JPH11157986A - 単結晶成長装置及び単結晶成長方法 - Google Patents

単結晶成長装置及び単結晶成長方法

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JPH11157986A
JPH11157986A JP33943797A JP33943797A JPH11157986A JP H11157986 A JPH11157986 A JP H11157986A JP 33943797 A JP33943797 A JP 33943797A JP 33943797 A JP33943797 A JP 33943797A JP H11157986 A JPH11157986 A JP H11157986A
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JP
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single crystal
support
pulling
seed crystal
chamber
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JP33943797A
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English (en)
Inventor
Hirotoshi Yamagishi
浩利 山岸
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Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Original Assignee
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減圧されたチャンバ内において大径、大重量
の単結晶の落下を防止して確実にかつ安全に引き上げ
る。 【解決手段】 種結晶24aが石英ルツボ14内のSi
融液に浸漬した後、引き上げることにより種結晶24a
の下に小径のネック部1aを形成させ、次いでネック部
1aの下に玉状のくびれ1bを形成させる。このとき、
支持台32は径拡大部1bに接触しないようその角度位
置が制御されている。径拡大部1bの下の第2のネック
部1cが所定位置まで上昇すると、支持台32を回動さ
せて、貫通スリット23aを径拡大部1bの下方に位置
させ、ワイヤ34a、34b、34cを巻取りドラム2
6a、26b、26cにより巻き上げて、径拡大部1b
を下方から支持して、支持台32をワイヤ3と同一速度
で上昇させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引上げCZ(Czoc
hralski)法によりSi(シリコン)の無転位の単結晶
を製造するための単結晶成長装置及び単結晶成長方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、引上げCZ法による単結晶製造
装置では、高耐圧気密チャンバ内を10torr程度に減圧
して新鮮なAr(アルゴン)ガスを流すとともに、チャ
ンバ内の下方に設けられた石英ルツボ内の多結晶を加熱
して溶融し、この融液の表面に種結晶を上から浸漬し、
種結晶と石英ルツボを回転、上下移動させながら種結晶
を引き上げることにより、種結晶の下に上端が突出した
円錐形の上部コーン部と、円筒形のボディー部と下端が
突出した円錐形の下部コーン部より成る単結晶(いわゆ
るインゴット)を成長させるように構成されている。
【0003】また、この成長方法として、種結晶を融液
の表面に浸漬した時の熱衝撃により種結晶に発生する転
位を除去(無転位化)するために、種結晶を融液の表面
に浸漬した後、引上げ速度を比較的速くすることにより
種結晶より小径の例えば直径が3〜4mmのネック部を
形成した後に、上記の上部コーン部の引上げを開始する
ダッシュ(Dash)法が知られている。
