JPH11164812A - 電子内視鏡 - Google Patents

電子内視鏡

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JPH11164812A
JPH11164812A JP9349977A JP34997797A JPH11164812A JP H11164812 A JPH11164812 A JP H11164812A JP 9349977 A JP9349977 A JP 9349977A JP 34997797 A JP34997797 A JP 34997797A JP H11164812 A JPH11164812 A JP H11164812A
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Kohei Iketani
浩平 池谷
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スコープと、それを着脱自在に接続させる画
像信号処理装置とから成り、カラー画像を再現するため
に面順次方式あるいはカラー同時方式を採用し、体外光
観察モード時に手動光量調節を安全に行い得る電子内視
鏡を提供する。 【解決手段】 電子内視鏡は体外光観察モードの選択時
に白色光源24からスコープ10に導かれる光の光量を
手動調節可能な手動光量調節手段を備える。この手段は
光量を制限する絞り26と、体外光観察モードの選択時
に光量を中位レベルに設定する中位レベル設定手段と、
光量を中位レベルの側から所定の高位レベルの側に向か
って段階的に増大させるべく光量制限手段に光量増大指
令を発する手動操作可能なUPボタンスイッチ92とを
包含する。スイッチは光量を一段階ずつ増大させ、光量
が高位レベルまで増大させられた後に該スイッチによっ
て光量が最大レベルまで所定の一定時間にわたって増大
させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可撓性導管からなる
スコープと、このスコープを着脱自在に接続させるよう
になった画像信号処理装置とから成り、しかもカラー画
像を再現するために面順次方式あるいはカラー同時方式
を採用する電子内視鏡に関し、一層詳しくは2つの観察
モード、即ち、患者の体腔内に挿入されたスコープを通
して体腔内の映像を観察するための通常観察モードと、
スコープを患者の体腔内に挿入した際にスコープの先端
から射出される光を患者の体外に透過させてスコープの
先端位置を視認するための体外光観察モードとを切り換
え得るように構成された電子内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】上述したようなタイプの電子内視鏡にあ
っては、スコープの先端部には固体撮像素子例えばCC
D(charge coupled device)イメージセンサが設けら
れ、このCCDイメージセンサは対物レンズ系と組み合
わされる。また、かかるスコープ内には光ファイバー束
からなる照明用光ガイドが挿通させられ、その遠位端の
端面は電子内視鏡のスコープの先端に位置して照明用レ
ンズと組み合わされる。
【0003】スコープが画像信号処理装置に接続された
とき、該スコープ内の照明用光ガイドの近位端は画像信
号処理装置内の白色光源例えばハロゲンランプあるいは
キセノンランプと光学的に接続される。カラー画像を再
現するために面順次方式を採用する電子内視鏡にあって
は、照明用光ガイドの近位端と白色光源との間には回転
式三原色カラーフィルタが介在させられる。例えば、回
転式三原色カラーフィルタとして回転式RGBカラーフ
ィルタが用いられる場合には、照明用光ガイド赤色光、
緑色光及び青色光が順次導かれる。
【0004】かくして、患者の体腔内へのスコープの挿
入時、その先端側の対物レンズ系の前方が該スコープの
照明用光ガイドの遠位端の端面から順次射出させられる
の三原色光でもって照明され、これにより被写体像は固
体撮像素子の受光面に結像させられてカラー画素信号と
して光電変換される。固体撮像素子で得られたカラー画
素信号は画像信号処理装置に送られ、そこでカラービデ
オ信号がかかるカラー画素信号に基づいて作成される。
次いで、カラービデオ信号は画像信号処理装置からTV
モニタ装置に対して出力され、そこで被写体像がTVモ
ニタ装置上でカラー画像として再現される。
【0005】ところで、電子内視鏡による診察に伴う患
者の負担をできるだけ軽減するためには、スコープの先
端を診察すべき箇所まで速やかに移動させることが必要
である。しかしながら、スコープを患者の体腔内に挿入
した後、その先端を体外から観察することはできないの
で、スコープの先端を診察すべき箇所に移動させるまで
に時間が掛かり、患者の負担が増大する結果となる。
【0006】特許第2542089号公報には、上述し
た問題を解決するために、通常観察モードと体外光観察
モードとを切り換え得るように構成された電子内視鏡が
開示されている。詳述すると、通常観察モードとは、電
子内視鏡の本来の用い方であって、上述したようにスコ
ープの固体撮像素子で捉えられた被写体像を再現するモ
ードであり、一方体外光観察モードとは、白色光源から
回転式三原色カラーフィルタを退去させてスコープの照
明用光ガイドの先端から高強度の白色光を射出させてそ
の白色光の一部を患者の体外に透過させるモードであ
る。
【0007】要するに、スコープの先端を診察すべき箇
所に移動させるまでの間、電子内視鏡は体外光観察モー
ドとされ、このとき体腔内のスコープの先端位置を体外
に透過する光で視認可能とし、スコープの先端が診察す
べき箇所まで到達したことが確認された後、電子内視鏡
は通常観察モードに切り換えられる。このようにすれ
ば、スコープの先端を診察すべき箇所まで速やかに移動
させることが可能であり、電子内視鏡による診察に伴う
患者の負担を軽減することができる。
【0008】上述したように、スコープの先端位置を患
者の体外から容易に視認し得るようにするためには高強
度の白色光が必要であるが、しかし患者の体腔内の特定
の箇所が高強度の白色光に長時間にわたって照射される
と、患者が悪影響を受けるという問題が生じる。そこ
で、上述の特許第2542089号公報では、電子内視
鏡が体外光観察モードとされた後、一定時間が経過する
と、体外光観察モードから通常観察モードへの切換が自
動的に行われ、これにより患者の体腔内の特定の箇所が
高強度の白色光に長時間にわたって照射されるという事
態が回避されるようになっている。
【0009】一方、カラー画像を再現するためにカラー
同時方式を採用する電子内視鏡、即ち微細な三原色フィ
ルタ要素をモザイク状に配列したカラーフィルタアレイ
を固体撮像素子の受光面に適用した電子内視鏡も知られ
ており、このような電子内視鏡にあっても、体外光観察
モード時には、スコープの先端位置を患者の体外から容
易に視認し得るようにするためには該スコープの先端か
らは高強度の白色光を射出させる必要があり、上述した
場合と同様な問題が生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明が対
象としている電子内視鏡、即ち、スコープと、このスコ
ープを着脱自在に接続させるようになった画像信号処理
装置とから成るタイプの電子内視鏡にあっては、上述の
特許第2542089号公報に開示されているようなモ
ード切換制御を単に導入したとしても、体外光観察モー
ドが確実に行われ得るという保証はなく、また患者の体
腔内の特定の箇所への高強度の白色光の照射による患者
の悪影響も確実に回避され得るという保証もない。とい
うのは、上述したようなタイプの電子内視鏡では、画像
信号処理装置には種々のスコープが接続されるようにな
っており(なお、画像信号処理装置に接続可能なスコー
プとしては、現在のところ最低でも200 種類程知られて
いる)、個々のスコープ内の照明用光ガイドの太さ及び
長さが異なっているからである。
【0011】例えば、大腸用スコープに代表されるよう
なスコープにあっては、その照明用光ガイドは太く、こ
のため体外光観察モード時、照明用光ガイドを通して導
かれる白色光の光量は多くなる。従って、このようなス
コープにあっては、照明用光ガイドを通して導かれる白
色光の強度が比較的小さくても、体外光観察モードは可
能であり、白色光の強度を高くし過ぎた場合には、患者
への悪影響の方が問題となる。
【0012】一方、十二指腸用スコープに代表されるよ
うなスコープにあっては、その照明用光ガイドは細く、
このため体外観察モード時、その照明用光ガイドを通し
て導かれる白色光の光量は少なくなる。従って、このよ
うなスコープにあっては、体外光観察モードを可能にす
るためには照明用光ガイドを通して導かれる白色光の強
度(照度)を或る程度高くしなければならない。勿論、
この場合も、白色光の強度を高くし過ぎた場合には、患
者への悪影響が問題となる。
【0013】なお、スコープの照明用光ガイドの太さ特
性及び長さ特性を比べると、太さ特性の方が照明光の強
