JPH11163731A - A/d変換装置 - Google Patents

A/d変換装置

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JPH11163731A
JPH11163731A JP32639197A JP32639197A JPH11163731A JP H11163731 A JPH11163731 A JP H11163731A JP 32639197 A JP32639197 A JP 32639197A JP 32639197 A JP32639197 A JP 32639197A JP H11163731 A JPH11163731 A JP H11163731A
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正夫 野呂
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章 十河
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成でΔΣ型A/D変換器のダイナミ
ックレンジを拡大する。 【解決手段】 1ビットのA/D変換器によってビット
ストリームデータDが生成されると、移動平均算出部2
10はビットストリームデータDの移動平均を算出す
る。この移動平均データD’は入力アナログ信号の波高
値を示している。最大値検出部220は、移動平均デー
タD’の最大値が第1の閾値を上回ることを検知して減
衰制御信号C1を生成する。次に、最大値が最大値保持
レジスタ230に格納される。判定回路240は最大値
保持レジスタ230をアクセスして、所定時間継続して
最大値が第2の閾値を下回ることを検知すると、増加制
御信号C2を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーバーサンプリ
ングを用いてΔΣ型のA/D変換を行う際に入力ゲイン
を調整して広いダイナミックレンジでA/D変換を行う
のに好適なA/D変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ信号をデジタル信号に変換する
A/D変換器においては、その精度を向上する目的で、
いわゆるフローティング方式が採用されることがある。
このフローティング方式のA/D変換器にあっては、変
換後のデジタル信号に基づいて、入力アナログ信号のゲ
インを調整する。図11に、従来のフローティング方式
に係わるA/D変換システムのブロック図を示す。
【0003】この図において、100は入力アナログ信
号Sinが供給される入力ゲインコントロール回路であっ
て、制御信号Cに基づいて入力ゲインを調整する。20
0は、入力ゲインコントロール回路100に接続される
A/D変換器であって、回路100の出力信号をアナロ
グ信号からデジタル信号に変換する。300はA/D変
換器200の後段に設けられたCPUであって、このC
PU300は、コントロールプログラムを図示せぬ作業
用のメインメモリにロードして、このプログラムに基づ
いて、デジタル信号の値が所定範囲内になるように制御
信号Cを生成する。
【0004】以上の構成により、入力アナログ信号Sin
のレベルがある値を越えると、CPU300はこれを検
知して入力ゲインを減少させるように制御信号Cを生成
する。一方、入力アナログ信号Sinのレベルがある値を
下回ると、CPU300はこれを検知して、入力ゲイン
を増加させるように制御信号Cを制御する。これによ
り、A/D変換器200の入力信号のレベルが所定範囲
内になるように調整している。例えば、入力ゲインを4
段階で切り換えるとすれば、8ビット精度のA/D変換
器200を用いて、10ビット精度のA/D変換器を実
現することできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
A/D変換システムにおいては、A/D変換器200の
入力レベルを適正に保つためにCPU300とプログラ
ムを用いて制御信号Cを生成していたので、以下に述べ
る問題がある。まず、入力ゲインを制御するために、C
PU300とプログラムを格納するためのメモリが必要
となり、構成が複雑になる。また、CPU300で演算
処理を行うため、制御信号Cの生成に時間がかかり、レ
スポンスが良くない。例えば、入力アナログ信号が急峻
に立ち上がった場合に、演算処理に時間がかかると、入
力アナログ信号の変化に追随して制御信号Cを生成する
ことができず、信号波形がクリップされてしまうことが
ある。また、A/D変換器200の出力ビット数を増や
した場合、CPU300の演算処理に負荷が生じる。
【0006】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、簡易な構成で、入力アナログ信号の入力ゲ
インを適切に切り換えることにより、広いダイナミック
レンジを確保できるA/D変換装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すれた
め、請求項1に記載の発明にあっては、入力信号のゲイ
ンを制御信号に基づいて調整する入力ゲイン調整部と、
前記入力ゲイン調整部によってゲイン調整された前記入
力信号をオーバーサンプリングして1ビットのデータに
変換するA/D変換部と、前記データに基づいて、前記
