JPH11158431A - インクジェット記録用インク、カラーフィルタ、液晶パネル、コンピュータ及びカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用インク、カラーフィルタ、液晶パネル、コンピュータ及びカラーフィルタの製造方法

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JPH11158431A
JPH11158431A JP26434098A JP26434098A JPH11158431A JP H11158431 A JPH11158431 A JP H11158431A JP 26434098 A JP26434098 A JP 26434098A JP 26434098 A JP26434098 A JP 26434098A JP H11158431 A JPH11158431 A JP H11158431A
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勝浩 城田
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広一郎 中澤
Masafumi Hirose
雅史 広瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色再現範囲が広く、透過率の高いカラーフィ
ルタをインクジェット方式により製造する。 【解決手段】 pH=7.5のりん酸系緩衝液の水溶液
において、色度y値が0.520以上、x値が0.19
0〜0.280の水溶性染料Aと、同じりん酸系緩衝液
の水溶液において530nmの透過率が95%となる時
の450nmの透過率が50%以下の水溶性染料Bと
を、5:5〜8:2の割合で調色してなるインクを緑色
画素の着色に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも緑色の
画素を備えたカラーフィルタの製造に用いることのでき
るインクジェット記録用インク、該インクを用いたカラ
ーフィルタの製造方法、該製造方法により製造されるカ
ラーフィルタ、該カラーフィルタを用いた液晶パネル、
該液晶パネルを用いたコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタはカラー液晶ディスプレ
イの重要な構成部品であり、支持基板上に例えばR
(赤)、G(緑)、B(青)の三原色からなる着色部を
所定のパターンで繰り返して多数配列した構造を有して
いる。
【0003】近年、パーソナルコンピュータの発達、特
に携帯用のパーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増
加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のため
には、より高精細で且つ高画質なディスプレイの提供と
同時に、ディスプレイ本体の製造コストを削減しなけれ
ばならないといった相反する要求を満足させる必要があ
る。特に、コスト的に比重の高いカラーフィルタに対す
る前記の要求が急速に高まってきている。
【0004】従来から、カラーフィルタの要求特性を満
足しつつ上記の要求に応えるべく、種々の方法が試みら
れているが、いまだ全ての要求特性を満足する方法は確
立されていない。
【0005】以下にカラーフィルタの代表的な製造方法
を説明する。
【0006】最も多く用いられている第1の方法は、染
色法である。染色法は、染色可能な水溶性の高分子材料
に感光剤を添加した組成物を用い、これをフォトリソグ
ラフィ工程により支持基板上に所望の形状にパターニン
グして受容層を形成した後、該受容層を染色浴に浸漬し
て着色部を得る。この工程を3回繰り返すことにより、
R、G、Bの3色のカラーフィルタを形成する。
【0007】次に多く用いられている第2の方法は、顔
料分散法であり、近年染色法に取って代わりつつある方
法である。この方法では、先ず支持基板上に顔料を分散
した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングするこ
とにより単色のパターンを得る。この工程を3回繰り返
すことにより、R、G、Bの3色のカラーフィルタを形
成する。
【0008】第3の方法は電着法である。この方法で
は、先ず支持基板上に透明電極をパターニングする。次
に、顔料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬し
て第1の色を電着する。この工程を3回繰り返し、最後
に焼成することによりR、G、Bの3色のカラーフィル
タを形成する。
【0009】第4の方法は印刷法である。印刷法は、熱
硬化型の樹脂の顔料を分散させ、印刷を3回繰り返し、
最後に樹脂を熱硬化させることにより、R、G、Bの3
色のカラーフィルタを形成するものである。
【0010】上記いずれの方法においても、着色層上に
保護層を形成するのが一般的である。
【0011】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために、同一工程を3回繰り返
すことであり、それは必然的に製造コストを高くする。
また、工程が多い程歩留が低下するという問題を有して
いる。
【0012】さらに、電着法においては形成可能なパタ
ーン形状が限定されるため、現状の技術ではTFT型の
カラー液晶ディスプレイには適用できない。また第4の
印刷法においては解像性及び平滑性が悪いという問題が
あり、ファインピッチのパターンは形成できない。
【0013】以上挙げたように、カラーフィルタの製造
方法には既にいくつかの方法があるが、ディスプレイの
色彩性を重視した場合は、色材として染料を用いる染色
法が一般的に有利とされている。
【0014】しかしながら、上記のとおり染色法におい
ては、着色部を形成する際、染色液に基板を浸漬する方
法がとられているため、着色すべき受容層に染着しにく
い染料は、例え色調(スペクトル特性)が良好であって
も使用できないといった問題があった。さらに、複数の
染料を混合(調色)して目的の色調を得ようとした場合
にも、通常、各染料によって受容層材料に対する染着性
が異なるため、色むらが発生し易く、色調コントロール
が非常に困難であった。この現象は、混合する染料の構
造が異なる場合に特に顕著で、例えばG或いはB着色部
を形成する際に、フタロシアニン系染料を使用する場
合、染着性が悪いため調色用として併用するする染料が
非常に限定されてしまうといった問題があった。この問
題を回避するため、例えばフタロシアニン骨格(シアン
色)にモノアゾ構造の化合物(イエロー成分)を結合さ
せることで一分子で緑色を再現し、調色することなく所
望の色調を得ようという試みがなされれている。しかし
ながらこの方法によると、調色の必要がないため前述の
色むらの発生といった問題は生じにくいものの、透過率
をあげにくいといった新たな問題点を有していた。
【0015】上記受容層に対する染料の染着性を向上さ
せるために、染料がアニオン型の場合は、受容層中に4
級アンモニウム等のカチオン基を導入して、染料の染着
性を向上させようという試みが一般的に行なわれている
が、染料の色調が変化したり(スペクトルシフト)、耐
熱性が低下してしまう等の問題が発生している。
【0016】上記問題点を解決するために、インクジェ
ット方式を用いたカラーフィルタ基板の製造方法が提案
されている(特開昭59−75205号公報、特開昭6
3−235901号公報、特開平1−217302号公
報、特開平4−123005号公報など)。これらは前
記方法と異なり、R、G、Bの各着色部を1工程で形成