【0004】さらに、この小径のネック部を介しては、
大径、大重量(150〜200kg以上)の単結晶を引
き上げることができないので、例えば特公平5−654
77号公報に示されるようにDash法により小径のネック
部を形成した後、引上げ速度を比較的遅くして大径を形
成し、次いで引上げ速度を比較的速くして小径を形成す
ることにより「球状のくびれ」を形成し、このくびれを
把持具で把持することにより大径、高重量の単結晶を引
き上げる方法が提案されている。また、くびれを把持す
る従来の装置としては、上記公報の他に、例えば特公平
7−103000号公報、特公平7−515号公報に示
されているものがある。
【0005】また、他の従来例としては、例えば特開平
5−270974号公報、特開平7−172981号公
報に示されるように上記「くびれ」を形成しないでボデ
ィー部をそのまま把持する方法や、特開昭63−252
991号公報、特開平5−270975号公報に示され
るように上記「球状のくびれ」の代わりに、上部コーン
部とボディー部の間にボディー部より径が大きい「環状
のくびれ」を形成し、この「環状のくびれ」を把持する
方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の把持装置ではいずれも、真空ポンプにより
10torr程度に減圧されたチャンバ内において、大径、
大重量(例えばボディー部の直径が400mm、重量が
400kg)の単結晶を吊り下げる把持具と駆動源の伝
達機構が現実的ではなく、実際的でないという問題点が
ある。なお、もし単結晶と把持具の係止が外れて単結晶
が落下すると、転位が発生して単結晶が商品とならない
ばかりか、石英ルツボが破損して最悪の場合には石英ル
ツボを回転、上下移動させるためのルツボ軸の内部の冷
却水と、高温の融液が反応して水蒸気爆発が発生するこ
ともあり得る。本出願人は大重量の単結晶を引き上げる
ための単結晶引上げ装置として、先に特願平9−931
82号にて、引上げチャンバを上下2分割とし、上部チ
ャンバ自体が回転する構造を提案している(この提案は
未公開につき、本発明に対する従来技術ではない)。し
かし、上部チャンバ自体の重量が数トンにも及ぶため、
その回転機構が大掛かりであり、コストもかかるという
問題があった。
【0007】本発明は上記従来の問題点並びに上記本出
願人自身の先願にかかる装置の問題点に鑑み、減圧され
たチャンバ内において大径、大重量の単結晶の落下を防
止して確実にかつ安全に引き上げることができる単結晶
棒の落下防止の機能を有する単結晶成長装置及び単結晶
成長方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、チャンバの上方に単結晶の引上げ軸を中心
に回転可能な支持台引上げ手段を設け、チャンバ内部に
複数のワイヤにて吊るされたスリットを有する支持台を
設け、この支持台を単結晶の引上げ方向に直交する方向
を軸に回動可能とし、この支持台にて単結晶の径拡大部
を下方から支持し、支持台引上げ手段に設けたワイヤ巻
上げ手段にて複数のワイヤを巻上げて、支持台を上昇さ
せる構成とし、よって、種結晶の下に単結晶のネック部
を形成してネック部の下に単結晶の径拡大部とくびれを
形成するまでは種結晶を支持して引き上げ、その後はチ
ャンバ内の支持台によりくびれを支持して引き上げるよ
う構成したものである。
【0009】すなわち本発明によれば、内部に石英ルツ
ボが配置されるチャンバと、前記チャンバの上において
前記チャンバに対して回転可能に配置されて種結晶を上
下方向に昇降させる種結晶昇降機構と、前記チャンバ内
で上下方向に移動可能に配置され、かつ単結晶の引上げ
軸に直交する方向を中心に回動可能で単結晶の径拡大部
を下方から支持可能なような貫通スリットを有する支持
台と、前記チャンバに対して回転可能であり、前記支持
台に接続された複数のワイヤを巻き上げるワイヤ巻上げ
手段を有する支持台引上げ手段とを有し、前記種結晶昇
降機構は、種結晶を前記石英ルツボ内の融液に浸漬して
