JPH11168872A - モータ駆動装置、位置決めテーブル装置および半導体露光装置 - Google Patents

モータ駆動装置、位置決めテーブル装置および半導体露光装置

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JPH11168872A
JPH11168872A JP9343623A JP34362397A JPH11168872A JP H11168872 A JPH11168872 A JP H11168872A JP 9343623 A JP9343623 A JP 9343623A JP 34362397 A JP34362397 A JP 34362397A JP H11168872 A JPH11168872 A JP H11168872A
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coil
motor
current
cooling
voltage
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JP9343623A
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Yoshinori Makita
義範 牧田
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  • Linear Motors (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ温度をより適切に制御可能な、信頼性
の高い、冷却機能を有するモータ駆動装置を提供する。 【解決手段】 モータ11のコイル1a〜1cに駆動電
流または駆動電圧を印加する駆動制御手段と、コイルを
冷却する冷却手段20とを備えたモータ駆動装置におい
て、コイルに流れる電流値を検出するコイル電流検出手
段5,6と、コイルの両端の電圧値を検出するコイル電
圧検出手段8と、モータの移動速度を検出する速度検出
手段12,13,16と、この移動速度とモータの推力
定数とに基づいてコイルに誘導される逆起電圧を求め、
この逆起電圧、記コイル両端の電圧値、およびコイルに
流れる電流値に基づいて所定の演算を行うことにより所
定の冷却指令値を生成して出力する演算手段16,1
7,18とを具備し、冷却手段はこの冷却指令値に基づ
いてコイルを冷却するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体露光装置や
IC検査装置等の半導体製造装置における、モータの駆
動装置に関するものであり、特に、モータコイルの抵抗
値もしくはモータコイルの温度、および/もしくはモー
タコイルの消費電力量(すなわちモータコイルの発熱
量)をモータコイルの冷却装置に冷却指令信号として出
力するモータの駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のモータ冷却装置を示すブロ
ック図である。同図に示すように、モータ冷却装置20
は、冷却液を蓄える冷却液タンク21と、冷却液タンク
21に蓄えられた冷却液を冷却する放熱器22と、冷却
液タンク21に蓄えられた冷却液をモータコイルに循環
させるポンプ23と、モータコイルに循環させる冷却液
を所定の温度まで加熱するヒータ24と、モータコイル
に循環させる冷却液の温度を測定するサーミスタ等の温
度検出器25と、モータコイルに循環させる冷却液の温
度設定を行うボリューム等の温度設定器26と、温度設
定器26からの温度設定値と温度検出器25の測定温度
を入力し、ヒータ24へ電流を供給し、発熱量の制御を
行う冷却制御装置27とから構成されている。
【0003】この構成において、冷却液タンク21に蓄
えられた冷却液は放熱器22により冷却される。この放
熱器22により放出される冷却液の熱量は、制御されて
おらず、したがって冷却液タンク21内の冷却液は温度
設定器26により設定された温度より低温に冷却され
る。ポンプ23は冷却液タンク21に蓄えられた冷却液
を発熱体であるモータコイルに一定の流量で循環させ
る。ヒータ24は温度検出器25の前段に位置し、冷却
液を加熱する。温度検出器25はヒータ24により加熱
された冷却液の温度を検出する。冷却制御装置27は温
度検出器25により測定される冷却液の温度を、温度設
定器26により設定された温度にするべく、ヒータ24
に供給する電流を制御する。したがって、この従来のモ
ータ冷却装置は、負荷であるモータの動作と無関係に、
温度設定器26により設定された温度の冷却液を、一定
の流量で循環させるものである。
