JPH1116128A - 磁気ヘッドクリーナー - Google Patents

磁気ヘッドクリーナー

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JPH1116128A
JPH1116128A JP36832497A JP36832497A JPH1116128A JP H1116128 A JPH1116128 A JP H1116128A JP 36832497 A JP36832497 A JP 36832497A JP 36832497 A JP36832497 A JP 36832497A JP H1116128 A JPH1116128 A JP H1116128A
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JP
Japan
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resin
sample
magnetic head
amount
acetone
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JP36832497A
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English (en)
Inventor
Koichiro Imamura
幸一郎 今村
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な作業で、磁気ヘッドに傷を着けずに、
汚れの除去をなし得る磁気ヘッドクリーナーを提供す
る。 【解決手段】 n−ブチルエーテル化メラミン樹脂、イ
ソブチルエーテル化メラミン樹脂、メチルエーテル化メ
ラミン樹脂、n−ブチルエーテル化ベンゾグアナミン樹
脂、n−ブチルエーテル化尿素樹脂、イソブチルエーテ
ル化尿素樹脂等の高分子の繰り返し単位中に少なくとも
一つ以上のエーテル結合と一つ以上のアルキル基を有す
る熱硬化性樹脂を綿糸等の支持体に塗布、浸透させ、接
触部とした磁気ヘッドクリーナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッドのよう
な静電気や塵や埃を嫌う部分の汚れを除去し、ヘッド磨
耗を抑制し得る磁気ヘッドクリーナーに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、磁気ヘッドに付着する汚れとして
は、塵や埃のような一般的な汚れの他に、磁気ヘッドの
製造工程で使用される洗浄材である低分子有機化合物
や、手が触れることによる手油のような油分がある。こ
れらの汚れを除去し得るクリーナーとして、ポリエーテ
ルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキサ
イド等のエーテル結合を有する熱可塑性合成樹脂やエポ
キシ樹脂、アルキッド樹脂等のエーテル結合を有する熱
硬化性樹脂からなるものが知られている。これら従来の
クリーナーはエーテル結合の吸着力により汚れを除去す
るものである。しかし、熱可塑性樹脂を使用したもので
は汚れ除去能力が不十分であった。また、クリーナーで
ヘッドの汚れを拭き取る際には、ヘッドとクリーナーと
の間に摩擦が起こり、ヘッドが磨耗を起こすため、読み
取り/記録時のエラー発生やヘッド破損を起こしやすい
という問題があった。このヘッドの磨耗を抑制する方法
としては、クリーナーにジアルキルケトン等のアルキル
基を含有する化合物を添加剤として加え、クリーナー自
体を弾性変形しやすくし、ヘッドの摩耗を極力抑制する
ようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のクリーナーでヘ
ッド表面に付着した汚れを摩擦すると、その樹脂の吸着
力により汚れは一時的に除去できる。しかし、樹脂中に
含まれる添加剤成分は基材である樹脂との親和性が弱
く、ヘッドと摩擦すると樹脂からの離脱し、ヘッド表面
へ汚れとして付着してしまい、結果的に汚れの除去が不
十分となるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、高分子
の繰り返し単位中に含まれる基本骨格に、少なくとも一
つ以上のエーテル結合と一つ以上のアルキル基を有する
熱硬化性樹脂を接触部として有する磁気ヘッドクリーナ
ーを要旨とする。
【0005】エーテル結合とアルキル基の両方を繰り返
し単位中に有する合成樹脂としては、n−ブチルエーテ
ル化メラミン樹脂、イソブチルエーテル化メラミン樹
脂、メチルエーテル化メラミン樹脂、エチルエーテル化
