JPH056204B2 - - Google Patents

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JPH056204B2
JPH056204B2 JP28304285A JP28304285A JPH056204B2 JP H056204 B2 JPH056204 B2 JP H056204B2 JP 28304285 A JP28304285 A JP 28304285A JP 28304285 A JP28304285 A JP 28304285A JP H056204 B2 JPH056204 B2 JP H056204B2
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control
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はモータ,コイル,その他の電気回路等
の発熱部を有する半導体関連機器等の高精度を要
求される装置の温度を制御する温度制御方法及び
装置に関する。
〔技術の背景〕
半導体関連機器等の装置では、例えば1mのも
のを1〓m以上即ち10-6以上の精度で計測,加工
若しくは制御することが要求される。ところが膨
張係数,ヤング率,電気的諸定数等の物理定数は
温度変化に対して10-3〜10-6/℃程度の変動を示
す温度係数をもつている。そこで、このような装
置では10-1〜0-3℃以上の精度で温度を一定に保
つ温度制御が必要である。
〔従来の技術〕
従来、発熱部を有する装置の温度を制御する技
術として、当該装置を設置する部屋の温度を一定
に保つように制御したり、発熱部を含む所定の領
域を熱遮断し、その部分の温度を一定にする制御
を行なうものがあつた。
この従来の温度制御の技術を第8図を用いて説
明する。1は温度制御の対象に係る装置であり内
部にコイル等の発熱部2を有する。3は発熱部2
を含む所定の領域であり、周囲は断熱壁等で熱遮
断されているものとする。4はパイプ及びパイプ
を通る冷水からなる熱交換器であり、前記領域3
内に設置されている。
5は前記領域3の温度を測定する温度計等の温
度測定手段である。6は手動又は自動により温度
測定手段5により測定した温度に基づいて熱交換
器4の温度を昇降操作する操作部である。この従
来の技術では熱交換器4に適当な量の冷水を流す
だけ、又は測定した温度が一定になるように冷水
の量又は温度を手動若しくは自動で操作すること
により装置1の温度を一定に維持するようにして
いた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、従来の技術によると、制御対象に係
る装置1の温度を制御するに際し、発熱部2を含
む領域3の温度を温度測定手段5により測定し、
その測定した温度に基づいて操作部6により熱交
換器4の温度の昇降操作を行なつている。したが
つて、発熱部2の発熱量の時間的な変動が間欠的
又は連続的におこる場合には、発熱部2を含む領
域3の温度変動をとらえて、熱交換器4の温度を
昇降操作する対応が時間的に遅れる。この遅れは
領域3が大きくなるにつれて大きくなる。又、領
域3の熱遮断が完全でない場合には、伝導,対
流,輻射により熱が移動するため領域3の温度変
化を測定しただけでは装置1の温度制御を十分に
行なうことができないという問題点を有してい
た。特に、半導体機器や電子光学機器等の装置1
においては、不十分な温度制御がもたらす温度の
変動による装置機能の低下は著しい。
そこで、本発明はこの技術的課題を解決するた
めになされたものであり、発熱部を有する装置の
温度を高精度に制御する温度制御方法及び装置を
提供することを目的としてなされたものである。
〔問題点を解決するための手段〕
第1の発明にあつては、発熱部を有する装置の
温度を制御する温度制御方法において、温度の昇
降操作可能な制御用熱源を発熱部を含む所定の領
域内に設けるとともに、発熱部の消費エネルギを
