JPH11155851A - X線シミュレータ - Google Patents

X線シミュレータ

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JPH11155851A
JPH11155851A JP32443097A JP32443097A JPH11155851A JP H11155851 A JPH11155851 A JP H11155851A JP 32443097 A JP32443097 A JP 32443097A JP 32443097 A JP32443097 A JP 32443097A JP H11155851 A JPH11155851 A JP H11155851A
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JP
Japan
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ray
fluoroscopic image
image
simulator
collation
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JP32443097A
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English (en)
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Kazunari Tachibana
一成 橘
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】照準照合用の正確なX線透視画像を得るととも
に、透視像検出系設置構造の簡素化を図る。 【解決手段】この発明のX線シミュレータは、X線管2
とフラットパネル型X線センサ3を対向配置の形で備
え、X線照射に伴ってフラットパネル型X線センサ3で
得られるX線透視画像を放射線照射の際の照準照合用の
画像として保存する構成であることから、モニタMAを
見ながら治療計画を立てた時点の透視像と、これを記録
したX線透視画像との間に時間的なズレが無く、照準照
合用の正確なX線透視画像を得ることができる。また、
フィルムカセッテが不要であって、X線面センサが薄型
の軽量物であることから、透視像検出系設置構造の簡素
化が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放射線治療にお
いて被検体に照射する放射線の照準を合わせる時に照合
される照準照合用のX線透視画像を治療実行に先立って
予め撮影するX線シミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】患者体内の癌等の患部に高エネルギーX
線や60Coのγ線やなどの放射線を体外から照射して治
療する放射線治療が行われている。この放射線治療の場
合、放射線が患部以外の正常部に当たると正常な組織が
損なわれることから、治療に先立って適切な放射線の照
準(照射エリアおよび照射方向)を予め決定する治療計
画を、放射線照射装置とは別体装置であるX線シミュレ
ータを使って立案する。この治療計画で決定された立案
内容がX線シミュレータにより撮影された照準照合用の
X線透視画像という形で最終的に記録される。そして、
放射線治療を実施する時は、照準照合用のX線透視画像
に従って患者に照射する放射線の照準を合わせておいて
放射線を患者に照射することになる。
【0003】従来のX線シミュレータでは、図12に示
すように、X線照射用のX線管51とX線透視像検出用
のイメージインテンシファイア(I・I管)52とが、
天板50の上の患者Mを挟んで対向配置するかたちで回
転体53に取り付けられていて、回転体53の回転に伴
ってX線管51およびI・I管52が対向配置状態を維
持したまま患者Mの体軸まわりに回転できるよう構成さ
れている。また、フィルムを内部に装填したフィルムカ
セッテ54が、I・I管52の前面の撮影位置と、図中
に一点鎖線で示す退避位置との間を、カセッテ移動機構
55により往復移動できるよう構成されている。また、
従来のX線シミュレータのI・I管52の後段は、X線
照射に伴ってI・I管52から出力されるX線検出デー
タに基づきX線透視画像がモニタ(図示省略)に映し出
