JPH1116659A - 回転ゴンドラ式熱処理装置 - Google Patents

回転ゴンドラ式熱処理装置

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JPH1116659A
JPH1116659A JP18446897A JP18446897A JPH1116659A JP H1116659 A JPH1116659 A JP H1116659A JP 18446897 A JP18446897 A JP 18446897A JP 18446897 A JP18446897 A JP 18446897A JP H1116659 A JPH1116659 A JP H1116659A
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JP
Japan
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heat treatment
gondola
work
treatment chamber
door
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JP18446897A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Hirata
勉 平田
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Tabai Espec Co Ltd
Original Assignee
Tabai Espec Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワーク搬送機構を簡単にして装置の占有スペ
ースを小さくする 【解決手段】 熱処理装置は、モータ41、軸35、回
転板34等でワークWを積載した4基のゴンドラ1を回
転循環移動させ、円形の偏心溝を備えたリング体53を
持つ姿勢保持手段5でゴンドラの水平状態を維持し、枠
23及び扉24の大小開口61、62からロボットハン
ド101でゴンドラ内のワークWだけを出し入れし、こ
のとき位置規制兼検知機構9でゴンドラを水平に位置保
持すると共に位置検知し、1枚づつワークを出し入れし
て熱処理できるように構成されている。 【効果】 外部にゴンドラ循環用のスペースやゴンドラ
昇降用の機械スペースが不要になり、簡単な機構で熱効
率良くワークを熱処理できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれ複数の物
品を複数の構造体に積載し該構造体を循環移動させて熱
処理室内で前記物品を熱処理する熱処理装置に関し、特
に、各種電気・電子装置、その部品、各種材料等の被処
理物を順次熱雰囲気に曝して所望の熱処理を加えた後、
順次排出する形式の熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴンドラのようにワークを積載するカセ
ット状の構造体を備えた熱処理装置としては、従来、例
えば図11のカセット搬送式熱処理装置に示す如く、熱
処理室2´の内部とその外部200とのそれぞれにチェ
ーン等の搬送機構201a、201bを設けると共に、
両搬送機構間の移載機構202を設け、これらの間でカ
セット1´を循環させつつ、その中に積載・支持された
ガラス基板等のワークWを熱処理できるようにした装置
がある。この装置では、カセットを熱処理室の外部の出
入口に停止させ、出入口に配設されたロボット203で
カセットへのワークの出し入れを行う。
【0003】しかしながら、このような装置では、熱処
理室の外部にカセットの循環戻し系を設けるので、カセ
ットの循環移動のために全体として熱処理室の2倍以上
の平面的スペースが必要になる。その結果、装置が大型
化すると共に、熱処理装置の設置される工場等において
広い床面積を占有することになる。又、カセットを熱処
理室内のみで循環させられないため、熱処理室の両側に
カセットを出し入れするための大きな開口及びこれを開
閉するシャッター204が設けられる。しかし、開口に
シャッターを設けても、カセット通過時にはこれが大き
く開いた状態になるので、外気の侵入による内部温度の
低下や温度分布の乱れの発生が避けられない。更に、こ
の装置では搬送機構201aが熱処理室2´内に出入り
するので、その防塵対策も必要になる。
【0004】一方、熱処理室に隣接してゴンドラ昇降機
