JPH09122118A - 医療用x線断層撮影装置 - Google Patents

医療用x線断層撮影装置

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JPH09122118A
JPH09122118A JP7287561A JP28756195A JPH09122118A JP H09122118 A JPH09122118 A JP H09122118A JP 7287561 A JP7287561 A JP 7287561A JP 28756195 A JP28756195 A JP 28756195A JP H09122118 A JPH09122118 A JP H09122118A
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ray
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horizontal
tomography apparatus
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Yoshinori Arai
嘉則 新井
Keisuke Mori
恵介 森
Akifumi Tachibana
昭文 橘
Masakazu Suzuki
正和 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横断面撮影やパノラマ撮影を小型な構成で実
現できる医療用X線断層撮影装置を提供する。 【解決手段】 X線断層撮影装置1は、本体19と、画
像情報処理装置16と、表示装置17とを備える。本体
19は、U字形ベース2と、柱状体3と、昇降体10
と、昇降体10に取付けられる懸下体4と、支持アーム
5と、昇降体10に取付けられる顎固定体8とを備え
る。支持アーム5の両端には、X線発生器7と、X線像
検出手段6とが内蔵される。X線像検出手段6には、互
いに垂直方向に配列された2つの一次元センサが備えら
れる。支持アーム5は、支持アーム5の旋回機構21に
よって旋回可能になっている。旋回中心位置は、位置調
節機構22によって水平方向に移動可能である。撮影さ
れたX線像が画像情報処理装置16によって演算処理さ
れ、横断層面の断層像が構成され、表示装置17に表示
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体の断層撮
影、たとえば横断面撮影いわゆるCT(ComputedTomogr
apy)やパノラマ撮影(曲面断層撮影)を行うための医
療用X線断層撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被写体である患者の頭部横断層面、たと
えば噛合平面に対して平行な歯列弓の断面の断層像を得
るためのCTの従来技術は、患者を水平にして垂直面域
を旋回する支持アームによって支持されたX線発生器お
よび半導体等より成るX線検出センサアレーと呼ばれる
X線像検出手段が、被写体のまわりで所定の旋回ピッチ
で旋回されながら、X線像検出手段に被写体の多数のX
線像が検出される。このとき、照射されるX線は、X線
発生器より発生する旋回平面に対して平行な方向に広が
るファンビーム状であり、各X線像のX線像検出手段で
の検出は、これらのX線像検出手段で得られた像をコン
ピュータで演算し、横断面像として出力するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の頭部CTの従来
技術では、多数のX線像をX線像検出手段で検出する
際、患者は水平にされるため、非常に広い設置面積を必
要とし、特に頭けい部専用のCTは未だ販売されていな
いのが現状である。
【0004】本発明の目的は、横断面撮影やパノラマ撮
影を設置面積の小さい小型な構成で実現できる医療用X
線断層撮影装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基台と、該基
台に立設される支柱と、該支柱に対し上下位置調節自在
とされた昇降体と、該昇降体に支持され、被写体を挟ん
でその両側に互いに対向配置したX線源およびX線像検
出手段とを水平旋回させる旋回手段を有する支持体と、
前記支持体に配置され、被写体の位置決めをする固定手
段とを備える医療用X線断層撮影装置であって、前記X
線源は、前面に水平ファンビームを発生させる横方向に
開口部が延設される一次スリットと、内部には横方向に
X線を発生するX線管とを備え、前記X線像検出手段
は、前面に前記X線源からのX線を受ける横方向に開口
部が延設される二次スリットと、横方向に延設したX線
像検出手段とを備えることを特徴とする医療用X線断層
撮影装置である。 本発明に従えば、被写体の横断層、たとえば歯列弓の咬
合平面に対して平行な歯列弓の断面の断層像を得るため
の横断面撮影は、次のようにして行われる。まず、X線
源およびX線像検出手段が旋回される旋回平面の位置
が、咬合平面に対して平行な歯列弓の断面と一致するよ
うに支持体を移動させおよび/または被写体を位置付け
る。このように被写体が設置されると、支持体が旋回手
段によって所定の旋回ピッチで旋回され、これに伴って
X線源およびX線像検出手段が被写体を挟んだ対向状態
で旋回される。 こうしてX線源からのX線が間欠的または連続的に被写
体に照射され、たとえば旋回平面に対して平行に配置さ
れた一次元センサまたは二次元センサのX線像検出手段
によって被写体のX線像が検出される。X線像検出手段
は、支持体が1旋回ピッチだけ旋回されるたびの被写体
のX線像を検出して電気信号に変換して、画像情報とし
てたとえば画像メモリに一時記憶される。 このようにして、被写体の横断層面を多数の方向から撮
影した多数のX線像の画像情報が得られると、その多数
の画像情報を元にしてコンピュータなどを用いてCT(C
omputed Tomography)画像を再生することができる。
【0006】また本発明は、支持体と、該支持体に支持
され、被写体を挟んでその両側に互いに対向配置したX
線源およびX線像検出手段と、前記支持体を被写体の周
りに旋回可能とする旋回手段とを備え、前記X線源は、
前面に横方向および縦方向に開口部が延設されるか、ま
たは開口部を横方向および縦方向に方向転換もしくは形
状変更可能とした水平方向および垂直方向に広がるファ
ンビームを発生させる一次スリットと、内部には横方向
および縦方向にX線を発生するX線管とを備え、前記X
線像検出手段は、前面に前記X線源からのX線を受ける
横方向および縦方向に開口部が延設されるか、または開
口部を横方向および縦方向に方向転換もしくは形状変更
可能とした二次スリットと、横方向および縦方向に延設
したX線像検出手段とを備えることを特徴とする医療用
X線断層撮影装置である。 本発明に従えば、一次スリットの方向または形状を変更
することによって、横スリット状のX線ビームと縦スリ
ット状のX線ビームとの切換えが可能になる。横スリッ
トの水平ビームは横断面撮影用であり、縦スリットの垂
直ビームはパノラマ撮影用にそれぞれ使用される。こう
した水平ビームと垂直ビームの切換えに応じて、二次ス
リットの方向または形状を切り換えて、それぞれX線像
検出手段で受光する。 被写体のパノラマ撮影、たとえば歯列弓の配列方向に沿
った歯列弓の曲面断層の断層像を得るための曲面断層撮
影は次のようにして行われる。被写体がX線源とX線像
検出手段との間に設置されると、X線源からのX線が被
写体を照射しながら、X線源およびX線像検出手段が被
写体のまわりに旋回される。 このとき、X線源およびX線像検出手段は、X線源とX
線像検出手段とを結ぶ直線が歯列弓に対してほぼ垂直な
方向になるように、歯列弓に沿って旋回される。旋回に
伴って旋回中心位置は、撮影断層面が歯列弓の位置に対
応するようにX−Yテーブルまたは公知の断層機構等の
位置調節手段によって調節される。 こうして被写体を通過したX線は、旋回平面に対して垂
直に配置された一次元センサ等のX線像検出手段に入射
して、電気信号に変換され、画像情報としてたとえば画
像メモリに一時記憶される。 このようにして画像情報として記憶されたX線像は、検
出された順番に連続的に記憶されており、連続的に記憶
されたX線像のうちから所定の時間的間隔で複数のX線
像が選択的に取出される。取出された各X線像は、その
X線像中を得るべき曲面断層像が移動する方向に所定量
だけシフトされて加算され、その結果、曲面断層面の断
層像に対応する画像情報が構成される。その構成された
画像情報は、表示手段などに出力され、表示手段に曲面
断層面の断層像が表示される。 また、パノラマ撮影の際、X線像検出手段によって検出
された画像情報には、X線の経路中に存在する被写体の
全ての情報が含まれており、曲面断層像が形成される断
層面は、連続的に記憶されているX線像のうちから所定
のX線像を取出すときの取出間隔と、取出されたX線像
のシフト量とによって決定されるので、検出された画像
情報を活用して対象とする曲面断層面の画像情報を任意
に選定することができる。また、パノラマ撮像において
は、X線像検出手段として公知のX線フィルムを使用し
てもよい。 こうして同じ装置で横断面撮影の他にパノラマ撮影も可
能になるため、歯科用や医療用の診断装置として広範に
利用できる。
【0007】また本発明は、基台と、該基台に立設され
る支柱と、該支柱に対し上下位置調節自在とされた昇降
体と、該昇降体に支持され、被写体を挟んでその両側に
互いに対向配置したX線源およびX線像検出手段とを水
平旋回させる旋回手段を有する支持体と、前記支持体ま
たは昇降体に配置され、被写体の位置決めをする固定手
段とを備える医療用X線断層撮影装置であって、前記X
