JPH11163676A - フィルタ回路 - Google Patents
フィルタ回路Info
- Publication number
- JPH11163676A JPH11163676A JP32731297A JP32731297A JPH11163676A JP H11163676 A JPH11163676 A JP H11163676A JP 32731297 A JP32731297 A JP 32731297A JP 32731297 A JP32731297 A JP 32731297A JP H11163676 A JPH11163676 A JP H11163676A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit
- constant current
- variable conductance
- current source
- transconductance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Networks Using Active Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 可変コンダクタンス回路を含むフィルタ回路
において、より小さな制御電流範囲で、より大きな遮断
周波数制御範囲が得られるフィルタ回路を提供する。 【解決手段】 可変コンダクタンス回路10と、この可
変コンダクタンス回路の出力電流を充電する容量11
と、充電した電流を出力するためのバッファ回路12と
を備えており、可変コンダクタンス回路10をそれぞれ
定電流源を備える第1及び第2の相互コンダクタンス回
路100,200で構成し、これら相互コンダクタンス
回路の出力の差を可変コンダクタンス回路10の出力と
する。第1及び第2の相互コンダクタンス回路100,
200のそれぞれの定電流源の電流を任意に設定するこ
とで、遮断周波数範囲を制御するための可変電流の比を
任意に設定でき、制御電流源の電流の可変範囲を小さく
することができ、低消費電力で広範囲な遮断周波数設定
が可能となる。
において、より小さな制御電流範囲で、より大きな遮断
周波数制御範囲が得られるフィルタ回路を提供する。 【解決手段】 可変コンダクタンス回路10と、この可
変コンダクタンス回路の出力電流を充電する容量11
と、充電した電流を出力するためのバッファ回路12と
を備えており、可変コンダクタンス回路10をそれぞれ
定電流源を備える第1及び第2の相互コンダクタンス回
路100,200で構成し、これら相互コンダクタンス
回路の出力の差を可変コンダクタンス回路10の出力と
する。第1及び第2の相互コンダクタンス回路100,
200のそれぞれの定電流源の電流を任意に設定するこ
とで、遮断周波数範囲を制御するための可変電流の比を
任意に設定でき、制御電流源の電流の可変範囲を小さく
することができ、低消費電力で広範囲な遮断周波数設定
が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルタ回路に関
し、特に低消費電力でかつ広い遮断周波数可変範囲を持
つフィルタ回路に関する
し、特に低消費電力でかつ広い遮断周波数可変範囲を持
つフィルタ回路に関する
【0002】
【従来の技術】例えばビデオ信号処理用のフィルタとし
て用いられるフィルタ回路では、精度の高い遮断周波数
特性が要求される。図7は、この種のフィルタ回路の一
例のブロック回路図である。フィルタ回路3は、電圧V
INを入力、VOUTを出力とし、その差電圧に比例す
る電流を出力する可変コンダクタンス回路40を有す
る。容量11Cは、一方の端子を定電圧に接続し、もう
一方の端子を可変コンダクタンス回路1の出力及びバッ
ファ回路12Cの入力に接続する。バッファ回路12C
は、前記容量11C及び可変コンダクタンス回路40の
出力に接続し、前記容量11Cの端子電圧と同電位、又
は一定の増幅率を持って電圧として出力する回路であ
る。
て用いられるフィルタ回路では、精度の高い遮断周波数
特性が要求される。図7は、この種のフィルタ回路の一
例のブロック回路図である。フィルタ回路3は、電圧V
INを入力、VOUTを出力とし、その差電圧に比例す
る電流を出力する可変コンダクタンス回路40を有す
る。容量11Cは、一方の端子を定電圧に接続し、もう
一方の端子を可変コンダクタンス回路1の出力及びバッ
ファ回路12Cの入力に接続する。バッファ回路12C
は、前記容量11C及び可変コンダクタンス回路40の
出力に接続し、前記容量11Cの端子電圧と同電位、又
は一定の増幅率を持って電圧として出力する回路であ
る。
【0003】このフィルタ回路3では、電圧VIN,V
OUTを、制御電流により決定される相互コンダクタン
スを持つ可変コンダクタンス回路40に入力し、入力の
差電圧に比例する出力電流を容量11Cに充電する。容
量11Cの電圧は、バッファ回路12Cを通して電圧V
OUTとして出力される。可変コンダクタンス回路40
の相互コンダクタンスをgm、容量11Cの容量値をC
とした場合、フィルタ回路3は一定の時定数を持つ低域
通過回路となり、次の遮断周波数fcを持つフィルタ回
路となる。 fc=1/(2π)×gm/C 可変コンダクタンス回路40の相互コンダクタンスgm
は、制御電流により可変されるため、その電流を変化さ
せることにより遮断周波数が変化するフィルタ回路とな
る。
OUTを、制御電流により決定される相互コンダクタン
スを持つ可変コンダクタンス回路40に入力し、入力の
差電圧に比例する出力電流を容量11Cに充電する。容
量11Cの電圧は、バッファ回路12Cを通して電圧V
OUTとして出力される。可変コンダクタンス回路40
の相互コンダクタンスをgm、容量11Cの容量値をC
とした場合、フィルタ回路3は一定の時定数を持つ低域
通過回路となり、次の遮断周波数fcを持つフィルタ回
路となる。 fc=1/(2π)×gm/C 可変コンダクタンス回路40の相互コンダクタンスgm
は、制御電流により可変されるため、その電流を変化さ
せることにより遮断周波数が変化するフィルタ回路とな
る。
【0004】図8に、図7のフィルタ回路3に用いられ
る可変コンダクタンス回路40の一例を示す。トランジ
スタQ1,Q2は、電圧VINl,VIN2を入力と
し、共通に接続されたエミッタを定電流源I1に接続
し、トランジスタQ1のコレクタを電源Vccに接続
し、トランジスタQ2のコレクタを前記定電流源I1の
半分の電流が流れる定電流源I2に接続し負荷とする差
勤回路として構成されている。このため、前記トランジ
スタQ1,Q2にバイポーラ型のトランジスタを用いた
場合、差動回路の相互コンダクタンスは、定電流源I1
の電流に比例して決定されるため、例えば10倍の遮断
周波数範囲を得るための定電流源I1の電流比は同じく
10倍となる。
る可変コンダクタンス回路40の一例を示す。トランジ