され、治療計画の立案者が観察しながら計画を進められ
るよう構成されている。
【0004】治療計画を立案する場合、先ずフィルムカ
セッテ54を退避位置へ移動させておいて、X線管51
から連続的(継続的)にX線を照射しモニタの画面にX
線透視画像を映し出して観察しながら、照射プランを決
定し、決定された照射プランに従って、X線管51とI
・I管52を適当な位置に止め、フィルムカセッテ54
を撮影位置へ移動させておいて、単発的なX線照射を行
い患者MのX線透視像をフィルムに撮影する。必要があ
れば、X線管51をI・I管52と一緒に回転させるこ
とにより位置を変更して、X線の照射角度を変えて同様
に撮影を繰り返し行う。
【0005】I・I管52によるX線透視画像は画像周
辺の幾何学的歪みがあり、患部の透視像との一致性が不
十分であることから、照準照合用の画像として使用する
ことは無理なので、患部の透視像との一致性が十分なフ
ィルムカセッテ54を使ってX線透視画像を撮影(一般
撮影)して治療計画の立案内容を記録する必要がある。
こうして、X線シミュレータによりフィルム写真として
記録されたX線透視画像は、照準照合用のX線透視画像
として、次の放射線治療の実施段階で放射線の照準を定
める際に照合に使われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
X線シミュレータの場合、治療計画の記録内容として最
終的に保存された照準照合用のX線透視画像が、モニタ
を見ながら治療計画の立案をしたときの透視画像と正確
に一致しないという問題がある。治療計画記録時点とな
るX線透視像の撮影タイミングと、治療計画立案時点と
なるX線透視画像の観察タイミングとの間にズレがあ
り、観察してから撮影するまでの間に患者が動いたりし
て透視像が変化してしまうことがあるからである。ま
た、撮影タイミングと観察タイミングの間にズレがある
と、照準照合用のX線透視画像を特定の呼吸位相で撮影
する必要のある場合、撮影タイミングを正確に特定の呼
吸位相に合わせることは極めて困難であり、適切な照準
照合用のX線透視画像を得ることができない。
【0007】さらに、従来のX線シミュレータには、透
視像検出系取付構造が大がかりになるという問題もあ
る。大容積の重量物であるI・I管52や移動機構を伴
うフィルムカセッテ54の取り付けは、複雑かつ頑強な
構造体を必要とするからである。I・I管52を取り付
ける構造体が軟弱な場合は、X線管51およびI・I管
52の回転位置によっては構造体が歪んでX線管51お
よびI・I管52の対向配置状態に狂いが生じ、X線透
視画像の幾何学的精度が低下してしまう。
【0008】この発明は、上記の事情に鑑み、照準照合
用の正確なX線透視画像を得ることができるとともに、
透視像検出系取付構造の簡素化を図ることができるX線
シミュレータを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
め、この発明のX線シミュレータは、放射線治療におい
て被検体に照射する放射線の照準を合わせる時に照合さ
れる照準照合用のX線透視画像を治療実行に先立って予
め撮影するのに用いられるX線シミュレータであって、
天板に載置された被検体にX線を照射するX線管とX線
照射により生じる被検体のX線透視像を検出するX線透
視像検出器とを被検体を挟んで対向配置したかたちで備
えているとともに、X線管およびX線透視像検出器を対
向配置状態を維持したまま被検体のまわりを回転させる
回転駆動手段と、X線照射に伴ってX線透視像検出器か
ら出力されるX線検出データに基づきX線透視画像を表
示する画像表示手段を備えているX線シミュレータにお
いて、前記X線透視像検出器として、X線検出素子が縦
横に配列されているX線面センサを備えているととも
に、このX線面センサから出力されるX線検出データに
よって得られるX線透視画像を前記照準照合用のX線透
視画像として保存する画像保存手段を備えている。
【0010】〔作用〕次に、この発明に係るX線シミュ
レータにより治療計画を立案・記録する際の作用につい
て説明する。この発明のX線シミュレータを使って治療
計画を立てる場合、X線照射用のX線管およびX線透視
像検出用のX線面センサが被検体を挟むようにセットし
ておいて、X線管から被検体に連続的にX線を照射す
る。そうすると、X線面センサから出力されるX線検出
データに基づきX線透視画像が画像表示手段に表示され