度に与える影響は大きいので、一般的には、体外光観察
モード時、照明用光ガイドが太ければ太い程、そこに導
かれる白色光の光量は小さくされるべきであり、また照
明用光ガイドが細ければ細い程、そこに導かれる白色光
の光量は大きくされるべきである。
【0014】要するに、画像信号処理装置に種々のスコ
ープを接続し得るようなったタイプの電子内視鏡におい
ては、個々のスコープ毎に体外光観察モード時での白色
光の強度を適宜制御することが必要であにもかかわら
ず、上述の特許第2542089号公報に開示されてい
るようなモード切換制御では、個々のスコープ毎での体
外光観察モードを適正に行うことはできない。
【0015】また、特許第2542089号公報では、
上述したように、電子内視鏡が体外光観察モードとされ
た後、一定時間が経過すると、体外光観察モードから通
常観察モードへの切換が自動的に行われ、これにより患
者の体腔内の特定の箇所が高強度の白色光に長時間にわ
たって照射されるという事態が回避されるようになって
いるが、しかし一定時間経過後に続けて体外観察モード
が選ばれた場合には、患者の体腔内の特定の箇所が高強
度の白色光に長時間にわたって照射され得ることになる
ので、患者に対する悪影響が完全に排除される訳ではな
い。
【0016】それ故、本発明の目的は、上述したような
タイプの電子内視鏡であって、可撓性導管からなるスコ
ープと、このスコープを着脱自在に接続させるようにな
った画像信号処理装置とから成る電子内視鏡であって、
個々のスコープ毎に体外光観察モード時での白色光の強
度を適宜制御し得るように構成された電子内視鏡を提供
することである。
【0017】本発明の別の目的は、上述したようなタイ
プの電子内視鏡であって、可撓性導管からなるスコープ
と、このスコープを着脱自在に接続させるようになった
画像信号処理装置とから成る電子内視鏡であって、体外
観察モード時に患者の体腔内の特定の箇所が高強度の白
色光に長時間にわたって照射され得ないように確実に保
証し得る電子内視鏡を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面によ
る電子内視鏡はスコープと、このスコープを着脱自在に
接続させるようになった画像信号処理装置とから構成さ
れるものであって、画像信号処理装置内に設けられた白
色光源を具備し、この白色光源からの射出光が前記スコ
ープに導かれてその前方を照明するようになっており、
更に、スコープの先端側に設けれた固体撮像手段と、ス
コープの先端からの射出光で照明された被写体像を固体
撮像手段を通して診察を行う通常観察モードとスコープ
の先端からの射出光を患者の体外から観察して該スコー
プの先端位置を確認する体外光観察モードとのいずれか
一方のモードを選択するモード選択手段と、この観察モ
ード選択手段による体外光観察モードの選択時に白色光
源からスコープに導かれる光の光量を手動調節する手動
光量調節手段とを具備して成るものである。本発明の第
1の局面による電子内視鏡においては、手動光量調節手
段は光量を制限する光量制限手段と、体外光観察モード
の選択時に光量を中位レベルに設定する中位レベル設定
手段と、光量を中位レベルの側から所定の高位レベルの
側に向かって段階的に増大させるべく光量制限手段に光
量増大指令を発する手動操作可能な光量増大指令手段と
を包含し、光量制限手段は光量増大指令手段から発せら
れる光量増大指令毎に光量を一段階ずつ増大させるよう
になっている。また、手動光量調節手段は更に光量増大
指令手段によって光量が高位レベルまで増大させられた
後に該光量増大指令手段から光量増大指令が発せられた
際に光量を最大レベルまで所定の一定時間にわたって増
大させる光量最大レベル増大手段を包含する。
【0019】本発明の第1の局面による電子内視鏡にあ
っては、白色光源からの射出光の光路に介在する作動位
置とその作動位置から退避させられる退避位置との間で
移動自在となった回転式三原色カラーフィルタが設けら
れ得る。この場合、通常観察モード時には回転式三原色
カラーフィルタが作動位置に置かれているが、体外光観
察モード時には作動位置から退避位置に移動させられ
る。
【0020】また、本発明の第1の局面による電子内視
鏡にあっては、手動光量調節手段は更に上述の一定時間
の経過後の所定の一定時間内に光量増大指令手段から光
量増大指令が発せられた際にその光量増大指令を無効と
する光量増大指令無効手段を包含し得る。更にまた、手
動光量調節手段は光量のレベルの如何にかかわらず光量
最大レベル増大手段によって該光量を最大レベルまで増
大させることを該光量最大レベル増大手段に強制的に指
令する強制的指令手段を包含してもよい。この場合、電
子内視鏡は、光量最大レベル増大手段によって光量が最
大レベルまで増大されたとき、白色光源を点滅させる光
源点滅手段を具備してもよい。
【0021】本発明の第1の局面による電子内視鏡にあ
っては、好ましくは、手動光量調節手段は更に光量を高
位レベルの側から中位レベルの側に向かって段階的に減
少させるべく光量制限手段に光量減少指令を発する手動
操作可能な光量減少指令手段を包含し、光量制限手段は
光量減少指令手段から発せられる光量減少指令毎に光量
を一段階ずつ減少させるようになっている。この場合、
手動光量調節手段が更にまた光量減少指令手段によって
光量が中位レベルまで減少させられた後に該光量減少指
令手段から光量減少指令が発せられても該光量を中位レ
ベルに維持させる光量中位レベル維持手段を包含し得
る。
【0022】また、本発明の第1の局面による電子内視
鏡においては、観察モード選択手段によって体外光観察
モードが選択された際に該体外光観察モードが選択され
たことを報知する報知手段が設けられ得る。
【0023】本発明の第1の局面による電子内視鏡は、
観察モード選択手段によって通常観察モードが選択され
た際に、白色光源からスコープに導かれる光の光量を該
スコープから射出される光の反射光の強度レベルに応じ
て自動的に調節する通常観察モード時自動光量調節モー
ドと該光量を手動調節する通常観察モード時手動光量調
節モードとのいずれか一方の光量調節モードを選択する
光量調節モード選択手段を具備してもよく、この場合に
は、観察モード選択手段によって体外光観察モードが選
択された際に光量調節モード選択手段による光量調節モ
ードの選択の如何にかかわらず手動光量調節手段による
光量調節モードに強制的に移行させる強制的光量調節モ
ード移行手段が設けられる。
【0024】本発明の第1の局面による電子内視鏡にあ
っては、中位レベルについては最大レベルの光量100 %
に対して約40%ないし約50%の範囲内とされ、また高位
レベルについては最大レベルの光量100 %に対して約65
%ないし約75%の範囲内とされ得る。
【0025】本発明の第2の局面による電子内視鏡もス
コープと、このスコープを着脱自在に接続させるように
なった画像信号処理装置とから構成されるものであっ
て、画像信号処理装置内に設けられた白色光源を具備
し、この白色光源からの射出光が前記スコープに導かれ
てその前方を照明するようになっており、更に、スコー
プの先端側に設けれた固体撮像手段と、スコープの先端
からの射出光で照明された被写体像を固体撮像手段を通
して診察を行う通常観察モードとスコープの先端からの
射出光を患者の体外から観察して該スコープの先端位置
を確認する体外光観察モードとのいずれか一方のモード
を選択するモード選択手段と、この観察モード選択手段
による体外光観察モードの選択時に白色光源からスコー
プに導かれる光の光量を手動調節する手動光量調節手段
とを具備して成るものである。本発明の第2の局面によ
る電子内視鏡においては、手動光量調節手段は光量を制
限する光量制限手段と、体外光観察モードの選択時に光
量を中位レベルに設定する中位レベル設定手段と、光量
を中位レベルから最大レベルまで所定の一定時間にわた
って増大させるべく光量制限手段に光量最大レベル増大
指令を発する手動操作可能な光量最大レベル増大指令手
段と、上述の一定時間の経過後の所定の一定時間内に光
量最大レベル増大指令手段から光量最大レベル増大指令
が発せられた際にその光量最大レベル増大指令を無効と
する光量最大レベル増大指令無効手段を包含する。
【0026】本発明の第2の局面による電子内視鏡にあ
っても、白色光源からの射出光の光路に介在する作動位
置とその作動位置から退避させられる退避位置との間で
移動自在となった回転式三原色カラーフィルタが設けら
れ得る。この場合、通常観察モード時には回転式三原色
カラーフィルタが作動位置に置かれているが、体外光観
察モード時には作動位置から退避位置に移動させられ
る。
【0027】本発明の第2の局面による電子内視鏡にお
いては、好ましくは、光量最大レベル増大手段によって
光量が最大レベルまで増大されたとき、白色光源を点滅
させる光源点滅手段が設けられる。また、観察モード選
択手段によって体外光観察モードが選択された際に該体
外光観察モードが選択されたことを報知する報知手段が
設けられてもよい。上述の中位レベルについては最大レ
ベルの光量100 %に対して約40%ないし約50%の範囲内
