JPH11164506A - 車両用交流発電機の固定子 - Google Patents

車両用交流発電機の固定子

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JPH11164506A
JPH11164506A JP11417498A JP11417498A JPH11164506A JP H11164506 A JPH11164506 A JP H11164506A JP 11417498 A JP11417498 A JP 11417498A JP 11417498 A JP11417498 A JP 11417498A JP H11164506 A JPH11164506 A JP H11164506A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セグメントを使用した巻線工程を容易にする固
定子を提供すること。 【解決手段】固定子巻線は、固定子鉄心の軸方向端面の
一方に形成され、電気導体よりなる一のセグメントのタ
−ン部他のセグメントのターン部が囲むように配置して
なる第1コイルエンド群と、固定子鉄心の軸方向端面の
他方に形成され、重ね巻を形成するように前記セグメン
トの端部を接合してなる第2コイルエンド群とを備える
という手段を用いる。重ね巻によってターン数を確保し
つつ、コイルエンド群におけるセグメント間の干渉を防
止できるとともに、接合部を固定子の軸方向の片側にそ
ろえることができるので、製造工程が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関により駆
動される交流発電機に関し、乗用車、トラック等あるい
は船舶などの乗り物に搭載可能な車両用交流発電機の固
定子に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用交流発電機の固定子の巻線工程に
おいて、連続線を用いるのではなく、あらかじめヘアピ
ン状に屈曲した(以下、この屈曲した部分をターン部と
称する)多数の電気導体よりなるセグメントを用い、固
定子のスロットへの挿入工程とセグメントどうしの接合
とによって巻線を構成する方法がある。この構成では接
合箇所が多いので、製造コストを低減するためには接合
工程の自動化が不可欠であった。
【0003】セグメントを用いた車両用交流発電機の固
定子としては、国際公開92/06527に記載の構成
が知られている。国際公開92/06527には、セグ
メントどうしの接合部を固定子鉄心の片側に環状に配置
し、半田付けや溶接による接合を自動化しやすくする構
成が提案されている。ここに示された構成によれば、ス
ロット内に4本のセグメントが配置され、個々の巻線の
反転接続部や中間接続部に対応したセグメントをあらか
じめ個別に作成し、これらを接合することによって固定
子巻線を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】国際公開92/065
27では、図21のように、ひとつのスロット内の外層
側と内層側に2本ずつ配置されたセグメントを使って波
巻を形成している。図20に1相分の巻線仕様図を示
す。ここで、図の中央横一列に並ぶ数字はスロット番号
を表す。また、図20の実線は図21のAの位置に挿入
されている電気導体を表し、同様に1点鎖線はB、2点
鎖線はC、そして破線はDの位置に挿入されている電気
導体を表す。
【0005】この巻線を構成する複数のセグメントに
は、同じ長さ、同じ形状を持った複数の基本セグメント
105が含まれている。この基本セグメント105は、
その2本の直線部が、基本の1磁極ピッチ離れたスロッ
ト内にそれぞれ位置するように配置される。そして、複
数の基本セグメントが規則的に配置され、規則的に接合
されることで、一連のコイルが形成される。
【0006】しかし、この巻線では、1つのスロット内
に4本の電気導体が収容されるため、固定子鉄心を4周
する波巻コイルが形成される。このため、各周の波巻コ
イルを直列接続するために、基本セグメント105とは
異なる形状の異形セグメントを用いている。この巻線で
は、1周めと2周めとを接続する異形セグメント10
0、2周めと3周めとを接続する異形セグメント101
および3周めと4周めとを接続する異形セグメント10
2を用いている。
【0007】さらに、巻線の出力端としての2本の引出
線X1、X2を形成するために、2本の異形セグメント
103と異形セグメント104とが用いられている。従
って、この従来技術の巻線では、1相のコイルを形成す
るためには、合計5本の異形セグメントを必要とする。
しかも、この巻線では、2本の引出線X1、X2が1磁
極ピッチ離れて配置される。これは引出線X1、X2は
ともにスロットの外層側に配置された電気導体であるた
め、他のY相、Z相の基本セグメントとの干渉を避ける
ために必要である。
【0008】上述のように、従来技術の巻線では、1相
のコイルを形成するためには、少なくとも5本の異形セ
グメントを必要とする。このことは以下のように説明す
ることができる。国際公開92/06527において
は、1つの固定子鉄心のスロットに4本のセグメントを
挿入して接続部106で接続することにより巻線にし
て、固定子鉄心の周りを4周する巻線が形成されてい
る。
【0009】固定子鉄心の周りを1周する環状の巻線環
を形成するためのセグメントの挿入工程、セグメント端
部の接合工程は全てのセグメントについて同一である。
上記のスロットと同じスロットについてもう1周分の別
の環状巻線を、そして、上記2周分の巻線と3スロット
ずらした位置でさらに2周分の巻線を形成し、計4周分
の環状の巻線を形成する。
【0010】この固定子鉄心の周りを4周する環状の巻
線を1本の巻線とするためには、各環について1箇所
(4環で計4箇所)で切断し、他の環の切断部と接続す
