052】(8)tSXE Ac−TME、Ac−TME−OEt、Ph−NHCO
−TME、Ph−NHCO−TME−OEt。
−TME、Ph−NHCO−TME−OEt。
【0053】(9)tSXF a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SHF、Ac
−SVF、Ac−TCF、Ac−TTF、Ac−TY
F。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SHF−O
Et、Ac−SVF−OEt、Ac−TCF−OEt、
Ac−TTF−OEt、Ac−TYF−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SHF、Ph−NHCO−SVF、Ph
−NHCO−TCF、Ph−NHCO−TTF、Ph−
NHCO−TYF。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SHF−OEt、Ph−NHCO−S
VF−OEt、Ph−NHCO−TCF−OEt、Ph
−NHCO−TTF−OEt、Ph−NHCO−TYF
−OEt。
−SVF、Ac−TCF、Ac−TTF、Ac−TY
F。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SHF−O
Et、Ac−SVF−OEt、Ac−TCF−OEt、
Ac−TTF−OEt、Ac−TYF−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SHF、Ph−NHCO−SVF、Ph
−NHCO−TCF、Ph−NHCO−TTF、Ph−
NHCO−TYF。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SHF−OEt、Ph−NHCO−S
VF−OEt、Ph−NHCO−TCF−OEt、Ph
−NHCO−TTF−OEt、Ph−NHCO−TYF
−OEt。
【0054】(10)tSXG Ac−SRG、Ac−TRG、Ac−SRG−OEt、
Ac−TRG−OEt、Ph−NHCO−SRG、Ph
−NHCO−TRG、Ph−NHCO−SRG−OE
t、Ph−NHCO−TRG−OEt。
Ac−TRG−OEt、Ph−NHCO−SRG、Ph
−NHCO−TRG、Ph−NHCO−SRG−OE
t、Ph−NHCO−TRG−OEt。
【0055】(11)tSXH Ac−SFH、Ac−SNH、Ac−SRH、Ac−S
FH−OEt、Ac−SNH−OEt、Ac−SRH−
OEt、Ph−NHCO−SFH、Ph−NHCO−S
NH、Ph−NHCO−SRH、Ph−NHCO−SF
H−OEt、Ph−NHCO−SNH−OEt、Ph−
NHCO−SRH−OEt。
FH−OEt、Ac−SNH−OEt、Ac−SRH−
OEt、Ph−NHCO−SFH、Ph−NHCO−S
NH、Ph−NHCO−SRH、Ph−NHCO−SF
H−OEt、Ph−NHCO−SNH−OEt、Ph−
NHCO−SRH−OEt。
【0056】(12)tSXI a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SGI、Ac
−SMI、Ac−SPI、Ac−SVI、Ac−TD
I、Ac−TKI、Ac−TNI。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SGI−O
Et、Ac−SMI−OEt、Ac−SPI−OEt、
Ac−SVI−OEt、Ac−TDI−OEt、Ac−
TKI−OEt、Ac−TNI−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SGI、Ph−NHCO−SMI、Ph
−NHCO−SPI、Ph−NHCO−SVI、Ph−
NHCO−TDI、Ph−NHCO−TKI、Ph−N
HCO−TNI。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SGI−OEt、Ph−NHCO−S
MI−OEt、Ph−NHCO−SPI−OEt、Ph
−NHCO−SVI−OEt、Ph−NHCO−TDI
−OEt、Ph−NHCO−TKI−OEt、Ph−N
HCO−TNI−OEt。
−SMI、Ac−SPI、Ac−SVI、Ac−TD
I、Ac−TKI、Ac−TNI。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SGI−O
Et、Ac−SMI−OEt、Ac−SPI−OEt、
Ac−SVI−OEt、Ac−TDI−OEt、Ac−
TKI−OEt、Ac−TNI−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SGI、Ph−NHCO−SMI、Ph
−NHCO−SPI、Ph−NHCO−SVI、Ph−
NHCO−TDI、Ph−NHCO−TKI、Ph−N
HCO−TNI。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SGI−OEt、Ph−NHCO−S
MI−OEt、Ph−NHCO−SPI−OEt、Ph
−NHCO−SVI−OEt、Ph−NHCO−TDI
−OEt、Ph−NHCO−TKI−OEt、Ph−N
HCO−TNI−OEt。
【0057】(13)tSXK a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SEK、Ac
−SGK、Ac−SPK、Ac−SSK、Ac−TE
K、Ac−TIK、Ac−TSK、Ac−TTK。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SEK−O
Et、Ac−SGK−OEt、Ac−SPK−OEt、
Ac−SSK−OEt、Ac−TEK−OEt、Ac−
TIK−OEt、Ac−TSK−OEt、Ac−TTK
−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SEK、Ph−NHCO−SGK、Ph
−NHCO−SPK、Ph−NHCO−SSK、Ph−
NHCO−TEK、Ph−NHCO−TIK、Ph−N
HCO−TSK、Ph−NHCO−TTK。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SEK−OEt、Ph−NHCO−S
GK−OEt、Ph−NHCO−SPK−OEt、Ph
−NHCO−SSK−OEt、Ph−NHCO−TEK
−OEt、Ph−NHCO−TIK−OEt、Ph−N
HCO−TSK−OEt、Ph−NHCO−TTK−O
Et。
−SGK、Ac−SPK、Ac−SSK、Ac−TE
K、Ac−TIK、Ac−TSK、Ac−TTK。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SEK−O
Et、Ac−SGK−OEt、Ac−SPK−OEt、
Ac−SSK−OEt、Ac−TEK−OEt、Ac−
TIK−OEt、Ac−TSK−OEt、Ac−TTK
−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SEK、Ph−NHCO−SGK、Ph
−NHCO−SPK、Ph−NHCO−SSK、Ph−
NHCO−TEK、Ph−NHCO−TIK、Ph−N
HCO−TSK、Ph−NHCO−TTK。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SEK−OEt、Ph−NHCO−S
GK−OEt、Ph−NHCO−SPK−OEt、Ph
−NHCO−SSK−OEt、Ph−NHCO−TEK
−OEt、Ph−NHCO−TIK−OEt、Ph−N
HCO−TSK−OEt、Ph−NHCO−TTK−O
Et。
【0058】(14)tSXM Ac−TVM、Ac−TVM−OEt、Ph−NHCO
−TVM、Ph−NHCO−TVM−OEt。
−TVM、Ph−NHCO−TVM−OEt。
【0059】(15)tSXN Ac−SMN、Ac−SNN、Ac−SSN、Ac−S
MN−OEt、Ac−SNN−OEt、Ac−SSN−
OEt、Ph−NHCO−SMN、Ph−NHCO−S
NN、Ph−NHCO−SSN、Ph−NHCO−SM
N−OEt、Ph−NHCO−SNN−OEt、Ph−
NHCO−SSN−OEt。
MN−OEt、Ac−SNN−OEt、Ac−SSN−
OEt、Ph−NHCO−SMN、Ph−NHCO−S
NN、Ph−NHCO−SSN、Ph−NHCO−SM
N−OEt、Ph−NHCO−SNN−OEt、Ph−
NHCO−SSN−OEt。
【0060】(16)tSXP Ac−SSP、Ac−STP、Ac−TRP、Ac−S
SP−OEt、Ac−STP−OEt、Ac−TRP−
OEt、Ph−NHCO−SSP、Ph−NHCO−S
TP、Ph−NHCO−TRP、Ph−NHCO−SS
P−OEt、Ph−NHCO−STP−OEt、Ph−
NHCO−TRP−OEt。
SP−OEt、Ac−STP−OEt、Ac−TRP−
OEt、Ph−NHCO−SSP、Ph−NHCO−S
TP、Ph−NHCO−TRP、Ph−NHCO−SS
P−OEt、Ph−NHCO−STP−OEt、Ph−
NHCO−TRP−OEt。
【0061】(17)tSXQ Ac−SDQ、Ac−SRQ、Ac−TAQ、Ac−S
DQ−OEt、Ac−SRQ−OEt、Ac−TAQ−
OEt、Ph−NHCO−SDQ、Ph−NHCO−S
RQ、Ph−NHCO−TAQ、Ph−NHCO−SD
Q−OEt、Ph−NHCO−SRQ−OEt、Ph−
NHCO−TAQ−OEt。
DQ−OEt、Ac−SRQ−OEt、Ac−TAQ−
OEt、Ph−NHCO−SDQ、Ph−NHCO−S
RQ、Ph−NHCO−TAQ、Ph−NHCO−SD
Q−OEt、Ph−NHCO−SRQ−OEt、Ph−
NHCO−TAQ−OEt。
【0062】(18)tSXR Ac−TAR、Ac−TDR、Ac−TAR−OEt、
Ac−TDR−OEt、Ph−NHCO−TAR、Ph
−NHCO−TDR、Ph−NHCO−TAR−OE
t、Ph−NHCO−TDR−OEt。
Ac−TDR−OEt、Ph−NHCO−TAR、Ph
−NHCO−TDR、Ph−NHCO−TAR−OE
t、Ph−NHCO−TDR−OEt。
【0063】(19)tSXS a)N末アセチル、C末フリー体:Ac−SCS、Ac
−SQS、Ac−SSS、Ac−TQS、Ac−TS
S。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SCS−O
Et、Ac−SQS−OEt、Ac−SSS−OEt、
Ac−TQS−OEt、Ac−TSS−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SCS、Ph−NHCO−SQS、Ph
−NHCO−SSS、Ph−NHCO−TQS、Ph−
NHCO−TSS。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SCS−OEt、Ph−NHCO−S
QS−OEt、Ph−NHCO−SSS−OEt、Ph
−NHCO−TQS−OEt、Ph−NHCO−TSS
−OEt。
−SQS、Ac−SSS、Ac−TQS、Ac−TS
S。 b)N末アセチル、C末エステル体:Ac−SCS−O
Et、Ac−SQS−OEt、Ac−SSS−OEt、
Ac−TQS−OEt、Ac−TSS−OEt。 c)N末フェニルアミノカルボニル、C末フリー体:P
h−NHCO−SCS、Ph−NHCO−SQS、Ph
−NHCO−SSS、Ph−NHCO−TQS、Ph−
NHCO−TSS。 d)N末フェニルアミノカルボニル、C末エステル体:
Ph−NHCO−SCS−OEt、Ph−NHCO−S
QS−OEt、Ph−NHCO−SSS−OEt、Ph
−NHCO−TQS−OEt、Ph−NHCO−TSS
−OEt。
【0064】(20)tSXT Ac−TDT、Ac−TDT−OEt、Ph−NHCO
−TDT、Ph−NHCO−TDT−OEt。
−TDT、Ph−NHCO−TDT−OEt。
【0065】(21)tSXW Ac−TAW、Ac−TAW−OEt、Ph−NHCO
−TAW、Ph−NHCO−TAW−OEt。
−TAW、Ph−NHCO−TAW−OEt。
【0066】(22)tSXY Ac−SRY、Ac−TLY、Ac−SRY−OEt、
Ac−TLY−OEt、Ph−NHCO−SRY、Ph
−NHCO−TLY、Ph−NHCO−SRY−OE
t、Ph−NHCO−TLY−OEt。
Ac−TLY−OEt、Ph−NHCO−SRY、Ph
−NHCO−TLY、Ph−NHCO−SRY−OE
t、Ph−NHCO−TLY−OEt。
【0067】好ましい本発明の化合物としては、Ac−
SLV、Ac−SFV、Ac−SIV、Ac−SRV、
Ac−SVV、Ac−TLV、Ac−SLL、Ac−T
TL、Ac−SLV−OMe、Ac−SFV−OMe、
Ac−SIV−OMe、Ac−SRV−OMe、Ac−
SVV−OMe、Ac−TLV−OMe、Ac−SLL
−OMe、Ac−TTL−OMe、Ac−SLV−OE
t、Ac−SFV−OEt、Ac−SIV−OEt、A
c−SRV−OEt、Ac−SVV−OEt、Ac−T
LV−OEt、Ac−SLL−OEt、Ac−TTL−
OEt、Ph−NHCO−SLV、Ph−NHCO−S
FV、Ph−NHCO−SIV、Ph−NHCO−SR
V、Ph−NHCO−SVV、Ph−NHCO−TL
V、Ph−NHCO−SLL、Ph−NHCO−TT
L、Ph−NHCO−SLV−OMe、Ph−NHCO
−SFV−OMe、Ph−NHCO−SIV−OMe、
Ph−NHCO−SRV−OMe、Ph−NHCO−S
VV−OMe、Ph−NHCO−TLV−OMe、Ph
−NHCO−SLL−OMe、Ph−NHCO−TTL
−OMe、Ph−NHCO−SLV−OEt、Ph−N
HCO−SFV−OEt、Ph−NHCO−SIV−O
Et、Ph−NHCO−SRV−OEt、Ph−NHC
O−SVV−OEt、Ph−NHCO−TLV−OE
t、Ph−NHCO−SLL−OEt、Ph−NHCO
−TTL−OEt、Cyh−NHCO−SLV、Cyh
−NHCO−SFV、Cyh−NHCO−SIV、Cy
h−NHCO−SRV、Cyh−NHCO−SVV、C
yh−NHCO−TLV、Cyh−NHCO−SLL、
Cyh−NHCO−TTL、Cyh−NHCO−SLV
−OMe、Cyh−NHCO−SFV−OMe、Cyh
−NHCO−SIV−OMe、Cyh−NHCO−SR
V−OMe、Cyh−NHCO−SVV−OMe、Cy
h−NHCO−TLV−OMe、Cyh−NHCO−S
LL−OMe、Cyh−NHCO−TTL−OMe、C
yh−NHCO−SLV−OEt、Cyh−NHCO−
SFV−OEt、Cyh−NHCO−SIV−OEt、
Cyh−NHCO−SRV−OEt、Cyh−NHCO
−SVV−OEt、Cyh−NHCO−TLV−OE
t、Cyh−NHCO−SLL−OEt、Cyh−NH
CO−TTL−OEt、Ph−CO−SLV、Ph−C
O−SLV−OMe、Ph−CO−SLV−OEt、C
yh−CO−SLV、Cyh−CO−SLV−OMe、
Cyh−CO−SLV−OEtがあげられる。
SLV、Ac−SFV、Ac−SIV、Ac−SRV、
Ac−SVV、Ac−TLV、Ac−SLL、Ac−T
TL、Ac−SLV−OMe、Ac−SFV−OMe、
Ac−SIV−OMe、Ac−SRV−OMe、Ac−
SVV−OMe、Ac−TLV−OMe、Ac−SLL
−OMe、Ac−TTL−OMe、Ac−SLV−OE
t、Ac−SFV−OEt、Ac−SIV−OEt、A
c−SRV−OEt、Ac−SVV−OEt、Ac−T
LV−OEt、Ac−SLL−OEt、Ac−TTL−
OEt、Ph−NHCO−SLV、Ph−NHCO−S
FV、Ph−NHCO−SIV、Ph−NHCO−SR
V、Ph−NHCO−SVV、Ph−NHCO−TL
V、Ph−NHCO−SLL、Ph−NHCO−TT
L、Ph−NHCO−SLV−OMe、Ph−NHCO
−SFV−OMe、Ph−NHCO−SIV−OMe、
Ph−NHCO−SRV−OMe、Ph−NHCO−S
VV−OMe、Ph−NHCO−TLV−OMe、Ph
−NHCO−SLL−OMe、Ph−NHCO−TTL
−OMe、Ph−NHCO−SLV−OEt、Ph−N
HCO−SFV−OEt、Ph−NHCO−SIV−O
Et、Ph−NHCO−SRV−OEt、Ph−NHC
O−SVV−OEt、Ph−NHCO−TLV−OE
t、Ph−NHCO−SLL−OEt、Ph−NHCO
−TTL−OEt、Cyh−NHCO−SLV、Cyh
−NHCO−SFV、Cyh−NHCO−SIV、Cy
h−NHCO−SRV、Cyh−NHCO−SVV、C
yh−NHCO−TLV、Cyh−NHCO−SLL、
Cyh−NHCO−TTL、Cyh−NHCO−SLV
−OMe、Cyh−NHCO−SFV−OMe、Cyh
−NHCO−SIV−OMe、Cyh−NHCO−SR
V−OMe、Cyh−NHCO−SVV−OMe、Cy
h−NHCO−TLV−OMe、Cyh−NHCO−S
LL−OMe、Cyh−NHCO−TTL−OMe、C
yh−NHCO−SLV−OEt、Cyh−NHCO−
SFV−OEt、Cyh−NHCO−SIV−OEt、
Cyh−NHCO−SRV−OEt、Cyh−NHCO
−SVV−OEt、Cyh−NHCO−TLV−OE
t、Cyh−NHCO−SLL−OEt、Cyh−NH
CO−TTL−OEt、Ph−CO−SLV、Ph−C
O−SLV−OMe、Ph−CO−SLV−OEt、C
yh−CO−SLV、Cyh−CO−SLV−OMe、
Cyh−CO−SLV−OEtがあげられる。
【0068】但し、上記化合物の略式表現において、A
c−、Ph−CO−、Cyh−CO−、Ph−NHCO
−、およびCyh−NHCO−はN末端の修飾基を表し
ており、それぞれアセチル基、フェニルカルボニル基、
シクロヘキシルカルボニル基、フェニルアミノカルボニ
ル基、およびシクロヘキシルアミノカルボニル基を意味
する。また、−OMe、−OEtおよび−OiPrはそ
れぞれC末端のカルボキシル基がメチルエステル化、エ
チルエステル化およびイソプロピルエステル化されてい
ることを意味する。配列中の−ψ−(CH2NH)−は
アミド結合のカルボニル基が還元されていること意味し
ており、−(NMe)Xはアミノ酸のアミノ基がメチル
化されていることを意味する。尚、配列中のDアミノ酸
については(D)Xの記号で表している。
c−、Ph−CO−、Cyh−CO−、Ph−NHCO
−、およびCyh−NHCO−はN末端の修飾基を表し
ており、それぞれアセチル基、フェニルカルボニル基、
シクロヘキシルカルボニル基、フェニルアミノカルボニ
ル基、およびシクロヘキシルアミノカルボニル基を意味
する。また、−OMe、−OEtおよび−OiPrはそ
れぞれC末端のカルボキシル基がメチルエステル化、エ
チルエステル化およびイソプロピルエステル化されてい
ることを意味する。配列中の−ψ−(CH2NH)−は
アミド結合のカルボニル基が還元されていること意味し
ており、−(NMe)Xはアミノ酸のアミノ基がメチル
化されていることを意味する。尚、配列中のDアミノ酸
については(D)Xの記号で表している。
【0069】本発明におけるペプチドは、以下に例示す
る著書において記載されている従来の固相合成法、液相
法あるいは両者の組み合わせにより合成することができ
る:矢島治明(編)、「続医薬品の開発」、第14巻、
廣川書店;軒原清史、有機合成化学協会誌、52巻、3
47ページ、1994年;あるいは、Gregory A. Grant
(編)、「Synthetic Peptides : A User's Guide 」、
W. H. Freeman and Company 社。固相上で合成されたペ
プチドは、最後の残基の脱保護の後、必要に応じてN末
端の修飾を行い、さらに固相(レジン)からの切り離し
を行って得ることができる。ペプチド、および、それら
の修飾体の純度ならびに構造確認は常法に従い、マスス
ペクトル(イオンスプレーMS、FAB−MS、FD−
MS)、HPLC、ならびに 1H−NMR(500MH
z)スペクトルで行った。
る著書において記載されている従来の固相合成法、液相
法あるいは両者の組み合わせにより合成することができ
る:矢島治明(編)、「続医薬品の開発」、第14巻、
廣川書店;軒原清史、有機合成化学協会誌、52巻、3
47ページ、1994年;あるいは、Gregory A. Grant
(編)、「Synthetic Peptides : A User's Guide 」、
W. H. Freeman and Company 社。固相上で合成されたペ
プチドは、最後の残基の脱保護の後、必要に応じてN末
端の修飾を行い、さらに固相(レジン)からの切り離し
を行って得ることができる。ペプチド、および、それら
の修飾体の純度ならびに構造確認は常法に従い、マスス
ペクトル(イオンスプレーMS、FAB−MS、FD−
MS)、HPLC、ならびに 1H−NMR(500MH
z)スペクトルで行った。
【0070】N末端の修飾体のうち、アセチル化はDM
F(ジメチルホルムアミド)中、無水酢酸で処理するこ
とによって得られる。また、他のアシル化誘導体は、ペ
プチド合成と同様にカルボン酸化合物をN末端アミノ基
に縮合することによって得るか、あるいはアセチル化と
同様に酸無水物法によって得ることができる。さらに、
ウレイド型の修飾は、DMF等の極性溶媒中、イソシア
ナート化合物と反応させることによって得ることができ
る。
F(ジメチルホルムアミド)中、無水酢酸で処理するこ
とによって得られる。また、他のアシル化誘導体は、ペ
プチド合成と同様にカルボン酸化合物をN末端アミノ基
に縮合することによって得るか、あるいはアセチル化と
同様に酸無水物法によって得ることができる。さらに、
ウレイド型の修飾は、DMF等の極性溶媒中、イソシア
ナート化合物と反応させることによって得ることができ
る。
【0071】また、固相上で合成されたペプチドおよび
それらの誘導体は、固相から切り離した後、塩酸メタノ
ールあるいはジアゾメタン処理によってメチルエステル
体に導くことができる。他のエステル体については、塩
化水素等の適当な酸触媒の存在下、アルコール化合物と
縮合反応を行うことによって調製される。
それらの誘導体は、固相から切り離した後、塩酸メタノ
ールあるいはジアゾメタン処理によってメチルエステル
体に導くことができる。他のエステル体については、塩
化水素等の適当な酸触媒の存在下、アルコール化合物と
縮合反応を行うことによって調製される。
【0072】更にまた、本発明化合物のペプチド誘導体
中、そのアミド結合の一個あるいは複数個が還元された
ことを特徴とする化合物は、「J.Med.Che
m.」,28巻,1874頁(1985年)あるいは
「特開平5−271273号」公報記載の方法に従って
液層法で調製することができる。すなわち、当該化合物
は、文献記載の方法(Org.Syn.,67巻,69
頁,1988年)で調製したアルデヒド体を用いて、ア
ミンを還元的にアルキル化するか、あるいはアミド部分
をボラン還元することによって得ることができる。
中、そのアミド結合の一個あるいは複数個が還元された
ことを特徴とする化合物は、「J.Med.Che
m.」,28巻,1874頁(1985年)あるいは
「特開平5−271273号」公報記載の方法に従って
液層法で調製することができる。すなわち、当該化合物
は、文献記載の方法(Org.Syn.,67巻,69
頁,1988年)で調製したアルデヒド体を用いて、ア
ミンを還元的にアルキル化するか、あるいはアミド部分
をボラン還元することによって得ることができる。
【0073】本発明の化合物の薬学的に容認される塩
は、例えばナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金
属、カルシウムあるいはマグネシウムなどのアルカリ土
類金属、あるいはジベンジルエチレンジアミン、トリエ
チルアミンおよびピペリジンのような有機の塩基、ある
いは水酸化アンモニウムの適当量で、酸性残基を含む本
発明の化合物を処理することによって調製される。ま
た、塩基性残基を有する本発明の化合物は、硫酸、硝
酸、塩酸、臭化水素酸、燐酸およびスルファミン酸など
の無機酸、ならびに、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ピバ
リン酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン
酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、
クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、
イソニコチン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルフォン酸およびラウリル硫酸など
の有機酸と反応せしめることによって、その薬学的に容
認される塩に導くことができる。
は、例えばナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金
属、カルシウムあるいはマグネシウムなどのアルカリ土
類金属、あるいはジベンジルエチレンジアミン、トリエ
チルアミンおよびピペリジンのような有機の塩基、ある
いは水酸化アンモニウムの適当量で、酸性残基を含む本
発明の化合物を処理することによって調製される。ま
た、塩基性残基を有する本発明の化合物は、硫酸、硝
酸、塩酸、臭化水素酸、燐酸およびスルファミン酸など
の無機酸、ならびに、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ピバ
リン酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン
酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、
クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、
イソニコチン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルフォン酸およびラウリル硫酸など
の有機酸と反応せしめることによって、その薬学的に容
認される塩に導くことができる。
【0074】本発明の化合物はレセプターのC末端の機
能(RCR領域の機能)を調節する活性を有する。これ
らの化合物は、哺乳類のための、特にヒトのための医薬
として有用である。本発明の化合物はレセプターの異常
発現もしくはリガンドの異常発現により、レセプターか
らのシグナルが異常に伝達されることが原因となってい
る疾患、あるいは細胞内のレセプターのシグナルを伝達
する因子の異常が原因となっている疾患のための医薬と
して有用である。たとえば、レセプターがFasである
場合、対応する本発明の化合物を癌の治療における用途
のために患者に投与することができる。この場合本発明
の化合物で治療できる癌の種類の例は、結腸直腸癌、胃
癌、肝癌、白血病、乳癌、卵巣癌を含むが、これらのも
のに限定されるものではない。レセプターがVIPレセ
プターである場合も、対応する本発明の化合物を癌の治
療における用途のために患者に投与することができる。
この場合本発明の化合物で治療できる癌の種類の例は、
肺癌を含むが、これらのものに限定されるものではな
い。レセプターがβ2−アドレナジックレセプターであ
る場合、対応する本発明の化合物を緑内障の治療におけ
る用途のために患者に投与することができる。また、非
選択的β−アドレナジックレセプター阻害剤の副作用の
軽減における用途のために患者に投与することができ
る。レセプターがIL−8レセプターである場合、対応
する本発明の化合物を慢性関節リウマチ、痛風、好中球
性皮膚炎、喘息、潰瘍性大腸炎、敗血症、成人呼吸切迫
症候群、などの炎症を伴う疾患の治療における用途のた
めに患者に投与することができる。ただし、この場合対
応する本発明の化合物で治療できる炎症の種類の例はこ
れらのものに限定されるものではない。
能(RCR領域の機能)を調節する活性を有する。これ
らの化合物は、哺乳類のための、特にヒトのための医薬
として有用である。本発明の化合物はレセプターの異常
発現もしくはリガンドの異常発現により、レセプターか
らのシグナルが異常に伝達されることが原因となってい
る疾患、あるいは細胞内のレセプターのシグナルを伝達
する因子の異常が原因となっている疾患のための医薬と
して有用である。たとえば、レセプターがFasである
場合、対応する本発明の化合物を癌の治療における用途
のために患者に投与することができる。この場合本発明
の化合物で治療できる癌の種類の例は、結腸直腸癌、胃
癌、肝癌、白血病、乳癌、卵巣癌を含むが、これらのも
のに限定されるものではない。レセプターがVIPレセ
プターである場合も、対応する本発明の化合物を癌の治
療における用途のために患者に投与することができる。
この場合本発明の化合物で治療できる癌の種類の例は、
肺癌を含むが、これらのものに限定されるものではな
い。レセプターがβ2−アドレナジックレセプターであ
る場合、対応する本発明の化合物を緑内障の治療におけ
る用途のために患者に投与することができる。また、非
選択的β−アドレナジックレセプター阻害剤の副作用の
軽減における用途のために患者に投与することができ
る。レセプターがIL−8レセプターである場合、対応
する本発明の化合物を慢性関節リウマチ、痛風、好中球
性皮膚炎、喘息、潰瘍性大腸炎、敗血症、成人呼吸切迫
症候群、などの炎症を伴う疾患の治療における用途のた
めに患者に投与することができる。ただし、この場合対
応する本発明の化合物で治療できる炎症の種類の例はこ
れらのものに限定されるものではない。
【0075】Fas、VIPレセプターの他に癌に関連
しているtSXXモチーフを有する細胞膜レセプターと
して、transforming growth factor beta receptor II
I,insulin-like growth factor I receptor,growth hor
mone-releasing hormone receptor,somatostatin recpt
or 4,CTLA-4 counter-receptor B7-2,prolactin recept
or long form, nerve growth factor receptor homolo
g,TGF-beta type II receptor,platelet-derived growt
h factor receptor beta ,somatostatin receptor I ,s
omatostatin receptor SSTR3,folate receptor type ga
mma,parathyroidhormone related peptide receptor,fi
broblast growth factor receptor 1 ,epidermal growt
h factor receptor HER4,nerve growth factor recepto
r あるいはtransforming protein masをあげることが
できる。これらのレセプターに対応する本発明の化合
物、およびそれらの薬学的に容認される塩は、化学療法
的利用が可能な抗腫瘍剤としての医薬組成物を提供し得
る。
しているtSXXモチーフを有する細胞膜レセプターと
して、transforming growth factor beta receptor II
I,insulin-like growth factor I receptor,growth hor
mone-releasing hormone receptor,somatostatin recpt
or 4,CTLA-4 counter-receptor B7-2,prolactin recept
or long form, nerve growth factor receptor homolo
g,TGF-beta type II receptor,platelet-derived growt
h factor receptor beta ,somatostatin receptor I ,s
omatostatin receptor SSTR3,folate receptor type ga
mma,parathyroidhormone related peptide receptor,fi
broblast growth factor receptor 1 ,epidermal growt
h factor receptor HER4,nerve growth factor recepto
r あるいはtransforming protein masをあげることが
できる。これらのレセプターに対応する本発明の化合
物、およびそれらの薬学的に容認される塩は、化学療法
的利用が可能な抗腫瘍剤としての医薬組成物を提供し得
る。
【0076】免疫・アレルギーに関連しているSXXモ
チーフを有する細胞膜レセプターとして、Fas, luteini
zing hormone-choriogonadotropin receptror 1,T-cell
surface glycoprotein CD2,CTLA-4 counter-receptor
B7-2,interleukin-5 receptor,G protein-coupled rece
ptor BLR,leukocyte surface glycoprotein CD16, vaso
active intestinal peptide receptor,antigen CD97,ce
ll adhesion receptorCD36,IgG Fc receptor IIa,brady
kinin B2 receptorあるいはhistamine H2 receptor を
あげることができる。これらのレセプターに対応する本
発明の化合物、およびそれらの薬学的に容認される塩
は、免疫・アレルギー疾患治療剤としての医薬組成物を
提供し得る。
チーフを有する細胞膜レセプターとして、Fas, luteini
zing hormone-choriogonadotropin receptror 1,T-cell
surface glycoprotein CD2,CTLA-4 counter-receptor
B7-2,interleukin-5 receptor,G protein-coupled rece
ptor BLR,leukocyte surface glycoprotein CD16, vaso
active intestinal peptide receptor,antigen CD97,ce
ll adhesion receptorCD36,IgG Fc receptor IIa,brady
kinin B2 receptorあるいはhistamine H2 receptor を
あげることができる。これらのレセプターに対応する本
発明の化合物、およびそれらの薬学的に容認される塩
は、免疫・アレルギー疾患治療剤としての医薬組成物を
提供し得る。
【0077】造血系、血液凝固系に関連しているtSX
Xモチーフを有する細胞膜レセプターとして、fibronec
tin receptor alpha chain,insulin-like growth facto
r Ireceptor,antigen CD97,cell adhesion receptor CD
36,G-CSF receptor D7 あるいはu-plasminogen activat
or receptor form 2 をあげることができる。これらの
レセプターに対応する本発明の化合物、およびそれらの
薬学的に容認される塩は、血液疾患治療剤としての医薬
組成物を提供し得る。
Xモチーフを有する細胞膜レセプターとして、fibronec
tin receptor alpha chain,insulin-like growth facto
r Ireceptor,antigen CD97,cell adhesion receptor CD
36,G-CSF receptor D7 あるいはu-plasminogen activat
or receptor form 2 をあげることができる。これらの
レセプターに対応する本発明の化合物、およびそれらの
薬学的に容認される塩は、血液疾患治療剤としての医薬
組成物を提供し得る。
【0078】IL−8レセプターの他に炎症に関連して
いるtSXXモチーフを有する細胞膜レセプターとし
て、transforming growth factor beta receptor III,p
rostaglandin E receptor subtype EP3C,prostanoid IP
receptor,prostaglandin E receptor subtype EP1, G
protein-coupled receptor BLR,nerve growth factor r
eceptor homolog,TGF-beta typr II receptor,cell sur
face glycoprotein CDllc,secretory phospholipase A2
receptor bradykinin B2 receptor あるいはhistamin
e H2 receptor をあげることができる。これらのレセプ
ターに対応する本発明化合物、およびそれらの薬学的に
容認される塩は、腎炎を含む炎症性疾患治療剤としての
医薬組成物を提供し得る。
いるtSXXモチーフを有する細胞膜レセプターとし
て、transforming growth factor beta receptor III,p
rostaglandin E receptor subtype EP3C,prostanoid IP
receptor,prostaglandin E receptor subtype EP1, G
protein-coupled receptor BLR,nerve growth factor r
eceptor homolog,TGF-beta typr II receptor,cell sur
face glycoprotein CDllc,secretory phospholipase A2
receptor bradykinin B2 receptor あるいはhistamin
e H2 receptor をあげることができる。これらのレセプ
ターに対応する本発明化合物、およびそれらの薬学的に
容認される塩は、腎炎を含む炎症性疾患治療剤としての
医薬組成物を提供し得る。
【0079】循環器系に関連しているtSXXモチーフ
を有する細胞膜レセプターとして、transforming growt
h factor beta receptor III,natriuretic peptide rec
eptor C,prostaglandin E receptor subtype EP3C,pros
tanoid IP receptor,cannabinoid receptor CB2,natriu
retic peptide receptor A ,adrenergic receptor alph
a 1A,vasoactive intestinal peptide receptor, TGF-b
eta type II receptor,cell adhesion receptor CD36,n
icotinic acetylcholine receptor beta-2 chain,plate
let-derived growth factor receptor beta,beta-2-adr
energic receptor,endothelin receptor A subtype,glu
