JP3322077B2 - 変位量検出装置 - Google Patents

変位量検出装置

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JP3322077B2
JP3322077B2 JP14354295A JP14354295A JP3322077B2 JP 3322077 B2 JP3322077 B2 JP 3322077B2 JP 14354295 A JP14354295 A JP 14354295A JP 14354295 A JP14354295 A JP 14354295A JP 3322077 B2 JP3322077 B2 JP 3322077B2
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捷利 壬生
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ソニー・プレシジョン・テクノロジー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば工作機械や産業機
械の移動テーブルあるいは精密測定装置、測角装置等の
位置や移動量を検出するデジタルスケールシステムに用
いて好適な変位量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に工作機械あるいは、産業機械等の
移動テーブルの変位量を検出するデジタルスケールシス
テムとして、磁気記録技術を応用した磁気スケールがよ
く知られており、この磁気スケールには再生波長λの信
号を出力とする磁気目盛りが形成されているが、その再
生波長λは比較的大きな値例えば0.2mmが選ばれて
いる。
【0003】従って、この磁気スケールを用いた移動テ
ーブル等の変位量を高い分解能で検出するための変位量
検出装置としては、例えば特公昭50−25818号公
報あるいは特公昭50−28032号公報に記載されて
いるように、この磁気スケールと検出ヘッドとの相対移
動量をキャリア周波数fの位相変調信号として取り出
し、この相対移動量を周波数N×fのクロックパルスを
用いて弁別し、移動方向に応じた高分解能のパルスを出
力するように構成した、いわゆる位相検出型の変位量検
出装置が多く用いられている。
【0004】図6は、この従来における変位量検出装置
の例を示す構成図であり、この変位量検出装置はスケー
ル例えば磁気スケール11に対し、相対的に移動する如
くなされた検出ヘッド例えば磁気ヘッド12a,12b
より成ると共にこの磁気スケール11に関連して設けた
原点トラック13とこの原点トラック13に対応し、こ
の磁気ヘッド12a,12bに関連して設けられた原点
ヘッド14より成るスケール部1と、このスケール11
と検出ヘッド12a,12bとの相対移動量に応じた位
相変調信号Sを出力する位相検出回路2と、この位相変
調信号Sから分解能R(λ/N)で、移動方向に応じた
加算パルスUp及び減算パルスDownを生成する内挿
回路3と、この加算パルスUp及び減算パルスDown
より90°位相差を持つ信号即ちA相及びB相信号を得
るA/B相変換回路5と、位相変調信号Sより再生波長
λに対応する移動毎に出力される信号即ちλパルスを発
生するλパルス発生回路6と、原点ヘッド14よりの信
号により原点信号を得る原点信号検出回路4と、λパル
スよりこの原点信号により原点パルスZを選択する原点
パルス選択回路7とより構成されている。
【0005】この位相検出回路2の例を図7に示す。こ
の図7例はスケールとして再生波長λの信号が得られる
ように磁気目盛りが記録された磁気スケール11を用
い、検出ヘッドとして過飽和コア型磁気ヘッド12a,
12bを用いたものである。
【0006】この図7において、20は周波数がf/2
の矩形波の励磁信号EXが供給される励磁信号入力端子
を示し、この励磁信号入力端子20に供給される励磁信
号EXをローパスフィルタ26に供給し、このローパス
フィルタ26の出力側に得られる正弦波信号を励磁アン
プ27を介して励磁信号exとして2チャンネルの磁気
ヘッド12a及び12bに供給する。
【0007】この励磁信号exは ex=sin(ωt/2)‥‥(1) と表すことができる。
【0008】この一方の磁気ヘッド12aの出力信号e
1 を前置アンプ21aを介して加算アンプ23に供給す
ると共に他方の磁気ヘッド12bの出力信号e2 を前置
アンプ21b及び90°移相器22を介して加算アンプ
23に供給する。この加算アンプ23の出力信号を帯域
フィルタ24及び波形整形回路25を介して、位相変調
信号出力端子28に供給する。
【0009】この場合、磁気ヘッド12a及び12bは
磁気スケール11の再生波長λに対して、電気的に90
°の位相差を持つ出力信号が得られるように配置されて
いるので、前置アンプ21a及び21bからの夫々の出
力信号e1 及びe2 は励磁信号exの2倍の周波数を持
つ平衡変調信号であり、次式の様に表すことができる。
【0010】 e1 =sinωt×cos(2πX/λ)‥‥(2) e2 =sinωt×sin(2πX/λ)‥‥(3) 但し、ω=2πf,Xは波長λ内の位置(絶対位置)で
ある。
【0011】ところで、前置アンプ21bの出力信号e
2 は90°移相器22でキャリアの位相を90°移相し
た後に、加算アンプ23で加算され、さらに帯域フィル
タ24で不要な成分が除去されるので、この帯域フィル
タ24の出力側に次式で示す位相変調信号ep が得られ
る。 ep =sin(ωt+2πX/λ)‥‥(4)
【0012】この位相変調信号ep は、波形整形回路2
5で矩形波に整形された後、位相変調信号出力端子28
を介して内挿回路3に導かれる。この例は位相検出型の
システムであるので、その位相のみに着目すれば矩形波