構を配設した機械室を設け、ゴンドラを昇降させて熱処
理する熱処理装置が提案されている(特開平6ー667
15号公報参照)。しかしこの装置では、複数のゴンド
ラを循環移動させることができないため、ゴンドラ台数
が制限されて処理能力が小さくなると共に、ゴンドラ昇
降機構が複雑であり、機械室との間にシール機構も必要
になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、物品搬送機構が簡単で小型で処
理能力が大きくその割りに設置スペースが小さく、且つ
温度低下や温度分布の乱れが少ない熱処理装置を提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、熱処理装置が、それぞ
れ複数の物品を複数の構造体に積載し該構造体を循環移
動させて熱処理室内で前記物品を熱処理する熱処理装置
であって、前記複数の構造体のそれぞれを前記熱処理室
内で間隔が維持されるように接近させて支持する支持手
段と、該支持手段を1軸心まわりに回転させる回転手段
と、前記構造体が前記回転手段で回転されるときの姿勢
を一定状態に保持する姿勢保持手段と、前記熱処理室の
一端側に設けられ前記構造体への前記物品の出し入れを
可能にする開口と、を有することを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、上記に加えて、前記構
造体の回転停止時に該構造体における前記複数の物品の
積載位置に対応して前記開口を移動可能にする開口移動
手段を有することを特徴とする。この場合、上記に加え
て、前記開口を備えた移動部材と該移動部材を前記熱処
理室を形成する外面部分に接離可能にする接離手段とを
設けることが望ましい。更に、前記構造体の前記回転停
止時の位置を規制する位置規制手段を設けることによ
り、運転の確実性をより向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は本発明を適用した
熱処理装置の全体的構成の一例を示す。まずこれらの図
によって装置全体について説明する。熱処理装置は、複
数の物品としてのLCDガラス基板から成るワークWを
支持できる複数の構造体としての4基のゴンドラ1を循
環移動させて熱処理室2内でワークWを熱処理する装置
であり、ゴンドラの移動装置部分を構成するゴンドラ支
持手段3、回転手段4及び姿勢保持手段5と、熱処理室
2の一端側である側面側に設けられゴンドラ1へのワー
クWの出し入れを可能にする開口6とを有する。なお、
図1では図面を分かり易くするために、他のゴンドラを
省略してゴンドラ1を2基だけ図示している。
【0009】ゴンドラ1は、通常のものと同様に枠組み
構造になっていて、支持軸に平板状のワーク受けを取り
付けてワークWを平行に複数段として例えば10〜20
段程度積載できるものである。このようなゴンドラで
は、図示していないが支持軸の位置を調整することによ
り、容易にサイズの異なったワークの熱処理に対応する
ことができる。
【0010】熱処理室2は、断熱壁として構成された本
体21内に空調室兼ダクトスペース22でその2方向を
囲われて形成されている。本体21の開口部分は、本例
では枠23内に形成された側面の扉24及び点検扉25
で覆われている。熱処理室2の内部には、前記ゴンドラ
及びその移動装置部分と共に、モータ26aで回転駆動
され矢印のように空気を循環させる送風機26、ダクト
吹き出し部を構成する多孔板27、高性能フィルタ2
8、ヒータ29等が配設されている。ヒータ29で加熱
され送風機26で吹き出された熱風は、多孔板27及び
高性能フィルタ28によって平行層流として熱処理室2
内を循環する。熱処理装置としては、以上の他に、図示
しない制御装置等、通常必要となる諸機器や装備品が設
けられる。制御装置は、上記のヒータや送風機の制御と
共に、ゴンドラ移動装置部分や後述する開口移動部分等
の駆動制御を行う。
【0011】支持手段3は、主として図4に示す如く、
ゴンドラ1の上方の幅方向の両端に固定されたピン付き
座1a及びピン付き板1b、これらのピンを嵌入してゴ
ンドラ1を受けるボス部31及び受け板32、受け板3
2に嵌入してこれと一体回転するように結合されたリン
ク軸33、ボス部31が取り付けられた先端部分及びリ
ンク軸33を回転自在に嵌入支持する先端部分をそれぞ
れ備えた両側の回転板34、これらを嵌入支持してキー
等でこれらと一体的に回転する回転軸35、これを回転
自在に支持するように熱処理装置の本体21に適当な支