cagon-like peptide-1 receptor,endothelin receptor
B,antidiuretic hormone receptor,beta-1-adrenergic
receoptor,serotonin receptor 5HT-2,serotonin recep
tor 5HT-1C,serotonin 5-HT2B receptor protein, ある
いはalpha-2B-adrenergic receptorをあげることができ
る。これらのレセプターに対応する本発明の化合物、お
よびそれらの薬学的に容認される塩は、循環器系疾患治
療剤としての医薬組成物を提供し得る。
を有する細胞膜レセプターとして、transforming growt
h factor beta receptor III,natriuretic peptide rec
eptor C,prostaglandin E receptor subtype EP3C,pros
tanoid IP receptor,cannabinoid receptor CB2,natriu
retic peptide receptor A ,adrenergic receptor alph
a 1A,vasoactive intestinal peptide receptor, TGF-b
eta type II receptor,cell adhesion receptor CD36,n
icotinic acetylcholine receptor beta-2 chain,plate
let-derived growth factor receptor beta,beta-2-adr
energic receptor,endothelin receptor A subtype,glu
cagon-like peptide-1 receptor,endothelin receptor
B,antidiuretic hormone receptor,beta-1-adrenergic
receoptor,serotonin receptor 5HT-2,serotonin recep
tor 5HT-1C,serotonin 5-HT2B receptor protein, ある
いはalpha-2B-adrenergic receptorをあげることができ
る。これらのレセプターに対応する本発明の化合物、お
よびそれらの薬学的に容認される塩は、循環器系疾患治
療剤としての医薬組成物を提供し得る。
【0080】脳・神経系に関連しているtSXXモチー
フを有する細胞膜レセプターとして、glutamate recept
or 6 kainate-preferring receptor ,oxytocin recepto
r,insulin-like growth factor I receptor,protein-ty
rosine kinase sky,somatostatin receptor 4,somatost
atin receptor I,somatostatin receptor SSTR3,glutam
ate receptor GluR1,metabotropic glutamate receptor
5 B,metabotropic glutamate 5 A,G protein-coupled
receptor GPR1,muscarinic acetylcholine receptor M
3,thyropin-releasing hormone receptor,nerve growth
factor receptor low affinity,VIP receptor,seroton
in receptor 5HT-2,serotonin receptor5HT-1C, NMDA r
eceptor chain 1,NMDA receptor modulatory chain hNR
2A,corticotropin-releasing hormone receptor,あるい
は melanocortin receptor 4をあげることができる。こ
れらのレセプターに対応する本発明の化合物、およびそ
れらの薬学的に容認される塩は、脳・神経系疾患治療剤
としての医薬組成物を提供し得る。
フを有する細胞膜レセプターとして、glutamate recept
or 6 kainate-preferring receptor ,oxytocin recepto
r,insulin-like growth factor I receptor,protein-ty
rosine kinase sky,somatostatin receptor 4,somatost
atin receptor I,somatostatin receptor SSTR3,glutam
ate receptor GluR1,metabotropic glutamate receptor
5 B,metabotropic glutamate 5 A,G protein-coupled
receptor GPR1,muscarinic acetylcholine receptor M
3,thyropin-releasing hormone receptor,nerve growth
factor receptor low affinity,VIP receptor,seroton
in receptor 5HT-2,serotonin receptor5HT-1C, NMDA r
eceptor chain 1,NMDA receptor modulatory chain hNR
2A,corticotropin-releasing hormone receptor,あるい
は melanocortin receptor 4をあげることができる。こ
れらのレセプターに対応する本発明の化合物、およびそ
れらの薬学的に容認される塩は、脳・神経系疾患治療剤
としての医薬組成物を提供し得る。
【0081】骨疾患に関連しているtSXXモチーフを
有する細胞膜レセプターとして、calcitonin receptor,
parathyroid hormone related peptide receptorあるい
はinsulin-like growth factor I receptor をあげるこ
とができる。これらのレセプターに対応する本発明の化
合物、およびそれらの薬学的に容認される塩は、骨疾患
治療剤としての医薬組成物を提供し得る。
有する細胞膜レセプターとして、calcitonin receptor,
parathyroid hormone related peptide receptorあるい
はinsulin-like growth factor I receptor をあげるこ
とができる。これらのレセプターに対応する本発明の化
合物、およびそれらの薬学的に容認される塩は、骨疾患
治療剤としての医薬組成物を提供し得る。
【0082】本発明の化合物は、哺乳類、好ましくはヒ
トに対して、単独で、あるいは、好ましくは、標準的な
医薬慣行に従い薬学的に容認できる担体もしくは希釈剤
と、随意に、適当な補助剤と組み合わせて医薬組成物と
して投与することができる。この医薬組成物は、経口的
に、あるいは、静脈中、筋肉内、皮下、肛門内、および
局所投与など非経口的に投与することができる。本発明
の化合物の経口的利用に関しては、選択した化合物(活
性成分)を、例えば錠剤もしくはカプセルの形態とし
て、あるいは、水溶液もしくは水性懸濁液として供与す
ることができる。錠剤の場合には、通常使用されている
担体、例えば乳糖、トウモロコシ澱粉などが用い得、か
つ、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤も所望に
応じて添加し得る。カプセル形態の場合には、有用な希
釈剤として乳糖、乾燥トウモロコシ澱粉などが用い得
る。水性懸濁液の場合には、活性成分を通常用いられて
いる乳化用あるいは懸濁化用試薬と配合させればよい。
いずれの場合とも所望に応じて特定の甘味用または香料
用試薬を添加することができる。筋肉内、腹腔内、皮下
および静脈内利用に関しては、活性成分の滅菌溶液を常
法に応じて調製する。活性成分を含む溶液はpHを適宜
調節し、かつ緩衝化すべきである。特に、静脈内利用に
関しては、溶質の総濃度を、最終調製物を等張にするよ
うに調節すべきである。
トに対して、単独で、あるいは、好ましくは、標準的な
医薬慣行に従い薬学的に容認できる担体もしくは希釈剤
と、随意に、適当な補助剤と組み合わせて医薬組成物と
して投与することができる。この医薬組成物は、経口的
に、あるいは、静脈中、筋肉内、皮下、肛門内、および
局所投与など非経口的に投与することができる。本発明
の化合物の経口的利用に関しては、選択した化合物(活
性成分)を、例えば錠剤もしくはカプセルの形態とし
て、あるいは、水溶液もしくは水性懸濁液として供与す
ることができる。錠剤の場合には、通常使用されている
担体、例えば乳糖、トウモロコシ澱粉などが用い得、か
つ、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤も所望に
応じて添加し得る。カプセル形態の場合には、有用な希
釈剤として乳糖、乾燥トウモロコシ澱粉などが用い得
る。水性懸濁液の場合には、活性成分を通常用いられて
いる乳化用あるいは懸濁化用試薬と配合させればよい。
いずれの場合とも所望に応じて特定の甘味用または香料
用試薬を添加することができる。筋肉内、腹腔内、皮下
および静脈内利用に関しては、活性成分の滅菌溶液を常
法に応じて調製する。活性成分を含む溶液はpHを適宜
調節し、かつ緩衝化すべきである。特に、静脈内利用に
関しては、溶質の総濃度を、最終調製物を等張にするよ
うに調節すべきである。
【0083】本発明は、特に、薬学的に容認される担体
もしくは希釈剤と共に、もしくはこれらを含むことな
く、薬学的有効量の本発明の化合物を含む医薬組成物に
関する。このような組成物としては、本発明の化合物と
共に、例えば、pH7.4の生理食塩水のような薬学的
に容認される担体とを含む水溶液の形態のものも含む。
この溶液を局所的な全量一括(bolus)注射により、患者
の筋肉内の血流内へ導入することができる。
もしくは希釈剤と共に、もしくはこれらを含むことな
く、薬学的有効量の本発明の化合物を含む医薬組成物に
関する。このような組成物としては、本発明の化合物と
共に、例えば、pH7.4の生理食塩水のような薬学的
に容認される担体とを含む水溶液の形態のものも含む。
この溶液を局所的な全量一括(bolus)注射により、患者
の筋肉内の血流内へ導入することができる。
【0084】本発明の化合物を活性成分としてヒト被験
者内に投与する場合、1日の用量は、一般的には、年
齢、体重、および、個々の患者の反応性、ならびに、患
者の症状の重篤度により変化するため、最終的には担当
の医師により決定される。具体的な例として、レセプタ
ーがFasの場合には対応する化合物を癌の治療を受け
ているヒトの患者に投与するとして、1日当たり、約
0.001mg/kg(ヒトの体重)から約20mg/kg程
度、好ましくは、1日当たり、0.005mg/kgから約
10mg/kg程度で用いられるのが一般的である。
者内に投与する場合、1日の用量は、一般的には、年
齢、体重、および、個々の患者の反応性、ならびに、患
者の症状の重篤度により変化するため、最終的には担当
の医師により決定される。具体的な例として、レセプタ
ーがFasの場合には対応する化合物を癌の治療を受け
ているヒトの患者に投与するとして、1日当たり、約
0.001mg/kg(ヒトの体重)から約20mg/kg程
度、好ましくは、1日当たり、0.005mg/kgから約
10mg/kg程度で用いられるのが一般的である。
【0085】本発明の化合物を用いて後述のたとえば実
施例39〜44および84〜85から明らかなように、
細胞膜レセプターのC末端の機能を解析することができ
る。このとき、細胞膜レセプターが発現している細胞あ
るいは組織に該レセプターのリガンドもしくはそのアゴ
ニストを併用して行うことができる。レセプターとして
は細胞膜レセプター全てが対象となり得るが前述のtS
XXモチーフを有するレセプターも含む。具体的にはレ
セプターがFasの場合、レセプターを有するがアポト
ーシスを起こさない癌細胞に有効量の抗Fas抗体ある
いはFasリガンドと本発明の化合物、例えばPh−N
HCO−SLV−OEtとを併用し、癌細胞にアポトー
シスを誘導できればFasのRCR領域がシグナルの抑
制に働いていたことが明らかとなる。また、レセプター
がVIPレセプターである場合、有効量のVIPと本発
明の化合物、例えばPh−NHCO−SLV−OEtと
を併用し、VIPのシグナルが抑制されれば、VIPレ
セプターのRCR領域がシグナルの誘導に働いていたこ
とが明らかとなる。他にレセプターとしてβ2−アドレ
ナジックレセプターとIL−8レセプターの場合を例と
して示したが、いずれの場合とも本発明の化合物でレセ
プターのC末端領域がシグナル伝達に関与しているこ
と、さらにRCR領域がそのレセプターのシグナルに対
して抑制的に働いているのか、誘導的に働いているのか
が明らかとなった。このように、本発明の化合物は、細
胞膜レセプターのC末端の機能を解析する方法において
極めて有用であることがわかる。本発明は細胞膜レセプ
ターのC末端とその結合蛋白との結合を阻害することに
より細胞膜レセプターのシグナル伝達を調節する方法を
含む。また、本発明は細胞膜レセプターのシグナル異常
が原因である疾病、もしくはシグナル異常が直接的な原
因ではなくても細胞膜レセプターのシグナル伝達にかか
わる疾病の治療に有効である。例えば、既述のように、
レセプターがFasである場合、FasとPTP−BA
Sの結合を阻害することにより細胞死に関してFasか
らのシグナルを正に調節することができる。よって、F
asからのシグナルをこのように調節する方法は癌の治
療に適応できる。また、Fasシグナルの異常は自己免
疫疾患の原因になることが証明されており(Nagata,S.
and P.Golstein(1995),"The Fas deathfactor",Science
(Wash.DC),267:1449-1456) 、よって、上記の方法は免
疫・アレルギー疾患の治療法となりうる。結合の阻害に
関しては後述の実施例31、38、39、40、84に
示すように、FasのC末端ペプチドSLVの誘導体を
用いることができるが、これに限定されるものではな
い。また、レセプターがVIPレセプターである場合、
実施例41および44からVIPレセプターのC末端に
結合するタンパクの存在が示唆されるが、該タンパクと
の結合を阻害することにより、VIPの作用に関してV
IPレセプターからのシグナルを負に調節することがで
きる。VIPのアンタゴニストが非小細胞肺癌の増殖を
抑制することから、VIPレセプターからのシグナルを
負に調節する方法は肺癌の治療に適応できる。その際、
結合の阻害にはVIPレセプターのC末端ペプチドSL
Vの誘導体を用いることができるが、これに限定される
ものではない。また、VIPレセプターの発現は肺以外
にも認められることから、シグナル伝達の調節による治
療法の適用範囲は、肺癌に限定されるものではない。β
2−アドレナジックレセプターおよびIL−8レセプタ
ーについても、それぞれのC末端配列の一部を有するペ
プチド誘導体がその配列依存的にそれぞれのシグナルを
調節することから、それらに結合する蛋白の存在が考え
られる。よって、レセプターがβ2−アドレナジックレ
セプターおよびIL−8レセプターの場合、これらと、
未同定であるそれらのC末端結合蛋白との結合を阻害す
ることによりシグナルを調節することができ、このよう
な調節方法がシグナル伝達の異常に起因する疾病の治療
に有効であろうことは容易に推量できる。なお、本発明
が対象とするレセプターは、細胞膜レセプター一般を指
し、よって、上記の例にあげたレセプターに限定される
ものではない。
施例39〜44および84〜85から明らかなように、
細胞膜レセプターのC末端の機能を解析することができ
る。このとき、細胞膜レセプターが発現している細胞あ
るいは組織に該レセプターのリガンドもしくはそのアゴ
ニストを併用して行うことができる。レセプターとして
は細胞膜レセプター全てが対象となり得るが前述のtS
XXモチーフを有するレセプターも含む。具体的にはレ
セプターがFasの場合、レセプターを有するがアポト
ーシスを起こさない癌細胞に有効量の抗Fas抗体ある
いはFasリガンドと本発明の化合物、例えばPh−N
HCO−SLV−OEtとを併用し、癌細胞にアポトー
シスを誘導できればFasのRCR領域がシグナルの抑
制に働いていたことが明らかとなる。また、レセプター
がVIPレセプターである場合、有効量のVIPと本発
明の化合物、例えばPh−NHCO−SLV−OEtと
を併用し、VIPのシグナルが抑制されれば、VIPレ
セプターのRCR領域がシグナルの誘導に働いていたこ
とが明らかとなる。他にレセプターとしてβ2−アドレ
ナジックレセプターとIL−8レセプターの場合を例と
して示したが、いずれの場合とも本発明の化合物でレセ
プターのC末端領域がシグナル伝達に関与しているこ
と、さらにRCR領域がそのレセプターのシグナルに対
して抑制的に働いているのか、誘導的に働いているのか
が明らかとなった。このように、本発明の化合物は、細
胞膜レセプターのC末端の機能を解析する方法において
極めて有用であることがわかる。本発明は細胞膜レセプ
ターのC末端とその結合蛋白との結合を阻害することに
より細胞膜レセプターのシグナル伝達を調節する方法を
含む。また、本発明は細胞膜レセプターのシグナル異常
が原因である疾病、もしくはシグナル異常が直接的な原
因ではなくても細胞膜レセプターのシグナル伝達にかか
わる疾病の治療に有効である。例えば、既述のように、
レセプターがFasである場合、FasとPTP−BA
Sの結合を阻害することにより細胞死に関してFasか
らのシグナルを正に調節することができる。よって、F
asからのシグナルをこのように調節する方法は癌の治
療に適応できる。また、Fasシグナルの異常は自己免
疫疾患の原因になることが証明されており(Nagata,S.
and P.Golstein(1995),"The Fas deathfactor",Science
(Wash.DC),267:1449-1456) 、よって、上記の方法は免
疫・アレルギー疾患の治療法となりうる。結合の阻害に
関しては後述の実施例31、38、39、40、84に
示すように、FasのC末端ペプチドSLVの誘導体を
用いることができるが、これに限定されるものではな
い。また、レセプターがVIPレセプターである場合、
実施例41および44からVIPレセプターのC末端に
結合するタンパクの存在が示唆されるが、該タンパクと
の結合を阻害することにより、VIPの作用に関してV
IPレセプターからのシグナルを負に調節することがで
きる。VIPのアンタゴニストが非小細胞肺癌の増殖を
抑制することから、VIPレセプターからのシグナルを
負に調節する方法は肺癌の治療に適応できる。その際、
結合の阻害にはVIPレセプターのC末端ペプチドSL
Vの誘導体を用いることができるが、これに限定される
ものではない。また、VIPレセプターの発現は肺以外
にも認められることから、シグナル伝達の調節による治
療法の適用範囲は、肺癌に限定されるものではない。β
2−アドレナジックレセプターおよびIL−8レセプタ
ーについても、それぞれのC末端配列の一部を有するペ
プチド誘導体がその配列依存的にそれぞれのシグナルを
調節することから、それらに結合する蛋白の存在が考え
られる。よって、レセプターがβ2−アドレナジックレ
セプターおよびIL−8レセプターの場合、これらと、
未同定であるそれらのC末端結合蛋白との結合を阻害す
ることによりシグナルを調節することができ、このよう
な調節方法がシグナル伝達の異常に起因する疾病の治療
に有効であろうことは容易に推量できる。なお、本発明
が対象とするレセプターは、細胞膜レセプター一般を指
し、よって、上記の例にあげたレセプターに限定される
ものではない。
【0086】
【実施例】本発明を以下の実施例によって詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって何等限定される
ものではない。実施例1 L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(SLV)の調
製 Fmoc−L−バリンのついたWangレジン(400
mg、0.2ミリモル相当)を出発原料として、Fmoc
基(フルオレニルメチルオキシカルボニル基)を脱保護
した後、Fmoc−L−ロイシン(0.5M溶液)との
カップリング反応を固相上で行った。Fmoc基の脱保
護は20%ピペリジン(DMF溶液)を用い、カップリ
ング反応はDIC(ジイソプロピルカルボジイミド)な
らびにHBTu(O−ベンゾトリアゾール−1−イル−
N,N,N’,N’−テトラメチルウロニュウムヘキサ
フルオロフォスフェート)を用いて行った。さらに、ロ
イシンのN末端のFmoc基を同様に脱保護した後、F
moc−O−t−ブチル−L−セリンとのカップリング
反応を同様に行った。固相上合成されたペプチドは、N
末端のFmoc基を脱保護した後、TFA(トリフルオ
ロ酢酸)で処理することによって、セリン側鎖上の保護
基(t−ブチル基)の脱離とレジンからの切り離しを行
った。得られたペプチドは常法に従って精製し、32.
1mgのL−セリル−L−ロイシル−L−バリン(SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):318(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.66(3H,m)、2.16(1H,m)、
3.85(1H,m)、3.94(2H,m)、4.2
7(1H,d,J=6.1Hz)、4.52(1H,d
d,J=9.8,4.9Hz)。
るが、本発明はこれらの実施例によって何等限定される
ものではない。実施例1 L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(SLV)の調
製 Fmoc−L−バリンのついたWangレジン(400
mg、0.2ミリモル相当)を出発原料として、Fmoc
基(フルオレニルメチルオキシカルボニル基)を脱保護
した後、Fmoc−L−ロイシン(0.5M溶液)との
カップリング反応を固相上で行った。Fmoc基の脱保
護は20%ピペリジン(DMF溶液)を用い、カップリ
ング反応はDIC(ジイソプロピルカルボジイミド)な
らびにHBTu(O−ベンゾトリアゾール−1−イル−
N,N,N’,N’−テトラメチルウロニュウムヘキサ
フルオロフォスフェート)を用いて行った。さらに、ロ
イシンのN末端のFmoc基を同様に脱保護した後、F
moc−O−t−ブチル−L−セリンとのカップリング
反応を同様に行った。固相上合成されたペプチドは、N
末端のFmoc基を脱保護した後、TFA(トリフルオ
ロ酢酸)で処理することによって、セリン側鎖上の保護
基(t−ブチル基)の脱離とレジンからの切り離しを行
った。得られたペプチドは常法に従って精製し、32.
1mgのL−セリル−L−ロイシル−L−バリン(SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):318(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.66(3H,m)、2.16(1H,m)、
3.85(1H,m)、3.94(2H,m)、4.2
7(1H,d,J=6.1Hz)、4.52(1H,d
d,J=9.8,4.9Hz)。
【0087】実施例2 N−アセチル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(Ac−SLV)の調製 実施例1と同様にWangレジン(90mg)を用い固相
上で合成したペプチドのN末端に位置するFmoc基を
ピペリジンで脱保護した後、30%無水酢酸(DMF溶
液)で処理することにより、N末端アミノ基のアセチル
化を行った。TFA処理により、実施例1と同様に側鎖
上の脱保護とレジンからの切り離しを行い、3.7mgの
N−アセチル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(Ac−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.65(3H,m)、1.99(3H,s)、
2.15(1H,m)、3.76(2H,m)、4.2
9(1H,d,J=6.1Hz)、4.44(1H,
t,J=6.1Hz)、4.48(1H,dd,J=
4.9,10.4Hz)。
(Ac−SLV)の調製 実施例1と同様にWangレジン(90mg)を用い固相
上で合成したペプチドのN末端に位置するFmoc基を
ピペリジンで脱保護した後、30%無水酢酸(DMF溶
液)で処理することにより、N末端アミノ基のアセチル
化を行った。TFA処理により、実施例1と同様に側鎖
上の脱保護とレジンからの切り離しを行い、3.7mgの
N−アセチル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(Ac−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.65(3H,m)、1.99(3H,s)、
2.15(1H,m)、3.76(2H,m)、4.2
9(1H,d,J=6.1Hz)、4.44(1H,
t,J=6.1Hz)、4.48(1H,dd,J=
4.9,10.4Hz)。
【0088】実施例3 N−ベンゾイル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン(Ph−CO−SLV)の調製 実施例1と同様にWangレジン(400mg)を用い固
相上で合成したペプチドのN末端に位置するFmoc基
をピペリジンで脱保護した後、安息香酸を用いて同様の
カップリング反応を行い、さらにTFAで処理すること
により、32.2mgのN−ベンゾイル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリン(Ph−CO−SLV)を得
た。 FAB−MS(m/z):422(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.65(2H,m)、1.75(1H,m)、
2.16(1H,m)、3.90(2H,m)、4.2
9(1H,d,J=5.5Hz)、4.52(1H,d
d,J=4.9,9.8Hz)、4.68(1H,t,
J=6.1Hz)、7.46(2H,m)、7.53
(1H,m)、7.87(2H,d,J=7.3H
z)。
ン(Ph−CO−SLV)の調製 実施例1と同様にWangレジン(400mg)を用い固
相上で合成したペプチドのN末端に位置するFmoc基
をピペリジンで脱保護した後、安息香酸を用いて同様の
カップリング反応を行い、さらにTFAで処理すること
により、32.2mgのN−ベンゾイル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリン(Ph−CO−SLV)を得
た。 FAB−MS(m/z):422(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.65(2H,m)、1.75(1H,m)、
2.16(1H,m)、3.90(2H,m)、4.2
9(1H,d,J=5.5Hz)、4.52(1H,d
d,J=4.9,9.8Hz)、4.68(1H,t,
J=6.1Hz)、7.46(2H,m)、7.53
(1H,m)、7.87(2H,d,J=7.3H
z)。
【0089】実施例4 N−シクロヘキシルカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリン(Cyh−CO−SLV)の調製 実施例3の安息香酸の代わりにシクロヘキシルカルボン
酸を用いて実施例3と同様にカップリング反応を行った
後、TFA処理を行い、26.4mgのN−シクロヘキシ
ルカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(Cyh−CO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):428(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.28(3H,m)、1.41(2H,m)、
1.66(4H,m)1.78(4H,m)、2.15
(1H,m)、2.24(1H,m)、3.73(2
H,m)、4.29(1H,d,J=5.5Hz)、
4.44(2H,m)。
シル−L−バリン(Cyh−CO−SLV)の調製 実施例3の安息香酸の代わりにシクロヘキシルカルボン
酸を用いて実施例3と同様にカップリング反応を行った
後、TFA処理を行い、26.4mgのN−シクロヘキシ
ルカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(Cyh−CO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):428(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.28(3H,m)、1.41(2H,m)、
1.66(4H,m)1.78(4H,m)、2.15
(1H,m)、2.24(1H,m)、3.73(2
H,m)、4.29(1H,d,J=5.5Hz)、
4.44(2H,m)。
【0090】実施例5 N−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリン(Ph−NHCO−SLV)の調製 実施例2と同様にWangレジン(400mg)を用い固
相上で合成したペプチドを無水酢酸溶液の代わりに、フ
ェニルイソシアナート(2MのDMF溶液)で処理した
後、TFAで側鎖上の脱保護とレジンからの切り離しを
行い、51.2mgのN−フェニルアミノカルボニル−L
−セリル−L−ロイシル−L−バリン(Ph−NHCO
−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):437(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.69(3H,m)、2.17(1H,m)、
3.74(1H,dd,J=10.4,6.1Hz)、
3.86(1H,dd,J=10.4,4.9Hz)、
4.29(1H,d,J=5.5Hz)、4.40(1
H,dd,J=6.1,4.9Hz)、4.50(1
H,dd,J=9.8,4.9Hz)、6.97(1
H,m)、7.24(2H,m)、7.35(2H,
d,J=8.5Hz)。
シル−L−バリン(Ph−NHCO−SLV)の調製 実施例2と同様にWangレジン(400mg)を用い固
相上で合成したペプチドを無水酢酸溶液の代わりに、フ
ェニルイソシアナート(2MのDMF溶液)で処理した
後、TFAで側鎖上の脱保護とレジンからの切り離しを
行い、51.2mgのN−フェニルアミノカルボニル−L
−セリル−L−ロイシル−L−バリン(Ph−NHCO
−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):437(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.69(3H,m)、2.17(1H,m)、
3.74(1H,dd,J=10.4,6.1Hz)、
3.86(1H,dd,J=10.4,4.9Hz)、
4.29(1H,d,J=5.5Hz)、4.40(1
H,dd,J=6.1,4.9Hz)、4.50(1
H,dd,J=9.8,4.9Hz)、6.97(1
H,m)、7.24(2H,m)、7.35(2H,
d,J=8.5Hz)。
【0091】実施例6 N−シクロヘキシルアミノカルボニル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリン(Cyh−NHCO−SLV)
の調製 実施例5のフェニルイソシアナートの代わりにシクロヘ
キシルイソシアナート(2MのDMF溶液)を用い、3
8.2mgのN−シクロヘキシルアミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン(Cyh−NHCO
−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):443(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.17(3H,m)、1.34(3H,m)、
1.60(2H,m)1.71(3H,m)、1.85
(2H,m)、2.16(1H,m)、3.47(1
H,m)、3.66(1H,m)、3.78(1H,d
d,J=10.4,5.5Hz)、4.29(2H,
m)、4.48(1H,m)。
−ロイシル−L−バリン(Cyh−NHCO−SLV)
の調製 実施例5のフェニルイソシアナートの代わりにシクロヘ
キシルイソシアナート(2MのDMF溶液)を用い、3
8.2mgのN−シクロヘキシルアミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン(Cyh−NHCO
−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):443(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.17(3H,m)、1.34(3H,m)、
1.60(2H,m)1.71(3H,m)、1.85
(2H,m)、2.16(1H,m)、3.47(1
H,m)、3.66(1H,m)、3.78(1H,d
d,J=10.4,5.5Hz)、4.29(2H,
m)、4.48(1H,m)。
【0092】実施例7 N−アセチル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
メチルエステル(Ac−SLV−OMe)の調製 実施例2で得たN−アセチル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン(Ac−SLV)14.9mgを適当量の
メタノールに溶解した後、ジアゾメタン(エーテル溶
液)で処理することにより6.4mgのN−アセチル−L
−セリル−L−ロイシル−L−バリンメチルエステル
(Ac−SLV−OMe)を得た。 FD−MS(m/z):373(M+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.92(12H,
m)、1.56(1H,m)、1.70(2H,m)、
2.03(3H,s)、2.15(1H,m)、3.6
3(2H,m)、3.74(3H,s)、4.04(1
H,br d,J=11.0Hz)、4.41(1H,
m)、4.54(2H,m)、6.48(1H,d,J
=6.7Hz)、6.69(1H,d,J=8.5H
z)、6.77(1H,d,J=7.3Hz)。
メチルエステル(Ac−SLV−OMe)の調製 実施例2で得たN−アセチル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン(Ac−SLV)14.9mgを適当量の
メタノールに溶解した後、ジアゾメタン(エーテル溶
液)で処理することにより6.4mgのN−アセチル−L
−セリル−L−ロイシル−L−バリンメチルエステル
(Ac−SLV−OMe)を得た。 FD−MS(m/z):373(M+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.92(12H,
m)、1.56(1H,m)、1.70(2H,m)、
2.03(3H,s)、2.15(1H,m)、3.6
3(2H,m)、3.74(3H,s)、4.04(1
H,br d,J=11.0Hz)、4.41(1H,
m)、4.54(2H,m)、6.48(1H,d,J
=6.7Hz)、6.69(1H,d,J=8.5H
z)、6.77(1H,d,J=7.3Hz)。
【0093】実施例8 N−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリンメチルエステル(Ph−NHCO−S
LV−OMe)の調製 実施例5で得たN−フェニルアミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン(Ph−NHCO−S
LV)15.3mgを実施例7と同様にジアゾメタンで処
理し、8.2mgのN−フェニルアミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリンメチルエステル(P
h−NHCO−SLV−OMe)を得た。 FAB−MS(m/z):451(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.90(12H,
m)、1.69(3H,m)、2.14(1H,m)、
3.65(1H,m)、3.72(3H,s)、4.0
2(1H,dd,J=7.3,3.1Hz)、4.54
(3H,m)、6.15(1H,d,J=7.3H
z)、7.04(1H,t,J=7.3Hz)、7.2
0(2H,t,J=7.9Hz)、7.30(2H,o
verlapped)。
シル−L−バリンメチルエステル(Ph−NHCO−S
LV−OMe)の調製 実施例5で得たN−フェニルアミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン(Ph−NHCO−S
LV)15.3mgを実施例7と同様にジアゾメタンで処
理し、8.2mgのN−フェニルアミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリンメチルエステル(P
h−NHCO−SLV−OMe)を得た。 FAB−MS(m/z):451(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.90(12H,
m)、1.69(3H,m)、2.14(1H,m)、
3.65(1H,m)、3.72(3H,s)、4.0
2(1H,dd,J=7.3,3.1Hz)、4.54
(3H,m)、6.15(1H,d,J=7.3H
z)、7.04(1H,t,J=7.3Hz)、7.2
0(2H,t,J=7.9Hz)、7.30(2H,o
verlapped)。
【0094】実施例9 N−シクロヘキシルアミノカルボニル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリンメチルエステル(Cyh−NH
CO−SLV−OMe)の調製 実施例6で得たN−シクロヘキシルアミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(Cyh−NH
CO−SLV)15mgを実施例7と同様にジアゾメタン
で処理し、4.8mgのN−シクロヘキシルアミノカルボ
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリンメチルエ
ステル(Cyh−NHCO−SLV−OMe)を得た。 FD−MS(m/z):457(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.91(12H,
m)、1.12(3H,m)、1.34(2H,m)、
1.5−1.7(6H)、1.90(2H,m)、2.
