JPH11156603A - スピンドルユニット - Google Patents

スピンドルユニット

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Publication number
JPH11156603A
JPH11156603A JP32153997A JP32153997A JPH11156603A JP H11156603 A JPH11156603 A JP H11156603A JP 32153997 A JP32153997 A JP 32153997A JP 32153997 A JP32153997 A JP 32153997A JP H11156603 A JPH11156603 A JP H11156603A
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JP
Japan
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spindle
air motor
casing
spindle unit
machining
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Application number
JP32153997A
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English (en)
Inventor
Tadahiro Arimoto
忠弘 有本
Yasuhiro Kimikado
泰博 公門
Shozo Yamada
祥三 山田
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアモータ駆動式スピンドルユニットのコン
パクト化および高剛性化を図り、使い易さおよび適用範
囲を向上させる。 【解決手段】 スピンドルユニット51では、ケーシン
グ55および軸受ハウジング56内で、エアモータ52
の出力軸が加工用スピンドル部分54aを有するスピン
ドル54に一体化される。加工用スピンドル部分54a
の先端側には、フライスカッタや、エミンドル、砥石な
どを含む加工工具70を装着する際の基準当り面71、
センタリングボス72、駆動用キー73および内ねじ5
3を設ける。加工用スピンドル部分54aにかかるラジ
アル方向およびアキシャル方向の荷重は、一対のアンギ
ュラ玉軸受57a,57bでアキシャル変位なく支持す
る。スピンドル54の基端側には、エアによって回転駆
動するためのロータ67を直接装着するので、全長を短
くし、スピンドルユニット51をコンパクト化して高剛
性化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転式の切削用や
研削用の工具を装着するためのエアモータ駆動式のスピ
ンドルユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】スピンドルユニットは、たとえば正面フ
ライス、エンドミル、研削砥石のような加工工具を主軸
に装着し、この主軸を回転させることによって、材料を
加工するユニットであり、各種の専用機や加工装置を構
成するためのものである。スピンドルユニットは、主軸
ユニットとも呼ばれることもある。
【0003】図8は、本発明の基礎となるスピンドルユ
ニット1の一例を示す。このようなスピンドルユニット
1は、エアモータ2によってフライスカッタ3などの各
種工具を回転駆動するために用いられる。以下、説明の
便宜上、フライスカッタ3などの加工工具を装着する側
を先端側、エアモータ2側を基端側とする。スピンドル
ユニット1は、主軸である加工用スピンドル4をスピン
ドルケーシング5および軸受ハウジング6内に収納す
る。軸受ハウジング6と加工用スピンドル4との間に
は、アンギュラ玉軸受7a,7bが配置され、加工用ス
ピンドル4を回転可能に、かつ軸方向の変位が生じない
ように支持し、径方向および軸方向、すなわちラジアル
方向およびアキシャル方向の荷重を支える。軸受ハウジ
ング6は、ボルト8によって、ケーシング5の先端側の
フランジ部に装着される。ケーシング5の軸線方向の基
端側には深溝玉軸受9が設けられ、加工用スピンドル4
を回転可能に支持し、ラジアル方向の荷重を負担する。
加工用スピンドル4は、アンギュラ玉軸受7a,7bと
深溝玉軸受9とによって精密にかつ強固に支持される。
【0004】アンギュラ玉軸受7a,7bのうちの、ス
ピンドルケーシング5側のアンギュラ玉軸受7bの内輪
は、回り止め10を介してベアリングナット11によっ
て押えられる。加工用スピンドル4を軸支するもう1つ
