JPH11160400A - 順序回路の故障箇所推定方法及び故障箇所推定における候補抽出並びにその重み付け方法更にはその装置 - Google Patents

順序回路の故障箇所推定方法及び故障箇所推定における候補抽出並びにその重み付け方法更にはその装置

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JPH11160400A
JPH11160400A JP10213359A JP21335998A JPH11160400A JP H11160400 A JPH11160400 A JP H11160400A JP 10213359 A JP10213359 A JP 10213359A JP 21335998 A JP21335998 A JP 21335998A JP H11160400 A JPH11160400 A JP H11160400A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大規模化,多層配線化するLSI内部の故障
を、実際のテスタパス/フェイル情報と回路接続情報、
及びLSI内部の全フリップフロップの全ベクタに対す
る期待値情報を用いて推定処理により実現する。 【解決手段】 実際のフェイルピンから入出力双方向に
回路抽出を行い、フリップフロップと複数の入出力ピン
を持つ組合せ回路を抽出し、組合せ回路の入力境界での
多重故障伝搬仮定によるシミュレーションと実際のフェ
イルとの比較で故障伝搬値を推定し、各フェイルベクタ
に対する推定値を求め、上記手順を繰り返して順次LS
I内部へと溯る。同時に各フリップフロップの故障推定
値を用いて全フェイルベクタに対する組合せ回路内の故
障伝搬経路を抽出しかつ重複領域を抽出して優先順位付
けをする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は順序回路の故障箇所
推定方法及び故障箇所推定における候補抽出並びにその
重み付け方法更にはその装置に関し、特にLSIの故障
診断をなすための順序回路の故障箇所推定方法及び故障
箇所推定における候補抽出並びにその重み付け方法更に
はその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来順序回路の故障診断手法としては、
故障辞書を予め作成して実際のフェイル結果と照合して
故障箇所を絞り込む方法やスキャンパスによりフリップ
フロップの状態設定/読み出しを行って故障個所を推定
する方法がある。
【0003】故障辞書を用いる方法では、特開平3−1
20485号公報等に示される様に、実際のテストベク
タを用いてLSI内部に故障を挿入したシミュレーショ
ンを行い、仮定した故障位置とその時にフェイルする出
力ピンの情報を対応させた故障辞書なるデータファイル
を予め作成し、実際にフェイルした出力ピンの故障状態
から逆に故障辞書を索引し故障箇所の候補点を求め、か
つ複数得られた候補点に対しては全ベクタのフェイル出
力から得られた故障推定箇所用い最も可能性が高いと思
われるものから順に優先順位を付けて故障箇所を推定す
るものである。
【0004】スキャンパスを用いる方法では、特開平6
−194416号公報等に示される様に、予め回路内に
状態の読み出し/書き込みを行うことができるチェック
用回路を準備しておく必要があり、このチェック用の試
験用回路を用いフリップフロップの状態設定を行い、そ
の状態の基での回路動作後同様に試験用回路を用いてフ
リップフロップ等の状態を読み出す。その読み出された
状態と期待値とを比較し前からの伝搬か否かを判定し順
次故障個所の絞り込みを行っていく手法である。
【0005】また、本願発明出願人により提案された特
開平8−146093号公報や特開平8−94714号
公報の順序回路の故障箇所推定手法では、本発明と同様
に故障の伝搬していると想定される組合せ回路を順次抽
出し、組合せ回路内の故障伝搬を想定し出力状態を満た
す入力状態値を求めることにより、組合せ回路入力端子
状態推定のみ行っていく手法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の故障辞
書を用いる故障診断手法は実際の故障出力に合致する事
象を故障辞書から検索し故障個所を絞り込む方法である
が、この方法の第1の問題点は故障シミュレーションに
より故障出力に対する故障辞書を用意する必要があり、
故障辞書を作成するための演算時間が大きくなることで
ある。その理由は予想される全てのノードに対して故障
仮定をするため、故障シミュレーションが増大し、また
故障仮定箇所と故障出力端子との検索辞書作成にも時間
がかかるためである。この辞書作成に要する演算時間の
増大は、LSIの大規模化に伴い顕著になる。
【0007】第2の問題点は、故障シミュレーションで
扱う故障モデルは単一縮退故障が一般的であるため、シ
ョート故障等の多重故障では実際の故障と一致しない場
合があることである。その理由は故障シミュレーション
を多重故障に拡張すると、複数の組合せで故障仮定を行
う必要があり、2重故障を仮定してもその組合せ数が爆
発的に増大し、故障シミュレーションの処理時間の点で
現実的ではないからである。
【0008】スキャンパスを用いる方法についてみれ
ば、この方法の第1の問題点は内部状態の設定/読み出
しを可能にする検査回路を持つフリップフロップ即ちス
キャンパスを回路設計時に組み込む必要があり、スキャ
ンパスを用いていないLSIについては適用できないこ
とである。
【0009】また第2の問題点はパーシャルスキャンの
場合には組合せ回路としての故障推定手法ではなく、順
序回路としての故障推定手法が必要となることである。
その理由はパーシャルスキャンの場合、スキャン用フリ
ップフロップ間の回路が必ずしも組合せ回路にならない
ためである。またその時に用いる故障推定手法が故障辞
書法であると前述の問題がある。
【0010】また、特開平8−146093号公報や特
開平8−94714号公報等の順序回路の故障箇所推定
手法での問題点は、単一縮退故障を想定して出現頻度で
重み付けを行っているため、推定精度を下げてしまうこ
とがあった。その理由はopen(解放)故障、short (短
絡)故障時状態が時刻により変化する場合や、固定故障
の場合でも、出力端子近くのノードの重みが高くなるか
らである。
【0011】更に、組合わせ回路入力端子の故障伝搬状
態推定値でも推定で得られた全てのベクタを推定値テー
ブルに登録して順次組合わせ回路を溯るため、その抽出
される組合わせ回路が非常に多くなり、推定するLSI
規模が大きくなると計算時間が非常に大きくなるという
欠点がある。
【0012】本発明の目的は、LSI内部の故障を実際
のテスタパス/フェイル情報と回路接続情報及びLSI
内部の全フリップフロップの全テストベクタに対する期
待値情報とを用いて、推定処理可能とした順序回路の故
障推定方法を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、LSIの故障箇所推
定において、単一縮退故障の故障推定候補の精度向上を
図る方法およびその装置を提供することである。
【0014】本発明の更に他の目的は、LSIの故障箇
所推定において、open故障の故障推定候補の精度向上を
図る方法およびその装置を提供することである。
【0015】本発明の別の目的は、LSIの故障箇所推
定において、short 故障等2重故障の故障推定候補の精
度向上を図る方法およびその装置を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の順序回路の故障
診断手法は、予め用意したLSI内の全フリップフロッ
プの全ベクタに対する全期待値情報と実際のテスタでの
パス/フェイル出力情報,全回路の接続情報を用いて、
フリップフロップと組合せ回路に分割して故障推定する
ことを基本とし、フェイルベクタ毎に組合せ回路の入力
境界での故障伝搬推定値を求めるシーケンスとして、実
際のフェイル出力ピンもしくはフェイルと推定されるフ
リップフロップ入力線を含んだ組合せ回路を抽出する手
順と、前記組合せ回路入力端子での故障伝搬値推定では
組合せ回路内に故障が存在することを想定し、故障が存
在すると仮定できる場合にはその推定故障箇所並びに組
合せ回路入力端子の推定状態値もしくは推定故障伝搬経
路を求め、故障が存在しないと仮定できる場合には組合
せ回路入力端子の推定状態値もしくは推定故障伝搬経路
のみを求め、更に組合せ回路内に故障が存在しなければ
ならない場合にはその推定故障箇所のみを求める手順
と、また得られた推定故障箇所のうち、故障の種類毎に
想定できる故障箇所数を決めその故障箇所数をもとに得
られた推定状態を削減する手順と、前記削減し得られた
組合せ回路入力端子の推定状態値から故障伝搬端子を抽
出し、ブール代数の簡略化や故障伝搬経路を有効にまと
めるいくつかの経路選択手順と、上記手順を繰り返し行
い、全てのベクタでの推定を行った後、前記得られた全
ての推定故障箇所並びに推定故障伝搬経路を用い、時刻
毎に分類し全ての時刻で場所的な一致を判定する手順も
しくは推定故障箇所,推定故障伝搬経路として得られた
ノードの頻度をとり、優先順位付けを行う手順と、前記
得られた優先順位を付けられた故障推定箇所に対し、個
々の推定結果を調べ、故障の種類毎に分類する手順と、
更に推定精度を上げるために前記得られた推定故障箇所
とその種類,状態値をもとに再度全ベクタに対し故障シ
ミュレーションを行い、一致判定を行う手順とを備える
ことを特徴とする。
【0017】また、実際のLSIでの故障推定適用時
に、上記手順に加えフリップフロップのクロックライン
について各ベクタ毎に期待値を調べ、その時刻にクロッ
クが入りデータ更新されたか否かを判定し、更新された
場合には上記手順により順次前段の出力端子へと推定状
態値を伝搬させ、データ更新が行われない場合にはデー
タ更新がそれ以前で最後に更新された時刻まで保持する
手順と、クロックライン,スキャンパスラインに故障が
含まれているか否かを判定し、含まれない場合にはフリ
ップフロップの通常のデータラインのみ組合せ回路とし
て抽出し推定を行い、含まれる場合にはクロックライ
ン,スキャンパスラインについても推定し、データライ
ンの推定と併せて全体の故障箇所推定を行う手順と、組
合せ回路入力端子としてLSIの入力端子,フリップフ
ロップ出力だけでなくROM,RAMの出力端子も想定
し、ROM,RAMの場合は書込みビット故障伝搬,供
給アドレス故障伝搬を想定し判定を行い、夫々ROM,
RAMの入力端子から前段へと溯る手順とを備え、最終
的な故障推定リストを作成することを特徴とする。
【0018】本発明による順序回路の故障箇所推定にお
ける候補抽出並びにその重み付け方法は、予め用意した
LSI内の全フリップフロップの全ベクタに対する全期
待値情報と、実際のテスタでのパス/フェイル出力情報
と、全回路の接続情報とを用いてテスト結果で得られた
各ベクタの各故障出力端子から順次組合せ回路を動的に
抽出する手順と、この抽出された組合せ回路の出力状態
値もしくは推定値から組合せ回路入力状態値を推定する
ことによりLSI内の各フリップフロップの状態値を推
定し、期待値との差より故障伝搬していると推定される
端子、素子およびその状態値を抽出する手順と、こうし
て得られた故障伝搬推定端子からテストベクタを溯り、
入力方向に組合せ回路を抽出するといったように順次上
記操作を繰り返し行う手順と、すべてのテストベクタに
対して同様の操作を行い抽出組合せ回路毎に故障伝搬推
定素子およびその状態値を求める手順とを含む故障箇所
推定における候補抽出及びその重み付け方法であって、
前記各組合せ回路内の故障伝搬推定素子および状態値を
用いて、回路接続情報を検索し出力端子までの故障伝搬
経路として接続関係を再構成する手順と、故障伝搬推定
経路上の各推定故障伝搬点の状態値を調べて、 (1)常に同一の状態値を持つノードを推定故障候補点
として選択する; (2)時刻により推定状態値が変化するノードを推定故
障候補点として選択する; (3)同時に2箇所の故障推定箇所を必須とするノード
を推定故障候補点として選択する;手順を備え、前記選
択された各推定故障候補点毎に到達するLSIの故障出
力端子数を頻度として計数する手順と、前記計数した頻
度数の大きい順に故障候補点の出現順位を並べ替え、重
み付けを行う手順とを備えたことを特徴とする。
【0019】また、本発明による順序回路の故障箇所推
定における候補抽出並びにその重み付け装置は、推定の
対象となるLSIのネットリストを記憶し、また部分回
路に分割されたネットリストも併せて登録を可能とし、
検索、削除要求に対して処理を行い、ネットリストの一
元管理を行うネットリスト管理部と、入出力端子および
フリップフロップの期待値を管理する入出力端子/フリ
ップフロップ期待値管理部と、推定値、実測値を記憶し
ている推定値/実測値管理部と、各故障箇所推定機能か
ら得られた故障候補点、推定故障状態値ならびに故障モ
ード等推定結果を記憶する故障候補管理部と、故障出力
端子もしくは故障推定出力端子から組合せ回路をダイナ
ミックに抽出する組合せ回路抽出部と組合せ回路内部の
状態値を推定する組合せ回路状態推定部と、前記組合せ
回路内部の状態推定結果から推定故障伝搬経路を抽出す
る故障伝搬経路抽出部と、この得られた組合せ回路入力
端子の故障伝搬端子および状態値を用いて故障伝搬経路
選択する経路選択部と、この得られた故障伝搬経路の再
構成を行って故障箇所から故障出力端子までの関連付け
を行う故障伝搬経路再構成部とこの得られた故障候補毎
の推定状態を全ベクタに対して調査して状態値が一定で
あるか変化しているかを判定する推定状態値判定部と、
前記状態値判定で得られた結果をもとに故障箇所数を加
味し故障モード分類を行う故障モード分類部と、個々の
故障候補点に対する故障出力端子数もしくは故障伝搬経
路数頻度を計数して各故障モード毎に重み付けを行う頻
度重み付け部と、前記各故障推定機能の処理順位の制御
や各故障推定機能間の待ち合わせ制御等の全体の推定シ
ーケンスを制御するシーケンス制御部とを含むことを特
徴とする。
【0020】本発明の作用を述べる。上記故障推定手順
は検出された各フェイルベクタに対して分割した組合せ
回路毎に内部を想定して故障推定箇所並びに故障伝搬値
推定を行い、その故障伝搬推定値を更に前段の組合せ回
路の出力と見なし入力部の故障伝搬推定を行う。この様
に順次LSIの出力側から組合せ回路を抽出し、その組
合せ回路毎に独立に推定を行い、全てのフェイルに対し
て組合せ回路の入力境界での故障伝搬値を推定していく
ため、故障状態が複数の組合せ回路を伝搬し、伝搬故障
箇所の存在する組合せ回路にフィードバックされても推
定誤りを起こすことなく、状態推定を行うことができ
る。
【0021】また組合せ回路入力端子状態推定後、効率
的に故障伝搬経路を選択できるため、従来の様に全ての
故障伝搬推定状態毎に推定を繰り返すことがなくなり、
故障推定の演算量が大幅に減少でき、時間も大幅に短縮
できるという効果がある。それと同時に大規模回路に対
しても実時間の処理が可能となる。また、ショート故障
等の多重故障やタイミング故障に対してもその故障の種
類毎に想定を行い、推定するため推定誤りを起こしにく
い。
【0022】上記手順をフリップフロップのクロックラ
イン,スキャンパスライン,メモリブロックの推定手法
を加えることにより、実際の大規模なLSIに対する故
障推定が可能となり、かつ効率良く行うことができる。
【0023】単一故障,open故障、short 故障どの場合
でも各組合せ回路内の故障伝搬推定素子から出力端子ま
での故障伝搬経路としての接続関係を再構成する手順を
持っているため、効率的に故障候補点を選択することが
できる。なぜなら、LSIの故障出力端子から組合せ回
路毎に故障伝搬経路を順次推定し入力方向へと溯ってい
るため、実際の故障は必ず推定された伝搬経路上にある
からである。
【0024】逆に故障伝搬経路として抽出されない素子
には故障が存在しえないからである。これは単一故障、
open故障に限らず、short 故障も同様であり、実際にsh
ort故障している部分からLSI故障出力端子までの経
路は、同時に複数の経路を故障伝搬していることを想定
しているため、推定された故障伝搬経路の中には真の故
障伝搬経路が含まれるからである。
【0025】ここでの推定伝搬経路とは、組合せ回路出