15(1H,m)、3.51(1H,m)、3.63
(1H,dd,J=11.0,6.1Hz)、3.73
(3H,s)、4.01(1H,dd,J=11.0,
3.7Hz)、4.44(2H,m)、4.53(1
H,dd,J=8.9,5.2Hz)、5.55(1
H,br)、7.05(1H,d,J=9.1Hz)。
−ロイシル−L−バリンメチルエステル(Cyh−NH
CO−SLV−OMe)の調製 実施例6で得たN−シクロヘキシルアミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(Cyh−NH
CO−SLV)15mgを実施例7と同様にジアゾメタン
で処理し、4.8mgのN−シクロヘキシルアミノカルボ
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリンメチルエ
ステル(Cyh−NHCO−SLV−OMe)を得た。 FD−MS(m/z):457(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.91(12H,
m)、1.12(3H,m)、1.34(2H,m)、
1.5−1.7(6H)、1.90(2H,m)、2.
15(1H,m)、3.51(1H,m)、3.63
(1H,dd,J=11.0,6.1Hz)、3.73
(3H,s)、4.01(1H,dd,J=11.0,
3.7Hz)、4.44(2H,m)、4.53(1
H,dd,J=8.9,5.2Hz)、5.55(1
H,br)、7.05(1H,d,J=9.1Hz)。
【0095】実施例10 N−[4−メチル−2(S)−(N−アセチル−L−セ
リル)アミノ−ペント−1−イル]−L−バリンメチル
エステル(Ac−SL−ψ−(CH2 NH)− V−OM
e)の調製 N−アセチル−O−t−ブチル−L−セリン(210m
g)とN−[4−メチル−2(S)−アミノ−ペント−
1−イル]−L−バリンメチルエステル(340mg)を
ジオキサン(1.0ml)に溶解した後、1−ヒドロキ
シベンズトリアゾール・1水和物(140mg)とジシク
ロヘキシルカルボジイミド(210mg)を添加し、反応
液を室温で17時間撹拌した。不溶物を濾過で除去した
後、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、181mg
のN−[4−メチル−2(S)−(N−アセチル−O−
t−ブチル−L−セリル)アミノ−ペント−1−イル]
−L−バリンメチルエステルを主生成物として得た。さ
らに上記生成物181mgを95%TFA溶液で8時間処
理した後、調製用薄層クロマトグラフィーで精製し、6
9mgのN−[4−メチル−2(S)−(N−アセチル−
L−セリル)アミノ−ペント−1−イル]−L−バリン
メチルエステル:(Ac−SL−ψ−(CH2NH)−
V−OMe)を得た。 FD−MS(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.91(12H,
m)、1.28(1H,m)、1.37(1H,m)、
1.61(1H,m)、1.95(1H,m)、2.0
2(3H,s)、2.37(1H,dd,J=11.
6,7.9Hz)、2.67(1H,dd,J=11.
6,4.3Hz),2.81(1H,br),3.01
(1H,d,J=5.5Hz)、3.54(1H,d
d,J=11.6,7.3Hz)、3.72(3H,
s)、3.94(1H,dd,J=11.6,4.3H
z)、4.10(1H,m)、4.48(1H,m)、
6.50(1H,d,J=9.2)、6.63(1H,
d,J=6.7Hz)。
リル)アミノ−ペント−1−イル]−L−バリンメチル
エステル(Ac−SL−ψ−(CH2 NH)− V−OM
e)の調製 N−アセチル−O−t−ブチル−L−セリン(210m
g)とN−[4−メチル−2(S)−アミノ−ペント−
1−イル]−L−バリンメチルエステル(340mg)を
ジオキサン(1.0ml)に溶解した後、1−ヒドロキ
シベンズトリアゾール・1水和物(140mg)とジシク
ロヘキシルカルボジイミド(210mg)を添加し、反応
液を室温で17時間撹拌した。不溶物を濾過で除去した
後、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、181mg
のN−[4−メチル−2(S)−(N−アセチル−O−
t−ブチル−L−セリル)アミノ−ペント−1−イル]
−L−バリンメチルエステルを主生成物として得た。さ
らに上記生成物181mgを95%TFA溶液で8時間処
理した後、調製用薄層クロマトグラフィーで精製し、6
9mgのN−[4−メチル−2(S)−(N−アセチル−
L−セリル)アミノ−ペント−1−イル]−L−バリン
メチルエステル:(Ac−SL−ψ−(CH2NH)−
V−OMe)を得た。 FD−MS(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.91(12H,
m)、1.28(1H,m)、1.37(1H,m)、
1.61(1H,m)、1.95(1H,m)、2.0
2(3H,s)、2.37(1H,dd,J=11.
6,7.9Hz)、2.67(1H,dd,J=11.
6,4.3Hz),2.81(1H,br),3.01
(1H,d,J=5.5Hz)、3.54(1H,d
d,J=11.6,7.3Hz)、3.72(3H,
s)、3.94(1H,dd,J=11.6,4.3H
z)、4.10(1H,m)、4.48(1H,m)、
6.50(1H,d,J=9.2)、6.63(1H,
d,J=6.7Hz)。
【0096】実施例11 N−[4−メチル−2(S)−(N−アセチル−L−セ
リル)アミノ−ペント−1−イル]−L−バリン(Ac
−SL−ψ−(CH2 NH)−V)の調製 10mgのN−[4−メチル−2(S)−(N−アセチ
ル−L−セリル)アミノ−ペント−1−イル]−L−バ
リンメチルエステルを1.0mlのメタノールに溶解し
た後、4等量の水酸化リチウム水溶液(0.5ml)を
添加し、アルゴン雰囲気下、室温で12時間攪拌した。
反応液を中和した後、イオン交換クロマトグラフィーに
よって目的とするN−[4−メチル−2(S)−(N−
アセチル−L−セリル)アミノ−ペント−1−イル]−
L−バリン(Ac−SL−ψ−(CH2 NH)−V)を
5.4mg得た。 FD−MS(m/z):346(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.92(3H,
d,J=6.7Hz)、0.95(3H,d,J=6.
7Hz)、1.04(3H,d,J=6.7Hz)、
1.10(3H,d,J=6.7Hz)、1.33(1
H,m)、1.54(1H,m)、1.70(1H,
m)、2.01(3H,s)、2.22(1H,m)、
2.95(1H,br dd,J=12.8,9.8H
z)、3.20(1H,br d,J=12.8H
z)、3.38(1H、br)、3.75(1H,d
d,J=10.4,5.5Hz)、3.82(1H,d
d,J=10.4,4.8Hz)、4.27(1H,
m)、4.32(1H,m)。
リル)アミノ−ペント−1−イル]−L−バリン(Ac
−SL−ψ−(CH2 NH)−V)の調製 10mgのN−[4−メチル−2(S)−(N−アセチ
ル−L−セリル)アミノ−ペント−1−イル]−L−バ
リンメチルエステルを1.0mlのメタノールに溶解し
た後、4等量の水酸化リチウム水溶液(0.5ml)を
添加し、アルゴン雰囲気下、室温で12時間攪拌した。
反応液を中和した後、イオン交換クロマトグラフィーに
よって目的とするN−[4−メチル−2(S)−(N−
アセチル−L−セリル)アミノ−ペント−1−イル]−
L−バリン(Ac−SL−ψ−(CH2 NH)−V)を
5.4mg得た。 FD−MS(m/z):346(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.92(3H,
d,J=6.7Hz)、0.95(3H,d,J=6.
7Hz)、1.04(3H,d,J=6.7Hz)、
1.10(3H,d,J=6.7Hz)、1.33(1
H,m)、1.54(1H,m)、1.70(1H,
m)、2.01(3H,s)、2.22(1H,m)、
2.95(1H,br dd,J=12.8,9.8H
z)、3.20(1H,br d,J=12.8H
z)、3.38(1H、br)、3.75(1H,d
d,J=10.4,5.5Hz)、3.82(1H,d
d,J=10.4,4.8Hz)、4.27(1H,
m)、4.32(1H,m)。
【0097】実施例12 N−アセチル−D−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(Ac−(D)SLV)の調製 実施例1のFmoc−O−t−ブチル−L−セリンの代
わりに、Fmoc−O−t−ブチル−D−セリンを用
い、Wangレジン(400mg)上でペプチドを合成
した後、実施例2と同様に処理することによって15.
4mgのN−アセチル−D−セリル−L−ロイシル−L
−バリン(Ac−(D)SLV)を得た。FAB−MS
(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.62(2H,m)、1.68(1H,m)、
2.00(3H,s)、2.16(1H,m)、3.7
6(2H,m)、4.29(1H,d,J=5.5H
z)、4.40(1H,t,J=5.5Hz)、4.4
7(1H,dd,J=9.2,5.5Hz)。
(Ac−(D)SLV)の調製 実施例1のFmoc−O−t−ブチル−L−セリンの代
わりに、Fmoc−O−t−ブチル−D−セリンを用
い、Wangレジン(400mg)上でペプチドを合成
した後、実施例2と同様に処理することによって15.
4mgのN−アセチル−D−セリル−L−ロイシル−L
−バリン(Ac−(D)SLV)を得た。FAB−MS
(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.62(2H,m)、1.68(1H,m)、
2.00(3H,s)、2.16(1H,m)、3.7
6(2H,m)、4.29(1H,d,J=5.5H
z)、4.40(1H,t,J=5.5Hz)、4.4
7(1H,dd,J=9.2,5.5Hz)。
【0098】実施例13 N−アセチル−N−メチル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(Ac−(NMe)SLV)の調製 実施例1のFmoc−O−t−ブチル−L−セリンの代
わりに、Fmoc−N−メチル−O−ベンジル−L−セ
リンを用い、Wangレジン(400mg)上でペプチ
ドを合成した後、実施例2と同様に処理することによっ
て90.7mgのN−アセチル−N−メチル−O−ベン
ジル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリンを得た。
このうち26.9mgをエタノールに溶解し、水酸化パ
ラジウムを触媒とし、水素雰囲気下2.5時間攪拌し
た。触媒を濾過によって除いた後、濾液を濃縮すること
によって目的とするN−アセチル−N−メチル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン(Ac−(NMe)S
LV)を0.68mg得た。 FAB−MS(m/z):374(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3OD):0.95(12H,
m)、1.63(3H,m)、2.15(3H,s)、
2.18(1H,m)、2.65(3H,s)、3.8
8(1H,m)、3.97(1H,m)、4.27(1
H,m)、4.45(1H,m)、4.60(1H,
m)。
−L−バリン(Ac−(NMe)SLV)の調製 実施例1のFmoc−O−t−ブチル−L−セリンの代
わりに、Fmoc−N−メチル−O−ベンジル−L−セ
リンを用い、Wangレジン(400mg)上でペプチ
ドを合成した後、実施例2と同様に処理することによっ
て90.7mgのN−アセチル−N−メチル−O−ベン
ジル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリンを得た。
このうち26.9mgをエタノールに溶解し、水酸化パ
ラジウムを触媒とし、水素雰囲気下2.5時間攪拌し
た。触媒を濾過によって除いた後、濾液を濃縮すること
によって目的とするN−アセチル−N−メチル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン(Ac−(NMe)S
LV)を0.68mg得た。 FAB−MS(m/z):374(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3OD):0.95(12H,
m)、1.63(3H,m)、2.15(3H,s)、
2.18(1H,m)、2.65(3H,s)、3.8
8(1H,m)、3.97(1H,m)、4.27(1
H,m)、4.45(1H,m)、4.60(1H,
m)。
【0099】実施例14 N−アセチル−L−セリル−L−グルタミル−L−バリ
ン(Ac−SEV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−グルタミン酸を用い、Wangレジン(400
mg)上でペプチドを合成した後、実施例2と同様に処
理することによって55.1mgのN−アセチル−L−
セリル−L−グルタミル−L−バリン(Ac−SEV)
を得た。 FAB−MS(m/z):376(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.97(6H,
m)、1.93(1H,m)、2.01(3H,s)、
2.16(2H,m)、2.43(2H,m)、3.7
4(1H,dd,J=11.0,5.5Hz)、3.8
0(1H,dd,J=11.0,5.5Hz)、4.2
9(1H,d,J=5.5Hz)、4.42(1H,
t,J=5.5Hz)、4.49(1H,dd,J=
8.1,4.4Hz)。
ン(Ac−SEV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−グルタミン酸を用い、Wangレジン(400
mg)上でペプチドを合成した後、実施例2と同様に処
理することによって55.1mgのN−アセチル−L−
セリル−L−グルタミル−L−バリン(Ac−SEV)
を得た。 FAB−MS(m/z):376(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.97(6H,
m)、1.93(1H,m)、2.01(3H,s)、
2.16(2H,m)、2.43(2H,m)、3.7
4(1H,dd,J=11.0,5.5Hz)、3.8
0(1H,dd,J=11.0,5.5Hz)、4.2
9(1H,d,J=5.5Hz)、4.42(1H,
t,J=5.5Hz)、4.49(1H,dd,J=
8.1,4.4Hz)。
【0100】実施例15 N−アセチル−L−セリル−L−リジル−L−バリン
(Ac−SKV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−リジンを用い、Wangレジン(400mg)
上でペプチドを合成した後、実施例2と同様に処理する
ことによって63.6mgのN−アセチル−L−セリル
−L−リジル−L−バリン(Ac−SKV)を得た。 FAB−MS(m/z):375(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.96(6H,b
r d,J=6.7Hz)、1.49(2H,m)、
1.68(3H,m)、1.93(1H,m)、2.0
0(3H,s)、2.17(1H,m)、2.92(2
H,br t,J=7Hz)、3.77(2H,m)、
4.30(1H,br d,J=6Hz)、4.36
(1H,br t,J=7Hz)、4.49(1H,b
r dd,J=9,5Hz)。
(Ac−SKV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−リジンを用い、Wangレジン(400mg)
上でペプチドを合成した後、実施例2と同様に処理する
ことによって63.6mgのN−アセチル−L−セリル
−L−リジル−L−バリン(Ac−SKV)を得た。 FAB−MS(m/z):375(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.96(6H,b
r d,J=6.7Hz)、1.49(2H,m)、
1.68(3H,m)、1.93(1H,m)、2.0
0(3H,s)、2.17(1H,m)、2.92(2
H,br t,J=7Hz)、3.77(2H,m)、
4.30(1H,br d,J=6Hz)、4.36
(1H,br t,J=7Hz)、4.49(1H,b
r dd,J=9,5Hz)。
【0101】実施例16 N−アセチル−L−セリル−L−フェニルアラニル−L
−バリン(Ac−SFV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−フェニルアラニンを用い、Wangレジン(4
00mg)上でペプチドを合成した後、実施例2と同様
に処理することによって43.3mgのN−アセチル−
L−セリル−L−フェニルアラニル−L−バリン(Ac
−SFV)を得た。 FAB−MS(m/z):394(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(6H,
m)、1.96(3H,m)、2.14(1H,m)、
2.93(1H,m)、3.19(1H,m)、3.6
8(2H,d,J=6.1Hz)、4.28(1H,
m)、4.39(1H,m)、4.71(1H,m)、
7.24(5H,m)。
−バリン(Ac−SFV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−フェニルアラニンを用い、Wangレジン(4
00mg)上でペプチドを合成した後、実施例2と同様
に処理することによって43.3mgのN−アセチル−
L−セリル−L−フェニルアラニル−L−バリン(Ac
−SFV)を得た。 FAB−MS(m/z):394(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(6H,
m)、1.96(3H,m)、2.14(1H,m)、
2.93(1H,m)、3.19(1H,m)、3.6
8(2H,d,J=6.1Hz)、4.28(1H,
m)、4.39(1H,m)、4.71(1H,m)、
7.24(5H,m)。
【0102】実施例17 N−アセチル−L−セリル−L−イソロイシル−L−バ
リン(Ac−SIV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−イソロイシンを用い、Wangレジン(400
mg)上でペプチドを合成した後、実施例2と同様に処
理することによって10.9mgのN−アセチル−L−
セリル−L−イソロイシル−L−バリン(Ac−SI
V)を得た。 FAB−MS(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.19(1H,m)、1.54(1H,m)、
1.89(1H,m)、2.00(3H,s)、2.1
5(1H,m)、3.74(2H,m)、4.29(1
H,d,J=6.1Hz)、4.34(1H,d,J=
7.3Hz)、4.47(1H,m)。
リン(Ac−SIV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−イソロイシンを用い、Wangレジン(400
mg)上でペプチドを合成した後、実施例2と同様に処
理することによって10.9mgのN−アセチル−L−
セリル−L−イソロイシル−L−バリン(Ac−SI
V)を得た。 FAB−MS(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.19(1H,m)、1.54(1H,m)、
1.89(1H,m)、2.00(3H,s)、2.1
5(1H,m)、3.74(2H,m)、4.29(1
H,d,J=6.1Hz)、4.34(1H,d,J=
7.3Hz)、4.47(1H,m)。
【0103】実施例18 N−アセチル−L−セリル−L−バリル−L−バリン
(Ac−SVV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−バリンを用い、Wangレジン(400mg)
上でペプチドを合成した後、実施例2と同様に処理する
ことによって39.0mgのN−アセチル−L−セリル
−L−バリル−L−バリン(Ac−SVV)を得た。 FAB−MS(m/z):346(MH+ )。1H−N
MR(δ、CD3 OD):0.97(12H,m)、
2.01(3H,s)、2.14(2H,m)、3.7
4(1H,dd,J=11.0,6.1Hz)、3.7
6(1H,dd,J=11.0,5.5Hz)、4.3
0(2H,m)、4.48(1H,t,J=6.1H
z)。
(Ac−SVV)の調製 実施例1のFmoc−L−ロイシンの代わりに、Fmo
c−L−バリンを用い、Wangレジン(400mg)
上でペプチドを合成した後、実施例2と同様に処理する
ことによって39.0mgのN−アセチル−L−セリル
−L−バリル−L−バリン(Ac−SVV)を得た。 FAB−MS(m/z):346(MH+ )。1H−N
MR(δ、CD3 OD):0.97(12H,m)、
2.01(3H,s)、2.14(2H,m)、3.7
4(1H,dd,J=11.0,6.1Hz)、3.7
6(1H,dd,J=11.0,5.5Hz)、4.3
0(2H,m)、4.48(1H,t,J=6.1H
z)。
【0104】実施例19 N−アセチル−L−スレオニル−L−ロイシル−L−バ
リン(Ac−TLV)の調製 実施例1のFmoc−O−t−ブチル−L−セリンの代
わりに、Fmoc−O−t−ブチル−L−スレオニンを
用い、Wangレジン(400mg)上でペプチドを合
成した後、実施例2と同様に処理することによって1
4.8mgのN−アセチル−L−スレオニル−L−ロイ
シル−L−バリン(Ac−TLV)を得た。 FAB−MS(m/z):374(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.92(3H,
d,J=6.7Hz)、0.96(9H,m)、1.1
7(3H,d,J=6.7Hz)、1.61(2H,
m)、1.71(1H,m)、2.03(3H,s)、
2.16(1H,m)、4.10(1H,m)、4.2
8(1H,d,J=5.5Hz)、4.35(1H,
d,J=4.9Hz)、4.52(1H,dd,J=
9.5,5.8Hz)。
リン(Ac−TLV)の調製 実施例1のFmoc−O−t−ブチル−L−セリンの代
わりに、Fmoc−O−t−ブチル−L−スレオニンを
用い、Wangレジン(400mg)上でペプチドを合
成した後、実施例2と同様に処理することによって1
4.8mgのN−アセチル−L−スレオニル−L−ロイ
シル−L−バリン(Ac−TLV)を得た。 FAB−MS(m/z):374(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.92(3H,
d,J=6.7Hz)、0.96(9H,m)、1.1
7(3H,d,J=6.7Hz)、1.61(2H,
m)、1.71(1H,m)、2.03(3H,s)、
2.16(1H,m)、4.10(1H,m)、4.2
8(1H,d,J=5.5Hz)、4.35(1H,
d,J=4.9Hz)、4.52(1H,dd,J=
9.5,5.8Hz)。
【0105】実施例20 N−アセチル−L−セリル−L−ロイシル−L−イソロ
イシン(Ac−SLI)の調製 実施例1のFmoc−L−バリンのついたWangレジ
ンの代わりに、Fmoc−L−イソロイシンのついたW
angレジン(180mg)を用いて固相上でペプチド
を合成を行った後、実施例2と同様に処理することによ
って3.6mgのN−アセチル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−イソロイシン(Ac−SLI)を得た。 FAB−MS(m/z):374(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.91(12H,
m)、1.21(1H,m)、1.51(1H,m)、
1.62(2H,m)、1.72(1H,m)、1.8
7(1H,m)、2.00(3H,s)、3.75(2
H,m)4.31(1H,d,J=5.5Hz)、4.
45(2H,m)。
イシン(Ac−SLI)の調製 実施例1のFmoc−L−バリンのついたWangレジ
ンの代わりに、Fmoc−L−イソロイシンのついたW
angレジン(180mg)を用いて固相上でペプチド
を合成を行った後、実施例2と同様に処理することによ
って3.6mgのN−アセチル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−イソロイシン(Ac−SLI)を得た。 FAB−MS(m/z):374(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.91(12H,
m)、1.21(1H,m)、1.51(1H,m)、
1.62(2H,m)、1.72(1H,m)、1.8
7(1H,m)、2.00(3H,s)、3.75(2
H,m)4.31(1H,d,J=5.5Hz)、4.
45(2H,m)。
【0106】実施例21 N−アセチル−L−アルギニル−L−アスパラギニル−
L−グルタミル−L−イソロイシル−L−グルタミニル
−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(Ac−RN
EIQSLV)およびN−アセチル−L−グルタミニル
−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(Ac−QS
LV)の調製 実施例2と同様にして、N−アセチル−L−アルギニル
−L−アスパラギニル−L−グルタミル−L−イソロイ
シル−L−グルタミニル−L−セリル−L−ロイシル−
L−バリン(Ac−RNEIQSLV)およびN−アセ
チル−L−グルタミニル−L−セリル−L−ロイシル−
L−バリン(Ac−QSLV)を調製した。Ac−RNEIQSLV Ionspray−MS(m/z):1000.1(M
H+ )。Ac−QSLV Ionspray−MS(m/z):487.5
(M+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.96(12H,
m)、1.65(5H,m)、1.99(3H,s)、
2.16(1H,m)、2.31(2H,m)、3.7
6(1H,m)、3.83(1H,m)、4.30(2
H,m)4.42(1H,m)、4.49(1H,
m)。
L−グルタミル−L−イソロイシル−L−グルタミニル
−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(Ac−RN
EIQSLV)およびN−アセチル−L−グルタミニル
−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(Ac−QS
LV)の調製 実施例2と同様にして、N−アセチル−L−アルギニル
−L−アスパラギニル−L−グルタミル−L−イソロイ
シル−L−グルタミニル−L−セリル−L−ロイシル−
L−バリン(Ac−RNEIQSLV)およびN−アセ
チル−L−グルタミニル−L−セリル−L−ロイシル−
L−バリン(Ac−QSLV)を調製した。Ac−RNEIQSLV Ionspray−MS(m/z):1000.1(M
H+ )。Ac−QSLV Ionspray−MS(m/z):487.5
(M+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.96(12H,
m)、1.65(5H,m)、1.99(3H,s)、
2.16(1H,m)、2.31(2H,m)、3.7
6(1H,m)、3.83(1H,m)、4.30(2
H,m)4.42(1H,m)、4.49(1H,
m)。
【0107】実施例22 N−アセチル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
エチルエステル(Ac−SLV−OEt)の調製 L−ロイシル−L−バリンエチルエステル(1.82
g)とN−t−ブトキシ−O−ベンジル−L−セリン
(2.09g)をDMF(30ml)に溶解し、ヒドロ
キシベンズトリアゾール・1水和物(HOBt、0.9
6g)の存在下、N−エチル−N’−ジメチルアミノプ
ロピルカルボジイミド・1塩酸塩(EDC・HCl、
1.40g)を縮合剤として85分間、室温で反応させ
た。反応液を酢酸エチルと水で振り分け、得られた有機
層を飽和食塩水、飽和重曹水で洗浄し、芒硝で乾燥した
後、減圧乾固した。乾燥生成物をTFA(6ml)と水
(0.3ml)の混合液に溶解し、室温で40分間反応
させた後、減圧濃縮にてTFAを除去した。反応生成物
を酢酸エチルと飽和重曹水で振り分け、有機層を飽和食
塩水で洗浄し、芒硝で乾燥したのち濃縮し、O−ベンジ
ル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリンエチルエス
テル(3.08g)を得た。次に、O−ベンジル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリンエチルエステル
(0.3g)をジクロロメタン(CH2 Cl2 、2m
l)に溶解し、無水酢酸(80μl)とトリエチルアミ
ン(120μl)を加え、室温で18時間反応させた。
反応液に水を加えクロロホルムで抽出した後、抽出物を
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
を行い、N−アセチル−O−ベンジル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリンエチルエステル(0.33g)
を得た。さらに、N−アセチル−O−ベンジル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリンエチルエステル(0.