とされ得る。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明による電子内視鏡の
一実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0029】図1及び図2を参照すると、本発明による
電子内視鏡の一実施形態がブロック図として示される。
電子内視鏡は可撓性導管からなるスコープ10を具備
し、このスコープ10はプロセッサと呼ばれる画像信号
処理装置12に着脱自在に連結されるようになってい
る。スコープ10の先端部即ち遠位端にはCCDイメー
ジセンサ14が設けられ、このCCDイメージセンサ1
4は対物レンズ16と組み合わされ、この対物レンズ系
16によって撮られた被写体像がCCDイメージセンサ
14の受光面に結像させられる。
【0030】また、スコープ10内には光ファイバー束
からなる光ガイド18が挿通させられ、この光ガイド1
8の遠位端はスコープ10の遠位端まで延び、そこには
照明用レンズ20が組み込まれる。光ガイド18の近位
端は画像信号処理装置12へのスコープ10の連結時に
該画像信号処理装置12内の光ガイド22の外側端に接
続され、光ガイド22の内側端はキセノンランプあるい
はハロゲンランプ等の白色光源24に光学的に接続され
る。即ち、白色光源24から光ガイド22の内側端に到
る経路は該白色光源から射出される射出光のための光路
とされ、この光路を介して光ガイド22の内側端は白色
光源24と接続されることになる。かかる光路には絞り
26及び集光レンズ28が順次配置され、絞り26は白
色光源24からの光量を適宜調節するために用いられ、
また集光レンズ28は絞り26を経た光を光ガイド22
の内側端面に集光させるために用いられる。
【0031】電子内視鏡では、カラー映像を再現するた
めに面順次方式が採用されるので、光ガイド22の内側
端と集光レンズ28との間に回転式三原色カラーフィル
タとして回転式RGBカラーフィルタ30が介在させら
れる。図3に示すように、回転式RGBカラーフィルタ
30は円板要素から成り、この円板要素には赤色フィル
タ30R、緑色フィルタ30G及び青色フィルタ30B
が設けられ、これら色フィルタはそれぞれセクタ形状と
される。色フィルタ30R、30G及び30Bはそれぞ
の中心が120 °の角度間隔となるように円板要素の円周
方向に沿って配置され、互いに隣接する色フィルタ間の
領域は遮光領域とされる。
【0032】回転式三原色カラーフィルタ30はサーボ
モータあるいはステップモータのような駆動モータ32
によって回転駆動させられる。回転式RGBカラーフィ
ルタ30の回転周波数は電子内視鏡で採用されるTV映
像再現方式に応じて決められる。例えば、PAL方式が
採用されている場合には、回転式RGBカラーフィルタ
30の回転周波数は25Hzであり、NTSC方式が採用さ
れている場合には、その回転周波数は30Hzとなる。
【0033】回転式RGBカラーフィルタ30の回転周
波数が30Hz(NTSC方式)であるとすると、その1回
転に要する時間は約33.3ms(1/30sec) となり、各色フィ
ルタによる照明時間はほぼ33.3/6msとなる。光ガイド1
8の遠位端の端面からは赤色光、緑色光及び青色光が毎
33.3ms(1/30sec) 間にほぼ33.3/6msだけ順次射出させら
れて、被写体は赤色光、緑色光及び青色光でもって順次
照明され、その各色の被写体像が結像レンズ16によっ
てCCDイメージセンサ14の受光面に順次結像され
る。CCDイメージセンサ14はその受光面に結像され
た各色の光学的被写体像を一フレーム分のアナログ画素
信号に光電変換し、その各色の一フレーム分のアナログ
画素信号は各色の照明時間(33.3/6ms)に続く次の遮光時
間(33.3/6ms)に亘ってCCDイメージセンサ14から順
次読み出される。
【0034】なお、画像信号処理装置12内から光ガイ
ド22を省いてもよく、この場合には、画像信号処理装
置12へのスコープ10の接続時、その光ガイド18の
近位端が回転式RGBカラーフィルタ30、集光レンズ
28及び絞り26を介して白色光源24に光学的に接続
される。
【0035】図1及び図2から明らかなように、画像信
号処理装置12にはシステムコントローラ34が設けら
れ、このシステムコントローラはマイクロコンピュータ
から構成される。即ち、システムコントローラ34中央
処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するた
めのプログラム、常数等を格納する読出し専用メモリ
(ROM)、データ等を一時的に格納する書込み/読出
し自在なメモリ(RAM)及び入出力インターフェース
回路(I/O)から成り、電子内視鏡の作動全般を制御
する。
【0036】スコープ10が画像信号処理装置12に接
続されると、CCDイメージセンサ14は画像信号処理
装置12内のビデオ信号処理回路36に接続され、ビデ
オ信号処理回路36はシステムコントローラ34の制御
下で作動させられる。CCDイメージセンサ14から読
みだされた一フレーム分の各色の画素信号はビデオ信号
処理回路36に対して出力され、そこで各色のビデオ信
号が一フレーム分の各色の画素信号に基づいて作成され
る。次いで、各色のビデオ信号、即ち赤色ビデオ信号
(R)、緑色ビデオ信号(G)及び青色ビデオ信号
(B)は画像信号処理装置12に接続されたTVモニタ
装置38に送られ、それらビデオ信号に基づいて被写体
像がカラー画像としてTVモニタ装置38上で再現され
る。
【0037】なお、本実施形態では、画像信号処理装置
12内には通信用回路40も設けられ、この通信用回路
40では、ビデオ信号処理回路36で得られた各色のビ
デオ信号がデジタルビデオ信号に変換されて、例えばビ
デオテープレコーダ等の周辺機器やあるいは遠隔の地に
置かれれたTVモニタ装置等に送られる。
【0038】電子内視鏡は2つの観察モード、即ち通常
観察モード及び体外光観察モードで作動させられ、これ
ら観察モードのうちの一方が電子内視鏡の使用者によっ
て適宜選択される。また、後述するように、通常観察モ
ードの作動下では、自動光量調節モード及び手動光量調
節モードのいずれかが選択され、この選択も電子内視鏡
の使用者によって適宜行われる。
【0039】図1では、通常観察モードの状態が示さ
れ、このとき回転式RGBカラーフィルタ30は光ガイ
ド22の内側端と集光レンズ28との間の光路中に介在
させられる。一方、図2では、体外光観察モードの状態
が示され、このとき回転式RGBカラーフィルタ30は
同図に示すように上述の光路から退避される。要する
に、回転式RGBカラーフィルタ30は光ガイド22の
内側端と集光レンズ28との間の光路中に介在する作動
位置と該光路から退避させられる退避位置との間で移動
自在とされる。なお、体外光観察モードでは、回転式R
GBカラーフィルタ30が光ガイド22の内側端と集光
レンズ28との間の光路から退避させられるために、ス
コープ10の遠位端からは白色光が出力される。
【0040】図4を参照すると、回転式RGBカラーフ
ィルタ30の移動機構が示され、この移動機構は回動レ
バー42を包含し、この回動レバー42は画像信号処理
装置12の筐体に対して適宜保持されたピン42A上に
枢動自在に軸支される。回動レバー42の一端側には駆
動モータ32が固着保持され、その他端側には引張りコ
イルばね42Bが作用させられる。従って、回動レバー
42は図4において反時計回りの回動力を受けるように
なっているが、しかし駆動モータ32は上述の筐体内に
適宜設けられた受け座44によって受け止められ、この
とき回転式RGBカラーフィルタ30はその作動位置に
置かれた状態となる。また、回動レバー42の他端側に
は電磁ソレノイド46のプランジャが作用させられ、電
磁ソレノイド46も上述の筐体に対して適宜支持され
る。電磁ソレノイド46が電気的に付勢されると、その
プランジャが伸長し、このとき回動レバー42は図4に
おいて引張りコイルばね42Bの弾性力に抗して時計方
向に回動させられ、これにより回転式RGBカラーフィ
ルタ30は図4の作動位置からその退避位置に移動させ
られる。図1及び図2から明らかなように、電磁ソレノ
イド46はソレノイド駆動回路48によって駆動され、
このソレノイド駆動回路48はシステムコントローラ3
4によって制御される。
【0041】図5を参照すると、絞り26がその駆動機
構と共に図示される。絞り26は一対のブレード要素5
0及び52から成り、各ブレード要素50、52からは
アーム部50A、52Aが一体的に延びる。ブレード要
素50及び52は互いに交差するような態様で枢動ピン
54上に枢動自在に軸支され、ブレード要素50及び5
2の開度に応じて白色光源24から射出される白色光の
光量が調節される。アーム部50A及び52Aの先端間
には引張りコイルばね56が作用させられ、このためブ
レード要素50及び52はその開度を狭めるような弾性
偏倚力を常に受ける。なお、枢動ピン54は画像信号処
理装置12の筐体に対して適宜保持される。
