JPH11164129A - 電子透かし装置及び電子透かし方法 - Google Patents

電子透かし装置及び電子透かし方法

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JPH11164129A
JPH11164129A JP9330616A JP33061697A JPH11164129A JP H11164129 A JPH11164129 A JP H11164129A JP 9330616 A JP9330616 A JP 9330616A JP 33061697 A JP33061697 A JP 33061697A JP H11164129 A JPH11164129 A JP H11164129A
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裕一 石塚
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康行 酒井
Koichi Sakurai
幸一 櫻井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数が高い領域は透かし情報を埋め込んで
も人間が視覚的に気が付きづらい分、逆に、ローパスフ
ィルタ等を用いると、原画像にあまり影響を与えること
なく、第三者が比較的簡単に透かし情報を除去又は破壊
してしまうという課題があった。また、透かし情報の埋
込処理/読出処理のコストが大きくなる課題もあった。 【解決手段】 原画像のうち、所定の周波数より低い周
波数の領域の中心部分に透かし情報を埋め込むように
し、さらに論理フィルタを用いた処理コストの小さい透
かし情報の埋め込み及び読み出しを行えるようにしたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像を対象とす
る自己同一性の証明やその画像の注釈及び著作権保護を
目的として、論理フィルタなどを用いて視覚的に認識さ
れない透かし情報を原画像に埋め込む電子透かし装置及
び電子透かし方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は従来の電子透かし装置を示す構
成図であり、図において、1は透かし情報を埋め込む原
画像を入力する画像入力部、2は原画像に埋め込む透か
し情報を入力する情報入力部、3は画像入力部1により
入力された原画像の周波数成分を分析し、所定の周波数
より高い周波数の領域を検出する高周波領域検出部、4
は高周波領域検出部3により検出された領域に透かし情
報を埋め込む情報埋込部である。
【0003】次に動作について説明する。まず、従来の
電子透かし装置の原理は、画像中の複雑な図形やテクス
チャの箇所では人間の視覚がその変化についていけず、
エッジなどの高い周波数領域周辺に存在する誤差や歪み
が知覚されづらいという特性を利用し、高い周波数の領
域に透かし情報を埋め込むものである(“Adapti
ve watermarking in the DC
T domain”,Bo Tao and Brad
ley Dickinson 及び“ディジタル透か
し” 画像電子学 第26巻 第3号 1997年,松
井 甲子雄,など)。
【0004】例えば、図17に示すような視覚特性があ
り、縦軸は規格化された感度、横軸は角度(視覚角)1
度あたりの周波数(白黒のストライプ)である。即ち、
白黒のストライプの模様を一定の距離だけ離れた場所で
見せた場合、その間隔が所定の閾値以下になると(周波
数が高くなると)、人間の視覚では、白黒のストライプ
の模様として知覚できなくなり、平板な灰色に見えるよ
うになる。その臨界の平均値H(f)を式で表すと下記
のようになる。 H(f) =2.6(0.0192+0.114f)exp[−(0.114f)1.1 ] …式(1) ただし、fは周波数を示す。
【0005】具体的に、従来の電子透かし装置の動作を
説明すると、まず、画像入力部1が透かし情報を埋め込
む原画像を入力し、情報入力部2が原画像に埋め込む透
かし情報を入力すると、高周波領域検出部3が原画像の
周波数成分を分析し、所定の周波数より高い周波数の領
域を検出する。即ち、高周波領域検出部3が、人間の感
