JPH11168974A - 接ぎ木支持具 - Google Patents
接ぎ木支持具Info
- Publication number
- JPH11168974A JPH11168974A JP9362484A JP36248497A JPH11168974A JP H11168974 A JPH11168974 A JP H11168974A JP 9362484 A JP9362484 A JP 9362484A JP 36248497 A JP36248497 A JP 36248497A JP H11168974 A JPH11168974 A JP H11168974A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- scion
- opening
- tube
- stock
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】葉柄または子葉を有する台木または穂木の、該
葉柄または該子葉の付け根から切断部にいたる茎部が短
い場合や、節間長が短い場合であっても、あるいは茎部
の長さが殆どない、あるいは軸方向に切断して得られる
分断穂木の場合であっても、支障なく接ぎ木を行なうこ
とが可能な接ぎ木支持具、この支持具を用いた接ぎ木方
法を提供する。 【解決手段】弾性プラスチックチューブであって、該チ
ューブの開口部一端側から開口部他端側に向かって、台
木および／または穂木の葉柄よりも幅広の外径を有する
切り欠き部を有する接ぎ木支持具、の該チューブ開口部
一端側に該台木の先端切口を挿入し、開口部他端側に該
穂木の下端切口を挿入し、その内部で両切口を密着接合
し、かつ、該台木および／または該穂木の葉柄を該切り
欠き部の最奥部付近に位置せしめて接ぎ木苗を得る。
葉柄または該子葉の付け根から切断部にいたる茎部が短
い場合や、節間長が短い場合であっても、あるいは茎部
の長さが殆どない、あるいは軸方向に切断して得られる
分断穂木の場合であっても、支障なく接ぎ木を行なうこ
とが可能な接ぎ木支持具、この支持具を用いた接ぎ木方
法を提供する。 【解決手段】弾性プラスチックチューブであって、該チ
ューブの開口部一端側から開口部他端側に向かって、台
木および／または穂木の葉柄よりも幅広の外径を有する
切り欠き部を有する接ぎ木支持具、の該チューブ開口部
一端側に該台木の先端切口を挿入し、開口部他端側に該
穂木の下端切口を挿入し、その内部で両切口を密着接合
し、かつ、該台木および／または該穂木の葉柄を該切り
欠き部の最奥部付近に位置せしめて接ぎ木苗を得る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良された接ぎ木
支持具、特に台木または穂木の茎部が短い場合であって
も、あるいは茎部の長さが殆どない分断穂木の場合であ
っても、支障なく接ぎ木を行なうことが可能な接ぎ木支
持具、この支持具を用いた接ぎ木方法に関する。
支持具、特に台木または穂木の茎部が短い場合であって
も、あるいは茎部の長さが殆どない分断穂木の場合であ
っても、支障なく接ぎ木を行なうことが可能な接ぎ木支
持具、この支持具を用いた接ぎ木方法に関する。
【０００２】
【従来技術】従来、図３の（３ａ）〜（３ｆ）、および
以下の（ａ）ステップ〜（ｆ）ステップからなる、弾性
プラスチックチューブ状の接ぎ木支持具を用いたナス科
野菜の接ぎ木方法が知られている。 （ａ）ステップ：台木の切断 図３の（３ａ）に示す如き、播種後１７〜２５日（季節
によってちがう）育苗管理して、幼苗期の台木苗１を
得、この子葉イの上、第一節間部を、斜め３０度（垂直
に対する傾斜角）に、カミソリで切断して、子葉イを有
する自根台木（以下、「台木」と略記する）１ａと、茎
葉残部１ｂとに分離する。 （ｂ）ステップ：穂木の切断 同（３ｂ）に示す如き、播種後１７〜２５日（季節によ
ってちがう）育苗管理して、幼苗期の穂木苗２を得、こ
の子葉ハの上、第一節間部を、斜め３０度（垂直に対す
る傾斜角）に、カミソリで切断して、自根穂木残部２ａ
と穂木２ｂに分離する。 （ｃ）ステップ：接ぎ木支持具挿入 同（３ｃ）に示す如き、弾性プラスチックチューブ状の
従来の接ぎ木支持具３に、前記台木１ａの切断部を挿入