る必要がある。異形セグメントは、他の環との接続部を
有する3本および出力端としての引出部を有する2本の
計5本必要になる。この5本の異形セグメントは、基本
の1磁極ピッチ間のコイルエンドに集中して設けること
はできない。なぜなら、上述のように、4周分の環状の
巻線は互いに3スロット分だけ位置がずれた2組に分か
れ、4つの環が径方向に並んでいるコイルエンドで重な
ることはないからである。
【0011】勿論、スロットあたりのセグメントを上記
例の半分の2本にすれば、異形セグメントを1磁極ピッ
チ間のコイルエンドに集中させることは可能である。し
かし、スロットあたりのターン数を減らしたのでは、車
両用交流発電機として必要な低速回転域での出力を十分
に確保できない。この図20に示す構成では、内層側か
ら出た電気導体と外層側から出た電気導体とを接合部1
06で接合している。そのため、各スロットから出た電
気導体は、内層側および外層側では全て同一の方向に傾
斜しており、隣り合うスロットから出た電気導体どうし
が干渉し合うことはない。
【0012】また、国際公開92/06527の固定子
巻線においては、接合部106は、固定子鉄心の片側に
おいて、1つの環状に配置されているので、特に固定子
の体格が小さくなると接合部どうしの距離が近接して、
接合工程が難しくなる。以上、異形セグメントの増加お
よび接合部間隔の縮小により、セグメントの固定子鉄心
への組み付け工程が煩雑になり、製造コストが高くなる
ため、当初の目的を達成できない。
【0013】また、国際公開92/06527では、セ
グメントを用いて固定子巻線を重ね巻(ル−プ巻)にす
ることができるという旨の記載がある。しかし、国際公
開92/06527には、セグメントを用いた重ね巻を
実施することが可能な程度の記載がされていない。本発
明は、少ない周回数でスロットあたりのターン数を確保
する固定子を提供することを目的とする。
【0014】本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑み
なされたものであり、セグメントを使用した巻線工程を
容易にする固定子を提供することを目的とする。詳しく
は、本発明は、スロットあたりのターン数を確保しつ
つ、特異なセグメントが少ない固定子を提供するもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、複数のスロットを持つ固定子鉄心とスロットに装備
された多相の固定子巻線とを有する車両用交流発電機の
固定子において、固定子巻線は電気導体よりなる複数の
セグメントを接合して構成されており、固定子鉄心の軸
方向端面の一方に形成され、電気導体よりなる一のセグ
メントのタ−ン部を他のセグメントのタ−ン部が囲むよ
うに配置してなる第1コイルエンド群と、固定子鉄心の
軸方向端面の他方に形成され、重ね巻を形成するように
セグメントの端部を接合してなる第2コイルエンド群と
を備えることを特徴としている。これにより、重ね巻に
よって車両用交流発電機の巻線としてのターン数を確保
しつつ、コイルエンド群におけるセグメント間の干渉を
防止できるとともに、接合部を固定子の軸方向の片側に
そろえることができるので、製造工程が容易となる。
【0016】請求項2の発明によれば、請求項1におい
て、スロット内においてセグメントは径方向にのみ配列
され、第1コイルエンド群において、前記セグメント
は、一のスロット内での径方向外端層からの配列順番と
他のスロット内での径方向内端層からの配列順番とが同
じである電気導体がタ−ン部でつながっていることを特
徴としている。これにより、たとえばスロットあたりの
電気導体数が最も少ない4本の場合、第1コイルエンド
群において、一のスロットの最外径層と他のスロットの
最内径層にある電気導体が大セグメントにより形成さ
れ、最外径層より1層だけ内側にある電気導体と他のス
ロットの最内径層より1層だけ外側にある電気導体が小
セグメントにより形成される。よって、大セグメントと
小セグメントのタ−ン部を成形後、両者をそろえて同時
にスロットに導入できる。また、大セグメントと小セグ
メントのタ−ン部を同時に成形することも可能である。
以上により、さらに生産性を高め、製造コストを低減で
きる。
【0017】請求項3の発明によれば、請求項1または
請求項2において、セグメントは、第2コイルエンド群
において、一のスロット内からのセグメントが交互に周
回方向に逆向きに延ばされ、異なるスロットから延びて
径方向に並んでいる2つのセグメントの端部が接合され
ていることを特徴としている。これによれば、溶接など
の接合工程の時に接合部以外でのセグメント間の干渉が
防止され、また、重ね巻を形成するための接合部が径方
向に並んでいるセグメントの端部どうしとなるので、接
合工程をさらに容易にできる。
【0018】請求項4の発明によれば、請求項1から請
求項3のいずれかにおいて、セグメントは、規則的な形
状の基本セグメントと、基本セグメントと形状を異にす
る異形セグメントから構成され、異形セグメントは一方
のコイルエンド群の1磁極ピッチ間に集中した部分に設
けられていることを特徴としている。これによれば、不
規則な形状となる異形セグメントを第1コイルエンド群
の1磁極ピッチ間に集中した部分に設けることにより、
巻線の生産性を向上させ、生産コストを低減することが
できる。
【0019】請求項5の発明によれば、巻線の電気導体
は、固定子鉄心のスロット内においては、径方向に関し
て配列されており、径方向に関して配列された内外の中
層と、これら中層を囲んで配列された内外の端層とを含
む複数の層を形成し、固定子鉄心の一方の端部において
は、所定ピッチ離れて位置する内中層と外中層とを接続
する複数の中層コイルエンド、および、所定ピッチ離れ
て位置する内端層と外端層とを接続し、それぞれが前記
中層コイルエンドを囲むように配置された複数の端層コ
イルエンドを形成し、固定子鉄心の他方の端部において