入力信号の波高値を検出する検出部と、前記検出手段に
よって検出された波高値に基づいて、ゲイン調整された
前記入力信号のレベルが一定の範囲内に収まるように前
記制御信号を生成するゲインコントロール部とを備えた
ことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の発明にあっては、
入力信号のゲインを制御信号に基づいて調整する入力ゲ
イン調整部と、前記入力ゲイン調整部によってゲイン調
整された前記入力信号をオーバーサンプリングして1ビ
ットのデータに変換するA/D変換部と、前記データの
移動平均を示す移動平均データを算出する移動平均算出
部と、前記移動平均データに基づいて、ゲイン調整され
た前記入力信号のレベルが一定の範囲内に収まるように
前記制御信号を生成するゲインコントロール部とを備え
たことを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の発明にあっては、
前記移動平均算出部は、前記A/D変換部のオーバーサ
ンプリングによって発生するシェーピングノイズを抑圧
でき、かつ、前記入力信号の信号帯域において周波数特
性が平坦となるように複数個の前記データに基づいて移
動平均を算出することを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の発明にあっては、
前記ゲインコントロール部は、ゲインを下げる方向には
応答性を速く、ゲインを上げる方向には応答性を遅くす
るように前記制御信号を生成することを特徴とする。
【0011】また、請求項5に記載の発明にあっては、
前記制御信号に基づいて生成された前記データの重み付
け係数を記憶する記憶部を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】1.実施形態の構成 以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係わる
ΔΣ型A/D変換器の構成を説明する。 1−1:全体構成 まず、本実施形態に係わるΔΣ型A/D変換器のブロッ
ク図を図1に示す。図において、1はゲインコントロー
ル付きA/D変換器であって、入力アナログ信号Sinの
レベルを調整する入力ゲイン調整部と1ビットA/D変
換器から構成される。この1ビットA/D変換器におい
ては、オーバーサンプリングを行うことにより、シェー
ピングノイズを加えつつ1ビットのビットストリームデ
ータDを生成している。例えば、入力アナログ信号Sin
の帯域が、24KHzであったとすると、6MHzある
いは12MHzといったサンプリング周波数でA/D変
換を行う。
【0013】次に、2はゲインコントロール回路であっ
て、ビットストリームデータDに基づいて、ゲイン調整
された入力アナログ信号Sinの波高値を検出する。すな
わち、この例にあっては、1ビットのビットストリーム
データDを多ビットのデータに変換することなく、ビッ
トストリームデータDからゲイン調整された入力アナロ
グ信号Sinの波高値を直接検出している。このため、多
ビットへの変換処理を省略することができる。また、ゲ
インコントロール回路2は検出された波高値に基づい
て、入力ゲインを制御する制御信号CONTを生成し、制御
信号CONTをゲインコントロール付きA/D変換器1に供
給する。
【0014】次に、3は重み付けレジスタであって、そ
こにはビットストリームデータDと制御信号CONTが供給
されるようになっており、制御信号CONTに基づいて入力
ゲインに対応した重み付け係数Kが格納される。
【0015】以上の構成により、ゲインコントロール付
きA/D変換器1が入力アナログ信号Sinをオーバーサ
ンプリングしてビットストリームデータDを生成する
と、ゲインコントロール回路3は、ビットストリームデ
ータDに基づいてゲイン調整された入力アナログ信号S
inの波高値を検出し、これに基づいて制御信号CONTを生
成する。ゲインコントロール付きA/D変換器1は、こ
の制御信号CONTに基づいて、入力アナログ信号Sinのフ
ロントエンドにおける入力ゲインを調整する。これによ
り、入力アナログ信号Sinのレベルが大きくなると入力
ゲインが下げられ、入力アナログ信号Sinのレベルが小
さくなると入力ゲインが上げられ、この結果、A/D変
換される信号のレベルが一定の範囲内に収まるようにな
る。
【0016】1−2:ゲインコントロール付きA/D変
換器の構成 次に、ゲインコントロール付きA/D変換器1の構成例
について、3つの態様を取り上げ説明する。 1−2−1:第1の態様 第1の態様は、フィードバック抵抗の値を切り換えるこ
とにより、ゲインの調整を行うものである。図2は、第
1の態様に係わるゲインコントロール付きA/D変換器
1の回路図である。同図に示すようにゲインコントロー
ル付きA/D変換器1は、オペアンプ110、コンパレ
ータ115、抵抗111,114,116〜119、ス
イッチ120,121から構成される。
【0017】オペアンプ110の負入力端子には、抵抗
111を介して入力アナログ信号Sinが供給され、ま
た、その正入力端子には基準電圧Vrefが供給されるよ
うになっている。また、オペアンプ110の負入力端子
と出力端子との間には、コンデンサ112,113が接
続されており、さらに、コンデンサ112とコンデンサ