する方法であり、例えば各色材を含む硬化型インクを支
持基板に直接付与して硬化させる方法、インク受容層に
着色インクを付与して着色する方法等がある。
【0017】上記インクジェット方式では、着色部の形
成において、前述の染色法のような染料−受容層間の染
着プロセスを経ないため、受容層側にカチオン基導入等
による染着性向上手段を用いないくても良い。従って、
染着前後での染料自体の色調変化(スペクトルシフト)
や、耐熱性の低下といった問題も回避可能であり、さら
には、調色のため複数の染料を含有するインクを用いた
場合であっても予想と大幅に異なった色調になることは
ない。
【0018】また、インクジェット方式では、1工程で
複数色の着色部を形成することができ、さらにインクの
使用量にも無駄がないため、大幅な生産性の向上、コス
トダウンを図ることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】カラーフィルタの画素
はできる限り高い色再現性と光透過性を有していること
が好ましいが、この2つの特性を両立させることは困難
である。例えばカラーフィルタの緑色の画素に関して、
これまで種々の緑色の染料や顔料、さらにはイエロー染
料とシアンの染料の混合したもの等が検討され、或いは
使用されているが、高い色再現性を追求して画素の着色
濃度を上げると光透過性が低下し、光透過性を重視する
と色再現性が低下するという問題があり、高い色再現性
と高い光透過性の双方をより高いレベルで両立した緑色
画素を得るための技術開発が強く求められている。
【0020】本発明の目的は、色再現性と光透過性をよ
り高いレベルで両立させることのできるカラーフィルタ
の形成に好適に用いることのできるインクジェット記録
用インクを提供することにある。
【0021】また本発明の目的は、高い色再現性と光透
過性をより高いレベルで両立させることのできる緑色の
画素を備えたカラーフィルタを提供することにある。
【0022】また本発明の他の目的は、カラー表示特性
の優れた液晶パネルを提供する点にある。
【0023】また本発明のさらに他の目的は、高いカラ
ー表示特性を備えた画像表示部を有するコンピュータを
提供する点にある。
【0024】さらにまた本発明の他の目的は、色再現性
と光透過性をより高いレベルで両立させることのできる
カラーフィルタを低コストで製造することのできるカラ
ーフィルタの製造方法を提供する点にある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記のよ
うな技術的要求に鑑み検討を重ねた結果、青みを帯びた
緑色を有し、且つ透過率の最大値の大きな染料を黄色の
染料で調色することによって色再現性と光透過性をより
高いレベルで満足させることのできる緑色の画素を形成
することができること、そしてその調色したものがイン
クジェット法によってインクジェットヘッドから正常に
吐出させることができること、即ちインクジェット方式
によるカラーフィルタの製造にも好適に適用することを
見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0026】前記した目的を達成することのできるイン
クジェット記録用インクは、CIE色度図において下記
のようなx及びy色度特性を有する水溶性染料A、下記
分光特性を有する水溶性染料B及び水性媒体を含むこと
を特徴とする。
【0027】水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中
で、色度yが0.520の時にxが0.190〜0.2
80である。
【0028】水溶性染料B:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中で
波長530nmの光の透過率が95%以上、波長450
nmの光の透過率が50%以下である。
【0029】また、前記目的を達成することのできるカ
ラーフィルタは、光透過性基板上にパターン状に緑色の
画素を具備しているカラーフィルタにおいて、該緑色の
画素が、CIE色度図において下記のようなx及びy色
度特性を有する水溶性染料A、及び下記分光特性を有す
る水溶性染料Bを含んでいることを特徴とする。
【0030】水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中
で、色度yが0.520の時にxが0.190〜0.2
80である。
【0031】水溶性染料B:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中で
波長530nmの光の透過率が95%以上、波長450
nmの光の透過率が50%以下である。
【0032】また、前記目的を達成することのできる液
晶パネルは、光透過性基板上にパターン状に緑色の画素
を具備し、該緑色の画素が、CIE色度図において下記
のようなx及びy色度特性を有する水溶性染料A、及び
下記分光特性を有する水溶性染料Bを含んでいるカラー
フィルタ及び該カラーフィルタに対向配置されている光
透過性基板を有し、該カラーフィルタと該光透過性基板
との間に液晶化合物が封入されていることを特徴とす
る。
【0033】水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中
で、色度yが0.520の時にxが0.190〜0.2
80である。
【0034】水溶性染料B:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中で
波長530nmの光の透過率が95%以上、波長450
nmの光の透過率が50%以下である。
【0035】また、前記目的を達成することのできるコ
ンピュータは、光透過性基板上にパターン状に緑色の画
素を具備し、該緑色の画素が、CIE色度図において下
記のようなx及びy色度特性を有する水溶性染料A、及
び下記分光特性を有する水溶性染料Bを含んでいるカラ
ーフィルタ及び該カラーフィルタに対向配置されている
光透過性基板を有し、該カラーフィルタと該光透過性基
板との間に液晶化合物が封入されている液晶パネルを画
像表示部として備えていることを特徴とするものであ
る。
【0036】水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中
で、色度yが0.520の時にxが0.190〜0.2
80である。
【0037】水溶性染料B:りん酸系緩衝液((pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中で
波長530nmの光の透過率が95%以上、波長450
nmの光の透過率が50%以下である。
【0038】また、前記目的を達成することのできるカ
ラーフィルタの製造方法は、CIE色度図において下記
のようなx及びy色度特性を有する水溶性染料A、下記
分光特性を有する水溶性染料B及び水性媒体を含むイン
クジェット記録用インクをインクジェット法を用いて光
透過性基板に向けて吐出させ、該基板上の所定の位置に
付着させて、着色画素を形成する工程を有することを特
徴とする。
【0039】水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中
で、色度yが0.520の時にxが0.190〜0.2
80である。
【0040】水溶性染料B:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中で
波長530nmの光の透過率が95%以上、波長450
nmの光の透過率が50%以下である。
【0041】さらにまた、前記目的を達成することので
