JPH11165064A - 除湿空調装置 - Google Patents

除湿空調装置

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JPH11165064A
JPH11165064A JP34997597A JP34997597A JPH11165064A JP H11165064 A JPH11165064 A JP H11165064A JP 34997597 A JP34997597 A JP 34997597A JP 34997597 A JP34997597 A JP 34997597A JP H11165064 A JPH11165064 A JP H11165064A
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JP
Japan
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adsorption
heat
desiccant
air
air conditioner
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JP34997597A
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English (en)
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Kensaku Maeda
健作 前田
Yoshiro Fukasaku
善郎 深作
Shoji Yamanaka
昭司 山中
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省エネルギでかつコンパクトな除湿空調装置
を提供する。 【解決手段】 処理空気の経路Aと、再生空気の経路B
と、冷却空気の経路Cを有し、デシカント103を処理
空気と再生空気が交互に流通するようにした除湿空調装
置において、デシカントとして、潮解性がなく、かつ最
大吸着量の20%以上の水分を吸着する際の微分吸着熱
の最大値が水の凝縮熱の1.1倍以下で、かつデシカン
トの吸着特性を示す吸着等温線が、相対湿度30%から
70%の範囲で、相対湿度90%の時の最大吸着量を分
母とし吸着量を分子として定義する相対吸着量をX、相
対湿度をP、等温線分離因子をRとして、式X=P/
(R+P−R・P)で表わされる関数を用いて、等温線
分離因子R=0.2として得られるX−P曲線と、等温
線分離因子R=2.5として得られるX−P曲線とに囲
まれた範囲内に存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除湿空調装置に係
り、特にデシカントによる水分の吸着処理と加熱源によ
り加熱された再生空気によるデシカントの再生処理を連
続的に行えるようにした除湿空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は、デシカントにより水分を吸着
される処理空気の経路と、加熱源によって加熱されたの
ち前記水分吸着後のデシカントを通過してデシカント中
の水分を脱着して再生する再生空気の経路と、デシカン
トにより水分を吸着された後の処理空気と熱交換して処
理空気を冷却する冷却空気の経路を有し、デシカントを
処理空気と再生空気が交互に流通するようにした除湿空
調装置の従来技術であり、これは、処理空気経路Aと、
再生空気経路Bと、冷却空気経路Cと、デシカントロー
タ103と、冷却熱交換器104と、顕熱交換器121
と、加熱器220と、加湿器105を主な構成機器とし
て、処理空気をデシカントロータ103で除湿し、デシ
カントの水分吸着熱によって温度上昇した処理空気を冷
却熱交換器104で冷却空気と熱交換して冷却したの
ち、加湿器で加湿して空調空間に供給するとともに、再
生空気を外部空間(OA)から取り入れて、第2の顕熱
交換器121でデシカント再生後の再生空気と熱交換し
て温度上昇したのち、加熱器220で加熱源200によ
って加熱して相対湿度を下げて、デシカントロータ12
9を通過させて、デシカントロータ129の水分を脱着
再生し、さらに再生後の再生空気の顕熱分を加熱前の再
生空気と顕熱交換器121で熱交換して回収したのち、
外部(EX)に放出するよう構成していた。
【0003】このような技術は所謂デシカント空調と呼
ばれ、空調空間の湿度を制御できる技術として実用価値
が高いものである。このようなデシカント空調に用いる
デシカントとしては、シリカゲルやゼオライトが用いら
れることが知られており、特に、変成ゼオライトであっ
てブルナウァのタイプ1に分類され、等温分離因子(セ
パレーションファクター)が0.07〜0.5の範囲の
ものが、燃焼ガスで再生空気を加熱するデシカント空調
機に最適であることが知られている。また過去には塩化
リチウムが吸湿物質として用いられることがあったが、
高湿度の環境下では潮解性があって、ロータから脱落し
てしまう欠点があるため次第に使用されなくなってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の技
術においては、燃焼ガスで再生空気を加熱するデシカン
ト空調機ではデシカントの再生温度は101℃(215
゜F)ないし143℃(290゜F)が好適であること
が知られていて、このような再生温度に適当なデシカン
トとしてゼオライトがふさわしく、特に図17に示すよ
うに等温分離因子(セパレーションファクター)が0.
07〜0.5の範囲の吸着等温線で示される吸着特性を
持つことが最適であることが知られている。しかしデシ
カントの再生熱源として、様々な排熱や太陽熱を用いよ
うとする場合、再生温度は65〜75℃にする方が、利
用できる熱源が多いため、実用化しやすいが、このよう
な場合前記ゼオライトは必ずしも最適なものではない。
以下に図17を用いて理由を説明する。
【0005】図17はゼオライトの吸着等温線である。
デシカント空調に再生空気として外気を用いる場合、夏
期においてその絶対湿度は、空調設計に当たる当業者で
は一般に21g/kg程度を想定する。このような空気
を前記101℃まで加熱するとその相対湿度は、約3.
0%になる。一方、吸着される処理空気の相対湿度は、
空調装置のJIS−C9612等に規定された室内条件
から乾球温度27℃、湿球温度19℃が一般的でありそ
の時の相対湿度は約50%である。デシカントはこのよ
うに50%の処理空気と3.0%の処理空気の間を交互
に接触する。再生空気と接触して平衡する時のゼオライ
トの水分含有率は、図17に示すように、式X=P/
(R+P−R・P)で表わされる関数を用いて、等温線
分離因子R=0.1とし、相対湿度が3.0%の場合
は、P=0.030として計算すると、X=0.236
となる。
【0006】一方、室内からの処理空気と接触して平衡
する時のゼオライトの水分含有率は、同様にして、等温
線分離因子R=0.1とし、P=0.5として計算する
と、X=0.910になる。従ってゼオライトを用いて
再生空気を101℃まで加熱する場合、デシカントでは
相対吸着量の差である0.910−0.236=0.6
74に最大吸着量を乗じた値の水分が吸脱着できる。も
し吸着等温線がリニアな(等温分離因子R=1)特性を
持つ、シリカゲルのような素材を用いる場合には、吸脱
着量の差は相対湿度の差と同じく、0.500−0.0
30=0.470となり、最大吸着量の0.470倍に
留まる。
【0007】また吸脱着量の変化量ΔXに対する相対湿
度の変化量ΔPの比を示す微分係数dP/dXが小さい
ほど、水分を吸着しても水蒸気圧が上昇しにくく、吸着
の駆動力が維持され、吸着速度を高くすることができる
ため、相対湿度を横軸に、相対水分含有率を縦軸にして
見た場合、吸着等温線は上に凸な形状が有利である。従
ってこの事例では、ゼオライトの方が有利である。この
ように再生温度が従来例で示された101℃のように高
い場合にはゼオライトを用いることが有利であった。し
かし、同様の吸脱着の差を本発明が目的とするような、
65〜75℃の再生温度で計算すると結果が異なってく
る。
【0008】すなわち、絶対湿度21g/kgの再生空
気を70℃まで加熱するとその相対湿度は、10.6%
になる。従って再生空気と接触して平衡する時のゼオラ
イトの水分含有率は、相対湿度が10.6%の場合は、
P=0.106として計算すると、X=0.532とな
る。一方、室内からの処理空気と接触して平衡する時の
ゼオライトの水分含有率は、前記と同じで、P=0.5
として計算すると、X=0.910になる。従ってゼオ
ライトを用いて再生空気を70℃まで加熱する場合、デ
シカントでは両者の差をとって、0.910−0.53
2=0.378、即ち最大吸着量の0.378倍の水分
が吸脱着できる。
【0009】また、吸着開始点と終了の点を結ぶ曲線は
この区間では曲率が小さく、リニアな直線と大差無く、
吸着速度を高くする効果はリニアな場合と殆ど変わらな
い。もし吸着等温線がリニアな(等温分離因子R=1)
特性を持つ、シリカゲルのような素材を用いる場合に
は、吸脱着量の差は相対湿度の差と同じく、0.5−
0.106=0.394となり、最大吸着量の0.39
4倍の吸脱着ができて、前記ゼオライトの0.378を
上回る。また公知文献(例えば、空調技術者のための除
湿の実用設計、共立出版、昭和55年、4章、図4.
