JPH11170345A - ブロー成形容器 - Google Patents
ブロー成形容器Info
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- JPH11170345A JPH11170345A JP35241397A JP35241397A JPH11170345A JP H11170345 A JPH11170345 A JP H11170345A JP 35241397 A JP35241397 A JP 35241397A JP 35241397 A JP35241397 A JP 35241397A JP H11170345 A JPH11170345 A JP H11170345A
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- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
性に優れたブロー成形容器を提供すること。 【解決手段】 側鎖もしくは主鎖に単環の脂環構造(特
に好ましくは6員環)を有する環状炭化水素樹脂を主成
分とする樹脂組成物を用いてブロー成形により成形され
たブロー成形容器であって、前記ブロー成形のブロー倍
率が1.5〜25倍、好ましくは1.8〜16倍、さら
に好ましくは2〜10倍の範囲にある。また、底面と側
面の交差部に曲率を設ける。
Description
係り、さらに詳しくは、例えば医薬用薬液バイアルやア
ンプルなどとして好適なブロー成形容器に関する。
ルスの二次感染を防止するために、最近では使い捨ての
ものに置き換えられつつある。
療用の薬品容器においては、内容物の視認が容易になる
ように、ある程度以上の透明性が必要である。そのた
め、従来から、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニルなどの材料が用いられている。しか
し、ガラスは割れることがあり、重く、アルカリイオン
が溶出しやすく、破片処理が危険であり、燃やすことが
できないため、使い捨てにするのは困難であった。ま
た、ポリエチレン、ポリプロピレン等からは低分子の有
機成分が溶出することがあり、ポリ塩化ビニルからは塩
素が溶出し、内容物が変質することがあった。
耐薬品性を有する材料で構成されることが好ましく、薬
品容器を構成する材料から薬液中に成分が溶出したり、
あるいは薬品を吸着したりすることなく、薬液を変質さ
せることがあってはならない。
50号公報に示すように、医療用器材を、ビニル化環状
炭化水素系重合体から成る成形材で成形したものが提案
されている。この公報に示すビニル化環状炭化水素系重
合体から成る成形材で成形した医療用容器では、透明
性、耐薬品性が向上することが期待される。
医療用容器はブロー成形法によって成形される場合が多
いが、上記ビニル系環状炭化水素系重合体からなる成形
材で医療用容器をブロー成形すると、成形された医療用
容器は、落下したときに割れやすく、また、スチーム滅
菌したときに白化現象が生じ、透明性が低下してしまう
場合があり、医療用容器として課題を有していた。
れ、落下により割れが生じ難く、耐スチーム滅菌性に優
れたブロー成形容器を提供することを目的とする。
に、本発明に係るブロー成形容器は、側鎖もしくは主鎖
に単環の脂環構造(特に好ましくは6員環)を有する環
状炭化水素樹脂を主成分とする樹脂組成物を用いてブロ
ー成形により成形されたブロー成形容器であって、前記
ブロー成形のブロー倍率が1.5〜25倍、好ましくは
1.8〜16倍、さらに好ましくは2〜10倍の範囲で
あることを特徴とする。
(1)縦方向および(2)円周方向があり、このうち
(1)縦方向とは、パリソン容器壁の厚さを、ブロー後
の容器壁の厚さで割った値のことである。例えば、パリ
ソンの容器壁の厚さが5mmでブロー後の容器壁の厚さ
の平均が1mmであった場合においては、ブロー倍率5
倍となる。ブローは容器の垂直方向および/または水平
方向に延伸が行われる。延伸方向は特に限定しないが垂
直方向、水平方向にほぼ同倍率に延伸されることが好ま
しい。この場合の各方向の延伸倍率は、パリソンとブロ
ー容器の長さ比で求められる。
り、透明性、耐薬品性に優れた側鎖もしくは主鎖に単環
の脂環構造を有する環状炭化水素樹脂を主成分とする樹
脂組成物を用いてブロー成形で薬品用容器を成形する
と、得られた薬品用容器は、容器の厚みや延伸倍率が適
切な範囲にあるため、落下試験でも割れが生じ難く、耐
スチーム滅菌性も優れていることが、本発明者により見
い出された。
交差部が曲率(曲率半径を有する丸み)1mm以上を有
することが好ましい。曲率(R)を形成することで、交
差部における残留応力を低減させ、落下試験で交差部に
割れが生じ難くなると共に、耐スチーム滅菌性も向上す
る。その曲率は、該交差部の断面厚さt(mm)と外表
面の曲率半径R(mm)とが、R≧3.5/tの関係を
満足するように設定することが好ましい。
面状であることが好ましい。これにより、側面との交差
角がほぼ直角になり、交差部の曲率半径を大きくするこ
とが容易になるため、落下試験でさらに割れが生じ難く
なると共に、耐スチーム滅菌性も向上する。なお、容器
の底面は、実質的に平面であれば良く、容器の内側に向
けて凸となる多少の曲面を設けても良い。
性に優れた前記成形材料で構成されていると共に、前記
ブロー倍率や曲率半径を適正にすると、落下試験で割れ
が生じ難くなると共に、耐スチーム滅菌性が向上するた
め、バイアルやアンプル等の医療用容器として好適であ
る。
る環状炭化水素樹脂 本発明に係るブロー成形容器は、主鎖もしくは側鎖に単
環の脂環構造を有する環状炭化水素樹脂を主成分とする
樹脂組成物により成形してある。
環状炭化水素樹脂としては、たとえばビニル系環状炭化
水素重合体、環状共役ジエン系付加重合体などが例示さ
れる。
いが、(A)芳香族ビニル化合物またはその置換体の重
合体の水素添加物、(B)ビニルシクロヘキセン系化合
物および/またはビニルシクロヘキサン系化合物の重合
体またはその水素添加物であることが好ましい。
に用いられるビニル系環状炭化水素系単量体としては、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルス
チレン、α−プロピルスチレン、α−イソプロピルスチ
レン、α−t−ブチルスチレン、2−メチルスチレン、
3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジ
イソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4
−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルス
チレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノ
フルオロスチレン、4−フェニルスチレンなどのスチレ
ン系単量体;ビニルシクロヘキサン、3−メチルイソプ
ロペニルシクロヘキサンなどのビニルシクロヘキサン系
単量体; 4−ビニルシクロヘキセン、4−イソプロペ
ニルシクロヘキセン、1−メチル−4−ビニルシクロヘ
キセン、1−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセ
ン、2−メチル−4−ビニルシクロヘキセン、2−メチ
ル−4−イソプロペニルシクロヘキセンなどのビニルシ
クロヘキセン系単量体;d−テルペン、l−テルペン、
ジテルペンなどのテルペン系単量体などのビニル化六員
環炭化水素系単量体またはその置換体などが挙げられ
る。芳香環を含有するスチレン系単量体を用いる場合
は、水素添加反応により、水素添加率が80%以上にす
ることが好ましい。
返し単位が50重量%未満となる範囲で前述の単量体以
外の単量体を共重合させてもよい。共重合可能な単量体
としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合
などの重合法において共重合可能なものであれば特に制
限はなく、例えば、エチレン、プロピレン、イソブテ
ン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテ
ン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン系
単量体; シクロペンタジエン、1−メチルシクロペン
タジエン、2−メチルシクロペンタジエン、2−エチル
シクロペンタジエン、5−メチルシクロペンタジエン、
5、5−ジメチルシクロペンタジエンなどのシクロペン
タジエン系単量体; シクロブテン、シクロペンテン、
シクロヘキセン、ジシクロペンタジエンなどの環状オレ
フィン系単量体; ブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、フラン、チオフェン、1,3−シクロヘ
