JPH11160100A - スケール装置 - Google Patents

スケール装置

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JPH11160100A
JPH11160100A JP32351297A JP32351297A JPH11160100A JP H11160100 A JPH11160100 A JP H11160100A JP 32351297 A JP32351297 A JP 32351297A JP 32351297 A JP32351297 A JP 32351297A JP H11160100 A JPH11160100 A JP H11160100A
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JP
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signal
scale
circuit
output
phase
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JP32351297A
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English (en)
Inventor
Masao Ishigaki
正夫 石垣
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Sony Manufacturing Systems Corp
Original Assignee
Sony Precision Technology Inc
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出した位置情報を、低い周波数のアナログ
信号でリアルタイムに伝送するスケール装置を提供す
る。 【解決手段】 このスケール装置は、スケールに記録さ
れた目盛と検出ヘッドとの相対移動情報を検出する。ス
ケール装置の出力信号生成部15には、目盛内の絶対位
置を変調成分とした位相変調信号Sin、この目盛内を
内挿する内挿クロックCK、N/nCKが供給される
(例えばN=10,n=200)。アンド回路44からは、位相変
調信号Sinを、CKとN/nCKとで同期させた場合
の時間差を検出した結果が出力される。この結果は、目
盛の間隔λ/N内における絶対的な位置を表す。そし
て、この結果を位相変調信号Sinの1周期毎に更新
し、λ/N毎の移動に対して周期的に繰り返され、レベ
ルがこのλ/N内の絶対位置を示す2相のアナログ信号
OUTSIN及びOUTCOSを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機器や各種産
業機器等の可動部分である各種工具や回転系等の移動位
置、或いは、被工作物等が載置される移動テーブル等の
移動位置を検出するスケール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、工作機械や各種産業機械で
は、その被工作物等が載置される移動テーブル或いはそ
の動作部分である各種工具や回転系等の移動動作の制御
のために、これら移動テーブル等の移動位置を検出する
スケール装置が用いられている。このスケール装置は、
上記移動テーブル等の移動位置を検出し、検出した移動
位置を移動位置情報として工作機械等に供給する。そし
て、この工作機械等は、この移動位置情報に基づき制御
量を定めて、これら移動テーブル等を駆動するモータ等
を制御する。
【0003】工作機械等に用いられる従来のスケール装
置としては、例えば、光学式や磁気式等の様々なものが
提案されている。従来のスケール装置は、一般に、所定
の間隔毎に目盛が記録されたスケールと、このスケール
に記録された目盛を検出する検出部とから構成され、こ
のスケールと検出部との相対的な移動量とその移動方向
とを検出する。
【0004】このような従来のスケール装置では、例え
ば、スケールと検出部が相対移動する際に通過する目盛
の数を移動量とし、また、その通過方向を検出部の移動
方向として、工作機械の制御部等に伝送する。この従来
のスケール装置では、例えば、いわゆるA/B相信号と
呼ばれる位相が異なる2つデジタル信号を用いて、この
移動量と移動方向とをリアルタイムに伝送している。
【0005】具体的に、A/B相信号を伝送する従来の
スケール装置は、図9に示すように、スケールと検出部
とが相対移動した場合に、その移動量に応じて2つの信
号(A相信号及びB相信号)をリアルタイムで発生す
る。このときのA相信号とB相信号のパルス数が移動量
を示している。また、A相信号とB相信号とは、その位
相が1/4周期ずれており、この位相のずれが移動方向
を示している。すなわち、このA相信号とB相信号との
位相が反転した場合に、移動方向が逆となったことを示
している。
【0006】また、所定間隔で記録された目盛の分解能
より高い分解能で移動量を検出できように、内挿処理を
行ったスケール装置が提案されている。本出願人は、特
開昭57−514号公報において、このような内挿処理
を行った磁気スケール装置を提案している。
【0007】この磁気スケール装置も同様に、一般にA
/B相信号を用いて、内挿して得られる高分解能の移動
量と、その移動方向とを、工作機械等に対してリアルタ
イムで伝送している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のスケ
ール装置で伝送をしているA/B相信号は、スケールの
目盛の分解能に対応したパルス幅の信号となっている。
従って、従来のスケール装置では、高い分解能で移動量
等を検出した場合、その分解能に応じた高周波パルスの
伝送を行わなければならなかった。
【0009】また、上記A/B相信号では、A相信号と
B相信号との位相差が分解能に対応している。従って、
従来のスケール装置を用いている工作機器等では、スケ
ール装置で高い分解能で移動量等を検出する場合、伝送