113の接続点は、抵抗114を介して接地されてい
る。したがって、オペアンプ110、コンデンサ11
2,113および抵抗111,114は2次のローパス
フィルタを構成している。
【0018】また、オペアンプ110の出力端子は、コ
ンパレータ115の入力端子と接続されている。コンパ
レータ115は、クロック信号CKに同期して、入力さ
れた信号のレベルを所定のスッレッシュホールドレベル
と比較して1ビットのビットストリームデータDを生成
する。このビットストリームデータDの出力は、最終的
に出力されるデジタル信号のサンプリング周波数のN倍
のビットレート(例えば、64倍、128倍)で行われ
る。なお、この例では、ビットストリームデータDを用
いて、各種の波形処理が行われるが、最終的には、デシ
メーションフィルタ(図示せず)によって、ビットスト
リームデータDを多ビットのデジタル信号に変換すると
ともに間引き処理を施して、サンプリング周波数に対応
したデジタル信号として出力されるようになっている。
【0019】また、スイッチ121の端子121aに
は、正の基準電圧(例えば、5V)が供給され、一方、
その端子121bには、負の基準電圧(例えば、0V)
が供給されるようになっている。また、スイッチ121
の切換動作は、その制御端子に供給されるビットストリ
ームデータDによって制御される。具体的には、ビット
ストリームデータDが「1」を示す場合には端子121
aが選択され、一方、ビットストリームデータDが
「0」を示す場合には端子121bが選択されるように
なっている。これにより、ビットストリームデータDの
値に応じて正または負の基準電圧が選択される。
【0020】また、スイッチ120は、スイッチ120
A〜120Dから構成されており、スイッチ120A〜
120Dの一方の各端子は、抵抗116〜119に各々
接続されており、他方の各端子はスイッチ121の端子
121cと接続されている。また、スイッチ120A〜
120Dの開閉動作は、制御信号CONTによって制御され
るようになっている。ここで、抵抗116〜119の抵
抗値の比は、1:2:4:8になるように設定されてい
る。したがって、制御信号CONTによって、フィードバッ
ク抵抗の抵抗値を切り換えることができ、コンパレータ
115に入力される信号のゲインを調整することが可能
となる。この例では、スイッチ120A〜120Dの開
閉動作を適宜制御することにより、16段階のゲイン調
整が可能となる。
【0021】以上の構成により、制御信号CONTによっ
て、入力アナログ信号Sinを増幅するゲインを切り換え
つつ、オーバーサンプリングを行って、2次のノイズシ
ェーピングを施すことが可能となる。
【0022】1−2−2:第2の態様 第2の態様は、帰還電流の値を切り換えることにより、
重み付けを切り換えるものである。図3は、第2の態様
に係わるゲインコントロール付きA/D変換器1の回路
図である。同図に示すようにゲインコントロール付きA
/D変換器1は、オペアンプ110、コンパレータ11
5、抵抗111,114、コンデンサ112,113、
制御部122、電流切換部123から構成されている。
【0023】制御部122は、ビットストリームデータ
Dと制御信号CONTに基づいて、電流切換信号a〜d,/
a〜/dを生成する。なお、バーの記号として「/」を
用いることにする。具体的には、ビットストリームデー
タDが「1」であるならば、制御信号CONTに応じて電流
切換信号a〜dの少なくとも1つをアクティブとし、ビ
ットストリームデータDが「0」であるならば、制御信
号CONTに応じて電流切換信号/a〜/dの少なくとも1
つをアクティブとしている。
【0024】また、電流切換部123は電流源Iout
と、PチャンネルFETp1〜p9とNチャンネルFE
Tn1〜n9から構成されている。PチャンネルFET
p1とp2〜p5はカレントミラー回路を構成してお
り、また、NチャンネルFETn1とn2〜n5も同様
にカレントミラー回路を構成している。ここで、Pチャ
ンネルFETp1のゲート幅と、PチャンネルFETp
2〜p5の各ゲート幅は、例えば、1:1:2:4:8
の比率となるように形成され、また、NチャンネルFE
Tn1のゲート幅と、nチャンネルFETn2〜n5の
各ゲート幅は、例えば、1:1:2:4:8の比率とな
るように形成される。カレントミラー回路においては、
ゲート幅に応じた電流が流れるので、電流源Ioutを流
れる電流値をiとすれば、PチャンネルFETp2〜p
5に流れる電流値は、各々i,2i,4i,8iとな
る。また同様に、NチャンネルFETn2〜n5に流れ
る電流値は、各々i,2i,4i,8iとなる。
【0025】ところで、PチャンネルFETp6〜p9
とNチャンネルFETn6〜n9は、スイッチとして作
用し、電流切換信号a〜d,/a〜/dに応じて、オン
状態とオフ状態が切り替わるようになっている。したが
って、例えば、電流切換信号bをアクティブとし、他の
電流切換信号を非アクティブにすると、2iの電流が電
流切換部123から流れ出る。また、電流切換信号/b
および/cをアクティブとし、他の電流切換信号を非ア
クティブにすれば、6iの電流が電流切換部123に流
れ込む。このように、電流切換信号a〜d,/a〜/d
を適宜選択することにより、フィードバックする電流値
を切り換えることができるから、入力ゲインを16段階
で調整可能である。
【0026】このようにして、第2の態様にあっては、