に変換された位相変調信号Sは、次の様に表すことがで
きる。
【0013】 S=sin(ωt+2πX/λ)‥‥(5)
【0014】即ち、位相変調信号Sはスケール11と磁
気ヘッド12a,12bとの相対的な移動によって位相
の変化する矩形波信号であり、その位相量(2πX/
λ)は移動量λ毎に2π(=360°)ずつ変化する。
【0015】この内挿回路3は、この位相変調信号のキ
ャリア周波数fのN倍の周波数を持つクロックパルスを
用いて、再生波長λの1/Nの分解能を持つ加算パルス
Up及び減算パルスDownを出力する部分であり、上
述したように、その基本原理は、位相変調信号の各周期
時間毎の位相変化量φ(T)をこの位相変調信号の1周
期時間に内挿されるN×fの周波数のクロックパルスの
数として、検出することにある。
【0016】云うまでもなく、静止時における位相変調
信号の位相変調量φ(T)はゼロであり、そのときの周
期時間は、位相変調信号のキャリア周波数fの1周期時
間T(1/f)に等しく、静止時において位相変調信号
の1周期時間に内挿される周波数N×fのクロックパル
ス数に等しい。以下、このパルス数を基準パルスNと称
する。従って、位相の変化量φ(T)は、この周期時間
に計数されるクロックパルス数の、基準パルス数Nに対
する差ΔNとして検出できる。
【0017】ここで、位相変調信号の立上がり(または
立下がり)を基準として周期時間を計測するものとし、
この時刻をti-1 (i=1〜n)、この時刻から次の時
刻t i に至る周期時間をTi (i=1〜n)とすれば、
この周期時間Ti に内挿されるクロックパルスの数Ni
は、スケールと磁気ヘッドの相対移動に応じて変化し、
相対移動量をΔNi とすれば、 Ni =N+ΔNi ‥‥(6) と表すことができる。ここで、ΔNi は、正または負の
整数であり、その符号は、移動方向に、その絶対値は分
解能R(λ/N)単位の加算方向の出力パルスUpまた
は減算方向の出力パルスDownのパルス数に対応す
る。
【0018】ところで、加減算パルスの周波数はN×f
であり、分割数Nや、キャリア周波数fによっても異な
るが、前述のごとく、スケールの再生波長λが0.2m
mのシステムに適用し、キャリア周波数fを50kHz
として分解能1μmを実現しようとすると、10MHz
という極めて高い周波数となり、接続される機器とのイ
ンターフェースが非常に困難になるため、実際の内挿回
路では、加減算パルスの周波数を低減するための回路が
付加されていた。
【0019】この内挿回路3の従来例を図8に示す。次
にこの図8を参照して従来の内挿回路3の例につき説明
する。この図8において、28aは位相検出回路2の位
相変調信号出力端子28に得られる位相変調信号Sが供
給される位相変調信号入力端子を示し、この位相変調信
号入力端子28aに供給される位相変調信号Sを同期微
分回路32を介して周期時間測定回路33に供給する。
【0020】また、図8において、31はタイミング信
号生成回路を示し、このタイミング信号生成回路31は
位相変調信号Sに同期した各種タイミング信号を生成す
る回路で、例えば10MHzの内挿用クロックパルスC
KI、位相検出回路2の励磁信号入力端子20への例え
ば25kHzの励磁信号EX、λパルス発生回路6への
ウィンド信号RW、基準信号REF、周期時間測定回路
33への初期化用クリアパルスCL及び後述する加減算
カウンタ37へのプリセットパルスPRを生成する。
【0021】この場合、同期微分回路32においては位
相変調信号Sと内挿用クロックパルスCKIとが供給さ
れ、この位相変調信号Sの立上がり(立下がり)時刻t
i-1に同期した微分パルスDP を得、この微分パルスD
P を周期時間測定回路33及びタイミング信号生成回路
31に供給する。
【0022】この周期時間測定回路33においては、次
の微分パルスDP が供給される時刻ti までの周期時間
i に内挿されるクロックパルスCKIのパルス数Ni
として計測する。この場合、この周期時間測定回路33
としてN進カウンタを用い、計数に先立ち、このクリア
パルスCLでリセットするようにすれば、時刻ti にお
ける周期時間測定回路33即ちN進カウンタの出力デー
タN(Ti )は、このパルスNi の基準パルス数Nとの
大小に応じ次のような値をとる。
【0023】N(Ti )=ΔNi ‥‥(7) (但しNi ≧N) N(Ti )=N−ΔNi ‥‥(8) (但しNi <N)
【0024】ここで、周期時間Ti が延びる、即ち、N
i ≧Nなるときの移動方向を加算方向と定めれば、この
式(7)は真数ΔNi の形で加算方向のパルス数を、式
(8)は補数(N−ΔNi )の形で減算方向のパルス数
を表しており、この出力データN(Ti )は次の周期時
間Ti+1 の計数に先立ち、プリセットパルスPRで加減
算カウンタ37に転送される。また、この周期時間測定
回路33の出力データN(Ti )を制御回路34に供給
する。
【0025】この制御回路34は周期時間Ti において
検出された移動量、即ち式(7)及び式(8)に対応す
る加算パルス数及び減算パルス数を、次の周期時間T
i+1 に移動方向に正しく対応させて出力するための制御
信号PE及び加減算指令信号U/Dを出力するもので、
この制御信号PEはΔNi が「0」でないとき、即ち、
周期時間Ti において移動が生じた時にセットされる信
号であり、加減算指令信号U/Dは出力データN
(Ti )が補数、即ちNi <Nのときに加減算カウンタ
37を加算し、この出力データN(Ti )が真数、即ち
i >Nのときにこの加減算カウンタ37を減算する信
号である。
【0026】また、38はクロックパルス低減回路を示
し、このクロックパルス低減回路38は周波数N×fの
加減算パルスを接続される機器とのインターフェースに
最適な周波数に低減するためのクロックパルスCKPを
