JPH11166861A - カセグレン型光学系 - Google Patents

カセグレン型光学系

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JPH11166861A
JPH11166861A JP33413397A JP33413397A JPH11166861A JP H11166861 A JPH11166861 A JP H11166861A JP 33413397 A JP33413397 A JP 33413397A JP 33413397 A JP33413397 A JP 33413397A JP H11166861 A JPH11166861 A JP H11166861A
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JP
Japan
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light
sample
convex lens
optical system
convex
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JP33413397A
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English (en)
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Koji Masutani
浩二 増谷
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ST JAPAN KK
ST Japan Inc
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ST JAPAN KK
ST Japan Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光軸を中心とする一定範囲の可視光の光束を
利用可能なカセグレン型光学系を提供すること。低入射
角の光路が遮断されることが無く、ATR測定用として
使用可能なカセグレン型光学系を提供すること。 【解決手段】 中央部に光通過孔7aが形成された凹面
鏡7に対向する凸面8aを有する凸レンズ8と、可視光
L1を透過させるが赤外光L2を反射するように前記凸面
8aに形成された赤外光反射膜9と、前記赤外光反射膜
9で反射しさらに前記凹面鏡7で反射した赤外光L2を
前記凸レンズ8の前記凸面8aとは反対側の赤外光収束
位置(試料Sの位置)に収束させる前記凹面鏡7と、前
記凸レンズ8を透過した可視光L1が収束する可視光収
束位置が前記赤外光収束位置(試料Sの位置)と同一位
置となるように形成された前記凸レンズ8とを備えたカ
セグレン型光学系。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カセグレン型光学
系に関する。本発明のカセグレン型光学系は、顕微分析
又は分光分析等に使用される赤外光(すなわち、分析用
赤外光)の光路中に配置して使用される。また、本発明
のカセグレン型光学系は、天文用望遠鏡に使用すること
も可能である。
【0002】
【従来の技術】従来、カセグレン型光学系として次の技
術(J01)が知られている。 (J01)図4に示す技術 図4は従来のカセグレン型光学系の説明図である。図4
において、カセグレン型光学系Uは、中央部に光通過孔
01aが形成された凹面鏡01と、前記凹面鏡01に対
向して配置され、前記光通過孔01aを通過した光束で
ある孔通過光束Lの通路に配置された凸面鏡02を有し
ている。前記凸面鏡02の反射凸面02aにはアルミ蒸
着膜等の光反射膜が形成されている。前記カセグレン型
光学系Uを赤外分光分析器で使用する場合、前記孔通過
光束Lのうち、前記凸面鏡02で反射しさらに前記凹面
鏡01で反射した光(赤外光および可視光を含む光)は
前記凸面鏡02の前記反射凸面02aとは反対側で且つ
前記孔通過光束Lの中心線上の試料位置Sに収束する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】(J01)の問題点 前記従来技術(J01)では、図4から分かるように、凸
面鏡02上の円周P2で反射した光が凹面鏡01で反射
して凸面鏡02の外周縁P1の外側を通過する場合、試
料位置Sに到達する光は前記凸面鏡02の反射凸面02