制御信号CONTに基づいて、フィードバックする電流値を
切り換えるようにしたので、入力アナログ信号Sinを増
幅するゲインを切り換えつつ、オーバーサンプリングを
行って、2次のノイズシェーピングを施すことが可能と
なる。
【0027】ところで、ゲインコントロール付きA/D
変換器1をIC化する場合、第1の態様では各種の抵抗
を用意してこれを切り換えるため、ICの内部に精度の
良い抵抗を形成する必要がある。これらの抵抗に要する
マスク面積はFETと比較して極めて大きい。したがっ
て、第2の態様のように、FETによって電流切換部1
23を構成し、電流をフィードバックすることによっ
て、ゲインコントロール付きA/D変換器1全体のマス
ク面積を減少させることができる。
【0028】1−2−3:第3の態様 第3の態様は、帰還するパルスの数を切り換えることに
より、重み付けを切り換えるものである。図4は、第3
の態様に係わるゲインコントロール付きA/D変換器1
の回路図である。同図に示すようにゲインコントロール
付きA/D変換器1は、オペアンプ110、コンパレー
タ115、抵抗111,114,124、コンデンサ1
12,113、パルス制御部125から構成されてい
る。
【0029】ここで、パルス制御部125は、ビットス
トリームデータDが「1」であるならば、正極性のパル
スを制御信号CONTに応じた数だけ生成出力し、ビットス
トリームデータDが「0」であるならば、負極性のパル
スを制御信号CONTに応じた数だけ生成出力する。
【0030】例えば、クロック信号CKが図5(a)に
示すものであり、メインクロック信号CKmが図5
(b)に示すものであるとする。なお、メインクロック
信号CKmは、図示せぬ水晶発振器で生成され、クロッ
ク信号CKは、メインクロック信号CKmを分周するこ
とによって生成されるようになっている。したがって、
クロック信号CKとメインクロック信号CKmは同期し
ている。ここで、制御信号CONTが「1」を示す場合に
は、パルス制御部125の出力信号は図5(c)に示す
波形となり、制御信号CONTが「2」を示す場合には、パ
ルス制御部125の出力信号は図5(d)に示す波形と
なる。すなわち、メインクロック信号CKmに同期した
パルスが、制御信号CONTで指示される数だけフィードバ
ックされる。
【0031】この場合、制御の対象となるのはパルスの
数であり、個々のパルス幅は、メインクロック信号CK
mのパルス幅によって定まる。メインクロック信号CK
mは、上述したように水晶発振器で生成されるので、そ
のパルス幅は極めて精度がよい。したがって、この例に
よれば、フィードバック量を高い精度で制御することが
可能となる。
【0032】このように、第3の態様にあっては、制御
信号CONTに基づいて、フィードバックするパルス数を切
り換えるようにしたので、入力アナログ信号Sinを増幅
するゲインを切り換えつつ、オーバーサンプリングを行
って、2次のノイズシェーピングを施すことが可能とな
る。
【0033】1−3:ゲインコントロール回路の構成 次に、ゲインコントロール回路2の構成を説明する。図
6はゲインコントロール回路2のブロック図である。図
において、210は、移動平均算出部であって、ビット
ストリームデータDに基づいて、移動平均データD’を
算出する。具体的には、ビットストリームデータDのデ
ータ値「1」を「1」に、そのデータ値「0」を「−
1」に対応付けて、対応付けたn個の値を加算して移動
平均データD’を生成している。
【0034】この例のように、2次のノイズシェーピン
グを施す1ビットA/D変換器において、入力アナログ
信号Sinの信号帯域を24KHz、256倍のオーバー
サンプリングを行うとすれば、ビットストリームデータ
Dの周波数特性は、図7に示すものとなる。図中の斜線
部分はノイズ成分S(f)であり、次式で与えられる。
【数1】
【0035】また、移動平均算出部210において、n
個のビットストリームデータDに基づいて移動平均デー
タD’を算出すれば、移動平均処理の伝達関数H(f)
は、次式で与えられる。
【数2】
【0036】したがって、移動平均データD’に含まれ
るノイズ成分N(f)は、数1,数2より、次式で与え
られる。
【数3】
【0037】ところで、ゲインコントロール回路2は、
移動平均データD’のピーク値がAD受信信号レベルの
飽和レベルを越えるか否かを検出して、あるダイナミッ
クレンジに収まるように制御信号CONTを生成するので、
ノイズ成分N(f)は、受信信号のピーク値の半分以下
であればよい。ここで、1ビット量子化器の場合、信号
の最大値は量子化雑音rと等しい。したがって、ノイズ
成分N(f)は次式の条件を満たす必要がある。
【数4】
【0038】また、 |SIN(nf・2π/fs)|<1 |SIN4(nf/fs)|<1 であるから、数4から次式が導かれる。 n>16fs/πf ここで、f=fs/2のときノイズ成分N(f)は最大
値となるから、この値を上記した式に代入すると、 n>32/π≒10.2 となる。したがって、移動平均を算出する際に用いるビ
ットストリームデータDの個数nを11以上に設定すれ
ば良いことになる。
【0039】例えば、n=16とした場合、0Hzに対
する24KHzの減衰量は、0.16%(−0.014
dB)となる。この場合には、信号帯域(0Hz〜24
KHz)の周波数特性を十分平坦に保ちつつ、ピーク値