媒体や受信機器の性能等によりその分解能の情報が充分
検出できるように、移動テーブル等の移動速度を制限し
なければならなかった。
【0010】また、従来のスケール装置では、上述した
A/B相信号ではなく、直接位相差を示すデジタルデー
タを伝送したり、また、目盛のカウント数に応じたアッ
プ/ダウン信号等を伝送する場合もあるが、係る場合
も、分解能に対応して高周波の信号を伝送しなければな
らなかった。
【0011】本発明は、このような実情を鑑みてなされ
たものであり、検出した位置情報を低い周波数の信号で
リアルタイムに伝送するスケール装置を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係るスケール装置は、所定の間隔λで目
盛が記録されたスケールと、上記スケールに記録された
目盛上を相対的に移動し、このスケールに記録された目
盛に基づき、移動位置に対応した応答信号を検出する検
出ヘッドと、上記応答信号に基づき、上記スケールの目
盛間隔λ内での上記検出ヘッドの絶対的な位置xに応じ
て周波数fcの搬送波信号を位相変調した位相変調信号
を出力する位相変調回路と、上記位相変調信号と上記搬
送波信号との位相差を上記周波数fcをn倍した周波数
のクロックを用いて検出し、検出したこの位相差に基づ
き、間隔λ/N(n≧N)毎の上記検出ヘッドと上記ス
ケールとの相対移動量を周期で表し、且つ、上記間隔λ
/N内での間隔λ/n単位の上記検出ヘッドの絶対位置
をレベルで表すアナログ信号を伝送する伝送回路とを備
えることを特徴とする。
【0013】このスケール装置では、間隔λ/N毎の上
記検出ヘッドと上記スケールとの相対移動量を周期で表
し、且つ、上記間隔λ/N内での間隔λ/n単位の上記
検出ヘッドの絶対位置をレベルで表すアナログ信号を伝
送する。
【0014】また、本発明に係るスケール装置は、上記
検出ヘッドと上記スケールとの相対移動方向に応じて位
相関係が反転する2相のアナログ信号を伝送することを
特徴とする。
【0015】このスケール装置では、上記検出ヘッドと
上記スケールとの相対移動方向に応じて位相関係が反転
する2相のアナログ信号を伝送して、スケールと検出ヘ
ッドとの移動量とともにその移動方向の情報を伝送す
る。
【0016】また、本発明に係るスケール装置は、周波
数がn・fcのクロックに同期させた上記位相変調信号
と周波数がN・fcのクロックに同期させた上記位相変
調信号との時間差を、周波数がn・fcのクロックのパ
ルス数で検出し、検出したパルス数を上記位相変調信号
の1周期毎に出力する時間差検出回路と、上記時間差検
出回路から出力されるパルス数を、上記位相変調信号の
1周期毎に計数するn/N進カウンタと、上記n/N進
カウンタの計数結果がn/2N以下の場合にはこのn/
N進カウンタの結果を出力し、上記n/N進カウンタの
計数結果がn/2Nより大きい場合にはn/Nからこの
n/N進カウンタの結果を引いた値を出力する第1の減
算回路と、上記λ/N進カウンタの計数結果にn/4N
を加算する加算回路と、上記加算回路の計数結果がn/
2N以下の場合にはこの加算回路の結果を出力し、上記
加算回路の計数結果がn/2Nより大きい場合にはn/
Nからこの加算回路の結果を引いた値を出力する第2の
減算回路と、上記第1の減算回路の出力データに対応し
て重みづけされたレベルの信号を、上記位相変調信号の
1周期毎に出力する第1の出力回路と、上記第2の減算
回路の出力データに対応して重みづけされたレベルの信
号を、上記位相変調信号の1周期毎に出力する第2の出
力回路とを有する伝送回路を備えることを特徴とする。
【0017】このスケール装置では、λ/N進カウンタ
の計数結果に基づき、目盛間隔λをNで分割した間隔λ
/N毎の上記検出ヘッドと上記スケールとの相対移動量
を周期で表し、且つ、上記間隔λ/N内の上記検出ヘッ
ドの絶対位置をレベルで表すアナログ信号を伝送する。
【0018】また、本発明に係るスケール装置は、周波
数がn・fcのクロックを計数することにより、上記位
相変調信号と上記搬送波信号との位相差を検出するn進
カウンタと、上記n進カウンタの計数結果が上記位相変
調信号の1周期毎に供給され、上記n進カウンタの計数
結果をアドレスとして、間隔λ/N(n≧N)毎の上記
検出ヘッドと上記スケールとの相対移動量を周期で表
し、且つ、上記間隔λ/N内での間隔λ/n単位の上記
検出ヘッドの絶対位置をレベルで表すデータを出力する
第1のデータ記憶回路と、上記n進カウンタの計数結果
が上記位相変調信号の1周期毎に供給され、上記n進カ
ウンタの計数結果をアドレスとして、上記第1のデータ
記憶回路の出力データに対して、上記検出ヘッドと上記
スケールとの相対移動方向に応じて位相関係が反転する
データを出力する第2のデータ記憶回路と、上記第1の
データ記憶回路の出力データに対応して重みづけされた
レベルの信号を、上記位相変調信号の1周期毎に出力す
る第1の出力回路と、上記第2のデータ記憶回路の出力
データに対応して重みづけされたレベルの信号を、上記
位相変調信号の1周期毎に出力する第2の出力回路とを
有する伝送回路を備えることを特徴とする。
【0019】このスケール装置では、上記n進カウンタ
の計数結果をアドレスとしてデータを出力する第1と第
2のデータ記憶回路により、目盛間隔λをNで分割した
間隔λ/N毎の上記検出ヘッドと上記スケールとの相対
移動量を周期で表し、且つ、上記間隔λ/N内の上記検
出ヘッドの絶対位置をレベルで表すアナログ信号を伝送
する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態として、本発明
を適用した磁気スケール装置について、図面を参照しな
がら説明する。実施の形態の磁気スケール装置は、工作
機械等の移動テーブル等に備えられ、この移動テーブル
等の移動量を検出してこの検出情報を工作機械等にフィ
ードバックする装置である。
【0021】図1に示すように、この実施の形態の磁気
スケール装置10は、磁気目盛が記録されたスケール1
1と、第1と第2の磁気ヘッド12,13と、スケール
