JPH11166676A - パイプのジョイント構造 - Google Patents

パイプのジョイント構造

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Publication number
JPH11166676A
JPH11166676A JP33310597A JP33310597A JPH11166676A JP H11166676 A JPH11166676 A JP H11166676A JP 33310597 A JP33310597 A JP 33310597A JP 33310597 A JP33310597 A JP 33310597A JP H11166676 A JPH11166676 A JP H11166676A
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JP
Japan
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pipe
gasket
protrusion
clamp
joint structure
Prior art date
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Application number
JP33310597A
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English (en)
Inventor
Kazunari Ono
一成 大野
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Futaba Sangyo KK
Original Assignee
Futaba Sangyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結後容易に連結を解除できるうえ再使用可
能であり、しかも、高いシール性が要求される場面に有
用なパイプのジョイント構造を提供する。 【解決手段】 パイプのジョイント構造10は第1及び
第2パイプ1、2とクランプ3とガスケット9により構
成される。第1及び第2パイプ1、2には第1及び第2
カール部1a、2aが形成され、互いに対向している。
クランプ3を締結すると、第1溝形成面5aは第1カー
ル部1aを第2カール部2a側に押圧し、第2溝形成面
5bは第2カール部2aを第1カール部1a側に押圧す
る。すると、両カール部1a、2aは、直接接触箇所P
において強く接触し密着すると共に、ガスケット9を強
く挟みこむことにより間接接触箇所Qにおいても強く接
触し密着する。このため、密着性即ちシール性が極めて
高くなる。また、クランプ3を弛緩すると両パイプ1、
2及びガスケット9は容易に離間する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二つのパイプを連
結するためのパイプのジョイント構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、二つのパイプを連結するためのパ
イプのジョイント構造としては、本出願人らが以前に出
願した特開平7−310873号公報に記載されたもの
が知られている。
【0003】かかる公報に一例として記載されたパイプ
のジョイント構造は、図10に示すように、第1及び第
2パイプ101、102とクランプ103とにより構成
される。第1及び第2パイプ101、102はその端部
に第1及び第2カール部101a、102aが形成さ
れ、互いに対向している。クランプ103に設けた円周
溝105は内周側から半径外方向に向かって互いの間隔
が狭小となる第1及び第2溝形成面105a、105b
により形成されている。クランプ103のボルトを締め
ると第1溝形成面105aは第1カール部101aを第
2カール部102a側に押圧し、第2溝形成面105b
は第2カール部102aを第1カール部101a側に押
圧するため、両カール部101a、102aは強く接触
し、密着性即ちシール性が向上する。また、クランプ1
03の締結力を緩めると第1及び第2パイプ101、1
02は容易に離間する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記パ