スタQ1,Q2は、電圧VINl,VIN2を入力と
し、共通に接続されたエミッタを定電流源I1に接続
し、トランジスタQ1のコレクタを電源Vccに接続
し、トランジスタQ2のコレクタを前記定電流源I1の
半分の電流が流れる定電流源I2に接続し負荷とする差
勤回路として構成されている。このため、前記トランジ
スタQ1,Q2にバイポーラ型のトランジスタを用いた
場合、差動回路の相互コンダクタンスは、定電流源I1
の電流に比例して決定されるため、例えば10倍の遮断
周波数範囲を得るための定電流源I1の電流比は同じく
10倍となる。
【0005】このため、このフィルタ回路3では、遮断
周波数の可変範囲が大きい場合には、定電流源I1の電
流値を異なる値に設定するための可変電流の制御範囲も
大きくなり、結果的に多くの電力を消費してしまう。ま
た、可変電流の制御範囲が大きくなる場合、その制御回
路の設計が難しくなる。例えば、差動回路にエミッタ共
通のバイポーラトランジスタを用いた場合、相互コンダ
クタンスの制御範囲を10倍取ろうとすると、制御電流
比を約10倍取る必要がある。特に、ソース共通のMO
Sトランジスタによる差動回路を用いた場合には、相互
コンダクタンスを10倍にするためには電流を100倍
にする必要がある。また、制御電流の範囲が大きくなる
ことにより、広い範囲で正確に電流を制御するための回
路の設計が難しくなる。
周波数の可変範囲が大きい場合には、定電流源I1の電
流値を異なる値に設定するための可変電流の制御範囲も
大きくなり、結果的に多くの電力を消費してしまう。ま
た、可変電流の制御範囲が大きくなる場合、その制御回
路の設計が難しくなる。例えば、差動回路にエミッタ共
通のバイポーラトランジスタを用いた場合、相互コンダ
クタンスの制御範囲を10倍取ろうとすると、制御電流
比を約10倍取る必要がある。特に、ソース共通のMO
Sトランジスタによる差動回路を用いた場合には、相互
コンダクタンスを10倍にするためには電流を100倍
にする必要がある。また、制御電流の範囲が大きくなる
ことにより、広い範囲で正確に電流を制御するための回
路の設計が難しくなる。
【0006】このような問題を解消すべく、例えば特開
平8−32406号公報に示されるフィルタ回路が提案
されている。このフィルタ回路は低消費電力で実質的に
広範囲な遮断周波数の設定を目的としたものであり、図
9はそのフィルタ回路に用いられる可変コンダクタンス
回路の回路図である。トランジスタQ1,Q2は電圧V
INX,VINYを入力とし、共通エミッタ抵抗Reと
定電流源I0を接続され、一方向素子Dl及びD2を負
荷とする差動回路として構成されている。また、トラン
ジスタQ3,Q4は、そのベースにトランジスタQ1,
Q2のコレクタが接続され、定電流源I1にエミッタを
共通接続され、定電流源I1の電流の半分の電流が流れ
る定電流源I2を負荷とする差動回路として構成されて
いる。
平8−32406号公報に示されるフィルタ回路が提案
されている。このフィルタ回路は低消費電力で実質的に
広範囲な遮断周波数の設定を目的としたものであり、図
9はそのフィルタ回路に用いられる可変コンダクタンス
回路の回路図である。トランジスタQ1,Q2は電圧V
INX,VINYを入力とし、共通エミッタ抵抗Reと
定電流源I0を接続され、一方向素子Dl及びD2を負
荷とする差動回路として構成されている。また、トラン
ジスタQ3,Q4は、そのベースにトランジスタQ1,
Q2のコレクタが接続され、定電流源I1にエミッタを
共通接続され、定電流源I1の電流の半分の電流が流れ
る定電流源I2を負荷とする差動回路として構成されて
いる。
【0007】この可変コンダクタンス回路は、トランジ
スタQ1,Q2は、入力VINX,VINYの差電圧に
比例する出力電流をコレクタから出力する。トランジス
タQ1,Q2の負荷である一方向素子Dl,D2は、定
電流源I0の電流に反比例する負荷抵抗となる。このた
め、トランジスタQ1,Q2及び一方向素子Dl,D2
による増幅回路は、入力VINX,VINYに対し、そ
の電圧増幅率が定電流源I0の電流に反比例する出力が
得られる回路となる。さらに、トランジスタQ3,Q4
は、トランジスタQ1,Q2のコレクタ出力電圧をベー
スヘの入力とし、定電流源I1の電流により決定される
相互コンダクタンスにより電流に変換されコレクタより
出力される。トランジスタQ3,Q4の負荷は、定電流
源I1の電流の半分の電流が流れる定電流源I2に接続
されるため、小信号出力IOUTX,IOUTYはトラ
ンジスタQ2,Q3のコレクタより出力される小信号出
力に等しい。これより、定電流源I0と定電流源I1に
おけるそれぞれの電流を制御することにより、少ない電
流の制御で広い範囲での遮断周波数の設定が可能とな
る。
スタQ1,Q2は、入力VINX,VINYの差電圧に
比例する出力電流をコレクタから出力する。トランジス
タQ1,Q2の負荷である一方向素子Dl,D2は、定
電流源I0の電流に反比例する負荷抵抗となる。このた
め、トランジスタQ1,Q2及び一方向素子Dl,D2
による増幅回路は、入力VINX,VINYに対し、そ
の電圧増幅率が定電流源I0の電流に反比例する出力が
得られる回路となる。さらに、トランジスタQ3,Q4
は、トランジスタQ1,Q2のコレクタ出力電圧をベー
スヘの入力とし、定電流源I1の電流により決定される
相互コンダクタンスにより電流に変換されコレクタより
出力される。トランジスタQ3,Q4の負荷は、定電流
源I1の電流の半分の電流が流れる定電流源I2に接続
されるため、小信号出力IOUTX,IOUTYはトラ
ンジスタQ2,Q3のコレクタより出力される小信号出
力に等しい。これより、定電流源I0と定電流源I1に
おけるそれぞれの電流を制御することにより、少ない電
流の制御で広い範囲での遮断周波数の設定が可能とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この改
良された図9の回路では、可変コンダクタンス回路の利
得が、定電流源I0の電流により制御される差動回路の
電圧利得と、定電流源I1により制御される相互コンダ
クタンスの積により決定されるため、必ず2つの定電流
源の電流を制御する必要があり、これらの電流を設定す
るための制御回路が必要となり、制御系が複雑になると
いう問題がある。また、この回路では、可変コンダクタ
ンス回路について、一方向素子、抵抗が必要であるため
に、回路が複雑になり、回路規模が増大してしまう。さ
らに、定電流源I0の電流量により、準線形となる入力
範囲が変化してしまうこともある。これは、差動回路の
準線形の人力範囲が定電流源I0の電流量とエミッタ共
通抵抗Reとの積に比例するためである。
良された図9の回路では、可変コンダクタンス回路の利
得が、定電流源I0の電流により制御される差動回路の
電圧利得と、定電流源I1により制御される相互コンダ