する。 （ｄ）ステップ：穂木の挿入 同（３ｄ）に示す如き、接ぎ木支持具３に、上端部から
穂木２ｂを、その断面の傾斜方向が合うように挿入す
る、 （ｅ）ステップ：接ぎ木苗を得る。 同（３ｅ）に示す如き、接ぎ木支持具３のほぼ中央位置
４で、台木１ａの断面と穂木２ｂの断面を密着させ、同
（３ｆ）に示す如きナス科野菜（例えばトマト）の接ぎ
木苗５を得る。 （ｆ）ステップ：養生 そして接ぎ終った接ぎ木苗５は、直ちに活着に好適な温
度（２５〜３０℃、トマトは夜間２５℃）、湿度（ＲＨ
８８〜９３％）、光量（トマト５ｋｌｘ，ナス３ｋｌ
ｘ）、風速（３０ｃｍ内外）を制御した活着促進装置の
中に搬入し、２〜５日（トマト２．５〜３日、ナス３〜
４日）間養生して完全に活着させた接ぎ木苗を得るもの
である。
以下の（ａ）ステップ〜（ｆ）ステップからなる、弾性
プラスチックチューブ状の接ぎ木支持具を用いたナス科
野菜の接ぎ木方法が知られている。 （ａ）ステップ：台木の切断 図３の（３ａ）に示す如き、播種後１７〜２５日（季節
によってちがう）育苗管理して、幼苗期の台木苗１を
得、この子葉イの上、第一節間部を、斜め３０度（垂直
に対する傾斜角）に、カミソリで切断して、子葉イを有
する自根台木（以下、「台木」と略記する）１ａと、茎
葉残部１ｂとに分離する。 （ｂ）ステップ：穂木の切断 同（３ｂ）に示す如き、播種後１７〜２５日（季節によ
ってちがう）育苗管理して、幼苗期の穂木苗２を得、こ
の子葉ハの上、第一節間部を、斜め３０度（垂直に対す
る傾斜角）に、カミソリで切断して、自根穂木残部２ａ
と穂木２ｂに分離する。 （ｃ）ステップ：接ぎ木支持具挿入 同（３ｃ）に示す如き、弾性プラスチックチューブ状の
従来の接ぎ木支持具３に、前記台木１ａの切断部を挿入
する。 （ｄ）ステップ：穂木の挿入 同（３ｄ）に示す如き、接ぎ木支持具３に、上端部から
穂木２ｂを、その断面の傾斜方向が合うように挿入す
る、 （ｅ）ステップ：接ぎ木苗を得る。 同（３ｅ）に示す如き、接ぎ木支持具３のほぼ中央位置
４で、台木１ａの断面と穂木２ｂの断面を密着させ、同
（３ｆ）に示す如きナス科野菜（例えばトマト）の接ぎ
木苗５を得る。 （ｆ）ステップ：養生 そして接ぎ終った接ぎ木苗５は、直ちに活着に好適な温
度（２５〜３０℃、トマトは夜間２５℃）、湿度（ＲＨ
８８〜９３％）、光量（トマト５ｋｌｘ，ナス３ｋｌ
ｘ）、風速（３０ｃｍ内外）を制御した活着促進装置の
中に搬入し、２〜５日（トマト２．５〜３日、ナス３〜
４日）間養生して完全に活着させた接ぎ木苗を得るもの
である。
【０００３】しかしながら、この接ぎ木支持具３におい
ては、その概略説明を示す図４から明らかなように、葉
柄および／または子葉を有する台木１ａ（および／また
は穂木２ｂ）の、該葉柄または子葉の付け根部から切断
部にいたる茎部ｈの長さが短い場合や、節間長の伸びが
短い（例えば１ｃｍに満たない）場合は、接ぎ木支持具
の装着状態が不安定になり、その後に行なわれる養成の
際に、台木１ａ、穂木２ｂおよび接ぎ木支持具３が相互
に分離したり、接ぎ合わせ部分の固定が不十分となる。
ては、その概略説明を示す図４から明らかなように、葉
柄および／または子葉を有する台木１ａ（および／また
は穂木２ｂ）の、該葉柄または子葉の付け根部から切断
部にいたる茎部ｈの長さが短い場合や、節間長の伸びが
短い（例えば１ｃｍに満たない）場合は、接ぎ木支持具
の装着状態が不安定になり、その後に行なわれる養成の
際に、台木１ａ、穂木２ｂおよび接ぎ木支持具３が相互
に分離したり、接ぎ合わせ部分の固定が不十分となる。
【０００４】また図５に示すように、幼苗期のトマト穂
木苗など２枚の子葉ハの上と下の適当箇所を切断して得
られる部分を軸（Ｙ）方向に切断して、２組の、１枚の
子葉部分ハを有する分断穂木６を得、この１組を台木１
ａに接ぎ木する場合は、接ぎ木支持具３（チューブ）内
で、台木１ａに接触する部分が略半分と少なくなり、ま
た一点鎖線で示す他の１組の分断穂木がないため、支持
具内で固定できないので、接ぎ木を行なうことができな
い欠点を有する。
木苗など２枚の子葉ハの上と下の適当箇所を切断して得
られる部分を軸（Ｙ）方向に切断して、２組の、１枚の
子葉部分ハを有する分断穂木６を得、この１組を台木１
