JPH11167085A - 光アイソレータ及び光アイソレータ付き光ファイバ端子 - Google Patents

光アイソレータ及び光アイソレータ付き光ファイバ端子

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JPH11167085A
JPH11167085A JP9332093A JP33209397A JPH11167085A JP H11167085 A JPH11167085 A JP H11167085A JP 9332093 A JP9332093 A JP 9332093A JP 33209397 A JP33209397 A JP 33209397A JP H11167085 A JPH11167085 A JP H11167085A
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JP
Japan
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optical isolator
optical
groove
permanent magnet
optical fiber
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JP9332093A
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Kenjiro Hata
健次郎 秦
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Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で、最大外径の小型化に好適な光
アイソレータ及び光アイソレータ付き光ファイバ端子を
提供すること。 【解決手段】 少なくとも1枚の偏光子と少なくとも1
枚のファラデ−回転子からなる光アイソレータ素子及
び、前記ファラデ−回転子に磁界を印加する永久磁石で
構成される光アイソレータに於いて、前記永久磁石が溝
部を有し、該溝部の溝内に、前記光アイソレータ素子の
少なくとも一部が配置されていることを特徴とする光ア
イソレータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光情報処
理等に使用する光アイソレータ及び光アイソレータ付き
光ファイバ端子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光アイ
ソレータは、光通信、光情報処理等に使用されるデバイ
スであり、順方向の光は透過させ、逆方向の光は遮断す
る作用を有する。係る光アイソレータは、光ファイバ通
信のキーデバイスの1つであり、近年の情報通信の発達
に伴い、その小型化、低価格化、高量産性及び高性能が
強く望まれている。
【0003】上記光アイソレータの一つとして、ファラ
デー回転角が約45°のファラデ−回転子を、透過偏光
方向の相対角度を約45°に設定した2枚の偏光子で挟
んで固定した光アイソレータ素子を用いたものが知られ
ている。この光アイソレータを正常に動作させるために
は、ファラデ−回転子に磁界を印可しなければならず、
その磁界を印可する磁石として、通常、円筒状磁石(永
久磁石)が用いられている。
【0004】この光アイソレータで、その外径を小型化
するためには、ファラデー回転子に磁界を印可する円筒
状磁石の外径を小さくしなければならない。ここで、円
筒状磁石の外径を小さくするのに伴い、その内径も小さ
くなるが、円筒状磁石の円筒内には、光アイソレータ素
子が配置されているため、内径の大きさは光アイソレー
タ素子が配置できる大きさでなければならない。
【0005】従って、光アイソレータの外径のより一層
の小型化を図るためには、光アイソレータ素子を小型化
するか、円筒状磁石の肉厚(外径と内径の差)を薄くす
る必要がある。しかし、光アイソレータ素子の外径は入
射ビーム径に対して十分大きい寸法でなければ、良好な
特性が得られないため、光アイソレータ素子の小型化に
