JPH1116733A - ノイズフィルター - Google Patents

ノイズフィルター

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Publication number
JPH1116733A
JPH1116733A JP16772697A JP16772697A JPH1116733A JP H1116733 A JPH1116733 A JP H1116733A JP 16772697 A JP16772697 A JP 16772697A JP 16772697 A JP16772697 A JP 16772697A JP H1116733 A JPH1116733 A JP H1116733A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noise filter
core
noise
soft magnetic
magnetic metal
Prior art date
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Pending
Application number
JP16772697A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Saito
章彦 齋藤
Nobukazu Hirano
伸和 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP16772697A priority Critical patent/JPH1116733A/ja
Publication of JPH1116733A publication Critical patent/JPH1116733A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パソコンLAN用の信号ケーブルなどに挿入
するコモンモードノイズフィルターにおいて、100M
Hz〜1GHzの高周波領域でも高い減衰量が得られる
ものを提供する。 【解決手段】 PCパーマロイの厚さ10μm以下の箔
を積層してコアを形成し、同一磁路上に同一のターン数
のコイルを正逆両方向に巻く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、主としてパソコン
用の信号ケーブルに使用してコモンモードのノイズを除
去するためのノイズフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば2台以上のパソコンでLANを
形成する場合、各パソコン間を接続する信号ケーブルを
通じて外部からノイズが侵入する。 このノイズは、信
号ケーブルの周辺にある不特定の電気・電子機器、とく
に各パソコンの部品や周辺機器から来るもので、波形は
一定せず周波数領域も広いから、「コモンモード」ノイ
ズとよばれている。
【0003】この種のノイズを除去するため、図1に示
すような構造のフィルターが使用されている。 このノ
イズフィルターは、ノイズ信号が一般にツイストペアケ
ーブル上を同一方向に流れるため、コアで磁束が捕えら
れて熱に変換される結果として消滅し、一方、ツイスト
ペアケーブル上をノーマルモードで流れる通信信号は、
磁束が打ち消し合うため信号減衰は生じない、という原
理にもとづいている。コアとしては、これまで、成形が
容易で安価なフェライトの焼結体が好んで使用されて来
た。
【0004】最近のパソコンCPUのクロック速度の上
昇傾向をはじめとする高周波領域の信号の使用に伴い、
発生するノイズの周波数も高いものが多くなり、一方で
高い周波数のノイズを除去する必要もまた高まってい
る。 ところが、在来のフェライトコアを用いたノイズ
フィルターが有効なのは250MHz程度までの周波数
領域であって、500MHz近辺、さらには1GHzに
近い高周波領域では、フィルター機能が低下して役立た
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コモ
ンモードノイズを除去するためのフィルターにおいて、
フェライトコアのノイズフィルターでは及ばない200
〜500MHz、さらには500MHz〜1GHzの領
域においてもフィルター機能がすぐれているノイズフィ
ルターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のノイズフィルタ
ーは、図1に示した原理のノイズフィルターにおいて、
100MHz〜1GHzの透磁率μが図3および図4に
示す領域内にある、軟磁性金属の厚さ10μm以下の箔
を絶縁物を介して積層してなるコアに、ツイストペアコ
イル、すなわち方向が逆でターン数が同じコイルを巻い
てなる、信号ケーブルの回路に挿入してコモンモードノ
イズを除去するために使用するノイズフィルターであ
る。
【0007】図3および図4に示した条件をみたす軟磁
性金属の代表は、よく知られているPCパーマロイであ
る。 この材料は、各種磁気回路のヘッド材料などに広
く使用されている。 あまり加工性の高い金属ではない
が、最近の加工技術の進歩により、厚さ5μm程度の薄
い箔が提供されるようになった。 積層は絶縁性の接着
剤、たとえば常用のエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル
樹脂などを使用して行なえばよい。 Fe−Cr−Al
合金、Fe−Cr−Si合金などの電磁ステンレスもま
た、この条件をみたす。 コアの形状は、大型のものは
リング形状とすることが好ましいが、小形のものは図2
に示すような棒状のものでもよい。 後者の場合、正逆
二方向のコイルは並べて巻くか、または重ねて巻くこと
になるが、両コイルのノイズに対するインピーダンスを
等しくする上では、並べて巻く方が好ましい。
【0008】
【作用】コモンモードノイズフィルターの開発に当っ
て、発明者らは、100MHz〜1GHzの領域におけ
る減衰量の目標を15dBに置き、少なくとも10dBを確
実にすること、また共振周波数frを1GHzより高く
することを意図した。
【0009】ノイズフィルターのようなチョークコイル
のインピーダンスZは、つぎの式に従うことが知られて
いる:
【0010】
【数1】
【0011】Kは、素子断面厚および幅、ならびに磁路
長によって決定される係数であって、「形状因子」とよ
ばれる。 Nはコイルのターン数、ωは角周波数、μ′
およびμ″はそれぞれ複素透磁率の実数成分および虚数
成分である。 発明者らは、磁路長として、従来は素子
長そのものを用いるべきと考えられていたが、本当はコ
イル巻き長を用いるべきことを見出した。 このことに
より、図3や図4に示したdB線を引くことができるよう
になり、その結果、素子設計が可能になった。