線源は、前面に横方向および縦方向に開口部が延設され
るか、または開口部を横方向および縦方向に方向転換も
しくは形状変更可能とした水平方向および垂直方向に広
がるファンビームを発生させる一次スリットと、内部に
はX線を発生するX線管とを備え、前記X線像検出手段
は、前面に前記X線源からのX線を受ける横方向および
縦方向に開口部が延設されるか、または開口部を横方向
および縦方向に方向転換もしくは形状変更可能とした二
次スリットと、内側に配設されたX線像検出手段とを備
えることを特徴とする医療用X線断層撮影装置である。 本発明に従えば、上述と同様に、X線の水平方向に広が
るファンビームと垂直方向に広がるファンビームの切換
えによって、同一の装置において横断面撮影またはパノ
ラマ撮影を選択的に実施できる。また、支持体が上下位
置調節自在であるため、被写体の体格に応じて旋回面を
所望の高さに調整できる。さらに、被写体の位置決めを
する固定手段によって、被写体の揺動を抑制できるた
め、高品質のX線断層像が得られる。
【0008】また本発明は、パノラマX線撮影の場合に
は、開口部を縦方向に延設した一次スリットを選択する
とともに、上記X線像検出手段が縦方向に配設され、前
面に開口部を縦方向に延設した二次スリットを選択可能
とし、被写体の横断面撮影の場合には、開口部を横方向
に延設した一次スリットを選択するとともに、上記X線
像検出手段が横方向に配設され、前面に開口部を横方向
に延設した二次スリットを選択可能とし、パノラマ撮影
と横断面撮影の両方の撮影が行えることを特徴とする。 本発明に従えば、X線の水平方向に広がるファンビーム
と垂直方向に広がるファンビームの切換えが容易に実現
でき、パノラマ撮影と横断面撮影の両方の撮影を簡単に
実現できる。
【0009】また本発明は、前記X線像検出手段が、蓄
積性蛍光体シート、X線CCDセンサ、MOSセンサ、
X線蛍光増倍管およびSIT(シリコン増倍管)の何れ
かであることを特徴とする。 本発明に従えば、入射したX線像を高感度、高ダイナミ
ックレンジかつ高SN比で検出することができる。
【0010】また本発明は、前記X線像検出手段は、回
転ドラムの周囲に設けられた蓄積性蛍光体シートと、該
蓄積性蛍光体シートに励起光を照射する励起光源と、励
起光照射によって蓄積性蛍光体シートからの輝尽発光を
受光する受光部と、回転ドラムを回転して主走査を行う
ための回転駆動部と、励起光源および受光部を回転ドラ
ムの軸線方向に沿って移動させて副走査を行うための直
線駆動部とを含むことを特徴とする。 本発明に従えば、被写体にX線を照射しながら、回転ド
ラムの周面に設けられた蓄積性蛍光体シートを低速で回
転させることによって、所定断層面に沿った断層画像が
蓄積性蛍光体シートに記録される。その後、回転ドラム
を回転しながら励起光を照射することによって主走査を
行い、出てきた輝尽発光を受光して画像信号に変換す
る。さらに、励起光源および受光部を回転ドラムの軸線
方向に沿って移動させることで副走査が行われる。こう
してシート全面の2次元走査が可能になり、蓄積性蛍光
体シートに記録された断層画像を読み取ることができ
る。また、蓄積性蛍光体シートが円筒状に形成されるた
め、シート移動に必要な空間が小さくて済み、装置の小
型化が可能になる。
【0011】また本発明は、前記X線像検出手段および
二次スリットが、パノラマ撮影と横断面撮影とに応じて
縦方向および横方向に方向転換可能とする回動手段を有
することを特徴する。 本発明に従えば、X線の水平ビームと垂直ビームの切換
えに応じて、撮像面を水平方向または垂直方向に切換え
ることが容易になり、パノラマ撮影と横断面撮影の両方
の撮影を簡単に実現できる。
【0012】また本発明は、前記X線源は、X線ビーム
面を垂直方向および水平方向に方向転換可能とする回動
手段、またはX線ビーム面を垂直方向および水平方向に
照射可能とする二重焦点のX線管の何れかを有すること
を特徴とする。 本発明に従えば、X線の水平ビームと垂直ビームの切換
えが容易に実現でき、パノラマ撮影と横断面撮影の両方
の撮影を簡単に実現できる。
【0013】また本発明は、前記支持体を被写体の周り
で旋回させる旋回手段が、横断面撮影時には旋回中心を
固定し、パノラマ撮影時には被写体形状に沿って旋回中
心を移動しながら撮影することを特徴とする。 本発明に従えば、横断面撮影時には旋回中心が固定され
るため、CT画像の演算手法をそのまま適用することが
可能になる。また、パノラマ撮影時には被写体形状に沿
って旋回中心が移動するため、たとえば歯列弓のように
曲率が複雑に変化するような断層面であっても正確に追
従することができ、全面に渡って鮮明なパノラマ画像が
得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
あるX線断層撮影装置1の一部分を切欠いて示す側面図
である。図2は、支柱3の内部構成を示す断面図であ
る。X線断層撮影装置1は、大略的に、頭部保持装置2
と、支持アーム5と、昇降体10と、患者フレーム40
5と、支柱3と、基台Bと、椅子424と、画像処理装
置16および表示装置17とを備えて構成されている。
【0015】頭部保持装置2は、患者Pの両側頭部に対
応した左右一対の側頭部押え部材432と、前記側頭部
押え部材432を相互に近接・離反変位する開閉機構4
33と、チンレスト434aと、前記チンレスト434
aの案内手段(不図示)とを備えて構成されている。側
頭部押え部材432は、ダイアル439を回転変位する
ことによって、その基端部が前記開閉機構433によっ
て相互に近接/離反変位され、またその遊端部にはイヤ
ロッド438がそれぞれ取付けられている。前記側頭部
押え部材432とイヤロッド438とは、アクリル樹
脂、カーボンファイバを用いた繊維強化プラスチックま
たはポリカーボネ−ト等の、X線透過率が高く剛性を有
する材料から成る。
【0016】支持アーム5は、大略的にコの字状に形成
され、一端部5a内には、X線発生器および一次スリッ
ト板などが取付けられており、また他端部5bには、フ
ィルムカセッテ411および二次スリット板12が取付
けられる。または、前記フィルムカセッテ411の代わ
りにCCDなどで実現されるX線センサが内蔵されてい
る。
【0017】また、支持アーム5の中央部5c付近は、
旋回手段13を介して保持フレーム4に懸架されてお
り、この保持フレーム4は昇降体10から一体的に延設
されている。前記旋回手段13内には、支持アーム5を
旋回させる旋回機構21および位置調整機構22などが
内蔵されている。したがって、支持アーム5を患者の歯
列弓の形状に対応させて旋回させることができ、パノラ
マ撮影などの曲面断層撮影が可能となる。
【0018】昇降体10は、後述するように支柱3上を
上下方向に変位可能に構成されている。この昇降体10
には、後述するように患者フレーム405が昇降変位自
在に取付けられている。さらにまたこの患者フレーム4
05の上面には、平面パネルスイッチなどで実現され、
撮影条件入力のための操作パネル(不図示)が設けられ
るとともに、これに隣接して前記入力操作のための支援
画面を表示し、液晶表示装置などで実現される表示装置
(不図示)が設けられている。
【0019】さらにまた、この患者フレーム405の下
面には把手429が取付けられており、この把手429
を把持させることによって、撮影時の患者Pの姿勢を安
定させることができるとともに、患者Pの肩が下がり、
支持アーム5の旋回を阻害することもない。
【0020】支柱3は基台Bから立設されており、この
基台Bには回転軸422によって揺動変位自在に揺動部
材423が取付けられている。揺動部材423には椅子
424が取付けられており、撮影にあたって患者Pは、
前記揺動部材423の揺動変位によって所定の撮影位置
に導入され、これによって患者頭部付近に位置する支持
アーム5に対して、恐怖感や圧迫感を抱くことなく、患
者Pの円滑な導入が可能となる。
【0021】昇降体10は、図2に示すように、大略的
に、枠体441と、筺体442と、左右一対の案内車輪
443、動滑車444、モータ31aおよび定荷重ばね
446とを備えて構成されている。前記枠体441は支
柱3を外囲するように形成されており、その上端部44
1aからは前記保持フレーム4が延設されている。枠体
441の内周面において前記支柱3の両側面3c,3d
に対向する面には、前記両側面3c,3dを摺動するこ
とができる案内車輪443が取付けられており、これに
よって該昇降体10は支柱3上を昇降変位可能となる。
【0022】前記内周面においてまた前記両側面3c,
3dに対向して動滑車444が設けられており、この動
滑車444には、一端が支柱3の頂部3aに固定された
ワイヤ447が巻掛けられており、このワイヤ447
は、前記動滑車444を経て、前記頂部3aに設けられ
た固定滑車448を介してその他端がバランスウエイト
449に連結されている。前記バランスウエイト449
は、支柱3内を昇降変位自在に案内されている。前記動
滑車444はまた、モータ31aの出力軸に取付けられ
た歯車450に噛合しており、したがって前記モータ3
1aが回転駆動されることによって昇降体10は昇降変
位することができる。なお、所望の昇降位置に到達する
と、一方の固定滑車448に関連して設けられている電
磁ブレーキ451によって固定滑車448の回転が阻止
され、こうして昇降体10を所定位置で安定して保持す
ることができる。
【0023】前記枠体441の下端部441bには、左
右一対で、かつ支柱3と平行、すなわち該昇降体10の
昇降方向と平行に案内軸452が架設されている。この
案内軸452には前記患者フレーム405の一対の案内
片405aに形成された案内孔がそれぞれ嵌り込み、こ