クタンスの積により決定されるため、必ず2つの定電流
源の電流を制御する必要があり、これらの電流を設定す
るための制御回路が必要となり、制御系が複雑になると
いう問題がある。また、この回路では、可変コンダクタ
ンス回路について、一方向素子、抵抗が必要であるため
に、回路が複雑になり、回路規模が増大してしまう。さ
らに、定電流源I0の電流量により、準線形となる入力
範囲が変化してしまうこともある。これは、差動回路の
準線形の人力範囲が定電流源I0の電流量とエミッタ共
通抵抗Reとの積に比例するためである。
【0009】本発明の目的は、より小さな制御電流範囲
で、より大きな遮断周波数制御範囲が得られるフィルタ
回路を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、簡単な電流制御回路を用いて、広い遮断周波数制御
範囲を持つフィルタ回路を提供することにある。さら
に、本発明の他の目的は、可変コンダクタンス回路の制
御電流比を小さくすることにより、消費電力を低減した
フィルタ回路を提供することにある。
で、より大きな遮断周波数制御範囲が得られるフィルタ
回路を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、簡単な電流制御回路を用いて、広い遮断周波数制御
範囲を持つフィルタ回路を提供することにある。さら
に、本発明の他の目的は、可変コンダクタンス回路の制
御電流比を小さくすることにより、消費電力を低減した
フィルタ回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のフィルタ回路
は、可変コンダクタンス回路と、この可変コンダクタン
ス回路の出力電流を充電する容量と、充電した電流を出
力するためのバッファ回路とを備え、前記可変コンダク
タンス回路をそれぞれ定電流源を備える第1及び第2の
相互コンダクタンス回路で構成し、前記第1及び第2の
相互コンダクタンス回路の出力の差を前記可変コンダク
タンス回路の出力とする構成とする。すなわち、前記第
1及び第2の相互コンダクタンス回路は、それぞれの出
力の差を前記可変コンダクタンス回路の出力とし、かつ
前記第1の相互コンダクタンス回路の非反転入力と第2
の相互コンダクタンス回路の反転入力を接続して前記フ
ィルタ回路の入力とし、前記第1の相互コンダクタンス
回路の反転入力と前記第2の相互コンダクタンス回路の
非反転入力を接続して前記可変コンダクタンス回路の出
力を入力させる構成とし、前記第1及び第2の相互コン
ダクタンス回路の各定電流源を制御することにより前記
可変コンダクタンス回路の相互コンダクタンスを制御し
て遮断周波数範囲を制御することを特徴とする。
は、可変コンダクタンス回路と、この可変コンダクタン
ス回路の出力電流を充電する容量と、充電した電流を出
力するためのバッファ回路とを備え、前記可変コンダク
タンス回路をそれぞれ定電流源を備える第1及び第2の
相互コンダクタンス回路で構成し、前記第1及び第2の
相互コンダクタンス回路の出力の差を前記可変コンダク
タンス回路の出力とする構成とする。すなわち、前記第
1及び第2の相互コンダクタンス回路は、それぞれの出
力の差を前記可変コンダクタンス回路の出力とし、かつ
前記第1の相互コンダクタンス回路の非反転入力と第2
の相互コンダクタンス回路の反転入力を接続して前記フ
ィルタ回路の入力とし、前記第1の相互コンダクタンス
回路の反転入力と前記第2の相互コンダクタンス回路の
非反転入力を接続して前記可変コンダクタンス回路の出
力を入力させる構成とし、前記第1及び第2の相互コン
ダクタンス回路の各定電流源を制御することにより前記
可変コンダクタンス回路の相互コンダクタンスを制御し
て遮断周波数範囲を制御することを特徴とする。
【0011】また、本発明のフィルタ回路は、非反転入
力と反転入力を有する第1の可変コンダクタンス回路
と、前記第1の可変コンダクタンス回路の非反転出力と
半身出力の各出力電流を充電する第1及び第2の容量
と、前記第1及び第2の容量の充電電圧をそれぞれ入力
する非反転入力と反転入力とを有する第2の可変コンダ
クタンス回路と、前記第2の可変コンダクタンス回路の
非反転出力と反転出力をそれぞれ出力するための第1及
び第2のバッファ回路とを備え、前記第12の可変コン
ダクタンス回路は、非反転出力と反転出力をそれぞれ自
己の反転入力と非反転入力に入力させる構成とし、かつ
前記第1及び第2の可変コンダクタンス回路はそれぞれ
第1及び第2の相互コンダクタンス回路で構成し、前記
第1及び第2の相互コンダクタンス回路の各定電流源を
制御することにより前記第1及び第2の可変コンダクタ
ンス回路の相互コンダクタンスを制御して遮断周波数範
囲を制御することを特徴とする。
力と反転入力を有する第1の可変コンダクタンス回路
と、前記第1の可変コンダクタンス回路の非反転出力と
半身出力の各出力電流を充電する第1及び第2の容量
と、前記第1及び第2の容量の充電電圧をそれぞれ入力
する非反転入力と反転入力とを有する第2の可変コンダ
クタンス回路と、前記第2の可変コンダクタンス回路の
非反転出力と反転出力をそれぞれ出力するための第1及
び第2のバッファ回路とを備え、前記第12の可変コン
ダクタンス回路は、非反転出力と反転出力をそれぞれ自
己の反転入力と非反転入力に入力させる構成とし、かつ
前記第1及び第2の可変コンダクタンス回路はそれぞれ
第1及び第2の相互コンダクタンス回路で構成し、前記
第1及び第2の相互コンダクタンス回路の各定電流源を
制御することにより前記第1及び第2の可変コンダクタ
ンス回路の相互コンダクタンスを制御して遮断周波数範
囲を制御することを特徴とする。
【0012】本発明では、フィルタ回路を構成する可変
コンダクタンス回路を第1及び第2の2つの相互コンダ
クタンス回路で構成し、これら第1及び第2の相互コン
ダクタンス回路の出力を引き算してフィルタ回路出力と
する。このため、広い遮断周波数制御範囲が必要な場合
でも、その制御電流範囲を小さくすることが可能とな
る。また、本発明ではフィルタ回路の遮断周波数の制御
を、第1及び第2の相互コンダクタンス回路の一方の回
路の電流源の制御だけで行うことが可能であり、単純な
電流制御固路を用いて遮断周波数制御を行うことが可能
となる。
コンダクタンス回路を第1及び第2の2つの相互コンダ
クタンス回路で構成し、これら第1及び第2の相互コン
ダクタンス回路の出力を引き算してフィルタ回路出力と
する。このため、広い遮断周波数制御範囲が必要な場合
でも、その制御電流範囲を小さくすることが可能とな
る。また、本発明ではフィルタ回路の遮断周波数の制御
を、第1及び第2の相互コンダクタンス回路の一方の回
路の電流源の制御だけで行うことが可能であり、単純な
電流制御固路を用いて遮断周波数制御を行うことが可能
となる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態のフ