1)に記載されているように、最大吸着量はシリカゲル
の方がゼオライトよりも多いため、従って、65〜75
℃の再生温度のデシカント空調にはゼオライトよりもリ
ニアに近い吸着等温線を持ったシリカゲルのようなデシ
カントの方が有利となる。しかしながら、ゼオライトや
シリカゲルには共通する吸着熱に起因する欠点がある。
以下に理由を説明する。
【0010】図18は、図16に示した機器構成を持っ
たデシカント空調のサイクルを湿り空気線図上に示した
もので、図中実線は吸着熱が大きい場合の過程を示し、
点線は吸着熱が小さい(水の凝縮潜熱に近い)場合の過
程を示し、アルファベット記号K〜Vは吸着熱が大きい
場合の図16中の空気の各状態を示し、L’〜V’は吸
着熱が小さい場合の図16中の空気の各状態を示すもの
である。処理空気および再生空気および冷却空気の状態
変化を図18で説明すると、処理空気(状態K)はデシ
カントロータ103によって水分を吸着され(状態
L)、冷却交換器104で外気(状態Q)を加湿して得
られる冷却空気(状態D)と熱交換して冷却され(状態
M)、加湿器105で加湿されて(状態P)空調空間1
01に戻る。一方再生空気は外気(状態Q)を取り入れ
て、デシカント再生後の再生空気(状態U)と顕熱交換
器121で熱交換して加熱され(状態S)、加熱器22
0において加熱源によって加熱され(状態T)たのち、
デシカントロータ103を再生する。デシカントを再生
した再生空気(状態U)は、前記顕熱交換器121で冷
却熱交換器104を出た再生空気と熱交換して熱回収さ
れ(状態V)たのち、排気として外部に捨てられる。
【0011】このようなサイクルを形成するデシカント
空調においては、吸着熱が大きいほど、性能が低下する
傾向がある。以下に数式を用いて説明する。図18の湿
り空気線図上の水分吸着過程(状態K〜L,L’)は、
吸着熱が水の凝縮熱に等しい場合(状態K〜L’)には
熱バランスから次の式が成り立つ。 ΔX・R=ΔT・Cp 従って、この過程は勾配が∂X/∂T=Cp/R≒Ci
(=一定)の線分で示される(ここでRは水の凝縮潜
熱、Cpは空気の定圧比熱)。
【0012】一方、吸着熱がある場合(状態K〜L)に
は、同様にして勾配が∂X/∂T=Cp/H≒Cs(=
一定)の線分で示される(ここでHは吸着熱)。通常は
吸着熱H>凝縮熱Rであるから、吸着熱がある吸着過程
は吸着熱がない過程に比べて線分の勾配は水平に近づ
く。ここで、図18のデシカントサイクルについて吸着
熱がある場合(凝縮熱より大きい場合)と、ない場合
(凝縮熱と等しい場合)について冷房効果について比較
する。
【0013】処理空気の室内状態(状態K)は乾球温度
Tr、絶対湿度Xrとし、処理空気の除湿量をΔXとす
る。また再生空気には処理空気と同じ流量の外気を用い
(従って再生空気の加湿量もΔXとなる)、入口条件は
乾球温度To、絶対湿度Xoとし、再生温度をTgとす
る。これらの条件は吸着熱がある場合とない場合で同一
として比較する。処理空気の吸着除湿過程では、吸着熱
がない場合には、吸着後の温度Tl’は、 Tl’=Tr+ΔX/Ci (1) ここでΔXは除湿前後の湿度差の絶対値とする。
【0014】この処理空気が冷却空気(温度Td)と熱
交換し、状態M’となる。状態M’の温度は、 Tm’=Tl’−ε(Tl’−Td)=(1−ε)Tl’+Td =(1−ε)(Tr+ΔX/Ci)+Td (2) ここでεは冷却熱交換器104の温度効率を示し、これ
はNTU(熱通過数)の関数(ε=f(NTU))であ
り、この計算例では吸着熱がある場合とない場合で、流
量、伝熱係数、伝熱面積が等しければNTUは等しいか
ら、差異はなく定数として扱える。
【0015】同様にして、吸着熱がある場合には、 Tm=Tl−ε(Tl−Td)=(1−ε)Tl+εTd =(1−ε)(Tr+ΔX/Cs)+εTd (3) この場合状態M、またはM’の乾球温度が低い方が、冷
房効果が大きいことになるので、TmとTm’の差を取
ると、 Tm’−Tm=(1−ε)(1/Ci−1/Cs)ΔX =(1−ε)(Cs−Ci)ΔX/CiCs (4) Cs<Ciであるから、Tm’−Tm<0従って、T
m’<Tmとなり吸着熱が少ない方が、温度が下がり冷
房効果が大きくなる。すなわち図18において、ΔQ’
>ΔQとなり、吸着熱が大きいほうが、冷房効果が小さ
くなる。
【0016】次に再生空気の所要加熱量について、吸着
熱がある場合(凝縮熱より大きい場合)と、ない場合
(凝縮熱と等しい場合)を比較する。前記と同じく図1
8において、吸着熱がない場合には、状態U’は再生温
度をTgとして、 Tu’=Tg−ΔX/Ci (5) 状態S’は、外気温度をToとして、 Ts’=To+ε(Tu’−To)=(1−ε)To+εTu’ =(1−ε)To+ε(Tg−ΔX/Ci) (6) ここで、ε’は顕熱交換器121の温度効率を示し、前
記と同様に定数として扱える。
【0017】同様にして吸着熱が大きい場合の状態U
は、 Ts=To+ε(Tu’−To)=(1−ε)To+εTu’ =(1−ε)To+ε(Tg−ΔX/Cs) (7) この場合状態S’またはSの乾球温度が高い方が、再生
加熱量が少ないことになるので、 Ts’とTs の差を
取ると、 Ts’−Ts=ε(Ci−Cs)ΔX/CiCs (8) Ci>Csであるから、(8)式は正となる。従って、S
点の温度は吸着熱が小さいほど高くなるから、再生空気
の加熱量は少なくて済む。すなわち図18において、Δ
G’<ΔGである。従って、吸着熱が大きいほど再生空
気の加熱に要する熱量が多くなる。
【0018】このように、デシカントの吸着熱は小さい
ほど、冷房効果が大きくなり、かつ再生空気の加熱量が
少なくて済むため、出来る限り吸着熱が少ないデシカン
トを用いることが望ましいが、公知のデシカントである
ゼオライトやシリカゲルは下記の公知例1〜5に示すよ
うに、水の凝縮熱に比べて大きいことが報告されてい
る。 (公知例1)特開平6−277440の図17に変成ゼ
オライトの微分吸着熱が水の凝縮熱の1.28倍で、デ
シカント空調の実用範囲(吸着量0.06〜0.2g/
g)では、ほぼ一定であることが記載されている。
【0019】(公知例2)文献(空調技術者のための除
湿の実用設計、共立出版、昭和55年)の4章172頁
にゼオライトが水の凝縮熱の2倍であることが記載され
ている。 (公知例3)文献(空気調和衛生工学57巻7号61
頁)にシリカゲルが800kcal/kgの吸着熱を有
することが記載されている。
【0020】(公知例4)文献(空調技術者のための除
湿の実用設計、共立出版、昭和55年)の4章172頁
にシリカゲルが水の凝縮熱の1.3倍であることが記載
されている。 (公知例5)文献(英国、Heat Recovery Systems 、Vo
l.6、No.2 、pp151−167、1986年、Fi
g.5)にシリカゲルの微分吸着熱の最大値が水の凝縮
熱の1.33倍、最小値が凝縮熱の1.12倍であるこ
とが記載されている。そのため、ゼオライトやシリカゲ
ルは、吸着熱が少ないデシカントと比べて、冷房効果が
少なくなり、また再生空気の加熱量が多くなる欠点があ
った。
【0021】一方、吸着熱が比較的少ないデシカントと
しては、繊維質素材に含浸させた塩化リチウムを用いる
方法があり、この吸着熱は下記の公知例6で吸着熱が少
ないことが報告されている。 (公知例6)文献(空気調和衛生工学便覧(昭和42
年)、空気調和衛生工学会、15章、図15,18の濃
度エンタルピ線図) しかしながら、前述の通り、塩化リチウムは、高い湿度
下で潮解性があるため、使用条件に制約があり、デシカ
ント空調には使用できない。
【0022】また、吸着熱が比較的少ない別のデシカン
トとしては、活性炭を用いる方法もあるが、活性炭とく
に木質系活性炭は図19に示す下記の公知例7に記載さ
れている吸着等温線が示すように、40〜50%の相対
湿度領域から急激に水分含有率が上昇する特性があり、
そのため、デシカント空調の使用条件では水分の吸脱着
量が少なく、また吸脱着量の変化量ΔXに対する相対湿
度の変化量ΔPの比を示す微分係数dP/dXが大き
く、かつ下に凸なため、吸着速度が遅くなる欠点があっ
た。 (公知例7)文献(化学工学論文集、第15巻、第1