は限界がある。又、円筒状磁石の肉厚(外径と内径の
差)を薄くすると、円筒状磁石の製造が困難になる。
【0006】又、光アイソレータ素子端面からの反射光
が、光源に戻ることを防止するため、図9に示すよう
に、光アイソレータ素子32は斜めに配置されることが
多い(特開平6−88926号)。このように、光アイ
ソレータ素子32を斜めに配置する場合には、光アイソ
レータ素子32を光軸に対して垂直に配置した場合より
も、円筒状磁石31の内径を大きくする必要がある。従
って、円筒状磁石31の外径を変えずに、光アイソレー
タ素子32を垂直配置から斜めに配置に変更する場合に
も、円筒状磁石31の肉厚(外径と内径の差)を薄くす
る必要が生じる。
【0007】そこで、本発明は、製造が容易な円柱状磁
石等の永久磁石に溝部を設けた磁界印可用磁石を用い
て、最大外径の小型化を図った光アイソレータ及び光ア
イソレータ付き光ファイバ端子を提供することを目的と
する。
【0008】又、本発明の他の目的は、円筒状磁石の内
径を変えずに、溝部を設けることにより、光アイソレー
タ素子の斜め配置を可能にした光アイソレータ及び光ア
イソレータ付き光ファイバ端子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光アイソ
レータは、少なくとも1枚の偏光子と少なくとも1枚の
ファラデ−回転子からなる光アイソレータ素子及び、前
記ファラデ−回転子に磁界を印加する永久磁石で構成さ
れる光アイソレータに於いて、前記永久磁石が溝部を有
し、該溝部の溝内に、前記光アイソレータ素子の少なく
とも一部が配置されていることを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項2記載の光アイソレータは、請求項
1記載の光アイソレータにおいて、上記永久磁石が、円
柱形状の永久磁石に溝部を設けたものであることを特徴
とするものである。
【0011】請求項3記載の光アイソレータは、請求項
1記載の光アイソレータにおいて、上記永久磁石が、円
筒形状の永久磁石に溝部を設けたものであり、該溝部の
空間を利用することにより、上記光アイソレータ素子を
入射光に対して傾斜配置したことを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項4記載の光アイソレータ付き光ファ
イバ端子は、光ファイバと、該光ファイバを保持するフ
ェルールと、少なくとも1枚の偏光子と少なくとも1枚
のファラデ−回転子からなる光アイソレータ素子及び、
前記ファラデ−回転子に磁界を印加する永久磁石で構成
される光アイソレータ付き光ファイバ端子に於いて、前
記永久磁石が溝部を有し、該溝部の溝内に、前記光アイ
ソレータ素子の少なくとも一部が配置されていることを
特徴とするものである。
【0013】請求項5記載の光アイソレータ付き光ファ
イバ端子は、請求項4記載の光アイソレータ付き光ファ
イバ端子において、上記永久磁石が、円柱形状の永久磁
石に溝部を設けたものであることを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項6記載の光アイソレータ付き光ファ
イバ端子は、請求項4記載の光アイソレータ付き光ファ
イバ端子において、上記永久磁石が、円柱形状の永久磁
石に溝部を設けたものであり、該溝部の空間を利用する
ことにより、上記光アイソレータ素子を入射光に対して
傾斜配置したことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、図1に示したような円
柱状磁石5に、側面側から円柱軸に向かって溝部6を設
けた溝入円柱状磁石5aを、光アイソレ−タ素子のファ
ラデ−回転子に磁界を印可するための磁石として用いた
ものである。かかる光アイソレータにおいては、図2
(a)に示したように、溝入円柱状磁石5aの溝部6に
光アイソレータ素子8が配置される。
【0016】又、かかる光アイソレータにおいては、図
2(a)のCC’断面図である図2(b)に示したよう
に、光アイソレータ素子8を容易に傾斜配置することが
できる。
【0017】尚、従来の円筒状磁石の場合、寸法が小さ