の軸受である深溝玉軸受9の内輪は、回り止め12を介
してベアリングナット13によって固定される。アンギ
ュラ玉軸受7bの外輪は、ダブルナット14,15によ
って、軸受けハウジング6に固定される。
【0005】加工用スピンドル4の基端側には内スプラ
イン4aが形成され、エアモータ2のロータ16の軸部
17に形成される外スプライン17aにはまり込んで結
合されている。ロータ16の一体化された軸部17の両
端は軸受18,19でそれぞれ回転可能に支持される。
ロータ16はモータケーシング20内に収納され、モー
タケーシング20の基端側にはカバー21がかぶせら
れ、ボルト22によって固定される。モータケーシング
20の先端側は、スピンドルケーシング5の基端にボル
ト23によって固定される。加工用スピンドル4の先端
部には、フライスカッタ3などの加工工具を、精度良
く、強固に装着するために、基準当り面24、センタリ
ングボス25、駆動用キー26および内ねじ27が形成
され、フライスカッタ3を、ボルト28で固定すること
ができる。
【0006】図9は、従来から用いられているベルト駆
動形のスピンドルユニットの構成を示す。エアモータ2
のロータ16の軸部17は、先端に駆動歯車29が形成
され、減速機30の駆動軸も兼ねる。減速機30の減速
機ケーシング31には内歯歯車32が装着され、駆動歯
車29との間に複数の遊星歯車33を備える。遊星歯車
33の回転軸34は、減速機30の出力軸35に回転可
能に取付けられる。減速機30の出力軸35の軸線は、
エアモータ2のロータ16の軸部17の軸線と同一直線
に配置される。遊星歯車33の回転軸34は、出力軸3
5の軸線と平行で、一定の間隔を有する。出力軸35
は、軸受36と軸受37,38とによって支持される。
出力軸35の先端には、減速機ケーシング31の外部に
プーリ39が取付けられる。
【0007】エアモータ2によって回転駆動されるスピ
ンドルユニット40は、スピンドルケーシング41内に
スリーブ42が挿入され、スリーブ42内を、外部にプ
ーリ43が取付けられる加工用スピンドル44が挿通す
る。エアモータ2側のプーリ39とスピンドルユニット
40側のプーリ43との間には、複数本のベルト45が
掛渡され、回転駆動力がエアモータ2からスピンドルユ
ニット40に伝達される。スリーブ42と加工用スピン
ドル44との間には、2組のアンギュラ玉軸受46a,
46b;47a,47b,47cが設けられ、加工用ス
ピンドル44の先端にフライスカッタ3などの加工工具
が装着されるときのアキシャル方向およびラジアル方向
の荷重を負担する。
【0008】図10は、エアモータ2のロータ16の軸
部17に、直接平砥石48を装着するエアグラインダの
構成を示す。軸部17は、ロータ16の両端付近を軸受
19,49によって回軸可能に支持される。軸受49側
の軸部17は小径のまま延長され、先端に取付具50を
用いて、平砥石48が装着される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すように、従
来スピンドルユニット1にエアモータ2を直列に結合し
ている場合であっても、スピンドルユニット1とエアモ
ータ2とはそれぞれ独立した別体であり、スプライン結
合などで単に直列に結合して組合せて構成しているに過
ぎない。このため、エアモータ2のロータ16の軸部1
7と、加工用スピンドル4とは、別体となり、これらの
間に駆動力を伝達するための内スプライン4aおよび外
スプライン17aによるスプラインカップリングなどに
よる継手が必要となる。
【0010】図9に示すように、エアモータ2とスピン
ドルユニット40とを並列に配置し、ベルト45で並列
に結合する場合は、動力伝達のためにプーリ39,43
等が必要となる。
【0011】従来のスピンドルユニット1,40やエア
モータ2は、アンギュラ玉軸受7a,7b,46a,4
6b,47a,47b,47cや軸受9,18,19,
36,37,38、スピンドルケーシング5,41、モ
ータケーシング20、減速機ケーシング31などを、個
別に形成して、それぞれに必要とされる機能を満足する
ことができる構造とする必要がある。このため、従来の
スピンドルユニットでは、組立に手間がかかるうえ、構
造が複雑かつ大形となり、無駄なスペースを必要として
いる。また全長が長くなるので剛性が小さくなり、撓み
やすい。
【0012】図10に示すように、エアモータ2の軸部
17の先端に加工工具を直接装着する構成では、剛性が
小さく、また、ラジアル方向やアキシャル方向の荷重を
充分に精度良く負担することができない。このため、簡
易的な手持ちのハンドグラインダなど、軽負担の用途へ
の適用に限られてしまう。
【0013】本発明の目的は、コンパクトでかつ高剛性