うして患者フレーム405は該昇降体10上を摺動変位
可能となる。前記案内片405aの上端部には、基端部
側が枠体441に取付けられた定荷重ばね446の遊端
部が接続される。前記定荷重ばね446の個数は、吊下
げられるべき患者フレーム405の重量に対応して選ば
れる。したがって術者は、患者フレーム405を手動で
容易に昇降変位することができる。
【0024】また、前記案内片405aには、枠体44
1側に対向して位置決め突起405bが取付けられてお
り、パノラマ撮影時にはこの位置決め突起405bが枠
体441の位置決め凹所441cに嵌り込むように、昇
降体10が昇降変位される。さらにまた、一方の案内片
405aには当接片405cが形成されており、この当
接片405cに対応して枠体441には上下一対のリミ
ットスイッチ453,454が設けられている。昇降体
10は、患者フレーム405に対して、このリミットス
イッチ453,454の範囲内で昇降変位可能となる。
【0025】前記患者フレーム405の案内片405a
にはまた、支柱3に対向してストッパ455が取付けら
れている。このストッパ455にはハンドル456が固
着されており、ハンドル456の回転変位に対応してス
トッパ455は突出または後退し、突出位置で支柱3の
側面3dに摩擦接触して、こうして患者フレーム405
の位置決め固定が行われる。
【0026】図3は、本体19に備えられる位置調節機
構22および旋回機構21の概略的な構成を示す断面図
である。図4は、位置調節機構22の平面図である。位
置調節機構22は、大略的に前述の柱状体3に近接およ
び離反する方向に沿って設けられる一対の第1案内レー
ル22aと、その第1案内レール22aに対して垂直な
方向に沿って設けられる一対の第2案内レール22dと
などを含んで構成される。第2案内レール22dは、第
1案内レール22aに沿って案内される移動台車22c
に取付けられ、台車22cには二対のローラ22bが設
けられる。
【0027】支持アーム5は、第2案内レール22dに
沿って案内される軸体23によって支持される。軸体2
3の上部は、二対のローラ22eが備えられた台車部2
2fとなっており、これによって支持アーム5は、水平
方向に対して平行な任意の方向に、旋回中心である軸体
23が移動可能となっている。
【0028】また、移動台車22cに設けられる雌ねじ
体22iには、パルスモータ22gによって回転駆動さ
れる移動ねじ軸22hが螺合される。軸体23の台車部
22fに設けられる雌ねじ体22mには、パルスモータ
22jによって回転駆動される移動ねじ軸22kが螺合
される。したがって、パルスモータ22gおよび22j
を制御し、移動ねじ軸22hおよび22kを回転駆動
し、雌ねじ体22iおよび22mに対して移動ねじ軸2
2hおよび22kを螺進または螺退することによって、
軸体23が水平方向に対して平行な任意の方向に移動さ
れる。
【0029】旋回機構21は、大略的に、支持アーム5
をベアリング21bを介して旋回可能に支持する軸体2
3と、支持アーム5を旋回するための駆動源であるパル
スモータ21dとを備えて構成される。パルスモータ2
1dに備えられる原車21fと、軸体23の下端部に設
けられる従車部21aとには、ベルト21cが巻掛けら
れる。パルスモータ21dは、取付部材21eによって
支持アーム5に固定される。
【0030】このように構成される旋回機構21におい
て、パルスモータ21dが駆動されると、パルスモータ
21dの駆動がベルト21cを介して軸体23に伝達さ
れる。軸体23にパルスモータ21dの動力が伝達され
ると、軸体23は回転せずに、軸体23を中心としてパ
ルスモータ21dと支持アーム5とが一体となって旋回
する。
【0031】図5は、昇降体10を昇降変位するための
柱状体3内に備えられる昇降機構31の大略的な構成を
示す断面図である。昇降機構31は、柱状体3に取付け
られるパルスモータ31aと、パルスモータ31aによ
って回転駆動される昇降ねじ軸31bと、昇降体10に
取付けられ、昇降ねじ軸31bが螺合される雌ねじ体3
1cとを備えて構成される。
【0032】このように構成される昇降機構31におい
て、パルスモータ31aが駆動されると、パルスモータ
31aによって駆動される昇降ねじ軸31bが雌ねじ体
31cに螺進または螺退し、これによって昇降体10が
昇降変位される。
【0033】図6は、昇降体10内に備えられる昇降体
10の上下方向の位置を調節するための自動位置付け機
構36の概略的な構成を示す図である。自動位置付け機
構36は、ラック36cと、ラック36cに固定された
指示光発生機構36eと、ラック36cおよび指示光発
生機構36eの上下方向の位置を検出するための可変抵
抗器36dおよび自動位置付け機構用センサ37と、ラ
ック36cを上下方向に昇降変位させるためのパルスモ
ータ36aとを備えて構成される。パルスモータ36a
には、ラック36cと噛合うピニオン36bが装着され
る。
【0034】指示光発生機構36eは、光源、レンズ、
およびスリットなどを備えて構成され、指示光発生機構
36eから発せられる光である指示光は、水平方向に細
長い形状となっている。指示光発生機構36eから発せ
られる指示光は、図1を参照して、昇降体10の正面に
設けられる透光部10aを介して被写体である患者の顔
面に照射される。このようにして、照射される指示光
は、撮影すべき患者の横断層面の位置または曲面断層面
の中心位置に一致するように、操作指令入力部11など
を介してパルスモータ36aが制御され、患者の顔面に
対する上下方向の位置が設定される。
【0035】このようにして、ラック36cおよび指示
光発生機構36eが昇降変位されると、ラック36cの
変位に伴って可変抵抗器36dの抵抗値が変化され、ラ
ック36c、すなわち前述の指示光の上下方向に対する
位置が、可変抵抗器36dの抵抗値に対応した電圧値と
して自動位置付け機構用センサ37によって検出され
る。
【0036】前述の昇降機構31のパルスモータ31a
は、自動位置付け機構用センサ37によって検出された
電圧値に基づいて、後述する制御系統によって制御さ
れ、X線発生器7およびX線像検出手段6が旋回される
旋回平面が、指示光によって指示された患者の撮影すべ
き横断層面、または曲面断層面の中心と一致するよう
に、上下方向の位置が設定される。なお、これに限られ
ず上下方向の位置付けについては周知の歯科用パノラマ
X線装置のごとく手動位置付けによってもよいことは言
うまでもない。
【0037】図7は、支持アーム5に内蔵されるX線発
生器7および照射野形状切換手段であるX線発生器用回
転機構41の構成を示す斜視図である。X線発生器7に
は、ギヤ41bが固定されたシャフト41aが接続され
ており、ギヤ41bが、ギヤ41dが装着されたパルス
モータ41cを駆動することによって、X線発生器7が
X線の照射方向と平行な方向を軸として回転される。
【0038】X線発生器7は、照射するX線の照射野を
制限するためのスリット7aを介してX線を照射する。
このとき、X線発生器7から照射されるX線の照射野形
状は、一方方向に細長い形状であり、パルスモータ41
cを駆動することによって、X線の照射野形状が前述の
旋回平面に対して平行な方向と、垂直な方向との間で切
換えられる。
【0039】図8は、支持アーム5に備えられるX線像
検出手段6の部分的構成を示す斜視図である。X線像検
出手段6は、2つのライン状センサ46,47と、ライ
ン状センサ46,47が設置されるプレート基板48と
を備えて構成される。ライン状センサ47は、後述する
横断層撮影の際にX線像の検出に用いられ、水平方向に
対して平行、すなわち前述の旋回平面に対して平行にな
るように配置される。ライン状センサ46は、後述する
曲面断層撮影の際にX線像の検出に用いられ、水平方向
に対して垂直、すなわち前述の旋回平面に対して垂直に
なるように配置される。ライン状センサ46,47によ
るX線像の検出動作は、図10をもとに後述する。
【0040】図9は、本体19に備えられる制御回路6
1の電気的構成を示すブロック図である。制御回路61
は、CPU(中央演算処理装置)などを備えて構成され
る制御部52と、各パルスモータ41c,31a,36
a,22g,22j,21dをそれぞれ駆動する各モー
タ駆動回路53〜57と、後述するモータ327,36
0a〜363a,364を駆動するモータ駆動回路と、
各種センサ37,58〜60と、X線を発生させるため
のX線発生回路51と、操作指令入力部11とを備えて
構成される。
【0041】術者が操作指令入力部11を操作して撮影
様式を指示する指令を入力すると、制御部52から横断
層撮影と、曲面断層撮影とのいずれかの様式に応じて所
定の信号が各駆動回路53〜57に出力される。これに
よって、各モータが駆動され、その結果が各センサ3
7,58〜60で検出されて制御部52にフィードバッ
クされるように構成される。なお、後述するように、駆
動様式によってモータの個数は変動するので、駆動回路
やセンサはそれらに応じて設けられるものである。
【0042】図10は、X線断層撮影装置1に備えられ
る画像情報処理回路66の電気的構成を示すブロック図
である。患者を通過したX線74がX線像検出手段6に
入射すると、X線74は、ライン状センサ46,47の
前方、すなわちX線発生器7側方向に備えられるシンチ
レータ50に入射する。シンチレータ50にX線74が
入射すると、X線74が可視光に変換され、変換された
可視光は、FOP(ファイバーオプティカルプレート)
を介して、CCD(チャージカップルドデバイス)など
で実現されるライン状センサ46,47に入射する。こ
のとき、可視光に変換されずにシンチレータ50を通過
したX線は、鉛ガラスなどのX線遮蔽性の材料で形成さ