持部材を介して取り付けられた軸受36、37等によっ
て構成されている。そして、ゴンドラ1を受ける回転板
34の先端部分は、図2にも示すように、4基のゴンド
ラ1が実線で示す最も接近した位置にあるときでも、そ
れぞれを間隔が維持されるようにこれらを接近させて支
持している。
【0012】回転手段4は、支持手段3でもある前記回
転板34や回転軸35、駆動モータ41、減速用のプー
リ42、43、ベルト44等によって構成されている。
このような回転手段4により、回転板34等の支持手段
は1軸心である回転軸35の軸心35aまわりに回転さ
れる。
【0013】姿勢保持手段5は、支持手段3及び回転手
段4でもある前記リンク軸33、これに結合されたアー
ム51、これに取り付けられるローラが案内される案内
溝52を備えたリング体53、これを熱処理装置の本体
部分に装着する取付部材54(図1)等によって構成さ
れている。案内溝52は、回転軸35の中心35aから
偏心した偏心中心52aを持つ偏心円状に形成されてい
る。
【0014】このような構成により、回転手段4で回転
板34等を介してゴンドラ1が回転されても、リンクを
構成するアーム51が偏心円状の案内溝52に案内され
て常に一定の傾斜角を維持し、回転板34とは回転自在
であるが相互間では剛接関係になっているアーム51と
受け板32とで形成する傾斜角θ(図2)が常に同じ角
度に維持されることにより、ゴンドラ1の姿勢が一定状
態に保持される。
【0015】開口6は、前述したようにゴンドラ1への
ワークWの出し入れを可能にするものであるが、本例で
は、図2にも示す如く、本体21に開けられたほぼゴン
ドラ1の大きさに相当する大開口61及び扉24に開け
られた小開口62によって構成されている。小開口62
は、後述するように上下に移動できるようになってい
る。
【0016】熱処理装置の外部には、図1及び図2に二
点鎖線で示すロボット100のようなワーク搬入/搬出
装置が配設される。ロボット100は、ロボットハンド
101を備え、矢印の如く昇降、進退及び回転動作を行
ない、ロボットハンド101によってゴンドラ1との間
でワークWの搬出/搬入を行う。このワークは、外部に
敷設されるワーク搬送ラインとの間で受け渡しされる。
小開口62が上下移動する場合には、移動するそれぞれ
の位置でワークを搬出/搬入できるようにロボットハン
ド101の昇降/停止位置が制御される。
【0017】以上のような熱処理装置によれば、ゴンド
ラ1が熱処理室2内で循環回転されるので、熱処理室外
部にはゴンドラ循環用のスペースを設ける必要がない。
従って、工場内における装置の占有面積が小さくなる。
熱処理室2内では、回転板34の大きさとその先端部分
のゴンドラ取付位置相互間の角度とを適当に選定するこ
とにより、ゴンドラ1を互に干渉しない範囲でそれらの
間隔を詰めて配置することができる。その結果、熱処理
室内におけるゴンドラの体積占有率を大きくして熱処理
室を小型化することができる。
【0018】又、回転手段4は、1軸心35aを中心と
して回転板34を回転させるので、ゴンドラ移動機構が
極めて簡単であり、その信頼性が高く、ゴンドラの動き
は最もシンプルになる。そして、外部にはモータ等の原
動機と必要によって減速機構を持つトルク伝達部だけを
配置すればよいので、昇降、案内、シール等の諸装置を
必要とする従来の装置に較べて熱処理室外の機械部分の
スペースが大幅に縮小される。
【0019】更に、装置の内外部は、断熱壁から成る本
体21を貫通する回転軸35のみによって結合されるの
で、低速回転軸のシールという簡単且つ確実な方法で内
外間の気体の導通を遮断することができる。又、複数の
ゴンドラの重量による軸心35aまわりのモーメントが
バランスすると共に、玉軸受等を用いることによって回
転軸の摩擦トルクが小さくなるので、ゴンドラ昇降式の
装置に較べてモータ41を小出力のものにすることがで
きる。そして更に、ゴンドラを回転移動させるので、1
回転中には全てのゴンドラに同じ熱処理条件が与えられ
るため、ワークを均一に熱処理することができる。
【0020】又、ゴンドラ単体は通常重量がバランスす
るように支持されるが、種々の原因で僅かなアンバラン
スを生ずる可能性がある。姿勢保持手段5を設ければ、
回転支持においてもゴンドラをその回転中常に目的とす
る姿勢に保つことができる。その結果、ワークの水平状
態が保持され、ロボットハンド等によるワークの出し入
れを安全に行うことができる。又、循環する熱風を平行
層流でワークを通過させ、ワークに良好な熱処理条件を
