JPH111570A - ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法Info
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- JPH111570A JPH111570A JP7980598A JP7980598A JPH111570A JP H111570 A JPH111570 A JP H111570A JP 7980598 A JP7980598 A JP 7980598A JP 7980598 A JP7980598 A JP 7980598A JP H111570 A JPH111570 A JP H111570A
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Abstract
体の均質性に優れ、発泡倍率の調整が容易であり、加え
て使用後の発泡体を回収して再び溶融、成形することが
できるポリオレフィン系樹脂発泡体を提供する。 【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂100重量部とp
−キノンジオキシム1重量部とを一括してスクリュー押
出機の第1シリンダーバレルへ供給し、樹脂温度224
〜230℃以上で溶融混和して樹脂を改質した。得られ
た改質樹脂組成物とアゾジカルボンアミドを別のスクリ
ュー押出機の第1シリンダーバレルへ一括して供給して
混練し、得られた発泡性樹脂組成物を230℃に加熱し
て発泡剤の分解によって発泡させた。
Description
れたポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法に関する。
と熱的物性のバランスに優れ、更に後の工程で加熱賦形
することができるので、工業資材として広く利用されて
いる。例えば自動車のドア、天井などの内装材として
は、ポリプロピレン系樹脂を主体とした発泡体が、その
良好な耐熱性のため主流をなしている。また、折板屋根
用の断熱材、パイプカバーなどには、ポリエチレン系樹
脂を主体とした発泡体が、その良好な断熱性、柔軟性、
耐久性のため主流をなしている。
状発泡体を製造するには、同樹脂が発泡可能な融体強度
を有したものとなるようにこれを架橋する必要がある。
例えばポリオレフィン系樹脂組成物に発泡剤を加えて同
組成物をシート状に成形し、これを30〜50%程度の
ゲル分率を示すまで架橋した後に、架橋物を加熱して発
泡剤を熱分解させ発泡させる製造方法が採られている。
の架橋方法としては、放射線や電子線の照射による方
法、紫外線の照射による方法、有機過酸化物などの熱分
解型化学架橋剤による方法、あるいはポリオレフィンに
アルコキシシリル基を導入しそれを縮合反応させる方法
などがある。
させることにより、得られた発泡体を後の工程で任意の
形状に賦形することが可能になる。
法は生産性に優れ工業的に広く実施されており、例えば
特公平6−45717号公報には、ポリプロピレン系樹
脂に特定のエチレン共重合体と特定のエチレン−α−オ
レフィン共重合体と特定のビニルモノマーを加え、更に
発泡剤を加えた溶融混和物のシート状成形体に、連続し
て電子線を照射してゲル分率を20〜60%とした後
に、得られた連続架橋シートを発泡させる架橋発泡体の
製法が開示されている。しかしながら、この方法では、
電子線照射装置のための多大な設備投資が必要であり、
しかも架橋がポリマーの非結晶部分でしか起きないた
め、その後の発泡が不均一なものとなりピンホールなど
を有する不良品が生じる嫌いがある。
は、ポリプロピレン系樹脂に特定の多官能モノマーと熱
分解型発泡剤を加えて全体を溶融混和し、得られた組成
物を加熱によって架橋発泡させる架橋発泡体の製造方法
が開示されている。この方法は電子線や放射線による架
橋法と比較して、設備投資が少なくて済み、得られた架
橋発泡体の均質性にも優れる。しかしながら、一般に化