きるカラーフィルタの製造方法は、CIE色度図におい
て下記のようなx及びy色度特性を有する水溶性染料
A、下記分光特性を有する水溶性染料B、水性媒体及び
硬化性樹脂を含むインクジェット記録用インクをインク
ジェット法に用いて光透過性基板に向けて吐出させ、該
基板上の所定の位置に付着させ、次いで該インク中の硬
化性樹脂を硬化せしめて着色画素を形成する工程を有す
ることを特徴とする。
【0042】水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中
で、色度yが0.520の時にxが0.190〜0.2
80である。
【0043】水溶性染料B:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中で
波長530nmの光の透過率が95%以上、波長450
nmの光の透過率が50%以下である。
【0044】そして本発明によれば、色再現性と光透過
性という相反しがちな特性を高いレベルで両立した緑色
画素を備えたカラーフィルタを得ることができ、その結
果カラー表示特性に優れた液晶パネルを得ることができ
る。
【0045】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用イ
ンクは、CIE色度図において下記のようなx及びy色
度特性を有する水溶性染料A、下記分光特性を有する水
溶性染料B及び水性媒体を含む。
【0046】水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中
で、色度yが0.520の時にxが0.190〜0.2
80である。
【0047】水溶性染料B:りん酸系緩衝液(pH:
7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/
リットル、K2 PO4 :16mmol/リットル)中で
波長530nmの光の透過率が95%以上、波長450
nmの光の透過率が50%以下である。
【0048】上記水溶性染料Aは、イエローの光を相当
量透過し、この染料自体は青みを帯びた緑色を有し、単
独では緑色の再現性には適していないものの、色の明度
を表わすXYZ表色系(JIS Z8701)に基づい
て得られる刺激値Y(色の明度に対応)は、従来の緑色
の画素用として知られているほとんどの染料と比較して
も高い値を有しているものである。そこで本発明のイン
クは、水溶性染料Aの明度をほとんど損なうことなくイ
エローの光の吸収を増すような水溶性染料Bをインク中
に該水溶性染料Aと共存させることによって、高い色再
現性と高い光透過性とを両立してなる、高品質の緑色画
素を備えたカラーフィルタの製造に適したインクとした
ものである。ここで水溶性染料Aは、りん酸系緩衝液
(pH:7.5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60m
mol/リットル、K2 PO4 :16mmol/リット
ル)中で、色度yが0.520の時にxが0.190〜
0.280であり、好ましくは、XYZ表色系(JIS
Z8701)に基づいて得られる刺激値Y(色の明度
に対応)が45以上のものを選択することが、高い光透
過性の画素を形成する上で好ましい。
【0049】CIE色度図においてy値が0.520に
おけるx値が0.280を超える色素は、刺激値Yが低
くなり、従来の緑色画素を与える染料に対する優位性が
小さく、一方、0.190よりも小さい場合には、調色
のために水溶性染料Bの添加量を増やす必要があり、そ
の場合インクジェット記録用インクとしての適性が低下
してしまうため好ましくない。即ち、上記x値の範囲
は、本発明のインクが優れた緑色画素を与え、且つイン
クジェット適性を維持する上で好ましい範囲ということ
ができるものである。
【0050】(水溶性染料Aの具体例)水溶性染料Aと
しては、例えばフタロシアニン骨格にイエロー成分の光
吸収性の構造(例えばモノアゾ構造等)を導入すること
で得られる。その際には下記の2点を考慮することが好
ましい。
【0051】フタロシアニン骨格に結合させるイエロ
ー成分の構造 イエロー成分のフタロシアニン骨格部分に対するモル
【0052】即ち、イエロー成分をもたらす分子構造と
して、赤みのイエローを吸収する構造、即ちλmax の高
い構造を選択すると、その染料自体は緑色を呈し、また
明度も低下する。また染料分子内におけるイエロー成分
の割合が高い場合も同様である。
【0053】そして、下記一般式(I)で示されるよう
なフタロシアニン染料は、本発明の水溶性染料Aとして
特に好適に用いられるものである。
【0054】
【化5】
【0055】上記式中、Zn−Pcは亜鉛フタロシアニ
ン骨格を表わす。a=1又は2、b=0、1又は2、c
=1又は2、但し、a+b+c≦4である。Rは炭素数
1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を示し、
Lは−OH又は−NH2 を示し、M1 及びM2 は各々独
立して1価のアルカリ金属(例えばNa、K等)を示
す。
【0056】(水溶性染料Bの具体例)また水溶性染料
Bとして定義される染料としては、既存のものを適宜選
択して用いれば良く、その具体例を下記表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】次に、水溶性染料A及びBのインク中にお
ける割合としては、CIE色度図におけるx値が3.1
0にできる限り近く、また水溶性染料Aの明度を損なわ
ない範囲が好ましい。具体的には、水溶性染料A及びB
の組み合わせによっても異なるが、例えば染料A:染料
Bが5:5〜8:2の間で調整することで、所望の色に
調色することができる。
【0059】またインク中における水溶性染料A及びB
の濃度は、合計でインク全重量に対して0.5〜10重
量%、特には2〜9重量%とすることが好ましい。
【0060】(インクのインクジェット吐出特性につい
て)本発明のインクジェット記録用インクは、カラーフ
ィルタの緑色画素の形成に極めて好適に用いられるが、
この用途に限定されるものではなく、一般的な画像の記
録用インクジェットインクとして用いることもできる。
インクジェット記録方法としては、インクに力学的エネ
ルギーを作用させ、液滴を吐出する記録方法、及びイン
クに熱エネルギーを加えてインクの発泡により液滴を吐
出する記録方法がある。
【0061】本発明のインクをインクジェット記録用に
用いる場合には、該インクをインクジェットヘッドから
安定して吐出可能である特性を有することが好ましい
が、インクジェットヘッドからの吐出性という観点から
は、該液体の特性としては、例えばその粘度を1〜5c
ps、表面張力が25dyn/cm以上、特に粘度を1
〜10cps、表面張力が35〜60dyn/cmとす
ることが好ましい。そしてインクに上記したような特性
を担持させられる好ましい水性媒体としては、例えばグ
リセリン、トリメチロールプロパン、チオジグリコー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール及びイ
ソプロピルアルコールから選ばれる少なくとも1つのア
ルコールを含むものが好ましい。
【0062】また、本発明のインクは、上記の成分の他
に必要に応じて所望の物性値を持つインクとするため
に、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤等を添加する
ことができ、さらに、市販の水溶性染料などを添加する
こともできる。
【0063】次に、本発明のカラーフィルタの製造方法
について図面を用いて説明する。図1は本発明のカラー
フィルタの製造方法の一実施形態の工程図である。尚、