れるFOP49によって遮蔽され、X線がライン状セン
サ46,47に入射することによってライン状センサ4
6,47が破損するのが防止される。なお、パノラマ撮
影の曲面断層撮影時には、CCDでTDI(Time Delay
Integration)駆動を行う。
【0043】このようにして、ライン状センサ46,4
7に到達した患者のX線像は、ライン状センサ46,4
7によって読取られ、画像情報として電気的な読取信号
に変換される。このとき、ライン状センサ46,47か
ら出力される読取信号は、同期信号出力回路67から出
力される同期信号に基づいて増幅回路68に出力され
る。このようにして、出力される読取信号は、増幅回路
68によって増幅され、アナログ/デジタル変換回路6
9によってアナログ信号からデジタル信号に変換された
後、一時メインメモリ70に記憶される。
【0044】CPU71は、メインメモリ70に一時記
憶された画像情報に基づいて、横断層撮影または曲面断
層撮影に対応した演算処理を行い、横断層または曲面断
層に対応した断層画像情報を構成する。CPU71によ
って構成された断層画像情報は、メインメモリ70を介
して表示メモリ73に出力される。また、断層画像情報
は、ハードディスクやフロッピーディスクなどを備える
記録装置72によって記録される。表示メモリ73に出
力された断層画像情報は、表示装置17の表示部17a
に断層画像として表示される。また、このようにして得
られた断層画像を、印字手段によって印字するようにし
てもよい。
【0045】以上のように構成されるX線断層撮影装置
1による横断層撮影は、次のようにして行われる。患者
を装置本体19の前に立たせて、自動位置付け機構36
の指示光発生機構36eから指示光を照射させ、自動位
置付け機構36のパルスモータ36aを駆動し、指示光
を患者の撮影すべき横断層面の位置に移動する。指示光
が撮影すべき横断層面の位置に移動されると、指示光発
生機構36eの上下方向の位置が自動位置付け機構用セ
ンサ37によって検知される。その検知された位置に基
づいて昇降機構31のパルスモータ31aが駆動され、
X線発生器7およびX線像検出手段6が旋回される旋回
平面が、指示光によって指示された横断層面と一致する
ように、上下方向の位置が設定される。また、初めから
装置の横断層面位置に指示光発生機構を取付ければ、指
示光で指示した位置の横断層面の撮影が行える。
【0046】旋回平面の上下方向の位置が設定される
と、患者の頭部が、顎固定体8の顎固定部8aと、頭部
固定機構9の額固定部材9bおよび一対の側頭部固定部
材9cとによって固定され、撮影が開始される。
【0047】横断層撮影は、X線発生器7によってX線
が連続的または間欠的に照射されながら、X線発生器7
およびX線像検出手段6が、患者の頭部を挟んだ対向状
態で、所定の旋回ピッチで旋回されて行われる。このと
き、X線発生器7およびX線像検出手段6は、X線発生
器7およびX線像検出手段6の旋回中心位置が位置調節
機構22によって、X線発生器7と、X線像検出手段6
とを結ぶ直線が歯列弓を近遠心方向に沿って貫ぬくよう
に移動調節される。また、回転中心を一点に固定する方
法でもよい。
【0048】X線発生器7およびX線像検出手段6の旋
回に伴って、X線発生器7およびX線像検出手段6が1
旋回ピッチだけ旋回されるたびに、ライン状センサ47
は、患者の歯列弓を通過したX線を検出し、そのX線が
有する歯列弓のX線画像を、画像情報として電気的な読
取信号に変換する。読取信号に変換された画像情報は、
メインメモリ70に一時記憶される。
【0049】このように、X線発生器7およびX線像検
出手段6を患者のまわりで旋回させながら撮影を行うこ
とによって、歯列弓の横断層面を多数の方向から撮影し
た多数の画像情報が得られる。この多数の画像情報は、
メインメモリ70に記憶されており、この多数の画像情
報に基づいて画像情報処理装置16に備えられるCPU
71が横断層撮影に対応した演算処理を行い、これによ
って、歯列弓の横断層面の断層像に対応する断層画像情
報が構成される。構成された断層画像情報は、表示装置
17に出力され、表示装置17の表示部17aに横断層
面の断層画像が表示される。
【0050】X線断層撮影装置1によるパノラマ撮影の
曲面断層撮影は、次のようにして行われる。前述の横断
層撮影の場合と同様に、患者を装置本体19の前に立た
せて、自動位置付け機構36の指示光発生機構36eか
ら指示光を照射させ、パルスモータ36aを駆動し、指
示光を患者の撮影すべき曲面断層面の位置に移動する。
このとき、指示光の位置は、上下方向の位置が患者の撮
影すべき曲面断層面の上下方向に対する中心に位置する
ように設定される。指示光の位置が設定されると、これ
に基づいて昇降機構31のパルスモータ31aが駆動さ
れ、X線発生器7およびX線像検出手段6が旋回される
旋回平面の上下方向の位置が、指示光によって指示され
た曲面断層面の位置と一致するように設定される。
【0051】旋回平面の上下方向の位置が設定される
と、患者の頭部が、顎固定体8および頭部固定機構9に
よって固定され、撮影が開始される。
【0052】曲面断層撮影は、X線発生器7によってX
線が連続的に照射されながら、X線発生器7およびX線
像検出手段6が患者のまわりに旋回されて行われる。こ
のとき、X線発生器7およびX線像検出手段6は、X線
発生器7とX線像検出手段6とを結ぶ直線が、患者の歯
列弓に沿って歯列弓にほぼ直交するように旋回される。
旋回に伴って、旋回中心位置が、位置調節機構22によ
って調節される。
【0053】X線発生器7およびX線像検出手段6の旋
回に伴って、X線像検出手段6に備えられるライン状セ
ンサ46が、患者の歯列弓を通過したX線を連続的に検
出し、そのX線が有する歯列弓のX線画像を、画像情報
として電気的な読取信号に変換する。変換された画像情
報は、メインメモリ70に一時記憶される。
【0054】曲面断層撮影の際、ライン状センサ46か
ら増幅回路68およびアナログ/デジタル変換回路69
を介してメインメモリ70に出力される読取信号の信号
形式には、たとえばテレビのビデオ信号と同じ信号形式
が採用され、ライン状センサ46によって検出されるX
線像が1秒あたり30枚の割合でメインメモリ70に連
続的に記憶される。このX線像は、ライン状センサ46
の形状と対応した縦長のスリット像となっており、たと
えば30秒で患者の頭部のまわりを半周させれば、90
0枚の一連のX線像が記憶される。
【0055】このように、撮影が患者の歯列弓の一方側
から他方側まで行われると、メインメモリ70に記憶さ
れた画像情報に基づいてCPU71による演算処理が行
われる。先ず、CPU71は、メインメモリ70に連続
的に記憶されている一連のX線像から、所定の時間間隔
で並ぶX線像を選択的に取出すための取出し間隔と、取
出した各X線像をスリット像の幅方向に所定距離ずつ位
置をずらせながら加算するための距離、すなわちシフト
量とを選定する。
【0056】次に、選定された取出し間隔で該当するX
線像をデジタル信号の形で順次取出し、選定したシフト
量にしたがって位置をずらせながら加算処理を行う。こ
のとき、取出し間隔とシフト量とは任意に選定すること
ができ、これに対応して特定の曲面断層面の断層像が上
述の加算処理によって得られる。このようにして得られ
た曲面断層面の断層像は、表示手段17の表示部17a
によって表示される。
【0057】したがって、横断層撮影の際、ライン状セ
ンサ47が備えられたX線像検出手段6を、小形にする
ことができる。
【0058】また、横断層撮影は、利用範囲が広く、歯
科診断用、医科診断用として有効なX線断層撮影装置1
を実現することができる。
【0059】また、患者のX線像は、ライン状センサ4
6および47によって検出されるので、たとえばX線像
をX線フィルムで検出する場合に比べて、X線フィルム
を現像する作業が必要ないので、現像の作業工程を簡略
化することができる。
【0060】また、ライン状センサ46,47によって
電気的な読取信号に変換された画像情報を、直ちに演算
処理することができ、横断層面および曲面断層面の断層
像を得るまでの所要時間を大幅に短縮することができ
る。
【0061】また、曲面断層撮影の際、ライン状センサ
46によって検出された画像情報には、X線の経路中に
存在する患者の全ての情報が含まれており、曲面断層像
が形成される断層面は、メインメモリ70に記憶された
X線像のうちから所定のX線像が選択的に取出されると
きの取出し間隔と、その取出されたX線像がシフトされ
るときのシフト量とによって決定されるので、検出され
た画像情報を活用して、対象とする曲面断層面を任意に
選定することができる。
【0062】また、X線断層撮影装置1には、X線発生
器7およびX線像検出手段6の旋回平面の位置を、患者
の撮影すべき横断層面または曲面断層面の位置に自動位
置付けするための自動位置付け機構36が備えられてい
るので、術者は、患者の撮影すべき横断層面または曲面
断層面の位置に指示光発生機構36eから発せられる指
示光を移動させればよいため、旋回平面の上下方向に対
する位置の設定操作の操作性を向上することができる。
【0063】また、X線発生器7から照射されるX線の
照射野形状が、X線発生器7をX線発生器用回転機構4
1で回転させることによって撮影の種類に合わせて切換
えられるので、患者の撮影に関係のない部分にX線が照
射されるのを防止することができ、その結果、患者の被
曝線量を最小限にすることができる。
【0064】図11は、本発明の実施の他の形態のX線
断層撮影装置に備えられるX線像検出手段106の部分
的な構成を示す斜視図である。ここでは、X線像検出手
段106が蓄積性蛍光体シートが装着されるドラム76
