JP5852126B2 - 大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳造ブランク、例えば、幅広厚スラブ、丸/正方形/長方形大断面鋳造ブランクを製造する方法に関し、特に、大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法、並びに鋳造ブランクの収縮による空隙及び表面割れを除去する方法に関する。
幅広厚スラブ(特別スラブ)が、経済的な建設において広く適用されている。大量の幅広厚スラブが、大型船、海洋プラットフォーム、水力発電設備、火力発電ユニット、圧力容器、金型及び長距離パイプラインに用いられる。従って、幅広な厚い板に圧延するため、厚く大断面の幅広厚スラブに大きな需要がある。現在、あらゆる連続鋳造スラブの最大厚みは、400mm未満である。もし、連続鋳造スラブを200mm厚みの幅広な厚い板に圧延するのに適用される場合、小さな縮小比により、コアの性能を確実にすることは困難である。 幅広厚スラブを製造するための鋳型鋳造法やエレクトロスラグ再溶解法は、低い生産性や、低い成功率や、高いコストといった不利な点を有する。よって、600mmを越える厚みを有する幅広厚スラブを低コストで高効率に製造する技術の開発が急がれている。水冷鋳型による幅広厚スラブの製造技術が、迅速なやり方である。しかし、水冷鋳型法が、幅広厚スラブの製造に用いられるとき、大きな水冷の強さにより、幅広厚スラブの中心と表面の間に容易に大きな温度差を生じさせ、凝固中に大きな熱応力を生じさせ、スラブの表面とコアに割れを生じさせる。
大型丸断面連続鋳造ブランが、一般の鋳型鋼インゴットに代わって用いられ、高い生産効率及び高い材料使用率により、優れた開発傾向を示す。大断鋳造ブランクは、原子炉、風力発電リング、並びに自動車、船及び機械に関連する結合軸タイプの部品に用いることができる。近年、大型断面鋳造ブランクの製造に、連続鋳造技術がより多く適用されるようになってきた。
この技術は下記のようなものである:液状の金属を水冷凝固装置に注ぎ、水冷凝固装置内の液状鋼を凝固させ、ダミーバーを用いて、凝固した部分を装置の下部から出して、連続的に鋳造を行って、ブランクの連続鋳造を実現する。
この技術は、下記のような欠陥を有する:この技術で製造された鋳造ブランクの高さ−直径比が大きいので、鋳造ブランクの軸フィードの実現が困難であり、鋳造ブランクの中心部に収縮や空隙が容易に起こり、更に、ブランクの外表面は、通常、強制冷却プロセスが実施されるので、外表面が超低温となって、結果として割れを生じさせる。これらの欠陥は、断面サイズで800mm以上の丸連続鋳造ブランクmp開発を制限している。
400mを越える厚みの正方形または長方形断面の連続鋳造ブランクも、内部収縮、空隙及び表面割れの大きな欠陥を有する。
一般的に言って、ブランクの内部収縮、空隙及び割れをといった欠陥を克服するため、重力方向のブランクの連続した凝固を実現するため、より大きなフィーダヘッドまたは断熱(加熱)フィーダヘッドを適用する。しかし、大断面連続鋳造ブランクのフィーダヘッド比は非常に小さく、大断面連続鋳造ブランクの高さ−直径比は4より大きいので、鋳造ブランクの軸方向重力フィードは実現できない。
結論として、大断面鋳造ブランクの内部収縮、空隙及び表面割れが技術的ボトルネックとなって、より大きな断面サイズに向けた鋳造ブランクの開発を制限している。よって、凝固プロセスにおける大断面鋳造ブランクのフィード能力を増大することが、大断面鋳造ブランクの内部収縮、空隙及び表面割れといった欠陥の克服にとって、主要な重要性を有する。
(発明の概要)
本発明の目的は、大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高めることにより、大断面鋳造幅広厚スラブ、並びに丸及び長方形連続鋳造ブランクの中心収縮、空隙及び表面割れを除去するための方法を提供するものである。従って、500mmを越える直径を有する丸鋳造ブランク、または400mmを越える厚みを有する正方形若しくは長方形の鋳造ブランクを製造するための技術を開発することは有益である。
この目的を満たすため、本発明では、以下の技術的枠組みを適用する。