【0004】半導体露光装置は温度に敏感な装置であ
り、モータの温度が周囲の温度から大きく離れた温度の
場合は、モータからの、もしくはモータヘの熱伝導によ
って装置温度が変化し、装置に種々の補正が必要とな
る。このため、この種の半導体露光装置に使用している
モータ冷却装置は、モータが冷却液により過度に冷却さ
れることを防止するため、冷却液を一定の温度に制御し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のモータ冷却装置では、次のような問題がある。例え
ば、半導体露光装置のXYステージの駆動装置では、モ
ータは連続して動くのではなく、ある距離を移動した後
に位置合せを行い、その後の露光等の処理を行う期間は
停止している。このXYステージの場合、駆動時間を最
短にするため最大加速度で加減速するが、その間、電流
出力手段であるモータドライバ部からモータヘ最大電流
を流すため、それらは発熱する。次に、位置合せを行
い、その後、露光等の処理を行う間、モータは停止して
いるので、モータは放熱する。しかし、モータの冷却装
置は冷却液の温度を検出し、一定の温度に制御するの
で、モータが最大電流で駆動されている場合は、モータ
の発熱量が冷却液による放熱量を越え、モータ温度は周
囲温度より高温になり、モータが停止状態で長時間放置
されている場合は、モータ温度は周囲温度より低温にな
る。したがって、半導体露光装置の温度を一定に保つこ
とができない。
【0006】これを回避するために、例えばモータコイ
ルの温度をサーミスタや温度ヒューズ等の温度検出器で
直接検出する方法等も考えられるが、半導体露光装置の
XYステージに用いられる多相リニアモータのように各
コイルが空間的に距離を離して配置されている場合はそ
れぞれのコイルに対して温度検出器を設置せねばなら
ず、また、その温度検出器の数および配線数も多くなる
という欠点がある。また、温度検出器はコイル自体と距
離的に離れているので、熱伝導に時間がかかり即時に動
作できない。また、温度検出器の取付け方法や取付け場
所、コイルの放熱方法等の温度検出器の設置方法によ
り、前記コイルの温度を正しく検出できず、発熱するモ
ータコイル部の温度を一定に制御することができない。
【0007】本発明は、上記従来の技術が有する問題点
に鑑みてなされたもので、モータ温度をより適切に制御
可能な、信頼性の高い冷却手段を有するモータ駆動装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明のモータ駆動装置は、モータコイルに駆動電流ま
たは駆動電圧を印加する駆動制御手段と、前記コイルを
冷却する冷却手段とを備えたモータ駆動装置において、
前記コイルに流れる電流値ICを検出するコイル電流検
出手段と、前記コイルの両端の電圧値VCを検出するコ
イル電圧検出手段と、前記モータの移動速度vを検出す
る速度検出手段と、この移動速度と前記モータの推力定
数とに基づいて前記コイルに誘導される逆起電圧VA
求め、この逆起電圧、前記コイル両端の電圧値、および
前記コイルに流れる電流値に基づいて所定の演算を行う
ことにより所定の冷却指令値を生成して出力する演算手
段とを具備し、前記冷却手段はこの冷却指令値に基づい
て前記コイルを冷却するものであることを特徴とする。
【0009】これによれば、モータコイルの直接的かつ
リアルタイムな温度等に基づく冷却指令値により冷却手
段が制御されるため、モータの温度がより適切に制御さ
れる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態におい
ては、前記演算手段は、前記演算により前記コイルの抵
抗値RCを求め、この抵抗値に基づいて前記冷却指令値
を生成する。あるいはさらに、前記抵抗値から前記コイ
ルの温度TCを求め、この温度に基づいて前記冷却指令
値を生成する。
【0011】あるいは、前記演算手段は、前記演算によ
り前記コイルの消費電力WCを求め、この消費電力を所
定の周期で積算して消費電力量ΣWCすなわち発熱量を
求め、この消費電力量に基づいて前記冷却指令値を生成
する。あるいは、この消費電力量および前記コイルの抵
抗値に基づいて前記冷却指令値を生成する。
【0012】前記モータは例えばリニアモータであり、
その場合、リニアモータの各コイルについて前記演算手
段は、前記演算を行う。
【0013】このような本発明のモータ駆動装置は、例
えば位置決めテーブル装置に使用することができ、さら
にこのような位置決めテーブル装置は、半導体露光装置
において使用するのに適している。
【0014】より具体的には、モータの電機子に誘導さ