る。計画立案者は、表示されたX線透視画像を観察しな
がら治療計画を検討するとともに、決定した治療計画に
従ってX線面センサで得たX線透視画像を照準照合用と
して画像保存手段により保存して治療計画の立案内容の
記録とする。
【0011】つまり、X線検出素子が縦横に配列されて
いるX線面センサで得たX線透視画像は、イメージイン
テンシファイアで得たX線透視画像とは違い、画像周辺
の幾何学的歪みが殆ど無くて、被検体の患部の透視像と
の一致性が十分であるので、照準照合用のX線透視画像
として使えるのである。したがって、この発明のX線シ
ミュレータでは、モニタを見ながら治療計画を立案した
時点でのX線透視画像が、そのまま照準照合用の画像と
して保存されることになる結果、治療計画の立案時点と
記録時点の間の時間的なズレは無くなるので、治療計画
の記録内容は、治療計画の立案内容と正確に一致する。
【0012】また、X線面センサで得たX線透視画像が
照準照合用画像となるので、フィルムカセッテが一切不
要となる上、X線面センサはイメージインテンシファイ
アに比べて薄型の軽量物であることから、X線面センサ
の取り付けに、複雑かつ頑強な構造体を必要としなくな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】続いて、この発明の一実施例を図
面を参照しながら説明する。図1は実施例に係るX線シ
ミュレータの全体構成を示すブロック図、図2は実施例
のX線シミュレータのガントリまわりの構成を示す正面
図である。図1のX線シミュレータは、患者(被検体)
Mを載置する天板1を備えるとともに、天板1の上に載
置された患者MにX線を照射するX線管2と、多数のX
線検出素子が縦横に配列された2次元アレイ方式のX線
透視像検出用フラットパネル型X線センサ(X線面セン
サ)3とを、天板1の上の患者Mを挟んでX線管2とフ
ラットパネル型X線センサ3が対向配置状態となるよう
にして備えている。
【0014】X線管2およびフラットパネル型X線セン
サ(以下、適宜「パネル型X線センサ」と略記)3は、
図1に示すように、リング方式のガントリGに立ち姿勢
で配設された回転体4から水平方向に突出した支持アー
ム腕部5a,5bにガイドアーム6a,6bを介してそ
れぞれ取り付けられている。ガントリGに配設されてい
る回転体4は水平軸Zを回転中心として全体が回転可能
となっており、図2に示すように、回転体4が矢印RA
で示す方向へ回転するのに伴って、X線管2およびパネ
ル型X線センサ3が対向配置状態を維持したまま患者M
のまわりを回転する構成となっている。また、X線管2
およびパネル型X線センサ3は、それぞれ画像倍率調整
等のためにガイドアーム6a,6bの長手方向(矢印R
B,RCの示す向き)に往復移動可能となっている。
【0015】実施例のX線シミュレータは、パネル型X
線センサ3の後段に、X線サンサ3から出力されるX線
検出データを収集するデータ収集部7と、AD変換部8
でディジタル化されたX線検出データを画像信号として
記憶するX線検出データメモリ9とを備え、X線検出デ
ータメモリ9に記憶されたデータは適時に読み出され
て、データ処理部10により必要な画像データ処理が施
されてから、X線透視画像として、モニタ(画像表示手
段)MAの画面に映し出されたり、フィルム記録部(画
像保存手段)11によりフィルムに焼き付けられてフィ
ルム写真として記録されたり、あるいは、ディスクメモ
リ(画像保存手段)12に格納されて画像信号のかたち
で記録される構成となっている。なお、フィルム記録部
11により作成されるフィルム写真は、従来のフィルム
カセッテを使って撮ったフィルム写真と同等のものであ
る。以下、実施例のX線シミュレータの主要構成部分に
ついて、より具体的に説明してゆく。
【0016】天板1は患者Mを載せたままの状態で、天
板駆動部13のコントロールにより前後や上下に移動さ
せられるよう構成されている。この天板駆動部13は、
キーボード14やマウス15からの操作入力により撮影
制御部16から送出される指令信号に従って、天板1の
動きをコントロールする。X線管2は、高電圧発生器な
どを含む照射制御部17のコントロールにより、設定さ
れた照射条件に従ってX線を患者Mに照射するよう構成
されている。照射制御部17によるコントロールも、キ
ーボード14やマウス15からの操作入力により撮影制
御部16から送出される指令信号に従って行われる。