生成するものであり、このクロックパルス低減回路38
は内挿用クロックパルスCKIを低減して例えば8種類
の異なる周波数のクロックパルスを生成する低減回路
と、これら8種類のクロックパルス群から一つのクロッ
クパルスを選択するための選択回路とで構成されてお
り、この例では3つの選択信号SL0,SL1,SL2
を用いて、このクロックパルス群から1/M(Mは所定
の自然数)に低減された周波数のクロックパルスCKP
を選択し、このクロックパルスCKPを一方及び他方の
アンドゲート回路35及び36の夫々の入力側に供給す
る。
【0027】この場合、このクロックパルスCKPの周
波数(N/M)×fは、ユーザが、接続される機器の特
性や要求される応答速度等を考慮して、あらかじめ用意
された8種類の周波数の中から選択したものである。
【0028】また、制御回路34よりの制御信号PEを
一方及び他方のアンドゲート回路35及び36の夫々の
入力側に供給すると共にこの制御回路34よりの加減算
指令信号U/Dを一方のアンドゲート回路35の入力側
に供給し、またこの加減算指令信号U/Dの反転信号を
この他方のアンドゲート回路36の入力側に供給する。
【0029】この一方及び他方のアンドゲート回路35
及び36の夫々の出力端子を加減算カウンタ37の減算
及び加算入力端子に夫々接続すると共に、この一方及び
他方のアンドゲート回路35及び36の夫々の出力端子
より加算パルスUp及び減算パルスDownを外部に出
力する如くする。
【0030】この場合、制御信号PEと加減算指令信号
U/Dとがともにセットされているときは、このクロッ
クパルスCKPは、一方のアンドゲート回路35を開い
て加減算カウンタ37の減算入力端子に供給されると共
に加算パルスUpとして外部に出力される。
【0031】また制御信号PEがセットされ、加減算指
令信号U/Dがリセットされているときは、このクロッ
クパルスCKPは他方のアンドゲート回路36を開い
て、加減算カウンタ37の加算入力端子に供給すると共
に減算パルスDownとして外部に出力する。
【0032】即ち、周期時間測定回路33の出力データ
N(Ti )が補数のときはこの加減算カウンタ37を加
算する方向に、この出力データN(Ti )が真数のとき
にはこの加減算カウンタ37を減算する方向に制御さ
れ、桁下げもしくは桁上げパルスOFを発生して、この
制御回路34をリセットし、一方及び他方のアンドゲー
ト回路35及び36を閉じるまで、外部への加算パルス
Up又は減算パルスDownを出力するように構成され
ており、外部へ出力されるパルス数は、周期時間Ti
おいて検出された相対移動量、即ちN進カウンタ33の
出力データN(T i )に正しく対応し、その周波数はこ
のクロックパルスCKP、即ち内挿クロックパルスCK
Iの周波数N×fを1/Mに低減した周波数(N/M)
×fに等しい。
【0033】ところで、工作機械や産業機械あるいは精
密測定装置や測角装置等に用いられる位置制御装置、例
えばNC制御装置等においては、位置情報の入力部の信
号形式が、90°位相差を有する信号(以下、A相及び
B相信号と称する)を要求することが多く、前述のよう
に検出された加算パルスUp及び減算パルスDownを
A相及びB相信号に変換するA/B相変換回路5を必要
としていた。
【0034】図9はこのA/B相変換回路5の例を示
す。この図9例においては、Up入力端子35aに供給
される加算パルスUpをパルス加算回路51に供給する
と共にDown入力端子36aに供給される減算パルス
Downをこのパルス加算回路51に供給し、このパル
ス加算回路51の出力側にこの加算パルスUp及び減算
パルスDownより成る一系列のパルス列Up+Dow
nを得る。
【0035】またこの加算パルスUp及び減算パルスD
ownを方向切替回路52に供給し、この方向切替回路
52で計数方向に応じて論理レベルの変わる信号DIR
を得る如くする。
【0036】このパルス加算回路51の出力側に得られ
る加算パルスUp及び減算パルスDownより成る一系
列のパルス列Up+Downを計数選択回路53に供給
する。この計数選択回路53の出力信号をT形フリップ
フロップ回路54のT端子に供給すると共にこの出力信
号の反転信号をT形フリップフロップ回路55のT端子
に供給し、また方向切替回路52の出力信号DIRを之
等T形フリップフロップ回路54及び55夫々のクロッ
ク端子CKに夫々供給する如くする。
【0037】また、T形フリップフロップ回路54及び
55の夫々の出力端子Qに得られる信号を計数選択回路
53の入力側に供給する如くする。
【0038】従って計数選択回路53に供給される一系
列のパルス列Up+Downはこの2個のフリップフロ
ップ回路54及び55の出力端子Qに得られる信号に応
じて振分けられ、このフリップフロップ回路54及び5
5を交互にトグルし、このフリップフロップ回路54及
び55の夫々の出力端子Qに周期が1/4に低減された
90°位相差を持つA相及びB相信号を得ることができ
る。
【0039】また、工作機械あるいは産業機械等におい
ては、加工における信頼性を向上させるため、機械上の
適当な位置に機械固有の原点(以下、機械原点と称す
る)を具備することが多く、これらの用途に対応するた
め原点信号出力を有するデジタルスケールが必要とされ
るが、ロッド状のスケール部材を用いる磁気スケールに
おいては構成上の難しさもあって、例えば特公昭60−
47521号公報に述べられている如く、原点トラック
をスケールが形成されたスケール部材と別体に設け、こ
の原点トラックから検出される信号をゲート信号とし
て、スケールの再生波長λの移動毎に生成される信号
(以下λパルスという。)の一つを選択し、この選択さ
れたλパルスを原点として用いる、いわゆるλ方式の原
点が採用されていた。
【0040】図10は、λパルスのうちの一つを選択す