図1における(a)〜(f)は下記工程−a〜fに対応
する断面模式図である。
【0064】工程−a 支持基板1上に必要に応じてブラックマトリクス2を形
成する。支持基板1としては、一般にガラスが用いられ
るが、カラーフィルタの透明性を損なわず、強度等カラ
ーフィルタの用途に応じた必要特性を有するものであれ
ば、プラスチックなどでも良い。また、ブラックマトリ
クス2の膜厚は、当該カラーフィルタを液晶パネルに用
いる場合で通常0.1〜0.5μmであり、基板1上に
クロム等金属をスパッタ法或いは蒸着等により成膜し、
所定の形状にパターニングして形成する。
【0065】工程−b 次に、支持基板1上に硬化型樹脂組成物を用いてインク
受容層3を形成する。本発明において、インク受容層3
を形成する硬化型樹脂組成物は、光照射或いは光照射と
熱処理によって硬化するタイプが好ましく、特に、後述
する工程−cを経る場合には、該硬化によってインク吸
収性を消失或いは発現する特性を有するものである。
【0066】具体的には、下記一般式(1)に示される
構造単位を少なくとも有するアクリルアミド系単量体単
独の重合体、或いは当該単量体と他のビニル系単量体と
の共重合体を含むものを用い、工程−cを経る場合に
は、これらに光重合開始剤と組み合わせて用いるのが好
ましい。
【0067】
【化6】
【0068】上記式中、R1 はHまたはCH3 、R2
Hまたは置換していても良いアルキル基を示す。
【0069】上記一般式(1)で示される構造単位に相
当する単量体として具体的には、N−メチロールアクリ
ルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エ
トキシメチルアクリルアミド、N−イソプロポキシメチ
ルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、
N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメ
チルメタクリルアミド等が挙げられるが、これらに限ら
れるものではない。
【0070】上記他のビニル系単量体としては、アクリ
ル酸;メタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル;ヒドロキ
シメチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート等の水酸基を含有したビニル系単量体;
スチレン;α−メチルスチレン;アクリルアミド;メタ
クリルアミド;アクリロニトリル;アリルアミン;ビニ
ルアミン;酢酸ビニル;プロピオン酸ビニル等を挙げる
ことができるが、これらに限られるものではない。
【0071】上記一般式(1)で示される構造単位に相
当する単量体と他のビニル系単量体との共重合比はモル
比で95:5〜5:95の範囲が望ましい。上記したア
クリルアミド系単独重合体及び/または共重合体に、さ
らに他の高分子化合物を混合しても良い。このような高
分子化合物としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、
カルボキシメチルセルロース、ポリエステル、ポリアク
リル酸(エステル)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、或いはこれらの変性物等
の合成樹脂、また、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、
でんぷん、カチオン化でんぷん、アラビアゴム、アルギ
ン酸ソーダ等の天然樹脂等も挙げられる。
【0072】上記他の高分子化合物の配合量としては、
インク受容層を構成する樹脂全量に対し、70重量%以
下とすることが好ましい。
【0073】また、光重合開始剤としては、例えば、オ
ニウム塩、ハロゲン化トリアジン化合物が好ましく用い
られる。具体的には、オニウム塩としては、トリフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフ
ェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェ
ニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフ
ェニルスルホニウムトリフルオロメチルスルホネートま
たはこれらの誘導体等が挙げられる。さらに、ジフェニ
ルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェ
ニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニル
ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル
ヨードニウムトリフルオロメチルスルホネートまたはこ
れらの誘導体が挙げられる。その中でも、ハロゲン化ト
リアジン化合物が好適に用いられる。ただし、それらに
限定されるものでない。
【0074】上記光重合開始剤の配合量は、前記インク
受容層材料に対して重量基準で0.01〜20%、好ま
しくは、0.1〜10%である。また、増感剤としてペ
リレン、アントラセン等の化合物を加えても良い。
【0075】また、上記硬化型樹脂組成物には、必要に
応じて各種添加剤が含まれていても良い。具体的には、
各種界面活性剤、染料固着剤(耐水化剤)、消泡剤、酸
化防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、分散剤、粘度調
整剤、pH調整剤、防かび剤、可塑剤等が挙げられる。
これら添加剤については、従来公知の化合物から目的に
応じて任意に選択すれば良い。
【0076】上記硬化型樹脂組成物をスピンコート、ロ
ールコート、バーコート、スプレーコート、ディップコ
ート等の方法により支持基板1上に塗布し、必要に応じ
てプリベークしてインク受容層3とする。
【0077】インク受容層3の厚さは、本実施形態のカ
ラーフィルタを液晶パネルに用いる場合で0.3〜3.
0μm程度である。
【0078】工程−c 隣接する着色部同士でのインクの混色を防止するために
は、望ましくは当該工程により非着色部5を形成してお
く。即ち、フォトマスク4を用いて、インク受容層3を
パターン露光し、非着色部5を形成する。本実施形態で
は露光によりインク吸収性を消失するタイプについて示
すが、露光によりインク吸収性を発現するタイプの樹脂
組成物を用いてインク受容層を形成した場合には、逆の
パターンで露光すれば良い。また、後述する着色インク
付与時に隣接する着色部同士でインクが混じらないよう
に、非着色部5が撥インク性を発現するような成分をイ
ンク受容層3に付与しておくことが好ましい。
【0079】上記パターン露光においては、ブラックマ
トリクス2に対応する開口部を有するものを使用する
が、カラーフィルタの色ヌケを防止するためには、ブラ
ックマトリクス2の幅よりも狭い開口部幅を有するマス
クを用いることが好ましい。
【0080】また、光照射手段としては、特に限定され
ないが、本発明ではDeep−UV光が好ましく、光照
射条件は1〜3000mJ/cm2 程度である。また、
必要に応じて熱処理も併用するが、熱処理の手段として
は、オーブン、ホットプレート等が挙げられ、温度条件
としては、50〜180℃で10秒間〜20分間行なえ
ば良い。
【0081】工程−d インクジェットヘッド7より、R、G、Bの各色の着色
インク8R、8G、8Bをインク受容層3の未露光部6
の所定の位置に付与する。上記着色インクのうち、Gイ
ンク(8G)としては、前記した本発明のインクジェッ
ト用インクを用いる。他のR、Bインク(8R、8B)