れる逆起電圧(以下、誘導電圧と略す)VAは、モータ
の移動速度vから、VA=k・v(ここでkはモータの
推力定数[N/A])として求めることができる。ま
た、コイルの抵抗値RCは、コイルの両端の電圧VCと前
記誘導電圧VAの差分VC−VAをコイル電流ICで除算
し、RC=(VC−VA)/ICとして求めることができ
る。このコイル抵抗値RCが常時または一定周期毎に監
視され、(金属の抵抗値はその温度に1対1で対応する
ので)コイル抵抗値RCが予め定めた基準抵抗範囲に収
まるように指令値が生成され、冷却手段が制御される。
【0015】あるいは、コイル抵抗値RCの代わりに、
コイル抵抗値RCから得られるコイルの温度TCを常時ま
たは一定周期毎に監視し、コイル温度TCが予め定めた
基準温度範囲に収まるように指令値を出力して冷却手段
を制御するようにしてもよい。
【0016】また、コイルの消費電力WCは、コイル電
圧VCと誘導電圧VAの差分VC−VAにコイル電流IC
乗算し、WC=(VC−VA)・ICとして求めることがで
きる。この消費電力WCを一定周期で積算することによ
り、コイルの消費電力量(すなわちコイルの発熱量)Σ
Cを求めることができる。この消費電力量ΣWCを用い
ることにより、コイル温度の上昇を予想し、考慮した、
冷却指令値を生成することができる。これにより冷却手
段はより効果的に制御される。以下、実施例を通じて本
発明の実施形態をより具体的に説明する。
【0017】
【実施例】(第1の実施例)図1は本発明の第1の実施
例に係る多相ブラシレスリニアモータの駆動装置を示す
ブロック図である。この例では簡単化のため3相のリニ
アモータとして説明する。この駆動装置は、半導体露光
装置(ステッパ)に設けられたXYステージのモータの
駆動装置であり、駆動制御機能および冷却機能を有す
る。
【0018】このモータ駆動装置は、モータの駆動制御
機能に係る構成として、電流アンプ2へ電流指令信号を
出力するDAコンバータ15と、XYステージに設けら
れたモータコイル1a、1b、1cに電流指令値通りの
駆動電流を印加する電流出力手段である電流アンプ2
と、電流アンプ2の駆動電流出力を禁止する出力禁止ス
イッチ4と、電流アンプ2からの駆動電流をモータコイ
ル1a、1b、1cの何れかに選択し接続するコイル選
択スイッチ3と、モータコイル1a、1b、1cに流れ
る駆動電流に相当する電流計測電圧VIを測定するコイ
ル電流検出手段である、電流検出抵抗5が接続された差
動アンプ6と、可動体11の位置すなわちモータの位置
を検出するレーザ干渉計等の位置検出器12と、位置検
出器12からの位置情報xを積算し、絶対位置pに変換
するカウンタ13と、スイッチ3及びスイッチ4の接続
の切り替えを行う出力ポート14を備える。
【0019】また、本発明の特徴部分に相当するモータ
の温度制御機能に係る構成として、差動アンプ6からの
電流計測電圧VIをデジタル値に変換するADコンバー
タ7と、コイル1a、1b、1c両端の電圧を測定する
電圧検出手段である差動アンプ8と、差動アンプ8から
のコイル電圧VCをデジタル値に変換するADコンバー
タ9と、モータ冷却装置20へ冷却指令電圧VTを出力
するDAコンバータ15を備えている。
【0020】また、このモータ駆動装置は、モータの駆
動制御機能及びモータの温度制御機能の双方の演算処
理、積算処理、比較検出処理、入出力処理等を行うCP
U16、ROM17、RAM18を備えている。
【0021】電流アンプ2には、モータコイル1a、1
b、1cの何れかに印加すべき電流に相当する電流指令
値が入力されるとともに、差動アンプ6が測定する電流
計測電圧VI、すなわち、実際にモータコイル1a、1
b、1cの何れかに流れている駆動電流に相当する電圧
がフィードバック信号として入力されている。これによ
り、モータコイル1a、1b、1cに対しては電流指令
値通りの電圧が印加される構成となっている。
【0022】モータコイル1a、1b、1cを駆動する
際、すなわちXYステージ11の位置合せの移動の際
は、時間短縮のためにXYステージ11を最大加速度で
移動するので、前記電流指令値はこの最大加速度で移動
できるような加速、減速を示すものとなっている。
【0023】コイル選択スイッチ3は、可動体であるス
テージ11の位置すなわちモータマグネット10(可動
子)の位置に対応するコイル1a、1bまたは1cを選
択するコイル選択信号が出力ポート14から入力され、
これに応じてコイル1a、1bまたは1cを選択し、電
流アンプ2からの駆動電流を、選択されたコイルに流
す。すなわち、コイル選択スイッチ3はモータブラシと
同等の機能を有する。
【0024】出力禁止スイッチ4は、CPU16が第1