キセンなどの共役ジエン系単量体; アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル
などのニトリル系単量体; メタクリル酸メチルエステ
ル、メタアクリル酸エチルエステル、メタアクリル酸プ
ロピルエステル、メタアクリル酸ブチルエステル、アク
リル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、ア
クリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブチルエステ
ル、などの(メタ)アクリル酸エステル系単量体; ア
クリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などの不飽和
脂肪酸系単量体; フェニルマレイミド; エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサ
イド、トリオキサン、ジオキサン、シクロヘキセンオキ
サイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テ
トラヒドロフランなどの環状エーテル系単量体; メチ
ルビニルエーテル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニ
ル−2−ピロリドンなどの複素環含有ビニル化合物系単
量体; などが挙げられる。一般に、ビニル系環状炭化
水素単量体以外の単量体に由来する繰り返し単位の含有
量が多くなると重合体の透明性が低下する。
換体の繰り返し単位の含有量は、使用目的に応じて適宜
選択されるが、通常は50重量%以上、好ましくは70
重量%以上、より好ましくは80重量%以上、最も好ま
しくは90重量%以上である。
水素添加率は、80%以上、好ましくは90%以上、よ
り好ましくは95%以上である。水素添加率が過度に少
ないと、低複屈折性に劣り好ましくない。尚、水素添加
率は、 1H−NMR測定により求めることができる。
合体の重量平均分子量(Mw)は、GPCにより測定さ
れるポリスチレン換算値で、通常10,000〜1,0
00,000、好ましくは50,000〜500,00
0、より好ましくは100,000〜300,000の
範囲であり、且つ分子量分布は、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレ
ン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)で通常5.0以下、好ましく
は3.0以下、より好ましくは2.5以下、最も好まし
くは2.0以下である。ビニル系環状炭化水素重合体の
Mw/Mnが上記範囲にあるとき、重合体の機械強度、
耐熱性に特に優れ、重量平均分子量(Mw)が上記範囲
にあると、重合体の強度特性と成形性、複屈折がバラン
スされて好適である。
重量平均分子量(Mw)が過度に大きいと、環の水素添
加反応が困難で、100%近くまで強制的に水素添加反
応を進ませると競争反応である分子鎖切断反応が進んで
分子量分布が大きくなり、また低分子量成分が増加する
ため強度特性や耐熱性が低下し、逆に、過度に小さい
と、強度特性に劣り十分な成形品が成形できず、いずれ
も好ましくないため、上記範囲にあるときが機械強度、
耐熱性等が高度にバランスされて好適である。
造方法はラジカル重合、アニオン重合、アニオンリビン
グ重合、カチオン重合、カチオンリビング重合などの公
知の重合方法を用いて重合することにより得られる。
は有機過酸化物を用いて公知の方法で重合でき、カチオ
ン重合の場合にはBF3、PF6などを用いて公知の方法
で重合できる。
オンリビング重合で重合するのが好ましく、具体的に
は、炭化水素系溶媒中で、有機アルカリ金属を開始剤と
して重合することにより容易に得られる。
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチル
リチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチ
ルベンリチウムなどのモノ有機リチウム化合物;ジリチ
オメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ
−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオ
ベンゼンなどの多官能性有機リチウム化合物;ナトリウ
ムナフタレン、カリウムナフタレンなどが挙げられる。
これらの中でも、有機リチウム化合物が好ましく、モノ
有機リチウム化合物が特に好ましい。
独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。有機アルカリ金属の使用量は、要求される生成重
合体の分子量によって適宜選択され、通常、単量体10
0重量部当り、0.05〜100ミリモル、好ましくは
0.10〜50ミリモル、より好ましくは0.15〜2
0ミリモルの範囲である。
懸濁重合、溶液重合等が適用できるが、水素化反応を連
続して行うためには溶液重合が好ましい。
化水素系溶媒が好ましく具体的には、上記開始剤を破壊
しないものであれば格別な制限はなく、例えば、n−ブ
タン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、iso−オクタンなどの脂肪族炭化
水素類; シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロペンタン、メチルシクロヘキサン、デカリンなどの
脂環式炭化水素類; ベンゼン、トルエンなどの芳香族
炭化水素類; テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類; などが挙げられる。これらの中でも、脂肪
族炭化水素類や脂環式炭化水素類を用いると、水素添加
反応をそのまま行うことができるので好ましい。これら
の炭化水素系溶媒は、それぞれ単独で、あるいは2種以
上を組み合わせて、通常、単量体濃度が1〜40重量%
になる量比で用いられる。
でもよく、通常は−70〜150°C、好ましくは−5
0〜120°Cの重合温度範囲で行われる。重合時間
は、0.01〜20時間、好ましくは0.1〜10時間
の範囲である。
法、直接脱溶媒法、アルコール凝固法等の公知の方法で
重合体を回収できる。また、本発明においては、重合時
に水素添加反応に不活性な溶媒を用いた場合は、重合溶
液から重合体を回収せず、そのまま水素添加工程に供す
ることができる。
く、常法に従えばよい。好ましくは、芳香族環の水素添
加率が高く、且つ重合体鎖切断の少ない水素添加方法で
あり、例えば、有機溶媒中で、ニッケル、コバルト、
鉄、チタン、ロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム
及びレニウムから選ばれる少なくとも1種の金属を含む
水素化触媒を用いて行うことができる。水素化触媒は、
これらの中でも、ニッケル触媒が特にMw/Mnの小さ
い水素添加物が得られるので好適である。水素化触媒
は、不均一触媒、均一触媒のいずれでもよい。
まま、または適当な担体に担持して用いることができ
る。担体としては、例えば、活性炭、シリカ、アルミ
ナ、炭酸カルシウム、チタニア、マグネシア、ジルコニ
ア、ケイソウ土、炭化珪素等が挙げられ、この場合の担
体上の上記金属の担持量は、通常0.01〜80重量%
の範囲、好ましくは0.05〜60重量%の範囲であ
る。
ト、チタンまたは鉄化合物と有機金属化合物、例えば、
有機アルミ、有機リチウム化合物とを組み合わせた触
媒;またはロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、
レニウム等の有機金属錯体を用いることができる。均一
系触媒に用いられるニッケル、コバルト、チタンまたは
鉄化合物としては、例えば、各種金属のアセチルアセト
ン塩、ナフテン酸塩、シクロペンタジエニル化合物、シ
クロペンタジエニルジクロロ化合物等が用いられる。有
機アルミニウムとしては、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム等のアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジ
クロリド等のハロゲン化アルキルアルミニウム;ジイソ
ブチルアルミニウムハイドライド等の水素化アルキルア
ルミニウム;などが好適に用いられる。
γ−ジクロロ−π−ペンゼン錯体、ジクロロ−トリス
(トリフェニルホスフィン)錯体、ヒドリッド−クロロ
−トリス(トリフェニルホスフィン)錯体等の金属錯体
が使用される。
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。水素添加触媒の使用量は、芳香族ビニル系重合体1