【0042】ブレード要素50及び52の開度を調節す
るために、アーム部50A及び52A間にはカムピン5
8が係合させられ、このカムピン58は駆動板60の下
端部に固着される。駆動板60の一方の側辺にはラック
62が形成され、このラック62にはピニオン64が係
合させられる。ピニオン64はサーボモータあるいはス
テップモータ等の適当な駆動モータ66の出力シャフト
66A上に固着される。なお、駆動モータ66は画像信
号処理装置12の筐体に対して適宜保持される。駆動モ
ータ66が回転駆動されると、駆動板60と共にカムピ
ン58が上下動し、これによりブレード要素50及び5
2の開度が調節される。図1及び図2から明らかなよう
に、駆動モータ66は光量制御回路68によって駆動さ
れ、光量制御回路68はシステムコントローラ34によ
って制御される。
【0043】図1及び図2に示すように、画像信号処理
装置12には電源回路70が設けられ、この電源回路7
0はプラグ72を介して商用電源から給電される。電源
回路70はシステムコントローラ34、ビデオ信号回路
36、通信用回路40、ソレノイド駆動回路48、光量
制御回路68等の電源として機能する。一方、白色光源
24は専用の電源即ちランプ電源74によって点灯さ
れ、このランプ電源74はプラグ72を介して商用電源
から給電され、かつシステムコントローラ34によって
制御される。
【0044】図1及び図2に示すように、スコープ10
には適当な読出し専用メモリ例えば再書込み可能な読出
し専用メモリ(EPROM)76が設けられ、このEP
ROM76にはスコープ10についての種々の情報が書
き込まれている。即ち、既に説明したように、画像信号
処理装置12には種々のスコープが接続されるようにな
っており、個々のスコープについての特定情報、例えば
そのCCDイメージセンサから得られる画素信号を処理
する際のクロックパルスの周波数情報等が挙げられる。
【0045】画像信号処理装置12の筐体の外面の適当
な箇所には操作パネル78が取り付けられ、この操作パ
ネル42上には種々のスイッチ等が設けられる。図6を
参照すると、操作パネル78が具体的に示され、また図
7を参照すると、操作パネル78上の種々のスイッチ等
がシステムコントローラ34との関連でブロック図とし
て示されている。なお、図7では、システムコントロー
ラ34のCUP、ROM、RAM及びI/Oがそれぞれ
参照符号34A、34B、34C及び34Dで示され、
これら構成要素は互いにバスで接続される。
【0046】図6において、参照符号80は電源回路7
0の主電源ON/OFFスイッチを示し、この主電源O
N/OFFスイッチ80により、商用電源から電源回路
70への給電がON/OFFされる。要するに、主電源
ON/OFFスイッチ80がONされると、電源回路7
0から種々の回路に給電が行われ、電子内視鏡は作動可
能状態となる。
【0047】また、図6及び図7において、参照符号8
2はランプ電源74のON/OFFスイッチを示し、こ
のランプ電源ON/OFFスイッチ82はランプ電源O
N/OFF回路の一部を成し、そのランプ電源ON/O
FF回路からはシステムコントローラ34に対してON
/OFF信号が出力される。即ち、ランプ電源ON/O
FFスイッチ82がONされると、かかるランプ電源O
N/OFF回路からシステムコントローラ34に対して
出力されているON/OFF信号が低レベルから高レベ
ルに立ち上がり、これにより白色光源24はランプ電源
74によって電気的に付勢されて点灯される。
【0048】参照符号84は観察モード切換スイッチを
示し、この観察モード切換スイッチ84によって通常観
察モード及び体外光観察モードのいずれかが選択され
る。観察モード切換スイッチ84はモード選択回路の一
部を成し、このモード選択回路からはモード選択信号が
システムコントローラ34に対して出力される。観察モ
ード切換スイッチ84によって通常観察モードが選択さ
れているとき、モード選択信号は低レベルに維持されて
いるが、観察モード切換スイッチ84によって体外光観
察モード選択スイッチが選択されると、かかるモード選
択信号は低レベルから高レベルに立ち上がる。即ち、シ
ステムコントローラ34では、モード選択信号のレベル
を検出することにより、通常観察モード及び体外光観察
モードのいずれのモードが選択されているかが判断され
る。
【0049】参照符号86は観察モード切換スイッチ8
4によって体外光観察モードが選択された際に点灯され
る報知ランプであり、この報知ランプ86の点灯によっ
て、電子内視鏡が体外光観察モード下で作動されるてい
ることが報知され、これにより電子内視鏡の操作者即ち
医師に注意が喚起される。図7に示すように、報知ラン
プ86はランプ電源回路88を介してシステムコントロ
ーラ34のI/O34Dに接続され、観察モード切換ス
イッチ84によって体外光観察モードが選択されたと
き、ランプ電源88によって報知ランプ86が通電され
て点灯される。
【0050】参照符号90は光量調節モード切換スイッ
チを示し、この光量調節モード切換スイッチ90によっ
て自動光量調節モード及び手動光量調節モードのいずれ
かが選択される。光量調節モード切換スイッチ90はモ
ード選択回路の一部を成し、このモード選択回路からは
モード選択信号がシステムコントローラ34に対して出
力される光量調節モード切換スイッチ90によって自動
光量調節モードが選択されているとき、モード選択信号
は低レベルに維持されているが、光量調節モード切換ス
イッチ90によって手動光量調節モードが選択される
と、かかるモード選択信号は低レベルから高レベルに立
ち上がる。即ち、システムコントローラ34では、モー
ド選択信号のレベルを検出することにより、自動光量調
節モード及び手動光量調節モードのいずれのモードが選
択されているかが判断される。
【0051】観察モード切換スイッチ84によって通常
観察モードが選択された場合だけ、光量調節モード切換
スイッチ90は有効である。即ち、通常観察モードの作
動下でのみ、自動光量調節モード及び手動光量調節モー
ドのいずれかが選択される。自動光量調節モードの選択
時、絞り26の開度が自動光量調節モードに従って制御
され、一方手動光量調節モードの選択時、絞り26の開
度が手動光量調節モードに従って制御される。なお、い
ずれの光量調節モードにあっても、絞り26の開度制御
は駆動モード66を光量制御回路68によって駆動する
ことにより行われる。
【0052】通常観察モード時での自動光量調節モード
では、TVモニタ装置38の映像再現画面の明るさが自
動的に調節される。詳述すると、映像再現画面の明るさ
はCCDイメージセンサ14の受光面による受光量に依
存する。即ち、例えば、対物レンズ16から被写体まで
の距離が大きければ大きい程、CCDイメージセンサ1
4の受光面による受光量は低下し、このときTVモニタ
装置38の映像再現画面は全体的に暗くなり、これとは
反対に対物レンズ16から被写体までの距離が小さけれ
ば小さい程、CCDイメージセンサ14の受光面による
受光量は増大し、このときTVモニタ装置38の映像再
現画面は全体的に明るくなる。このような映像再現画面
の明るさの変動を抑えるために、例えば、CCDイメー
ジセンサ14の全画素信号の総電荷量がその受光面によ
る全受光量として計測され、その全受光量が所定範囲以
下であれば、絞り26の開度が広げられ、これとは反対
に該全受光量が所定範囲以上であれば、絞り26の開度
が狭められ、これによりTVモニタ装置28の映像再現
画面の明るさがほぼ一定となるように自動的に制御され
る。なお、以上述べたような自動光量調節自体は従来か
ら行われていることである。
【0053】ところで、自動光量調節モードにあって
は、TVモニタ装置28の映像再現画面の明るさを局所
的に適正に維持し得ないという事態が生じる。というの
は、電子内視鏡の対物レンズ16の焦点深度は比較的深
く、このため対物レンズ16に接近した部位の映像とそ
こから離れた部位の映像とがTVモニタ装置38上で焦
点の合った映像として再現され得るけれども、前者の部
位の映像は明る過ぎるのに対して後者の部位の映像は暗
過ぎるということになるからである。従って、前者の部
位の映像を適正な明るさで再現するためには、絞り26
の開度を手動で狭めることが必要であり、また後者の部
位の映像を適正な明るさで再現するためには、絞り26
の開度を手動で広げる必要がある。このような場合に光
量調節モード切換スイッチ90によって手動光量調節モ
ードが選択される。
【0054】手動光量調節モード時での光量調節のため
に、操作パネル78上にはUPボタンスイッチ92及び
DOWNボタンスイッチ94が設けられる。UPボタン
スイッチ92は光量増大パルス信号発生回路の一部を成
し、この光量増大パルス信号発生回路からはUPボタン
スイッチ92が押下される度毎に光量増大パルス信号が
システムコントローラ34に対して出力され、光量増大
パルス信号の出力の度毎に絞り26の開度が段階的に広
げられ、スコープ10に導かれる光量が間欠的に増大さ
せられる。また、DOWNボタンスイッチ94は光量減