ィルタ回路のブロック回路図である。フィルタ回路1
は、制御電流源により相互コンダクタンスが変化する可
変コンダクタンス回路10を有している。この可変コン
ダクタンス回路10は、入力をVIN及びvOUTに接
続され、出力が容量11及びバッファ回路12に接続さ
れ、入力の差電圧に比例した電流を出力する構成とされ
ている。前記容量11は、前記可変コンダクタンス回路
10の出力電流を充電する。また、前記バッファ回路1
2はその入力が前記可変コンダクタンス回路10の出力
と容量11に接続され、出力はVOUT及び可変コンダ
クタンス回路100の一方の入力に接続されている。
参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態のフ
ィルタ回路のブロック回路図である。フィルタ回路1
は、制御電流源により相互コンダクタンスが変化する可
変コンダクタンス回路10を有している。この可変コン
ダクタンス回路10は、入力をVIN及びvOUTに接
続され、出力が容量11及びバッファ回路12に接続さ
れ、入力の差電圧に比例した電流を出力する構成とされ
ている。前記容量11は、前記可変コンダクタンス回路
10の出力電流を充電する。また、前記バッファ回路1
2はその入力が前記可変コンダクタンス回路10の出力
と容量11に接続され、出力はVOUT及び可変コンダ
クタンス回路100の一方の入力に接続されている。
【0014】前記可変コンダクタンス回路10は、それ
ぞれ制御電流に応じた相互コンダクタンスを持つ相互コ
ンダクタンス回路100及び回路200で構成される。
図2は、図1のフィルタ回路に用いられている可変コン
ダクタンス回路10のトランジスタレベルの回路図であ
る。トランジスタQ1,Q2は、それぞれ電圧VIN
1,VIN2を入力とし、定電流源I1にエミッタを共
通接続され、トランジスタQ1のコレクタは、電源Vc
c及びトランジスタQ4のコレクタに接続され、トラン
ジスタQ2のコレクタはトランジスタQ3のコレクタに
接続され、定電流源I1と定電流源I2の電流の合計の
半分の電流が流れる定電流源I3を負荷とする差動回路
として構成され、前記相互コンダクタンス回路100を
構成する。また、トランジスタQ3,Q4は、電圧VI
Nl,VIN2を入力とし、定電流源I2にエミッタを
共通接続され、トランジスタQ3のコレクタはトランジ
スタQ2のコレクタに接続され、トランジスタQ4のコ
レクタはトランジスタQ1のコレクタに接続された差動
回路として構成され、前記相互コンダクタンス回路20
0を構成する。
ぞれ制御電流に応じた相互コンダクタンスを持つ相互コ
ンダクタンス回路100及び回路200で構成される。
図2は、図1のフィルタ回路に用いられている可変コン
ダクタンス回路10のトランジスタレベルの回路図であ
る。トランジスタQ1,Q2は、それぞれ電圧VIN
1,VIN2を入力とし、定電流源I1にエミッタを共
通接続され、トランジスタQ1のコレクタは、電源Vc
c及びトランジスタQ4のコレクタに接続され、トラン
ジスタQ2のコレクタはトランジスタQ3のコレクタに
接続され、定電流源I1と定電流源I2の電流の合計の
半分の電流が流れる定電流源I3を負荷とする差動回路
として構成され、前記相互コンダクタンス回路100を
構成する。また、トランジスタQ3,Q4は、電圧VI
Nl,VIN2を入力とし、定電流源I2にエミッタを
共通接続され、トランジスタQ3のコレクタはトランジ
スタQ2のコレクタに接続され、トランジスタQ4のコ
レクタはトランジスタQ1のコレクタに接続された差動
回路として構成され、前記相互コンダクタンス回路20
0を構成する。
【0015】次に動作を説明する。フィルタ回路1の可
変コンダクタンス回路10は、電圧VINと、バッファ
回路12からの出力電圧VOUTをそれぞれ入力し、そ
の差電圧を相互コンダクタンスにより変換された電流を
出力とし、容量11に充電する。この容量11の電圧は
バッファ回路12を通して電圧VOUTとして出力さ
れ、出力電圧VOUTは可変コンダクタンス回路10へ
の一方の入力となり、入力電圧VINと出力電圧VOU
Tが等しくなる方向に充電される。可変コンダクタンス
回路10の利得は制御電流により決定される。ここで、
可変コンダクタンス回路10の相互コンダクタンスをg
m、容量11の容量値をCとした壕合、フィルタ回路1
は一定の時定数を持つ回路となり、以下の遮断周波数f
cを持つ1次のフィルタ回路となる。 fc=1/(2π)×gm/C 可変コンダクタンス回路10の相互コンダクタンスgm
は、定電流源の電流量により可変されるため、その電流
を変化させることにより遮断周波数が変化するフィルタ
回路となる。
変コンダクタンス回路10は、電圧VINと、バッファ
回路12からの出力電圧VOUTをそれぞれ入力し、そ
の差電圧を相互コンダクタンスにより変換された電流を
出力とし、容量11に充電する。この容量11の電圧は
バッファ回路12を通して電圧VOUTとして出力さ
れ、出力電圧VOUTは可変コンダクタンス回路10へ
の一方の入力となり、入力電圧VINと出力電圧VOU
Tが等しくなる方向に充電される。可変コンダクタンス
回路10の利得は制御電流により決定される。ここで、
可変コンダクタンス回路10の相互コンダクタンスをg
m、容量11の容量値をCとした壕合、フィルタ回路1
は一定の時定数を持つ回路となり、以下の遮断周波数f
cを持つ1次のフィルタ回路となる。 fc=1/(2π)×gm/C 可変コンダクタンス回路10の相互コンダクタンスgm
は、定電流源の電流量により可変されるため、その電流
を変化させることにより遮断周波数が変化するフィルタ
回路となる。
【0016】前記相互コンダクタンス回路10の相互コ
ンダクタンスgmは、定電流源I1にエミッタを共通接
続したトランジスタQ1,Q2の差動回路により得られ
る相互コンダクタンスgmlと、定電流源I2にエミッ
タを共通接続したトランジスタQ3,Q4の差動回路に
より得られる相互コンダクタンスgm2との引き算、 gm=gm1−gm2 により与えられる。図2に示したように、可変コンダク
タンス回路10の差動回路にバイポーラ素子を使用した
場合、トランジスタQ1,Q2の差動回路、トランジス
タQ3,Q4の差動回路のそれぞれの相互コンダクタン
スは定電流源I1の電流及び定電流源I2の電流に比例
する。そのため、可変コンダクタンス回路10の相互コ
ンダクタンスgmは定電流源I1の電流から定電流源I
2の電流を引き算したものに比例した値となる。
ンダクタンスgmは、定電流源I1にエミッタを共通接
続したトランジスタQ1,Q2の差動回路により得られ
る相互コンダクタンスgmlと、定電流源I2にエミッ
タを共通接続したトランジスタQ3,Q4の差動回路に
より得られる相互コンダクタンスgm2との引き算、 gm=gm1−gm2 により与えられる。図2に示したように、可変コンダク
タンス回路10の差動回路にバイポーラ素子を使用した