00重量部当り、通常0.03〜50重量部、好ましく
は0.16〜33重量部、より好ましくは0.33〜1
5重量部の範囲である。
えば、前述の重合反応に用いた溶媒の他にアルコール類
などが挙げられる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。有機溶媒の使用量は、芳香族系重合体の濃度が、通
常1〜50重量%、好ましくは3〜40重量%である。
°C、好ましくは50〜200°C、より好ましくは8
0〜180°Cの範囲であり、水素圧力が、通常1〜3
00kg/cm2、好ましくは5〜250kg/cm2、
より好ましくは10〜200kg/cm2の範囲で行
う。
いが、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘ
キサジエン、1,3シクロヘプタジエン、1,3−シク
ロオクタジエンなどの5〜8員炭素環を有する環状共役
ジエンの重合体および共重合体の水素化物が挙げられ
る。
共重合可能な他の単量体としては、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなど
の鎖状共役ジエン系単量体、スチレン、α−メチルスチ
レン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ジフェニル
エチレン、ビニルビリジンなどのビニル芳香族系単量
体、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリロ
ニトリル、メチルビニルケトン、α−シアノアクリル酸
メチルなどの極性ビニル系単量体もしくはエチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、環状テクトン、環状ラクタ
ム環状シロキサンなどの極性単量体、あるいはエチレン
単量体およびα−オレフィン系単量体などが挙げられ
る。これら共重合可能な単量体の割合は60重量%以
下、好ましくは50重量%以下である。
ンの重合体および共重合体の水素添加方法、水素添加触
媒については公知のものを採用することができる。
ロロベンゼン溶液のGPC法で測定したポリスチレン換
算平均分子量として、通常、5,000〜1,000,
000、好ましくは10,000〜500,000であ
る。
な、主鎖もしくは側鎖に単環の脂環構造を有する環状炭
化水素樹脂は、それぞれ単独であるいは複数種組み合わ
せて用いることができる。これら主鎖もしくは側鎖に単
環の脂環構造を有する環状炭化水素樹脂として、特に好
ましくは水素化ポリスチレンおよびポリシクロヘキサジ
エンである。
れる、上記したような主鎖もしくは側鎖に単環の脂環構
造を有する環状炭化水素樹脂には、必要に応じて、各種
の配合剤を添加することができる。配合剤としては有機
化合物、無機化合物のいずれであってもよく、有機化合
物の場合は、老化防止剤、安定剤、難燃剤、可塑剤等の
ような低分子量の配合剤ではなく、溶出等の原因となり
にくい、有機高分子化合物、有機オリゴマー成分が好ま
しく、特にゴム質重合体が好ましい。
の重合体であって、通常のゴム状重合体及び熱可塑性エ
ラストマーが含まれる。ゴム質重合体のムーニー粘度
(ML1+4,100°C)は、使用目的に応じて適宜
選択され、通常5〜200である。
ゴム、その水素添加物;クロロプレンゴム、その水素添
加物;エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・α−
オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重
合体などの飽和ポリオレフィンゴム;エチレン・プロピ
レン・ジエン共重合体、α−オレフィン・ジエン共重合
体、ジエン共重合体、イソブチレン・イソプレン共重合
体、イソブチレン・ジエン共重合体などのジエン系重合
体、これらのハロゲン化物、ジエン系重合体またはその
ハロゲン化物の水素添加物;アクリロニトリル・ブタジ
エン共重合体、その水素添加物;フッ化ビニリデン・三
フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン・六フッ化
プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン・六フッ化プロ
ピレン・四フッ化エチレン共重合体、プロピレン・四フ
ッ化エチレン共重合体などのフッ素ゴム;ウレタンゴ
ム、シリコーンゴム、ポリエーテル系ゴム、アクリルゴ
ム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒ
ドリンゴム、プロピレンオキサイドゴム、エチレンアク
リルゴムなどの特殊ゴム;ノルボルネン系単量体とエチ
レンまたはα−オレフィンの共重合体、ノルボルネン系
単量体とエチレンとα−オレフィンの三元共重合体、ノ
ルボルネン系単量体の開環重合体、ノルボルネン系単量
体の開環重合体水素添加物などのノルボルネン系ゴム質
重合体;乳化重合または溶液重合したスチレン・ブタジ
エン・ゴム、ハイスチレンゴムなどのランダムまたはブ
ロック・スチレン・ブタジエン系共重合体、これらの水
素添加物;スチレン・ブタジエン・スチレン・ゴム、ス
チレン・イソプレン・スチレン・ゴム、スチレン・エチ
レン・ブタジエン・スチレン・ゴムなどの芳香族ビニル
系モノマー・共役ジエンのランダム共重合体、これらの
水素添加物;スチレン・ブタジエン・スチレン・ゴム、
スチレン・イソプレン・スチレン・ゴム、スチレン・エ
チレン・ブタジエン・スチレン・ゴムなどの芳香族ビニ
ル系モノマー・共役ジエンの直鎖状または放射状ブロッ
ク共重合体、それらの水素添加物などのスチレン系熱可
塑性エラストマーをはじめ、ウレタン系熱可塑性エラス
トマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−
ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系
熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー
などの熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
と共役ジエン系モノマーの共重合体、及びその水素添加
物が、主成分である樹脂との分散性が良いのが通常であ
り、その点で好ましい。芳香族ビニル系モノマーと共役
ジエン系モノマーの共重合体はブロック共重合体でもラ
ンダム共重合体でも良い。耐候性の点から芳香環以外の
部分を水添しているものがより好ましい。具体的には、
スチレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン・ブ
タジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イ
ソプレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・
スチレン・ブロック共重合体、およびこれらの水素添加
物、スチレン・ブタジエン・ランダム共重合体およびこ
れらの水素添加物などが挙げられる。
は側鎖に単環の脂環構造を有する環状炭化水素樹脂に、
上記したようなゴム質重合体を添加すれば、例えば高温
高湿条件下においても、得られるブロー成形容器に白濁
が生じにくく高い透明性が維持されるために好ましい。
リエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエ
チレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
4−メチル−ペンテン−1、環状オレフィン系重合体な
どのポリオレフィン系重合体;エチレン−エチルアクリ
レート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの
オレフィンと他の単量体との共重合体;ポリスチレンな
どのスチレン系重合体;ポリメチルメタクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレート−メチルメタクリレート共
重合体などの(メタ)アクリル系重合体;ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリスルフォ
ンなどのポリエーテル系重合体;液晶プラスチック、芳
香族ポリエステル、ポリアリレート、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケ
トンどのポリエステル系重合体;その他、ポリアクリロ
ニトリル、ポリアミド、ポリアクリロニトリルスチレン
(AS樹脂)、ポリメチルメタクリレートスチレン(M
S樹脂)などが挙げられる。
子化合物樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を
