JPH11160652A - 光学素子 - Google Patents

光学素子

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JPH11160652A
JPH11160652A JP33050097A JP33050097A JPH11160652A JP H11160652 A JPH11160652 A JP H11160652A JP 33050097 A JP33050097 A JP 33050097A JP 33050097 A JP33050097 A JP 33050097A JP H11160652 A JPH11160652 A JP H11160652A
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light
optical element
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thin film
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Masato Yasumoto
正人 安本
Norimasa Umesaki
則正 梅咲
Osamu Nakamura
治 中村
Takio Tomimasu
多喜夫 冨増
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JIYU DENSHI LASER KENKYUSHO KK
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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JIYU DENSHI LASER KENKYUSHO KK
Agency of Industrial Science and Technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で異なる方向から入射される異な
る波長を有する二つの光を同一光軸上に合わせることが
できる光学素子を提供する。 【解決手段】 可視光が透過する材質を用いて集光用レ
ンズ1を作成するとともに、可視光が透過するとともに
赤外線を反射するITO膜を用いて集光レンズ1の第二
の曲面C2上に反射用薄膜2を形成する。この結果、可
視レーザ光VR1は、集光用レンズ1の第一及び第二の
曲面C1、C2を透過し、試料3上の所定の集光位置に
集光され、赤外レーザ光IR1は、反射用薄膜2により
反射され、上記と同一の集光位置に集光される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子に関し、
特に、異なる波長を有する二つの光を同時に取り扱うこ
とができる光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、異なる波長の二つの光、例えば、
可視光と赤外線とを一つの試料に同時に照射する場合、
赤外線と可視光では波長が異なるため、使用する光学素
子が異なり、赤外線の照射用の光学素子及び可視光の照
射用の光学素子を別々に用意し、それぞれを異なる方向
から試料上に照射していた。
【0003】また、従来、赤外線を試料に照射し、試料
から出力される可視光を観察する場合も、赤外線の照射
用の光学素子と可視光の観察用の光学素子とを別々に用
いて観察を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の照射及び観察方法では、異なる光毎に別々に光学
素子を必要とするため、使用する光学素子の数が多くな
り、光学素子の構成が複雑になるとともに、装置が大型
化するという問題があった。
【0005】本発明の目的は、簡単な構成で異なる方向
から入射される異なる波長を有する二つの光を同一光軸
上に合わせることができる光学素子を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の現状に鑑みて研究を進めた結果、光の波長
によって透過率や反射率の異なる薄膜を応用して、一つ
の光学素子で二つの波長に適用できる光学素子が開発で
きることを見いだした。
【0007】本発明の光学素子は、第一の面及び第二の
面を有し、前記第一の面又は前記第二の面から入射され
る第一の波長を有する第一の光を他方の面に透過させる
透過部材と、前記第二の面に形成された薄膜とを備え、
前記薄膜は、前記第一の光を前記第一の面又は前記第二
の面から入射させたときに前記第一の光を透過させて他
方の面から出射させ、前記第一の光と波長の異なる第二
の光を前記第二の面に入射させたときに前記第二の光を
反射する。
【0008】上記の構成により、透過部材に入射される
第一の光は、透過部材及び薄膜を透過し、薄膜に入射さ
れる第二の光は、薄膜により反射されるため、一つの光
学素子を用いて、透過後の第一の光の光軸と反射後の第
二の光の光軸とを合わせたり、透過前の第一の光の光軸
と反射後の第二の光の光軸とを合わせることができる。
従って、異なる光毎に別々の光学素子を用いる必要がな
くなり、簡単な構成で異なる方向から入射される異なる
波長を有する二つの光を同一光軸上に合わせることがで
きる。
【0009】また、前記第一の光は、可視光(波長38
0〜750nm)であり、前記第二の光は、赤外線(波
長760nm〜1mm)であることが好ましい。また、
前記薄膜は、ITO膜からなることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態の光
