JPH0770189A - アンチカプロン - Google Patents

アンチカプロン

Info

Publication number
JPH0770189A
JPH0770189A JP5069234A JP6923493A JPH0770189A JP H0770189 A JPH0770189 A JP H0770189A JP 5069234 A JP5069234 A JP 5069234A JP 6923493 A JP6923493 A JP 6923493A JP H0770189 A JPH0770189 A JP H0770189A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ile
asp
asn
val
leu
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5069234A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Nishimoto
育夫 西本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP5069234A priority Critical patent/JPH0770189A/ja
Publication of JPH0770189A publication Critical patent/JPH0770189A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 GTP結合蛋白のα−サブユニットの(末端
から4番目のアミノ酸から18番目アミノ酸迄の15個
のアミノ酸を含むオリゴポリペプチド(アンチカプロ
ン) 【効果】 アンチカプロンは、細胞外から細胞内へのシ
グナル伝達制御の他、その他の受容体欠損等が原因で起
こる情報伝達の異常の制御にも適応できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、G−タンパク(GTP
−結合タンパク)共役型受容体を介して発現するシグナ
ル伝達を修飾し、生体のホルモン等生理活性物質に対す
る感受性を変化させることにより疾患を治療する手段を
提供することに関わるものである。この目的を達成する
ために、G−タンパクの構成成分であるα−サブユニッ
トの部分配列であるオリゴプペチドを用いるが、このオ
リゴペプチドは、現在知られているだけで十数種類存在
するα−サブユニットにそれぞれ特異的に対応する分子
として同定されるものである。
【0002】G−タンパクに共役する受容体を介して作
用する生理活性物質としては、アセチルコリンやノルア
ドレナリンなどの神経伝達物質(神経伝達物質)、イン
シュリン様増殖因子(IGF−II)などの増殖因子、バ
ゾプレッシン・ソマトスタチンをはじめとするペプチド
ホルモン、プロスタグランジンをはじめとするオータコ
イドなどが挙げられる。G−タンパクは、α、β、γの
3量体から成り、生理活性物質の種類によりいくつかの
サブタイプに分類される。三つのサブユニットのうちで
もっとも種類の多く、かつシグナル(情報)の伝達に重
要な役割を果たしているのがα−サブユニットであり、
αs ,αi1,αi2,αi3,αo1,αo2,αq ,αt ,α
x ,α11,α12,α13,α14,α15,α16,αZ などが
知られている。
【0003】生理活性物質(以下リガンドと呼ぶ)が受
容体に結合すると、その情報はG−タンパクのα−サブ
ユニット分子に結合しているGDPと細胞内のGTPと
の交換を介してG−タンパクに伝達され、G−タンパク
はGTP結合型のα−サブユニットとβγサブユニット
とに解離する(G−タンパクの活性化)。GTP結合型
α−サブユニットは、アデニル酸シクラーゼやフォスフ
ォジエステラーゼ、カリウムチャネルといった効果器
(以下エフェクターという)に情報を伝えその活性を刺
激あるいは抑制する。エフェクターに伝えられた情報
は、エフェクターの作用の結果生じたセカンドメッセン
ジャーを介して各種リン酸化酵素やイオンの動きを通じ
て最終的な効果発現に至るが、その詳細の解明は今後の
問題として残されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】受容体に結合したリガン
ドの情報がG−タンパクに伝えられる機構の詳細につい
ては不明であるが、リガンドの結合による受容体の立体
構造の変化がG−タンパクのα−およびβγ−サブユニ
ットへの解離およびGDP/GTP交換反応を促進する
ものと考えられている。我々は、G−タンパク共役型受
容体に関する一連の研究から、受容体の一部にG−タン
パクを認識しリガンドの情報を伝達する機能を有するこ
とを明らかにしてきた。すなわち、7回膜貫通型受容体
の第三細胞内ドメインと呼ばれる部位また1回膜貫通型
受容体の細胞内ドメインには、対応するG−タンパクの
αサブユニットを認識する14−20アミノ酸残基から
なる配列(カプロン)が存在する。カプロンは、実施例
にもあるようにリガンドの作用をリガンドと同様に発現
することが可能である。ただし、カプロンそのものは、
生理的条件下では細胞外から細胞内には取り込まれない
ため、細胞内に注入した場合や再構成系等人工的な実験
条件下でのみその作用を発揮できるに過ぎない。
【0005】さて、リガンドと受容体との結合は、両者
が相互に認識部位を持つことにより可能になっている。
同様なことは受容体とG−タンパクとの間にも成り立つ
ことが予想される。実際我々は、G−タンパクのα−サ
ブユニット側には、カプロンのG−タンパクへの作用を
相殺する部位が存在することを明らかにして、これをア
ンチカプロンと呼ぶことにした。アンチカプロンは、通