組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明
の目的を損なわない範囲で適宜選択される。一般的に
は、ゴム状重合体やその他の有機高分子化合物樹脂の配
合量は、環状炭化水素樹脂100重量部に対して通常
0.01〜5.0重量部、好ましくは0.05〜2.0
重量部の範囲である。
合物 また本発明において、得られるブロー成形容器における
白濁を防止するために、少なくとも1個のアルコール性
水酸基と、少なくとも1つのエーテル結合を有する有機
化合物、あるいは、少なくとも1個のアルコール性水酸
基と、少なくとも1つのエステル結合を有する有機化合
物を、前記したようなゴム質重合体に代えて、あるいは
ゴム質重合体と共に、主成分である主鎖もしくは側鎖に
単環の脂環構造を有する環状炭化水素樹脂に配合するこ
とも可能である。しかしながら、前記したように溶出等
の生じる虞れが少ないことから、白濁防止作用を付与す
る上からはゴム質重合体を用いることが望ましい。
少なくとも1個のエーテル結合とを有する有機化合物と
は、フェノール性の水酸基ではないアルコール性の水酸
基を少なくとも1個と、分子中にエーテル結合単位を少
なくとも1個有する有機化合物であれば特に限定はされ
ないが、例えば2価以上の多価アルコール、より好まし
くは3価以上の多価アルコール、さらに好ましくは3〜
8個の水酸基を有する多価アルコールなどの水酸基の少
なくとも1つがエーテル化された部分エーテル化合物が
挙げられる。
基と、少なくとも1個のエステル結合とを有する有機化
合物とは、フェノール性の水酸基ではないアルコール性
の水酸基を少なくとも1個と、分子中にエステル結合単
位を少なくとも1個有する有機化合物であれば特に限定
はされないが、例えば2価以上の多価アルコール、より
好ましくは3価以上の多価アルコール、さらに好ましく
は3〜8個の水酸基を有する多価アルコールなどの水酸
基の少なくとも1つがエステル化された部分エステル化
合物が挙げられる。
ば、ポリエチレングリコール、グリセロール、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセロー
ル、トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、1,
6,7−トリヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドリキシメチ
ル)−4−オキソヘプタン、ソルビトール、2−メチル
−1,6,7−トリヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル
−4−オキソヘプタン、1,5,6−トリヒドロキシ−
3−オキソヘキサンペンタエリスリトール、ジペンタエ
リスリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレートなどが挙げられが、これらのうち、特に3価
以上の多価アルコール、さらには3〜8個の水酸基を有
する多価アルコールが好ましい。また部分エステル化物
を得る場合には、α、β−ジオールを含む部分エステル
化合物が合成可能なグリセロール、ジグリセロール、ト
リグリセロールなどが好ましい。
ステル化物として、具体的には例えば、グリセリンモノ
ステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリン
モノベヘネート、ジグリセリンモノステアレート、グリ
セリンジステアレート、グリセリンジラウレート、ペン
タエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリト
ールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノベヘレ
ート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエ
リスリトールジラウレート、ペンタエリスリトールトリ
ステアレート、ジペンタエリスリトールジステアレート
などの多価アルコールのエーテル化物、エステル化物;
3−(オクチルオキシ)−1,2−プロパンジオール、
3−(デシルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3
−(ラウリルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3
−(4−ノニイルフェニルオキシ)−1,2−プロパン
ジオール、1,6−ジヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロ
キシメチル)−7−(4−ノニルフェニルオキシ)−4
−オキソヘプタン、p−ノニルフェノールとホルムアル
デヒドの縮合体とグリシドールの反応により得られるエ
ーテル化合物、p−オクチルフェノールとホルムアルデ
ヒドの縮合体とグリシドールの反応により得られるエー
テル26化合物、p−オクチルフェノールとジシクロペ
ンタジエンの縮合体とグリシドールの反応により得られ
るエーテル化合物などの多価アルコールのエステル化物
が挙げられる。
たはエステル化物の分子量は特に限定しないが、通常5
00〜2000、好ましくは800〜1500のもの
が、溶出しにくく、かつ透明性の低下も少なく好まし
い。これらの多価アルコールのエーテル化物またはエス
テル化物は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用さ
れ、その配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で適
宜選択される。
いて通常用いられる配合剤を配合することができる。配
合剤としては、例えば、安定剤、紫外線吸収剤、結晶核
剤、塩酸吸収剤、顔料、染料、帯電防止剤、充填剤、滑
剤、ブロッキング防止剤、難燃剤などを挙げることがで
きる。
化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤など
が挙げられ、これらの中でも、フェノール系酸化防止剤
が好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防止剤が特
に好ましい。
知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニル アクリレート、2、4−ジ
−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−
2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル アクリレ
ートなどの特開昭63−179953号公報や特開平1
−168643号公報に記載されるアクリレート系化合
物;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、オク
タデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレン−
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4′−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾ
ール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、3,9−ビス
(2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメ
チルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3′,5′−
ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート)メタン[すなわち、ペンタエリスリチル−テト
ラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕]、トリエチレングリコ
ール ビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオネート)、トコフェロー
ルなどのアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−
ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,
4−ビス−オクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルアニリノ)−
2,4−ビス−オクチルチオ−1,3,5−トリアジ
ン、6−(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチ
ルアニリノ)−2,4−ビス−オクチルチオ−1,3,