力端子から組合せ回路入力端子に到達しているものと到
達せずに組合せ回路内で止まった伝搬経路の2種類があ
り、その両方を指す。この伝搬経路上のノードを故障候
補とする方法の故障候補数は、LSI自体の論理深度す
なわちLSI出力端子から入力端子までの伝搬素子数に
依存し、故障候補数が直接LSI全体の規模に依存する
わけではないため、大規模化に対しても演算が爆発的に
増えることを抑制できる長所がある。
【0026】また、故障の単一故障、open故障、short
故障を問わず各推定故障候補点とLSIの故障出力端子
との間に存在する経路数もしくは到達するLSIの故障
出力端子数を頻度として計数し、その頻度により重み付
けを行う手順を持っているため、故障候補点の重み付け
精度が従来に比較し向上する。なぜなら、経路数もしく
は到達するLSIの故障出力端子を計数するため、LS
I出力端子からの論理深度が深くても、より多くの故障
伝搬経路もしくは故障出力端子を満たすノードが頻度の
大きいノードとして抽出され、LSI出力端子に近い伝
搬経路上のノードよりも高くなる可能性が大きいからで
ある。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施例
を示すフローチャートである。本発明の順序回路の故障
診断手法は、予め用意したLSI内の全フリップフロッ
プの全ベクタに対する全期待値情報と実際のテスタでの
パス/フェイル出力情報,全回路の接続情報を用い、か
つフリップフロップと組合せ回路とに分割して故障推定
することを基本としている。
【0028】ここで、LSI全体の回路構成を考える
と、フリップフロップやメモリ等の一時的にデータを蓄
えるラッチ機能を有する回路を含む順序回路であるが、
フリップフロップやメモリ等のデータを記憶する素子を
含まない回路部分を組合せ回路と、通常定義している。
順序回路はフリップフロップ等を含むものであり、与え
る入力状態は同じでも、クロックの与え方で出力状態は
異なる。組合せ回路はフリップフロップ等を含まないの
で、与える入力状態が決まれば一意に出力状態が決まる
ものである。
【0029】先ず組合せ回路抽出の手順1では、LSI
の故障出力もしくは既に故障であると推定された出力端
子から入力方向へと回路トレース(もしくは回路抽出)
を行い、LSIの入力端子もしくはフリップフロップの
出力端子に到達したら、回路トレース(もしくは回路抽
出)を終了する。次のその時得られたLSIの入力端子
もしくはフリップフロップの出力端子を用いて出力方向
へ回路トレース(もしくは回路抽出)を行い、LSIの
出力端子もしくはフリップフロップの入力端子を得る。
更にこの得られた出力端子もしくはフリップフロップの
入力端子から入力方向にLSIの入力端子もしくはフリ
ップフロップの出力端子に到達するまで回路抽出を行
い、組合せ回路を得る。
【0030】ここで回路トレースとは回路を抽出せず
に、接続関係を追跡することのみを表しており、回路抽
出とは回路トレースを行いながら追跡された部分を抜き
出して、部分回路とすることを表している。従って上記
の回路トレース及び回路抽出はLSIの入出力端子もし
くはフリップフロップの入出力端子に到達するまで、ト
レース(もしくは抽出)を行う。
【0031】これにより得られた組合せ回路の状態推定
は組合せ回路入力端子状態推定#1〜#3(手順2〜
4)があり、夫々求める条件が異なる。組合せ回路入力
端子状態推定#1(手順2)は図2(a)に示す様に組
合せ回路100内に故障が存在せず、故障信号が前段の
組合せ回路から伝搬していると仮定した時の入力端子推
定手順である。尚、101は入力ラッチ、102は出力
ラッチである。
【0032】組合せ回路入力端子状態推定#2,#3
(手順3,4)は、組合せ回路内に故障が存在すると仮
定した場合で、更にその故障推定数により2つに別れ
る。1つは組合せ回路入力端子状態推定#2であり、図
2(b)に示す様に組合せ回路内に故障が1箇所存在す
ると仮定した場合の推定故障箇所並びに組合せ回路入力
状態推定値を求める手順である。もう1つは組合せ回路
入力端子状態推定#3(手順4)であり、図2(c)に
示す様に組合せ回路内に故障が2箇所存在すると仮定し
た時の推定故障箇所並びに組合せ回路入力端子状態推定
値を求める手順である。
【0033】手順2,手順3,手順4は探索木やBDD
(Binary Dicision Diagram) ,Transitive Closure Alg
orithm等の組合せ回路出力状態を満たす入力状態値を求
める手順である。探索木を例にとれば、仮定と含意操作
を繰り返すことにより出力状態値から入力の状態値を求
める。すなわち、故障出力端子から開始しゲートの入出
力端子毎にその故障状態値を満たす様な状態を仮定し、
その仮定に基づいて関連するゲートやパスの状態値を決
定するという操作を繰り返し、全体として矛盾が起こら
ない様に状態値を順次入力方向へと決定していき、組合
せ回路入力状態を求める。
【0034】手順2,3,4夫々で求める条件の違いは
図2(a)〜(c)に示している。手順2では、仮定と
含意操作を繰り返す段階で全ての経路が矛盾なく仮定が
おけて組合せ回路入力端子に到達できる場合のみを抽出
し組合せ回路内故障伝搬経路を求め、1つの経路でも矛
盾を生じて仮定がおけず入力端子まで到達できない状態
値は破棄する。
【0035】手順3では、仮定をおく段階で矛盾を生じ
て仮定がおけず入力端子まで到達できない経路が1つの
みの場合を抽出し、その組合せ回路内故障伝搬経路と仮
定がおけなくなった経路(図2(b)の×から他の経路
に合流するまで)を求める。他の場合は破棄する。手順
4では、仮定をおく段階で矛盾が生じて仮定がおけず入
力端子まで到達できない経路が2つのみの場合を抽出
し、その組合せ回路内故障伝搬経路と仮定がおけなくな
った2つの経路(図2(c)の×から他の経路に合流す
るまで)を求める。他の場合は破棄する。
【0036】上記手順2,3,4夫々は、結果として経
路が1つも求まらなかった場合、手順7の全故障候補点
抽出判定に移行する。従ってより分かりやすく書くと図
3に示すようなフローになる。この場合手順2〜4で求
まった全ての経路に対して手順6の新規故障候補点登録
を行い、経路が求まらなかった場合は新規故障候補点登
録もできず、そのまま後述する手順7の全故障候補点抽
出判定に移行することになる。
【0037】経路が求まれば組合せ回路の入力側から故
障が伝搬してきているため、全候補点抽出は完了してい
ないと判断でき、後述する手順8の組合せ回路入力推定
ベクタ簡略化の手順を行い、フリップフロップを介して
接続されている更に前段の組合せ回路抽出を行う(st
art)。また、経路が求まらなかった場合その経路の
追跡は終わるが、まだLSIの故障出力全てに対して推
定が完了していなければ、完了していないLSI故障出
力端子から新たに組合せ回路抽出を行う。
【0038】組合せ回路入力端子状態推定#1〜#3の
各手順2〜4において特殊な例としては、組合せ回路入
力端子状態推定値が得られず、1箇所ないしは2箇所の
故障推定箇所のみ得られる場合がある。この場合は組合
せ回路出力端子状態を満たす入力状態があり得ず、前段
の組合せ回路から故障が伝搬してきていないことを表し
ている。
【0039】組合せ回路入力端子状態推定#1で得られ
た入力推定ベクタを用いて簡略化の手順5でブール代数
の簡略化を行い、推定ベクタ数を削減する。この簡略化
の手順は図4に示す様に、先ず組合せ回路出力を満たす
入力状態推定値を調べることにより、その端子の状態値
が0でも1でもどちらでもいい値、すなわち組合せ回路
出力での故障に直接関与しない端子及び状態値を抽出し
ている。
【0040】図4中破線で囲まれた各ベクタは、破線で
囲まれた端子を除き状態値は一致している。この様に値
の異なる端子を抽出し、1端子であれば0/1,2端子
であれば、00/01/10/11の4つの全ての状態
値を含んでいる場合にはそれらの端子状態値を“X”に
置き換える。図3では破線で囲まれた部分が簡略化で
“X”になる部分であり、各々4つの入力推定ベクタが
1つの“X”を含んだベクタにまとめられていることを
表している。
【0041】更に詳述すると、図4中の右の4つのベク
タ(0100101001,0100100001,0100101101,0100100101)
は、破線で囲まれた端子を除き状態値は一致している。
この様に値の異なる端子を抽出し、1端子であれば0/
1,2端子であれば、00/01/10/11の4つの
全ての状態値を含んでいる場合にはそれらの端子状態値
を“X”に置き換える。従って、この4つのベクタの場
合簡略化を行うと、(010010XX01)となる。
【0042】同様に左の4つのベクタ(0100100001,0100
100000,0100100010,0100100011) の場合も簡略化により
01001000XXとなる。図4では破線で囲まれた部分が簡略
化で“X”になる部分であり、各々4つの入力推定ベク
タが1つの“X”を含んだベクタにまとめられているこ
とを表している。
【0043】簡略化の手順は図4に示す様に、先ず組合
せ回路出力を満たす入力状態推定値を調べることによ
り、その端子の状態値が0でも1でもどちらでもいい
値、すなわち組合せ回路出力での故障に直接関与しない
端子及び状態値を抽出している。“X”に置き換えたと
ころがその部分であり、他の共通なところは状態が0も
しくは1に決定されていることを示している。この簡略
化操作で入力推定ベクタ数は大幅に削減できる。また、
組合せ回路入力端子推定#2,#3で得られた故障推定
箇所を新規抽出故障候補点登録の手順6で登録する。手
順7では前記故障候補点抽出が全てのベクタに対して行
われたかどうかを判定し、かつ前記特殊な例としてあげ
た様にそれ以上前段からの推定故障伝搬入力端子が得ら
れず、かつ全てのテストベクタに対して手順1〜6,8
の推定が完了していれば手順9の故障候補点場所一致判
定に移行する。
【0044】もし、前段からの推定故障伝搬入力端子が
得られないが、全てのテストベクタに対しての推定が完
了していなければ、推定の行われていないテストベクタ
に対して手順1からの操作を繰り返す。
【0045】前段からの推定故障伝搬端子が得られた場
合には、手順8の組合せ回路入力推定入力ベクタ簡略化
の手順で当該推定入力ベクタを削減し、前段からの故障
伝搬端子を抽出して、更に手順1の組合せ回路抽出手順
で前段の組合せ回路へと溯る。手順7で故障候補点抽出
が完了した場合には、手順9の故障候補点場所一致判定
で手順6で得られた全ての推定故障候補の場所的な一致
判定を行う。この一致判定は、手順6で登録された故障
候補点リストの中に何回か出現しているかどうかを場所
毎(ゲート毎またはパス毎)に比較検出する操作を行
う。
【0046】手順10の重み付けと抽出により、故障候
補点毎にその出現頻度を求めその重み付けを行い、その
重みの大きい順に抽出を行うことにより故障推定リスト
を作成する。この手順10では、手順9で比較検出され
た同一箇所の出現頻度をとり、出現頻度の大きいものか
ら順にソートする。すなわち、各組合せ回路毎の推定に
おいて抽出された推定故障伝搬経路並びに推定故障箇所
の中で、真の故障もしくは伝搬経路はその出現頻度が多
くなることを用いている。なぜなら、単一の縮退故障,
オープン故障,short 故障を想定した場合、どの故障出
力の推定結果の中にも真の故障はその中の1結果として
必ず含まれるだろうからである。
【0047】組合せ回路入力端子状態推定ベクタ#1〜
#3の各手順2〜4で、組合せ回路入力端子状態推定を
行い、最終的に故障推定箇所抽出を行う手順の代わり
に、各組合せ回路内での故障推定箇所並びに故障伝搬経
路を推定する手段として、図5〜図7の各フローに従っ
て行うことも可能である。
【0048】図5は組合せ回路内に故障が存在しないと
仮定した場合の故障伝搬経路並びに組合せ回路入力端子
状態推定を行う手順を示したフローである。組合せ回路
全出力状態を用い(手順11)、ノード状態推定手順1
2によりゲート毎に状態推定を行う。手順11では、組
合せ回路の全出力端子に対して状態値を設定する。故障
出力もしくは故障が伝搬していると推定された端子に対
してはその故障状態値を設定し、正常端子もしくは正常
な状態が伝搬してきていると推定された端子には期待値
を設定する。また、故障状態が伝搬してきているか正常
な値が伝搬してきているか不明な端子(すなわちLSI
出力端子への故障伝搬に直接寄与していない“0”,
“1”どちらでもいい端子)に対しては不定の“X”を
設定する。この操作が初期設定11である。
【0049】そして、手順13にて期待値との状態比較
を行い、期待値との差があるかどうかを判定し、期待値
と差がある場合には、手順14で推定伝搬経路としての
そのノードを登録する。推定状態が期待値と一致してい
る場合には、他のノードを期待値と比較し期待値と異な
っているノードを検索する。
【0050】更に期待値と異なっているノードを溯り、
組合せ回路入力端子からの伝搬経路並びに組合せ回路故
障伝搬端子を抽出する。図6はこの伝搬経路を推定する
操作を各ノード毎に期待値との比較で求めるのではな
く、先に組合せ回路入力端子状態値の推定(手順17)
を行う。当該得られた組合せ回路入力端子の状態推定値
を用いて論理シミュレーション(手順18)を行い、各
ノード状態値を求める。更に手順19で、ノード毎に期
待値との差を求め、期待値と異なっている場合は手順2
0にて推定伝搬経路として登録する。
【0051】図7,8は組合せ回路内部に故障が存在す
ることを想定した場合の故障箇所並びに故障伝搬経路の
推定手順である。図7は、図5と同様に、組合せ回路内
の状態推定時に同時に故障箇所推定並びに故障伝搬経路
推定を行う手法である。図8は、図6と同様に、組合せ
回路入力状態推定を行った後、論理シミュレーションに
より求める手法である。
【0052】図7において、先ず手順21で組合せ回路
の出力端子で状態が推定されている端子並びに確定され
ている端子を初期設定し、この手順21で設定された状
態値をもとに、手順22で図1の手順2〜4と同様に各
ノード状態値の推定を行う。尚、図7の手順21も上記
手順11,手順16と同様に組合せ回路の出力端子で状
態が推定されている端子並びに確定されている端子にそ
の状態値を初期設定する。すなわち正常状態/故障状態
のいかんに関わらず、状態が定まっているところにその
状態値を設定し、状態値が不定な端子は不定として扱
う。
【0053】手順23では、このノード状態推定手順2
2で推定値が得られたかを判定し、得られた場合には手
順25を、推定値が得られない場合には手順24を実行
する。推定値が得られない場合はそれ以上前のノードに
溯ることができないことを意味しており、入力状態の推
定をしようとしているゲートの入力端子が既に他のネッ
トからの推定で決定されており、出力を満たす状態が得
られない場合等がある。この様な時は故障伝搬経路の推
定は組合せ回路入力端子に到達できず、組合せ回路内部
の故障となる。この様子を示したのが図9(a)であ
る。
【0054】出力の故障端子からノード状態の推定を行
い、組合せ回路入力端子まで推定ができるものは推定故
障伝搬経路であり、入力端子に達し得ず、組合せ回路内
で推定が止まる場合が推定故障箇所となる。推定故障箇
所としては図9(a)中推定故障伝搬経路から分岐し、
推定が不可能となり止まった点までの経路を指す。手順
23でノード状態が推定できた場合は、手順25で期待
値との状態比較を行い、期待値と異なっていた場合は手
順26で一時的に故障で伝搬経路として経路蓄積をして
おく。これはこの時点では推定された経路が前段の組合
せ回路からの故障伝搬経路か組合せ回路内の故障箇所な
のかを判定できず、次のノード推定を行った時に推定状
態値があるかどうかでどちらか決定できるため、一時的
に貯えておく必要があるからである。
【0055】また、手順23でノード状態が推定できな
い場合は組合せ回路内に故障箇所が存在する場合であ
り、手順24で組合せ回路内に既に推定された故障箇所
の数と手順23で新規に得られた推定故障箇所とを調べ
て故障想定数が1もしくは2であることを確認する。も
しここで、組合せ回路内の推定故障箇所数が2を超えて
いた場合には、前記の得られた推定が現実に合わないた
め手順26で蓄積した経路を削除し、同条件下で既に得
られている組合せ回路入力端子状態推定値も同理由で削
