JPH11170008A - 横型連続鋳造用鋳型 - Google Patents

横型連続鋳造用鋳型

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JPH11170008A
JPH11170008A JP34996797A JP34996797A JPH11170008A JP H11170008 A JPH11170008 A JP H11170008A JP 34996797 A JP34996797 A JP 34996797A JP 34996797 A JP34996797 A JP 34996797A JP H11170008 A JPH11170008 A JP H11170008A
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JP
Japan
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mold
continuous casting
ingot
sleeve
thickness
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JP34996797A
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English (en)
Inventor
Joji Masuda
▲穰▼司 益田
Kenji Hayashi
憲二 林
Ryoji Nagano
良治 長野
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム又はアルミニウム合金の横型連
続鋳造において、鋳塊と鋳型の摩擦抵抗を減らしてブレ
ークアウトの発生を防止するとともに、鋳塊表面に形成
される逆偏析層の厚みを減らし、鋳塊の皮剥き量を低減
させ歩留りを向上させる。 【解決手段】 冷却される金型2の内面に、130Kc
al/mh℃以上の熱伝導率をもち肉厚が1.5〜3.
5mmの自己潤滑性をもつカーボンスリーブ3を焼きば
めした横型連続鋳造用鋳型1を用いる。直径100mm
以下の小型鋳塊の連続鋳造の場合、圧縮強度が1000
kgf/cm2以上、肉厚が2.5〜3mm、焼きばめ
代が0.2〜0.3mmのカーボンスリーブを焼きばめ
した鋳型を用いるとき、逆偏析層の厚みが特に減少す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム又は
アルミニウム合金等の連続鋳造に適した横型連続鋳造用
鋳型に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム又はアルミニウム合金の鍛
造用素材となる棒材、管材、形材等を製造する場合、通
常は縦型半連続鋳造又は横型連続鋳造により大型の鋳塊
を造塊後、押出工程を経て、細径の棒、管、形材等に成
形している。一方、鍛造用を主に、共晶、過共晶組成の
Al−Si系合金の用途が拡大され、その耐摩耗性等の
特性を生かして工業材料として使用されるようになって
きた。しかし、このAl−Si系合金は、冷却速度の小
さい大型鋳塊では晶出物が大きくなり、その晶出物は後
工程の押出、鍛造で小さくなることはなく、鍛造品の機
械的特性、物理的特性を劣化させている。
【0003】このAl−Si系合金の晶出物を微細化す
るには、鋳塊の冷却速度を上げる必要があり、そのため
には鋳造を細径で実施する必要がある。しかし、鋳塊の
細径化を縦型半連続鋳造で実現させようとすれば、鋳造
ストランド数を多くして生産性を上げる必要があり、作
業負荷が大きくなり(半連続のため、鋳造開始のたびに
ストランド数に応じた作業が必要)、製造コストをアッ
プさせるので得策ではない。
【0004】その点、横型連続鋳造は設備投資をする場
合にイニシャルコストが安価であり、全連続操業が可能
であるためストランド数を多くしても縦型半連続鋳造に
比べ作業負荷が大きくならず、製造コスト的にメリット
がある。しかし、従来の横型連続鋳造では鋳塊が横方向
に引き抜かれるため、凝固を完了した鋳塊は重力により
鋳型下部に強く接触し、その結果、鋳塊上部と比較して
下部は冷却を強く受け、過冷却を受けた結果の湯しわ
(リップル)が深く発生し、その部分には逆偏析層が厚
く形成される。そのため、鋳造後、その逆偏析層を削り
取らなくてはならず(皮剥きという)、特に小型鋳塊に
おいて歩留りを悪化させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、鋳塊表面の逆偏