計測し、計測した消費エネルギに基づいて定めた
エネルギを制御用熱源において消費させることに
よつて制御用熱源の温度を昇降操作して制御対象
に係る前記装置の温度を制御することを特徴とす
る温度制御方法である。
ここで、発熱部とは、発熱であると吸熱である
とを問わない。同様に、制御用熱源も発熱を行な
う高熱源であると吸熱を行なう低熱源であるとを
問わない。さらに、所定の領域とは装置及び発熱
部の熱容量、熱伝達率等若しくは発熱量又は制御
用熱源の発熱量等により定まるものであり、発熱
部の温度変化に対して制御用熱源が有効に機能す
る場所である。
また、消費エネルギとは入力エネルギと出力エ
ネルギとの差で発熱に消費されるエネルギをい
う。
第1の発明に係る実施態様にあつては、前記制
御用熱源の温度を昇降操作して制御対象に係る前
記装置の温度を制御するに際し、前記発熱部を含
む所定の領域の平均温度を制御対象に係る前記装
置の平均温度へ近づけることを特徴とするもので
ある。
第2の発明にあつては、第1図に示すように、
発熱部2を有する装置1の温度を制御する温度制
御装置において、発熱部2を含む所定の領域3内
に設けた温度の昇降操作可能な制御用熱源10
と、発熱部2の消費エネルギを計測する消費エネ
ルギ計測手段11と、計測した消費エネルギに基
づいて制御用熱源10の消費すべきエネルギを定
める熱源エネルギ決定手段12と、当該エネルギ
を制御用熱源において消費させることによつて制
御用熱源の温度を昇降操作する熱源操作部13と
を有することを特徴とする温度制御装置である。
第2の発明に係る実施態様にあつては、第3図
に示すように、第2の発明に前記所定の領域3内
の平均温度を制御対象に係る前記装置1の平均温
度へ近づける緩和手段20を設けたものである。
第3の発明にあつては、発熱部を有する装置の
温度を制御する温度制御方法において、温度の昇
降操作可能な制御用熱源を発熱部を含む所定の領
域内に設けるとともに、発熱部の消費エネルギを
計測し、計測した消費エネルギ及び前記領域の緩
和時間程度の時間よりも長い時間についての前記
領域の平均温度に基づいて定めたエネルギを制御
用熱源において消費させて制御用熱源の温度を昇
降操作して制御対象に係る前記装置の温度を制御
することを特徴とする温度制御方法である。
ここで、緩和時間とは、平衡又は安定状態に到
るまでの目安となる時間である。
第3の発明に係る実施態様にあつては、第3の
発明において前記制御用熱源の温度を昇降操作し
て制御対象に係る前記装置の温度を制御するに際
し、前記発熱部を含む所定の領域の平均温度を制
御対象に係る前記装置の平均温度へ近づけるよう
にしたものである。
第4の発明にあつては、第2図に示すように、
発熱部2を有する装置1の温度を制御する温度制
御装置において、発熱部2を含む所定の領域3内
に設けた温度の昇降操作可能な制御用熱源10
と、発熱部2の消費エネルギを計測する消費エネ
ルギ計測手段11と、前記領域3の温度を測定す
る温度測定手段14と、前記領域3の緩和時間程
度の時間よりも長い時間についての前記領域3の
平均温度を求めるための温度積分手段15と、計
測した消費エネルギ及び前記領域3の平均温度に
基づいて制御用熱源10の消費すべきエネルギを
定める熱源エネルギ決定手段16と、当該エネル
ギを制御用熱源において消費させて制御用熱源の
温度を昇降操作する熱源操作部13とを有するこ
とを特徴とする温度制御装置である。第4の発明
に係る実施態様にあつては、第4図に示すように
前記所定の領域3の平均温度を制御対象に係る前
記装置1の平均温度へ近づける緩和手段20を設
けたものである。
〔作用〕
第1の発明にあつては、温度の昇降操作可能な
制御用熱源を発熱部を含む所定の領域に設けると
ともに、制御対象に係る装置の温度を制御するに
際し、当該発熱部の消費エネルギを計測し、計測
したエネルギに基づいて定めたエネルギを制御用
熱源において消費させて制御用熱源の温度を昇降
操作して制御対象に係る装置の温度を制御する。