学架橋法では、発泡体の気泡が粗く、発泡時にも架橋が
進行するため発泡倍率の調整が困難である。
特に自動車部材においては部材のリサイクル性が要求さ
れており、バンパーや内装用の表皮材などのポリプロピ
レン製部材に関しては既に技術的な取組みがなされてい
る。しかしながらポリプロピレン系樹脂の発泡体は、上
記のとおり通常は架橋されているため、使用後に回収し
ても再溶融できずリサイクルに適しないのが実状であ
る。
の点に鑑み、設備投資が少なくて済み、得られた架橋発
泡体の均質性に優れ、発泡倍率の調整が容易であり、更
には使用後の発泡体を回収して再び溶融、成形すること
ができるポリオレフィン系樹脂発泡体を提供することに
ある。
ィン系樹脂発泡体の製造方法は、ポリオレフィン系樹脂
100重量部とジオキシム化合物0.05〜5重量部を
温度170℃以上で溶融混和して樹脂を改質し、得られ
た改質樹脂組成物に熱分解型化学発泡剤を混練し、得ら
れた発泡性樹脂組成物を加熱して発泡剤の分解によって
発泡させることを特徴とする方法である。
ン系樹脂の主体をなすポリオレフィンは、オレフィン性
モノマーの単独重合体、または主成分オレフィン性モノ
マーと他のモノマーとの共重合体であり、特に限定され
るものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等である。
リエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン等のホモタイプのポリエチ
レンの他、エチレンを主成分とするランダムないしはブ
ロック共重合体が例示される。エチレン主体の共重合体
としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−ブテン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体等が例示される。
リプロピレンの他、プロピレンを主成分とするランダム
ないしはブロック共重合体が例示される。プロピレン主
体の共重合体の例としては、プロピレンとα−オレフィ
ンとのランダム共重合体、プロピレンとα−オレフィン
とのブロック共重合体(ただし、α−オレフィンとして
は、エチレン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペンテンなどが例
示される)が挙げられる。
いてもまたは2種以上の組合わせで用いてもよい。本発
明方法では、特に、耐熱性、成形性の観点ではポリプロ
ピレンが、また、断熱性、柔軟性、耐久性の観点ではポ
リエチレンが好適に用いられる。
は、上記ポリオレフィンが他の樹脂とのブレンドであっ
てもよいことを意味する。ポリプロピレン系樹脂の場
合、他の樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、オレフィン系熱可塑性エラス
トマー、ポリスチレン、スチレン系熱可塑性エラストマ
ー等が挙げられる。ポリオレフィンの割合はブレンド全
体の50〜100重量%であることが好ましい。この割
合が50重量%を下回ると、ポリオレフィンの特徴であ
る耐熱性、剛性等が発揮できないばかりか、他のポリオ
レフィン系樹脂とのブレンドの場合、発泡に必要な溶融
粘度を確保することが困難となる場合がある。
は、下記化学式(I)で示されるオキシム基、または、
化学式(II)で示すように、オキシム基の水素原子が他
の原子団(主に炭化水素基)で置換された基を分子内に
2個有する化合物である。このようなジオキシム化合物
の代表例として、化学式(III) で示されるp−キノン
ジオキシム化合物、化学式(IV)で示されるp,p’−
ジベンゾイルキノンジオキシム化合物が挙げられる。こ
れら化合物は単独で用いてもまたは2種以上組み合わせ
て用いてもよい。
ン系樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部であ
り、好ましくは0.1〜3重量部である。この配合量が