を備えて構成される。X線像検出手段6の代わりにX線
像検出手段106が備えられる点を除けば、本形態のX
線断層撮影装置は、前述の図1〜図10に示されるX線
断層撮影装置1と同様な構成である。
【0065】X線像検出手段106は、ドラム76と、
ドラム76を軸支する一対の支持部材78,79と、ド
ラム76を回転駆動するパルスモータ80とを備えて構
成される。ドラム76は、外方に凸の円弧状の外周面7
6dを有する周壁76aと、周壁76aの両端部に設け
られる扇形の一対の端壁76bとを備えて構成される。
図示されない蓄積性蛍光体シートは、ドラム76の外周
面76dに沿って装着される。二対の端壁76bには、
シャフト77がそれぞれ取付けられ、そのシャフト77
は一対の支持部材78,79によって軸支される。周壁
76aの外周面76dの一方側端部には、外周面76d
の周方向に沿って帯状のゴムシート76cが貼付けられ
ている。そのゴムシート76cには、パルスモータ80
に装着されたピンチローラ80aが当接される。
【0066】このように構成されるX線像検出手段10
6は、ドラム76の回転軸線が旋回平面と平行になるよ
うに、かつドラム76の外周面76dがX線発生器7と
対向するように、支持アーム5の端部5b内に内蔵され
る。このように内蔵されるX線像検出手段106のX線
発生器7側には、外周面76dに装着した蓄積体蛍光体
シートが受光するX線の受光形状を設定するためのスリ
ットを有する図示しない受光形状設定板が備えられる。
受光形状設定板のスリットは、旋回平面に対して平行な
方向に細長い形状となっている。
【0067】X線像検出手段106が備えられるX線断
層撮影装置による横断層撮影は、次のようにして行われ
る。前述と同様に、X線発生器7によってX線が連続的
または間欠的に照射されながら、X線発生器7およびX
線像検出手段106が所定の旋回ピッチで旋回される
と、これに連動してX線像検出手段106のパルスモー
タ80が所定のピッチで駆動され、ドラム76の蓄積性
蛍光体シートが装着された外周面76dが、所定の回転
ピッチで前述の図示されない受光形状設定板のスリット
に対してたとえば矢印A方向に回転される。パルスモー
タ80によるドラム76の回転駆動は、X線発生器7お
よびX線像検出手段106が1旋回ピッチだけ旋回され
るたびに行われ、これに伴って、前述の図示されない受
光形状設定板のスリットを通過した被写体のスリット状
のX線像が、蓄積性蛍光体シートに、外周面76dの周
方向に沿って順次記録される。
【0068】蓄積性蛍光体シートに記録されたX線像
は、図外の励起光照射により輝尽光を読出す読出装置な
どによって読取られて画像情報として電気的な読取信号
に変換される。電気的な読取信号に変換された多数のX
線像に基づいて、前述と同様に、演算処理を行うことに
よって、患者の撮影された横断層面の断層像を構成する
ことができる。
【0069】したがって、蓄積性蛍光体シートは、ドラ
ム76の外周面76dに装着されるので、従来の平板上
に装着されたX線記録媒体を旋回平面に対して垂直な方
向にずらせる場合に比べて、蓄積性蛍光体シートが移動
される領域を小さくすることができ、その結果、従来に
比べて装置を小型にすることができる。また、蓄積性蛍
光体シートは、回転軸線が旋回平面に対して平行なドラ
ムに装着されるので、撮影の際、ドラムやドラムおよび
蓄積性蛍光体シートを収納するケーシングなどが患者の
肩に衝突するのを防止することができる。
【0070】図12は、本発明の実施の他の形態のX線
断層撮影装置に備えられるX線像検出手段206の部分
的な構成を示す斜視図である。ここでは、CCDセンサ
等をライン状に接続した単一のライン状センサ82が前
述の旋回平面に対して平行な状態と、垂直な状態との間
で切換えられるように構成されたX線像検出手段206
が備えられる。また、前述のX線像検出手段6の代わり
にX線像検出手段206が備えられる点を除いて、他の
部分は前述の図1〜図10に示されるX線断層撮影装置
1と同様な構成である。
【0071】X線像検出手段206は、単一のライン状
センサ82と、ライン状センサ82が設置されるプレー
ト基板81と、プレート基板81を回転駆動するパルス
モータ83とを備えて構成される。プレート基板81
は、円板状の形状を有し、外周面が、パルスモータ83
に装着されたギヤ83aと噛合うギヤ部81aとなって
いる。パルスモータ83が駆動されると、プレート基板
81がたとえば矢印B方向に回転され、これに伴ってラ
イン状センサ82の配列方向が変化される。
【0072】ライン状センサ82の配列方向は、横断層
撮影の際には、X線発生器7およびX線像検出手段20
6が旋回される旋回平面に対して平行な方向に設定さ
れ、曲面断層撮影の際には、前記旋回平面に対して垂直
な方向に設定される。
【0073】したがって、単一のライン状センサ82の
配列方向を切換えることによって、単一のライン状セン
サ82を横断層撮影と曲面断層撮影との両方の撮影に用
いるので、たとえば2つのライン状センサを用いる場合
に比べて、装置コストを低減することができる。なお、
X線像検出手段としてCCDセンサの他、MOSセンサ
や蓄積性蛍光体シートなどを使用することができる。
【0074】図13は、本発明の実施の他の形態のX線
断層撮影装置に備えられるX線発生器107および照射
野形状切換手段である照射野形状切換機構141の構成
を示す斜視図である。ここでは、X線発生器107から
照射されるX線の照射野形状が、照射形状設定用の複数
の開口部86a,86b,86cが1列に設けられた照
射野形状切換板86を備える照射野形状切換機構141
によって切換えられる。また、前述のX線発生器7およ
びX線発生器用回転機構41の代わりにX線発生器10
7および照射野形状切換機構141が備えられる点を除
いた他の部分は、前述の図1〜図10に示されるX線断
層撮影装置1と同様な構成である。
【0075】照射野形状切換機構141は、照射野形状
切換板86と、ねじ軸88と、ねじ軸88を回転駆動す
るパルスモータ87とを備えて構成される。長手形状を
有する平板状の部材である切換板本体86eには、一方
側から順に横断層撮影用の開口部86a、曲面断層撮影
用の開口部86b、および平面断層撮影用の開口部86
cが1列に設けられる。横断層撮影用の開口部86a
は、旋回平面に対して平行な方向に細長い形状であり、
曲面断層撮影用の開口部86bは旋回平面に対して垂直
な方向に細長い形状であり、平面断層撮影用の開口部8
6cは、概ね正方形の形状を有する。
【0076】切換板本体86eの両端の下端部に設けら
れる一対の雌ねじ体86dには、ねじ軸88が螺合され
ており、パルスモータ87を駆動することによって、照
射野形状切換板86が、切換板本体86eの長手方向に
沿って一方側、または他方側に移動される。このよう
に、照射野形状切換板86が移動されることによって、
複数の開口部86a,86b,86cのうちのいずれか
の開口部が、X線発生器107のX線を照射するX線照
射ヘッド107aに対向する位置に設置される。
【0077】図14は、本発明の実施の他の形態のX線
断層撮影装置に備えられる照射野形状切換機構241の
部分的構成を示す斜視図である。ここでは、複数の照射
形状設定用の開口部91a,91b,91cが、周方向
に沿って設けられた円板状の照射野形状切換板91を具
備する照射野形状切換機構241によって、X線の照射
野形状が切換えられる。なお、前述の照射野形状切換機
構141の代わりに照射野形状切換機構241が備えら
れる点を除いた他の部分は、前述の図13に示されるX
線発生器107および照射野形状切換機構141を備え
るX線断層撮影装置と同様な構成である。
【0078】照射野形状切換機構241は、照射野形状
切換板91と、パルスモータ92とを備えて構成され
る。円板状の形状の照射野形状切換板91には、照射野
形状切換板91の周方向に沿って複数の開口部91a、
91b,91cが設けられる。照射野形状切換板91の
中心には、軸孔91eが設けられており、照射野形状切
換板91の外周面は、パルスモータ92に装着されたギ
ヤ92aと噛合うギヤ部91dとなっている。パルスモ
ータ92が駆動されると、照射野形状切換板91が軸孔
91eを中心にして一方側、または他方側に回転され、
複数の開口部91a,91b,91cのうちのいずれか
の開口部が、X線発生器107のX線照射ヘッド107
aと対向する位置に設定される。
【0079】このように、各開口部91a,91b,9
1cがX線照射ヘッド107aに対向する位置に設定さ
れると、横断層撮影用の開口部91aは前述の旋回平面
に対して平行な方向に細長い状態となり、曲面断層撮影
用の開口部91bは旋回平面に対して垂直な方向に細長
い状態となり、平面断層撮影用の4角形状の開口部91
cは開口部91cを規定する4つの内周面のうちの2つ
の内周面が旋回平面と平行な状態となる。
【0080】図15は、本発明の実施の他の形態のX線
断層撮影装置に備えられる照射野形状設定機構102の
構成を示す斜視図である。ここでは、照射野形状設定機
構102によって、X線発生器から照射されるX線のス
リット状の照射野形状の幅、すなわち照射野形状の長手
方向に対して垂直な方向の幅が変化される。
【0081】照射野形状設定機構102は、一対の揺動
部材96と、各揺動部材96を揺動自在に支持する二対
の支持部材97,98と、ねじ軸100と、ねじ軸10
0を回転駆動するパルスモータ101とを備えて構成さ
れる。平板状で四角形状を有する各揺動部材96は、図
15における上下の端面の端部に、各支持部材97,9
8に設けられる一方向に細長い支持孔97a,98aを
介して二対のボルト99a,99bがねじ込まれて、揺