るゲート信号ZGを生成する原点信号検出回路4の例を
示したもので、原点トラック13を例えば磁気抵抗効果
素子14a及び14bで構成した検出ヘッド14で検出
するようにし、この検出した原点信号を原点アンプ41
を介して波形整形回路42に供給し、この波形整形回路
42において、図11に示す如き、この検出された原点
信号に同期したゲート信号ZGを得る如くしたものであ
る。
【0041】また、図12は、λパルス発生回路6及び
原点パルス選択回路7の夫々の例を示す。この図12に
つき説明するに、位相変調信号入力端子6cに供給され
る位相検出回路2の出力側に得られる図13Dに示す如
き位相変調信号Sを一方及び他方の比較回路61及び6
2の入力側に供給する。
【0042】また基準信号入力端子6bに供給される図
13Bに示す如きこの位相変調信号Sと同一周期を有す
る基準信号REFを他方の位相比較回路62の入力側に
供給する。またウィンド信号入力端子6aに供給される
図13Cに示す如き、この基準信号REFと同一の周期
を有し、例えばこの基準信号REFのアクティブエッジ
(以下、位相変調信号S及び基準信号については立上が
りをアクティブエッジとして説明する。)の前後1/4
周期期間に亘って、ハイレベル“1”になるウィンド信
号RWを一方の位相比較回路61の入力側に供給する。
【0043】この場合、このウィンド信号RWのハイレ
ベル“1”の期間、即ち幅は基準信号REFの周期の1
/10〜1/2程度で良く、この幅は本質的な動作に関
係しない。このウィンド信号RWは原点検出時における
接近方向を弁別するためのものであり、前述タイミング
信号生成回路31で生成される。
【0044】この一方の位相比較回路61の図13Eに
示す如き出力信号GWを一方及び他方のパルス化回路6
3及び64の入力側に供給すると共に他方の位相比較回
路62の図13Fに示す如き出力信号RPを一方のパル
ス化回路63に供給し、またこの出力信号RPの反転信
号を他方のパルス化回路64の入力側に供給する。
【0045】この一方のパルス化回路63の出力側に得
られる図13Gに示す如き加算方向のλパルスλuを一
方の同期化回路71の出力側及びアンドゲート回路73
の入力側に夫々供給する。また他方のパルス化回路64
の出力側に得られる減算方向のλパルスλdを他方の同
期化回路72の入力側及びアンドゲート回路74の入力
側に夫々供給する。
【0046】また、ゲート信号入力端子7aに供給され
る図13Hに示す如き原点信号検出回路4よりのゲート
信号ZGを一方及び他方の同期化回路71及び72の夫
々の入力側に供給し、この一方の同期化回路71の出力
信号をアンドゲート回路73の入力側に供給すると共に
他方の同期化回路72の出力信号をアンドゲート回路7
4の入力側に供給する。
【0047】このアンドゲート回路73及び74の夫々
の出力信号をオアゲート回路75の入力側に供給し、こ
のオアゲート回路75の出力側を原点パルスZを得る原
点パルス出力端子7bに接続する。
【0048】この図12例の動作につき図13を参照し
て説明するに、この図13は正方向に移動しているとき
のタイミングチャートを示している。時刻tn-1 におい
て、位相変調信号Sのアクティブエッジは、ウィンド信
号RWがローレベル“0”の位置にいる。しかしてこの
ゲート信号ZGは周期時間T n-1 の後半でセットされ、
λパルス選択の準備に入る。
【0049】次に、時刻tn においては、位相変調信号
Sのアクティブエッジは、ウィンド信号RWのハイレベ
ル“1”のゾーンに入り、一方の位相比較回路61の出
力信号GWがハイレベル“1”となる(セット状態とな
る)。さらに時刻tn+1 においては位相変調信号Sは基
準信号REFのアクティブエッジを越え、このときこの
位相変調信号Sのアクティブエッジはウィンド信号RW
のハイレベル“1”のゾーンに入っているので、他方の
位相比較回路62の出力信号RPがハイレベル“1”と
なる(セット状態となる)と同時に、この出力信号RP
は一方のパルス化回路63に供給され、この一方のパル
ス化回路63の出力側に加算方向のλパルスλuを発生
する。
【0050】一方、一方の同期化回路71は、ゲート信
号ZGが供給(ハイレベル“1”)された後、λパルス
の一周期期間だけセットされるように構成されているた
め、アンドゲート回路73によって、このゲート信号Z
Gが供給(ハイレベル“1”)された次のλパルスを選
択し(図13I参照)、この選択された信号を原点パル
スZuとして出力し、これを原点パルスZとして原点パ
ルス出力端子7bに得る。
【0051】また減算方向に移動した場合には、図13
に示す如く位相変調信号Sが、ウィンド信号RWの右側
からハイレベル“1”のゾーンに入り、基準信号REF
がハイレベル“1”からローレベル“0”の順序で変化
する方向へ推移し、この他方の位相比較回路62の出力
信号RPがハイレベル“1”からローレベル“0”に変
わったときに他方のパルス化回路64が減算方向のλパ
ルスλdを発生する。
【0052】一方、他方の同期化回路72はゲート信号
ZGが供給(ハイレベル“1”)された後、λパルスの
一周期期間だけセットされるように構成されているた
め、アンドゲート回路74によって、このゲート信号Z
Gが供給(ハイレベル“1”)された次のλパルスを選
択し、この選択された信号を原点パルスZdとして出力
し、これを原点パルスZとして原点パルス出力端子7b
に得る。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】然しながら位相検出回
路2そのものが周期時間の変化分を検出してインクリメ
ンタルな加算パルスUp及び減算パルスDownとして
検出するものであり、このA/B相変換回路5そのもの
も単に加算パルスUp及び減算パルスDownを受けて
