JPH11170826A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH11170826A
JPH11170826A JP9338595A JP33859597A JPH11170826A JP H11170826 A JPH11170826 A JP H11170826A JP 9338595 A JP9338595 A JP 9338595A JP 33859597 A JP33859597 A JP 33859597A JP H11170826 A JPH11170826 A JP H11170826A
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JP
Japan
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tire
rubber
ply
thickness
cord
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JP9338595A
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Inventor
Kazutomi Kobayashi
一臣 小林
Tomohisa Nishikawa
智久 西川
Kenji Matsuo
健司 松尾
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のランフラットタイヤよりランフラット
耐久性能を顕著に向上させた空気入りタイヤを提供す
る。 【解決手段】 一対の断面三日月状の厚肉補強ゴムスト
リップをタイヤ内面に有し、ターンアッププライとダウ
ンプライとの間でビードコアからベルトのコード交差層
のうち最少幅コード層幅端よりタイヤ赤道面寄り位置ま
で延びる、硬質の補強ゴムストリップと同一ゴム組成物
から成るフィラーゴムを備え、カーカスプライの最大幅
位置を通るタイヤ回転軸線に平行な直線とベルトの最少
幅コード層幅端から最内側ターンアッププライ外表面に
下ろした法線とで囲まれる領域内で同じ位置の厚さ方向
で測った補強ゴムストリップの厚さda がフィラーゴム
の厚さdb 以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気入りタイ
ヤ、より詳細にはパンクなどにより内圧がゼロ乃至ゼロ
に近い微圧状態で所定距離走行可能な、いわゆるランフ
ラットタイプのラジアルタイヤに関し、特に優れたラン
フラット(パンク状態での走行)耐久性を備えた空気入
りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】ランフラットタイプのラジアルタイヤ
(以下ランフラットタイヤという)は、主としてタイヤ
の負荷荷重が比較的小さな乗用車などの車両の使途に供
するもので、タイヤがフラット(パンク)状態となって
も、それがたとえ急速に生じたとしても一般道路走行中
はもとより高速道路の高速中であっても車両、特に乗用
車の操縦安定性を損なうことなく安全に走行可能で、か
つ走行を継続しても使用リム(適用リム)から離脱する
ことなく、しかもタイヤが破壊することなく、安全かつ
確実にタイヤ交換が可能な場所まで所定距離、例えば8
0〜160km走行可能であることが要求される。
【0003】そのため各種の構造をもつランフラットタ
イヤが、ときには工夫をこらした使用リムとの組合わせ
で提案されている。これら提案のなかでコスト−パーフ
ォーマンスに優れ、従って最も多く市場で実用に供され
ているランフラットタイヤは、その一例タイヤ20の断
面を図4に示すように、ビード部2からサイドウォール
部3を経てトレッド部4の端部に至る最内側カーカスプ
ライ6−1のタイヤ内面側に、対をなす断面三日月状の
厚肉補強ゴムストリップ11を適用する構造のタイヤで
ある。それでもこの種のタイヤはコスト高を免れず、よ
ってスポーツカー、スポーツタイプカー、高級乗用車な
どいずれも高価な車種に装着されることが多く、従いラ
ンフラットタイヤは偏平比の呼びが60以下の偏平タイ