除する。手順24で故障想定数が2以下の場合には推定
が現実にあり得るため、手順26で蓄積された経路を推
定故障箇所として登録する(手順27)。組合せ回路内
各ノード状態推定が行われ、出力端子の故障状態が組合
せ回路入力端子に達するか、またその時の組合せ回路内
の故障想定数として2以下かどうかを判定し、条件を満
足していれば推定が正しいとして、手順26で蓄積した
経路を手順30で推定故障伝搬経路として登録を行う。
【0056】図8は論理シミュレーションを用いる手法
であり、図9(b)に示す様に故障となる出力端子の状
態を満たす入力状態値を求め、論理シミュレーションに
より故障伝搬経路を求めておき、故障とならない出力端
子に故障出力が伝搬する経路を削除することにより推定
故障箇所並びに推定故障伝搬経路を抽出するものであ
る。図9(b)中、斜線の部分が削除された経路であ
る。実際の処理としては、先ず手順31で、組合せ回路
の出力端子で状態が推定されている端子並びに確定され
ている端子のうち故障であると推定されている端子並び
にその状態値のみを初期設定する。
【0057】更に手順32で、この初期設定された状態
値を基に組合せ回路入力端子の状態値推定を行い、手順
33で、手順32にて得られた組合せ回路入力端子の状
態値を用い組合せ回路の論理シミュレーションを行う。
手順34では、この得られた組合せ回路内ノード状態値
と期待値とを比較し、手順35で、組合せ回路入力端子
から出力端子へ伝搬する故障伝搬経路を全て抽出する。
【0058】手順36では、得られた推定故障伝搬経路
のうち手順31で設定した故障出力端子以外に故障が伝
搬している不正出力端子を抽出する。手順37で、組合
せ回路入力端子から不正出力端子への伝搬経路だけでな
く、故障出力端子への伝搬経路と不正出力端子への伝搬
経路の交差するノードから入力方向への全ての伝搬経路
を抽出し、手順38で、この経路を削除する。これは交
差ノードを含めてそのノードに故障状態が現れると出力
の正常と推定されるノードも必ず故障が現れる、すなわ
ちそのノードから出力端子への活性化経路が存在してい
るためで、初期設定した出力端子を満足できなくなるか
らである。
【0059】手順39で、手順38にて得られた伝搬経
路を組合せ回路入力端子まで達している経路を推定故障
伝搬経路とし、また入力端子まで達し得ない経路を推定
故障箇所として登録を行う。この図5,7もしくは図
6,8の各処理により求められた故障推定箇所並びに故
障伝搬経路を用いて順序回路全体の故障推定を行う。
【0060】第2の実施例としては図10に示す故障推
定手法のフローチャートについて説明する。手順40〜
43は図1の手順1〜4と同様であり、故障出力端子か
ら組合せ回路抽出後、組合せ回路内に故障が存在する場
合と存在しない場合とで故障推定を行う手順である。組
合せ回路入力端子状態推定#1〜#3(手順41〜4
3)は図5〜図8で示した手法を用いて組合せ回路内故
障伝搬経路並びに故障箇所の推定を行うものとする。
【0061】手順44では、組合せ回路入力推定ベクタ
の簡略化を行い、更に手順45で、経路選択を行う。こ
の経路選択手順45は組合せ回路入力端子状態推定毎に
得られた状態値を大幅に削減することが可能な手段であ
る。
【0062】この手順45は手順44の簡略化の後、更
に推定追跡経路を削減するために行う。簡略化手順では
ブール代数の簡略化を行っているため、簡略化できない
推定ベクタはそのまま残ってしまい、結果として追跡す
る推定ベクタが多くなってしまう可能性がある。しかし
ながら、故障を単一の縮退故障,オープン故障,short
故障と想定した場合、どの故障伝搬経路を追跡しても真
の故障に到達するはずであるから、故障伝搬端子(及び
状態)の共通しているベクタをまとめて経路選択するこ
とにより、より追跡する推定ベクタ数を削減することが
可能となる(推定ベクタ毎に夫々追跡する必要があるた
め)。
【0063】また、本手順45は故障伝搬経路は真の故
障箇所に必ずつながっており、どの故障伝搬経路を追跡
しても真の故障箇所に辿り着くことを用いており、その
伝搬経路を溯る上での選択手法は、図11〜図14に示
す様に4つの方法がある。図11に示す経路推定手法で
は、組合せ回路入力端子での推定結果である入力状態推
定値から各ベクタ毎にfailの端子を抽出し、fai
lが含まれる端子毎に簡略化で得られた推定入力ベクタ
を分類し、分類された推定ベクタ毎に0/1/Y/Q/
Dの状態で表している。
【0064】“0”は期待値“0”、推定値“0”でか
つ分類された推定ベクタ全てで同一の値“0”である状
態を示し、同様に“1”は期待値“1”、推定値“1”
でかつ分類された推定ベクタ全てで同一の値“1”であ
る状態を示している。また“Y”は期待値“0”、推定
値“1”でかつ分類された推定ベクタ全てで同一の値
“1”であることを示し、“Q”は期待値“1”、推定
値“0”でかつ分類された推定ベクタ全てで同一の値
“0”であることを示している。“D”は期待値
“0“、“1”どちらもいいが、推定値も推定ベクタで
共通しておらず、ベクタにより“0”、“1”双方が存
在する状態を示している。
【0065】図11中Fail1〜6は破線で囲まれた夫々
のfail端子毎に推定入力ベクタを分類し、その分類され
たベクタから前記手順で推定値をまとめたものである。
この図11の経路選択手法では、故障伝搬経路全てを網
羅するために故障の現れた端子全てについて経路の選
択、まとめる操作を行ったもので、同一ベクタがいくつ
かの経路選択後のベクタに含まれることになる。本経路
選択手法により、簡略化で得られた推定ベクタが最大で
も組合せ回路入力端子数のベクタ数に削減できる。
【0066】図12は図11と同様に、組合せ回路入力
端子での推定結果である入力状態推定値から各ベクタ毎
にfailの端子を抽出し、failが含まれる端子毎に簡略化
で得られた推定入力ベクタを分類し、0/1/Y/Q/
Dの状態で推定ベクタをまとめ、経路選択する手法であ
る。この場合、全てのfail端子で分類するのではなく、
全ての簡略された推定ベクタを順次分類する上で全ての
ベクタを網羅するまで、分類を繰り返すものである。
【0067】図12では、先ずFail1の端子で分類を行
い、次にFail2の端子で分類している様子を示してい
る。Fail2の分類を行った時点で入力推定ベクタは全て
網羅され、選択された経路を追跡することにより故障箇
所に到達することが可能なため、これ以上の分類は行わ
ない。この時Fail1で分類されたベクタはFail3,Fail
4,Fail5,Fail6を含み、またFail2はFail3,Fail
6のベクタを含むことになる。まとめるFail端子の順は
特に規定せず、任意の順番とする。この手法では推定ベ
クタ数が必ず組合せ回路入力端子数以下になるため、推
定入力ベクタも大幅に削減できる。
【0068】図13の経路選択手法も図14と同様であ
り、入力状態推定ベクタ毎にfailの端子を抽出し、fail
が含まれる端子毎に簡略化で得られた推定入力ベクタを
分類し、0/1/Y/Q/Dの状態で推定ベクタをまと
めて経路選択するが、図12ではFail端子をまとめ
る順番は任意であった。この経路選択手法では、各Fail
端子毎に全ての推定入力ベクタを通じて、Failの出現頻
度を求め、出現頻度の多いFail端子から順にベクタを分
類しまとめ、全ての推定入力ベクタが網羅されるまで分
類を行うものである。
【0069】図13では、Fail1〜6各々のFail端子の
出現頻度は8,3,3,2,2,5となっており、分類
する順番はFail1,Fail6,Fail2もしくはFail3,Fa
il4もしくはFail5となる。この図の例では、先ずFail
1の端子による分類を行い、次にFail6の端子で分類を
行った段階で全ての入力推定ベクタを網羅するため、こ
れ以上の分類は行っていない。この時Fail1で分類され
たベクタはFail2,Fail3,Fail4,Fail5を含み、ま
たFail6はFail2,Fail3,Fail5のベクタを含むこと
になる。この経路選択手法では、各Fail端子毎に出力頻
度を計算し出力頻度の多いFail端子から順に分類するた
めに、簡略化で得られた推定ベクタの状態値がまとまり
やすく、分類後の推定ベクタ数がより削減できる可能性
が大きい。
【0070】この各Fail毎の出現頻度は始めに求めた出
現頻度を各分類毎に用いる場合と、各分類毎にまだ分類
されていないFail端子の出現頻度を再度求め直して用い
る場合とが挙げられる。前者は手順として簡単であり、
後者はより少ないベクタ数でまとめやすくなるというメ
リットがある。
【0071】図14は図11〜13の経路選択手法の様
にFail端子選択数を1に固定するのではなく、出現頻度
を計算した後、頻度の多いFail端子から順に複数端子ず
つ抽出しまとめていく手順である。図14では、2端子
ずつ抽出し全ての推定入力ベクタを網羅するまでまとめ
ている場合を示している。
【0072】この手法では複数端子で共通な推定入力ベ
クタをまとめているため、図にも示す様に、Fail1&
6,Fail1&4,Fail1&5,Fail2&6,Fail1&3
の5ベクタになり、結果的には推定ベクタ数は図12,
13の各手法より多くなるが、各Fail端子毎にまとめら
れた推定ベクタは故障を含む端子“D”が少なく、値が
確定する端子がより多くなる。
【0073】この図14の経路選択手法の他の手法とし
ては、出現頻度から予め決めた閾値を基にFail端子を抽
出し分類する手法,予め決めた閾値以上の出現頻度を持
つ複数のFail端子を抽出し分類し、この分類により閾値
以下になった場合には決められた端子数でFail端子を抽
出し分類することにより、組合せ回路入力端子の状態推
定ベクタをまとめて経路選択する手法等がある。
【0074】上記した図11〜図14の経路選択手法に
おいて、0/1/Y/Q/Dの状態値を用いて説明を行
ったが、請求項の中で述べた様に、故障を含む端子状態
を更に詳しく分類した状態値(例えばM/N)を用いて
表すことにより同等の機能を実現できる。
【0075】この場合は“M”を期待値“0”、推定値
は推定ベクタで共通しておらず、ベクタにより“0”、
“1”双方が存在する状態とし、“N”は期待値
“1”、推定値は推定ベクタで共通しておらず、ベクタ
により“0”、“1”双方が存在する状態を示すものと
する。状態値“D”を用いる場合と比較し、M/Nを用
いる場合は期待値の0/1が判定できるメリットがあ
る。但し、期待値を調べることによりDでもfail状態は
判定できるため、同様の効果がある。
【0076】また簡略化によりdon't care“X”が含ま
れる結果を用いて経路選択する場合も同様であるが、組
合せ回路入力端子状態値が“0”でも“1”でもいい
“X”状態と、他の0/1/Y/Q/D状態とが、同一
端子で存在する場合は、“D”に置き換える。これは
“X”が0/1どちらでもいい状態を表しているのに対
し、他の状態は0/1どちらかの状態を示しているの
で、結果としては“D”にする必要があるためである。
【0077】図11〜図14の経路選択手法を含む組合
せ回路入力端子状態推定#1〜#3で得られた組合せ回
路毎の推定故障箇所を手順46で調べ(図10参照)、
当該組合せ回路出力端子の推定状態を得たそれまでの条
件下での故障推定箇所数と新規得られた推定故障箇所と
の和が2を超えているかどうかを判定し、2を超えてい
る場合には手順47で当該組合せ回路の推定で得られた
新規故障候補点並びに同条件での推定故障伝搬経路を削
減する。
【0078】この操作は図15で示す様に、故障が1箇
所存在すると仮定した場合、その故障の種別は0/1縮
退,open,short が挙げられる。当該組合せ回路の直前
までの推定結果は、(1)伝搬経路のみが推定されてい
る場合、(2)伝搬経路+推定故障箇所1箇所が得られ
ている場合、(3)伝搬経路+推定故障箇所2箇所が得
られている場合の3種類ある。
【0079】更にその推定結果を基に当該組合せ回路の
推定を行った場合も、同様に、前記(1)〜(3)の伝
搬経路,推定故障箇所が得られる。しかしながら単一の
故障を想定した場合、物理的位置が0/1縮退故障,op
en故障の場合は1箇所、short 故障の場合は2箇所でし
かあり得ないため、推定故障箇所が2以下でなければな
らない。従って、直前までの推定結果が伝搬経路のみの
場合には当該組合せ回路の推定において(1)伝搬経路
のみ、(2)伝搬経路+推定故障箇所1箇所、(3)伝
搬経路+推定故障箇所2箇所のどれであっても問題な
く、夫々によって故障の種類が分類できる。
【0080】故障推定箇所が1箇所2箇所共にshort の
場合があるが、これはshort により2箇所のノードのう
ち1箇所が同一時刻で誤りを起こし、結果としてその時
刻としては1箇所しか推定故障箇所が得られない場合で
ある。故障推定箇所が2箇所あるshort の場合は、shor
t により両方のノードが同一時刻で誤りを起こし、故障
箇所が2箇所見える場合がある。実際に競合した場合に
はどちらかのノードの状態値が強いため、単一箇所の故
障が多いが、ここではその特殊なshort 例も考慮してお
り、図15の図表中では“*”で表している。
【0081】直前までの推定結果が伝搬経路+推定故障
箇所1箇所,伝搬経路+推定故障箇所2箇所のどちらの
場合も、判定基準は、前期直前の推定結果が伝搬経路の
みの場合と同様であるが、故障推定箇所が3箇所になっ
た時は、場所の一致判定を行う。推定故障箇所として得
られた箇所が3箇所以上であっても、物理的な推定故障
箇所が2箇所以下である場合には故障候補点として残
す。図15中()内に記述されている部分がその場合で
ある。その場合には手順48で新規抽出故障候補点とし
て登録する。この時既に推定故障箇所が2箇所以上得ら
れている場合は、図17に示す様に各々の組合せ回路で
求めた推定故障箇所のうち物理的位置が一致している箇
所のみを故障候補点として扱い、登録を行う。図17は
2箇所のうちの1つを示しており、かつ図中太線は各々
の組合せ回路での推定故障箇所であり、重ね合わせた時
に一致する太線部分が登録する推定故障箇所となる。
【0082】次に、組合せ回路入力端子状態推定#1〜
#3で得られた組合せ回路入力端子の推定ベクタを用い
て手順49で簡略化を行い、更に簡略化した結果を基に
手順50で経路選択を行う。手順51は実施例1(図
1)の手順7と同様、まだ推定を行っていない経路選択
結果があるかどうかを調べることにより、故障推定が完
了したか否かを判定する手順で、完了していない場合は
更に前段の組合せ回路抽出推定を繰り返す。この前段の
組合せ回路に溯る時、故障が伝搬していると推定される
フリップフロップのクロック線の期待値からクロックが
フリップフロップに印加され状態が更新されたか否かを
調べる。もしクロック線が活性化されていれば1つ前の
時間に溯り、活性化されていないならば活性化された時
間に溯り、前段の回路抽出,推定を繰り返す。
【0083】手順52は図18に模式的に示す様に、図
10の新規故障候補点登録手順48で得られた全ての時
間で得られた全ての推定故障候補点を用いて、各候補点
毎に出現頻度を計算する手順である。図18中棒の高さ
が出現頻度を表し、高さが高いほど故障の可能性が高い
ことを表す。
【0084】この手順52は前述の様に新規故障候補点
登録手順48で得られた推定候補点のみを用いる手順
と、新規故障候補点登録手順48で得られた推定候補点
だけでなく、各組合せ回路の推定で得られた故障伝搬経
路を用いる手順とがある。後者の場合は組合せ回路での
推定で故障伝搬経路として得られた経路上に故障が存在
する場合の頻度計算で有利となる。
【0085】手順53はこの得られた故障候補点毎の出
現頻度を用いて頻度の多い順に優先順位付けを行い、か
つ図16に示す様な推定故障箇所の物理的位置並びに推
定故障状態値の判定により、故障の種別を求める。図1
6の判定基準は、(1)物理的位置及び推定故障状態値
が常に固定している場合は0/1縮退故障が起こってい
る可能性が高い、(2)推定故障箇所が1箇所でかつ物
理的位置が同一、更に推定状態がその時により異なる場
合はopen故障もしくはshort 故障である可能性が高い、
(3)推定故障箇所が2箇所でかつ物理的位置が同一、
更に推定状態がその時により異なる場合はshort 故障で
ある可能性が高い、である。
【0086】また、手順53において得られた故障推定
箇所並びに故障種別に対し、図20で示す様なタイミン