【0017】また、X線管2およびパネル型X線センサ
3は、回転駆動部18のコントロールにより行われる回
転体4の回転に伴って対向配置状態を維持したまま連動
して移動するとともに、X線管2の回転角度(つまり撮
影方向)を示すデータ信号が回転駆動部18から出力さ
れる構成となっている。図2に示すように、X線管2と
パネル型X線センサ3を回転移動させることにより、患
者Mに対するX線の照射角度を変えて異なる方向から患
者MをX線撮影できるよう構成されているのである。こ
れらX線管2およびパネル型X線センサ3の移動も、や
はり撮影制御部16から送出される指令信号に従ってコ
ントロールされる。
【0018】次に、フラットパネル型X線センサ3につ
いて詳しく説明する。パネル型X線センサ3でのX線検
出素子の配列は、例えば横(x)方向1024,縦
(y)方向1024の正形マトリックス構成が挙げられ
る。また、パネル型X線センサ3の平面寸法としては、
例えば縦横約30cmが挙げられる。このパネル型X線
センサ3は、矩形の平面形状を有することから、胸部や
腹部など大きな部位を撮影するのに適した方形の検出面
が可能である他、画像周辺の像歪みがなく解像度も高い
上、また薄型・軽量であるなど多くの利点を有する。
【0019】パネル型X線センサ3は、図3に示すよう
に、入射X線を電荷あるいは光に変換するX線変換層1
9と、X線変換層19で生じた電荷あるいは光を検出す
る素子が縦横にマトリックス状に配置形成されている検
出アレイ層20との積層構造となっており、図4(a)
に示す直接変換タイプのセンサと、図4(b)に示す間
接変換タイプのセンサとがある。
【0020】前者の直接変換タイプの場合、X線変換層
19が入射X線を直に電荷に変換するセレン層やCdZ
nTe層などからなり、検出アレイ層20の表面に電荷
検出素子21として表面電極22に対向形成された電荷
収集電極群でもって電荷の検出を行い検出信号を送出す
る構成となっていて、各電荷検出素子21とその上のX
線変換層19の一部分とで1個のX線検出素子XDが形
成される。
【0021】後者の間接変換タイプの場合、X線変換層
19が入射X線を光に変換するシンチレータ層からな
り、検出アレイ層20の表面に光検出素子23として形
成されたフォトダイオード群でもって光の検出を行いX
線検出信号を送出する構成となっていて、各光検出素子
23とその上のX線変換層19の一部分とで1個のX線
検出素子XDが形成される。
【0022】そして、パネル型X線センサ3では、図5
に示すように、各X線検出素子XD,…,XDがそれぞ
れTFT(Thin Film Transister:薄膜トランジスタ)
24を介して縦横に走る読出し配線25,26に接続さ
れているとともに、読出し配線25,26は、それぞれ
横読出し駆動部27あるいは縦読出し駆動部28に接続
されており、横・縦読出し駆動部27,28へ読出し用
の走査信号が送り込まれることになる。パネル型X線セ
ンサ3の各X線検出素子XDの特定は横方向・縦方向の
配列に沿って各X線検出素子XDへ順番に割り付けられ
ている0〜1023のアドレスに基づいて行われるの
で、読出し用の走査信号は、それぞれ横方向アドレスま
たは縦方向アドレスを指定する信号となる。
【0023】横・縦の走査信号に従って横読出し駆動部
27あるいは縦読出し駆動部28から読出し配線25,
26に対して読出し用の電圧が印加されるのに伴い、各
検出素子XD,…,XDより順番にX線検出信号がTF
T24から読出し配線25を通り、さらにX線検出デー
タとしてデータ収集部7の各プリアンプ29およびマル
チプレクサ30を経て収集されることになる。上記のこ
とから、パネル型X線センサ3からの検出信号の読出し
方式は、概ね通常のTVカメラなどの映像検出器に準ず
る構成であると言える。
【0024】実施例では、データ収集部7を構成する両
読出し駆動部27,28や、プリアンプ29およびマル
チプレクサ30も、パネル型X線センサ3の検出アレイ
層20の表面周縁に設置されていて、一段と集積化が図
られた構成となっている。また、パネル型X線センサ3
から得られたX線検出データを記憶するX線検出データ
メモリ9には、X線センサ3におけるX線検出素子DX
の縦横マトリック構成に対応するマトリックス構成を持
つフレームメモリ方式の記憶デバイスが用いられてい
る。
【0025】次に、実施例のX線シミュレータにおける