a上の円周P2よりも外側に入射する光のみであり、前記
反射凸面02a上の円周P2よりも内側に入射する光は前
記試料位置Sには到達しない。したがって、光軸を中心
とする一定の範囲の光束は前記凸レンズ02により遮断
されるので、試料位置Sに到達する可視光が制限され
る。このため、目視により確認できる画像が暗く不鮮明
な画像となっていた。また、前述したように、光軸を中
心とする一定の範囲の光束は前記凸レンズ02により遮
断され、試料位置Sにはリング状の光(可視光および赤
外光を含む光)が斜めに入射している。これが、従来の
カセグレン型光学系における光の収差の主原因となって
いる。
【0004】前述のように試料位置Sにリング状の光
(可視光および赤外光を含む光)が斜めに入射する従来
のカセグレン型光学系は、顕微ATR(attenuated tot
al reflection)法、すなわち、全反射吸収測定法に使
用するには不向きである。前記顕微ATR法は高分子厚
膜、塗膜、紙、糸等、透過法を適用することが難しい試
料の測定に使用される。顕微ATR法では、可視光およ
び赤外光の両方に透明な半球型のATR結晶の平面側に
試料を密着配置し、赤外顕微鏡の試料台にセットする。
前記可視光はATR結晶を通して試料を観測できるよう
にATR結晶と試料の屈折率から決まる全反射角よりも
小さな入射角で試料に入射し、赤外光はATR測定のた
め、全反射角よりも大きな角で試料に入射しなければな
らない。
【0005】しかしながら、従来のカセグレン型光学系
では、可視光が入射する低入射角の光路は凸面鏡が遮断
している。したがって、通常はATR測定用には特別の
光学系が使用されている。このような従来の方法では赤
外顕微鏡でATR法を行う場合には特別の光学系を赤外
顕微鏡に組み込む作業が必要となり、また、前記カセグ
レン型光学系を前記顕微ATR法以外の測定に使用する
際には前記特別の光学系を前記赤外顕微鏡から取り外す
作業が必要となる。
【0006】本発明は、前述の事情に鑑み、下記の記載
内容(O01),(O02)を課題とする。 (O01)光軸を中心とする一定範囲の可視光の光束を利
用可能なカセグレン型光学系を提供すること。 (O02)低入射角の光路が遮断されることが無く、AT
R測定時の観測用として使用可能なカセグレン型光学系
を提供すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明の構成を説明するが、本発明の
構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易
にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだ
ものを付記している。なお、本発明を後述の実施例の符
号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易に
するためであり、本発明の範囲を実施例に限定するため
ではない。
【0008】(本発明)前記課題を解決するために、本
発明のカセグレン型光学系は、下記の要件を備えたこと
を特徴とする、(Y01)中央部に光通過孔(7a)が形
成された凹面鏡(7)、(Y02)前記凹面鏡(7)に対
向する凸面(8a)を有し、前記光通過孔(7a)を通過
した光束である孔通過光束の通路に配置された凸レンズ
(8)、(Y03)可視光(L1)を透過させるが赤外光
(L2)を反射するように前記凸面(8a)に形成された
光反射膜(9)、(Y04)前記孔通過光束のうち、前記
光反射膜(9)で反射しさらに前記凹面鏡(7)で反射
した赤外光(L2)を前記凸レンズ(8)の前記凸面
(8a)とは反対側で且つ前記孔通過光束の中心線上の
赤外光収束位置に収束させる前記凹面鏡(7)。
【0009】前記本発明において、前記凸面(8a)に
形成される光反射膜(9)は、次のような構成とするこ
とが可能である。 (a)凸面(8a)の全面に可視光(L1)を透過させる
が赤外光(L2)を反射させる光反射膜(9)を形成し
た構成。 (b)凸面(8a)の中央部を除いたリング状の外周部分
にのみ可視光(L1)および赤外線(L2)を共に反射す
る光反射膜(9)を形成し、前記凸面(8a)の中央部
には前記光反射膜(9)を形成しない構成。
【0010】(本発明の作用)前記構成を備えた本発明
のカセグレン型光学系では、凹面鏡(7)の中央部に形
成された光通過孔(7a)を通過した可視光(L1)およ
び赤外光(L2)の光束(孔通過光束)は、凸レンズ
(8)の凸面(8a)に入射する。前記凸面(8a)に入