グ故障判定を行う手順を更に加えることにより、故障種
別にタイミング不良も扱える。図20のタイミング不良
判定フローでは、先ず手順54で推定故障箇所にフリッ
プフロップが含まれるか否かを調べる。これは抽出され
た故障候補が、図19の太線で示す様に、フリップフロ
ップの端子を含んで故障候補が存在するか否かで判定す
る。図19の様な場合、太線の経路上に故障が存在する
か、若しくはハッチング部分のフリップフロップでタイ
ミング不良が生じ、フリップフロップの出力が誤ってい
ることも想定できるからである。そこで、手順55によ
り、故障箇所と推定されるフリップフロップに到達する
組合せ回路内の全ての経路を抽出する。
【0087】手順56では、手順55で得られた全ての
経路に対して経路遅延量を計算し、手順57ではこの得
られた経路毎の遅延量を基にしてクリティカルパスを求
める。更にそのクリティカルパスと組合せ回路入力端子
の期待値とを比較し、クリティカルパス上の各ノード状
態が変化していることを確認し、タイミング不良か否か
を判定する手順により行う。手順54にて推定故障箇所
にフリップフロップが含まれない場合には、タイミング
不良検出は行わない。
【0088】更に図21で示した様に回路中のスキャン
用のフリップフロップを含む場合には、通常組合せ回路
抽出時に図中太線で示したスキャン経路も含んで抽出
し、経路追跡,故障推定を行う。この時はスキャン用の
フリップフロップの故障か否かの判定を行う手段とし
て、予め全回路中にスキャン用のフリップフロップが含
まれるか否かを判定しておき、更に抽出された組合せ回
路の推定においては、図中太線のスキャン経路を含まな
い組合せ回路を抽出し、経路の追跡、並びに故障推定を
行う。
【0089】このスキャン経路を含む場合の故障推定結
果とスキャン経路を含まない故障推定結果を比較し、ス
キャンフリップフロップを含むスキャン経路自体に故障
が存在するか否かを判定する。これにより、スキャン経
路故障を検出する。
【0090】組合せ回路抽出時にメモリセルの端子に到
達した場合には、図22に示す様に条件によりメモリセ
ルのデータライン,アドレスライン,制御ラインと経路
追跡,推定する手順を変える。先ず、メモリセルの端子
に到達した場合、メモリセルのアドレスライン,データ
ライン,制御ラインかを認識し、アドレスライン,デー
タラインの場合はアドレスライン,データラインの全て
を抽出する様に組合せ回路を抽出し、デーラライン若し
くはアドレスラインの推定を行う。
【0091】アドレスラインの場合は内部の格納データ
を用いデータラインの追跡を行い、データラインの場合
はデータラインの推定結果を基に、図23に示す様に、
手順59でメモリセル内部のデータ照合を行う。メモリ
セル内データ照合の結果他のアドレスに同一データが含
まれるか否かを手順60にて判定した後、含まれる場合
には同一データを保持するアドレスを読出した可能性が
大きいため、手順61でこのアドレスデータをもとにア
ドレスライン若しくは制御ラインを溯る。
【0092】また、メモリセル内に同一データが存在し
ない場合には、書込み時のデータが間違っていることが
考えられるため、手順62でデータ書込み時までベクタ
を溯り、かつ推定結果をもとにデータラインを溯る。以
上の手順で故障箇所の推定を行うことにより通常のLS
Iの故障診断が可能となる。尚、図10のフローチャー
トにおいても、図1のフローを図3に書換えた様に、図
24の様に書換えることができる。
【0093】次に、本発明の別の実施の形態について図
面を参照して詳細に説明する。図25はこの実施例の概
略フローチャートである。本実施例の手順は組合せ回路
抽出71、組合せ回路入力端子状態推定72、推定故障
伝搬経路登録73、回路溯り判定制御74、経路分岐、
結合認識75、故障モード分類76、故障候補頻度重み
総合判定77の各手順を持っている。
【0094】図25の手順71は組合せ回路抽出であ
り、手順72は手順71で得られた組合せ回路毎に出力
端子状態から入力端子状態を求める手順である。また、
手順73は組合せ回路の入力端子状態を求める際、推定
故障伝搬経路を登録し、手順71から73を推定状態が
得られなくなるまで溯るため、回路溯り完了判定手順7
4で組合せ回路毎の推定続行か否かを制御する。
【0095】全ベクタで組合せ回路毎の故障推定が完了
した場合、手順75では、手順73で得られた組合せ回
路毎の推定故障伝搬経路をもとに経路の分岐、結合認識
を行い、故障推定箇所から故障出力端子までの故障伝搬
経路を再構成する。この操作により故障伝搬経路上の故
障候補点に対して単一故障点か多重故障点、もしくは故
障候補ではなく故障伝搬経路であるのか分類が可能とな
る。
【0096】手順76では手順75で得られた結果を用
い、さらにその時点での推定状態値並びに全ベクタの状
態値を用いて故障モードの分類を行う。手順77では故
障候補を故障出力端子数や故障伝搬経路等の頻度を用
い、より故障状態を満たす故障候補箇所ならびに状態
値、故障モードを総合的に判定し順位付けし、故障候補
の確度として重み付けを行う。
【0097】特に、手順75から手順77に示す推定故
障伝搬経路から故障モードを分類し、かつ故障候補毎の
頻度およびその状態値を調べて、総合的に故障の確から
しさを求めることにより故障候補の重み付けを行うこと
を特徴としている。
【0098】図26,27は本実施例の詳細を示すフロ
ーチャートである。図26は組合せ回路毎の経路推定並
びに故障推定箇所の重み付けの全体を表したものであ
り、図27は組合せ回路毎に推定された経路重み付け方
法を示したものである。
【0099】本発明の順序回路の故障診断手法は、予め
用意したLSI内の全フリップフロップの全ベクタに対
する全期待値情報と実際のテスタでのパス/フェイル出
力情報、全回路の接続情報を用い、かつフリップフロッ
プと組合せ回路に分割して故障推定を行い組合せ回路毎
に故障伝搬推定経路および故障候補点を求めることを基
本としており、得られた故障伝搬推定経路間の接続関係
を求め、故障出力端子数もしくは故障伝搬端子との間に
存在する故障伝搬経路数から故障候補の重み付けを行う
ものである。
【0100】まず組合せ回路抽出40の手順では、LS
Iの故障出力もしくは既に故障であると推定された出力
端子から入力方向へとトレースを行い、得られた入力端
子もしくはフリップフロップ出力端子から出力方向へト
レースを行い、出力端子もしくはフリップフロップ入力
端子を得る。さらに、この得られた出力端子もしくはフ
リップフロップ入力端子から入力方向に回路抽出を行い
組合せ回路を得る。
【0101】当該得られた組合せ回路の状態推定は、組
合せ回路入力端子状態推定41〜43があり、それぞれ
求める条件が異なる。組合せ回路入力端子状態推定41
は図28(a)に示すように組合せ回路内に故障が存在
せず、故障信号が前段の組合せ回路から伝搬していると
仮定したときの入力端子推定手順である。
【0102】組合せ回路入力端子状態推定42,43
は、組合せ回路内に故障が存在すると仮定した場合で、
さらにその故障想定数により2つに別れる。1つは組合
せ回路入力端子状態推定42であり、図28(b)に示
すように組合せ回路内に故障が1箇所存在すると仮定し
た場合の推定故障箇所並びに組合せ回路入力状態推定値
を求める手順である。もう1つは組合せ回路入力端子状
態推定43であり、図28(c)に示すように組合せ回
路内に故障が2箇所存在すると仮定した時の推定故障箇
所並びに組合せ回路入力端子状態推定値を求める手順で
ある。
【0103】組合せ回路入力端子状態推定41〜43の
各手順において、特殊な例としては、組合せ回路入力端
子状態推定値が得られず、1箇所ないしは2箇所の故障
推定箇所のみ得られる場合である。この場合は組合せ回
路出力端子状態を満たす入力状態がありえず、前段の組
合せ回路から故障が伝搬してきていないことを表わして
いる。
【0104】組合せ回路入力端子推定41で得られた入
力推定ベクタを用い簡略化、経路選択44(45)の手
順でブール代数の簡略化や状態値が同じ端子のみをまと
める操作を行い、推定ベクタ数を削減する。簡略化とし
ては、まず組合せ回路出力を満たす入力状態推定値を調
べることにより、その端子の状態値が0でも1でもどち
らでもいい値、すなわち組合せ回路出力での故障に直接
関与しない端子および状態値を抽出し、故障状態か否か
に関係なく状態値が同じ端子をまとめている。
【0105】すなわち値の異なる端子を抽出し、1端子
であれば0/1、2端子であれば、00/01/10/
11の4つの全ての状態値を含んでいる場合にそれらの
端子状態値を“X”に置き換えるのが簡略化である。ま
た、経路選択手順も図29に示すように、各々得られた
組合せ回路推定入力ベクタの故障伝搬端子および状態値
が同一であるベクタをまとめることにより、推定ベクタ
数の削減を行う。手順72で組合せ回路入力部の状態推
定を行った後は、さらに前段の組合せ回路へ溯る必要か
ら、前記組合せ回路抽出71の手順に戻る。
【0106】組合せ回路入力端子状態推定42,43で
得られた新規の推定故障候補点故障候補点については、
判定手順46にてそれまでに同一条件の下で得られた故
障候補点と新規で得られた故障候補点の総数が2以下で
あるか否かを判定し、2よりも多い場合には新規故障候
補点、伝搬経路削除47の手順で削除する。2以下の場
合には新規抽出故障候補点登録48の手順で新規登録す
る。組合せ回路入力推定ベクタ簡略化、経路選択49
(50)では手順44(45)と同様に得られた推定ベ
クタ数の削減を行う。
【0107】手順51では故障候補点抽出が全てのベク
タに対して行われたかどうかを判定し、かつ前記特殊な
例としてあげたようにそれ以上前段からの推定故障伝搬
入力端子が得られないか否かを判定し、推定を完了をす
るか否かを決定する。推定が完了していない場合には、
組合せ回路入力推定ベクタから故障伝搬端子を抽出し、
さらに組合せ回路抽出40の手順に戻り前段の組合せ回
路へと溯る。手順51で全ての推定が完了し故障候補点
抽出し尽くされた場合には、故障候補点頻度計算52に
て各候補点毎の出現頻度を求め、重み付け63で場所的
な一致重み付けを行う。
【0108】さらに状態値判定&シミュレーション64
により故障モードの推定並びにその精度向上を図り、故
障推定リストを作成する。本操作はシミュレーションを
行うことにより故障箇所とその状態値が正常端子出力と
の整合を保証し、また個々の故障推定候補箇所の状態値
を調べることにより、0/1縮退、オープン、ブリッジ
故障等の故障モードを判定することを可能とする。
【0109】上記手順52,63の詳細手順は図27に
示す。手順78の組合せ回路毎の経路推定は手順40〜
51を意味しており、出力端子までの経路再構成手順7
9では手順48の新規抽出故障候補点、故障伝搬経路登
録で得られた経路を用い、図30に示すように、各組合
せ回路毎の推定伝搬経路間の接続関係を検索し、故障出
力端子までの経路として再構成する。
【0110】さらに、候補点毎の故障出力端子数頻度計
算80の手順で、図30の丸数字に示すように頻度を求
める。図30の故障出力頻度とは、手順79で再構成さ
れた故障伝搬推定経路を故障出力端子から順にトレース
し、経路の分岐、結合毎に経路細分化を行い、細分化さ
れた経路毎にどの故障出力端子から開始されたかを順次
記憶しておく。
【0111】図中の丸数字が開始された故障出力端子番
号であり、、となっているのは、故障出力頻
度数としてはそれぞれ2、3を表わす。すなわちと
なっている経路上の候補では故障出力端子を満たすこ
とはできず、となっている故障伝搬経路上の故障
候補が故障出力〜すべてを同時に満たすことを表わ
している。本操作により各時点での各故障出力端子と故
障伝搬経路、故障推定箇所との関連付けが可能となる。
【0112】手順81では手順80を全ベクタで繰り返
し、全ての故障出力から故障伝搬経路毎の故障候補箇所
の故障出力端子頻度を求め、手順80のどの故障出力端
子から開始されたかを記憶した結果をもとにベクタ全体
の故障出力端子数頻度を求める。手順82では全てのベ
クタでの故障出力端子頻度を求めたかを判定する。手順
83では手順81で求めた故障出力端子数頻度の大きい
順に並べ替えを行い、故障候補箇所の重み付けを行う。
すなわち全ての故障候補の中でより多くの実故障出力を
満足する故障候補箇所が真である可能性が高く、本操作
によりその故障箇所が選択的に抽出される。
【0113】更に別の実施例としては、図31に示す重
み付けの方法があげられる。図31に示す手順は図26
の手順52,63を実現する別の方法である。手順78
の組合せ回路毎の経路推定は図26の手順40〜51を
意味しており、出力端子までの経路再構成手順79では
手順48の新規抽出故障候補点、故障伝搬経路登録で得
られた経路を用い、図30に示すように各組合せ回路毎
の推定伝搬経路間の接続関係を検索し、故障出力端子ま
での経路として再構成する。
【0114】さらに候補点毎の故障伝搬経路数頻度計算
84の手順で、図32の丸数字に示すように頻度を求め
る。図32の故障出力頻度とは、手順79で再構成され
た故障伝搬推定経路を故障出力端子から順にトレース
し、経路の分岐、結合毎に経路細分化を行い、細分化さ
れた経路毎にどの故障出力端子から開始されたかを順次
記憶しておく。図中の丸数字が開始された故障出力端子
番号であり、、となっているのは故障出力頻
度数としてはそれぞれ2,3を表わす。この時、出力端
子側からトレースした時に分岐している場合´を付け、
出力側の伝搬経路成立たせるための必要条件を表わして
いる。
【0115】すなわち、図32のの故障伝搬は´と
”同時に故障が伝搬してきているときにのみ成り立す
る場合を示している。同様に、出力端子側からトレース
した場合に経路が結合する場合には、異なる故障出力端
子であればそのまま加えるが、同じ故障出力端子の場合
にはその´の状態も併せて記憶する。従って、故障発生
箇所付近を例にとると、´”と(”+´”)
の経路結合から´”+””=´であるため、´
+”=となり、結果としてとなっている。図
32の場合図からも明らかなようにの故障伝搬経路は
”、´”、””のすべてが同時に成立つ必要があ
ることから、の条件がこの故障出力を満足し、´
のついた経路は故障候補とはなり得ないことになる。
【0116】本操作により、各時点での故障推定箇所毎
の故障伝搬経路と故障出力の必要条件を詳細に関連付け
ることが可能となり、故障箇所の絞り込みを精度良く行
うことが可能である。
【0117】手順85では手順84を全ベクタで繰り返
し、全ての故障出力から故障伝搬経路毎の故障候補箇所
の故障伝搬経路数を求め、手順84のどの出力端子から
開始され、どの経路を経由したかを記憶した結果をもと
にベクタ全体の故障伝搬経路数頻度を求める。手順86
では全てのベクタでの故障伝搬経路数頻度を求めたかを
判定する。手順87では手順85で求めた故障伝搬経路
数頻度の大きい順に並べ替えを行い、故障候補箇所の重
み付けを行う。本操作により故障出力を満足する故障候
補箇所が選択的に抽出される。
【0118】候補点毎の故障伝搬経路数頻度計算手順の
更に他の実施例として、図33で示す方法もあげられ
る。図33で示す方法の組合せ回路毎の経路推定手順7
8は図26の手順40〜49を意味しており、手順79
では故障伝搬経路を出力端子側から入力端子側へ再構成
し、さらに経路の分岐、結合点を認識して細分化する。
図34は図33の手順をブロックイメージで表わしたも
のであり、図34中A〜Eは細分化された経路である。
【0119】図34では経路の結合点はDとEの合流
点、AとCの合流点の2点があり、各結合点での経路間
条件に対する故障モードと故障候補の対応を示す。図3
4中の表の意味を(AorC)、(DorE)を例にとって
説明する。本手法の故障推定は図26に示すように組合
せ回路を故障出力から順次入力方向に溯るが、組合せ回
路内の故障伝搬推定においても故障伝搬経路毎に出力側
の論理を満たすように経路の溯りを行う。故障伝搬経路
毎の成立条件計算手順88はこの後段の経路上の故障伝
搬を満たす条件を求める手順であり、成立条件DorE、
AorCはの故障伝搬を満たす条件DorEを、また、故
障伝搬Eを満たす条件AorCを求めるものである。
【0120】すなわち、故障伝搬経路の各分岐点での故
障伝搬の成立条件を括弧で括って表わし、かつそれ
を“,”で区切って併記したものである。従って、(A