号、1989年、pp38−43、Fig.4) このように、従来の技術では、吸着特性に優れたデシカ
ントは吸着熱が大きいため熱エネルギ消費が多くなる欠
点があり、吸着熱が少ないデシカントは吸着特性がデシ
カント空調の使用条件に合わない欠点があり、特に、微
分吸着熱の最大値が水の凝縮熱の1.1倍以下で、吸着
等温線で示される吸着特性が65〜75℃の再生温度に
適当な特性を有するデシカントを用いることがなされて
いなかった。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述した点に
鑑みてなされたもので、潮解性がなく、かつ微分吸着熱
の最大値が水の凝縮熱の1.1倍以下で、かつ吸着等温
線で示される吸着特性が65〜75℃の再生温度に適当
な特性を有するデシカントを用いて、空調装置を構成す
ることにより、省エネルギでかつコンパクトな除湿空調
装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、デシカントにより水分を
吸着される処理空気の経路と、加熱源によって加熱され
たのち前記水分吸着後のデシカントを通過してデシカン
ト中の水分を脱着して再生する再生空気の経路と、デシ
カントにより水分を吸着された後の処理空気と熱交換し
て処理空気を冷却する冷却空気の経路を有し、デシカン
トを処理空気と再生空気が交互に流通するようにした除
湿空調装置において、デシカントとして、潮解性がな
く、かつ最大吸着量の20%以上の水分を吸着する際の
微分吸着熱の最大値が水の凝縮熱の1.1倍以下で、か
つデシカントの吸着特性を示す吸着等温線が、相対湿度
30%から70%の範囲で、相対湿度90%の時の最大
吸着量を分母とし吸着量を分子として定義する相対吸着
量をX、相対湿度をP、等温線分離因子をRとして、式
X=P/(R+P−R・P)で表わされる関数を用い
て、等温線分離因子R=0.2として得られるX−P曲
線と、等温線分離因子R=2.5として得られるX−P
曲線とに囲まれた範囲内に存在するデシカントを用いた
ことを特徴とする除湿空調装置である。
【0025】このように、潮解性がなく、かつ吸着熱が
従来のデシカントよりも少なく、かつ65〜75℃の再
生温度に適当な特性を有するデシカントを用いて、空調
装置を構成することにより、省エネルギでかつコンパク
トな除湿空調装置を提供することができる。
【0026】請求項2に記載の発明は、デシカントにア
ルミナ架橋粘土多孔体を用いたことを特徴とする請求項
1に記載の除湿空調装置である。このように、デシカン
トにアルミナ架橋粘土多孔体を用いることによって、潮
解性がなく、かつ吸着熱が従来のデシカントよりも少な
く、かつ65〜75℃の再生温度に適当な特性を有する
デシカントが得られ、省エネルギでかつコンパクトな除
湿空調装置を提供することができる。
【0027】請求項3に記載の発明は、アルミナ架橋粘
土多孔体は層状ケイ酸塩層間の交換性陽イオンをアルミ
ニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換し、これを加
熱脱水したものであることを特徴とする請求項2に記載
の除湿空調装置である。このように、層状ケイ酸塩層間
の交換性陽イオンをアルミニウムを含む多核金属水酸化
イオンで交換し、これを加熱脱水してアルミナ架橋粘土
多孔体を製造し、デシカントに用いることによって、潮
解性がなく、かつ吸着熱が従来のデシカントよりも少な
く、かつ65〜75℃の再生温度に適当な特性を有する
デシカントが得られ、省エネルギでかつコンパクトな除
湿空調装置を提供することができる。
【0028】請求項4に記載の発明は、層状ケイ酸塩が
天然あるいは合成スメクタイトであることを特徴とする
請求項3に記載の除湿空調装置である。このように、層
状ケイ酸塩として交換性陽イオンを有するモンモリロナ
イト等の天然あるいは合成スメクタイトを用いて層状ケ
イ酸塩層間の交換性陽イオンをアルミニウムを含む多核
金属水酸化イオンで交換し、これを加熱脱水してアルミ
ナ架橋粘土多孔体を製造し、デシカントに用いることに
よって、潮解性がなく、かつ吸着熱が従来のデシカント
よりも少なく、かつ65〜75℃の再生温度に適当な特
性を有するデシカントが得られ、省エネルギでかつコン
パクトな除湿空調装置を提供することができる。
【0029】請求項5に記載の発明は、デシカントに構
造状活性炭を用いたことを特徴とする請求項1に記載の
除湿空調装置である。このように、デシカントに構造状
活性炭を用いることによって、潮解性がなく、かつ吸着
熱が従来のデシカントよりも少なく、かつ65〜75℃
の再生温度に適当な特性を有するデシカントが得られ、
省エネルギでかつコンパクトな除湿空調装置を提供する
ことができる。
【0030】請求項6に記載の発明は、構造状活性炭は
ポリビニルホルマールを炭化処理し、850℃以下の温
度で賦活して得られるものであることを特徴とする請求
項5に記載の除湿空調装置である。このように、ポリビ
ニルホルマールを炭化処理し、850℃以下の温度で賦
活して構造状活性炭を製造し、デシカントに用いること
によって、潮解性がなく、かつ吸着熱が従来のデシカン
トよりも少なく、かつ65〜75℃の再生温度に適当な
特性を有するデシカントが得られ、省エネルギでかつコ
ンパクトな除湿空調装置を提供することができる。
【0031】請求項7に記載の発明は、デシカントに多
孔質リン酸アルミニウム(モレキュラシーブ)を用いた
ことを特徴とする請求項1に記載の除湿空調装置であ
る。このように、デシカントに多孔質リン酸アルミニウ
ム(モレキュラシーブ)を用いることによって、潮解性
がなく、かつ吸着熱が従来のデシカントよりも少なく、
かつ65〜75℃の再生温度に適当な特性を有するデシ
カントが得られ、省エネルギでかつコンパクトな除湿空
調装置を提供することができる。
【0032】請求項8に記載の発明は、多孔質リン酸ア
ルミニウム(モレキュラシーブ)はアルミナ水和物(例
えば、水酸化アルミニウム、ベーマイト、擬ベーマイト
など)とリン酸とを熱解離性テンプレート剤(例えばト
リプロピルアミンのような有機塩基)を用いて反応させ
て得られる物質であることを特徴とする請求項7に記載
の除湿空調装置である。このように、多孔質リン酸アル
ミニウム(モレキュラシーブ)はアルミナ水和物とリン
酸とを熱解離性テンプレート剤を用いて反応させて得ら
れる物質をデシカントに用いることによって、潮解性が
なく、かつ吸着熱が従来のデシカントよりも少なく、か
つ65〜75℃の再生温度に適当な特性を有するデシカ
ントが得られ、省エネルギでかつコンパクトな除湿空調
装置を提供することができる。
【0033】請求項9に記載の発明は、再生空気を75
℃以下に加熱してデシカントを再生することを特徴とす
る請求項1乃至8のいずれかに記載の除湿空調装置であ
る。このように、デシカントの吸着特性に合わせた再生
温度でデシカントを再生することと、比較的低い駆動熱
源を利用することによって、省エネルギな除湿空調装置
を提供することができる。
【0034】請求項10に記載の発明は、水分吸着後か
つ冷却空気と熱交換した後の処理空気をヒートポンプの
低熱源で冷却し、かつデシカント再生前の再生空気をヒ
ートポンプの高熱源で加熱することを特徴とする請求項
9に記載の除湿空調装置である。このように、水分吸着
後の処理空気から熱を取ってその熱を再生空気の再生に
用いることによって、ヒートポンプの駆動エネルギの多
重効用化が可能になり、省エネルギな除湿空調装置を提
供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る除湿空調装置
の実施例を説明する。本発明の第1の実施例は、層状ケ
イ酸塩として交換性陽イオンにナトリウム基を持つモン
モリロナイト等の天然あるいは合成スメクタイトを用い
て層状ケイ酸塩層間の交換性陽イオンをアルミニウムを
含む多核金属水酸化イオンで交換し、これを加熱脱水し
てアルミナ架橋粘土多孔体にしたものを、デシカントと
して用いる除湿空調装置である。この種のアルミナ架橋
粘土多孔体の吸湿特性および製造方法は、下記の公知例
8の文献に、また製造方法は別の公知例9の文献にも紹