ヤが主たる対象となる。
【0004】この種の厚肉補強ゴムストリップ11を有
するタイヤ20は、フラット転動下で成るべく潰れ変形
度合いを軽減するため、ラジアルカーカス6はビードコ
ア5の周りをタイヤ内側から外側へ巻上げるターンアッ
ププライ6−1と、このターンアッププライ6−1を外
包みするダウンプライ6−2との2プライ乃至2プライ
以上の構成とし、かつターンアッププライ6−1とダウ
ンプライ6−2とで包み込む、ビードコア5外周面から
タイヤ最大幅位置S近くまで延びる硬質のフィラーゴム
12を備え、ときにビード部2からサイドウォール部3
に至る間にケブラーコード又はスチールコードのゴム被
覆層(インサートプライと呼ばれる層)を配置する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような構
成を有するタイヤであっても、急激な内圧ゼロ状態とな
ったとき、特に高速走行中の車両の操縦安定性確保は不
十分であり、ランフラット状態での走行継続における耐
久性も十分ではなく、これらの性能確保及びランフラッ
ト耐久性を改善したタイヤが望まれている。
【0006】従ってこの発明の請求項1〜4に記載した
発明は、パンクなどによる急速なエアー抜けでも乗用車
などの車両の安全走行を保証し、かつフラット走行での
リムからのタイヤ離脱防止性能や耐久性能をランフラッ
トタイヤとして使用者に満足される性能まで向上させた
空気入りタイヤの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明の請求項1に記載した発明は、一対のビード部
内に埋設したビードコア相互間にわたり一対のサイドウ
ォール部とトレッド部とを補強する少なくとも2プライ
のラジアル配列有機繊維コードのゴム被覆になるカーカ
スと、カーカスの外周でトレッド部を強化する2層以上
のコード交差層を有するベルトとを備え、カーカスはビ
ードコアの周りをタイヤ内側から外側へ巻上げるターン
アッププライと、ビードコアからトレッド部に向け延び
るフィラーゴムを挟みターンアッププライを外包みして
ビードコア近傍に終端部を位置させるダウンプライとを
有し、ビード部のビードコア近傍位置からトサイドウォ
ール部を経てレッド部の端部までにわたる最内側ターン
アッププライ内面側に対をなす、断面三日月状の厚肉補
強ゴムストリップを有する空気入りタイヤにおいて、上
記フィラーゴムはビードコア外周面からサイドウォール
部を経てベルトのコード交差層のうち最少幅コード層幅
端よりタイヤ赤道面寄り位置まで延びる硬質の、補強ゴ
ムストリップと同一ゴム組成物から成り、カーカスプラ
イの最大幅位置を通るタイヤ回転軸線に平行な直線と、
上記ベルトの最少幅コード層幅端から最内側ターンアッ
ププライ外表面に下ろした法線とで囲まれる領域内にお
けるフィラーゴムと補強ゴムストリップとは、同じ位置
の厚さ方向で測った補強ゴムストリップの厚さ(da
が、フィラーゴムの厚さ(db )以上の厚さ関係を有す
ることを特徴とする空気入りタイヤである。
【0008】請求項1に記載した発明を実施するに当
り、請求項2に記載した発明のように、上記フィラーゴ
ムの厚さdb の、上記補強ゴムストリップの厚さda
対する比db /da の値が0.2〜1.0の範囲内にあ
ること、そして請求項3に記載した発明のように、上記
補強ゴムストリップ及びフィラーゴムが共に、JISA
硬度が70°以上、25℃における反発弾性率が65%
以上、140℃の窒素ガス中で測定した25%伸びにお
ける弾性率M25が10kgf/cm2 以上であるゴム物性を有
することが好適に適合する。
【0009】上記のJIS A硬度、反発弾性率及び弾
性率の測定は、JIS K6301−1995の加硫ゴ
ム物理試験方法に記載された試験方法に従うものとし、
ただし弾性率は引張試験の項目に記載されている引張応
力のことである。
【0010】さらに、請求項1〜3に記載した発明を有
利に展開するため、請求項4に記載した発明のように、
カーカスプライにおけるコードが、レーヨンコードであ