くなるほど内径部加工が困難となるが、上記溝入円柱状
磁石の場合には、寸法が小さくなっても著しく加工が困
難になることがない。
【0018】又、直方体形状の光アイソレータ素子を垂
直固定する光アイソレータの組立工程に於いて、上記溝
入円柱状磁石を用い、かかる溝入円柱状磁石をアイソレ
ータ素子より先に固定すれば、光アイソレータ素子の位
置調整、固定作業が容易となる。
【0019】更に、本発明は、図3に示したような円筒
状磁石1に、端面に垂直な溝部2を設けることにより、
つまり、溝入円筒状磁石1aを用いることにより、光ア
イソレ−タ素子を傾斜配置することを可能にしたもので
もある。
【0020】図4は、円筒状磁石の端面に垂直な溝部を
設けた場合と、設けなかった場合を比較したものであ
る。図4(a)は、円筒状磁石1の円筒内に光アイソレ
ータ素子8を配置した場合を示し、図4(b)は、その
AA’断面を示す。又、図4(c)は、溝入円筒状磁石
1aの円筒内に光アイソレータ素子8を配置した場合を
示し、図4(d)は、そのBB’断面を示す。
【0021】図4(a)(b)の場合、光アイソレ−タ
素子8を傾けていくと、光アイソレ−タ素子8が円筒状
磁石1の内壁にぶつかるため、光アイソレ−タ素子8と
内壁との間の隙間が小さい場合、光アイソレ−タ素子8
を傾斜配置することができない。
【0022】図4(c)(d)の場合、溝部2を設けた
ことにより内壁が取り除かれた空間に、光アイソレ−タ
素子8を傾けていけば、光アイソレ−タ素子8が溝入円
筒状磁石1aの内壁にぶつかることがないため、光アイ
ソレ−タ素子8と内壁との間の隙間が小さい場合でも、
光アイソレ−タ素子8を傾斜配置することができる。
【0023】尚、上記磁石(永久磁石)に設けられる溝
部は、光アイソレ−タ素子を配置するための空間、又
は、光アイソレ−タ素子を傾けるための空間を確保でき
るものであれば、特に形状にはこだわらない。又、磁石
の形状も、円柱形状や円筒形状以外の形状であってもよ
い。
【0024】以下、上記溝入円柱状磁石又は溝入円筒状
磁石を用いて、光アイソレータ付き光ファイバ端子又は
光アイソレータを構成した場合について、具体的に説明
する。
【0025】[構成例1]溝入円柱状磁石を用いた光ア
イソレータ付き光ファイバ端子の構成例1について図5
を参照して詳細に説明する。
【0026】光アイソレ−タ素子11は、ファラデ−回
転子11b、2枚の偏光子11aで挟んで調整接着した
後、切断加工により縦0.6mm、横0.4mm、厚さ
1.4mmの光アイソレ−タ素子11を多数個取りし
た。ここで、偏光子11aの材質は、偏光ガラスであ
り、厚さは0.5mmとした。ファラデ−回転子3の材
質は、ビスマス置換希土類鉄ガ−ネットであり、厚さは
0.4mmとした。
【0027】溝入円柱状磁石21の材質はサマリウムコ
バルトであり、図1に示した様に砥石4により溝加工を
施した後に着磁した。又、寸法は外径1.4mm、厚さ
1.0mm、溝幅0.55mm、溝深さ1.0mmとし
た。
【0028】上記光アイソレ−タ素子及び溝入円柱状磁
石を用いた光アイソレータ付き光ファイバ端子を、以下
の工程で作製した。
【0029】まず、外径1.5mmのステンレスに、外
径0.75mmのジルコニアからなるキャピラリー部1
7が圧入されたフェル−ル14に、光ファイバ15を接
着固定した後、突き出ているキャピラリー部17の端面
に6゜の斜め研磨を施した。この際、研磨後のキャピラ
リー部17の突き出し長さは0.8mmであった。
【0030】次に、研磨を施したキャピラリー部17の
端面に、エポキシ接着剤を塗布し、光アイソレータ素子
11を所定の位置に配置し、その後、エポキシ接着剤を
硬化させ、光アイソレータ素子11をキャピラリー部1
7の端面に接着固定した。
【0031】次に、外径1.4mm、内径0.8mm、
厚さ0.95mmのステンレスリング18に、フェルー
ル14のキャピラリー部17を挿入してエポキシ接着剤
で接着固定した。
【0032】最後、ステンレスリング18に、溝入円柱
状磁石21をエポキシ接着剤で接着固定した。この際、
溝入円柱状磁石21は、溝部22の溝加工方向が光アイ