イプのジョイント構造では、両カール部101a、10
2aのシール性が向上しているものの、より高いシール
性が要求される場面においては、十分対処できないおそ
れがあった。
【0005】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、その目的は、連結後容易に連結を解除できるうえ再
使用可能であり、しかも、高いシール性が要求される場
面に有用なパイプのジョイント構造を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、請求項1記載の発明は、パイプ端部に
て半径外方向に環状に突出した第1突起を有する第1パ
イプと、パイプ端部にて半径外方向に環状に突出した第
2突起を有し、該第2突起は前記第1パイプの前記第1
突起と対向して配置された第2パイプと、内周側から半
径外方向に向かって互いの間隔が狭小となる第1及び第
2溝形成面を有し、第1溝形成面は前記第1突起を前記
第2突起側に押圧し、第2溝形成面は前記第2突起を前
記第1突起側に押圧するクランプとを備え、前記第1突
起又は前記第2突起が弾性変形可能であるパイプのジョ
イント構造において、前記第1パイプと前記第2パイプ
との間にガスケットを設けたことを特徴とする。
【0007】かかるパイプのジョイント構造では、クラ
ンプに設けた第1及び第2溝形成面により第1パイプの
第1突起と第2パイプの第2突起とは互いに接近する方
向に押圧される。このとき、第1パイプの第1突起と第
2パイプの第2突起は、少なくとも一方の突起が弾性変
形するため、クランプの押圧によって互いに緊密に接触
しようとする。また、第1パイプと第2パイプとの間に
存在するガスケットはクランプによって押圧される両パ
イプに強く挟まれるため、第1パイプとガスケットの密
着性および第2パイプとガスケットの密着性が強くな
る。
【0008】したがって、かかるパイプのジョイント構
造によれば、ガスケットの存在により高いシール性を実
現することができるという効果が得られる。また、クラ
ンプを弛緩すれば、第1パイプの第1突起と第2パイプ
の第2突起とは離間するが、その際弾性変形していた状
態から元の状態に復元するため、連結後容易に連結を解
除できるうえ、その後もこれらのパイプを再使用できる
という効果が得られる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のパ
イプのジョイント構造であって、前記ガスケットは、前
記第1パイプと前記第2パイプとの押圧により変形可能
であることを特徴とする。この場合、第1パイプと第2
パイプとの間に存在するガスケットはクランプによって
押圧され両パイプに強く挟まれると変形する。このた
め、第1パイプとガスケットの密着性および第2パイプ
とガスケットの密着性が一層強くなり、シール性が向上
するという効果が得られる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のパイプのジョイント構造であって、前記クランプに
よって前記第1パイプと前記第2パイプが締結されたと
き、前記第1パイプと前記第2パイプは、前記ガスケッ
トを介して接触している間接接触箇所のほか、前記ガス
ケットを介さず接触している直接接触箇所をも有するこ
とを特徴とする。
【0011】この場合、直接接触箇所が存在しているた
め、クランプによって強く締結したとしても、直接接触
箇所が主にその締結力を受けるため、間接接触箇所にお
いてガスケットが潰れてしまうおそれが解消される。ま
た、シール部分が直接接触箇所と間接接触箇所の2カ所
存在するため、一層シール性が高くなる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載のパ
イプのジョイント構造であって、前記間接接触箇所は前
記直接接触箇所よりも径方向外側に設けられていること
を特徴とする。この場合、直接接触箇所は、ガスケット
を介して接触している間接接触箇所に比べるとシール性
が劣る傾向にあるが、仮にこの直接接触箇所のシール性
が十分でなくても、直接接触箇所よりも径方向外側に間
接接触箇所が設けてあるため、この間接接触箇所にて確
実にシールされる。このため、より一層シール性が高く
なる。
【0013】また、請求項5記載の発明は、パイプ端部
にて半径外方向に環状に突出した第1突起を有する第1