したがつて、例えば制御対象に係る装置の温度変
動をなくして温度を一定に保つように制御する場
合であつて、発熱部及び制御用熱源が発熱をする
場合には、発熱部の消費エネルギ及び制御用熱源
の消費するエネルギの和すなわち発熱量の和が常
に一定になるように制御用熱源が消費すべきエネ
ルギを定める。一方、例えば制御用熱源が内部に
冷水を流す熱交換器等のように吸熱をする場合に
は、発熱部の消費エネルギと冷却に関与する制御
用熱源の消費するエネルギとの差すなわち発熱量
又は吸熱量が常に一定になるように制御用熱源の
消費すべきエネルギを定める。このようにして定
められたエネルギを制御用熱源に消費させて発熱
量の時間的変動をなくして装置の温度を一定に保
つように制御する。
第1の発明に係る実施態様にあつては、発熱部
を含む所定の領域の平均温度を制御対象に係る装
置の平均温度へ強制的に近づけるようにしている
ため、制御対象に係る装置が安定した温度をもつ
平衡状態に近づくまでの緩和時間が短縮する。
第2の発明にあつては、第1図に示すように、
装置1内部にある発熱部2の発熱量の変動を消費
エネルギ計測手段11が発熱部2の消費エネルギ
の変動として計測する。例えば、制御対象に係る
装置1の温度変動をなくして温度を一定に保つよ
うに制御する場合であつて、発熱部2及び制御用
熱源10が発熱をする場合には、発熱部2の消費
エネルギ及び制御用熱源10の消費するエネルギ
の和すなわち発熱量が常に一定になるように熱源
エネルギ決定手段12により制御用熱源10の消
費すべきエネルギを定める。一方、制御用熱源1
0が吸熱をする場合には発熱部2の消費エネルギ
と冷却に関与する制御用熱源10の消費するエネ
ルギとの差が常に一定になるように定める。この
ようにして定められたエネルギを熱源操作部13
により制御用熱源10に消費させて制御用熱源1
0の温度を昇降操作して装置1の温度を一定に保
つように制御する。
第2の発明に係る実施態様にあつては、第3図
に示すように発熱部2を含む所定の領域3の平均
温度を制御対象に係る装置1の平均温度へ強制的
に近づける緩和手段20を設けているため、装置
1が安定した温度をもつ平衡状態に近づくまでの
緩和時間が短縮する。
第3の発明にあつては、温度の昇降操作可能な
制御用熱源を発熱部を含む所定の領域内に設ける
とともに、計測した消費エネルギ及び前記領域の
緩和時間程度の時間よりも長い時間についての前
記領域の平均温度に基づいて定めたエネルギを制
御用熱源において消費させて制御用熱源の温度を
昇降操作して制御対象に係る装置の温度を制御す
る。ここで、緩和時間程度の時間よりも長い時間
についての前記領域の平均温度を求めるようにす
るのは、これよりも短いと、発熱部による温度の
変動の影響を受けて、当該領域の平均温度が安定
しないからである。例えば前述のように領域の平
均温度を直接制御対象に係る装置の平均温度へ近
づけるように当該装置の温度を制御するには次の
ように行なう。すなわち、前記領域の温度変動を
なくして温度を一定に保つように制御しながら、
その領域の平均温度を直接装置の平均温度へ近づ
ける。もし、発熱部及び制御用熱源が発熱をする
場合にあつては、発熱部の消費エネルギ及び制御
用熱源の消費するエネルギの和すなわち発熱量の
和が常に一定になるように制御用熱源の消費すべ
きエネルギを定める。その際、装置の平均温度が
領域の平均温度よりも高い場合には、装置の平均
温度と領域の平均温度との差に相当するエネルギ
を制御用熱源の消費すべきエネルギに加える。逆
に、装置の平均温度が領域の平均温度よりも低い
場合には、前記温度差に相当するエネルギを制御
用熱源の消費すべきエネルギから差し引く。
もし、制御用熱源が冷水を内部に流す熱交換器
等のように吸熱をする場合には、発熱部の消費エ
ネルギと制御用熱源が冷却のために消費するエネ
ルギの差が常に一定になるように制御用熱源の消
費すべきエネルギを定める。その際、装置の平均
温度が領域の平均温度よりも高い場合には装置の