5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−
1,3,5−トリアジンなどのトリアジン基含有フェノ
ール系化合物;などが挙げられる。
業で通常使用されているものであれば格別な制限はな
く、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイ
ソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファ
イト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−
t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリ
ス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、2,2−
メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オク
チルホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−
10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、1
0−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスフ
ァフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキ
シ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファ
フェナントレンなどのモノホスファイト系化合物;4,
4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4′−
イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C
12〜C15)ホスファイト)、4,4′−イソプロピ
リデン−ビス(ジフェニルモノアルキル(C12〜C1
5)ホスファイト)、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフ
ェニル)ブタン、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)−4,4′−ビフェニレンジホスファイト、
サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシ
ルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライ
ルビス(イソデシルホスファイト)、サイクリックネオ
ペンタンテトライルビス(ノニルフェニルホスファイ
ト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、サイクリ
ックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジメチルフ
ェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテト
ライルビス(2,6−ジ−t−ブチルフェニルホスファ
イト)などのジホスファイト系化合物などが挙げられ
る。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ま
しく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが特に好ま
しい。
ラウリル3,3′−チオジプロピオネート、ジミリスチ
ル3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル3,
3′−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,
3′−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−
テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネー
ト)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ンなどが挙げられる。
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤の配合量は、熱可塑性樹脂100重量部に対
して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜
1重量部の範囲である。
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル ベンゾエー
ト、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロ
ネート、4−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)−1−(2−
(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジンなどのヒンダードアミン系紫
外線吸収剤;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤;2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキ
サデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンゾエートなどのベゾエート系紫外線吸収剤;などが挙
げられる。
で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。紫外線吸収剤の配合量は、熱可塑性樹脂100重量
に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.0
1〜1重量部の範囲である。
塩、ジベンジリデンソルビトール類、燐酸エステルの
塩、あるいはポリビニルシクロヘキサン、ポリ−3−メ
チルブテン、結晶性ポリスチレン類、トリメチルビニル
シランなどの融点の高いポリマー類が好ましく、また、
タルク、カオリン、マイカ等の無機化合物も好ましく使
用できる。これらの結晶核剤は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。その
使用量は、通常0.0001〜1重量%の範囲である。
酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウ
ム、12−ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、12−
ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシ
ステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリ
ン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩;エポキシ化ステアリン酸
オクチル、エポキシ化大豆油等のエポキシ系化合物;水
酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルナ
イト等の無機化合物などが挙げられる。これらの塩酸吸
収剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いられる。塩酸吸収剤の配合量は、熱可塑性ノル
ボルネン系樹脂100重量部に対して、通常0.001
〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲であ
る。
ルホン酸ナトリウム塩及び/またはアルキルスルホン酸
ホスホニウム塩などや、ステアリン酸のグリセリンエス
テル等の脂肪酸エステルヒドロキシアミン系化合物等を
例示することができる。これらの帯電防止剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。帯電防止剤の配合量は、熱可塑性樹脂100
重量部に対して、通常0〜5重量部の範囲である。
土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石
粉、軽石バルーン、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイ
ト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウ
ム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アス
ベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、
ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、
グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロ
ン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロ
ピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などを
例示できる。
ワックス、あるいはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム、1,2−ヒドロキシステアリン酸カルシウム
などの脂肪酸金属塩、グリセリンモノステアレート、グ
リセリンジステアレート、ペンタエリスリトールジステ
アレート、ペンタエリスリトールトリステアレートなど
の多価アルコール脂肪酸エステル等を挙げることができ
る。
ては任意成分であるが、例えば、本発明のビニル系環状
炭化水素樹脂には、このような染料や顔料などの着色剤
や特定波長領域の光線のみを吸収する吸収剤を均一分散
配合してフィルター機能を持たせることができる。
が挙げられるが、均一分散性の点から有機着色剤が好ま
しい。有機着色剤としては、有機顔料及び染料を用いる
ことができる。染料は、水不溶性のものが好ましい。
透明性樹脂に一般的に配合される有機顔料や染料を用い
ることができる。有機着色剤の好適な例としては、例え
ば、ピグメントレッド38等のジアリリド系顔料;ピグ
メントレッド48:2、ピグメントレッド53、ピグメ
ントレッド57:1等のアゾレーキ系顔料;ピグメント
レッド144、ピグメントレッド166、ピグメントレ
ッド220、ピグメントレッド221、ピグメントレッ
ド248等の縮合アゾ系顔料;ピグメントレッド17
1、ピグメントレッド175、ピグメントレッド17
6、ピグメントレッド185、ピグメントレッド208
等のペンズイミダゾロン系顔料;ピグメントレッド12
2等のキナクリドン系顔料;ピグメントレッド149、
ピグメントレッド178、ピグメントレッド179等の
ペリレン系顔料;ピグメントレッド177等のアントラ
キノン系顔料;アントラキノン系着色染料を挙げること
ができる。
00〜2500nmの近赤外線波長領域において任意の
波長領域の光線を選択的に吸収する近赤外線吸収剤;6
00nm以下の可視光域の光線波長領域の光線を選択的
に吸収する染料や顔料などの着色剤などが挙げられる。
ば、シアニン系近赤外線吸収剤、ピリリウム系近赤外線
吸収剤、スクワリリウム系近赤外線吸収剤、クロコニウ
ム系近赤外線吸収剤、アズレニウム系近赤外線吸収剤、
フタロシアニン系近赤外線吸収剤、ジチオール金属錯体
系近赤外線吸収剤、ナフトキノン系近赤外線吸収剤、ア
ントラキノン系近赤外線吸収剤、インドフェノール系近
赤外線吸収剤、アジ系近赤外線吸収剤、などが挙げられ
る。市販の近赤外線吸収剤としては、例えば、SIR−
103、SIR−114、SIR−128、SIR−1
30、SIR−132、SIR−152、SIR−15
9、SIR−162(以上、三井東圧染料社製)、Ka
yasorb IR−750、Kayasorb IR
G−002、Kayasorb IRG−003、IR
−820B、Kayasorb IRG−022、Ka
yasorbIRG−023、Kayasorb CY
−2、Kayasorb cCY−4、Kayasor
b CY−9(以上、日本火薬社製)等などを挙げるこ
とができる。
で、あるいは2種以上を組み合せて用いることがことが
でき、使用目的に応じて適宜選択される。
透過率を低下させない程度に十分に分散する方法であれ
ば、特に限定されない。例えば、ミキサーや一軸混練
機、二軸混練機などで樹脂を溶融した状態で配合剤を添
加して混練する方法や、適当な溶剤に溶解して配合剤を
分散させた後、凝固法、キャスト法、または直接乾燥法
により溶剤を除去する方法などがある。
転移温度をTgとすると、Tg+20°C〜Tg+15
0°Cの樹脂温度で、十分にシェアをかける。樹脂温度
が低すぎると粘度が高くなり混練が困難であり、高すぎ
ると樹脂や配合剤が劣化し、粘度や融点の差により両者
がうまく混練できない。
らは、配合剤と樹脂との屈折率の差が小さいことが好ま
しい。屈折率の差は、好ましくは0.2以下、より好ま
しくは0.1以下、特に好ましくは0.05以下であ
る。特に透明性が要求される場合は、一般に0.02以
下、好ましくは0.015以下、より好ましくは0.0
1以下の屈折率の差にする。屈折率の差が大きいものを
混合すると、多量に添加した場合に不透明となりやす
い。芳香族ビニル系重合体の水素添加物の種類が異なれ
ば屈折率も異なるが、例えば、ゴム質重合体はモノマー
の比率を変化させたり、主鎖の不飽和結合の数を水素添
加などにより変化させることにより、連続的に屈折率を
変えることが可能である。用いる芳香族ビニル系重合体
の水素添加物の屈折率に応じて、適当な屈折率を有する
ゴム質重合体を選択することが好ましい。
され、該成形体は、特に医療用透明用途などに使用され
るために、400nm〜800nmの任意波長におけ
る、成形体の当初の光線透過率(a)と、医療用途の滅
菌条件である121°Cのスチーム環境下、20分間保
持後に室温に戻す操作を2回繰り返した後の400nm
〜800nmの任意波長における光線透過率(c)との
関係で(c)/(a)×100≧60を満たすことが好
ましい。
線透過率 400〜800nmの任意波長における光線透過率と
は、該波長領域中の特定の一波長における光線透過率の
場合でも、複数の波長全ての光線透過率でも、ある該波
長領域内である一定の波長領域の全光線透過率の場合で
も特に限定はされない。
形態に基づき説明する。
形容器を示すもので、(A)は縦断面図、(B)は横断
面図、(C)は(A)の交差部の拡大図であり、図2
は、ブロー成形の金型を示す断面図であり、図3は厚み
tと曲率半径Rとの関係式(1)のグラフと、各実施
例、比較例の落下試験の結果をプロットした図である。
の一実施形態に係るバイアル(医療用容器)2は、筒状
の本体部4を有し、この本体部4の上端開口部はネック
部6が一体に成形してあり、そのネック部6の上端部に
口部8が一体に成形してある。一方、本体部4の下端部
は底板部10が一体に形成してある。
状になっており、底板部10と本体部4はほぼ直交し、
これらの底板部10と本体部4は曲率Rを有する交差部
12で一体化してある。
(C)に示すように、本体部4の外面と底板部10の外
面が連続している曲面部分の曲率半径を意味する。厚み
t(mm)は、交差部12の断面厚みであり、断面とは
鉛直面の外周または外周の接線を垂直に通る面のことで
ある。したがって、この場合の厚みtとは、断面から見
た交差部12の外表面から曲率中心点へ引いた直線によ
って測定される厚みを意味する。
(mm)と断面厚さt(mm)とが、下記式(1)を満
足するように設定することが好まし。この(1)式を満
足させるようにすると、ブロー成形時に交差部12に残
留応力が発生し難くなり、落下した際に、この交差部1
2で床等に衝突した場合でも、割れが生じ難くなると共
に、スチーム滅菌したときに白化現象が生じにくくな
り、透明性が保たれる。
m)となるので、式(1)からRは、1.75(mm)
以上であることが好ましい。Rは、大きくなればなる
程、割れが生じ難くなるので、その上限に格別な限定は
ないが、形状選択の幅を考えて30mm以下、好ましく
は20mm以下、より好ましくは10mm以下である。
好ましいRとtの関係を図3に示す。
れぞれの厚みは、通常0.5mm以上、好ましくは0.
7〜30mm、より好ましくは1.0〜20mmの範囲
である。底板部10の厚みt1(mm)は、側面の厚み
t2(mm)に比べてほぼ等しいか、もしくは、より厚
いことが好ましい。しかし、両者の厚みの差が大きくな
るほど、落下時の応力集中が大きくなるので、好ましく
は0.9≦t1/t2≦3、より好ましくは1.0≦t
1/t2≦2.5、最も好ましくは1.2≦t1/t2
≦2の範囲である。この場合の底板部10の厚みとは、
底板部10で最も薄い部分の厚みを示す。特に高い酸素
ガスバリア性、炭酸ガスガスバリア性が要求される場
合、厚みを厚くすることでガスバリア性が高まり、内容
物の酸化劣化や液性の変化が少なくなるが、容器に使用
する樹脂量が多くなり、コストが高くなったり、重くな
ったりする。容器の厚みが薄すぎると、ガスバリア性や
落下強度が低下するなどの不具合が生ずる。厚みは、底
板部と本体部とでは均一であることが、衝突強度の面で
は好ましいが、特に限定しない。
0.5≦t≦30、好ましくは1≦t≦20である。
mlから、10Lまでの容器が汎用性が高い。
して説明しているが、ブロー成形の際に生じる収縮や容
器の応用面から底板部10は緩い曲面の上げ底とするよ