の過負荷条件である最大電流値を検出したときと、第2
の過負荷条件である最大抵抗値、もしくは、最大温度を
検出したときと、策3の過負荷条件である最大電力量を
検出したときに駆動されて、「断」(オフ)状態とな
り、このとき、モータコイル1a、1b、1cへの電流
印加が禁止される。
【0025】差動アンプ6は、その2つの入力端子間に
接続されている電流検出抵抗5に、モータコイル1a、
1b、1cを介して電流が流れることによって発生する
電圧を電流計測電圧VIとして検出し、ADコンバータ
7は、電流計測電圧VIをデジタル値に変換する。差動
アンプ8は、その2つの入力端子間にコイル選択スイッ
チ3を介して接続されているモータコイル1a、1b、
1c何れかの両端のコイル電圧VCを検出し、ADコン
バータ9は、コイル電圧VCをデジタル値に変換する。
【0026】位置検出器12は、可動体であるステージ
11の位置を検出して位置検出信号xを出力するレーザ
干渉計やインクリメンタルエンコーダ等の高分解能の相
対位置検出器であり、カウンタ13は、位置検出器12
からの相対位置検出信号xを積算し、絶対位置p(p=
Σx)に変換するものである。出力ポート14はCPU
16により設定される前記コイル選択信号および前記出
力禁止信号を保持し、コイル選択スイッチ3及び出力禁
止スイッチ4に出力する。
【0027】DAコンバータ15は、CPU16により
設定される電流指令値をアナログの電流指令信号に変換
し、出力禁止スイッチ4を通して電流アンプ2に出力す
る。DAコンバータ19は、CPU16により設定され
る冷却指令値をアナログの冷却指令信号VTに変換し、
モータ冷却装置20に出力する。
【0028】CPU16は、電流指令値を演算し、演算
した電流指令値を電流アンプ2に出力し、モータ位置に
対応するコイル(1a、1b、1c)を選択する等の制
御動作を行う。また、CPU16は、モータの速度検
出、モータの誘導電圧の演算、コイル抵抗値の演算もし
くはコイル温度の演算もしくはコイルの消費電力量(す
なわち、コイルの発熱量)の演算、検出したコイル抵抗
値もしくはコイル温度もしくはコイルの消費電力量に対
応する冷却指令信号をモータ冷却装置20に出力する等
のモータコイルの温度検出動作を行う。ROM17に
は、そのためのプログラムが、RAM18には、そのた
めのデータがそれぞれ格納されている。
【0029】モータ冷却装置20は、図4に示す従来の
ものと同様の構成を有する。すなわち、冷却液を蓄える
タンク21と、タンク21に蓄えられた冷却液を冷却す
る放熱器22と、タンク21に蓄えられた冷却液をモー
タコイル(1a、1b、1c)に循環させるポンプ23
と、モータコイルに循環させる冷却液を所定の温度まで
加熱するヒータ24と、モータコイルに循環させる冷却
液の温度を測定するサーミスタ等の温度検出器25とを
有する。ただし、冷却制御装置27には、従来の温度設
定器26からの温度設定値の代わりに、DAコンバータ
19からの冷却指令信号VTが入力される。したがって
冷却制御装置27は、この冷却指令信号VTと、温度検
出器25の測定温度に基づいて、ヒータ24へ電流を供
給し、発熱量制御を行うように構成されている。
【0030】次に、装置の動作について説明する。CP
U16は、カウンタ13から現在位置pを、ADコンバ
ータ7からコイル電流電圧VIを、ADコンバータ9か
らコイル電圧VCを、それぞれ一定周期△tで読み込
み、RAM18に格納する。次にCPU16は現在位置
pから対応するコイル選択信号を演算等で求め、出力ポ
ート14に出力する。そして以下の説明では、仮に、現
在位置pから求めたコイル選択信号によりモータコイル
1bが選択されているものとする。
【0031】まず、初期状態では、モータ1は停止状
態、すなわち印加電流はほぼゼロであるので、出力禁止
スイッチ4は「接」(オン)状態である。この状態にお
いて、電流アンプ2に対して電流指令電圧が入力可能で
ある。またこのとき、CPU16はRAM18に格納さ
れたモータコイル1bの消費電力量ΣWCをゼロに初期
化する。
【0032】前述したように、XYステージ11の位置
合せのための移動の際には、CPU16は最大加速度で
移動できるような電流指令値をDAコンバータ15に一
定周期△tで書き込み、DAコンバータ15からの電流
指令電圧が出力禁止スイッチ4を介して電流アンプ2に
入力される。この電流指令電圧に応じた電流アンプ2か
らの駆動電流ICは、コイル選択スイッチ3を介してモ
ータコイル1b及び電流検出抵抗5に出力される。電流
検出抵抗5の両端の電圧は差動アンプ6によって常に測
定され、差動アンプ6で測定した駆動電流ICに相当す
る電流計測電圧VIはADコンバータ7により常にデジ