平均温度と領域の平均温度との差に相当するエネ
ルギを制御用熱源の消費すべきエネルギから差し
引く。逆に、装置の平均温度が領域の平均温度よ
りも低い場合には前記温度差に相当するエネルギ
を制御用熱源の消費すべきエネルギに加える。
第3の発明の実施態様にあつては、発熱部を含
む所定の領域の平均温度を制御対象に係る装置の
平均温度へ強制的に近づけるようにしているた
め、装置が安定した温度をもつ平衡状態に近づく
までの緩和時間が短縮する。
第4の発明にあつては、第2図に示すように、
装置1内部にある発熱部2の発熱量の変動を消費
エネルギ計測手段11が発熱部2の消費エネルギ
の変動として計測する。同時に発熱部2を含む所
定の領域の温度を温度測定手段14により測定
し、測定した当該温度を温度積分手段15によ
り、前記領域3の緩和時間程度の時間よりも長い
時間について積分して前記領域3の平均温度を得
る。例えば、前記領域3の平均温度を直接装置1
の平均温度へ近づけるように装置1の温度を制御
するには次のように行なう。もし、発熱部2及び
制御用熱源10が発熱をする場合にあつては、発
熱部2の消費エネルギ及び制御用熱源10の消費
するエネルギの和すなわち発熱量の和が常に一定
になるように制御用熱源10の消費すべきエネル
ギを熱源エネルギ決定手段16により定める。そ
の際、装置1の平均温度が領域3の平均温度より
も高い場合には装置1の平均温度と領域3の平均
温度との差に相当するエネルギを制御用熱源10
の消費すべきエネルギに加える。逆に、装置1の
平均温度が領域3の平均温度よりも低い場合に
は、前記温度差に相当するエネルギを制御用熱源
10の消費すべきエネルギから差し引くようにす
る。
もし、発熱部2が発熱をし制御用熱源10が吸
熱をする場合には、発熱部2の消費エネルギと制
御用熱源10が冷却のために消費するエネルギと
の差が常に一定になるように制御用熱源10の消
費すべきエネルギを定める。その際、装置1の平
均温度が領域3の平均温度よりも高い場合には装
置1の平均温度と領域3の平均温度との差に相当
するエネルギを制御用熱源10の消費すべきエネ
ルギから差し引く。逆に装置1の平均温度が領域
3の平均温度よりも低い場合には前記温度差に相
当するエネルギを制御用熱源10の消費すべきエ
ネルギに付け加える。
第4の発明に係る実施態様にあつては、第4図
に示すように発熱部2を含む所定の領域3の平均
温度を制御対象に係る装置1の平均温度に強制的
に近づける緩和手段20を設けているため、当該
装置1が安定した温度をもつ平衡状態に近づくま
での緩和時間が短縮する。
〔実施例〕
第1及び第2の発明に係る実施例を説明する。
第5図に示すように、30は温度制御の対象に係
る装置であり、例えば電子顕微鏡である。31は
発熱部であり、例えば電子顕微鏡のレンズ用コイ
ルの実効抵抗である。この発熱部31のコイルに
流れる電流は焦点合わせ等のために使用中に変化
する。32は断熱壁33で囲まれ発熱部31を含
む領域である。34は制御用熱源としての電気ヒ
ータであり、発熱部31を含む領域32内に設け
られている。この電気ヒータ34は電流値を変え
ることによつて発熱量を変化させて温度の昇降操
作が可能である。35は緩和手段20としての熱
交換器であり、そのパイプ内部に流す冷水は入口
36から領域32に流入して領域32内の熱を奪
い出口37から奪つた熱量に応じた分だけ温度が
上昇して排出される。この熱交換器35の冷却効
果は水量及び水温が一定ならば領域32と冷水と
の温度差に比例する。さらに、38は発熱部31
の電流電圧若しくは電力を計測し、その電力デタ
に相当する電気信号を出力する消費エネルギ計測
手段11としての電力計測回路である。39は当
該電気信号を受けて電気ヒータ34が消費すべき
エネルギを決定し、それに対応する電気信号を出
力する熱源エネルギ決定手段12としての演算器
である。40は当該エネルギに相当する電気信号
を受けて電気ヒータ34が消費すべきエネルギに
相当する電流を供給する熱源操作部13としての