33g)をメタノール(10ml)に溶解し、水酸化パ
ラジウム−炭素を触媒として、水素雰囲気下室温で15
時間接触還元を行った。触媒を除去した後、濃縮乾固
し、目的物であるN−アセチル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリンエチルエステル(Ac−SLV−OE
t)を215mg得た。 FAB−MS(m/z):388(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.88−0.96
(12H,m)、1.28(3H,t,J=7.3H
z)、1.55−1.75(3H,m)、2.03(3
H,s)、2.15(1H,m)、3.61(1H,
m)、3.92(1H,br)、4.00(1H,
m)、4.20(2H,m)、4.47(1H,m)、
4.53(1H,m)、4.59(1H,m)、6.6
1(1H,d,J=7.4Hz)、6.86(1H,
d,J=8.6Hz)、7.06(1H,d,J=7.
9Hz)。
エチルエステル(Ac−SLV−OEt)の調製 L−ロイシル−L−バリンエチルエステル(1.82
g)とN−t−ブトキシ−O−ベンジル−L−セリン
(2.09g)をDMF(30ml)に溶解し、ヒドロ
キシベンズトリアゾール・1水和物(HOBt、0.9
6g)の存在下、N−エチル−N’−ジメチルアミノプ
ロピルカルボジイミド・1塩酸塩(EDC・HCl、
1.40g)を縮合剤として85分間、室温で反応させ
た。反応液を酢酸エチルと水で振り分け、得られた有機
層を飽和食塩水、飽和重曹水で洗浄し、芒硝で乾燥した
後、減圧乾固した。乾燥生成物をTFA(6ml)と水
(0.3ml)の混合液に溶解し、室温で40分間反応
させた後、減圧濃縮にてTFAを除去した。反応生成物
を酢酸エチルと飽和重曹水で振り分け、有機層を飽和食
塩水で洗浄し、芒硝で乾燥したのち濃縮し、O−ベンジ
ル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリンエチルエス
テル(3.08g)を得た。次に、O−ベンジル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリンエチルエステル
(0.3g)をジクロロメタン(CH2 Cl2 、2m
l)に溶解し、無水酢酸(80μl)とトリエチルアミ
ン(120μl)を加え、室温で18時間反応させた。
反応液に水を加えクロロホルムで抽出した後、抽出物を
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
を行い、N−アセチル−O−ベンジル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリンエチルエステル(0.33g)
を得た。さらに、N−アセチル−O−ベンジル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリンエチルエステル(0.
33g)をメタノール(10ml)に溶解し、水酸化パ
ラジウム−炭素を触媒として、水素雰囲気下室温で15
時間接触還元を行った。触媒を除去した後、濃縮乾固
し、目的物であるN−アセチル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリンエチルエステル(Ac−SLV−OE
t)を215mg得た。 FAB−MS(m/z):388(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.88−0.96
(12H,m)、1.28(3H,t,J=7.3H
z)、1.55−1.75(3H,m)、2.03(3
H,s)、2.15(1H,m)、3.61(1H,
m)、3.92(1H,br)、4.00(1H,
m)、4.20(2H,m)、4.47(1H,m)、
4.53(1H,m)、4.59(1H,m)、6.6
1(1H,d,J=7.4Hz)、6.86(1H,
d,J=8.6Hz)、7.06(1H,d,J=7.
9Hz)。
【0108】実施例23 N−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリンエチルエステル(Ph−NHCO−S
LV−OEt)の調製 実施例22で得られたO−ベンジル−L−セリル−L−
ロイシル−L−バリンエチルエステル(0.5g)をD
MF(5ml)に溶解し、フェニルイソシアナート
(0.13ml)を加えて室温で15時間反応させた。
実施例22と同様に処理し、390mgのN−フェニル
アミノカルボニル−O−ベンジル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリンエチルエステルを得た。次に、N−
フェニルアミノカルボニル−O−ベンジル−L−セリル
−L−ロイシル−L−バリンエチルエステル(350m
g)をエタノール(10ml)とDMF(10ml)の
混合溶媒に溶解し、実施例22と同様に接触還元を行い
目的とするN−フェニルアミノカルボニル−L−セリル
−L−ロイシル−L−バリンエチルエステル(Ph−N
HCO−SLV−OEt)を249mg得た。 FAB−MS(m/z):465(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.88−0.92
(12H,m)、1.28(3H,t,J=7.3H
z)、1.57(1H,m)、1.69(2H,m)、
2.15(1H,m)、3.66(1H,dd,J=1
1.0,7.3Hz)、3.91(1H,dd,J=1
1.0,4.9Hz)、4.17(2H,m)、4.4
8(3H,m)、7.00(1H,t,J=7.3H
z)、7.24(1H,dd,J=7.9,7.3H
z)、7.33(1H,d,J=7.9Hz)。
シル−L−バリンエチルエステル(Ph−NHCO−S
LV−OEt)の調製 実施例22で得られたO−ベンジル−L−セリル−L−
ロイシル−L−バリンエチルエステル(0.5g)をD
MF(5ml)に溶解し、フェニルイソシアナート
(0.13ml)を加えて室温で15時間反応させた。
実施例22と同様に処理し、390mgのN−フェニル
アミノカルボニル−O−ベンジル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリンエチルエステルを得た。次に、N−
フェニルアミノカルボニル−O−ベンジル−L−セリル
−L−ロイシル−L−バリンエチルエステル(350m
g)をエタノール(10ml)とDMF(10ml)の
混合溶媒に溶解し、実施例22と同様に接触還元を行い
目的とするN−フェニルアミノカルボニル−L−セリル
−L−ロイシル−L−バリンエチルエステル(Ph−N
HCO−SLV−OEt)を249mg得た。 FAB−MS(m/z):465(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.88−0.92
(12H,m)、1.28(3H,t,J=7.3H
z)、1.57(1H,m)、1.69(2H,m)、
2.15(1H,m)、3.66(1H,dd,J=1
1.0,7.3Hz)、3.91(1H,dd,J=1
1.0,4.9Hz)、4.17(2H,m)、4.4
8(3H,m)、7.00(1H,t,J=7.3H
z)、7.24(1H,dd,J=7.9,7.3H
z)、7.33(1H,d,J=7.9Hz)。
【0109】実施例24 N−シクロヘキシルアミノカルボニル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリンエチルエステル(Cyh−NH
CO−SLV−OEt)の調製 実施例23のフェニルイソシアナートの代わりにシクロ
ヘキシルイソシアナートを用い、以下同様に処理するこ
とによって、目的とするN−シクロヘキシルアミノカル
ボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリンエチル
エステル(Cyh−NHCO−SLV−OEt)を20
4mg得た。 FAB−MS(m/z):471(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.90−0.96
(12H,m)、1.14(3H,m)、1.28(3
H,t,J=7.3Hz)、1.34(2H,m)、
1.58(2H,m)、1.69(4H,m)、1.8
7(2H,m)、2.15(1H,m)、3.48(1
H,m)、3.60(1H,dd,J=11.0,6.
7Hz)、3.83(1H,dd,J=11.0,4.
9Hz)、4.18(2H,m)、4.31(1H,d
d,J=6.5,5.2Hz)、4.43(2H,
m)。
−ロイシル−L−バリンエチルエステル(Cyh−NH
CO−SLV−OEt)の調製 実施例23のフェニルイソシアナートの代わりにシクロ
ヘキシルイソシアナートを用い、以下同様に処理するこ
とによって、目的とするN−シクロヘキシルアミノカル
ボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリンエチル
エステル(Cyh−NHCO−SLV−OEt)を20
4mg得た。 FAB−MS(m/z):471(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.90−0.96
(12H,m)、1.14(3H,m)、1.28(3
H,t,J=7.3Hz)、1.34(2H,m)、
1.58(2H,m)、1.69(4H,m)、1.8
7(2H,m)、2.15(1H,m)、3.48(1
H,m)、3.60(1H,dd,J=11.0,6.
7Hz)、3.83(1H,dd,J=11.0,4.
9Hz)、4.18(2H,m)、4.31(1H,d
d,J=6.5,5.2Hz)、4.43(2H,
m)。
【0110】実施例25 N−アセチル−L−セリル−L−ロイシル−L−アラニ
ンエチルエステル(Ac−SLA−OEt)の調製 L−ロイシル−L−アラニンエチルエステル(0.50
g)とN−Fmoc−O−t−ブチル−L−セリン
(0.83g)をDMF(10ml)に溶解し、ヒドロ
キシベンズトリアゾール・1水和物(HOBt、0.3
0g)の存在下、N−エチル−N’−ジメチルアミノプ
ロピルカルボジイミド・1塩酸塩(EDC・HCl、
0.45g)を縮合剤として3.5時間、室温で反応さ
せた。反応液を酢酸エチルと水で振り分け、得られた有
機層を飽和食塩水、飽和重曹水で洗浄し、芒硝で乾燥し
た後、減圧乾固した。乾燥生成物を20%ピペリジン−
DMF溶液(10ml)に溶解し、室温で50分間反応
させた後、酢酸エチルと飽和重曹水で振り分けた。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥したのち濃縮し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することに
より、O−t−ブチル−L−セリル−L−ロイシル−L
−アラニンエチルエステル(0.59g)を得た。次
に、O−t−ブチル−L−セリル−L−ロイシル−L−
アラニンエチルエステル(163mg)をジクロロメタ
ン(CH2 Cl2 、1ml)に溶解し、無水酢酸(45
μl)とトリエチルアミン(75μl)を加え、室温で
8時間反応させた。反応液に水を加えクロロホルムで抽
出した後、抽出物を濃縮し、N−アセチル−O−t−ブ
チル−L−セリル−L−ロイシル−L−アラニンエチル
エステル(130mg)を得た。さらに、N−アセチル
−O−t−ブチル−L−セリル−L−ロイシル−L−ア
ラニンエチルエステル(130mg)をTFA(2m
l)に溶解し、水(0.1ml)を加え室温で45分間
攪拌した。酢酸エチルと水で振り分け、得られる有機層
を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、芒硝で乾燥した。
濃縮乾固して得られる固体をエーテル/ヘキサンで洗浄
し、目的物であるN−アセチル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−アラニンエチルエステル(Ac−SLA−O
Et)を25mg得た。 FAB−MS(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.93(3H,
d,J=6.1Hz)、0.95(3H,d,J=6.
1Hz)、1.28(3H,t,J=7.3Hz)、
1.40(3H,d,J=6.7Hz)、1.55−
1.75(3H,m)、2.04(3H,s)、3.6
1(1H,dd,J=11.0,7.3Hz)、4.0
4(1H,dd,J=11.0,4.3Hz)、4.2
0(2H,m)、4.43(1H,m)、4.52(2
H,m)、6.55(1H,d,J=7.3Hz)、
6.75(1H,d,J=7.3Hz)、6.81(1
H,d,J=7.9Hz)。
ンエチルエステル(Ac−SLA−OEt)の調製 L−ロイシル−L−アラニンエチルエステル(0.50
g)とN−Fmoc−O−t−ブチル−L−セリン
(0.83g)をDMF(10ml)に溶解し、ヒドロ
キシベンズトリアゾール・1水和物(HOBt、0.3
0g)の存在下、N−エチル−N’−ジメチルアミノプ
ロピルカルボジイミド・1塩酸塩(EDC・HCl、
0.45g)を縮合剤として3.5時間、室温で反応さ
せた。反応液を酢酸エチルと水で振り分け、得られた有
機層を飽和食塩水、飽和重曹水で洗浄し、芒硝で乾燥し
た後、減圧乾固した。乾燥生成物を20%ピペリジン−
DMF溶液(10ml)に溶解し、室温で50分間反応
させた後、酢酸エチルと飽和重曹水で振り分けた。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥したのち濃縮し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することに
より、O−t−ブチル−L−セリル−L−ロイシル−L
−アラニンエチルエステル(0.59g)を得た。次
に、O−t−ブチル−L−セリル−L−ロイシル−L−
アラニンエチルエステル(163mg)をジクロロメタ
ン(CH2 Cl2 、1ml)に溶解し、無水酢酸(45
μl)とトリエチルアミン(75μl)を加え、室温で
8時間反応させた。反応液に水を加えクロロホルムで抽
出した後、抽出物を濃縮し、N−アセチル−O−t−ブ
チル−L−セリル−L−ロイシル−L−アラニンエチル
エステル(130mg)を得た。さらに、N−アセチル
−O−t−ブチル−L−セリル−L−ロイシル−L−ア
ラニンエチルエステル(130mg)をTFA(2m
l)に溶解し、水(0.1ml)を加え室温で45分間
攪拌した。酢酸エチルと水で振り分け、得られる有機層
を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、芒硝で乾燥した。
濃縮乾固して得られる固体をエーテル/ヘキサンで洗浄
し、目的物であるN−アセチル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−アラニンエチルエステル(Ac−SLA−O
Et)を25mg得た。 FAB−MS(m/z):360(MH+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.93(3H,
d,J=6.1Hz)、0.95(3H,d,J=6.
1Hz)、1.28(3H,t,J=7.3Hz)、
1.40(3H,d,J=6.7Hz)、1.55−
1.75(3H,m)、2.04(3H,s)、3.6
1(1H,dd,J=11.0,7.3Hz)、4.0
4(1H,dd,J=11.0,4.3Hz)、4.2
0(2H,m)、4.43(1H,m)、4.52(2
H,m)、6.55(1H,d,J=7.3Hz)、
6.75(1H,d,J=7.3Hz)、6.81(1
H,d,J=7.9Hz)。
【0111】実施例26 N−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−アラニンエチルエステル(Ph−NHCO−
SLA−OEt)の調製 実施例22で得られたO−t−ブチル−L−セリル−L
−ロイシル−L−アラニンエチルエステル(0.4g)
をDMF(5ml)に溶解し、フェニルイソシアナート
(0.15ml)を加えて室温で80分間反応させた。
実施例23と同様に処理し、396mgのN−フェニル
アミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリル−L−
ロイシル−L−アラニンエチルエステルを得た。次に、
N−フェニルアミノカルボニル−O−t−ブチル−L−
セリル−L−ロイシル−L−アラニンエチルエステル
(390mg)をTFA(5ml)と水(0.25m
l)の混合溶媒に溶解し、実施例25と同様に処理し目
的とするN−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−
L−ロイシル−L−アラニンエチルエステル(Ph−N
HCO−SLA−OEt)を318mg得た。 FD−MS(m/z):436(M+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.89(3H,
d,J=5.5Hz)、0.92(3H,d,J=6.
1Hz)、1.22(3H,t,J=7.0Hz)、
1.33(3H,d,J=7.3Hz)、1.5−1.
75(3H,m)、3.72(1H,dd,J=11.
0,6.7Hz)、3.97(1H,dd,J=11.
0,4.3Hz)、4.12(2H,m)、4.49
(1H,m)、4.62(1H,m)、4.81(1
H,m)、6.56(1H,t,J=7.3Hz)、
6.98(1H,t,J=7.3Hz)、7.18(2
H,t,J=7.9Hz)、7.25(2H,overlapp
ed)、7.61(2H,br)。
シル−L−アラニンエチルエステル(Ph−NHCO−
SLA−OEt)の調製 実施例22で得られたO−t−ブチル−L−セリル−L
−ロイシル−L−アラニンエチルエステル(0.4g)
をDMF(5ml)に溶解し、フェニルイソシアナート
(0.15ml)を加えて室温で80分間反応させた。
実施例23と同様に処理し、396mgのN−フェニル
アミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリル−L−
ロイシル−L−アラニンエチルエステルを得た。次に、
N−フェニルアミノカルボニル−O−t−ブチル−L−
セリル−L−ロイシル−L−アラニンエチルエステル
(390mg)をTFA(5ml)と水(0.25m
l)の混合溶媒に溶解し、実施例25と同様に処理し目
的とするN−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−
L−ロイシル−L−アラニンエチルエステル(Ph−N
HCO−SLA−OEt)を318mg得た。 FD−MS(m/z):436(M+ )。1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.89(3H,
d,J=5.5Hz)、0.92(3H,d,J=6.
1Hz)、1.22(3H,t,J=7.0Hz)、
1.33(3H,d,J=7.3Hz)、1.5−1.
75(3H,m)、3.72(1H,dd,J=11.
0,6.7Hz)、3.97(1H,dd,J=11.
0,4.3Hz)、4.12(2H,m)、4.49
(1H,m)、4.62(1H,m)、4.81(1
H,m)、6.56(1H,t,J=7.3Hz)、
6.98(1H,t,J=7.3Hz)、7.18(2
H,t,J=7.9Hz)、7.25(2H,overlapp
ed)、7.61(2H,br)。
【0112】実施例27 N−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−アラニン(Ph−NHCO−SLA)の調製 実施例26で得られたN−フェニルアミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−アラニンエチルエステ
ル(50mg)をメタノール(1ml)と水(0.25
ml)の混合溶媒に溶解し、水酸化リチウム・1水和物
(20mg)を加えて室温で4.5時間反応させた。反
応液を酢酸エチルと1N−HClで振り分け、得られた
有機層を食塩水で洗浄、芒硝で乾燥後、減圧濃縮し白色
個体を得た。これをエーテルで洗浄することにより、目
的とするN−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−
L−ロイシル−L−アラニン(Ph−NHCO−SL
A)を33mg得た。 FD−MS(m/z):409(MH+ )1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.90−0.95
(6H,m)、1.22(3H,t,J=7.0H
z)、1.40(3H,m)、1.55−1.75(3
H,m)、3.70(1H,m)、3.92(1H,
m)、4.35−4.45(3H,m)、4.62(1
H,m)、7.0(1H,br t,J=7.3H
z)、7.28(2H,m)、7.36(2H,br
d,J=8.5Hz)。
シル−L−アラニン(Ph−NHCO−SLA)の調製 実施例26で得られたN−フェニルアミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−アラニンエチルエステ
ル(50mg)をメタノール(1ml)と水(0.25
ml)の混合溶媒に溶解し、水酸化リチウム・1水和物
(20mg)を加えて室温で4.5時間反応させた。反
応液を酢酸エチルと1N−HClで振り分け、得られた
有機層を食塩水で洗浄、芒硝で乾燥後、減圧濃縮し白色
個体を得た。これをエーテルで洗浄することにより、目
的とするN−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−
L−ロイシル−L−アラニン(Ph−NHCO−SL
A)を33mg得た。 FD−MS(m/z):409(MH+ )1 H−NMR(δ、CDCl3 ):0.90−0.95
(6H,m)、1.22(3H,t,J=7.0H
z)、1.40(3H,m)、1.55−1.75(3
H,m)、3.70(1H,m)、3.92(1H,
m)、4.35−4.45(3H,m)、4.62(1
H,m)、7.0(1H,br t,J=7.3H
z)、7.28(2H,m)、7.36(2H,br
d,J=8.5Hz)。
【0113】実施例28 N−フェニルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−ロイシンエチルエステル:(Ph−NHCO
−SLL−OEt)の調製 実施例5と同様に、Fmoc−L−ロイシンのついたW
angレジン(600mg)から139.2mgのN−
フェニルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−ロイシン(Ph−NHCO−SLL)を得た。次
に、51.3mgのN−フェニルアミノカルボニル−L
−セリル−L−ロイシル−L−ロイシン(Ph−NHC
O−SLL)を1.0mlの塩酸エタノール溶液に溶解
し、室温で3.5時間攪拌した。反応液を中和後、水と
酢酸エチルで振り分け、得られた有機層を芒硝で乾燥
後、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、20.6mgのN−フェニルアミノカルボ
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−ロイシンエチル
エステル(Ph−NHCO−SLL−OEt)を得た。 FD−MS(m/z):479(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.93(12H,
m),1.25(3H,t,J=7.3Hz)、1.5
8−1.72(6H,m)、3.72(1H,dd,J
=10.4,6.1Hz)、3.86(1H,dd,J
=10.4,5.5Hz)、4.14(2H,m)、
4.37(1H,dd,J=6.1,5.5Hz)、
4.40(1H,dd,J=9.8,5.5Hz)、
4.48(1H,dd,J=10.4,4.3Hz)、
6.97(1H,t,J=7.3Hz)、7.24(2
H,dd,J=8.5,7.3Hz)、7.36(2
H,d,J=8.5Hz)。
シル−L−ロイシンエチルエステル:(Ph−NHCO
−SLL−OEt)の調製 実施例5と同様に、Fmoc−L−ロイシンのついたW
angレジン(600mg)から139.2mgのN−
フェニルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−ロイシン(Ph−NHCO−SLL)を得た。次
に、51.3mgのN−フェニルアミノカルボニル−L
−セリル−L−ロイシル−L−ロイシン(Ph−NHC
O−SLL)を1.0mlの塩酸エタノール溶液に溶解
し、室温で3.5時間攪拌した。反応液を中和後、水と
酢酸エチルで振り分け、得られた有機層を芒硝で乾燥
後、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、20.6mgのN−フェニルアミノカルボ
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−ロイシンエチル
エステル(Ph−NHCO−SLL−OEt)を得た。 FD−MS(m/z):479(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.93(12H,
m),1.25(3H,t,J=7.3Hz)、1.5
8−1.72(6H,m)、3.72(1H,dd,J
=10.4,6.1Hz)、3.86(1H,dd,J
=10.4,5.5Hz)、4.14(2H,m)、
4.37(1H,dd,J=6.1,5.5Hz)、
4.40(1H,dd,J=9.8,5.5Hz)、
4.48(1H,dd,J=10.4,4.3Hz)、
6.97(1H,t,J=7.3Hz)、7.24(2
H,dd,J=8.5,7.3Hz)、7.36(2
H,d,J=8.5Hz)。
【0114】実施例29 N−フェニルアミノカルボニル−L−スレオニル−L−
スレオニル−L−ロイシンエチルエステル:(Ph−N
HCO−TTL−OEt)の調製 実施例28と同様に、Fmoc−L−ロイシンのついた
Wangレジン(600mg)から138.5mgのN
−フェニルアミノカルボニル−L−スレオニル−L−ス
レオニル−L−ロイシン(Ph−NHCO−TTL)を
得た。次に、29.5mgのN−フェニルアミノカルボ
ニル−L−スレオニル−L−スレオニル−L−ロイシン
(Ph−NHCO−TTL)を1.0mlの塩酸エタノ
ール溶液に溶解し、0℃で2時間攪拌した。実施例28
と同様に処理し、10.2mgのN−フェニルアミノカ
ルボニル−L−スレオニル−L−スレオニル−L−ロイ
シンエチルエステル:(Ph−NHCO−TTL−OE
t)を得た。 FD−MS(m/z):481(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.89(6H,
m),1.25(9H,m)、1.59−1.66(3
H,m)、4.15(2H,m)、4.25(2H,
m)、4.30(1H,d,J=3.7Hz)、4.3
6(1H,d,J=4.3Hz)、4.43(1H,
m)、6.94(1H,t,J=7.3Hz)、7.2
4(2H,dd,J=8.6,7.3Hz)、7.38
(2H,d,J=8.6Hz)。
スレオニル−L−ロイシンエチルエステル:(Ph−N
HCO−TTL−OEt)の調製 実施例28と同様に、Fmoc−L−ロイシンのついた
Wangレジン(600mg)から138.5mgのN
−フェニルアミノカルボニル−L−スレオニル−L−ス
レオニル−L−ロイシン(Ph−NHCO−TTL)を
得た。次に、29.5mgのN−フェニルアミノカルボ
ニル−L−スレオニル−L−スレオニル−L−ロイシン
(Ph−NHCO−TTL)を1.0mlの塩酸エタノ
ール溶液に溶解し、0℃で2時間攪拌した。実施例28
と同様に処理し、10.2mgのN−フェニルアミノカ
ルボニル−L−スレオニル−L−スレオニル−L−ロイ
シンエチルエステル:(Ph−NHCO−TTL−OE
t)を得た。 FD−MS(m/z):481(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.89(6H,
m),1.25(9H,m)、1.59−1.66(3
H,m)、4.15(2H,m)、4.25(2H,
m)、4.30(1H,d,J=3.7Hz)、4.3
6(1H,d,J=4.3Hz)、4.43(1H,
m)、6.94(1H,t,J=7.3Hz)、7.2
4(2H,dd,J=8.6,7.3Hz)、7.38
(2H,d,J=8.6Hz)。
【0115】参考例1 大腸癌におけるPTP−BASの発現 ヒト大腸癌細胞株HT−29(ATCC HTB−3
8),WiDr(ATCC CCL−218),DLD
−1(ATCC CCL−221),LS−180(A
TCC CL−187),LS−174T(ATCC
CL−188),COLO205(ATCC CCL−
222),LoVo(ATCC CCL−229),S
W480(ATCC CCL−228)より Quick Pre
p TM MicromRNA Purification Kit (ファルマシアバイ
オテック社)を用いて、それぞれの細胞のmRNAを調
製した。つぎに、このmRNAより、 SuperScriptTM P
reamplification System for First Strand cDNA Synth
esis (Life Technologies 社)を用いたRT−PCR法
によりcDNAを調製した。このcDNAを用いてPC
R法によりPTP−BASの発現を調べた。すなわち、
12.5ng/μlから0.78ng/μlに調製した
cDNA 4μlを、PTP−BAS特異的プライマー
(5’primer:5’−GAATACGAGTGT
CAGACATGG−3’,3’primer:5’−
AGGTCTGCAGAGAAGCAAGAATAC−
3’)10μMを含むPCR反応液(Recombinant Taq
DNA Polymerase,TaKaRa Taq、宝酒造社)21μlに加
え、35サイクルでPCRを実施した。PCR反応産物
25μlをエチジウムブロマイド(0.3μg/ml)
を含むアガロースゲル(2%)中で電気泳動し、紫外線
照射下で写真撮影した。PTP−BAS プライマーに
よる607bpのPCR反応産物が確認された細胞にお
いて、PTP−BASが発現していると判定した。表に
示すとおり、8株中5株にPTP−BASの発現が認め
られた。 第1表 大腸癌におけるPTP−BASの発現 大腸癌細胞 PTP−BASの発現 HT−29 + WiDr + DLD−1 + LS−180 + LS−174T − COLO205 − LoVo + SW480 −
8),WiDr(ATCC CCL−218),DLD
−1(ATCC CCL−221),LS−180(A
TCC CL−187),LS−174T(ATCC
CL−188),COLO205(ATCC CCL−
222),LoVo(ATCC CCL−229),S
W480(ATCC CCL−228)より Quick Pre
p TM MicromRNA Purification Kit (ファルマシアバイ
オテック社)を用いて、それぞれの細胞のmRNAを調
製した。つぎに、このmRNAより、 SuperScriptTM P
reamplification System for First Strand cDNA Synth
esis (Life Technologies 社)を用いたRT−PCR法
によりcDNAを調製した。このcDNAを用いてPC
R法によりPTP−BASの発現を調べた。すなわち、
12.5ng/μlから0.78ng/μlに調製した
cDNA 4μlを、PTP−BAS特異的プライマー
(5’primer:5’−GAATACGAGTGT
CAGACATGG−3’,3’primer:5’−
AGGTCTGCAGAGAAGCAAGAATAC−
3’)10μMを含むPCR反応液(Recombinant Taq
DNA Polymerase,TaKaRa Taq、宝酒造社)21μlに加
え、35サイクルでPCRを実施した。PCR反応産物
25μlをエチジウムブロマイド(0.3μg/ml)
を含むアガロースゲル(2%)中で電気泳動し、紫外線
照射下で写真撮影した。PTP−BAS プライマーに
よる607bpのPCR反応産物が確認された細胞にお
いて、PTP−BASが発現していると判定した。表に
示すとおり、8株中5株にPTP−BASの発現が認め
られた。 第1表 大腸癌におけるPTP−BASの発現 大腸癌細胞 PTP−BASの発現 HT−29 + WiDr + DLD−1 + LS−180 + LS−174T − COLO205 − LoVo + SW480 −
【0116】実施例30 インビトロでのFasとPTP−BASの結合阻害 Glutathione S−transferase
とFasとの融合蛋白は、ベクターpGEX−2T(フ
ァルマシア社)にFas(Ito 他、1991年、前述)のア
ミノ酸191−335をコードする遺伝子をつなぎ、大
腸菌で発現させ調製した。固相化したGST−Fas融
合蛋白は、大腸菌で発現させたGST−Fas(アミノ
酸191−335)融合蛋白をGlutathione
Sepharose4B(ファルマシア社)と共にイ
ンキュベーションして作製した。PTP−BASフラグ
メント1遺伝子は、PTP−BAS(Maekawa 他、前
述)のFasとの結合領域を含む領域(アミノ酸127
9−1883)をコードする遺伝子をBluescri
pt pSK−II(Stratagene社)につな
いで作製した。[35S]PTP−BASフラグメント
1は、PTP−BASフラグメント1遺伝子のTNT
Reticulocyte Lysate Syste
m(Promega社)を用いたインビトロトランスレ
ーションにより調製した。FasとPTP−BASの結
合阻害実験は以下の方法で行った。反応溶液(50mM
Tris−HCl(pH8.0),5mM EDT
A,150mM NaCl,0.1% NP−40,プ
ロテアーゼインヒビターとして1mM PMSF,50
μg/ml Leupeptin ,1mM Benz
amidine ,7μg/ml Pepstati
n)50μl中に固相化したGST−Fas(2〜6μ
M)または固相化していないGST−Fas(2〜6μ
M)、被検物質、および[35S]PTP−BASフラ
グメント1を混合し、4℃で12〜16時間インキュベ
ーションした。固相化したGST−Fasを用いた場
合、反応後遠心操作によりGlutathione S
epharose 4Bを洗浄し、SDSサンプルバッ
ファーに懸濁してSDSポリアクリルアミドゲル電気泳
動を行った。ゲルを乾燥後、オートラジオグラフをと
り、GST−Fasに結合していた[35S]PTP−
BASフラグメント1のバンドの濃淡より被検物質によ
るFasとPTP−BASの結合阻害を測定した。固相
化していないGST−Fasを用いた場合は、インキュ
ベーション後Glutathione Sepharo
se 4Bを加え、さらに4℃で1時間インキュベーシ
ョンし、GST−Fas−[35S]PTP−BASフ
ラグメント1複合体とGlutathione Sep
harose 4Bとを結合させた。遠心操作によりG
lutathione Sepharose 4Bを洗
浄したあと液体シンチレーターを加え、液体シンチレー
ションカウンターで[35S]PTP−BASフラグメ
ント1の放射活性を測定した。反応液中にGST−Fa
sを加えていないものをブランク値とし、測定値より差
し引いた。コントロール(被検物質非存在下)の放射活
性に対する被検物質存在下での放射活性を求め、結合阻
害曲線を描き、結合を50%阻害する被検物質の濃度を
IC50とした。 第2表 インビトロでのFas と PTP-BASの結合阻害 被検物質 阻害活性(IC50) SLV 250μM Ac−RNEIQSLV 23μM Ac−QSLV 102μM Ac−SLV 47μM Ph−NHCO−SLV 9μM Cyh−NHCO−SLV 38μM Ph−NHCO−SLV−OMe >1000μM* Cyh−NHCO−SLV−OMe >1000μM** Ac−SEV 500μM Ac−TLV 62μM *1mMで40%阻害,**1mMで20%阻害 上記結果により、本発明のペプチド及びペプチド誘導体
がインビトロでFasとPTP−BASの結合を阻害す
ることが示された。
とFasとの融合蛋白は、ベクターpGEX−2T(フ
ァルマシア社)にFas(Ito 他、1991年、前述)のア
ミノ酸191−335をコードする遺伝子をつなぎ、大
腸菌で発現させ調製した。固相化したGST−Fas融
合蛋白は、大腸菌で発現させたGST−Fas(アミノ
酸191−335)融合蛋白をGlutathione
Sepharose4B(ファルマシア社)と共にイ
ンキュベーションして作製した。PTP−BASフラグ
メント1遺伝子は、PTP−BAS(Maekawa 他、前
述)のFasとの結合領域を含む領域(アミノ酸127