射した可視光(L1)は凸レンズ(8)を通過するが、
赤外光(L2)は前記光反射膜(9)で反射しさらに前
記凹面鏡(7)で反射して、前記凸レンズ(8)の前記
凸面(8a)とは反対側で且つ前記孔通過光束の中心線
上(光軸上)の赤外光収束位置に収束する。したがっ
て、本発明のカセグレン型光学系は、可視光(L1)が
凸レンズ(8)を通過するので、凸レンズ(8)に入射
した可視光(L1)の光束を利用可能である。また、前
記可視光(L1)は凸レンズ(8)の光軸の中心部を通
過することができるので、可視光(L1)は低入射角の
光路が遮断されることが無い。また、本発明のカセグレ
ン型光学系は、ATR測定用として使用可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】(発明の実施の形態1) (Y05)前記孔通過光束のうち前記凸レンズ(8)を透
過した可視光(L1)が収束する可視光収束位置が前記
赤外光収束位置と同一位置となるように形成された前記
凸レンズ(8)。 (発明の実施の形態1の作用)前記凸レンズ(8)を透
過した可視光(L1)は、前記赤外光収束位置と同一の
可視光収束位置に収束する。したがって本発明のカセグ
レン型光学系では、凹面鏡(7)の中央部に形成された
光通過孔(7a)を通過した孔通過光束中の可視光(L
1)および赤外光(L2)は共に同一の収束位置(可視光
収束位置および赤外光収束位置)に収束する。したがっ
て、前記収束位置に試料(S)を配置することにより、
前記試料(S)を透過または反射した可視光(L1)を
観察しながら、赤外光(L2)による前記試料の顕微分
析を行うことが可能となる。
【0012】(本発明の実施の形態2)本発明のカセグ
レン型光学系の実施の形態2は、前記本発明または本発
明の実施の形態1のカセグレン型光学系において、下記
の要件を備えたことを特徴とする、(Y06)前記凸面
(8a)に入射し前記凸レンズ(8)を透過して前記可
視光収束位置に収束する可視光(L1)の断面円形の光
束の外周縁と前記凸面(8a)で反射しさらに前記凹面
鏡(7)で反射して前記赤外光収束位置に収束する赤外
光(L2)の断面リング状の光束の内周縁とは前記凸面
(8a)への入射位置が同一で且つ同一の収束位置に同
一の入射角度で入射するように形成された前記凸レンズ
(8)。
【0013】(本発明の実施の形態2の作用)前述の構
成を備えた本発明の実施の形態2のカセグレン型光学系
では、前記凸面(8a)に入射し前記凸レンズ(8)を
透過して前記可視光収束位置に収束する可視光(L1)
の断面円形の光束の外周縁と前記凸面(8a)で反射し
さらに前記凹面鏡(7)で反射して前記赤外光収束位置
に収束する赤外光(L2)の断面リング状の光束の内周
縁とは前記凸面(8a)への入射位置が同一となり、且
つ、同一の収束位置に同一の入射角度で入射する。この
場合、前記可視光(L1)および赤外光(L2)により観
察される試料の像の倍率は同一となる。したがって、前
記収束位置に試料(S)を配置することにより、前記試
料(S)を透過または反射した可視光(L1)による試
料(S)の拡大像を観察しながら、前記観察像の拡大倍
率と同倍率で、赤外光(L2)による前記試料(S)の
顕微分析を行うことができる。
【0014】(本発明の実施の形態3)本発明のカセグ
レン型光学系の実施の形態3は、前記本発明または本発
明の実施の形態1もしくは2のカセグレン型光学系にお
いて、下記の要件を備えたことを特徴とする、(Y07)
前記凸面(8a)の中心部を除いた外周部にリング状に
形成された可視光(L1)および赤外光(L2)を共に反
射する光反射膜(9)。
【0015】(本発明の実施の形態3の作用)前述の構
成を備えた本発明の実施の形態3のカセグレン型光学系
では、前記凸面(8a)の外周部にリング状に形成され
た光反射膜(9)は、可視光(L1)および赤外光(L
2)の両方を反射する。したがって、前記凸面(8a)の
中央部を透過した可視光(L1)および前記凸面(8a)
の前記リング状の光反射膜(9)で反射した可視光(L
1)の両方の光が試料(S)に入射する。このため、試
料(S)に入射する可視光(L1)の光量が多くなるの
で、可視光(L1)による試料(S)の明るい画像を観
察することができる。
【0016】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の顕微分析
用のカセグレン型光学系の実施例を説明するが、本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。 (実施例1)図1は本発明のカセグレン型光学系を装着