11と2つの磁気ヘッド12,13との相対移動量に基
づき位相変調信号を生成する位相変調部14と、この位
相変調信号からアナログの出力信号を生成し、この出力
信号を工作機械等の制御部に伝送する出力信号生成部1
5とを備えている。
【0022】スケール11は、長尺状の形態を有した高
透磁率材料からなり、波長λの矩形波或いは正弦波の記
録信号が長手方向に沿って記録されることにより磁気目
盛が形成されている。例えば、この記録信号の波長λ
は、200μmである。
【0023】第1と第2の磁気ヘッド12,13は、例
えば磁束応答型の磁気ヘッドからなり、スケール11に
記録された記録信号に対してギャップが対向するように
配設されている。また、この第1と第2の磁気ヘッド1
2,13は、互いにスケール11に記録された記録信号
の波長λに対して、(m±1/4)λの間隔をもって配
設されている(なお、mは整数とする。)。すなわち、
この第1と第2の磁気ヘッド12,13は、電気的に9
0゜の位相差をもって配設されている。また、この第1
と第2の磁気ヘッド12,13は、励磁電流i1,i2
供給される励磁コイル12a,13aと、スケール11
の磁気目盛及び励磁電流i1,i2に基づき応答信号
1,e2を検出する検出コイル12b,13bとが、コ
アに巻かれている。
【0024】このようなスケール11と、第1と第2の
磁気ヘッド12,13とは、いずれか一方が工作機器の
移動テーブル等の可動部に取り付けられ、他方が基準部
に取り付けられる。そして、スケール11と第1と第2
の磁気ヘッド12,13とは、移動テーブル等の移動に
応じて、第1と第2の磁気ヘッド12,13がスケール
11の磁気目盛上を相対移動するように取り付けられ
る。従って、第1と第2の磁気ヘッド12,13は、工
作機器の移動テーブル等の移動に応じて変化するスケー
ル11の応答信号e1,e2を検出することができる。
【0025】位相変調部14は、磁気ヘッド12,13
に対して励磁電流i1,i2を供給するとともに、これら
の磁気ヘッド12,13から検出される応答信号e1
2に基づきスケール11の磁気目盛の記録波長λ内で
の第1と第2の磁気ヘッド12,13の絶対的な位置x
示す位相変調信号Sinを出力する。
【0026】出力信号生成部15は、磁気ヘッド12,
13の移動量を表し且つ移動方向に応じて位相関係が反
転する2相のアナログ信号OUTSIN,OUTCOSを、供
給された位相変調信号Sinに基づき生成し、この2相
のアナログ信号OUTSIN,OUTCOSを工作機器等に伝
送する。
【0027】以上のような磁気スケール装置10では、
スケール11の磁気目盛の記録波長λの分解能に対し
て、この記録波長λをnで内挿し、n倍の分解能で移動
量を検出できようになっている。例えば、この磁気スケ
ール装置10では、記録波長λが200μm、内挿数n
が200であるとすれば、1μm単位で移動量を検出す
ることができる。
【0028】つぎに、上記位相変調部14の内部構成に
ついて、図面を用いてさらに詳細に説明する。
【0029】位相変調部14は、図2に示すように、基
準クロック信号を発生する基準発振器21と、基準クロ
ック信号の周波数を1/2nに逓減する逓減回路22
と、逓減回路22の出力の高周波成分を除去するローパ
スフィルタ23と、ローパスフィルタ23の出力信号の
位相をπ/4シフトさせる位相シフタ24と、位相シフ
タ24の出力信号を増幅して第1の磁気ヘッド12のコ
アに巻かれた励磁コイル12aに励磁電流i1を供給す
る第1の励磁アンプ25と、ローパスフィルタ23の出
力信号を増幅して第2の磁気ヘッド13のコアに巻かれ
た励磁コイル13aに励磁電流i2を供給する第2の励
磁アンプ26とを有している。
【0030】また、位相変調部14は、第1の磁気ヘッ
ド12のコアに巻かれた検出コイル12bから応答信号
1が供給されこの信号を増幅する第1の前置アンプ3
1と、第2の磁気ヘッド13のコアに巻かれた検出コイ
ル13bから応答信号e2が供給されこの信号を増幅す
る第2の前置アンプ32と、第1の前置アンプ31と第
2の前置アンプ32の出力を加算する加算アンプ33
と、この加算アンプ33の出力信号から所定の帯域の信
号を取り出すバンドパスフィルタ34と、このバンドパ
スフィルタ34の出力信号をバッファリングするバッフ
ァアンプ35と、バッファアンプ35の出力信号を波形
成形して、デジタルの位相変調信号Sinを生成する波
形成形回路36とを有している。
【0031】基準発振器21は、この位相変調部14で
出力する位相変調信号Sinの搬送周波数fcに対し
て、n倍の周波数n・fcの基準クロック信号を発生す
る。ここで、nは、この磁気スケール装置10で内挿処
理を行う際における記録波長λに対する内挿数を示して
いる。例えば、搬送周波数fcが50kHzであり磁気
目盛の記録波長λ内の内挿数nが200であるとする
と、基準発振器21は、10MHzの基準クロック信号
を発生する。
【0032】逓減回路22は、基準発振器21から出力
された基準クロック信号の周波数n・fcを1/2nに
逓減し、fc/2の周波数の励磁信号を出力する。
【0033】このfc/2の周波数の励磁信号は、ロー
パスフィルタ23により高周波成分が除去され、位相シ
フタ24によりπ/4(=45゜)位相がシフトされた
後、第1の励磁アンプ25に供給される。また、このf
c/2の周波数の励磁信号は、ローパスフィルタ23に
より高周波成分が除去された後、第2の励磁アンプ26
に供給される。
【0034】第1と第2の励磁アンプ25,26は、そ
れぞれ供給された励磁信号を、電流値に変換する。これ
ら第1と第2の励磁アンプ25,26は、磁気ヘッド1
2,13のコアに巻かれた励磁コイル12a,13a
に、以下の式(1)及び式(2)に示す互いに位相がπ
/4異なる励磁電流i1,i2を供給する。
【0035】
【数1】
【0036】ここで、第1と第2の磁気ヘッド12,1
3は、(m±1/4)λの間隔をもって配設されている
ので、互いにπ/2(=90゜)だけ位相がずれた信号
磁界がスケール11に記録された記録信号から与えられ