常α−サブユニットC末端から4番目のアミノ酸からは
じまって15アミノ酸残基あるいは22,24アミノ酸
残基で規定される。アンチカプロンは各α−サブユニッ
トに特異的であり、従って特定のリガンドによって刺激
された受容体の作用を抑制する。特定のリガンド−受容
体−エフェクター系に寄与するα−サブユニットに含ま
れるアンチカプロンを当該リガンド−受容体−エフェク
ター系に添加すると受容体をめぐってα−サブユニット
と拮抗するため、あるいは、α−サブユニットを直接抑
制するため当該リガンドの作用を抑制することになる。
【0006】また、ある種のリガンドについては、リガ
ンド−受容体系と二種あるいはそれ以上のG−タンパク
−エフェクター系が共役する場合があるが、この場合に
は、異なるアンチカプロンが独立に異なる共役系を修飾
し得ることになる。このように、アンチカプロンによっ
てリガンドの作用を制御することにより、リガンドと受
容体との結合のプロセスに作用することによってリガン
ドの作用を修飾する、という従来の医薬に比べてさらに
特異性の高い治療効果が期待される。また、以外なこと
に本発明のアンチカプロンは、細胞外から細胞内にとり
こまれる。アンチカプロンは、ここに我々が初めて提唱
する概念であり、細胞内のシグナル伝達系の制御機構の
解明に極めて強力な武器となるばかりでなく、実施例に
示すごとく医薬品としても極めてユニークな効果が予想
されるものである。
【0007】1)細胞の増殖阻害 最近Gi2タンパクは、ガン遺伝子産物の一員であること
が判明した(Science249:655−659,
1990)。このことは、Gi2が増殖のシグナルを担う
構成員のひとつであることを意味する。アンチカプロン
i2(ACGi2)は、この増殖のシグナルを、Gi2へ流
入する受容体刺激を遮断することで制御する可能性を持
つ。そこで我々は、Gi2の関与が証明されている細胞増
殖系を用いてこの点につき検討した。尚、アンチカプロ
ンGi2(ACGi2)は、ACGi1と同一配列である。C
HO細胞を無血清で4hr処理した後細胞増殖因子であ
る10%ウシ胎児血清で刺激し、以後24hrのDNA
合成を測定した。アンチカプロンの添加により、用量依
存的な阻害効果が認められた(図1)。
【0008】細胞増殖因子であるインシュリン様増殖因
子II(IGF−II)の作用は、G−タンパクと共役して
いるとは考えられていなかったが、最近の我々の研究に
より、IGF−IIR(IGF−II受容体)のはGi2と共
役していることが示された。そしてIGF−IIの作用
は、IGF−IIRの細胞内ドメインArg2410−L
ys2423(Arg Val Gly Leu Val Arg Gly Glu Lys
Ala Arg Lys Gly Lys)(ペプチド14と呼ぶ)を介し
て、Gi2に伝えられることも明らかにされた。ペプチド
14は、精製したGi2を活性化しGTPγSの結合を促
進する。これに対してアンチカプロンGi2(ACGi2
を共存させると、加えたACGi2の用量に依存してペプ
チド14の効果が抑制された(図4及び図5)。これに
対して、Gi2αのC端領域 Lys Asn Asn Leu Lys Asp C
ys Gly Leu Phe (residue346−355)や G
lu Ala Ala Ser Tyr Ile Gln Ser Lys Phe Glu Lys Leu
Asn(Gi2αのresidue 297−310)は無効
であった。また、アンチカプロンGs (ACGs ) は、
ペプチド14によるGi2活性化を抑制しない(図8)。
【0009】以上の結果から、ACGi2は、細胞の増殖
抑制のための薬剤として有用なばかりでなく、抗ガン剤
となる可能性がある。また、CHO細胞に対する効果か
ら、ACGi2は細胞内に取り込まれ得ることが明らかで
あり、この点からもアンチカプロンの治療薬としての有
用性が示唆される。
【0010】2)腎硬化症、肝硬変症、肺繊維症の制御 腎臓、肝臓、肺などの主要機器の繊維化は、細胞間マト
リックスの増加、とりわけフィブロネクチン(fibr
onectin)の増加が原因とされる。とくに、腎臓
の場合、繊維化のメカニズムの解明は進んでおり、フィ
ブロネクチンの産生はβ型トランスフォーミング増殖因
子(TGFβ)により惹起されることが判明している。
一方、TGFβはG−タンパクを活性化することが報告
されているが、そのサブタイプについては不明である。
【0011】腎臓繊維芽細胞由来のNRK細胞をTGF
β1 で24時間刺激すると培養液中にfibronec
tinが分泌される。このTGFβ1 の効果はアンチカ
プロンGO2(ACG02)により完全に消失したが、同量
のアンチカプロンGi2(ACGi2)、ACGs 、アンチ
カプロンGq (ACGq )では影響されなかった(図
2)。このことから、 1)ACGo2は、TGFβの特異的な阻害剤になり得る
こと 2)ACGO2は、腎硬化症の治療薬になり得ること 3)TGFβ受容体は、Go2をそのシグナル伝達経路の
下流に持ち得ること、すなわち、Go2と共役し得るこ
と、 が示されるといえる。また、各臓器の繊維化が、腎臓で
みられる繊維化と同じメカニズムで惹起されるとすれ
ば、ACGo2は、肝硬変症および肺繊維症の治療薬にも
なり得ることが示されたと考える。
【0012】3)ムスカリン受容体を介する刺激伝達系
の制御 ムスカリン受容体は、G−タンパクとの共役機構が明ら
かにされている、代表的Gi 共役受容体であり、神経伝
達物質として作用し、心拍調律も制御するなど、生体に
おいてきわめて重要な役割を果たす。生命維持にとって
必須とされるこれらの機能は、Gi を介し遂行されてい
る。そこで、ACGi1は、この作用を抑制することが期
待される。
【0013】ブタ脳より精製したムスカリン受容体6.