学素子について図面を参照しながら説明する。まず、本
発明の光学素子を用いて、赤外域のレーザ光、例えば、
波長9.2μmの赤外レーザ光と、可視域のレーザ光、
例えば、アルゴンレーザの波長488nmの可視レーザ
光とを一つの試料に同時に照射する場合について説明す
る。図1は、本発明の一実施の形態の光学素子を用いて
赤外レーザ光と可視レーザ光とを一つの試料に同時に照
射する場合の構成を示す概略図である。
【0011】図1に示すように、光学素子は、集光用レ
ンズ1、反射用薄膜2を備える。集光用レンズ1は、二
つの第一及び第二の曲面C1、C2を有し、第二の曲面
C2上に反射用薄膜2が形成される。集光用レンズ1
は、通常のレンズ製造法により作成され、集光用レンズ
1の材質は、例えば、光学ガラス(例えば、BK−7
等)、合成石英等を用いることができ、耐久性の観点か
らは、低アルカリガラス、例えば、コーニング社製のコ
ーニング♯7059が好ましい。
【0012】反射用薄膜2としては、例えば、ITO
(Indium Tin Oxide)膜を用いることができる。図2
は、反射用薄膜2として用いられるITO膜の分光特性
の一例を示すグラフである。図2に示すITO膜では、
可視光の透過率が約80%、赤外線の反射率が約90%
であり、この程度の透過率及び反射率を有するITO膜
であれば、本発明に適用可能である。ITO膜の製造方
法としては、通常のITO膜の製造方法、例えば、「透
明導電膜の現状と展望」(1997年8月1日、(株)
東レリサーチセンター発行)に記載されるように、印刷
法、コーティング法、化学蒸着法、真空蒸着法、イオン
プレーティング法、スパッタリング法等の方法により製
造することができ、製造コストの点では、コーティング
法、膜の性能の点では、スパッタリング法が優れる。ま
た、ITO膜の膜厚としては、平均膜厚0.05μm以
上0.35μm以下のものを用いることができ、平均膜
厚0.07μm以上0.12μm以下のものがより好ま
しい。
【0013】なお、反射用薄膜2は、上記のITO膜に
特に限定されず、可視光を透過し、赤外線を反射するこ
とができるものであれば、他の膜を用いてもよく、例え
ば、SnO2にSbをドープしたATO膜、SnO2にF
をドープしたFTO膜、ZnOにAlをドープしたAZ
O膜、酸化インジウム(In23)膜等の透明導電膜を
用いることができ、この場合も上記の集光用レンズ1を
用いることができる。
【0014】また、第一及び第二の曲面C1、C2の形
状は、透過する可視レーザ光VR1が試料3上の所定の
集光位置に集光し、かつ、赤外レーザ光IR1が、第二
の曲面C2の形状に沿って形成される反射用薄膜2によ
り同一の集光位置に集光するものであればよく、特に限
定されるものではない。従って、第一及び第二の曲面C
1、C2の形状は、透過又は反射される光の波長並びに
集光用レンズ及び反射用薄膜の材質等に応じて種々の変
更が可能である。
【0015】上記の構成により、可視レーザ光VR1
は、第一及び第二の曲面C1、C2を透過し、試料3上
の所定の集光位置に集光され、赤外レーザ光IR1は、
反射用薄膜2により反射され、上記と同一の集光位置に
集光される。従って、一つの光学素子を用いて、可視レ
ーザ光と赤外レーザ光とを同一の光軸上に合わせること
ができ、一つの試料の同一箇所に同時に照射することが
可能となる。
【0016】また、反射する光を集光する必要がない場
合は、第二の曲面C2を平面にしてもよく、さらに、透
過する光も集光する必要がない場合は、第一及び第二の
曲面C1、C2をともに平面にしてもよい。図3及び図
4は、第一及び第二の曲面を平面にした本発明の他の実
施の形態である平板状の光学素子及びプリズム状の光学
素子を示す図である。
【0017】図3及び図4に示すように、平板状の光学
素子は、第一及び第二の平面C1a、C2aを有する平
板ガラス1a、反射用薄膜2aを備え、プリズム状の光
学素子は、第一及び第二の平面C1b、C2bを有する
プリズム1b、反射用薄膜2bを備える。平板ガラス1
a及びプリズム1bの材質等は、集光用レンズ1と同様
であり、反射用薄膜2a、2bの材質等も反射用薄膜2
と同様である。可視レーザ光VR1及び赤外レーザ光I
R1が平行光の場合、図3及び図4に示すような光軸に
沿い各レーザ光が透過又は反射され、図1の場合と同様
に一つの光学素子を用いて、可視レーザ光と赤外レーザ
光とを同一の光軸上に合わせることができ、一つの試料
の同一箇所に同時に照射することが可能となる。なお、
図3及び図4に示す光学素子は、以下に説明する図5及
び図6の場合にも、同様に適用することができる。
【0018】次に、図1に示す光学素子を用いて、赤外
域の所定波長、例えば、波長9.2μmのレーザ光を所
定の試料、例えば、ZnSeからなる試料に照射し、そ
の試料から発光される可視光、例えば、波長481nm
の可視光を観察する場合について説明する。図5は、図
1に示す光学素子を用いて赤外域のレーザ光を試料に照
射して発光される可視光を観察する場合の構成を示す概
略図である。
【0019】図5に示すように、赤外域のレーザ光IR
2は、反射用薄膜2により反射され、試料3上の所定の
集光位置に集光され、赤外域のレーザ光IR2を照射さ
れた試料3は、可視光VR2を発光する。可視光VR2
は、赤外域のレーザ光IR2が試料3に入射するときの
光軸と同一の光軸に沿って反射用薄膜2に入射され、反
射用薄膜2を透過し、集光用レンズ1により集光されて
出力される。
【0020】従って、一つの光学素子を用いて、赤外域