ａに接ぎ木する場合は、接ぎ木支持具３（チューブ）内
で、台木１ａに接触する部分が略半分と少なくなり、ま
た一点鎖線で示す他の１組の分断穂木がないため、支持
具内で固定できないので、接ぎ木を行なうことができな
い欠点を有する。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、台木１ａま
たは穂木２ｂの、葉柄または子葉（以下、これらを「葉
柄」という）の付け根から切断部にいたる茎部や、節間
長が短い場合であっても、あるいは茎部の長さが殆どな
い、あるいは軸方向に切断して得られる分断穂木の場合
であっても、支障なく接ぎ木を行なうことが可能な接ぎ
木支持具を提供することを目的とする。
たは穂木２ｂの、葉柄または子葉（以下、これらを「葉
柄」という）の付け根から切断部にいたる茎部や、節間
長が短い場合であっても、あるいは茎部の長さが殆どな
い、あるいは軸方向に切断して得られる分断穂木の場合
であっても、支障なく接ぎ木を行なうことが可能な接ぎ
木支持具を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、弾性プラ
スチックチューブであって、該チューブの開口部一端側
から開口部他端側に向かって、台木および／または穂木
の葉柄よりも幅広の外径を有する切り欠き部を有する接
ぎ木支持具の、該チューブ開口部一端側に該台木の先端
切口を挿入し、その他端側に該穂木の下端切口を挿入
し、その内部で両切口を密着接合し、かつ、該台木およ
び／または該穂木の葉柄を該切り欠き部の最奥部付近に
位置せしめ、葉柄と葉をチューブからはみ出させて接ぎ
木するときは、台木および／または穂木の茎部が短くと
も、あるいは節間長の伸びが１ｃｍ未満であっても、あ
るいは分断穂木の場合であっても、支障なく穂木を台木
に密着接合させることが可能となることを知り、この知
見に基づいて本発明を完成した。
な課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、弾性プラ
スチックチューブであって、該チューブの開口部一端側
から開口部他端側に向かって、台木および／または穂木
の葉柄よりも幅広の外径を有する切り欠き部を有する接
ぎ木支持具の、該チューブ開口部一端側に該台木の先端
切口を挿入し、その他端側に該穂木の下端切口を挿入
し、その内部で両切口を密着接合し、かつ、該台木およ
び／または該穂木の葉柄を該切り欠き部の最奥部付近に
位置せしめ、葉柄と葉をチューブからはみ出させて接ぎ
木するときは、台木および／または穂木の茎部が短くと
も、あるいは節間長の伸びが１ｃｍ未満であっても、あ
るいは分断穂木の場合であっても、支障なく穂木を台木
に密着接合させることが可能となることを知り、この知
見に基づいて本発明を完成した。
【０００７】すなわち本発明は、（１）弾性プラスチッ
クチューブであって、該チューブの開口部一端側から開
口部他端側に向かって、台木または穂木の葉柄よりも幅
広の外径を有する切り欠き部を有している接ぎ木支持具
であり、（２）また本発明は、弾性プラスチックチュー
ブであって、該チューブの軸方向一側と、その対面側
に、それぞれ開口部一端側から開口部他端側に向かっ
て、および該開口部他端側から該開口部一端側に向かっ
て、台木および穂木の葉柄よりも幅広の外径を有する切
り欠き部を有している接ぎ木支持具であり、（３）また
本発明は、弾性プラスチックチューブであって、軸方向
一側に割れ目を有し、かつ該チューブの開口部一端側か
ら他端側に向かって、台木または穂木の葉柄よりも幅広
の外径を有する切り欠き部を軸方向他側に有している接
ぎ木支持具であり、（４）また本発明は、弾性プラスチ
ックチューブであって、該チューブの開口部一端側から
他端側に向かって、台木および／または穂木の葉柄より
も幅広の外径を有する切り欠き部を有する接ぎ木支持
具、の該チューブ開口部一端側に該台木の先端切口を挿
入し、その他端側に該穂木の下端切口を挿入し、その内
部で両切口を密着接合し、かつ、該台木および／または
該穂木の葉柄を該切り欠き部の最奥部付近に位置せしめ
ることを特徴とする接ぎ木方法である。
クチューブであって、該チューブの開口部一端側から開
口部他端側に向かって、台木または穂木の葉柄よりも幅