9nMをウシ脳から精製したGi229.2nMとpho
spholipid vesicleに再構成すると、
ムスカリン受容体のアゴニスト(前述のリガンド)アセ
チルコリンによる刺激により、非刺激時の2倍程度にま
で活性化される。このvesicleにあらかじめAC
i2を封入しておくと、アゴニスト刺激による活性化が7
0%抑制された(図3)。この事実から、ACGi2は、
ムスカリン受容体の上記の機能を抑制する作用を期待す
ることが出来る。すなわち、ACGi2は、不整脈の治療
薬および脳機能の改善薬としての効果が期待される。
【0014】4)β−アドレナリン受容体を介する刺激
伝達系の制御 β−アドレナリン受容体を介する刺激伝達系は、心臓血
管系や脂質代謝において多彩な機能を担っている。この
刺激伝達系は、我々によって特定された、βアドレナリ
ン受容体の活性ドメイン(Arg Arg Ser Ser Lys Phe Cy
s Leu Lys GluHis Lys Ala Leu Lys)がGs を活性化す
ることにより伝達される。従って、この効果は、ACG
s により抑制されることが期待される。そこで、再構成
系を用いてこれを検討してみると、活性ドメインによる
活性化は、予想通りACGs によって抑制された。同様
にACGi2もこの効果を抑制した。この場合、用いたβ
−アドレナリン受容体刺激伝達系は、Gs 、Gi2いずれ
にも共役し得るため、invitroではこのような事
態が起こり得るが、in vivo実験系では各アゴニ
スト(リガンド)に特異的なACによってのみ活性化の
抑制が起こる。以上の結果から、ACGs やACGi2
不整脈や心筋症の治療薬として有用となる可能性があ
る。
【0015】5)心筋症の制御 心筋症を発症することが知られているハムスターB10
53.58(Circulation 81:1341
−1352,1990)では、健常なハムスターに比し
て、心筋のGi2発現量が著しく増加していることが判明
した。そこで、同ハムスターの心筋症の原因のひとつと
して、Gi2を含むシグナル伝達系のなんらかの異常が考
えられるようになった。この仮説が正しいとするなら、
同ハムスターの心筋においてGi2へ流入する受容体刺激
を遮断することで、心筋症の発症を抑制し得ることが考
えられる。実際心筋症ハムスターにACGi2を週1回6
回にわたって腹腔内投与し、病理所見を調べたところ、
含有コラーゲン部位(繊維化)等病変の発現が著明に減
少していた(図9)。一方、ACGq 投与群は無投与群
と変わらなかった。以上のことから、ACGi2は心筋症
の治療薬となり得ることが示唆される。
【0016】6)ソマトスタチン受容体機能の解明とそ
の制御 ソマトスタチン受容体は、成長ホルモン分泌型ヒト下垂
体腫瘍細胞において、百日咳毒素感受性カリウムチャネ
ルを活性化することが知られている。この腫瘍細胞にお
いて細胞単位の電流変化をホールセルパッチクランプ法
(wholecell patch clamp)を用
いて計測すると、ソマトスタチンは、用量依存的に、外
向きのカリウム電流を増大する。ACGi2をマイクロピ
ペット内に共存させると、この外向きカリウム電流は全
く観測されなくなる(図10)。他のアンチカプロンで
あるACGi3,ACGs ,ACGo1にはこのような抑制
作用は認められなかった。
【0017】この結果から、ソマトスタチン受容体はG
i2を介してカリウムチャネルを活性化していることがは
じめて明らかになった。このように、アンチカプロンを
用いる方法は、細胞膜受容体が介在する刺激伝達系でい
ずれのサブタイプのG−タンパクが関与しているかを特
定する方法としてのアンチセンス法や抗体法に比べて、
きわめて迅速、強力かつ優れた方法と思われる。
【0018】ソマトスタチンは、多彩な生物作用を有す
る、生体にとってきわめて重要なホルモンである。上記
のごとく、我々によって、ソマトスタチンは、Gi2を介
してカリウムチャネルを活性化することが判明した。ま
た、ソマトスタチンは、カルシウムチャネルを抑制する
ことも知られているが、この作用はGo2を介しているこ
とが最近明らかにされた。従って、ソマトスタチンが生
体内で実際に惹起する作用、すなち、インシュリン、グ
ルカゴン、セクレチンなどのホルモン分泌抑制作用、胃
や膵などの外分泌線の分泌抑制作用、中枢神経系での神
経伝達物質としての作用が、二種のアンチカプロンによ
り特異的に抑制できる可能性がある。
【0019】7)T細胞受容体のシグナル伝達系の制御 T細胞の免疫応答にとってもっとも重要なシグナル伝達
経路とされているのは、T細胞受容体による、イノシト
ールリン脂質回転増大作用である。近年、イノシトール
リン脂質の代謝回転を惹起する酵素フォスリパーゼを活
性化するG−タンパクの遺伝子構造が明らかにされ、G
q と命名された。実際、T細胞由来のジャーカット細胞
(Jarkat T lymphocyte)から調製
した細胞膜を、T細胞受容体のサブユニットのひとつで
あるCD3に対する抗体OKT3で刺激するとイノシト
ールリン脂質の代謝回転が亢進し、イノシトール1,
4,5−三リン酸(IP3 )の産生増大が観察される。
ここにアンチカプロンGq (ACGq )を共存させたと
きIP3 の産生はほぼ完全に抑制された(図11)。こ
の結果から、 1)T細胞を受容体は、Gq を介してイノシトールリン
脂質の代謝回転を亢進していること 2)T細胞受容体の機能をACGq は抑制し得ること 3)ACGq は免疫抑制剤となり得ること が示された。
【0020】8)アルツハイマー病の治療薬の可能性 アルツハイマー病の原因物質とされているβ−アミロイ
ドタンパク(β/A4protein)として注目を集
めているものにAPP(Altzheimer Amy
loid Protein Precursor)があ
る。APP遺伝子の解析の結果、このものは細胞表面存
在するに受容体に似た構造を持ち、また、細胞内ドメイ
ンも種々の動物間で保存されているところから、我々
は、APPが細胞内へのシグナル伝達に係わる受容体と
して働いているのではないか、という仮説を提唱した。