A相信号及びB相信号に変換する機能しか備えておら
ず、A相信号及びB相信号の位相と波長λ内の位置との
対応関係はなく、単に電源投入時におけるA/B相変換
回路5の論理状態によってのみ決定されていた。
【0054】また原点パルスZも、λパルスより選択し
て得るようになされているものの、基本的には位相変調
信号Sと基準信号REFとの位相比較によって生成して
おり、この加算パルスUp及び減算パルスDownとの
間に同期関係はないばかりか、原点検出時の移動速度に
よってλパルスの発生位置がずれ、結果としてA相信号
及びB相信号と原点パルスZとの間に移動速度に伴う誤
差が生じるという不都合があった。
【0055】また更には、位置制御に用いるNC制御装
置においては、図14に示す如く原点パルスZの仕様要
求がB相信号の立上がりで立上がりA相信号の立下がり
で立下がる幅を有するものであったり、図15に示す如
く原点パルスZの仕様要求がB相信号の1周期期間の幅
を有するものであったりの如く、A相信号及びB相信号
と原点パルスZとの厳密な同期関係とパルス幅とが要求
されるものがあり、上述従来例ではこれらの用途に対応
できない不都合があった。
【0056】本発明は斯る点に鑑み、A相信号及びB相
信号と原点パルスZとの位相関係が常に一定の関係を有
し、且つ移動速度にともなう誤差のない変位量検出装置
を提供することを目的とする。
【0057】
【課題を解決するための手段】本発明変位量検出装置は
2物体間の相対移動量を位相変調信号の形で取り出し、
この相対移動量をクロックパルスを用いて弁別して移動
方向に応じたパルス出力として検出するようにした変位
量検出装置において、電源投入後、所定の時間経過後に
アクティブになる信号(以下PON信号という。)に続
いて検出される位相変調信号の所望の周期時間(以下P
ON周期時間という)における動作と、このPON周期
時間後(以下計測周期時間という)の動作を規定する制
御手段の出力によって制御され、このPON周期時間に
おける位相変調信号を周波数fの基準信号と比較して再
生波長λ内における位置に対応したパルス数のパルス列
信号を得、このパルス列信号を4進で計数する計数手段
に導き、計数終了後におけるこの計数手段の出力もしく
は所定のコードに変換された出力をして90°位相差を
持つ信号(以下A相及びB相信号という)の位相に対応
せしめ、再生波長λ内の位置と正確に対応した位相関係
を有するA相及びB相信号を生成するようにしたもので
ある。
【0058】
【作用】斯る本発明によれば、電源投入後の所定時間経
過後にアクティブになる信号(PON信号)に引き続い
て検出される位相変調信号の所望の周期時間(PON周
期時間)における動作、この周期時間以降(計測周期時
間)の動作を規定するための制御手段の出力によって制
御され、このPON周期時間におけるキャリア周波数f
の位相変調信号を弁別して、2物体間の再生波長λの位
置に対応してパルス幅の変化するパルス幅変調信号を周
波数fの基準信号と比較して、このパルス幅変調信号に
クロックパルスを内挿してこの再生波長λ内の位置に対
応したA相信号及びB相信号の位相に対応させるように
しているので、本発明によるA相信号及びB相信号の位
相は常に波長λ内の位置と対応関係を有しており、原点
パルスZの位相がA相信号及びB相信号の位相と完全に
同期しており、電源投入と遮断とが繰り返されても原点
パルスZとA相信号及びB相信号との位相関係が常に一
定に保たれる。
【0059】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明変位量検
出装置の一実施例につき説明しよう。この図1〜図3に
おいて図6、図7、図8、図9、図10、図12に対応
する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略す
る。
【0060】本例による変位量検出装置は図1に示す如
く、スケール例えば磁気スケール11に対し、相対的に
移動する如くなされた検出ヘッド例えば磁気ヘッド12
a,12bより成ると共にこの磁気スケール11に関連
して設けた原点トラック13とこの原点トラック13に
対応し、この磁気ヘッド12a,12bに関連して設け
られた原点ヘッド14より成るスケール部1と、このス
ケール11と検出ヘッド12a,12bとの相対移動量
に応じた位相変調信号Sを出力する位相検出回路2と、
この位相変調信号Sから分解能R(λ/N)で、移動方
向に応じた加算パルスUp及び減算パルスDownを生
成する内挿回路3と、位相変調信号Sが供給され、後述
するこの位相変調信号Sのアクティブエッジでセットさ
れる制御信号CTL及び出力パルスUp(on)を発生
するPON制御回路9と、この加算パルスUp、減算パ
ルスDown、制御信号CTL及びこの出力パルスUp
(on)より90°位相差を持つ信号即ちA相信号及び
B相信号を得る同期A/B相生成回路8、原点ヘッド1
4よりの信号により原点信号ZGを得る原点信号検出回
路4と、この原点信号ZG等より原点パルスZを得る原
点位置設定回路10とより構成されている。
【0061】この位相検出回路2、内挿回路3及び原点
信号検出回路4は夫々従来例と同様に図7、図8及び図
10に示す如く夫々構成する。また図2はPON制御回
路9の例を示す。
【0062】この図2を参照して、PON制御回路9を
説明するに、図2において、91は電源投入後所定時間
後に出力端子の電圧が所定値となる時定数回路を示し、
この時定数回路91の出力端子をシュミット回路92を
介して、第1の同期遅延回路93の入力側に供給すると
共にタイミング信号生成回路31に得られる図4Bに示
す如き基準信号REFをこの第1の同期遅延回路93の
入力側に供給する。
【0063】この第1の同期遅延回路93の出力側に得