広の外径を有する切り欠き部を有している接ぎ木支持具
であり、（２）また本発明は、弾性プラスチックチュー
ブであって、該チューブの軸方向一側と、その対面側
に、それぞれ開口部一端側から開口部他端側に向かっ
て、および該開口部他端側から該開口部一端側に向かっ
て、台木および穂木の葉柄よりも幅広の外径を有する切
り欠き部を有している接ぎ木支持具であり、（３）また
本発明は、弾性プラスチックチューブであって、軸方向
一側に割れ目を有し、かつ該チューブの開口部一端側か
ら他端側に向かって、台木または穂木の葉柄よりも幅広
の外径を有する切り欠き部を軸方向他側に有している接
ぎ木支持具であり、（４）また本発明は、弾性プラスチ
ックチューブであって、該チューブの開口部一端側から
他端側に向かって、台木および／または穂木の葉柄より
も幅広の外径を有する切り欠き部を有する接ぎ木支持
具、の該チューブ開口部一端側に該台木の先端切口を挿
入し、その他端側に該穂木の下端切口を挿入し、その内
部で両切口を密着接合し、かつ、該台木および／または
該穂木の葉柄を該切り欠き部の最奥部付近に位置せしめ
ることを特徴とする接ぎ木方法である。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下添付の図面にそって、本発明
をより具体的に説明する。
をより具体的に説明する。
【０００９】図１は、本発明の接ぎ木支持具とその支持
具を用いて得られた接ぎ木苗の概略を説明するための図
である。（１ａ）は、本発明の接ぎ木支持具の、そして
（１ｂ）はその支持具を用いて得られた接ぎ木苗の概略
を示す。（１ａ）に示す如く、弾性プラスチック製のチ
ューブ７の開口部一端側８から開口部他端側９に至る途
中まで、（１ｂ）に示す如き台木１ａの葉柄、ロよりも
幅広の外径を有する切り欠き部１０を有している。
具を用いて得られた接ぎ木苗の概略を説明するための図
である。（１ａ）は、本発明の接ぎ木支持具の、そして
（１ｂ）はその支持具を用いて得られた接ぎ木苗の概略
を示す。（１ａ）に示す如く、弾性プラスチック製のチ
ューブ７の開口部一端側８から開口部他端側９に至る途
中まで、（１ｂ）に示す如き台木１ａの葉柄、ロよりも
幅広の外径を有する切り欠き部１０を有している。
【００１０】図２は、本発明の他の具体例を示す接ぎ木
支持具とその支持具を用いて得られた接ぎ木苗の概略を
示す。（ｃ）および（ｄ）は略円錐台形をした接ぎチュ
ーブを、そして（ｅ）はそれらを用いて得られた接ぎ木
苗の概略をそれぞれ示す。（ｃ）に示すチューブ７は、
一方の開口部一端側８（本実施例では下端側）から開口
部他端側９に向かって、孔径が次第に狭くなる構造をし
たものである。この構造を採用するときは、（ｅ）に示
すように軸方向に分断して得られる節間長の伸びが殆ど
ない分断穂木６の場合であっても、支障なく接ぎ木を行
なうことができる。
支持具とその支持具を用いて得られた接ぎ木苗の概略を
示す。（ｃ）および（ｄ）は略円錐台形をした接ぎチュ
ーブを、そして（ｅ）はそれらを用いて得られた接ぎ木
苗の概略をそれぞれ示す。（ｃ）に示すチューブ７は、
一方の開口部一端側８（本実施例では下端側）から開口
部他端側９に向かって、孔径が次第に狭くなる構造をし
たものである。この構造を採用するときは、（ｅ）に示
すように軸方向に分断して得られる節間長の伸びが殆ど
ない分断穂木６の場合であっても、支障なく接ぎ木を行
なうことができる。
【００１１】また（ｄ）に示すチューブ７は、軸方向一
側に割れ目１１を有し、また該チューブの開口部一端側
から開口部他端側に向かって、台木または穂木の葉柄よ
りも幅広の外径を有する切り欠き部１０を有している。
このように軸方向に割れ目を設けると、該チューブに、
台木および穂木の挿入が楽に、しかもそれぞれ傷つける
ことなく行なえる利点を有する。また、接ぎ木苗の生育
に伴い茎が太くなるにつれて該チューブがひとりでに
（自動的に）外れる利点を有する。
側に割れ目１１を有し、また該チューブの開口部一端側
から開口部他端側に向かって、台木または穂木の葉柄よ
りも幅広の外径を有する切り欠き部１０を有している。
このように軸方向に割れ目を設けると、該チューブに、
台木および穂木の挿入が楽に、しかもそれぞれ傷つける
ことなく行なえる利点を有する。また、接ぎ木苗の生育