電源部である。
本実施例は次のように作用する。装置30内部
にある発熱部31の発熱量が時間とともに変動す
ると、電力計測回路38が測定した発熱部31に
流れる電流i1及び電圧ν1等を測定して各瞬間の消
費エネルギとしての電力W1=i1×ν1を計測する。
すると、熱源エネルギ決定手段12としての演算
器39により、制御用熱源10としての電気ヒー
タ34が消費すべきエネルギW2を次のようにし
て求める。第6図に示すように、発熱部31の消
費エネルギW1が時間とともに変動すると、全消
費エネルギWを一定に設定したときの制御用熱源
10の消費すべき各瞬間のエネルギW2はW2=W
−W1により定める。
その際、全消費エネルギWは発熱部31の最大
の発熱量W1よりも少し大きめにとつておくこと
が必要である。このW2=i2×ν2に相当する電流i2
を電源部40から電気ヒータ34に流して発熱さ
せる。こうして、発熱部31と電気ヒータ34と
の発熱量の和は常に一定になるので、領域32の
温度の変動がなくなり、装置30の温度は一定に
保たれることになる。さらに、以上の温度制御と
並行して緩和手段としての熱交換器35を同時に
使用し、一定水量で一定温度の冷却水を入口温度
と出口温度との平均値が装置30の温度とほぼ等
しくなるように流しておく。すなわち、冷却水の
冷却効果がエネルギWに等しくなるようにしてお
くと装置30の温度が一定になるまでの緩和時間
が短縮されると同時に装置30と領域32との間
の熱の移動がなくなるので温度制御の精度が向上
することになる。
次に第3及び第4の発明に係る実施例について
説明する。本実施例では、第7図に示すように第
1及び第2の発明に係る実施例と同様に、装置3
0に発熱部31を有し、発熱部31を含む領域3
2を断熱壁33が囲み、制御用熱源10としての
電気ヒータ34を領域32内に設けるとともに緩
和手段としての熱交換器35、電力計測回路38
及び電源部40を有する。これに加えて、本実施
例では領域32内の温度を測定し、この温度デー
タに相当する電気信号を出力する温度測定手段1
4としての温度計41を領域32内に設置すると
ともに、領域32外の装置30内にも温度計42
を設置する。さらに、これらの電気信号を入力し
て領域32と装置30との平均温度の差を求め、
その平均温度の差のデータに相当する電気信号を
出力する温度積分手段15としての積分演算器4
3を設けた。又、当該平均温度及び前記消費エネ
ルギに相当する電気信号から電気ヒータ34が消
費すべきエネルギを決定し、それに相当するデー
タの電気信号を出力する熱源エネルギ決定手段1
2としての演算器44を有する。さらに、電気ヒ
ータ34を当該エネルギに基づいて操作する熱源
操作部13としての電源部40を有する。
本実施例は次のように作用する。前述した第1
及び第2の発明に係る実施例と同様に電力計測回
路38が測定した発熱部31に流れる電流i1と電
圧ν1とにより各瞬間の消費エネルギとしての電力
W1=i1×ν1を求める。一方、発熱部31を含む
領域32の温度を温度計41により測定する。例
えば、領域32の温度を装置30の平均温度又は
装置30が設置している恒温室の平均温度に保持
させることによつて、装置30の温度を一定に保
持するように制御する場合には次のように行な
う。まず、温度計41及び温度計42で測定した
領域32及び装置30の温度の差のデータに対す
る電気信号を積分演算器43により、領域32の
緩和時間程度よりも長い時間を有する時定数をも
つた時間積分を行ない、領域32と装置30との
平均温度の差を求める。これは、この時定数より
も短い時間の平均温度では発熱部31の変動の影
響を受けてかえつて領域32の温度が安定しない
ことになるからである。こうして得られた領域3
2の平均温度と装置30又は恒温室の平均温度と
の差に相当するエネルギW0と、電力計測回路3
8の求めた電力W1と、全消費エネルギWとを用
いて演算器44により電気ヒータ34が消費すべ
きエネルギW2を W2=W±W0−W1 のように定める。ただし、複号±は+の場合は装