溶融金属を注いだ直後に、水冷、直接のスプレイ放水、霧状スプレイ放水またはエアブロウを用いて、鋳造ブランクの外表面を強制冷却するステップと、鋳造ブランクの外表面の温度が800〜1000℃に下がって、凝固層の厚みがブランク断面の厚みまたは直径の5〜30%に達したとき、外表面の強制冷却を停止するステップと、を含む大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法である。
この大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法においては、凝固層の厚みが50〜300mmに達したとき、外表面の強制冷却を停止する。
この大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法においては、鋳造ブランクの外表面の冷却条件を制御して、鋳造ブランクの外表面を、材料の個相線より下の200〜400℃の温度に維持して、鋳造ブランクの外表面の凝固層を、低い変形抵抗の塑性変形領域に留まらせる。
この大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法においては、鋳造ブランクの強制冷却を停止した後、断熱材または保温カバーを用いて、鋳造ブランクの外表面を保温して、鋳造ブランクの外表面と周囲環境との間の熱交換の強さを減じると、鋳造ブランクの中心部の潜熱によって、鋳造ブランクの外表面の温度が上昇して、鋳造ブランクの放射方向の温度勾配を減じ、鋳造ブランクの中心部で半溶融領域を形成し、同期して凝固する。
この大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法においては、溶融金属の中心部が同期して凝固したとき、凝固及び収縮が、外表面の高温凝固層で起こる放射方向の引張応力を生成し、これにより凝固金属が塑性変形を起こして、外表面から鋳造ブランク中心部へ塑性的に移動して、鋳造ブランクの放射方向の自己フィードを実現する。
この大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法においては、溶融金属の中心部が同期して凝固して、放射方向の自己フィードを実現した後、鋳造ブランク表面及び鋳造ブランク中心部の温度がまだ高温状態にあり、このとき、高温で鋳型から外し、鋳造ブランクが要求する鋳型から外すときの温度が、800℃より高い。
この大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法においては、鋳造ブランクが要求する鋳型から外すときの温度が、好ましくは、850〜1,200℃である。
この大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法が、400mmより大きい厚みの正方形、長方形の連続鋳造ブランク、500mmより大きな直径の丸連続鋳造ブランク、及び600mmより大きい厚みの幅広厚鋳型スラブに適用される。
本発明では、下記のような有利な点を有する。
1.従来、鋳造ブランクは、通常、重力方向に沿った軸方向のフィードを行ってきたが、本発明では、鋳造ブランクの外部冷却条件を制御することによって、鋳造ブランクの凝固中において、重力方向と直交する方向の放射方向の自己フィードを実現する。
2.大断面鋳造ブランクの凝固の初期段階において、本発明では、水冷手段、霧状冷却手段または空冷手段を適用して、鋳造ブランクと外部との間の熱交換係数を高めて、ブランク表面を急速に凝固させ、これによって、鋳造ブランク表面の強度を急速に高めて、鋳造ブランク表面の薄い凝固層に起因する温度割れや、凝固初期段階における低強度を防ぐ。
3.本発明では、鋳造ブランクの凝固層の厚みが、断面の直径または厚みの5〜30%(通常、5〜300mm)に達したとき、鋳造ブランクの外表面の強制冷却を停止する。このとき、凝固した外層は低温であって、凝固していない鋳造ブランク中心部の周囲領域に低温を与え、中心部の溶解金属の凝固速度を保証して、中心部の過大な結晶粒の生成を防ぐ。
4.鋳造ブランクの凝固の中期及び後期段階において、本発明では、鋳造ブランク表面の保温を行って、鋳造ブランク表面の温度を上昇させて、塑性領域に留まるようして、鋳造ブランク表面が、相対温度応力によって割れが発生するのを、効果的に防ぐ。