介されている。 (公知例8)文献(米国、Journal of Colloid and Int
erface Science、Vol.134、No.1 、January(19
90)、pp51−58) (公知例9)文献(表面、Vol.29、No.5、199
1年、pp387−398、5.2項)
【0036】図1は、公知例8の文献にFig.10と
して記載された、アルミナ架橋粘土多孔体(Alumina Pi
llared Clay)の吸着熱を示す図であって、横軸は吸着
量、縦軸は吸着熱を示している。図2は、図1の関係を
用いて吸着熱を水の凝縮熱に対する比として示したもの
で横軸は吸着量、縦軸は吸着熱の水の凝縮熱に対する比
を示している。図2からこの素材の吸着熱は微分吸着熱
の最大でも水の凝縮熱の1.08倍であって、平均する
と、水の凝縮熱にほぼ等しい特性を有することが判る。
【0037】このように小さな吸着熱を有するデシカン
トを図16に示したデシカント空調装置に用いた場合の
効果について、以下に説明する。図18の湿り空気線図
上の水分吸着過程(状態K〜L,L’)は、吸着熱が水
の凝縮熱に等しい場合(状態K〜L’)には熱バランス
から次の式が成り立つ。 ΔX・R=ΔT・Cp 従って、この過程は勾配が∂X/∂T=Cp/R≒Ci
(=0.24/580=0.414×10-3=一定)の
線分で示される(ここでRは水の凝縮潜熱、Cpは空気
の定圧比熱)。
【0038】一方、吸着熱がある場合(状態K〜L)に
は、同様にして勾配が∂X/∂T=Cp/H≒Cs(=
一定)の線分で示される(ここでHは吸着熱)。ちなみ
に公知例1の特開平6−277440の図17に変成ゼ
オライト(吸着熱が水の凝縮熱の1.28倍)を用いる
場合には、 X/∂T=Cp/H≒Cs=0.24/580/1.28 =0.323×10-3 となる。
【0039】ここで、冷房効果について比較する。処理
空気の室内状態(状態K)は乾球温度Tr、絶対湿度X
rとし、処理空気の除湿量をΔXとする。また再生空気
には処理空気と同じ流量の外気を用い、入口条件は乾球
温度To、絶対湿度Xoとし、再生温度をTgとする。
これらの条件は吸着熱がある場合とない場合で同一とし
て比較する。
【0040】処理空気の吸着除湿過程では、吸着熱がな
い場合には、吸着後の温度Tl’は、 Tl’=Tr+ΔX/Ci (1) ここでΔXは除湿前後の湿度差の絶対値である。70℃
で再生する場合は前述の通り、デシカントは相対湿度1
0%まで吸着できるから、室内空気条件をJIS−C9
612等に規定された乾球温度27℃、湿球温度19℃
(相対湿度48%、絶対湿度10.7g/kg)とする
と、該状態を通る等エンタルピ線が相対湿度10%と交
わる点を求めると到達する絶対湿度は、約5g/kgと
なる。従って除湿される水分量ΔXは5.7g/kgと
なる。従って、 Tl’=27+0.0057/0.000414=4
0.77℃ となる。
【0041】この処理空気が外気を加湿して得られる冷
却空気(状態d)と熱交換し、状態M’となる。状態
M’の温度は、 Tm’=Tl’−ε(Tl’−Td)=(1−ε)Tl’+εTd =(1−ε)(Tr+ΔX/Ci)+εTd (2) ここでεは冷却交換器104の温度効率を示す。この場
合、外気温度を30℃、湿度を70%とすると、冷却空
気の温度Tdは26℃となり、冷却熱交換器104の温
度効率を80%とすると、 Tm’=(1−0.80)40.77+0.8×26=
28.95℃ となる。
【0042】冷却前の点L’は、室内と同じエンタルピ
線上の点であるから、すなわち、冷房効果としてΔQ’
=(Tl’−Tm’)/Cpが得られたことになる。す
なわち、 ΔQ’=(40.77−28.95)× 0.24 =2.837kcal/kg の冷房効果が得られる。
【0043】一方、吸着熱がある場合には、 Tm=Tl−ε(Tl−Td)=(1−ε)Tl+εTd =(1−ε)(Tr+ΔX/Cs)+εTd (3) この場合状態M、と前記M’で、TmとTm’の差を取
ると、 Tm’−Tm=(1−ε)(1/Ci−1/Cs)ΔX =(1−ε)(Cs−Ci)ΔX/CiCs (4) 従って、 Tm’−Tm=(1−0.80)(0.323×10-3−0.414 ×10-3)5.7×10-3/0.414×10-3 /0.323×10-3 =−0.776 ℃ 従って、冷房効果は、ゼオライトのような吸着熱がある
場合には、0.776×0.24=0.186kcal
/kgだけ小さくなる。即ち、吸着熱が水の凝縮熱に等
しい場合に比べて約6.6%減少する。換言すると、本
発明によれば、ゼオライトを使用する場合よりも冷房効
果が7%増加する。
【0044】次に再生空気の所要加熱量について、ゼオ
ライトのような吸着熱がある場合(凝縮熱より大きい場
合)と、ない場合(凝縮熱と等しい場合)を比較する。
前記と同じく図18において、吸着熱がない場合には、
状態U’は、 Tu’=Tg−ΔX/Ci=70−0.0057/0.000414 =56.23℃ (5) 状態S’は、 Ts’=To+ε(Tu’−To)=(1−ε)To+εTu’ =(1−ε)To+ε(Tg−ΔX/Ci) (6) =0.2×30+0.8(70−0.0057/0.000414) =50.99℃ ここで、εは顕熱交換器121の温度効率である。従っ
て、再生空気の加熱量ΔG’は、 ΔG’=(Tg−Ts’)×Cp=(70−50.99)×0.24 =4.562kcal/kg
【0045】同様にして吸着熱が大きい場合の状態U
は、 Ts=(1−ε)To+ε(Tg−ΔX/Cs) (7) この場合状態S’、またはSの乾球温度が高い方が、再
生加熱量が少ないことになるので、 Ts’とTs の差
を取ると、 Ts’−Ts=ε(Ci−Cs)ΔX/CiCs (8) =0.8×(0.000414−0.000323) ×0.0057/0.000323/0.000414 =3.10℃ 従って、吸着熱が大きい場合の加熱量は、3.10×
0.24=0.745kcal/kg だけ多くなる。
即ち、吸着熱が水の凝縮熱に等しい場合に比べて約16
%増加する。換言すると、本発明によれば、ゼオライト
を使用する場合よりも必要な加熱量が14%減少する。
【0046】両者をエネルギ効率で比較すると、更に差
が大きくなる。本発明によれば動作係数は、 COP’=ΔQ’/ΔG’=2.837/4.562=
0.6219 一方、吸着熱が大きいゼオライトを使用する従来の場合
は、 COP=ΔQ/ΔG=(2.837−0.186)/
(4.562+0.745)=0.4995 従って、本発明によれば、ゼオライトを用いる従来例に
比べて、動作係数は24.5%向上する。
【0047】一方、本実施例に用いた、アルミナ架橋粘
土多孔体の吸湿特性は、公知例8に紹介されており、デ
シカント空調に最適なものである。以下に図を用いて説
明する。図3は、公知例8に記載されている、層状ケイ
酸塩(モンモリロナイト)層間の交換性陽イオンをアル
ミニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換し、これを
200℃で加熱脱水した素材の吸着等温線であり、横軸
は相対湿度、縦軸は各デシカントの湿度90%の時の吸
着量を分母とし吸着量を分子として定義する相対吸着量
(相対水分含有率)を示している。この図から、70℃
に加熱された相対湿度10%の再生空気と平衡する相対
水分含有率は、0.23であり、相対湿度50%の処理
空気と平衡する相対水分含有率は、0.66であること
が判り、吸脱着の差は0.43であって、従来例のゼオ
ライトをもちいた場合の前記0.378を上回る。ま
た、両方の点を結ぶ曲線は上に凸であって、前記の通
り、吸脱着量の変化量ΔXに対する相対湿度の変化量Δ
Pの比を示す微分係数dP/dXが小さく、水分を吸着
しても水蒸気圧が上昇しにくいため、吸着の駆動力が維
持され、吸着速度を高くすることができて有利である。
【0048】また、水分を吸着する際発生する吸着熱
は、水分含有率が極端に小さい場合、極めて大きくなる
ことが一般的であるが、本発明の用途においては、その
ような極端に含水率が少ない領域では使用せず、従って
最大吸着量の20%以上すなわち相対水分含有率で0.