0.05重量部未満であると、発泡に必要な溶融粘度を
付与できず、5重量部を越えると、架橋度が上がりす
ぎ、押出成形性が悪くなる(例えば、高負荷がかかる、
メルトフラクチャーが発生する)上に、後で添加する発
泡剤を樹脂組成物中に均一に混練できず、不必要にゲル
分率が上がりすぎ、リサイクル性を損なう。加えて、ジ
オキシム化合物が製品中に未反応物として残留する割合
が多くなり、人体に刺激を及ぼすと共に、原料に対する
製品生成効率が低くなる。
ン系樹脂とジオキシム化合物を溶融混和する。具体的
に、スクリュー押出機やニーダーなどの混練装置に上記
両物質を所要量ずつ投入し、溶融混和する。この溶融混
和温度は170℃以上かつポリオレフィン系樹脂の分解
温度以下、好ましくは200℃〜250℃である。溶融
混和温度が170℃を下回ると最終的に得られる発泡体
の発泡倍率が十分高くならず、300℃を越えるとポリ
オレフィン系樹脂が分解し易くなる。
ュー押出機の他、一般的にプラスチック成形加工で使用
されうる溶融混練装置であればよく、例えばニーダー、
ローター、連続混練機などが例示される。このうち連続
運転が行えるスクリュー押出機が好ましく、1軸スクリ
ュー押出機、2軸スクリュー押出機、3本以上のスクリ
ューを備えた多軸スクリュー押出機などがいずれも好適
に用いられる。1軸スクリュー押出機としては、一般的
なフルフライト型スクリューに加え、不連続フライト型
スクリュー、ピンバレル、ミキシングヘッドなどを有す
る押出機なども用いられる。また、上記2軸スクリュー
押出機としては、噛み合い同方向回転型押出機、噛み合
い異方向回転型押出機、非噛み合い異方向回転型押出機
などが好適に使用し得る。なお、押出機の後段に真空ベ
ントを設けることは、改質樹脂組成物中に揮発物が残存
するのを防ぐのに効果的である。
フィン系樹脂は通常のホッパーから押出機へ投入される
が、定量性を増すため、スクリュー式フィーダー、重量
管理式フィーダーなどを用いることも好ましい。
れないが、例えば、以下の方法が好適に行われる。
合物をドライブレンドした後、ブレンド物を通常のホッ
パーに一括投入する。
合物を各々別の供給機を用いて押出機内に投入する。例
えば、別々の定量フィーダーを用い、ジオキシム化合物
をポリオレフィン系樹脂と同じ部分より押出機内に投入
する。またはサイドフィーダーを用い、ジオキシム化合
物を押出機途中より投入する。
熱により分解ガスを発生するものであれば特に限定され
るものではない。熱分解型化学発泡剤の代表的な例は、
アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンス
ルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンス
ルホニルヒドラジド)である。これらは単独で用いても
または2種以上組み合わせて用いてもよい。その中でも
アゾジカルボンアミドが特に好適に用いられる。
00重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは2〜
35重量部の範囲で所望の発泡倍率に応じて適宜の量で
使用される。
を溶融混和し、得られた改質樹脂組成物に熱分解型化学
発泡剤を混練して発泡性樹脂組成物を得るには、上述の
改質用の溶融混練装置と、これと一体もしくは別体の発
泡剤混和用の混練装置(構造は改質用の溶融混練装置の
それと同じであってもよい)とを用いて、例えば、下記
の態様で操作を行う。
混練装置においてポリオレフィン系樹脂とジオキシム化
合物を溶融混和し、得られた改質樹脂組成物を同溶融混
練装置から取り出して固化させ、造粒などを行った後、
同樹脂組成物を発泡剤混和用の回分式あるいは連続式の
混練装置に移し、これに発泡剤を投入し、両者を溶融混
練し、発泡性樹脂組成物を得る。
てポリオレフィン系樹脂とジオキシム化合物を170℃
以上の温度で溶融混和して改質を行い、得られた改質樹
脂組成物を同混練装置内で、発泡剤が実質的に分解しな