は、所定ピッチ離れて位置する前記中層と前記端層とを
接続する複数の隣接層コイルエンドを形成していること
を特徴としている。
【0020】また、請求項6の発明によれば、巻線の電
気導体は、固定子鉄心の一方の端部においては、所定ピ
ッチ離れて位置する前記内中層と前記外端層、又は前記
外中層と前記内端層を接続する1つの異形コイルエンド
を形成していることを特徴としている。また、請求項7
の発明によれば、巻線の電気導体は、異形コイルエンド
と隣接する残る外中層と前記内端層、又は前記内中層と
前記外端層は、他の巻線への接続線、又は出力線を形成
していることを特徴としている。
【0021】また、請求項8の発明によれば、巻線の電
気導体は、連続した電気導体よりなる複数のセグメント
を接合して形成されており、複数の前記セグメントは、
中層コイルエンドを形成する小セグメントと、端層コイ
ルエンドを形成する大セグメントと、異形コイルエンド
を形成する異形セグメントとを含んでおり、隣接層コイ
ルエンドは、複数のセグメントの端部を接合して形成さ
れていることを特徴としている。
【0022】このようにして巻線を形成することによ
り、電気導体間の接合を、固定子鉄心の一方の端部側に
揃えることができる。また、第1コイルエンドを形成す
る小セグメントは第2コイルエンドを形成する第セグメ
ントに囲まれているので、両者を揃えてスロットに挿入
することができる。さらに、大小のセグメントを同時に
成形することも可能であるため、製造工程が容易とな
る。
【0023】請求項9の発明では、巻線の電気導体は、
内外の中層に対して径方向に配置されるとともに、内外
の端層で囲まれた他の内外の中層をさらに備えることを
特徴としている。また、請求項10の発明では、巻線の
径方向に積層された他の巻線をさらに備え、それらの巻
線が接続されて巻線を形成することを特徴としている。
また、請求項11の発明では、巻線を囲むように配置さ
れた他の巻線をさらに備え、それらの巻線が接続されて
巻線を形成することを特徴としている。
【0024】このように電気導体を配置することによ
り、スロットに挿入される電気導体数を4より多くした
いときでも、セグメントの同時挿入や、固定子巻線の片
側への接合部の集中などの点で製造工程は容易となる。
また、固定子鉄心には、電気的に位相が異なる複数の前
記巻線が装備されていることが望ましい。電気的に位相
の異なる複数の巻線を装備することにより、安定した出
力を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の車両用交流発電
機を図に示す各実施例に基づいて説明する。 〔第一実施形態〕図1から図7はこの発明の第一実施形
態を示したもので、図1は車両用交流発電機の主要部断
面、図2から図6は本実施形態の固定子の説明図であ
る。
【0026】車両用交流発電機1は、電機子として働く
固定子2と、界磁として働く回転子3と、固定子2並び
に回転子3を支持するハウジング4と、交流電力を直流
電力に変換する整流器5を備えて構成されている。回転
子3は、シャフト6と一体になって回転するもので、ラ
ンデル型ポ−ルコア7、界磁コイル8、スリップリング
9、10、冷却ファン11、12を備えている。シャフ
ト6は、プーリ20に連結され、自動車に搭載された走
行用のエンジン(図示せず)により回転駆動される。
【0027】ランデル型ポールコア7は一組のポールコ
アを組合わせて構成されている。ランデル型ポールコア
7は、シャフト6に組付られたボス部71およびボス部
71の両端より径方向に延びるディスク部72、及び1
2個の爪状磁極部73により構成されている。ハウジン
グ4の軸方向端面には吸入孔41が設けられている。 そ
して、ハウジング4の外周両肩部には、固定子2の第1
コイルエンド群31aと第2コイルエンド群31bとの
径方向外側に対応して冷却風の排出孔42が設けられて
いる。
【0028】固定子2は、固定子鉄心32と、固定子鉄
心32に形成されたスロット35内に配置された複数の
電気導体により構成される固定子巻線と、固定子鉄心3
2と電気導体との間を電気絶縁するインシュレータ34
とにより構成される。図2は固定子2の部分的な断面
図、図3は固定子鉄心32に装着されるセグメント33
の模式的形状を示す斜視図である。図2に示すように、
固定子鉄心32には、多相の固定子巻線を収容できるよ
うに、複数のスロット35が形成されている。本実施形
態では、回転子3の磁極数に対応して、3相の固定子巻
線を収容するように、36本のスロット35が、等間隔
に配置されている。
【0029】固定子鉄心32のスロット35に装備され
た固定子巻線は、1本1本の電気導体として把握するこ
とができ、複数のスロット35のそれぞれの中には、偶
数本(本実施形態では4本)の電気導体が収容されてい
る。また、一のスロット内の4本の電気導体は、固定子
鉄心32の径方向に関して内側から内端層、内中層、外
中層、外端層の順で一列に配列されている。これら電気
導体が所定のパターンで接続されることにより、固定子
巻線が形成される。なお、本実施形態では、スロット3
5内の電気導体は、固定子鉄心32の両端のコイルエン
ド部において、一端は連続線を配置することにより、他
端は接合により接続される。
【0030】各スロット内の1本の電気導体は、所定の
磁極ピッチ離れた他のスロット内の1本の他の電気導体
と対をなしている。特に、コイルエンド部における複数
の電気導体間の隙間を確保し、整列して配置するため
に、一のスロット内の所定の層の電気導体は、所定の磁
極ピッチ離れた他のスロット内の他の層の電気導体と対
をなしている。
【0031】例えば、一のスロット内の内端層の電気導
体331aは、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて
1磁極ピッチ離れた他のスロット内の外端層の電気導体
