JPH11156341A - 太陽熱蒸留装置 - Google Patents

太陽熱蒸留装置

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JPH11156341A
JPH11156341A JP9324349A JP32434997A JPH11156341A JP H11156341 A JPH11156341 A JP H11156341A JP 9324349 A JP9324349 A JP 9324349A JP 32434997 A JP32434997 A JP 32434997A JP H11156341 A JPH11156341 A JP H11156341A
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solar
basin
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seawater
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Masaru Tanaka
大 田中
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    • C02F1/04Treatment of water, waste water, or sewage by heating by distillation or evaporation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽熱により海水等の原水を蒸発させ、発生
蒸気の凝縮潜熱をくり返し有効利用して、簡便で低コス
トの淡水化が可能な太陽熱蒸留装置を提供する。 【解決手段】 太陽熱蒸留装置1は、水盤10を設置した
ベイシン部2と、仕切板5で分割した複数の蒸留ユニット
4を配置した多重効用部3とからなる。太陽熱による水盤
10の海水の発生蒸気11は、仕切板5a表面で凝縮し蒸留水
12となり、その際の凝縮潜熱により仕切板5aの片面の布
7に含まれる海水6が蒸発し、発生蒸気13は仕切板5bの表
面で凝縮し蒸留水12となる。以下同様にして蒸留水12と
濃縮海水14を回収する。従来の欠点である初段蒸発部の
特別な加熱手段が不要で、太陽熱と発生蒸気の凝縮潜熱
の再利用とから、低コストで効率的な淡水化を実現でき
る。ベイシン部の太陽光入射面に内側が着色ガラスの二
重ガラスを用いると、この面での蒸気の凝縮が抑制さ
れ、より多くの発生蒸気を多重効用部で利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽熱蒸留装置に係
り、特に、小規模地域における海水などの淡水化に好適
な太陽熱蒸留装置に関する。
【0002】
【従来の技術】降雨量の少ない地域では、飲料用、料理
用などの淡水を得ることが困難であり、海水の淡水化が
必要である。現在、主流となっている淡水化技術には、
石油による多重効用法(ME法:Multiple E
ffect)、電力による多段フラッシュ法(MSF
法:Multistage Flash)、あるいは半
透膜法(RO法:Reverse Osmosis)等
がある。これらの淡水化技術には、大きなコストがかか
るので小規模な淡水化施設には不向きである。このた
め、小規模地域への淡水供給方法として太陽熱による淡
水化が研究されてきた。
【0003】この種の太陽熱蒸留器として、これまで
に、ベイシン(Basin)型、傾斜ウィック(Til
ted Wick)型などの装置が研究されてきたが、
これらの装置では、水蒸気が凝縮する際に放出する凝縮
潜熱を再利用することなく装置外に捨てていたため、そ
の凝縮量は、1日、1m2当たり、5kg程度が限界で
あった。そこで、凝縮潜熱を再利用し、蒸留量を飛躍的
に増加することのできる多重効用(Multi−Wic
k)型蒸留器が研究されてきた。この多重効用型には、
上方加熱式、下方加熱式の二種類の方式がある。どちら
の装置も、水蒸気が凝縮する際の潜熱を再利用するとい
う点では同じである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の問題点
を以下に述べる。上方加熱式の利点は、初段蒸留ユニッ
トに太陽光を直接入射できることである。しかし、水蒸
気の比重が空気の比重に比較して小さく、かつ、高温の
湿り空気(水蒸気と空気の混合気体)は低温のものに比