少パルス信号発生回路の一部を成し、この光量減少パル
ス信号発生回路からはDOWNボタンスイッチ94が押
下される度毎に光量減少パルス信号がシステムコントロ
ーラ34に対して出力され、光量減少パルス信号の出力
の度毎に絞り26の開度が段階的に狭められ、スコープ
10に導かれる光量が間欠的に減少させられる。
【0055】上述したように、スコープ10に導かれる
光量のレベルはUPボタンスイッチ92及びDOWNボ
タンスイッチ94の押下操作により変動させられること
になるが、電子内視鏡の操作者にとっては、かかる光量
のレベルがどの程度であるか常に認識されることが要求
される。この目的のために、操作パルス78上に光量レ
ベル表示器96が設けられ、この光量レベル表示96は
図6に示すように操作パネル78上に一直線上に整列さ
れた11個の表示窓から成り、各表示窓は半透明の光拡散
板から形成される。11個の表示窓にはそれぞれに隣接し
て“−5”から“+5”までの数字が付され、中央に位
置する表示窓はその他のものよりも大きく、そこには数
字“0”が付される。
【0056】光量表示器96は更に各表示窓の内側に配
置された電気的発光体例えば発光ダイオード(LED)
98-5、98-4、…980 …98+4及び98+5を備え、
これらLEDは図7では互いに整列された小ブッロクと
して図示され、個々の小ブッロク内には上述の表示窓と
対応した数字が付されている。個々のLED98-5、9
-4、…980 …98+4及び98+5はLED電源回路9
8によって電気的に付勢されて点灯させられ、どのLE
Dを点灯させるかについては、LED電源回路98をシ
ステムコントローラ34で制御することによって行われ
る。
【0057】観察モード切換スイッチ84によって体外
光観察モードが選択されたとき、通常観察モード時に光
量調節が自動光量調節モードあるいは手動光量調節モー
ドで行われていたかに係わりなく、光量調節即ち絞り2
6の開度制御は手動で行われる。この場合、手動光量調
節については、通常観察モード時での手動光量調節モー
ドの場合と同様にUPボタンスイッチ92及びDOWN
ボタンスイッチ94を用いて行われるが、体外光観察モ
ードでの手動光量調節態様は通常観察モード時での手動
光量調節モードの場合とは異なり、これについては後で
詳述する。
【0058】また、体外光観察モードの選択時では、参
照符号100で示す絞り全開ボタンスイッチの使用が可
能となり、この絞り全開ボタンスイッチ100は絞り全
開パルス信号発生回路の一部を成し、この絞り全開パル
ス信号発生回路からは絞り全開ボタンスイッチ100が
押下されると、絞り全開パルス信号がシステムコントロ
ーラ34に対して出力される。なお、絞り全開ボタンス
イッチ100の機能については後で詳述する。
【0059】図8を参照すると、システムコントローラ
34で実行される光量制御ルーチンのフローチャートが
示され、この光量制御ルーチンは電子内視鏡のメイン作
動ルーチンのサブルーチンとして機能し、例えば100ms
毎に実行される割込みルーチンとされる。なお、光量制
御ルーチンの実行は操作パネル78上に設けられ電源回
路70の主電源ON/OFFスイッチ80のONによっ
て開始される。
【0060】ステップ801では、操作パネル78上ラ
ンプ電源ON/OFFスイッチ82のONによって白色
光源24が点灯されたか否かが判断される。ランプ電源
ON/OFFスイッチ82がOFFのとき、即ち白色光
源24が点灯されていないとき、ルーチンは直ちに終了
する。その後100ms 毎にルーチンは実行されるが、白色
光源24が点灯されない限り、何等の進展もない。
【0061】白色光源24が点灯されると、ステップ8
02に進み、そこで観察モード切換スイッチ84によっ
て通常観察モードが選択されているか否かが判断され
る。通常観察モードの選択時、ステップ803に進み、
そこで光量調節モード切換スイッチ90によって手動光
量調節モードが選択されているか否かが判断される。手
動光量調節モードの選択時、ステップ804に進み、そ
こで図9及び図10に示す通常観察モード時手動光量調
節ルーチンが実行される。一方、ステップ803で光量
調節モード切換スイッチ90によって自動光量調節モー
ドが選択されているとき、ステップ805に進み、そこ
で絞り26の開度制御が上述したような従来周知の態様
で自動的に行われる。
【0062】光量制御ルーチンが100ms 毎に実行されて
いる間、観察モード切換スイッチ84によって体外光観
察モードが選択されると、ステップ802からステップ
806に進み、そこで報知ランプ806がランプ電源回
路88(図7)によって点灯される。次いで、ステップ
807に進み、そこで図12ないし図14に示す体外光
観察モード時手動光量調節ルーチンが実行される。
【0063】次に、図9及び図10のフローチャート及
び図11の光量レベルチャートを参照して、通常観察モ
ード時手動光量調節ルーチンについて説明する。なお、
通常観察モード時手動光量調節ルーチンも100ms 毎に実
行される割込みルーチンであることは勿論である。
【0064】ステップ901では、絞り26の全開時に
スコープ10に導かれ得る100 %光量に対して光量が50
%となるように絞り26の開度が制御される。図11か
ら明らかなように、光量50%は光量レベル“0”に相当
し、このときLED980 がLED電源回路98によっ
て点灯される。要するに、図8の光量ルーチンが100ms
毎に実行されている間、通常観察モード下で光量調節モ
ード選択スイッチ90によって自動光量調節モードが選
択されると、絞り26の開度が50%光量となるように調
節される。
【0065】ステップ902では、UPボタンスイッチ
無効フラグF1が“0”であるか否かが判断される。初
期段階では、F1=0であるから、ステップ903に進
み、そこでUPボタンスイッチ92が押下されたか否か
が判断される。もしUPボタンスイッチ92の押下が確
認されなければ、ステップ903からステップ911ま
でスキップし、そこでDOWNボタンスイッチ無効フラ
グF2が“0”であるか否かが判断される。初期段階で
は、F2=0であるから、ステップ912に進み、そこ
でDOWNボタンスイッチ94が押下されたか否かが判
断される。もしDOWNボタンスイッチ94の押下が確
認されなければ、ルーチンは一旦終了する。その後、ル
ーチンは100ms 毎に実行されるが、UPボタンスイッチ
92の押下及びDOWNボタンスイッチ94のいずれか
一方が押下されない限り、何等の進展はなく、光量は50
%に維持された侭となる。
【0066】100ms 毎のルーチンの実行中にもしUPボ
タンスイッチ92の押下がステップ903で確認される
と、ステップ904に進み、そこでDOWNボタンスイ
ッチ無効フラグF2が“0”とされる(初期段階では、
F2=0)。次いで、ステップ905では、光量レベル
カウンタLVのカウント数が+1だけカウントアップさ
れる(初期段階では、LV=0である)。
【0067】ステップ906では、光量レベルカウンタ
LVのカウント数が“+5”に到達したか否かが判断さ
れる。もしLV≦+5であれば、ステップ907に進
み、そこで光量が10%だけ増大するように絞り26の開
度が調節され、このときLED980 が消灯されて、光
量60%の光量レベル“+1”に対応するLED+1が点灯
される。その後、ルーチンは一旦終了する。要するに、
図11から明らかなように、UPボタンスイッチ92が
押下される度毎に、スコープ10に導かれる光量は10%
ずつ増大させられ、例えば、光量が50%から100 %まで
10%ずつ段階的に増大させられたとすると、LED98
0 ないしLED98+5の点灯も順次移行させられる。
【0068】ステップ906で光量レベルカウンタLV
のカウント数が“+6”になったとき、即ち光量レベル
が“+5”(即ち、100 %光量)となっているにもかか
わらず、UPボタンスイッチ92が押下されたとき、ス
テップ906からステップ908に進み、そこでUPボ
タンスイッチ無効フラグF1が“0”から“1”に書き
換えられ、これによりUPボタンスイッチ92の押下操
作が無効化される。即ち、その後のルーチンの実行時に
ステップ902からステップ903に進むことはない。
次いで、ステップ909に進み、そこで光量レベルカウ
ンタLVのカウント数が−1だけカウントダウンされ、
そのカウント数が100 %光量に対応する光量レベル“+
5”に戻される。
【0069】一方、100ms 毎のルーチンの実行中にもし
DOWNボタンスイッチ94の押下がステップ912で
確認されると、ステップ913に進み、そこでUPボタ
ンスイッチ無効フラグF1が“0”とされる(初期段階
では、F1=0)。次いで、ステップ914では、光量
レベルカウンタLVのカウント数が“−1”だけカウン
トダウンされる。
【0070】ステップ915では、光量レベルカウンタ
LVのカウント数が“−5”に到達したか否かが判断さ
れる。もしLV≧−5であれば、ステップ916に進
み、そこで光量が10%だけ減少するように絞り26の開
度が調節され、このときLED980 が消灯されて、光