ソレータ素子11を傾けた方向と一致するような位置に
固定されているため、光アイソレータ素子11が溝入円
柱状磁石21の内壁に接触することがない。
【0033】上記のような工程で作製された光アイソレ
ータ付き光ファイバ端子の光学特性を評価したところ、
アイソレ−ション及び挿入損失等の光学特性は、共に良
好であった。
【0034】又、この光アイソレータ付き光ファイバ端
子の最大外径はフェルール14の外径1.5mmであ
り、通常用いられているフェルールの外径2.5mmよ
り小さくなっている。従って、光アイソレ−タ付きでな
い単体の光ファイバ端子と全く同様に取り扱うことがで
きる。
【0035】一方、光アイソレータ素子を、円筒状磁石
の円筒内に配置する従来の光アイソレータ付きファイバ
端子の場合、最大外径2.0mm程度が限界であり、最
大外径1.5mmの光アイソレータ付きファイバ端子を
作製することは困難であった。
【0036】[構成例2]溝入円柱状磁石を用いた光ア
イソレータ付き光ファイバ端子の構成例2について図6
を参照して詳細に説明する。構成例2では、構成例1で
用いられていたステンレスリングを用いずに光アイソレ
ータ付き光ファイバ端子を構成している。
【0037】光アイソレ−タ素子11は、構成例1の光
アイソレ−タ素子と構成及び寸法とも同様のものであ
る。
【0038】溝入円柱状磁石23の材質はサマリウムコ
バルトであり、図1に示した様に砥石4により溝加工を
施した後に着磁した。又、寸法は外径2.0mm、厚さ
1.7mm、溝幅0.8mm、溝深さ1.4mmとし
た。
【0039】上記光アイソレ−タ素子及び溝入円柱状磁
石を用いた光アイソレータ付き光ファイバ端子を、以下
の工程で作製した。
【0040】まず、外径2.0mmのステンレスに、外
径0.75mmのジルコニアからなるキャピラリー部1
7が圧入されたフェル−ル14に、光ファイバ15を接
着固定した後、突き出ているキャピラリー部17の端面
に6゜の斜め研磨を施した。この際、研磨後のキャピラ
リー部17の突き出し長さは0.5mmであった。
【0041】次に、研磨を施したキャピラリー部17の
端面に、エポキシ接着剤を塗布し、光アイソレータ素子
11を所定の位置に配置し、その後、エポキシ接着剤を
硬化させ、光アイソレータ素子11をキャピラリー部1
7の端面に接着固定した。
【0042】最後、光アイソレータ素子11及び突き出
ているキャピラリー部17が、溝入円柱状磁石23の溝
部24の内部に収まるような配置で、溝入円柱状磁石2
3をフェル−ル14にエポキシ接着剤で接着固定した。
この際、溝入円柱状磁石23は、溝部24の溝加工方向
が光アイソレータ素子11を傾けた方向と一致するよな
う位置に固定されているため、光アイソレータ素子11
が溝入円柱状磁石23の内壁に接触することがない。
【0043】上記のような工程で作製された光アイソレ
ータ付き光ファイバ端子の光学特性を評価したところ、
アイソレ−ション及び挿入損失等の光学特性は、共に良
好であった。
【0044】又、この光アイソレータ付き光ファイバ端
子の最大外径はフェルール14の外径2.0mmであ
り、通常用いられるファルールの外径2.5mmより小
さく、部材点数も少ない。従って、光アイソレ−タ付き
でない単体の光ファイバ端子と全く同様に取り扱うこと
ができる。
【0045】[構成例3]溝入円柱状磁石を用いた光ア
イソレータの構成例3について図7を参照して詳細に説
明する。
【0046】光アイソレ−タ素子11は、構成例1の光
アイソレ−タ素子と構成及び寸法とも同様のものであ
る。
【0047】溝入円柱状磁石25の材質はサマリウムコ
バルトであり、図1に示した様に砥石4により溝加工を
施した後に着磁した。又、寸法は外径1.4mm、厚さ
1.0mm、溝幅0.55mm、溝深さ1.0mmとし
た。
【0048】上記光アイソレ−タ素子及び溝入円柱状磁
石を用いた光アイソレータを、以下の工程で作製した。
【0049】まず、光アイソレータ素子11を素子固定
部材31に半田により固定した。ここで、光アイソレー
タ素子11は、中心軸に対して4゜傾けて斜め配置され
ている。