引き上げることにより種結晶の下に単結晶のネック部を
形成し、次いで前記ネック部の下に単結晶のくびれを形
成するために用いられ、前記支持台及び前記支持台引上
げ手段は、前記単結晶のくびれが形成された後に前記く
びれの上方の径拡大部を下方から把持して上昇させて単
結晶を引き上げるために用いられるよう構成された単結
晶成長装置が提供される。
【0010】また本発明によれば、内部に石英ルツボが
配置されるチャンバと、前記チャンバの上において前記
チャンバに対して回転可能に配置されて種結晶を上下方
向に昇降させる種結晶昇降機構と、前記チャンバ内で上
下方向に移動可能に配置され、かつ単結晶の引上げ軸に
直交する方向を中心に回動可能で単結晶の径拡大部を下
方から支持可能なような貫通スリットを有する支持台
と、前記チャンバに対して回転可能であり、前記支持台
に接続された複数のワイヤを巻き上げる第1ワイヤ巻上
げ手段を有する支持台引上げ手段と、前記チャンバ内で
上下方向に移動可能に配置され、かつ前記支持台の一部
が連結されたフレーム部と、前記チャンバに対して回転
可能であり、前記フレーム部に接続された複数のワイヤ
を巻き上げる第2ワイヤ巻上げ手段を有するフレーム部
引上げ手段とを有し、前記種結晶昇降機構は、種結晶を
前記石英ルツボ内の融液に浸漬して引き上げることによ
り種結晶の下に単結晶のネック部を形成し、次いで前記
ネック部の下に単結晶のくびれを形成するために用いら
れ、前記支持台、前記支持台引上げ手段、前記フレーム
部、前記フレーム部引上げ手段は、前記単結晶のくびれ
が形成された後に前記くびれの上方の径拡大部を下方か
ら把持して上昇させて単結晶を引き上げるために用いら
れるよう構成された単結晶成長装置が提供される。
【0011】また本発明によれば、内部に石英ルツボが
配置されるチャンバと、前記チャンバの上において前記
チャンバに対して回転可能に配置されて種結晶を上下方
向に昇降させる種結晶昇降機構と、前記チャンバ内で上
下方向に移動可能に配置され、かつ単結晶の引上げ方向
に直交する方向を中心に回動可能で単結晶の径拡大部を
下方から支持可能なような貫通スリットを有する支持台
と、前記チャンバに対して回転可能であり、前記支持台
に接続された複数のワイヤを巻き上げるワイヤ巻上げ手
段を有する支持台引上げ手段とを有する単結晶成長装置
を用いた単結晶成長方法であって、前記種結晶昇降機構
により前記種結晶を前記石英ルツボ内の融液に浸漬して
なじませるステップと、前記種結晶昇降機構により前記
種結晶を引き上げることにより前記種結晶の下に単結晶
のネック部を形成するステップと、次いで前記ネック部
の下に単結晶の径拡大部とその下方にくびれを形成する
ステップと、前記支持台の貫通スリットを前記単結晶の
径拡大部の下方に位置するよう前記支持台を前記単結晶
の引上げ方向に直交する方向を中心に回動させ、前記単
結晶の径拡大部を下から把持するステップと、前記種結
晶昇降機構と前記ワイヤ巻上げ手段により前記種結晶と
前記単結晶の径拡大部を引き上げて単結晶を成長させる
ステップとを、有する単結晶成長方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係る単結晶成長装
置の一実施形態の構成を概略的に示す側断面図、図2は
図1の上部チャンバの上部に設けられた支持台引上げ機
構の構成を概略的に示す平面図、図3は図1中の支持台
が第2の角度位置にある様子を示す斜視図、図4は図1
中の支持台が第1の角度位置にある様子を示す斜視図、
図5、図6、図7は支持台による単結晶の径拡大部の支
持と引上げのプロセスを説明する部分側面図である。
【0013】図1において、フレーム10内には下部チ
ャンバ11と上部チャンバ12が配置され、また、フレ
ーム10の上にドラム部13が回転可能に配置されてい
る。これらのチャンバ10〜12とドラム部13は高耐
圧の真空容器で構成され、また、Arガスが上部チャン
バ12内に引き込まれて下部チャンバ11から排出され
るように構成されている。下部チャンバ11はフレーム