331bと対をなしている。同様に、一のスロット内の
内中層の電気導体332aは固定子鉄心32の時計回り
方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット内の外中
層の電気導体332bと対をなしている。
【0032】そして、これらの対をなす電気導体は、固
定子鉄心32の軸方向の一方の端部において連続線を用
いることにより、ターン部331c、332cを経由す
ることで接続される。従って固定子鉄心32の一方の端
部においては、外中層の電気導体と内中層の電気導体と
を接続する連続線を、外端層の電気導体と内端層の電気
導体とを接続する連続線が囲むこととなる。このよう
に、固定子鉄心32の一方の端部においては、対をなす
電気導体の接続部が、同じスロット内に収容された他の
対をなす電気導体の接続部により囲まれる。外中層の電
気導体と内中層の電気導体とを接続により中層コイルエ
ンドが形成され、外端層の電気導体と内端層の電気導体
とを接続により端層コイルエンドが形成される。
【0033】一方、一のスロット内の内中層の電気導体
332aは、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1
磁極ピッチ離れた、他のスロット内の内端層の電気導体
331a' とも対をなしている。同様に、一のスロット
内の外端層の電気導体331b' は、固定子鉄心32の
時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット
内の外中層の電気導体332bと対をなしている。そし
て、これらの電気導体は固定子鉄心32の軸方向の他方
の端部において接合により接続される。
【0034】従って、固定子鉄心32の他方の端部にお
いては、外端層の電気導体と外中層の電気導体とを接続
する接合部と、内端層の電気導体と内中層の電気導体と
を接続する接合部とが、径方向に並んでいる。外端層の
電気導体と外中層の電気導体との接続、および内端層の
電気導体と内中層の電気導体との接続により隣接層コイ
ルエンドが形成される。
【0035】このように固定子鉄心32の他方の端部に
おいては、対をなす電気導体の接続部が、重複すること
なく並べて配置される。さらに、複数の電気導体は、平
角断面をもった電気導体を所定形状に成形したセグメン
トにより提供される。図3に図示されるように、内端層
の電気導体と外端層の電気導体とが、一連の電気導体を
ほぼU字状に成形してなる大セグメント331により提
供される。そして、内中層の電気導体と外中層の電気導
体とが一連の電気導体をほぼU字状に成形してなる小セ
グメント332により提供される。
【0036】大セグメント331と小セグメント332
とは基本セグメント33を形成する。そして、基本セグ
メント33を規則的にスロット35に配置して、固定子
鉄心32の周りを2周するコイルが形成される。しか
し、固定子巻線の引出線を構成するセグメントおよび1
周めと2周めとを接続するターン部は基本セグメント3
3とは形状の異なる異形セグメントで構成される。そし
て、本実施形態の場合、異形セグメントの本数は3本と
なる。1周めと2周めとの接続は端層と中層の接続とな
るが、この接続により異形コイルエンドが形成される。
【0037】巻線仕様図を3相巻線のうちの1相である
X相について、図4、図5、図6を使用して説明する。
外端層を1点鎖線、外中層を破線、内中層を実線、内端
層を2点鎖線で示す。また、上段がタ−ン部を配列して
なる第1コイルエンド群31aであり、下段が接合部を
配列してなる第2コイルエンド群31bである。また、
図の中央に横一列に並ぶ数字はスロット番号を表し、他
の巻線仕様図においても同様である。
【0038】まず、図4に示すように、セグメント33
はスロット番号の1番から3スロットおきに配置され
る。第2コイルエンド群31bにおいて、一のスロット
から出た外中層の電気導体の端部は固定子鉄心32の時
計周り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロットか
ら出た外端層の電気導体の端部と、また、一のスロット
から出た内端層の電気導体の端部は固定子鉄心32の時
計周り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロットか
ら出た内中層の電気導体の端部と接合される。そして、
スロットあたり2タ−ンの重ね巻の第1巻線311が形
成される。
【0039】同様に、図5に示すように、スロットあた
り2タ−ンの重ね巻の第2巻線312が形成される。こ
れら図4、図5の巻線311および巻線312は、図6
に示すように、第1巻線311の端部33mと第2巻線
312の端部33nとが連結され、スロットあたり4タ
−ンの巻線315が形成される。
【0040】ここで、第1巻線311の端部33mと第
2巻線312の端部33nとを連結するターン部を有す
るセグメントは、基本セグメント33である大セグメン
ト311および小セグメント312とは形状が異なって
いる。このX相の巻線では、異形セグメントは、第1巻
線311の端部33mと第2巻線312の端部33nと
を連結するターン部を有するセグメント、巻線端X1を
有するセグメントおよび巻線端X2を有するセグメント
の3つである。異形セグメントが3つに抑えられること
は、次のように説明できる。
【0041】図4に示す第1巻線311は、上述のよう
に規則的に接合してできる環状の巻線において、1番と
34番のスロット35に挿入されている小セグメント3
32のターン部332cを切断することによって得るこ
とができる。同様に、第2巻線312は、規則的に接合
してできる環状の巻線において、1番と34番のスロッ
ト35に挿入されている大セグメント331のターン部
331cを切断することによって得ることができる。そ
して、ターン部331cの切断部の一方とターン部33