orC),(DorE)の(AorC)の持つ意味は経路Eに
故障が伝搬している場合、経路Eの故障を満たす条件は
経路Aもしくは経路Cに故障伝搬していることを示して
いる。もし、経路E上に故障が存在しているならば、経
路Aもしくは経路C上に故障が存在する必要はない。こ
の条件を満たす故障候補としては、図34に示すよう
に、A,B,C,D,E,A&B,A&C,A&D,A
&E,B&C,B&D,B&E,C&D,C&E,D&
Eがあげられる。
【0121】同様にして、手順88で経路間条件(Aor
C),(D&E)の成立条件を求めると、 =D&E =D&(AorC) =(A&D)or(C&D) ここで、経路Bに故障が存在するならば経路C,Dにも
故障伝搬するので、D&E=B&E、C&D=C&B=
B&Dとなり、さらに =(A&B)or(C&B) =(A&B)orB =B となる。
【0122】よって、前式より経路B、経路A&経路
B、経路A&経路D、経路B&経路C、経路B&経路
D、経路B&経路E、経路C&経路D、経路D&経路E
が故障候補となり、図34の表中で1となっている。反
対に表中の0は故障候補として成立たないことを示して
いる。
【0123】故障モードによる故障候補分類手順89で
は、得られた故障候補に対して単一故障、2重故障の分
類を行う。図34の例で言えば、経路A〜経路Eに1が
表示されている場合が単一故障候補であり、経路A&経
路B〜経路D&経路Eが2重故障候補となる。(Aor
C)、(DorE)について見れば、経路A〜Eのどこに
故障が存在しても故障伝搬を満たすことになるので、
経路A〜Eは本手順で単一故障候補に分類される。ま
た、経路A&経路B〜経路D&経路E全てが1になって
おり、経路A〜経路Eのどの経路との組合せでも2重故
障が起こる可能性があることを示している。
【0124】手順90では、全ベクタの全候補点の頻度
計算を終了したか否かを判定し、終了していないようで
あれば手順79に戻り、頻度計算を行っていない別の組
合せ回路に対して前記と同様の処理を行う。終了してい
れば手順91へと進む。手順91では手順89で得られ
た故障モード毎の故障候補をもとにして、全ベクタでの
故障モードを計算する。手順89では故障を単一故障と
2重故障に分類したが、単一故障には単一縮退故障とオ
ープン故障があるため全ベクタからの故障候補点とその
状態値をもとに単一縮退故障とオープン故障を分類す
る。
【0125】分類方法は全ベクタの故障状態値と正常状
態値を併せて常に一定の状態値になるか否かで判断す
る。常に一定の状態値になれば0/1縮退故障とし、状
態値が時刻により0/1両方の値をとるようであればオ
ープン故障とする。2重故障についてはブリッジ故障と
して分類する。手順91で求めた各故障モード毎の故障
候補点をもとに、手順92で全ベクタの各故障候補点毎
の経路頻度を計算し、頻度の大きい順に重み付けを行
う。
【0126】さらに他の実施例を図35に示す。図35
の手順78〜90は図33の手順78〜90と同等であ
り、手順79では故障伝搬経路を出力端子側から入力端
子側へ再構成し、さらに経路の分岐、結合点を認識して
細分化する。手順88はこの分岐点、結合点での経路上
の故障伝搬を満たす条件を求める手順である。
【0127】さらに、故障箇所数による故障候補分類手
順89では、得られた故障候補に対して単一故障、2重
故障の分類を行う。手順90では全ベクタの全候補点の
頻度計算を終了したか否かを判定し、終了していないよ
うであれば手順79に戻り、頻度計算を行っていない別
の組合せ回路に対して前記と同様の処理を行う。終了し
ていれば手順93へと進む。
【0128】手順93では、手順89で得られた全ベク
タの故障箇所数毎の故障候補分類を用いて故障候補毎の
頻度を計算し、頻度の大きいものから順に並べ替えを行
う。さらに手順94では、全ベクタで故障モードの検査
を行い、故障モード毎に各故障候補の頻度計算を行う。
この手順93,94の操作は故障モードをより精細に求
めるための手順である.手順89で得られた故障箇所数
毎の分類で単一故障として得られたものの中にはオープ
ン故障のみならず、2重故障が含まれる場合もあるた
め、さらに精度に分類する必要がある場合には本操作を
行う。
【0129】手順93で述べたように、単一故障であっ
ても故障推定状態値および正常推定状態値が常に一定で
なければオープン故障の可能性が高い。しかしながら、
図36に示すように全ベクタを通して推定状態値一定で
ない状態は単一故障の等価故障箇所として得られた故障
候補点間のブリッジ故障であることもある。図36中×
のついているところが同一時刻同一状態を持つと推定さ
れる故障箇所を示している。
【0130】従って、単一故障箇所からブリッジ故障を
抽出する手段として全ベクタを通して状態値が一定でな
い故障箇所を抽出し、さらにその故障箇所毎に頻度計算
を行い、頻度の大きいものから順に故障箇所同士の推定
状態値を比較して同一時刻同一状態の故障箇所を抽出す
る。そして、抽出された故障箇所の中からある閾値以上
の頻度を持つ任意の2箇所を選択して、同時に故障が存
在した場合の頻度を求める。本操作によりオープン故障
と想定されるものの中からさらに出力の故障状態をより
多く満たすブリッジ故障の抽出、選別が可能となる。
【0131】手順92では図33の手順92と同様に、
単一0/1縮退故障、オープン故障、ブリッジ故障のモ
ード毎に分類された故障候補点に対し頻度数の並べ替え
を行い、推定故障箇所の重み付けを行う。この時ブリッ
ジ故障については、手順89で2重故障と分類された推
定ブリッジ故障箇所と手順94で得られた推定ブリッジ
故障箇所両方同じ扱いとし、頻度による重み付けを行
う。
【0132】別の実施例を図37に示す。本実施例は図
25の重み付けシーケンスに対して故障推定完了判定手
順95を加えたものであり、本機能により頻度による重
み付け精度が得られた段階で故障推定を停止できるた
め、演算処理時間の短縮化を最適に図ることが可能とな
る。
【0133】まず、テスタの故障出力結果から故障出力
端子を抽出し、その端子を起点として組合せ回路抽出手
順71でダイナミックに組合せ回路抽出を行う。手順7
2は手順71で得られた組合せ回路毎に出力端子状態か
ら入力端子状態を求める手順であり、手順73は組合せ
回路の入力端子状態を求める際に得られる組合せ回路内
部の推定故障伝搬経路を登録する。手順71〜73を推
定状態が得られなくなるまで回路を溯るため、回路溯り
完了判定手順74で組合せ回路毎の推定続行か否かを制
御する。この時、同一テストベクタで他の未推定故障出
力端子が存在する場合には、同様に前記手順を繰り返
す。
【0134】手順73でベクタ毎の故障推定が完了した
場合、手順72で得られた組合せ回路毎の推定故障伝搬
経路をもとに経路の分岐、結合認識を行い、故障推定箇
所から故障出力端子までの故障伝搬経路を再構成する。
この操作により故障伝搬経路上の故障候補点に対して単
一故障点、多重故障点、もしくは故障候補ではなく故障
伝搬経路であるのか分類が可能となる。手順76では手
順75で得られた結果を用い、さらにその時点での推定
状態値並びにそれまでに推定で用いた全ベクタの状態値
を用いて故障モードの分類を行う。手順77では故障候
補を故障出力端子数や故障伝搬経路等の頻度を用い、よ
り故障状態を満たす故障候補箇所ならびに状態値、故障
モードを総合的に判定し順位付けし、故障候補の確度と
して重み付けを行う。
【0135】さらに、手順95では手順77で重み付け
として用いた故障出力端子数や故障伝搬経路数の頻度分
布を調べ、ある設定された閾値と比較して、 (1)閾値に満たない場合には、テスト結果の新たなベ
クタを用いて手順71に戻り、組合せ回路毎の回路溯り
を行う; (2)閾値以上の場合は故障候補の推定精度が得られた
として、故障推定を完了する; という頻度判定による故障推定終了判定を備える。
【0136】図38〜40は先の各実施例に対して故障
推定終了判定手順95を夫々挿入したものである。具体
的には、図38は図31頻度計算手順に手順95の故障
推定終了判定手順を、また図39は図33の経路間条件
を用いた重み付けシーケンスに手順95の故障推定終了
判定手順を、図40は図35のブリッジ故障詳細判定シ
ーケンスに手順95の故障推定終了判定手順を加え、演
算処理時間の短縮化を最適に図ることが可能としてい
る。図41は図25の機能を持つ装置のブロック図であ
る。
【0137】本装置では、最初に故障推定の対象となる
ネットリストをネットリスト管理部206に入力し記憶
させ、同時に故障推定を行うテストベクタを用いて求め
たLSIの入出力端子ならびにフリップフロップの期待
値を予め入出力端子、フリップフロップ期待値管理部2
07に入力し記憶させておく。また推定値、実測値管理
部209にはテスト結果の出力端子状態値を記録してお
く。
【0138】シーケンス制御部205は201〜20
4,210〜213の各推定動作機能の動作制御を行
い、特にブロック相互間の待ち合わせ制御や動作順序制
御を行う。また、206〜209の各管理部は前記各推
定動作機能部からの情報検索や情報登録、削除を行いデ
ータの一元管理を行う。
【0139】ネットリスト管理部206は先に述べたよ
うに対象となるLSI全回路のネット接続情報や、全回
路から部分回路に分割された回路の接続情報を記憶し管
理する。そして素子や経路の接続情報検索、部分回路登
録/削除を各ブロックの要求に応じて行う。
【0140】同様に入出力端子、フリップフロップ期待
値管理部207も前記述べたように、対象となるLSI
の入出力端子および内部フリップフロップの期待値を記
憶し管理する。本ブロックは各ブロックからの経路や素
子の端子の期待値検索要求に対して期待値を検索して出
力し、状態値の登録/削除/修正、またフリップフロッ
プ以外の内部素子の期待値追加登録/削除の機能を持っ
ている。
【0141】故障候補管理部208は故障箇所推定で得
られた候補点の素子名、経路名とその推定状態値ならび
にその時刻を記憶し管理する。本ブロックは各ブロック
からの経路や素子の端子の登録要求に対してそれらの情
報を登録し、また検索/削除/修正要求に対してそれぞ
れ検索結果出力、データ削除、データ修正等の動作を行
う機能を持っている。
【0142】故障候補管理部208では故障候補を管理
するが、推定値管理部209では推定時刻とその状態値
を管理する。したがって故障状態に関しては故障候補管
理部と推定値管理部とが連携してその情報を管理し、故
障状態以外の推定状態管理は本ブロックで行う。このブ
ロックでは故障/正常の状態に関わらず、推定時刻、状
態値の結果を管理し、各推定ブロックからの時刻、状態
値の登録/検索/削除/修正要求に対し、既登録結果を
もとに情報の管理、出力を行う。
【0143】次に各故障推定機能ブロックであるが、組
合せ回路抽出部201はネットリスト管理部206に対
し接続情報検索を行いながら、かつ故障候補管理部20
8ならびに推定値管理部209に状態値検索行って、故
障伝搬経路を含むと考えられる組合せ回路を抽出し、ネ
ットリスト管理部にその部分回路を登録する。
【0144】組合せ回路状態推定部202は前記得られ
た部分回路である組合せ回路に対して、推定値、実測値
管理部209から当該組合せ回路の既に求まっている入
出力状態値を得、かつネットリスト管理部に対し回路接
続情報検索を行いながら、内部状態推定を行い、順次入
力方向へと状態推定を溯り、組合せ回路入力端子の状態
値を推定する。そして推定値、実測値管理部209に対
して組合せ回路入力状態の推定値を登録する。
【0145】同時に故障伝搬経路抽出部203では前記
組合せ回路内部状態推定部で得られた結果をもとに、ネ
ットリスト管理部に対し回路接続情報を検索して組合せ
回路内部の伝搬経路を抽出する。この時入出力端子、フ
リップフロップ期待値管理部207より組合せ回路入出
力端子の期待値を得、内部回路の期待値を求めることに
より、推定故障伝搬経路を求める。この推定故障伝搬経
路は故障候補でもありえるため故障候補管理部208と
推定時刻、推定状態値を推定値、実測値管理部209に
対して登録する。
【0146】経路選択部204は前記組合せ回路状態推
定部202で得られた複数の組合せ回路入力状態推定値
を用いて端子、状態値共に共通な故障伝搬端子をまと
め、故障伝搬経路選択を行う。この経路選択部204で
まとめられた共通な端子および状態値は、共通グループ
として状態値の故障/正常に関わらず、推定値、実測値
管理部209に登録する。
【0147】故障伝搬経路再構成部210は組合せ回路
毎に故障候補管理部208に登録された故障候補点なら
びに推定状態値をもとに、ネットリスト管理部206に
対し回路接続情報検索を行いながら、各故障候補点とL
SIの故障出力端子までの故障伝搬経路を再構成し、各
故障候補間の経路や故障出力端子との関係を故障候補管
理部208に登録する。
【0148】推定状態値判定部211は前記得られた故
障候補点ならびに時刻、推定故障状態値を故障候補管理
部208から得、さらに入出力端子、フリップフロップ
期待値管理部207、推定値、実測値管理部209から
全ベクタの故障候補点の状態値を検索して推定状態値が
常に一定か否かを判定する。
【0149】故障モード分類部212は前記推定状態判
定部で得られた状態判定をもとに単一0/1縮退故障、
オープン故障、ブリッジ故障の分類を行う。この時前記
故障伝搬経路再構成部210で故障管理部208に登録
した各故障候補間の経路や故障出力端子との関係を検索
し、オープン故障、故障伝搬経路上の2点間のブリッジ
故障の可能性があるか否かを判定し詳細な分類を行う。
この分類した故障候補点ごとの故障モードは故障候補管
理部208に再度検索した状態値とともに登録を行う。
【0150】頻度重み付け部213は故障管理部208
に登録された各故障候補毎の状態値、故障モード分類、
各故障候補間の経路や故障出力端子との関係を検索し、
故障出力端子数もしくは推定故障伝搬経路数の頻度をも
とに総合的に各故障候補点の推定の確からしさを求め、
各故障モードごとに順位付けを行う。
【0151】図42は別の装置のブロック図であり、図
41と同等部分は同等符号にて示す。基本的に図41の
例と機能は同等であるが、先の実施例でのネットリスト
を記憶させておくネットリスト管理部、入出力端子なら
びにフリップフロップの期待値を予め貯えておく入出力
端子、フリップフロップ期待値管理部、またテスト結果
の出力端子状態値を記録しておく推定値、実測値管理
部、さらに推定結果の故障候補を記憶しておく故障管理
部をそれぞれサーバとしてネットワーク上に備えてい
る。
【0152】310〜313の各管理サーバは201〜
20,210〜213の各推定動作機能部のクライアン
トからの情報検索や情報登録、削除要求をネットワーク
を介して受付け、要求に基づいて処理を行い、処理完了
通知を各要求元のクライアントに対して返し、データの
一元管理を行う。
【0153】シーケンス制御部205は201〜20
4、210〜213の各推定動作機能の動作制御を行
い、特にブロック相互間の待ち合わせ制御や動作順序制
御を行う。各状態推定機能部である組合せ回路抽出部2
01、組合せ回路状態推定部202、故障伝搬経路抽出
部203、経路選択部204、故障伝搬経路再構成部2
10、推定状態値判定部211、故障モード分類部21
2、頻度重み付け部213は先の各状態推定機能部と同
等である。
【0154】
【発明の効果】本発明によれば、LSIの出力側から組
合せ回路を抽出し、全てのフェイルに対して抽出された
組合せ回路入力境界での故障伝搬値を順次推定して溯っ
ていく様にしたので、全回路全信号線に対して故障を仮
定し、全ベクタを用いて故障シミュレーションを行う場
合に比べ、必要な回路のみの推定演算で済み、演算量が
大幅に削減できるという効果がある。
【0155】かつ個々の組合せ回路内故障伝搬経路推定
は抽出された組合せ回路に限定されるので、回路全体の
シミュレーションに比較し回路規模が大幅に小さくなり
計算量が大幅に減少できる。組合せ回路内の故障伝搬経
路抽出に関しても故障推定のための組合せ回路入力部故
障シミュレーション結果と正常な場合のシミュレーショ
ン結果の比較のみで行えるので、計算量も少なく抑えら
れ、かつ組合せ回路内の再収れん回路に対しても故障伝
搬経路が抽出できる。
【0156】本手法の組合せ回路内の伝搬経路推定で
は、内部に故障が存在する場合、1若しくは2個の故障
が存在する場合と夫々仮定して推定するため、伝搬経路
