JPH11164578A - 回転体駆動制御方法 - Google Patents

回転体駆動制御方法

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JPH11164578A
JPH11164578A JP9327719A JP32771997A JPH11164578A JP H11164578 A JPH11164578 A JP H11164578A JP 9327719 A JP9327719 A JP 9327719A JP 32771997 A JP32771997 A JP 32771997A JP H11164578 A JPH11164578 A JP H11164578A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体に偏心があっても、その偏心量と回転
位置とを関連付けて検出することで、回転体の周速を一
定にする。 【解決手段】 駆動源7により回転駆動される回転体1
の偏心量を回転体1の回転位置に対応させて検出し、検
出された偏心量及び対応する回転位置に基づき回転体1
の周速度が一定となるように回転体1の目標回転位置を
可変調整することで、回転体に偏心があっても、回転体
1の周位置での単位時間当りの移動量、即ち、周速は一
定となるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体駆動制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ドラム状の感光体を用いたカラ
ー複写機、カラープリンタ等においては、画像データの
書込みに際して位置ずれの少ない高画質化を図る上で
は、感光体の周速度(線速)が一定状態で安定している
ことが要求される。この他、感光体に限らず、周速度が
一定状態で安定していることが要求される回転体は多く
ある。ところが、現実には感光体等の回転体の回転軸の
偏心等の要因により回転体を周速一定で回転させること
は簡単ではなく、従来より、種々の対応策が講じられて
いる。
【0003】その代表例として、例えば、特開平6−1
75427号公報に示されるような回転体駆動制御装置
がある。同公報によれば、回転軸の偏心等を考慮して、
感光体ドラムの回転軸にロータリエンコーダを取付けて
回転角速度を検出し、この回転角速度が一定となるよう
にモータの回転速度を制御することで、ロータリエンコ
ーダの偏心を除去するようにしている。換言すれば、偏
心量を検出し、その検出結果に基づいて感光体ドラムの
軸(即ち、回転中心)を調整することで、偏心を除去す
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、同公報の制
御方法は速度制御方法である。そのため、時間とともに
位置偏差が大きくなるか、立上り時の遅れを吸収できな
い。特にカラー複写機のように、ブラック、イエロー、
マゼンダ、シアンの各色トナーを感光体上に順番に現像
し、転写ベルト上に重ね合わせると色ずれを起こす。ま
た、タンデム方式のような4ドラム方式では、外乱等に
より各々のドラムの速度差が生じた場合、そのまま色ず
れをした状態となる。即ち、速度差を生じた後は、ずれ
た状態のままとなる。
【0005】また、同公報方式によると、経時変化、温
度変化等により制御系の伝達特性が変化して十分な位相
余裕及びゲイン余裕が得られなくなった場合には、制御
パラメータを切換えることにより、十分な位相余裕及び
ゲイン余裕を確保することができ、常に回転体の速度制
御を高精度に行うことができる。ところが、一巡伝達関
数G(s)・H(s)を動作開始時に自動的に或はユーザの
指示に基づいてCPUにより求める旨が記載されている
が、ここに、sはラプラス演算子であり、周波数特性を
求めるためには、s=j・ω(j;√(−1),ω;角
周波数)と置き、角周波数ωを求めたい周波数帯域でス
イープするなどの処理・操作が必要であり、簡単にはで
きない。また、温度変化の環境は、不特定多数のユーザ
では、予測できない場合があり、常に伝達特性を求める
必要が生じてしまう。
【0006】そこで、本発明の第1の目的は、回転体に
偏心があっても、その偏心量をその回転位置に対応付け
て検出することで、回転体の周位置での単位時間当りの
移動量、即ち、周速を一定にできる回転体駆動制御方法
を提供することである。
【0007】本発明の第2の目的は、併せて、経時変
化、温度変化等により制御系の伝達特性が変動しても、
即ち、回転体と駆動源のパラメータ変動及び外乱等があ
っても安定して位置制御を行える回転体駆動制御方法を
提供することである。
【0008】本発明の第3の目的は、製造ばらつき、経