い温度まで冷却した後、これに発泡剤を投入し、両者を
溶融混練し、発泡性樹脂組成物を得る。
溶融混練装置)においてポリオレフィン系樹脂とジオキ
シム化合物を170℃以上の温度で溶融混和し、ついで
溶融物を発泡剤が実質的に分解しない温度まで降温させ
た後、これにスクリュー押出機の途中に設けられた供給
口から発泡剤を投入し、両者を溶融混練し、発泡性樹脂
組成物を得る。
のスクリュー押出機などを連結して、1台目でポリオレ
フィン系樹脂とジオキシム化合物を溶融混和し、得られ
た改質樹脂組成物を上記と同様に降温させた後、同樹脂
組成物を2台目に移し、これに発泡剤を投入し、両者を
溶融混練し、発泡性樹脂組成物を得る。
物は、更には賦形されてもよい。賦形の方法は押出成形
の他、プレス成形、ブロー成形、カレンダリング成形、
射出成形など、プラスチックの成形加工で一般的に行わ
れる方法が適用可能である。
発泡性樹脂組成物を、回分式の発泡剤混和用混練装置よ
り取り出し、これをスクリュ押出機に投入して連続的に
シート形状に賦形する方法、あるいは、上記(a)(c)(d)
の方法に従って、スクリュ押出機より吐出する発泡性樹
脂組成物を直接賦形する方法が、生産性の観点より好ま
しい。
れた発泡性樹脂組成物は、適切な温度条件で加熱するこ
とにより、一定圧力下で所望の発泡倍率に発泡させるこ
とができる。上記加熱は、通常は熱分解型化学発泡剤の
分解温度から(分解温度+100℃)までの温度範囲で
行われる。このような発泡を行うための発泡装置として
は、一般に、空気雰囲気中で運転する、縦型または横型
発泡炉、熱風恒温槽や、あるいはオイルバス、メタルバ
ス、ソルトバスなどの熱浴が用いられる。
ル分率は、好ましくは60%未満であり、より好ましく
は50%未満である。ゲル分率が60%以上であると、
一般的なスクリュー押出機において樹脂組成物の粘度が
高すぎて同組成物が溶融流動しないので、使用済み製品
の再生リサイクルが不可能となる恐れがある。ゲル分率
は低いほどリサイクル時の溶融成形性が良好となる。
体の発泡倍率(発泡体の比容)は好ましくは10倍(cc
/g)以上、より好ましくは12倍(cc/g)以上であ
る。発泡倍率が10倍未満であると、発泡体が断熱性、
緩衝性、遮音性、柔軟性、浮揚性などに優れたものとな
らないことがあるからである。
オレフィン系樹脂は170℃以上の溶融状態で水素引き
抜き反応を起こし、ポリマーラジカルを生じる。ここに
混和されたジオキシム化合物はポリマーラジカルとグラ
フト反応し、最終的には、ポリマー同士をジオキシム化
合物が橋かけしたような構造を有する微量に架橋された
改質樹脂組成物が得られる。この改質樹脂組成物は、そ
の分子構造は必ずしも明らかではないが、ゲル分率が1
0%〜60%であるにも拘らず溶融流動性を保持してお
り、更に高伸長領域での融体粘度が著しく向上したもの
である。つまり、この改質樹脂組成物は、後の工程で発
泡剤との混練や賦形が可能な程度の溶融流動性を維持し
つつ、同時に高倍率の発泡が可能な程度の融体強度を有
している。また、本発明で用いられるジオキシム化合物
は、一般に橋かけ剤として用いられる他の多官能モノマ
ーに比べて反応速度が速いことから、発泡剤を混練する
までに改質反応は完了しており、加熱発泡の前段階で加
熱処理等の養生工程を必要としない。
得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、ポリオレフィ
ン系樹脂の融点以上に加熱することによって容易に溶融
し、再び成形加工に供することができ、リサイクル性に
優れている。
説明する。
クリュー押出機、2 は成形ダイ、3 は樹脂用フィーダ
ー、4 はジオキシム化合物用定量フィーダー、5は吸引
ポンプ、6 と7 は樹脂温度計測用熱電対、8 は吸引用ベ
ント、C1〜C12 は第1〜12シリンダーバレルである。
スクリュー押出機は下記の構成を有する。
製)同方向回転2軸スクリュー押出機 ・スクリュー:セルフワイピング2条、L/D:45.