実際、我々は、APPを構成するアミノ酸配列の細胞内
ドメインに、20アミノ酸からなる配列、His657
−Lys676(His HisGly Val Val Glu Val Asp Ala
Ala Val Thr Pro Glu Glu Arg His Leu Ser Lys)が、
o を特異的に活性化することを見いだした。
【0021】この事実は、従来支配的であったアルツハ
イマー病病因論、すなわち、β−アミロイドの蓄積が神
経の変性や死をきたす、という考え方以外に、新しい可
能性を開くものとして注目される。APPからβ−アミ
ロイドが切り出された後に残る、APPのC−末端が疾
患の原因を担う可能性が考えられるからである。すなわ
ち、β−アミロイドが切り出されたために、リガンド
(これについては現在のところ不明)が結合できなくな
ったAPPのC末端によるシグナルが、Go を介して構
成的に流れを続けるために、ニューロンの変性や死が起
こり、これが原因でアルツハイマー病が発症・進行す
る、と考えるのである。このような仮説は、APPのC
末端の105残基(上記のHis657−Lys676
はこの中に含まれる)を細胞に発現させると、その細胞
は死に至る、という最近の知見(Science24
:417−429,1989)によっても支持され
る。尚、実際に生体内で、APPのC末端が細胞内に残
存していることは抗体を用いたいくつかの研究により確
認されている。
【0022】受容体のリガンド結合部位が欠損している
ためにシグナル伝達系に異常を来たし、そのために生体
に異常が起こる例としては、トリにおけるガン遺伝子v
−erbBによる発ガンが知られている。この場合の発
ガンの原因は、v−erbB遺伝子産物が、EGF受容
体のうち、EGF結合部位を欠いているために、リガン
ド非依存性に増殖刺激を促すシグナル伝達が進行するた
めと考えられている。上記のHis657−Lys67
6によるGo の活性化は、ACGo によって抑制される
可能性があるところから、ACGo のアルツハイマー病
治療への応用が考えられる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、アンチカプロンは、
細胞内に取り込まれ、受容体を介する刺激伝達を選択的
に抑制する。アンチカプロンによる抑制が、細胞表面の
受容体−G−タンパク結合の場における抑制という、従
来の方法に比べて優れているのは、選択性がより高いと
いう点にある。上述のソマトスタチンによる刺激伝達系
を考えれば自明であろう。従来のソマトスタチンアンタ
ゴニストでは、カリウムチャネルおよびカルシウムチャ
ネルに対する効果を別々に制御することは出来ないが、
アンチカプロンを使えば、独立に制御することが可能に
なるからである。
【0024】ひとつの受容体を介する情報伝達系が単一
細胞で二種類存在する例としては、ドーパミンD2 受容
体に共役するカリウムチャネルとカルシウムチャネル
が、それぞれ異なるG−タンパクを介して制御されてい
る、という最近の知見がある(Cell :455−
463,1992)。ひとつの細胞外からのシグナル
が、細胞内でいくつかに分岐する可能性を示唆する生体
反応や実験事実は、これ以外にも多く知られており、近
い将来さらに多くの例が明らかにされるであろう。それ
らを明らかにするための手段として、またその後各系を
制御する試薬として、アンチカプロンの有用性は測り知
れないものがある。
【0025】アンチカプロンは、細胞外から細胞内への
シグナル伝達制御にとどまらず、既に述べたアルツハイ
マーやガンなどの疾患のように、突然変異その他の理由
による受容体欠損等が原因で起こる情報伝達の異常の制
御にも適用し得る。
【0026】このように、アンチカプロンの概念および
これを用いる薬物治療の概念は、従来のそれとは比較に
ならない、全く新しいものであり、これにより、生物学
ならびに医学の学問におよび治療の発展が期待される。
【0027】
【実施例】以下に実施例を掲記し、本発明を更に詳細に
説明する。
【0028】実施例1 ACGq −2の合成 Asp Thr Glu Asn Ile Arg Phe Val Phe Ala Ala Val Lys Asp Thr Ile Leu Gln Leu Asn Leu Lys Glu Tyr ペプチド合成機(ABI社製、430−A)を用い、B
OC Strategyにより目的のペプチドを合成し
た後、フッ化水素処理(フッ化水素とアニソールを9:
1に混合した溶液中−2℃で1時間)により保護基を除
去した。フッ化水素を蒸発させて除いた後、ペプチドを
水で抽出し、凍結乾燥後逆相HPLCにより精製した。 精製に用いたHPLCの条件: カラム:YMC−Pack A−302,4.6mm
I.D.×150mm 溶出液:0.1% TFA グラジエント:CH3 CN20%−30%(25mi
n) 流速 :1ml/min 検出 :220nmの吸光度 精製したペプチドのアミノ酸分析値:Asp(4)3.95, Thr
(2)1.87, Glu(3)3.06, Ala(2)2.12, Val(2)1.99,Ile(2)
1.92,Leu(3)3.04, Tyr(1)0.96, Phe(2)1.97, Lys(2)2.0
0, Arg(1)0.95, NH3(3)3.31 純度:97.3%(HPLC) 外観:白色粉末 合成時に用いた原料アミノ酸の量:固相のアミノコンポ
ーネント0.5mmoleに対し、2mmoleのカル
ボニルコンポーネントを加え、室温で1時間反応させ、
これを順次繰り返すことにより目的のアミノ酸を合成し
た。最終収量は、70〜80%であった。精製品のHP
LCプロフィールについては、図14を参照。
【0029】実施例2 実施例1と同様にして、以下のペプチドを合成し、保護
基を除去し、精製した。