度が臨界の平均値H(f)を下回る領域を検出する。
【0006】そして、高周波領域検出部3が領域を検出
すると、情報埋込部4がその領域に透かし情報を埋め込
み、一連の処理を終了する。これにより、原画像から受
ける視覚に影響を与えることなく、透かし情報が原画像
に埋め込まれたことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子透かし装置
は以上のように構成されているので、原画像から受ける
視覚に影響を与えることなく、透かし情報を原画像に埋
め込むことができるが、周波数が高い領域は透かし情報
を埋め込んでも人間が視覚的に気が付きづらい分、逆
に、ローパスフィルタ等を用いると、原画像にあまり影
響を与えることなく、第三者が比較的簡単に透かし情報
を除去又は破壊することができてしまうなどの課題があ
った。
【0008】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、原画像にあまり影響を与えること
なく、第三者が簡単に透かし情報を除去又は破壊するこ
とができない透かし情報を原画像に埋め込むことができ
る電子透かし装置及び電子透かし方法を得ることを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電子透か
し装置は、画像入力手段により入力された原画像のう
ち、所定の周波数より低い周波数の領域の中心部分に透
かし情報を埋め込むようにしたものである。
【0010】この発明に係る電子透かし装置は、所定の
周波数より低い周波数の領域の中心部分を検出する際、
分布関数が示す分布度に応じて検出地点の密度を決定す
るようにしたものである。
【0011】この発明に係る電子透かし装置は、分布関
数として正規分布関数を用いるようにしたものである。
【0012】この発明に係る電子透かし装置は、分布関
数として余弦関数を用いるようにしたものである。
【0013】この発明に係る電子透かし装置は、画像入
力手段により入力された原画像を構成する画素のうち、
任意の複数の画素の輝度を検出するとともに、各画素の
輝度を所定の演算式に代入し、その演算結果が閾値より
大きくなる箇所に透かし情報を埋め込むようにしたもの
である。
【0014】この発明に係る電子透かし装置は、検出手
段により検出された所定の周波数より高い周波数の領域
に透かし情報を埋め込むようにしたものである。
【0015】この発明に係る電子透かし方法は、原画像
のうち、所定の周波数より低い周波数の領域の中心部分
に透かし情報を埋め込むようにしたものである。
【0016】この発明に係る電子透かし方法は、所定の
周波数より低い周波数の領域の中心部分を検出する際、
分布関数が示す分布度に応じて検出地点の密度を決定す
るようにしたものである。
【0017】この発明に係る電子透かし方法は、分布関
数として正規分布関数を用いるようにしたものである。
【0018】この発明に係る電子透かし方法は、分布関
数として余弦関数を用いるようにしたものである。
【0019】この発明に係る電子透かし方法は、原画像
を構成する画素のうち、任意の複数の画素の輝度を検出
するとともに、各画素の輝度を所定の演算式に代入し、
その演算結果が閾値より大きくなる箇所に透かし情報を
埋め込むようにしたものである。
【0020】この発明に係る電子透かし方法は、所定の
周波数より高い周波数の領域を検出し、その領域に透か
し情報を埋め込むようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による電
子透かし装置を示す構成図であり、図において、11は
透かし情報を埋め込む原画像を入力する画像入力部(画
像入力手段)、12は原画像に埋め込む透かし情報を入
力する情報入力部(情報入力手段)、13は画像入力部
11により入力された原画像のうち、所定の周波数より
低い周波数の領域の中心部分を検出する低周波領域検出
部(検出手段)、14は低周波領域検出部13により検
出された中心部分に透かし情報を埋め込む情報埋込部
(埋込手段)である。なお、図2はこの発明の実施の形
態1による電子透かし方法を示すフローチャートであ
る。
【0022】次に動作について説明する。まず、この実
施の形態1による電子透かし装置の原理を簡単に説明す