20以上の領域で吸着熱が低ければ、本発明の効果を発
揮できる。
【0049】図4は、公知例8に記載されている、層状
ケイ酸塩(モンモリロナイト)層間の交換性陽イオンを
アルミニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換し、こ
れを300℃で加熱脱水した素材の吸着等温線であり、
横軸は相対湿度、縦軸は各デシカントの湿度90%の時
の吸着量を分母とし吸着量を分子として定義する相対吸
着量(相対水分含有率)を示している。この図から、7
0℃に加熱された相対湿度10%の再生空気と平衡する
相対水分含有率は、0.27であり、相対湿度50%の
処理空気と平衡する相対水分含有率は、0.73である
ことが判り、吸脱着の差は0.46であって、従来例の
ゼオライトをもちいた場合の前記0.378を上回る。
また、両方の点を結ぶ曲線は上に凸であって、前記の通
り、吸脱着量の変化量ΔXに対する相対湿度の変化量Δ
Pの比を示す微分係数dP/dXが小さく、水分を吸着
しても水蒸気圧が上昇しにくいため、吸着の駆動力が維
持され、吸着速度を高くすることができて有利である。
【0050】図5は、公知例8に記載されている、層状
ケイ酸塩(モンモリロナイト)層間の交換性陽イオンを
アルミニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換し、こ
れを400℃で加熱脱水した素材の吸着等温線であり、
横軸は相対湿度、縦軸は各デシカントの湿度90%の時
の吸着量を分母とし吸着量を分子として定義する相対吸
着量(相対水分含有率)を示している。この図から、7
0℃に加熱された相対湿度10%の再生空気と平衡する
相対水分含有率は、0.18であり、相対湿度50%の
処理空気と平衡する相対水分含有率は、0.78である
ことが判り、吸脱着の差は0.60であって、従来例の
ゼオライトをもちいた場合の前記0.378を上回る。
また、両方の点を結ぶ曲線は上に凸であって、前記の通
り、吸脱着量の変化量ΔXに対する相対湿度の変化量Δ
Pの比を示す微分係数dP/dXが小さく、水分を吸着
しても水蒸気圧が上昇しにくいため、吸着の駆動力が維
持され、吸着速度を高くすることができて有利である。
【0051】図6は、公知例8に記載されている、層状
ケイ酸塩(モンモリロナイト)層間の交換性陽イオンを
アルミニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換し、こ
れを600℃で加熱脱水した素材の吸着等温線であり、
横軸は相対湿度、縦軸は各デシカントの湿度90%の時
の吸着量を分母とし吸着量を分子として定義する相対吸
着量(相対水分含有率)を示している。この図から、7
0℃に加熱された相対湿度10%の再生空気と平衡する
相対水分含有率は、0.19であり、相対湿度50%の
処理空気と平衡する相対水分含有率は、0.73である
ことが判り、吸脱着の差は0.54であって、従来例の
ゼオライトをもちいた場合の前記0.378を上回る。
また、両方の点を結ぶ曲線はほぼ上に凸であって、前記
の通り、吸脱着量の変化量ΔXに対する相対湿度の変化
量ΔPの比を示す微分係数dP/dXが小さく、水分を
吸着しても水蒸気圧が上昇しにくいため、吸着の駆動力
が維持され、吸着速度を高くすることができて有利であ
る。
【0052】図7は、公知例8に記載されている、層状
ケイ酸塩(モンモリロナイト)層間の交換性陽イオンを
アルミニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換し、こ
れを300℃で加熱脱水した素材の吸着等温線を脱着時
に測定したデータであり、横軸は相対湿度、縦軸は各デ
シカントの湿度90%の時の吸着量を分母とし吸着量を
分子として定義する相対吸着量(相対水分含有率)を示
している。この図から、70℃に加熱された相対湿度1
0%の再生空気と平衡する相対水分含有率は、0.25
であり、相対湿度50%の処理空気と平衡する相対水分
含有率は、0.82であることが判り、吸脱着の差は
0.57であって、従来例のゼオライトをもちいた場合
の前記0.378を上回る。また、両方の点を結ぶ曲線
は上に凸であって、前記の通り、吸脱着量の変化量ΔX
に対する相対湿度の変化量ΔPの比を示す微分係数dP
/dXが小さく、水分を吸着しても水蒸気圧が上昇しに
くいため、吸着の駆動力が維持され、吸着速度を高くす
ることができて有利である。
【0053】前記図3〜図7に示したように、本実施例
のデシカントは、加熱脱水の処理温度によらず、吸脱着
の差が大きくとれ、しかも吸着速度を高く維持できる特
性を有しているから、デシカント空調においては、少な
いデシカントで多くの水分処理ができるため、コンパク
トなデシカントロータで済み、従って、空調装置をコン
パクトにできる。
【0054】このように、第1の実施例である、層状ケ
イ酸塩として交換性陽イオンにナトリウム基を持つモン
モリロナイトを用いて層状ケイ酸塩層間の交換性陽イオ
ンをアルミニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換
し、これを加熱脱水してアルミナ架橋粘土多孔体にした
ものを、デシカントとして用いることによって、従来例
に比べて、冷房効果が大きく、省エネルギに優れ、コン
パクトな空調装置を提供することができる。
【0055】なお、本実施例では、層状ケイ酸塩とし
て、モンモリロナイトを用いて、層間の交換性陽イオン
をアルミニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換し、
これを加熱脱水したアルミナ架橋粘土多孔体をデシカン
トとして用いる事例として示したが、層状ケイ酸塩とし
てはモンモリロナイトに限らず、類似の膨潤性の2:1
型層状構造を有する粘土鉱物として、ヘクトライト、バ
イデライト、サポナイトなどの天然あるいは合成スメク
タイトを用いて層状ケイ酸塩層間の交換性陽イオンをア
ルミニウムを含む多核金属水酸化イオンで交換し、これ
を加熱脱水してアルミナ架橋粘土多孔体にしたものをデ
シカントとして用いても差し支えない。
【0056】本発明の第2の実施例は、ポリビニルホル
マールを炭化処理し、850℃以下の温度で賦活して得
られる構造状活性炭(SAC)を、デシカントとして用
いる除湿空調装置である。この種の構造状活性炭の吸湿
特性および製造方法は、下記の公知例10の文献に、ま
た製造方法は別の公知例11の文献にも紹介されてい
る。 (公知例10)文献(化学工学論文集、第15巻、第1
号、1989年、pp38−43) (公知例11)文献(化学工学論文集、第10巻、第5
号、1984年、pp574−579)
【0057】公知例10の文献の40頁に、この素材の
吸着熱は、平均すると水の凝縮熱のほぼ1.02倍であ
ることが記載されている。従って、前記第1の実施例と
同様にして、水分吸着過程の過程は勾配は ∂X/∂T≒Ci=0.24/580/1.02=0.
406×10-3 となる。一方、公知例1の特開平6−277440の図
17に変成ゼオライト(吸着熱が水の凝縮熱の1.28
倍)を用いる場合には、前記第1の実施例と同様 X/∂T=Cp/H≒Cs =0.24/580/1.28=0.323×10-3 となる。
【0058】ここで、冷房効果について比較する。前記
第1の実施例と同様の条件で計算し、除湿される水分量
ΔXは5.7g/kgとする。従って、 Tl’=27+0.0057/0.000406=4
1.04℃ となる。この処理空気が状態Dの冷却空気と熱交換し、
状態M’となる。状態M’の温度は、式 (2)から、 Tm’=(1−0.80)41.04+0.8×26=
29.01℃ となる。
【0059】冷房効果の算出にあたっては、この実施例
では若干の吸着熱があるため、状態L’は、室内空気と
同一のエンタルピ線上にないから、前記第1の実施例の
状態L’の温度を使用して計算する、すなわち、 ΔQ’=(40.77−29.01)×0.24 =2.822kcal/kg の冷房効果が得られる。
【0060】一方、吸着熱が大きいゼオライトの場合に
は、第1の実施例を参照して、 ΔQ=2.837−0.186=2.651kcal/
kg の冷房効果が得られる。従って、冷房効果は、吸着熱が
水の凝縮熱の1.02倍ある場合に比べて約6.1%減
少する。換言すると、本発明によれば、ゼオライトを使
用する場合よりも冷房効果が6.5%増加する。
【0061】次に再生空気の所要加熱量について、吸着
熱が大きいゼオライトの場合(凝縮熱の1.28倍の場
合)と、小さい本実施例の場合(凝縮熱の1.02倍で
ある場合)を比較する。前記と同じく図18において、
吸着熱が小さい場合には、状態U’は、前記(5)式か
ら、 Tu’=Tg−ΔX/Ci=70−0.0057/0.000406 =55.96℃ 状態S’は、(6)式から、 Ts’=(1−ε)To+ε(Tg−ΔX/Ci) =0.2×30+0.8(70−0.0057/0.000406) =50.77℃ 従って、再生空気の加熱量ΔG’は、 ΔG’=(Tg−Ts’)×Cp=(70−50.77)×0.24 =4.616kcal/kg
