JPH11166355A - 引戸クローザ装置 - Google Patents

引戸クローザ装置

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JPH11166355A
JPH11166355A JP9335788A JP33578897A JPH11166355A JP H11166355 A JPH11166355 A JP H11166355A JP 9335788 A JP9335788 A JP 9335788A JP 33578897 A JP33578897 A JP 33578897A JP H11166355 A JPH11166355 A JP H11166355A
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JP
Japan
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motor
sliding door
door
opening
bracket
Prior art date
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Pending
Application number
JP9335788A
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English (en)
Inventor
Mikio Azuma
幹雄 東
Takeshi Tanimizu
健 谷水
Yoshitaka Nishikado
好隆 西門
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Daihatsu Diesel Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Diesel Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ばね式巻取機の付勢力を小さくでき、電力消
費を抑えつつ自動的に引戸を全開でき、所定時間全開を
維持してから閉動作に移行できる引戸クローザ装置を提
供する。 【解決手段】 レール32上を走行する戸車33a,33bにブ
ラケット34a,34bを介して吊り下げられ、ブラケットが
ばね式巻取機36で強制的に閉動される引戸35。ブラケッ
ト34aに回転角センサ3をもつ直流モータ1、このモータと
戸車33aの車軸との間で戸開き方向の回転力のみを伝え
る一方向クラッチ2、および制御部5を搭載し、引戸35に
タッチセンサ4を設ける。上記制御部5により、タッチセ
ンサ4からの開指令信号を受けて、給電により直流モー
タ1を戸開き方向に起動させ、起動から所定時間経過後
に上記パルス出力が停止したとき、所定全開時間の計時
を開始し、この計時が終了し、かつ上記開指令信号が入
力されないとき、直流モータ1への給電を終了させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ばね式巻取機によ
り強制的に閉じられる引戸クローザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の引戸クローザ装置とし
て、例えば図4に示すようなものが知られている。この
引戸クローザ装置は、開口部31の上縁に沿って設けら
れたレール32上を走行する1対の戸車33a,33bに
ブラケット34a,34bを介して引戸35を吊り下げる
とともに、レール32の戸閉まり側端部に設けたばね式
巻取機36のワイヤ37の先端を左側のブラケット34
aに連結する一方、右側のブラケット34bの上部に水平
なラックバー38を固定し、このラックバー38の右端
に引戸の図示の全閉位置で歯車39aが噛合するように
レール32側に油圧ブレーキ39を設けている。また、
レール32の戸開き側端部には、矢印A方向に全開した
引戸の右側のブラケット34bに当接し、ばねで上方へ
付勢される係合爪40aがピン34cに係合して引戸を全
開位置で保持するストップ装置40を設ける一方、スト
ップ装置40の近傍のレール32側には、歯車41aを
もつ同様の油圧ブレーキ41を設けている。
【0003】そして、ばね式巻取機36で戸先35aが
開口部の左端31aに当接して全閉状態の引戸35を、