るのが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態例
を図1〜図3に基づき説明する。図1は、この発明によ
る乗用車用空気入りタイヤの左半断面図であり、図2
は、補強ゴムストリップ厚さに対するフィラーゴム厚さ
の比の値とランフラット耐久性との関係をあらわす線図
であり、図3は、フィラーゴム終端とランフラット耐久
性との関係をあらわす線図である。
【0012】図1において、乗用車用空気入りタイヤ
(以下タイヤという)1は、一対のビード部2(片側の
み示す)と、一対のサイドウォール部3(片側のみ示
す)と、両サイドウォール部3に連なるトレッド部4と
を有し、一対のビード部2内に埋設したビードコア5相
互間にわたり上記各部2、3、4を補強する少なくとも
2プライ、図示例は2プライのラジアル配列有機繊維コ
ード、望ましくはレーヨンコードのゴム被覆になるカー
カス6と、カーカス6の外周でトレッド部4を強化する
ベルト7とを有する。
【0013】図示例のカーカス6は、ビードコア5をタ
イヤ1の内側から外側へ向け巻上げる折返し部を有する
ターンアッププライ6−1と、ターンアッププライ6−
1の外側でビードコア5近傍に終端を有するダウンプラ
イ6−2とを備える。図示例の2プライカーカス6では
ターンアッププライ6−1が最内側カーカスプライを形
成する。ベルト7は2層以上、図示例は2層のコード交
差層、望ましくは2層のスチールコード交差層7−1、
7−2を有する他、これら交差層の外周に図1で破線で
示す有機繊維コード層、例えばナイロン66コードの螺
旋巻回層7−3を有する。スチールコード交差層7−
1、7−2はタイヤ赤道面Eを挟んでそれぞれの層のス
チールコードが交差する配置になり、図示例ではカーカ
ス6に隣接する層7−1の幅が層7−2の幅より広い。
【0014】またタイヤ1は、ランフラットタイヤに固
有の、対をなす断面三日月状の厚肉補強ゴムストリップ
8(片側のみ示す)を、カーカス6のターンアッププラ
イ6−1の内面側に備える。補強ゴムストリップ8は内
圧ゼロでも走行中の車両総重量を安定して支持し、タイ
ヤ1の使用リムからの離脱を防止し、タイヤ1の破壊を
阻止するため、さらには、例えば80〜160km/hでの
高速走行での急速なパンク時にも走行安定性を保持可能
とするため、タイヤ半径方向中央領域を8〜12mmの
厚肉部とする一方、タイヤ半径方向両端部は先細り状と
する。
【0015】さらに上記の補強ゴムストリップ8に加
え、ビードコア5の外周面からタイヤ半径方向外方に向
かい先端部先細り状に延びるフィラーゴム9を、ターン
アッププライ6−1とダウンプライ6−2との間に配置
する。フィラーゴム9のタイヤ半径方向外方終端Nは最
少幅のスチールコード層7−2の幅端7−2Eよりタイ
ヤ赤道面E寄りに位置させるものとし、この終端Nの位
置はスチールコード層7−2の幅方向孤の長さの1/4
を幅端7−2Eから隔てる1/4点の7−2Pまでを限
度とする。よってダウンプライ6−2はフィラーゴム9
を挟んでターンアッププライ6−1を外包みする形態を
とる。
【0016】ここで補強ゴムストリップ8とフィラーゴ
ム9とは同一の硬質ゴム組成物から成ることを要し、さ
らにカーカス6の最大幅CWの位置M、それはダウンプ
ライ6−1の最大幅位置Mを通るタイヤ1の回転軸線
(図示省略)と平行な直線LMと、ベルト7の狭幅スチ
ールコード層7−2の幅端7−2Eから最内側(ここで
は1プライ)のターンアッププライ6−1の外表面に下
ろした法線VE とで囲まれる領域内における補強ゴムス
トリップ部分8a及びフィラーゴム部分9bは、直線T
で示す同じ位置の厚さ方向で測った補強ゴムストリップ
部分8aの厚さd a (mm)と、フィラーゴム部分9b
の厚さdb (mm)とが、da ≧db の関係を満たすこ
とが必要である。なお直線LM からビードコア5に至る
間のフィラーゴム9は、補強ゴムストリップ8の端部が
先細りとなるので僅かに先太りとして両者を合わせたゴ
ム厚さのバランスを保つようにする。
【0017】上述した補強ゴムストリップ8とフィラー
ゴム9との構成を有するタイヤ1は以下に述べる作用効
果の下でランフラット耐久性が従来のランフラットタイ