る。従って、スケール11に記録された記録信号から与
えられる磁界が零となる位置を基準位置とすると、この
基準位置からx離れた位置xに第1の磁気ヘッド12が
ある場合、第1と第2の磁気ヘッド12,13は、以下
の式(3)及び式(4)で示される磁界h1,h2を検出
する。
【0037】
【数2】
【0038】従って、この第1と第2の磁気ヘッド1
2,13は、上記励磁電流i1,i2及び磁界h1,h2
応じた以下の式(5)及び式(6)で示される応答信号
1,e2を、検出コイル12b,13bから出力する。
【0039】
【数3】
【0040】なお、これら式(1)〜(6)で示される
I,H,E1,E2は、それぞれ回路定数やスケール11
の磁界強度等により決定される定数である。
【0041】この第1と第2の磁気ヘッド12,13の
検出コイル12b,13bから出力される応答信号
1,e2は、第1の前置アンプ31及び第2の前置アン
プ32を介して加算アンプ33に供給される。
【0042】加算アンプ33は、供給された応答信号e
1,e2を加算合計して、以下の式(7)で示される合成
出力信号ePAを出力し、この合成出力信号ePAをバンド
パスフィルタ34に供給する。
【0043】
【数4】
【0044】バンドパスフィルタ34は、合成出力信号
PAの2次高調波成分を検出し、以下の式(8)で示さ
れる位相変調信号eSを検出する。
【0045】
【数5】
【0046】この位相変調信号eSは、振幅Eが一定
で、スケール11の記録波長λ内における位置xに比例
して変化する変調量θで、周波数fcの搬送波を位相変
調した信号である。すなわち、位相変調信号esは、ス
ケール11の記録波長λ内における第1と第2の磁気ヘ
ッド12,13の位置を、例えば−π〜θ〜πで表して
いる。
【0047】このようにして得られる位相変調信号es
は、バッファアンプ35を介して波形成形回路36に供
給される。
【0048】波形成形回路36は、例えば、シュミット
トリガ回路等により、位相変調信号eSをパルス化し、
デジタルの位相変調信号Sinを生成する。
【0049】以上のように位相変調部14では、スケー
ル11の記録波長λ内での磁気ヘッド12,13の絶対
的な位置xを表す位相変調信号Sinを生成することが
できる。
【0050】例えば、この位相変調部14において、ス
ケール11の記録波長λを200μm、内挿数nを20
0、搬送周波数fcを50kHzとした場合、この位相
変調信号Sinの周期をn・fc(10MHz)の基準
クロックを用いてカウントすることにより、1μm毎に
磁気ヘッド12,13の位置xを検出することができ
る。
【0051】すなわち、このような場合、磁気ヘッド1
2,13がスケール11の記録波長λ内の基準位置(例
えば、第1の磁気ヘッド12が、スケール11に記録さ
れた記録信号から与えられる磁界が零となる位置)にあ
るときには、図3(a)に示すように、位相変調信号S
inの1周期内で、n・fcの基準クロックが200パ
ルス分カウントされる。また、磁気ヘッド12,13が
基準位置から+Δμm移動した位置にあるときには、図
3(b)に示すように、位相変調信号Sinの1周期内
で200+Δパルス分カウントされる。また、磁気ヘッ
ド12,13が基準位置から−Δμm移動した位置にに
あるときには、図3(c)に示すように、位相変調信号
Sinの1周期内で200−Δパルス分カウントされ
る。従って、このような場合、位相変調部14では、位
相変調信号SinからこのΔ成分を検出することによっ
て、スケール11の記録波長λ内における磁気ヘッド1
2,13の絶対的な位置を検出することができる。
【0052】また、位相変調部14から出力される位相
変調信号Sinは、位相量θが、磁気ヘッド12,13
の移動に対してスケール11の記録信号の記録波長λを
周期とする周期関数となる。すなわち、変調量θは、図
4に示すように、スケール11上の磁気ヘッド12,1
3の位置Pに対して、周期λの繰り返し関数となってい
る。従って、この位相変調信号Sinは、所定の回路を
用いてこの変調量の繰り返し数とその方向を特定するこ
とによって、磁気ヘッド12,13の移動量及びその方
向が検出可能となっている。
【0053】つぎに、上記出力信号生成部15の内部構
成について、図面を用いてさらに詳細に説明する。
【0054】出力信号生成部15には、図5に示すよう
に、位相変調部14から供給される位相変調信号Sin
と、位相変調部14の基準発振器21で発生される基準
クロック信号と同一の周波数のクロックパルスCKと、
クロックパルスCKをN/nに分周した内挿クロックパ
ルス(N/n)CKとが供給される。
【0055】Nは、例えば、自然数であって、かつ、n
/Nが自然数となるように設定する。例えば、内挿数n
が200であれば、Nが例えば10,20等の値に設定
する。また、このnが200及びNが10の場合、クロ
ックパルスCKの周波数が10MHzであれば、内挿ク
ロックパルス(N/n)CKの周波数は、0.5MHz
となる。なお、ここで、クロックパルスCKと、内挿ク
ロックパルス(N/n)CKとは、互いに同期がとれて
いるものとする。
【0056】出力信号生成部15は、位相変調信号Si
nをクロックパルスCKに同期させた信号Q1を出力す
る第1のフリップフロップ回路41と、この第1のフリ
ップフロップ回路41の出力信号Q1を内挿クロックパ
ルス(N/n)CKに同期させた信号Q2を出力する第
2のフリップフロップ回路42と、第1のフリップフロ
ップ回路41の出力信号Q1をインバータ回路43を介
して反転させた信号,第2のフリップフロップ回路42
の出力信号Q2,及びクロックパルスCKの3つの信号
の論理積を出力するアンド回路44とを有している。
【0057】また、出力信号生成部15は、アンド回路
44の出力信号が供給され、この出力信号のパルス数
を、位相変調信号Sinの1周期毎にカウントするn/
N進カウンタ45を有している。
【0058】また、n/N進カウンタ45のカウント結
果が供給され、このカウント結果がn/2N以下である
場合にはその結果をそのまま出力し、このカウント結果