5.鋳造ブランクの凝固の中期及び後期段階において、本発明では、鋳造ブランク表面の保温を行い、大断面鋳造ブランクの内部から外部における温度勾配を減じることができ、ブランク中心の大きな領域に同期させて半溶融領域を形成することができ、収縮空隙といった中心部の欠陥を回避することができる。
6.本発明により提供された方法によって、ブランクの中心部が同期して凝固するとき、凝固及び収縮により生成される放射方向の引張応力が、鋳造ブランクの外表面で凝固した高温凝固金属を駆動して、鋳造ブランク表面から中心部へ塑性的に移動させる。これにより、鋳造ブランクの凝固中における放射方向の自己フィードを実現して、鋳造ブランクの内部収縮及び空隙をなくすことができる。
7.本発明により提供された方法により、大断面鋳造ブランクの放射方向の自己フィード能力を最大にして、鋳造ブランクのフィーダ加熱領域を減じて、大断面鋳造ブランクの材料利用率を改善することができる。
8.本発明は、大きな範囲に適用可能であり、丸、正方形または長方形大断面鋳造ブランク、幅広厚鋳型スラブ、及び他の大断面鋳造品の製造に用いることができる。
9.本発明により提供された方法により、ブランクを高温で鋳型から外すことができ、ホットチャージも実現可能であって、生産効率を改善して、エネルギ消費を減らすことができる。
全体として、鋳造ブランクの異なる凝固ステージにおける外部冷却条件を制御することによって、本発明では、はじめに、鋳造ブランクの外表面を急速に凝固させて強度を高め、表面割れを回避する。次に、鋳造ブランクの表面に保温を行って、中心部の大きな領域に半溶融領域を形成することができ、鋳造ブランク表面の凝固層を比較的高い温度に維持して、塑性変形の実現を促進する。これにより、引き続く凝固において、同期した凝固及び固相の移動を生じさせ、鋳造ブランクの収縮プロセスを実現して、高温変形可能金属の放射方向の自己フィードの目的を満たす。これにより、鋳造ブランクの内部収縮及び表面割れをなくし、明らかに鋳造ブランクの内部収縮をなくす。一方、本方法は、鋳造ブランクのホットチャージを実現できて、製造効率を改善でき、エネルギ消費を減らすという目的を満たすことができる。本発明は、大断面金属鋳造に適用可能であり、特に、大きな高さ−直径比を有し、フィーダヘッドにおける軸収縮パイプをなくすことができない丸及び正方形大断面鋳造ブランクに適用できる。
本発明により製造された水冷鋳型幅広厚スラブを示す。 本発明により製造された丸大断面鋳造ブランクを示し、特に、真丸大断面鋳造ブランクを示す。 本発明により製造された丸大断面鋳造ブランクを示し、特に、丸鋳造ブランクの断面を示す。 本発明では製造されていない、中心部に収縮空隙を有する丸鋳造ブランクを示し、特に、真丸大断面鋳造ブランクを示す。 本発明では製造されていない、中心部に収縮空隙を有する丸鋳造ブランクを示し、特に、丸鋳造ブランクの断面を示す。
(発明の詳細な説明)
本発明は、大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高めることにより、内部収縮、空隙及び表面割れを除去するための方法であって、以下のステップを含む方法を提供するものである。
1.電気誘導炉または電気アーク炉といった溶融装置を適用して、鋼を溶融し、次に脱酸及び脱ガスを行なう。
2.溶融鋼を、幅広厚スラブ鋳造チャンバまたは連続鋳造凝固装置に注ぐ。
3.鋳造ブランク表面を急速に凝固させる水冷鋳型または凝固装置を用いることにより、またはスプレイ放水、霧状スプレイ放水またはエアブロウを用いて、鋳造ブランクと周囲環境との間の熱交換を強化することにより、鋳造ブランクの外表面を強制冷却する。
4.鋳造ブランク表面の強制冷却中に、接触または非接触型温度計で鋳造ブランク表面の温度を計測し、可能な限り、鋳造ブランク表面の温度を800〜1000℃に制御する。このとき超低温を避けなければならない。そうしないと、凝固した金属が、個相変化を生じて構造上の応力を発生させるので、割れが生じる。一方、高温も避けなければならない。そうしないと、凝固層が薄くなり、強度が低下して、鋳造ブランク表面が溶融金属の静圧で膨らんで割れを起こす。