9−1883)をコードする遺伝子をBluescri
pt pSK−II(Stratagene社)につな
いで作製した。[35S]PTP−BASフラグメント
1は、PTP−BASフラグメント1遺伝子のTNT
Reticulocyte Lysate Syste
m(Promega社)を用いたインビトロトランスレ
ーションにより調製した。FasとPTP−BASの結
合阻害実験は以下の方法で行った。反応溶液(50mM
Tris−HCl(pH8.0),5mM EDT
A,150mM NaCl,0.1% NP−40,プ
ロテアーゼインヒビターとして1mM PMSF,50
μg/ml Leupeptin ,1mM Benz
amidine ,7μg/ml Pepstati
n)50μl中に固相化したGST−Fas(2〜6μ
M)または固相化していないGST−Fas(2〜6μ
M)、被検物質、および[35S]PTP−BASフラ
グメント1を混合し、4℃で12〜16時間インキュベ
ーションした。固相化したGST−Fasを用いた場
合、反応後遠心操作によりGlutathione S
epharose 4Bを洗浄し、SDSサンプルバッ
ファーに懸濁してSDSポリアクリルアミドゲル電気泳
動を行った。ゲルを乾燥後、オートラジオグラフをと
り、GST−Fasに結合していた[35S]PTP−
BASフラグメント1のバンドの濃淡より被検物質によ
るFasとPTP−BASの結合阻害を測定した。固相
化していないGST−Fasを用いた場合は、インキュ
ベーション後Glutathione Sepharo
se 4Bを加え、さらに4℃で1時間インキュベーシ
ョンし、GST−Fas−[35S]PTP−BASフ
ラグメント1複合体とGlutathione Sep
harose 4Bとを結合させた。遠心操作によりG
lutathione Sepharose 4Bを洗
浄したあと液体シンチレーターを加え、液体シンチレー
ションカウンターで[35S]PTP−BASフラグメ
ント1の放射活性を測定した。反応液中にGST−Fa
sを加えていないものをブランク値とし、測定値より差
し引いた。コントロール(被検物質非存在下)の放射活
性に対する被検物質存在下での放射活性を求め、結合阻
害曲線を描き、結合を50%阻害する被検物質の濃度を
IC50とした。 第2表 インビトロでのFas と PTP-BASの結合阻害 被検物質 阻害活性(IC50) SLV 250μM Ac−RNEIQSLV 23μM Ac−QSLV 102μM Ac−SLV 47μM Ph−NHCO−SLV 9μM Cyh−NHCO−SLV 38μM Ph−NHCO−SLV−OMe >1000μM* Cyh−NHCO−SLV−OMe >1000μM** Ac−SEV 500μM Ac−TLV 62μM *1mMで40%阻害,**1mMで20%阻害 上記結果により、本発明のペプチド及びペプチド誘導体
がインビトロでFasとPTP−BASの結合を阻害す
ることが示された。
【0117】実施例31 大腸癌株への細胞死の各種ペプチドによる誘導(その
1) PTP−BASの発現が確認されているヒト大腸癌HT
−29細胞およびDLD−1細胞を用いた。96穴平底
プレート(Nunc社)を用いて、2×104個のHT
−29細胞もしくはDLD−1細胞を100μlの培養
液(10%FCSを含むRPMI1640メディウム、
日水製薬社)中で24時間、37℃、5%炭酸ガス条件
下で培養し、各濃度の抗Fas抗体(CH−11、MB
L社)もしくは培養液(コントロール)10μl、およ
び10mMに調製したFasとPTP−BASとの結合
阻害剤(Ph−NHCO−SLV−OMeのみ1mM)
もしくはその溶媒(コントロール)10μlを添加して
さらに20時間培養した。培養上清を除去後、付着した
細胞をリン酸緩衝生理食塩水で数回洗浄し、上記培養液
90μlとMTT液(ケミコンインターナショナル社)
10μlを加え、4時間培養した。100μlの0.0
4N HClを含むイソプロパノールを加えたのちに、
マイクロプレートリーダーにより570nmの吸光度を
測定した。コントロール(CH−11非存在下で培養し
たとき)の吸光度に対するCH−11存在下で培養した
ときの吸光度を求め、百分率で表示した。
1) PTP−BASの発現が確認されているヒト大腸癌HT
−29細胞およびDLD−1細胞を用いた。96穴平底
プレート(Nunc社)を用いて、2×104個のHT
−29細胞もしくはDLD−1細胞を100μlの培養
液(10%FCSを含むRPMI1640メディウム、
日水製薬社)中で24時間、37℃、5%炭酸ガス条件
下で培養し、各濃度の抗Fas抗体(CH−11、MB
L社)もしくは培養液(コントロール)10μl、およ
び10mMに調製したFasとPTP−BASとの結合
阻害剤(Ph−NHCO−SLV−OMeのみ1mM)
もしくはその溶媒(コントロール)10μlを添加して
さらに20時間培養した。培養上清を除去後、付着した
細胞をリン酸緩衝生理食塩水で数回洗浄し、上記培養液
90μlとMTT液(ケミコンインターナショナル社)
10μlを加え、4時間培養した。100μlの0.0
4N HClを含むイソプロパノールを加えたのちに、
マイクロプレートリーダーにより570nmの吸光度を
測定した。コントロール(CH−11非存在下で培養し
たとき)の吸光度に対するCH−11存在下で培養した
ときの吸光度を求め、百分率で表示した。
【表4】 上記結果により、本発明のペプチド誘導体が抗Fas抗
体に対する癌細胞の感受性を高め、癌細胞に細胞死を誘
導することが示された。
体に対する癌細胞の感受性を高め、癌細胞に細胞死を誘
導することが示された。
【0118】実施例32 15アミノ酸ペプチドによるFas/PTP−BAS結
合阻害 実施例30の方法を用い、FasのC末端15アミノ酸
ペプチドによるFas/PTP−BAS結合阻害を求め
た。ただし、ブランク値は、PTP−BASと結合しな
いことが知られているGST−Fas(アミノ酸191
−320)を用いたときの値とした。陰性対照として、
ヒト Proadrenomedullin N−Te
rminal 20 Peptide(hPAMP)
(配列:ARLDVASEFRKKWNKWALSR−
NH2)を用いた。図1にFasのC末端15アミノ酸
ペプチドによるインビトロのFas/PTP−BAS結
合阻害を示す。オートラジオグラフのバンドが薄くなる
ほど、阻害活性が高いことを示している。FasのC末
端15アミノ酸ペプチド(Ac−DSENSNFRNE
IQSLV)は、インビトロのFas/PTP−BAS
結合を濃度依存的に阻害した。陰性対照のhPAMP
は、1mMにおいてもFas/PTP−BASの結合を
全く阻害しなかった。
合阻害 実施例30の方法を用い、FasのC末端15アミノ酸
ペプチドによるFas/PTP−BAS結合阻害を求め
た。ただし、ブランク値は、PTP−BASと結合しな
いことが知られているGST−Fas(アミノ酸191
−320)を用いたときの値とした。陰性対照として、
ヒト Proadrenomedullin N−Te
rminal 20 Peptide(hPAMP)
(配列:ARLDVASEFRKKWNKWALSR−
NH2)を用いた。図1にFasのC末端15アミノ酸
ペプチドによるインビトロのFas/PTP−BAS結
合阻害を示す。オートラジオグラフのバンドが薄くなる
ほど、阻害活性が高いことを示している。FasのC末
端15アミノ酸ペプチド(Ac−DSENSNFRNE
IQSLV)は、インビトロのFas/PTP−BAS
結合を濃度依存的に阻害した。陰性対照のhPAMP
は、1mMにおいてもFas/PTP−BASの結合を
全く阻害しなかった。
【0119】実施例33 ペプチド鎖長とFas/PTP−BAS結合阻害活性の
関係 実施例32の方法を用い、FasのC末端から1,2,
3,4,5,6,7,8,15個のアミノ酸残基からな
る、N末端をアセチル化したペプチドのFas/PTP
−BAS結合阻害活性を求めた。図2にFas/PTP
−BASの結合におよぼす長さの異なるFasのC末端
ペプチドの影響を示す。グラフに示すとおり、15〜6
個のアミノ酸鎖長ペプチドのFas/PTP−BAS結
合阻害活性は同程度であった。5〜3個のアミノ酸ペプ
チドは、10,100μMにおいて15〜6個のアミノ
酸ペプチドよりもFas/PTP−BAS結合阻害活性
は弱かった。2個のアミノ酸、1個のアミノ酸ペプチド
はFas/PTP−BAS結合をほとんど阻害しなかっ
た。これらの結果から、Fas/PTP−BASの結合
阻害には最短3個のアミノ酸ペプチド(Ac−SLV)
が必要であると考えられた。
関係 実施例32の方法を用い、FasのC末端から1,2,
3,4,5,6,7,8,15個のアミノ酸残基からな
る、N末端をアセチル化したペプチドのFas/PTP
−BAS結合阻害活性を求めた。図2にFas/PTP
−BASの結合におよぼす長さの異なるFasのC末端
ペプチドの影響を示す。グラフに示すとおり、15〜6
個のアミノ酸鎖長ペプチドのFas/PTP−BAS結
合阻害活性は同程度であった。5〜3個のアミノ酸ペプ
チドは、10,100μMにおいて15〜6個のアミノ
酸ペプチドよりもFas/PTP−BAS結合阻害活性
は弱かった。2個のアミノ酸、1個のアミノ酸ペプチド
はFas/PTP−BAS結合をほとんど阻害しなかっ
た。これらの結果から、Fas/PTP−BASの結合
阻害には最短3個のアミノ酸ペプチド(Ac−SLV)
が必要であると考えられた。
【0120】実施例34 トリペプチドスキャニングによるインビトロ結合阻害活
性の変化 実施例32の方法に従い、Ac−SLVのそれぞれのア
ミノ酸を他のL−アミノ酸に置き換え、スキャニングし
たトリペプチドのインビトロFas/PTP−BAS結
合阻害活性を検討した。図3に1mMのペプチド存在
下、図4に0.1mMペプチド存在下におけるFas/
PTP−BAS結合阻害を示す。また、図5にAc−S
LVとAc−TLVのFas/PTP−BAS結合阻害
の濃度依存性曲線を示す。図3(左)に示すとおり、S
に対してスキャニングした1mMのペプチド存在下にお
いて、TはSと同程度の強い阻害活性を示した。図3
(中央)に示すとおり、Lの位置は、1mMペプチド存
在下においてほとんど全てのアミノ酸と置換してもLと
同程度の強い阻害活性を示した。図3(右)に示すとお
り、Vの位置は、Iが強い阻害活性を持っていたが、そ
の他のアミノ酸に置換したものは概してほとんど阻害活
性を示さなかった。図4に示したように、Lをスキャニ
ングした0.1mMペプチド存在下では、RがLと同程
度の強さであった。図5に示したとおり、Fas/PT
P−BAS結合阻害の濃度依存性曲線は、ほぼ同じ形状
の曲線が描かれていることから、Ac−SLVとAc−
TLVとはFas/PTP−BASの結合を同程度に阻
害することがわかった。これら図3,4及び5の結果よ
り、Ac−SLVのSの位置はSまたはTが、Lの位置
はL−アミノ酸あるいはグリシン、特にLまたはRが、
Vの位置はVまたはIが、それぞれインビトロでのFa
s/PTP−BASの結合阻害に重要であることがわか
った。
性の変化 実施例32の方法に従い、Ac−SLVのそれぞれのア
ミノ酸を他のL−アミノ酸に置き換え、スキャニングし
たトリペプチドのインビトロFas/PTP−BAS結
合阻害活性を検討した。図3に1mMのペプチド存在
下、図4に0.1mMペプチド存在下におけるFas/
PTP−BAS結合阻害を示す。また、図5にAc−S
LVとAc−TLVのFas/PTP−BAS結合阻害
の濃度依存性曲線を示す。図3(左)に示すとおり、S
に対してスキャニングした1mMのペプチド存在下にお
いて、TはSと同程度の強い阻害活性を示した。図3
(中央)に示すとおり、Lの位置は、1mMペプチド存
在下においてほとんど全てのアミノ酸と置換してもLと
同程度の強い阻害活性を示した。図3(右)に示すとお
り、Vの位置は、Iが強い阻害活性を持っていたが、そ
の他のアミノ酸に置換したものは概してほとんど阻害活
性を示さなかった。図4に示したように、Lをスキャニ
ングした0.1mMペプチド存在下では、RがLと同程
度の強さであった。図5に示したとおり、Fas/PT
P−BAS結合阻害の濃度依存性曲線は、ほぼ同じ形状
の曲線が描かれていることから、Ac−SLVとAc−
TLVとはFas/PTP−BASの結合を同程度に阻
害することがわかった。これら図3,4及び5の結果よ
り、Ac−SLVのSの位置はSまたはTが、Lの位置
はL−アミノ酸あるいはグリシン、特にLまたはRが、
Vの位置はVまたはIが、それぞれインビトロでのFa
s/PTP−BASの結合阻害に重要であることがわか
った。
【0121】実施例35 D体、Nメチル体、還元体のインビトロ結合阻害活性 実施例32の方法に従い、 1mMのAc−SLVのD
体、Nメチル体、還元体のインビトロFas/PTP−
BAS結合阻害活性を検討した。図6にD体、Nメチル
体、還元体のインビトロ結合阻害活性を示す。これらの
実験は、1mMのペプチド存在下で行った。Ac−SL
VのSを(D)Sに置換しても、弱くはなるものの阻害
活性は保持していた。Nメチル体、還元体も、Ac−S
LVよりも阻害活性は弱くなるものの、活性は保持して
いた。
体、Nメチル体、還元体のインビトロFas/PTP−
BAS結合阻害活性を検討した。図6にD体、Nメチル
体、還元体のインビトロ結合阻害活性を示す。これらの
実験は、1mMのペプチド存在下で行った。Ac−SL
VのSを(D)Sに置換しても、弱くはなるものの阻害
活性は保持していた。Nメチル体、還元体も、Ac−S
LVよりも阻害活性は弱くなるものの、活性は保持して
いた。
【0122】実施例36 N末修飾によるインビトロ結合阻害活性の上昇 実施例32の方法に従い、Ac−SLVのN末端修飾体
のインビトロFas/PTP−BAS結合阻害活性を検
討した。図7にN末修飾によるインビトロ結合阻害活性
を示す。(N末端の修飾は、白丸がアセチル、黒三角が
フェニルウレイド、白三角がシクロヘキシルウレイド、
白四角が非修飾である)SLVのN末端修飾体はインビ
トロの結合阻害活性を上昇させた。その順番は、フェニ
ルウレイド体>シクロヘキシルウレイド体>アセチル体
であった。
のインビトロFas/PTP−BAS結合阻害活性を検
討した。図7にN末修飾によるインビトロ結合阻害活性
を示す。(N末端の修飾は、白丸がアセチル、黒三角が
フェニルウレイド、白三角がシクロヘキシルウレイド、
白四角が非修飾である)SLVのN末端修飾体はインビ
トロの結合阻害活性を上昇させた。その順番は、フェニ
ルウレイド体>シクロヘキシルウレイド体>アセチル体
であった。
【0123】実施例37 インビトロ結合阻害活性へのC末修飾の影響 実施例32の方法に従い、C末端修飾体のインビトロF
as/PTP−BAS結合阻害活性を検討した。結果を
図8に示した。1mMのPh−NHCO−SLV−OM
e,Cyh−NHCO−SLV−OMeは、Ac−SL
Vよりも活性は弱くなるものの、インビトロ結合阻害活
性を保持していた。
as/PTP−BAS結合阻害活性を検討した。結果を
図8に示した。1mMのPh−NHCO−SLV−OM
e,Cyh−NHCO−SLV−OMeは、Ac−SL
Vよりも活性は弱くなるものの、インビトロ結合阻害活
性を保持していた。
【0124】実施例38 Ac−SLVのマイクロインジェクションによる大腸癌
株への細胞死の誘導 直径35mmのプラスティックシャーレ中にマイクログ
リッドカバースリップ(セロケイト、エッペンドルフ
社)を固定し、このシャーレ中で2mlの培養液(10
%FCSを含むRPMI1640メディウム、日水製薬
社)を用いて4x105個のヒト大腸癌細胞DLD−1
を24時間、37℃、5%炭酸ガスの条件下で培養し
た。マイクログリッドカバースリップに接着した細胞
に、マイクロマニュピュレータ(エッペンドルフ社)、
マイクロインジェクター(エッペンドルフ社)、および
ガラス針(フェムトチップ、エッペンドルフ社)を用
い、注入圧力50hPa、注入時間0.1秒の条件でK
−PBS中で0.01mMに調製したAc−SLVもし
くはコントロールとしてK−PBSのみをそれぞれ20
から30個の細胞に注入した。なお、抗Fas抗体(C
H−11)処理細胞では、マイクロインジェクション直
前に100ng/mlのCH−11をシャーレに添加し
た。マイクロインジェクションの3時間後に写真撮影し
た。図9に示すとおり、癌細胞内に注入されたAc- S
LVが抗Fas抗体に対する癌細胞の感受性を高め、癌
細胞に細胞死を誘導することが示された。
株への細胞死の誘導 直径35mmのプラスティックシャーレ中にマイクログ
リッドカバースリップ(セロケイト、エッペンドルフ
社)を固定し、このシャーレ中で2mlの培養液(10
%FCSを含むRPMI1640メディウム、日水製薬
社)を用いて4x105個のヒト大腸癌細胞DLD−1
を24時間、37℃、5%炭酸ガスの条件下で培養し
た。マイクログリッドカバースリップに接着した細胞
に、マイクロマニュピュレータ(エッペンドルフ社)、
マイクロインジェクター(エッペンドルフ社)、および
ガラス針(フェムトチップ、エッペンドルフ社)を用
い、注入圧力50hPa、注入時間0.1秒の条件でK
−PBS中で0.01mMに調製したAc−SLVもし
くはコントロールとしてK−PBSのみをそれぞれ20
から30個の細胞に注入した。なお、抗Fas抗体(C
H−11)処理細胞では、マイクロインジェクション直
前に100ng/mlのCH−11をシャーレに添加し
た。マイクロインジェクションの3時間後に写真撮影し
た。図9に示すとおり、癌細胞内に注入されたAc- S
LVが抗Fas抗体に対する癌細胞の感受性を高め、癌
細胞に細胞死を誘導することが示された。
【0125】実施例39 大腸癌株への細胞死の各種ペプチドによる誘導(その
2) 実施例31の方法に従ってヒト大腸癌DLD−1に対す
るFas/PTP−BAS結合阻害剤の細胞死誘導作用
を調べた。ただし一部の試験では前培養時間を72時間
とし、また、添加するFas/PTP−BAS結合阻害
の濃度を2.5mMから10mMとした。マイクロプレ
ートリーダーにより570nmの吸光度を測定し、その
値をもって生細胞数の指標とした。図10に示すとお
り、Cyh- NHCO- SLV- OMe、Cyh- NH
CO- SLV- OEt、Ph- NHCO- SLV- OM
e、Ph- NHCO- SLV- OEtが抗Fas抗体に
対する癌細胞の感受性を高め、癌細胞に細胞死を誘導す
ることが示された。
2) 実施例31の方法に従ってヒト大腸癌DLD−1に対す
るFas/PTP−BAS結合阻害剤の細胞死誘導作用
を調べた。ただし一部の試験では前培養時間を72時間
とし、また、添加するFas/PTP−BAS結合阻害
の濃度を2.5mMから10mMとした。マイクロプレ
ートリーダーにより570nmの吸光度を測定し、その
値をもって生細胞数の指標とした。図10に示すとお
り、Cyh- NHCO- SLV- OMe、Cyh- NH
CO- SLV- OEt、Ph- NHCO- SLV- OM
e、Ph- NHCO- SLV- OEtが抗Fas抗体に
対する癌細胞の感受性を高め、癌細胞に細胞死を誘導す
ることが示された。
【0126】実施例40 大腸癌株への細胞死の各種ペプチドによる誘導(その
3) 実施例31の方法に従ってヒト大腸癌DLD−1に対す
るPh- NHCO- SLV- OEtの細胞死誘導作用を
調べた。ただし前培養時間を72時間とした。また添加
するPh- NHCO- SLV- OEtの濃度を2.5m
Mとした。抗Fas抗体(CH−11)もしくは培養液
およびPh- NHCO- SLV- OEtもしくはその溶
媒を添加し、20時間後に、倒立顕微鏡下で写真撮影し
た。図11に示すとおり、Ph- NHCO- SLV- O
EtはCH−11存在下で、DLD−1に顕著な細胞死
(アポトーシス)を誘導した。
3) 実施例31の方法に従ってヒト大腸癌DLD−1に対す
るPh- NHCO- SLV- OEtの細胞死誘導作用を
調べた。ただし前培養時間を72時間とした。また添加
するPh- NHCO- SLV- OEtの濃度を2.5m
Mとした。抗Fas抗体(CH−11)もしくは培養液
およびPh- NHCO- SLV- OEtもしくはその溶
媒を添加し、20時間後に、倒立顕微鏡下で写真撮影し
た。図11に示すとおり、Ph- NHCO- SLV- O
EtはCH−11存在下で、DLD−1に顕著な細胞死
(アポトーシス)を誘導した。
【0127】実施例41 SLV誘導体によるVIP誘導気管支収縮の抑制(その
1) モルモット気管支標本の作製はAkεasuの方法に準
じて行った(Akεasu,J.Pharma.Pha
rmacol.4巻,671ページ,1952年)。モ
ルモットの頸部および筋肉を正中線に沿って切開し、口
喉頭蓋軟骨下端より胸部に至るまでの頸部気管を取り出
して、Tyrode−Hepes栄養液中に浸した。十
分に栄養液で濡らしたろ紙をシャーレ内にしき、その上
で外膜の疎性結合組織を取り除いた後、軟骨をつけたま
ま幅2〜3mmのリングとし、それぞれ3個、互いに連
結した。筋の対側の軟骨をハサミで切り開き標本とし、
37℃、CO2 5%、O2 95%の条件下のMag
nus装置内につるした。VIPは累積法にて投与し
た。Ph−NHCO−SLV−OEtなどの薬剤は15
分間前処置後その存在下でVIPを投与した。実験の間
隔は5分間とし、その間Tyrode−Hepes液で
2〜3回洗浄を行った。図12に示すとおり、VIPは
気管平滑筋を10-8Mより濃度依存的に弛緩させ3X1
0-6で最大反応を示した。ヒトVIPレセプターのC末
端配列−S−L−Vを基に合成されたペプチド誘導体で
あるPh−NHCO−SLV−OEtはVIPによる気
管平滑筋の弛緩反応を1X10-7M〜1X10-4Mの範
囲で濃度に依存して抑制し、1X10-5M以上で顕著な
抑制効果を示した。一方、図13,14に示すとおり、
C末端のVをAやLに置換したペプチド誘導体Ph−N
HCO−SLA−OEt(図13)、Ph−NHCO−
SLL−OEt(図14)は1X10-7M〜1X10-4
Mの濃度でVIPによる弛緩反応をわずかに抑制した。
また、図15に示すとおり、細胞内に取り込ませるため
のC末端の修飾を施していないペプチド誘導体Ph−N
HCO−SLV−OHはVIPの弛緩反応を殆ど抑制し
なかった。
1) モルモット気管支標本の作製はAkεasuの方法に準
じて行った(Akεasu,J.Pharma.Pha
rmacol.4巻,671ページ,1952年)。モ
ルモットの頸部および筋肉を正中線に沿って切開し、口
喉頭蓋軟骨下端より胸部に至るまでの頸部気管を取り出
して、Tyrode−Hepes栄養液中に浸した。十
分に栄養液で濡らしたろ紙をシャーレ内にしき、その上
で外膜の疎性結合組織を取り除いた後、軟骨をつけたま
ま幅2〜3mmのリングとし、それぞれ3個、互いに連
結した。筋の対側の軟骨をハサミで切り開き標本とし、
37℃、CO2 5%、O2 95%の条件下のMag
nus装置内につるした。VIPは累積法にて投与し
た。Ph−NHCO−SLV−OEtなどの薬剤は15
分間前処置後その存在下でVIPを投与した。実験の間
隔は5分間とし、その間Tyrode−Hepes液で
2〜3回洗浄を行った。図12に示すとおり、VIPは
気管平滑筋を10-8Mより濃度依存的に弛緩させ3X1
0-6で最大反応を示した。ヒトVIPレセプターのC末
端配列−S−L−Vを基に合成されたペプチド誘導体で
あるPh−NHCO−SLV−OEtはVIPによる気
管平滑筋の弛緩反応を1X10-7M〜1X10-4Mの範
囲で濃度に依存して抑制し、1X10-5M以上で顕著な
抑制効果を示した。一方、図13,14に示すとおり、
C末端のVをAやLに置換したペプチド誘導体Ph−N
HCO−SLA−OEt(図13)、Ph−NHCO−
SLL−OEt(図14)は1X10-7M〜1X10-4
Mの濃度でVIPによる弛緩反応をわずかに抑制した。
また、図15に示すとおり、細胞内に取り込ませるため
のC末端の修飾を施していないペプチド誘導体Ph−N
HCO−SLV−OHはVIPの弛緩反応を殆ど抑制し
なかった。
【0128】実施例42 SLL誘導体によるイソプロテレノール誘導気管支収縮
の抑制 Isoproterenol(Iso)はβ2 −アドレ
ナジックレセプターに作用して気管支の弛緩を誘導す
る。VIPの代わりにIsoを用い実施例41と同様の
方法で化合物の弛緩抑制効果を測定した。図16に示す
とおり、Isoは気管平滑筋を10-8Mより濃度依存的
に弛緩させ3X10-6で最大反応を示した。ヒトβ2 −
アドレナジックレセプターのC末端配列−S−L−Lを
基に合成されたペプチド誘導体であるPh−NHCO−
SLL−OEtはIsoによる気管平滑筋の弛緩反応を
1X10-7M〜1X10-4Mの範囲で濃度に依存して抑
制し、1X10-5M以上で顕著な抑制効果を示した。一
方、図17,18に示すとおり、C末端のLをAやVに
置換したペプチド誘導体Ph−NHCO−SLA−OE
t(図17)、Ph−NHCO−SLV−OEt(図1
8)は1X10-7M〜1X10-4Mの濃度でVIPによ
る弛緩反応をわずかに抑制した。
の抑制 Isoproterenol(Iso)はβ2 −アドレ
ナジックレセプターに作用して気管支の弛緩を誘導す
る。VIPの代わりにIsoを用い実施例41と同様の
方法で化合物の弛緩抑制効果を測定した。図16に示す
とおり、Isoは気管平滑筋を10-8Mより濃度依存的
に弛緩させ3X10-6で最大反応を示した。ヒトβ2 −
アドレナジックレセプターのC末端配列−S−L−Lを
基に合成されたペプチド誘導体であるPh−NHCO−
SLL−OEtはIsoによる気管平滑筋の弛緩反応を
1X10-7M〜1X10-4Mの範囲で濃度に依存して抑
制し、1X10-5M以上で顕著な抑制効果を示した。一
方、図17,18に示すとおり、C末端のLをAやVに
置換したペプチド誘導体Ph−NHCO−SLA−OE
t(図17)、Ph−NHCO−SLV−OEt(図1
8)は1X10-7M〜1X10-4Mの濃度でVIPによ
る弛緩反応をわずかに抑制した。
【0129】実施例43 TTL誘導体によるIL−8誘導細胞内Ca取り込みの
抑制 IL−8レセプターの機能に対する本発明化合物の影響
を調べるため、ヒトIL−8レセプターの遺伝子を高発
現している細胞株を樹立した。具体的には、HEK29
3細胞にhIL−8B receptor(hIL−8
BR)のcDNAをpEFneoを用いて導入し、hI
L−8BRが安定高発現する細胞を得た。この細胞はh
IL−8を適応すると細胞内Ca2+の大きな上昇が観察
されたが、pEFneoのみを導入した細胞はhIL−
8を添加しても細胞内Ca2+は極僅かな上昇がみられた
のみであった。次に細胞をDMEM,10% FCS,
1%ペニシリン−ストレプトマイシン(GIBCO-BRL 社
製),G418 600μg/ml中で260ml容のフラス
コ中で培養し、ほぼconfluentになったところ
で実験に供した。培地を吸引した後5mlPBSで洗浄
し、5μM Fura2−AM(HEPESbuffe
r)にて30分インキュベーションした。PBS5mlで
洗浄し、トリプシン処理の後8.5mlのHEPES b
ufferを加えて遠心(1000rpm ×3min)し、上
清を除いた。得られた細胞に5mlの5μMFura2−
AM(HEPES buffer)を加え再びサスペン
ジョンしエッペンチューブ(1.5ml)に1mlづつ分注
した。ここにHEPES bufferに溶解したサン
プル化合物(1% DMSO) を添加(10μl)し、3
7℃で更に30分インキュベーションした。その後遠心
(1000rpm ×3min)して上清を除きHEPES b
uffer 1mlを加え再びサスペンジョンした。ここ
に再びHEPES bufferに溶解したサンプル化
合物(1% DMSO)を添加(10μl)し、5−10
分室温に放置し、細胞内Ca2+の測定を行った。細胞内
Ca2+の測定には日本分光社CAF−100を用いた。
上記で調製した、細胞の浮遊液1mlを小型のスタラーバ
ーを入れたキュベットに入れ、液を撹拌しながら37℃
に保温して測定を行った。380,340nmで励起した
ときの510nm蛍光を測定し、340nmで励起したとき
の値を、380nmで励起したときの値で割ったものを相
対的なCa2+の変化とした。細胞浮遊液を装置にセット
してからベースの値が落ち着くのを待ってhIL−8
(免疫生物研究所より購入)100nMを10μlキュベ
ットないにマイクロシリンジを用いて添加して1分程度
観察した。観察終了後10% Triton×100を
10μl 添加し、そのときの値と更にその後3M EG
TAを15μl 加えた時の値を用いて細胞内Ca2+の絶
対値を計算により求めた。得られた結果を次表に示す。 第4表 化合物濃度*(M) 細胞内Ca2+(nM) 阻害率(%) 0 177 − 10-8 155 12.4 10-7 79 55.4 *化合物はPh−NHCO−TTL−OEtを使用 ヒトIL−8BレセプターのC末端配列をもとにデザイ
ンされたPh−NHCO−TTL−OEtは、ヒトIL
−8Bレセプター遺伝子トランスフェクタントのIL−
8による細胞内Ca2+取込みを阻害した。
抑制 IL−8レセプターの機能に対する本発明化合物の影響
を調べるため、ヒトIL−8レセプターの遺伝子を高発
現している細胞株を樹立した。具体的には、HEK29
3細胞にhIL−8B receptor(hIL−8
BR)のcDNAをpEFneoを用いて導入し、hI
L−8BRが安定高発現する細胞を得た。この細胞はh
IL−8を適応すると細胞内Ca2+の大きな上昇が観察
されたが、pEFneoのみを導入した細胞はhIL−
8を添加しても細胞内Ca2+は極僅かな上昇がみられた
のみであった。次に細胞をDMEM,10% FCS,
1%ペニシリン−ストレプトマイシン(GIBCO-BRL 社
製),G418 600μg/ml中で260ml容のフラス
コ中で培養し、ほぼconfluentになったところ
で実験に供した。培地を吸引した後5mlPBSで洗浄
し、5μM Fura2−AM(HEPESbuffe
r)にて30分インキュベーションした。PBS5mlで
洗浄し、トリプシン処理の後8.5mlのHEPES b
ufferを加えて遠心(1000rpm ×3min)し、上
清を除いた。得られた細胞に5mlの5μMFura2−
AM(HEPES buffer)を加え再びサスペン
ジョンしエッペンチューブ(1.5ml)に1mlづつ分注
した。ここにHEPES bufferに溶解したサン
プル化合物(1% DMSO) を添加(10μl)し、3
7℃で更に30分インキュベーションした。その後遠心
(1000rpm ×3min)して上清を除きHEPES b
uffer 1mlを加え再びサスペンジョンした。ここ
に再びHEPES bufferに溶解したサンプル化
合物(1% DMSO)を添加(10μl)し、5−10
分室温に放置し、細胞内Ca2+の測定を行った。細胞内
Ca2+の測定には日本分光社CAF−100を用いた。
上記で調製した、細胞の浮遊液1mlを小型のスタラーバ
ーを入れたキュベットに入れ、液を撹拌しながら37℃
に保温して測定を行った。380,340nmで励起した
ときの510nm蛍光を測定し、340nmで励起したとき
の値を、380nmで励起したときの値で割ったものを相
対的なCa2+の変化とした。細胞浮遊液を装置にセット
してからベースの値が落ち着くのを待ってhIL−8
(免疫生物研究所より購入)100nMを10μlキュベ
ットないにマイクロシリンジを用いて添加して1分程度
観察した。観察終了後10% Triton×100を
10μl 添加し、そのときの値と更にその後3M EG
TAを15μl 加えた時の値を用いて細胞内Ca2+の絶
対値を計算により求めた。得られた結果を次表に示す。 第4表 化合物濃度*(M) 細胞内Ca2+(nM) 阻害率(%) 0 177 − 10-8 155 12.4 10-7 79 55.4 *化合物はPh−NHCO−TTL−OEtを使用 ヒトIL−8BレセプターのC末端配列をもとにデザイ
ンされたPh−NHCO−TTL−OEtは、ヒトIL
−8Bレセプター遺伝子トランスフェクタントのIL−
8による細胞内Ca2+取込みを阻害した。
【0130】実施例44 SLV誘導体のVIP誘導気管支収縮の抑制(その2) モルモットの気管支の代わりにラット気管支を用い実施
例41と同様の方法でVIP誘導気管支弛緩の化合物に
よる抑制効果を測定した。Ph−NHCO−SLV−O
Etで15分間前処置後その存在下でVIPを投与し
た。実験の間隔は5分間とし、そのTyrode−He
pes液で2〜3回洗浄を行った。結果を次表に示す。 第5表 化合物濃度(M) 弛緩(%) 0 100 10-6 62 10-5 12 10-4 14 VIPは10-6Mの濃度でラット気管平滑筋を弛緩させ
た。ラットVIPレセプターのC末端配列−S−L−V
を基に合成されたペプチド誘導体であるPh−NHCO
−SLV−OEtはVIPによるラット気管平滑筋の弛
緩反応を1×10-6M〜1X10-4Mの範囲で顕著に抑
制した。
例41と同様の方法でVIP誘導気管支弛緩の化合物に
よる抑制効果を測定した。Ph−NHCO−SLV−O
Etで15分間前処置後その存在下でVIPを投与し
た。実験の間隔は5分間とし、そのTyrode−He
pes液で2〜3回洗浄を行った。結果を次表に示す。 第5表 化合物濃度(M) 弛緩(%) 0 100 10-6 62 10-5 12 10-4 14 VIPは10-6Mの濃度でラット気管平滑筋を弛緩させ
た。ラットVIPレセプターのC末端配列−S−L−V
を基に合成されたペプチド誘導体であるPh−NHCO
−SLV−OEtはVIPによるラット気管平滑筋の弛
緩反応を1×10-6M〜1X10-4Mの範囲で顕著に抑
制した。
【0131】実施例45 N−(2−アミノフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((2−NH2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 実施例23と同様にして、O−t−ブチル−L−セリル
−L−ロイシル−L−バリン- t−ブチルエステルと2
−ニトロフェニルイソシアネートを反応させN−(2−
ニトロフェニル)アミノカルボニル−O−t−ブチル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン−t−ブチルエ
ステルを得た。これを、エタノール中、水酸化パラジウ
ムの存在下接触還元し、N−(2−アミノフェニル)ア
ミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン−t−ブチルエステルにした後、さ
らにTFAで処理することによって目的とするN−(2
−アミノフェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリン((2−NH2 )Ph−NHC
O−SLV))を得た。 FAB−MS(m/z):452(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.93(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.15(1H,m)、
3.77(1H,dd,J=11.0,7.7Hz)、
3.86(1H,dd,J=11.0,7.5Hz)、
4.29(1H,m)、4.37(1H,m)、4.5
3(1H,m)、7.15−7.3(4H,m)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((2−NH2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 実施例23と同様にして、O−t−ブチル−L−セリル
−L−ロイシル−L−バリン- t−ブチルエステルと2
−ニトロフェニルイソシアネートを反応させN−(2−
ニトロフェニル)アミノカルボニル−O−t−ブチル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン−t−ブチルエ
ステルを得た。これを、エタノール中、水酸化パラジウ
ムの存在下接触還元し、N−(2−アミノフェニル)ア
ミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン−t−ブチルエステルにした後、さ
らにTFAで処理することによって目的とするN−(2
−アミノフェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L
−ロイシル−L−バリン((2−NH2 )Ph−NHC
O−SLV))を得た。 FAB−MS(m/z):452(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.93(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.15(1H,m)、
3.77(1H,dd,J=11.0,7.7Hz)、
3.86(1H,dd,J=11.0,7.5Hz)、
4.29(1H,m)、4.37(1H,m)、4.5
3(1H,m)、7.15−7.3(4H,m)。