メラミン樹脂、プロピルエーテル化メラミン樹脂、n−
ブチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、n−ブチルエ
ーテル化尿素樹脂、イソブチルエーテル化尿素樹脂等が
挙げられる。n−ブチルエーテル化メラミン樹脂を得る
には、メラミン、ホルムアルデヒド、n−ブタノールを
混合して加熱して得る方法、メラミン、ホルムアルデヒ
ド、n−ブタノール、触媒(ギ酸等)を混合して加熱し
て得る方法、n−ブチルエーテル化メラミンプレポリマ
ー(部分重合体)である、市販のスーパーベッカミンJ
−820−60(大日本インキ化学工業(株)製)を加
熱して得る方法がある。イソブチルエーテル化メラミン
樹脂を得るには、メラミン、ホルムアルデヒド、イソブ
タノールを混合して加熱して得る方法、メラミン、ホル
ムアルデヒド、イソブタノール、触媒(ギ酸等)を混合
して加熱して得る方法、イソブチルエーテル化メラミン
プレポリマー(部分重合体)である、市販のスーパーベ
ッカミンG−820−60(大日本インキ化学工業
(株)製)を加熱して得る方法がある。メチルエーテル
化メラミン樹脂を得るには、メラミン、ホルムアルデヒ
ド、メタノールを混合して加熱して得る方法、メラミ
ン、ホルムアルデヒド、メタノール、触媒(ギ酸等)を
混合して加熱して得る方法、メチルエーテル化メラミン
プレポリマー(部分重合体)である市販のスーパーベッ
カミンL−105−60(大日本インキ化学工業(株)
製)を加熱して得る方法がある。エチルエーテル化メラ
ミン樹脂を得るには、メラミン、ホルムアルデヒド、エ
タノールを混合して加熱して得る方法、メラミン、ホル
ムアルデヒド、エタノール、触媒(ギ酸等)を混合して
加熱して得る方法がある。プロピルエーテル化メラミン
樹脂を得るには、メラミン、ホルムアルデヒド、プロパ
ノールノールを混合して加熱して得る方法、メラミン、
ホルムアルデヒド、プロパノール、触媒(ギ酸等)を混
合して加熱して得る方法がある。n−ブチルエーテル化
ベンゾグアナミン樹脂を得るには、ベンゾグアナミン、
ホルムアルデヒド、n−ブタノールを混合して加熱して
得る方法、メラミン、ホルムアルデヒド、n−ブタノー
ル、触媒(ギ酸等)を混合して加熱して得る方法、n−
ブチルエーテル化ベンゾグアナミンプレポリマー(部分
重合体)である市販のスーパーベッカミンTD−126
(大日本インキ化学工業(株)製)を加熱して得る方法
がある。n−ブチルエーテル化尿素樹脂を得るには、尿
素、ホルムアルデヒド、n−ブタノールを混合して加熱
して得る方法、尿素、ホルムアルデヒド、n−ブタノー
ル、触媒(ギ酸等)を混合して加熱して得る方法、n−
ブチルエーテル化尿素プレポリマー(部分重合体)であ
る市販のベッカミンP−138(大日本インキ化学工業
(株)製)を加熱して得る方法がある。イソブチルエー
テル化尿素樹脂を得るには、尿素、ホルムアルデヒド、
イソブタノールを混合して加熱して得る方法、尿素、ホ
ルムアルデヒド、イソブタノール、触媒(ギ酸等)を混
合して加熱して得る方法、イソブチルエーテル化尿素プ
レポリマー(部分重合体)である市販のベッカミンG−
1800(大日本インキ化学工業(株)製)を加熱して
得る方法がある。
【0006】本発明の、高分子の繰り返し単位中に少な
くとも一つ以上のエーテル結合と一つ以上のアルキル基
を有する熱硬化性樹脂は、繊維、糸、織物、紙、スポン
ジ等の支持体に固着させて使用でき、支持体材質として
は綿、絹、麻、羊毛等の天然繊維、レーヨン、キュプ
ラ、アセテート、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、
ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の等の合
成繊維、ガラス、ロックウール、スラグ等の無機繊維が
使用でき、樹脂の支持体への固着方法としては、樹脂を
適当な溶媒に溶解し塗布、含浸させる方法、または樹脂
に熱をかけて溶融状態にしたものを塗布、含浸させる方
法が好ましい。また、合成樹脂単体でも目的に応じた形
状(棒、板、テープ、繊維状等)にすることで使用する
ことも出来る。支持体に固着させずに単体で使用する場
合は、曲げ強度0.05〜10kgf/mm2 (支点間
距離2cm、荷重速度0.6cm/min、JIS K
6911により測定した値)となるようにした方が好ま
しく、10kgf/mm2 以上ではヘッド磨耗を起こし
易くなり、0.05kgf/mm2 以下では汚れの除去
がし難くなる。
【0007】パラフィン炭化水素から水素原子一つを除