時変化、温度変化等による、慣性モーメント、モータの
トルク定数、電機子抵抗及びインダクタンスが仕様値に
対して乗法的摂動があっても、目標値に安定して追従さ
せることができる回転体駆動制御方法を提供することを
目的とする。
【0009】本発明の第4の目的は、偏心外乱等があっ
ても目標値に対して正確に追従させて、回転体の周位置
での単位時間当りの移動量、即ち、周速を一定にできる
回転体駆動制御方法を提供することである。
【0010】本発明の第5の目的は、演算量を減らすこ
とで、高価なデジタルシグナルプロセッサ等を用いるこ
となく、汎用の低価格のマイクロコンピュータで制御し
得る回転体駆動制御方法を提供することである。
【0011】本発明の第6の目的は、連続系で設計した
ロバスト制御系を、そのままCPUで演算した場合と比
べてサンプリング時間の影響を受けることなく高精度に
目標値に追従させ得る回転体駆動制御方法を提供するこ
とである。
【0012】本発明の第7の目的は、摩擦力による目標
位追従遅れや定常偏差を抑制することができる回転体駆
動制御方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
駆動源により回転駆動される回転体の偏心量をその回転
位置に対応させて検出し、検出された偏心量及び対応す
る回転位置に基づき前記回転体の周速度が一定となるよ
うに前記回転体の目標回転位置を可変調整するようにし
た。従って、回転体に偏心があっても、その偏心量をそ
の回転位置に対応付けて検出し、周速度が一定となるよ
うに回転体の目標回転位置を可変調整することで、回転
体の周位置での単位時間当りの移動量、即ち、周速を一
定にできる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の回
転体駆動制御方法において、目標回転位置に回転体と駆
動源とのパラメータ変動及び外乱等による前記回転体の
目標位置ずれを設計に取り込んだロバスト制御系により
駆動源を駆動する。従って、経時変化、温度変化等によ
り制御系の伝達特性が変動しても、即ち、回転体と駆動
源のパラメータ変動及び外乱等があっても追従遅れがな
く安定して位置制御を行える。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の回
転体駆動制御方法において、回転体のパラメータ変動を
慣性モーメント、駆動源のパラメータ変動をモータのト
ルク定数、電機子抵抗及びインダクタンスとし、これら
を仕様値に対する乗法的摂動として設計に取り込んだロ
バスト制御系を用いる。従って、製造ばらつき、経時変
化、温度変化等による、慣性モーメント、モータのトル
ク定数、電機子抵抗及びインダクタンスが仕様値に対し
て乗法的摂動があっても、それらを設計に取り込んだロ
バスト制御系を用いることにより、目標値に安定して追
従させることができる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載の回転体駆動制御方法において、外乱等による回転体
の目標位置ずれは、偏心外乱最大振幅とその周波数に対
して目標位置の追従精度として設計に取り込んだロバス
ト制御系を用いる。従って、偏心外乱最大振幅とその周
波数に対して目標位置の追従精度として設計に取り込ん
だロバスト制御系を用いるので、偏心外乱等があっても
目標値に対して正確に追従させて、回転体の周位置での
単位時間当りの移動量、即ち、周速を一定にできる。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項2,3又は
4記載の回転体駆動制御方法において、ロバスト制御系
は、低次元化されている。従って、低次元化することで
マイクロコンピュータの演算量を減らすことができ、高
価なデジタルシグナルプロセッサ等を用いることなく、
汎用の低価格のマイクロコンピュータで制御できる。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項2,3,4
又は5記載の回転体駆動制御方法において、ロバスト制
御系は、制御演算のサンプリング時間で離散化され、マ
イクロコンピュータのソフトウェアサーボで演算され、
その演算結果が駆動源への入力として与えられる。従っ
て、連続時間系でロバスト制御系のコントローラを求め
ているので、そのままデジタル化すると、サンプリング
時間の影響により精密に駆動できないが、サンプリング
時間で離散化処理しているので、そのままCPUで演算
した場合と比べてサンプリング時間の影響を受けること
なく高精度に目標値に追従させることができる。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項2記載の回