がn/2Nより大きくなった場合にn/Nからカウント
結果を減算する第1の減算回路46と、第1の減算回路
46の出力を位相変調信号Sinの1周期毎にラッチす
る第1のラッチ回路47と、n/2N個の抵抗R0〜R
n/2Nが出力端子に接続され第1のラッチ回路47でラッ
チされたデータに対応した抵抗R0〜Rn/2Nを選択する
第1のセレクタ48と、第1のセレクタ48で選択した
抵抗R0〜Rn/2Nの抵抗値に対応する電圧を出力する第
1の出力アンプ49と、第1の出力アンプ49の出力の
高周波成分を除去してアナログの第1の出力信号OUT
SINを出力する第1のローパスフィルタ50とを有して
いる。
【0059】また、n/N進カウンタ45のカウント結
果が供給され、このカウント結果にn/4Nを加算する
加算回路51と、加算回路51の加算結果がn/2N以
下である場合にはその結果をそのまま出力し、この加算
結果がn/2Nより大きくなった場合にn/Nから加算
結果を減算する第2の減算回路52と、第2の減算回路
52の出力を位相変調信号Sinの1周期毎にラッチす
る第2のラッチ回路53と、n/2N個の抵抗R0〜R
n/2Nが接続され第2のラッチ回路53でラッチされたデ
ータに対応した抵抗R0〜Rn/2Nを選択する第2のセレ
クタ54と、第2のセレクタ54で選択した抵抗R0
n/2Nの抵抗値に対応する電圧を出力する第2の出力ア
ンプ55と、第2の出力アンプ55の出力の高周波成分
を除去してアナログの第2の出力信号OUTCOSを出力
する第2のローパスフィルタ56とを有している。
【0060】まず、この出力信号生成部15のアンド回
路44から出力される信号を図6に示すタイミングチャ
ートを用いて説明する。
【0061】例えば、図6(a)及び図6(b)に示す
ように、搬送波信号fcに対してΔθ位相変調をした位
相変調信号Sinが、この出力信号生成部15に入力さ
れているとする。この場合、図6(c)に示すように、
この位相変調信号Sinの周期を内挿クロックパルス
(N/n)CKでカウントすると、スケール11の記録
波長λに対してλ/Nの分解能で内挿した磁気ヘッド1
2,13の位置を検出することができる。すなわち、内
挿クロックパルス(N/n)CKの1周期が、λ/Nの
移動距離を示していることとなる。
【0062】また、位相変調信号Sinの周期をクロッ
クパルスCKでカウントすると、スケール11の記録波
長λに対してλ/nの分解能で内挿した磁気ヘッド1
2,13の位置を検出することができる。
【0063】従って、位相変調信号Sinを内挿クロッ
クパルス(N/n)CKに同期させて得られる第1の周
期と、位相変調信号SinをクロックパルスCKに同期
させて得られる第2の周期とをそれぞれ検出し、第1の
周期と第2の周期の時間差を検出した結果が、磁気目盛
の間隔λ/N内における磁気ヘッド12,13の絶対的
な位置を表すこととなる。
【0064】ここで、アンド回路44からは、位相変調
信号SinをクロックパルスCKに同期させた信号の反
転信号と、位相変調信号Sinを内挿クロックパルス
(N/n)CKに同期させた信号とが供給され、さら
に、クロックパルスCKが供給されている。従って、ア
ンド回路44は、図6(d)に示すように、上記第1の
周期と第2の周期の時間差をクロックパルスCKでカウ
ントした数のパルスを出力することとなり、このパルス
数が間隔λ/N内における磁気ヘッド12,13の絶対
的な位置を表すこととなる。
【0065】例えば、nが200、Nが10であるとす
れば、アンド回路44は、位相変調信号Sinの1周期
毎に、その数が0から19まで変動するパルスを出力さ
れることとなる。また、スケール11の記録波長λが2
00μmであれば、このアンド回路44から出力される
パルス数は、スケール11の20μ内の1μm単位(λ
/n)の絶対位置を表すこととなる。
【0066】以上のようにアンド回路44で生成された
パルスは、n/N進カウンタ45のクロック端子に供給
される。
【0067】n/N進カウンタ45は、アンド回路44
から出力されるパルス数をカウントして出力する。この
際n/N進カウンタ45は、クリア端子に供給される位
相変調信号Sinに応じて、この位相変調信号Sinの
1周期毎に、カウント結果をクリアする。例えば、nが
200、Nが10であるとすれば、n/N進カウンタ4
5は、0〜19までをカウントする。
【0068】第1の減算回路46には、n/N進カウン
タ45のカウント結果が供給される。第1の減算回路4
6は、n/N進カウンタ45のカウント結果が、n/2
N以下である場合は、そのままの値を出力する。また、
第1の減算回路46は、n/N進カウンタ45のカウン
ト結果が、n/2N以下である場合は、n/Nからn/
N進カウンタ45のカウント結果を引いた値を出力す
る。なお、第1の減算回路46は、その減算結果が負の
値を取る場合には、その補数を出力する。
【0069】第1のラッチ回路47は、第1の減算回路
46の出力結果が供給され、位相変調信号Sinの1周
期毎にこの出力結果をラッチする。
【0070】第1のセレクタ48は、抵抗値に所定の重
み付けがされているn/2N個の抵抗R0〜Rn/2Nが出
力端子に接続されており、減算回路46の出力データに
基づき、これらの複数の抵抗R0〜Rn/2Nのうち、いず
れか1つを選択するようになっている。これら複数の抵
抗R0〜Rn/2Nは、一定の周期で繰り返し選択していっ
た場合に正弦波信号が得られるように重み付けがされて
いる。
【0071】例えば、nが200、Nが10であり、第
1のセレクタ48に10(n/2N)個の抵抗が接続さ
れていた場合には、各抵抗の抵抗比は、下式で示すよう
な値となる。
【0072】
【数6】
【0073】また、例えば、nが200、Nが10であ
る場合のn/N進カウンタ45と、第1の減算回路46
と、第1のセレクタ48の出力データとの互いの関係を
以下の表1に示す。なお、この表1では、第1のセレク
タ48の出力データD0〜D9は、出力が1となっている
ビットが、選択する抵抗R0〜R9を示している。
【0074】
【表1】