いた残りの原子団であるアルキル基としてはメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル
などが挙げられる。メチル基のような短いアルキル基で
も、ドデシル基のような長いアルキル基でも使用出来る
が、好ましくはn>3の長いアルキル基のほうが、曲げ
強度が低く弾性率が高いので、比較的ヘッド摩耗を抑制
することが出来、n>12のアルキル基だと曲げ強度が
低くなりすぎて、樹脂の形状を保っておらず実用には適
さない。また、n−ブチルのような直鎖構造でも、イソ
ブチルのような分岐構造であっても使用出来るが、直鎖
構造の方が、曲げ強度が低く弾性率が高いので、比較的
ヘッド磨耗を抑制する。
【0008】
【作用】合成樹脂が構造中に有するエーテル結合は、塵
や埃及び油分等に対する吸着性が高く汚れを良好に除去
することができる。特に合成樹脂中でも熱硬化性樹脂は
三次元網目構造を有しており、この空孔中に汚れを補足
しやすく汚れを良好に除去出来ると推察される。この樹
脂の構造中に凝集エネルギーの低いアルキル基を含有す
ると、アルキル基のないものと比較して三次元網目構造
の網目の大きさが大きくなると推察され、より汚れ分子
を補足しやすくなり、また、このアルキル基の存在によ
りエーテル結合を構成しているので、アルキル基の電子
供与性により、エーテル結合の酸素原子上の非共有電子
対の電子密度が高くなることで、通常のエーテル結合に
比べて、汚れの吸着性が良く、更に汚れの除去が良好で
あると共に、凝集エネルギーの低いアルキル基を構造中
に含有していることで、樹脂の分子間力が弱くなり、樹
脂が弾性変形しやすく、摩擦時のヘッド磨耗を抑制する
ことが出来る。更に、アルキル基は強固な共有結合によ
り樹脂構造中に含有されるので、離脱成分が発生せず汚
れ除去性を損ないにくいものである。
【0009】
【実施例】以下、実施例について説明する。 実施例1 n−ブチルエーテル化メラミンプレポリマー(部分重合
体)である、スーパーベッカミンJ−820−60(大
日本インキ化学工業(株)製)25gをアセトン100
gに加え、撹拌混合して溶解させた。この溶液に、外径
0.84mmの綿糸を浸漬させた後、孔径0.82m
m、長さ8mmの金属製ノズルを通過させ、表面を平滑
にすると共に、溶液の保持量を一定になるようにした。
その後、熱風循環式脱脂炉内に200℃で30分間放置
し、アセトンを揮発し、綿糸上でn−ブチルエーテル化
メラミンプレポリマーを加熱反応させることで、綿糸表
面にn−ブチルエーテル化メラミン樹脂を固着させ、7
0mmに切りそろえて、磁気ヘッドクリーナーサンプル
を得た。一本のサンプルに対して付着している樹脂量は
15mgであった。
【0010】実施例2〜6 実施例1におけるスーパーベッカミンJ−820−60
の量を50g、67g、100g、150g、200g
とした以外は実施例1と同様にして、実施例2〜6のサ
ンプルを得た。各実施例の一本のサンプルに対して付着
している樹脂量はそれぞれ17mg、19mg、22m
g、24mg、27mgであった。また、樹脂構造中に
有しているアルキル基はn−ブチル基であり、n=4で
ある。
【0011】実施例7 イソブチルエーテル化メラミンプレポリマー(部分重合
体)である、スーパーベッカミンG−820−60(大
日本インキ化学工業(株)製)25gをアセトン100
gに加え、撹拌混合して溶解させた。この溶液に、外径
0.84mmの綿糸を浸漬させた後、孔径0.82m
m、長さ8mmの金属製ノズルを通過させ、表面を平滑
にすると共に、溶液の保持量を一定になるようにした。
その後、熱風循環式脱脂炉内に200℃で30分間放置
し、アセトンを揮発し、綿糸上でイソブチルエーテル化
メラミンプレポリマーを加熱反応させることで、綿糸表
面にイソブチルエーテル化メラミン樹脂を固着させ、7
0mmに切りそろえて、磁気ヘッドクリーナーサンプル
を得た。一本のサンプルに対して付着している樹脂量は
15mgであった。
【0012】実施例8〜12 実施例7におけるスーパーベッカミンG−820−60
の量を50g、67g、100g、150g、200g
とした以外は実施例1と同様にして、実施例8〜12の
サンプルを得た。各実施例の一本のサンプルに対して付
着している樹脂量はそれぞれ17mg、19mg、22
mg、24mg、27mgであった。また、樹脂構造中
に有しているアルキル基はイソブチル基であり、n=4
である。
【0013】実施例13 メチルエーテル化メラミンプレポリマー(部分重合体)
である、スーパーベッカミンL−105−60(大日本
インキ化学工業(株)製)25gをアセトン100gに
加え、撹拌混合して溶解させた。この溶液に、外径0.