を有し、種々の加工工具装着用に適用しやすいエアモー
タ駆動のスピンドルユニットを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、エアモータに
よって回転駆動され、切削加工または研削加工に用いる
スピンドルユニットであって、エアモータの出力軸と一
体化され、先端に切削加工用または研削加工用の工具が
装着可能な加工用スピンドル部分を有するスピンドル
と、エアモータのケーシングと一体化され、スピンドル
を軸方向および径方向の変位なく回転可能に支持する支
持機構とを含むことを特徴とするスピンドルユニットで
ある。
【0015】本発明に従えば、先端に切削加工用または
研削加工用の工具が装着可能な加工用スピンドル部分
は、エアモータの出力軸と一体化される。エアモータの
ケーシングには、加工用スピンドル部分を径方向および
軸方向の変位なく回転可能に支持する支持機構が一体化
される。これによって軸方向すなわちアキシャル方向に
遊隙が生じることなく、精度を高めることができる。エ
アモータの出力軸とスピンドルユニットの加工用スピン
ドル部分とが一体化され、スピンドルの支持機構がエア
モータのケーシングに一体化されるので、スピンドルお
よびケーシング全体をコンパクトで高剛性にすることが
できる。スピンドルユニット内にエアモータが収納さ
れ、全体としてコンパクト化されるので、スピンドルの
先端に各種工具を装着して用いるのに便利となり、各種
の高負担の加工への適用が容易となる。
【0016】また本発明で前記支持機構は、前記スピン
ドルを、その軸方向に関して、前記エアモータのロータ
の両端の位置と、加工用スピンドル部分の先端側の位置
とで支持することを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、支持機構はスピンドル
を、エアモータのロータの両端の位置と、加工用スピン
ドル部分の先端側の位置とで支持するので、軸方向に関
して間隔をあけて3点支持を行うことができ、かつ、工
具が装着される加工用スピンドル部分が高剛性かつ高精
度に支持されるので、装着する工具の使用時に高負荷が
かかっても、スピンドルの変形や変位を抑え、高精度の
加工を行うことができる。
【0018】さらに本発明は、エアモータによって回転
駆動され、切削加工または研削加工に用いるスピンドル
ユニットであって、変速機構であって、その駆動軸がエ
アモータの出力軸で駆動される変速機構と、変速機構の
出力軸と一体化され、先端に切削加工用または研削加工
用の工具が装着可能な加工用スピンドル部分を有するス
ピンドルと、エアモータおよび変速機構のケーシングと
一体化され、スピンドルを軸方向および径方向の変位な
く回転可能に支持する支持機構とを含むことを特徴とす
るスピンドルユニットである。
【0019】本発明に従えば、エアモータの出力軸で変
速機構の駆動軸が駆動され、変速機構の出力軸は加工用
スピンドルと一体化され、全体構造が一体化されたケー
シング内に収納されるので、変速機構を含むエアモータ
駆動のスピンドルユニットを、コンパクトかつ高剛性に
構成することができる。特にベルト駆動などを行う必要
がないのでメンテナンスなども容易となり、便利で適用
範囲が広いスピンドルユニットを得ることができる。
【0020】また本発明で、前記支持機構は、アキシャ
ル荷重をアキシャル変位なく負担可能なころがり軸受を
含むことを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、スピンドルユニットに装
着する工具によって、スピンドルにアキシャル方向の荷
重がかかっても、ころがり軸受によって軸方向に変位な
く負担可能であるので、一体化されているエアモータや
変速機への影響を避けることができるとともに、高精
度、高負荷の加工が可能となる。また振動、ビビリなど
が小さいため、工具寿命の長期化、安定化も可能とな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
してのスピンドルユニット51の構成を示す。本実施形
態のスピンドルユニット51には、エアモータ52が一
体的に形成される。なお、本明細書中で「一体」の概念
には、物理的に別体として形成したものでも、焼きばめ
やねじ結合、溶接などによって結合し、一体として取扱
い可能な状態をも含むものとする。スピンドルユニット
51には、エアモータ52の出力軸と一体化されて、先
端に内ねじ53などを有するスピンドル54が含まれ
る。スピンドル54は、先端側に、後述するような各種
加工工具を高精度かつ強固に取付けることができる構造
を備える加工用スピンドル部分54aを有する。スピン
ドル54は、ケーシング55および軸受ハウジング56