10内の下方に固定され、下部チャンバ11内には単結
晶1を引き上げるための石英ルツボ14と、石英ルツボ
14内の多結晶15を溶融させるためのヒータ16など
が配置されている。石英ルツボ14は回転可能に、かつ
上下方向に移動可能に支持されている。
【0014】上部チャンバ12は水冷ジャケット方式で
構成される。すなわち、上部チャンバ12は、上部チャ
ンバ本体12aと、その周囲に配された冷却部12bを
有し、上部チャンバ12全体は、下部チャンバ11の上
に固定・支持されている。図2に示すように上部チャン
バ12の上部に配されるドラム部13内にあるドラム部
基板13aには、先端に種結晶ホルダ24が連結された
ワイヤ3を巻き上げる巻取りドラム4が配されるととも
に、その他に5つの巻取りドラム(ワイヤ巻上げ手段)
26a、26b、26c、27a、27bが配され、そ
れぞれ後述するワイヤ34a、34b、34c、35
a、35bを巻き取る(あるいは巻き戻す)構造となっ
ている。
【0015】各巻取りドラム26a、26b、26c、
27a、27b、4は図示省略のドラム駆動モータによ
り回転する。図2中、40〜45は上記各ワイヤ34
a、34b、34c、35a、35b、3が滑動可能な
ように回転可能に取り付けられた滑車であり、それぞれ
図示省略の部材に軸が取り付けられている。なお、図1
では上記各ワイヤ34a、34b、34c、35a、3
5b、3中、便宜上ワイヤ34c、35b、3のみを示
し、また上記巻取りドラム26a、26b、26c、2
7a、27b、4中、巻取りドラム26c、27b、4
のみを示している。
【0016】さらに、ドラム部13はフレーム10に対
して回転可能なようにボールベアリング17を介して支
持され、またドラム部13と上部チャンバ12の間には
真空シール18が設けられている。ドラム部13はベル
ト19及び図示省略のプーリによりドラム部回転モータ
Mに連結されていて、ドラム部回転モータMにより駆動
されて、単結晶1の引上げ軸を中心に回転する。ワイヤ
3、巻取りドラム4、ワイヤ巻取りモータは種結晶昇降
機構を構成している。なお、ワイヤ3などの代わりにシ
ャフトと、シャフト上下機構を設けて単結晶1を引き上
げるようにしてもよい。
【0017】図3、図4は支持台32とその支持台フレ
ーム31の構造と動作を示す斜視図である。支持台32
と支持台フレーム31は単結晶の径拡大部1bを下方か
ら支持する支持機構28を構成している。図3は支持台
32が第2の角度位置にあって、単結晶の径拡大部1b
を下方から支持可能な状態を示し、図4は支持台32が
第1の角度位置にあって、単結晶の径拡大部1bを支持
しない状態を示している。巻取りドラム26a、26
b、26c、27a、27bは、図2、図3、図4に示
すように支持台フレーム31に接続された3本のワイヤ
34a、34b、34cと、支持台32に接続された2
本のワイヤ35a、35bをそれぞれて巻き上げるよう
構成されている。すなわち、巻取りドラム26a、26
b、26c、27a、27bを含むドラム部13及びワ
イヤ34a、34b、34cと、35a、35bは支持
台引上げ手段として動作する。
【0018】上部チャンバ12内には、図3に詳しく示
すように支持台フレーム31が3本のワイヤ34a、3
4b、34cにより支持されている。この例では支持台
フレーム31はリング状である。支持台フレーム31に
は支持台32の一端が支持台回転軸33により軸支さ
れ、支持台32が図3に示す第2の角度位置と図4に示
す第1の角度位置の間で回動可能である。支持台32
は、全体が長方形で平らな板状部材に貫通孔を設けたも
のである。この貫通孔は単結晶の径拡大部1bを下方か
ら支持するための貫通スリット23aを有していて、こ
の貫通スリット23aはU字状であり、開放端を有す
る。支持台32の軸支部の反対側、すなわちU字状スリ
ット23aの開放端側にはワイヤ取付け用の金具30
a、30bが取り付けられている。ワイヤ35a、35
bはそれぞれワイヤ取付け用の金具30a、30bに接
続されている。