を検出することができる。そこで、この例にあっては、
n=16に設定し、移動平均算出部210は16個のビ
ットストリームデータDに基づいて移動平均データD’
を算出している。
【0040】このように、移動平均算出部210では、
オーバーサンプリング周波数と入力アナログ信号Sinの
信号帯域とに応じて、移動平均を算出する際の元になる
ビットストリームデータDの個数nを設定したので、シ
ェーピングノイズを十分抑圧するとともに入力アナログ
信号Sinの信号帯域における周波数特性を平坦にするこ
とができる。この結果、移動平均算出部210は、制御
信号CONTを生成するのに十分な精度をもって、ゲイン調
整された入力アナログ信号Sinの波高値を移動平均デー
タD’として検出することができる。
【0041】次に、図6に示す220は最大値検出部で
あって、所定時間内の移動平均データD’の最大値を検
出し、これを予め定められれた第1の閾値R1と比較す
る。そして、検出された最大値が第1の閾値R1より大
きい場合には、ゲインダウンを指示する減衰制御信号C
1を生成する。一方、検出された最大値が第1の閾値R
1より小さい場合には、その値を出力する。ここで、第
1の閾値R1は、入力アナログ信号Sinのスルーレート
とゲインコントロール制御系の応答性とを考慮して定め
られており、飽和レベルよりも低い値に設定されてい
る。
【0042】次に、230は最大値保持レジスタであっ
て、最大値検出部220から出力される最大値を一定個
数保持する。したがって、この最大値保持レジスタ23
0を参照すれば、過去の所定期間内における移動平均デ
ータD’の最大値変化を検知することができる。
【0043】次に、240は判定回路あって、ゲインア
ップを指示するか否かを判定する。具体的には、最大値
レジスタ230の内容を読み出し、これを第2の閾値R
2と比較することにより、一定時間、最大値が第2の閾
値R2を越えることが無かった場合にのみ、ゲインアッ
プを指示する増加制御信号C2を生成するとともに、最
大値レジスタ230の内容をリセットする。一方、一定
時間の内、最大値が第2の閾値R2を越えることがあっ
た場合には、増加制御信号C2を生成することなく現在
の入力ゲインを維持する。
【0044】すなわち、移動平均データD’の値が、あ
る時間連続して第2の閾値R2を下回った場合にのみ、
増加制御信号C2が生成される。したがって、入力ゲイ
ンを減少させる場合は、第1の閾値R1を上回ると直ち
にゲイン制御が行われ、一方、入力ゲインを増加させる
場合には、所定時間連続して第2の閾値R2を下回ると
ゲイン制御が行われる。
【0045】このように、入力ゲインを減少させる方向
と入力ゲインを増加させる方向で応答性を異なるように
設定したのは、以下の理由による。まず、入力ゲインを
減少させる場合には、ゲイン切換に伴うノイズが混入す
る可能性があるものの、入力アナログ信号Sinのレベル
が大きすぎて、波形がクリップするといった不都合は生
じない。一方、入力ゲインを増加させる場合に、ゲイン
増加前と比較して大レベルの入力アナログ信号Sinが入
来すると、信号波形がクリップしてしまう可能性があ
る。この場合には、ダイナミックレンジを越える情報は
失われてしまうので、回復することができず、大きな歪
みとなってしまう。そこで、この例にあっては、入力ゲ
インを減少させる方向の応答性は速くなるように減少制
御信号C1を生成し、一方、入力ゲインを増加させる方
向の応答性は遅くなるように増加制御信号C2を生成
し、これらの信号を制御信号CONTとして、ゲインコント
ロール付きA/D変換器1と重み付けレジスタ3とに出
力している。
【0046】1−4:重み付けレジスタの構成 次に、重み付けレジスタ3について説明する。重み付け
レジスタ3には、制御信号CONTが供給され、制御信号CO
NTに応じた重み付け係数Kが格納される。具体的には、
初期状態で予め定められた重み付け係数Kが格納されて
おり、制御信号CONTに応じて重み付け係数Kを変更する
ようになっている。
【0047】ここで、重み付け係数Kは入力ゲインGの
逆数として与えられる。すなわち。入力ゲインGが大き
くなれば重み付け係数Kは小さくなり、逆に、入力ゲイ
ンGが小さくなれば重み付け係数Kは大きくなる。
【0048】したがって、重み付けレジスタ3を参照す
ることによって、入力ゲインGに応じた重み付け係数K
を検知できる。このため、本システムの後段に用いられ
るデータ処理回路においては、重み付けレジスタ3の内
容を参照してデータ処理を行う。例えば、演算処理を重
み付け係数Kに対して行って、処理済みの重み付け係数
Kとこれに対応するビットストリームデータDに基づい
て、最終的に出力する多ビットのデジタルデータを生成
することが行われる。
【0049】2.実施形態の動作 次に、本実施形態の動作を図面を参照しつつ説明する。
図8は本実施形態に係わるΔΣ型A/D変換器の動作を
示すフローチャートである。まず、ΔΣ型A/D変換器
に電源電圧が供給されると、ゲインコントロール付きA
/D変換器1のゲイン切換および重み付けレジスタ3に
格納される重み付け係数Kが、初期状態にプリセットさ
れる(ステップS1)。この例にあっては、ゲインコン
トロール付きA/D変換器1においてゲイン切換をG
1,G2,G3,G4(G1<G2<G3<G4)とい
ったように4段階で行うものとする。また、重み付け係