較して比重が小さいため、各蒸留ユニット内部での自然
対流が起こらない。このため、各蒸留ユニットの間隔を
10mm程度にしなければならないという構造上の制約
があり、実用化が困難であった。
【0005】一方、下方加熱式では、各蒸留ユニット内
部で自然対流が発生するため、各蒸留ユニット間隔を数
十mmと大きくすることができ、蒸留器の構造は比較的
に簡単である。しかし、初段蒸留ユニットが装置下部に
あるため、太陽光を直接入射させることができない。こ
のため、蒸留器本体とは別に、ヒートパイプや反射鏡な
どの集熱のための特別な装置により、初段蒸留ユニット
に熱を入力する必要があり、蒸留器以外に余分なコスト
がかかることになる。以上、述べたとおり、上方加熱
式、下方加熱式の多重効用型蒸留器には、それぞれ一長
一短があり、いまだ広く実用化されていない。
【0006】本発明の目的は、上記問題点を解決するた
めになされたもので、太陽光を利用した簡便な集熱によ
って海水などの原水を蒸発させ、その水蒸気の凝縮潜熱
をくり返し有効利用することにより、容易に淡水化が可
能な太陽熱蒸留装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下のよう
に達成される。請求項1記載発明は、太陽熱によって第
1の原水から第1の水蒸気を発生させ、前記水蒸気を凝
縮して蒸留水を生成する第1の蒸留手段と、前記第1の
水蒸気の凝縮潜熱によって、第2の原水から第2の水蒸
気を発生させて蒸留水を生成する第2の蒸留手段と、前
記第2の水蒸気の凝縮潜熱により、第3の原水から第3
の水蒸気を発生させて蒸留水を生成する第3の蒸留手段
とを備えてなることを特徴とするものである。上記構成
によれば、太陽熱を有効利用する簡便な第1の蒸留手段
の後段に、前段側で発生した水蒸気の凝縮潜熱をくり返
し有効利用する多重効用型の蒸留手段を組み合わせるこ
とにより、効率的でコストの低い淡水化が可能になる。
また、請求項2記載発明は、前記第2の蒸留手段に隣接
する第3の蒸留手段の後段側に、複数の蒸留手段が順次
隣接して配置され、これらの蒸留手段のうち、少なくと
も2以上の蒸留手段が同一構造であるので、構造の単純
な太陽熱蒸留装置となる。また、請求項3記載発明は、
前記蒸留手段は、隣接する蒸留手段どうしが仕切板によ
って仕切られ、前記仕切板は後段側の面に布が装着され
ているので、布にしみ込ませた原水を、仕切板の反対側
の面における水蒸気の凝縮潜熱によって効果的に蒸発さ
せることができる。これらの仕切板は、水平面に対して
種々の角度で設置することが可能であるが、たとえ、鉛
直あるいはその近傍の角度で設置した場合でも、仕切板
どうしの間の空間で十分強い自然対流が生じ、仕切板間
隔を数十mmと大きくすることができる。また、請求項
4記載発明は、前記蒸留手段のうち太陽熱による第1の
蒸留手段は、太陽光の入射側に二重ガラスを設置し、前
記二重ガラスの内側ガラスが着色されている。そのた
め、内側ガラスが太陽熱の一部を吸収して温度が上が
り、内側ガラス下面での水蒸気の凝縮を少なくできるの
で、第1の蒸留手段における発生蒸気を、後段側で有効
に利用できる。また、請求項5記載発明は、前記蒸留手
段のうち最後段の周囲空気と接する仕切面に布を装着
し、前記布に原水を供給して周囲空気中に蒸発せしめる
ので、多重効用部の最後段の周囲空気と接する面の布か
ら原水を空気中に蒸発させることにより、多重効用部全
体、特にベイシン部内部の湿り空気に接する面の温度を
低下させ、そこでの水蒸気凝縮量を増加させることが可
能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態を
示す構成図、図2は、図1のA部詳細図である。これら
の図に示すように、本実施形態の太陽熱蒸留装置1は、
第1の蒸留手段となっているベイシン部2と、その後段
側に配置した複数の蒸留手段からなる多重効用部3とか
ら構成されている。多重効用部3は複数の蒸留ユニット
4からなり、図では、3つの蒸留ユニット4a、4b、
4cが順次隣接して設置されている。ベイシン部2と第
1段蒸留ユニット4aとは仕切板5aで仕切られ、以下
同様に、各蒸留ユニット間は、それぞれ仕切板5b〜5
dで仕切られている。これらの仕切板には熱伝導率の高
いステンレスが用いられ、その後段側表面には海水6を
しみ込ませる布7が装着してある。一方、ベイシン部2
は温室となっており、太陽光8の入射面が二重ガラス9
で覆われ、室内には内面を黒く塗った水盤10が設置さ
れている。
【0009】このような構成によれば、以下のようにし