ばね力に抗してワイヤ37を引き出すように矢印A方向
に固定戸42側へ手で引いて、戸尻35bが開口部の右
端31bに当るまで全開させると、ストップ装置40の
係合爪40aがピン34cに係合して、引戸35が全開位
置で保持される。次に、引戸35を閉じ方向に引いて係
合爪40aの係合を外すと、手を離しても引戸35がワ
イヤ37を介してばね式巻取機36により自動的に閉じ
られる。閉じ始めに、最初の油圧ブレーキ41の歯車4
1aにブラケット34bのラックバー38が噛合して適度
の制動が加わり、全閉の手前で上記ラックバー38が次
の油圧ブレーキ39の歯車39aに噛合して制動がかか
ってゆっくりと全閉され、上記ばね式巻取機36の付勢
力で引戸35の全閉状態が保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
引戸クローザ装置は、引戸35をばね式巻取機36の付
勢力に抗して手で引くことによって開き、手を離せば、
引戸35が上記付勢力で強制的に閉じられるものである
ため、引戸35を確実に閉じるには、上記付勢力を大き
くする必要がある。しかし、付勢力を大きくすると、今
度は引戸35を手で開く際に大きな力が必要となり、病
院や老人,身体障害者施設では、確実な閉鎖を行なおう
とすると、利用者が引戸35を開くことができなくなる
という問題がある。つまり、引戸クローザ装置には、閉
じる際には大きな付勢力で自動的かつ確実に閉じること
ができ、開く際には弱い手の力でも容易に開くことがで
きるという相矛盾した機能が求められているのである。
【0005】そこで、本発明の目的は、ばね式巻取機に
より強制的に閉じられる引戸クローザをモータで開動さ
せることによって、ばね式巻取機の付勢力を大きくせ
ず、電力消費を抑えつつ人手を要さずに引戸を全開で
き、ストップ装置が無くとも全開を所定時間維持した
後、自動的に付勢力による閉動作に移行でき、更には全
開手前で低速で開動できる引戸クローザ装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、開口部の上縁に沿って設けられ
たレール上を走行する戸車にブラケットを介して吊り下
げられた引戸を、上記レールの戸閉まり側端部に設けら
れたばね式巻取機により、ワイヤと上記ブラケットを介
して全閉位置まで移動させる引戸クローザ装置におい
て、上記ブラケットに搭載されたモータと、このモータ
の出力軸と上記戸車の車軸との間に戸開き方向への回転
力のみを伝えるように設けられた一方向クラッチと、上
記引戸の開動を指令すべくこの引戸に設けられた開指令
入力部と、上記モータの回転角に応じた数のパルスを出
力する回転角センサと、上記ブラケットに搭載されると
ともに、上記開指令入力部からの開指令信号を受けて、
給電により上記モータを戸開き方向に起動させるととも
に、起動から所定時間経過後に上記回転角センサからの
パルス出力が停止したとき、所定全開時間の計時を開始
し、この計時が終了し、かつ上記開指令入力部からの開
指令信号が入力されないとき、上記モータへの給電を終
了させる制御部を備えたことを特徴とする。
【0007】引戸は、ばね式巻取機の付勢力によりワイ
ヤとブラケットを介して全閉位置に保持されている。い
ま、引戸の開指令入力部から開指令信号が発せられる
と、この信号を受けた制御部は、ブラケットに搭載され
たモータを給電により起動させ、モータの戸開き方向へ
の回転力は、一方向クラッチを介して車軸に伝わって戸
車をレール上で回転させ、この戸車にブラケットを介し
て吊り下げられた引戸は上記付勢力に抗して開動し始め
る。回転角センサは、モータが回転して戸車が走行する
限りパルスを出力し、モータ起動から所定時間経過後に
引戸が、開側の開口部端に当接して全開状態で停止する
と、パルス出力が停止するので、制御部は、所定全開時
間の計時を開始し、計時中はモータがまだ戸開き方向の
トルクを出し続けるので、引戸は上記付勢力に抗して開
口部端に押し付けられて全開状態が維持され、計時が終
了し、かつ上記開指令信号が無いとき、制御部はモータ
への給電を終了させる。すると、モータが停止して上記
トルクが無くなり、ブラケットに加わるばね式巻取機の
上記付勢力は、モータの戸閉まり方向への回転力となっ
て作用するので、一方向クラッチが外れて、モータから
切り離された戸車が上記付勢力でレール上を閉方向に走