うにしても良い。
ブロー成形装置を用いて、前述した側鎖もしくは主鎖に
単環の脂環構造を有する環状炭化水素樹脂を主成分とす
る樹脂組成物を用いてブロー成形により成形する。
ロー(インジェクションブロー)法の金型を示してい
る。図2では、割型を構成する第1金型16と第2金型
18とが開いて、有底パリソン20が金型内に挿入さ
れ、ブロー成形する直前の状態を示している。有底パリ
ソン20は、例えば射出成形によって成形され、コア2
2に付けたまま射出成形の金型から取り出されて、図2
に示すようにブロー成形装置14内に移行される。容器
の口部は既にネック金型24で成形されている。図2の
状態から有底パリソン20を挟むように第1金型16と
第2金型18とを閉じ、コア22から空気を吹き込んで
空気圧でパリソン20を膨らませ、第1金型16と第2
金型18の賦形面16a、18aへ押圧して成形する。
成形品が冷却後、コア22を抜き、第1金型16と第2
金型18を開いて成形品を取り出す。
使用される樹脂組成物のTgに対し例えばシリンダー温
度はTg+50〜Tg+80°Cで、ホットランナーは
Tg+100〜Tg+180°Cであり、パリソン型温
度はTg+0〜Tg+50°Cで、ブロー型温度はTg
−150〜Tg±0°Cの条件で行うことができる。
を示しているが、その他のダイレクトブロー成形やシー
トブロー成形で成形してもよく、本発明のブロー成形容
器は、パリソンを空気で膨らませて成形するブロー成形
法全ての方法で成形され得る。 本発明においては、ブ
ロー成形のブロー倍率を1.5〜25倍、好ましくは
1.8〜16倍、最も好ましくは2.0〜10倍の範囲
とする。
上述した側鎖もしくは主鎖に単環の脂環構造を有する環
状炭化水素樹脂を主成分とする樹脂組成物を用いるブロ
ー成形の容器の厚さや延伸率を最適化でき、成形時の残
留応力を小さくできるため、落下試験によるクラック発
生を最小限にできると共に、耐スチーム滅菌性も向上
し、スチーム殺菌によって透明性が損なわれることが少
ない。
は、ブロー倍率の適正化、交差部の曲率の適正化によ
り、上述した側鎖もしくは主鎖に単環の脂環構造を有す
る環状炭化水素樹脂を主成分とする樹脂組成物が本来有
する透明性、耐薬品性を長期に亘って維持できると共
に、落としても割れにくいため、特に医薬品容器として
優れている。
品容器、特に薬品充填後滅菌した薬品容器として適当で
ある。内容物は特に限定されないが、特に無菌状態が高
度に保持されることを要求される無菌製剤や、造影剤な
どの検査診断薬などが適当である。その他、薬液点滴用
容器や輸液キット用容器;点眼薬容器;純水用容器;血
液分析用のサンプリング用試験管;採血管;検体容器;
UV検査セルなどの分析容器;メスやカン子、ガーゼ、
コンタクトレンズ用などの医療材料の滅菌容器;ディス
ポーザブルシリンジやプレフィルドシリンジなどの医療
用具;ビーカー、バイアル、アンプル、試験管、フラス
コなどの実験器具;人工臓器のハウジング;などが挙げ
られる。
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。また、以下の例において、特に断りのない限り、部
及び%は重量基準である。
従って行った。
PCで測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量
(Mw)を求めた。
てGPCで測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分
子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/M
n)を算出した。
(DSC)により測定した。
Rを測定し算出した。
器内65°C、90%相対湿度の環境下に成形物を1,
000時間放置し、急激に室温環境(試験器外)に取り
出して数分経過後の白濁状態(光線透過率の変化)を観
察して評価した。
ーブ中121°C、飽和蒸気圧1.1kg/cm2 にて
成形物を20分間保持し、その後オートクレーブ外に成
形品を取り出して数分経過後の透過率変化を測定する操
作を合計2回繰り返す毎に行って評価した。
例1に示したBergen法によって測定した。
密栓した後、容器を垂直方向から45°傾けて、120
cm高さからコンクリート床面に落下させる。10本落
下させて、割れるものがあるか否かを観察し、割れた場
合には、その個数を測定する。
加物Aの製造) 十分に乾燥し窒素置換した、内容量が1リットルの電磁
攪拌装置を備えたステンレス鋼製オートクレーブに、脱
水シクロヘキサン320部、スチレンモノマー80部及
びジブチルエーテル1.83部を仕込み、40°Cで4
00rpmで攪拌しながらn−ブチルリチウム溶液(1
5%含有ヘキサン溶液)0.31部を添加して重合を開
始した。同条件下で3時間重合を行った後、イソプロピ
ルアルコール0.42部を添加して反応を停止させた。
製造された芳香族ビニル系重合体aの重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定したところ、M
n=113,636、Mw=125,000であった。
の重合溶液400部に安定化ニッケル水素化触媒N16
3A(日本化学工業社製;40%ニッケル担持シリカ−
アルミナ担体)12部を添加混合し、水素化反応温度を
調節するための電熱加熱装置と電磁攪拌装置を備えた内
容積1.2リットルのスチンレス鋼製オートクレーブに
仕込んだ。仕込み終了後、オートクレーブ内部を窒素ガ
スで置換し、700rpmの回転速度で攪拌しながら、
230°C、水素圧45kg/cm2 で8時間水素添加
反応を行った。
より水素添加触媒を除去し、シクロヘキサン1200部
を加えた後、10リットルのイソプロパノール中に注ぎ
芳香族ビニル系重合体の水素添加物Aを析出させた。
燥器により乾燥させ芳香族ビニル系重合体水素添加物A
を回収した。得られた水素添加物Aの物性はMn=4
8,421、Mw=92,000、Mw/Mn=1.9
0、水素化率は100%、Tg=140°Cであった。
族ビニル系重合体の水素添加物Aにゴム質重合体(旭化
成社製タフテックH1052、ガラス転移温度0°C以
下)0.2部、老化防止剤(チバガイギー社製イルガノ
ックス1010)0.05部を添加し、2軸混練機(東
芝機械社製TEM−35B、スクリュー径37mm、L
/D=32、スクリュー回転数250rpm、樹脂温度
240°C、フィードレート10kg/時間)で混練
し、押し出し、ペレット化した。
レットを用い、青木固研究所製SB250を用いて、シ
リンダー温度280°C、ホットランナー280°C、
パリソン型温度150°C、ブロー型温度110°Cの
条件で、直径5cm、高さ10cmの中空容器であっ
て、外表面の側面から底部にかけての連続した曲面部分
の断面厚みt=1.7mm、曲率半径R=2.5mmで
あるものを、インジェクションブロー成形により、ブロ
ー倍率2.25倍で作製した。
く、着色がなく、内容物が容易に確認できるものであっ
た。このようにして成形した容器10本を用いて、落下
試験を行ったところ、図3に示すように、10本のすべ
てに割れの発生は見られなかった。
を下記のBergen法に従って残留応力を測定する
と、100kg/cm2以下であった。
×6.3mmの棒状物を成形し、曲げ弾性率Eを測定し
たところ、E=22000kgf/cm2 であった。
200kg/cm2 )でプレス成形して1mm×10m
m×130mmの試験片を50枚作製した。図4に示す
ように、得られた試験片41を(y/4)2 +(x/
10)2 =1の楕円形を有する楕円形治具42(縦1
00mm、高さ40mm、幅20mm)に縛り付け、試
験液に25°Cで2時間浸漬し、図4記載のx軸座標方
向の破断距離Xcmを測定した。試験液をメチルエチル
ケトン、メチルアクリレート、エチルアルコールとした
場合の破断距離は、それぞれ7.1cm、7.6cm、
8.7cmであった。
(破断距離)Xcmにおける試験片の歪みeは、次式
(2)より求めることができる。この場合のtは、試験
片の厚みである。
(kgf/cm2 )と歪みeとから、次式(3)式より
算出した。
漬した破断の結果で残留応力が測定される。
成形体の残留応力は、210kgf/cm2 以上 (ii)エチルアルコール試験液で破断しなかった成形
体の残留応力は、210kgf/cm2 未満 (iii)メチルアクリレート試験液で破断した成形体
の残留応力は、120kgf/cm2 以上 (iv)メチルアクリレート試験液で破断しなかった成
形体の残留応力は、120kgf/cm2 未満 (v)メチルエチルケトン試験液で破断した成形体の残
留応力は、100kgf/cm2 以上 (vi)メチルエチルケトン試験液で破断しなかった成
形体の残留応力は、100kgf/cm2 未満 (2)ブロー容器aの残留応力の測定 ブロー容器aをメチルエチルケトン、メチルアクリレー