【0019】この例ではワイヤ34a、34b、34c
が支持台フレーム31に溶接などにより直接接続されて
いるが、必要に応じてワイヤ取付け用金具を介して接続
してもよい。ワイヤ34a、34b、34cを巻き取る
巻取りドラム26a、26b、26cは常時同期して回
転し、支持台フレーム32と共に上下動するよう構成さ
れている。巻取りドラム27a、27bは同期して回転
し、支持台32を支持台回転軸33を中心に回動させる
ために用いられるとともに、支持台32が図3の水平状
態となって単結晶の径拡大部1bを下方から支持した後
は、ワイヤ34a、34b、34cとともに同期して上
昇して、支持台32を引き上げる。
【0020】なお、ドラム部回転モータM及び各巻取り
ドラム26a、26b、26c、27a、27b、4を
駆動する図示省略のモータには制御装置25から後述す
る制御信号が供給されている。制御装置25には、石英
ルツボ14の温度情報、成長中の単結晶1の直径情報が
図示省略の温度センサやCCDカメラなどから与えられ
ている。
【0021】このような構成において、単結晶1を製造
する場合、まず、チャンバ10〜12とドラム部13内
を減圧してArガスを流すとともに、石英ルツボ14内
の多結晶15をヒータ16により加熱して溶融させる。
また、ワイヤ3の先端に取り付けられた種結晶ホルダ2
4に種結晶24aを取り付け、次いで種結晶24aが石
英ルツボ14内のSi融液に浸漬するように、ワイヤ巻
取りドラム4を回転させてワイヤ3を下降させる。この
とき、支持台32は、ワイヤ35a、35bが各対応の
巻取りドラム27a、27bから繰り出され、図4の状
態、すなわち径拡大部1bを支持しない第1の角度位置
(非支持位置)にある。
【0022】次いで、種結晶24aが石英ルツボ14内
のSi融液に浸漬された後、所定時間経過後に種結晶2
4aを比較的速い速度で引き上げることにより種結晶2
4aの下に直径が3〜4mmの小径のネック部1aを形
成させ、次いで引き上げ速度を比較的遅くして径を大き
く形成した後に、引き上げ速度を比較的速くすることに
よりネック部1aの下に玉状の径大部1bを形成させ
る。このとき、図5に示すように支持台32は、引き上
げ中の径拡大部1bに接触しないように、図4に示した
第2の位置にある。また、この引き上げ中は、ドラム部
13すなわち種結晶24aと石英ルツボ14は回転して
おり、さらに石英ルツボ14はSi融液の表面の高さが
一定になるように上昇している。
【0023】径拡大部1bを形成すると、製造が完了し
た単結晶1の重量(例えば400kg)に耐えることが
できるように、小径のネック部1aより大径であって、
径拡大部1bの径より小さい第2のネック部1cを径拡
大部1bの下に形成し、次いで引き上げ速度を徐々に遅
くすることにより上部コーン1dを形成し、次いで一定
の速度で引き上げることにより円筒形のボディー部1e
を形成する。ここまでの引き上げ工程では、単結晶1は
小径のネック部1aのみを介して支持され、その限度は
100kg以下である。
【0024】次いで、ワイヤ3によるボディー部1eの
引き上げ中において、ネック部1aが破断する前に径拡
大部1bの下を支持台32により支持するために、径拡
大部1bを下方から支持すべく、ワイヤ35a、35b
を巻き上げ、支持台32の貫通スリット23aの上方に
径拡大部1bが位置するよう、支持台32を図4の状態
から図3の状態に約90度回動させる。図6はこの回動
後の状態を示している。貫通スリット23aが完全に径
拡大部1bの下方に入りこんで、図6の状態、すなわち
図3の状態となると、支持台フレーム31に取り付けら
れた3つの巻取りドラム26a、26b、26cと支持
台32の2つの巻取りドラム27a、27bのモータを
駆動して、ワイヤ34a、34b、34c、35a、3
5bをそれぞれ同期して巻き上げる。このときの支持台
32の上昇速度は、種結晶24aの上昇速度よりわずか
に速くなるよう制御される。
【0025】その結果、支持台32は図7に示すように
径拡大部1bの下方に当接して、径拡大部1bを下方か