【0132】実施例46 N−(3−アミノフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((3−NH2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 実施例45の2−ニトロフェニルイソシアネートの代わ
りに、3−ニトロフェニルイソシアネートを用い、同様
に処理することによって目的とするN−(3−アミノフ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン((3−NH2 )Ph−NHCO−SL
V))を得た。 FAB−MS(m/z):452(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.15(1H,m)、
3.74(1H,dd,J=11.0,6.1Hz)、
3.87(1H,dd,J=11.0,5.5Hz)、
4.29(1H,dd,J=6.1,5.5Hz)、
4.40(1H,t,J=5.5Hz)、4.52(1
H,m)、6.88(1H,d,J=7.9Hz)、
7.14(1H,d,J=8.5Hz)、7.34(1
H,dd,J=7.9Hz)、7.69(1H,s)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((3−NH2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 実施例45の2−ニトロフェニルイソシアネートの代わ
りに、3−ニトロフェニルイソシアネートを用い、同様
に処理することによって目的とするN−(3−アミノフ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン((3−NH2 )Ph−NHCO−SL
V))を得た。 FAB−MS(m/z):452(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.15(1H,m)、
3.74(1H,dd,J=11.0,6.1Hz)、
3.87(1H,dd,J=11.0,5.5Hz)、
4.29(1H,dd,J=6.1,5.5Hz)、
4.40(1H,t,J=5.5Hz)、4.52(1
H,m)、6.88(1H,d,J=7.9Hz)、
7.14(1H,d,J=8.5Hz)、7.34(1
H,dd,J=7.9Hz)、7.69(1H,s)。
【0133】実施例47 N−(4−アミノフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((4−NH2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 実施例45の2−ニトロフェニルイソシアネートとの代
わりに、4−ニトロフェニルイソシアネートを用い、同
様に処理することによって目的とするN−(4−アミノ
フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン((4−NH2 )Ph−NHCO−SL
V))を得た。 FAB−MS(m/z):452(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.15(1H,m)、
3.74(1H,dd,J=10.4,6.1Hz)、
3.86(1H,dd,J=10.4,5.5Hz)、
4.29(1H,dd,J=6.1,5.5Hz)、
4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.52(1
H,m)、7.23(2H,d,J=9.2Hz)、
7.51(2H,d,J=8.6Hz)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((4−NH2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 実施例45の2−ニトロフェニルイソシアネートとの代
わりに、4−ニトロフェニルイソシアネートを用い、同
様に処理することによって目的とするN−(4−アミノ
フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン((4−NH2 )Ph−NHCO−SL
V))を得た。 FAB−MS(m/z):452(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.15(1H,m)、
3.74(1H,dd,J=10.4,6.1Hz)、
3.86(1H,dd,J=10.4,5.5Hz)、
4.29(1H,dd,J=6.1,5.5Hz)、
4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.52(1
H,m)、7.23(2H,d,J=9.2Hz)、
7.51(2H,d,J=8.6Hz)。
【0134】実施例48 N−(2−(L−グルタミルアミノ)フェニル)アミノ
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(2−(Glu−NH)Ph−NHCO−SLV)の調
製 実施例45で得られたN−(2−アミノフェニル)アミ
ノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリン−t−ブチルエステルとN−Boc−
L−グルタミン酸−γ−t−ブチルエステルを実施例2
2と同様に縮合した後、TFAで処理することにより目
的とするN−(2−(L−グルタミルアミノ)フェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン(2−(Glu−NH)Ph−NHCO−SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):581(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.93(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.15(1H,m)、
2.25(2H,m)、2.57(2H,m)、3.7
9(1H,dd,J=10.4,6.1Hz)、3.8
8(1H,dd,J=10.4,5.5Hz)、4.1
9(1H,t,J=6Hz)、4.27(1H,t,J
=5.5Hz)、4.38(1H,t,J=5.5H
z)、4.50(1H,dd,J=10,5Hz)、
7.22(2H,m)、7.38(1H,m)、7.6
1(1H,m)。
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(2−(Glu−NH)Ph−NHCO−SLV)の調
製 実施例45で得られたN−(2−アミノフェニル)アミ
ノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリン−t−ブチルエステルとN−Boc−
L−グルタミン酸−γ−t−ブチルエステルを実施例2
2と同様に縮合した後、TFAで処理することにより目
的とするN−(2−(L−グルタミルアミノ)フェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン(2−(Glu−NH)Ph−NHCO−SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):581(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.93(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.15(1H,m)、
2.25(2H,m)、2.57(2H,m)、3.7
9(1H,dd,J=10.4,6.1Hz)、3.8
8(1H,dd,J=10.4,5.5Hz)、4.1
9(1H,t,J=6Hz)、4.27(1H,t,J
=5.5Hz)、4.38(1H,t,J=5.5H
z)、4.50(1H,dd,J=10,5Hz)、
7.22(2H,m)、7.38(1H,m)、7.6
1(1H,m)。
【0135】実施例49 N−(3−(L−グルタミルアミノ)フェニル)アミノ
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(3−(Glu−NH)Ph−NHCO−SLV)の調
製 実施例46で中間体として得られたN−(3−アミノフ
ェニル)アミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン−t−ブチルエステルを
実施例48と同様にN−Boc−L−グルタミン酸−γ
−t−ブチルエステルと反応させ、目的とするN−(3
−(L−グルタミルアミノ)フェニル)アミノカルボニ
ル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(3−(G
lu−NH)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):581(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.18(3H,m)、
2.52(2H,m)、3.71(1H,dd,J=1
0.4,6.1Hz)、3.86(1H,dd,J=1
0.4,5.5Hz)、4.02(1H,t,J=6H
z)、4.28(1H,m)、4.39(1H,t,J
=5.5Hz)、4.52(1H,dd,J=10,5
Hz)、7.08(1H,d,J=8Hz)、7.23
(2H,m)、7.78(1H,s)。
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(3−(Glu−NH)Ph−NHCO−SLV)の調
製 実施例46で中間体として得られたN−(3−アミノフ
ェニル)アミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン−t−ブチルエステルを
実施例48と同様にN−Boc−L−グルタミン酸−γ
−t−ブチルエステルと反応させ、目的とするN−(3
−(L−グルタミルアミノ)フェニル)アミノカルボニ
ル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(3−(G
lu−NH)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):581(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.65(3H,m)、2.18(3H,m)、
2.52(2H,m)、3.71(1H,dd,J=1
0.4,6.1Hz)、3.86(1H,dd,J=1
0.4,5.5Hz)、4.02(1H,t,J=6H
z)、4.28(1H,m)、4.39(1H,t,J
=5.5Hz)、4.52(1H,dd,J=10,5
Hz)、7.08(1H,d,J=8Hz)、7.23
(2H,m)、7.78(1H,s)。
【0136】実施例50 N−(4−(L−グルタミルアミノ)フェニル)アミノ
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(4−(Glu−NH)Ph−NHCO−SLV)の調
製 実施例47で中間体として得られたN−(4−アミノフ
ェニル)アミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン−t−ブチルエステルを
実施例48と同様に処理することにより目的とするN−
(4−(L−グルタミルアミノ)フェニル)アミノカル
ボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(4−
(Glu−NH)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):581(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.55−1.8(3H,m)、2.20(3
H,m)、2.53(2H,m)、3.73(1H,d
d,J=10.4,6.1Hz)、3.86(1H,d
d,J=10.4,5.5Hz)、4.01(1H,
t,J=6.1Hz)、4.28(1H,d,J=6.
1Hz)、4.38(1H,t,J=5.5Hz)、
4.52(1H,dd,J=9.8,4.9Hz)、
7.36(2H,d,J=8.5Hz)、7.48(2
H,d,J=8.5Hz)。
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
(4−(Glu−NH)Ph−NHCO−SLV)の調
製 実施例47で中間体として得られたN−(4−アミノフ
ェニル)アミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン−t−ブチルエステルを
実施例48と同様に処理することにより目的とするN−
(4−(L−グルタミルアミノ)フェニル)アミノカル
ボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(4−
(Glu−NH)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):581(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.55−1.8(3H,m)、2.20(3
H,m)、2.53(2H,m)、3.73(1H,d
d,J=10.4,6.1Hz)、3.86(1H,d
d,J=10.4,5.5Hz)、4.01(1H,
t,J=6.1Hz)、4.28(1H,d,J=6.
1Hz)、4.38(1H,t,J=5.5Hz)、
4.52(1H,dd,J=9.8,4.9Hz)、
7.36(2H,d,J=8.5Hz)、7.48(2
H,d,J=8.5Hz)。
【0137】実施例51 N−(2−(N−アセチル−L−グルタミルアミノ)フ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(2−(AcGlu−NH)Ph−NHC
O−SLV)の調製 実施例48のN−Boc−L−グルタミン酸−γ−t−
ブチルエステルの代わりにN−Ac−L−グルタミン酸
−γ−t−ブチルエステルを用い、同様に処理すること
により目的とするN−(2−(N−アセチル−L−グル
タミルアミノ)フェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン(2−(AcGlu−N
H)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):623(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.92(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.07(3H,
s)、2.05−2.20(3H,m)、2.51(2
H,m)、3.76(1H,dd,J=11.0,5.
5Hz)、3.88(1H,dd,J=11.0,5.
5Hz)、4.25(1H,t,J=6.1Hz)、
4.35(2H,m)、4.53(1H,dd,J=1
0.4,4.9Hz)、7.06(1H,dd,J=
6.7,7.9Hz)、7.21(1H,dd,J=
6.7,7.3Hz)、7.31(1H,d,J=7.
9Hz)、7.79(1H,d,J=7.3Hz)。
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(2−(AcGlu−NH)Ph−NHC
O−SLV)の調製 実施例48のN−Boc−L−グルタミン酸−γ−t−
ブチルエステルの代わりにN−Ac−L−グルタミン酸
−γ−t−ブチルエステルを用い、同様に処理すること
により目的とするN−(2−(N−アセチル−L−グル
タミルアミノ)フェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン(2−(AcGlu−N
H)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):623(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.92(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.07(3H,
s)、2.05−2.20(3H,m)、2.51(2
H,m)、3.76(1H,dd,J=11.0,5.
5Hz)、3.88(1H,dd,J=11.0,5.
5Hz)、4.25(1H,t,J=6.1Hz)、
4.35(2H,m)、4.53(1H,dd,J=1
0.4,4.9Hz)、7.06(1H,dd,J=
6.7,7.9Hz)、7.21(1H,dd,J=
6.7,7.3Hz)、7.31(1H,d,J=7.
9Hz)、7.79(1H,d,J=7.3Hz)。
【0138】実施例52 N−(3−(N−アセチル−L−グルタミルアミノ)フ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(3−(AcGlu−NH)Ph−NHC
O−SLV)の調製 実施例49のN−Boc−L−グルタミン酸−γ−t−
ブチルエステルの代わりにN−Ac−L−グルタミン酸
−γ−t−ブチルエステルを用い、同様に処理すること
により目的とするN−(3−(N−アセチル−L−グル
タミルアミノ)フェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン(3−(AcGlu−N
H)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):623(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.0(1H,
m)、2.01(3H,s)、2.15(2H,m)、
2.42(2H,t,J=7.3Hz)、3.73(1
H,dd,J=10.4,5.5Hz)、3.85(1
H,dd,J=10.4,5.5Hz)、4.28(1
H,m)、4.39(1H,t,J=5.5Hz)、
4.50(2H,m)、7.18(3H,m)、7.6
4(1H,s)。
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(3−(AcGlu−NH)Ph−NHC
O−SLV)の調製 実施例49のN−Boc−L−グルタミン酸−γ−t−
ブチルエステルの代わりにN−Ac−L−グルタミン酸
−γ−t−ブチルエステルを用い、同様に処理すること
により目的とするN−(3−(N−アセチル−L−グル
タミルアミノ)フェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン(3−(AcGlu−N
H)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):623(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.0(1H,
m)、2.01(3H,s)、2.15(2H,m)、
2.42(2H,t,J=7.3Hz)、3.73(1
H,dd,J=10.4,5.5Hz)、3.85(1
H,dd,J=10.4,5.5Hz)、4.28(1
H,m)、4.39(1H,t,J=5.5Hz)、
4.50(2H,m)、7.18(3H,m)、7.6
4(1H,s)。
【0139】実施例53 N−(4−(N−アセチル−L−グルタミルアミノ)フ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(4−(AcGlu−NH)Ph−NHC
O−SLV)の調製 実施例50のN−Boc−L−グルタミン酸−γ−t−
ブチルエステルの代わりにN−Ac−L−グルタミン酸
−γ−t−ブチルエステルを用い、同様に処理すること
により目的とするN−(4−(N−アセチル−L−グル
タミルアミノ)フェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン(4−(AcGlu−N
H)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):623(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.0(1H,
m)、2.01(3H,s)、2.15(2H,m)、
2.42(2H,t,J=7.3Hz)、3.73(1
H,dd,J=11.0,5.5Hz)、3.85(1
H,dd,J=11.0,5.5Hz)、4.27(1
H,d,J=6.1Hz)、4.37(1H,t,J=
5.5Hz)、4.47(1H,dd,J=8.5,
5.5Hz)、4.52(1H,dd,J=9.8,
5.5Hz)、7.32(2H,d,J=9.2H
z)、7.44(2H,d,J=9.2Hz)。
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(4−(AcGlu−NH)Ph−NHC
O−SLV)の調製 実施例50のN−Boc−L−グルタミン酸−γ−t−
ブチルエステルの代わりにN−Ac−L−グルタミン酸
−γ−t−ブチルエステルを用い、同様に処理すること
により目的とするN−(4−(N−アセチル−L−グル
タミルアミノ)フェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン(4−(AcGlu−N
H)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):623(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.0(1H,
m)、2.01(3H,s)、2.15(2H,m)、
2.42(2H,t,J=7.3Hz)、3.73(1
H,dd,J=11.0,5.5Hz)、3.85(1
H,dd,J=11.0,5.5Hz)、4.27(1
H,d,J=6.1Hz)、4.37(1H,t,J=
5.5Hz)、4.47(1H,dd,J=8.5,
5.5Hz)、4.52(1H,dd,J=9.8,
5.5Hz)、7.32(2H,d,J=9.2H
z)、7.44(2H,d,J=9.2Hz)。
【0140】実施例54 N−(4−メトキシフェニル)アミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン((4−MeO)P
h−NHCO−SLV)の調製 実施例1と同様に固相上合成したペプチドを4−メトキ
シフェニルイソシアネートを用い、実施例5と同様に処
理し、目的とするN−(4−メトキシフェニル)アミノ
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
((4−MeO)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):467(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.72(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.75(3H,s)、3.84(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,d,J
=5.5Hz)、4.37(1H,t,J=5.5H
z)、4.51(1H,dd,J=9.8,4.9H
z)、6.83(2H,d,J=8.6Hz)、7.2
4(2H,d,J=8.6Hz)。
セリル−L−ロイシル−L−バリン((4−MeO)P
h−NHCO−SLV)の調製 実施例1と同様に固相上合成したペプチドを4−メトキ
シフェニルイソシアネートを用い、実施例5と同様に処
理し、目的とするN−(4−メトキシフェニル)アミノ
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
((4−MeO)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):467(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.72(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.75(3H,s)、3.84(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,d,J
=5.5Hz)、4.37(1H,t,J=5.5H
z)、4.51(1H,dd,J=9.8,4.9H
z)、6.83(2H,d,J=8.6Hz)、7.2
4(2H,d,J=8.6Hz)。
【0141】実施例55 N−ベンジルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリン(Bn−NHCO−SLV)の調製 ベンジルイソシアネートを用い、実施例54と同様に反
応を行ない、N−ベンジルアミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン(Bn−NHCO−SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):451(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.68(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.80(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.28(1H,d,J=5.5Hz)、4.3
1(2H,s)、4.34(1H,t,J=5.5H
z)、4.50(1H,dd,J=10.4,4.9H
z)、7.21(1H,m)、7.28(4H,m)。
シル−L−バリン(Bn−NHCO−SLV)の調製 ベンジルイソシアネートを用い、実施例54と同様に反
応を行ない、N−ベンジルアミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン(Bn−NHCO−SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):451(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.68(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.80(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.28(1H,d,J=5.5Hz)、4.3
1(2H,s)、4.34(1H,t,J=5.5H
z)、4.50(1H,dd,J=10.4,4.9H
z)、7.21(1H,m)、7.28(4H,m)。
【0142】実施例56 N−(4−アセチルフェニル)アミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン((4−Ac)Ph
−NHCO−SLV)の調製 4−アセチルフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(4−アセチルフェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン((4−Ac)Ph−NHCO−SLV)を得
た。 FAB−MS(m/z):479(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、2.54(3H,s)、3.74(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.87(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.29(1H,d,J
=5.5Hz)、4.40(1H,t,J=5.5H
z)、4.52(1H,m)、7.51(2H,d,J
=8.6Hz)、7.91(2H,d,J=8.6H
z)。
セリル−L−ロイシル−L−バリン((4−Ac)Ph
−NHCO−SLV)の調製 4−アセチルフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(4−アセチルフェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン((4−Ac)Ph−NHCO−SLV)を得
た。 FAB−MS(m/z):479(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、2.54(3H,s)、3.74(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.87(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.29(1H,d,J
=5.5Hz)、4.40(1H,t,J=5.5H
z)、4.52(1H,m)、7.51(2H,d,J
=8.6Hz)、7.91(2H,d,J=8.6H
z)。
【0143】実施例57 N−(4−フェノキシフェニル)アミノカルボニル−L
−セリル−L−ロイシル−L−バリン((4−PhO)
Ph−NHCO−SLV)の調製 4−フェノキシフェニルイソシアネートを用い、実施例
54と同様に反応を行ない、N−(4−フェノキシフェ
ニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−
L−バリン((4−PhO)Ph−NHCO−SLV)
を得た。 FAB−MS(m/z):479(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.74(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.86(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.26(1H,d,J=5.5Hz)、4.3
8(1H,t,J=5.5Hz)、4.51(1H,d
d,J=10.4,4.9Hz)、6.92(4H,
m)、7.05(1H,t,J=7.3Hz)、7.3
1(2H,t,J=8.5Hz)、7.35(2H,
d,J=9.2Hz)。
−セリル−L−ロイシル−L−バリン((4−PhO)
Ph−NHCO−SLV)の調製 4−フェノキシフェニルイソシアネートを用い、実施例
54と同様に反応を行ない、N−(4−フェノキシフェ
ニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−
L−バリン((4−PhO)Ph−NHCO−SLV)
を得た。 FAB−MS(m/z):479(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.74(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.86(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.26(1H,d,J=5.5Hz)、4.3
8(1H,t,J=5.5Hz)、4.51(1H,d
d,J=10.4,4.9Hz)、6.92(4H,
m)、7.05(1H,t,J=7.3Hz)、7.3
1(2H,t,J=8.5Hz)、7.35(2H,
d,J=9.2Hz)。
【0144】実施例58 N−(5−エトキシカルボニルペンチル)アミノカルボ
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(EtO
CO(CH2 )5 −NHCO−SLV)の調製 4−アセチルフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(5−エトキシカルボニ
ルペンチル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリン(EtOCO(CH2 )5 −NHCO
−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):503(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.24(3H,t,J=7.3Hz)、1.3
5(2H,m)、1.48(2H,m)、1.55−
1.75(5H,m)、2.15(1H,m)、2.3
1(2H,t,J=7.3Hz)、3.11(2H,
t,J=7.3Hz)、3.66(1H,dd,J=1
0.4,6.1Hz)、3.78(1H,dd,J=1
0.4,5.5Hz)、4.10(2H,q)、4.3
0(2H,m)、4.49(1H,dd,J=9.8,
4.9Hz)。
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(EtO
CO(CH2 )5 −NHCO−SLV)の調製 4−アセチルフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(5−エトキシカルボニ
ルペンチル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイ
シル−L−バリン(EtOCO(CH2 )5 −NHCO
−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):503(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.24(3H,t,J=7.3Hz)、1.3
5(2H,m)、1.48(2H,m)、1.55−
1.75(5H,m)、2.15(1H,m)、2.3
1(2H,t,J=7.3Hz)、3.11(2H,
t,J=7.3Hz)、3.66(1H,dd,J=1
0.4,6.1Hz)、3.78(1H,dd,J=1
0.4,5.5Hz)、4.10(2H,q)、4.3
0(2H,m)、4.49(1H,dd,J=9.8,
4.9Hz)。
【0145】実施例59 N−ベンゾイルアミノカルボニル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン(PhCO−NHCO−SLV)の
調製 ベンゾイルイソシアネートを用い、実施例54と同様に
反応を行ない、N−ベンゾイルアミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン(PhCO−NHC
O−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):451(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.17(1H,
m)、3.80(1H,dd,J=11.0,5.5H
z)、3.92(1H,dd,J=11.0,4.9H
z)、4.29(1H,d,J=5.5Hz)、4.5
2(2H,m)、7.51(2H,t,J=7.9H
z)、7.62(1H,t,J=7.3Hz)、7.9
2(2H,d,J=7.3Hz)。
イシル−L−バリン(PhCO−NHCO−SLV)の
調製 ベンゾイルイソシアネートを用い、実施例54と同様に
反応を行ない、N−ベンゾイルアミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン(PhCO−NHC
O−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):451(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.17(1H,
m)、3.80(1H,dd,J=11.0,5.5H
z)、3.92(1H,dd,J=11.0,4.9H
z)、4.29(1H,d,J=5.5Hz)、4.5
2(2H,m)、7.51(2H,t,J=7.9H
z)、7.62(1H,t,J=7.3Hz)、7.9
2(2H,d,J=7.3Hz)。
【0146】実施例60 N−(3−ニトロフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((3−NO2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 3−ニトロフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(3−ニトロフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((3−NO2 )Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):482(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.76(1H,dd,J=10.9,5.5H
z)、3.87(1H,dd,J=10.9,5.5H
z)、4.29(1H,d,J=5.5Hz)、4.4
0(1H,t,J=5.5Hz)、4.53(1H,d
d,J=9.8,5.5Hz)、7.47(1H,t,
J=7.9Hz)、7.62(1H,dd,J=7.