X線管2の前面側に装備されているコリメータ31まわ
りの構成について説明する。実施例のコリメータ31
も、良く知られているように、X線遮蔽材のリーフ(図
示省略)を備え、リーフの開き度合いによりX線の照射
範囲を調整する構成になっているのであるが、その他、
コリメータ31の場合、図6に示すように、放射線の照
射エリアを明示するマーク形成用のタングステン製ワイ
ヤ32A,32Bが各一対づつ全体で井げた状となるよ
うにしてX線の当たる位置へ内設されている。
【0026】ワイヤ駆動部32のコントロールにより、
ワイヤ32A,32Aが平行は保ったままX方向で近接
・離反し、ワイヤ32B,32Bが平行は保ったままY
方向で近接・離反するよう往復移動可能になっており、
ワイヤの近接・離反に応じて井げたが作る矩形の形状・
大きさが変化する構成となっている。なお、ワイヤ駆動
部32は、キーボード14やマウス15からの操作に伴
って撮影制御部16から送出される指令信号に従って、
ワイヤ32A,32Bの動きをコントロールすることに
なる。
【0027】タングステンはX線遮蔽材であるので、図
6に示すように、X線を照射した場合、ワイヤ32A,
32Bがパネル型X線センサ3の上に井げた状のX線投
影像(影)WAとして映し出される。そして、例えばワ
イヤ32A,32Bが一点鎖線に示すように近接して矩
形が縮まると、パネル型X線センサ3の上のX線投影像
Waも比例して縮まる。勿論、ワイヤ32A,32Bの
X線投影像WA,Waも患者MのX線透視像と一緒に検
出されて最終的に得られるX線透視画像に現れるので、
X線投影像WA,Waを照射エリアを明示するマークと
して用いることになる。なお、ワイヤ32A,32Bが
作るX線投影像WA,Waにおける矩形の内側が照射エ
リアである。
【0028】さらに、コリメータ31には、X線照射系
と光軸を共用する照明光照射系を備えている。照明光照
射系は、X線管2の前方に斜めに傾けて設置されたX線
透過性の反射鏡33および反射鏡33の側方に設けられ
た光源34や集束光学系35などで構成されている。反
射鏡33としては、例えばプラスチックプレートの表面
にアルミニウムを蒸着した鏡が挙げられる。光源34を
点灯すれば、光源34からの光は、反射鏡33で反射し
てワイヤ32A,32Bを経て最終的に患者Mの体表面
に達するが、光路の途中にワイヤ32A,32Bがあっ
て、これが患者Mの体表面に井げた状の光投影像(影)
WBとして映し出される。やはり、例えばワイヤ32
A,32Bが一点鎖線に示すように近接して矩形が縮ま
ると、患者Mの体表面の光投影像Wbも比例して縮ま
る。光投影像WB,Wbは体表面での照射エリアを示
す。なお、ワイヤ32A,32Bが作る光投影像WB,
Wbにおける矩形の内側が照射エリアである。
【0029】さらに、実施例のX線シミュレータのガン
トリGまわりには、通常のシミュレータと同様、X線シ
ミュレータでの患者Mの位置設定と放射線照射装置での
患者Mの位置設定を正確に合わせられるようにするため
に、3基準点プロット方式の位置決め用投光機(図示省
略)が設けられており、投光機の光により患者Mの体表
面に3つの十字ラインが映し出される構成となってい
る。3つの十字ラインの各交点がそれぞれ基準点であ
る。
【0030】続いて、以上に述べた構成を有する実施例
のX線シミュレータによりX線撮影を実行し、治療計画
の記録内容として照準照合用のX線透視画像を保存する
時の装置動作を説明する。 〔ステップS1〕天板1の上に患者Mを載せてから天板
1をガントリGの方へ移動させて患者Mを撮影位置へセ
ットする。
【0031】〔ステップS2〕キーボード14またはマ
ウス15からの入力操作により撮影を開始させる。
【0032】〔ステップS3〕X線管2からX線が患者
Mに必要な時間だけ連続的(継続的)に照射される。
【0033】〔ステップS4〕X線照射に伴ってパネル
型X線センサ3から出力されるデータがX線検出データ
メモリ9に格納されるとともに、データ処理部10によ
り必要な画像データ処理が行われて、図7に示すよう
に、X線透視画像がモニタMAの画面へ(X線照射と同
時的に)表示される。今は、図7の中に一点鎖線で示す
ように、X線透視画像の中に現れているワイヤ32A,
32BのX線投影像Waから放射線照射対象の癌CAが
はみ出した状態となっている。
【0034】〔ステップS5〕計画立案者は、X線管2
を少し回転させたり、天板1を操作することにより患者