内に形成される空間に収容される。軸受ハウジング56
と加工用スピンドル部分54aとの間には、一対のアン
ギュラ玉軸受57a,57bが配置される。アンギュラ
玉軸受57a,57bは、アキシャル荷重をアキシャル
変位なく負担可能な方向が異なるように配置され、組合
せアンギュラ玉軸受として用いられる。軸受ハウジング
56は、基端側にフランジを有し、ケーシング55の先
端側の端面にボルト58で固定される。ケーシング55
の先端付近には、深溝玉軸受59が配置され、加工用ス
ピンドル部分54aおよびスピンドル54を回転可能に
支える。アンギュラ玉軸受57a,57bのうち、基端
側のアンギュラ玉軸受57bの内輪は、回り止め60を
介してベアリングナット61で押えられる。アンギュラ
玉軸受57bの外輪は、スペーサ62を介してケーシン
グ55の先端側の端面で押えられる。
【0023】ケーシング55の基端には、カバー63が
ボルト64によって固定される。カバー63内で、スピ
ンドル54の基端は、回り止め65およびナット66に
よって押えられる。エアモータ52としての回転出力を
発生するためのロータ67は、スピンドル54とスプラ
イン結合され、ケーシング55内の空間に収納される。
ロータ67の軸方向の両端には、プレート68a,68
bが配置される。ロータ67が装着されているスピンド
ル54の基端は、軸受69によって回転可能に支持され
る。
【0024】スピンドル54は、加工用スピンドル部分
54aの先端側に位置するアンギュラ玉軸受57a,5
8bと、プレート68a,68bを挟んでロータ67の
両側に位置する深溝玉軸受59,69とによって、軸方
向に間隔をあけて3点で支持される。これによって、図
8に示すような構成、すなわち、加工用スピンドル4と
エアモータ2の出力軸であるロータ16の軸部17とが
別体で、加工用スピンドル4の基端側を深溝玉軸受9で
支持し、軸部17の先端側を軸受18で支持するような
構成よりも簡略化し、全長を短くしてコンパクト化する
ことができるとともに、高剛性化することもできる。ま
た、図10に示すようなエアモータ2の出力軸に直接加
工工具を取付ける場合よりも、高負荷に耐え、高精度を
維持することができる。
【0025】加工用スピンドル部分54aの先端には、
前述のように加工工具70が装着される。加工工具70
を強固かつ高精度に取付けるため、加工用スピンドル部
分54aの先端側には、基準当り面71およびセンタリ
ングボス72を形成する。基準当り面71は、加工用ス
ピンドルの軸方向に対して正確に直角となるように形成
され、加工工具70の基端面と当接して、軸方向との直
角度および平行度の基準となる。センタリングボス72
は、加工工具70の軸をスピンドル54の軸と同心に合
わせる径方向の位置決めの基準となる。駆動用キー73
は、加工用スピンドル部分54aから加工工具70に回
転駆動トルクを確実に伝達するために設けられる。加工
工具70の加工用スピンドル部分54a先端への固定
は、内ねじ53に螺合するボルト74によって行われ
る。
【0026】図2は、図1を左側方から見た状態を示
す。駆動用キー73は、小判形の断面形状を有し、加工
用スピンドル部分54aの基準当り面71に約1/2程
度埋込まれて固定される。基準当り面71から軸方向に
突出する駆動用キー73の先端は、加工工具の基端面に
設けられる溝に嵌合し、確実なトルク伝達が可能とな
る。
【0027】図3および図4は、図1のスピンドルユニ
ット51に加工工具70として、切削工具である正面フ
ライス加工用のフライスカッタ70aおよびエンドミル
70bを装着している状態をそれぞれ示す。図3では、
装着を精度良くかつ強固に行うため、基準当り面71、
センタリングボス72、駆動用キー73およびボルト7
4が用いられる。このような装着方式を、テーパシャン
クなどを利用する一般的な方式に変更することもでき
る。しかしながら、本実施形態のような装着方式は、テ
ーパシャンクなどの方式に比較し、軸方向の長さを短く
して小形軽量化かつ高剛性化を図ることができる。特
に、スピンドルユニット51を各種の専用機や加工装置
に組込む際に、装着する加工工具が予め限定されている
場合が多く、装着方式を各加工工具に適合するように専
用化した方が、小形軽量化の点で好ましい。図4では、
加工用スピンドル部分54aの先端部に基準値当り面7
1およびインロー部75を設け、内ねじ53の径を大き
くし、エンドミル70bの基端側に形成する外ねじを螺
合すれば、軸方向および径方向の精度が出るようにして
ある。
【0028】また図5は、スピンドルユニット51に、
研削工具である砥石70cを装着している状態を示す。
砥石70cは、平砥石であり、自由側フランジ76aお
よび固定側フランジ76bを用いて、両側から挟んだ状