84mmの綿糸を浸漬させた後、孔径0.82mm、長
さ8mmの金属製ノズルを通過させ、表面を平滑にする
と共に、溶液の保持量を一定になるようにした。その
後、熱風循環式脱脂炉内に200℃で30分間放置し、
アセトンを揮発し、綿糸上でメチルエーテル化メラミン
プレポリマー加熱反応させることで、綿糸表面にメチル
エーテル化メラミン樹脂を固着させ、70mmに切りそ
ろえて、磁気ヘッドクリーナーサンプルを得た。一本の
サンプルに対して付着している樹脂量は14mgであっ
た。
【0014】実施例14〜18 実施例13におけるスーパーベッカミンL−105−6
0の量を50g、67g、100g、150g、200
gとした以外は実施例7と同様にして、実施例14〜1
8のサンプルを得た。各実施例共に一本のサンプルに対
して付着している樹脂量はそれぞれ16mg、18m
g、21mg、23mg、25mgであった。また、樹
脂構造中に有しているアルキル基はメチル基であり、n
=1である。
【0015】実施例19 メラミン2.0g、ホルムアルデヒド3.0g、エタノ
ール3.0g、ギ酸1.0gをアセトン50gに加え、
撹拌混合して溶解させた。この溶液に、外径0.84m
mの綿糸を浸漬させた後、孔径0.84mmの綿糸を浸
漬させた後、孔径0.82mm、長さ8mmの金属ノズ
ルを通過させ、表面を平滑にすると共に、溶液の保持量
を一定になるようにした。その後、熱風循環式脱脂炉内
に200℃、30分間放置し、アセトンを揮発させると
共に、メラミン、ホルムアルデヒド、エタノールを綿糸
上で反応させ、綿糸表面にエチルエーテル化メラミン樹
脂を固着させ、70mmに切りそろえて、磁気ヘッドク
リーナーサンプルを得た。1本のサンプルに付着してい
る樹脂量は15mgであった。
【0016】実施例20〜24 実施例19におけるアセトンの量を45g、40g、3
5g、30g、25gとした以外は実施例19と同様に
して、実施例20〜24のサンプルを得た。各実施例共
に一本のサンプルに対して付着している樹脂量はそれぞ
れ16mg、18mg、21mg、23mg、25mg
であった。また、樹脂構造中に存在していおるアルキル
基はエチル基であり、n=2である。
【0017】実施例25 メラミン2.0g、ホルムアルデヒド3.0g、プロパ
ノール3.0g、ギ酸1.0gをアセトン50gに加
え、撹拌混合して溶解させた。この溶液に、外径0.8
4mmの綿糸を浸漬させた後、孔径0.84mmの綿糸
を浸漬させた後、孔径0.82mm、長さ8mmの金属
ノズルを通過させ、表面を平滑にすると共に、溶液の保
持量を一定になるようにした。その後、熱風循環式脱脂
炉内に200℃、30分間放置し、アセトンを揮発させ
ると共に、メラミン、ホルムアルデヒド、プロパノール
を綿糸上で反応させ、綿糸表面にプロピルエーテル化メ
ラミン樹脂を固着させ、70mmに切りそろえて、磁気
ヘッドクリーナーサンプルを得た。1本のサンプルに付
着している樹脂量は15mgであった。
【0018】実施例26〜30 実施例25におけるアセトンの量を45g、40g、3
5g、30g、25gとした以外は実施例25と同様に
して、実施例26〜30のサンプルを得た。各実施例共
に一本のサンプルに対して付着している樹脂量はそれぞ
れ16mg、18mg、21mg、23mg、25mg
であった。また、樹脂構造中に存在しているアルキル基
はプロピル基であり、n=3である。
【0019】実施例31 n−ブチルエーテル化ベンゾグアナミンプレポリマー
(部分重合体)である、スーパーベッカミンTD−12
6(大日本インキ化学工業(株)製)25gをアセトン
100gに加え、撹拌混合して溶解させた。この溶液
に、外径0.84mmの綿糸を浸漬させた後、孔径0.