られるシュミット回路92の出力側がハイレベル“1”
となった後の基準信号REFの立上がり(アクティブエ
ッジ)でハイレベル“1”となる図4Dに示す如き出力
信号D1 を第2の同期遅延回路94の入力側に供給する
と共にアンドゲート回路96の入力側に供給し、また図
4Cに示す如き位相変調信号Sを、この第2の同期遅延
回路94の入力側に供給する。
【0064】この第2の同期遅延回路94の出力側に得
られる第1の同期遅延回路93の出力信号D1 がハイレ
ベル“1”になった後の位相変調信号Sの初めの立上が
り(アクティブエッジ)でハイレベル“1”となる図4
Eに示す如き出力信号D2 を第3の同期遅延回路95の
入力側に供給すると共にこの出力信号D2 の反転信号を
アンドゲート回路96の入力側に供給し、また位相変調
信号Sをこの第3の同期遅延回路95の入力側に供給す
る。
【0065】この第3の同期遅延回路95の出力側に得
られる第2の同期遅延回路94の出力信号D2 がハイレ
ベル“1”となった後の位相変調信号Sの初めの立上が
り(アクティブエッジ)でハイレベル“1”となる図4
Fに示す如き制御信号CTLを同期A/B相生成回路8
に供給する。
【0066】また内挿用クロックパルスCKIをアンド
ゲート回路96の入力側に供給する。従ってこのアンド
回路96の出力側には図4Gに示す如く出力信号D1
ハイレベル“1”となった時点より出力信号D2 がハイ
レベル“1”となる時点までの間のパルス出力信号Up
(on)が得られる。
【0067】この図2のPON制御回路9の動作につき
説明するに、先ず電源が投入されると時定数回路91で
決まる時間経過後図4Aに示す如くシュミット回路92
の出力側が立上がり、その出力信号は第1の同期遅延回
路93に供給され、この第1の同期遅延回路93は基準
信号REFのアクティブエッジでハイレベル“1”とな
り図4Dに示す如き出力信号D1 を発生する。
【0068】次に、この出力信号D1 が第2の同期遅延
回路94に供給され、位相変調信号Sのアクティブエッ
ジでハイレベル“1”となり図4Eに示す如き出力信号
2を発生し、この出力信号D2 を第3の同期遅延回路
95に供給し、この第3の同期遅延回路95の出力側
に、位相変調信号Sのアクティブエッジでハイレベル
“1”となる図4Fに示す如き制御信号CTLを発生す
る。
【0069】一方、第1の同期遅延回路93の出力信号
1 及び第2の同期遅延回路94の出力信号D2 を反転
した信号を挿入用クロックパルスCKIと共にアンドゲ
ート回路96の入力側に供給し、このアンドゲート回路
96の出力側に出力信号D1がハイレベル“1”で、出
力信号D2 がローレベル“0”の区間に内挿される図4
Gに示す如きパルス出力信号Up(on)を発生する。
【0070】ところで、基準信号REFは図13A,B
に示す如く励磁信号EXの2倍の周波数を持ち、かつ同
期関係を有しているが、前述の如く、励磁信号ex(=
sin(ωt/2))とはローパスフィルタ26の位相
遅れに相当する位相差を有する。
【0071】しかし、この位相差は常に一定の値であ
り、かつその値が十分小さいものとすると、この基準信
号REFと励磁信号EXとの位相差を無視し、その位相
成分にのみ着目すれば、基準信号REFは次の式で表す
ことができる。 基準信号REF=sinωt‥‥(9)
【0072】即ち、式(5)に示す位相変調信号Sの位
相項(2πX/λ)は、基準信号REFに対する位相の
ずれを表すものと考えて良く、その位相量は再生波長λ
内の位置Xに対応した値を持つ。
【0073】また、内挿用クロックパルスCKIは、位
相変調信号Sのキャリア周波数fのN倍の周波数を有し
ているため、パルス出力信号Up(on)の数は再生波
長λ内の絶対位置を分解能R(=λ/N)単位で表すパ
ルス数を表している。
【0074】図3は同期A/B相生成回路8及び原点位
置設定回路10の例を示す。この同期A/B相生成回路
8は再生波長λ内の位置に正しく対応した位相関係を有
するA相信号及びB相信号とこのA相信号及びB相信号
に同期した原点パルスの生成の元信号となるλパルスを
生成するものであり、原点位置設定回路10はこのλパ
ルスの再生波長λ内における生成位置を設定すると共
に、複数のλパルスの中から、原点信号ZGが発生した
次のλパルスを選択し、この選択されたλパルスを原点
パルスZとして出力するものである。
【0075】即ち、図3においては、内挿回路3からの
加算パルスUp及び減算パルスDown、PON制御回
路9からのパルス出力信号Up(on)及び制御信号C
TLを夫々計数制御回路81に供給する。ここで、制御
信号CTLは電源投入後、所定の時間経過後にアクティ
ブになる信号に続いて検出される位相変調信号Sの所望
の周期時間(PON周期時間)における動作及びこのP
ON周期時間後(計測周期時間)における動作を制御す
る信号である。
【0076】この制御信号CTLがローレベル“0”即
ちPON周期時間においては一方の出力端子81aから
パルス出力信号Up(on)を出力する如くし、他方の
出力端子81bからの出力は禁止する如くする。
【0077】また、この制御信号CTLがハイレベル
“1”即ち計測周期時間においては、一方の出力端子8
1aは内挿回路3よりの加算パルスUpを出力し、他方
の出力端子81bは内挿回路3よりの減算パルスDow
nを出力する如くする。
【0078】この一方及び他方の出力端子81a及び8
1bよりの出力信号を加算パルス計数時に図5に示すコ
ードで計数するように構成された4進カウンタ82に供
給し、PON周期時間においてはパルス出力信号Up
(on)を計数し、計数周期時間においては加算パルス
Up及び減算パルスDownを計数し、この4進カウン
タ82の一方及び他方の出力端子Qa及びQbに得られ
る出力信号を夫々アンドゲート回路84及び85の入力
側に供給する。また、制御信号CTLをアンドゲート回