【0075】第1の出力アンプ49は、第1のセレクタ
48で選択した抵抗R0〜Rn/2Nの抵抗値に比例した電
圧値を出力する。
【0076】ローパスフィルタ50は、第1の出力アン
プ49から出力される信号の高周波成分を除去して、ア
ナログの出力信号OUTSINを出力する。
【0077】一方、n/N進カウンタ45のカウント結
果は、加算回路51にも供給される。加算回路51は、
このn/N進カウンタ45のカウント結果にn/4Nを
加算する。
【0078】第2の減算回路52,第2のラッチ回路5
3,第2のセレクタ54,第2の出力アンプ55及び第
2のローパスフィルタ56は、それぞれ上述した第1の
減算回路46,第1のラッチ回路47,第1のセレクタ
48,第1の出力アンプ49及び第1のローパスフィル
タ50と同一の回路となっている。
【0079】以上のように第2の減算回路52には、加
算回路51からの加算出力が供給されている。そのた
め、第2のローパスフィルタ56は、上記出力信号OU
SINに対して、1/4周期位相がずれたアナログの出
力信号OUTCOSを出力する。
【0080】図7に、スケール11上の記録波長λ内の
磁気ヘッド12,13の位置Pに対するこの出力信号生
成部15の各回路の出力データ、及び、アナログの出力
信号OUTSIN及びOUTCOSの関係を示す。
【0081】図7(a)は、n/N進カウンタ45の出
力データを示している。図7(b)は、加算回路51の
出力データを示している。図7(c)は、第1の減算回
路46の出力データを示している。図7(d)は、第2
の減算回路52の出力データを示している。図7(e)
は、この出力信号生成部15から出力されるアナログの
出力信号OUTSINを示している。また、図7(f)
は、この出力信号生成部15から出力されるアナログの
出力信号OUTCOSを示している。
【0082】出力信号生成部15から出力されるアナロ
グの出力信号OUTSIN及びOUTC OSは、以上の図7に
示すように、磁気ヘッド12,13のλ/N毎の移動に
対して、周期的に繰り返される信号となっている。従っ
て、例えば、この出力信号OUTSIN及びOUTCOSの零
クロスポイントを検出することによって、スケール11
の記録波長λに対して、N倍の内挿を行った分解能で磁
気ヘッド12,13の移動量を検出することができる。
具体的に、Nが10であって、λが200μmであれ
ば、この出力信号OUTSINの周期成分を検出すること
によって、20μmの分解能で磁気ヘッド12,13の
移動量を検出することができる。
【0083】また、出力信号生成部15から出力される
アナログの出力信号OUTSIN及びOUTCOSは、その電
圧レベルが、スケール11の間隔λ/N内の磁気ヘッド
12,13の絶対的な位置を示している。従って、例え
ば、この出力信号OUTSIN及びOUTCOSの電圧レベル
を、上記第1のセレクタ48に接続された抵抗R0〜R
n/2Nに対応した抵抗比に基づき検出することによって、
スケール11の記録信号の記録波長λに対して、n倍の
内挿を行った分解能で磁気ヘッド12,13の間隔λ/
N内の絶対位置を検出することができる。具体的に、n
が200及びNが10であって、λが200μmであれ
ば、この出力信号OUTSINの電圧成分を検出すること
によって、1μmの分解能で20μm内における磁気ヘ
ッド12,13の絶対位置を検出することができる。
【0084】また、出力信号生成部15から出力される
出力信号OUTSIN及びOUTCOSは、互いに1/4周期
位相が異なる信号となっている。従って、この出力信号
OUTSIN及びOUTCOSの位相を比較することによっ
て、スケール11と磁気ヘッド12,13との相対移動
方向を特定することができる。また、この出力信号OU
SIN及びOUTCOSの零クロスポイントとその位相差を
検出することによって、スケール11の記録信号の波長
λに対して、4×N倍の内挿を行った分解能で磁気ヘッ
ド12,13の移動量を検出することができる。
【0085】以上のように本発明の実施の形態の磁気ス
ケール装置10では、間隔λ/N毎の磁気ヘッド12,
13とスケール11との相対移動量を周期で表し、且
つ、この間隔λ/N内の磁気ヘッド12,13の絶対位
置を電圧レベルで表すアナログの出力信号OUTSIN
びOUTCOSを伝送する。このアナログの出力信号OU
SIN及びOUTCOSは、磁気ヘッド12,13と上記ス
ケール11との相対移動方向に応じて位相関係が反転す
る。また、このアナログの出力信号OUTSIN及びOU
COSは、検出した移動量の分解能に対して、低い周波
数の信号となっている。
【0086】このことから、この磁気スケール装置10
では、伝送の効率化を図ることができる。また、磁気ス
ケール装置10の伝送対象となる工作機器等では、この
伝送されたアナログの出力信号OUTSIN及びOUTCOS
に基づき、その被工作物等が載置される移動テーブル、
動作部分である各種工具や回転系等の位置情報を取得
し、これら移動テーブル等の制御をリアルタイムに行う
ことができる。また、この磁気スケール装置10では、
このような低い周波数のアナログの出力信号OUTSIN
及びOUTCOSを伝送するため、位相関係に余裕をもた
せ、高速化を図ることができる。
【0087】つぎに、以上説明した図5に示す出力信号
生成部15に変えて、図8に示す出力信号生成部60を
磁気スケール装置10に適用した場合について説明す
る。なお、この出力信号生成部60を説明するにあた
り、上記出力信号生成部15と同一の構成については、
図面中に同一の符号を付け、その詳細な説明を省略す
る。出力信号生成部60には、位相変調部14から供給
される位相変調信号Sinと、位相変調部14の基準発
振器21で発生される基準クロック信号と同一の周波数
のクロックパルスCKとが供給される。
【0088】出力信号生成部60は、位相変調信号Si
nの立ち上がり又は立ち下がりエッジをクロックパルス
CKに同期させ、この位相変調信号Sinの1周期毎に
発生される同期信号を生成する同期回路61と、クロッ
クパルスCKが供給され、このクロックパルスCKのパ