82mm、長さ8mmの金属製ノズルを通過させ、表面
を平滑にすると共に、溶液の保持量を一定になるように
した。その後、熱風循環式脱脂炉内に200℃で30分
間放置し、アセトンを揮発し、綿糸上でn−ブチルエー
テル化ベンゾグアナミンプレポリマーを加熱反応させる
ことで、綿糸表面にn−ブチルエーテル化ベンゾグアナ
ミン樹脂を固着させ、70mmに切りそろえて、磁気ヘ
ッドクリーナーサンプルを得た。一本のサンプルに対し
て付着している樹脂量は17mgであった。
【0020】実施例32〜36 実施例31におけるスーパーベッカミンTD−126の
量を50g、67g、100g、150g、200gと
した以外は実施例31と同様にして、実施例32〜36
のサンプルを得た。各実施例共に一本のサンプルに対し
て付着している樹脂量はそれぞれ18mg、19mg、
23mg、25mg、28mgであった。また、樹脂構
造中に有しているアルキル基はn−ブチル基であり、n
=4である。
【0021】実施例37 n−ブチルエーテル化尿素プレポリマー(部分重合体)
である、ベッカミンP−138(大日本インキ化学工業
(株)製)25gをアセトン100gに加え、撹拌混合
して溶解させた。この溶液に、外径0.84mmの綿糸
を浸漬させた後、孔径0.82mm、長さ8mmの金属
製ノズルを通過させ、表面を平滑にすると共に、溶液の
保持量を一定になるようにした。その後、熱風循環式脱
脂炉内に200℃で30分間放置し、アセトンを揮発
し、綿糸上でn−ブチルエーテル化尿素プレポリマーを
加熱反応させることで、綿糸表面にn−ブチルエーテル
化尿素樹脂を固着させ、70mmに切りそろえて、磁気
ヘッドクリーナーサンプルを得た。一本のサンプルに対
して付着している樹脂量は14mgであった。
【0022】実施例38〜42 実施例37におけるベッカミンP−138の量を50
g、67g、100g、150g、200gとした以外
は実施例37と同様にして、実施例38〜42のサンプ
ルを得た。各実施例共に一本のサンプルに対して付着し
ている樹脂量はそれぞれ16mg、19mg、21m
g、23mg、26mgであった。また、樹脂構造中に
存在しているアルキル基はn−ブチル基であり、n=4
である。
【0023】実施例43 イソブチルエーテル化尿素プレポリマー(部分重合体)
である、ベッカミンG−1800(大日本インキ化学工
業(株)製)25gをアセトン100gに加え、撹拌混
合して溶解させた。この溶液に、外径0.84mmの綿
糸を浸漬させた後、孔径0.82mm、長さ8mmの金
属製ノズルを通過させ、表面を平滑にすると共に、溶液
の保持量を一定になるようにした。その後、熱風循環式
脱脂炉内に200℃で30分間放置し、アセトンを揮発
し、綿糸上でイソブチルエーテル化尿素プレポリマーを
加熱反応させることで、綿糸表面にイソブチルエーテル
化尿素樹脂を固着させ、70mmに切りそろえて、磁気
ヘッドクリーナーサンプルを得た。一本のサンプルに対
して付着している樹脂量は15mgであった。
【0024】実施例44〜48 実施例43におけるベッカミンG−1800の量を50
g、67g、100g、150g、200gとした以外
は実施例25と同様にして、実施例44〜48のサンプ
ルを得た。各実施例一本のサンプルに対して付着してい
る樹脂量は17mg、20mg、22mg、25mg、
27mgであった。また、樹脂構造中に有しているアル
キル基はイソブチル基であり、n=4である。
【0025】実施例49 n−ブチルエーテル化メラミンプレポリマー(部分重合
体)である、スーパーベッカミンJ−820−60(大
日本インキ化学工業(株)製)25gをアセトン100
gに加え、撹拌混合して溶解させた。この溶液に、ポリ
エステル繊維集束体(1000デニール×5本)を浸漬
させた後、孔径0.89mm、長さ8mmの金属製ノズ
ルを通過させ、表面を平滑にすると共に、溶液の保持量
を一定になるようにした。その後、熱風循環式脱脂炉内
に200℃で30分間放置し、アセトンを揮発し、ポリ
エステル繊維上でn−ブチルエーテル化メラミンプレポ