ヤに比し格段に向上する。
【0018】(1)図4に示す従来タイヤ20では、フ
ラット走行を続けた場合、タイヤの著しく大きな曲げ変
形に基づく破壊故障を生じるが、この曲げ変形は図1と
同様に引いた直線LM と法線VE とで囲まれる領域に集
中するので、故障発生当初箇所はこの領域内で著しく大
きな圧縮ひずみが作用する補強ゴムストリップ11内面
に限られる。 (2)それは曲げの中立面(断面では中立軸)がほぼカ
ーカス6の直接隣接プライ6−1、6−2内乃至それら
のタイヤ内側近傍に存在するからである。
【0019】(3)これに対し図1に示すタイヤ1で
は、カーカス6のターンアッププライ6−1とダウンプ
ライ6−2の間に補強ゴムストリップ8と同一の硬質ゴ
ム組成物からなるフィラーゴム9を有するので、直線L
M と法線VE とで囲まれる領域内の補強ゴムストリップ
8の厚さda を従来タイヤ20より薄くでき、 (4)しかも曲げの中立面と補強ゴムストリップ8の内
面との距離が従来タイヤ20より狭まり、 (5)引張り側に存在するダウンプライ6−2が引張ひ
ずみを負担して、フラット走行での変形量低減に貢献す
るので、結局補強ゴムストリップ8内面の圧縮ひずみが
大幅に軽減されて故障発生を抑制し、 (6)ゴム厚さ関係をda ≧db とすることで曲げ中立
面がターンアッププライ6−1より大幅にタイヤ外側へ
シフトすることを阻止し、これによりターンアッププラ
イ6−1の有機繊維コードに耐疲労性に著しい悪影響を
及ぼす圧縮ひずみの作用を軽減してコード破断を防止
し、 (7)以上述べたような補強ゴムストリップ8内面の故
障発生の抑制とターンアッププライ6−1の有機繊維コ
ードの破断防止とにより、ランフラット耐久性の大幅向
上が達成される。
【0020】以上から従来タイヤに見られる補強ゴムス
トリップ8内に切り離しコード層を埋設する構造はコー
ドの圧縮疲労破断を招くため好ましくない。またカーカ
ス6の各プライ6−1、6−2にレーヨンコードを用い
れば、乗用車用タイヤに多用されているポリエステルコ
ード又はナイロン66コードに比しより一層耐熱性に優
れるので、大変形下でのフラット走行中に発生する高温
度に対する抵抗力が高まり、各プライ6−1、6−2の
コードの耐久性を高めることに貢献する。
【0021】実際上、直線LM と法線VE とで囲まれる
領域内におけるフィラーゴム9の厚さdb の、補強ゴム
ストリップ8の厚さda に対する比db /da の値が
0.2〜1.0の範囲内にあれば、そして補強ゴムスト
リップ8及びフィラーゴム9が共に、JIS A硬度が
70°以上、25℃における反発弾性率が65%以上、
140℃の窒素ガス中で測定した25%伸びにおける弾
性率M25が10kgf/cm2以上である物性を有するゴムで
あれば、上記の(3)〜(7)項に述べた効果をより一
層高めることに寄与する。
【0022】以下、図2、3に基づき実例をもって比d
b /da の値とフィラーゴム9の終端位置Nとについて
説明する。実例に供したタイヤ1は、フィラーゴム9構
成が図1に準じる他は全て図1に示すところに従い、乗
用車用ラジアルプライタイヤでサイズが225/60R
16である。図2は、比db /da の値を5水準にとっ
たときのランフラット耐久性を示し、図3は、補強ゴム
ストリップ8が占める容積とフィラーゴム9の容積とを
合わせた値を一定とし、フィラーゴム9の終端位置Nを
5水準にとったときのランフラット耐久性を示す。
【0023】図2において、比db /da の値がゼロの
タイヤは従来タイヤ20に相当し、この従来タイヤ20
に相当するタイヤのランフラット耐久性を100とする
指数にてあらわし、測定点は丸印で示し、測定点相互間
を滑らかな線で結んだ。図2に示す線図より比db /d
a の値が約0.5のときランフラット耐久性はピークを
有し、図2の線図において従来レベル100に対し11
0以上の指数値を有するタイヤが実際上のランフラット
耐久性向上効果を発揮するので、よって従来レベルに対
し指数で110以上の比db /da の値の範囲は0.2
〜1.0であることがわかる。比db /da の値が1.