Mを移動させたりして、モニタMAに表示されたX線透
視画像を観察しながら検討し、プランが決まれば、決定
に従って、例えばキーボード14またはマウス15を使
ってワイヤ32A,32Bを少し退却させて広目のX線
投影像WAとなるよう調整する。そうすると、図7の中
に実線で示すように、放射線を照射すべき患部CAがワ
イヤ32A,32BのX線投影像WAの中にぴったり納
まって、必要な範囲は全て放射線が照射されるが、余分
な範囲には放射線が殆ど照射されない照射エリアを示す
マークが入ったX線透視画像が得られることになる。
【0035】〔ステップS6〕適当な照射エリアを示す
マーク入りのX線透視画像を照準照合用のX線の照射角
度など必要付随データと一緒にフィルム記録部11でフ
ィルムに焼き付けるか、ディスクメモリ12に納めるか
して、静止画のかたちで治療計画の内容を記録する。
【0036】なお、放射線照射装置で実際に治療する時
は、保存した照準照合用のX線透視画像と照らし合わせ
ながら、放射線照射装置に設けられている透視画像の撮
影機構により、図8に示すように、透視画像をモニタM
Bに表示しておいて、ワイヤ32A,32BのX線投影
像WAの内側に当たる部分だけが表示されるよう放射線
照射装置の方のコリメータ39を調整することにより、
放射線の照準合わせが行われる。
【0037】〔ステップS7〕X線の照射を停止して、
光源34を点灯し、図9に示すように、患者Mの体表面
にワイヤ32A,32Bの光投影像WBを映し出し、イ
ンクで光投影像WBの形をそのまま体表面に描き写すと
ともに、適時に位置決め用投光機により光ラインを投光
し3つの位置決め用基準点PA,PB,PCを体表面に
プロットする。なお、放射線照射装置で実際に治療する
時は、放射線照射装置に設けられている透視画像の照明
光照射機構や位置決め用投光器を使って、照射エリアの
確認や患者Mの正確な位置設定を行うことになる。
【0038】〔ステップS8〕異なる方向からのX線撮
影が必要な場合、次のステップS9に進む。異なる方向
の撮影が必要でなければ、X線シミュレータによる撮影
は完了であり、適時に保存記録した照準照合用のX線透
視画像と共に患者Mは放射線照射装置による次の治療段
階へ移行することになる。
【0039】〔ステップS9〕撮影方向に対応する位置
へX線管2およびパネル型X線センサ3を移動させてか
ら、ステップS2に戻る。ステップS1〜S9の順序で
行われるX線撮影時の動作の一連の流れを図10のフロ
ーチャートに纏めて示す。
【0040】以上に述べたように、実施例のX線シミュ
レータでは、パネル型X線センサ3で得たX線透視画像
を照準照合用画像として保存するので、治療計画の立案
時点と治療計画の記録時点との時間的なズレが無くな
り、治療計画の記録内容と治療計画の立案内容とが正確
に一致するので、定位的放射線照射法に対応した高精度
の治療が可能となるのに加え、フィルムカセッテが全く
不要となる上、パネル型X線センサ3は薄型の軽量物で
あることから、X線センサ3の取り付けは複雑かつ頑強
な構造体を必要とせず、X線透視画像の幾何学的精度は
十分である。
【0041】また、透視像によって確認した画像を直ち
に保存することも可能となるので、特定の呼吸位相のX
線透視画像を照準照合用画像として取り込むことも容易
に行える。さらに、照準照合用の画像がディジタルで取
り込めるので、患者情報の一元的な管理が容易に可能と
なる他、CTシミュレータと組み合わせて、CTシミュ
レータによる立案内容をX線シミュレータにより保存記
録した照準照合用のX線透視画像にオンラインで同時に
表示するようなことも可能となる。
【0042】この発明は、上記実施の形態に限られるこ
とはなく、下記のように変形実施することができる。 (1)実施例のX線シミュレータは、リング方式のガン
トリGであったが、図11(a),(b)に示すよう
に、ガントリ全体の形状が縦長の直方体状となってお
り、X線管2とパネル型X線センサ3が中央の回転軸4
0に回転可能に軸支される短冊状の回転体41に取り付
けられて回転する構成となっているカラム方式のガント
リgを備えたX線シミュレータが、変形例として挙げら
れる。カラム方式のガントリgの方が、リング方式のガ
ントリGより撮像系支持用の構造体が歪み易いので、薄
型・軽量のX線面センサを用いる効果は顕著である。
【0043】(2)実施例のX線シミュレータでは静止