パイプと、パイプ端部にて半径外方向に環状に突出した
第2突起を有し、該第2突起は前記第1パイプの前記第
1突起と対向して配置された第2パイプと、内周側から
半径外方向に向かって互いの間隔が狭小となる第1及び
第2溝形成面を有し、第1溝形成面は前記第1突起を前
記第2突起側に押圧し、第2溝形成面は前記第2突起を
前記第1突起側に押圧するクランプと、前記第1及び第
2パイプに挿入され、略中央にて半径外方向に環状に突
出した第3突起を有し、該第3突起は前記第1パイプの
前記第1突起と前記第2パイプの前記第2突起との間に
配置されたジョイントパイプとを備え、第1突起及び第
2突起が弾性変形可能、又は、第3突起が弾性変形可能
であるパイプのジョイント構造であって、前記第1パイ
プ(又は前記第2パイプ)と前記ジョイントパイプとの
間に、ガスケットを設けたことを特徴とする。
【0014】かかるパイプのジョイント構造では、クラ
ンプに設けた第1及び第2溝形成面により第1パイプの
第1突起と第2パイプの第2突起とは互いに接近する方
向に押圧される。ここで第1突起と第2突起の間にはジ
ョイントパイプの第3突起が配置されているため、第1
突起と第2突起は第3突起を挟み込むように押圧する。
【0015】このとき、第1パイプの第1突起と第2パ
イプの第2突起は弾性変形可能であるか、又は、ジョイ
ントパイプの第3突起が弾性変形可能であるため、クラ
ンプの押圧によって、第1突起と第3突起、第2突起と
第3突起は互いに緊密に接触しようとする。また、第1
パイプ(又は第2パイプ)とジョイントパイプとの間に
存在するガスケットはクランプによって押圧される両パ
イプに強く挟まれるため、第1パイプ(又は第2パイ
プ)とガスケットとの密着性およびジョイントパイプと
ガスケットとの密着性が強くなる。
【0016】したがって、かかるパイプのジョイント構
造によれば、ガスケットの存在により高いシール性を実
現することができるという効果が得られる。また、クラ
ンプを弛緩すれば、第1パイプの第1突起と第2パイプ
の第2突起とジョイントパイプの第3突起は離間し、そ
の際、弾性変形可能な突起は押圧されていた状態から元
の状態に復元するため、連結後容易に連結を解除できる
うえ、その後もこれらのパイプを再使用できるという効
果が得られる。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項5記載のパ
イプのジョイント構造であって、前記ガスケットは、前
記第1パイプ(又は前記第2パイプ)と前記ジョイント
パイプにより押圧されたとき、変形することを特徴とす
る。この場合、第1パイプ(又は第2パイプ)とジョイ
ントパイプとの間に存在するガスケットは、クランプに
よって押圧される両パイプに強く挟まれると変形する。
このため、第1パイプ(又は第2パイプ)とガスケット
の密着性およびジョイントパイプとガスケットの密着性
が一層強くなり、シール性が向上するという効果が得ら
れる。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載のパイプのジョイント構造であって、前記クランプに
よって前記第1パイプと前記第2パイプが締結されたと
き、前記第1パイプ(又は前記第2パイプ)と前記ジョ
イントパイプは、前記ガスケットを介して接触している
間接接触箇所のほか、前記ガスケットを介さず接触して
いる直接接触箇所をも有することを特徴とする。
【0019】この場合、直接接触箇所が存在しているた
め、クランプによって強く締結したとしても、直接接触
箇所が主にその締結力を受ける。このため、間接接触箇
所においてガスケットが潰れてしまうおそれが解消され
る。また、シール部分として直接接触箇所と間接接触箇
所が存在するため、一層シール性が高くなる。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項7記載のパ
イプのジョイント構造であって、前記間接接触箇所は前
記直接接触箇所よりも径方向外側に設けられていること
を特徴とする。この場合、直接接触箇所は、ガスケット
を介して接触している間接接触箇所に比べるとシール性
が劣る傾向にあるが、仮にこの直接接触箇所のシール性
が十分でなくても、直接接触箇所よりも径方向外側に間
接接触箇所が設けてあるため、この間接接触箇所にて確
実にシールされる。このため、より一層シール性が高く