タル値に変換される。また、モータコイル1bの両端の
電圧であるコイル電圧VCは差動アンプ8によって常に
測定され、差動アンプ8で測定したコイル電圧VCは、
ADコンバータ9により常にデジタル値に変換される。
また、移動するステージ11の位置は位置検出器12に
よって常に測定され、位置検出信号xがカウンタ13に
出力され、位置検出信号xはカウンタ13により積算さ
れ、絶対位置pとして測定される。
【0033】CPU16は、先ほど格納された電流計測
電圧VIからコイル電流値ICを求め、さらに、その絶対
値|IC|を求め、RAM18に格納されている予め定
められた基準許容電流値ISと比較し、前記絶対値|IC
|が基準許容電流値ISを越えた場合、出力ポート14
を介して出力禁止スイッチを「断」(オフ)にする。
【0034】次にCPU16はモータ速度vを、格納し
た現在位置P(t)と前回格納した現在位置p(t−
1)と一定周期の時間△tとから、v=(p(t)−p
(t−1))/△tによって求め、また、誘導電圧VA
を、モータ速度vとモータの推力定数k[N/A]か
ら、VA=k・vで求め、さらにコイルの抵抗値RCをコ
イル電圧VCと誘導電圧VAとコイル電流ICから、RC
(VC−VA)/ICによって求める。そして、このコイ
ルの抵抗値RCを、RAM18に格納されている予め定
められた最大抵抗値RLMTと比較し、コイル抵抗値RC
が最大抵抗値RLMTを越えている場合、出力ポート14
を介して出力禁止スイッチ4を「断」(オフ)にする。
【0035】例えば、推力定数kが25[N/A]のモ
ータの速度vが200mm/secであるときの誘導電
圧VAはVA=25×0.2=5[V]であり、コイル電
圧VCが55V、コイル電流ICが4Aであるとすると、
コイル抵抗値RCはRC=(55−5)/4=12.5
[Ω]となる。この場合、「金属の抵抗値は温度の上昇
とともに増加する」ことを利用してコイルの温度上昇の
判定をコイルの抵抗値の増加として判定しているが、以
下のように変更してもよい。
【0036】コイル温度TCを、コイル抵抗値RC、10
0℃のコイル抵抗値R100および0℃のコイル抵抗値R0
から、TC≒100・(RC−R0)/(R100−R0)で
求め、RAM18に格納されている予め定められた最大
温度TLMTを比較し、コイル温度TCが最大温度TLMT
越えた場合、出力ポート14を介して出力禁止スイッチ
4を「断」(オフ)にする。
【0037】例えば、0℃のコイル抵抗値R0が10Ω
とすると、0℃の銅の抵抗温度係数は4.3×10
-3(オーム社:電気工学ポケットブック第3版による)
であるから、100℃のコイル抵抗値R100は14.3
Ω前後の値を示すことになるので、上記の演算は、TC
≒100・(RC−10)/4.3と書き換えられ、コ
イル抵抗値RCが12.5Ωのときのコイル温度TC
約58℃となる。
【0038】次にCPU16は、コイル電圧VCと誘導
電圧VAの差分VC−VAにコイル電流ICを乗算し、コイ
ルの消費電力WCを、WC=(VC−VA)・ICとして求
め、この消費電力WCを一定周期で積算した消費電力量
ΣWCを求め、これをRAM18に格納されている予め
定められた基準消費電力量ECと比較する。そして、消
費電力量ΣWCが基準消費電力量ECを越えている場合、
出力ポート14を介して出力禁止スイッチ4を「断」
(オフ)にする。
【0039】例えば、コイル電圧VCが55V、誘導電
圧VAが5V、コイル電流ICが4Aとすると、消費電力
CはWC=(55−5)x4=200[W]となり、そ
れが1sec間継続すると、電流出力手段の消費電力量
ΣWCは200[J]となる。
【0040】なお、前記のコイルの消費電力量ΣWC
演算には放熱をシミュレートする演算を追加してもよ
い。
【0041】次にCPU16は、コイル抵抗値RCもし
くはコイル温度TCおよびコイルの消費電力量ΣWCに従
って冷却液の目標温度に相当する冷却指令値を演算し、
DAコンバータ19に設定する。DAコンバータ19は
設定された冷却指令値を指令電圧VTに変換し、モータ
冷却装置20の冷却制御装置27に出力する。
【0042】例えば、冷却指令電圧VTをコイル温度TC
とRAM18に格納されている予め定められた基準温度
Sおよびコイルの消費電力量ΣWCから、−VT=(K1
×(TC−TS)十K2×ΣWC)で求めてもよい。ここ
で、K1およびK2はゲイン係数とする。
【0043】前述したようにコイル抵抗値はコイル温度
に1対1で対応するので、上記の冷却指令電圧VTの演
算は、コイル抵抗値RCとRAM18に格納されている
予め定められた基準抵抗値RSおよびコイルの消費電力