【0050】次、溝入円柱状磁石25を素子固定部材3
1にエポキシ接着剤で固定した。この際、、溝入円柱状
磁石25は、溝部の溝加工方向が光アイソレータ素子1
1を傾けた方向と一致するような位置に固定されている
ため、光アイソレータ素子11が溝入円柱状磁石25の
内壁に接触することがない。
【0051】最後に、ステンレスホルダー32を素子固
定部材31にYAGレーザで溶接固定した。
【0052】上記のような工程で作製された光アイソレ
ータの光学特性を評価したところ、アイソレ−ション及
び挿入損失等の光学特性は、共に良好であった。
【0053】[構成例4]溝入円筒状磁石を用いた光ア
イソレータ付き光ファイバ端子の構成例4について図8
を参照して詳細に説明する。
【0054】光アイソレ−タ素子11は、ファラデ−回
転子11b、2枚の偏光子11aで挟んで調整接着した
後、切断加工により縦0.6mm、横0.6mm、厚さ
1.4mmの光アイソレ−タ素子11を多数個取りし
た。ここで、偏光子11aの材質は、偏光ガラスであ
り、厚さは0.5mmとした。ファラデ−回転子3の材
質は、ビスマス置換希土類鉄ガ−ネットであり、厚さは
0.4mmとした。
【0055】溝入円筒状磁石12の材質はサマリウムコ
バルトであり、図2に示した様に砥石4により溝加工を
施した後に着磁した。又、寸法は外径1.9mm、内径
0.9mm、厚さ1.0mm、溝幅0.7mm、溝深さ
0.2mmとした。
【0056】上記光アイソレ−タ素子及び溝入円筒状磁
石を用いた光アイソレータ付き光ファイバ端子を、以下
の工程で作製した。
【0057】まず、外径2.0mmのステンレスに、外
径0.85mmのジルコニアからなるキャピラリー部1
7が圧入されたフェル−ル14に、光ファイバ15を接
着固定した後、突き出ているキャピラリー部17の端面
に6゜の斜め研磨を施した。この際、研磨後のキャピラ
リー部17の突き出し長さは0.8mmであった。
【0058】次に、研磨を施したキャピラリー部17の
端面に、エポキシ接着剤を塗布し、光アイソレータ素子
11を所定の位置に配置し、その後、エポキシ接着剤を
硬化させ、光アイソレータ素子11をキャピラリー部1
7の端面に接着固定した。
【0059】次に、外径1.9mm、内径0.90m
m、厚さ0.95mmのステンレスリング18に、フェ
ルール14のキャピラリー部17を挿入してエポキシ接
着剤で接着固定した。
【0060】最後、ステンレスリング18に、溝入円筒
状磁石12をエポキシ接着剤で接着固定した。この際、
溝入円筒状磁石12は、溝部13の溝加工方向が光アイ
ソレータ素子11を傾けた方向と一致するような位置に
固定されているため、光アイソレータ素子11が溝入円
柱状磁石21の内壁に接触することがない。
【0061】上記のような工程で作製された光アイソレ
ータ付き光ファイバ端子の光学特性を評価したところ、
アイソレ−ション及び挿入損失等の光学特性は、共に良
好であった。
【0062】又、この光アイソレータ付き光ファイバ端
子の最大外径はフェルール14の外径2.0mmであ
り、通常用いられているフェルールの外径2.5mmよ
り小さくなっている。従って、光アイソレ−タ付きでな
い単体の光ファイバ端子と全く同様に取り扱うことがで
きる。
【0063】尚、上記の光アイソレータ素子11を、溝
加工を施していない従来の円筒状磁石の円筒内に6゜傾
けて斜め配置するためには、1.2mm以上の内径が必
要となるが、外径1.9mm、内径1.2mmの円筒状
磁石を作製することは困難である。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光アイソ
レータ及び光アイソレータ付き光ファイバ端子の小型化
を容易に実現することができる。
【0065】又、光アイソレータ及び光アイソレータ付
き光ファイバ端子を小型化したときに、製造作業が著し
く困難になることもない。
【0066】尚、本発明は、入射ビーム径が小さいた
め、小さい光アイソレータ素子を用いることができる光
アイソレータ付き光ファイバ端子の場合に、小型化及び
低価格化の点で最大の特徴を出すことができるが、光ア