した実施例1の赤外顕微鏡の説明図である。図2は前記
図1の要部拡大図である。図1、図2において、赤外顕
微鏡1は、透過測定、反射測定の両測定が可能に構成さ
れている。前記赤外顕微鏡1は、試料台2を有してい
る。試料台2は水平なXY平面内で移動可能なXYステ
ージにより構成されている。試料台2には試料ホルダH
が着脱自在に装着されるようになっている。試料ホルダ
Hには試料Sが保持されている。
【0017】前記試料台2の下方には第1カセグレン型
光学系4が配置されている。第1カセグレン型光学系4
の下方には透過測定用ミラー5が配置されている。前記
透過測定用ミラー5は、透過測定を行う場合に、側方か
ら入射する測定用赤外光L(図1の点線参照)を上方に
反射する部材である。
【0018】前記試料台2の上方には外筒部材3に支持
された第2カセグレン型光学系6が配置されている。図
2において、第2カセグレン型光学系は、中央部に光通
過孔7aが形成された凹面鏡7と、前記凹面鏡7に対向
する凸面8aを有し、前記光通過孔7aを通過した光束L
(すなわち、孔通過光束L)の通路に配置された凸レン
ズ8を有している。前記凸レンズ8の凸面8aには、可
視光L1を透過させるが赤外光L2を反射する赤外光反射
膜9が形成されている。
【0019】前記孔通過光束Lのうち、前記凸レンズ8
の赤外光反射膜9で反射した赤外光L2は前記凹面鏡7
で反射されて、前記凸レンズ8の前記凸面8aとは反対
側(すなわち、試料S側)で且つ前記孔通過光束の中心
線(光軸)上の赤外光収束位置(試料Sが配置されてい
る位置、すなわち試料位置)に収束する。前記凸レンズ
8の凸面8aの外周縁は円周P1により形成されており、
前記凸面8a上の円周P2で反射して次に前記凹面鏡7で
反射した赤外光L2は、前記円周P1の外側を通って試料
Sに入射している。前記凸レンズ8は、前記孔通過光束
Lのうち前記凸レンズ8を透過した可視光L1が収束す
る可視光収束位置が前記赤外光収束位置(試料Sが配置
されている位置、すなわち試料位置)と同一位置となる
ように形成されている。
【0020】また前記凸レンズ8は、前記凸面8aの円
周P1よりも内側に入射し前記凸レンズ8を透過して前
記可視光収束位置(すなわち、試料位置)に収束する可
視光L1の断面円形の光束の外周縁を形成する可視光L1
と前記凸面8aの前記円周P2の外側で反射しさらに前記
凹面鏡7で反射して前記赤外光収束位置(すなわち、試
料位置)に収束する赤外光L2の断面リング状の光束の
内周縁を形成する赤外光L2とは前記凸面8aへの入射位
置が同一で且つ同一の収束位置に同一の入射角度で入射
するように形成されている。この場合、前記図2から分
かるように、前記凸レンズ8の側面は前記赤外光L2の
断面リング状の光束の内周面と同一形状を有し、且つ黒
色の塗料により無反射面に形成されている。そして、前
記凸面8aの同一位置(円周P2)に入射した可視光L1
および赤外光L2の、前記試料Sへの入射位置および入
射角が同一となっている。このように形成された凸レン
ズ8を透過する可視光L1を使用して前記試料Sを観察
する場合の倍率と、前記凸面8aおよび凹面鏡7を反射
する赤外光L2を使用して試料Sを測定する場合の倍率
とは、同一となる。
【0021】図1において、前記第2カセグレン光学系
6の上方には可変スリット11が配置され、その上方に
は光路中および光路から外れた位置の間で位置調節可能
な移動ミラー12が配置されている。移動ミラー12の
右方にはミラー13が配置され、ミラー13の上方には
第3カセグレン光学系14、MCT検知器15が配置さ
れている。前記可変スリット11の下方には光路中およ
び光路から外れた位置の間で移動可能なハーフミラー1
6が配置され、ハーフミラー16の右方には分析したい
前記試料ホルダーH上の付着試料Sの位置を目視によっ
て決めるための照明用光源17が配置されている。前記
ハーフミラー16の下方には光路中および光路から外れ
た位置の間で移動可能ハーフミラー18が配置され、ハ
ーフミラー18の右方には分光された赤外光を出射する
分光赤外光光源19が配置されている。前記分光赤外光
源19はマイケルソン干渉計を用いて構成されている。
前記移動ミラー12の上方には、光路中および光路から
外れた位置の間で位置調節可能な移動ミラー21が配置
されている。移動ミラー21は、光路中に移動したとき
には下方からの可視光を接眼レンズ22に向けて反射す
るミラーである。なお、移動ミラー21の上方には、可