については特に限定されず適宜公知のインクを用いるこ
とができるが、インクジェットの描画条件を合わせる上
で、なるべく組成や特性がGインクに近いことが望まし
い。
【0082】また、着色インク8R、8G、8Bには必
要に応じて所望の特性を持たせるために、界面活性剤、
消泡剤、防腐剤等を添加することができる。
【0083】また、インクジェット方式としては、エネ
ルギー発生素子として電気熱変換体を用いたバブルジェ
ットタイプ、或いは圧電素子を用いたピエゾジェットタ
イプ等が使用可能であり、着色面積及び着色パターンは
任意に設定することができる。
【0084】工程−e 全未露光部6に着色インク8R、8G、8Bを付与して
着色部9R、9G、9Bを形成した後、光照射または光
照射と熱処理によりインク受容層3全体を硬化させる。
【0085】工程−f 通常、カラーフィルタ上に保護層10を形成する。保護
層10は光硬化型、熱硬化型、或いは熱・光併用硬化型
の樹脂組成物、或いは蒸着、スパッタ等によって形成さ
れた無機膜等を用いることができる。いずれの場合もカ
ラーフィルタとしての透明性を有し、その後のITO形
成工程、配向膜形成工程等に耐えるものであれば使用す
ることができる。
【0086】図2に本発明の液晶パネルの一実施形態で
ある、上記実施形態によるカラーフィルタを組み込んだ
TFTカラー液晶パネルの一例を示す。図2において、
12は共通電極、13は配向膜、21は対向基板、22
は画素電極、23は配向膜、24は液晶化合物である。
【0087】カラー液晶パネルは、一般的にカラーフィ
ルタ側基板1とTFT側基板21を合わせ込み、液晶化
合物24を封入することにより形成される。液晶パネル
の一方の基板21の内側に、TFT(図示しない)と透
明な画素電極22がマトリクス状に形成される。また、
もう一方の基板1の内側には、画素電極22に対向する
位置に、R、G、Bが配列するようにカラーフィルタの
着色部9R、9G、9Bが設置され、その上に透明な共
通電極12が一面に形成される。ブラックマトリクス2
は、通常カラーフィルタ側基板に形成される。さらに、
両基板の面内には配向膜13、23が形成されており、
これらをラビング処理することにより液晶分子を一定方
向に配列させることができる。これらの基板はスペーサ
ー(図示しない)を介して対向配置され、シール材(図
示しない)によって貼り合わされ、その間隙に液晶化合
物24が充填される。
【0088】上記液晶パネルは、それぞれの基板の外側
に偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散乱板を組み合わ
せたバックライトを用い、液晶化合物をバックライトの
光25の透過率を変化させる光シャッターとして機能さ
せることにより表示を行なう。
【0089】また図1を用いて説明した、本発明のカラ
ーフィルタの一実施形態は、ブラックマトリクス2をカ
ラーフィルタ側基板1上に有する構成としたが、例えば
図7に示すように、TFT基板21上にブラックマトリ
クスを設け、カラーフィルタ側基板1上にはブラックマ
トリクスを設けないような構成とすることもできる。さ
らには、図8に示したように、各色の画素がTFT基板
の画素電極22上に配置されているような構成とするこ
ともできる。そして本発明に関わる技術は、これらのい
ずれの態様にも適用可能である。
【0090】また、図2、図7、図8に示した各々の構
成の液晶パネルは、例えば図9に示すようなコンピュー
タ1001等の画像表示装置1003として用いられ
る。
【0091】上記実施形態においては、TFTカラー液
晶パネルについて説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、単純マトリクス型等他の駆動タイプの
液晶素子にも好ましく適用される。
【0092】また、本発明の液晶パネルにおいては、本
発明のカラーフィルタを用いて構成されていれば、他の
部材については従来の技術をそのまま用いることができ
る。従って、液晶化合物についても、一般に用いられて
いるTN型液晶や強誘電性液晶等を好適に用いることが
できる。
【0093】図3に本発明のカラーフィルタの製造方法
の他の実施形態の工程図を示す。尚、図3における
(a)〜(d)は下記工程−a〜dに対応する断面模式
図である。
【0094】工程−a 支持基板1上に隔壁部を形成する。隔壁部は後述する硬
化型インクを付与した際に、隣接する異なる色のインク
との混色をさけるための部材であり、本実施形態では遮
光層を兼ねたブラックマトリクス32とした。ブラック
マトリクス32としては、好ましくは黒色顔料含有レジ
ストを用い、一般的なフォトリソグラフィ法によりパタ
ーニングする。該ブラックマトリクス32は後述する硬
化型インクを付与した際に、隣接する異なるインク同士
が混じり合うのを防止するために、撥インク性付与して
おくことが好ましい。本発明においてブラックマトリク
ス32の厚さは上記隔壁作用及び遮光作用を考慮すると
0.5μm以上が好ましい。
【0095】工程−b 次に、インクジェットヘッド33を用いて、R、G、B
の各色の硬化型インク34R、34G、34Bをブラッ
クマトリクス32の開口部を埋めるように付与する。こ
のR、G、Bのパターンはいわゆるキャスティングのよ
うな形で形成されても良い。また、ブラックマトリクス
32の上で各色のインクが重ならない範囲で硬化型イン
クが付与されることが好ましい。
【0096】本発明で使用される硬化型インクは、Gイ
ンク(34G)が前記した本発明のインクジェット用イ
ンクである。即ち特定の水溶性染料AとBの組み合わせ
を含有している。他のR、Bのインク(34R、34
B)については特に限定されないが、インクジェットの
描画条件を合わせるために、なるべく組成、特性がGイ
ンクに近いものが好ましい。
【0097】尚、上記硬化型インク34R、34G、3
4Bは少なくともエネルギー付与により硬化する樹脂を
含有している。このような樹脂としては、先の実施形態
のインク受容層3を形成する硬化型樹脂組成物において
挙げた樹脂や該樹脂と光重合開始剤の組み合わせ、市販
のネガ型レジストなどを用いることができる。
【0098】上記硬化型インクには、種々の溶媒を用い
ることができる。特にインクジェット方式に用いる場合
の吐出性の面から、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒が
好ましく用いられる。
【0099】さらに、上記成分の他に必要に応じて所望
の特性を持たせるために、界面活性剤、消泡剤、防腐剤
等を添加することができる。
【0100】また、特に光により重合するタイプの光硬
化性化合物を用いる場合には、色材をモノマーに溶解し
た無溶剤タイプとすることもできる。
【0101】工程−c 必要に応じて乾燥工程を経て、光照射、熱処理等必要な
処理を施して硬化型インクを硬化し、着色部35R、3
5G、35Bを形成する。
【0102】工程−d 必要に応じて保護層36をカラーフィルタ上に形成す
る。
【0103】上記実施形態により形成されたカラーフィ
ルタについても、先に挙げた図2の実施形態と同様にし
て液晶パネルを構成することができる。当該液晶パネル
の一実施形態の断面模式図を図4に示す。図中、図2と
同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。また、
図7及び図8に示した構成と同様の液晶パネルを構成す
ることもできる。そしてこれらの液晶パネルを用いて図
9に示したコンピュータ1001の画像表示部1003
として用いることができる。
【0104】
【実施例】(実施例1)りん酸系緩衝液(pH:7.