なる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な実施例につ
いて図面に基づいて説明する。 [第1実施例]図1は第1実施例のパイプのジョイント
構造の断面図、図2はクランプの説明図であり、(a)
は正面図、(b)は左側面図、(c)はA−A断面図、
(d)はB−B断面図である。
【0022】第1実施例のパイプのジョイント構造10
は第1及び第2パイプ1、2と、クランプ3と、ガスケ
ット9により構成される。第1パイプ1は、その端部に
て半径外方向に環状に突出するようにカーリングが施さ
れ、これによって第1カール部1aが形成されている。
即ち、第1カール部1aは、パイプ端部を半径外方向に
延出させつつ折り返した形状に形成されている。第2パ
イプ2は、第1パイプ1と同様にして第2カール部2a
が形成され、この第2カール部2aは第1カール部1a
と対向するように配置されている。尚、第1及び第2カ
ール部1a、2aが本発明の第1及び第2突起に相当す
る。
【0023】クランプ3は、図2(a)及び(b)に示
すように、略半円形の上部3aと下部3bとがボルト挿
通部4により一体化されて環状に形成されている。この
ボルト挿通部4に設けた挿通孔4aには図示しないボル
トが挿通される。上部3aと下部3bとは、このボルト
を締めるに従って互いに接近し、ボルトを緩めるに従っ
て互いに離間する。クランプ3には、図2(d)に示す
ように、クランプ3の内周側に開口する円周溝5が設け
られている。円周溝5は、開口している内周側から半径
外方向に向かって互いの間隔が狭小となる第1及び第2
溝形成面5a、5bにより形成されている。この第1溝
形成面5aは図1にて第1カール部1aの右側の面即ち
折り返された面と当接し、第2溝形成面5bは図1にて
第2カール部2aの左側の面即ち折り返された面と当接
している。
【0024】ガスケット9は、パイプ円周方向に沿って
環状となるように形成され、第1パイプ1の第1カール
部1aと第2パイプ2の第2カール部2aとの間に配置
されている。このガスケット9は、断面略U字であるた
め、第1カール部1aと第2カール部2aとの押圧によ
り変形する。
【0025】次にこのパイプのジョイント構造10の作
用について説明する。図1の状態でクランプ3のボルト
を締めると第1溝形成面5aは第1カール部1aを第2
カール部2a側に押圧する。また、第2溝形成面5bは
第2カール部2aを第1カール部1a側に押圧する。こ
の結果、ボルトを締める前、直接接触箇所Pにおいて軽
く接触すると共にガスケット9を介して間接接触箇所Q
においても軽く接触していた第1カール部1aと第2カ
ール部2aは、両カール部1a、2aが互いに接触する
方向に押圧されることにより、直接接触箇所Pにおいて
強く接触し密着すると共に、ガスケット9を強く挟みこ
むことにより間接接触箇所Qにおいても強く接触し密着
するため、密着性即ちシール性が極めて高くなる。
【0026】具体的には、第1及び第2カール部1a、
2aの直接接触箇所Pは、ボルトを締める前は点接触で
あり、ボルトを締めた後は両者が弾性変形して僅かに面
接触になると考えられる。従って、この直接接触箇所P
において、比較的高いシール性が得られる。また、第1
及び第2カール部1a、2aの間接接触箇所Q、つまり
第1カール部1aとガスケット9との接触箇所及び第2
カール部2aとガスケット9との接触箇所は、ボルトを
締めた後は各カール部1a、2aとガスケット9との密
着性が増す。特に、ガスケット9は第1カール部1aと
第2カール部2aに強く挟まれると変形する。このた
め、第1カール部1aとガスケット9の密着性および第
2カール部2aとガスケット9の密着性が一層強くな
る。従って、この間接接触箇所Qにおいて、非常に高い
シール性が得られる。
【0027】また、直接接触箇所Pが存在しているた
め、クランプ3によって強く締結したとしても、直接接
触箇所Pが主にその締結力を受けることになる。このた
め、間接接触箇所Qにおいてガスケット9が潰れてしま
うおそれが解消される。更に、直接接触箇所Pは、ガス
ケット9を介して接触している間接接触箇所Qに比べる
とシール性が劣る傾向にあるが、仮にこの直接接触箇所
Pのシール性が十分でないとしても、直接接触箇所Pよ
りも径方向外側に間接接触箇所Qが設けてあるため、こ