【0012】上記のインピーダンスZをもつノイズフィ
ルターで生じるノイズ信号の減衰量は、次式であらわさ
れる:
【0013】
【数2】
【0014】一方、共振周波数frは、つぎの式で決定
される。
【0015】
【数3】
【0016】上記の式に従って、減衰量を15dB以上に
するためには、コア材料のμが、100MHz〜1GH
zの周波数において、図3および図4のグラフの直線dB
より上の値をとらなければならない。 一方、共振周波
数を1MHzより高くするためには、μが、図3および
図4のグラフの直線frより下の値でなければならな
い。
【0017】この2本の直線にはさまれた領域に透磁率
μが存在する軟磁性合金の代表は、前記したように、P
Cパーマロイおよび電磁ステンレスである。 図3のプ
ロットは、厚さ5μmのPCパーマロイの箔についての
透磁率μの周波数特性の実測値であって、PCパーマロ
イがこの条件をみたすことを示している。 同様に図4
のプロットは、Fe−13Cr−1Alの合金組成をも
つ電磁ステンレスの箔について、同じ条件で測定した値
である。
【0018】コア材料とする軟磁性合金の箔は、厚さ1
0μm以下で、薄いほどよい。 10μmを超える厚さ
であると、透磁率μが図3または図4に示す条件をみた
していても、ノイズフィルターに構成したとき、所望の
減衰量を与えない。 しかし、あまりに薄い箔は製造が
困難である上に取扱いも不便であるから、3μm程度ま
で、通常は5μm程度に薄くしたものを用いれば十分で
ある。
【0019】
【実施例】PCパーマロイを圧延して厚さ5μmの箔と
した。 この箔にエポキシ系接着剤を塗布し、20枚積
層したものを加熱加圧することにより、接着剤を硬化さ
せて一体化した。 磁性材料の厚さの合計は0.1mmで
あるが、各層間には5〜20μmの厚さで接着剤の層が
ある。 積層板を切断し、幅1mm×長さ15mmのコアを
製作した。 このコアの周囲に、#30エナメル被覆銅
線を20ターン巻いて、図2に示した形のノイズフィル
ター素子とした。
【0020】「ネットワークアナライザー」(HP社
製)を用いて、このノイズフィルター素子のノイズ減衰
性能を、100MHz〜1GHzの間で測定した。 結
果を、図5に示す。 図5のグラフから、100〜60
0MHz台の間は15dBを超える減衰が実現すること、
700MHz付近から1GHzの間は減衰量が若干小さ
くなるが、それでも10dBは確保できていることがわか
る。
【0021】
【発明の効果】本発明のノイズフィルターは、100M
Hz以上600〜700MHzまでの周波数領域で15
dB以上という高いノイズ信号減衰量を与え、600〜7
00MHzから1GHzまでの領域においても、10dB
を上回る減衰量を確保する性能を示すから、電子機器の
使用周波数が高くなる傾向に対処して、LAN用ケーブ
ルをはじめとするさまざまな用途のケーブルに適用する
ことができる。
【0022】構造は簡単で、常用の材料を使用して容易
に製作することができ、電子機器の小型化の要請にもこ
たえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2台のパソコンを接続するケーブルに使用す
る、コモンモードノイズフィルターについて、その原理
を示す説明図。
【図2】 ノイズフィルター素子の構造を示す斜視図。
【図3】 100MHz〜1GHzの周波数において、
減衰量が少なくとも15dBであって共振周波数が1GH
z以上となる条件をみたすノイズフィルターのコア材料
の透磁率μの範囲と、実際の透磁率をPCパーマロイの
5μmの箔について実測した値を示すグラフ。
【図4】 図3において、軟磁性金属として、PCパー
マロイに代えてFe−13Cr−1Alの電磁ステンレ
スを使用したときのデータ。
【図5】 本発明の実施例のデータであって、試作した
図2の構造のノイズフィルターの素子100MHz〜1
GHzにおけるノイズ減衰量の周波数特性を示すグラ
フ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100MHz〜1GHzの透磁率μが図
    3に示す領域内にある軟磁性金属の厚さ10μm以下の
    箔を絶縁物を介して積層してなるコアに、ツイストペア
    コイルを巻いてなる、信号ケーブルの回路に挿入してコ
    モンモードノイズを除去するために使用するノイズフィ
    ルター。
  2. 【請求項2】 軟磁性金属としてPCパーマロイを使用
    した請求項1のノイズフィルター。
  3. 【請求項3】 軟磁性金属として、Fe−Cr−Al合
    金またはFe−Cr−Si合金である電磁ステンレスを
    使用した請求項1のノイズフィルター。
  4. 【請求項4】 コアがリング形状を有するものである請
    求項1ないし3のいずれかのノイズフィルター。
  5. 【請求項5】 コンピュータ間またはコンピュータと周
    辺機器との間を接続する信号ケーブルの回路に挿入する
    請求項1ないし4のいずれかのノイズフィルター。
JP16772697A 1997-06-24 1997-06-24 ノイズフィルター Pending JPH1116733A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1065680A2 (en) * 1999-06-30 2001-01-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Inductance element and manufacturing method thereof, and snubber using thereof
JP2013172008A (ja) * 2012-02-21 2013-09-02 Nec Tokin Corp リアクトル

Cited By (4)

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EP1065680A3 (en) * 1999-06-30 2002-03-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Inductance element and manufacturing method thereof, and snubber using thereof
US6480084B1 (en) 1999-06-30 2002-11-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Inductance element and manufacturing method thereof, and snubber using thereof
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