5、Na2 HPO4 ・12H2 O:60mmol/リッ
トル、KH2 PO4 :16mmol/リットル)に下記
構造式(III)で示されるグリーンの水溶性染料を溶
解し、33ppmの水溶液を作製した。この水溶液の色
度及び刺激値YをJIS Z8701に従って測定した
とろこ、CIE色度図におけるx値及びy値は(0.3
10、0.520)であった。このx値は、カラーフィ
ルタのグリーンの画素が有していることが好ましい値で
ある。即ち、下記構造式(III)の染料は、イエロー
の染料による調色が不要である。また刺激値Yは56で
あった(日本色彩学会編、「色彩化学ハンドブック」参
照)。
【0105】
【化7】
【0106】上記式中、Cu−Pcは銅フタロシアニン
骨格を示す。d=1又は2、e=0,1又は2、f=1
又は2であり、但し、d+e+f≦4である。
【0107】次に、上記と同様にして前記一般式(I)
で示したフタロシアニン染料に含まれる、下記構造式
(II)で示されるフタロシアニン染料の33ppmり
ん酸系緩衝液溶液を作製し、CIE色度図におけるx値
及びy値を測定したところ、(0.240、0.52
0)であった。また刺激値Yは(72)であった。
【0108】
【化8】
【0109】上記式中、a=1又は2、b=0,1又は
2、c=1又は2、但し、a+b+c≦4である。
【0110】また、上記構造式(II)及び(III)
のりん酸系緩衝液溶液の透過スペクトルを分光光度計
(オリンパス光学(株)製「OSP−SP200」)を
用いて測定した。その結果を図6に(i)及び(ii)
として示す。同図から明らかなように、構造式(II)
で示されるフタロシアニン染料の水溶液は、450nm
より短波長側の光を相当量透過していることがわかる。
【0111】次に、上記構造式(II)のフタロシアニ
ン染料、及び530nmでの透過率が95%であり45
0nmでの透過率が0%のイエローの水溶性染料(C.
I.アシッドイエロー1)を、2.6:2.4の割合で
混合した63.5ppmりん酸系緩衝液溶液を作製し
た。この染料溶液のCIE色度図におけるx値及びy値
は各々(0.310、0.520)であり、また刺激値
Yは(67)であった。またこの溶液の透過スペクトル
を図6に(iii)として示す。
【0112】この結果から、前記構造式(III)で示
されるフタロシアニン染料の水溶液と、前記構造式(I
I)で示されるフタロシアニン染料とC.I.アシッド
イエロー1の混合水溶液とでは、同じ色度を示すにも関
わらず、明度が約20%も高いことがわかる。またこの
ことは、図6の透過スペクトルにおいて、透過率のピー
ク値が、曲線(ii)よりも曲線(iii)の方が高い
ことからもわかる。
【0113】反対に、これら2種の水溶液を同一明度
(Y値)となるように調整した場合には、上記(II)
の染料及びC.I.アシッドイエロー1の混合水溶液の
x,y色度の値のうちのy値が大きくなる、即ち色再現
範囲が広いものとなる。
【0114】本発明のインクジェット記録用インクは、
上記混合水溶液で示されるように、特定の色度特性を有
する水溶性染料Aを特定の分光特性を有する水溶性染料
Bで調色することにより、従来のグリーン染料を用いた
場合に比較して、明度が高く、色再現範囲が広いが、当
該傾向は、インク受容層を着色してカラーフィルタを形
成する場合、及び、硬化型インクとして直接硬化させて
カラーフィルタを形成する場合においても同様に再現す
ることができ、透過率が高く色再現範囲の広いグリーン
フィルタを形成することができる。
【0115】(実施例2、比較例1)60×150μm
の大きさの開口部を多数配列させたブラックマトリクス
を備えたガラス基板上に、インク受容層としてN−メチ
ロールアクリルアミドとヒドロキシエチルメタアクリレ
ートとを重量比で5:5の割合で重合させた共重合体か
らなる硬化性樹脂組成物を、乾燥膜厚1μmとなるよう
にスピンコートし、90℃で20分間プリベークを行な
った。次いで、インクジェットプリンタヘッド、及び下
記の組成の赤(R)インク、グリーン(G)インク及び
ブルー(B)インクを用いて、R、G及びBの画素を描
画した。描画条件は、1吐出動作で吐出されるインク量
が平均で約30ngであるインクジェットヘッドを用い
て、インクドット間ピッチが約20μmとなるように設
定した。
【0116】次いでインク受容層を220℃で30分間
ベーキングしてインク受容層を硬化させ、乾燥させた
後、硬化、乾燥させたインク受容層上に2液型のアクリ
ル系硬化型樹脂(日本合成ゴム(株)製「SS−762
5」)を乾燥膜厚が1.2μmとなるようにスピンコー
トし、230℃、50分間加熱処理して硬化させ、液晶
パネル用カラーフィルタを作製した。
【0117】 (Gインク) 色材:表2に示すブルー染料及びイエロー染料の組み合わせ 量比は表2に記載 水性媒体:ジエチレングリコール 20.0重量% 水 残量 (Bインク) 色材:C.I.アシッドブルー7とC.I.アシッドレッド52の混合物 4.5重量% 水性媒体:ジエチレングリコール 20.0重量% 水 75.5重量%
【0118】評価方法 評価1:グリーンフィルタの刺激値Y、x値及びy値の
測定オリンパス光学(株)製の顕微分光光度計「OSP
−SP200」を用いて得られたグリーンフィルタの透
過率を測定することにより刺激値(明度)Yを測定し
た。測定波長領域は380〜780nm(5nm毎に透
過率を測定)、光源はC光源、測定スポット径は50n
mで実施した。また同様にして測定した刺激値X及びZ
を用いて、CIE色度図におけるx値及びy値を算出し
た。その結果を表3に示す。
【0119】評価2:グリーンフィルタの色彩性の官能
評価 上記のようにして作製された各カラーフィルタを用いて
液晶パネルを作製し、グリーン画素のみ点灯させて目視
により色調を評価した。その結果を表3に示す。
【0120】
【表2】
【0121】
【表3】
【0122】
【化9】
【0123】上記式中、Zn−Pcは亜鉛フタロシアニ
ン骨格を示す。g=1又は2、h=1又は2、但し、g
+h≦3である。
【0124】
【化10】
【0125】上記式中、Zn−Pcは亜鉛フタロシアニ
ン骨格を示す。k=1又は2、m=0,1又は2、n=
1又は2、但し、k+m+n≦4である。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
色再現性と光透過性とを極めて高いレベルで両立させた
グリーン画素を備えたカラーフィルタを得ることができ
る。また色再現性と光透過性とを極めて高いレベルで両
立させたグリーンの画素を備えたカラーフィルタを低コ
ストで製造することが可能となる。
【0127】また本発明によれば、より一層優れたカラ
ー表示特性を備えたカラー液晶パネルを得ることがで
き、さらにまた本発明によれば、画像表示部のカラー表