路84及び85の夫々の入力側に供給する。
【0079】この場合、このPON周期時間終了後にお
ける4進カウンタ82の出力はパルス出力信号Up(o
n)のパルス数の「4」を法とする剰余(出力)に対応
し、この出力は再生波長λ内の絶対位置に正しく対応し
た位相、即ち、論理レベルを有している。
【0080】計数周期時間においてはアンドゲート回路
84及び85は解放され、PON周期時間終了時の位
相、即ち、論理レベルから加算方向のパルスUp及び減
算方向のパルスDownを計数し、この夫々の出力信号
をA相信号及びB相信号として外部に放出すると共にこ
の4進カウンタ82より桁上げ信号Ca及び桁下げ信号
BoをN/4進カウンタ83に伝送する。
【0081】このN/4進カウンタ83は、この4進カ
ウンタ82と連結され、計数値がN、即ち、再生波長λ
に対応する計数毎に原点パルスZの元信号となるλパル
スを出力するように機能する。
【0082】即ち、4進カウンタ82の出力端子Qa,
Qbに得られる出力信号を第1の比較回路102に供給
すると共にN/4進カウンタ83の出力信号を第2の比
較回路103に供給する。計数値が、再生波長λ内にお
ける原点位置を設定するための設定信号ZPOSを第2
の比較回路103に供給し、この第2の比較回路103
においてはN/4進カウンタ83の出力信号とこの設定
信号ZPOSが一致した時点で、出力端子をハイレベル
“1”とするようにしたもので、この第2の比較回路1
03の出力端子の出力信号をアンドゲート回路104の
入力側に供給する。
【0083】またA相信号及びB相信号内の一周期区間
内の位置を設定するための制御信号ZP1 ,ZP2 を第
1の比較回路102に供給する。この第1の比較回路1
02においては4進カウンタ82の出力信号とこの制御
信号ZP1 ,ZP2 によって定まる値とが一致したとき
に、この出力端子をハイレベル“1”とするようにした
もので、この第1の比較回路102の出力端子の出力信
号をアンドゲート回路104の入力側に供給する。
【0084】このアンドゲート回路104の出力信号を
同期微分回路101の入力側に供給すると共にアンドゲ
ート回路105の入力側に供給し、また原点信号検出回
路4よりの原点信号ZGを同期微分回路101の入力側
に供給し、この同期微分回路101の出力信号をアンド
ゲート回路105の入力側に供給し、このアンドゲート
回路105の出力側より原点パルスZを得る如くする。
【0085】即ち4進カウンタ82及びN/4進カウン
タ83の夫々の計数値が再生波長λ内における原点位置
を設定する為の設定信号ZPOS及びA相信号、B相信
号内の一周期区間内の位置を設定するための制御信号Z
1 ,ZP2 によって定まる値に一致した時点でアンド
ゲート回路104を開き、λパルスを発生し、同期微分
回路101を介し、再生波長λ単位毎の移動毎に発生す
る複数のλパルスから原点信号ZGが供給された直後の
λパルスのみを選択し、原点パルスZとして、外部へ出
力する。
【0086】本例は上述の如く構成されているので、電
源投入後の時定数回路91より時定数時間経過後にアク
ティブになる信号(PON信号)に引き続いて検出され
る位相変調信号Sの所定の周期時間(PON周期時間)
における動作、この周期時間以降(計測周期時間)の動
作を規定するためのPON制御回路9の制御信号CTL
によって制御され、このPON周期時間におけるキャリ
ア周波数fの位相変調信号Sを弁別して、2物体間の再
生波長λの位置に対応してパルス幅の変化するパルス幅
変調信号を周波数fの基準信号と比較して、このパルス
幅変調信号に内挿用クロックパルスCKIを内挿してこ
の再生波長λ内の位置に対応したA相信号及びB相信号
の位相に対応させるようにしているので、本例によるA
相信号及びB相信号の位相は常に波長λ内の相対関係を
有しており、原点パルスZの位相がA相信号及びB相信
号の位相と完全に同期しており、電源投入と遮断とが繰
り返されても原点パルスZとA相信号及びB相信号との
位相関係が常に一定に保たれる利益がある。
【0087】また本例によれば移動速度が変化してもA
相信号及びB相信号と原点パルスとのずれは全く発生し
ないので、原点検出速度を高めることができ、原点復帰
動作時における無駄時間を短縮し、生産効率を高めるこ
とができる。
【0088】また本例では比較回路102を用いて4進
カウンタ82の出力をも参照しているので、アンドゲー
ト回路104の出力のλパルスのパルス幅は加算パルス
Up又は減算パルスDownの1パルス分(1周期分)
に等しく、図14に示した原点要求仕様に適合した原点
パルスZとすることができ、かつ、制御信号ZP1 ,Z
2 を適当に設定することにより原点パルスZとA相信
号及びB相信号との位相関係を任意に設定することがで
きる。
【0089】ここで比較回路102の出力を無視し、N
/4進カウンタ83を参照する比較回路103のみから
λパルスを取り出すように構成すれば原点パルスZのパ
ルス幅は加算パルス又は減算パルスの4ヶ分即ちA相信
号及びB相信号の1周期分となり、図15に示す原点要
求仕様に適合したものとすることができる。
【0090】尚上述実施例では4進カウンタ82とN/
4進カウンタ83を組合わせ、N進のカウンタとして機
能させると共にこの4進カウンタ82の出力が、直接A
相信号及びB相信号の出力に対応するような計数をする
ように構成したが、N進の加減算カウンタと下位2ビッ
トをコード変換器と組み合わせる如く同様の機能を果た
すようにしても良い。また4進カウンタ82とN/4進
カウンタ83との代わりに4×K進カウンタとN/(4
×K)進カウンタ(Kは正の整数)とを用いても良い。
【0091】また上述実施例では、λパルスを生成する
ために比較回路102及び比較回路103を用い、N進