のレーザ光により発光した可視光を、赤外域のレーザ光
が入射する光軸と同一の光軸に沿って取り出して観察す
ることができる。
【0021】次に、図1に示す光学素子を用いて赤外域
の所定波長を有するレーザ光を所定の試料に照射し、そ
の試料から発光される可視光を透過型光学顕微鏡を用い
て観察する場合について説明する。図6は、図1に示す
光学素子を用いて赤外域のレーザ光を試料に照射して発
光される可視光を透過型光学顕微鏡により観察する場合
の構成を示す概略図である。
【0022】図6に示すように、赤外域のレーザ光IR
3は、反射用薄膜2により反射され、顕微鏡ステージ3
上に固定された試料3上の所定の集光位置に集光され
る。このとき、赤外域のレーザ光IR3を照射された試
料3は、可視光を発光する。また、同時に、観察用ラン
プ5から照射される可視光VR3が、可変開口部6を介
して集光用レンズ1及び反射用薄膜2からなる光学素子
を透過し、上記と同一の集光位置に集光する。
【0023】従って、赤外域のレーザ光IR3が集光さ
れる試料3上の集光位置が可視光VR3により照射さ
れ、可視光VR3を用いて対物レンズ8により顕微鏡ス
テージ7の透過孔を介して試料3を透過する光を観察す
ることができる。この結果、赤外域のレーザ光を照射し
ながら、同時に透過型光学顕微鏡下でレーザ光により発
光する試料を観察することができる。
【0024】上記の各説明では、可視レーザ光及び赤外
レーザ光、可視光及び赤外線等について説明したが、本
発明は、これらの光に特に限定されず、波長が異なる光
(波長範囲が異なる場合も含む)に対して、使用される
二つの光の波長又は波長範囲に応じて一方の光を反射す
るとともに他方の光を透過するものであれば、種々の膜
を用いて、同様の効果を得ることができ、種々の光学実
験等に適用可能である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、一つの光学素子を用い
て、透過後の第一の光の光軸と反射後の第二の光の光軸
とを合わせたり、透過前の第一の光の光軸と反射後の第
二の光の光軸とを合わせることができるので、異なる光
毎に別々の光学素子を用いる必要がなくなり、簡単な構
成で異なる方向から入射される異なる波長を有する二つ
の光を同一光軸上に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の光学素子を用いて赤外
レーザ光と可視レーザ光とを一つの試料に同時に照射す
る場合の構成を光学素子の断面と共に示す概略図であ
る。
【図2】図1に示す反射用薄膜として用いられるITO
膜の分光特性の一例を示すグラフである。
【図3】本発明の他の実施の形態の光学素子を用いて赤
外レーザ光と可視レーザ光とを一つの試料に同時に照射
する場合の構成を光学素子の断面と共に示す概略図であ
る。
【図4】本発明のさらに他の実施の形態の光学素子を用
いて赤外レーザ光と可視レーザ光とを一つの試料に同時
に照射する場合の構成を光学素子の断面と共に示す概略
図である。
【図5】図1に示す光学素子を用いて赤外域のレーザ光
を試料に照射して発光される可視光を観察する場合の構
成を光学素子の断面と共に示す概略図である。
【図6】図1に示す光学素子を用いて赤外域のレーザ光
を試料に照射して発光される可視光を透過型光学顕微鏡
により観察する場合の構成を光学素子の断面と共に示す
概略図である。
【符号の説明】
1 集光用レンズ 2 反射用薄膜 3 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅咲 則正 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 工業技 術院大阪工業技術研究所内 (72)発明者 中村 治 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 工業技 術院大阪工業技術研究所内 (72)発明者 冨増 多喜夫 大阪府枚方市津田山手2丁目9番5号 株 式会社自由電子レーザ研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の面及び第二の面を有し、前記第一
    の面又は前記第二の面から入射される第一の波長を有す
    る第一の光を他方の面に透過させる透過部材と、前記第
    二の面に形成された薄膜とを備え、 前記薄膜は、前記第一の光を前記第一の面又は前記第二
    の面から入射させたときに前記第一の光を透過させて他
    方の面から出射させ、前記第一の光と波長の異なる第二
    の光を前記第二の面に入射させたときに前記第二の光を
    反射することを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 前記第一の光は、可視光であり、前記第
    二の光は、赤外線である請求項1記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 前記薄膜は、ITO膜からなる請求項1
    又は請求項2記載の光学素子。
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WO2019138713A1 (ja) * 2018-01-10 2019-07-18 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置

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