画を保存する構成であったが、X線透視像の動画を保存
する構成であってもよい。
【0044】(3)この発明のX線シミュレータのX線
面センサは完全なフラットパネル型のものに限られるも
のではなく、若干湾曲のあるパネル型X線センサであっ
てもよい。
【0045】(4)この発明の放射線治療における使用
対象の放射線も、高エネルギーX線やγ線に限らず、中
性子線など他の放射線であってもよい。
【0046】
【発明の効果】この発明のX線シミュレータによれば、
X線面センサで得たX線透視画像を照準照合用画像とし
て記録するので、治療計画の立案時点と治療計画の記録
時点との時間的なズレが無くなり、治療計画の記録内容
と治療計画の立案内容とが正確に一致するので、高精度
な治療が可能となるのに加え、フィルムカセッテが不要
となる上、X線面センサが薄型の軽量物であることか
ら、X線面センサの取り付けは複雑かつ頑強な構造体を
必要としなくなり、透視像検出系取付構造の簡素化が図
れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るX線シミュレータの全体構成を示
すブロック図である。
【図2】実施例のX線シミュレータのガントリまわりの
構成を示す正面図である。
【図3】フラットパネル型X線センサの大略構成を示す
斜視図である。
【図4】フラットパネル型X線センサの層構造を示す断
面図である。
【図5】フラットパネル型X線センサまわりの回路構成
を示すブロック図である。
【図6】実施例のX線シミュレータのコリメータまわり
の構成を示す模式図である。
【図7】実施例のX線シミュレータのX線透視画像の表
示画面を示す平面図である。
【図8】放射線照射装置により得られた透視画像の表示
画面を示す平面図である。
【図9】放射線の照射エリアを示すマークが描かれてい
るとともに、位置設定用の基準点がプロットされている
患者の体表面を示す模式図である。
【図10】実施例によるX線撮影動作の一連の流れを示
すフローチャートである。
【図11】変形例のX線シミュレータのガントリまわり
の構成を示す説明図である。
【図12】従来のX線シミュレータのガントリまわりの
構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 …天板 2 …X線管 3 …フラットパネル型X線センサ 4 …検出データメモリ 9 …X線検出データメモリ 11 …フィルム記録部 12 …ディスクメモリ 17 …照射制御部 18 …回転駆動部 M …被検体 MA …モニタ XD …X線検出素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線治療において被検体に照射する放
    射線の照準を合わせる時に照合される照準照合用のX線
    透視画像を治療実行に先立って予め撮影するのに用いら
    れるX線シミュレータであって、天板に載置された被検
    体にX線を照射するX線管とX線照射により生じる被検
    体のX線透視像を検出するX線透視像検出器とを被検体
    を挟んで対向配置したかたちで備えているとともに、X
    線管およびX線透視像検出器を対向配置状態を維持した
    まま被検体のまわりを回転させる回転駆動手段と、X線
    照射に伴ってX線透視像検出器から出力されるX線検出
    データに基づきX線透視画像を表示する画像表示手段を
    備えているX線シミュレータにおいて、前記X線透視像
    検出器として、X線検出素子が縦横に配列されているX
    線面センサを備えているとともに、このX線面センサか
    ら出力されるX線検出データによって得られるX線透視
    画像を前記照準照合用のX線透視画像として保存する画
    像保存手段を備えていることを特徴とするX線シミュレ
    ータ。
JP32443097A 1997-11-26 1997-11-26 X線シミュレータ Pending JPH11155851A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006501933A (ja) * 2002-10-05 2006-01-19 ヴァリアン メディカル システムズ テクノロジーズ インコーポレイテッド 放射線治療用イメージング装置
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