動自在に支持される。
【0082】このように支持された各揺動部材96に
は、概ねボルト99a,99bによってねじ止めされた
部分を中心に揺動変位する遊端部に、雌ねじ体96aが
それぞれ設けられる。各雌ねじ体96aは、揺動部材9
6が揺動変位されるときの軸線と平行な軸線を中心に角
変位可能に揺動部材96によって軸支される。
【0083】各雌ねじ体96aに螺合するねじ軸100
は、一方の雌ねじ体96aに螺合される部分のねじ溝
と、他方の雌ねじ体96aに螺合される部分のねじ軸と
は、互いに逆向きとなっている。このため、パルスモー
タ101が駆動されると、各揺動部材96の各遊端部
が、矢印E1,F1で示される互いに離反する方向、ま
たは矢印E2,F2で示される互いに近接する方向に移
動され、これによって、各揺動部材96の互いに対向す
る面の遊端部側の各先端部96bの間隔が変化される。
【0084】X線発生器には、横断層撮影用のX線管
と、曲面断層撮影用のX線管との2つのX線管が具備さ
れている。上述の照射野形状設定機構102は、各X線
管に対応して1つずつ備えられ、各X線管によって発生
されるX線は、対応する照射野形状設定機構102にお
ける一対の揺動部材96の各先端部96bの間を介して
照射される。
【0085】このとき、横断層撮影用の照射野形状設定
機構102は、先端部96bの間を介して照射されるX
線の照射野形状が、前述の旋回平面に対して平行な方向
に細長い形状となるように、すなわち揺動部材96の近
接または離反される方向が旋回平面に対して垂直な縦方
向となるように備えられる。また、曲面断層撮影用の照
射野形状設定機構102は、先端部96bの間を介して
照射されるX線の照射形状が、旋回平面に対して垂直な
方向に細長い形状となるように、すなわち揺動部材96
の近接または離反変位される方向が、旋回平面に対して
平行な横方向となるように備えられる。
【0086】したがって、X線の照射野形状の幅が変化
可能であるので、適切な幅でX線を照射することがで
き、その結果、患者の被曝線量を最小限にすることがで
きる。
【0087】図16は、本発明の実施の他の形態のX線
断層撮影装置に備えられる照射野形状設定機構202の
構成を示す斜視図である。図16において、図15の照
射野形状設定機構102と対応および類似する部分に
は、同一の参照符号を付す。ここでは、一対の移動部材
106が近接または離反する方向に直線移動されること
によって、X線発生器から発せられるX線が通過する各
移動部材106の互いに対向する面106bの間の間隔
が変化している。なお、前述の照射野形状設定機構10
2の代わりに照射野形状設定機構202が用いられる点
を除いて他の部分は、前述の図15で示される照射野形
状設定機構102が備えられるX線断層撮影装置と同様
な構成である。
【0088】照射野形状設定機構202は、一対の移動
部材106と、ねじ軸100と、パルスモータ101と
を備えて構成される。各移動部材106は、断面形状が
概ねL字形の形状を有し、2つの平板状の部材が互いに
垂直方向に交わって接続された構造を有する。各移動部
材106の互いに対向する部分には、ねじ軸100がそ
れぞれ螺合される雌ねじ部106aとなっている。パル
スモータ101が駆動されると、各移動部材106が、
矢印G1,H1で示される互いに離反する方向、または
矢印G2,H2で示される互いに近接する方向に移動さ
れ、これによって各移動部材106の互いに対向する面
106bの間隔が変化される。図示されないX線発生器
から発せられるX線は、各移動部材106の互いに対向
する面106bの間を介して照射される。
【0089】図17は、本発明の実施の他の形態である
X線断層撮影装置のX線発生器に備えられるX線管11
0の部分的な構成を概略的に示す斜視図である。ここで
は、X線発生器に複合焦点式のX線管110が備えられ
ている。
【0090】X線管110は、大略的に、陰極である2
つのフィラメント111,112と、陽極であるターゲ
ット113とを備えて構成される。ターゲット113
は、各フィラメント111,112から発せられる電子
線114,115が焦点を結ぶ2つの陽極面113a,
113bを有する。2つの陽極面113a,113b
は、互いに垂直な関係になっており、たとえば陽極面1
13aから発せられるX線が横断層撮影用に用いられ、
陽極面113bから発せられるX線が曲面断層撮影用に
用いられる。
【0091】一般に、X線管から照射されるX線には、
ターゲットの向き、およびターゲットに対するフィラメ
ントの形状および向きによって指向性があるのである
が、2つのフィラメント111,112と、2つの陽極
面113a,113bを有するターゲット113とが備
えられる複合焦点式のX線管110を用いることによっ
て、横断層撮影および曲面断層撮影に適したX線を発生
させることができる。
【0092】図18は、本発明の実施のさらに他の形態
を示す全体構成図である。旋回アーム302の両端に
は、X線発生器301およびX線撮像器310が対向す
るように設置される。X線発生器301はX線管353
や1次スリット351等を有し、被写体Pに向けてスリ
ット状のX線ビームを照射する。X線撮像器310は、
被写体Pを通過したX線像を受け、2次スリット352
を介して円筒状の蓄積性蛍光体シート311にX線像を
記録する。蓄積性蛍光体シート311は、現行のX線パ
ノラマフィルムに対応するように、たとえば周長300
mm、幅150mmの寸法であって、旋回アーム302
の旋回軸と平行に配置された回転ドラムの周面に設けら
れており、X線撮影時には高速で回転し、画像読取り時
には低速で回転する。
【0093】旋回アーム302は回転テーブル303お
よびXYテーブル304を介して固定アーム305に支
持されており、被写体Pにおける所定の断層面に沿った
断層画像を撮影するように、旋回アーム302の旋回位
置、旋回速度および旋回中心が制御される。
【0094】X線発生器301は、回転機構360を介
して旋回アーム302に取付けられており、X線発生部
とX線検出部とを結ぶ照射中心軸の周りに回転自在とな
る。図18では、X線発生器301が垂直な姿勢に保持
されており、1次スリット351が垂直方向に位置決め
され、垂直スリット状のX線ビームを発生し、パノラマ
撮影用の配置をとる。一方、回転機構360によってX
線発生器301が水平な姿勢に保持されると、1次スリ
ット351が水平方向に位置決めされ、水平スリット状
のX線ビームを発生し、横断層撮影用の配置をとる。ま
た、X線管353も、回転機構361を介してX線発生
器301に取付けられており、旋回アーム302の旋回
軸と平行な軸線周りに回転自在となり、X線ビームの発
生方向を調整可能にしている。
【0095】X線撮像器310も、X線発生器301と
同様に、回転機構362を介して旋回アーム302に取
付けられており、X線発生部とX線検出部とを結ぶ照射
中心軸の周りに回転自在となる。図18では、X線撮像
器310が垂直な姿勢に保持されており、2次スリット
352が垂直方向に位置決めされ、垂直スリット状のX
線ビームを受光してパノラマ撮影用の配置をとる。一
方、回転機構362によってX線撮像器310が水平な
姿勢に保持されると、2次スリット352が水平方向に
位置決めされ、水平スリット状のX線ビームを受光して
横断層撮影用の配置をとる。
【0096】なお、回転機構360〜362および後述
の回転機構363は、モータ360a〜363aや、ウ
ォームギヤ等で構成される例を示すが、これに限られず
周知の回転機構を採用できる。
【0097】図19は、図18のX線撮像器310を示
す構成図である。X線撮像器310において、蓄積性蛍
光体シート311は回転ドラム312の周面に設けら
れ、回転ドラム312の軸313は回転機構363によ
って回転駆動される。回転ドラム312の周面端部には
ドラムの回転開始位置を規定する検出部材317が設け
られ、発光ダイオード318およびフォトインタラプタ
319が回転ドラム312の撮像開始のホームポジショ
ンに応じたパルス信号を発生する。
【0098】蓄積性蛍光体シート311に励起光を照射
する励起光源として半導体レーザ等のレーザ321が用
いられる。レーザ321から出た励起光はレンズ等によ
って集束され、蓄積性蛍光体シート311に対してほぼ
45°に斜め入射する。励起光が照射された部分から
は、蓄積性蛍光体シート311に蓄積されたX線エネル
ギーに応じて輝尽発光が発生する。輝尽発光は、蓄積性
蛍光体シート311に近接して設置されたフォトマル
(光電子増倍管)325によって受光される。なお、フ
ォトマル325の受光面には、励起光を遮断し、輝尽発
光のみを通過させる光学フィルタが設けられる。
【0099】レーザ321およびフォトマル325はね
じ軸326に一体的に搭載され、モータ327の回転に
よって回転ドラム312の軸線方向に沿って一定速度で
直線的に移動し、読取り時の副走査を行う。一方、読取
り時の主走査は回転機構363に組込まれた高速回転用
のモータ363aで駆動される回転ドラム312の回転
によって行われる。蓄積性蛍光体シート311の2次元
走査が完了すると、回転ドラム312の回転とともに消
去ランプ320が点灯して、残留したX線エネルギーを
全面消去する。
【0100】フォトセンサからのパルス信号は、モータ
327を駆動するモータドライバ328に供給され、回
転ドラム312とねじ軸326との同期に用いられると
ともに、CTC(カウンタタイマ回路)340、CPU
(中央処理装置)341、CTC(カウンタタイマ回
路)342を介して、積分回路343にも供給される。
【0101】フォトマル325で電気信号に変換された
画像信号は、積分回路343に入力され、前述のパルス