行し続け、この戸車にブラケットを介して吊り下げられ
た引戸は閉側の開口部端に当接して全閉状態となる。
【0008】このように、請求項1の引戸クローザ装置
では、戸開き方向への回転力のみを伝える一方向クラッ
チを介してモータと戸車の車軸を連結したので、戸閉ま
り方向への回転力が加わると一方向クラッチが外れるか
ら、モータが車軸と継がっている場合よりも小さな力で
引戸を閉動でき、従って、ばね式巻取機が付勢力の小さ
なもので済み、小トルクのモータでもこの付勢力に抗し
て引戸を自動的に全開できる。また、小トルクのモータ
に加え、引戸の閉動にはモータを用いないので、電力消
費が抑えられる。さらに、制御部により所定全開時間後
にモータへの給電を終了させるだけで引戸の閉動作に移
行できるので、全開を維持するストップ装置やこのスト
ップ装置と引戸の係合を外す必要がなくなる。
【0009】請求項2の引戸クローザ装置は、上記モー
タが、直流モータであり、上記ブラケットには、上記レ
ールの戸閉まり側端部に設けられた給電装置から供給さ
れた電力を蓄えて上記直流モータに供給する蓄電池がさ
らに搭載されたことを特徴とする。この引戸クローザ装
置では、上記付勢力による引戸の全閉状態で、レールの
戸閉まり側端部に設けられた給電装置から、ブラケット
に搭載された蓄電池に電力が供給されて蓄えられ、引戸
が開動して給電装置から離れると、蓄電池から供給され
る電力で直流モータが動いて、戸車を回転駆動し続け
る。上述のように直流モータが小トルクで済むので、直
流モータ,蓄電池および給電装置を小型化することがで
き、給電のための電線を引き回す必要がなくなる。
【0010】請求項3の引戸クローザ装置は、上記制御
部が、上記回転角センサからのパルスを計数するカウン
タと、このカウンタの計数値を所定値と比較して、両値
が一致したとき、上記モータのブレーキに制動指令信号
を出力する比較器をさらに備えるとともに、上記制動指
令信号の出力後に上記パルス出力が停止したとき、上記
モータに低速指令信号を出力することを特徴とする。こ
の引戸クローザ装置では、制御部のカウンタが、回転角
センサからモータの回転角に応じた数だけ入力されるパ
ルスを計数し、制御部の比較器が、上記計数値を(例え
ば全開手前の制動位置に対応する)所定値と比較して、両
者が一致したとき、モータのブレーキに制動指令信号を
送って制動を行なわせ、この制動でモータが一旦停止し
て上記パルスの出力が停止すると、制御部は、モータに
低速指令信号を送って戸車を低速駆動させる。従って、
引戸は、全開手前で低速開動してゆっくりと開側の開口
部端に当接することになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
により詳細に説明する。図1は、引戸クローザ装置の一
例を示す全体図であり、図4で述べたばね式巻取機36
で強制的に閉じられる引戸クローザ装置と同じ部材には
同一番号を付して説明を省略する。この引戸クローザ装
置は、戸閉まり側のブラケット34aに搭載された直流
モータ1と、この直流モータ1の出力軸1aと戸車33a
の車軸との間に戸開き方向(矢印A参照)への回転力のみ
を伝えるように設けられた一方向クラッチ2と、上記直
流モータ1の回転角に応じた数のパルスを出力する回転
角センサ3(例えば磁気ホール素子)と、引戸35にその
開動を指令すべく設けられた開指令入力部としてのタッ
チセンサ4と、直流モータ1の給電や回転を制御すべく
ブラケット34aに搭載された制御部5と、レール32
の戸閉まり側端部に固定された電源装置8とターミナル
9からなる給電装置から供給される電力を、受電ターミ
ナル6を経て蓄えるべくブラケット34aに搭載された
蓄電池7を備える。上記一方向クラッチ2は、戸車33
aの車軸に同軸に設けられ、この一方向クラッチ2を直
流モータの出力軸1aにベルト11で連結して、減速装
置を構成している。なお、図4の閉じ始めにブラケット
34bに制動を加える油圧ブレーキ41は省略し、レー
ル32の全開側端部のストッパ装置40に代えて、ブラ
ケット34bに当接するだけの単なるストッパ10を用
いている。
【0012】図2は、上記引戸クローザ装置の概略ブロ
ック図であり、図1の直流モータ1,一方向クラッチ2,
回転角センサ3,タッチセンサ4が示されており、図1
の電源装置8は、交流100Vの商用電力12を直流に整