2cの切断部の一方とを直列に連結し、それぞれの切断
部の他方を巻線端とすることにより、1本の巻線315
を形成している。このように、2つの環状の巻線を2箇
所で切断し、一の環の切断部と他の環の切断部とを接続
して1本の巻線にすることで、4ターンの重ね巻の巻線
315を形成できる。そのため、必要な異形セグメント
は3つである。
【0042】また、この異形セグメントは、第1コイル
エンド群31aの1磁極ピッチ間に集中して設けること
ができる。本実施形態では、ターン部331cが第1巻
線311を形成し、ターン部332ccが第2巻線31
2を形成するからである。X相と同様にして、互いに1
20度ずつ位相の異なるスロットにY相、Z相が形成さ
れる。X相の巻線端X1、および図示せぬY相、Z相の
巻線端Y1、Z1は、整流器5に接続され、巻線端X2
は中性点として図示せぬY2、Z2と接続される。そし
て、図7に示すようにこれらの3相が星形結線される。
図6に示した巻線では、整流器5につながる巻線端X1
は、第1コイルエンド群31a側から軸方向に取り出さ
れている。
【0043】固定子巻線の製造工程を以下に説明する。
基本セグメント33は、U字状の小セグメント332の
ターン部332cをU字状の大セグメント331のター
ン部331cが囲むように揃えられ、固定子鉄心32の
軸方向側面の一方側から挿入される。その際、大セグメ
ント331の一方の電気導体331aは固定子鉄心32
の一のスロットの内端層に、小セグメント332の一方
の電気導体332aは前記一のスロットの内中層に、そ
して、大セグメント331の他方の電気導体331bは
固定子鉄心32の前記一のスロットから時計方向に1磁
極ピッチ離れた他のスロットの外端層に、小セグメント
332の他方の電気導体も前記他のスロットの外中層に
挿入される。
【0044】その結果、図2に示すように一のスロット
には内端層側から、上述の電気導体として直線部331
a、332a、332b' 、331b' が一列に配置さ
れる。ここで、332b' 、331b' は1磁極ピッチ
ずれた他のスロット内の電気導体と対をなしている大小
のセグメントの直線部である。挿入後、第2コイルエン
ド群31bにおいて、端層側に位置している電気導体
は、大セグメント331が開く方向に接合部331d、
331eが1.5スロット分傾けられる。そして、中層
の電気導体は、小セグメント332が閉じる方向に接合
部332d、332eが1.5スロット分傾けられる。
【0045】以上の構成を、全てのスロット35のセグ
メント33について繰り返す。そして、第2コイルエン
ド群31bにおいて、外端層の接合部331e' と外中
層の接合部332eとが、そして、内中層の接合部33
2dと内端層の接合部331d' とが溶接、超音波溶
着、アーク溶接、ろう付け等の手段によって接合され、
電気的に接続されている。
【0046】なお、このセグメントは銅平板から、プレ
ス等で略U字型形状に成形される。大セグメントと小セ
グメントは個別に成形しても良いし、銅平板から2本を
同時に成形しても良い。また、セグメントは直線の平角
断面を持つ電気導体をひねって形成される。ターン部の
形状は、図3に示すようなコの字形に限らず、円弧状と
してもよい。 〔第一実施形態の作用効果〕上記構成とすることによ
り、第1コイルエンド群31aおよび第2コイルエンド
群31bにおいて、各層の電気導体は同一方向に傾斜し
ている。そのため、同じ層のセグメントどうしが干渉す
ることなく、スロットあたり4タ−ンの重ね巻の巻線3
15を形成することができる。この時、異形セグメント
は1相あたり3本のみで済み、他はすべて基本セグメン
ト33の配置で重ね巻の巻線を構成できる。
【0047】また、第2コイルエンド群31bに接合部
を揃えることができ、作業性を改善できる。その一方で
多数の接合部を、2重の環状に等間隔に配置できる。そ
のため、接合部間の距離の近接を抑制でき、溶接などの
接合工程を容易にできる。たとえば、溶接装置の位置決
め、溶接したい部位への位置合わせなどが容易になるな
ど、生産性の向上が可能である。
【0048】さらに、セグメント33は大セグメント3
31が小セグメント332を囲むように2重のタ−ン部
を形成しているので、両者をそろえて同時にスロットに
導入できることや、タ−ン部の成形加工において両者を
同時に製作することも可能であるので、生産性をより向
上させることができる。また、不規則な形状となる異形
セグメントを第1コイルエンド31aの1磁極ピッチ間
に集中した部分に設けることによっても、生産性を向上
することができる。
【0049】以上により、セグメントを使用した固定子
において、セグメント製作および巻線工程の生産性を向
上させ、製造コストの低減をすることができる。 〔第二実施形態〕第1実施形態では、スロットあたり4
ターンの巻線315を示した。しかし、車両が要求され
る出力特性に応じ、スロットあたりの電気導体数を多く
したいという要求は、以下の第2から第4の実施形態の
ようにして実現することができる。
【0050】第一実施形態では、スロットあたりの電気
導体数を4本とした巻線の構造を示したが、スロットあ
たりの電気導体数を4本を単位とした巻線316を巻線
315の径方向に積層することができる。これによって
一のスロットに形成された複数個の4ターンの巻線を直
列に接続することができる。スロットあたりの電気導体
数が8本の場合の第1コイルエンド群31aの模式的な
断面を図8に、また1相分の巻線仕様図を図9、図10
に示す。図9は外端層側から4層分形成される巻線を表
し、外端層側から第1層を1点鎖線、第2層を破線、第
3層を実線、第4層を2点鎖線で示す。また、図10は
第5層から第8層で形成される巻線を表し、外端層側か
ら第5層を1点鎖線、第6層を破線、第7層を実線、第
8層を2点鎖線で示す。図9の巻線および図10の巻線
は第一実施形態と同様にして形成される。そして、巻線