の推定誤りを起こしにくい。
【0157】また、全てのフェイルベクタに対して組合
せ回路の入力境界の故障伝搬値推定を行い、その故障伝
搬推定経路を追って更に前段の組合せ回路へと絞り込ん
でいく様にしたので、ブリッジ故障等の多重故障の場合
でも独立な故障伝搬と相互に影響し合った伝搬と両方を
想定できることになり、推定誤りを起こしにくい。タイ
ミング故障についてみても、結果として状態故障として
得られる情報からクリティカルパスを抽出し、タイミン
グ故障か否かを推定するので、推定誤りを起こしにく
い。
【0158】更に個々の組合せ回路の入力状態推定につ
いても簡略化と故障伝搬経路選択を行いまとめることに
より、溯る経路並びに抽出する組合せ回路を大幅に削減
でき、演算量を削減できる。
【0159】また、本手法によりスキャンパスが組込ま
れているものやROM,RAMが組込まれているものに
ついても最適なシーケンスで推定を行うことができるの
で、故障にかかる時間が大幅に短縮できるという効果が
ある。
【0160】また実際の故障出力端子からダイナミック
に故障伝搬経路を含むと推定される組合せ回路を順次抽
出し、状態推定を行いかつ経路選択を行ってLSIの故
障箇所を推定していくため、故障推定に要する時間が他
の故障辞書を用いる方法と比較し大幅に短縮することが
できることである。これはLSIの大規模化が進むにつ
れ顕著になることが十分予想される。
【0161】その理由は、故障辞書を用いる従来方法の
場合予想される全てのノードに対して故障仮定をし故障
シミュレーションを行って故障辞書を作成するため、L
SIが大規模化するとその演算時間が大幅に増大するの
に対し、本方法は故障伝搬していると推定される経路を
含む組合せ回路に対して推定演算を行うため、シミュレ
ーションの演算対象がSI全体でなく部分的な組合せ回
路になり、LSIの大規模化に対しても故障辞書法のよ
うに大幅に演算時間増大することはないと考えられる。
【0162】さらに、回路構成と故障箇所の出力端子か
らの論理深度に依存するため比較的論理深度の浅い場所
の故障は推定時間が大幅に短縮できることである。第1
の効果で推定シーケンスによる演算時間短縮を述べた
が、さらに大幅短縮が可能となる。加えて故障精度をあ
げたければ推定に用いるテストベクタを増やすことで対
応でき演算時間との推定精度とのトレードオフを制御で
きるという利点も挙げられる。
【0163】その理由は、故障辞書の場合全ての故障仮
定点とその出力との関係を検索辞書として用意しないと
故障箇所の絞り込みができないが、本手法は故障出力端
子からダイナミックに回路抽出を行い入力方向へと溯る
ため、故障箇所の場所が出力端子から浅いと溯りの到達
が早いため、LSIの規模に関係なく比較的短時間で故
障箇所の絞り込みが可能となる。
【0164】さらにはまた、故障精度をあげたければ推
定に用いるテストベクタを増やすことで対応できるた
め、演算時間との推定精度とのトレードオフを制御でき
るという利点も挙げられる。
【0165】その理由は故障推定をテスト結果逐次読み
込んでいくことで行い、かつ得られた故障推定結果のみ
を用いて頻度数の順位付けを行い重み付けをするため、
推定精度をよりあげたければ要求するレベルに達するま
でテスト結果を読み込み、満足する結果に達した時点で
推定を打ち切ることが容易に可能であるからである。
【0166】また,故障辞書法と異なりブリッジ故障で
ある2重故障まで故障を想定しているため、単一縮退故
障、オープン故障、ブリッジ故障が比較的精度良く推定
できることである。
【0167】その理由は、2重故障を想定して推定故障
伝搬経路を求め、得られた経路上で2重故障を仮定する
ため、より絞られた範囲で故障仮定でき、精度も良くな
るからである。また、組合せ回路毎に得られた推定故障
伝搬経路を再構成し、故障候補点から故障出力端子まで
細分化しながら関連付けるため、出力端子近くのノード
の重みが高くなることを回避でき各故障モードの精度が
あげられるためである。それに対し故障辞書の場合に
は、故障シミュレーションを2重故障に拡張すると、ネ
ット数の2乗に近い数の組合せで故障仮定を行う必要が
あり、その組合せ数が爆発的に増大し、故障シミュレー
ションの処理時間の点で現実的ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すフローチャートで
ある。
【図2】組合せ回路内部の故障伝搬経路を推定した図で
あり、(a)は組合せ回路内部に故障が存在しない場
合、(b)は組合せ回路内部に1箇所故障が存在する場
合、(c)は組合せ回路内部に2箇所故障が存在する場
合の図である。
【図3】図1のフローチャートの変形例である。
【図4】組合せ回路入力端子状態推定時の簡略化操作を
示した図である。
【図5】組合せ回路内に故障箇所がないと想定した場合
の故障伝搬経路出力シーケンス(各ノード状態推定毎の
比較)を示すフローチャートである。
【図6】組合せ回路内に故障箇所がないと想定した場合
の故障伝搬経路出力シーケンス(組合せ回路入力端子状
態推定後の比較)を示すフローチャートである。
【図7】組合せ回路内に故障箇所が存在すると仮定した
場合の故障伝搬経路出力シーケンス(各ノード状態推定
毎の比較)を示すフローチャートである。
【図8】組合せ回路内に故障箇所が存在すると仮定した
場合の故障伝搬経路出力シーケンス(組合せ回路入力端
子状態推定後シミュレーション結果との比較)を示すフ
ローチャートである。
【図9】組合せ回路内故障伝搬経路抽出を示す図であ
り、(a)組合せ回路内に故障箇所が存在すると仮定し
た場合の故障伝搬経路を求める図(各ノード状態推定毎
の比較)、(b)は組合せ回路内に故障箇所が存在する
と仮定した場合の故障伝搬経路を求める図(組合せ回路
入力端子状態推定後シミュレーション結果との比較)で
ある。
【図10】本発明の第2の実施例を示すフローチャート
である。
【図11】組合せ回路入力端子状態推定での経路選択手
法を示すもので、フェイル端子毎に全てのベクタをまと
める場合の図である。
【図12】同じくフェイル端子毎に全てのベクタをまと
め、フェイルの出現順に選択する場合の図である。
【図13】同じくフェイル端子毎に全てのベクタをまと
め、フェイルとなっているベクタが多いものから順に選
択する場合の図である。
【図14】同じくフェイル端子毎に全てのベクタをまと
め、フェイルとなっているベクタが多いものから順に複
数端子を選択する場合の図である。
【図15】各組合せ回路毎の推定結果における組合せ回
路内推定故障箇所数と故障種別との関係を示す図表であ
る。
【図16】故障モードと故障箇所並びに状態の関係を示
す図表である。
【図17】重ね合わせにより故障候補点を抽出する図で
ある。
【図18】故障候補点出現頻度計算を示す図である。
【図19】推定故障候補箇所にラッチが含まれる場合の
説明図である。
【図20】タイミング不良の判定フローチャートであ
る。
【図21】回路中にスキャンFFを含む場合の説明図で
ある。
【図22】メモリセルに到達した場合の溯り方向を示す
図である。
【図23】メモリセルの溯りのフローチャートである。
【図24】図10のフローチャートの変形例である。
【図25】本発明の別の実施例の重み付け概略フローチ
ャートである。
【図26】本発明の実施例における故障箇所推定手法の
詳細フローチャートである。
【図27】図25の故障出力端子数頻度の重み付けシー
ケンス詳細フローチャート
【図28】(a)は組合せ回路内に故障がない場合の故
障伝搬の様子、(b)は組合せ回路内に単一故障がある
場合の故障伝搬の様子、(c)は組合せ回路内にブリッ
ジ故障がある場合の故障伝搬様子を夫々示す図である。
【図29】経路選択を説明図する図である。
【図30】故障出力端子数頻度の重み付け説明図であ
る。
【図31】故障伝搬経路数頻度の重み付けシーケンス詳
細フローチャートである。
【図32】故障伝搬経路数頻度の重み付け説明図であ
る。
【図33】経路間条件を用いた重み付けシーケンス詳細
フローチャートである。
【図34】経路間条件を用いた重み付け説明図である。
【図35】ブリッジ故障の詳細判定重み付けシーケンス
の詳細フローチャートである。
【図36】ブリッジ故障の詳細判定重み付けの故障候補
説明図である。
【図37】頻度判定による故障推定完了判定の重み付け
フローチャートである。
【図38】頻度判定による重み付けシーケンス詳細フロ
ーチャートである。
【図39】頻度判定による経路間条件を用いた重み付け
シーケンス詳細フローチャートである。
【図40】頻度判定によるブリッジ故障の詳細判定重み
付けシーケンスの詳細フローチャートである。
【図41】本重み付け手法を用いた故障箇所推定装置の
実施例を示す機能ブロック図である。
【図42】本重み付け手法を用いたクライアント/サー
バ型の故障箇所推定装置実施例を示す機能ブロック図で
ある。
【符号の説明】
100 組合せ回路 101 入力ラッチ 102 出力ラッチ 201 組合せ回路抽出部 202 組合せ回路状態推定部 203 故障伝搬経路抽出部 204 経路選択部 205 シーケンス制御部 206 ネットリスト管理部 207 入出力端子、フリップフロップ期待値管理部 208 故障候補管理部 209 推定値、実測値管理部 210 故障伝搬経路再構成部 211 推定状態値判定部 212 故障モード分類部 213 頻度重み付け部 310 ネットリスト管理サーバ 311 入出力端子,フリップフロップ期待値管理サー
バ 312 故障候補管理サーバ 313 推定値、実測値管理サーバ

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め用意したLSI内の全フリップフロ
    ップの全テストべクタに対する全期待値情報と、実際の
    テスタでのパス/フェイル出力情報と、全回路の接続情
    報とを用い、前記LSI内の回路を前記フリップフロッ
    プと組合せ回路とに分割して故障推定するようにした順
    序回路の故障箇所推定方法であって、 フェイルベクタ毎に組合せ回路の入力境界での故障伝搬
    推定値を求めるシーケンスとして、 実際のフェイル出力ピンもしくはフェイルと推定される
    フリップフロップ入力線からLSIの入力ピン若しくは
    フリップフロップ出力に到達するまで入力方向に組合せ
    回路を抽出し、さらに抽出された組合せ回路の入力から
    出力方向にLSIの出力ピン若しくはフリップフロップ
    入力まで回路を抽出して、再度得られた出力ピン若しく
    はフリップフロップの入力端子から入力方向に前記組合
    せ回路を抽出する手順と、 当該組合せ回路の出力部での推定故障出力並びに推定正
    常出力の状態値とを用いて、 (1)組合せ回路内に故障が存在しないと仮定する場
    合、 (2)組合せ回路内に故障が存在すると仮定する場合、
    の推定を行い、組合せ回路内に故障が存在しないと推定
    される場合については組合せ回路入力端子に前段から伝
    搬している信号の状態値を推定し、また、組合せ回路内
    部に故障が存在すると推定される場合については、組合
    せ回路内推定故障箇所並びに同状態で前記抽出された組
    合せ回路入力端子に前段から伝搬していると推定できる
    場合には組合せ回路入力端子信号の状態値もあわせて推
    定する手順と、 出力状態を満たす故障推定箇所及び推定入力ベクタを求
    める手順と、 前記得られた組合せ回路入力端子での複数の推定入力ベ
    クタ全てを用いブール代数の簡略化を行う手順と、 さらにこの簡略化後の推定入力ベクタを期待値との比較
    により故障伝搬端子、正常端子、出力状態決定に関与し
    ない端子に分類し、かつその時の状態を端子毎に求める
    手順と、 前記得られた推定結果に故障伝搬推定端子が存在する場
    合には、最初の組合せ回路抽出手順から再度実行させる
    手順と、 前記組合せ回路毎の推定で得られた全ての組合せ回路内
    推定故障箇所の一致判定を行い全ての状態を満たす同一
    箇所を抽出する手順とを含み、最終的な故障推定リスト
    を作成するようにしたことを特徴とする順序回路の故障
    箇所推定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の組合せ回路入力端子の故障推
    定箇所及び推定入力べクタを求める手順に代えて、 組合せ回路内に故障が存在しないと仮定する場合には、
    前記組合せ回路の出力部での推定故障出力並びに推定正
    常出力の状態値を用いて、請求項1と同様の手順を行
    い、組合せ回路内に故障が存在すると仮定する場合に
    は、組合せ回路出力部での推定故障端子の状態値のみを
    用いて組合せ回路入力端子の状態推定を行う手順と、 この得られた各々の推定べクタを用いて推定べクタ毎に
    論理シミュレーシヨンを行うことにより各ノード毎の状
    態値を求める手順と、 前記組合せ回路入力端子に期待値を与え論理シミュレー
    シヨンを行い、この得られた各ベクタ毎の各ノード状態
    値とを比較することにより各推定べクタ毎に故障伝搬経
    路を抽出する手順と、 この得られた故障伝搬経路のうち最初に用いた組合せ回
    路出力部の推定故障出力端子以外に故障が伝搬している
    経路並びに当該経路と推定故障出力端子と交差している
    場合にはその交差点から前記組合せ回路入力端子に到達
    するまでの全ての故障伝搬経路を抽出して、この得られ
    た故障伝搬経路から削除して故障箇所並びに推定入力ベ
    クタが存在する場合にはその推定入力ベクタを求める手
    順とを含むことを特徴とする請求項1記載の順序回路の
    故障箇所推定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の組合せ回路入力端子での推定
    入力ベクタを求める手順において、請求項1の前記
    (1),(2)による組合せ回路内部の故障箇所を推定
    する操作の後に、当該組合せ回路出力状態を得るべく同
    様な組合せ回路内部の故障推定操作により既に得られて
    いる故障推定箇所の数と新たに当該組合せ回路内の故障
    箇所推定で得られた数を合算する手順と、 この合算して得られた故障推定箇所数から縮退故障、オ
    ープン故障、ショート故障、タイミング故障等想定する
    故障種別毎に分類し、かつ故障種別毎に規定された故障
    推定箇所数と照合することにより規定された故障推定数
    を超える新たな故障推定箇所に対しては削除し、同時に
    同状態で得られた組合せ回路入力端子の入力推定べクタ
    も削除する手順とを含み、 各組合せ回路の入力端子状態推定毎に得られる組合せ回
    路入力推定ベクタ数を削減するようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の順序回路の故障箇所推定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の組合せ回路入力端子の状態推
    定により得られた推定べクタから組合せ回路入力端子を
    故障伝搬端子、正常端子、出力状態決定に関与しない端
    子に分類する手順に代えて、前記組合せ回路入力端子で
    の複数の推定入力ベクタ全てを用いて各推定べクタ毎に
    組合せ回路入力端子の期待値と比較し故障伝搬入力端子
    を抽出する手順と、 前記推定された組合せ回路入力端子の全ベクタを前記抽
    出された故障伝搬端子毎に分類する手順と、 前記故障伝搬端子毎に分類された組合せ回路入力端子の
    全推定べクタを調べ分類された全ての推定べクタでー致
    している端子の状態を、 (1)期待値とー致している状態を表わしかつその状態
    値、 (2)期待値と異なっている状態を表わしかつその状態
    値、で夫々表わし、また分類された推定べクタの中に状
    態が期待値と一致しているべクタと−致していないべク
    タがある場合には、 (3)故障が伝搬してきている可能性を表わしかつその
    状態値で表わし組合せ回路入力端子の推定ベクタ数を削
    減し、組合せ回路入力端子を故障伝搬端子、正常端子、
    出力状態決定に関与しない端子に分類する手順とを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の順序回路の故障箇所推