の間接接触箇所Qにて確実にシールされる。
【0028】次に、上記のようにボルトを緊締した状態
からクランプ3のボルトを緩めると、クランプ3の上部
3aと下部3bとは互いに離間する。このとき、第1及
び第2パイプ1、2は、直接接触箇所Pにおいて第1及
び第2カール部1a、2aにて弾性変形して接触してい
るに過ぎないため、これらは互いに容易に離間する。即
ち、連結後容易に連結を解除することができるという効
果が得られる。
【0029】また、第1及び第2カール部1a、2aの
うち、クランプ3の円周溝5を形成する第1及び第2溝
形成面5a、5bにより押圧された部分及び互いに接触
していた直接接触箇所Pに当たる部分は、いずれも第1
及び第2カール部1a、2aの復元力により容易に元の
形状に戻る。即ち、第1及び第2カール部1a、2aは
カーリングにより形成されているため、押圧を受けても
その弾性力により復元する。従って、第1及び第2パイ
プ1、2の連結を解除した後も各々の形状はほとんど変
化していない。このため、再度組付を行ったとしても、
最初に組み付けた場合と同様の非常に高いシール性を得
ることができる。
【0030】以上の第1実施例によって得られる効果を
まとめると、以下のようになる。 ガスケット9を設けたため非常に高いシール性が得ら
れる。 第1カール部1a、第2カール部2aはいずれも弾性
変形可能であるため、連結解除後も再使用可能であり、
再使用したときも非常に高いシール性が得られる。 クランプ3によって強く締結したとしても、その主な
締結力は直接接触箇所Pが受けるため、ガスケット9が
潰れてしまうおそれがない。 シール部分が直接接触箇所Pと間接接触箇所Qの2カ
所存在するため、一層シール性が高くなる。 直接接触箇所Pの外側に、よりシール性の高い間接接
触箇所Qがあるため、確実に高いシール性を確保でき
る。
【0031】[第2実施例]図3(a)は第2実施例の
要部説明図である。本実施例は、第1実施例の第1パイ
プ1と、パイプ端部の近傍にて半径外方向に膨出した突
起部21aを備えた第2パイプ21との組合せであり、
第1実施例のガスケット9がその第1カール部1aと突
起部21aとの間に挟まれている。突起部21aは角部
が所定の曲率半径をもって形成されているため、第2カ
ール部2aと同様、弾性力、復元力を有する。また、本
実施例も、直接接触箇所Pと間接接触箇所Qとを備え、
後者が前者より径方向外側にある。このため、上記第1
実施例の効果〜が得られる。
【0032】[第3実施例]図3(b)は第3実施例の
要部説明図である。本実施例は、第1実施例の第1パイ
プ1と、パイプ端部を半径外方向に直線的に延出させた
突起部22aを備えた第2パイプ22との組合せであ
り、第1実施例のガスケット9がその第1カール部1a
と突起部22aとの間に挟まれている。突起部22aは
角部が所定の曲率半径をもって形成されているため、第
2カール部2aと同様、弾性力、復元力を有する。ま
た、本実施例も、直接接触箇所Pと間接接触箇所Qとを
備え、後者が前者よりも径方向外側にある。このため、
上記第1実施例の効果〜が得られる。
【0033】[第4実施例]図3(c)は第4実施例の
要部説明図である。本実施例は、両方の第1及び第2パ
イプ11、12が、端部を半径外方向に直線的に延出さ
せた後所定の曲率半径をもって折り返した形状の突起部
11a、12aを有するものであり、第1実施例のガス
ケット9がその突起部11aと突起部12aとの間に挟
まれている。突起部11a、12aは角部が所定の曲率
半径をもって形成されているため、弾性力、復元力を有
する。また、本実施例も、直接接触箇所Pと間接接触箇
所Qとを備え、後者が前者よりも径方向外側にある。こ
のため、前記第1実施例の効果〜が得られる。
【0034】[第5実施例]図4(a)は第5実施例の
要部説明図である。本実施例は、第1実施例の第1パイ
プ1の第1カール部1aの近傍に段差部1bを付けたも
のと、パイプ端部21bの近傍にて半径外方向に膨出し
弾性変形可能な突起部21aを備えると共に端部21b
が第1パイプの段差部1bの内側に隙間をもって配置さ
れた第2パイプ21との組合せであり、第1パイプ1の
段差部1bと第2パイプ21の端部21bとの間にはこ
れらにより押圧されると変形する断面略U字の環状のガ
スケット19が配置されている。
【0035】この場合、クランプ3の図示しないボルト