【0062】同様にして吸着熱が大きい場合の加熱量Δ
Gは、第1の実施例を参照して、 ΔG=4.562+0.745=5.307kcal/
kg であるから、 従って、吸着熱が水の凝縮熱の1.28
倍あるゼオライトの場合の加熱量は、吸着熱が水の凝縮
熱の1.02倍の本実施例に比べて約15%増加する。
換言すると、本発明によれば、ゼオライトを使用する場
合よりも必要な加熱量が13%減少する。両者をエネル
ギ効率で比較すると、更に差が大きくなる。本発明によ
れば動作係数は、 COP’=ΔQ’/ΔG’=2.822/4.616=
0.6114
【0063】一方、吸着熱が大きいゼオライトを使用す
る従来の場合は、第1の実施例を参照して、 COP=ΔQ/ΔG=2.651/5.307=0.4
995 従って、本発明によれば、ゼオライトを用いる従来例よ
りも動作係数は22.4%向上する。
【0064】一方、本実施例に用いた、構造状活性炭
(SAC)の吸湿特性は、公知例10に紹介されてお
り、デシカント空調に最適なものである。以下に図を用
いて説明する。図8は、公知例10に記載されている、
構造状活性炭(SAC)を800℃で1.5時間低賦活
(Activation)して得られた素材の吸着等温線であり、
横軸は相対湿度、縦軸は各デシカントの湿度90%の時
の吸着量を分母とし吸着量を分子として定義する相対吸
着量(相対水分含有率)を示している。また白丸は脱着
特性を黒丸は吸着特性を表わす。この図から、70℃に
加熱された相対湿度10%の再生空気と平衡する相対水
分含有率は、0.04であり、相対湿度50%の処理空
気と平衡する相対水分含有率は、0.70〜0.75で
あることが判り、吸脱着の差は0.66〜0.71であ
って、従来例のゼオライトを用いた場合の前記0.37
8を大きく上回り有利である。さらに本材料の最大吸着
量は40%と多く、公知例12に記載されているゼオラ
イト(4A)の最大吸着量(23%)に比較して1.7
倍多いため、一層有利である。また、両方の点を結ぶ曲
線は緩やかなS字形であるが、ほぼリニアな特性として
近似できるため、シリカゲルと同様な吸着駆動力が得ら
れ、従来の木質系活性炭よりも大幅に性能が向上する。 (公知例12)文献(空調技術者のための除湿の実用設
計、共立出版、昭和55年)の4章152頁図4.1b
にゼオライト4Aの最大水分吸着量が23%であること
が記載されている。
【0065】図9は、公知例10に記載されている、構
造状活性炭(SAC)を850℃で1時間低賦活(Acti
vation)して得られた素材の吸着等温線であり、横軸は
相対湿度、縦軸は各デシカントの湿度90%の時の吸着
量を分母とし吸着量を分子として定義する相対吸着量
(相対水分含有率)を示している。また白丸は脱着特性
を黒丸は吸着特性を表わす。この図から、70℃に加熱
された相対湿度10%の再生空気と平衡する相対水分含
有率は、0.03であり、相対湿度50%の処理空気と
平衡する相対水分含有率は、0.77〜0.79である
ことが判り、吸脱着の差は0.74〜0.76であっ
て、従来例のゼオライトを用いた場合の前記0.378
を大きく上回り有利である。さらに本材料の最大吸着量
は30%と多く、公知例12に記載されているゼオライ
ト(4A)の最大吸着量(23%)に比較して1.7倍
多いため、一層有利である。また、両方の点を結ぶ曲線
は緩やかなS字形であるが、ほぼリニアな特性として近
似できるため、シリカゲルと同様な吸着駆動力が得ら
れ、従来の木質系活性炭よりも大幅に性能が向上する。
【0066】図10は、公知例10に記載されている、
構造状活性炭(SAC)を賦活(Activation)する前の
素材の吸着等温線であり、横軸は相対湿度、縦軸は各デ
シカントの湿度90%の時の吸着量を分母とし吸着量を
分子として定義する相対吸着量(相対水分含有率)を示
している。この図から、70℃に加熱された相対湿度1
0%の再生空気と平衡する水分含有率は、0.03であ
り、相対湿度50%の処理空気と平衡する相対水分含有
率は、0.70であることが判り、吸脱着の差は0.6
7であって、従来例のゼオライトを用いた場合の前記
0.378を大きく上回り有利である。さらに本材料の
最大吸着量は20%であるが、公知例12に記載されて
いるゼオライト(4A)の最大吸着量(23%)に比較
して大差ないため、賦活(Activation)する前の素材で
も有利性は保たれる。
【0067】前記図8〜図10に示したように、本実施
例のデシカントは、850℃以下の賦活(Activation)
温度であれば、賦活する温度によらず、吸脱着の差が大
きくとれ、しかも吸着速度を高く維持できる特性を有し
ているから、デシカント空調においては、少ないデシカ
ントで多くの水分処理ができるため、コンパクトなデシ
カントロータで済み、従って、空調装置をコンパクトに
できる。このように、第2の実施例である、ポリビニル
ホルマールを炭化処理し、850℃以下の温度で賦活し
て得られる構造状活性炭(SAC)を、デシカントとし
て用いることによって、従来例に比べて、冷房効果が大
きく、省エネルギに優れ、コンパクトな空調装置を提供
することができる。
【0068】本発明の第3の実施例は、デシカントとし
て下記公知例13に記載されているように、アルミナ水
和物(例えば、水酸化アルミニウム、ベーマイト、擬ベ
ーマイトなど)とリン酸とを熱解離性の有機テンプレー
ト剤(例えばトリプロピルアミンのような有機塩基)を
用いて反応させて得られる多孔質リン酸アルミニウム
(モレキュラシーブ、例えば、ユニオンカーバイト社お
よび学会における通称AlPO4 −5)を用いる除湿空
調装置である。発明者らは、この多孔質リン酸アルミニ
ウム(モレキュラシーブ、通称AlPO4 −5)を合成
し、その吸着熱と吸着特性を測定し、下記の結果を得
た。 (公知例13)文献(Journal of American Chemical S
ociety. Vol.104、pp1146−1147、198
2年)に題名「Aluminophosphate Molecular Sieves:A
New Class of Microporous Crystalline Inorganic So
lid」として、この種の多孔質リン酸アルミニウム(モ
レキュラシーブ)の呼称分類が記載されている。
【0069】図11は、測定された、多孔質リン酸アル
ミニウム(モレキュラシーブ)の吸着熱を示す図であっ
て、横軸は吸着量、縦軸は吸着熱を示している。図12
は、図11の関係を用いて最大吸着量の20%以上の水
分を吸着する際の吸着熱を水の凝縮熱に対する比として
示したもので横軸は吸着量、縦軸は吸着熱の水の凝縮熱
に対する比を示している。図12からこの素材の吸着熱
は微分吸着熱が水の凝縮熱の0.97〜1.08倍であ
り、平均すると水の凝縮熱のほぼ1.05倍であること
が判る。従って、前記第1の実施例と同様にして、水分
吸着過程の過程は勾配は となる。
【0070】ここで、冷房効果について比較する。前記
第1の実施例と同様の条件で計算し、除湿される水分量
ΔXは5.7g/kgとする。従って、 Tl’=27+0.0057/0.000394=4
1.47℃ となる。この処理空気が状態Dの冷却空気と熱交換し、
状態M’となる。状態M’の温度は、式 (2)から、 Tm’=(1−0.80)41.47+0.8×26=
29.09℃ となる。冷房効果の算出にあたっては、この実施例では
若干の吸着熱があるため、状態L’は、室内空気と同一
のエンタルピ線上にないから、前記第1の実施例の状態
L’の温度を使用して計算する、すなわち、 ΔQ’=(40.77−29.09)×0.24 =2.803kcal/kg の冷房効果が得られる。
【0071】一方、吸着熱がある場合には、第1の実施
例を参照して、 ΔQ=2.837−0.186=2.651kcal/
kg の冷房効果が得られる。従って、冷房効果は、吸着熱が
水の凝縮熱の1.05倍ある場合に比べて約5.4%減
少する。換言すると、本発明によれば、ゼオライトを使
用する場合よりも冷房効果が5.7%増加する。
【0072】次に再生空気の所要加熱量について、吸着
熱が大きいゼオライトの場合(凝縮熱の1.28倍の場
合)と、小さい本実施例の場合(凝縮熱の1.05倍で
ある場合)を比較する。前記と同じく図18において、
吸着熱が小さい場合には、状態U’は、前記(5)式か
ら、 Tu’=Tg−ΔX/Ci=70−0.0057/0.000394 =55.53℃ 状態S’は、(6)式から、 Ts’=(1−ε)To+ε(Tg−ΔX/Ci) =0.2×30+0.8(70−0.0057/0.000394) =50.43℃ 従って、再生空気の加熱量ΔG’は、 ΔG’=(Tg−Ts’)×Cp=(70−50.43)×0.24 =4.697kcal/kg
【0073】同様にして吸着熱が大きい場合の加熱量Δ
Gは、第1の実施例を参照して、 ΔG=4.562+0.745=5.307kcal/
kg であるから、従って、吸着熱が水の凝縮熱の1.28倍
あるゼオライトの場合の加熱量は、吸着熱が水の凝縮熱
の1.05倍の本実施例に比べて約13%増加する。換
言すると、本発明によれば、ゼオライトを使用する場合
よりも必要な加熱量が11%減少する。両者をエネルギ