5.鋳造ブランクの凝固層の厚みが50〜300mmに達した後、鋳造ブランク表面の強制冷却を停止し、鋳造ブランク表面の保温を行なう。鋳造ブランクの温度が継続して上昇するとき、外表面の温度を監視、計測して、保温または冷却といった手段によって、鋳造ブランクと周囲環境との間の熱交換の強さを調整して、鋳造ブランク表面の温度を、材料の個相線より下の200〜400℃の塑性変形領域に留まらせる。
6.ブランクの中心と外表面との間の温度勾配が徐々に小さくなり、ブランク中心部の大きな領域において半溶融領域を形成する。引き続く冷却プロセスにおいて、ブランクの中心部が同調して凝固し、凝固及び収縮により引張応力が生成される。これにより、鋳造ブランクの外表面の凝固状態の金属が塑性変形して、鋳造ブランクの表面から中心に動くことを促進する。よって、鋳造ブランクの凝固中における放射方向の自己フィードを実現できる。
<実施形態1>
本実施形態において、本発明により提供される方法が、材料Q345、厚み1000mm、全質量60トンの鋳型幅広厚スラブを製造するために適用される。
電気アーク炉を用いて鋼が溶融され、LF(レードルファーネス)炉で精錬されて、脱酸及び脱ガスのためVD(バキュームデガス)炉に注がれる。1560℃の温度で、溶融鋼が別の水冷鋳型に注がれて、トータル30分維持される。シミュレーション及び計算によれば、幅広厚スラブの表面の凝固層の厚みは、注いだ後、40〜90mmとなる。このとき、水冷鋳型の水量を減らし、鋳型と幅広厚スラブとの間のギャップを広げて、幅広厚スラブの表面の放熱速度を減じる。幅広厚スラブの表面の温度変化を監視することにより、幅広厚スラブの表面温度が、920℃から1,100〜1,250℃に上昇し、次に、全てが凝固するまで、鋳造ブランクが徐々に冷却される。鋳造ブランクが完全に凝固した後、900℃の高温で鋳型から外され、30〜40℃/hに制御された冷却速度で、ゆっくり冷却される。
図1は、この実施形態で製造された幅広厚スラブを示す。非破壊検査により、スラブには、内部収縮、空隙及び表面割れといった欠陥がないことが判明している。
<実施形態2>
本実施形態において、本発明により提供される方法が、材料20CrNi2mo、直径1000mm、長さ8mm、全質量45トンの大断面丸連続鋳造ブランクを製造するために適用される。
1540℃の温度で、溶融鋼が凝固装置に注がれて、0.1m/minの鋳造速度で鋳造される。シミュレーション及び計算によれば、ブランクが凝固装置から引き出されるとき、表面の凝固層の厚みが約50mmとなり、表面温度が約850℃となる。一度、ブランクが鋳造されて凝固装置から出されると、アスベスト布といった断熱材を用いて、鋳造ブランク表面の保温がなされ、よって、鋳造ブランク表面の温度が1,200〜1,260℃に上昇して、塑性領域に達する。鋳造ブランクの内部から外部の温度勾配が減じられ、中央領域で同期した凝固が実現する。引き続いて行われる冷却プロセスでは、鋳造ブランクの外表面で塑性変形が生じ、凝固が収縮を生じさせ、外側から内側への移動を生じさせて、これにより、放射方向の自己フィードが実現する。
図2(a)は、本発明の技術で製造された大断面丸鋳造ブランクを示す。非破壊検査により、ブランクには内部収縮、空隙がなく、ブランク表面には割れ欠陥がないことが判明している。図2(b)は、丸ブランクの断面を示し、中心部の収縮による空隙がなく、ポロシティレベルが2未満である。
図3(a)は、本発明で提供される技術により製造されたものでない丸鋳造ブランクを示し、このブランクのサイズ及び仕様は上述と同様である。図3(b)に示すように、丸ブランクの中心部には、大きな領域で収縮空隙があり、空隙欠陥を有している。
ブランクの異なる凝固ステージにおける外部冷却条件によって、本発明では、ブランク中心部の大きな領域に半溶融領域を形成することができ、その間、鋳造ブランク表面の凝固層を比較的高い温度に維持して、これにより、引き続く凝固プロセスにおいて、固相の塑性移動を実現して、高温変形可能金属の放射方向の自己フィードの目的を満たし、鋳造ブランクの内部収縮及び空隙をなくして、表面割れを防ぐことができるという結果になる。
上述の実施形態のプロセスを行った前後の800〜1,200mm径のブランクについて、YB/T4149−2006に応じた検査プロセスによる結果が、表1に示される。
Figure 0005852126

Claims (11)

  1. 金属を注いだ直後に、鋳造ブランク表面を急速冷却して、鋳造ブランク表面を凝固させるステップと、