5、D:47mm ・シリンダーバレル:押出機の上流から下流側へ第1〜
12シリンダーバレル 温度設定区分:第1バレルは常時冷却 第1ゾーン;第2〜4バレル 第2ゾーン;第5バレル 第3ゾーン;第6〜12バレル 第4ゾーン;ダイおよびアダプター部 ・成形ダイ:ストランド(直径3mm)成形用ダイ ・吸引用ベント:揮発分を回収するため第9バレルに設
置 ・樹脂温度計測用熱電対熱電対:第8バレルと第9バレ
ルの間に設置した熱電対6 によって樹脂温度T1を計測
し、アダプター部に設置した熱電対7 によって樹脂温度
T2を計測。
クリュー押出機、10は成形ダイ、11は樹脂用フィーダ
ー、12は発泡剤用定量フィーダー、13は冷却ロール、14
は発泡性樹脂組成物シート、C1〜C6は第1〜6シリンダ
ーバレルである。スクリュー押出機は下記の構成を有す
る。
学研究所製)同方向回転2軸スクリュー押出機 ・スクリュー:セルフワイピング2条、L/D:35、
D:39mm ・成形ダイ:シート形状Tダイ(幅200mm、厚み1
mm) i)改質樹脂組成物の調製 上記構成の改質用溶融混練装置を用い、プロピレンのホ
モポリマー(三菱化学製「EA8」、MI;0.8、密
度;0.9g/cm3 )を上記構成の改質用の溶融混練
装置のフィーダー3 からホッパーを経て第1シリンダー
バレルC1へ供給し、同時にp−キノンジオキシム(p−
QDO)をフィーダー4 からホッパーを経て第1シリン
ダーバレルC1へ供給し、両者を溶融混和し、改質樹脂組
成物を得た。
菱化学製「EA8」、MI;0.8、密度;0.9g/
cm3 ) ポリプロピレン系樹脂供給量:14kg/h p−キノンジオキシム配合量:ポリオレフィン系樹脂1
00重量部に対して1.0重量部 樹脂温度:T1;224℃、T2;230℃。
後、今度は同樹脂組成物を上記構成の発泡剤混和用の混
練装置のフィーダー11からホッパーを経て第1シリンダ
ーバレルC1へ供給し、同時に発泡剤アゾジカルボンアミ
ド(ADCA)をフィーダー12からホッパーを経て第1
シリンダーバレルC1へ供給し、両者を溶融混練し、成形
ダイ10よりシート状に押し出した。こうして得られたシ
ート状発泡性樹脂組成物を加熱して発泡させ、外観良好
なポリプロピレン系樹脂発泡体を得た。
てADCA15重量部 ・発泡:230℃の熱風乾燥器に5分間投入。
して溶解分をキシレン中に溶出させ、次いで残った固形
分を200メッシュの金属網で濾取し、80℃の真空乾
燥機で乾燥し、得られたキシレン不溶物を秤量し、 式:(不溶分重量/発泡体重量)×100 で算出した重量%である。
ン系樹脂80重量%を混練押出し、押出物の外観をチェ
ックした。押出機およびダイは、発泡剤混和用の混練装
置と同様のものを使用し、操作条件も同様にした。
三菱化学製のポリプロピレン(ランダムタイプ、「EG
8」、MI=0.8、密度=0.9g/cm3 )を用
い、ジオキシム化合物としてp,p’−ジベンゾイルキ
ノンジオキシム(p,p’−DBQDO)をポリオレフ
ィン100重量部に対して1.5重量部になるように供
給した点を除いて、実施例1と同様の操作を行った。た
だし、樹脂温度:T1;227℃、T2;232℃。
して測定した。その結果は下記の通りである; ・発泡倍率:32cc/g ・ゲル分率:12% ・再流動性:シート成形性良好、異物無し。
三菱化学製の低密度ポリエチレン(「YK40」、MI
=4.0)を用い、シリンダーバレル設定温度を下記の
ように変えた点を除いて、実施例1と同様の操作を行っ
た。ただし、樹脂温度:T1;180℃、T2;188
℃。
の結果は下記の通りである; ・発泡倍率:30cc/g ・ゲル分率:14% ・再流動性:シート成形性良好、異物無し。
QDO)の配合量をポリオレフィン系樹脂100重量部
に対して0.02重量部にした点を除いて実施例1と同
様の操作を行った。ただし、樹脂温度:T1;223
℃、T2;228℃。
して測定した。その結果は下記の通りである; 発泡倍率(発泡体の比容):3cc/g ゲル分率:1% (比較例2)p−キノンジオキシム(p−QDO)の配
合量をポリオレフィン系樹脂100重量部に対して6重
量部にした点を除いて実施例1と同様の操作を行った。
ただし、樹脂温度:T1;227℃、T2;240℃。
際、メルトフラクチャーが発生し、押出負荷が著しく上
がった。また、シート状の発泡性樹脂組成物を押出す
際、シートの表面性が悪く、発泡剤も均一に混練されて
いなかった。得られたシート状発泡性樹脂組成物を加熱
して発泡させたが、不均一に発泡し、性能評価ができな
かった。
下記のように変え、スクリュー回転数を40rpmにし
た点を除いて、実施例1と同様の操作を行った。ただ
し、樹脂温度:T1;166℃、T2;167℃ 第1ゾーン;180℃ 第2ゾーン;160℃ 第3ゾーン;160℃ 第4ゾーン;160℃ 得られた発泡体の物性を実施例1と同様にして測定し
た。その結果は下記の通りである; 発泡倍率(発泡体の比容):3cc/g ゲル分率:2%。