0を超えて増加すると指数110を割り込み、ついには
従来レベル100以下までランフラット耐久性が低下す
る。
【0024】図3において、フィラーゴム9(9b)の
終端Nが位置Mにあるタイヤは従来タイヤ20(図4参
照)に相当し、この従来タイヤ20に相当するタイヤの
ランフラット耐久性を100とする指数にてあらわし、
測定点は丸印で示し、測定点相互間を滑らかな線で結ん
だ。図2より成るべく高度に高いランフラット耐久性を
実現するためには、フィラーゴム9(9b)の終端N
が、法線VE からベルト7の第二スチールコード層7−
2の1/4点7−2P直下位置までの間に存在するのが
適合し、1/4点7−2P直下位置をタイヤ赤道面E寄
りに超えるとランフラット耐久性は低下傾向を示す。な
お法線VE から1/4点7−2P直下位置までの間の比
b /da の値は0.4から漸減させるのが望ましい。
【0025】
【実施例】空気入りラジアルプライタイヤで、サイズが
225/60R16であり、構成は図1に従い、カーカ
ス6はターンアッププライ6−1、ダウンプライ6−2
の2プライ構成になり、これらプライはラジアル配列1
650D/2(SIで1840dtex(デシテックス)/
2)のレーヨンコードのゴム被覆になり、ベルト7は2
層のスチールコード交差層7−1、7−2と1層のゴム
被覆ナイロン66コードの螺旋巻回層7−3とを有す
る。
【0026】実施例1〜3の各タイヤにつき、補強ゴム
ストリップ8及びフィラーゴム9のゴムのJIS A硬
度、25℃における反発弾性率(%)及び140℃の窒
素ガス中の弾性率M25(kgf/cm2) のゴム物性と、比db
/da の値(範囲)と、フィラーゴム9(9b)の終端
Nの位置とを図4に示す従来例タイヤ及び比較例タイヤ
と共に表1に示す。なお比較例タイヤは、補強ゴムスト
リップ及びフィラーゴムに実施例1〜3と同一ゴム組成
物を適用する一方、フィラーゴム終端N位置をダウンプ
ライ6−2(図4参照)の最大幅位置に止めた。
【0027】
【表1】
【0028】実施例1〜3、従来例及び比較例の各タイ
ヤを供試タイヤとし、内圧ゼロの下で荷重570kgf を
負荷させてドラムによるランフラット耐久性テストを実
施した。故障が発生するまでに走行した距離(km)を計測
し、計測した値は従来例タイヤを100とする指数にて
あらわし、これら指数値を表1の下欄に記載した。値は
大なるほど良い。なおタイヤ重量は従来例タイヤを含め
全て同一とした。
【0029】表1に記載した耐久性の値が示すように各
実施例のタイヤは同じ重量の従来例タイヤ対比で格段に
優れたランフラット耐久性を発揮することがわかる。な
お実施例1〜3のタイヤと同一ゴム組成物を補強ゴムス
トリップ及びフィラーゴムに適用した比較例タイヤは従
来例タイヤよりランフラット耐久性は向上しているが、
近来のランフラット耐久性向上要求レベルの一層の高度
化傾向に不適合である。
【0030】
【発明の効果】この発明の請求項1〜4に記載した発明
によれば、フィラーゴムを対をなす補強ゴムストリップ
と同一のゴム組成物から成る硬質ゴムとしてターンアッ
ププライとダウンプライとの間でビードコアからベルト
の直下まで配置し、かつカーカスプライ最大幅位置とベ
ルトの最少幅スチールコード層幅端位置との間ではそれ
ぞれのゴム厚さを適正化することにより、従来のランフ
ラットタイヤと同じ重量で従来タイヤより顕著に優れた
ランフラット耐久性を発揮し得る空気入りタイヤを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態例の空気入りタイヤの左
半断面図である。
【図2】フィラーゴム厚さの補強ゴムストリップ厚さに
対する比とランフラット耐久性との関係をあらわす線図
である。
【図3】フィラーゴム終端位置とランフラット耐久性と
の関係を示す線図である。
【図4】従来のランフラットタイヤの左半断面図であ
る。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ 2 ビード部 3 サイドウォール部 4 トレッド部 5 ビードコア 6 カーカス 6−1、6−2 カーカスプライ 7 ベルト 7−1、7−2 スチールコード層 7−3 ナイロンコード巻回層 7−2E 最少幅スチールコード層幅端 7−2P 最少幅スチールコード層1/4点 8 補強ゴムストリップ 8a 補強ゴムストリップ上方部分 9 フィラーゴム 9b フィラーゴム上方部分 E タイヤ赤道面 M カーカスプライ最大幅位置 CW カーカスプライの最大幅 LM カーカスプライ最大幅位置を通るタイヤ回転軸線
に平行な直線 VE 最少幅スチールコード層幅端を通る最内側プライ
への法線 da 直線LM と法線VE との間の補強ゴムストリップ
厚さ db 直線LM と法線VE との間のフィラーゴム厚さ N フィラーゴム上方終端
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明の請求項1に記載した発明は、一対のビード部