を締結するにつれて、第1カール部1aと第2突起部2
1aとが直接接触箇所Pにおいて弾性変形して強く接触
し、また、第1パイプ1の段差部1bと第2パイプ21
の端部21bとの隙間が狭くなるのでガスケット19が
変形して間接接触箇所Qにおいて第1パイプ1の段差部
1b及び第2パイプ21の端部21bはガスケット19
と強く接触する。
【0036】この実施例では、直接接触箇所Pと間接接
触箇所Qとを備えているが、第1〜第4実施例と異な
り、間接接触箇所Qは直接接触箇所Pの径方向内側にあ
る。以上の第5実施例によれば、第1カール部1a、突
起部21aがいずれも弾性変形可能であること、又、直
接接触箇所Pと間接接触箇所Qを備えていること、か
ら、上記第1実施例の効果〜が得られる。
【0037】なお、図4(b)は第5実施例の変形例の
要部説明図であり、上記ガスケット19に代えて、断面
の左右両側をカール状に巻き込んだ形状のガスケット2
9を用いてもよい。この場合も第5実施例と同様の効果
が得られる。 [第6実施例]図5は第6実施例のパイプのジョイント
構造の説明図であり、(a)は断面図、(b)は部分拡
大図である。図6は第1パイプの説明図であり、(a)
は断面図、(b)は左側面図である。図7はジョイント
パイプの説明図であり、(a)は平面図、(b)は左側
面図である。
【0038】第6実施例のパイプのジョイント構造30
は第1及び第2パイプ31、32とクランプ3とジョイ
ントパイプ6とガスケット39とにより構成される。第
6実施例の第1パイプ31は図6に示すように第1実施
例の第1パイプ1とほぼ同様の構成であるが、半径内方
向に隆起した凸部31bが設けられた点が相違する。第
2パイプ32は、第1パイプ31と同様にして形成さ
れ、凸部32bを有している。この第2パイプ32の第
2カール部32aは第1カール部31aと対向して配置
されている。
【0039】クランプ3については第1実施例と同様の
構成であるため、その説明を省略する。また、クランプ
3に設けた円周溝5のうち、第1溝形成面5aは図5に
て第1カール部31aの右側の面即ち折り返された面と
当接し、第2溝形成面5bは図4にて第2カール部32
aの左側の面即ち折り返された面と当接している。
【0040】ジョイントパイプ6は、図7に示すように
略中央にて半径外方向に膨出した第3突起としての環状
突起6aを有し、両端部には軸方向に沿って切欠7、8
が設けられている。この切欠7、8は、第1及び第2パ
イプ31、32にジョイントパイプ6を挿入したとき、
第1及び第2カール部31a、32aとジョイントパイ
プ6の環状突起6aとが図5に示す所定の位置にて接触
するように、第1及び第2パイプ31、32に設けた凸
部31b、32bと係合して位置決めするためのもので
ある。
【0041】ガスケット39は、パイプ円周方向に沿っ
て環状に形成され、その断面は左右両側がある曲率半径
をもって外向きに屈曲された形状である。このガスケッ
ト39は、第1パイプ31の第1カール部31aとジョ
イントパイプ6の環状突起6aとの間、第2パイプ32
の第2カール部32aとジョイントパイプ6の環状突起
6aとの間に挟まれるように配置されている。このガス
ケット39は、ある曲率半径をもって屈曲されているた
め、変形可能である。
【0042】次に、このパイプのジョイント構造30の
作用について説明する。図7の状態でクランプ3のボル
トを締めると第1溝形成面5aは第1カール部31aを
第2カール部32a側に押圧しつつ半径内方向にも押圧
する。同様に、第2溝形成面5bは第2カール部32a
を第1カール部31a側に押圧しつつ半径内方向にも押
圧する。この結果、ボルトを締める前、環状突起6aに
対して、図5(b)に示す直接接触箇所Pにおいて軽く
接触すると共に間接接触箇所Qにおいてもガスケット3
9を介して軽く接触していた第1カール部31aと第2
カール部32aは、互いに接触する方向に押圧されるこ
とにより、直接接触箇所Pにおいて強く接触し密着する
と共に、ガスケット39を強く挟みこむことにより間接
接触箇所Qにおいても強く接触し密着する。このため、
密着性即ちシール性が極めて高くなる。特に間接接触箇
所Qではガスケット39の存在により、非常に高いシー
ル性が得られる。
【0043】また、第1及び第2カール部31a、32
aは第1及び第2溝形成面5a、5bによって半径内方
向にも押圧されるため、第1及び第2カール部31a、