    次に、断熱材または保温カバーを用いて鋳造ブランク表面の保温を行なって、鋳造ブランク表面と周囲環境との間の熱交換の強さを減じるステップと、
    鋳造ブランクの中心部の潜熱により、鋳造ブランク表面の温度を上昇させて、ブランクの放射方向の温度勾配を減じて、鋳造ブランクの中心部に同期して大きな半溶融領域を形成し、鋳造ブランク中心部の同期した凝固を促進するステップと、
    鋳造ブランク中心部で同期して凝固するとき、凝固ブランク表面がまだ高温状態にあって、中心部の凝固及び収縮によって生じる引張応力の動きによって、自己フィード能力を高めるステップと、
    鋳造ブランクの中心部が完全に凝固した後、高温で鋳型から外して、冷却または高温焼鈍を行なうステップと、を含み、
    中心部の溶融金属が同期して凝固したとき、凝固及び収縮が外表面の高温凝固層で起こる放射方向の引張応力を生成し、これにより凝固金属が塑性変形を起こして、外表面から鋳造ブランク中心部へ塑性的に移動して、鋳造ブランクの放射方向の自己フィードを実現する、を含むことを特徴とする、大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  2. 溶融金属を注いだ直後に、水冷、直接のスプレイ放水、霧状スプレイ放水またはエアブロウを用いて、鋳造ブランクの外表面を強制冷却し、
    鋳造ブランクの外表面の温度が800〜1000℃に下がって、凝固層の厚みがブランク断面の厚みまたは直径の5〜30%に達したとき、外表面の強制冷却を停止することを特徴とする、請求項1に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  3. 凝固層の厚みが50〜300mmに達したとき、外表面の強制冷却を停止することを特徴とする、請求項1または2に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  4. 鋳造ブランクの外表面の冷却条件を制御して、鋳造ブランクの外表面を、材料の個相線より下の200〜400℃の温度に維持して、鋳造ブランクの外表面の凝固層を低い変形抵抗を伴う塑性変形領域に留まらせることを特徴とする、請求項1に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  5. 鋳造ブランクが要求する鋳型から外すときの温度が、800℃より高いことを特徴とする、請求項1に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  6. 鋳造ブランクが要求する鋳型から外すときの温度が、好ましくは、850〜1,200℃であることを特徴とする、請求項に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  7. 高温で鋳造ブランクが鋳型から外された後、徐冷が行われ、冷却速度が50℃/hより小さいことを特徴とする、請求項1に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  8. 冷却速度が、好ましくは、10〜30℃/hであることを特徴とする、請求項に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  9. 鋳造ブランクが鋳型から外された後、800℃より高温で、好ましくは850〜1,100℃で高温焼鈍が行われ、焼鈍冷却速度が50℃/hより小さいことを特徴とする、請求項1に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  10. 焼鈍冷却速度が、好ましくは、10〜40℃/hであることを特徴とする、請求項に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
  11. 本方法が、400mmより大きい厚みの正方形、長方形の連続鋳造ブランク、500mmより大きな直径の丸連続鋳造ブランク、及び600mmより大きい厚みの幅広厚鋳型スラブ(特別スラブ)に適用されることを特徴とする、請求項1に記載の大断面鋳造ブランクの自己フィード能力を高める方法。
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