に伴い茎が太くなるにつれて該チューブがひとりでに
（自動的に）外れる利点を有する。
【００１２】本発明は、さらに図面簡略のため図示して
いないが、弾性プラスチックチューブであって、該チュ
ーブの軸方向一側と、その対面側に、それぞれ開口部一
端側から開口部他端側に向かって、および該開口部他端
側から該開口部一端側に向かって、台木および穂木の葉
柄よりも幅広の外径を有する切り欠き部を有している接
ぎ木支持具を提案する。この接ぎ木支持具は、それぞれ
台木および穂木の茎部が短い、あるいは節間長が短い場
合も容易に接ぎ木することができる利点を有する。
いないが、弾性プラスチックチューブであって、該チュ
ーブの軸方向一側と、その対面側に、それぞれ開口部一
端側から開口部他端側に向かって、および該開口部他端
側から該開口部一端側に向かって、台木および穂木の葉
柄よりも幅広の外径を有する切り欠き部を有している接
ぎ木支持具を提案する。この接ぎ木支持具は、それぞれ
台木および穂木の茎部が短い、あるいは節間長が短い場
合も容易に接ぎ木することができる利点を有する。
【００１３】切り欠き部の外径は、台木および／または
穂木の最寄りの葉柄の外径よりも少し大きめが好まし
く、またその位置は、チューブ７の一方の端から他方の
端に至る途中の任意の位置が挙げられるが、通常は約１
／４〜約１／２の位置が好ましい。
穂木の最寄りの葉柄の外径よりも少し大きめが好まし
く、またその位置は、チューブ７の一方の端から他方の
端に至る途中の任意の位置が挙げられるが、通常は約１
／４〜約１／２の位置が好ましい。
【００１４】本発明において、切り欠き部１０を設ける
ことは極めて重要である。すなわち、切り欠き部１０の
ない従来の接ぎ木支持具においては、前述したように、
チューブ３の装着状態が不安定になり、その後に行なわ
れる養生の際に、台木、穂木およびチューブが相互に分
離したり、接ぎ合わせ部分の固定が不十分となる（図４
参照）。
ことは極めて重要である。すなわち、切り欠き部１０の
ない従来の接ぎ木支持具においては、前述したように、
チューブ３の装着状態が不安定になり、その後に行なわ
れる養生の際に、台木、穂木およびチューブが相互に分
離したり、接ぎ合わせ部分の固定が不十分となる（図４
参照）。
【００１５】また、チューブ３内で、分断穂木６が台木
１ａに接触する部分が少なくなるので、接ぎ木を行なう
ことができない欠点を有する（図５参照）。
１ａに接触する部分が少なくなるので、接ぎ木を行なう
ことができない欠点を有する（図５参照）。
【００１６】これに対し、本発明によれば、図１に示す
如く、チューブ７の開口部一端側８から開口部他端側９
に至る途中まで、台木１ａの葉柄ロよりも幅広の外径を
有する切り欠き部１０を設けてあるため、葉柄と葉がチ
ューブからはみ出させて接ぎ木することが可能となり、
台木１ａまたは穂木１ｂの切断する位置が短い、あるい
は節間長の伸びが１ｃｍ未満であっても、あるいは分断
穂木の場合であっても、支障なく穂木を台木に密着接合
させることが可能となる。しかも、弾性プラスチックの
弾性効果によって、接合部は密着固定される。
如く、チューブ７の開口部一端側８から開口部他端側９
に至る途中まで、台木１ａの葉柄ロよりも幅広の外径を
有する切り欠き部１０を設けてあるため、葉柄と葉がチ
ューブからはみ出させて接ぎ木することが可能となり、
台木１ａまたは穂木１ｂの切断する位置が短い、あるい
は節間長の伸びが１ｃｍ未満であっても、あるいは分断
穂木の場合であっても、支障なく穂木を台木に密着接合
させることが可能となる。しかも、弾性プラスチックの
弾性効果によって、接合部は密着固定される。
【００１７】
【実施例】実施例１ 図１において、チューブ７を、外径７ｍｍ、内径２ｍ
ｍ、長さ１４ｍｍの円筒形をした弾性プラスチック製チ
ューブとし、切り欠き部１０を、台木１ａの葉柄ロより
も幅広な幅２ｍｍ、長さ４ｍｍとして、本発明の接ぎ木
支持具を得た。
ｍ、長さ１４ｍｍの円筒形をした弾性プラスチック製チ
ューブとし、切り欠き部１０を、台木１ａの葉柄ロより
も幅広な幅２ｍｍ、長さ４ｍｍとして、本発明の接ぎ木
支持具を得た。
【００１８】実施例２ 図２の（ｄ）において、チューブ７を、一方の開口部一