示特性が極めて良好なコンピュータを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形
態の工程図である。
【図2】図1で形成したカラーフィルタを組み込んだ液
晶パネルの一実施形態の断面模式図である。
【図3】本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施
形態の工程図である。
【図4】図2で形成したカラーフィルタを組み込んだ液
晶パネルの一実施形態の断面模式図である。
【図5】CIE色度図を示す図である。
【図6】実施例1における各種染料水溶液の透過スペク
トルである。
【図7】本発明の液晶パネルの他の実施形態の断面模式
図である。
【図8】本発明の液晶パネルのさらに他の実施形態の断
面模式図である。
【図9】本発明の液晶パネルを画像表示部として備えた
コンピュータの概略斜視図である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 ブラックマトリクス 3 インク受容層 4 フォトマスク 5 非着色部 6 未露光部 7 インクジェットヘッド 8R、8G、8B 着色インク 9R、9G、9B 着色部 10 保護層 12 共通電極 13 配向膜 21 対向基板 22 画素電極 23 配向膜 24 液晶化合物 25 バックライト光 31 支持基板 32 ブラックマトリクス 33 インクジェットヘッド 34R、34G、34B 硬化型インク 35R、35G、35B 着色部 36 保護層 1001 コンピュータ 1003 画像表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中澤 広一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 広瀬 雅史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CIE色度図において下記のようなx及
    びy色度特性を有する水溶性染料A、下記分光特性を有
    する水溶性染料B及び水性媒体を含むことを特徴とする
    インクジェット記録用インク。 水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:7.5、Na2
    HPO4 ・12H2 O:60mmol/リットル、K2
    PO4 :16mmol/リットル)中で、色度yが0.
    520の時にxが0.190〜0.280である。 水溶性染料B:りん酸系緩衝液(pH:7.5、Na2
    HPO4 ・12H2 O:60mmol/リットル、K2
    PO4 :16mmol/リットル)中で波長530nm
    の光の透過率が95%以上、波長450nmの光の透過
    率が50%以下である。
  2. 【請求項2】 上記水溶性染料AのXYZ表色系(JI
    S Z8701)に基づいて得られる刺激値Yが45以
    上である請求項1記載のインクジェット記録用インク。
  3. 【請求項3】 上記インクジェット記録用インクが、さ
    らに硬化性樹脂を含む請求項1記載のインクジェット記
    録用インク。
  4. 【請求項4】 上記水溶性染料Aが下記一般式(I)で
    示される構造を有するフタロシアニン系染料を含む請求
    項1記載のインクジェット記録用インク。 【化1】 (上記式中、Zn−Pcは亜鉛フタロシアニン骨格を表
    わす。a=1又は2、b=0,1又は2、c=1又は
    2、但し、a+b+c≦4である。Rは炭素数1〜6の
    直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を示し、Lは−O
    H又は−NH2 を示し、M1 及びM2 は各々独立して1
    価のアルカリ金属を示す。)
  5. 【請求項5】 上記水溶性染料Aが下記構造式(II)
    で示されるフタロシアニン染料を含む請求項4記載のイ
    ンクジェット記録用インク。 【化2】 (上記式中、Zn−Pcは亜鉛フタロシアニン骨格を表
    わす。a=1又は2、b=0,1又は2、c=1又は
    2、但し、a+b+c≦4である。)
  6. 【請求項6】 上記水溶性染料Bが、C.I.アシッド
    イエロー1、C.I.アシドイエロー11、C.I.ア
    シッドイエロー17、C.I.アシッドイエロー19、
    C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッドイエ
    ロー44、C.I.アシッドイエロー104、C.I.
    アシッドイエロー110、C.I.アシッドイエロー1
    27、C.I.アシッドイエロー141、C.I.アシ
    ッドイエロー169、C.I.アシッドイエロー17
    6、C.I.アシッドイエロー184、C.I.アシッ
    ドイエロー235、C.I.アシッドイエロー246、
    C.I.ダイレクトイエロー9、C.I.ダイレクトイ
    エロー10、C.I.ダイレクトイエロー12、C.
    I.ダイレクトイエロー39、C.I.ダイレクトイエ
    ロー50、C.I.ダイレクトイエロー58、C.I.
    ダイレクトイエロー84、C.I.ダイレクトイエロー
    87、C.I.ダイレクトイエロー90、C.I.ダイ
    レクトイエロー98、C.I.ダイレクトイエロー13
    7、C.I.ダイレクトイエロー144、C.I.ダイ
    レクトイエロー147、C.I.リアクティブイエロー
    1、C.I.リアクティブイエロー2、C.I.リアク
    ティブイエロー18、C.I.リアクティブイエロー4
    9、C.I.リアクティブイエロー79、C.I.リア
    クティブイエロー81、C.I.リアクティブイエロー
    99、C.I.リアクティブイエロー135及びC.
    I.リアクティブイエロー220から選ばれる少なくと
    も1種である請求項1記載のインクジェット記録用イン
    ク。
  7. 【請求項7】 上記水溶性染料A及び水溶性染料Bとを
    重量比で5:5〜8:2の割合で含む請求項1記載のイ
    ンクジェット記録用インク。
  8. 【請求項8】 光透過性基板上にパターン状に緑色の画
    素を具備しているカラーフィルタにおいて、該緑色の画
    素が、CIE色度図において下記のようなx及びy色度
    特性を有する水溶性染料A、及び下記分光特性を有する
    水溶性染料Bを含んでいることを特徴とするカラーフィ
    ルタ。 水溶性染料A:りん酸系緩衝液(pH:7.5、Na2
    HPO4 ・12H2 O:60mmol/リットル、K2
    PO4 :16mmol/リットル)中で、色度yが0.