ら支持することとなる。その後は、支持台32をワイヤ
3と同一速度で上昇させる。かかる同期運転を行うため
には、巻取りドラム4を駆動するモータと巻取りドラム
26a、26b、26c、27a、27bを回転させる
モータとの間で種結晶24aと支持台32の上昇速度が
同一となるような同期がとられるよう、所定の同期用制
御信号をコンピュータを含む制御装置25から与える。
【0026】かかる同期運転時に、5つの巻取りドラム
26a、26b、26c、27a、27bはすべて、ド
ラム部13に取り付けられ、種結晶を引き上げるワイヤ
3の巻取りドラム4と同期して単結晶の軸の周囲を回転
しているので、支持台32も同様に同期回転し、よって
単結晶1は転位しない。以下、ボディー部1eの引き上
げ中には単結晶1を支持台32(及びワイヤ3)により
支持して引き上げる。このように、支持台32は単結晶
1の引上げ方向に対して実質的に垂直な軸を中心に回動
可能であり、貫通スリット23aが径拡大部1の下方に
あるとき、ワイヤ34a、34b、34c、35a、3
5bをそれぞれ同期して巻き上げることにより単結晶の
径拡大部1bは支持台32により確実に保持され、よっ
て径拡大部1bを落下させることなく、しっかりと保持
することができる。
【0027】上記実施の形態では、上部チャンバと下部
チャンバの2つが有る場合について説明したが、本発明
は上部と下部のチャンバが一体となっているものにも好
適に適用することができる。また、支持台32の回動は
ワイヤによらず、支持台32の適当な位置に取り付けら
れた棒状部材を用いたり、その他の外力を加える方法に
よることができる。かかる、支持台に外力を加える手段
は、その一端を上部チャンバ12の外部に突出させ、手
動にて操作することもできるし、ラックアンドピニオン
機構とモータを組み合わせた駆動機構を設け、遠隔制御
したり、自動制御することもできる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、チ
ャンバの上方に単結晶の引上げ軸を中心に回転可能な支
持台引上げ手段を設け、チャンバ内部に複数のワイヤに
て吊るされたスリットを有する支持台を設け、この支持
台にて単結晶の径拡大部を下方から支持し、支持台引上
げ手段に設けたワイヤ巻上げ手段にて複数のワイヤを巻
上げて、支持台を上昇させる構成とし、種結晶の下に単
結晶のネック部を形成してネック部の下に単結晶の径拡
大部とくびれを形成するまでは種結晶を支持して引き上
げ、その後はチャンバ内の支持台によりくびれを支持し
て引き上げるようにしたので、減圧されたチャンバ内に
おいて大径、大重量の単結晶の落下を防止して確実にか
つ安全に引き上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単結晶成長装置の一実施形態の構
成を概略的に示す側面図である。
【図2】図1の上部チャンバの上部に設けられた支持台
引上げ機構の構成を概略的に示す平面図である。
【図3】図1中の支持台が第2の角度位置にある様子を
示す斜視図である。
【図4】図1中の支持台が第1の角度位置にある様子を
示す斜視図である。
【図5】図1の支持台による単結晶の径拡大部の支持と
引上げのプロセスを説明する部分側面図である。
【図6】図1の支持台による単結晶の径拡大部の支持と
引上げのプロセスを説明する部分側面図である。
【図7】図1の支持台による単結晶の径拡大部の支持と
引上げのプロセスを説明する部分側面図である。
【符号の説明】
1 単結晶 1a ネック部 1b 径拡大部 1c ネック部(くびれ) 3 ワイヤ(種結晶引き上げ用) 4 巻取りドラム(ワイヤ、図示省略のモータと共に種
結晶昇降機構を構成する) 10 フレーム 11 下部チャンバ 12 上部チャンバ 12a 上部チャンバ本体 12b 冷却部 13 ドラム部(ワイヤ34a、34b、34c、35
a、35bと共に支持台引上げ手段を構成する) 13a ドラム部基板 17 ボールベアリング 18 真空シール 19 ベルト 32 支持台 23a 貫通スリット(U字状スリット) 24 種結晶ホルダ 24a 種結晶 25 制御装置(各モータと共に引上げ速度を同期させ