端側８の孔径２ｍｍ、開口部他端側９の孔径１．５ｍ
ｍ、長さ１４ｍｍの円錐台形をした弾性プラスチック製
チューブとし、その軸方向一側に割れ目０．１ｍｍを設
け、かつ該割れ目とは対面する側に、チューブの開口部
一端側（上端）から開口部他端側に向かって、穂木２ｂ
の葉柄ハよりも幅広の切り欠き部（幅２ｍｍ、長さ４ｍ
ｍ）を設けて本発明の接ぎ木支持具を得た。
端側８の孔径２ｍｍ、開口部他端側９の孔径１．５ｍ
ｍ、長さ１４ｍｍの円錐台形をした弾性プラスチック製
チューブとし、その軸方向一側に割れ目０．１ｍｍを設
け、かつ該割れ目とは対面する側に、チューブの開口部
一端側（上端）から開口部他端側に向かって、穂木２ｂ
の葉柄ハよりも幅広の切り欠き部（幅２ｍｍ、長さ４ｍ
ｍ）を設けて本発明の接ぎ木支持具を得た。
【００１９】実施例３ 図１の（１ａ）に示す如き、弾性プラスチックチューブ
であって、該チューブの開口部一端側から開口部他端側
に向かって、台木の葉柄よりも幅広の外径を有する切り
欠き部を有している接ぎ木支持具、の該チューブに、
（１ｂ）に示すように、開口部一端側８から該台木１ａ
の先端切口を挿入し、開口部他端側９から該穂木２ｂの
下端切口を挿入し、その内部で両切口を密着接合し、か
つ、該台木１ａの葉柄ロを該切り欠き部１０の最奥部付
近に位置せしめて接ぎ木苗を得た。
であって、該チューブの開口部一端側から開口部他端側
に向かって、台木の葉柄よりも幅広の外径を有する切り
欠き部を有している接ぎ木支持具、の該チューブに、
（１ｂ）に示すように、開口部一端側８から該台木１ａ
の先端切口を挿入し、開口部他端側９から該穂木２ｂの
下端切口を挿入し、その内部で両切口を密着接合し、か
つ、該台木１ａの葉柄ロを該切り欠き部１０の最奥部付
近に位置せしめて接ぎ木苗を得た。
【００２０】実施例４ ２枚の子葉ハを有する幼苗期のトマト（図面簡略のため
図示せず）の該子葉ハの上と下の適当箇所を切断して得
られる穂木を軸方向に２つに分断して、１枚の子葉ハを
有する分断穂木６を得た（図５参照）。上記実施例２で
得られたチューブ７の開口部一端側９（上側）に、図２
の（ｅ）に示すように上記分断穂木６を挿入し、該穂木
の子葉ハの付け根を該切り欠き部１０の最奥部に到達せ
しめ、子葉ハをチューブ７からはみ出させた。次いで、
該チューブ開口他端側８（下側）から、台木１ａの先端
切口を挿入し、その内部で両切口を密着接合し接ぎ木苗
を得た。
図示せず）の該子葉ハの上と下の適当箇所を切断して得
られる穂木を軸方向に２つに分断して、１枚の子葉ハを
有する分断穂木６を得た（図５参照）。上記実施例２で
得られたチューブ７の開口部一端側９（上側）に、図２
の（ｅ）に示すように上記分断穂木６を挿入し、該穂木
の子葉ハの付け根を該切り欠き部１０の最奥部に到達せ
しめ、子葉ハをチューブ７からはみ出させた。次いで、
該チューブ開口他端側８（下側）から、台木１ａの先端
切口を挿入し、その内部で両切口を密着接合し接ぎ木苗
を得た。
【００２１】
【本発明の効果】本発明の接ぎ木支持具は、トマト、ナ
スなどのナス科、キュウリ、メロン、スイカなどのウリ
科の野菜用接ぎ木支持具としてばかりでなく、一般の園
芸用接ぎ木支持具としても好適である。また、穂木およ
び／または台木の、葉柄および葉をチューブからはみ出
させたまま接ぎ木を行なうことができる。また、穂木お
よび台木の茎部が短くとも、あるいは節間長の伸びが１
ｃｍ以下であっても、接ぎ木を行なうことができる。さ
らにまた、分断穂木も接ぎ木に利用することができる。
スなどのナス科、キュウリ、メロン、スイカなどのウリ
科の野菜用接ぎ木支持具としてばかりでなく、一般の園
芸用接ぎ木支持具としても好適である。また、穂木およ
び／または台木の、葉柄および葉をチューブからはみ出
させたまま接ぎ木を行なうことができる。また、穂木お
よび台木の茎部が短くとも、あるいは節間長の伸びが１
ｃｍ以下であっても、接ぎ木を行なうことができる。さ
らにまた、分断穂木も接ぎ木に利用することができる。
【図１】本発明の接ぎ木支持具とその支持具を用いて得
られた接ぎ木苗の概略を説明するための図。（１ａ）
は、本発明の接ぎ木支持具の、そして（１ｂ）はその支
持具を用いて得られた接ぎ木苗の概略を示す。
られた接ぎ木苗の概略を説明するための図。（１ａ）