析層を薄くするためには、経験的に鋳造速度(引き抜き
速度)を大きくすることが効果的であることが分かって
いる。しかし、横型連続鋳造の場合、鋳塊下部が鋳型下
部と重力によってより強く接触するため、鋳造速度を大
きくすると、鋳塊と鋳型の間の摩擦抵抗が大きくなり、
凝固開始部のメニスカス部が破れて、ブレークアウトを
発生させる可能性が高いため、鋳造速度を大きくでき
ず、その結果、鋳塊表面の逆偏析層が厚くなるという問
題がある。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、まず、鋳塊と鋳型の摩擦抵抗を
減らしてブレークアウトの発生を防止すること、さら
に、鋳造速度を大きくして、鋳塊表面に形成される逆偏
析層の厚みを減らすとともに上部下部で均一化し、鋳塊
の皮剥き量を低減させ歩留りを向上させることを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る横型連続鋳
造用鋳型は、冷却される金型の内面に自己潤滑性をもつ
スリーブを焼きばめしたものである。このスリーブは、
好ましくは130Kcal/mh℃以上の熱伝導率を有
し、その肉厚は1.5〜3.5mmとするのが好まし
い。スリーブの材質としてはカーボン製スリーブが好適
で、これを直径100mm以下の小型鋳塊の連続鋳造用
鋳型に適用する場合、圧縮強度が1000kgf/cm
2以上、スリーブ肉厚が2.5〜3mm、焼きばめ代が
0.2〜0.3mmとするのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る横型連続鋳造
用鋳型の構造を説明する模式図であり、鋳型1は水冷さ
れる金型2とその内面に焼きばめにより取り付けられた
自己潤滑性を有するスリーブ3からなる。取り付け前の
常温の状態では、スリーブ3の外径(半径)は金型2の
内径(半径)より小さく形成されており(この差を焼き
ばめ代という)、金型2内へ挿入できないが、金型2を
加熱膨張させ、その状態で常温のスリーブ3を挿入し、
その後金型2を冷却すると、スリーブ3は金型の内面に
かん合、固定される。なお、図1において、4は湯口断
熱材、5は炉の断熱材、6は鋳塊、矢印aは溶湯入り方
向、矢印bは鋳塊の引き抜き方向を示す。
【0009】本発明では、鋳型の内面に自己潤滑性をも
つスリーブを設置して鋳塊と鋳型の間の摩擦抵抗を低減
させることにより、ブレークアウトの発生を抑えること
ができる。しかも、スリーブを焼きばめにより金型の内
面に設置したため、そのかん合力により金型とスリーブ
間の密着性がよく、そのため両者間の熱伝達が高められ
る。金型内面に焼きばめするスリーブの材料は、自己潤
滑性をもち、焼きばめのかん合力に耐える圧縮強度をも
つ必要があり、代表的な材料はカーボンである。ただ
し、カーボンスリーブは鋳型によく使用される金属(ア
ルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金)と比較す
ると熱伝導率が低いため、電極カーボンやセラミックカ
ーボンに代表される高熱伝導率を有するカーボン素材
(HIP成形カーボン、CIP成形カーボン等)を使用
するのが好ましい。そのほか、窒化ボロンも自己潤滑性
に優れており使用できる。
【0010】スリーブの熱伝導率を好ましくは130K
cal/mh℃以上と規定したのは、金型の冷却がスリ
ーブを通して鋳塊へ伝達されやすくするためである。ス
リーブの熱伝導率が130Kcal/mh℃未満である
と、冷却不足のためメニスカス部の凝固殻が薄くなり、
そのため凝固殻の再溶融や発汗現象が起きて逆偏析層を
厚くしてしまう。また、冷却不足で凝固殻が弱くなる
と、鋳造速度を大きくすることが難しく、鋳造速度を大
きくするとブレークアウトが発生しやすくなる。
【0011】130Kcal/mh℃以上の熱伝導率を
有するスリーブの肉厚を1.5〜3.5mmと規定した
のは、この範囲内で冷却効率を高くし、鋳塊の逆偏析層
の厚さを減らすことができるためである。スリーブの肉
厚が1.5mm未満では、割れやすいため焼きばめ代を
大きくとることができず、金型とスリーブの間の密着性
が不十分となり、従って熱伝達が不十分で冷却不足とな
り、一方、3.5mmを超えるようであるとスリーブの
熱伝導が不十分で冷却不足となる。そして、鋳造速度を
大きくすることが難しく、鋳造速度を大きくするとブレ
ークアウトが発生しやすくなる。スリーブの肉厚は2.