る手段及び単結晶の軸を中心に同期回転させる手段を構
成する) 26a、26b、26c、27a、27b 巻取りドラ
ム(ワイヤ巻上げ手段) 28 支持機構 30a、30b ワイヤ取付け用の金具 31 支持台フレーム 32 支持台 33 支持台回転軸 34a、34b、34c ワイヤ(支持台フレーム用) 35a、35b ワイヤ(支持台用) M ドラム部回転モータ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に石英ルツボが配置されるチャンバ
    と、 前記チャンバの上において前記チャンバに対して回転可
    能に配置されて種結晶を上下方向に昇降させる種結晶昇
    降機構と、 前記チャンバ内で上下方向に移動可能に配置され、かつ
    単結晶の引上げ軸に直交する方向を中心に回動可能で単
    結晶の径拡大部を下方から支持可能なような貫通スリッ
    トを有する支持台と、 前記チャンバに対して回転可能であり、前記支持台に接
    続された複数のワイヤを巻き上げるワイヤ巻上げ手段を
    有する支持台引上げ手段とを有し、 前記種結晶昇降機構は、種結晶を前記石英ルツボ内の融
    液に浸漬して引き上げることにより種結晶の下に単結晶
    のネック部を形成し、次いで前記ネック部の下に単結晶
    のくびれを形成するために用いられ、前記支持台及び前
    記支持台引上げ手段は、前記単結晶のくびれが形成され
    た後に前記くびれの上方の径拡大部を下方から把持して
    上昇させて単結晶を引き上げるために用いられるよう構
    成された単結晶成長装置。
  2. 【請求項2】 内部に石英ルツボが配置されるチャンバ
    と、 前記チャンバの上において前記チャンバに対して回転可
    能に配置されて種結晶を上下方向に昇降させる種結晶昇
    降機構と、 前記チャンバ内で上下方向に移動可能に配置され、かつ
    単結晶の引上げ軸に直交する方向を中心に回動可能で単
    結晶の径拡大部を下方から支持可能なような貫通スリッ
    トを有する支持台と、 前記チャンバに対して回転可能であり、前記支持台に接
    続された複数のワイヤを巻き上げる第1ワイヤ巻上げ手
    段を有する支持台引上げ手段と、 前記チャンバ内で上下方向に移動可能に配置され、かつ
    前記支持台の一部が連結されたフレーム部と、 前記チャンバに対して回転可能であり、前記フレーム部
    に接続された複数のワイヤを巻き上げる第2ワイヤ巻上
    げ手段を有するフレーム部引上げ手段とを有し、 前記種結晶昇降機構は、種結晶を前記石英ルツボ内の融
    液に浸漬して引き上げることにより種結晶の下に単結晶
    のネック部を形成し、次いで前記ネック部の下に単結晶
    のくびれを形成するために用いられ、前記支持台、前記
    支持台引上げ手段、前記フレーム部、前記フレーム部引
    上げ手段は、前記単結晶のくびれが形成された後に前記
    くびれの上方の径拡大部を下方から把持して上昇させて
    単結晶を引き上げるために用いられるよう構成された単
    結晶成長装置。
  3. 【請求項3】 前記支持台は前記径拡大部の下方から外
    れた第1の角度位置と前記径拡大部の下方の第2の角度
    位置との間で回動可能なように、一端で前記フレーム部
    に軸支されている請求項2記載の単結晶成長装置。
  4. 【請求項4】 前記支持台に接続された複数のワイヤが
    少なくとも2本あり、前記フレーム部に接続された複数
    のワイヤが少なくとも3本ある請求項2又は3記載の単
    結晶成長装置。
  5. 【請求項5】 前記支持台の前記貫通スリットは、その
    一端が開放端につながり、前記径拡大部が所定高さまで
    上昇したとき、回動して前記貫通スリットが前記径拡大
    部の下方のくびれを囲むよう配置される構造である請求