【0030】 アンチカプロンGi2−1(ACGi2−1):Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys Asn Asn Leu Lys Asp Cys (配列番号1) アンチカプロンGi3−1(ACGi3−1):Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys Asn Asn Leu Lys Glu Cys (配列番号2) アンチカプロンGo1−1(ACGo1−1):Asn Asn Ile Gln Val Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Ala Asn Asn Leu Arg Gly Cys (配列番号3) アンチカプロンGo2−1(ACGo2−1):Asn Asn Ile Gln Phe Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Ala Lys Asn Leu Arg Gly Cys (配列番号4) アンチカプロンGs −1(ACGs −1):Asn Asp Cys Arg Asp Ile Ile Gln Arg Mat His Leu Arg Gln Tyr (配列番号5) アンチカプロンGq −1(ACGq −1):Ala Ala Val Lys Asp Thr Ile Leu Gln Leu Asn Leu Lys Glu Tyr (配列番号6) アンチカプロンGi2−2(ACGi2−2):Asp Thr Lys Asn Val Gln Phe Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys Asn Asn Leu Lys Asp Cys (配列番号7) アンチカプロンGi3−2(ACGi3−2):Asp Thr Lys Asn Val Gln Phe Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys Asn Asn Leu Lys Glu Gys (配列番号8) アンチカプロンGo1−2(ACGo1−2):Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Ala Asn Asn Leu Arg Gly Cys (配列番号9) アンチカプロンGo2−2(ACGo2−2):Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Ala Lys Asn Leu Arg Gly Cys (配列番号10) アンチカプロンGs −2(ACGs −2):Asp Thr Glu Asn Ile Arg Arg Val Phe Asn Asp Cys Arg Asp Ile Ile Gln Arg Met His Leu Arg Gln Tyr (配列番号11)
【0031】実施例3:DNA合成阻害 CHO細胞を無血清のHam F12中で、37℃ 4
hr95%O2 −95% Air雰囲気下で培養した
後、10%ウシ胎児血清(FBS)を含むHamF12
中、95%O2 −95% Air雰囲気下、37℃で2
4hr培養し、この間のDNA合成を測定した。ACG
i1−1 10,100μMの添加により、用量依存的な
阻害効果が認められた(図1)。アンチカプロンは、F
BSと同時に添加した。
【0032】実施例4:TGFβによるフィブロネクチ
ン分泌に対する抑制効果−腎硬化症治療薬としての可能
性 腎臓繊維芽細胞由来のNRK細胞を六穴の組織培養用プ
レートにまき、5%FBSを含むRPMI1640培地
中、5%CO2 雰囲気下37℃でコンフルエント(co
nfluent)になるまで培養する。コンフルエント
に達した細胞を、0.5% FBSを含むRPMI16
40培地で12時間培養した後、TGFβ1 (R &
D System, Minneapolis,MN)
50pMで12hr刺激し、培養液中に分泌されるフィ
ブロネクチンを抗フィブロネクチン抗体によるウエスタ
ンブロッティングにより測定した。
【0033】すなわち、集めた培養液を、これを二倍濃
度のLammeli bufferを等量加えて希釈し
て煮沸した後、7.5%SDSを含むポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動(PAGE)を行った。泳動されたタン
パクを、定圧75V,0−4℃,6hrの条件で、Im
mobilon−P(Millipore,U.S.
A.)上に移し取った後、2.5%スキムミルクを添加
したリン酸緩衝液を含む生理食塩水(PBS)中、室
温、4hrの条件でブロッキングを行った。
【0034】さらに、抗フィブロネクチンウサギ抗血清
(Chemicon Inteemational,C
A,U.S.A.)と4℃で一夜インキュベートした
後、horse raddish peroxidas
eとコンジュゲートしたヤギ抗ウサギIgG(Capp
el,U.S.A.)を二次抗体として、室温で4hr
インキュベートし、Enhanced Chemilu
minescence(ECL)(Amersham,
U.S.A.)で抗原性を検出した。TGFβ1はNR
K細胞によるフィブロネクチンの分泌を著明に増加させ
たが、このTGFβ1 の効果は、100μM ACGo2
−1(Asn Asn Ile Gln Phe Val Phe AspAla Val Thr A
sp Ile His Ala Lys Asn Leu Arg Gly Gys)を同時に添
加することにより、完全に消失した。一方、同量のAC
i1−1,ACGs −1,ACGq −1では影響されな
かった(図2)。図中、左から、対照、TGF
β1 、TGFβ1 +ACGi1−1、TGFβ1 +A
CGo2−1、TGFβ1 +ACGs −1、TGFβ
1+ACGq −1、フィブロネクチン。
【0035】実施例5:ムスカリン受容体を介する刺激
伝達系の制御 ブタ脳より精製した(Haga K et al.,
J.Biol.Chem.261,10133−101
40,1986)ムスカリン受容体6.9nMをウシ脳
から精製した(Katada T et al.,FE
BS Lett.213,353−358,1987)
i2 29.2nMとphospholipid ve
sicleに再構成する(Okamoto T and
Nishimoto I,J.Biol.Che