リマーを加熱反応させることで、ポリエステル繊維表面
にn−ブチルエーテル化メラミン樹脂を固着させ、70
mmに切りそろえて、磁気ヘッドクリーナーサンプルを
得た。一本のサンプルに対して付着している樹脂量は1
5mgであった。
【0026】実施例50〜54 実施例49におけるスーパーベッカミンJ−820−6
0の量を50g、67g、100g、150g、200
gとした以外は実施例1と同様にして、実施例50〜5
4のサンプルを得た。各実施例の一本のサンプルに対し
て付着している樹脂量はそれぞれ17mg、19mg、
22mg、24mg、27mgであった。また、樹脂構
造中に有しているアルキル基はn−ブチル基であり、n
=4である。
【0027】比較例1 ポリエーテルケトンであるビクトレックスPEK(住友
化学工業(株)製)を押出成形により直径0.8mm、
長さ70mmの比較例サンプル1を得た。
【0028】比較例2 ポリエーテルケトンであるビクトレックスPEK(住友
化学工業(株)製)1kgとトルエンスルホンエチルア
ミド100gの混合物を押出成形により直径0.8m
m、長さ70mmの比較例サンプル2を得た。
【0029】比較例3 ポリウレタンプレポリマーであるアダプトRU−66
(国際ケミカル(株)製)20gに酢酸エチル100g
を混合溶解し、アダプトRU−66の酢酸エチル溶液を
作成した。次いで、この酢酸エチル溶液に外径0.84
mmの綿糸を浸漬させた後、孔径0.82mm、長さ8
mmの金属ノズルを通し、表面を平滑に且つ綿糸に付着
する酢酸エチル溶液の量を一定になるようにした。これ
を100℃に設定した熱風循環式脱油脂炉内に30分間
放置し、酢酸エチルを揮発させることで、綿糸表面にポ
リウレタン樹脂を固着させ、70mmに切りそろえて、
綿糸表面をポリウレタン樹脂にてコーティングした比較
例3サンプルを得た。また一本のサンプルに対して付着
している樹脂量は34mgであった。
【0030】比較例4 ポリウレタンプレポリマーであるアダプトRU−66
(国際ケミカル(株)製)20gとジステアリルケトン
5gに酢酸エチル100gを混合溶解し、アダプトRU
−66とジステアリルケトンの酢酸エチル溶液を作成し
た。次いで、この酢酸エチル溶液に外径0.84mmの
綿糸を浸漬させた後、孔径0.82mm、長さ8mmの
金属ノズルを通し、表面を平滑に且つ綿糸に付着する酢
酸エチル溶液の量を一定になるようにした。これを10
0℃に設定した熱風循環式脱油脂炉内に30分間放置
し、アセトンを揮発させることで、綿糸表面にポリウレ
タン樹脂とジステアリルケトンを固着させ、70mmに
切りそろえて、綿糸表面をポリウレタン樹脂とジステア
リルケトンにてコーティングした比較例4サンプルを得
た。また一本のサンプルに対して付着している樹脂量は
33mgであった。
【0031】比較例5 エポキシプレポリマーであるパナシーラーCV5035
(松下電工(株)製)20gにアセトン100gを混合
溶解し、パナシーラーCV5035のアセトン溶液を作
成した。次いで、このアセトン溶液に外径0.84mm
の綿糸を浸漬させた後、孔径0.82mm、長さ8mm
の金属ノズルを通し、表面を平滑に且つ綿糸に付着する
アセトン溶液の量を一定になるようにした。これを10
0℃に設定した熱風循環式脱油脂炉内に30分間放置
し、アセトンを揮発させることで、綿糸表面にエポキシ
樹脂を固着させ、70mmに切りそろえて、綿糸表面を
エポキシ樹脂にてコーティングした比較例5サンプルを
得た。また一本のサンプルに対して付着している樹脂量
は34mgであった。
【0032】比較例6 エポキシプレポリマーであるパナシーラーCV5035
(松下電工(株)製)20gとジステアリルケトン5g
にアセトン100gを混合溶解し、パナシーラーCV5
035とジステアリルケトンのアセトン溶液を作成し
た。次いで、このアセトン溶液に外径0.84mmの綿
糸を浸漬させた後、孔径0.82mm、長さ8mmの金
属ノズルを通し、表面を平滑に且つ綿糸に付着するアセ
トン溶液の量を一定になるようにした。これを100℃