視光L1の撮影用のカメラ(図示せず)が配置されてお
り、前記カメラで撮影する場合には前記移動ミラー21
は光路から外れた位置に移動させられる。
【0022】(実施例1の作用)試料Sの赤外光L2に
よる顕微分析および可視光L1による観察を行う際、試
料Sを保持した試料ホルダHを前記試料台2に装着す
る。赤外光L2による試料Sの顕微分析を行う前に、ま
ず、可視光L1による観察を行う。その際、前記図1に
示す赤外光L2反射用の移動ミラー12および移動可能
なハーフミラー18は光路(光軸)から外れた位置に移
動させる。この状態で、照明用光源17からの可視光L
1を可視光反射用のハーフミラー16で反射させて、第
2カセグレン光学系6の前記孔通過光束7a上方から下
方に通過させ、前記凸面8aに入射させる。図2におい
て、前記凸面8a上の前記P2を通る円周よりも内側に入
射した可視光L1は凸レンズ8内部を透過して試料Sに
入射させる。
【0023】図1、図2において、この状態で、前記凸
レンズ8内部を通って試料Sに入射した可視光L1は試
料Sで反射し、次に再び凸レンズ8を通って前記光束通
過孔7aを下方から上方に通過する。この可視光L1は前
記図1に示すハーフミラー16、可変スリット11、移
動ミラー21、および接眼レンズ22を通って観察者N
の目に入射する。したがって観察者Nは、凸レンズ8の
前記円周P2の内側を通る可視光L1により、試料Sの表
面を観察することができるので、比較的明るく歪みの少
ない試料像を観察することができる。
【0024】次に赤外光L2による試料Sの顕微分析を
行う際には前記移動可能な赤外光反射用のハーフミラー
18および移動ミラー12は光路中に配置され、可視光
反射用のハーフミラー16は光路から外れた位置に移動
される。この状態で赤外光光源19からの赤外光(測定
光)L2をハーフミラー18で反射させて、第2カセグ
レン光学系6の前記孔通過光束7a上方から下方に通過
させ、前記凸面8aに入射させる。図2において、前記
凸面8aの円周P2の外側で且つ円周P1の内側のリング
状部分で反射した赤外光L2は次に凹面鏡7で反射して
試料Sに入射する。前記凹面鏡7で反射して試料Sに入
射した赤外光L2は試料Sで反射する。この試料Sで反
射した赤外光L2は試料の成分に応じた波長の光が吸収
される。前記試料Sで反射した赤外光L2は、次に再び
凹レンズ7、凸面8aで反射されて前記光束通過孔7aを
下方から上方に通過する。この赤外光L1は前記ハーフ
ミラー18、可変スリット11を通り、移動ミラー1
2、ミラー13で反射し、第3カセグレン光学系14を
通って、MCT検知器15に入射する。前記MCT検知
器15に入射した赤外光L2の赤外光の波長スペクトル
または波数スペクトルを検出することにより前記試料S
の分析を行うことができる。
【0025】(実施例2)図3は本発明の実施例2の説
明図でカセグレン型光学系を顕微ATR光学系に組み込
んだ装置を示す図で、図3Aは要部説明図、図3Bは前
記図3Aの要部拡大図である。図3において、外筒部材
3の下端部に設けた連結部材3aにより上部ATR結晶
23が支持されている。前記上部ATR結晶23は半球
状のATR結晶の平面部分をある厚さだけ切り落とした
形状である。前記水平なXY平面内で移動可能なXYス
テージにより構成された試料台2には、試料Sを保持す
る試料ホルダHが板バネ24により持上げられている。
試料ホルダHは試料支持基板26と、前記試料支持基板
26上面に支持された試料Sの上面に密着する下側AT
R結晶27と、下側ATR結晶27を支持する下側AT
R支持部材28と、前記下側ATR支持部材28を前記
試料支持基板26に固定する固定部材29により構成さ
れている。
【0026】前記下側ATR結晶27は、前記上側AT
R結晶23の前記切り落した部分の厚さを有する平板状
の部材である。したがって、下側ATR結晶27の上面
と上側ATR結晶23の下面とが当接した状態では、前
記上側ATR結晶23の球面部分を延長して前記下側A
TR結晶27の下面と交わる線は円形であり、且つ前記
上側ATR結晶23と、その球面部分を延長した面によ
り切り取られる前記下側ATR結晶27の切り取られた
部分とを合わせたものは半球体となる。前記下側ATR
結晶27は前記下側ATR支持部材28に、接着されて
いる。
【0027】前記板バネ24により、試料ホルダHが持
上げられているため、前記下側ATR結晶27の上面は
前記上側ATR結晶23下面に当接している。前記下側
ATR結晶27の上面にはATR結晶とほぼ同じ屈折率