端XX1と巻線端XX2とをつなぐターン部を持つセグ
メントを1本配置することにより、図9、図10の巻線
は直列に接続される。
【0051】この場合も、第2コイルエンド群31bに
接合部を揃えることができ、作業性を改善できる。その
一方で多数の接合部を4重の環状に等間隔に配置でき
る。そのため、第一実施形態と同様に接合工程の生産性
を確保できる。また、この実施形態では異形セグメント
は1相あたり5本必要となるが、第一実施形態と同様
に、それらの異形セグメントは第1コイルエンド群31
aの1磁極ピッチの間に集中させることができる。 〔第三実施形態〕第一実施形態では、スロットあたりの
電気導体数を4本とした巻線315の構造を示したが、
スロットあたりの電気導体数を4の倍数の場合として、
第1コイルエンド群31aで巻線315が巻線317に
多重に囲まれるようにセグメントのターン部を配置して
もよい。
【0052】この場合、外端層側の2本と内端層側の2
本、さらに隣接する2本ずつを順次組み合わせて第一実
施形態と同様の巻線を複数形成し、これらを直列に接続
する。スロットあたりの導体数が8本の場合の第1コイ
ルエンド群31aの模式的断面を図11に、また1相分
の巻線仕様図を図12、図13に示す。第1層から第8
層のうち、図12は第3層から第6層の構成を示し、図
13は第1層、第2層、第7層、第8層の構成を示して
いる。
【0053】図12において、外端層側から第3層を1
点鎖線、第4層を破線、第5層を実線、第6層を2点鎖
線で示す。また、図13において、外端層側から第1層
を1点鎖線、第2層を破線、第7層を実線、第8層を2
点鎖線で示す。図9の巻線および図10の巻線は第一実
施形態と同様にして形成される。図12の巻線端XX
3、図13の巻線端XX4をつなぐタ−ン部を持つセグ
メントを1本配置することにより、図12、図13の巻
線は直列に接続される。
【0054】以上により、第2コイルエンド群31bに
接合部を揃えることができ、作業性を改善できる。その
一方で多数の接合部を4重の環状に等間隔に配置でき
る。そのため、第一実施形態と同様に接合工程の生産性
を確保できる。また、この実施形態においても異形セグ
メントは1相あたり5本必要となるが、第一実施形態お
よび第2実施形態と同様に、それらの異形セグメントは
第1コイルエンド群31aの1磁極ピッチの間に集中さ
せることができる。 〔第四実施形態〕第一実施形態では、スロットあたりの
電気導体数を4本とした固定子巻線の構造を示したが、
スロットあたりの電気導体数を6本として、一方のコイ
ルエンドで2つのU字状の小セグメント332、333
を径方向に配置し、それらを1つの大セグメント331
が囲む構造としてもよい。図14は、第1コイルエンド
群31aの模式的な断面図であり、外端層側から第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層とする。
第1層と第6層とで端層331a、331b' を形成
し、第2層と第3層とで中層332a、332b' を、
そして、第4層と第5層とで他の中層333a、333
b' を形成する。第1層と第6層とによって外端層間を
つなぐタ−ン部が形成され、その内側に第2層と第3
層、および第4層と第5層をつなぐタ−ン部が配置され
ている。巻線仕様図を1相分を代表例として、図15、
図16に示す。
【0055】図15、図16において、外端層側から第
1層を1点鎖線、第2層を細い破線、第3層を細い実
線、第4層を2点鎖線、第5層を太い破線、第6層を太
い実線で示す。図15に示す第1巻線313および図1
6に示す第2巻線314は、スロットあたり3ターンの
重ね巻の巻線を形成する。第1巻線313の巻線端XX
5、第2巻線314の巻線端XX6をつなぐタ−ン部を
持つセグメントを1本配置することにより、図15、図
16の巻線は直列に接続される。
【0056】この場合も、巻線仕様図より明らかなよう
に、第2コイルエンド群31bに接合部を揃えることが
でき、作業性を改善できる。その一方で多数の接合部を
3重の環状に等間隔に配置できるため、第一実施形態と
同様に接合工程の生産性を向上できる。また、本実施形
態では、1相あたりの異形セグメントは第1巻線313
の端部XX5と第2巻線314の端部XX6との接続部
を有するセグメント、巻線端X1を有するセグメントお
よび巻線端X2を有するセグメントの3本である。ま
た、異形セグメントは第一実施形態から第三実施形態と
同様に、第1コイルエンド群31aの1磁極ピッチの間
に集中させることができる。 〔その他の実施形態〕第一実施形態においては、第1巻
線311と第2巻線322とを接続する異形セグメント
は、内端層と外中層との接続とし、外端層と内中層とを
引出線とした。しかし、第1巻線311と第2巻線32
2とを接続する異形セグメントは、外端層と内中層との
接続とし、内端層と外中層とを引出線としてもよい。
【0057】また、第一実施形態においては基本セグメ
ント33の形状を、一方のコイルエンドにおいて、大セ
グメント331のターン部331cが小セグメント33
2のターン部332cを囲むU字状とした。しかし、棒
状のセグメントをスロット35に挿入し、第一実施形態
においてターン部を経由して連続線を用いて接続してい
た部分を接合により接続してもよい。この場合は、双方
のコイルエンドにおいて、電気導体が接合により接続さ
れて電気巻線を形成する。そして、その接合部は一方の
コイルエンドにおいては、内層側と外層側の2層の環状
に並んで位置し、他方のコイルエンドにおいては、外中
層の電気導体と内中層の電気導体との接合部を外端層の
電気導体と内端層の電気導体との接合部が囲むように位
置する。
【0058】また、一方のコイルエンドにおいて、外中
層の電気導体と内中層の電気導体との接合部を、外端層
の電気導体と内端層の電気導体との接合部が囲み、他方
のコイルエンドにおいて、外端層の電気導体と外中層の