ると、従来の電子透かし装置のように、高い周波数の領
域であれば、原画像にあまり影響を与えることなく透か
し情報を埋め込むことができるが、逆に、ローパスフィ
ルタ等を用いると、原画像にあまり影響を与えることな
く、第三者が簡単に透かし情報を除去又は破壊すること
ができる。
【0023】そこで、第三者が透かし情報を除去又は破
壊しようとすると、原画像に影響を及ぼす可能性の高
い、低い周波数の領域に透かし情報を埋め込むことを試
みるものである。しかしながら、低い周波数の領域は、
人間の視覚特性が良好であるため(図17参照)、何の
戦略もなく、低い周波数の領域に透かし情報を埋め込も
うとすると、原画像に大きな傷を付けてしまい、原画像
に与える影響が大きくなってしまう。
【0024】そこで、低い周波数の領域に透かし情報を
埋め込む戦略として考えたのは、人間の視覚における錯
覚、即ち、錯視を利用して透かし情報を埋め込むことに
したものである。具体的には、錯視には、同期コントラ
ストの錯視(illusion ofsimultan
ious contrast)、コフカの錯視又はBe
nussiの輪と呼ばれるものなどがあるが、例えば、
パレットに出した絵の具の色と、実際に背景のある絵の
上に塗った色では、同じ色でも、その色の印象が異なる
というものである。人間はそれぞれの背景に応じて、そ
こに存在する色や輝度を相対的に認識するからである
(例えば、図3の場合、(a)の図形と、(b)の図形
とでは、対象図形の中心部分に黒色の仕切線があるかな
いかの相違があるだけで、その他はすべて同じである
が、(a)の対象図形はすべてが一様の灰色に見えるの
に対し、(b)の対象図形は黒色の仕切線があることに
よって、仕切線の左側より右側の方が濃い灰色に見える
錯視が起こる)。
【0025】従って、このような錯視があるため、周波
数が8サイクル/度近傍の領域では人間の視覚特性が良
好であるが、それよりも周波数が低い領域では、人間の
視覚特性が劣化することが知られている(図17参
照)。このような領域としては、例えば、色や輝度の変
化が少ない低い周波数の領域の中心部分が該当する。
【0026】次に、この実施の形態1による電子透かし
装置の動作を具体的に説明すると、まず、画像入力部1
1が透かし情報を埋め込む原画像を入力し(ステップS
T1)、情報入力部12が原画像に埋め込む透かし情報
を入力すると(ステップST2)、低周波領域検出部1
3が原画像の周波数成分を分析し、所定の周波数より低
い周波数の領域の中心部分を検出する(ステップST
3)。
【0027】即ち、畳み込み積分を離散化した積和演算
を行う空間フィルタを用いて、下記に示すような演算を
実行することにより、原画像の周波数成分を分析し、例
えば、人間の感度が0.4以下になる約2サイクル/度
の周波数より低い周波数の領域を検出する(図17参
照)。なお、このような周波数の領域は、上述したよう
に、色や輝度の変化が少ない低い周波数の領域の中心部
分であると考えられる。 M(i,j)=C×ΣΣI(i,j)F(k,l) …式(2) ただし、I(i,j)は原画像Iの第(i,j)成分
(輝度値) F(k,l)は空間フィルタFの第(k,l)成分 Cは定数
【0028】そして、低周波領域検出部13が低周波領
域の中心部分を検出すると、情報埋込部14がその中心
部分に透かし情報を埋め込み(ステップST4)、一連
の処理を終了する。なお、情報埋込部14により埋め込
まれた透かし情報は、図示せぬ読出手段が配布画像と原
画像を入力することにより読み出す処理を実行する。以
上で明らかなように、この実施の形態1によれば、原画
像の周波数成分を分析し、所定の周波数より低い周波数
の領域の中心部分に透かし情報を埋め込むように構成し
たので、原画像にあまり影響を与えることなく、第三者
が簡単に透かし情報を除去又は破壊することができない
透かし情報を原画像に埋め込むことができる効果を奏す
る。
【0029】実施の形態2.上記実施の形態1では、原
画像の周波数成分を分析して、所定の周波数より低い周
波数の領域の中心部分を検出するものについて示した
が、図形の連結性解析、ラベリング、距離変換、面積、
周囲長、ある軸を基準にしたモーメントなどの技術を用
いて中心部分を検出するようにしてもよく、上記実施の
形態1と同様の効果を奏することができる。
