JPH11155748A - 浴室の散湯装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入浴時などに洗い場の床面を暖めて、快適な
入浴を行うことができるとともに、浴槽内の排出される
湯水を活用して、洗い場の掃除を行うことができる浴室
の散湯装置の提供。 【解決手段】 浴槽１側壁1aに噴射ノズル２を設け、こ
の噴射ノズル２より浴槽１内の湯水を洗い場３に向けて
噴射して、洗い場３床面を加温する浴室の散湯装置にお
いて、浴槽１内の水位を検出する水位センサー４を設
け、浴槽１内の湯水を排出する際に、前記水位センサー
４による検出水位が一定以下になったときに、前記噴射
ノズル２より湯水を噴射排出させる自動噴射機構を具備
している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は浴室の散湯装置に関
し、より詳しくは、洗い場の床面を浴槽内の湯水を噴射
することによって加温できるとともに、入浴終了後など
に排出される湯水を洗い場の洗浄などに活用できる浴室
の散湯装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の浴室の散湯装置としては、たとえ
ば、実開平１−１１４８８７号公報に示されるようなも
のがある。この浴室の散湯装置は、図５に示すように、
浴槽１のエプロン部である側壁1aに噴射ノズル２を設
け、この噴射ノズル２より浴槽１内の湯水を洗い場に向
けて噴射して、洗い場床面を加温することができるよう
に構成されている。

【０００３】このような浴室の散湯装置によれば、洗い
場にヒーターパネルなどを設ける場合に比較して、浴槽
１内の湯水で洗い場床面が短時間で加温されるので、洗
い場で体を洗うなどの作業を快適に行うことができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例にあっては、入浴後などに浴槽１内の湯水を排出
する場合、通常、浴槽１の排水口からすべてを排出して
いる。つまり、洗い場の掃除などにあっては、水道の蛇
口などから、水を流して行っている場合が多いのであ
り、浴槽１内に残る湯水の活用は行われていないもので
ある。また、浴槽１内の湯水を利用しようとすると、わ
ざわざ操作スイッチ８を操作して、噴射ノズル２から洗
い場に向けて噴射する必要があり、面倒であった。

【０００５】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、入浴時などに
洗い場の床面を暖めて、快適な入浴を行うことができる
とともに、浴槽内の排出される湯水を活用して、洗い場
の掃除を行うことができる浴室の散湯装置の提供にあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項１記載の発明は、浴槽１側壁1aに噴射ノズル２を設
け、この噴射ノズル２より浴槽１内の湯水を洗い場３に
向けて噴射して、洗い場３床面を加温する浴室の散湯装
置において、浴槽１内の水位を検出する水位センサー４
を設け、浴槽１内の湯水を排出する際に、前記水位セン
サー４による検出水位が一定以下になったときに、前記
噴射ノズル２より湯水を噴射排出させる自動噴射機構を
具備して成ることを特徴として構成している。

【０００７】このような浴室の散湯装置では、浴槽１内
の湯水を排出する際に、一定水位以下になると、自動的
に噴射ノズル２から洗い場に向けて残りの湯水が噴射さ
れ、洗い場をこの湯水によって掃除することができる。

【０００８】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、水位センサー１を水圧を検知して水位を検
出するように構成し、噴射ノズル２に湯水を送るポンプ
５の吸い込み部に前記水位センサー４を設けて成ること
を特徴として構成している。

【０００９】このような浴室の散湯装置では、水位セン
サー４が浴槽１内に存在せず、この水位センサー４が浴
槽１内で邪魔になることがない。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１ないし
図４を参照して以下に説明する。

【００１１】図１はこの実施の形態に係る浴室の散湯装
置を具備する浴槽１とその周辺を示す斜視図であり、図
２は同散湯装置を具備する浴室全体を示す斜視図であ
る。また、図３は同散湯装置を構成する噴射ノズル２を
示す断面図であり、図４は同噴射ノズル２を示す正面図
である。図３は図１における噴射ノズル２の部分の縦断
面を示している。

【００１２】図１および図２に示すように、この浴室の
散湯装置は、浴槽１側壁1aに噴射ノズル２を設け、この
噴射ノズル２より浴槽１内の湯水を洗い場３に向けて噴
射して、洗い場３床面を加温するように形成されてい
る。

【００１３】噴射ノズル２に対して、浴槽１内の湯水が
ポンプ５から供給されるように構成されている。このポ
ンプ５は、浴槽１のコーナーにおける浴槽１側壁1aを形
成するエプロン部材と浴槽本体との隙間に設けられてい
る。このポンプ５の吸い込み口には、浴槽１内底部に開
口した吸い込み用の配管６が接続され、吐出口と噴射ノ
ズル２との間を耐圧ホース6aによって接続されている。

【００１４】また、このポンプ５をオンオフする制御部
７は浴室外の天井裏などに設けられている。そして、こ
の制御部７の操作スイッチ８は、浴槽１のフランジ1bに
設けられるとともに、前記操作スイッチ８とは別に浴室
外にも同様の操作スイッチ９が設けられている。