電気導体と、および内端層の電気導体と内中層の電気導
体とを連続線で接続した構成としてもよい。なお、上記
第一から第四の実施形態では、引出線は第1コイルエン
ド群31a側に設けたが、引出線を接合部側である第2
コイルエンド群31bに設けても構わない。
【0059】第四実施形態では、導体数が6本とした
が、導体数が6+4N(N:自然数)の場合も、内端層
と外端層がタ−ン部でつながり、他は径方向に並んでい
る層がタ−ン部でつながっていれば、同様の巻線構造を
適用できる。上記の実施形態では、回転子3は12極の
爪状磁極を持ち、固定子2のスロットを36個としてい
るが、極数が変更され、それに伴いスロット数が変更さ
れた場合にも、同様の形態の巻線構造を適用できる。例
えば、スロット数を2倍にして2つの三相巻線群を形成
し、これらの出力を合成してもよい。
【0060】また、スロットを周回する巻線が複数個あ
るときに、それらを接続して1本の巻線を形成するが、
それらの接続の組合せは任意である。すなわち、車両か
ら要求される出力特性に応じ、直列接続でも、並列接続
でも、または直列と並列の複合接続でもよい。図17は
直列と並列の複合接続を示したものである。図17はス
ロットあたり8ターンの巻線を形成した実施形態、例え
ば第二実施形態において、第1巻線311の端部33m
と第2巻線の端部33nとをそれぞれ棒状のセグメント
を用いて形成し、それら第1巻線311と第2巻線32
2とを並列に接続している。そして、それを他の4ター
ン分の巻線と直列に接続して、それらの両端を出力とし
て各相の巻線を形成している。
【0061】また、図18に示すように、各相それぞれ
2つの巻線を形成する場合に、星形結線の巻線を2組作
り、各々の整流器によって直流に変換した後、直流出力
を合成してもよい。上記実施形態では、スロット数が3
6の場合を示したが、スロット数が倍になった実施形態
においても同様に巻線を形成することができる。スロッ
ト数が倍になった場合の回路図を図19に示す。図19
に示す例では、お互いに電気角で30°異なる巻線を、
上記実施形態と同様に形成し、それらを直列に接続して
X相、Y相、Z相のそれぞれの巻線を形成している。ま
た、お互いに電気角で30°異なる巻線のそれぞれを星
形結線して、各々の整流器によって直流に変換した後、
直流出力を合成してもよい。なお、スロットが3倍以上
に設定される場合も、同様の巻線を形成できる。
【0062】なお、上記実施形態では、固定子巻線はX
相、Y相、Z相を星形結線して形成したが、X相、Y
相、Z相を三角結線して形成してもよい。あるいは、2
つ以上の整流器を用いて整流後の直流出力を合成する場
合に、星形結線と三角結線とを組合わせてもよい。ま
た、異形セグメントの数は、固定子鉄心の周回数より1
多い数となるので、第一実施形態および第四実施形態で
説明したようなスロットを周回する巻線311、31
2、313、314のような巻線の個数より1多い数だ
け必要となる。上記巻線311、312、313、31
4は固定子鉄心1周あたり複数ターンの巻線であるの
で、ターン数を維持しつつ、異形セグメントの本数を抑
えることができる。
【0063】また、上記実施形態では、セグメントは平
角断面のものを用いたが、少なくともスロット内に収容
される直線部331a、331b、332aおよび33
2bが平角断面であればよく、その他の部分は丸線断面
でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の車両用交流発電機の断
面図である。
【図2】第一実施形態の固定子の部分的な断面図であ
る。
【図3】第一実施形態のセグメントの模式的斜視図であ
る。
【図4】第一実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図で
ある。
【図5】第一実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図で
ある。
【図6】第一実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図で
ある。
【図7】第一実施形態の回路図である。
【図8】第二実施形態の固定子の第1コイルエンド群の
簡略図である。
【図9】第二実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図で
ある。
【図10】第二実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図
である。
【図11】第三実施形態の固定子の第1コイルエンド群
の簡略図である。
【図12】第三実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図
である。
【図13】第三実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図
である。
【図14】第四実施形態の固定子の第1コイルエンド群
の簡略図である。
【図15】第四実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図
である。
【図16】第四実施形態の固定子の部分的な巻線仕様図
である。
【図17】他の実施形態の回路図である。
【図18】他の実施形態の回路図である。
【図19】他の実施形態の回路図である。
【図20】従来の実施形態の部分的な巻線仕様図であ
る。
【図21】従来の実施形態のスロット内での電気導体の
配置を示した図である。
【符号の説明】
1 車両用交流発電機 2 固定子 3 回転子 4 フレ−ム 6 シャフト 7 ポールコア 8 界磁コイル 9、10 スリップリング 11、12 ファン 31 コイルエンド 31a 第1コイルエンド群 31b 第2コイルエンド群 32 固定子鉄心 33 セグメント 34 インシュレータ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスロットを持つ固定子鉄心と前記