5〜3mmの範囲で特に逆偏析層の厚さを減らす効果が
大きい。なお、130Kcal/mh℃以上の熱伝導率
を有するスリーブの肉厚を1.5〜3.5mmとしたと
き、割れを起こさずに焼きばめをし、かつ冷却不足にな
らないようにするには、1000kgf/cm2以上の
圧縮強度をもつ素材を使用するのが好ましい。
【0012】具体的に、スリーブの素材として熱伝導率
が130Kcal/mh℃以上、かつ圧縮強度が100
0kgf/cm2以上のカーボンを使用し、直径100
mm以下の小型鋳塊の連続鋳造用鋳型に適用する場合、
スリーブ肉厚が2.5〜3mm、焼きばめ代が0.2〜
0.3mmのとき特に冷却性が高く、逆偏析層の厚さが
減少する。なお、本発明の適用対象として、特にアルミ
ニウム又はアルミニウム合金を念頭において説明した
が、この横型連続鋳造用鋳型は銅又は銅合金など、他の
金属、合金にも適用することができる。
【0013】
【実施例】(実施例1)表1に示すように種々の熱伝導
度と圧縮荷重をもつカーボンスリーブ(肉厚2.5m
m、焼きばめ代0.2mm)を、水冷金型の内面に焼き
ばめにより取り付けた横型連続鋳造用鋳型を用い、Al
−Si共晶合金を溶湯温度720℃、鋳造速度1000
mm/分の条件で、外径(直径)30mmの鋳塊に連続
鋳造した。
【0014】
【表1】
【0015】その結果、熱伝導度が低かったNo.1、
No.2は連続鋳造途中でブレークアウトが発生し(×
と評価)、No.3は連続鋳造中発汗現象が激しく(ブ
レークアウト寸前の状態)、得られた鋳塊は製品にはで
きなかった(△と評価)。一方、熱伝導度が130Kc
al/mh℃以上のカーボンスリーブを用いたNo.4
及びNo.5は連続鋳造が可能で、正常な製品が得られ
た(○と評価)。
【0016】(実施例2)表2に示すように種々の厚さ
と焼きばめ代をもつカーボンスリーブ(熱伝導度140
Kcal/mh℃、圧縮強度1050kgf/cm2
を、水冷金型の内面に焼きばめにより取り付けた横型連
続鋳造用鋳型を用い、Al−Si共晶合金を溶湯温度7
20℃、鋳造速度1000mm/分の条件で、外径(直
径)30mmの鋳塊に連続鋳造した。鋳造結果及び逆偏
析厚さを表2に併せて示す。なお、表2の鋳造結果の欄
の「ok」は連続鋳造が可能であったことを意味し、
「スリーブ割れ」は焼きばめ時にスリーブに割れが入り
連続鋳造に供し得なかったことを意味する。
【0017】
【表2】
【0018】従来の鋳型(金型)を用いた横型連続鋳造
では、他の条件を同一にしたときの鋳造速度は600m
m/分程度であり、逆偏析層の厚さの最大値は約5mm
となっていたが、表2に示すように、本発明に係る鋳型
を使用した場合、スリーブ厚さ1.5〜3.5mmの範
囲内で逆偏析厚さが従来の鋳型によるものより減少し、
特にスリーブ肉厚2.5〜3.0mm、焼きばめ代0.
2〜0.3mmのとき、焼きばめ時のスリーブ割れがな
く、逆偏析層の厚さが大きく減少している。従って、皮
剥き代を減らし歩留りを大幅に向上させることができ
る。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、鋳塊と鋳型の摩擦抵抗
を減らしてブレークアウトの発生を防止することができ
る。さらに、鋳造速度を大きくでき、鋳塊表面に形成さ
れる逆偏析層の厚みを減らすとともに上部下部で均一化
し、鋳塊の皮剥き量を低減させ歩留りを向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る鋳型を用いた横型連続鋳造装置
の模式図である。
【符号の説明】
1 横型連続鋳造用鋳型 2 金型 3 スリーブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却される金型の内面に自己潤滑性をも
    つスリーブを焼きばめしたことを特徴とする横型連続鋳
    造用鋳型。
  2. 【請求項2】 自己潤滑性を有するスリーブが、130
    Kcal/mh℃以上の熱伝導率を有することを特徴と
    する請求項1に記載された横型連続鋳造用鋳型。
  3. 【請求項3】 スリーブ肉厚が1.5〜3.5mmであ
    ることを特徴とする請求項2に記載された横型連続鋳造
    用鋳型。
  4. 【請求項4】 直径100mm以下の小型鋳塊の連続鋳
    造用鋳型であり、圧縮強度が1000kgf/cm2
    上、肉厚が2.5〜3mm、焼きばめ代が0.2〜0.
    3mmのカーボン製スリーブを用いることを特徴とする
    請求項2に記載された横型連続鋳造用鋳型。
JP34996797A 1997-12-03 1997-12-03 横型連続鋳造用鋳型 Pending JPH11170008A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011093310A1 (ja) * 2010-01-26 2011-08-04 三菱マテリアル株式会社 活性元素含有銅合金線材の製造方法

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CN102686337B (zh) * 2010-01-26 2015-06-17 三菱综合材料株式会社 含活性元素的铜合金线材的制造方法

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