m.,267,8342−8346,1992)と、ム
スカリン受容体のアゴニスト(前述のリガンド)アセチ
ルコリン10mMによる刺激により、非刺激時の2倍程
度にまで活性化される(GTPγSの結合能で測定)。
【0036】このvesicleにあらかじめ30μM
のACGi2−1を封入しておくとアゴニスト刺激による
活性化が70%抑制された。(図3、図の縦軸はGTP
γS結合の速度定数を表わす)。GTPγSのG−タン
パクへの結合は、20μMMg2+および60nM
35S]GTPγS(DuPont−New Engl
and Neuclear)存在下37℃測定した(O
kamoto T andNishimoto I,
J.Biol.Chem.,267,8342−834
6,1992)。G−タンパクの総量は、室温における
GTPγS結合の最大値より求めた。G−タンパクに対
するGTPγSの結合は、以下の一次式で表される。す
なわち、
【0037】
【式1】1N((BT −B)/BT )=−kapp
【0038】ここにBは、時間tにおける結合量を、ま
たBT は総結合量を表す。ただし、kapp は、GTPγ
S結合のみかけの定数である。GTPγS結合のみかけ
の定数kapp は、t=0における結合曲線の接線の傾と
して求めることが出きる。
【0039】実施例6:受容体側の活性ドメインペプチ
ドに対する効果 (1)インシュリン様増殖因子II(IGF−II)の作用
は、G−タンパクと共役しているとは考えられていなか
ったが、最近の我々の研究により、IGF−IIR(IG
F−II受容体)はGi2と共役していることが示された。
そして、IGF−IIの作用は、IGF−IIRの細胞内ド
メインArg2410−Lys2423(Arg Val Gly
Leu Val Arg Gly Glu Lys Ala Arg Lys Gly Lys)(pe
ptide14と呼ぶ)を介してGi2に伝えられること
も明らかにされた。peptide14は、精製したG
i2を活性化しGTPγSの結合を促進する(図5)。
【0040】これに対してACGi2−1を共存させる
と、加えたACGi2−1の用量に依存してpeptid
e14の効果が抑制された(図4および5)。これに対
して、Gi2αのC端領域(residue346−35
5、図のextreme C−terminal pe
ptide)や Glu Ala Ala Ser Tyr Ile Gln Ser Lys
Phe Glu Lys Leu Asn (Gi2αのresidue297
−310)は無効であった(図4)。ACGs −1はp
eptide14の作用に対して無効であった(図8、
図中peptideと)記述されているのはACGs
表わす(実験方法は、上記例3と同様だが、詳細につい
てはOkamoto T et al.,Cell,
,709−717,1990参照)。
【0041】(2)M4サブタイプムスカリン受容体の
活性化ドメイン(Arg Asn Gln ValArg Lys Lys Arg Gln
Met Ala Ala Arg Glu Arg Lys Val Thr Arg ;第三細
胞内ループのC端領域)はGi2を活性化しGTPγS結
合を増加する(Okamoto T and Nish
imoto I,J.Biol.Chem.267,8
342−8346,1992)が、この系にACGi2
1を共存させると、活性化ドメインの効果を抑制した
(図6)。活性ペプチド添加量は1μM。 (3)βアドレナリン受容体の活性ドメイン(Arg Arg
Ser Ser Lys Phe CysLeu Lys Glu His Lys Ala Leu Ly
s)はGs を活性化してGTPγS結合を増加する(Ok
amoto T et al.,Cell,67,72
3−730,1991)が、ACGi2−1はこの効果を
抑制した。活性ドメイン添加量は1μM(図7)。この
時、ACGs −1も同様な抑制効果を示した(図1
2)。この場合、用いたβ−アドレナリン受容体は、G
s ,Gi2いずれにも共役し得るためこのような事態が起
こり得る(in vitroでは)。
【0042】実施例7:心筋症ハムスターに対する効果 心筋症を発症することが知られているハムスターB10
53.58(Circulation 81:1341
−1352,1990)では、健常なハムスターに比し
て、心筋のGi2発現量が著しく増加している。そこで、
心筋症ハムスターにACGi2−1 1μl(10mM)
を週1回6回にわたって腹腔内投与し、病理所見を調べ
たところ、含有コラーゲン部位(繊維化)等病変の発現
が著明に減少していた(図9)。一方、ACGq −1投
与群は無投与群と変わらなかった。
【0043】実施例8:ヒト下垂体腺腫におけるソマト
スタチンのK+ チャネル活性化に対する効果 ソマトスタチン受容体が刺激されると、成長ホルモン分
泌型ヒト下垂体腫瘍細胞において、百日咳毒素感受性カ
リウムチャネルを活性化することが知られている。この
ソマトスチタンの効果がどのタイプのG−タンパクを介
する作用に基づくものかを調べるために以下の実験を行
った。成長ホルモン分泌型の下垂体アデノーマを手術に
より摘出し、1mm以下の細片にきざんだ後、Disp
ase(1000units/ml)処理により、細胞
を得た。このようにして得た腫瘍細胞を、1×105
mlとなるように35−mmプレートにまき、10%の
ウシ胎仔血清(FCS)を含むDulbecco’s
modified Eagle’s medium(D
MEM)中、5%CO2 95% air 雰囲気下、3
7℃で培養した。
【0044】この培養細胞の電気生理学的性質は、細胞
の調整後4週間以内に、ホールセルパッチクランプ法
(whole cell patch clamp)を
用いて検討した。パッチ電極溶液は、95mM pot
assium aspartate(アスパラギン酸カ
リウム)、47.5mM KCl(塩化カリウム)、1
mM MgCl2 (塩化マグネシウム)、5mM EG
TA potassium salt(EGTA カリ
ウム塩)、10mM HEPES/KOH(pH7.