与えることができる。
【0021】更に、ゴンドラの回転循環方式を採用する
ことによってゴンドラ1の熱処理室外部への搬出を不要
にしているため、小開口62を設けてワークを出し入れ
することができる。その結果、内外空気の出入りが殆ど
なくなり、熱処理室における空気乱れの少ない良好な熱
処理条件が達成される。又ヒータの消費電力も少なくな
る。なお、小開口62は適当にエアーシールされ、ワー
ク出し入れ時の外気の侵入が防止される。
【0022】小開口62を移動させることなく一定位置
に設ける場合には、ゴンドラ1内に積載されたそれぞれ
のワーク毎に小開口の位置にゴンドラを停止させること
になる。このときには、小開口62を断熱壁自体に設け
る。このようにゴンドラを回転させることによって昇降
させると、ゴンドラ上のワークと開口との間の距離が多
少変化するが、例えばロボットハンドを用いてハンドの
挿入距離を制御するような方法によってワークの出し入
れが可能になる。
【0023】図5及び図6は、開口移動手段及び接離手
段の構成例を示す。前記の如く、開口6は本体断熱壁2
1に開けられた大開口61及び扉24に開けられた小開
口62で構成されるが、開口移動手段7及び接離手段8
は、枠23及び扉24を操作することによって開口位置
を操作する手段である。扉24は枠23内に配置され、
上記両手段により、図5(b)及び図6の矢印のように
枠23と共に上下方向に移動し、且つ、図5(a)の矢
印のように枠23、従って本体21に対して接離するよ
うになっている。
【0024】開口移動手段7は、ゴンドラ1の回転停止
時にこれに積載されたワークWの積載位置に対応して小
開口62を移動可能にする手段であり、本体21に取り
付けられ減速部71aを備えたサーボモータ71、これ
によって回転されるボールネジ72、両端の軸受73、
枠23に取り付けられボールネジ72の回転によって上
下に動かされるボールナット74、本体21と枠23と
に取り付けられ枠23を上下方向に案内するLMガイド
75、76、等によって構成されている。又、枠23の
LMガイド装着部とは反対側の部分には、枠23に固定
されたブラケット77、その先端のローラ78、本体2
1に固定されローラ78を案内するレール79が設けら
れている。
【0025】このような開口移動手段により、枠23は
サーボモータ71の回転によって本体21から一定間隔
離れた位置で上下方向に昇降されることになる。その結
果、重量が大きく回転運動に伴う大きな回転慣性を持つ
ゴンドラ自体を動かすことなく、枠と共に扉に設けられ
た小開口62を移動させて迅速にワークの出し入れを行
うことができる。従ってワークの搬出/搬入行程が容易
化される。
【0026】接離手段8は、開口を備えた移動部材であ
る扉24を熱処理室を形成する外面部分である前記本体
21に接離可能させる手段であり、枠23に固定された
前記ブラケット77及び他端側のブラケット81、これ
らに取り付けられ扉24を押し引きする駆動シリンダ8
2、扉24を本体21に接離する方向である前後方向に
案内するスライドガイド83等によって構成されてい
る。符号24aは扉パッキンである。
【0027】このような接離手段8により、扉24を昇
降させた後に停止させるときに、扉を押す方向に駆動シ
リンダ82を作動させると、扉24が本体21に近づい
てパッキン24aが本体に押し付けられ、扉の周囲がシ
ールされて熱気漏れや空気の侵入が防止される。扉24
に摺動可能なシール部材を取り付け、扉24を前後方向
に動かすことなく昇降させることも可能であるが、この
ように接離手段を設けると、扉昇降時の摩擦抵抗がなく
なって扉が軽く動き、又、パッキン寿命が長くなって内
部の気密保持性も向上する。
【0028】図7は位置規制兼検知機構の構成例を示
す。位置規制手段としては、ゴンドラ1の停止時の水平
位置を規制できると共に、本例では水平検知もできる位
置規制兼検知装置9が設けられる。この装置は、本体2
1に回転自在に取り付けられた駆動シリンダ91、その
シリンダロッド91aで揺動されるレバー92、その揺
動中心にあって回転される回転軸93、これを支持する
軸受94、回転軸93によってほぼ90°の一定角度範
囲で回転される位置決め兼検知用のアーム95、これに
取り付けられた位置検知センサ96、その端部に取り付
けられた緩衝材97等によって構成されている。位置セ
ンサ96としては、高温用リミットスイッチ、光電セン
サ、微圧検知器等を使用可能である。
【0029】ゴンドラ1は回転板34でその上部中心部
分を支持され、又姿勢保持手段5によってその水平状態