    定方法。
  5. 【請求項5】 請求項4の組合せ回路入力端子の状態推
    定により得られた推定ベクタから組合せ回路入力端子を
    故障伝搬端子、正常端子、出力状態決定に関与しない端
    子に分類する手順において、 前記組合せ回路入力端子での複数の推定入力ベクタ全て
    を用いて各推定べクタ毎に組合せ回路入力端子の期待値
    と比較し故障伝搬入力端子を抽出する手順の後に、請求
    項1で得られた推定入力ベクタ全てを用い、請求項1で
    得られた故障伝搬入力端子毎に故障の出現頻度を計数す
    る手順と、 出現頻度の多い端子から順にその端子が故障であるべク
    タのみを抽出し、その抽出された全ての推定べクタから
    一致している端子の状態を、 (1)期待値と−致している状態を表わしかつその状態
    値、 (2)期待値と異なっている状態を表わしかつその状態
    値、で夫々表わし、また分類された推定べクタの中に状
    態が期待値と−致しているベクタと一致していないベク
    タがある場合には、 (3)故障が伝搬してきている可能性を表わしかつその
    状態値で表し、組合せ回路入力端子の推定ベクタ数を削
    減し、組合せ回路入力端子を故障伝搬端子と正常端子、
    出力状態決定に関与しない端子に分類する手順と、 この手順を請求項1で得られた推定入力ベクタ全てを網
    羅するまで繰り返す手順とを含み、各組合せ回路の入力
    端子状態推定毎に得られる組合せ回路入力推定べクタ数
    を削減するようにしたことを特徴とする請求項4記載の
    順序回路の故障箇所推定方法。
  6. 【請求項6】 前記組合せ回路入力端子を故障伝搬端
    子、正常端子、出力状態決定に関与しない端子に分類す
    る手順において、請求項1で得られた推定入力ベクタ全
    てを用いて得られた故障伝搬入力端子毎に故障の出現頻
    度を計数する手順の後に、前記得られた出現頻度からあ
    る決まった閾値をもとに故障伝搬端子を抽出し、その抽
    出された複数の故障伝搬推定端子が全て故障であると推
    定されたべクタを抽出する手順と、 前記抽出されたべクタからー致している端子の状態を、 (1)期待値と−致している状態を表わしかつその状態
    値、 (2)期待値と異なっている状態を表わしかつその状態
    値、で表わし、また分類された推定べクタの中に状態が
    期待値と−致しているべクタと−致していないべクタが
    ある場合には、 (3)故障が伝搬してきている可能性を表わしかつその
    状態値で表わし組合せ回路入力端子の推定ベクタ数を削
    減し、組合せ回路入力端子を故障伝搬端子、正常端子、
    出力状態決定に関与しない端子に分類する手順と、 前記手順を請求項1で得られた推定入力ベクタ全てを網
    羅するまで繰り返す手順とを含み、 各組合せ回路の入力端子状態推定毎に得られる組合せ回
    路入力推定べクタ数を削減するようにしたことを特徴と
    する請求項5記載の順序回路の故障箇所推定方法。
  7. 【請求項7】 前記組合せ回路入力端子を故障伝搬端子
    と正常端子、出力状態決定に関与しない端子に分類する
    手順において、請求項1で得られた推定入力ベクタ全て
    を用い、得られた故障伝搬入力端子毎に故障の出現頻度
    を計数する手順の後に、ある決まった端子数を閾値とし
    て前記得られた出現頻度を多い順に故障伝搬端子を抽出
    し、その抽出された複数の故障伝搬推定端子が全て故障
    であると推定されたべクタを抽出する手順と、 前記抽出されたべクタからー致している端子の状態を、 (1)期待値とー致している状態を表わしかつその状態
    値、 (2)期待値と異なっている状態を表わしかつその状態
    値、で表わし、また分類された推定ベクタの中に状態が
    期待値とー致しているべクタとー致していないベクタが
    ある場合には、 (3)故障が伝搬してきている可能性を表わしかつその
    状態値で表わし組合せ回路入力端子の推定べクタ数を削
    減し、組合せ回路入力端子を故障伝搬端子、正常端子、
    出力状態決定に関与しない端子に分類する手順と、 前記手順を請求項1で得られた推定入力ベクタ全てを網
    羅するまで繰り返す手順とを含み、 各組合せ回路の入力端子状態推定毎に得られる組合せ回
    路入力推定ベクタ数を削減するようにしたことを特徴と
    する請求項5記載の順序回路の故障箇所推定方法。
  8. 【請求項8】 請求項6の出現頻度からある決まった閾
    値をもとに故障伝搬端子を抽出し、その抽出された複数
    の故障伝搬推定端子が全て故障であると推定されたべク
    タを抽出する手順と、ある決まった端子数を閾値として
    前記得られた出現頻度を多い順に故障伝搬端子を抽出
    し、その抽出された複数の故障伝搬推定端子が全て故障
    であると推定されたべクタを抽出する手順とを組合せ、 故障伝搬推定端子毎の出現頻度がある決められた閾値以
    上の端子については請求項6の手順と同様の手順で推定
    べクタ抽出、推定べクタ削減を繰り返し、前記推定べク
    タの抽出により故障伝搬推定端子毎の出現頻度が前記閾
    値より小さくなった場合には、前記ある決まった端子数
    を閾値として前記得られた出現頻度を多い順に故障伝搬
    端子を抽出し、その抽出された複数の故障伝搬推定端子
    が全て故障であると推定されたべクタを抽出、削減し、
    全ての推定ベクタを網羅するまで繰り返す手順を含むこ
    とを特徴とする請求項請求項6記載の順序回路の故障箇
    所推定方法。
  9. 【請求項9】 請求項1の故障伝搬端子と正常端子、出
    力状態決定に関与しない端子に分類し、かつその時の状
    態を端子毎に求める手順において、請求項1で得られた
    組合せ回路入力端子での複数の推定入力ベクタ全てを用
    いブール代数の簡略化を行う手順の後に、さらに請求項
    4から8のいずれかの手順を含むことを特徴とする請求
    項4〜8いずれか記載の順序回路の故障箇所推定方法。
  10. 【請求項10】 請求項1の抽出された組合せ回路の出
    力状態を満たす故障推定箇所および推定入力ベクタを求
    める手順において組合せ回路が抽出される毎に、得られ
    た組合せ回路入力端子に対して期待値を用い、予め組合
    せ回路内部の論理シミュレーシヨンを行い、組合せ回路
    内の各ノードの期待値を求める手順と、 組合せ回路の出力部での推定故障出力並びに推定正常出
    力の状態値を用いて、 (1)組合せ回路内に故障が存在しないと仮定する場
    合、(2)組合せ回路内に故障が存在すると仮定する場
    合、各々において出力端子から入力方向へと順次ノード
    毎に推定を行い、組合せ回路内の故障並びに入力端子状
    態を推定する際、推定値が得られる毎に前記得られた組
    合せ回路内部の各ノードの期待値との照合を行うことに
    より、(1)の場合は推定故障出力端子から得られた入
    力推定状態値までの故障伝搬経路を抽出し、(2)の場
    合は推定故障出力端子から得られた推定故障推定箇所並
    びに入力推定状態値までの推定故障伝搬経路を抽出する
    手順とを含み、 論理和として得られる推定故障推定箇所並びに推定故障
    伝搬経路と、論理積として得られる推定故障推定箇所並
    びに推定故障伝搬経路とを管理する手順と、請求項1と
    同様簡略化を行う手順を繰り返し行った後、前記組合せ
    回路毎の推定で得られた全ての組合せ回路内推定故障箇
    所並びに全ての推定故障伝搬経路を同一時間単位に分類
    する手順と、 前記得られた同一時間単位の推定故障箇所並びに推定故
    障伝搬経路を用いての場所的な一致を判定し全ての状態
    を満たす同一箇所を抽出する手順とを含むことを特徴と
    する請求1項記載の順序回路の故障箇所推定方法。
  11. 【請求項11】 請求項1の抽出された組合せ回路の出
    力状態を満たす故障推定箇所および推定入力ベクタを求
    める手順において組合せ回路が抽出される毎に、得られ
    た組合せ回路入力端子に対して期待値を用い、予め組合
    せ回路内部の論理シミュレーシヨンを行い、組合せ回路
    内の各ノードの期待値を求める手順と、 組合せ回路の出力部での推定故障出力並びに推定正常出
    力の状態値を用いて、 (1)組合せ回路内に故障が存在しないと仮定する場
    合、 (2)組合せ回路内に故障が存在すると仮定する場合、
    各々において出力端子から入力方向へと順次ノード毎に
    推定を行い、組合せ回路内の故障並びに入力端子状態を
    推定する際、0,1に固定される固定値と、1,0のど
    ちらの状態でも良い状態Xとを用いて状態推定を行い簡
    略化も同時に行う手順と、 前記得られた組合せ回路内部の各ノードの期待値との照
    合を行う時に固定値0,1は期待値との照合判定を、ま
    たは推定故障伝搬経路としては扱わず、入力端子状態X
    のみ故障伝搬許容端子として扱うことにより、 (1)の場合は推定故障出力端子から得られた入力推定
    状態値までの推定故障伝搬経路を抽出し、 (2)の場合は推定故障出力端子から得られた故障推定
    箇所並びに入力推定状態値までの推定故障伝搬経路を抽
    出する手順とを含み、 論理和として得られる故障推定箇所並びに推定故障伝搬
    経路と論理積として得られる故障推定箇所並びに推定故
    障伝搬経路とを管理する手順と、 請求項1と同様上記手順を繰り返し行った後、上記組合
    せ回路毎の推定で得られた全ての組合せ回路内推定故障
    箇所並びに全ての故障伝搬経路を同一時間単位に分類す
    る手順と、前記組合せ回路毎の推定で得られた全ての組
    合せ回路内推定故障箇所並びに全ての推定故障伝搬経路
    を用いての場所的な一致を判定し全ての状態を満たす同
    一箇所抽出手順とを含むことを特徴とする請求項1記載
    の順序回路の故障箇所推定方法。
  12. 【請求項12】 請求項1の抽出された組合せ回路の出
    力状態を満たす故障推定箇所および推定入力ベクタを求
    め、さらに得られた推定入力ベクタを簡略化し推定入力
    ベクタを削減する手順の後で、得られた故障推定箇所の
    状態値と削減された入力推定べクタを用いて前記組合せ
    回路の論理シミュレーションを行い、組合せ回路内の各
    ノード状態を求める手順と、 組合せ回路入力端子の正常な状態を用いかつ組合せ回路
    内に故障が存在しないと仮定した時の論理シミュレーシ
    ョンにより組合せ回路内各ノードの期待値を求める手順
    と、 前記得られた推定された状態を元にした各ノード状態
    と、前記得られた期待値との照合により期待値と異なっ
    たノードを抽出し推定故障伝搬経路を抽出する手順とを
    含み、 論理和として得られる故障推定箇所並びに推定故障伝搬
    経路と論理積として得られる故障推定箇所並びに推定故
    障伝搬経路を管理する手順と、 請求項1と同様上記手順を繰り返し行った後、上記組合
    せ回路毎の推定で得られた全ての組合せ回路内推定故障
    箇所並びに全ての故障伝搬経路を同一時間単位に分類す
    る手順と、 前記同一時間毎に分類された推定故障箇所と推定故障伝
    搬経路とのー致照合を行い全ての状態を満たす同一箇所
    を抽出する手順とを含むことを特徴とする請求項1記載
    の順序回路の故障箇所推定方法。
  13. 【請求項13】 請求項10若しくは請求項11、請求
    項12において抽出された組合せ回路毎に組合せ回路内
    の推定故障箇所並びに組合せ回路入力端子での推定故障
    伝搬経路を求める手順の後で、上記組合せ回路毎の推定
    で得られた全ての組合せ回路内推定故障箇所並びに全て
    の故障伝搬経路を論理和として得られる故障推定箇所並
    びに推定故障伝搬経路を同一グループとして分類し、論
    理積として得られる故障推定箇所並びに推定故障伝搬経
    路を管理して、上記組合せ回路毎の推定で得られた全て
    の組合せ回路内推定故障箇所並びに全ての故障伝搬経路
    を重ねあわせることにより各回路のノード毎に推定結果
    の出現頻度をとり、頻度の大きいものから順に故障推定
    箇所の重み付けを行う手順を含むことを特徴とする請求
    項10,11,12いずれか記載の順序回路の故障箇所
    推定方法。
  14. 【請求項14】 請求項1において抽出された組合せ回
    路毎に組合せ回路内の推定故障箇所並びに組合せ回路入
    力端子での推定故障伝搬経路を求める手順の後で、組合
    せ回路毎に縮退故障、オープン故障、ショート故障等に
    分類され、得られた推定故障箇所と組合せ回路入力推定
    ベクタから請求項10若しくは請求項11の手順にて故
    障伝搬経路を求める手順と、 前記組合せ回路毎の推定を繰り返して全ての組合せ回路
    内推定故障箇所並びに全ての故障伝搬経路を求めた後、
    論理和として得られる故障推定箇所並びに推定故障伝搬
    経路を同一同ーグループとして分類し、論理積として得
    られる故障推定箇所並びに推定故障伝搬経路を管理し
    て、上記組合せ回路毎の推定で得られた全ての組合せ回
    路内推定故障箇所並びに全ての故障伝搬経路を重ねあわ
    せることにより各回路のノード毎に推定結果の出現頻度
    をとり、頻度の大きいものから順に故障推定箇所の重み
    付けを行う手順とを含むことを特徴とする請求項10ま
    たは11記載の順序回路の故障箇所推定方法。
  15. 【請求項15】 請求項13,14のいずれかにおい
    て、各組合せ回路毎の推定故障箇所並びに推定故障伝搬
    経路を全て求める手順の後に、縮退故障、オープン故
    障、シヨート故障、タイミング故障等の各々の想定に対
    する故障数で故障の分類を行う手順と、 それぞれの想定故障毎に、分類され得られた推定故障箇
    所と前記得られた推定故障伝搬経路を用い、請求項13
    若しくは請求項14の手順でノード毎に推定結果の出現
    頻度をとる手順、前記得られた出現頻度から重み付けを
    行い故障の確からしさの優先順位をつける手順と、 前記得られた優先順位のついた各ノードの故障推定状態
    値から (1)全て同一の故障状態値ならば縮退故障、 (2)単一の故障箇所でかつそれぞれの故障推定状態値
    が異なる場合はオープン故障若しくは常に正常状態のノ
    ードとのショート故障、 (3)推定故障箇所が2箇所存在し、状態推定値の−方
    が正常で他方が故障状態であり、両方の状態値が一致し
    ている場合はショート故障、 (4)推定故障箇所がフリップフロッブ若しくは等価故
    障箇所にフリップフロップを含む場合で、その推定状態
    値が正常な状態を持つ場合と故障状態を持つ場合にはタ
    イミング故障等の詳細分類を行う手順とを含むことを特
    徴とする請求項13または14記載の順序回路の故障箇
    所推定方法。
  16. 【請求項16】 請求項15の優先順位のついた各ノー
    ドの故障推定状態値から詳細分類を行う手順において、 (4)のタイミング故障判定基準に加えて、故障と推定
    される状態を用いてフリップフロップ入力に接続される
    ネットから推定故障伝搬経路を求めることによりタイミ
    ング不良となるクリティカルパスを求める手順と、 前記タイミング不良として抽出されるクリティカルパス
    が同一経路であるかどうかの一致判定する手順とを含む
    ことを特徴とする請求項15記載の順序回路の故障箇所
    推定方法。
  17. 【請求項17】 請求項15の優先順位のついた各ノー
    ドの故障推定状態値から詳細分類を行う手順において、 (4)のタイミング故障判定基準に加えて、故障と推定
    される状態での推定故障伝搬経路を求めることによりタ
    イミング不良となるクリティカルパスを求める手順と、 前記タイミング不良として抽出されるクリティカルパス