は、本発明の接ぎ木支持具の、そして（１ｂ）はその支
持具を用いて得られた接ぎ木苗の概略を示す。
【図２】本発明の他の具体例を示す接ぎ木支持具とその
支持具を用いて得られた接ぎ木苗の概略を説明するため
の図。（ｃ）および（ｄ）は略円錐台形をした接ぎ木支
持具を、そして（ｅ）はその支持具を用いて得られた接
ぎ木苗の概略をそれぞれ示す。
支持具を用いて得られた接ぎ木苗の概略を説明するため
の図。（ｃ）および（ｄ）は略円錐台形をした接ぎ木支
持具を、そして（ｅ）はその支持具を用いて得られた接
ぎ木苗の概略をそれぞれ示す。
【図３】従来のトマト科野菜の接ぎ木方法を示す概略説
明図。（３ａ）は台木の切断、（３ｂ）は穂木の切断、
（３ｃ）は接ぎ木支持具に台木の挿入、（３ｄ）は穂木
の挿入、（３ｅ）は接ぎ木部の要部拡大説明図、そして
（３ｆ）は得られた接ぎ木苗、をそれぞれ示す。
明図。（３ａ）は台木の切断、（３ｂ）は穂木の切断、
（３ｃ）は接ぎ木支持具に台木の挿入、（３ｄ）は穂木
の挿入、（３ｅ）は接ぎ木部の要部拡大説明図、そして
（３ｆ）は得られた接ぎ木苗、をそれぞれ示す。
【図４】従来の接ぎ木支持具を用いた接ぎ木苗の特徴を
示す概略説明図。
示す概略説明図。
【図５】従来の接ぎ木支持具と、その支持具を用いて得
られる接ぎ木苗の要部拡大説明図。
られる接ぎ木苗の要部拡大説明図。
１…台木苗 １ａ…台木 １ｂ…茎葉残部 イ…台木の子葉 ロ…台木の葉柄 ｈ…茎部 ２…穂木苗 ２ａ…自根穂木残部 ２ｂ…穂木 ハ…穂木の子葉 ３…引例の「接ぎ木支持具」 ４…中央位置 ５…接ぎ木苗 ６…分断穂木 ７…チューブ ８…開口部一端側 ９…開口部他端側 １０…切り欠き部 １１…割れ目
Claims (5)
- 【請求項１】弾性プラスチックチューブであって、該チ
ューブの開口部一端側から開口部他端側に向かって、台
木または穂木の葉柄よりも幅広の外径を有する切り欠き
部を有している接ぎ木支持具。 - 【請求項２】弾性プラスチックチューブであって、該チ
ューブの軸方向一側と、その対面側に、それぞれ開口部
一端側から開口部他端側に向かって、および該開口部他
端側から該開口部一端側に向かって、台木および穂木の
葉柄よりも幅広の外径を有する切り欠き部を有している
接ぎ木支持具。 - 【請求項３】弾性プラスチックチューブであって、軸方
向一側に割れ目を有し、かつ該チューブの開口部一端側
から開口部他端側に向かって、台木または穂木の葉柄よ
りも幅広の外径を有する切り欠き部を有している接ぎ木
支持具。 - 【請求項４】弾性プラスチックチューブが、開口部一端
側から開口部他端側に向かって、孔径が次第に狭くなる
構造をしたものである請求項１、請求項２または請求項
３に記載の接ぎ木支持具。 - 【請求項５】弾性プラスチックチューブであって、該チ
ューブの開口部一端側から開口部他端側に向かって、台
木および／または穂木の葉柄よりも幅広の外径を有する
切り欠き部を有する接ぎ木支持具、の該チューブ開口部
一端側に該台木の先端切口を挿入し、該開口部他端側に
該穂木の下端切口を挿入し、その内部で両切口を密着接
合し、かつ、該台木および／または該穂木の葉柄を該切
り欠き部の最奥部付近に位置せしめることを特徴とする
接ぎ木方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9362484A JPH11168974A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 接ぎ木支持具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9362484A JPH11168974A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 接ぎ木支持具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11168974A true JPH11168974A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18476969