を保持されるが、このような位置規制兼検知装置9を設
けると、ゴンドラがワークを搬出/搬入するための所定
位置に停止したときにこれを早く安定させ、精度良く位
置決めできると共に、その位置を検出してロボットによ
るワークの搬出/搬入の可否を判断し、ワークを一層安
全且つ確実に取り扱うことができる。
【0030】以上のような熱処理装置によれば、ワーク
Wは次のように熱処理される。この場合、熱処理室2内
では全てのゴンドラ1にワークWが積載され、送風機2
6及びヒータ29が運転され、熱風が図1の矢印で示す
如く循環している状態になっているものとする。即ち、
送風機25を出た熱風は、多孔板27及び抵抗の大きい
高性能フィルタ28を通過する際に平行流になり、ゴン
ドラ1に段積み支持されたそれぞれのワークWの間を流
れた後、空調室兼ダクト部材22内に入り、ヒータ29
で加熱され温度制御されて再び送風機26から送り出さ
れ、熱風の円滑な循環流れが形成されている。
【0031】熱処理の完了したワークは熱処理室2から
搬出され、新たなワークが搬入されるが、このときに
は、図2に示す如く何れかのゴンドラ1が熱処理室2の
側面側の一定位置に停止される。この場合、ゴンドラ1
は回転時に姿勢保持手段5によって案内され、ゴンドラ
及び内部のワークがほぼ水平状態になっている。ゴンド
ラが所定位置に停止すると、駆動シリンダ91が作動し
てレバー92及び回転軸93を介してアーム95が最初
の垂直位置から90°回転し、位置センサ96の緩衝材
97がゴンドラ1の上面に接触してこれを位置決め保持
すると共に、その位置を検出する。
【0032】ゴンドラ1が前記の如く姿勢保持手段5で
水平状態を維持するように案内されても、ゴンドラ支持
部の軸受の磨耗や損傷、積載されたワークの偏り等によ
ってその状態が変化する可能性があるが、この機構によ
る位置決めによって常に水平状態を確保し、ワークのズ
レや落下が防止され、又ロボットハンドによってワーク
を安全確実に取扱うことができる。なお、このようにし
ても位置センサ96が位置不良を検知すると、これが図
示しない操作制御盤等にランプやブザーで表示又は警報
される。
【0033】ゴンドラ1が所定位置に正しい姿勢で停止
すると、枠23及び扉24が下降動作と停止とを繰り返
し、ロボットハンド101でワークの出し入れが可能な
ように、ゴンドラ内に1ピッチ毎の間隔で多段に積載さ
れたそれぞれのワークの位置に小開口62を対向させ
る。即ち、小開口62を移動させるときには、駆動シリ
ンダ82で扉24を枠23側に引きつけて両者間を分離
し、サーボモータ71を一定のパルス数だけ回転させて
枠及び扉と共に小開口を1ピッチ下降させ、再び駆動シ
リンダ82を作動させて今度は扉24を本体21側に押
し、パッキン24aを介して扉24を本体21に圧接さ
せる。これにより、本体と扉24との間がシールされ、
熱気漏れや外気の侵入が防止される。
【0034】この状態でロボット100が作動し、ロボ
ットハンド101の進退、昇降及び回転動作により、熱
処理室内にロボットハンドを挿入して熱処理の完了した
ワークをゴンドラのワーク受けから浮かせて支持して熱
処理室外に取り出し、後行程へ引き渡し、前行程から新
たなワークを受け取り、熱処理室内に進入して新たなワ
ークを前記ワーク受けに載せた後退避し、ゴンドラ内の
ワーク入替えの一連の操作が行われる。この操作によっ
てゴンドラ1段分のワークの入替えが完了すると、再び
同じ順序で扉等を下降させる。小開口62が図2、3の
実線の位置から図3の二点鎖線の位置まで下降すると、
1基のゴンドラ内のワークの出し入れが完了する。その
後、扉24等が上昇し、小開口62を実線で示す位置に
して待機する。
【0035】1基のゴンドラ内のワークの熱処理が完了
すると、位置規制兼検知装置9が前とは反対の方向に作
動し、ワーク出し入れの完了したゴンドラの位置保持状
態を解除し、4基のゴンドラを回転させる。即ち、駆動
モータ41を回転させ、ゴンドラ支持手段3を構成する
回転軸35、回転板34等を介してゴンドラを90°回
転させる。この間、回転板34が回転しても、アーム5
1がその回転に伴ってカムフォロアを介してリング体5
3の案内溝52に案内され、その傾斜角が一定角度に維
持され、これにより、回転板34の先端内部を貫通した
リンク軸33を介してアーム51に固定結合された受け
板32が一定角度である水平状態を維持し、これに取り
付けられたゴンドラ及びその内部に積載されたワークの
水平状態が保持される。その結果、ワーク回転時の安全