流して、ターミナル9,受電ターミナル6および制御部
5内の充電回路13を介して蓄電池7に供給する。上記
制御部5は、カウンタ15,比較器16,タイマ17を内
蔵したマイクロコンピュータからなるコントローラ部1
4が中心をなし、このコントローラ部14は、タッチセ
ンサ4の押圧時に発せられる開指令信号を受けて、給電
により直流モータ1を戸開き方向に起動させる開指令信
号をカレントリミッタ回路22に出力するとともに、起
動から全開までに通常要する一定の開動時間経過後に回
転角センサ3から回転ロジック回路18を経て入力され
るパルス信号が停止したとき、タイマ17により所定全
開時間(例えば30秒)の計時を開始し、この計時が終了
し、かつタッチセンサ4からの開指令信号が入力されな
いとき、直流モータ1への給電をカレントリミッタ回路
22を介して終了させるようになっている。
【0013】上記コントローラ部14は、カウンタ15
で、回転角センサ3からの上記パルス信号を計数し、こ
の計数値を比較器16で、全開手前の制動位置に対応す
る所定値と比較して、両者が一致したとき、ベースドラ
イブ回路19,トランジスタインバータ回路20を経て
直流モータ1に制動指令信号を出力してこれを制動し、
この制動で直流モータ1が一旦停止して上記パルス信号
が停止すると、速度指令電圧変換回路21に低速の速度
指令信号を出力して直流モータ1を低速回転させる。蓄
電池7からの直流電力は、コントローラ部14とトラン
ジスタインバータ20には直接、パルス幅変調回路23
には電流値を制限するカレントリミッタ回路22を介し
て夫々供給される。
【0014】回転角センサ3からのパルス信号は、回転
ロジック回路18に入力されてこのパルス信号に基づ
き、直流モータ1の回転磁界信号が生成されてベースド
ライブ回路19に出力されるとともに、回転ロジック回
路18を通過してコントローラ部14および速度アンプ
回路24に入力され、この速度アンプ回路24を介し
て、直流モータ1の回転速度の検出信号としてコンパレ
ータ25に与えられる。コンパレータ25は、速度指令
電圧変換回路21を経て電圧値で入力される速度指令信
号を、速度アンプ回路24からの回転速度検出信号と比
較して、両者の偏差信号をパルス幅変調回路23に出力
する。そして、このパルス幅変調回路23、トランジス
タのベース電流を制御するベースドライブ回路19、蓄
電池7からの電力の大きさと位相をトランジスタのスイ
ッチングにより制御するトランジスタインバータ回路2
0を介して、直流モータ1の回転速度が指令された速度
になるようにフィードバック制御される。
【0015】コントローラ部14から出力される開指令
信号および低速指令信号は、回転ロジック回路18に入
力され、この回転ロジック回路18が、ベースドライブ
回路19,トランジスタインバータ回路20を介して直
流モータ1を起動または低速回転させるが、直流モータ
1は、一方向クラッチ2により戸開き方向への回転力の
みを戸車33aに伝え、ばね式巻取機36で強制閉動する
際は戸車33aから切り離されるので、上記回転ロジッ
ク回路18は、直流モータ1を戸開き方向へ常に正転さ
せ、逆転させることはない。また、図1の引戸35の戸
先35aには、全閉状態で開口部の左端31aに当接して
オン信号をコントローラ部14に出力する図2に示す戸
先センサ26を安全のため設けている。
【0016】上記構成の引戸クローザ装置の動作を、図
3を参照しつつ次に述べる。引戸35は、ばね式巻取機
36の付勢力によりワイヤ37とブラケット34aを介
して図1に示す全閉位置に保持されており、この全閉位
置で、ブラケット34aに搭載された蓄電池7は、開口
部上部に設けられた電源装置8とターミナル9から受電
ターミナル6,充電回路13(図2参照)を介して供給さ
れる直流電力によって充電される。いま、図3(A)の開
動作において、人が引戸35のタッチセンサ4に触れて
開指令信号が発せられると、ステップS1で、制御部5
のコントローラ部14は、センサ入力有りと判断し、ス
テップS2に進んで、カレントリミッタ回路22,回転
ロジック回路18に開および高速指令信号を出力して直
流モータ1を蓄電池7からの給電によりフルパワーで正
転起動させる。正転する直流モータ1の回転力は、一方
向クラッチ2を介して車軸に伝わって戸車33aをレー
ル32上で回転させ、この戸車33aにブラケット34a