【0030】実施の形態3.上記実施の形態1では、畳
み込み積分を離散化した積和演算を行う空間フィルタを
用いて低い周波数の領域の中心部分を検出するものにつ
いて示したが、積和演算を実行するため計算コストが大
きく、演算量が膨大になることが考えられる。そこで、
この実施の形態3では、図4に示すような正規分布関数
が示す分布度に応じて検出地点の密度を決定し(論理フ
ィルタの密度を決定)、検出処理の演算量を軽減するよ
うにしている。
【0031】即ち、図4に示すような正規分布関数を2
次元に拡張することにより(図5参照)、その正規分布
関数が示す分布度に応じて検出処理を実行する検出地点
の密度(調査ポイントの数)に置き換えて(図5の高さ
に比例した数だけ、調査ポイント数を増やす)、図6の
黒印の地点のみを対象に検出処理を実行し、検出処理の
演算量を軽減するものである。
【0032】具体的には、1次元の正規分布関数を2次
元に拡張して正規分布関数gα(x)を下記のように定
義するとともに、下記の制約条件を課すと、正規分布関
数gα(x)は下記のように変形することができる。
【0033】
【数1】
【0034】ここで、 x=rcosθ,y=rsinθ のように、正規分布関数gα(x)を極座標に変換する
と(図7参照)、 dxdy=[∂(x,y)/∂(r,θ)]drdθ=
rdrdθ より、正規分布関数gα(x)は、下記のように表すこ
とができる。
【0035】
【数2】
【0036】従って、中心からの距離がrであるときの
論理フィルタの密度Cは下記のように決定することがで
きる。
【0037】
【数3】
【0038】これに基づいて論理フィルタを設計した例
が図6であり、図6の黒印の地点の周波数を検出した結
果、一定の数以上の同じ値の周波数が検出された場合に
は、その論理フィルタの中心部は、所定の周波数より低
い周波数の領域の中心部分であると判断する。一方、一
定の数以上の同じ値の周波数が検出されない場合には、
その論理フィルタの中心部には、所定の周波数より低い
周波数の領域の中心部分がないと判断し、論理フィルタ
の調査ポイントを変更して再度同様の処理を実行する。
なお、かかる検出処理は、画像の画質と強い因果関係が
あるため、画像に合わせて適宜、閾値を変更することが
できる。
【0039】以上で明らかなように、この実施の形態3
によれば、所定の周波数より低い周波数の領域の中心部
分を検出する際、正規分布関数が示す分布度に応じて検
出地点の密度を決定するように構成したので、検出処理
の演算量を軽減することができるようになり、その結
果、処理速度の高速化を図ることができる効果を奏す
る。
【0040】実施の形態4.上記実施の形態3では、分
布関数として正規分布関数を用いるものについて示した
が、分布関数として図8及び図9に示すような余弦関数
を用いるようにしてもよく、上記実施の形態3と同様の
効果を奏することができる。なお、図8及び図9に示す
ような余弦関数は、図10のように、変形することがで
きるので、中心からの距離がrであるときの論理フィル
タの密度は下記のように決定することができる。
【0041】
【数4】
【0042】実施の形態5.図11はこの発明の実施の
形態5による電子透かし装置を示す構成図であり、図に
おいて、図1と同一符号は同一または相当部分を示すの
で説明を省略する。15は画像入力部11により入力さ
れた原画像を構成する画素のうち、任意の複数の画素の
輝度を検出するとともに、各画素の輝度を所定の演算式
に代入し、その演算結果が閾値より大きくなる箇所(領
域の中心部分)を検出する輝度検出部(検出手段)であ
る。
【0043】次に動作について説明する。輝度検出部1
5以外は上記実施の形態1と同様であるため、主に輝度
検出部15の動作について説明する。
【0044】即ち、輝度検出部15は、例えば、図12
に示すような5×5のサイズの論理フィルタを用いて領
域の中心部分を検出する処理を実行する場合、白い部分
の画素の輝度は検出せず、黒く塗りつぶされている部分
の画素の輝度を検出する。ただし、論理フィルタの形状
は透かし情報を埋め込むユーザが適宜決定するものであ
るため、図13に示すような論理フィルタであってもよ
い。
【0045】そして、黒く塗りつぶされている部分の画
素の輝度がそれぞれA,B,C,…,Hであるとする