2),2mM ATPおよび0.1mM GTPから成
る。ACGi1−1(100μM)およびACGi3−1
(100μM)は、パッチ電極溶液に溶解して細胞内に
添加した。細胞外溶液は、125mM NaCl(塩化
ナトリウム)、5mM KCl、1mM MgCl2
2.5mM CaCl2 (塩化カルシウム)、10mM
HEPES/NaOH、pH7.4から成り、電流を
記録している間は持続的に、細胞外溶液を還流した。た
だし、ソマトスタチンで刺激するときは、100nMの
ソマトスタチンを含む細胞外溶液で置換した。細胞外液
と細胞内液との間に存在する溶液境界電圧は、3M K
Cl電極を対照に直接測定し、各実験毎に補正した。w
hole cell clamp用の電極は、フィラメ
ントを通した直径15mmの細いガラス管を用いて作成
し、Silgardで被覆し、加熱により滑らかにし
た。
【0045】実験に用いたパッチ電極の絶縁抵抗は、数
十ギガオーム(GΩ)であった。電圧負荷、電流負荷、
データの取り込み、解析は、pCLAMPプログム(ソ
フト)を搭載したコンピューター(Gateway 2
000 computer)を用いて行った。膜電位お
よび電流は、List EPC−7 amplifie
rにより増幅して測定した。また、実験は全て室温(2
2〜25℃)で行った。さて、細胞をソマトスタチンで
刺激すると、用量依存的に、外向きのカリウム電流が増
大する(図10、図中SRIFはソマトスタチンを表わ
す)。100マイクロモラー(100μM)のACGi2
−1をマイクロピペット内に共存させると、この外向き
カリウム電流は全く観測されなくなる(図10のB)。
他のアンチカプロンであるACGi3−1、ACGs
1、ACGo1−1にはこのような抑制作用は認められな
かった。また、図には示していないが、細胞外にACG
i2−1を添加した場合にも、同様な抑制作用が認められ
た。
【0046】実施例9:T細胞受容体のシグナル伝達系
の制御 T細胞由来のジャーカット細胞(Jarkat T l
ymphocyte)を、10%FCSを含むRPMI
1640培地中37℃でコンフルエントになるまで培養
した後、[3 H]−inosiitol 10μCi
mlを含むRPMI1640培地(FCSは含まない)
中37℃で24hr培養して膜のイノシトールを標識す
る。標識のための最後の12hrに10μM anti
couploneを添加した。このように標識された細
胞から調製した細胞膜を、T細胞受容体のサブユニット
のひとつであるCD3に対する抗体OKT3で刺激する
とイノシトールリン脂質の代謝回転が亢進し、イノシト
ール1,4,5−三 リン酸(IP3 )の産生増大が観
察される。アンチカプロンGq (ACGq −1)(Ala Al
a Val Lys Asp Thr Ile Leu Gln Leu Asn Leu Lys Glu
Tyr)を添加した細胞から調整した細胞膜分画では、I
3 の産生はほぼ完全に抑制された(図11)。
【配列表】
【0047】配列番号:1 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys Asn Asn
Leu Lys Asp Cys
【0048】配列番号:2 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys Asn Asn
Leu Lys Glu Cys
【0049】配列番号:3 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asn Ile Gln Val Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Ala Asn Asn Leu Arg Gly Cys
【0050】配列番号:4 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asn Ile Gln Phe Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Ala Lys Asn Leu Arg Gly Cys
【0051】配列番号:5 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asp Cys Arg Asp Ile Ile Gln Arg Met His
Leu Arg Gln Tyr
【0052】配列番号:6 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ala Ala Val Lys Asp Thr Ile Leu Gln Leu Asn
Leu Lys Glu Tyr
【0053】配列番号:7 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Thr Lys Asn Val Gln Phe Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys Asn Asn Leu Lys Asp Cys
【0054】配列番号:8 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Thr Lys Asn Val Gln Phe Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys Asn Asn Leu Lys Glu Cys
【0055】配列番号:9 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Ala Asn Asn
Leu Arg Gly Cys
【0056】配列番号:10 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Ala Lys Asn
Leu Arg Gly Cys
【0057】配列番号:11 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Thr Glu Asn Ile Arg Arg Val Phe Asn Asp Cys Arg Asp Ile Ile Gln Arg Met His Leu Arg Gln Tyr
【0058】配列番号:12 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Thr Glu Asn Ile Arg Phe Val Phe Ala Ala Val Lys Asp Thr Ile Leu Gln Leu Asn Leu Lys Glu Tyr
【図面の簡単な説明】
【図1】ACGi2によるCHO細胞の用量依存的な阻害
効果を示す図面代用写真である。
【図2】ACGi ,ACGs ,ACGq によるTGFβ
1 抑制効果を示す図面代用写真である。
【図3】ACGi2によるムスカリン受容体のアゴニスト
刺激による活性化の抑制効果を示す図である。
【図4】ACGi2による用量依存的なペプチド14の抑
制効果を示す図である。
【図5】ACGi2による用量依存的なペプチド14に対
する効果を示す図である。
【図6】ACGi2−1によるM4サブタイプムスカリン
受容体の活性化ドメインの抑制効果を示す図である。
【図7】ACGi2−1によるβアドレナリン受容体の活
性ドメインの抑制効果を示す図である。
【図8】アンチカプロンGs は、ペプチド14によるG
i2活性化を抑制しないことを示す図である。
【図9】ACGi2による含有コラーゲン部位の病変発現
の抑制効果を示す図面代用写真である。
【図10】ACGi2による外向きカリウム電流の抑制効
果を示す図ある。
【図11】ACGq によるIP3 産生の抑制効果を示す
図である。
【図12】ACGs −1によるβアドレナリン受容体の
活性ドメインの抑制効果を示す図である。
【図13】ACGo によるNGFの抑制効果を示す図で
ある。
【図14】精製ACGq2のHPLC溶出パターンを示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/00 ACV ADU A61K 37/02 ADU

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GTP結合蛋白のα−サブユニットのC
    末端から4番目のアミノ酸から18番目アミノ酸迄の1
    5個のアミノ酸を含むオリゴポリペプチド。
  2. 【請求項2】 GTP結合蛋白のα−サブユニットのC
    末端から4番目のアミノ酸から25番目アミノ酸迄の2
    2個のアミノ酸を含む請求項1記載のオリゴポリペプチ
    ド。
  3. 【請求項3】 GTP結合蛋白のα−サブユニットのC
    末端から4番目のアミノ酸から27番目アミノ酸迄の2
    4個のアミノ酸を含む請求項2記載のオリゴポリペプチ
    ド。