【００１５】また、図２に示されるように、前記操作ス
イッチ８、９とは別に、２４時間タイマースイッチ10を
設けてもよい。この２４時間タイマースイッチ10は、浴
室外において、２芯の電源線11の間に入れられている。
そして、この電源線11の浴室引き込み側はキャブタイヤ
ケーブル12に接続され、制御部７やポンプ５に接続され
ている。

【００１６】また、図３に示すように、噴射ノズル２は
浴槽１側壁1aにパッキン14を介してナット15によって取
り付けられ、さらに、耐圧ホース７先端部が接続された
パイプ状の散湯ユニット本体13に、Ｏリング16を介して
固定金具17によって接続固定されている。

【００１７】また、図４に示すように、噴射ノズル２は
ノズル開口2a、2b、2cを有し、噴射する方向がそれぞれ
右側、正面、左側になるように形成され、広い面積に湯
水が噴射されるようになっている。この場合、このよう
な噴射ノズル２を三個横方向に並設しているが、場合に
よっては一つであってもよい。しかし、噴射ノズル２が
一方向のみのノズル開口を具備するものにあっては、複
数個横方向に並設することが好ましい。

【００１８】以上のような浴室の散湯装置によれば、浴
槽１のフランジ1bに設けられる操作スイッチ８を操作し
て、入浴中に、適宜洗い場３に浴槽１内の湯水を噴射
し、この洗い場３を暖めたり洗浄したりすることができ
る。また、浴室外の操作スイッチ９を操作して、入浴前
に洗い場３を暖めておくこともできる。また、２４時間
タイマー10を設けている場合には、日頃の入浴時間の３
０分〜１時間前などの浴槽１内の湯水を噴射させるよう
にしておくと便利である。

【００１９】また、図１に示されるように、この浴室の
散湯装置においては、浴槽１内の水位を検出する水位セ
ンサー４を設けている。そして、入浴終了後などに、浴
槽１内の湯水を排出する際に、前記水位センサー４によ
る検出水位が一定以下になったときに、前記噴射ノズル
２より湯水を噴射排出させる自動噴射機構を、制御部7
に具備している。したがって、浴槽１内の湯水を排出す
る際に、一定水位以下になると、自動的に噴射ノズル２
から洗い場に向けて残りの湯水が噴射されることにな
り、洗い場３をこの湯水によってほとんど自動的に掃除
することができるものになっている。この場合、水位セ
ンサー１を水圧を検知して水位を検出するように構成し
ており、噴射ノズル２に湯水を送るポンプ５の吸い込み
部にこの水位センサー４を設けている。ここに言う吸い
込み部とは、吸い込み配管６内部などであってもよい。
したがって、この場合には、水位センサー４が浴槽１内
に存在せず、浴槽１内に入った際に、この水位センサー
４が邪魔になることがなく快適に入浴できるものになっ
ている。また、この水位センサー４からの配線接続を、
ポンプ５に近接する位置とすることができるので、この
配線接続作業を容易に行うことができるものになってい
る。

【００２０】

【発明の効果】請求項１記載の発明では、浴槽内の湯水
を排出する際に、一定水位以下になると、自動的に噴射
ノズルから洗い場に向けて残りの湯水が噴射され、洗い
場でこの湯水を利用して掃除などを行うことができる。
つまり、入浴時においては、洗い場の床面を暖めて、快
適な入浴を行うことができるとともに、入浴終了後など
においては、浴槽内の排出される湯水を活用して、洗い
場にこの湯水を流し、湯水の排出とともに洗い場の掃除
を自動的に行うことができる。この場合、浴槽の排水口
から湯水の排水を始めて、ある水位以下になる自動的に
湯水が噴射ノズルから噴射されるので、特に操作スイッ
チを入れて噴射ノズルより湯水を噴射させる手間が省け
ている。

【００２１】請求項２記載の発明では、水位センサーが
浴槽内に存在していないので、この水位センサーが浴槽
内で邪魔になることがなく、快適に浴槽内で入浴を行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る浴室の散湯装置を具
備する浴槽とその周辺を示す斜視図である。

【図２】同上の散湯装置を具備する浴室全体を示す斜視
図である。

【図３】同上の散湯装置を構成する噴射ノズルを示す断
面図である。

【図４】同上の噴射ノズルを示す正面図である。

【図５】従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 浴槽 1a 側壁 ２ 噴射ノズル ３ 洗い場 ４ 水位センサー ５ ポンプ ６ 吸い込み配管 ７ 制御部 ８ 操作スイッチ ９ 操作スイッチ 10 24時間タイマースイッチ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽側壁に噴射ノズルを設け、この噴射
   ノズルより浴槽内の湯水を洗い場に向けて噴射して、洗
   い場床面を加温する浴室の散湯装置において、浴槽内の
   水位を検出する水位センサーを設け、浴槽内の湯水を排
   出する際に、前記水位センサーによる検出水位が一定以
   下になったときに、前記噴射ノズルより湯水を噴射排出
   させる自動噴射機構を具備して成ることを特徴とする浴
   室の散湯装置。
2. 【請求項２】 水位センサーを水圧を検知して水位を検
   出するように構成し、噴射ノズルに湯水を送るポンプの
   吸い込み部に前記水位センサーを設けて成ることを特徴
   とする請求項１記載の浴室の散湯装置。