場合、トランジスタQ1,Q2の差動回路、トランジス
タQ3,Q4の差動回路のそれぞれの相互コンダクタン
スは定電流源I1の電流及び定電流源I2の電流に比例
する。そのため、可変コンダクタンス回路10の相互コ
ンダクタンスgmは定電流源I1の電流から定電流源I
2の電流を引き算したものに比例した値となる。
【0017】したがって、前記したように、フィルタ回
路1の遮断周波数fcは、定電流源I1の電流をIa、
定電流源I2の電流をlb、熱電圧をVtとした場合、
相互コンダクタンスgmが、 gm=(la−1b)/Vt により与えれられるため、 fc=1/(2π)×(Ia−Ib)/Vt と計算することができる。
路1の遮断周波数fcは、定電流源I1の電流をIa、
定電流源I2の電流をlb、熱電圧をVtとした場合、
相互コンダクタンスgmが、 gm=(la−1b)/Vt により与えれられるため、 fc=1/(2π)×(Ia−Ib)/Vt と計算することができる。
【0018】遮断周波数の最大値をfcmaxとする時
の定電流Iaをlamax、遮断周波数の最小値をfc
minとする時の定電流IaをIaminとした場合
の、可変遮断周波数比に対する制御電流の比を求める。
ここで、遮断周波数の最小値を得るための電流源Ilの
電流値をlaminとして、その0.5倍の電流をバイ
アス電流として電流源I2に与えた場合に遮断周波数が
fcminとなるように容量Cを決定しとき、以下の式
が成立する。 fcmin=1/(2π×C)×(Iamin−0.5
×Iamin)/Vt =1/(2π×C)×(0.5×Iamin)/Vt これより最大と最小の遮断周波数の比を10倍としたと
き、 Iamax−0.5×Iamin=10×0.5×Ia
min の方程式を満たすIamaxの電流は、 lamax=5.5×Iamin となり、10倍の可変遮断周波数範囲を得るための制御
電流Iaの比Imax/Iaminは5.5倍となる。
の定電流Iaをlamax、遮断周波数の最小値をfc
minとする時の定電流IaをIaminとした場合
の、可変遮断周波数比に対する制御電流の比を求める。
ここで、遮断周波数の最小値を得るための電流源Ilの
電流値をlaminとして、その0.5倍の電流をバイ
アス電流として電流源I2に与えた場合に遮断周波数が
fcminとなるように容量Cを決定しとき、以下の式
が成立する。 fcmin=1/(2π×C)×(Iamin−0.5
×Iamin)/Vt =1/(2π×C)×(0.5×Iamin)/Vt これより最大と最小の遮断周波数の比を10倍としたと
き、 Iamax−0.5×Iamin=10×0.5×Ia
min の方程式を満たすIamaxの電流は、 lamax=5.5×Iamin となり、10倍の可変遮断周波数範囲を得るための制御
電流Iaの比Imax/Iaminは5.5倍となる。
【0019】また、電流値Iaminの0.7倍の電流
をバイアス電流として電流源I2に与えた場合には、 fcmin=1/(2π×C)×(Iamin−0.7
×Iamin)/Vt =1/(2π×C)×(0.3×Iamin)/Vt 最大と最小の遮断周波数の比を10倍としたとき、 Iamax−0.7×Iamin=10×0.3×Ia
min の方程式を満たすIamaxの電流は、 Iamax=3.7×Iamin となり、10倍の可変遮断周波数転喝を得るための、制
御電流laの比Iamax/Iaminは3.7倍とな
る。
をバイアス電流として電流源I2に与えた場合には、 fcmin=1/(2π×C)×(Iamin−0.7
×Iamin)/Vt =1/(2π×C)×(0.3×Iamin)/Vt 最大と最小の遮断周波数の比を10倍としたとき、 Iamax−0.7×Iamin=10×0.3×Ia
min の方程式を満たすIamaxの電流は、 Iamax=3.7×Iamin となり、10倍の可変遮断周波数転喝を得るための、制
御電流laの比Iamax/Iaminは3.7倍とな
る。
【0020】このように、定電流源I2の電流値を任意
に設定することにより、同じ遮断周波数の可変範囲を得
るための充電流源11の電流の可変範囲を任意に設定す
ることが可能となる。また、遮断周波数は定電流源I2
の電流を固定し定電流Iaを変化させるだけで、全て必
要な遮断周波数範囲を得ることが可能である。
に設定することにより、同じ遮断周波数の可変範囲を得
るための充電流源11の電流の可変範囲を任意に設定す
ることが可能となる。また、遮断周波数は定電流源I2
の電流を固定し定電流Iaを変化させるだけで、全て必
要な遮断周波数範囲を得ることが可能である。
【0021】図3は前記可変コンダクタンス回路10の
変形例を示す回路図である。ここでは、前記可変コンダ
クタンス回路10は、トランジスタQ1,Q2,Q3,
Q4と、1つの定電流源I1と、2つの定電流源I2
と、これら定電流源I1及びI2の電流の合計の半分の
電流値を持つ電流源負荷13とを備えており、一対のト
ランジスタQl,Q2のエミッタは共通に接続されて定
電流源I1に接続され、かつトランジスタQ1のコレク
タは、電源Vcc及びトランジスタQ4のコレクタに掟
続され、トランジスタQ2のコレクタはトランジスタQ
3のコレクタに接続され、前記電流源負荷I3に接続さ
れる。また、一対のトランジスタQ3,Q4のエミッタ
はそれぞれ定電流源I2に接続され、さらにエミッタ間
には抵抗Reが接続されている。
変形例を示す回路図である。ここでは、前記可変コンダ
クタンス回路10は、トランジスタQ1,Q2,Q3,
Q4と、1つの定電流源I1と、2つの定電流源I2
と、これら定電流源I1及びI2の電流の合計の半分の
電流値を持つ電流源負荷13とを備えており、一対のト
ランジスタQl,Q2のエミッタは共通に接続されて定
電流源I1に接続され、かつトランジスタQ1のコレク
タは、電源Vcc及びトランジスタQ4のコレクタに掟
続され、トランジスタQ2のコレクタはトランジスタQ
3のコレクタに接続され、前記電流源負荷I3に接続さ
れる。また、一対のトランジスタQ3,Q4のエミッタ
はそれぞれ定電流源I2に接続され、さらにエミッタ間
には抵抗Reが接続されている。
【0022】この構成の可変コンダクタンス回路10の
相互コンダクタンスgmは、トランジスタQ1,Q2,
Q3,Q4にバイポーラ素子を使用した場合、差動トラ
ンジスタQ1,Q2による相互コンダクタンスタgm1
と、一対のトランジスタQ3,Q4による相互コンダク
タンスgm2との引き算、 gm=gm1−gm2 により与えられる。ここで、電流源I1の電流をIa、
電流源I2の電流をIbとした場合、相互コンダクタン
スgm1は、 gm1=(Ia/2)/(Vt/2) 相互コンダクタンスgm2は、 gm2=1/(2×Vt/Ib+Re/2) となる。
相互コンダクタンスgmは、トランジスタQ1,Q2,
Q3,Q4にバイポーラ素子を使用した場合、差動トラ