    スロットに装備された多相の固定子巻線とを有する車両
    用交流発電機の固定子において、 前記固定子巻線は、電気導体よりなる複数のセグメント
    を接合して構成されており、 前記固定子鉄心の軸方向端面の一方に形成され、前記電
    気導体よりなる一のセグメントのタ−ン部を他のセグメ
    ントのタ−ン部が囲むように配置してなる第1コイルエ
    ンド群と、 前記固定子鉄心の軸方向端面の他方に形成され、重ね巻
    を形成するように前記セグメントの端部を接合してなる
    第2コイルエンド群とを備えることを特徴とする車両用
    交流発電機の固定子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記スロット内において前記セグメントは径方向にのみ
    配列され、 前記第1コイルエンド群において、前記セグメントは、
    一のスロット内での径方向外端層からの配列順番と他の
    スロット内での径方向内端層からの配列順番とが同じで
    ある前記電気導体がタ−ン部でつながっていることを特
    徴とする車両用交流発電機の固定子。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記セグメントは、前記第2コイルエンド群において、
    一のスロット内からの前記セグメントが交互に周回方向
    に逆向きに延ばされ、異なるスロットから延びて径方向
    に並んでいる2つの前記セグメントの端部が接合されて
    いることを特徴とする車両用交流発電機の固定子。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかにおい
    て、 前記セグメントは、規則的な形状の基本セグメントと、
    前記基本セグメントと形状を異にする異形セグメントと
    から構成され、 前記異形セグメントは一方のコイルエンド群の1磁極ピ
    ッチ間に集中した部分に設けられていることを特徴とす
    る車両用交流発電機の固定子。
  5. 【請求項5】 複数のスロットを持つ固定子鉄心と、前
    記固定子鉄心に装備された電気導体よりなる巻線とを備
    える車両用交流発電機の固定子において、 前記巻線の電気導体は、 固定子鉄心のスロット内においては、径方向に関して配
    列されており、径方向に関して配列された内外の中層
    と、これら中層を囲んで配列された内外の端層とを含む
    複数の層を形成し、 前記固定子鉄心の一方の端部においては、所定ピッチ離
    れて位置する内中層と外中層とを接続する複数の中層コ
    イルエンド、および、所定ピッチ離れて位置する内端層
    と外端層とを接続し、それぞれが前記中層コイルエンド
    を囲むように配置された複数の端層コイルエンドを形成
    し、 前記固定子鉄心の他方の端部においては、所定ピッチ離
    れて位置する前記中層と前記端層とを接続する複数の隣
    接層コイルエンドを形成していることを特徴とする車両
    用交流発電機の固定子。
  6. 【請求項6】 前記巻線の電気導体は、 前記固定子鉄心の一方の端部においては、 所定ピッチ離れて位置する前記内中層と前記外端層、又
    は前記外中層と前記内端層を接続する1つの異形コイル
    エンドを形成していることを特徴とする請求項5に記載
    の車両用交流発電機の固定子。
  7. 【請求項7】 前記巻線の電気導体は、 前記異形コイルエンドと隣接する残る外中層と前記内端
    層、又は前記内中層と前記外端層は、他の巻線への接続
    線(X2)、又は出力線(X1)を形成していることを
    特徴とする請求項6に記載の車両用交流発電機の固定
    子。
  8. 【請求項8】 前記巻線の電気導体は、連続した電気導
    体よりなる複数のセグメントを接合して形成されてお
    り、 複数の前記セグメントは、 前記中層コイルエンドを形成する小セグメントと、 前記端層コイルエンドを形成する大セグメントと、 前記異形コイルエンドを形成する異形セグメントとを含
    んでおり、 前記隣接層コイルエンドは、複数の前記セグメントの端
    部を接合して形成されていることを特徴とする請求項6
    または請求項7のいずれかに記載の車両用交流発電機の
    固定子。
  9. 【請求項9】 前記巻線の電気導体は、 前記内外の中層(332a、332b' )に対して径方
    向に配置されるとともに、前記内外の端層(331a、
    331b' )で囲まれた他の内外の中層(333a、3
    33b' )をさらに備えることを特徴とする請求項5か
    ら請求項8のいずれかに記載の車両用交流発電機の固定
    子。
  10. 【請求項10】 前記巻線の径方向に積層された他の巻
    線(316)をさらに備え、それらの巻線(315、3
    16)が接続されて巻線を形成することを特徴とする請
    求項5から請求項8のいずれかに記載の車両用交流発電
    機の固定子。
  11. 【請求項11】 前記巻線(315)を囲むように配置
    された他の巻線(317)をさらに備え、それらの巻線
    (315、317)が接続されて巻線を形成することを
    特徴とする請求項5から請求項8のいずれかに記載の車
    両用交流発電機の固定子。
  12. 【請求項12】 前記固定子鉄心には、電気的に位相が
    異なる複数の前記巻線が装備されていることを特徴とす
    る請求項5から請求項8のいずれかに記載の車両用交流
    発電機の固定子。
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