ルス数を位相変調信号Sinの1周期毎にカウントする
n進カウンタ62と、このn進カウンタ62のカウント
結果を位相変調信号Sinの1周期毎にラッチするラッ
チ回路63とを有している。
【0089】また、この出力信号生成部60は、n/2
N個の抵抗R0〜Rn/2Nが出力端子に接続され、第1の
ラッチ回路47でラッチされたデータをアドレスとし
て、対応する抵抗R0〜Rn/2Nを選択する第1と第2の
リードオンリーメモリ(ROM)64,65と、第1の
ROM64で選択した抵抗R0〜Rn/2Nの抵抗値に対応
する電圧を出力する第1の出力アンプ49と、第1の出
力アンプ49の出力の高周波成分を除去してアナログの
第1の出力信号OUTSINを出力する第1のローパスフ
ィルタ50と、第2のROM65で選択した抵抗R0
n/2Nの抵抗値に対応する電圧を出力する第2の出力ア
ンプ55と、第2の出力アンプ55の出力の高周波成分
を除去してアナログの第2の出力信号OUTCOSを出力
する第2のローパスフィルタ56とを有している。
【0090】n進カウンタ62は、この磁気スケール装
置10で内挿される内挿数nだけ、クロックパルスCK
をカウントするカウンタからなり、位相変調信号Sin
の1周期毎に、カウント結果がクリアされる。
【0091】ラッチ回路63は、位相変調信号Sinの
1周期毎に、n進カウンタ62のカウント結果をラッチ
する。
【0092】第1のROM64と、第2のROM65
は、抵抗値に所定の重み付けがされているn/2N個の
抵抗R0〜Rn/2Nが出力データ端子D0〜Dn/2Nに接続さ
れており、n進カウンタ62のカウント結果をアドレス
として、出力データ端子D0〜Dn/2Nのいずれかを選択
するようにデータが設定されている。
【0093】この抵抗R0〜Rn/2Nは、上記出力信号生
成部15の場合と同様に抵抗値に重みづけがなされてい
る。
【0094】ここで、n進カウンタ62のカウント結果
と、第1のROM64の出力データとの関係は、λ/N
周期毎の磁気ヘッド12,13とスケール11との移動
量に対応して繰り返されるデータを出力するように設定
され、且つ、上記間隔λ/N内での間隔λ/n単位の磁
気ヘッド12,13の絶対位置がレベルで表されるよう
に設定される。
【0095】例えば、nが200、Nが10であれば、
n進カウンタ62のカウント結果が0〜199までの値
をとることとなるが、この場合、第1のROM64の出
力データは20カウント毎に繰り返されるデータを出力
し、かつ、この20カウントの間は、接続されたn/2
N個の抵抗R0〜Rn/2Nのいずれかを選択するデータを
出力する。
【0096】また、第1のROM64の出力データと第
2のROM65の出力データとの関係は、λ/N周期毎
の磁気ヘッド12,13とスケール11との移動量に対
応して、位相が1/4周期ずれるようなデータを出力す
るように設定される。
【0097】例えば、nが200、Nが10であれば、
n進カウンタ62のカウント結果が0〜199までの値
をとることとなるが、この場合、第2のROM65は、
第1のROM64の出力データと5カウント分だけ異な
るデータを出力する。
【0098】具体的に、nが200、Nが10である場
合のn進カウンタ62と、第1と第2のROM64,6
5の出力データとの互いの関係を以下の表2に示す。
【0099】
【表2】
【0100】以上のような構成を有することにより出力
信号生成部60では、磁気ヘッド12,13のλ/N毎
の移動に対して周期的に繰り返され、また、その電圧レ
ベルが、スケール11の間隔λ/N内の磁気ヘッド1
2,13の絶対的な位置を示すアナログの出力信号OU
SIN及びOUTCOSを出力することができる。
【0101】なお、位相変調信号を生成する方法として
は、例えば、特公平5−18364に示すような、被測
定物が単位長移動する毎に一個の信号を発生するスケー
ル部(例えば、光学式スケール)から出力される90度
位相が異なる2つの出力信号を平衡変調し、それらを加
算して位相変調信号を生成する方法を用いてもよい。ま
た、本発明は、以上の実施の形態に限らず、本発明の要
旨を逸脱することなく、その他様々な構成を取り得るこ
とは勿論である。
【0102】
【発明の効果】本発明に係るスケール装置では、上記目
盛間隔λをNで分割した間隔λ/N毎の上記検出ヘッド
と上記スケールとの相対移動量を周期で表し、且つ、上
記間隔λ/N内の上記検出ヘッドの絶対位置をレベルで
表すアナログ信号を伝送する。また、本発明に係るスケ
ール装置では、上記検出ヘッドと上記スケールとの相対
移動方向に応じて位相関係が反転する2相のアナログ信
号を伝送して、スケールと検出ヘッドとの移動量ととも
にその移動方向を伝送する。
【0103】このことにより本発明に係るスケール装置
では、スケールと検出ヘッドとの位置の情報を、低い周
波数のアナログ信号でリアルタイムに伝送することがで
き、伝送の効率化を図ることができる。そして、このス
ケール装置の伝送対象となる機器では、この伝送された
アナログ信号に基づき、その被工作物等が載置される移
動テーブル、動作部分である各種工具や回転系等の位置
情報を取得し、これら移動テーブル等の制御をリアルタ
イムに行うことができる。
【0104】また、このスケール装置では、低い周波数
のアナログ信号を伝送するため、高い分解能で検出した
位置情報を2相の信号で伝送する場合であっても、位相
関係に余裕をもたせ、高速化を図ることができる。
【0105】また、本発明に係るスケール装置では、伝
送対象となる機器側で必要とする分解能の位置情報を容
易に得られるアナログ信号を伝送することができる。す
なわち、この伝送対象となる機器は、伝送されたアナロ
グ信号の周期成分のみを検出すれば低分解能の位置情報
を得ることができる。また、この伝送対象となる機器
は、伝送されたアナログ信号の周期成分を検出するとと
もに、このアナログ信号のレベルを検出することによ
り、高分解能の位置情報を得ることができる。
【0106】従って、本発明に係るスケール装置では、
伝送対象となる機器が必要とする分解能に応じて別途回