を介して吊り下げられた引戸35は、ばね式巻取機36
の付勢力に抗して開動し始める。
【0017】直流モータ1がその回転トルクで戸車33
aを走行させて回転する限り、回転角センサ3は、直流
モータ1の回転角,つまり戸車33aの走行距離に対応す
る数のパルスを回転ロジック回路18を経てコントロー
ラ部14に入力し、このパルスをカウンタ15が計数
し、比較器16が、ステップS3で、この計数値を制動
位置に対応する設定値と比較して、両値が一致すると、
ステップS4に進んで、カレントリミッタ回路22,回
転ロジック回路18に制動指令信号を出力して直流モー
タ1を制動する。コントローラ部14は、ステップS5
で、上記パルスが停止したか否かで直流モータ1の一旦
停止を判断し、一旦停止と判断すると、ステップS6に
進んで、カレントリミッタ回路22,回転ロジック回路
18に開および低速指令信号を出力して直流モータ1を
低速駆動させる。これにより、引戸35は、全開手前で
低速開動してゆっくりと開口部の右端31bに戸尻35b
が当接する。直流モータ1の起動から全開までに通常要
する設定開動時間の経過後に、コントローラ部14は、
ブラケット34bがレール32の右端のストッパ10に
当接して戸車33aが停止し、直流モータ1が回転トル
クを発しているのに回転しないために上記パルスが停止
したか否かを、ステップS7で判断し、肯と判断すると
開動制御を終了する。
【0018】次に、図3(B)の閉動作において、コント
ローラ部14は、ステップS11で、人が引戸35のタ
ッチセンサ4に触れ続けているために引戸35が全開に
なっているか否かを判断し、否と判断すると、ステップ
S12に進んで、内蔵のタイマ17により図3(A)のス
テップS7で肯と判断,つまり引戸が全開になった時点
から設定全開時間の計時を開始する。この計時中は、直
流モータ1が依然,正転つまり戸開き方向のトルクを出
し続けるので、引戸35は、ばね式巻取機36の付勢力
に抗して開口部の右端31bに押し付けられて全開状態
が維持される。続いて、ステップS12で設定全開時間
の計時が終了すると、コントローラ部14は、ステップ
S13に進んで、直流モータ1への給電をカレントリミ
ッタ回路22を介して終了させる。
【0019】すると、直流モータ1が停止して回転トル
クが無くなり、ブラケット34aに加わるばね巻取機3
6の付勢力は、直流モータ1の戸閉まり方向,つまり逆
転方向への回転力となって作用するので、一方向クラッ
チ2が外れて、直流モータ1から切り離された戸車33
aが上記付勢力でレール32上を閉方向に走行し続け、
この戸車33aにブラケット34aを介して吊り下げられ
た引戸35は、戸先35aが開口部の左端31aに当接し
て全閉状態となる。そして、戸先35aに設けられた戸
先スイッチ26が当接によりオン信号を出力すると、コ
ントローラ部14は、ステップS14で肯と判断して、
閉動制御を終了する。
【0020】上記引戸クローザ装置では、戸開き方向へ
の回転力のみを伝える一方向クラッチ2を介して直流モ
ータ1と戸車33aの車軸を連結したので、戸閉まり方
向つまり逆転方向への回転力が加わると一方向クラッチ
2が外れるから、直流モータ1が車軸と継がっている場
合よりも小さな力で引戸35を閉動でき、従って、ばね
式巻取機36が付勢力の小さなもので済み、小トルクの
直流モータ1でもこの付勢力に抗して引戸35を自動的
に全開できる。また、小トルクの直流モータ1に加え、
引戸35の閉動には直流モータ1を用いないので、電力
消費が抑えられる。さらに、制御部5により設定全開時
間経過後に直流モータ1への給電を終了させるだけで引
戸35の閉動作に移行できるので、全開を維持する図4
の従来のストップ装置40やこのストップ装置40と引
戸35の係合を手で外す必要がなくなる。
【0021】また、上記付勢力による引戸の全閉状態
で、レール32の戸閉まり側端部に設けられた電源装置
8から、ブラケット34aに搭載された蓄電池7に電力
を供給して蓄え、引戸が開動し始めると、蓄電池7の電
力で直流モータ1を駆動するので、上述の小トルクと相
俟って、直流モータ1,蓄電池7,電源装置8を小型化す
ることができ、給電のための電線を引き回す必要がない
うえ、停電時でも駆動が可能になる。加えて、開口部側
にモータを設けた場合と異なり、プーリやドア駆動用ベ
ルトが要らず、現場での組立作業も容易化できる。な