効率で比較すると、更に差が大きくなる。本発明によれ
ば動作係数は、 COP’=ΔQ’/ΔG’=2.803/4.697=
0.5968
【0074】一方、吸着熱が大きいゼオライトを使用す
る従来の場合は、第1の実施例を参照して、 COP=ΔQ/ΔG=2.651/5.307=0.4
995 従って、本発明によれば、ゼオライトを用いる従来例よ
りも動作係数は19.5%向上する。
【0075】一方、本実施例に用いた、多孔質リン酸ア
ルミニウム(モレキュラシーブ)の吸湿特性も、発明者
の測定により、デシカント空調に最適なものであること
を確認している。以下に図を用いて説明する。図13
は、発明者が測定したアルミナ水和物(例えば、水酸化
アルミニウム、ベーマイト、擬ベーマイトなど)とリン
酸とを熱解離性のテンプレート剤(例えばトリプロピル
アミンのような有機塩基)を用いて反応させて得られる
多孔質リン酸アルミニウム(モレキュラシーブ、例え
ば、ユニオンカーバイト社および学会における通称Al
PO4 −5)の吸着等温線であり、横軸は相対湿度、縦
軸は各デシカントの湿度90%の時の吸着量を分母とし
吸着量を分子として定義する相対吸着量(相対水分含有
率)を示している。この図から、70℃に加熱された相
対湿度10%の再生空気と平衡する相対水分含有率は、
0.05であり、相対湿度50%の処理空気と平衡する
相対水分含有率は、0.81であることが判り、吸脱着
の差は0.76であって、従来例のゼオライトをもちい
た場合の前記0.378を大きく上回る。また、とくに
相対湿度20%から50%にかけての曲線は上に凸であ
って、前記の通り、吸脱着量の変化量ΔXに対する相対
湿度の変化量ΔPの比を示す微分係数dP/dXが小さ
く、水分を吸着しても水蒸気圧が上昇しにくいため、吸
着の駆動力が維持され、吸着速度を高くすることができ
て有利である。
【0076】以上に示したように、本実施例のデシカン
トは、加熱脱水の処理温度が低い場合でも、吸脱着の差
が大きくとれ、しかも吸着速度を高く維持できる特性を
有しているから、デシカント空調においては、少ないデ
シカントで多くの水分処理ができるため、コンパクトな
デシカントロータで済み、従って、空調装置をコンパク
トにできる。
【0077】このように、アルミナ水和物(例えば、水
酸化アルミニウム、ベーマイト、擬ベーマイトなど)と
リン酸とを熱解離性のテンプレート剤(例えばトリプロ
ピルアミンのような有機塩基)を用いて反応させて得ら
れる多孔質リン酸アルミニウム(モレキュラシーブ、例
えば、ユニオンカーバイト社および学会における通称A
lPO4 −5)を、デシカントとして用いることによっ
て、従来例に比べて、冷房効果が大きく、省エネルギに
優れ、コンパクトな空調装置を提供することができる。
【0078】図14は、図3〜13に示したデシカント
材料の吸着等温線をまとめて表示したもので、横軸は相
対湿度、縦軸は各デシカントの湿度90%の時の吸着量
を分母とし吸着量を分子として定義する相対吸着量(相
対水分含有率)を示している。この図に示すように本発
明のデシカントは全て相対湿度30%から70%の範囲
で相対吸着量をX、相対湿度をP、等温線分離因子をR
として、式X=P/(R+P−R・P)で表わされる関
数を用いて、等温線分離因子R=0.2として得られる
X−P曲線と、等温線分離因子R=2.5として得られ
るX−P曲線とに囲まれた範囲内に存在する。
【0079】ここで、仮想の吸着特性である、等温線分
離因子R=0.2の場合の吸脱着の差を前記関数を用い
て求めると、70℃に加熱された相対湿度10%の再生
空気と平衡する水分含有率は、0.357であり、相対
湿度50%の処理空気と平衡する相対水分含有率は、
0.833であることから、水分吸脱着の差は、0.4
76であって、従来例のゼオライトをもちいた場合の前
記0.378を大きく上回り有利である。
【0080】つぎに、第1の実施例乃至第3の実施例に
共通な効果がある類似なデシカントとして、本発明の請
求項1に記載したように、微分吸着熱の最大値が水の凝
縮熱の1.1倍以下であるデシカントの効果について計
算例を示して説明する。この計算は最も吸着熱が高い場
合として、吸着熱の平均値が水の凝縮熱の1.1倍のデ
シカントを想定し、公知例1のゼオライトとの比較を行
う。前記第1の実施例と同様にして、水分吸着過程の過
程は勾配は ∂X/∂T≒Ci=0.24/580/1.1=0.3
76×10-3 となる。
【0081】一方、公知例1の特開平6−277440
の図17に変成ゼオライト(吸着熱が水の凝縮熱の1.
28倍)を用いる場合には、前記第1の実施例と同様 X/∂T=Cp/H≒Cs=0.24/580/1.28 =0.323×10-3 となる。
【0082】ここで、冷房効果について比較する。前記
第1の実施例と同様の条件で計算し、除湿される水分量
ΔXは5.7g/kgとする。従って、 Tl’=27+0.0057/0.000376=4
2.16℃ となる。 この処理空気が冷却空気と熱交換し、状態
M’となる。状態M’の温度は、式 (2)から、 Tm’=(1−0.80)42.16+0.8×26=
29.23℃ となる。冷房効果の算出にあたっては、この実施例では
若干の吸着熱があるため、状態L’は、室内空気と同一
のエンタルピ線上にないから、前記第1の実施例の状態
L’の温度を使用して計算する、すなわち、 ΔQ’=(40.77−29.23)×0.24 =2.7696kcal/kg の冷房効果が得られる。
【0083】一方、吸着熱がある場合には、第1の実施
例を参照して、 ΔQ=2.7696−0.186=2.5836kca
l/kg の冷房効果が得られる。従って、冷房効果は、吸着熱が
水の凝縮熱の1.1倍ある場合に比べて約7%減少す
る。換言すると、本発明によれば、ゼオライトを使用す
る場合よりも冷房効果が7%増加する。
【0084】次に再生空気の所要加熱量について、吸着
熱が大きいゼオライトの場合(凝縮熱の1.28倍の場
合)と、小さい本実施例の場合(凝縮熱の1.1倍であ
る場合)を比較する。前記と同じく図18において、吸
着熱が小さい場合には、状態U’は、前記(5)式から、 Tu’=Tg−ΔX/Ci=70−0.0057/0.000376 =54.84℃ 状態S’は、(6)式から、 Ts’=(1−ε)To+ε(Tg−ΔX/Ci) =0.2×30+0.8(70−0.0057/0.000376) =49.87℃ 従って、再生空気の加熱量ΔG’は、 ΔG’=(Tg−Ts’)×Cp=(70−49.87)×0.24 =4.831kcal/kg
【0085】同様にして吸着熱が大きい場合の加熱量Δ
Gは、第1の実施例を参照して、 ΔG=4.562+0.745=5.307kcal/
kg であるから、従って、吸着熱が水の凝縮熱の1.28倍
あるゼオライトの場合の加熱量は、吸着熱が水の凝縮熱
の1.1倍の本実施例に比べて約10%増加する。換言
すると、本発明によれば、ゼオライトを使用する場合よ
りも必要な加熱量が9%減少する。両者をエネルギ効率
で比較すると、更に差が大きくなる。本発明によれば動
作係数は、 COP’=ΔQ’/ΔG’=2.7696/4.831
=0.5733
【0086】一方、吸着熱が大きいゼオライトを使用す
る従来の場合は、第1の実施例を参照して、 COP=ΔQ/ΔG=0.4995 従って、本発明によれば、動作係数は14.8%向上す
る。このように、本発明の請求項1に記載したように、
最大吸着量の20%以上の水分を吸着する際の微分吸着
熱の最大値が水の凝縮熱の1.1倍以下であるデシカン
トを用いることによって、大幅に冷房効果が増加し、か
つ高い省エネルギ効果が得られる。
【0087】図15は、本発明の第4の実施例である。
この実施例は図16に示したようなデシカント空調装置
とヒートポンプを組合せた、所謂ハイブリッド形のデシ
カント空調装置であって、水分吸着後かつ冷却空気と熱
交換した処理空気をヒートポンプの低熱源で冷却し、か
つデシカント再生前の再生空気をヒートポンプの高熱源
で加熱してデシカントを再生することを特徴とする除湿
空調装置である。この種のハイブリッド形デシカント空
調装置によれば、更に省エネルギな空調装置を提供でき
る。以下に図面を参照して説明する。
【0088】図15の実施例は、処理空気経路Aと、再
生空気経路Bと、冷却空気経路Cと、デシカントロータ
103と、冷却熱交換器104、顕熱交換器121と、
ヒートポンプの高熱源による加熱器(凝縮器)220
と、低熱源による冷却器(蒸発器)240と、ヒートポ
ンプの圧縮機260と、加湿器105を主な構成機器と
して、処理空気をデシカントロータ103で除湿し、デ
シカントの水分吸着熱によって温度上昇した処理空気を
冷却熱交換器104で冷却空気と熱交換して冷却し、そ
れをさらに冷却器240で冷却したのち加湿器で加湿し
て空調空間に供給するとともに、再生空気を外部空間
(OA)から取り入れて、前記顕熱交換器104でデシ
カント再生後の再生空気と熱交換して温度上昇したの
ち、加熱器220でヒートポンプの凝縮熱によって加熱
して相対湿度を下げて、デシカントロータ129を通過
させて、デシカントロータ129の水分を脱着再生し、