転体駆動制御方法において、回転体と駆動源の定常回転
での電流値から摩擦力を求め、その摩擦力によりフィー
ドフォワード系をロバスト制御系に付加する。従って、
定常回転での電流値から摩擦力を求めるため、現実の実
機に合った値をフィードフォワードでき、摩擦力による
目標位追従遅れや定常偏差を抑制することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。本実施の形態は、例えば、タンデム型
のカラー複写機中の複数のドラム状の感光体を制御対象
である回転体とするものである。図1は回転体である1
つの感光体1に対する駆動系構成を示し、この感光体1
の中心には回転軸2が嵌合されている。この回転軸2に
対してはプーリ3,4、タイミングベルト5、減速機構
6等の伝達系を介して駆動源であるモータ7が連結され
ている。なお、8は前記回転軸2上に取り付けられて前
記感光体1の回転を安定させるためのフライホイールで
ある。また、本実施の形態では、前記感光体1としては
表面が比較的軟らかい有機感光体(OPC)が用いられ
ている。また、前記モータ7の軸上にはこのモータ制御
用の原点信号付きで回転位置速度検出手段として機能す
るロータリエンコーダ9が取り付けられている。さら
に、前記感光体1の表面の一部に対向させて前記感光体
1の偏心量を検出するための偏心量検出手段として機能
する偏心量検出計10が設けられている。この偏心量検
出計10としては、レーザ変位計や静電容量変位計等の
非接触型のものが用いられる。
【0021】次に、制御系を中心とするハードウェア構
成を図2により説明する。まず、全体の制御を受け持つ
マイクロコンピュータ16が設けられている。このマイ
クロコンピュータ16は、プロセッサであるマイクロプ
ロセッサ(CPU)17とROM18とRAM19とに
より構成されている。ここに、ROM18は読出し専用
メモリであり、前記CPU17が実行するプログラムや
所定のデータが格納されている。また、前記モータ7の
軸上に設けられた前記ロータリエンコーダ9のエンコー
ダ出力aは状態検出用インタフェース20、バス21を
介して前記マイクロコンピュータ16に入力されてい
る。前記偏心量検出計10の検出出力bも状態検出用イ
ンタフェース20、前記バス21を介して前記マイクロ
コンピュータ16に入力されている。ここに、前記状態
検出用インタフェース20はエンコーダ出力aを処理し
てデジタル数値に変換するもので、エンコーダパルスの
数を計数するカウンタを備えている。また、この状態検
出用インタフェース20は検出出力bを処理してデジタ
ル数値に変換して偏心量データとする機能も併せ持つ。
この際、この状態検出用インタフェース20はロータリ
エンコーダ9が持つ原点情報を利用することで、感光体
1上の偏心量と感光体1の回転位置との対応付け(相
関)をとる機能を備えている。従って、本実施の形態で
は、状態検出用インタフェース20が偏心量・位置対応
付け手段として機能する。
【0022】さらに、前記モータ7は前記マイクロコン
ピュータ16に対して前記バス21、駆動用インタフェ
ース22及び駆動装置23を介して接続されている。前
記駆動用インタフェース22は前記マイクロコンピュー
タ16における演算結果のデジタル信号を駆動装置23
を構成するパワー半導体、例えば、パワートランジスタ
を動作させるパルス状信号(制御信号)に変換する機能
を有する。駆動装置23はこのパルス状信号に基づき動
作し、モータ7に印加する電圧を制御する。この結果、
後述するようにモータ7は所定の目標回転位置に追従す
るように駆動される。この時のモータ7の回転速度はロ
ータリエンコーダ9、状態検出用インタフェース20に
より検出されてマイクロコンピュータ16に取り込まれ
る。
【0023】本実施の形態の回転制御手段は、前記CP
U17、駆動装置23等により構成されている。また、
ロバスト制御系によるコントローラ演算機能と目標値関
数(目標速度)を求める手段の機能は、前記CPU17
における演算処理機能により実行される。
【0024】なお、図2では、ディスクリートタイプの
マイクロコンピュータ16を用いたが、インタフェース
20,22を含めて1チップ化したマイクロコンピュー
タを用いてもよい。
【0025】次に、モータ7を介して感光体1の周速度
が一定となるように感光体1の回転位置を制御するフィ
ードバック制御系の構成を図3のブロック線図により説
明する。このフィードバック制御系は、主として前記マ
イクロコンピュータ16によりソフトウェアサーボとし
て実行される。図中、“dist”は偏心等の外乱、“W
p”は重み関数を示し、種々の周波数帯域で希望する性
能を相対的に反映するのに用いる。“e”は制御量であ