9,1.8Hz)、7.82(1H,dd,J=7.
9,1.8Hz)、8.46(1H,t,J=1.8H
z)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((3−NO2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 3−ニトロフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(3−ニトロフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((3−NO2 )Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):482(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.76(1H,dd,J=10.9,5.5H
z)、3.87(1H,dd,J=10.9,5.5H
z)、4.29(1H,d,J=5.5Hz)、4.4
0(1H,t,J=5.5Hz)、4.53(1H,d
d,J=9.8,5.5Hz)、7.47(1H,t,
J=7.9Hz)、7.62(1H,dd,J=7.
9,1.8Hz)、7.82(1H,dd,J=7.
9,1.8Hz)、8.46(1H,t,J=1.8H
z)。
【0147】実施例61 N−(2−ニトロフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((2−NO2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 2−ニトロフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(2−ニトロフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((2−NO2 )Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):482(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.79(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.84(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、4.28(1H,d,J=5.5Hz)、4.3
9(1H,t,J=6.1Hz)、4.52(1H,d
d,J=9.8,5.5Hz)、7.14(1H,dd
d,J=8.5,1.2,1.2Hz)、7.60(1
H,ddd,J=8.5,1.2,1.2Hz)、8.
12(1H,dd,J=8.5,1.2Hz)、8.3
3(1H,dd,J=8.5,1.2Hz)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((2−NO2 )Ph
−NHCO−SLV)の調製 2−ニトロフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(2−ニトロフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((2−NO2 )Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):482(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.79(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.84(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、4.28(1H,d,J=5.5Hz)、4.3
9(1H,t,J=6.1Hz)、4.52(1H,d
d,J=9.8,5.5Hz)、7.14(1H,dd
d,J=8.5,1.2,1.2Hz)、7.60(1
H,ddd,J=8.5,1.2,1.2Hz)、8.
12(1H,dd,J=8.5,1.2Hz)、8.3
3(1H,dd,J=8.5,1.2Hz)。
【0148】実施例62 N−(4−ブロモフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((4−Br)Ph−
NHCO−SLV)の調製 4−ブロモフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(4−ブロモフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((4−Br)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):515(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.72(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.85(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.28(1H,d,J=6.1Hz)、4.3
7(1H,t,J=5.5Hz)、4.51(1H,d
d,J=9.8,4.9Hz)、7.31(2H,d,
J=8.5Hz)、7.36(2H,d,J=8.5H
z)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((4−Br)Ph−
NHCO−SLV)の調製 4−ブロモフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(4−ブロモフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((4−Br)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):515(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.72(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.85(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.28(1H,d,J=6.1Hz)、4.3
7(1H,t,J=5.5Hz)、4.51(1H,d
d,J=9.8,4.9Hz)、7.31(2H,d,
J=8.5Hz)、7.36(2H,d,J=8.5H
z)。
【0149】実施例63 N−(4−エトキシカルボニルフェニル)アミノカルボ
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((4−
EtOCO)Ph−NHCO−SLV)の調製 4−エトキシカルボニルフェニルイソシアネートを用
い、実施例54と同様に反応を行ない、N−(4−エト
キシカルボニルフェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン((4−EtOCO)P
h−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):509(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.37(3H,t,6.7Hz)、1.6−
1.75(3H,m)、2.15(1H,m)、3.7
5(1H,dd,J=10.4,5.5Hz)、3.8
6(1H,dd,J=10.4,5.5Hz)、4.3
0(3H,m)、4.39(1H,m)、4.52(1
H,m)、7.48(2H,d,J=8.6Hz)、
7.90(2H,d,J=8.6Hz)。
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((4−
EtOCO)Ph−NHCO−SLV)の調製 4−エトキシカルボニルフェニルイソシアネートを用
い、実施例54と同様に反応を行ない、N−(4−エト
キシカルボニルフェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン((4−EtOCO)P
h−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):509(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.37(3H,t,6.7Hz)、1.6−
1.75(3H,m)、2.15(1H,m)、3.7
5(1H,dd,J=10.4,5.5Hz)、3.8
6(1H,dd,J=10.4,5.5Hz)、4.3
0(3H,m)、4.39(1H,m)、4.52(1
H,m)、7.48(2H,d,J=8.6Hz)、
7.90(2H,d,J=8.6Hz)。
【0150】実施例64 N−(3−フルオロフェニル)アミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−F)Ph−
NHCO−SLV)の調製 3−フルオロフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(3−フルオロフェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン((3−F)Ph−NHCO−SLV)を得
た。 FAB−MS(m/z):455(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.72(1H,dd,J=11.0,6.1H
z)、3.86(1H,dd,J=11.0,5.5H
z)、4.27(1H,br d,J=5.5Hz)、
4.37(1H,t,J=5.5Hz)、4.51(1
H,dd,J=9.8,4.9Hz)、6.67(1
H,dd,J=7.9,6.7Hz)、7.00(1
H,d,J=7.9Hz)、7.21(1H,dd,J
=11.6,6.7Hz)、7.35(1H,d,J=
11.6Hz)。
セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−F)Ph−
NHCO−SLV)の調製 3−フルオロフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(3−フルオロフェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン((3−F)Ph−NHCO−SLV)を得
た。 FAB−MS(m/z):455(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.72(1H,dd,J=11.0,6.1H
z)、3.86(1H,dd,J=11.0,5.5H
z)、4.27(1H,br d,J=5.5Hz)、
4.37(1H,t,J=5.5Hz)、4.51(1
H,dd,J=9.8,4.9Hz)、6.67(1
H,dd,J=7.9,6.7Hz)、7.00(1
H,d,J=7.9Hz)、7.21(1H,dd,J
=11.6,6.7Hz)、7.35(1H,d,J=
11.6Hz)。
【0151】実施例65 N−(3−メトキシフェニル)アミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−MeO)P
h−NHCO−SLV)の調製 3−メトキシフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(3−メトキシフェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン((3−MeO)Ph−NHCO−SLV)を
得た。 FAB−MS(m/z):467(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.73(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.76(3H,s)、3.85(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,b
r)、4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.5
2(1H,dd,J=9.8,5.5Hz)、6.55
(1H,dd,J=7.9,1.8Hz)、6.83
(1H,d,J=7.9Hz)、7.12(2H,
m)。
セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−MeO)P
h−NHCO−SLV)の調製 3−メトキシフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(3−メトキシフェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン((3−MeO)Ph−NHCO−SLV)を
得た。 FAB−MS(m/z):467(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.73(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.76(3H,s)、3.85(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,b
r)、4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.5
2(1H,dd,J=9.8,5.5Hz)、6.55
(1H,dd,J=7.9,1.8Hz)、6.83
(1H,d,J=7.9Hz)、7.12(2H,
m)。
【0152】実施例66 N−(3−メチルフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((3−Me)Ph−
NHCO−SLV)の調製 3−メチルフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(3−メチルフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((3−Me)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):451(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、2.28(3H,s)、3.70(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.85(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,b
r)、4.37(1H,t,J=5.5Hz)、4.5
2(1H,dd,J=9.7,5.5Hz)、6.79
(1H,d,J=7.9Hz)、7.12(2H,
m)、7.12(1H,s)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((3−Me)Ph−
NHCO−SLV)の調製 3−メチルフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(3−メチルフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((3−Me)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):451(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、2.28(3H,s)、3.70(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.85(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,b
r)、4.37(1H,t,J=5.5Hz)、4.5
2(1H,dd,J=9.7,5.5Hz)、6.79
(1H,d,J=7.9Hz)、7.12(2H,
m)、7.12(1H,s)。
【0153】実施例67 N−(4−エチルフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((4−Et)Ph−
NHCO−SLV)の調製 4−エチルフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(4−エチルフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((4−Et)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):465(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.19(3H,t,J=7.3Hz)、1.6
−1.8(3H,m)、2.15(1H,m)、3.7
2(1H,dd,J=11.0,6.1Hz)、3.8
5(1H,dd,J=11.0,4.9Hz)、4.2
7(1H,br)、4.38(1H,t,J=5.5H
z)、4.51(1H,dd,J=9.8,5.5H
z)、7.08(2H,d,J=8.5Hz)、7.2
5(2H,d,J=8.5Hz)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((4−Et)Ph−
NHCO−SLV)の調製 4−エチルフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(4−エチルフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((4−Et)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):465(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.19(3H,t,J=7.3Hz)、1.6
−1.8(3H,m)、2.15(1H,m)、3.7
2(1H,dd,J=11.0,6.1Hz)、3.8
5(1H,dd,J=11.0,4.9Hz)、4.2
7(1H,br)、4.38(1H,t,J=5.5H
z)、4.51(1H,dd,J=9.8,5.5H
z)、7.08(2H,d,J=8.5Hz)、7.2
5(2H,d,J=8.5Hz)。
【0154】実施例68 N−(2−イソプロピルフェニル)アミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((2−iP
r)Ph−NHCO−SLV)の調製 2−イソプロピルフェニルイソシアネートを用い、実施
例54と同様に反応を行い、N−(2−イソプロピルフ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン((2−iPr)Ph−NHCO−SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):479(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.22(6H,d,J=6.7Hz)、1.6
−1.8(3H,m)、2.15(1H,m)、3.1
8(1H,m)、3.72(1H,dd,J=11.
0,6.1Hz)、3.84(1H,dd,J=11.
0,5.5Hz)、4.29(1H,m)、4.39
(1H,t,J=5.5Hz)、4.53(1H,
m)、7.13(2H,m)、7.29(1H,m)、
7.40(1H,m)。
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((2−iP
r)Ph−NHCO−SLV)の調製 2−イソプロピルフェニルイソシアネートを用い、実施
例54と同様に反応を行い、N−(2−イソプロピルフ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン((2−iPr)Ph−NHCO−SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):479(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.22(6H,d,J=6.7Hz)、1.6
−1.8(3H,m)、2.15(1H,m)、3.1
8(1H,m)、3.72(1H,dd,J=11.
0,6.1Hz)、3.84(1H,dd,J=11.
0,5.5Hz)、4.29(1H,m)、4.39
(1H,t,J=5.5Hz)、4.53(1H,
m)、7.13(2H,m)、7.29(1H,m)、
7.40(1H,m)。
【0155】実施例69 N−(2,5−ジメトキシフェニル)アミノカルボニル
−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((2,5−
(MeO)2 )Ph−NHCO−SLV)の調製 2,5−ジメトキシフェニルイソシアネートを用い、実
施例54と同様に反応を行ない、N−(2,5−ジメト
キシフェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン((2、5−(MeO)2 )Ph−
NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):519(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.93(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.72(3H,s)、3.75(1H,m)、
3.82(3H,s)、3.85(1H,m)、4.2
7(1H,m)、4.38(1H,t,J=5.5H
z)、4.51(1H,dd,J=9.8,4.9H
z)、6.49(1H,dd,J=9.2,3.1H
z)、6.84(1H,d,J=9.2Hz)、7.7
0(1H,d,J=3.1Hz)。
−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((2,5−
(MeO)2 )Ph−NHCO−SLV)の調製 2,5−ジメトキシフェニルイソシアネートを用い、実
施例54と同様に反応を行ない、N−(2,5−ジメト
キシフェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン((2、5−(MeO)2 )Ph−
NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):519(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.93(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.72(3H,s)、3.75(1H,m)、
3.82(3H,s)、3.85(1H,m)、4.2
7(1H,m)、4.38(1H,t,J=5.5H
z)、4.51(1H,dd,J=9.8,4.9H
z)、6.49(1H,dd,J=9.2,3.1H
z)、6.84(1H,d,J=9.2Hz)、7.7
0(1H,d,J=3.1Hz)。
【0156】実施例70 N−(3−シアノフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン((3−CN)Ph−
NHCO−SLV)の調製 3−シアノフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(3−シアノフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((3−CN)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):484(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.75(1H,dd,J=11.0,6.1H
z)、3.86(1H,dd,J=11.0,5.5H
z)、4.29(1H,d,J=6.1Hz)、4.3
8(1H,t,J=5.5Hz)、4.52(1H,d
d,J=9.8,4.9Hz)、7.30(1H,d
d,J=9.2,1.2Hz)、7.41(1H,t,
J=7.9Hz)、7.54(1H,m)、7.90
(1H,m)。
リル−L−ロイシル−L−バリン((3−CN)Ph−
NHCO−SLV)の調製 3−シアノフェニルイソシアネートを用い、実施例54
と同様に反応を行ない、N−(3−シアノフェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン((3−CN)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):484(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.75(1H,dd,J=11.0,6.1H
z)、3.86(1H,dd,J=11.0,5.5H
z)、4.29(1H,d,J=6.1Hz)、4.3
8(1H,t,J=5.5Hz)、4.52(1H,d
d,J=9.8,4.9Hz)、7.30(1H,d
d,J=9.2,1.2Hz)、7.41(1H,t,
J=7.9Hz)、7.54(1H,m)、7.90
(1H,m)。
【0157】実施例71 N−(3−メトキシカルボニルアミノフェニル)アミノ
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
((3−MeOCONH)Ph−NHCO−SLV)の
調製 3−メトキシカルボニルアミノフェニルイソシアネート
を用い、実施例54と同様に反応を行ない、N−(3−
メトキシカルボニルアミノフェニル)アミノカルボニル
−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−Me
OCONH)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):532(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.72(3H,s)、3.73(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.85(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.27(1H,b
r)、4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.4
9(1H,dd,J=9.8,4.9Hz)、7.08
(2H,m)、7.15(1H,t,J=7.9H
z)、7.50(1H,s)。
カルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン
((3−MeOCONH)Ph−NHCO−SLV)の
調製 3−メトキシカルボニルアミノフェニルイソシアネート
を用い、実施例54と同様に反応を行ない、N−(3−
メトキシカルボニルアミノフェニル)アミノカルボニル
−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−Me
OCONH)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):532(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.72(3H,s)、3.73(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.85(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.27(1H,b
r)、4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.4
9(1H,dd,J=9.8,4.9Hz)、7.08
(2H,m)、7.15(1H,t,J=7.9H
z)、7.50(1H,s)。
【0158】実施例72 N−(3−トリフルオロメチルフェニル)アミノカルボ
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−
CF3 )Ph−NHCO−SLV)の調製 3−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを用
い、実施例54と同様に反応を行ない、N−(3−トリ
フルオロメチルフェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン((3−CF3 )Ph−
NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):527(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.75(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.87(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.29(1H,d,J=5.5Hz)、4.3
9(1H,t,J=5.5Hz)、4.52(1H,d
d,J=9.8,4.9Hz)、7.24(1H,d,
J=7.9Hz)、7.41(1H,t,J=7.9H
z)、7.51(1H,d,J=7.9Hz)、7.8
4(1H,d,J=7.9Hz)。
ニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−
CF3 )Ph−NHCO−SLV)の調製 3−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを用
い、実施例54と同様に反応を行ない、N−(3−トリ
フルオロメチルフェニル)アミノカルボニル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン((3−CF3 )Ph−
NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):527(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.75(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.87(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.29(1H,d,J=5.5Hz)、4.3
9(1H,t,J=5.5Hz)、4.52(1H,d
d,J=9.8,4.9Hz)、7.24(1H,d,
J=7.9Hz)、7.41(1H,t,J=7.9H
z)、7.51(1H,d,J=7.9Hz)、7.8
4(1H,d,J=7.9Hz)。
【0159】実施例73 N−1−ナフチルアミノカルボニル−L−セリル−L−
ロイシル−L−バリン(1−Nap−NHCO−SL
V)の調製 1−ナフチルイソシアネートを用い、実施例54と同様
に反応を行ない、N−1−ナフチルアミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(1−Nap−
NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):509(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.78(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.90(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.28(1H,br)、4.45(1H,t,
J=5.5Hz)、4.53(1H,dd,J=9.
8,5.5Hz)、7.43(1H,dd,J=8.
5,7.3Hz)、7.50(2H,m)、7.66
(1H,d,J=8.5Hz)、7.72(1H,d,
J=7.3Hz)、7.86(1H,d,J=7.3H
z)、8.05(1H,d,J=7.7Hz)。
ロイシル−L−バリン(1−Nap−NHCO−SL
V)の調製 1−ナフチルイソシアネートを用い、実施例54と同様
に反応を行ない、N−1−ナフチルアミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(1−Nap−
NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):509(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、3.78(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.90(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.28(1H,br)、4.45(1H,t,
J=5.5Hz)、4.53(1H,dd,J=9.
8,5.5Hz)、7.43(1H,dd,J=8.
5,7.3Hz)、7.50(2H,m)、7.66
(1H,d,J=8.5Hz)、7.72(1H,d,
J=7.3Hz)、7.86(1H,d,J=7.3H
z)、8.05(1H,d,J=7.7Hz)。
【0160】実施例74 N−(3,5−ジニトロフェニル)アミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((3,5−
(NO2 )2 )Ph−NHCO−SLV)の調製 3,5−ジニトロフェニルイソシアネートを用い、実施
例54と同様に反応を行ない、N−(3,5−ジニトロ
フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン((3,5−(NO2 )2 )Ph−NH
CO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):549(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.78(1H,dd,J=11.0,6.1H
z)、3.89(1H,dd,J=11.0,5.5H
z)、4.29(1H,m)、4.42(1H,t,J
=5.5Hz)、4.54(1H,m)、8.54(1
H,t,J=1.8Hz)、8.68(2H,d,J=
1.8Hz)。
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((3,5−
(NO2 )2 )Ph−NHCO−SLV)の調製 3,5−ジニトロフェニルイソシアネートを用い、実施
例54と同様に反応を行ない、N−(3,5−ジニトロ
フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン((3,5−(NO2 )2 )Ph−NH
CO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):549(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.16(1H,
m)、3.78(1H,dd,J=11.0,6.1H
z)、3.89(1H,dd,J=11.0,5.5H
z)、4.29(1H,m)、4.42(1H,t,J
=5.5Hz)、4.54(1H,m)、8.54(1
H,t,J=1.8Hz)、8.68(2H,d,J=
1.8Hz)。
【0161】実施例75 N−(3−アセチルフェニル)アミノカルボニル−L−
セリル−L−ロイシル−L−バリン(3−Ac)Ph−
NHCO−SLV)の調製 3−アセチルフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(3−アセチルフェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン((3−Ac)Ph−NHCO−SLV)を得
た。 FAB−MS(m/z):501(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、2.58(3H,s)、3.75(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.87(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,d,J
=6.1Hz)、4.40(1H,t,J=5.5H
z)、4.53(1H,dd,J=9.8,4.9H
z)、7.38(1H,t,J=7.9Hz)、7.6
0(2H,overlapped)、8.03(1H,s)。
セリル−L−ロイシル−L−バリン(3−Ac)Ph−
NHCO−SLV)の調製 3−アセチルフェニルイソシアネートを用い、実施例5
4と同様に反応を行ない、N−(3−アセチルフェニ
ル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L
−バリン((3−Ac)Ph−NHCO−SLV)を得
た。 FAB−MS(m/z):501(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.6−1.8(3H,m)、2.15(1H,
m)、2.58(3H,s)、3.75(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.87(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,d,J
=6.1Hz)、4.40(1H,t,J=5.5H
z)、4.53(1H,dd,J=9.8,4.9H
z)、7.38(1H,t,J=7.9Hz)、7.6
0(2H,overlapped)、8.03(1H,s)。
【0162】実施例76 N−(4−イソプロピルフェニル)アミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(4−iPr)
Ph−NHCO−SLV)の調製 4−イソプロピルフェニルイソシアネートを用い、実施
例54と同様に反応を行ない、N−(4−イソプロピル
フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン((4−iPr)Ph−NHCO−SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):501(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.21(6H,d,J=6.7Hz)、1.6
−1.8(3H,m)、2.15(1H,m)、2.8
4(1H,m)、3.73(1H,dd,J=10.
4,6.1Hz)、3.85(1H,dd,J=10.
4,5.5Hz)、4.27(1H,d,J=6.1H
z)、4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.5
2(1H,dd,J=9.7,5.5Hz)、7.11
(2H,d,J=8.5Hz)、7.26(2H,d,
J=8.5Hz)。
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(4−iPr)
Ph−NHCO−SLV)の調製 4−イソプロピルフェニルイソシアネートを用い、実施
例54と同様に反応を行ない、N−(4−イソプロピル
フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン((4−iPr)Ph−NHCO−SL
V)を得た。 FAB−MS(m/z):501(M+Na+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.95(12H,
m)、1.21(6H,d,J=6.7Hz)、1.6
−1.8(3H,m)、2.15(1H,m)、2.8
4(1H,m)、3.73(1H,dd,J=10.
4,6.1Hz)、3.85(1H,dd,J=10.
4,5.5Hz)、4.27(1H,d,J=6.1H
z)、4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.5
2(1H,dd,J=9.7,5.5Hz)、7.11
(2H,d,J=8.5Hz)、7.26(2H,d,
J=8.5Hz)。
【0163】実施例77 N−(3−(2−カルボキシベンズアミド)フェニル)
アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バ
リン(3−(Pht−NH)Ph−NHCO−SLV)
の調製 実施例46の中間体として得られるN−(3−アミノフ
ェニル)アミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン−t−ブチルエステルと
フタル酸モノt−ブチルエステルとを実施例22と同様
の方法により縮合した後、TFAで処理することによ
り、目的とするN−(3−(2−カルボキシベンズアミ
ド)フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン(3−(Pht−NH)Ph−NH
CO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):600(MH+ )。1 H−NMR(δ、DMSO−d6 ):0.88(12
H,m)、1.50(2H,m)、1.64(1H,
m)、2.04(1H,m)、3.49(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.66(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.09(1H,m)、
4.27(1H,m)、4.40(1H,m)、6.4
1(1H,d,J=7.3Hz)、7.13(1H,
t,J=7.9Hz)、7.22(1H,t,J=8.
5Hz)、7.5−7.7(3H,m)、7.71(1
H,s)、7.86(2H,t,J=7.0Hz)、
8.09(1H,d,J=7.9Hz)、8.84(1
H,s)、10.24(1H,s)。
アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バ
リン(3−(Pht−NH)Ph−NHCO−SLV)
の調製 実施例46の中間体として得られるN−(3−アミノフ
ェニル)アミノカルボニル−O−t−ブチル−L−セリ
ル−L−ロイシル−L−バリン−t−ブチルエステルと
フタル酸モノt−ブチルエステルとを実施例22と同様
の方法により縮合した後、TFAで処理することによ
り、目的とするN−(3−(2−カルボキシベンズアミ
ド)フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン(3−(Pht−NH)Ph−NH
CO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):600(MH+ )。1 H−NMR(δ、DMSO−d6 ):0.88(12
H,m)、1.50(2H,m)、1.64(1H,
m)、2.04(1H,m)、3.49(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.66(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.09(1H,m)、
4.27(1H,m)、4.40(1H,m)、6.4
1(1H,d,J=7.3Hz)、7.13(1H,
t,J=7.9Hz)、7.22(1H,t,J=8.
5Hz)、7.5−7.7(3H,m)、7.71(1
H,s)、7.86(2H,t,J=7.0Hz)、
8.09(1H,d,J=7.9Hz)、8.84(1
H,s)、10.24(1H,s)。
【0164】実施例78 N−(3−フタルイミドフェニル)アミノカルボニル−
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−Ph
N)−Ph−NHCO−SLV)の調製 実施例77の反応は、N−(3−(2−カルボキシベン
ズアミド)フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−
L−ロイシル−L−バリン(3−(Pht−NH)Ph
−NHCO−SLV)以外に、N−(3−フタルイミド
フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン((3−PhN)−Ph−NHCO−S
LV)を生成物として与えた。。 FAB−MS(m/z):582(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.65−1.75(3H,m)、2.15(1
H,m)、3.73(1H,dd,J=10.4,5.
5Hz)、3.86(1H,dd,J=10.4,5.
5Hz)、4.27(1H,d,J=6.1Hz)、
4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.51(1
H,dd,J=9.8,5.5Hz)、7.05(1
H,dt,J=7.3,2.0Hz)、7.40(2
H,m)、7.54(1H,t,J=2.4Hz)、
7.87(1H,dd,J=5.5,3.1Hz)、
7.95(1H,dd,J=5.5,3.1Hz)。
L−セリル−L−ロイシル−L−バリン((3−Ph
N)−Ph−NHCO−SLV)の調製 実施例77の反応は、N−(3−(2−カルボキシベン
ズアミド)フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−
L−ロイシル−L−バリン(3−(Pht−NH)Ph
−NHCO−SLV)以外に、N−(3−フタルイミド
フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシ
ル−L−バリン((3−PhN)−Ph−NHCO−S
LV)を生成物として与えた。。 FAB−MS(m/z):582(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.65−1.75(3H,m)、2.15(1
H,m)、3.73(1H,dd,J=10.4,5.
5Hz)、3.86(1H,dd,J=10.4,5.
5Hz)、4.27(1H,d,J=6.1Hz)、
4.38(1H,t,J=5.5Hz)、4.51(1
H,dd,J=9.8,5.5Hz)、7.05(1
H,dt,J=7.3,2.0Hz)、7.40(2
H,m)、7.54(1H,t,J=2.4Hz)、
7.87(1H,dd,J=5.5,3.1Hz)、
7.95(1H,dd,J=5.5,3.1Hz)。
【0165】実施例79 N−(3−(3−カルボキシベンズアミド)フェニル)
アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バ
リン(3−(Ipht−NH)Ph−NHCO−SL
V)の調製 実施例77のフタル酸モノt−ブチルエステルの代わり
にイソフタル酸モノメチルエステルを用い、同様に縮合
した後、アルカリ加水分解、続いてTFA処理すること
によってN−(3−(3−カルボキシベンズアミド)フ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(3−(Ipht−NH)Ph−NHCO
−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):600(MH+ )。1 H−NMR(δ、DMSO−d6 ):0.86(12
H,m)、1.52(2H,m)、1.63(1H,
m)、2.03(1H,m)、3.50(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.66(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.09(1H,dd,
J=8.5,6.1Hz)、4.28(1H,m)、
4.40(1H,m)、6.43(1H,d,J=8H
z)、7.19(2H,m)、7.32(1H,d,J
=7.9Hz)、7.65(1H,t,J=7.9H
z)、7.84(2H,overlapped)、8.11(2
H,overlapped)、8.17(1H,d,J=7.9H
z)、8.50(1H,s)、8.85(1H,s)、
10.35(1H,s)。
アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バ
リン(3−(Ipht−NH)Ph−NHCO−SL
V)の調製 実施例77のフタル酸モノt−ブチルエステルの代わり
にイソフタル酸モノメチルエステルを用い、同様に縮合
した後、アルカリ加水分解、続いてTFA処理すること
によってN−(3−(3−カルボキシベンズアミド)フ
ェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル
−L−バリン(3−(Ipht−NH)Ph−NHCO
−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):600(MH+ )。1 H−NMR(δ、DMSO−d6 ):0.86(12
H,m)、1.52(2H,m)、1.63(1H,
m)、2.03(1H,m)、3.50(1H,dd,
J=10.4,6.1Hz)、3.66(1H,dd,
J=10.4,5.5Hz)、4.09(1H,dd,
J=8.5,6.1Hz)、4.28(1H,m)、
4.40(1H,m)、6.43(1H,d,J=8H
z)、7.19(2H,m)、7.32(1H,d,J
=7.9Hz)、7.65(1H,t,J=7.9H
z)、7.84(2H,overlapped)、8.11(2
H,overlapped)、8.17(1H,d,J=7.9H
z)、8.50(1H,s)、8.85(1H,s)、
10.35(1H,s)。
【0166】実施例80 N−(3−(4−カルボキシベンズアミド)フェニル)
アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バ
リン(3−(Tpht−NH)Ph−NHCO−SL
V)の調製 テレフタル酸モノメチルエステルを用い、実施例79と
同様に反応を行いN−(3−(4−カルボキシベンズア
ミド)フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−
ロイシル−L−バリン(3−(Tpht−NH)Ph−
NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):600(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.55−1.70(3H,m)、2.15(1
H,m)、3.74(1H,dd,J=11.0,6.