内に埋設したビードコア相互間にわたり一対のサイドウ
ォール部とトレッド部とを補強する少なくとも2プライ
のラジアル配列有機繊維コードのゴム被覆になるカーカ
スと、カーカスの外周でトレッド部を強化する2層以上
のコード交差層を有するベルトとを備え、カーカスはビ
ードコアの周りをタイヤ内側から外側へ巻上げるターン
アッププライと、ビードコアからトレッド部に向け延び
るフィラーゴムを挟みターンアッププライを外包みして
ビードコア近傍に終端部を位置させるダウンプライとを
有し、ビード部のビードコア近傍位置からサイドウォー
ル部を経てトレッド部の端部までにわたる最内側ターン
アッププライ内面側に対をなす、断面三日月状の厚肉補
強ゴムストリップを有する空気入りタイヤにおいて、上
記フィラーゴムはビードコア外周面からサイドウォール
部を経てベルトのコード交差層のうち最少幅コード層幅
端よりタイヤ赤道面寄り位置まで延びる硬質の、補強ゴ
ムストリップと同一ゴム組成物から成り、カーカスプラ
イの最大幅位置を通るタイヤ回転軸線に平行な直線と、
上記ベルトの最少幅コード層幅端から最内側ターンアッ
ププライ外表面に下ろした法線とで囲まれる領域内にお
けるフィラーゴムと補強ゴムストリップとは、同じ位置
の厚さ方向で測った補強ゴムストリップの厚さ(da
が、フィラーゴムの厚さ(db )以上の厚さ関係を有す
ることを特徴とする空気入りタイヤである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部内に埋設したビードコア
    相互間にわたり一対のサイドウォール部とトレッド部と
    を補強する少なくとも2プライのラジアル配列有機繊維
    コードのゴム被覆になるカーカスと、カーカスの外周で
    トレッド部を強化する2層以上のコード交差層を有する
    ベルトとを備え、カーカスはビードコアの周りをタイヤ
    内側から外側へ巻上げるターンアッププライと、ビード
    コアからトレッド部に向け延びるフィラーゴムを挟みタ
    ーンアッププライを外包みしてビードコア近傍に終端部
    を位置させるダウンプライとを有し、ビード部のビード
    コア近傍位置からトサイドウォール部を経てレッド部の
    端部までにわたる最内側ターンアッププライ内面側に対
    をなす、断面三日月状の厚肉補強ゴムストリップを有す
    る空気入りタイヤにおいて、 上記フィラーゴムはビードコア外周面からサイドウォー
    ル部を経てベルトのコード交差層のうち最少幅コード層
    幅端よりタイヤ赤道面寄り位置まで延びる、硬質の補強
    ゴムストリップと同一ゴム組成物から成り、 カーカスプライの最大幅位置を通るタイヤ回転軸線に平
    行な直線と、上記ベルトの最少幅コード層幅端から最内
    側ターンアッププライ外表面に下ろした法線とで囲まれ
    る領域内におけるフィラーゴムと補強ゴムストリップと
    は、同じ位置の厚さ方向で測った補強ゴムストリップの
    厚さ(da )が、フィラーゴムの厚さ(db )以上の厚
    さ関係を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 上記フィラーゴムの厚さ(db )の、上
    記補強ゴムストリップの厚さ(da )に対する比(db
    /da )の値が0.2〜1.0の範囲内にある請求項1
    に記載した空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 上記補強ゴムストリップ及びフィラーゴ
    ムが共に、JISA硬度が70°以上、25℃における
    反発弾性率が65%以上、140℃の窒素ガス中で測定
    した25%伸びにおける弾性率(M25)が10kgf/cm2
    以上であるゴム物性を有する請求項1又は2に記載した
    空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 カーカスプライにおけるコードが、レー
    ヨンコードである請求項1〜3に記載した空気入りタイ
    ヤ。
JP9338595A 1997-12-09 1997-12-09 空気入りタイヤ Pending JPH11170826A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6510883B2 (en) * 1998-10-12 2003-01-28 Dunlop Gmbh Pneumatic vehicle tire including rubber reinforcing plies in side wall regions
JP2006182294A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ

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