量60%の光量レベル“−1”に対応するLED-1が点灯
される。その後、ルーチンは一旦終了する。要するに、
図11から明らかなように、DOWNボタンスイッチ9
4が押下される度毎に、スコープ10に導かれる光量は
10%ずつ減少させられ、例えば、光量が50%から0%ま
で10%ずつ段階的に増大させられたとすると、LED9
0 ないしLED98-5の点灯も順次移行させられる。
【0071】ステップ915で光量レベルカウンタLV
のカウント数が“−6”になったとき、即ち光量レベル
が“−5”(即ち、0%光量)となっているにもかかわ
らず、DOWNボタンスイッチ94が押下されたとき、
ステップ915からステップ917に進み、そこでDO
WNボタンスイッチ無効フラグF2が“0”から“1”
に書き換えられ、これによりDOWNボタンスイッチ9
4の押下操作が無効化される。即ち、その後のルーチン
の実行時にステップ911からステップ912に進むこ
とはない。次いで、ステップ918に進み、そこで光量
レベルカウンタLVのカウント数が+1だけカウントア
ップされ、そのカウント数が0%光量に対応する光量レ
ベル“−5”に戻される。
【0072】UPボタンスイッチ92の押下操作が無効
化されているとき(F1 =1)、DOWNボタンスイッ
チ94の押下がステップ910で監視され、DOWNボ
タンスイッチ94の押下が確認されると、ステップ91
0からステップ913にスキップする。また、DOWN
ボタンスイッチ94の押下操作が無効化されているとき
(F2=1)、UPボタンスイッチ92の押下がステッ
プ919で監視され、UPボタンスイッチ92の押下が
確認されると、ステップ919からステップ904にス
キップする。
【0073】なお、以上述べた通常観察モード時での手
動光量調整自体は従来周知のものであり、本発明による
体外観察モード時での手動光量調節は上述したUPボタ
ンスイッチ92及びDOWNボタンスイッチ94を利用
して行われる。
【0074】図12ないし図14のフローチャート及び
図15の光量レベルチャートを参照して、本発明による
体外光観察モード時手動光量調節ルーチンについて説明
する。なお、体外光観察モード時手動光量調節ルーチン
も100ms 毎に実行される割込みルーチンであることは勿
論である。
【0075】ステップ1201では、絞り26の全開時
にスコープ10に導かれ得る100 %光量に対して光量が
45%となるように絞り26の開度が制御される。図15
から明らかなように、光量45%は光量レベル“0”に相
当し、このときLED980がLED駆動回路98によ
って点灯される。要するに、図8の光量ルーチンが100m
s 毎に実行されている間、観察モード切換スイッチ84
によって体外光観察モードが選択されると、絞り26の
開度が45%光量となるように調節される。なお、既に述
べたように、体外光観察モードでは、回転式RGBカラ
ーフィルタ30はその作動位置から退避位置に移動させ
られ、スコープ10の先端からは白色光が射出され、そ
の白色光は絞り26の全開時には光強度なものとなる。
【0076】ステップ1202では、UPボタンスイッ
チ受光フラグF1が“0”であるか否かが判断される。
初期段階では、F1=0であるから、ステップ1203
に進み、そこでUPボタンスイッチ92が押下されたか
否かが判断される。もしUPボタンスイッチ92の押下
が確認されなければ、ステップ1203からステップ1
226までスキップし(図14)、そこでDOWNボタ
ンスイッチ無効フラグF2が“0”であるか否かが判断
される。初期段階では、F2=0であるから、ステップ
1227に進み、そこでDOWNボタンスイッチ94が
押下されたか否かが判断される。もしDOWNボタンス
イッチ94の押下が確認されなければ、ステップ123
6に進み、そこで絞り全開ボタンスイッチ100が押下
されたか否かが判断される。もし絞り全開ボタンスイッ
チ100の押下が確認されなければ、ルーチンは一旦終
了する。その後、ルーチンは100ms 毎に実行されるが、
UPボタンスイッチ92、DOWNボタンスイッチ94
及び全開ボタンスイッチ100のいずれか1つが押下さ
れない限り、何等の進展はなく、光量は45%に維持され
た侭となる。
【0077】100ms 毎のルーチンの実行中にもしUPボ
タンスイッチ92の押下がステップ1203で確認され
ると、ステップ1204に進み、そこでDOWNボタン
スイッチ無効フラグF2が“0”とされる(初期段階で
は、F2=0)。次いで、ステップ1205では、光量
レベルカウンタLVのカウント数が+1だけカウントア
ップされる(初期段階では、LV=0である)。
【0078】ステップ1206では、光量レベルカウン
タLVのカウント数が“+5”に到達したか否かが判断
される。もしLV≦+5であれば、ステップ1207に
進み、そこで光量が5%だけ増大するように絞り26の
開度が調節され、このときLED980 が消灯されて、
光量50%の光量レベル“+1”に対応するLED98+1
が点灯される。その後、ルーチンは一旦終了する。要す
るに、図15から明らかなように、UPボタンスイッチ
92が押下される度毎に、スコープ10に導かれる光量
は5%ずつ増大させられ、例えば、光量が45%から70%
まで5%ずつ段階的に増大させられたとすると、LED
980 ないしLED98+5の点灯も順次移行させられ
る。なお、体外光観察モードでは、光量レベル表示器9
8の11個のLED98-5ないしLED98+5のうちLE
D980 からLED98+5までが用いられる。
【0079】ステップ1206で光量レベルカウンタL
Vのカウント数が“+6”になったとき、即ち光量レベ
ルが“+5”(即ち、70%光量)を越えるべくUPボタ
ンスイッチ92が押下されたとき、ステップ1206か
らステップ1208に進み、そこで絞り26が全開され
て、光量は100 %まで一挙に増大させられる。次いで、
ステップ1209では、UPボタンスイッチ無効フラグ
F1が“0”から“1”に書き換えられ、これによりU
Pボタンスイッチ92の押下操作が無効化される。即
ち、その後のルーチンの実行時にステップ1202から
ステップ1203へ進み得ない。続いて、ステップ12
10に進み、そこで光量レベルカウンタLVのカウント
数が−1だけカウントダウンされ、そのカウント数が70
%光量に対応する光量レベル“+5”に戻される。
【0080】その後、ステップ1211に進み、そこで
フラグF3が“0”であるか否かが判断される。初期段
階では、F=0であるので、ステップ1212に進み、
時間カウンタNのカウント数が70に到達したか否か、即
ち絞り26の全開後7秒経過したか否かが判断される。
初期段階では、N=0であるので、ステップ1213に
進み、そこでカウンタNのカウント数が+1だけカウン
トアップされて、ルーチンは一旦終了する。その後、10
0ms 毎にルーチンは実行されるが、時間カウンタNのカ
ウンタ数が70に到達するまで、しかもDOWNボタンス
イッチ74の押下操作が行われない限り(ステップ12
22)、何等の進展もない。
【0081】N=70となったとき、即ち絞り26の全開
後7秒が経過すると、ステップ1212からステップ1
214に進み、そこで時間カウンタNがリセットされ
る。続いて、ステップ1215では光量が70%となるよ
うに絞り26の開度が調節され、ステップ1216では
フラグF3が“0”から“1”に書き直される。次い
で、ステップ1217では、時間カウンタNのカウント
数が100 に到達したか否か、即ち100 %光量から70%光
量への復帰後10秒経過したか否かが判断される。現段階
では、N=0であるので、ステップ1218に進み、そ
こでカウンタNのカウント数が+1だけカウントアップ
されて、ルーチンは一旦終了する。その後、100ms 毎に
ルーチンは実行されるが、時間カウンタNのカウント数
が100 に到達するまで、何等の進展もなく、その間光量
は70%に維持された侭となる。
【0082】N=100 となったとき、即ち100 %光量か
ら70%光量への復帰後10秒経過すると、ステップ121
7からステップ1219に進み、そこで時間カウントN
がリセットされる。続いて、ステップ1220では、U
Pボタンスイッチ92の無効化フラグF1が“1”から
“0”に戻され、ステップ1221では、フラグF3が
“1”から“0”に戻され、ルーチンは一旦終了する。
【0083】要するに、図15から明らかなように、体
外光観察モード下では、UPボタンスイッチ92によっ
て通常は光量を70%(光量レベル+5)までしか増大さ
せることはできないが、光量レベル+5に到達した後、
更にUPボタンスイッチ92が押下されたときだけ、7
秒間にわたって絞り26が全開されて100 %光量が得ら
れ、しかもそれに続く10秒間は絞り26を全開し得ない
ようになっている。かくして、体外光観察モード時に患
者の体腔内の特定の部位に高強度の白色光を長時間にわ
たって照射し続けるという事態は回避され得る。
【0084】一方、100ms 毎のルーチンの実行中にもし