て蒸留水が回収される。 太陽光8は二重ガラス9を透過し、水盤10内の海
水および水盤内面に吸収され、海水を加熱する。 水盤10内の海水から水蒸気11が発生し、水蒸気
11は1番目の仕切板5aの前段側表面(温室内側)で
凝縮し、蒸留水12が回収される。二重ガラス9の内側
ガラス内面(温室内側)でも同様に凝縮作用がある。 1番目の仕切板5aの前段側表面(温室内側)で、
水蒸気が凝縮する際の凝縮潜熱により、1番目の仕切板
5aの後段側表面(蒸留ユニット4a側)の布7に含ま
れる海水6が加熱される。 一番目の仕切板5aの布7から発生した水蒸気13
は、2番目の仕切板5bの前段側表面(蒸留ユニット4
a側)で凝縮し、蒸留水12が回収される。 以下、同様に、上記、の作用をくり返すことに
より、3番目以降の仕切板内面で水蒸気が凝縮し、蒸留
水12が回収される。 各仕切板の布7にしみ込ませた海水6は、蒸発作用
によって濃縮され、濃縮海水14として別に回収され、
塩の精製やその他の処理を行うことができる。
【0010】以上説明したように、本実施形態は、ベイ
シン型蒸留手段の背後に、多重効用型蒸留手段を組み合
わせることにより、従来の下方加熱式多重効用型蒸留器
の欠点であった初段蒸発面への加熱に、特別な装置を用
いる必要がなくなった。すなわち、豊富でクリーンな太
陽熱エネルギを簡便に利用し、発生蒸気の凝縮潜熱をく
り返し再利用するので、従来に比較して、低コストで効
率的な淡水化を実現できた。
【0011】なお、水盤から発生する水蒸気の凝縮潜熱
を、より多く多重効用部で利用するためには、太陽光入
射側の内側ガラス内面での凝縮量を減らし、1番目の仕
切板内面で、より多く凝縮させる必要がある。このた
め、内側ガラス内面での凝縮を減らすために、ガラス面
での熱抵抗を大きくする目的で二重ガラスを用い、さら
に、内側ガラスに着色ガラスを利用することにより、内
側ガラスの温度を上げ、内側ガラス面での水蒸気の凝縮
を少なくしている。
【0012】図3〜6は、本発明の具体的実験装置の一
例を示す図で、図3は断面図、図4は平面図、図5は一
部断面詳細図、図6は図3のB部詳細図である。これら
の図に示すように、本実験装置は、ベイシン部21の後
段側に多重効用部22が設置されている。ベイシン部2
1は、太陽光入射面23が傾斜した断面三角形状の温室
とし、室内の床上に断熱材24を介して水盤25が設置
してある。太陽光入射面23は、二重ガラス26で覆わ
れ、外側は透明ガラス27、内側は着色ガラス28を使
用している。
【0013】多重効用部22は、ほぼ鉛直な仕切板30
によって仕切られた蒸留ユニット31が、7段に隣接配
置されている。各蒸留ユニット31は同一構造になって
いる。仕切板30は熱伝導率の高いステンレス材を使用
し、片面、すなわち後段側の表面には、海水をしみ込ま
せる布として不織布32が装着され、各蒸留ユニット上
部の海水供給部Cから、毛細管現象によって不織布32
に海水がしみ込むようになっている。蒸留ユニット下部
は、仕切板前段側(ステンレス側)の下方に蒸留水回収
部Aが設けられ、仕切板後段側(布側)の下方には濃縮
海水回収部Bが設けられている。
【0014】このような装置構成によれば、図1のもの
と同様に、太陽熱により水盤25内の海水が蒸発し、こ
の発生蒸気33は1段目仕切板のステンレス面(仕切板
前段側)で凝縮され蒸留水34が生成する。この凝縮潜
熱によって、1段目仕切板の布部(仕切板後段側)で
は、不織布32に含まれている海水が蒸発し、この発生
蒸気35が、2段目仕切板のステンレス面(仕切板前段
側)で凝縮され蒸留水36が生成する。この凝縮潜熱に
よって、2段目仕切板の布部(仕切板後段側)では、不
織布32に含まれている海水が蒸発し、以下、各段の蒸
留ユニットで、凝縮作用と蒸発作用がくり返され、蒸留
水と濃縮海水が回収される。
【0015】以下、本装置による実験内容を説明する。 実験装置の規模 奥行き・1,620(ベイシン部・1,500+多重効用
部・120)mm、高さ・770mm、幅・3,000
mm、太陽光入射面傾斜角・30度、太陽光入射面は、
外側が透明ガラス、内側が着色ガラスの二重がラスを使
用。多重効用部は、仕切板4枚を使用し、それぞれの間
隔・30mmの蒸留ユニットの3段構造。仕切板はステ
ンレス、布は一般の不織布を使用し、原水には海水を使
用した。装置構成は図1のものとほとんど同様である。
【0016】各凝縮面での凝縮収量 湿度80%、外気温30℃、日射量800Wの条件下
で、水盤面積1m2当たりの1時間で採取できた凝縮水