数Kも4段階用意され、それらの値は、K1=1/G
1,K2=1/G2,K3=1/G3,K4=1/G4
とする。ここで、初期状態にあっては、例えば、入力ゲ
インG1と重み付け係数K1を選択する。このように、
最小の入力ゲインを選択するのは、始めから入力アナロ
グ信号Sinのレベルが大きい場合に、大きなゲインで増
幅すると、波形がクリップされて情報が失われるおそれ
があるが、最小の入力ゲインに設定しておけば、波形が
クリップされることはなく確実にA/D変換が行われる
からである。
【0050】次に、ゲインコントロール付きA/D変換
器1は、入力ゲインG1で入力アナログ信号Sinを増幅
するとともに、オーバーサンプリングを施してビットス
トリームデータDを生成する(ステップS2)。この場
合、2次のノイズシェーピングが行われ、ノイズ成分が
入力アナログ信号Sinの周波数帯域よりも高域に発生す
る。例えば、256倍のオーバーサンプリングを行うも
のとすれば、図7に示すようにノイズ成分S(f)は、
fs/2(=6.144MHz)をピーク周波数とする特性を示
す。
【0051】この後、ゲインコントロール回路2の内部
に設けられた移動平均算出部210は、16個のビット
ストリームデータDに基づいて、移動平均データD’を
算出する(ステップS3)。例えば、図9に示すように
ビットストリームデータDが、…D1,D2,D3,…
D16,D17,D18…といったように生成されるも
のとすると、時刻t1においてはD1〜D16に基づい
て移動平均データD’が生成され、次の時刻t2におい
てはD2〜D17に基づいて移動平均データD’が生成
され、さらに、時刻t3においてD3〜D18に基づい
て移動平均データD’が生成される。すなわち、ビット
ストリームデータDを1個づつずらしながら、16個の
平均値を算出する。
【0052】次に、移動平均データD’が最大値検出部
220に供給されると、最大値検出部220は所定期間
中の移動平均データD’に基づいてその最大値を検出し
(ステップS4)、検出された最大値が第1の閾値R1
を越えるか否かを判定する(ステップS5)。最大値が
第1の閾値R1を越える場合は、判定結果はYESとな
り、最大値検出部220は減衰制御信号C1を生成す
る。ただし、初期状態においては、入力ゲインの設定が
最小の入力ゲインG1となるように設定されているの
で、入力アナログ信号Sinの増幅率は低く抑えられてい
る。したがって、初期状態において最大値が第1の閾値
R1を越えるようなことはなく、初期状態からある程度
の時間が経過して、入力ゲインの値が、G2以上に切り
換わった状態で減衰制御信号C1が生成される。
【0053】ここで、減衰制御信号C1がゲインコント
ロール付きA/D変換器1に供給されると、入力ゲイン
の切換処理がなされる(ステップS7)。この場合、検
出された最大値が、第1の閾値R1を越えると直ちに入
力ゲインを下げる方向にゲイン切換が行われるので、短
時間のうちに入力アナログ信号Sinのレベルを減衰させ
ることができる。したがって、入力アナログ信号Sinの
波高値が急峻に立ち上がる場合であっても、信号波形が
クリップされて情報が失われることはない。
【0054】また、減衰制御信号C1が重み付けレジス
タ3に供給されると、そこに格納されている重み付け係
数Kが更新され(ステップS8)、ステップS5に戻
る。例えば、現在の重み付け係数KがK3である場合
に、減衰制御信号C1が供給されると、重み付け係数が
K3からK2に更新される。
【0055】一方、ステップS5において、最大値検出
部220において、検出された最大値が第1の閾値R1
を越えない場合には、判定結果はNOとなり、ステップ
S9に進んで、検出された最大値が最大値保持レジスタ
230に格納される。
【0056】この後、判定回路240は、最大値保持レ
ジスタ230の内容を参照し、所定時間継続して最大値
が第2の閾値R2を下回ったか否かを判定する(ステッ
プS10)。所定時間継続して最大値が第2の閾値R2
を下回った場合には、移動平均データD’の値が、継続
して小レベルにとどまっていることになるので、急にそ
のレベルが大きくなる可能性は低く、むしろSN比を改
善するために、入力ゲインを大きな値に切り換えること
が適切である。このため、判定回路240は、最大値保
持レジスタ230の内容をリセットするとともに(ステ
ップS11)、増加制御信号C2を生成する(ステップ
S12)。
【0057】この後、増加制御信号C2をゲインコント
ロール付きA/D変換器1が検知すると、入力ゲインが
増大する方向にゲイン切換処理が行われるとともに(ス
テップS7)、重み付け係数Kの更新がなされ(ステッ
プS8)、ステップS5に戻って、処理を繰り返す。ま
た、ステップS10において、所定時間継続して最大値
が第2の閾値R2を下回る場合には、判定結果はNOと
なり、ステップS5に戻る。
【0058】例えば、移動平均データD’の最大値が図
10に示すものであり、増加制御信号C2を生成する条
件である第2の閾値R2を下回る所定時間をTrとす
る。また、図に示す時刻t4において入力ゲインG2が
選択されているものとする。この例のように、時刻t5
において移動平均データD’の最大値が第2の閾値R2
を下回り、この状態が維持されたまま所定時間Tr経過
して時刻t6に至ると、判定回路240は増加制御信号
C2を生成する。増加制御信号C2をゲインコントロー