態で装着する。切削工具や研削工具は、他にも種々の型
式のものを装着することができる。
【0029】ころがり軸受の主要な形式のうち、アンギ
ュラ玉軸受57a,57bは、高速回転および高精度支
持が可能なばかりではなく、ラジアル荷重とともにアキ
シャル荷重にも耐えることが知られている。特に方向の
異なるアンギュラ玉軸受を組合せて、組合せアンギュラ
玉軸受とすれば、両方向のアキシャル荷重に耐え得る。
組合せアンギュラ玉軸受を一体化した複列アンギュラ玉
軸受も、アキシャル荷重の点では同様である。アンギュ
ラ玉軸受57a,57bに代えて、4点接触玉軸受や円
錐ころ軸受、複列・多列円錐ころ軸受なども同様に使用
することができる。また、スラスト玉軸受、調心座金付
きスラスト玉軸受、複式スラストアンギュラ玉軸受、ス
ラスト円筒ころ軸受、スラスト円錐ころ軸受、スラスト
自動調心ころ軸受などのスラスト軸受を用いることもで
きる。このような軸受を用いることによって軸方向の変
位をなくすことができる。
【0030】図6は、本発明の実施の他の形態として、
エアモータとともに減速機を一体化したスピンドルユニ
ット81の構成を示す。エアモータ82は、フライスカ
ッタ83などの工具が先端に装着されるスピンドル84
を回転駆動する。エアモータ82の部分は、主としてモ
ータケーシング85内に収容され、減速および加工用の
スピンドル84の部分は主としてスピンドルケーシング
86内に収容される。スピンドルケーシング86とスピ
ンドル84との間には、一対のアンギュラ玉軸受87
a,87bが設けられ、スピンドル84に対するラジア
ル方向およびアキシャル方向の荷重を変位なく支える。
先端側のアンギュラ玉軸受87aの内輪は、スペーサ8
8を介してベアリングナット89によって押えられる。
ベアリングナット89は、スピンドル84の先端付近に
形成される外ねじに螺合する。カバー91は、ボルト9
2によってスピンドルケーシング86の先端側に取付け
られる。このときカバー91は、先端側のアンギュラ玉
軸受87aの外輪も押える。
【0031】モータケーシング85の基端側はカバー9
3によって覆われ、その内部にはナット94および軸受
95によって回転支持されるエアモータ82の出力軸で
あるロータ96の軸部97の基端部が収容される。回転
駆動用のロータ96は軸部97と一体であり、軸部97
の先端側が軸受98によって回転可能に支持される。
【0032】軸部97の先端には、駆動歯車99が形成
される。駆動歯車99は、減速機100を回転駆動す
る。減速機100は、スピンドルケーシング86の基端
側に組込まれ、減速機100の出力軸はスピンドル84
に一体化される。モータケーシング85内でスピンドル
84の基端側は、軸受101によって回転可能に支持さ
れる。スピンドルケーシング86の内周側には、内歯歯
車102が装着される。内歯歯車102と駆動歯車99
との間には、複数、たとえば3個の遊星歯車103が配
置される。各遊星歯車103の回転軸104は、スピン
ドル84の基端側端部に取付けられる。スピンドル84
の軸線と軸部97の軸線とは同一直線上にあり、遊星歯
車103の回転軸104は、この軸線と平行である。エ
アモータ82のロータ96は、軸部97から減速機10
0を介してスピンドル84を減速して駆動する。
【0033】図7は、図6の切断面線VII−VIIか
ら見た減速機100の部分の構成を簡略化して示す。駆
動歯車99と内歯歯車102とは同心であり、3つの遊
星歯車103は、駆動歯車99と内歯歯車102との間
で、円周方向に配置される。各遊星歯車103の回転軸
104は、スピンドル84の基端部に装着されているの
で、駆動歯車99を回転駆動すれば、内歯歯車102が
装着されているスピンドルケーシング86からの反力
で、スピンドル84も駆動歯車99と同一方向に、減速
して駆動される。
【0034】なお本実施形態では、図7に示すような遊
星歯車式の減速機100で、遊星歯車103をスピンド
ル84の端部に取付けているけれども、エアモータのロ
ータの軸部に複数の遊星歯車を取付けて、加工用のスピ
ンドル軸を遊星歯車によって駆動するようにすれば、回
転速度を高めるような増速機とすることも可能である。
また、変速機の形式も遊星歯車式に限らず、他の形式と
することもできる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、エアモー
タの出力軸とスピンドルユニットの加工用スピンドル部
分とを一体化するとともに、スピンドルの軸受やケーシ
ングを含めて全体構造も一体化しているので、コンパク
トでかつ高剛性となるようにスピンドルユニットを形成
することができる。スピンドルユニットとエアモータと