  4. 【請求項4】 Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys
    Asn Asn Leu LysAsp Cys を含む請求項1記載のペプチ
    ド。
  5. 【請求項5】 Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile Lys
    Asn Asn Leu LysGlu Cys を含む請求項1記載のペプチ
    ド。
  6. 【請求項6】 Asn Asn Ile Gln Val Val Phe Asp Ala
    Val Thr Asp IleIle Ile Ala Asn Asn Leu Arg Gly Cys
    を含む請求項2記載のペプチド。
  7. 【請求項7】 Asn Asn Ile Gln Phe Val Phe Asp Ala
    Val Thr Asp IleIle Ile Ala Lys Asn Leu Arg Gly Cys
    を含む請求項2記載のペプチド。
  8. 【請求項8】 Asn Asp Cys Arg Asp Ile Ile Gln Arg
    Met His Leu ArgGln Tyr を含む請求項1記載のペプチ
    ド。
  9. 【請求項9】 Ala Ala Val Lys Asp Thr Ile Leu Gln
    Leu Asn Leu LysGlu Tyr を含む請求項1記載のペプチ
    ド。
  10. 【請求項10】 Asp Thr Lys Asn Val Gln Phe Val Ph
    e Asp Ala Val ThrAsp Val Ile Ile Lys Asn Asn Leu L
    ys Asp Cys を含む請求項3記載のオリゴペプチド。
  11. 【請求項11】 Asp Thr Lys Asn Val Gln Phe Val Ph
    e Asp Ala Val ThrAsp Val Ile Ile Lys Asn Asn Leu L
    ys Glu Cys を含む請求項3記載のオリゴペプチド。
  12. 【請求項12】 Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Al
    a Asn Asn Leu ArgGly Cys を含む請求項1記載のオリ
    ゴペプチド。
  13. 【請求項13】 Asp Ala Val Thr Asp Ile Ile Ile Al
    a Lys Asn Leu ArgGly Cys を含む請求項1記載のオリ
    ゴペプチド。
  14. 【請求項14】 Asp Thr Glu Asn Ile Arg Arg Val Ph
    e Asn Asp Cys ArgAsp Ile Ile Gln Arg Met His Leu A
    rg Gln Tyr を含む請求項3記載のオリゴペプチド。
  15. 【請求項15】 Asp Thr Glu Asn Ile Arg Phe Val Ph
    e Ala Ala Val LysAsp Thr Ile Leu Gln Leu Asn Leu L
    ys Glu Tyr を含む請求項3記載のオリゴペプチド。
JP5069234A 1993-03-03 1993-03-03 アンチカプロン Pending JPH0770189A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5069234A JPH0770189A (ja) 1993-03-03 1993-03-03 アンチカプロン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5069234A JPH0770189A (ja) 1993-03-03 1993-03-03 アンチカプロン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0770189A true JPH0770189A (ja) 1995-03-14

Family

ID=13396852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5069234A Pending JPH0770189A (ja) 1993-03-03 1993-03-03 アンチカプロン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0770189A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0695190A4 (en) * 1993-02-18 1998-12-16 Gen Hospital Corp REGULATION AREA OF G-PROTEINE
CN111704653A (zh) * 2020-06-08 2020-09-25 中山大学 靶向于纤连蛋白衍生肽的抑制剂多肽化合物及其用途

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0695190A4 (en) * 1993-02-18 1998-12-16 Gen Hospital Corp REGULATION AREA OF G-PROTEINE
CN111704653A (zh) * 2020-06-08 2020-09-25 中山大学 靶向于纤连蛋白衍生肽的抑制剂多肽化合物及其用途
CN111704653B (zh) * 2020-06-08 2023-10-03 深圳市图微安创科技开发有限公司 靶向于纤连蛋白衍生肽的抑制剂多肽化合物及其用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5607918A (en) Vascular endothelial growth factor-B and DNA coding therefor
JP5480488B2 (ja) 血管内皮増殖因子の可溶性インヒビターおよびその使用
JP3520272B2 (ja) リンパ球機能関連抗原3のcd2結合ドメイン
JP2865300B2 (ja) ヒトb細胞刺激因子2レセプター蛋白質
US6309854B1 (en) Polynucleotides encoding ligands of the neuropeptide receptor HFGAN72
EP1297013B1 (en) Use of taci as an anti-tumor agent
TW200823232A (en) Metastin derivatives and use thereof
JP2009515520A (ja) 肝細胞成長因子イントロン融合蛋白
JPH06506598A (ja) 副甲状腺ホルモンのレセプターとそれをコードしているdna
RO121386B1 (ro) Osteoprotegerină izolată şi purificată
PT861261E (pt) Sequências nucleotídicas e proteicas de genes delta de vertebrado e métodos nelas baseados
JPH07500839A (ja) インスリン様成長因子およびアナログの適用による網膜ニューロン障害の治療
KR20120097481A (ko) 사람 혈청 알부민(HSA)의 변이체와 컨쥬게이션된 αvβ3 인테그린에 대해 선택적인 폴리펩타이드 및 이의 약제학적 용도
JPH05508550A (ja) 繊維芽細胞生育因子受容体
JP2001505407A (ja) 腫瘍壊死因子関連リガンド
PT98805B (pt) Processo de preparacao de uma nova proteina de ligacao ao factor de crescimento semelhante a insulina (igfbp-4)
CA2328520C (en) Use of anti-prolactin agents to treat proliferative conditions
JPH0347078A (ja) インターロイキン―7受容体
EP0459978B1 (en) Class i mhc modulation of surface receptor activity
CN109251242B (zh) 破骨细胞分化抑制用肽及其用途
JPH10201492A (ja) 新規7−トランスメンブラン受容体をコードしているcDNAクローンHE8CS41
JP2001502912A (ja) ヒト腫瘍壊死因子レセプター―ライク2
CA2829020A1 (en) Parathyroid hormone analogs, compositions and uses thereof
JPH0770189A (ja) アンチカプロン
JPH11171896A (ja) 新規ペプチド化合物およびその医薬組成物