信号に同期して積分が行われ、その後、S/H(サンプ
リングアンドホールド)回路344でサンプリングさ
れ、A/D(アナログデジタル変換)回路345でデジ
タル値に変換され、フレームメモリ346に格納され
る。フレームメモリ346に格納された画像データはC
RT(陰極線管)等の表示装置347で表示される。
【0102】なお、フォトマル325からの出力は音響
周波数と一致するため、信号処理を直ちに行うことな
く、別途MD(ミニディスク)録音装置やDAT(デジ
タルオーディオテープ)録音装置に記録するような構成
でも構わない。
【0103】次に記録動作を説明する。まずX線撮影の
際には、レーザ321、フォトマル325、消去ランプ
320等の動作が停止し、回転ドラム312がクラッチ
内蔵の低速回転用のモータ364によって図18に示す
旋回アーム2の動きに連動して、1回の旋回動作(たと
えば15秒)で1回転するように低速で回転する。こう
して被写体Pの断層面におけるX線移動速度と回転ドラ
ム312の周面移動速度とが一致するように連動するこ
とによって、2次スリット352よりX線がX線撮像器
310内に入射し、所望の断層画像が蓄積性蛍光体シー
ト311に記録される。
【0104】次に画像の読取り動作について説明する。
回転ドラム312は高速回転用のモータ363によっ
て、たとえば1024rpmという高速で回転するとと
もに、レーザ321およびフォトマル325はたとえば
回転ドラム312の1回転当り0.1mmずつ移動す
る。蓄積性蛍光体シート311に蓄積されたX線エネル
ギーは励起光によって輝尽発光に変換され、フォトマル
325は輝尽発光強度に応じた電気信号に変換する。こ
うして撮影された断層画像は時系列的な画像信号となっ
て読出され、デジタルデータとしてフレームメモリ34
6に格納され、所望の信号処理が施されて表示される。
【0105】一連の読取り動作が終了すると、消去ラン
プ320が点灯するとともに回転ドラム312が回転し
て、残留したX線エネルギーが放出され、次回のX線撮
影に備えられる。
【0106】このようにパノラマ撮影の場合には、図1
8のように、X線発生器301およびX線撮像器310
のそれぞれのスリット351および352を垂直に保持
して、垂直スリット状のX線ビームを被写体Pに照射す
る。一方、横断層撮影の場合には、回転機構360およ
び362を駆動しX線発生器301およびX線撮像器3
10のそれぞれのスリット351および352を水平に
保持して、水平スリット状のX線ビームを被写体Pに照
射する。こうして同一の装置でパノラマ撮影と横断層撮
影を選択的に実施することができる。
【0107】図20は、本発明の実施のさらに他の形態
を示す全体構成図である。図18と同様に、旋回アーム
302に両端にはX線発生器301およびX線撮像器3
10が対向するように回転機構360、362を介して
それぞれ設置されており、X線発生器301およびX線
撮像器310はX線発生部とX線検出部とを結ぶ照射中
心軸の周りに回転自在となるように取付けられている。
【0108】X線撮像器310において、蓄積性蛍光体
シート311は中空で透光性の回転ドラム312の周面
に設けられ、回転ドラム312は回転機構363によっ
て回転駆動される。なお、回転機構361はセファロ撮
影時にX線発生器301をX線撮像器310との対向関
係を解除する機構である。
【0109】蓄積性蛍光体シート311に励起光を照射
する励起光源として半導体レーザ等のレーザ321が用
いられ、回転ドラム312の内側に配置される。レーザ
321から出た励起光はレンズ322によって集束さ
れ、透光性の回転ドラム312を通過して、蓄積性蛍光
体シート311の内側からほぼ垂直に入射する。励起光
が照射された部分からは、蓄積性蛍光体シート311に
蓄積されたX線エネルギーに応じて輝尽発光が発生す
る。回転ドラム312の外側に出た輝尽発光は、蓄積性
蛍光体シート311に近接して設置されたフォトマル
(光電子増倍管)325によって受光される。なお、フ
ォトマル325の受光面には、励起光を遮断し、輝尽発
光のみを通過させる光学フィルタが設けられる。
【0110】フォトマル325はねじ軸326に搭載さ
れ、モータ327の回転によって回転ドラム312の軸
線方向に沿って一定速度で直線的に移動する。また、レ
ーザ321はねじ軸329に搭載され、モータ330の
回転によって回転ドラム312の軸線方向に沿って一定
速度で直線的に移動する。レーザ321はフォトマル3
25に対して常に対向するように、モータ327および
モータ330は互いに同期回転して、読取り時の副走査
を行っている。一方、読取り時の主走査は回転ドラム3
12の回転によって行われる。蓄積性蛍光体シート31
1の2次元走査が完了すると、回転ドラム312の回転
とともに消去ランプ320が点灯して、残留したX線エ
ネルギーを全面消去する。
【0111】なお、モータ駆動系や画像信号処理系の電
気的構成は、図19と同様であるので、重複説明を省
く。
【0112】このようにパノラマ撮影の場合には、図2
0のように、X線発生器301およびX線撮像器310
を垂直に保持して、垂直スリット状のX線ビームを被写
体Pに照射する。一方、横断層撮影の場合には、X線発
生器301およびX線撮像器310を水平に保持して、
水平スリット状のX線ビームを被写体Pに照射する。こ
うして同一の装置でパノラマ撮影と横断層撮影を選択的
に実施することができる。
【0113】図21は、本発明の実施のさらに他の形態
を示す全体構成図である。図18と同様に、旋回アーム
302に両端にはX線発生器301およびX線撮像器3
10が対向するように回転機構360、362を介して
それぞれ設置されており、X線発生器301およびX線
撮像器310はX線発生部とX線検出部とを結ぶ照射中
心軸の周りに回転自在となるように取付けられている。
【0114】X線撮像器310は、2次スリット352
とライン状センサであるCCDセンサ370とを有し、
被写体Pを通過したX線像を電気信号に変換する。
【0115】このようにパノラマ撮影の場合には、図2
1のように、X線発生器301およびX線撮像器310
を垂直に保持して、垂直スリット状のX線ビームを被写
体Pに照射する。一方、横断層撮影の場合には、X線発
生器301およびX線撮像器310を水平に保持して、
水平スリット状のX線ビームを被写体Pに照射する。こ
うして同一の装置でパノラマ撮影と横断層撮影を選択的
に実施することができる。
【0116】図22(a)は、本発明の実施のさらに他
の形態を示す全体構成図である。旋回アーム302の両
端には、X線発生器301およびX線撮像器310が対
向するように設置される。X線発生器301は、図17
に示したような二重焦点のX線管353と、開口部35
1aの方向転換が可能な1次スリット351等を有し、
被写体に向けて垂直または水平のスリット状のX線ビー
ムを照射する。
【0117】図22(b)は1次スリット351の開口
部351aを垂直方向に設定した正面図であり、図22
(c)は1次スリット351の開口部351aを水平方
向に設定した正面図である。1次スリット351は、X
線管353の出射口に回転自在に装着されており、使用
者が手で1次スリット351の向きを調整する。図22
(b)はパノラマ撮影用の設定であり、開口部351a
は垂直方向であるため、垂直スリット状のX線ビームが
発生する。一方、図22(c)は横断層撮影用の設定で
あり、開口部351aは水平方向であるため、水平スリ
ット状のX線ビームが発生する。
【0118】こうした1次スリット351の方向転換に
伴って、X線撮像器310の向きも調整することにな
る。X線撮像器310は、回転機構362を介して旋回
アーム302に取付けられており、X線発生部とX線検
出部とを結ぶ照射中心軸の周りに回転自在となる。図2
2では、X線撮像器310が垂直な姿勢に保持されてお
り、2次スリット352が垂直方向に位置決めされ、垂
直スリット状のX線ビームを受光してパノラマ撮影用の
配置をとる。一方、回転機構362によってX線撮像器
310が水平な姿勢に保持されると、2次スリット35
2が水平方向に位置決めされ、水平スリット状のX線ビ
ームを受光して横断層撮影用の配置をとる。なお、X線
撮像器310の内部構成は、図18と同様であるため、
重複説明を省く。
【0119】このようにパノラマ撮影の場合には、図2
2のように、X線発生器301およびX線撮像器310
を垂直に保持して、垂直スリット状のX線ビームを被写
体Pに照射する。一方、横断層撮影の場合には、X線発
生器301およびX線撮像器310を水平に保持して、
水平スリット状のX線ビームを被写体Pに照射する。こ
うして同一の装置でパノラマ撮影と横断層撮影を選択的
に実施することができる。
【0120】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、横断面撮
影を小型な構成で実現することができる。また、同一の
装置で横断面撮影およびパノラマ撮影を選択的に実施で
きるため、装置コストおよび設置面積の低減化が図られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるX線断層撮影装置
1の一部分を切欠いて示す側面図である。
【図2】支柱3の内部構成を示す断面図である。
【図3】本体19に備えられる位置調節機構22および
旋回機構21の概略的な構成を示す断面図である。
【図4】位置調節機構22の平面図である。
【図5】昇降体10を昇降変位するための柱状体3内に
備えられる昇降機構31の大略的な構成を示す断面図で
ある。
【図6】昇降体10内に備えられる昇降体10の上下方
向の位置を誘導するための誘導機構36の概略的な構成
を示す図である。