発泡体の物性を実施例1と同様に測定した。その結果は
下記の通りである; ・発泡体:ポリプロピレン系樹脂発泡体(東レ製「PP
AM」) ・発泡倍率:25cc/g ・ゲル分率:40% ・再流動性:シート成形性不良、異物有り。
件および得られた発泡体の物性を表1にまとめて示す。
て、○は良好、×は不良をそれぞれ意味する。
は発泡が不均一であり評価ができないことを意味する。
×は不良、−は発泡性が悪くて、再流動性の評価をしな
かったことを意味する。
より、後に発泡剤との混練や賦形が可能な程度の融流動
性を維持しつつ、同時に発泡が可能な程度の融体強度を
有する改質樹脂組成物を得ることができ、この改質樹脂
組成物を用いることによって、均質性に優れ、発泡倍率
の調整が容易であり、更には使用後の発泡体を回収して
再び溶融、成形することができるリサイクル性に優れた
ポリオレフィン系樹脂発泡体を提供することができる。
る。
法
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部とジ
オキシム化合物0.05〜5重量部を温度170℃以上
で溶融混和して樹脂を改質し、得られた改質樹脂組成物
に熱分解型化学発泡剤を混練し、得られた発泡性樹脂組
成物を加熱して発泡剤の分解によって発泡させることを
特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン
系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のポリオレ
フィン系樹脂発泡体の製造方法。 - 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系
樹脂であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフ
ィン系樹脂発泡体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7980598A JP3581556B2 (ja) | 1997-04-16 | 1998-03-26 | ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-99276 | 1997-04-16 | ||
JP9927697 | 1997-04-16 | ||
JP7980598A JP3581556B2 (ja) | 1997-04-16 | 1998-03-26 | ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111570A true JPH111570A (ja) | 1999-01-06 |
JP3581556B2 JP3581556B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=26420801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7980598A Expired - Lifetime JP3581556B2 (ja) | 1997-04-16 | 1998-03-26 | ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3581556B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4577785A (en) * | 1979-04-13 | 1986-03-25 | Nippon Kokan Kabushiki Kaisha | Hinged rotary nozzle |
JP2006028255A (ja) * | 2004-07-13 | 2006-02-02 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物及びポリオレフィン系樹脂発泡体 |
JP2006052264A (ja) * | 2004-08-10 | 2006-02-23 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂発泡体 |
-
1998
- 1998-03-26 JP JP7980598A patent/JP3581556B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2006052264A (ja) * | 2004-08-10 | 2006-02-23 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂発泡体 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3581556B2 (ja) | 2004-10-27 |
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