と、輝度検出部15は、下記に示すような各輝度間の演
算を実行し、その演算結果Zが閾値Vより大きいか否か
を判定する(ただし、式(8)は透かし情報の埋め込み
を実行する者が任意に決定することができる)。 Z=(A+2×B+C)/4+(D+E+F)/3+G−H …式(8)
【0046】そして、輝度検出部15は、演算結果Zが
閾値Vより大きい場合には、この論理フィルタの中心で
あるEの画素の位置(原画像の位置)を情報埋込部14
に出力し、Eの画素の位置に透かし情報を埋め込ませる
(図14参照)。一方、演算結果Zが閾値Vより大きく
ない場合には、図15に示すように、ユーザが指定する
位置に論理フィルタを移動し、同様の処理を実行する。
【0047】以上で明らかなように、この実施の形態5
によれば、原画像を構成する画素のうち、任意の複数の
画素の輝度を検出するとともに、各画素の輝度を所定の
演算式に代入し、その演算結果が閾値より大きくなる箇
所に透かし情報を埋め込むように構成したので、検出処
理の演算量を軽減することができるとともに、ユーザが
論理フィルタの論理演算を行う箇所や論理演算式を適宜
選択することができるようになり、その結果、第三者に
対する情報の漏洩を効果的に防止することができる効果
を奏する。
【0048】実施の形態6.上記実施の形態3から実施
の形態6では、論理フィルタの位置及び論理フィルタを
移動する間隔については特に言及していないが、上記実
施の形態1における空間フィルタと同様に、例えば、取
り出したい波長の半分の間隔で論理フィルタを移動する
のが演算量の軽減及び演算精度の確保の観点から効果的
である。なお、論理フィルタの移動量は論理フィルタの
径の約半分に等しいので、論理フィルタの径は論理フィ
ルタを移動する間隔を決定する上で重要な因子となり、
従って、論理フィルタの位置及び論理フィルタの径を秘
密にすることは、情報の漏洩を防止する上で極めて重要
である。
【0049】実施の形態7.上記実施の形態1等では、
所定の周波数より低い周波数の領域の中心部分に透かし
情報を埋め込むものについて示したが、低い周波数の領
域の中心部分に限らず、さらに、従来のものと同様に、
高い周波数の領域に透かし情報を埋め込むようにしても
よい。これにより、透かし情報の埋込量が増大する利点
が生じ、また、どちらか一方の透かし情報が第三者に取
り除かれても、他方の透かし情報が残る可能性が高くな
る効果を奏する。
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、画像
入力手段により入力された原画像のうち、所定の周波数
より低い周波数の領域の中心部分に透かし情報を埋め込
むように構成したので、原画像にあまり影響を与えるこ
となく、第三者が簡単に透かし情報を除去又は破壊する
ことができない透かし情報を原画像に埋め込むことがで
きる効果がある。
【0051】この発明によれば、所定の周波数より低い
周波数の領域の中心部分を検出する際、分布関数が示す
分布度に応じて検出地点の密度を決定するように構成し
たので、検出処理の演算量を軽減することができるよう
になり、その結果、処理速度の高速化を図ることができ
る効果がある。
【0052】この発明によれば、分布関数として正規分
布関数を用いるように構成したので、原画像にあまり影
響を与えることなく、検出処理の演算量を軽減すること
ができる効果がある。
【0053】この発明によれば、分布関数として余弦関
数を用いるように構成したので、原画像にあまり影響を
与えることなく、検出処理の演算量を軽減することがで
きる効果がある。
【0054】この発明によれば、画像入力手段により入
力された原画像を構成する画素のうち、任意の複数の画
素の輝度を検出するとともに、各画素の輝度を所定の演
算式に代入し、その演算結果が閾値より大きくなる箇所
に透かし情報を埋め込むように構成したので、検出処理
の演算量を軽減することができるとともに、ユーザが論
理フィルタの形状やサイズ等を適宜選択することができ
るようになり、その結果、第三者に対する情報の漏洩を
効果的に防止することができる効果がある。
【0055】この発明によれば、検出手段により検出さ
れた所定の周波数より高い周波数の領域に透かし情報を
埋め込むように構成したので、透かし情報の埋込量が増