に設定した熱風循環式脱油脂炉内に30分間放置し、ア
セトンを揮発させることで、綿糸表面にエポキシ樹脂と
ジステアリルケトンを固着させ、70mmに切りそろえ
て、綿糸表面をエポキシ樹脂とジステアリルケトンにて
コーティングした比較例6サンプルを得た。また一本の
サンプルに対して付着している樹脂量は33mgであっ
た。
【0033】
【発明の効果】上述の実施例1〜実施例54及び比較例
1〜比較例6に対して、以下の試験を行った。結果を表
1〜6に示す。
【0034】(1)汚れ拭き取り試験 ステンレス板上にシリコンオイルであるKF96−50
(信越化学工業(株)製)を1μl滴下し、汚れの代用
とし、各実施例及び比較例のサンプルで拭き取った後の
重量から、拭き取りにより除去された汚れの割合(除去
率)を示した。値は、20個のサンプルの平均値を示し
た。
【0035】(2)添加剤成分の離脱試験 各実施例及び比較例のサンプルをステンレス板に往復5
0回摩擦した後の、サンプル重量を測定した。又、摩擦
前の値(a)と摩擦後の値(b)との差を摩擦前の値
(a)に対する百分率で表し離脱率とした。
【0036】(3)傷付き試験 各実施例及び比較例のサンプルをステンレス板に往復5
0回摩擦した後の表面粗さを、表面粗さ形状測定機、サ
ーフコム475A((株)東京精密製)により、測定し
た。測定範囲の長さは0.8mmを基準とし、その0.
8mm中の凸部の最大値を求めた。基準の長さ0.8m
mを5箇所サンプリングし、その平均値を表面粗さ(R
tm)とした。尚、摩擦前のステンレス板の表面粗さの
値は、Rtm(1)=1.21(μm)であった。又、
摩擦前の値(Rtm(1))と摩擦後の値(Rtm
(2))との差を摩擦前の値(Rtm(1))に対する
百分率で表し傷つき率とした。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】以上より、本発明の磁気ヘッドクリーナー
は、クリーニング作業が簡便であり、磁気ヘッドを傷つ
けにくく、かつ、汚れを十分除去し得るものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子の繰り返し単位中に少なくとも一
    つ以上のエーテル結合と一つ以上のアルキル基を有する
    合成樹脂を接触部として有する磁気ヘッドクリーナー。
  2. 【請求項2】 請求項1の合成樹脂が熱硬化性樹脂であ
    る磁気ヘッドクリーナー。
  3. 【請求項3】 請求項2のアルキル基(Cnn+1)の長
    さがn>3である磁気ヘッドクリーナー。
JP36832497A 1996-12-27 1997-12-26 磁気ヘッドクリーナー Pending JPH1116128A (ja)

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JP36832497A JPH1116128A (ja) 1996-12-27 1997-12-26 磁気ヘッドクリーナー

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JP35882396 1996-12-27
JP8-358823 1997-04-28
JP12497397 1997-04-28
JP9-124973 1997-04-28
JP36832497A JPH1116128A (ja) 1996-12-27 1997-12-26 磁気ヘッドクリーナー

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112823574A (zh) * 2018-10-18 2021-05-18 三菱电机株式会社 基板收纳框体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112823574A (zh) * 2018-10-18 2021-05-18 三菱电机株式会社 基板收纳框体

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