置30又は恒温室の平均温度が領域32の平均温
度よりも低い場合であり、−の場合は高い場合で
ある。このようにエネルギW2を定めることによ
り、発熱部31を含む領域32から領域32外へ
の熱の授受はほとんどなくなり、装置30の制御
温度の安定性を増し、装置30が平衡状態に至る
までの緩和時間が短縮されることになる。さら
に、緩和手段である熱交換器35を使用すること
により、いつそう緩和時間が短縮されることにな
る。
なお、以上の実施例において発熱部は必ずしも
コイルのような電気回路でなくてもモータのよう
な機械的仕事を生み出すものであつてもよい。こ
の場合には、モータ部分での消費エネルギは入力
電力からモータの機械的出力である仕事エネル
ギ、すなわち軸出力エネルギを差し引いたもので
ある。この軸出力エネルギは通常摩擦力×その摩
擦力が作用する点における速度に等しい。又、電
圧,電流,力及び速度が交流的に変化するとき
は、各種の瞬時値を掛け合わせて積分し消費エネ
ルギを求めることができる。さらに、発熱部31
は必ずしも装置30内に1個である必要はなく複
数個である場合でもよい。この場合には各発熱部
に対してこの温度制御方法及び装置を並行して適
用すればよい。付け加えるに、以上の実施例にお
いて制御用熱源として、異種の金属を接合して電
流を流し、その流す向きにより発熱及び吸熱を起
こさせるペルチユ効果を利用すれば、発熱及び吸
熱の両方を簡単な機構で実現することができる。
また、以上の実施例において、熱交換器としては
必ずしも水冷式のものに限らず、その他の流体に
よるもの、熱伝導,対流及び輻射を利用した種々
のものが考えられる。
〔発明の効果〕
第1及び第2の発明にあつては、従来のように
制御対象についての温度を測定することによりそ
の温度制御をするのでなく、装置内の各発熱部で
発熱の原因となる消費エネルギを計測し、計測し
た消費エネルギに基づいて定めたエネルギを制御
熱源に消費させて温度制御する。
そのため、発熱部の発熱量が時間とともに変動
する場合には、その変動に遅れることなく即座に
対応することができるので精度よく温度制御する
ことができる。さらに、発熱により生じた温度を
測定するのではなく、発熱の原因となる消費エネ
ルギを計測しているため完全な断熱壁を設けなく
ても、発熱量をもれなくエネルギとして計測する
ことができるので安価にかつ高精度に温度制御す
ることができる。
又、第1及び第2の実施態様では、発熱部を含
む所定の領域の平均温度を装置の平均温度へ近づ
けるようにするため、装置が平衡状態に達するま
での緩和時間を短縮するとともに、当該領域と装
置との間へ熱の授受が防止されるので制御温度が
安定する。
一方、第3及び第4の発明では、発熱部を含む
所定の領域の温度をその領域の緩和時間程度より
も長い時間についての平均温度と計測した消費エ
ネルギとに基づいて制御用熱源の消費すべきエネ
ルギを定めているので、領域の平均温度を安定し
て任意に設定することができる。したがつて、制
御対象に係る装置の温度を常に一定に保持するよ
うに制御するときは、発熱部を含む所定の領域の
温度を制御対象に係る装置の平均温度とすれば装
置が温度一定状態に移行するまでの緩和時間を短
縮させるとともに、安定的かつ高精度な温度一定
の平衡状態を安価に得ることができる。
第3及び第4の発明に係る実施態様にあつては
制御対象に係る装置の温度を一定に保持する場合
には制御対象に係る装置が平衡状態に達するまで
の緩和時間をより短縮させるとともに、この制御
対象に係る装置の温度がより安定する。
【図面の簡単な説明】
第1図は第2の発明を示すブロツク図、第2図
は第4の発明を示すブロツク図、第3図は第2の
発明に係る実施態様を示すブロツク図、第4図は
第4の発明に係る実施態様を示すブロツク図、第
5図は第1及び第2の発明に係る実施例を示す説
明図、第6図は第1及び第2の発明に係る実施例
の制御説明図、第7図は第3及び第4の発明に係
る実施例を示す説明図、第8図は従来例を示すブ