さらに再生後の再生空気を加熱前の再生空気と顕熱交換
器121で熱交換したのち、外部(EX)に放出するよ
う構成したものである。
【0089】作用については、図16の従来例に冷却器
240による冷却作用が加わった点が異なるのみである
ため詳細な説明は省略し、以下に省エネルギ効果につい
て説明する。ここでは、デシカントロータ103には第
1の実施例と同じ層状ケイ酸塩として交換性陽イオンに
ナトリウム基を持つモンモリロナイトを用いて層状ケイ
酸塩層間の交換性陽イオンをアルミニウムを含む多核金
属水酸化イオンで交換し、これを加熱脱水してアルミナ
架橋粘土多孔体にしたものを用いることとする。即ちこ
のデシカントの吸着熱は水の凝縮熱に等しい。
【0090】この種のハイブリッドデシカント空調機に
用いるヒートポンプは出願人が特願平9−90242と
して開示した方法を用いて再生空気温度を70℃まで加
熱すると、蒸発温度は10℃、凝縮温度は65℃程度が
必要となり、温度リフトは50℃となる。従って、通常
得られる動作係数(COP)は、2.7程度である。従
って圧縮機の入力エネルギを1とすると、加熱器220
では3.7の熱が放出される。
【0091】前記第1の実施例において、図18のS’
〜Tの加熱量ΔG’は、 ΔG’=(40.77−50.99)×0.24 =4.562kcal/kg であるから、図15の冷却器240では、 q=ΔG’×COP/(COP+1)=4.562×2.7/3.7 =3.329kcal/kg の冷却効果が得られる。冷却後の処理空気の温度は、 Tm’−q/Cp=28.95−3.329/0.24
=15.08℃ である(蒸発温度以上である)。従って総合冷房効果
は、 ΔQ’+q=2.837+3.329=6.166kc
al/kg となる。
【0092】一方、ヒートポンプの駆動エネルギは、 W=ΔG’/(COP+1)=4.562/3.7 =1.233kcal/kg であるから、この空調装置の総合COPは、 COP=(ΔQ’+q)/W=6.166/1.233
=5.001 となる。通常、一般空調用の蒸気圧縮式冷凍サイクルを
用いる空調装置のCOPは3程度であるから、本実施例
によれば、40%の省エネルギ効果が得られる。
【0093】次に、デシカントに公知例1のゼオライト
を用いる場合の動作係数(COP)を計算すると、図1
5のS〜Tの加熱量ΔGは、第1の実施例から、 ΔG=5.307 kcal/kg であるから、図15の冷却器240では、 q=ΔG×COP/(COP+1)=5.307×2.7/3.7 =3.873kcal/kg の冷却効果が得られる。冷却後の処理空気の温度は、 Tm−q/Cp=(28.95+0.776)−3.873/0.24 =13.59℃ である(蒸発温度以上である)。従って総合冷房効果
は、 ΔQ+q=(2.837−0.186)+3.873 =6.524kcal/kg となる。
【0094】一方、ヒートポンプの駆動エネルギは、 W=ΔG/(COP+1)=5.307 /3.7 =1.434kcal/kg であるから、この空調装置の総合COPは、 COP=(ΔQ+q)/W=6.524/1.434=
4.550 となる。従って、この場合には従来の一般空調用の蒸気
圧縮式冷凍サイクルを用いる空調装置に対して、34%
の省エネルギ効果が得られることになるが、本発明の効
果よりも低く、しかもヒートポンプに能力が大きいもの
を必要とする。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、潮
解性がなく、かつ最大吸着量の20%以上の水分を吸着
する際の微分吸着熱の最大値が水の凝縮熱の1.1倍以
下で、かつ吸着等温線で示される吸着特性が65〜75
℃の再生温度に適当な等温吸着特性を有するデシカント
を用いて、空調装置を構成することにより、吸着熱に起
因する冷房効果の損失や再生空気の再生に要する加熱量
が低減され、かつデシカントの吸脱着による水分吸着量
の差が大きく使えるため、空調装置を従来に比べて比較
的低い温度の熱源で駆動でき、かつ冷房効果が大きく、
かつ省エネルギで、かつコンパクトな除湿空調装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミナ架橋粘土多孔体の吸着熱を示す図であ
る。
【図2】図1の関係を用いて吸着熱を水の凝縮熱に対す
る比として示した図である。
【図3】公知例8に記載されている吸着等温線である。
【図4】公知例8に記載されている吸着等温線である。
【図5】公知例8に記載されている吸着等温線である。
【図6】公知例8に記載されている吸着等温線である。
【図7】公知例8に記載されている吸着等温線を脱着時
に測定したデータである。
【図8】公知例10に記載されている吸着等温線であ
る。
【図9】公知例10に記載されている吸着等温線であ
る。
【図10】公知例10に記載されている吸着等温線であ
る。
【図11】多孔質リン酸アルミニウム(モレキュラシー
ブ)の吸着熱を示す図である。
【図12】図11の関係を用いて吸着熱を水の凝縮熱に
対する比として示した図である。
【図13】多孔質リン酸アルミニウム(モレキュラシー
ブ)の吸着等温線である。
【図14】図3〜13に示したデシカント材料の吸着等
温線をまとめて表示した図である。
【図15】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図16】従来技術を示す図である。
【図17】従来のゼオライトの吸着等温線を示す図であ
る。
【図18】図16に示したデシカント空調のサイクルを
湿り空気線図上に示した図である。
【図19】従来の吸着等温線を示す図である。
【符号の説明】
103 デシカントロータ 220 加熱器(凝縮器) 240 冷却器(蒸発器) A 処理空気経路 B 再生空気経路 C 冷却空気経路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デシカントにより水分を吸着される処理
    空気の経路と、加熱源によって加熱されたのち前記水分
    吸着後のデシカントを通過してデシカント中の水分を脱
    着して再生する再生空気の経路と、デシカントにより水
    分を吸着された後の処理空気と熱交換して処理空気を冷
    却する冷却空気の経路を有し、デシカントを処理空気と
    再生空気が交互に流通するようにした除湿空調装置にお
    いて、 デシカントとして、潮解性がなく、かつ最大吸着量の2
    0%以上の水分を吸着する際の微分吸着熱の最大値が水
    の凝縮熱の1.1倍以下で、かつデシカントの吸着特性
    を示す吸着等温線が、相対湿度30%から70%の範囲
    で、相対湿度90%の時の最大吸着量を分母とし吸着量
    を分子として定義する相対吸着量をX、相対湿度をP、
    等温線分離因子をRとして、式X=P/(R+P−R・
    P)で表わされる関数を用いて、等温線分離因子R=
    0.2として得られるX−P曲線と、等温線分離因子R
    =2.5として得られるX−P曲線とに囲まれた範囲内
    に存在するデシカントを用いたことを特徴とする除湿空
    調装置。
  2. 【請求項2】 デシカントにアルミナ架橋粘土多孔体を
    用いたことを特徴とする請求項1に記載の除湿空調装
    置。
  3. 【請求項3】 アルミナ架橋粘土多孔体は層状ケイ酸塩
    層間の交換性陽イオンをアルミニウムを含む多核金属水
    酸化イオンで交換し、これを加熱脱水したものであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の除湿空調装置。
  4. 【請求項4】 層状ケイ酸塩が天然あるいは合成スメク
    タイトであることを特徴とする請求項3に記載の除湿空
    調装置。
  5. 【請求項5】 デシカントに構造状活性炭を用いたこと
    を特徴とする請求項1に記載の除湿空調装置。
  6. 【請求項6】 構造状活性炭はポリビニルホルマールを
    炭化処理し、850℃以下の温度で賦活して得られるも
    のであることを特徴とする請求項5に記載の除湿空調装
    置。
  7. 【請求項7】 デシカントに多孔質リン酸アルミニウム
    (モレキュラシーブ)を用いたことを特徴とする請求項
    1に記載の除湿空調装置。
  8. 【請求項8】 多孔質リン酸アルミニウム(モレキュラ
    シーブ)はアルミナ水和物とリン酸とを熱解離性テンプ
    レート剤を用いて反応させて得られる物質であることを
    特徴とする請求項7に記載の除湿空調装置。
  9. 【請求項9】 再生空気を75℃以下に加熱してデシカ
    ントを再生することを特徴とする請求項1乃至8のいず
    れかに記載の除湿空調装置。
  10. 【請求項10】 水分吸着後かつ冷却空気と熱交換した
    後の処理空気をヒートポンプの低熱源で冷却し、かつデ
    シカント再生前の再生空気をヒートポンプの高熱源で加
    熱することを特徴とする請求項9に記載の除湿空調装
    置。
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