性が保たれると共に、ワークへの熱風の水平層流状態が
維持されて良好な熱処理効率が得られる。
【0036】以上のようなゴンドラの回転/停止及びワ
ークの搬出/搬入動作が繰り返されることにより、ワー
クが連続的に効率良く熱処理される。図8乃至図10は
本発明を適用した熱処理装置の他の例を示す。本例の装
置は、これまでの装置に較べて、5基のゴンドラで構成
されていること、ゴンドラの姿勢保持手段として偏心リ
ング53等に代えて回転伝達機構10を用いているこ
と、及びワーク搬出/搬入のための開口が正面側に設け
られていることが相違する。なおゴンドラ1を5基以上
設けることも可能である。
【0037】回転伝達機構10は、軸受37に装着され
回転しない固定プーリ11、それぞれのゴンドラ1を支
持する受け板32に支持軸を介して一体回転するように
結合された従動プーリ12、ベルト張り用の中間プーリ
13、これに巻き付けられたスチールベルト14等によ
って構成されている。このような機構により、回転軸3
5が回転して回転板34が回転し、その先端部分の姿勢
が変化したときに、従動プーリ12は、移動しないスチ
ールベルト14により、回転板の回転と同じ角度だけ反
対方向に回転され、回転板34の先端部分とは異なって
常に元の姿勢に補正される。その結果、従動プーリ12
と一体回転するように結合されたそれぞれのゴンドラ1
の受け板32の姿勢が補正され、回転板34の回転にも
かかわらず、受け板、従ってゴンドラが一定角度である
水平状態を維持することができる。
【0038】又、本例の熱処理装置では、前記の如く正
面側に設けられ小開口62からワークの搬出/搬入が行
われるが、この小開口は扉24に設けられ、扉24及び
枠23は図5及び図6に示すように構成され、本体21
に対して同様に移動及び接離される。このような図8乃
至図10に示す熱処理装置も、前例の装置と同様に運転
され、同様の作用効果を有する。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば次のような諸作
用効果が生ずる。構造体は支持手段によって支持されこ
れを介して熱処理室内で回転されるので、熱処理室外部
には構造体循環用のスペースが不要になり、装置の占有
面積が小さくなる。熱処理室内では、間隔を維持できる
範囲で構造体を接近させて配置し、これを1軸心まわり
に回転するので、構造体を円滑に循環できると共に、熱
処理室内の容積を有効に活用し、熱処理室の小型化を図
ることができる。
【0040】又、構造体の移動機構が極めて簡素にな
り、その動作も簡単になり、全体的に装置の信頼性が高
くなる。又、回転機構はモータ等を利用した簡単な装置
であるから、熱処理室外に大きな機械スペースを必要と
せず、又熱処理室との導通部のシールも簡単である。更
に、複数の構造体が1軸心まわりに回転するから、これ
らの重量をバランスさせ、回転のための駆動力を小さく
することができる。そして更に、それぞれの構造体に積
載される物品は1回転中には全て同じ熱処理条件になる
ため、均一に良好に熱処理される。
【0041】それぞれの構造体は通常支持手段によって
バランス良く一定の姿勢になるように支持されるが、積
載物品の偏心や動的影響等によってその姿勢が変わる可
能性がある。これに対して本発明では姿勢保持手段を設
けているので、構造体は常に目的とする姿勢を保つこと
ができる。その結果、構造体に積載される物品が同じ姿
勢を維持することになり、その回転移動及び熱処理室の
一端側に設けられる開口から熱処理室への出し入れを安
全に行うことができる。
【0042】更に、前記の如く構造体の熱処理室外部へ
の循環を不要にしているため、熱処理室内外には物品だ
けを出し入れすればよくなるので、開口を物品及び例え
ばロボットハンド等の搬送部材の通過できる小さい面積
にすることができる。その結果、熱処理室の内外間で空
気の出入りが殆どなくなり、熱処理条件を良好に維持す
ることができる。又、熱処理のためのヒータ出力及びそ
の電力消費も少なくなる。更に、構造体を回転循環させ
ることにより、枚葉式熱処理装置のように構造体におけ
る物品受け部材の支持軸自体を昇降や進退動作させる必
要がなくなるため、物品支持間隔の変更が可能になり、
大型の物品に対しても容易に対応することができる。
【0043】請求項2の発明においては、上記に加え
て、開口移動手段により、構造体の回転停止時にその中
のそれぞれの物品積載位置に対応して上記開口を移動可
能にするので、物品の熱処理室への搬入及び搬出時に構