ル付きA/D変換器1が検知すると、入力ゲインを増加
させる方向に入力ゲインの切り換えが行われる。これに
より、時刻t6において入力ゲインがG2からG3に変
化すると、ゲイン変化に応じて移動平均データD’の最
大値が増加する。
【0059】この後、移動平均データD’の最大値は減
少し時刻t7において再び第2の閾値R2を下回り、時
刻t8において第2の閾値R2を上回る。この場合、時
刻t7から時刻t8までの時間Taは、所定時間Trと
比較して短い。このため、時刻t8において、増加制御
信号C2は生成されず入力ゲインG3が維持される。
【0060】この後、移動平均データD’の最大値が増
加して時刻t9に至ると、最大値が第1の閾値R1に等
しくなる。すると、減衰制御信号C1が生成され、入力
ゲインを減少させる方向に入力ゲインの切り換えが行わ
れる。これにより、時刻t9において入力ゲインがG3
からG2に変化すると、ゲイン変化に応じて移動平均デ
ータD’の最大値が減少する。
【0061】このように、移動平均データD’の変化に
応じてゲイン切換が行われるので、ダイナミックレンジ
を拡大するとともに、高い精度でA/D変換を行うこと
ができる。
【0062】3.まとめ 以上、説明したように本実施形態によれば、 移動平均
算出部210において、所定数のビットストリームデー
タDの移動平均を算出し、これにより入力アナログ信号
Sinの波高値を求めたので、オーバーサンプリング方式
の1ビットA/D変換において、簡易な構成で入力アナ
ログ信号Sinの入力ゲインを調整することができる。
【0063】また、移動平均を算出する際に用いるビッ
トストリームデータDの数は、オーバーサンプリング周
波数と入力アナログ信号Sinの信号帯域とに応じて定め
たので、シェーピングノイズを十分抑圧するとともに、
入力アナログ信号Sinの信号帯域における周波数特性を
平坦にすることができる。
【0064】また、移動平均データD’に基づく入力ゲ
インの制御は、簡易な論理回路で構成することができる
ので、CPUとコントロールプログラムとを用いる従来
の方式と比較して、構成を簡略化することができ、しか
も、応答性を改善することができる。この結果、入力ア
ナログ信号Sinが急峻に立ち上がった場合でも余裕をも
って入力ゲインを減衰させる制御を行うことができ、制
御が間に合わず、信号がクリップされるといったことが
ない。さらに、本実施形態に係わるΔΣ型A/D変換器
を使用するCPU等は、ゲイン制御を意識する必要がな
く、単に得られたビットストリームデータDの処理を行
えばよい。これにより、例えば、後段でプログラムを用
いて波形処理を行う場合には、ゲイン制御を考慮するこ
となく波形処理のプログラムを作成することができる。
【0065】また、本実施形態に係わるゲイン制御にお
いては、入力ゲインを減少させる方向の応答性を速くな
るように設定したので、入力アナログ信号Sinが急峻に
立ち上がった場合には、直ちに入力ゲインを減少させて
信号がクリップすることを回避することができる。一
方、入力ゲインを増加させる方向の応答性を遅くなるよ
うに設定したので、一旦、入力アナログ信号Sinのレベ
ルが減少して第2の閾値R2を下回ったとしても、これ
が所定時間継続しない限り入力ゲインの切換は行われな
い。したがって、瞬間的に入力アナログ信号Sinのレベ
ルが第2の閾値R2を割り込んでも直ぐには入力ゲイン
を増加させる方向にゲイン切換が行われないで、この
後、入力アナログ信号Sinが急峻に立ち上がった場合
に、信号がクリップされることがない。この結果、クリ
ップによって情報が失われることがないので、歪みがな
い波形をデジタル信号として取り込むことができる。
【0066】また、重み付けレジスタ3には、入力ゲイ
ンGに応じた重み付け係数Kを格納したので、この重み
付けレジスタ3を参照することにより、入力ゲインGを
正確にデイジタル信号に反映させることができる。
【0067】4.変形例 以上、本発明に係わる実施形態を説明したが、本発明は
上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に述
べる各種の変形が可能である。上述した実施形態とし
ては、入力アナログ信号Sinの信号帯域として音声信号
帯域を一例として説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、映像信号帯域であってもよい。
【0068】上述した実施形態にあっては、入力アナ
ログ信号Sinの波高値を算出するために、ビットストリ
ームデータDの移動平均を算出したが、これは、ビット
ストリームデータDを多ビットのデジタルデータに変換
する処理を省略することにより、簡易な構成で入力ゲイ
ンの調整を行うことを目的とするものであった。したが
って、本発明は移動平均に限定されるものではなく、適
当な周波数特性を持つフィルタを移動平均算出部210
の替わりに用いてもよい。要は、ビットストリームデー
タDに基づいて、ゲイン調整された入力アナログ信号S
inの波高値を検出できる検出手段であればどのようなも
のを用いてもよい。
【0069】上述した実施形態において、図4に示す
ゲインコントロール付きA/D変換器1においては、制
御信号CONTに応じた正パルスの数および負のパルス数を
電圧の形式でフィードバックしたが、これを電流の形式
でフィードバックするようにしてもよい。また、パルス