量ΣWCから、−VT=(K3×(RC−RS)+K2×ΣW
C)で求めてもよい。ここでK2およびK3はゲイン係数
とする。
【0044】一方、冷却液タンク21に蓄えられた冷却
液は放熱器22により冷却される。この放熱器22によ
り放出される冷却液の熱量は制御されておらず、したが
って冷却液タンク21内の冷却液はDAコンバータ19
からの冷却指令電圧に相当する設定温度より低温に冷却
される。ポンプ23は冷却液タンク21に蓄えられた冷
却液を発熱体であるモータコイルに一定の流量で循環さ
せる。ヒータ24は温度検出器25の前段に位置して冷
却液を加熱し、温度検出器25はヒータ24により加熱
された冷却液の温度を検出する。冷却制御装置27は、
温度検出器25により測定される冷却液の温度を、DA
コンバータ19からの指令電圧に相当する目標温度にす
るべく、ヒータ24の電流を制御する。なお、冷却制御
装置27は、例えばヒータ24の電流がマイナス、すな
わちさらに冷却を必要とする場合に、ポンプ23が循環
させる冷却液の流量を増やす方向にポンプ23を制御し
てもよい。
【0045】(第2の実施例)図2は本発明の第2の実
施例に係る多相ブラシレスリニアモータの駆動装置を示
すブロック図である。この装置は、第1実施例の装置に
おいてADコンバータ7を削除した構成となっているの
で、第1実施例と異なる部分のみを説明する。モータ駆
動装置の電流アンプ2は、モータコイル1a、1b、1
cに対して電流指令電圧通りの電圧を印加する構成とな
っているので、本実施例では、この電流指令をコイル電
流ICの代わりに用いて第1実施例と同様な演算処理、
比較処理を行うようにしている。
【0046】(第3の実施例)図3は本発明の第3の実
施例に係る多相ブラシレスリニアモータの駆動装置を示
すブロック図である。この装置は、第1実施例の装置に
おいて、ADコンバータ9を削除するとともに、電流ア
ンプ2のかわりに(電圧)アンプ29を構成し、アンプ
29へのフィードバック信号として差動アンプ8からの
コイル電圧を用いた構成となっているので、第1の実施
例と異なる部分のみを説明する。
【0047】本実施例においては、モータ駆動装置の
(電圧)アンプ29には、モータコイル1a、1b、1
cの何れかに印加すべき電圧に相当する電圧指令値が、
「接」(オン)状態の禁止スイッチ4を介して入力され
るとともに、差動アンプ8が測定したコイル電圧VC
すなわち、モータコイル1a、1b、1cの何れかの両
端のコイル電圧がフィードバック信号として入力されて
いる。これにより、モータコイル1a、1b、1cに対
しては電圧指令通りの電圧が印加される構成となってい
る。よって、この電圧指令をコイル電圧VCの代わりに
用いて第1実施例と同様な演算処理、比較処理を行えば
良い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、逆
起電圧、コイル両端の電圧値、およびコイルに流れる電
流値に基づいて冷却手段に対する冷却指令値を生成する
ようにしたため、コイルの直接的かつリアルタイムな温
度等に基づく冷却指令値により冷却手段を適切に制御す
ることができる。したがって、モータの温度を確実かつ
適切に制御することができる。
【0049】より具体的には、コイルの抵抗値または温
度を検出し、冷却手段を制御するようにしたため、モー
タの温度上昇を低く抑えることができ、したがって本装
置を適用した半導体露光装置の露光性能を向上すること
が可能となる。
【0050】また、モータで消費された消費電力量に基
づいて冷却指令値を生成するようにしたため、コイルの
温度上昇を予想し、前もって冷却手段を制御することが
可能となるので、モータの温度上昇をさらに低く抑える
ことができ、したがって半導体露光装置の露光性能をさ
らに向上することが可能となる。また、温度制御特性の
安定化および応答性を向上することが可能となる。
【0051】また、例えば、冷却手段の冷却液を一定温
度に保つ必要がなく、モータが発熱した場合には冷却液
を加熱するヒータの発熱量を減らすように冷却指令値を
生成することにより、冷却液を加熱する無駄な電力を低
く抑えることが可能となる。また、このようにして冷却
効率を上げることができるため、例えば、冷却液の循環
流量を減らすことができ、したがって、従来の冷却手段
より小型の冷却手段に変更することが可能となる。
【0052】さらに、従来の(コイルに設置した)温度
検出器を用いた冷却制御装置に比べ、即時に反応するこ
とができ、また、温度検出器の設置状態に係わらず動作
するので、発熱体であるモータコイルの温度上昇を低く
抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るモータ駆動装置を