量(Kg/m3・hour)は、各凝縮面で以下のとお
りであった。 着色ガラス室内面 ;0.082(Kg/m3・hour) 1枚目仕切板5a面 ;0.508(同上) 2枚目仕切板5b面 ;0.476(同上) 3枚目仕切板5c面 ;0.433(同上) 4枚目仕切板5d面 ;0.322(同上) 合 計 収 量 ;1.821(同上) したがって、二重ガラスの内側着色ガラスの室内面と、
1枚目仕切板5a面とでの凝縮水量の割合は約1:6
で、ベイシン部の水盤で発生した水蒸気の凝縮潜熱を、
1枚目仕切板5aでより多く利用できていることがわか
る。また、最後段の4枚目仕切板5d面では、1枚目仕
切板5a面での約60%の凝縮水が得られることから、
多重効用部での仕切板の枚数をさらに増やして、6〜8
枚程度にすることが十分可能であることが考察できる。
【0017】また、外気温が30.0(℃)のとき、各
部の温度分布は以下のとおりであった。 透明ガラス ;62.3(℃) 着色ガラス ;73.2(℃) 水盤原水 ;75.7(℃) 1枚目仕切板;70.2(℃) 2枚目仕切板;66.0(℃) 3枚目仕切板;58.4(℃) 4枚目仕切板;52.1(℃) 着色ガラスの温度が1枚目仕切板の温度より高温にな
り、より多くの水蒸気を1枚目仕切板で凝縮させること
が可能となることを示している。
【0018】本実験装置は、ベイシン型蒸留器の後部に
多重効用型蒸留器を組み合わせた構造であり、ベイシン
部内部で発生した水蒸気を、装置後部の多重効用部との
仕切板表面で凝縮させ、この際に発生する水蒸気の凝縮
潜熱を、多重効用部の第1段蒸留ユニットへの熱入力と
することができる。このため、クリーンで豊富な太陽熱
エネルギを直接利用できるので、高コストあるいは構造
の複雑な集熱手段が不要であり、簡便で構造が簡略化さ
れた鉛直およびその近傍の角度に設置された多重効用型
蒸留装置、あるいは下方加熱式多重効用型蒸留装置を実
現できる。
【0019】したがって、下方加熱式多重効用型蒸留装
置で、これまで問題となっていた蒸留器本体とは別の、
集熱のための特別な装置を必要とせず、実用上非常に有
利である。また、ベイシン部内部で発生した水蒸気の凝
縮潜熱を、装置後部の多重効用部でより多く利用するた
め、太陽光入射面は二重ガラスで覆い、さらに、内側の
ガラスに着色ガラスを利用することにより、内側のガラ
スの温度を上げ、内側ガラス下面での水蒸気の凝縮を少
なくして効率を上げている。
【0020】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、太陽光を
利用した簡便な集熱によって海水などの原水を蒸発さ
せ、その水蒸気の凝縮潜熱をくり返し有効利用すること
により、容易に淡水化が可能な太陽熱蒸留装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す構成図である。
【図2】図1のA部詳細図である。
【図3】本発明の実験装置の一例を示す断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の一部断面詳細図である。
【図6】図3のB部詳細図である。
【符号の説明】
1 太陽熱蒸留装置 2 ベイシン部 3 多重効用部 4、4a、4b、4c 蒸留ユニット 5、5a、5b、5c、5d 仕切板 6 海水 7 布 8 太陽光 9 二重ガラス 10 水盤 11 水蒸気 12 蒸留水 13 水蒸気 14 濃縮海水 21 ベイシン部 22 多重効用部 23 太陽光入射面 24 断熱材 25 水盤 26 二重ガラス 27 透明ガラス 28 着色ガラス 30 仕切板 31 蒸留ユニット 32 不織布 33 発生蒸気 34 蒸留水 35 発生蒸気 36 蒸留水 A 蒸留水回収部 B 濃縮海水回収部 C 海水供給部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】各凝縮面での凝縮収量 湿度80%、外気温30℃、日射量800Wの条件下
で、水盤面積1m当たりの1時間で採取できた凝縮水
量(kg/m ・hour)は、各凝縮面で以下のとお
りであった。 着色ガラス室内面 ;0.082(kg/m ・hour) 1枚目仕切板5a面 ;0.508(同上) 2枚目仕切板5b面 ;0.476(同上) 3枚目仕切板5c面 ;0.433(同上) 4枚目仕切板5d面 ;0.322(同上) 合 計 収 量 ;1.821(同上) したがって、二重ガラスの内側着色ガラスの室内面と、