ンジスタQ1,Q2による相互コンダクタンスタgm1
と、一対のトランジスタQ3,Q4による相互コンダク
タンスgm2との引き算、 gm=gm1−gm2 により与えられる。ここで、電流源I1の電流をIa、
電流源I2の電流をIbとした場合、相互コンダクタン
スgm1は、 gm1=(Ia/2)/(Vt/2) 相互コンダクタンスgm2は、 gm2=1/(2×Vt/Ib+Re/2) となる。
【0023】図4は本発明の第2の実施形態のフィルタ
回路2のブロック図である。このフィルタ回路2は、制
御電流により相互コンダクタンスが変化する2入力2出
力の相互コンダクタンス回路20及び30を有してい
る。前記可変コンダクタンス回路20は、その入力がV
INl及びVIN2に接続され、その非反転出力が容量
11A、可変コンダクタンス回路30の非反転入力端子
と反転出力端子に接続され、また反転出力が容量11
B、可変コンダクタンス回路30の反転入力端子と非反
転出力端子に接続され、入力VINl,VIN2の差電
圧を制御電流源により決定される相互コンダクタンスに
より決定される電流に変換し出力する。前記可変コンダ
クタンス回路30は、非反転入力と反転入力がそれぞれ
可変コンダクタンス回路20の非反転出力と反転出力に
接続され、かつその非反転出力と反転出力はそれぞれバ
ッファ回路12A,12Bの入力端子に捷続され、入力
の差電圧を、制御電流源により決定される相互コンダク
タンスにより決定される電流値に変換し出力する。前記
バッファ回路12Aはその入力が、可変コンダクタンス
回路30の非反転出力と接続されて出力はVOUTlと
なり、入力電圧と同様の電圧を出力する回路である。ま
た、前記バッファ回路12Bは、その構成がバッファ回
路12Aと同じ回路であり、入力が可変コンダクタンス
回路30の反転出力12と接続されD出力がVOUT2
となる回路である。
回路2のブロック図である。このフィルタ回路2は、制
御電流により相互コンダクタンスが変化する2入力2出
力の相互コンダクタンス回路20及び30を有してい
る。前記可変コンダクタンス回路20は、その入力がV
INl及びVIN2に接続され、その非反転出力が容量
11A、可変コンダクタンス回路30の非反転入力端子
と反転出力端子に接続され、また反転出力が容量11
B、可変コンダクタンス回路30の反転入力端子と非反
転出力端子に接続され、入力VINl,VIN2の差電
圧を制御電流源により決定される相互コンダクタンスに
より決定される電流に変換し出力する。前記可変コンダ
クタンス回路30は、非反転入力と反転入力がそれぞれ
可変コンダクタンス回路20の非反転出力と反転出力に
接続され、かつその非反転出力と反転出力はそれぞれバ
ッファ回路12A,12Bの入力端子に捷続され、入力
の差電圧を、制御電流源により決定される相互コンダク
タンスにより決定される電流値に変換し出力する。前記
バッファ回路12Aはその入力が、可変コンダクタンス
回路30の非反転出力と接続されて出力はVOUTlと
なり、入力電圧と同様の電圧を出力する回路である。ま
た、前記バッファ回路12Bは、その構成がバッファ回
路12Aと同じ回路であり、入力が可変コンダクタンス
回路30の反転出力12と接続されD出力がVOUT2
となる回路である。
【0024】前記可変コンダクタンス回路20及び30
は同じ構成の回路により実現される。図5は前記可変コ
ンダクタンス回路20,30の回路図である。これら可
変コンダクタンス回路20,30は、2つの可変コンダ
クタンス回路101及び201を含み、その相互コンダ
クタンスが、2つの相互コンダクタンス回路101,2
01の引き算のコンダクタンスを持つ回路となる。
は同じ構成の回路により実現される。図5は前記可変コ
ンダクタンス回路20,30の回路図である。これら可
変コンダクタンス回路20,30は、2つの可変コンダ
クタンス回路101及び201を含み、その相互コンダ
クタンスが、2つの相互コンダクタンス回路101,2
01の引き算のコンダクタンスを持つ回路となる。
【0025】図6に前記可変コンダクタンス回路20,
30のトランジスタレベルの回路の一例を示す。前記可
変コンダクタンス回路20,30は、トランジスタQ
1,Q2,Q3,Q4と、定電流源I1,I2,I3,
I4により構成されている。一対のトランジスタQl,
Q2のエミッタは共通に接続され、定電流源I1に接続
され、差動増幅器を構成する。前記トランジスタQlの
コレクタは、定電流源I3、トランジスタQ4のコレク
タと接続され出力電流端子IOUT1となる。トランジ
スタQ2のコレクタは、定電流源I4、トランジスタQ
3のコレクタと接続され出力電流端子IOUT2とな
る。また、一対のトランジスタQ3,Q4のエミッタは
共通に接続され、定電流源I2に接続され、差動増幅器
を構成する。なお、定電流源I3,I4は同じ電流値を
持ち、定電流源I1及びI2の電流を加算した電流の半
分の電流値を持つ。
30のトランジスタレベルの回路の一例を示す。前記可
変コンダクタンス回路20,30は、トランジスタQ
1,Q2,Q3,Q4と、定電流源I1,I2,I3,
I4により構成されている。一対のトランジスタQl,
Q2のエミッタは共通に接続され、定電流源I1に接続
され、差動増幅器を構成する。前記トランジスタQlの
コレクタは、定電流源I3、トランジスタQ4のコレク
タと接続され出力電流端子IOUT1となる。トランジ
スタQ2のコレクタは、定電流源I4、トランジスタQ
3のコレクタと接続され出力電流端子IOUT2とな
る。また、一対のトランジスタQ3,Q4のエミッタは
共通に接続され、定電流源I2に接続され、差動増幅器
を構成する。なお、定電流源I3,I4は同じ電流値を
持ち、定電流源I1及びI2の電流を加算した電流の半
分の電流値を持つ。
【0026】この構成における可変コンダクタンス回路
20,30の拍互コンダクタンスgmは、トランジスタ
Q1,Q2により構成される差動増幅器の相互コンダク
タンスgm1と、トランジスタQ3,Q4より構成され
る差動増幅器の相互コンダクタンスgm2の引き算、 gm=gm1−gm2 により与えられる。ここで、トランジスタQl,Q2に
パイポーラ素子を用いた場合、共通エミッタに電流Ia
を持つ定下痢源I1を接続した差動増幅回路の相互コン
ダクタンスをgm1とすると、gm1はおおよそ、 gm1=(Ia/2)/Vt により与えられる。また、トランジスタQ3,Q4もト
ランジスタQl,Q2と同様に接続し、共通エミッタに
電流Ibを持つ定電流源12を接続した場合、その差動
増幅回路の相互コンダクタンスをgm2とすると、 gm2=(Ib/2)/Vt で与えられる。
20,30の拍互コンダクタンスgmは、トランジスタ
Q1,Q2により構成される差動増幅器の相互コンダク
タンスgm1と、トランジスタQ3,Q4より構成され
る差動増幅器の相互コンダクタンスgm2の引き算、 gm=gm1−gm2 により与えられる。ここで、トランジスタQl,Q2に