の潤滑用液体(図示せず)が塗布されており、前記互い
に当接する下側ATR結晶27の上面および前記上側A
TR結晶23下面には前記潤滑用液体が充填されてい
る。前記潤滑用液体により前記下側ATR結晶27上面
と前記上側ATR結晶23下面との摩擦係数が低い値に
保持されるので、前記試料台2にをXY平面内で移動さ
せたとき、前記下側ATR結晶27は、前記上側ATR
結晶23下面に当接した状態で滑らかに移動することが
できる。前記ATR結晶の材料としては、ダイヤモンド
以外に、ZnSe(ジンクセレノイド)、ZnS(ジンク
サルファ)等が使用される。また、前記潤滑用液体とし
ては、ハイドロカーボン(液体炭化水素)等のシリコー
ンオイル、液体フッ素化合物、加熱された液体状のイオ
ウ等を使用することが可能である。
【0028】(実施例2の作用)前記構成を備えた顕微
ATR光学系を用いた場合、可視光は試料Sに垂直な方
向から入射するので、可視光の入射角は小さい。このた
め、可視光による試料Sの観察を行うことができる。ま
た、赤外光は試料Sに斜めの方向から入射するので赤外
光の入射角は大きく試料S表面で全反射する。このた
め、赤外光による試料Sの顕微ATR分析を行うことが
できる。また、試料台2をXY平面内で移動させること
により試料Sを移動させて、試料Sへの赤外光の入射位
置を変えながら顕微ATR分析を行うことができる。
【0029】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)前記実施例1および2において、凸レンズ8上
面の凸面8aの円周P2の外側に赤外光反射膜9を形成す
る代わりに、全波長の光を反射する光反射膜を形成する
ことが可能である。 (H02)前記実施例1および2において、凸レンズ8上
面の凸面8aの円周P2の内側に赤外光反射膜9を形成す
る代わりに、赤外光反射膜9を省略することが可能であ
る。 (H03)前記板ばね(ATR接触用弾性部材)24は試
料台2と試料ホルダHとの間に設けることも可能である
が、試料ホルダH内部に設けることが可能である。その
場合には前記試料下部支持部材26を支持する部材を試
料ホルダHに設け、その保持する部材と前記試料下部支
持部材26との間に前記板ばね24を設けることが可能
である。なお、前記ATR接触用弾性部材としては板バ
ネ24の代わりに他の弾性部材を使用することが可能で
ある。
【0030】
【発明の効果】本発明のカセグレン型光学系は下記の効
果を奏する。 (E01)光軸を中心とする一定範囲の可視光の光束を利
用可能なカセグレン型光学系を提供することができる。 (E02)低入射角の光路が遮断されることが無く、AT
R測定用として使用可能なカセグレン型光学系を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のカセグレン型光学系を装着し
た実施例1の赤外顕微鏡の説明図である。
【図2】 図2は前記図1の要部拡大図である。
【図3】 図3は本発明の実施例2の説明図でカセグレ
ン型光学系を顕微ATR光学系に組み込んだ装置を示す
図で、図3Aは要部説明図、図3Bは前記図3Aの要部
拡大図である。
【図4】 図4は従来のカセグレン型光学系の説明図で
ある。
【符号の説明】
L1…可視光、L2…赤外光、7…凹面鏡、7a…光通過
孔、8…凸面鏡、8a…凸面、9…光反射膜、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件を備えたカセグレン型光学
    系、(Y01)中央部に光通過孔が形成された凹面鏡、
    (Y02)前記凹面鏡に対向する凸面を有し、前記光通過
    孔を通過した光束である孔通過光束の通路に配置された
    凸レンズ、(Y03)可視光を透過させるが赤外光を反射
    するように前記凸面に形成された光反射膜、(Y04)前
    記孔通過光束のうち、前記光反射膜で反射しさらに前記
    凹面鏡で反射した赤外光を前記凸レンズの前記凸面とは
    反対側で且つ前記孔通過光束の中心線上の赤外光収束位
    置に収束させる前記凹面鏡。
  2. 【請求項2】 下記の要件を備えた請求項1記載のカセ
    グレン型光学系、(Y05)前記孔通過光束のうち前記凸
    レンズを透過した可視光が収束する可視光収束位置が前
    記赤外光収束位置と同一位置となるように形成された前
    記凸レンズ。
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