    に対して論理シミュレーションを行い、クリティカルパ
    スの伝搬遅延時間を計算する手順と、 前記得られたクリティカルパスの伝搬遅延時間にデバイ
    ス特性の振れ幅を持たせた遅延時間を計算する手順と、 前記得られたタイミング故障前記得られた伝搬遅延時間
    以上の全てのクリティカルパスの伝搬が故障になってい
    るかどうかを判定する手順とを含むことを特徴とする請
    求項15記載の順序回路の故障箇所推定方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかの全ての手
    順の後に、得られた推定故障箇所に対し、推定された故
    障状態を元に与えられたテストベクタ全てを用いて故障
    シミュレーシヨンを行い、推定した故障箇所並びに故障
    原因が全て適合するか判定する手順を含むことを特徴と
    する請求項1〜17いずれか記載の順序回路の故障箇所
    推定方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18いずれかの全ての手順
    の各組合せ回路抽出、組合せ回路内の故障箇所推定並び
    に組合せ回路入力端子の状態値推定若しくは故障伝搬経
    路推定の手順の繰り返しにおいて、組合せ回路抽出、組
    合せ回路内推定の手順の後で、その時刻でのフリップフ
    ロップのクロック入力の期待値を調べ、その時刻でフリ
    ップフロツプの出力状態が更新されたか否かを判定する
    手順と、 前記フリップフロップの更新判定結果をもとに、 (1)更新されている場合は時間(テストベクタ)を溯
    り、推定された組合せ回路入力端子状態値を用いてさら
    に前段の組合せ回路抽出へと制御する手順と、 (2)更新されていない場合はその時刻以前に最後に更
    新された時刻を求めてその最後の更新時刻まで得られた
    推定結果を保ちかつ同推定結果とAND状態にある推定
    結果が同推定結果と矛盾するときはその推定の時刻が後
    の推定結果を削除する手順(ここで推定時刻とはフリッ
    プフロップの場合最後に更新された時刻をいう)と、を
    含むことを特徴とする請求項1〜18いずれか記載の順
    序回路の故障箇所推定方法。
  20. 【請求項20】 予めスキャンパスが全回路の中に含ま
    れるか否かを回路接続情報若しくはテストベクタから検
    索する手順と前記スキャンパス存在判定結果を元にスキ
    ャン経路自体の故障か否かを判定する手順として、 (1)組合せ回路抽出時にクロックライン、スキャンパ
    スラインを除いて組合せ回路抽出を行い、抽出された組
    合せ回路内経路追跡、故障推定を行う手順と、 (2)組合せ回路抽出時にクロックライン、スキャンパ
    スラインも含めて組合せ回路の抽出を行い、クロックラ
    イン、スキャンパスラインに対しても追跡、故障推定す
    る手順と、 (3)前記(1),(2)の両方の推定結果を比較して
    スキャンパス自体に故障が存在するか否かを判定する手
    順とを含み、不必要にクロックラインやスキャンパスラ
    イン追跡を行うことを回避するようにしたことを特徴と
    する請求項1〜19いずれか記載の順序回路の故障箇所
    推定方法。
  21. 【請求項21】 請求項1〜20いずれかの組合せ回路
    を抽出する手順において、組合せ回路入力端子としてR
    OM,RAM等のメモリブロックの出力端子が抽出され
    た場合には、 (1)抽出されたメモリの出力端子がデータラインであ
    るときには同一メモリブロックの全てのデータラインを
    網羅するように組合せ回路を1つ若しくは複数に分割し
    て抽出する手順と、 (2)抽出されたメモリの出力端子がデータラインでな
    いときには、請求項1〜20いずれかの通常の組合せ回
    路抽出を行う手順と、 前記(1)でメモリブロックのデータラインを抽出した
    組合せ回路で入力端子状態推定を行いデータラインの推
    定を行う手順と、 前記得られたメモリプロックのデー多出力ラインの推定
    結果から同一時刻で当該メモリヘ供給されるアドレスラ
    インの状態値が間違っているか否かを判定する手順と、 前記判定結果から、 (1)アドレスラインが正しいと推定できる場合には、
    そのアドレス書き込み時のビット不良と判定する手順
    と、 (2)アドレスラインが間違っていると推定できる場合
    には、そのデータラインの推定結果から供給アドレスを
    推定する手順と、 (3)前記(1),(2)の不良が共に存在し得ると判
    定されれば(1)の手順と(2)の手順両方を行う手順
    とを含むことを特徴とする請求項1〜20いずれか記載
    の順序回路の故障箇所推定方法。
  22. 【請求項22】 予め用意したLSI内の全フリップフ
    ロップの全ベクタに対する全期待値情報と、実際のテス
    タでのパス/フェイル出力情報と、全回路の接続情報と
    を用いてテスト結果で得られた各ベクタの各故障出力端
    子から順次組合せ回路を動的に抽出する手順と、この抽
    出された組合せ回路の出力状態値もしくは推定値から組
    合せ回路入力状態値を推定することによりLSI内の各
    フリップフロップの状態値を推定し、期待値との差より
    故障伝搬していると推定される端子、素子およびその状
    態値を抽出する手順と、こうして得られた故障伝搬推定
    端子からテストベクタを溯り、入力方向に組合せ回路を
    抽出するといったように順次上記操作を繰り返し行う手
    順と、すべてのテストベクタに対して同様の操作を行い
    抽出組合せ回路毎に故障伝搬推定素子およびその状態値
    を求める手順とを含む故障箇所推定における候補抽出及
    びその重み付け方法であって、前記各組合せ回路内の故
    障伝搬推定素子および状態値を用いて、回路接続情報を
    検索し出力端子までの故障伝搬経路として接続関係を再
    構成する手順と、 故障伝搬推定経路上の各推定故障伝搬点の状態値を調べ
    て、 (1)常に同一の状態値を持つノードを推定故障候補点
    として選択する; (2)時刻により推定状態値が変化するノードを推定故
    障候補点として選択する; (3)同時に2箇所の故障推定箇所を必須とするノード
    を推定故障候補点として選択する;手順を備え、前記選
    択された各推定故障候補点毎に到達するLSIの故障出
    力端子数を頻度として計数する手順と、 前記計数した頻度数の大きい順に故障候補点の出現順位
    を並べ替え、重み付けを行う手順とを備えたことを特徴
    とする故障モード毎に故障推定箇所の重み付けを行う方
    法。
  23. 【請求項23】 前記選択された各推定故障候補点毎に
    到達するLSIの故障出力端子数を頻度として計数する
    手順の代わりに、選択された各推定故障候補点とLSI
    の故障出力端子との間に存在する経路数を頻度として計
    数する手順を含み、この計数した頻度数の大きい順に故
    障候補点の出現順位を並べ替え、重み付けを行う手順を
    備えた請求項22記載の故障推定箇所の重み付けを行う
    方法。
  24. 【請求項24】 前記得られた各組合せ回路内の故障伝
    搬推定素子および状態値を用いて、回路接続情報を検索
    し出力端子までの故障伝搬経路として接続関係を再構成
    する手順の後、経路の分岐点−結合点間を1経路として
    経路細分化し、細分化された経路同士の関係を調べ、短
    絡故障の仮定をおくか否かを、 (1)同一時刻での期待値が異なりかつ異なる細分化経
    路上の2点間に短絡故障候補として選択する; (2)2経路に分岐しまた1経路に結合するような経路
    上の各故障候補点に対して異なる細分化経路上の任意の
    2点間に短絡故障候補として選択する; (3)3以上複数の経路に同時に分岐し、1つの経路に
    結合するような各故障伝搬推定経路上の候補点には短絡
    故障として選択しない;という故障伝搬経路毎に故障伝
    搬が成立する条件を求める計算手順を有し、前記推定さ
    れた故障箇所数毎に故障モードを大きく分類する手順
    と、 前記仮定した2点間の短絡故障箇所に対して全ベクタの
    推定状態値および故障状態推定値が常に一致しているか
    を調べ、故障モードを詳細に再計算する手順と、 前記計数した故障出力端子頻度数の大きい順に故障候補
    点の出現順位を並べ替え、重み付けを行う手順をと備え
    た請求項22記載の故障推定箇所の重み付けを行う方
    法。
  25. 【請求項25】 前記得られた各組合せ回路内の故障伝
    搬推定素子および状態値を用いて、回路接続情報を検索
    し出力端子までの故障伝搬経路として接続関係を再構成
    する手順の後、経路の分岐点−結合点間を1経路として
    経路細分化し、細分化された経路同士の関係を調べ、短
    絡故障の仮定をおくか否かを、 (1)同一時刻での期待値が異なりかつ異なる細分化経
    路上の2点間に短絡故障候補として選択する; (2)2経路に分岐しまた1経路に結合するような経路
    上の各故障候補点に対し、異なる細分化経路上の任意の
    2点間に短絡故障候補として選択する; (3)3以上複数の経路に同時に分岐し、1つの経路に
    結合するような各故障伝搬推定経路上の候補点には短絡
    故障として選択しない;という故障伝搬経路毎に故障伝
    搬が成立する条件を求める計算手順を持ち、前記推定さ
    れた故障箇所数毎に故障モードを大きく分類する手順
    と、 前記仮定した2点間の短絡故障箇所に対して全ベクタの
    推定状態値および故障状態推定値が常に一致しているか
    を調べ、故障モードを詳細に再計算する手順と、 前記計数した故障伝搬経路頻度数の大きい順に故障候補
    点の出現順位を並べ替え、重み付けを行う手順とを備え
    た請求項24記載の故障推定箇所の重み付けを行う方
    法。
  26. 【請求項26】 経路の分岐点−結合点間を1経路とし
    て経路細分化し、細分化された経路同士の関係を調べ、
    短絡故障の仮定をおくか否かを判定する3種の条件から
    故障伝搬経路毎に故障伝搬が成立する条件を求める計算
    手順を持ち、前記推定された故障箇所数毎に故障モード
    を大きく分類する手順と、 前記仮定した2点間の短絡故障箇所に対して故障推定を
    行うのに要した全ベクタの推定状態値および故障状態推
    定値が常に一致しているかを調べ、故障モードを詳細に
    再計算する手順と、 前記計数した故障出力端子頻度数もしくは故障伝搬経路
    頻度数の大きい順に故障候補点の出現順位を並べ替え、
    重み付けを行う手順と、 前記重み付けを行った頻度分布を調べ、ある設定した閾
    値と比較し、 (1)閾値に満たない場合には、新たなベクタの故障出
    力端子からの組合せ回路抽出手順に戻る; (2)閾値以上の場合には、推定精度が得られたとし故
    障推定を終了する;頻度判定による故障推定終了判定手
    順とを備えた請求項24または25記載の故障推定箇所
    の重み付けを行う方法。
  27. 【請求項27】 前記推定された故障箇所数毎に故障モ
    ードを大きく分類する手順の後、全ベクタで故障候補毎
    に故障出力端子数頻度計算を行う手順と、 全ベクタで同一推定故障伝搬経路上での2点間に対して
    も故障モードの検査、度再計算を行い、ブリッジ故障を
    詳細に判定する手順と、 前記計数した故障出力端子数の大きい順に故障候補点の
    出現順位を並べ替え、重み付けを行う手順とを備えた請
    求項24記載の故障推定箇所の重み付けを行う方法。
  28. 【請求項28】 前記推定された故障箇所数毎に故障モ
    ードを大きく分類する手順の後、全ベクタで故障候補毎
    に故障出力端子数頻度計算を行う手順と、 全ベクタで同一推定故障伝搬経路上での2点間に対して
    も故障モードの検査、頻度再計算を行い、ブリッジ故障
    を詳細に判定する手順と、 前記計数した故障伝搬経路数の大きい順に故障候補点の
    出現順位を並べ替え、重み付けを行う手順とを備えた請
    求項24記載の故障推定箇所の重み付けを行う方法。
  29. 【請求項29】 前記推定された故障箇所数毎に故障モ
    ードを大きく分類する手順と、 故障推定を行うのに要した全ベクタで故障候補毎に故障
    出力端子数もしくは故障伝搬経路数で頻度計算を行う手
    順と、 故障推定を行うのに要した全ベクタで同一推定故障伝搬
    経路上での2点間に対しても故障モードの検査、頻度再
    計算を行い、ブリッジ故障を詳細に判定する手順と、 前記計数した故障出力端子数もしくは故障伝搬経路数の
    大きい順に故障候補点の出現順位を並べ替え、重み付け
    を行う手順と、 前記重み付けを行った頻度分布を調べてある設定した閾
    値と比較し、 (1)閾値に満たない場合には、新たなベクタの故障出
    力端子からの組合せ回路抽出手順に戻る; (2)閾値以上の場合には、推定精度が得られたとし故
    障推定を終了する;頻度判定による故障推定終了判定手
    順とを備えた請求項27または28記載の故障推定箇所
    の重み付けを行う方法を備えた故障モード毎に故障推定
    箇所の重み付けを行う方法。
  30. 【請求項30】 推定の対象となるLSIのネットリス
    トを記憶し、また部分回路に分割されたネットリストも
    併せて登録を可能とし、検索、削除要求に対して処理を
    行い、ネットリストの一元管理を行うネットリスト管理
    部と、 入出力端子およびフリップフロップの期待値を管理する
    入出力端子/フリップフロップ期待値管理部と、 推定値、実測値を記憶している推定値/実測値管理部
    と、 各故障箇所推定機能から得られた故障候補点、推定故障
    状態値ならびに故障モード等推定結果を記憶する故障候
    補管理部と、 故障出力端子もしくは故障推定出力端子から組合せ回路
    をダイナミックに抽出する組合せ回路抽出部と、 組合せ回路内部の状態値を推定する組合せ回路状態推定
    部と、 前記組合せ回路内部の状態推定結果から推定故障伝搬経
    路を抽出する故障伝搬経路抽出部と、 この得られた組合せ回路入力端子の故障伝搬端子および
    状態値を用いて故障伝搬経路選択する経路選択部と、 この得られた故障伝搬経路の再構成を行って故障箇所か
    ら故障出力端子までの関連付けを行う故障伝搬経路再構
    成部と この得られた故障候補毎の推定状態を全ベクタに対して
    調査して状態値が一定であるか変化しているかを判定す
    る推定状態値判定部と、 前記状態値判定で得られた結果をもとに故障箇所数を加
    味し故障モード分類を行う故障モード分類部と、 個々の故障候補点に対する故障出力端子数もしくは故障
    伝搬経路数頻度を計数して各故障モード毎に重み付けを
    行う頻度重み付け部と、 前記各故障推定機能の処理順位の制御や各故障推定機能
    間の待ち合わせ制御等の全体の推定シーケンスを制御す
    るシーケンス制御部とを含むことを特徴とする故障モー
    ド毎に故障推定箇所の重み付けを行う装置。
  31. 【請求項31】 前記ネットリスト管理部、入出力端
    子、フリップフロップ期待値管理部、推定値/実測値管
    理部、故障候補管理部をネットワーク上のサーバとして
    備え、前記組合せ回路状態推定部、故障伝搬経路抽出
    部、故障伝搬経路抽出部、経路選択部、故障伝搬経路再
    構成部、推定状態値判定部、故障モード分類部、頻度重
    み付け部、ならびに全推定シーケンスを制御するシーケ
    ンス制御部のクライアントからの登録、検索、削除、追
    加、修正等要求に対し、処理を行い処理完了通知をクラ
    イアントに返す構成からなる請求項30記載の故障推定
    箇所の重み付けを行う装置。
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