パイポーラ素子を用いた場合、共通エミッタに電流Ia
を持つ定下痢源I1を接続した差動増幅回路の相互コン
ダクタンスをgm1とすると、gm1はおおよそ、 gm1=(Ia/2)/Vt により与えられる。また、トランジスタQ3,Q4もト
ランジスタQl,Q2と同様に接続し、共通エミッタに
電流Ibを持つ定電流源12を接続した場合、その差動
増幅回路の相互コンダクタンスをgm2とすると、 gm2=(Ib/2)/Vt で与えられる。
【0027】この実施形態においても、定電流源I2の
電流値を任意に設定することにより、同じ遮断周波数の
可変範囲を得るための充電流源11の電流の可変範囲を
任意に設定することが可能となる。また、遮断周波数は
定電流源I2の電流を固定し定電流Iaを変化させるだ
けで、全て必要な遮断周波数範囲を得ることが可能であ
る。
電流値を任意に設定することにより、同じ遮断周波数の
可変範囲を得るための充電流源11の電流の可変範囲を
任意に設定することが可能となる。また、遮断周波数は
定電流源I2の電流を固定し定電流Iaを変化させるだ
けで、全て必要な遮断周波数範囲を得ることが可能であ
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、フィルタ
回路を構成する可変コンダクタンス回路を第1及び第2
の相互コンダクタンス回路で構成し、これら相互コンダ
クタンス回路の出力の差を可変コンダクタンス回路の出
力とする構成としているので、第1及び第2の相互コン
ダクタンス回路のそれぞれの定電流源の電流を任意に設
定することで、遮断周波数範囲を制御するための可変電
流の比を任意に設定できる。これにより、制御電流源の
電流の可変範囲を小さくすることができ、制御が容易に
なるとともに、低消費電力で広範囲な遮断周波数設定が
可能となる。また、第1及び第2の相互コンダクタンス
回路の一方の定電流源の電流を制御するだけで広い範囲
の遮断周波数範囲をもつフィルタ回路が構成できるた
め、電流の制御系の構成を簡易化し、かつ小規模化で
き、フィルタ回路の小型化、低価格化が実現できる。
回路を構成する可変コンダクタンス回路を第1及び第2
の相互コンダクタンス回路で構成し、これら相互コンダ
クタンス回路の出力の差を可変コンダクタンス回路の出
力とする構成としているので、第1及び第2の相互コン
ダクタンス回路のそれぞれの定電流源の電流を任意に設
定することで、遮断周波数範囲を制御するための可変電
流の比を任意に設定できる。これにより、制御電流源の
電流の可変範囲を小さくすることができ、制御が容易に
なるとともに、低消費電力で広範囲な遮断周波数設定が
可能となる。また、第1及び第2の相互コンダクタンス
回路の一方の定電流源の電流を制御するだけで広い範囲
の遮断周波数範囲をもつフィルタ回路が構成できるた
め、電流の制御系の構成を簡易化し、かつ小規模化で
き、フィルタ回路の小型化、低価格化が実現できる。
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図であ
る。
る。
【図2】図1の可変コンダクタンス回路の一例の回路図
である。
である。
【図3】図1の可変コンダクタンス回路の他の例の回路
図である。
図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のブロック図であ
る。
る。
【図5】図4の可変コンダクタンス回路の構成図であ
る。
る。
【図6】図4の可変コンダクタンス回路の一例の回路図
である。
である。
【図7】従来のフィルタ回路の一例のブロック図であ
る。
る。
【図8】図7の可変コンダクタンス回路の一例の回路図
である。
である。
【図9】図7の可変コンダクタンス回路の他の例の回路
図である。
図である。
1,2,3 フィルタ回路 10,20,30 可変コンダクタンス回路 11,11A,11B 容量 12,12A,12B バッファ回路 100,101,200,201 相互コンダクタンス
回路 I1,I2,I3 定電流源 Q1,Q2,Q3,Q4 バイポーラトランジスタ
回路 I1,I2,I3 定電流源 Q1,Q2,Q3,Q4 バイポーラトランジスタ
Claims (7)
- 【請求項1】 可変コンダクタンス回路と、この可変コ
ンダクタンス回路の出力電流を充電する容量と、充電し
た電流を出力するためのバッファ回路とを備え、前記可
変コンダクタンス回路をそれぞれ定電流源を備える第1
及び第2の相互コンダクタンス回路で構成し、前記第1
及び第2の相互コンダクタンス回路の出力の差を前記可
変コンダクタンス回路の出力とする構成としたことを特
徴とするフィルタ回路。 - 【請求項2】 前記第1及び第2の相互コンダクタンス
回路は、それぞれの出力の差を前記可変コンダクタンス
回路の出力とし、かつ前記第1の相互コンダクタンス回
路の非反転入力と第2の相互コンダクタンス回路の反転
入力を接続して前記フィルタ回路の入力とし、前記第1
の相互コンダクタンス回路の反転入力と前記第2の相互
コンダクタンス回路の非反転入力を接続して前記可変コ
ンダクタンス回路の出力を入力させる構成とし、前記第
1及び第2の相互コンダクタンス回路の各定電流源を制
御することにより前記可変コンダクタンス回路の相互コ
ンダクタンスを制御して遮断周波数範囲を制御すること
を特徴とする請求項1に記載のフィルタ回路。 - 【請求項3】 前記可変コンダクタンス回路は、第1の
定電流源に接続されて前記第1の相互コンダクタンス回
路を構成する一対のトランジスタと、第2の定電流源に
接続されて前記第2の相互コンダクタンス回路を構成す
る他の一対のトランジスタと、前記各対のトランジスタ
のうち、非反転入力側または反転入力側のトランジスタ
に共通に接続される第3の定電流源とで構成され、前記
第2の定電流源に所要の制御電流を与え、前記第1の定
電流源の制御電流を制御して前記可変コンダクタンス回
路の相互コンダクタンスを制御することを特徴とする請
求項2に記載のフィルタ回路。 - 【請求項4】 前記第2の定電流源は2つ設けられ、前
記第2の相互コンダクタンス回路を構成する他の一対の
トランジスタのそれぞれに独立して接続され、かつこれ
ら一対のトランジスタと各第2の定電流源との間に抵抗
を接続したことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ
回路。 - 【請求項5】 非反転入力と反転入力を有する第1の可
変コンダクタンス回路と、前記第1の可変コンダクタン
ス回路の非反転出力と半身出力の各出力電流を充電する
第1及び第2の容量と、前記第1及び第2の容量の充電
電圧をそれぞれ入力する非反転入力と反転入力とを有す
る第2の可変コンダクタンス回路と、前記第2の可変コ
ンダクタンス回路の非反転出力と反転出力をそれぞれ出
力するための第1及び第2のバッファ回路とを備え、前
記第12の可変コンダクタンス回路は、非反転出力と反