    520の時にxが0.190〜0.280である。 水溶性染料B:りん酸系緩衝液(pH:7.5、Na2
    HPO4 ・12H2 O:60mmol/リットル、K2
    PO4 :16mmol/リットル)中で波長530nm
    の光の透過率が95%以上、波長450nmの光の透過
    率が50%以下である。
  9. 【請求項9】 上記水溶性染料AのXYZ表色系(JI
    S Z8701)に基づいて得られる刺激値Yが45以
    上である請求項8記載のカラーフィルタ。
  10. 【請求項10】 上記水溶性染料Aが下記一般式(I)
    で示される構造を有するフタロシアニン系染料を含む請
    求項8記載のカラーフィルタ。 【化3】 (上記式中、Zn−Pcは亜鉛フタロシアニン骨格を表
    わす。a=1又は2、b=0,1又は2、c=1又は
    2、但し、a+b+c≦4である。Rは炭素数1〜6の
    直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を示し、Lは−O
    H又は−NH2 を示し、M1 及びM2 は各々独立して1
    価のアルカリ金属を示す。)
  11. 【請求項11】 上記水溶性染料Aが下記構造式(I
    I)で示されるフタロシアニン染料を含む請求項10記
    載のカラーフィルタ。 【化4】 (上記式中、Zn−Pcは亜鉛フタロシアニン骨格を表
    わす。a=1又は2、b=0,1又は2、c=1又は
    2、但し、a+b+c≦4である。)
  12. 【請求項12】 上記水溶性染料Bが、C.I.アシッ
    ドイエロー1、C.I.アシドイエロー11、C.I.
    アシッドイエロー17、C.I.アシッドイエロー1
    9、C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッド
    イエロー44、C.I.アシッドイエロー104、C.
    I.アシッドイエロー110、C.I.アシッドイエロ
    ー127、C.I.アシッドイエロー141、C.I.
    アシッドイエロー169、C.I.アシッドイエロー1
    76、C.I.アシッドイエロー184、C.I.アシ
    ッドイエロー235、C.I.アシッドイエロー24
    6、C.I.ダイレクトイエロー9、C.I.ダイレク
    トイエロー10、C.I.ダイレクトイエロー12、
    C.I.ダイレクトイエロー39、C.I.ダイレクト
    イエロー50、C.I.ダイレクトイエロー58、C.
    I.ダイレクトイエロー84、C.I.ダイレクトイエ
    ロー87、C.I.ダイレクトイエロー90、C.I.
    ダイレクトイエロー98、C.I.ダイレクトイエロー
    137、C.I.ダイレクトイエロー144、C.I.
    ダイレクトイエロー147、C.I.リアクティブイエ
    ロー1、C.I.リアクティブイエロー2、C.I.リ
    アクティブイエロー18、C.I.リアクティブイエロ
    ー49、C.I.リアクティブイエロー79、C.I.
    リアクティブイエロー81、C.I.リアクティブイエ
    ロー99、C.I.リアクティブイエロー135及び
    C.I.リアクティブイエロー220から選ばれる少な
    くとも1種である請求項8記載のカラーフィルタ。
  13. 【請求項13】 上記水溶性染料A及び水溶性染料Bと
    を重量比で5:5〜8:2の割合で含む請求項8記載の
    カラーフィルタ。
  14. 【請求項14】 上記光透過性基板が表面に樹脂層を具
    備し、該樹脂層の一部が上記緑色の画素を構成している
    請求項8記載のカラーフィルタ。
  15. 【請求項15】 上記カラーフィルタがさらに赤色の画
    素及び青色の画素を各々パターン状に備えている請求項
    8記載のカラーフィルタ。
  16. 【請求項16】 隣接する各々の画素が互いに離間して
    おり、且つ各々の着色画素の間に遮光層を有する請求項
    15記載のカラーフィルタ。
  17. 【請求項17】 上記遮光層の表面が非着色性である請
    求項16記載のカラーフィルタ。
  18. 【請求項18】 請求項8〜17のいずれかに記載のカ
    ラーフィルタ及び該カラーフィルタに対向配置されてい
    る光透過性基板を有し、該カラーフィルタと該光透過性
    基板との間に液晶化合物が封入されていることを特徴と
    する液晶パネル。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の液晶パネルを画像
    表示部として備えたことを特徴とするコンピュータ。
  20. 【請求項20】 請求項1〜7のいずれかに記載のイン
    クジェット記録用インクをインクジェット法を用いて光
    透過性基板に向けて吐出させ、該基板上の所定の位置に
    付着させて、着色画素を形成する工程を有することを特
    徴とするカラーフィルタの製造方法。
  21. 【請求項21】 上記光透過性基板が表面に樹脂層を有
    している請求項20記載のカラーフィルタの製造方法。
  22. 【請求項22】 上記樹脂層が少なくとも水溶性アクリ
    ルモノマー単位を含むポリマーを含む請求項20記載の
    カラーフィルタの製造方法。
  23. 【請求項23】 上記樹脂層が少なくともセルロース系
    水溶性ポリマーを含む請求項21記載のカラーフィルタ
    の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項3に記載のインクジェット記録
    用インクをインクジェット法を用いて光透過性基板表面
    に向けて吐出させ、該基板表面の所定の位置に付着さ
    せ、次いで該インク中の硬化性樹脂を硬化せしめて着色
    画素を形成する工程を有することを特徴とするカラーフ
    ィルタの製造方法。
  25. 【請求項25】 上記光透過性基板が、隣接する画素を
    互いに隔てる遮光層を有する請求項20または24記載
    のカラーフィルタの製造方法。
  26. 【請求項26】 上記光透過性基板として、表面に形成
    される複数の画素を互いに隔てる遮光層と、該遮光層上
    に樹脂層を有し、該遮光層上の該樹脂層は非着色性であ
    る基板を用いる請求項25記載のカラーフィルタの製造
    方法。
  27. 【請求項27】 上記着色画素を被覆するように硬化性
    樹脂層を形成し、該硬化性樹脂層を硬化せしめる工程を
    さらに有する請求項20または24記載のカラーフィル
    タの製造方法。
  28. 【請求項28】 上記硬化性樹脂層が、光エネルギー及
    び熱エネルギーの少なくとも一方のエネルギーの印加に
    よって硬化するものである請求項27記載のカラーフィ
    ルタの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005181384A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Toyo Ink Mfg Co Ltd カラーフィルタ用赤色着色組成物およびカラーフィルタ
JP2007171656A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Fujifilm Corp カラーフィルタ及びその製造方法並びに液晶表示装置
JP2013195546A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Nippon Steel & Sumikin Chemical Co Ltd カラーフィルター用紫外線硬化性インキ受容層及びカラーフィルターの製造方法

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