造体自体を移動させる必要がなくなる。その結果、物品
の出し入れを容易且つ迅速に行うことができる。このよ
うな請求項2の発明において、移動可能な移動部材とし
て例えば扉に前記開口を設ける共に、これを熱処理室の
外面部分に接離可能にする接離手段を設けるようにすれ
ば、物品の搬出/搬入時において移動部材の停止時にシ
ール部材を介してこれを熱処理室外面に接触させ移動時
に接触を解除することにより、熱処理室の内外間におけ
る熱気漏れ及び外気侵入を防止できると共に、移動時に
おけるシール部材の接触による摺動抵抗をなくすること
ができる。その結果、熱処理条件が一層良くなって省エ
ネが図れると共に、シール部材のシール性を維持し寿命
を向上させることができる。
【0044】更に、請求項2の発明において熱処理室か
らの物品の出し入れ時に構造体の停止位置を規制する位
置規制手段を設ければ、これを使用することによって構
造体を迅速に精度良く位置決めし、物品の出し入れ時の
操作を迅速且つ確実にすることができる。又、これに検
出手段を設けて構造体の姿勢を検出しつつ物品を出し入
れをすれば、更に操作を安全にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した熱処理装置の全体構成の一例
を示し、本体横断面の内外配置の説明図である。
【図2】上記装置の本体縦断面図の内外配置の説明図で
ある。
【図3】上記装置の側面図である。
【図4】上記装置の内外諸機構の斜視図である。
【図5】(a)及び(b)は扉及び扉枠とこれらの移動
機構の説明図で、それぞれこれらの平面状態及び正面状
態を示す。
【図6】上記扉等の側面状態の説明図である。
【図7】上記装置の位置規制兼検知機構の説明図で、
(a)は平面状態、(b)は側面状態、(c)は(b)
の位置検知センサ部分の拡大図である。
【図8】本発明を適用した熱処理装置の全体構成の他の
例を示し、本体横断面の内外配置の説明図である。
【図9】上記装置の本体縦断面図の内外配置の説明図
で、(a)は正面状態、(b)は側面状態を示す。
【図10】上記装置の本体縦断面図の内部の側面状態の
説明図で、姿勢保持手段の構造を示す。
【図11】(a)及び(b)は従来のカセット搬送式熱
処理装置の平面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 ゴンドラ(構造体) 2 熱処理室 3 支持手段 4 回転手段 5 姿勢保持手段 6 開口 7 開口移動手段 8 接離手段 9 位置規制兼検知機構(位置規制手
段) 24 扉(移動部材) 61 大開口(開口) 62 小開口(開口)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数の物品を複数の構造体に積
    載し該構造体を循環移動させて熱処理室内で前記物品を
    熱処理する熱処理装置であって、前記複数の構造体のそ
    れぞれを前記熱処理室内で間隔が維持されるように接近
    させて支持する支持手段と、該支持手段を1軸心まわり
    に回転させる回転手段と、前記構造体が前記回転手段で
    回転されるときの姿勢を一定状態に保持する姿勢保持手
    段と、前記熱処理室の一端側に設けられ前記構造体への
    前記物品の出し入れを可能にする開口と、を有すること
    を特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 前記構造体の回転停止時に該構造体にお
    ける前記複数の物品の積載位置に対応して前記開口を移
    動可能にする開口移動手段を有することを特徴とする請
    求項1に記載の熱処理装置。
JP18446897A 1997-06-24 1997-06-24 回転ゴンドラ式熱処理装置 Pending JPH1116659A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010500525A (ja) * 2006-08-11 2010-01-07 アイゼンマン アンラゲンバウ ゲゼルシャフト ミット ペシュレンクテル ハフツングウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト 高温空気炉モジュール及び高温空気炉
WO2019053808A1 (ja) * 2017-09-13 2019-03-21 坂本 仁 熱処理炉

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