お、上記電源装置8を、レール32の戸開き側端部にも
設けて、引戸全開時にも蓄電池7を充電するようにして
もよい。
【0022】さらに、制御部5のカウンタ15が、回転
角センサ3からのパルスを計数し、比較器16が、その
計数値を設定値と比較して両者が一致したとき制動を行
なわせ、一旦停止を上記パルスの出力停止で判断してか
ら、直流モータ1を低速駆動するので、引戸35を緩慢
に開側の開口部端31bに当接させることができるう
え、低速開動の開始位置を容易に変更でき、かつ引戸3
5の高精度な位置制御が可能になる。なお、上記実施の
形態では、モータを蓄電池7で給電される直流モータ1
としたが、これを商用電源から電線で直接給電される交
流モータとすることも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の発明は、レール上を走行する戸車にブラケットを介し
て吊り下げられ、ブラケットがばね式巻取機で強制的に
閉動される引戸クローザ装置において、上記ブラケット
に回転角センサをもつモータ、このモータと戸車の車軸
との間で戸開き方向の回転力のみを伝える一方向クラッ
チ、および制御部を搭載し、引戸に開指令入力部を設
け、上記制御部により、開指令入力部からの開指令信号
を受けて、給電により上記モータを戸開き方向に起動さ
せ、起動から所定時間経過後に上記回転角センサからの
パルス出力が停止したとき、所定全開時間の計時を開始
し、この計時が終了し、かつ上記開指令信号が入力され
ないとき、上記モータへの給電を終了させるようにして
いるので、閉動で連結が外れる一方向クラッチにより、
ばね式巻取機の付勢力ひいてはモータの動力を小さくで
き、開動のみに用いるモータにより、電力消費が抑えら
れ、全開保持の係合等を手で外さずともモータへの給電
を適時に終了させるだけで任意時間の全開保持後に閉動
作に自動的に移行することができる。
【0024】請求項2の引戸クローザ装置は、上記モー
タを、直流モータとし、上記ブラケットに、レールの戸
閉まり側端部に設けられた給電装置により充電されて上
記直流モータに給電する蓄電池をさらに搭載しているの
で、上述のモータの小動力化と相俟って、直流モータ,
蓄電池,給電装置を小型化でき、給電線を引き回す必要
がなく、停電時でも駆動ができ、引戸駆動用の部品点数
の減少で、現場組立作業を容易化することができる。
【0025】請求項3の引戸クローザ装置は、上記制御
部のカウンタが、回転角センサからのパルスを計数し、
比較器が、その計数値を設定値と比較して両者が一致し
たとき制動を行なわせ、一旦停止を上記パルスの出力停
止で判断してから、モータを低速駆動するので、引戸を
緩慢に開側の開口部端に当接させることができるうえ、
低速開動の開始位置を容易に変更でき、かつ引戸の高精
度な位置制御が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の引戸クローザ装置の一例を示す全体
図である。
【図2】 上記引戸クローザ装置の概略ブロック図であ
る。
【図3】 上記引戸クローザ装置による引戸の開動作お
よび閉動作制御の流れを示すフローチャートである。
【図4】 従来の引戸クローザ装置を示す全体図であ
る。
【符号の説明】
1…直流モータ、1a…出力軸、2…一方向クラッチ、
3…回転角センサ、4…タッチセンサ、5…制御部、6
…受電ターミナル、7…蓄電池、8…電源装置、9…タ
ーミナル、10…ストッパ、11…ベルト、12…商用
電源、14…コントローラ部、15…カウンタ、16…
比較器、17…タイマ、31…開口部、32…レール、
33a,33b…戸車、34a,34b…ブラケット、35…
引戸、35a…戸先、35b…戸尻、36…ばね式巻取
機、37…ワイヤ、38…ラックバー、39…油圧ブレ
ーキ、39a…歯車。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西門 好隆 大阪府茨木市田中町12番34号 ダイハツデ ィーゼル機器株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部の上縁に沿って設けられたレール
    上を走行する戸車にブラケットを介して吊り下げられた
    引戸を、上記レールの戸閉まり側端部に設けられたばね
    式巻取機により、ワイヤと上記ブラケットを介して全閉