ロツク図である。 10……制御用熱源、11……消費エネルギ計
測手段、12,16……熱源エネルギ決定手段、
13……熱源操作部、14……温度測定手段、1
5……温度積分手段。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 発熱部を有する装置の温度を制御する温度制
    御方法において、温度の昇降操作可能な制御用熱
    源を発熱部を含む所定の領域内に設けるととも
    に、発熱部の消費エネルギを計測し、計測した消
    費エネルギに基づいて定めたエネルギを制御用熱
    源において消費させることによつて制御用熱源の
    温度を昇降操作して制御対象に係る前記装置の温
    度を制御することを特徴とする温度制御方法。 2 前記制御用熱源の温度を昇降操作して制御対
    象に係る前記装置の温度を制御するに際し、前記
    発熱部を含む所定の領域の平均温度を制御対象に
    係る前記装置の平均温度へ近づけることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の温度制御方法。 3 発熱部を有する装置の温度を制御する温度制
    御装置において、発熱部を含む所定の領域内に設
    けた温度の昇降操作可能な制御用熱源と、発熱部
    の消費エネルギを計測する消費エネルギ計測手段
    と、計測した消費エネルギに基づいて制御用熱源
    の消費すべきエネルギを定める熱源エネルギ決定
    手段と、当該エネルギを制御用熱源において消費
    させることによつて制御用熱源の温度を昇降操作
    する熱源操作部とを有することを特徴とする温度
    制御装置。 4 前記所定の領域の平均温度を制御対象に係る
    前記装置の平均温度へ近づける緩和手段を設けた
    ことを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の温
    度制御装置。 5 発熱部を有する装置の温度を制御する温度制
    御方法において、温度の昇降操作可能な制御用熱
    源を発熱部を含む所定の領域内に設けるととも
    に、発熱部の消費エネルギを計測し、計測した消
    費エネルギ及び前記領域の緩和時間程度の時間よ
    りも長い時間についての前記領域の平均温度に基
    づいて定めたエネルギを制御用熱源において消費
    させて制御用熱源の温度を昇降操作して制御対象
    に係る前記装置の温度を制御することを特徴とす
    る温度制御方法。 6 前記制御用熱源の温度を昇降操作して制御対
    象に係る前記装置の温度を制御するに際し、前記
    発熱部を含む所定の領域の平均温度を制御対象に
    係る前記装置の平均温度へ近づけることを特徴と
    する特許請求の範囲第5項記載の温度制御方法。 7 発熱部を有する装置の温度を制御する温度制
    御装置において、発熱部を含む所定の領域内に設
    けた温度の昇降操作可能な制御用熱源と、発熱部
    の消費エネルギを計測する消費エネルギ計測手段
    と、前記領域の温度を測定する温度測定手段と、
    前記領域の緩和時間程度の時間よりも長い時間に
    ついての前記領域の平均温度を求めるための温度
    積分手段と、計測した消費エネルギ及び前記領域
    の平均温度に基づいて制御用熱源の消費すべきエ
    ネルギを定める熱源エネルギ決定手段と、当該エ
    ネルギを制御用熱源において消費させて制御用熱
    源の温度を昇降操作する熱源操作部とを有するこ
    とを特徴とする温度制御装置。 8 前記所定の領域の平均温度を制御対象に係る
    前記装置の平均温度へ近づける緩和手段を設けた
    ことを特徴とする特許請求の範囲第7項記載の温
    度制御装置。
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