大するとともに、どちらか一方の透かし情報が第三者に
取り除かれても、他方の透かし情報が残る可能性が高く
なる効果がある。
【0056】この発明によれば、原画像のうち、所定の
周波数より低い周波数の領域の中心部分に透かし情報を
埋め込むように構成したので、原画像にあまり影響を与
えることなく、第三者が簡単に透かし情報を除去又は破
壊することができない透かし情報を原画像に埋め込むこ
とができる効果がある。
【0057】この発明によれば、所定の周波数より低い
周波数の領域の中心部分を検出する際、分布関数が示す
分布度に応じて検出地点の密度を決定するように構成し
たので、検出処理の演算量を軽減することができるよう
になり、その結果、処理速度の高速化を図ることができ
る効果がある。
【0058】この発明によれば、分布関数として正規分
布関数を用いるように構成したので、原画像にあまり影
響を与えることなく、検出処理の演算量を軽減すること
ができる効果がある。
【0059】この発明によれば、分布関数として余弦関
数を用いるように構成したので、原画像にあまり影響を
与えることなく、検出処理の演算量を軽減することがで
きる効果がある。
【0060】この発明によれば、原画像を構成する画素
のうち、任意の複数の画素の輝度を検出するとともに、
各画素の輝度を所定の演算式に代入し、その演算結果が
閾値より大きくなる箇所に透かし情報を埋め込むように
構成したので、検出処理の演算量を軽減することができ
るとともに、ユーザが論理フィルタの形状やサイズ等を
適宜選択することができるようになり、その結果、第三
者に対する情報の漏洩を効果的に防止することができる
効果がある。
【0061】この発明によれば、所定の周波数より高い
周波数の領域を検出し、その領域に透かし情報を埋め込
むように構成したので、透かし情報の埋込量が増大する
とともに、どちらか一方の透かし情報が第三者に取り除
かれても、他方の透かし情報が残る可能性が高くなる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電子透かし装
置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による電子透かし方
法を示すフローチャートである。
【図3】 人間の視覚における錯覚を説明する説明図で
ある。
【図4】 1次元の正規分布関数を示すグラフ図であ
る。
【図5】 2次元の正規分布関数を示すグラフ図であ
る。
【図6】 検出処理を実行する検出地点の密度を説明す
る平面図である。
【図7】 正規分布関数を極座標に変換した状態を示す
グラフ図である。
【図8】 1次元の余弦関数を示すグラフ図である。
【図9】 2次元の余弦関数を示すグラフ図である。
【図10】 余弦関数を変形した状態を示す説明図であ
る。
【図11】 この発明の実施の形態5による電子透かし
装置を示す構成図である。
【図12】 論理フィルタの形状等を説明する説明図で
ある。
【図13】 論理フィルタの形状等を説明する説明図で
ある。
【図14】 論理フィルタの中心部分を説明する説明図
である。
【図15】 論理フィルタの移動を説明する説明図であ
る。
【図16】 従来の電子透かし装置を示す構成図であ
る。
【図17】 人間の視覚特性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
11 画像入力部(画像入力手段)、12 情報入力部
(情報入力手段)、13 低周波領域検出部(検出手
段)、14 情報埋込部(埋込手段)、15 輝度検出
部(検出手段)。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透かし情報を埋め込む原画像を入力する
    画像入力手段と、原画像に埋め込む透かし情報を入力す
    る情報入力手段と、上記画像入力手段により入力された
    原画像のうち、所定の周波数より低い周波数の領域の中
    心部分を検出する検出手段と、上記検出手段により検出
    された中心部分に当該透かし情報を埋め込む埋込手段
    と、上記埋込手段により埋め込まれた透かし情報を読み
    出す読出手段とを備えた電子透かし装置。
  2. 【請求項2】 検出手段は所定の周波数より低い周波数