32aとジョイントパイプ6との直接接触箇所P及び間
接接触箇所Qにおける接触は一層密となる。
【0044】更に、本実施例ではジョイントパイプ6を
備えている分、ジョイント部分での曲げ強度が向上する
という効果も得られる。なお、本実施例では、第1実施
例と同様、直接接触箇所Pが存在しているため、クラン
プ3によって強く締結したとしても直接接触箇所Pが主
にその締結力を受けることになり、間接接触箇所Qにお
いてガスケット39が潰れてしまうおそれが解消される
という効果が得られる。また、直接接触箇所Pは、ガス
ケット39を介して接触している間接接触箇所Qに比べ
るとシール性が劣る傾向にあるが、仮にこの直接接触箇
所Pのシール性が十分でないとしても、直接接触箇所P
よりも径方向外側に間接接触箇所Qが設けてあるため、
この間接接触箇所Qにて確実にシールされるという効果
も得られる。
【0045】このように組み付けた状態からクランプ3
のボルトを緩めると、クランプ3の上部3aと下部3b
とは互いに離間する。このとき、第1パイプ31と第2
パイプ32とは環状突起6aに対して弾性変形して接触
していたに過ぎないため、これらは互いに容易に離間す
る。即ち、連結後容易に連結を解除することができると
いう効果が得られる。
【0046】そして、第1及び第2カール部31a、3
2aのうち、クランプ3の円周溝5を形成する第1及び
第2溝形成面5a、5bにより押圧を受けていた部分、
及び環状突起6aと接触していた部分は、いずれも第1
及び第2カール部31a、32aの復元力により容易に
元の形状に戻る。このため、再度組付を行ったとして
も、最初に組み付けた場合と同様の非常に高いシール性
を得ることができる。
【0047】図8は第6実施例の変形例の説明図であ
る。この変形例は、第6実施例のジョイントパイプ6
と、第6実施例の第1パイプ31と、パイプ端部を半径
外方向に直線的に延出させた突起部42aを備えた第2
パイプ42と、第6実施例のクランプ3と、第6実施例
のガスケット39とを組合せたものであり、この変形例
についても、第6実施例とほぼ同様の作用効果が得られ
る。
【0048】尚、本発明は上記実施例に何ら限定される
ことなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種々の
態様で実施できることはいうまでもない。例えば、上記
第1実施例では第1及び第2カール部1a、2aを共に
弾性変形可能としたが、いずれか一方が弾性変形可能で
あれば、上記第1実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0049】また、上記第6実施例では第1及び第2カ
ール部31a、32a並びに環状突起6aのすべてを弾
性変形可能としたが、これらのすべてを弾性変形可能と
する必要はなく、第1及び第2カール部31a、32a
を弾性変形可能とするか、又は環状突起6aを弾性変形
可能とすれば、上記第6実施例と同様の効果を得ること
ができる。
【0050】更に、上記第6実施例のガスケット39は
断面の左右両側が折り返された形状のものを用いたが、
第1カール部31aと環状突起6aとの間に挟まれるガ
スケットと、第2カール部32aと環状突起6aとの間
に挟まれるガスケットの2つに分けてもよい。あるい
は、これら2つのガスケットのうち一方のみ設ける構成
としてもよい。
【0051】更にまた、上記第1〜第4実施例では断面
が略U字状のガスケット9を用いたが、図9に示すよう
に断面が略「6」の字状のガスケット49を用いてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のパイプのジョイント構造の断面
図である。
【図2】 クランプの説明図であり、(a)は正面図、
(b)は左側面図、(c)はA−A断面図、(d)はB
−B断面図である。
【図3】 第2〜第4実施例の要部説明図である。
【図4】 第5実施例の説明図であり、(a)は第5実
施例の要部説明図、(b)はその変形例の要部説明図で
ある。
【図5】 第6実施例のパイプのジョイント構造の説明
図であり、(a)は断面図、(b)は部分拡大図であ
る。
【図6】 第6実施例の第1パイプの説明図であり、
(a)は断面図、(b)は左側面図である。
【図7】 第6実施例のジョイントパイプの説明図であ