り、目標回転位置入力と感光体位置との追従精度として
の意味合いもある。いま、感度関数sで表現すると、 s=e/dist=1/(1+GK) となる。ここで、“K”はロバストコントローラにな
る。
【0026】GK≧1の帯域では、 s≒1/GK となり、感度関数sの逆数(GK)は制御系では一巡伝達
関数或はオープンループ伝達関数と称され、追従性能を
表すことになる。例えば、偏心外径100*10~6m、
周波数0.5Hz、目標追従誤差10*10~6mとする
ためには、0.5Hzのゲインが |GK(0.5Hz)|>20log(100*10~6/1
0*10~6)dB であり、20dB以上が必要になる。この条件を示す重
み関数Wpは図4のようになる。
【0027】ここで、制御対象(G)の詳細を図5に示
す。即ち、ノミナル値(公称値=仕様値)とパラメータ
の変動部分を合わせた全体が制御対象(G)になる。制御
対象(G)の中には、ノミナルモデルGnom 、モデルの中
での不確かさを表すWdel とΔGとが含まれている。こ
の不確かさは、乗法的不確かさであり、Wdel は不確か
さを表す重み関数、ΔGは伝達関数を示す。伝達関数Δ
Gは、安定で、 ‖ΔG‖ <1 の条件を満足するものである。
【0028】摂動モデルをGper とすると、 Gper =(1+Wdel *ΔG)Gnom より、 Wdel *ΔG=Gper /Gnom −1 となる。
【0029】図6は、摂動モデルGper のパラメータ変
動の中で、ノミナル値(公称値)に対して、イナーシャ
Jを80%、トルク定数Ktを20%、電機子抵抗Ra
を500%としたときのWdel・ΔG 及びWdel を示
す。ロバストコントローラKはWpとWdel とを選定す
ることにより数値計算できる。
【0030】次に、フィードフォワード量FFを求める
方法について説明する。摩擦トルクをTf、トルク定数
Ktとすると、電流アンプ系では、 FF=Tf/Kt とすれば、摩擦トルクTfを打ち消すフィードフォワー
ド量FFが得られる。
【0031】図7はこのような電流アンプ系の構成を示
すブロック線図である。図中、Ua;電流アンプ入力、
Ga;電流アンンプの帯域を決めるゲイン、Gpi;1次
系フィルタ、L;駆動源(モータ7)のインダクタン
ス、Ra;電機子抵抗、Rs;電流検出抵抗、Kt;ト
ルク定数、Ke;誘起電圧定数、J;イナーシャであ
る。
【0032】ここで、‖Wp(1+GK)~1 <1を
満足するロバストコントローラKの一例を説明する。状
態方程式で示すと、 dx/dt=ak1*x+bk1*u y=ck1*x+dk1*u となる。uは目標回転位置に対する観測出力の偏差、y
は電流アンプに与える制御入力である。xは状態変数、
ak1,bk1,ck1,dk1は各々 ak1 ;21行21列 bk1 ;21行 1列 ck1 ; 1行21列 dk1 ;=0 なるサイズの状態マトリックスである。
【0033】図8は一巡伝達関数(Gnom*K)の周波数
応答を示す。図示例によれば、|Gnom*K(0.5H
z)| は20dB以上のゲインになっていることが判
り、得られたロバストコントローラは外乱に対する制御
性能を満足することが判る。
【0034】次に、マイクロコンピュータ16で演算処
理するために、サンプリングタイムTdでロバストコン
トローラKをTustin 変換により離散化する。この離散
化により得られたロバストコントローラをDKとする
と、 x(n+1)=dak1*x(n)+dbk1*u(n) y(n) =dck1*x(n)+ddk1*u(n) なる演算式が成り立つ。u(n) はサンプリングされた目
標回転位置に対する観測出力の偏差、y(n) はマイクロ
コンピュータ16の演算結果をサンプリングタイムTd
毎に電流アンプに与える制御入力である。また、x(n)
は状態変数、dak1,dbk1,dck1,ddk1は各々 dak1;21行21列 dbk1;21行 1列 dck1; 1行21列 ddk1;=0 なるサイズの状態マトリックスである。
【0035】マイクロコンピュータ16で演算する場
合、このような行列式では演算時間が長くなるため、本
実施の形態では、低次元化処理をして次数を ak1 ;10行10列 bk1 ;10行 1列 ck1 ; 1行10列 dk1 ;=0 の如く下げるものである。この低次元化処理により得ら
れたロバストコントローラをDKreとする。離散化処理
されたロバストコントローラDKと低次元化処理された
ロバストコントローラをDKreとの周波数応答特性(ゲ
イン及び位相)を示すと図9のようになり、両者が一致
していることが判る。
【0036】続いて、一例として偏心量deltaR*cos
(Θ)を有する回転体(感光体1)を駆動した結果につい