    の領域の中心部分を検出する際、分布関数が示す分布度
    に応じて検出地点の密度を決定することを特徴とする請
    求項1記載の電子透かし装置。
  3. 【請求項3】 分布関数として正規分布関数を用いるこ
    とを特徴とする請求項2記載の電子透かし装置。
  4. 【請求項4】 分布関数として余弦関数を用いることを
    特徴とする請求項2記載の電子透かし装置。
  5. 【請求項5】 透かし情報を埋め込む原画像を入力する
    画像入力手段と、原画像に埋め込む透かし情報を入力す
    る情報入力手段と、上記画像入力手段により入力された
    原画像を構成する画素のうち、任意の複数の画素の輝度
    を検出するとともに、各画素の輝度を所定の演算式に代
    入し、その演算結果が閾値より大きくなる箇所を検出す
    る検出手段と、上記検出手段により検出された箇所に当
    該透かし情報を埋め込む埋込手段と、上記埋込手段によ
    り埋め込まれた透かし情報を読み出す読出手段とを備え
    た電子透かし装置。
  6. 【請求項6】 画像入力手段により入力された原画像の
    周波数成分を分析し、所定の周波数より高い周波数の領
    域を検出する検出手段と、上記検出手段により検出され
    た領域に透かし情報を埋め込む埋込手段と、上記埋込手
    段により埋め込まれた透かし情報を読み出す読出手段と
    を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のうち
    のいずれか1項記載の電子透かし装置。
  7. 【請求項7】 透かし情報を埋め込む原画像及びその原
    画像に埋め込む透かし情報を入力するとともに、その原
    画像のうち、所定の周波数より低い周波数の領域の中心
    部分を検出し、その中心部分に当該透かし情報を埋め込
    むとともに、その透かし情報を読み出す電子透かし方
    法。
  8. 【請求項8】 所定の周波数より低い周波数の領域の中
    心部分を検出する際、分布関数が示す分布度に応じて検
    出地点の密度を決定することを特徴とする請求項7記載
    の電子透かし方法。
  9. 【請求項9】 分布関数として正規分布関数を用いるこ
    とを特徴とする請求項8記載の電子透かし方法。
  10. 【請求項10】 分布関数として余弦関数を用いること
    を特徴とする請求項8記載の電子透かし方法。
  11. 【請求項11】 透かし情報を埋め込む原画像及びその
    原画像に埋め込む透かし情報を入力し、その原画像を構
    成する画素のうち、任意の複数の画素の輝度を検出する
    とともに、各画素の輝度を所定の演算式に代入し、その
    演算結果が閾値より大きくなる箇所を検出し、その箇所
    に当該透かし情報を埋め込むとともに、その透かし情報
    を読み出す電子透かし方法。
  12. 【請求項12】 原画像の周波数成分を分析し、所定の
    周波数より高い周波数の領域を検出し、その領域に透か
    し情報を埋め込むとともに、その透かし情報を読み出す
    ことを特徴とする請求項7から請求項11のうちのいず
    れか1項記載の電子透かし方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000295454A (ja) * 1999-04-05 2000-10-20 Hitachi Ltd 電子透かし装置及び方法並びに記録媒体
KR20030073369A (ko) * 2002-03-11 2003-09-19 한국전자통신연구원 양자화를 이용한 실시간 블라인드 워터마킹 방법
KR100663604B1 (ko) * 1999-12-13 2007-01-02 주식회사 케이티 셔플링을 이용한 워터마크 삽입/검출 장치 및 그 방법
US7606389B2 (en) 2004-02-26 2009-10-20 Fujifilm Corporation Digital watermarking apparatus and computer-readable medium

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