数の替わりに、制御信号CONTに応じたパルス幅を有する
信号を生成し、これを電圧または電流の形式でフィード
バックするようにしてもよい。
【0070】上述した実施形態においては、移動平均
データD’の最大値が所定時間継続して、第2の閾値R
2を下回ると、判定回路240は増加制御信号C2を生
成するようにしたが、移動平均データD’の値が所定時
間継続して第2の閾値R2を下回ると、増加制御信号C
2を生成するようにしてもよい。また、第2の閾値R2
よりもレベルの低い第3の閾値R3を設定し、第3の閾
値R3を移動平均データD’が下回った場合には、第2
の閾値R2を下回ってから所定時間経過前であっても増
加制御信号C2を生成するようにしてもよい。この場合
は、入力アナログ信号Sinのレベルが急峻に立ち下がる
場合のSN比を改善することができる。
【0071】
【発明の効果】上述したように本発明に係る発明特定事
項によれば、オバーサンプリングによって得られた1ビ
ットのデータから移動平均を算出することにより、入力
信号の波高値を算出し、これを用いて入力信号のゲイン
を調整したので、簡易な構成で、A/D変換のダイナミ
ックレンジを拡大するとともに高い精度でA/D変換を
行うことができる。また、ゲインを上げる方向と下げる
方向とでゲイン切換の応答性を異なるようにしたので、
信号波形がクリップによって失われることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係わるΔΣ型A/D変換器のブ
ロック図である。
【図2】 同実施形態の第1の態様に係わるゲインコン
トロール付きA/D変換器1の回路図である。
【図3】 同実施形態の第2の態様に係わるゲインコン
トロール付きA/D変換器1の回路図である。
【図4】 同実施形態の第3の態様に係わるゲインコン
トロール付きA/D変換器1の回路図である。
【図5】 同実施形態の第3の態様に係わるゲインコン
トロール付きA/D変換器1の各部の波形を示すタイミ
ングチャートである。
【図6】 同実施形態に係わるゲインコントロール回路
2のブロック図である。
【図7】 同実施形態に係わるビットストリームデータ
Dの周波数特性を示す図である。
【図8】 同実施形態に係わるΔΣ型A/D変換器の動
作を示すフローチャートである。
【図9】 同実施形態に係わるビットストリームデータ
Dと移動平均データD’の関係を示す図である。
【図10】 同実施形態に係わる移動平均データD’の
最大値とゲイン切換の関係を示す図である。
【図11】 従来のフローティング方式に係わるA/D
変換システムのブロック図である。
【符号の説明】
1…ゲインコントロール付きA/D変換器(入力ゲイン
調整部、A/D変換部)、2…ゲインコントロール部、
3…重み付けレジスタ(記憶部)、210…移動平均算
出部(検出部)、Sin…入力アナログ信号(入力信
号)、CONT…制御信号、D…ビットストリームデータ
(データ)、D’…移動平均データ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号のゲインを制御信号に基づいて
    調整する入力ゲイン調整部と、 前記入力ゲイン調整部によってゲイン調整された前記入
    力信号をオーバーサンプリングして1ビットのデータに
    変換するA/D変換部と、 前記データに基づいて、前記入力信号の波高値を検出す
    る検出部と、 前記検出手段によって検出された波高値に基づいて、ゲ
    イン調整された前記入力信号のレベルが一定の範囲内に
    収まるように前記制御信号を生成するゲインコントロー
    ル部とを備えたことを特徴とするA/D変換装置。
  2. 【請求項2】 入力信号のゲインを制御信号に基づいて
    調整する入力ゲイン調整部と、 前記入力ゲイン調整部によってゲイン調整された前記入
    力信号をオーバーサンプリングして1ビットのデータに
    変換するA/D変換部と、 前記データの移動平均を示す移動平均データを算出する
    移動平均算出部と、 前記移動平均データに基づいて、ゲイン調整された前記
    入力信号のレベルが一定の範囲内に収まるように前記制
    御信号を生成するゲインコントロール部とを備えたこと
    を特徴とするA/D変換装置。
  3. 【請求項3】 前記移動平均算出部は、前記A/D変換
    部のオーバーサンプリングによって発生するシェーピン
    グノイズを抑圧でき、かつ、前記入力信号の信号帯域に
    おいて周波数特性が平坦となるように複数個の前記デー
    タに基づいて移動平均を算出することを特徴とする請求
    項2に記載のA/D変換装置。
  4. 【請求項4】 前記ゲインコントロール部は、ゲインを
    下げる方向には応答性を速く、ゲインを上げる方向には
    応答性を遅くするように前記制御信号を生成することを
    特徴とする請求項1または2に記載のA/D変換装置。
  5. 【請求項5】 前記制御信号に基づいて生成された前記
    データの重み付け係数を記憶する記憶部を備えたことを
    特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の
    A/D変換装置。
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