1Hz)、3.86(1H,dd,J=11.0,5.
5Hz)、4.29(1H,m)、4.40(1H,
t,J=5.5Hz)、4.53(1H,m)、7.2
4(2H,m)、7.33(1H,m)、7.79(1
H,s)、7.99(2H,d,J=7.9Hz)、
8.14(2H,d,J=7.9Hz)。
アミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バ
リン(3−(Tpht−NH)Ph−NHCO−SL
V)の調製 テレフタル酸モノメチルエステルを用い、実施例79と
同様に反応を行いN−(3−(4−カルボキシベンズア
ミド)フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−
ロイシル−L−バリン(3−(Tpht−NH)Ph−
NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):600(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.55−1.70(3H,m)、2.15(1
H,m)、3.74(1H,dd,J=11.0,6.
1Hz)、3.86(1H,dd,J=11.0,5.
5Hz)、4.29(1H,m)、4.40(1H,
t,J=5.5Hz)、4.53(1H,m)、7.2
4(2H,m)、7.33(1H,m)、7.79(1
H,s)、7.99(2H,d,J=7.9Hz)、
8.14(2H,d,J=7.9Hz)。
【0167】実施例81 N−(3−(4−カルボキシブタナミド)フェニル)ア
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン(3−(HOCO(CH2 )3 −CONH)Ph−N
HCO−SLV)の調製 グルタル酸モノエチルエステルを用い、実施例79と同
様に反応を行いN−(3−(4−カルボキシブタナミ
ド)フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン(3−(HOCO(CH2 )3 −C
ONH)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):566(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.60−1.75(3H,m)、1.96(2
H,m)、2.15(1H,m)、2.40(4H,
m)、3.72(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.85(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.28(1H,m)、4.38(1H,t,J
=5.5Hz)、4.50(1H,dd,J=9.7,
4.9Hz)、7.17(3H,m)、7.61(1
H,s)。
ミノカルボニル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリ
ン(3−(HOCO(CH2 )3 −CONH)Ph−N
HCO−SLV)の調製 グルタル酸モノエチルエステルを用い、実施例79と同
様に反応を行いN−(3−(4−カルボキシブタナミ
ド)フェニル)アミノカルボニル−L−セリル−L−ロ
イシル−L−バリン(3−(HOCO(CH2 )3 −C
ONH)Ph−NHCO−SLV)を得た。 FAB−MS(m/z):566(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.94(12H,
m)、1.60−1.75(3H,m)、1.96(2
H,m)、2.15(1H,m)、2.40(4H,
m)、3.72(1H,dd,J=10.4,6.1H
z)、3.85(1H,dd,J=10.4,5.5H
z)、4.28(1H,m)、4.38(1H,t,J
=5.5Hz)、4.50(1H,dd,J=9.7,
4.9Hz)、7.17(3H,m)、7.61(1
H,s)。
【0168】実施例82 N−(3−テトラデカナミドフェニル)アミノカルボニ
ル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(3−CH
3 (CH2 )12−CONH)Ph−NHCO−SLV)
の調製 実施例77のフタル酸モノt−ブチルエステルの代わり
に、ミリスチン酸を用いて同様の反応を行いN−(3−
テトラデカナミドフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン(3−(CH3 (CH
2 )12−CONH)Ph−NHCO−SLV) FAB−MS(m/z):662(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.89(3H,
t,J=7.3Hz)、0.95(12H,m)、1.
25−1.40(20H,m)、1.60−1.75
(5H,m)、2.15(1H,m)、2.34(2
H,t,J=7.3Hz)、3.72(1H,dd,J
=10.4,6.1Hz)、3.85(1H,dd,J
=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,d,J=
5.5Hz)、4.39(1H,t,J=5.5H
z)、4.51(1H,dd,J=9.8,4.9H
z)、7.16(3H,m)、7.62(1H,s)。
ル−L−セリル−L−ロイシル−L−バリン(3−CH
3 (CH2 )12−CONH)Ph−NHCO−SLV)
の調製 実施例77のフタル酸モノt−ブチルエステルの代わり
に、ミリスチン酸を用いて同様の反応を行いN−(3−
テトラデカナミドフェニル)アミノカルボニル−L−セ
リル−L−ロイシル−L−バリン(3−(CH3 (CH
2 )12−CONH)Ph−NHCO−SLV) FAB−MS(m/z):662(MH+ )。1 H−NMR(δ、CD3 OD):0.89(3H,
t,J=7.3Hz)、0.95(12H,m)、1.
25−1.40(20H,m)、1.60−1.75
(5H,m)、2.15(1H,m)、2.34(2
H,t,J=7.3Hz)、3.72(1H,dd,J
=10.4,6.1Hz)、3.85(1H,dd,J
=10.4,5.5Hz)、4.28(1H,d,J=
5.5Hz)、4.39(1H,t,J=5.5H
z)、4.51(1H,dd,J=9.8,4.9H
z)、7.16(3H,m)、7.62(1H,s)。
【169】実施例83 インビトロでのFas と PTP-BASの結合阻害 実施例32の方法に従い、 SLVのN末端修飾体(10
μM)のインビトロFas/PTP−BASの結合阻害
活性を測定した。第6表にN末端修飾体によるインビト
ロ結合阻害活性を示す。第6表 インビトロでのFas と PTP-BASの結合阻害 被検物質 阻害率(%) 実施例45 48.7 実施例46 61.1 実施例47 55.9 実施例48 47.8 実施例49 76.8 実施例50 66.6 実施例51 55.9 実施例52 75.6 実施例53 60.8 実施例54 46.8 実施例55 30.5 実施例56 41.1 実施例57 39.9 実施例58 43.4 実施例59 25.8 実施例60 26.9 実施例61 49.1 実施例62 18.6 実施例63 30.6 実施例64 37.6 実施例65 32.9 実施例66 39.3 実施例67 48.8 実施例68 21.7 実施例69 23.0 実施例70 21.9 実施例71 49.4 実施例72 28.7 実施例73 28.4 実施例74 18.3 実施例75 30.4 実施例76 28.1 実施例77 63.2 実施例78 67.2 実施例79 68.3 実施例80 74.7 実施例81 67.5 実施例82 36.0 Ph−NHCO−SLV 45.9
μM)のインビトロFas/PTP−BASの結合阻害
活性を測定した。第6表にN末端修飾体によるインビト
ロ結合阻害活性を示す。第6表 インビトロでのFas と PTP-BASの結合阻害 被検物質 阻害率(%) 実施例45 48.7 実施例46 61.1 実施例47 55.9 実施例48 47.8 実施例49 76.8 実施例50 66.6 実施例51 55.9 実施例52 75.6 実施例53 60.8 実施例54 46.8 実施例55 30.5 実施例56 41.1 実施例57 39.9 実施例58 43.4 実施例59 25.8 実施例60 26.9 実施例61 49.1 実施例62 18.6 実施例63 30.6 実施例64 37.6 実施例65 32.9 実施例66 39.3 実施例67 48.8 実施例68 21.7 実施例69 23.0 実施例70 21.9 実施例71 49.4 実施例72 28.7 実施例73 28.4 実施例74 18.3 実施例75 30.4 実施例76 28.1 実施例77 63.2 実施例78 67.2 実施例79 68.3 実施例80 74.7 実施例81 67.5 実施例82 36.0 Ph−NHCO−SLV 45.9
【0170】実施例84 Ac−SLVのマイクロインジェクションによる大腸癌
株への細胞死の誘導(その2) 直径35mmのプラスティックシャーレ中にマイクログ
リッドカバースリップ(セロケイト、エッペンドルフ
社)を固定し、このシャーレ中で2mlの培養液(10
%FCSを含むRPMI1640メディウム、日水製薬
社)を用いて1x105 個のヒト大腸癌細胞DLD−1
を24時間、37℃、5%炭酸ガスの条件下で培養し
た。マイクログリッドカバースリップに接着した細胞
に、マイクロマニュピュレータ(エッペンドルフ社)、
マイクロインジェクター(エッペンドルフ社)、および
ガラス針(フェムトチップ、エッペンドルフ社)を用
い、注入圧力50hPa、注入時間0.4秒の条件で
0.1%FITC−デキストランを含むK−PBS中で
100mMに調製したAc−SLV、Ac−SLYもし
くはコントロールとしてK−PBSのみをそれぞれ50
から100個の細胞に注入した。なお、抗Fas抗体
(CH−11)処理細胞では、マイクロインジェクショ
ン直前に500ng/mlのCH−11をシャーレに添
加した。マイクロインジェクションの16から20時間
後に1%Hoechst33342を含むPBSで核を
染色し、写真撮影した。FITCで染色された細胞の
内、位相差顕微鏡像およびHoechst33342染
色による核の形態変化によりアポトーシスを起こしてい
る細胞を判定し、細胞数を数えた。第7表に示すとお
り、癌細胞内に注入されたAc- SLVが抗Fas抗体
に対する癌細胞の感受性を高め、癌細胞に細胞死を誘導
することが示された。 第7表 アポトーシスを起こした細胞(%)抗Fas抗体(CH-11) Ac−SLV Ac−SLY K−PBSのみ 0 ng/ml 21.7 21.3 23.0 500 ng/ml 49.8 24.8 23.4
株への細胞死の誘導(その2) 直径35mmのプラスティックシャーレ中にマイクログ
リッドカバースリップ(セロケイト、エッペンドルフ
社)を固定し、このシャーレ中で2mlの培養液(10
%FCSを含むRPMI1640メディウム、日水製薬
社)を用いて1x105 個のヒト大腸癌細胞DLD−1
を24時間、37℃、5%炭酸ガスの条件下で培養し
た。マイクログリッドカバースリップに接着した細胞
に、マイクロマニュピュレータ(エッペンドルフ社)、
マイクロインジェクター(エッペンドルフ社)、および
ガラス針(フェムトチップ、エッペンドルフ社)を用
い、注入圧力50hPa、注入時間0.4秒の条件で
0.1%FITC−デキストランを含むK−PBS中で
100mMに調製したAc−SLV、Ac−SLYもし
くはコントロールとしてK−PBSのみをそれぞれ50
から100個の細胞に注入した。なお、抗Fas抗体
(CH−11)処理細胞では、マイクロインジェクショ
ン直前に500ng/mlのCH−11をシャーレに添
加した。マイクロインジェクションの16から20時間
後に1%Hoechst33342を含むPBSで核を
染色し、写真撮影した。FITCで染色された細胞の
内、位相差顕微鏡像およびHoechst33342染
色による核の形態変化によりアポトーシスを起こしてい
る細胞を判定し、細胞数を数えた。第7表に示すとお
り、癌細胞内に注入されたAc- SLVが抗Fas抗体
に対する癌細胞の感受性を高め、癌細胞に細胞死を誘導
することが示された。 第7表 アポトーシスを起こした細胞(%)抗Fas抗体(CH-11) Ac−SLV Ac−SLY K−PBSのみ 0 ng/ml 21.7 21.3 23.0 500 ng/ml 49.8 24.8 23.4
【0171】実施例85 IL−8で誘導される好中球遊走の抑制 IL−8によるヒト好中球の遊走に対する本発明化合物
(Ph−NHCO−TTL−OEt)の影響を、ケモタ
キシスチャンバーを用いて、下室へ移動してきた好中球
をカウントすることで評価した。ケモタキシスチャンバ
ーのフィルターはNeuro probe社製(ポアサ
イズ3μm )を用いた。好中球、IL−8、サンプルの
希釈等には0.1%BSAを含むRPMI培地を用い
た。下室に10-8MのIL−8を162μl 加え、上室
に好中球浮遊液100μl (106個)を入れた。37
℃で30分インキュベートし下室に移動した好中球をコー
ルターカウンターにてカウントした。サンプル無添加を
100%としたときの遊走率(%)を求めた。得られた
結果を次表に示す。 第8表 化合物濃度*(M) 遊走(%) 阻害率(%) 0 100 − 10-7 113.7 0 10-6 75.9 24.1 10-5 26.1 73.9 10-4 19.4 80.6 *化合物はPh−NHCO−TTL−OEtを使用
(Ph−NHCO−TTL−OEt)の影響を、ケモタ
キシスチャンバーを用いて、下室へ移動してきた好中球
をカウントすることで評価した。ケモタキシスチャンバ
ーのフィルターはNeuro probe社製(ポアサ
イズ3μm )を用いた。好中球、IL−8、サンプルの
希釈等には0.1%BSAを含むRPMI培地を用い
た。下室に10-8MのIL−8を162μl 加え、上室
に好中球浮遊液100μl (106個)を入れた。37
℃で30分インキュベートし下室に移動した好中球をコー
ルターカウンターにてカウントした。サンプル無添加を
100%としたときの遊走率(%)を求めた。得られた
結果を次表に示す。 第8表 化合物濃度*(M) 遊走(%) 阻害率(%) 0 100 − 10-7 113.7 0 10-6 75.9 24.1 10-5 26.1 73.9 10-4 19.4 80.6 *化合物はPh−NHCO−TTL−OEtを使用
【図1】FasのC末端15アミノ酸ペプチドによるイ
ンビトロのFas/PTP−BAS結合阻害を示すオー
トラジオグラムである。
ンビトロのFas/PTP−BAS結合阻害を示すオー
トラジオグラムである。
【図2】インビトロのFas/PTP−BASの結合に
およぼす長さの異なるFasのC末端ペプチドの影響を
示すグラフである。
およぼす長さの異なるFasのC末端ペプチドの影響を
示すグラフである。
【図3】Ac−SLVの各アミノ酸を他のL−アミノ酸
あるいはグリシンに置き換え、スキャンしたペプチド1
mM存在下におけるインビトロのFas/PTP−BA
S結合阻害を示すグラフである。
あるいはグリシンに置き換え、スキャンしたペプチド1
mM存在下におけるインビトロのFas/PTP−BA
S結合阻害を示すグラフである。
【図4】Ac−SLVのLを他のL−アミノ酸あるいは
グリシンに置き換え、スキャンしたペプチド0.1mM
の存在下におけるインビトロのFas/PTP−BAS
結合阻害を示すグラフである。
グリシンに置き換え、スキャンしたペプチド0.1mM
の存在下におけるインビトロのFas/PTP−BAS
結合阻害を示すグラフである。
【図5】Ac−SLVとAc−TLVのインビトロFa
s/PTP−BAS結合阻害の濃度依存性曲線を示すグ
ラフである。
s/PTP−BAS結合阻害の濃度依存性曲線を示すグ
ラフである。
【図6】D体、Nメチル体、還元体ペプチドのインビト
ロFas/PTP−BAS結合阻害活性を示すグラフで
ある。
ロFas/PTP−BAS結合阻害活性を示すグラフで
ある。
【図7】N末端修飾体のインビトロFas/PTP−B
AS結合阻害の濃度依存性曲線を示すグラフである。
AS結合阻害の濃度依存性曲線を示すグラフである。
【図8】C末端修飾体のインビトロFas/PTP−B
AS結合阻害活性を示すグラフである。
AS結合阻害活性を示すグラフである。
【図9】マイクロインジェクションによりヒト大腸癌D
LD−1細胞内に注入されたAc- SLVの細胞死誘導
作用を示す生物の形態の写真である。矢印は典型的なア
ポトーシス像を示す。
LD−1細胞内に注入されたAc- SLVの細胞死誘導
作用を示す生物の形態の写真である。矢印は典型的なア
ポトーシス像を示す。
【図10】Cyh- NHCO- SLV- OMe、Cyh
- NHCO- SLV- OEt、Ph- NHCO- SLV
- OMe、Ph- NHCO- SLV- OEtのヒト大腸
癌細胞DLD−1に対する細胞死誘導作用を示すグラフ
である。
- NHCO- SLV- OEt、Ph- NHCO- SLV
- OMe、Ph- NHCO- SLV- OEtのヒト大腸
癌細胞DLD−1に対する細胞死誘導作用を示すグラフ
である。
【図11】Ph- NHCO- SLV- OEtのヒト大腸
癌細胞DLD−1に対する細胞死誘導作用を示す生物の
形態の写真である。
癌細胞DLD−1に対する細胞死誘導作用を示す生物の
形態の写真である。
【図12】VIP依存的気管支の弛緩に対するPh- N
HCO- SLV- OEtの作用を示すグラフである。
HCO- SLV- OEtの作用を示すグラフである。
【図13】VIP依存的気管支の弛緩に対するPh- N
HCO- SLA- OEtの作用を示すグラフである。
HCO- SLA- OEtの作用を示すグラフである。
【図14】VIP依存的気管支の弛緩に対するPh- N
HCO- SLL- OEtの作用を示すグラフである。
HCO- SLL- OEtの作用を示すグラフである。
【図15】VIP依存的気管支の弛緩に対するPh- N
HCO- SLV- OHの作用を示すグラフである。
HCO- SLV- OHの作用を示すグラフである。
【図16】ISO依存的気管支の弛緩に対するPh- N
HCO- SLL- OEtの作用を示すグラフである。
HCO- SLL- OEtの作用を示すグラフである。
【図17】ISO依存的気管支の弛緩に対するPh- N
HCO- SLA- OEtの作用を示すグラフである。
HCO- SLA- OEtの作用を示すグラフである。
【図18】ISO依存的気管支の弛緩に対するPh- N
HCO- SLV- OEtの作用を示すグラフである。
HCO- SLV- OEtの作用を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤 英 治 群馬県高崎市宮原町3番地 麒麟麦酒株式 会社医薬探索研究所内 (72)発明者 上正原 勝 群馬県高崎市宮原町3番地 麒麟麦酒株式 会社医薬探索研究所内
Claims (41)
- 【請求項1】細胞内カルボキシ末端のアミノ酸配列が−
A1−A2−A3である細胞膜レセプターの機能を調節
する活性を有する、少なくとも3個のアミノ酸配列を長
さ方向に有し、−X−Y−Z(式中、X=A1もしくは
A1と同一分類に属するアミノ酸;Y=L−アミノ酸あ
るいはグリシン;Z=A3もしくはA3と同一分類に属
するアミノ酸)のカルボキシ末端配列を有するペプチ
ド、その生物学的安定性、細胞膜透過性、あるいは上記
調節活性が向上された該ペプチドの誘導体、およびそれ
らの薬学的に容認される塩。 - 【請求項2】−X−Y−Zの式中、A1がL−セリンあ
るいはL−スレオニンのとき、X=β位に水酸基あるい
はチオール基を有するアミノ酸、A1がL−セリンある
いはL−スレオニン以外のアミノ酸のとき、X=A1;
Y=L−アミノ酸あるいはグリシン;Z=A3もしくは
A3と同一分類に属するアミノ酸のカルボキシ末端配列
を有する、請求項1のペプチド、その誘導体、およびそ
れらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項3】−X−Y−Zの式中、A1がL−セリンあ
るいはL−スレオニンであるとき、X=β位に水酸基あ
るいはチオール基を有するアミノ酸;Y=L−アミノ酸
あるいはグリシン;Z=A3もしくはA3と同一分類に
属するアミノ酸のカルボキシ末端配列を有する、請求項
1のペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容
認される塩。 - 【請求項4】−X−Y−Zの式中、X=A1もしくはA
1と同一分類に属するアミノ酸;Y=L−アミノ酸ある
いはグリシン;Z=A3のカルボキシ末端配列を有す
る、請求項1のペプチド、その誘導体、およびそれらの
薬学的に容認される塩。 - 【請求項5】−X−Y−Zの式中、A1がL−セリンあ
るいはL−スレオニンのとき、X=β位に水酸基あるい
はチオール基を有するアミノ酸,A1がL−セリンある
いはL−スレオニン以外のアミノ酸のとき、X=A1;
Y=L−アミノ酸あるいはグリシン;Z=A3のカルボ
キシ末端配列を有する、請求項1のペプチド、その誘導
体、およびそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項6】−X−Y−Zの式中、A1がL−セリンあ
るいはL−スレオニンであるとき、X=β位に水酸基あ
るいはチオール基を有するアミノ酸;Y=L−アミノ酸
あるいはグリシン;Z=A3のカルボキシ末端配列を有
する、請求項1のペプチド、その誘導体、およびそれら
の薬学的に容認される塩。 - 【請求項7】−X−Y−Zの式中、X=A1;Y=L−
アミノ酸あるいはグリシン;Z=A3のカルボキシ末端
配列を有する、請求項1のペプチド、その誘導体、およ
びそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項8】−X−Y−Zの式中、X=A1;Y=
A2;Z=A3のカルボキシ末端配列を有する、請求項
1のペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容
認される塩。 - 【請求項9】細胞内カルボキシ末端のアミノ酸配列が−
A1−A2−A3である細胞膜レセプターの機能を調節
する活性を有する、式1: 【化1】 [式中、R1=A1もしくはA1と同一分類に属するア
ミノ酸の側鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造ある
いは水素;R3=A3もしくはA3と同一分類に属する
アミノ酸の側鎖構造を意味し、R4は任意のアミノ酸の
側鎖構造であり、R5は置換あるいは非置換であるC1
乃至C6の直鎖、分鎖、または環状のアルコキシ基であ
るか、または水酸基であり、各R6は個々に水素あるい
はメチル基であり、各R7は個々に水素あるいは酸素で
あり、Bはカルボニル基あるいは直接結合であり、R8
およびR9はそれぞれ水素、あるいは置換もしくは非置
換アルキル基、または置換もしくは非置換芳香族基であ
り、この場合アルキル基は直鎖、分鎖、または環状であ
り、mは0乃至12であり、nは0あるいは1であり、
さらにnが1の場合はR8とR9は一緒になって環を形
成してもよい;ただし、R6およびR9は同時に水素で
はない]で表される、請求項1のペプチド、その誘導
体、およびそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項10】A1がL−セリンあるいはL−スレオニ
ンのとき、R1=β位に水酸基あるいはチオール基を有
するアミノ酸の側鎖構造、A1がL−セリンあるいはL
−スレオニン以外のアミノ酸のとき、R1=A1の側鎖
構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素;R
3=A3もしくはA3と同一分類に属するアミノ酸の側
鎖構造である、請求項9のペプチド、その誘導体、およ
びそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項11】A1がL−セリンあるいはL−スレオニ
ンのとき、R1=β位に水酸基あるいはチオール基を有
するアミノ酸の側鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構
造あるいは水素;R3=A3もしくはA3と同一分類に
属するアミノ酸の側鎖構造である、請求項9のペプチ
ド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容認される
塩。 - 【請求項12】R1=A1もしくはA1と同一分類に属
するアミノ酸の側鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構
造あるいは水素;R3=A3の側鎖構造である、請求項
9のペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容
認される塩。 - 【請求項13】A1がL−セリンあるいはL−スレオニ
ンのとき、R1=β位に水酸基あるいはチオール基を有
するアミノ酸の側鎖構造、A1がL−セリンあるいはL
−スレオニン以外のアミノ酸のとき、R1=A1の側鎖
構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素;R
3=A3の側鎖構造である、請求項9のペプチド、その
誘導体、およびそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項14】A1がL−セリンあるいはL−スレオニ
ンのとき、R1=β位に水酸基あるいはチオール基を有
するアミノ酸の側鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構
造あるいは水素;R3=A3の側鎖構造である、請求項
9のペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容
認される塩。 - 【請求項15】R1=A1の側鎖構造;R2=L−アミ
ノ酸の側鎖構造あるいは水素;R3=A3の側鎖構造で
ある、請求項9のペプチド、その誘導体、およびそれら
の薬学的に容認される塩。 - 【請求項16】R1=A1の側鎖構造;R2=A2の側
鎖構造;R3=A3の側鎖構造である、請求項9のペプ
チド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容認される
塩。 - 【請求項17】m=0乃至5である、請求項9乃至16
のいずれか一項に記載のペプチド、その誘導体、および
それらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項18】m=0乃至3である、請求項9乃至16
のいずれか一項に記載のペプチド、その誘導体、および
それらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項19】m=0である、請求項9乃至16のいず
れか一項に記載のペプチド、その誘導体、およびそれら
の薬学的に容認される塩。 - 【請求項20】nが0でありBがカルボニル基であり、
かつR9がメチル基であるか;あるいはR5が置換また
は非置換であるC1乃至C6の直鎖、分鎖、または環状
のアルコキシ基であるか;あるいは、nが0でありBが
カルボニル基であり、かつR9がメチル基であり、かつ
R5が置換あるいは非置換であるC1乃至C6の直鎖、
分鎖、または環状のアルコキシ基である、請求項9乃至
19のいずれか一項に記載のペプチド誘導体、およびそ
れらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項21】Bがカルボニル基であり、R9が置換も
しくは非置換アルキル基、または置換もしくは非置換芳
香族基である、請求項9乃至19のいずれか一項に記載
のペプチド誘導体、およびそれらの薬学的に容認される
塩。 - 【請求項22】R5が置換または非置換であるC1乃至
C6の直鎖、分鎖、または環状のアルコキシ基である、
請求項21のペプチド誘導体、およびそれらの薬学的に
容認される塩。 - 【請求項23】R7の少なくとも一つが水素である、請
求項9乃至22のいずれか一項に記載のペプチド誘導
体、およびそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項24】R1あるいはR4を側鎖に有する炭素の
立体配置の少なくとも一つが、S配置あるいはR配置で
ある、請求項9乃至22のいずれか一項に記載のペプチ
ド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容認される
塩。 - 【請求項25】R6の少なくとも一つがメチル基であ
る、請求項9乃至22のいずれか一項に記載のペプチド
誘導体、およびそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項26】式2: 【化2】 [式中、R1=L−セリンもしくはL−スレオニンの側
鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素;
R3=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素を意味し、
R5、R6、R7、R8およびR9は前述と同義であ
る;ただし、R1がセリンの側鎖であり、かつR2がメ
チオニンの側鎖であり、かつR3がグルタミンの側鎖で
ある場合を除く]で表される、請求項9のペプチド、そ
の誘導体、およびそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項27】式3: 【化3】 [式中、R1=L−セリンもしくはL−スレオニンの側
鎖構造;R2=L−アミノ酸の側鎖構造あるいは水素;
R3=L−バリン、L−イソロイシンあるいはL−ロイ
シンの側鎖構造を意味し、R5、R8およびR9は前述
と同義である]で表される、請求項9のペプチド、その
誘導体、およびそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項28】細胞膜レセプターの細胞内カルボキシ末
端がtSXXモチーフである、請求項1乃至27のいず
れか一項に記載のペプチド、その誘導体、およびそれら
の薬学的に容認される塩。 - 【請求項29】細胞膜レセプターの細胞内カルボキシ末
端がtSXVモチーフである、請求項1乃至27のいず
れか一項に記載のペプチド、その誘導体、およびそれら
の薬学的に容認される塩。 - 【請求項30】細胞膜レセプターの細胞内カルボキシ末
端がtSXLモチーフである、請求項1乃至27のいず
れか一項に記載のペプチド、その誘導体、およびそれら
の薬学的に容認される塩。 - 【請求項31】細胞膜レセプターがFasである、請求
項1乃至27のいずれか一項に記載のペプチド、その誘
導体、およびそれらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項32】Fasのカルボキシ末端とPTP−BA
Sとの結合を阻害する活性を有する、請求項1乃至27
のいずれか一項に記載のペプチド、その誘導体、および
それらの薬学的に容認される塩。 - 【請求項33】細胞膜レセプターがVIPレセプターで
ある、請求項1乃至27のいずれか一項に記載のペプチ
ド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容認される
塩。 - 【請求項34】細胞膜レセプターがβ2−アドレナジッ
クレセプターである、請求項1乃至27のいずれか一項
に記載のペプチド、その誘導体、およびそれらの薬学的
に容認される塩。 - 【請求項35】細胞膜レセプターがIL−8レセプター
である、請求項1乃至27のいずれか一項に記載のペプ
チド、その誘導体、およびそれらの薬学的に容認される
塩。 - 【請求項36】薬学上容認される担体、及び、請求項1
乃至35のいずれか一項に記載の化合物の治療有効量を
含む医薬組成物。 - 【請求項37】細胞膜レセプターがFasあるいはVI
Pレセプターであり、抗腫瘍剤である、請求項36の医
薬組成物。 - 【請求項38】細胞膜レセプターがIL−8レセプター
であり、炎症性疾患の治療剤である、請求項36の医薬
組成物。 - 【請求項39】細胞膜レセプターがβ2−アドレナジッ
クレセプターであり、循環器系疾患の治療剤である、請
求項36の医薬組成物。 - 【請求項40】請求項1乃至27のいずれか一項に記載
の化合物を用いて細胞膜レセプターのカルボキシ末端の
機能を解析する方法。 - 【請求項41】細胞膜レセプターが発現している細胞あ
るいは組織に該レセプターのリガンドもしくはそのアゴ
ニストを併用する、請求項40の方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8210528A JPH11171896A (ja) | 1995-09-19 | 1996-07-22 | 新規ペプチド化合物およびその医薬組成物 |
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