路を備える必要がなく、簡易な構成でコストを安くする
ことができる。また、伝送対象となる機器では、必要と
する分解能に応じた回路を受信部で備えれば良く、その
自由度が増し、用途に応じて簡易な構成でコストを安く
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の磁気スケール装置の構成図であ
る。
【図2】上記磁気スケール装置の位相変調部の構成図で
ある。
【図3】上記位相変調部から出力される位相変調信号を
説明する図である。
【図4】上記位相変調部から出力される位相変調信号の
変調量を説明する図である。
【図5】上記磁気スケール装置の出力信号生成部の構成
図である。
【図6】上記出力信号生成部のアンド回路から出力され
る信号を説明するタイミングチャートである。
【図7】上記出力信号生成部から出力される出力信号を
説明する図である。
【図8】上記磁気スケール装置の他の出力信号生成部の
構成図である。
【図9】従来のスケール装置の伝送方式を説明する図で
ある。
【符号の説明】
11 スケール、12 第1の磁気ヘッド、13 第2
の磁気ヘッド、14位相変調部、15,60 出力信号
生成部、41 第1のフリップフロップ回路、42 第
2のフリップフロップ回路、44 アンド回路、45
n/N進カウンタ、46 第1の減算回路、48 第1
のセレクタ、49 第1の出力アンプ、51 加算回
路、51 第2の減算回路、53 第2のセレクタ、5
4 第2の出力アンプ、62 n進カウンタ、64 第
1のリードオンリーメモリ、65第2のリードオンリー
メモリ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔λで目盛が記録されたスケー
    ルと、 上記スケールに記録された目盛上を相対的に移動し、こ
    のスケールに記録された目盛に基づき、移動位置に対応
    した応答信号を検出する検出ヘッドと、 上記応答信号に基づき、上記スケールの目盛間隔λ内で
    の上記検出ヘッドの絶対的な位置xに応じて周波数fc
    の搬送波信号を位相変調した位相変調信号を出力する位
    相変調回路と、 上記位相変調信号と上記搬送波信号との位相差を上記周
    波数fcをn倍した周波数のクロックを用いて検出し、
    検出したこの位相差に基づき、間隔λ/N(n≧N)毎
    の上記検出ヘッドと上記スケールとの相対移動量を周期
    で表し、且つ、上記間隔λ/N内での間隔λ/n単位の
    上記検出ヘッドの絶対位置をレベルで表すアナログ信号
    を伝送する伝送回路とを備えるスケール装置。
  2. 【請求項2】 上記伝送回路は、上記検出ヘッドと上記
    スケールとの相対移動方向に応じて位相関係が反転する
    2相のアナログ信号を伝送することを特徴とする請求項
    1に記載のスケール装置。
  3. 【請求項3】 上記伝送回路は、 周波数がn・fcのクロックに同期させた上記位相変調
    信号と周波数がN・fcのクロックに同期させた上記位
    相変調信号との時間差を、周波数がn・fcのクロック
    のパルス数で検出し、検出したパルス数を上記位相変調
    信号の1周期毎に出力する時間差検出回路と、 上記時間差検出回路から出力されるパルス数を、上記位
    相変調信号の1周期毎に計数するn/N進カウンタと、 上記n/N進カウンタの計数結果がn/2N以下の場合
    にはこのn/N進カウンタの結果を出力し、上記n/N
    進カウンタの計数結果がn/2Nより大きい場合にはn
    /Nからこのn/N進カウンタの結果を引いた値を出力
    する第1の減算回路と、 上記λ/N進カウンタの計数結果にn/4Nを加算する
    加算回路と、 上記加算回路の計数結果がn/2N以下の場合にはこの
    加算回路の結果を出力し、上記加算回路の計数結果がn
    /2Nより大きい場合にはn/Nからこの加算回路の結
    果を引いた値を出力する第2の減算回路と、 上記第1の減算回路の出力データに対応して重みづけさ
    れたレベルの信号を、上記位相変調信号の1周期毎に出
    力する第1の出力回路と、 上記第2の減算回路の出力データに対応して重みづけさ
    れたレベルの信号を、上記位相変調信号の1周期毎に出
    力する第2の出力回路とを有することを特徴とする請求
    項2に記載のスケール装置。
  4. 【請求項4】 上記伝送回路は、 周波数がn・fcのクロックを計数することにより、上
    記位相変調信号と上記搬送波信号との位相差を検出する
    n進カウンタと、 上記n進カウンタの計数結果が上記位相変調信号の1周
    期毎に供給され、上記n進カウンタの計数結果をアドレ
    スとして、間隔λ/N(n≧N)毎の上記検出ヘッドと
    上記スケールとの相対移動量を周期で表し、且つ、上記
    間隔λ/N内での間隔λ/n単位の上記検出ヘッドの絶
    対位置をレベルで表すデータを出力する第1のデータ記
    憶回路と、 上記n進カウンタの計数結果が上記位相変調信号の1周
    期毎に供給され、上記n進カウンタの計数結果をアドレ
    スとして、上記第1のデータ記憶回路の出力データに対
    して、上記検出ヘッドと上記スケールとの相対移動方向
    に応じて位相関係が反転するデータを出力する第2のデ
    ータ記憶回路と、 上記第1のデータ記憶回路の出力データに対応して重み
    づけされたレベルの信号を、上記位相変調信号の1周期
    毎に出力する第1の出力回路と、 上記第2のデータ記憶回路の出力データに対応して重み
    づけされたレベルの信号を、上記位相変調信号の1周期
    毎に出力する第2の出力回路とを有することを特徴とす
    る請求項2に記載のスケール装置。
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Cited By (5)

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