転出力をそれぞれ自己の反転入力と非反転入力に入力さ
せる構成とし、かつ前記第1及び第2の可変コンダクタ
ンス回路はそれぞれ第1及び第2の相互コンダクタンス
回路で構成し、前記第1及び第2の相互コンダクタンス
回路の各定電流源を制御することにより前記第1及び第
2の可変コンダクタンス回路の相互コンダクタンスを制
御して遮断周波数範囲を制御することを特徴とするフィ
ルタ回路。 - 【請求項6】 前記第1及び第2の可変コンダクタンス
回路は、前記第1及び第2の相互コンダクタンス回路の
非反転入力と反転入力とを反対極性で接続し、前記第1
及び第2の相互コンダクタンス回路の非反転出力と反転
出力を同じ極性で接続したことを特徴とする請求項5に
記載のフィルタ回路。 - 【請求項7】 前記第1及び第2の可変コンダクタンス
回路は、第1の定電流源に接続されて前記第1の相互コ
ンダクタンス回路を構成する一対のトランジスタと、第
2の定電流源に接続されて前記第2の相互コンダクタン
ス回路を構成する他の一対のトランジスタと、前記各対
のトランジスタのうち、非反転入力側のトランジスタに
共通に接続される第3の定電流源と、前記反転入力側の
トランジスタに共通に接続される第4の定電流源とで構
成され、前記第2の定電流源に所要の制御電流を与え、
前記第1の定電流源の制御電流を制御して前記第1及び
第2の可変コンダクタンス回路の相互コンダクタンスを
制御することを特徴とする請求項6に記載のフィルタ回
路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32731297A JPH11163676A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | フィルタ回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32731297A JPH11163676A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | フィルタ回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11163676A true JPH11163676A (ja) | 1999-06-18 |
Family
ID=18197740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32731297A Pending JPH11163676A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | フィルタ回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11163676A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002198755A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-12 | Texas Instr Japan Ltd | 可変利得増幅回路 |
-
1997
- 1997-11-28 JP JP32731297A patent/JPH11163676A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002198755A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-12 | Texas Instr Japan Ltd | 可変利得増幅回路 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3841428B2 (ja) | 電荷移送装置 | |
Tangsrirat et al. | Current-mode multiphase sinusoidal oscillator using CDTA-based allpass sections | |
EP1030442B1 (en) | Variable-gain multistage amplifier with broad bandwidth and reduced phase variations | |
JPH0786850A (ja) | 完全差動演算増幅器、および差動演算増幅器における同相再構築の方法 | |
KR19980064159A (ko) | 필터 회로 | |
US4560920A (en) | Voltage to current converting circuit | |
US4720686A (en) | Circuit for converting a fully differential amplifier to a single-ended output amplifier | |
JPH11239034A (ja) | 利得可変増幅回路 | |
US4254380A (en) | Bridge amplifier | |
US8698545B2 (en) | Analog multiplier and method for current shunt power measurements | |
US5043652A (en) | Differential voltage to differential current conversion circuit having linear output | |
JP2677635B2 (ja) | 増幅装置 | |
JPH01161904A (ja) | 移相発振器 | |
US20090115461A1 (en) | Current converting method, transconductance amplifier and filter circuit using the same | |
EP0479374B1 (en) | Companding current-mode transconductor-C integrator | |
JPH11163676A (ja) | フィルタ回路 | |
JPH07283652A (ja) | 電圧制御キャパシタ | |
US5463309A (en) | Variable voltage to current conversion circuit | |
JP3931323B2 (ja) | スイッチトキャパシタアンプ | |
KR100458143B1 (ko) | 필터및발진기용의상보형트랜스컨덕터를포함하는전자회로 | |
JPH05114824A (ja) | 電圧電流変換器 | |
JP3520175B2 (ja) | アナログ乗算器 | |
JPH03154508A (ja) | 増幅器回路 | |
JP3548127B2 (ja) | 低供給電圧アナログ乗算器 | |
JPH0478044B2 (ja) |