を一体化することにより、部品点数の減少や軽量化も図
ることができ、スピンドルユニットを便利で適用しやす
く構成することも可能となる。
【0036】また本発明によれば、支持機構はスピンド
ルを、軸方向に関して間隔をあけて3点支持を行うこと
ができる。先端に工具を装着して負荷がかかっても、ス
ピンドルの変形や変位を防いで、精度の良い加工を行う
ことができる。
【0037】さらに本発明によれば、スピンドルユニッ
トに変速機構およびエアモータを一体化し、全体として
コンパクトで高剛性に構成することができる。スピンド
ルユニットに変速機構が組込まれているので、種々の用
途に応じて回転速度の調整が可能となり、便利で適用し
やすいスピンドルユニットを得ることができる。
【0038】また本発明によれば、スピンドルをアキシ
ャル荷重がアキシャル変位なく負担可能なころがり軸受
を用いて支持するので、回転しながら高荷重に耐えるこ
とができ、切削や研削の加工を高精度で効率よく行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のスピンドルユニットの
構成を示す断面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】図1のスピンドルユニット51にフライスカッ
タ70aを装着している状態を示す断面図である。
【図4】図1のスピンドルユニット51にエンドミル7
0bを装着している状態を示す断面図である。
【図5】図1のスピンドルユニット51に砥石70cを
装着している状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態のスピンドルユニット
81の構成を示す断面図である。
【図7】図6の切断面線VII−VIIから見た減速機
100の構成を示す簡略化した断面図である。
【図8】エアモータ直結形スピンドルユニットの構成を
示す断面図である。
【図9】減速機付スピンドルユニットの構成を示す断面
図である。
【図10】簡易型グラインダの構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
51,81 スピンドルユニット 52,82 エアモータ 54 スピンドル 54a 加工用スピンドル部分 55 ケーシング 56 軸受ハウジング 57a,57b,87a,87b アンギュラ玉軸受 67,96 ロータ 70a,83 フライスカッタ 70b エンドミル 70c 砥石 84 スピンドル 86 スピンドルケーシング 97 軸部 99 駆動歯車 100 減速機 102 内歯歯車 103 遊星歯車 104 回転軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアモータによって回転駆動され、切削
    加工または研削加工に用いるスピンドルユニットであっ
    て、 エアモータの出力軸と一体化され、先端に切削加工用ま
    たは研削加工用の工具が装着可能な加工用スピンドル部
    分を有するスピンドルと、 エアモータのケーシングと一体化され、スピンドルを軸
    方向および径方向の変位なく回転可能に支持する支持機
    構とを含むことを特徴とするスピンドルユニット。
  2. 【請求項2】 前記支持機構は、前記スピンドルを、そ
    の軸方向に関して、前記エアモータのロータの両端の位
    置と、前記加工用スピンドル部分の先端側の位置とで支
    持することを特徴とする請求項1記載のスピンドルユニ
    ット。
  3. 【請求項3】 エアモータによって回転駆動され、切削
    加工または研削加工に用いるスピンドルユニットであっ
    て、 変速機構であって、その駆動軸がエアモータの出力軸で
    駆動される変速機構と、 変速機構の出力軸と一体化され、先端に切削加工用また
    は研削加工用の工具が装着可能な加工用スピンドル部分
    を有するスピンドルと、 エアモータおよび変速機構のケーシングと一体化され、
    スピンドルを軸方向および径方向の変位なく回転可能に
    支持する支持機構とを含むことを特徴とするスピンドル
    ユニット。
  4. 【請求項4】 前記支持機構は、アキシャル荷重をアキ
    シャル変位なく負担可能なころがり軸受を含むことを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスピンドルユ
    ニット。
JP32153997A 1997-11-21 1997-11-21 スピンドルユニット Pending JPH11156603A (ja)

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