    項1ないし4のいずれか1つに記載の単結晶成長装置。
  6. 【請求項6】 前記ワイヤ巻上げ手段が前記支持台に接
    続された複数のワイヤの引上げ速度を同期させる手段を
    有する請求項1記載の単結晶成長装置。
  7. 【請求項7】 前記第1ワイヤ巻上げ手段が前記支持台
    に接続された複数のワイヤの引上げ速度を同期させる手
    段を有し、前記第2ワイヤ巻上げ手段が前記フレーム部
    に接続された複数のワイヤの引上げ速度を同期させる手
    段を有し、さらにこれらの同期手段同士を同期させる手
    段を有する請求項2ないし4のいずれか1つに記載の単
    結晶成長装置。
  8. 【請求項8】 前記種結晶昇降機構による前記種結晶と
    前記ワイヤ巻上げ手段による前記支持台のそれぞれの引
    上げ速度を同期させる手段を更に有する請求項1記載の
    単結晶成長装置。
  9. 【請求項9】 前記種結晶昇降機構による前記種結晶と
    前記第1ワイヤ巻上げ手段による前記支持台と、前記第
    2ワイヤ巻上げ手段による前記フレームのそれぞれの引
    上げ速度を同期させる手段を更に有する請求項2ないし
    4のいずれか1つに記載の単結晶成長装置。
  10. 【請求項10】 前記種結晶昇降機構と前記支持台引上
    げ手段を前記単結晶の軸を中心に同期回転させる手段を
    更に有する請求項1ないし9のいずれか1つに記載の単
    結晶成長装置。
  11. 【請求項11】 前記チャンバは、 内部に前記石英ルツボが配置される下部チャンバと、 前記下部チャンバの上部に位置し、内部に前記支持台が
    配置される上部チャンバ本体と、 前記上部チャンバ本体の周りに配置されて前記上部チャ
    ンバ本体を冷却する冷却部とを有している請求項1ない
    し10のいずれか1つに記載の単結晶成長装置。
  12. 【請求項12】 内部に石英ルツボが配置されるチャン
    バと、前記チャンバの上において前記チャンバに対して
    回転可能に配置されて種結晶を上下方向に昇降させる種
    結晶昇降機構と、前記チャンバ内で上下方向に移動可能
    に配置され、かつ単結晶の引上げ方向に直交する方向を
    中心に回動可能で単結晶の径拡大部を下方から支持可能
    なような貫通スリットを有する支持台と、前記チャンバ
    に対して回転可能であり、前記支持台に接続された複数
    のワイヤを巻き上げるワイヤ巻上げ手段を有する支持台
    引上げ手段とを有する単結晶成長装置を用いた単結晶成
    長方法であって、 前記種結晶昇降機構により前記種結晶を前記石英ルツボ
    内の融液に浸漬してなじませるステップと、 前記種結晶昇降機構により前記種結晶を引き上げること
    により前記種結晶の下に単結晶のネック部を形成するス
    テップと、 次いで前記ネック部の下に単結晶の径拡大部とその下方
    にくびれを形成するステップと、 前記支持台の貫通スリットを前記単結晶の径拡大部の下
    方に位置するよう前記支持台を前記単結晶の引上げ方向
    に直交する方向を中心に回動させ、前記単結晶の径拡大
    部を下から把持するステップと、 前記種結晶昇降機構と前記ワイヤ巻上げ手段により前記
    種結晶と前記単結晶の径拡大部を引き上げて単結晶を成
    長させるステップとを、 有する単結晶成長方法。
  13. 【請求項13】 前記種結晶昇降機構による前記種結晶
    と前記ワイヤ巻上げ手段による前記支持台のそれぞれの
    引上げ速度を同期させるステップを更に有する請求項1
    2記載の単結晶成長方法。
  14. 【請求項14】 前記種結晶昇降機構と前記支持台引上
    げ手段を前記単結晶の軸を中心に同期回転させるステッ
    プを更に有する請求項12又は13記載の単結晶成長方
    法。
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