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9362484A Pending JPH11168974A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 接ぎ木支持具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11168974A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104206183A (zh) * | 2014-08-06 | 2014-12-17 | 金寨县万紫千红农业科技开发有限公司 | 白玉兰嫁接紫玉兰的方法 |
| CN110679314A (zh) * | 2019-06-03 | 2020-01-14 | 山东农业工程学院 | 辣椒嫁接固定装置及使用方法 |
-
1997
- 1997-12-15 JP JP9362484A patent/JPH11168974A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104206183A (zh) * | 2014-08-06 | 2014-12-17 | 金寨县万紫千红农业科技开发有限公司 | 白玉兰嫁接紫玉兰的方法 |
| CN110679314A (zh) * | 2019-06-03 | 2020-01-14 | 山东农业工程学院 | 辣椒嫁接固定装置及使用方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN88102063A (zh) | 生产木质或半木质植物苗木的方法以获得苗木特别是葡萄苗以及所获得的苗木 | |
| JPH11168974A (ja) | 接ぎ木支持具 | |
| JP3280493B2 (ja) | 果樹の樹体融合栽培法 | |
| JPH05176633A (ja) | キウイ | |
| EP0151471A3 (en) | Asexual propagation of pine trees | |
| JPH08252029A (ja) | 果菜類の接木方法 | |
| JP2003070357A (ja) | ツツジ科スノキ属シャシャンボを台木としたブルーベリーの接ぎ木繁殖方法 | |
| JP3801578B2 (ja) | 接ぎ木保持具 | |
| KR20140122911A (ko) | 대목 다단 접목법 | |
| KR200309686Y1 (ko) | 접목용 튜브 | |
| JP4493301B2 (ja) | 断根接苗の挿し接ぎ方法 | |
| JPH09121677A (ja) | キュウリ用苗木及びその生産方法 | |
| JPH06197633A (ja) | ナス類の接木方法とこれに使用する器具 | |
| RU2001106772A (ru) | Способ возделывания интенсивного сада на слаборослых подвоях | |
| JPH0358718A (ja) | 接木方法および接木具 | |
| JPH0440828A (ja) | 接木苗の生産方法 | |
| SU1033064A1 (ru) | Способ прививки винограда | |
| Akhilraj et al. | Chapter-11 Grafting: Types, Advantages and Disadvantages for the Crop Improvement | |
| JP2548515B2 (ja) | バラの苗生産及び切花栽培方法 | |
| Dijkstra et al. | Virus transmission by grafting | |
| SU1155197A1 (ru) | Способ прививки хвойных пород | |
| JPH01273517A (ja) | 接ぎ木用接着剤及び接ぎ木方法 | |
| JP2004024227A (ja) | 切りバラの栽培方法 | |
| WO2024020736A1 (zh) | 一种3d打印嫁接辅助套管的方法及其应用 | |
| SU730326A1 (ru) | Способ соединени компонентов прививки растений |