【図7】支持アーム5に内蔵されるX線発生器7および
X線発生器用回転機構41の構成を示す斜視図である。
【図8】支持アーム5に備えられるX線像検出手段6の
構成を示す斜視図である。
【図9】本体19に備えられる制御回路61の電気的構
成を示すブロック図である。
【図10】X線断層撮影装置1に備えられる画像情報処
理回路66の電気的構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の他の形態のX線断層撮影装置
に備えられるX線像検出手段106の構成を示す斜視図
である。
【図12】本発明の実施の他の形態のX線断層撮影装置
に備えられるX線像検出手段206の構成を示す斜視図
である。
【図13】本発明の実施の他の形態のX線断層撮影装置
に備えられるX線発生器107および照射野形状切換機
構141の構成を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施の他の形態のX線断層撮影装置
に備えられる照射野形状切換機構241の構成を示す斜
視図である。
【図15】本発明の実施の他の形態のX線断層撮影装置
に備えられる照射野形状設定機構102の構成を示す斜
視図である。
【図16】本発明の実施の他の形態のX線断層撮影装置
に備えられる照射野形状設定機構202の構成を示す斜
視図である。
【図17】本発明の実施の他の形態のX線断層撮影装置
のX線発生器に備えられるX線管110の部分的構成を
示す斜視図である。
【図18】本発明の実施のさらに他の形態を示す全体構
成図である。
【図19】図18のX線撮像器310を示す構成図であ
る。
【図20】本発明の実施のさらに他の形態を示す全体構
成図である。
【図21】本発明の実施のさらに他の形態を示す全体構
成図である。
【図22】図22(a)は本発明の実施のさらに他の形
態を示す全体構成図であり、図22(b)は1次スリッ
ト351の開口部351aを垂直方向に設定した正面図
であり、図22(c)は1次スリット351の開口部3
51aを水平方向に設定した正面図である。
【符号の説明】
1 X線断層撮影装置 2 U字形ベース 3 柱状体 4 懸下体 5 支持アーム 6,106,206 X線像検出手段 7,107 X線発生器 8 顎固定体 9 頭部固定機構 10 昇降体 11 操作指令入力部 16 画像情報処理装置 17 表示装置 19 本体 21 旋回機構 21d,22g,22j,31a,36a,41c,8
0,83,87,92,101 パルスモータ 22 位置調節機構 31 昇降機構 36 自動位置付け機構 37,58〜60 センサ 41 X線発生器用回転機構 46,47,82 ライン状センサ 49 FOP 50 シンチレータ 51 X線発生回路 52 制御部 53〜57 モータ駆動回路 61 制御回路 66 画像情報処理回路 67 同期信号出力回路 68 増幅回路 69 アナログ/デジタル変換回路 70 メインメモリ 71 CPU 72 記録装置 73 表示メモリ 76 ドラム 102,202 照射野形状設定機構 110 X線管 111,112 フィラメント 113 ターゲット 141,241 照射野形状切換機構 301 X線発生器 302 旋回アーム 303 回転テーブル 304 XYテーブル 305 固定アーム 310 X線撮像器 311 蓄積性蛍光体シート 312 回転ドラム 317 検出部材 320 消去ランプ 321 レーザ 325 フォトマル(光電子増倍管) 326、329 ねじ軸 340、342 CTC(カウンタタイマ回路) 343 積分回路 344 S/H(サンプリングアンドホールド)回路 345 A/D(アナログデジタル変換)回路 346 フレームメモリ 347 表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正和 京都府京都市伏見区東浜南町680番地 株 式会社モリタ製作所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と、 該基台に立設される支柱と、 該支柱に対し上下位置調節自在とされた昇降体と、 該昇降体に支持され、被写体を挟んでその両側に互いに
    対向配置したX線源およびX線像検出手段とを水平旋回
    させる旋回手段を有する支持体と、 前記支持体に配置され、被写体の位置決めをする固定手
    段とを備える医療用X線断層撮影装置であって、 前記X線源は、前面に水平ファンビームを発生させる横
    方向に開口部が延設される一次スリットと、内部には横
    方向にX線を発生するX線管とを備え、 前記X線像検出手段は、前面に前記X線源からのX線を
    受ける横方向に開口部が延設される二次スリットと、横
    方向に延設したX線像検出手段とを備えることを特徴と
    する医療用X線断層撮影装置。
  2. 【請求項2】 支持体と、 該支持体に支持され、被写体を挟んでその両側に互いに
    対向配置したX線源およびX線像検出手段と、 前記支持体を被写体の周りに旋回可能とする旋回手段と
    を備え、 前記X線源は、前面に横方向および縦方向に開口部が延
    設されるか、または開口部を横方向および縦方向に方向
    転換もしくは形状変更可能とした水平方向および垂直方
    向に広がるファンビームを発生させる一次スリットと、
    内部には横方向および縦方向にX線を発生するX線管と
    を備え、 前記X線像検出手段は、前面に前記X線源からのX線を
    受ける横方向および縦方向に開口部が延設されるか、ま
    たは開口部を横方向および縦方向に方向転換もしくは形
    状変更可能とした二次スリットと、横方向および縦方向
    に延設したX線像検出手段とを備えることを特徴とする
    医療用X線断層撮影装置。
  3. 【請求項3】 基台と、 該基台に立設される支柱と、 該支柱に対し上下位置調節自在とされた昇降体と、 該昇降体に支持され、被写体を挟んでその両側に互いに
    対向配置したX線源およびX線像検出手段とを水平旋回
    させる旋回手段を有する支持体と、 前記支持体または昇降体に配置され、被写体の位置決め
    をする固定手段とを備える医療用X線断層撮影装置であ
    って、 前記X線源は、前面に横方向および縦方向に開口部が延
    設されるか、または開口部を横方向および縦方向に方向
    転換もしくは形状変更可能とした水平方向および垂直方
    向に広がるファンビームを発生させる一次スリットと、
    内部にはX線を発生するX線管とを備え、 前記X線像検出手段は、前面に前記X線源からのX線を
    受ける横方向および縦方向に開口部が延設されるか、ま
    たは開口部を横方向および縦方向に方向転換もしくは形
    状変更可能とした二次スリットと、内側に配設されたX
    線像検出手段とを備えることを特徴とする医療用X線断
    層撮影装置。
  4. 【請求項4】 パノラマX線撮影の場合には、開口部を
    縦方向に延設した一次スリットを選択するとともに、上
    記X線像検出手段が縦方向に配設され、前面に開口部を
    縦方向に延設した二次スリットを選択可能とし、 被写体の横断面撮影の場合には、開口部を横方向に延設
    した一次スリットを選択するとともに、上記X線像検出
    手段が横方向に配設され、前面に開口部を横方向に延設
    した二次スリットを選択可能とし、 パノラマ撮影と横断面撮影の両方の撮影が行えることを
    特徴とする請求項2または3記載の医療用X線断層撮影
    装置。
  5. 【請求項5】 前記X線像検出手段が、蓄積性蛍光体シ
    ート、X線CCDセンサ、MOSセンサ、X線蛍光増倍
    管およびSIT(シリコン増倍管)の何れかであること
    を特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の医療用X線
    断層撮影装置。
  6. 【請求項6】 前記X線像検出手段は、 回転ドラムの周囲に設けられた蓄積性蛍光体シートと、 該蓄積性蛍光体シートに励起光を照射する励起光源と、 励起光照射によって蓄積性蛍光体シートからの輝尽発光
    を受光する受光部と、回転ドラムを回転して主走査を行
    うための回転駆動部と、 励起光源および受光部を回転ドラムの軸線方向に沿って
    移動させて副走査を行うための直線駆動部とを含むこと
    を特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の医療用X線
    断層撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記X線像検出手段および二次スリット
    が、パノラマ撮影と横断面撮影とに応じて縦方向および
    横方向に方向転換可能とする回動手段を有することを特
    徴する請求項6記載の医療用X線断層撮影装置。
  8. 【請求項8】 前記X線源は、X線ビーム面を垂直方向
    および水平方向に方向転換可能とする回動手段、または
    X線ビーム面を垂直方向および水平方向に照射可能とす
    る二重焦点のX線管の何れかを有することを特徴とする
    請求項2〜5の何れかに記載の医療用X線断層撮影装
    置。
  9. 【請求項9】 前記支持体を被写体の周りで旋回させる
    旋回手段が、横断面撮影時には旋回中心を固定し、パノ
    ラマ撮影時には被写体形状に沿って旋回中心を移動しな
    がら撮影することを特徴とする請求項2〜8の何れかに
    記載の医療用X線断層撮影装置。
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