示すブロック図である。
【図2】 本発明の第2実施例に係るモータ駆動装置を
示すブロック図である。
【図3】 本発明の第3実施例に係るモータ駆動装置を
示すブロック図である。
【図4】 モータ冷却装置の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1a、1b、1c:リニアモータコイル、2:電流アン
プ、3:コイル選択スイッチ、4:出力禁止スイッチ、
15,19:DAコンバータ、5:電流検出抵抗、6,
8:差動アンプ、7,9:ADコンバータ、10:リニ
アモータマグネット、11:ステージ、12:位置検出
器、13:カウンタ、14:出力ポート、16:CP
U、17:ROM、18:RAM、20:モータ冷却装
置、21:冷却液タンク、22:放熱器、23:ポン
プ、24:ヒータ、25:温度検出器、26:温度設定
器、27:冷却制御装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータのコイルに駆動電流または駆動電
    圧を印加する駆動制御手段と、前記コイルを冷却する冷
    却手段とを備えたモータ駆動装置において、前記コイル
    に流れる電流値を検出するコイル電流検出手段と、前記
    コイルの両端の電圧値を検出するコイル電圧検出手段
    と、前記モータの移動速度を検出する速度検出手段と、
    この移動速度と前記モータの推力定数とに基づいて前記
    コイルに誘導される逆起電圧を求め、この逆起電圧、前
    記コイル両端の電圧値、および前記コイルに流れる電流
    値に基づいて所定の演算を行うことにより所定の冷却指
    令値を生成して出力する演算手段とを具備し、前記冷却
    手段はこの冷却指令値に基づいて前記コイルを冷却する
    ものであることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は、前記演算により前記コ
    イルの抵抗値を求め、この抵抗値に基づいて前記冷却指
    令値を生成するものであることを特徴とする請求項1に
    記載のモータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、前記抵抗値から前記コ
    イルの温度を求め、この温度に基づいて前記冷却指令値
    を生成するものであることを特徴とする請求項2に記載
    のモータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記演算手段は、前記演算により前記コ
    イルの消費電力を求め、この消費電力を所定の周期で積
    算して消費電力量すなわち発熱量を求め、この消費電力
    量に基づいて前記冷却指令値を生成するものであること
    を特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記演算手段は、前記演算により前記コ
    イルの消費電力を求め、この消費電力を所定の周期で積
    算して消費電力量すなわち発熱量を求め、この消費電力
    量および前記コイルの抵抗値に基づいて前記冷却指令値
    を生成するものであることを特徴とする請求項2に記載
    のモータ駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記モータはリニアモータであり、その
    各コイルについて前記演算手段は、前記演算を行うもの
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
    記載のモータ駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のモータ
    駆動装置を用いた位置決めテーブル装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の位置決めテーブル装置
    を用いた半導体露光装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014163278A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Denso Corp 燃料噴射制御装置および燃料噴射システム
JP2015231034A (ja) * 2014-06-06 2015-12-21 キヤノン株式会社 リソグラフィ装置及び物品の製造方法

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