1枚目仕切板5a面とでの凝縮水量の割合は約1:6
で、ベイシン部の水盤で発生した水蒸気の凝縮潜熱を、
1枚目仕切板5aでより多く利用できていることがわか
る。また、最後段の4枚目仕切板5d面では、1枚目仕
切板5a面での約60%の凝縮水が得られることから、
多重効用部での仕切板の枚数をさらに増やして、6〜8
枚程度にすることが十分可能であることが考察できる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】したがって、下方加熱式多重効用型蒸留装
置で、これまで問題となっていた蒸留器本体とは別の、
集熱のための特別な装置を必要とせず、実用上非常に有
利である。また、ベイシン部内部で発生した水蒸気の凝
縮潜熱を、装置後部の多重効用部でより多く利用するた
め、太陽光入射面は二重ガラスで覆い、さらに、内側の
ガラスに着色ガラスを利用することにより、内側のガラ
スの温度を上げ、内側ガラス下面での水蒸気の凝縮を少
なくして効率を上げている。なお、以上説明した例で
は、多重効用部の仕切板にステンレスを用いているが、
熱伝導率の高い材料であれば、例えば、防食材料を塗布
したステンレス鋼、あるいは、チタンやポリエステルフ
ィルム貼付アルミニウムなどの材料を使用できる。ま
た、仕切板表面に装着する不織布あるいは布生地とし
て、例えば、ネル生地などが好ましい。また、上述した
実験例では、ベイシン部すなわち温室内に設置した水盤
を、断熱材等によって断熱性能を向上させることによ
り、水盤内での熱損失が少なくなり、より多くの熱を水
蒸気の発生に利用できる。さらに、多重効用部での仕切
板間隔を10mm前後にすると、発生した水蒸気の凝縮
潜熱を隣接仕切板により有効に伝達でき、凝縮効率が向
上した。なお、図6では、太陽光入射面の角度Rを30
度で例示しているが、変更可能であることはもちろんで
ある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 太陽熱蒸留装置 2 ベイシン部 3 多重効用部 4、4a、4b、4c 蒸留ユニット 5、5a、5b、5c、5d 仕切板 6 海水 7 布 8 太陽光 9 二重ガラス 10 水盤 11 水蒸気 12 蒸留水 13 水蒸気 14 濃縮海水 21 ベイシン部 22 多重効用部 23 太陽光入射面 24 断熱材 25 水盤 26 二重ガラス 27 透明ガラス 28 着色ガラス 30 仕切板 31 蒸留ユニット 32 不織布(あるいはネル生地) 33 発生蒸気 34 蒸留水 35 発生蒸気 36 蒸留水 A 蒸留水回収部 B 濃縮海水回収部 C 海水供給部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽熱によって第1の原水から第1の水
    蒸気を発生させ、前記水蒸気を凝縮して蒸留水を生成す
    る第1の蒸留手段と、前記第1の水蒸気の凝縮潜熱によ
    って、第2の原水から第2の水蒸気を発生させて蒸留水
    を生成する第2の蒸留手段と、前記第2の水蒸気の凝縮
    潜熱により、第3の原水から第3の水蒸気を発生させて
    蒸留水を生成する第3の蒸留手段とを備えてなることを
    特徴とする太陽熱蒸留装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の蒸留手段に隣接する第3の蒸
    留手段の後段側に、複数の蒸留手段が順次隣接して配置
    され、これらの蒸留手段のうち、少なくとも2以上の蒸
    留手段が同一構造である請求項1に記載の太陽熱蒸留装
    置。
  3. 【請求項3】 前記蒸留手段は、隣接する蒸留手段どう
    しが仕切板によって仕切られ、前記仕切板は後段側の面
    に布が装着されている請求項1または2に記載の太陽熱
    蒸留装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸留手段のうち太陽熱による第1の
    蒸留手段は、太陽光の入射側に二重ガラスを設置し、前
    記二重ガラスの内側ガラスが着色されている請求項1、
    2または3に記載の太陽熱蒸留装置。
  5. 【請求項5】 前記蒸留手段のうち最後段の周囲空気と
    接する仕切面に布を装着し、前記布に原水を供給して周
    囲空気中に蒸発せしめる請求項1ないし4のうちいずれ
    かに記載の太陽熱蒸留装置。
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