カウンタの計数値の任意の値に対応した、即ち、再生波
長λ内の任意の位置でλパルスを発生可能としている
が、再生波長λ内での発生位置を可変する必要がない場
合には、このN進カウンタの桁上げもしくは桁下げ信号
を一致出力として用いることができ、この場合には比較
回路103が不要となる。
【0092】上述実施例においては磁気スケールを用い
た例につき述べたが、光学的スケール等その他のスケー
ルであっても良いことは勿論である。また、本発明は上
述実施例に限ることなく本発明の要旨を逸脱することな
くその他種々の構成が採り得ることは勿論である。
【0093】
【発明の効果】本発明によればA相信号及びB相信号の
位相が常に再生波長λ内の位置に正しく対応させること
ができ、電源の遮断と投入が繰り返されてもA相信号及
びB相信号の位相が常に一定の関係を保つことができる
利益がある。
【0094】また本発明によれば、移動速度が変化して
もA相信号及びB相信号と原点パルスZとのずれは全く
発生しないので、原点検出速度を高めることができ、原
点復帰動作時における無駄時間を短縮し、生産効率を高
めることができる利益がある。
【0095】また本発明によれば同期関係のみならず、
原点パルスZのパルス幅とA相信号及びB相信号との位
相関係も任意に可変でき、あらゆるNC制御装置の要求
仕様に対応することができる利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明変位量検出装置の一実施例を示す構成図
である。
【図2】PON制御回路の例を示す構成図である。
【図3】同期A/B相生成回路及び原点位置設定回路の
例を示す構成図である。
【図4】本発明の要部の説明に供する線図である。
【図5】本例の説明に供する線図である。
【図6】従来の変位量検出装置の例を示す構成図であ
る。
【図7】位相検出回路の例を示す構成図である。
【図8】内挿回路の例を示す構成図である。
【図9】A/B相変換回路の例を示す構成図である。
【図10】原点信号検出回路の例を示す構成図である。
【図11】図10の説明に供する線図である。
【図12】λパルス発生回路及び原点パルス選択回路の
例を示す構成図である。
【図13】図12の説明に供する線図である。
【図14】原点パルス要求仕様例の説明に供する線図で
ある。
【図15】原点パルス要求仕様例の説明に供する線図で
ある。
【符号の説明】
1 スケール部 2 位相検出回路 3 内挿回路 4 原点信号検出回路 8 同期A/B相生成回路 9 PON制御回路 10 原点位置設定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/00 - 5/62 G01B 21/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2物体間の相対移動量を位相変調信号の
    形で取り出し、前記相対移動量をクロックパルスを用い
    て弁別して移動方向に応じたパルス出力として検出する
    ようにした変位量検出装置において、電源投入後、所定
    の時間経過後にアクティブになる信号(以下PON信号
    という。)に続いて検出される位相変調信号の所望の周
    期時間(以下PON周期時間という。)における動作と
    前記PON周期時間後(以下計測周期時間という。)の
    動作を規定する制御手段の出力によって制御され、前記
    PON周期時間におけるキャリア周波数fの位相変調信
    号を周波数fの基準信号と比較して再生波長λ内におけ
    る位置に対応したパルス数のパルス列信号を得、前記パ
    ルス列信号を(4×K)進(Kは正の整数)で計数する
    計数手段に導き、計数終了後における前記計数手段の出
    力もしくは、所定のコードに変換された出力をして、9
    0°位相差を持つ信号(以下A相及びB相信号という)
    の位相に対応せしめ、再生波長λ内の位置と正確に対応
    した位相関係を有するA相及びB相信号を生成するよう
    にしたことを特徴とする変位量検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の変位量検出装置におい
    て、前記計測周期時間において検出されるキャリア周波
    数fの位相変調信号を、周波数N×fのクロックパルス
    を用いて弁別し、前記2物体間の相対移動量を再生波長
    λの1/Nの分解能を有し、かつ移動方向に応じて出力
    される加減算パルスとして検出し、前記加減算パルスを
    (4×K)進(Kは正の整数)で可逆計数ができる第1
    の計数手段に入力し、前記第1の計数手段の出力もしく
    は所定のコードに変換された出力をして、前記A相及び
    B相信号となすと共に、前記加減算パルスを前記第1の
    計数手段とN/4で加減算計数ができる第2の計数手段
    とを連結してなる可逆計数ができるN進の計数手段もし
    くは加減算計数ができるN進の計数手段で積算して、再
    生波長λに対応する移動毎に出力される信号(以下λパ
    ルスという。)を得、前記λパルスのうちの一つを選択
    して原点信号とするようにしたことを特徴とする変位量
    検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の変位量検出装置におい
    て、前記N進の計数手段からの出力を所定値と比較する
    比較手段を有し、前記所定値を可変できるようにし、前
    記再生波長λ毎の移動に応じて出力されるλパルスの発
    生位置とパルス幅とを任意に可変できるようにしたこと
    を特徴とする変位量検出装置。
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