り、(a)は平面図、(b)は左側面図である。
【図8】 第6実施例の変形例の要部説明図である。
【図9】 第1〜第4実施例に用いる他のガスケットの
断面図である。
【図10】 従来例の説明図である。
【符号の説明】
1・・・第1パイプ、1a・・・第1カール部、2・・
・第2パイプ、2a・・・第2カール部、3・・・クラ
ンプ、3a・・・上部、3b・・・下部、5・・・円周
溝、5a・・・第1溝形成面、5b・・・第2溝形成
面、9・・・ガスケット、10・・・パイプのジョイン
ト構造、P・・・直接接触箇所、Q・・・間接接触箇
所。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイプ端部にて半径外方向に環状に突出
    した第1突起を有する第1パイプと、 パイプ端部にて半径外方向に環状に突出した第2突起を
    有し、該第2突起は前記第1パイプの前記第1突起と対
    向して配置された第2パイプと、 内周側から半径外方向に向かって互いの間隔が狭小とな
    る第1及び第2溝形成面を有し、第1溝形成面は前記第
    1突起を前記第2突起側に押圧し、第2溝形成面は前記
    第2突起を前記第1突起側に押圧するクランプとを備
    え、前記第1突起又は前記第2突起が弾性変形可能であ
    るパイプのジョイント構造において、 前記第1パイプと前記第2パイプとの間にガスケットを
    設けたことを特徴とするパイプのジョイント構造。
  2. 【請求項2】 前記ガスケットは、前記第1パイプと前
    記第2パイプとの押圧により変形可能であることを特徴
    とする請求項1記載のパイプのジョイント構造。
  3. 【請求項3】 前記クランプによって前記第1パイプと
    前記第2パイプが締結されたとき、前記第1パイプと前
    記第2パイプは、前記ガスケットを介して接触している
    間接接触箇所のほか、前記ガスケットを介さず接触して
    いる直接接触箇所をも有することを特徴とする請求項1
    又は2記載のパイプのジョイント構造。
  4. 【請求項4】 前記間接接触箇所は前記直接接触箇所よ
    りも径方向外側に設けられていることを特徴とする請求
    項3記載のパイプのジョイント構造。
  5. 【請求項5】 パイプ端部にて半径外方向に環状に突出
    した第1突起を有する第1パイプと、 パイプ端部にて半径外方向に環状に突出した第2突起を
    有し、該第2突起は前記第1パイプの前記第1突起と対
    向して配置された第2パイプと、 内周側から半径外方向に向かって互いの間隔が狭小とな
    る第1及び第2溝形成面を有し、第1溝形成面は前記第
    1突起を前記第2突起側に押圧し、第2溝形成面は前記
    第2突起を前記第1突起側に押圧するクランプと、 前記第1及び第2パイプに挿入され、略中央にて半径外
    方向に環状に突出した第3突起を有し、該第3突起は前
    記第1パイプの前記第1突起と前記第2パイプの前記第
    2突起との間に配置されたジョイントパイプとを備え、
    第1突起及び第2突起が弾性変形可能、又は、第3突起
    が弾性変形可能であるパイプのジョイント構造であっ
    て、 前記第1パイプ(又は前記第2パイプ)と前記ジョイン
    トパイプとの間に、ガスケットを設けたことを特徴とす
    るパイプのジョイント構造。
  6. 【請求項6】 前記ガスケットは、前記第1パイプ(又
    は前記第2パイプ)と前記ジョイントパイプにより押圧
    されたとき、変形することを特徴とする請求項5記載の
    パイプのジョイント構造。
  7. 【請求項7】 前記クランプによって前記第1パイプと
    前記第2パイプが締結されたとき、前記第1パイプ(又
    は前記第2パイプ)と前記ジョイントパイプは、前記ガ
    スケットを介して接触している間接接触箇所のほか、前
    記ガスケットを介さず接触している直接接触箇所をも有
    することを特徴とする請求項5又は6記載のパイプのジ
    ョイント構造。
  8. 【請求項8】 前記間接接触箇所は前記直接接触箇所よ
    りも径方向外側に設けられていることを特徴とする請求
    項7記載のパイプのジョイント構造。
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