ト、エチルアルコールにそれぞれ浸漬、25°Cで2時
間静置後取り出したところ、いずれの試験液に浸漬した
ものでも外観変化(クラック)はなく、重量変化も見ら
れなかった。従って、ブロー容器aの残留応力は100
kgf/cm2 未満であった。
をオートクレーブに入れ、前述(6)の耐スチーム試験
を合計2回実施して透明性を観察したところ、2回目の
耐スチーム試験実施後でもブロー容器aの透明性は変化
が観察されず、(試験後の全光線透過率/成形直後の全
光線透過率)×100=99%であった。
実施例1と同様の成形条件にてブロー成形を行い、交差
部の断面厚みt=1.5mm、曲率半径R=1mmのブ
ロー容器bを成形した。
したところ、10本中5本に割れが発生した。
ブロー容器bの残留応力を測定した。ブロー容器bは、
エチルアルコールに浸漬しても外観、重量ともに問題は
ないが、メチルアクリレート及びメチルエチルケトンに
浸漬したものはクラックが生じた。従って、ブロー容器
bの残留応力は、120kgf/cm2以上210kg
f/cm2未満の範囲と判断した。
をオートクレーブに入れ、実施例1同様に前述(6)の
耐スチーム試験を合計2回実施して透明性を観察したと
ころ、2回目の耐スチーム試験実施後に容器の白化現象
によって透明性が低下し、(試験後の全光線透過率/成
形直後の全光線透過率)×100=70%以下になっ
た。
攪拌装置を備えたステンレス鋼製オートクレーブに、ス
チレンモノマー100部及びアゾビスイソブチロニトリ
ル0.05部を仕込み、70°Cで400rpmで攪拌
しながら24時間重合を行い、シクロヘキサン1200
部を加えた後、10リットルのイソプロパノール中に注
ぎ重合体を析出させた。重合体をろ過により分離後、減
圧乾燥器により乾燥させ90部のポリスチレンを得た。
この重合体80部を脱水シクロヘキサン320部に溶解
し、実施例1と同様に12時間水添し水素添加物Bを得
た。得られた水素添加物Bの物性はMn=69,56
5、Mw=160,000、Mw/Mn=2.30、水
素化率は99%、Tg=140°Cであった。
ル系重合体の水素添加物Bを使用する以外は、実施例1
と同様のブロー容器cを成形した。
図3に示すように、10本全てに割れは発生しなかっ
た。
ブロー容器cの残留応力を測定した結果、110kgf
/cm2以上120kgf/cm2未満の範囲と判断し
た。
をオートクレーブに入れ、前述(6)の耐スチーム試験
を合計2回実施して透明性を観察したところ、2回目の
耐スチーム試験実施後でも容器の透明性は変化が観察さ
れず、(試験後の全光線透過率/成形直後の全光線透過
率)×100=99%であった。
1.5mmである以外は、実施例1と同様の方法でブロ
ー容器dを成形し、得られた容器10本を用いて落下試
験を行ったところ、図3に示すように、10本のうち4
本に割れが観察された。
果ブロー容器dは、エチルアルコールに浸漬しても外
観、重量ともに問題はないが、メチルアクリレート及び
メチルエチルケトンに浸漬したものは底面交差部にクラ
ックが生じた。従って、ブロー容器dの残留応力は、1
20kgf/cm2以上210kgf/cm2未満の範囲
と判断した。
をオートクレーブに入れ、実施例1同様に前述(6)の
耐スチーム試験を合計2回実施して透明性を観察したと
ころ、2回目の耐スチーム試験実施後にブロー容器dに
白化現象が発生して(特に底面交差部に集中的に発生)
透明性が低下し、(試験後の全光線透過率/成形直後の
全光線透過率)×100=80%以下になった。
0°Cとした以外は製造例2と同様に行い水素添加物C
を得た。得られた水素添加物Cの物性はMn=25,5
56、Mw=92,000、Mw/Mn=3.60、水
素化率は99%、Tg=139°Cであった。
ル系重合体の水素添加物Cを使用する以外は、実施例1
と同様のブロー容器eを成形した。
図3に示すように、10本全てに割れは発生しなかった
が、2本は、R部に微細なクラックが発生した。
ブロー容器eの残留応力を測定した結果、110kgf
/cm2以上120kgf/cm2未満の範囲と判断し
た。
をオートクレーブに入れ、前述(6)の耐スチーム試験
を合計2回実施して透明性を観察したところ、2回目の
耐スチーム試験実施後でも容器の透明性は変化が観察さ
れず、(試験後の全光線透過率/成形直後の全光線透過
率)×100=99%であった。
より、ポリマーの分子量分布がブロードになっても、ブ
ロー倍率及び交差部の曲率半径が適正なブロー容器を成
形することにより、落下試験、残留応力、耐スチーム滅
菌性の評価とも優れたブロー成形容器が得られることが
認められる。
ば、残留応力が少ないため、落下させても割れ難く、耐
スチーム滅菌性に優れ、透明性を維持できるブロー成形
容器を提供することができる。
器を示し、(A)は縦断面図、(B)は横断面図、
(C)は(A)の交差部の拡大図である。
グラフと、各実施例、比較例の落下試験の結果をプロッ
トした図である。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 側鎖もしくは主鎖に単環の脂環構造を有
する環状炭化水素樹脂を主成分とする樹脂組成物を用い
てブロー成形により成形されたブロー成形容器であっ
て、 前記ブロー成形のブロー倍率が1.5〜25倍の範囲で
あることを特徴とするブロー成形容器。 - 【請求項2】 前記ブロー成形容器における底面と側面
との交差部が曲率1mm以上を有することを特徴とする
請求項1に記載のブロー成形容器。 - 【請求項3】 前記ブロー成形容器における底面が実質
的に平面であることを特徴とする請求項1または2記載
のブロー成形容器。 - 【請求項4】 前記ブロー成形容器が医薬用容器である
請求項1〜3いずれかに記載のブロー成形容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35241397A JPH11170345A (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | ブロー成形容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35241397A JPH11170345A (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | ブロー成形容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11170345A true JPH11170345A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18423913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35241397A Pending JPH11170345A (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | ブロー成形容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11170345A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014005003A (ja) * | 2012-06-21 | 2014-01-16 | Kyoraku Co Ltd | プラスチック容器 |
WO2015146339A1 (ja) * | 2014-03-27 | 2015-10-01 | テルモ株式会社 | 医療用液体収納容器体、薬剤充填済み医療用容器、医療用液体収納容器体の製造方法および薬剤充填済み医療用容器の製造方法 |
JP2021160757A (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-11 | キョーラク株式会社 | プラスチック容器 |
-
1997
- 1997-12-05 JP JP35241397A patent/JPH11170345A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014005003A (ja) * | 2012-06-21 | 2014-01-16 | Kyoraku Co Ltd | プラスチック容器 |
WO2015146339A1 (ja) * | 2014-03-27 | 2015-10-01 | テルモ株式会社 | 医療用液体収納容器体、薬剤充填済み医療用容器、医療用液体収納容器体の製造方法および薬剤充填済み医療用容器の製造方法 |
JP2021160757A (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-11 | キョーラク株式会社 | プラスチック容器 |
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