DOWNボタンスイッチ74の押下がステップ1227
で確認されると、ステップ1228に進み、そこでUP
ボタンスイッチ無効フラグF1が“0”とされる(初期
段階では、F1=0)。次いで、ステップ1229で
は、光量レベルカウンタLVのカウント数が“−1”だ
けカウントダウンされる。
【0085】ステップ1215では、光量レベルカウン
タLVのカウント数が“0”に到達したか否かが判断さ
れる。もしLV≧0であれば、ステップ1231に進
み、そこで光量が5%だけ減少するように絞り26の開
度が調整され、このとき調節後の光量レベルに対応した
(LED980 …LED98+5)だけが点灯される。そ
の後、ルーチンは一旦終了する。要するに、図15から
明らかなように、DOWNボタンスイッチ94が押下さ
れる度毎に、スコープ10に導かれる光量は5%ずつ減
少させられる。
【0086】ステップ1230で光量レベルカウンタL
Vのカウント数が“−1”になったとき、即ち光量レベ
ルが“0(即ち、45%光量)”となっているにもかかわ
らず、DOWNボタンスイッチ94が押下されたとき、
ステップ1230からステップ1233に進み、そこで
DWONボタンスイッチ無効フラグF2が“0”から
“1”に書き換えられ、これによりDOWNボタンスイ
ッチ94の押下操作が無効化される。即ち、その後のル
ーチンの実行時にステップ1226からステップ122
7へ進み得ない。次いで、ステップ1234に進み、そ
こで光量レベルカウンタLVのカウント数が+1だけカ
ウントアップされ、そのカウント数が45%光量に対応す
る光量レベル“0”に戻される。
【0087】ところで、光量レベルが適当な中位レベル
(本実施形態では、45%光量)に低下した際にDWON
ボタンスイッチ94の押下操作の無効化が行われない
と、体外光観察モード時に光量レベルが不必要な程度ま
で低下され得ることがある。例えば、体外光観察モード
時にDOWNボタンスイッチ94の押下操作を誤ってや
り過ぎると、光量レベルが極端に低下し、この場合には
体外光観察モードに必要とされる光量レベルまで戻すた
めには、UPボタンスイッチ92の押下操作をその分だ
け余分に行わなくてはならい。しかし、上述したよう
に、光量レベルが例えば45%光量まで低下したとき、D
WONボタンスイッチ94の押下操作の無効化して、45
%光量以下に光量レベルが低下することを防止すれば、
体外光観察モードに必要とされる光量レベルまで速やか
に上昇させることが可能である。
【0088】光量が100 %まで増大されてUPボタンス
イッチ92の押下操作が無効化されているとき(F1=
1)、即ち100 %光量の持続時間である7秒がカウント
されているとき、DWONボタンスイッチ94の押下が
ステップ1222(図12)で監視され、DOWNボア
ンスイッチ94の押下が確認されると、ステップ122
2からステップ1223に進み、そこで光量は100 %か
ら70%まで直ちに減少させられる。続いて、ステップ1
224では、時間カウンタNがリセットされ、ステップ
1225では、フラグF3が“1”から“0”に戻され
る。その後、光量制御はUPボタンスイッチ92及びD
OWNボタンスイッチ94のいずれかによって上述した
態様で行われる。
【0089】また、DWONボタンスイッチ94の押下
操作が無効化されているとき(F2=1)、UPボタン
スイッチ92の押下がステップ1235で監視され、U
Pボタンスイッチ92の押下が確認されると、ステップ
1235からステップ1204にスキップする。
【0090】体外光観察モード時に光量レベルの如何に
かかわらず、直ちに絞り26を全開させて光量を100 %
まで増大させることが望まれるとき、絞り全開ボタンス
イッチ100の押下がステップ1236で監視される。
絞り全開ボタンスイッチ100の押下が確認されると、
ステップ1238に進み、そこで光量レベルカウンタL
Vのカウント数が“+5”に設定され、次いでステップ
1239でUPボタンスイッチ無効化フラグF1が
“1”とされる。従って、100 %光量の持続時間である
7秒が上述の場合と同様な態様でカウントされる。
【0091】上述の実施形態においては、体外光観察モ
ード下で光量を100 %増大させたとき、白色光源24か
ら白色光が連続的に射出させられるが、しかし図16に
示すように白色光源24を点滅させることにより白色光
の射出を断続的に行うことも可能であり、この場合には
スコープからの照明光量を実質的に半減できるので、10
0 %光量の持続時間を例えば14秒とすることもできる。
【0092】以上の実施形態では、本発明が面順次方式
を採用した電子内視鏡に実施化した場合について説明さ
れているが、本発明がカラー同時方式を採用する電子内
視鏡にも実施化し得ることが理解されるべきである。
【0093】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
によれば、個々のスコープ毎に応じて体外光観察モード
時での白色光の強度を適宜手動制御することが可能であ
るので、体外光観察モードを適正に行い得るだけでな
く、100 %光量持続時間が適当に制限されるので、患者
の体腔内の特定の箇所が高強度の白色光に長時間にわた
って照射されるという事態も確実に回避され得る。かく
して、スコープの先端を患者の体腔内の所望の部位まで
速やかに移動させることが可能であり、電子内視鏡によ
る診断に伴う患者の負担が大幅に軽減され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子内視鏡の概略ブッロク図であ
って、回転式RGBカラーフィルタをその作動位置で示
す図である。
【図2】図1と同様な概略ブッロク図であって、回転式
RGBカラーフィルタをその退避位置で示す図である。
【図3】図1及び図2に示す回転式RGBカラーフィル
タの正面図である。
【図4】図1及び図2に示す回転式RGBカラーフィル
タの駆動モータを移動させる移動機構の概略である。
【図5】図1及び図2に示す絞りの概略正面図である。
【図6】図1及び図2に示す電子内視鏡の信号処理装置
の筐体に設けられる操作パネルの正面図である。
【図7】操作パネルの設けられているスイッチ等とシス
テムコントローラとの関係を示すブッロク図である。
【図8】図1及び図2の電子内視鏡での光量制御ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図9】図8の光量制御ルーチンの一部を成す通常観察
モード時手動光量調節ルーチンを示すフローチャートの
一部分である。
【図10】図8の光量制御ルーチンの一部を成す通常観
察モード時手動光量調節ルーチンを示すフローチャート
の残りの部分である。
【図11】図9及び図10に示す通常観察モード時手動
光量調節ルーチンの説明に用いられる光量レベルチャー
トである。
【図12】図8の光量制御ルーチンの一部を成す体外光
観察モード時手動光量調節ルーチンを示すフローチャー
トの一部分である。
【図13】図8の光量制御ルーチンの一部を成す体外光
観察モード時手動光量調節ルーチンを示すフローチャー
トのその他の部分でるある。
【図14】図8の光量制御ルーチンの一部を成す体外光
観察モード時手動光量調節ルーチンを示すフローチャー
トの残りの部分でるある。
【図15】図12ないし図14に示す体外光観察モード
時手動光量調節ルーチンの説明に用いられる光量レベル
チャートである。
【図16】図15と同様な光レベルチャートであって、
体外光観察モード時での光量調節の変形例を示す光量レ
ベルチャートである。
【符号の説明】
10 スコープ 12 画像信号処理装置 14 CCDイメージセンサ 16 対物レンズ 18 光ガイド 20 照明レンズ 22 光ガイド 24 白色光源 30 回転式RGBカラーフィルタ 34 システムコントローラ 36 ビデオ信号処理回路 38 TVモニタ装置 40 通信用回路 46 電磁ソレノイド 48 ソレノイド駆動回路 66 駆動モータ 68 光量制御回路 70 電源回路 76 ランプ電源 78 操作パネル 80 主電源ON/OFFスイッチ 82 ランプ電源ON/OFFスイッチ 84 観察モード切換スイッチ 86 報知ランプ 90 光量調節モード切換スイッチ 92 UPボタンスイッチ 94 DOWNボタンスイッチ 100 絞り全開ボタンスイッチ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スコープと、このスコープを着脱自在に
    接続させるようになった画像信号処理装置とから構成さ
    れる電子内視鏡であって、前記画像信号処理装置内に設
    けられた白色光源を具備し、この白色光源からの射出光
    が前記スコープに導かれてその前方を照明するようにな
    っており、更に、前記スコープの先端側に設けれた固体
    撮像手段と、前記スコープの先端からの射出光で照明さ
    れた被写体像を前記固体撮像手段を通して診察を行う通
    常観察モードと前記スコープの先端からの射出光を患者
    の体外から観察して該スコープの先端位置を確認する体