    位置まで移動させる引戸クローザ装置において、 上記ブラケットに搭載されたモータと、 このモータの出力軸と上記戸車の車軸との間に戸開き方
    向への回転力のみを伝えるように設けられた一方向クラ
    ッチと、 上記引戸の開動を指令すべくこの引戸に設けられた開指
    令入力部と、 上記モータの回転角に応じた数のパルスを出力する回転
    角センサと、 上記ブラケットに搭載されるとともに、上記開指令入力
    部からの開指令信号を受けて、給電により上記モータを
    戸開き方向に起動させるとともに、起動から所定時間経
    過後に上記回転角センサからのパルス出力が停止したと
    き、所定全開時間の計時を開始し、この計時が終了し、
    かつ上記開指令入力部からの開指令信号が入力されない
    とき、上記モータへの給電を終了させる制御部を備えた
    ことを特徴とする引戸クローザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の引戸クローザ装置にお
    いて、上記モータは、直流モータであり、上記ブラケッ
    トには、上記レールの戸閉まり側端部に設けられた給電
    装置から供給された電力を蓄えて上記直流モータに供給
    する蓄電池がさらに搭載されたことを特徴とする引戸ク
    ローザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の引戸クローザ
    装置において、上記制御部は、上記回転角センサからの
    パルスを計数するカウンタと、このカウンタの計数値を
    所定値と比較して、両値が一致したとき、上記モータの
    ブレーキに制動指令信号を出力する比較器をさらに備え
    るとともに、上記制動指令信号の出力後に上記パルス出
    力が停止したとき、上記モータに低速指令信号を出力す
    ることを特徴とする引戸クローザ装置。
JP9335788A 1997-12-05 1997-12-05 引戸クローザ装置 Pending JPH11166355A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9045927B1 (en) 2001-07-13 2015-06-02 Steven M. Hoffberg Intelligent door restraint
US10934761B2 (en) 2017-01-23 2021-03-02 Somfy Activites Sa Sliding window for a building, home automation installation comprising such a sliding window and method for controlling the operation of a motorized drive device for such a window

Cited By (4)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9045927B1 (en) 2001-07-13 2015-06-02 Steven M. Hoffberg Intelligent door restraint
US9121217B1 (en) 2001-07-13 2015-09-01 Steven M. Hoffberg Intelligent door restraint
US9995076B1 (en) 2001-07-13 2018-06-12 Steven M. Hoffberg Intelligent door restraint
US10934761B2 (en) 2017-01-23 2021-03-02 Somfy Activites Sa Sliding window for a building, home automation installation comprising such a sliding window and method for controlling the operation of a motorized drive device for such a window

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