て説明する。駆動源(モータ7)の目標位置関数Θref
、定常状態でのモータ速度をWref とし、ロバストコ
ントローラとしては低次元化処理されたDKreを用いる
ものとする。偏心がない場合の目標位置関数Θref は、 Θref =Wref*t となる。但し、tは時間である。
【0037】図10に目標位置関数を補正(可変調整)
しない場合の目標回転位置と実際の回転体(感光体1)
位置との時間応答特性を示す。図10によれば、回転体
位置が変動して周速が変化していることが判る。図11
に本実施の形態の方法に従い目標位置関数を補正(可変
調整)した場合の目標回転位置と実際の回転体(感光体
1)位置との時間応答特性を示す。なお、基準の半径R
0に対して前述した偏心量deltaR*cos(Θ)がある場合
の目標位置関数Θref は、 Θref =Wref*t*R0/(R0+deltaR*cos(Θ)) となる。図11によれば、目標回転位置を変化させてい
るため、駆動源の位置出力が目標回転位置に追従して変
化しているが、回転体位置は直線的に変化していること
が判る。即ち、回転体の周位置での単位時間当りの移動
量(=周速)が一定であることが判る。ちなみに、図1
0及び図11は制御対象(G)がノミナル値(Gnom )の結
果である。また、図12はトルク定数Ktをノミナル値
より20%大きくした場合の目標回転位置と実際の回転
体(感光体1)位置との時間応答特性を示し、図13は
イナーシャJをノミナル値より80%大きくした場合の
目標回転位置と実際の回転体(感光体1)位置との時間
応答特性を示している。何れの場合も、目標値に追従し
ていることが判る。
【0038】また、前述した電流アンプ系によるフィー
ドフォワード量FFによる効果について説明する。図1
4はフィードフォワードを行わない場合の目標回転位置
と実際の回転体(感光体1)の位置との偏差の時間応答
特性を示す。図14によれば、立上り時のオーバシュー
トが大きく、かつ、定常状態の位置の偏差が大きめ
(0.04〔rad〕)であることが判る。これに対して、
図15はフィードフォワードを行った場合の目標回転位
置と実際の回転体(感光体1)の位置との偏差の時間応
答特性を示す。図15によれば、立上り時のオーバシュ
ートが図14の場合よりも抑制され、かつ、定常状態の
位置の偏差が0.005〔rad〕 以下に小さくなってい
るのが判る。即ち、フィードフォワード量FFによる効
果として定常状態の位置偏差が抑えられている。なお、
これらの図14及び図15では、摩擦トルクが1Nmの
場合であり、偏心がない回転体での結果である。
【0039】なお、本実施の形態では、回転体として感
光体1を用いた例で説明したが、感光体に限らず、周速
度の一定化を必要とする各種の回転体についても同様に
適用し得ることはもちろんである。また、回転体に偏心
がある場合について説明したが、回転体の回転状態を検
出するためのエンコーダ9に偏心がある場合にも、偏心
検出手段を用いて同様に補正し得ることは、明らかであ
る。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、回転体に
偏心があっても、その偏心量をその回転位置に対応付け
て検出し、周速度が一定となるように回転体の目標回転
位置を可変調整することで、回転体の周位置での単位時
間当りの移動量、即ち、周速を一定にすることができ
る。
【0041】請求項2記載の発明によれば、目標回転位
置に回転体と駆動源とのパラメータ変動及び外乱等によ
る前記回転体の目標位置ずれを設計に取り込んだロバス
ト制御系により駆動源を駆動するようにしたので、経時
変化、温度変化等により制御系の伝達特性が変動して
も、即ち、回転体と駆動源のパラメータ変動及び外乱等
があっても追従遅れがなく安定して位置制御を行わせる
ことができる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、回転体のパ
ラメータ変動を慣性モーメント、駆動源のパラメータ変
動をモータのトルク定数、電機子抵抗及びインダクタン
スとし、これらを仕様値に対する乗法的摂動として設計
に取り込んだロバスト制御系を用いるようにしたので、
製造ばらつき、経時変化、温度変化等による、慣性モー
メント、モータのトルク定数、電機子抵抗及びインダク
タンスが仕様値に対して乗法的摂動があっても、目標値
に安定して追従させることができる。
【0043】請求項4記載の発明によれば、外乱等によ
る回転体の目標位置ずれは、偏心外乱最大振幅とその周
波数に対して目標位置の追従精度として設計に取り込ん
だロバスト制御系を用いるようにしたので、偏心外乱等
があっても目標値に対して正確に追従させて、回転体の