イソレータ単体であっても、磁石の配置空間が小さくな
るので、同形状の光アイソレータ素子を用いた場合によ
り小型の光アイソレータを提供することができる。
【0067】又、本発明は、光アイソレータ付半導体レ
ーザモジュールの小型化、低価格化を実現にも有効とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる溝入円柱状磁石を示した図面で
ある。
【図2】本発明にかかる溝入円柱状磁石と光アイソレー
タ素子の位置関係を示した図面である。
【図3】本発明にかかる溝入円筒状磁石を示した図面で
ある。
【図4】本発明にかかる溝入円筒状磁石と光アイソレー
タ素子の位置関係を示した図面である。
【図5】本発明にかかる光アイソレータ付き光ファイバ
端子(構成例1)を示した図面である。
【図6】本発明にかかる光アイソレータ付き光ファイバ
端子(構成例2)を示した図面である。
【図7】本発明にかかる光アイソレータ(構成例3)を
示した図面である。
【図8】本発明にかかる光アイソレータ付き光ファイバ
端子(構成例4)を示した図面である。
【図9】従来の光アイソレータ付き光ファイバ端子を示
した図面である。
【符号の説明】
1、31 円筒状磁石 1a、12 溝入円筒状磁石 2、6、13、22、24 溝部 4 砥石 5 円柱状磁石 5a、21、23、25 溝入円柱状磁石 8、11、32 アイソレータ素子 11a 偏光子 11b ファラデー回転子 14、34 フェルール 15、33 光ファイバ 17 キャピラリー部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1枚の偏光子と少なくとも1
    枚のファラデ−回転子からなる光アイソレータ素子及
    び、前記ファラデ−回転子に磁界を印加する永久磁石で
    構成される光アイソレータに於いて、前記永久磁石が溝
    部を有し、該溝部の溝内に、前記光アイソレータ素子の
    少なくとも一部が配置されていることを特徴とする光ア
    イソレータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光アイソレータにおい
    て、上記永久磁石が、円柱形状の永久磁石に溝部を設け
    たものであることを特徴とする光アイソレータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光アイソレータにおい
    て、上記永久磁石が、円筒形状の永久磁石に溝部を設け
    たものであり、該溝部の空間を利用することにより、上
    記光アイソレータ素子を入射光に対して傾斜配置したこ
    とを特徴とする光アイソレータ。
  4. 【請求項4】 光ファイバと、該光ファイバを保持する
    フェルールと、少なくとも1枚の偏光子と少なくとも1
    枚のファラデ−回転子からなる光アイソレータ素子及
    び、前記ファラデ−回転子に磁界を印加する永久磁石で
    構成される光アイソレータ付き光ファイバ端子に於い
    て、前記永久磁石が溝部を有し、該溝部の溝内に、前記
    光アイソレータ素子の少なくとも一部が配置されている
    ことを特徴とする光アイソレータ付き光ファイバ端子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光アイソレータ付き光フ
    ァイバ端子において、上記永久磁石が、円柱形状の永久
    磁石に溝部を設けたものであることを特徴とする光アイ
    ソレータ付き光ファイバ端子。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の光アイソレータ付き光フ
    ァイバ端子において、上記永久磁石が、円柱形状の永久
    磁石に溝部を設けたものであり、該溝部の空間を利用す
    ることにより、上記光アイソレータ素子を入射光に対し
    て傾斜配置したことを特徴とする光アイソレータ付き光
    ファイバ端子。
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