    外光観察モードとのいずれか一方のモードを選択するモ
    ード選択手段と、この観察モード選択手段による体外光
    観察モードの選択時に前記白色光源から前記スコープに
    導かれる光の光量を手動調節する手動光量調節手段とを
    具備して成る電子内視鏡において、 前記手動光量調節手段が前記光量を制限する光量制限手
    段と、前記体外光観察モードの選択時に前記光量を中位
    レベルに設定する中位レベル設定手段と、前記光量を中
    位レベルの側から所定の高位レベルの側に向かって段階
    的に増大させるべく前記光量制限手段に光量増大指令を
    発する手動操作可能な光量増大指令手段とを包含し、前
    記光量制限手段は前記光量増大指令手段から発せられる
    光量増大指令毎に前記光量を一段階ずつ増大させるよう
    になっており、前記手動光量調節手段が更に前記光量増
    大指令手段によって前記光量が高位レベルまで増大させ
    られた後に該光量増大指令手段から光量増大指令が発せ
    られた際に前記光量を最大レベルまで所定の一定時間に
    わたって増大させる光量最大レベル増大手段を包含する
    ことを特徴とする電子内視鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子内視鏡において、
    更に、前記白色光源からの射出光の光路に介在する作動
    位置とその作動位置から退避させられる退避位置との間
    で移動自在となった回転式三原色カラーフィルタが設け
    られ、前記通常観察モード時には前記回転式三原色カラ
    ーフィルタが前記作動位置に置かれているが、前記体外
    光観察モード時には前記作動位置から前記退避位置に移
    動させられることを特徴とする電子内視鏡。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の電子内視鏡に
    おいて、前記手動光量調節手段が更に前記一定時間の経
    過後の所定の一定時間内に前記光量増大指令手段から光
    量増大指令が発せられた際にその光量増大指令を無効と
    する光量増大指令無効手段を包含することを特徴とする
    電子内視鏡。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれか1項に記
    載の電子内視鏡において、前記手動光量調節手段が更に
    前記光量のレベルの如何にかかわらず前記光量最大レベ
    ル増大手段によって該光量を最大レベルまで増大させる
    ことを該光量最大レベル増大手段に強制的に指令する強
    制的指令手段を包含することを特徴とする電子内視鏡。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれか1項に記
    載の電子内視鏡において、前記光量最大レベル増大手段
    によって前記光量が最大レベルまで増大されたとき、前
    記白色光源を点滅させる光源点滅手段が設けられること
    を特徴とする電子内視鏡。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれか1項に記
    載の電子内視鏡において、前記手動光量調節手段が更に
    前記光量を高位レベルの側から中位レベルの側に向かっ
    て段階的に減少させるべく前記光量制限手段に光量減少
    指令を発する手動操作可能な光量減少指令手段を包含
    し、前記光量制限手段は前記光量減少指令手段から発せ
    られる光量減少指令毎に前記光量を一段階ずつ減少させ
    るようになっており、前記手動光量調節手段が更に前記
    光量減少指令手段によって前記光量が中位レベルまで減
    少させられた後に該光量減少指令手段から光量減少指令
    が発せられても該光量を中位レベルに維持させる光量中
    位レベル維持手段を包含することを特徴とする電子内視
    鏡。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれか1項に記
    載の電子内視鏡において、前記観察モード選択手段によ
    って前記体外光観察モードが選択された際に該体外光観
    察モードが選択されたことを報知する報知手段が設けら
    れることを特徴とする電子内視鏡。
  8. 【請求項8】 請求項1から7までのいずれか1項に記
    載の電子内視鏡において、前記観察モード選択手段によ
    って前記通常観察モードが選択された際に、前記白色光
    源から前記スコープに導かれる光の光量を該スコープか
    ら射出される光の反射光の強度レベルに応じて自動的に
    調節する通常観察モード時自動光量調節モードと該光量
    を手動調節する通常観察モード時手動光量調節モードと
    のいずれか一方の光量調節モードを選択する光量調節モ
    ード選択手段と、前記観察モード選択手段によって前記
    体外光観察モードが選択された際に前記光量調節モード
    選択手段による光量調節モードの選択の如何にかかわら
    ず前記手動光量調節手段による光量調節モードに強制的
    に移行させる強制的光量調節モード移行手段とが設けら
    れることを特徴とする電子内視鏡。
  9. 【請求項9】 請求項1から8までのいずれか1項に記
    載の電子内視鏡において、中位レベルが最大レベルの光
    量100 %に対して約40%ないし約50%の範囲内とされ、
    高位レベルが最大レベルの光量100 %に対して約65%な
    いし約75%の範囲内とされることを特徴とする電子内視
    鏡。
  10. 【請求項10】 スコープと、このスコープを着脱自在
    に接続させるようになった画像信号処理装置とから構成
    される電子内視鏡であって、前記画像信号処理装置内に
    設けられた白色光源を具備し、この白色光源からの射出
    光が前記スコープに導かれてその前方を照明するように
    なっており、更に、前記スコープの先端側に設けれた固
    体撮像手段と、前記スコープの先端からの射出光で照明
    された被写体像を前記固体撮像手段を通して診察を行う
    通常観察モードと前記スコープの先端からの射出光を患
    者の体外から観察して該スコープの先端位置を確認する
    体外光観察モードとのいずれか一方のモードを選択する
    モード選択手段と、この観察モード選択手段による体外
    光観察モードの選択時に前記白色光源から前記スコープ
    に導かれる光の光量を手動調節する手動光量調節手段と
    を具備して成る電子内視鏡において、 前記手動光量調節手段が前記光量を制限する光量制限手
    段と、前記体外光観察モードの選択時に前記光量を中位
    レベルに設定する中位レベル設定手段と、前記光量を中
    位レベルから最大レベルまで所定の一定時間にわたって
    増大させるべく前記光量制限手段に光量最大レベル増大
    指令を発する手動操作可能な光量最大レベル増大指令手
    段と、前記一定時間の経過後の所定の一定時間内に前記
    光量最大レベル増大指令手段から光量最大レベル増大指
    令が発せられた際にその光量最大レベル増大指令を無効
    とする光量最大レベル増大指令無効手段を包含すること
    を特徴とする電子内視鏡。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の電子内視鏡におい
    て、更に、前記白色光源からの射出光の光路に介在する
    作動位置とその作動位置から退避させられる退避位置と
    の間で移動自在となった回転式三原色カラーフィルタが
    設けられ、前記通常観察モード時には前記回転式三原色
    カラーフィルタが前記作動位置に置かれているが、前記
    体外光観察モード時には前記作動位置から前記退避位置
    に移動させられることを特徴とする電子内視鏡。
  12. 【請求項12】 請求項10または11に記載の電子内
    視鏡において、前記光量最大レベル増大手段によって前
    記光量が最大レベルまで増大されたとき、前記白色光源
    を点滅させる光源点滅手段が設けられることを特徴とす
    る電子内視鏡。
  13. 【請求項13】 請求項10から12までのいずれか1
    項に記載の電子内視鏡において、前記観察モード選択手
    段によって前記体外光観察モードが選択された際に該体
    外光観察モードが選択されたことを報知する報知手段が
    設けられることを特徴とする電子内視鏡。
  14. 【請求項14】 請求項10から13までのいずれか1
    項に記載の電子内視鏡において、中位レベルが最大レベ
    ルの光量100 %に対して約40%ないし約50%の範囲内と
    されることを特徴とする電子内視鏡。
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