周位置での単位時間当りの移動量、即ち、周速を一定に
させることかできる。
【0044】請求項5記載の発明によれば、ロバスト制
御系は、低次元化されているので、マイクロコンピュー
タの演算量を減らすことができ、高価なデジタルシグナ
ルプロセッサ等を用いることなく、汎用の低価格のマイ
クロコンピュータで制御させることができる。
【0045】請求項6記載の発明によれば、連続時間系
でロバスト制御系のコントローラを求めているので、そ
のままデジタル化すると、サンプリング時間の影響によ
り精密に駆動できないが、サンプリング時間で離散化処
理しているので、そのままCPUで演算した場合と比べ
てサンプリング時間の影響を受けることなく高精度に目
標値に追従させることができる。
【0046】請求項7記載の発明によれば、回転体と駆
動源の定常回転での電流値から摩擦力を求め、その摩擦
力によりフィードフォワード系をロバスト制御系に付加
するようにしたので、定常回転での電流値から摩擦力を
求めるため、現実の実機に合った値をフィードフォワー
ドでき、摩擦力による目標位追従遅れや定常偏差を抑制
することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の駆動系構成の概略を示
す斜視図である。
【図2】制御系を中心とするハードウェア構成を示すブ
ロック図である。
【図3】フィードバック制御系の構成を示すブロック線
図である。
【図4】重み関数Wpの周波数特性図である。
【図5】フィードバック制御系中の制御対象(G)の詳細
を示すブロック線図である。
【図6】摂動モデルGper のパラメータ変動に関する周
波数特性図である。
【図7】フィードフォワード系の電流アンプの構成を示
すブロック線図である。
【図8】一巡伝達関数の周波数応答特性図である。
【図9】DK,DKreの周波数応答特性図である。
【図10】目標位置関数を補正しない場合の目標位置と
回転体位置との時間応答を示す特性図である。
【図11】目標位置関数を補正した場合の目標位置と回
転体位置との時間応答を示す特性図である。
【図12】トルク定数Ktをノミナル値より20%大き
くした場合の目標位置と回転体位置との時間応答を示す
特性図である。
【図13】イナーシャJをノミナル値より80%大きく
した場合の目標位置と回転体位置との時間応答を示す特
性図である。
【図14】フィードフォワードを行わない場合の目標位
置と回転体位置との偏差の時間応答を示す特性図であ
る。
【図15】フィードフォワードを行った場合の目標位置
と回転体位置との偏差の時間応答を示す特性図である。
【符号の説明】
1 回転体 7 駆動源 16 マイクロコンピュータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源により回転駆動される回転体の偏
    心量をその回転位置に対応させて検出し、検出された偏
    心量及び対応する回転位置に基づき前記回転体の周速度
    が一定となるように前記回転体の目標回転位置を可変調
    整するようにした回転体駆動制御方法。
  2. 【請求項2】 目標回転位置に回転体と駆動源とのパラ
    メータ変動及び外乱等による前記回転体の目標位置ずれ
    を設計に取り込んだロバスト制御系により駆動源を駆動
    する請求項1記載の回転体駆動制御方法。
  3. 【請求項3】 回転体のパラメータ変動を慣性モーメン
    ト、駆動源のパラメータ変動をモータのトルク定数、電
    機子抵抗及びインダクタンスとし、これらを仕様値に対
    する乗法的摂動として設計に取り込んだロバスト制御系
    を用いる請求項2記載の回転体駆動制御方法。
  4. 【請求項4】 外乱等による回転体の目標位置ずれは、
    偏心外乱最大振幅とその周波数に対して目標位置の追従
    精度として設計に取り込んだロバスト制御系を用いる請
    求項2又は3記載の回転体駆動制御方法。
  5. 【請求項5】 ロバスト制御系は、低次元化されている
    請求項2,3又は4記載の回転体駆動制御方法。
  6. 【請求項6】 ロバスト制御系は、制御演算のサンプリ
    ング時間で離散化され、マイクロコンピュータのソフト
    ウェアサーボで演算され、その演算結果が駆動源への入
    力として与えられる請求項2,3,4又は5記載の回転
    体駆動制御方法。
  7. 【請求項7】 回転体と駆動源の定常回転での電流値か
    ら摩擦力を求め、その摩擦力によりフィードフォワード
    系をロバスト制御系に付加する請求項2記載の回転体駆
    動制御方法。
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