JPH11154235A - 画像の参照濃度値の抽出方法およびその装置、並びに画像処理装置 - Google Patents

画像の参照濃度値の抽出方法およびその装置、並びに画像処理装置

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JPH11154235A
JPH11154235A JP9338122A JP33812297A JPH11154235A JP H11154235 A JPH11154235 A JP H11154235A JP 9338122 A JP9338122 A JP 9338122A JP 33812297 A JP33812297 A JP 33812297A JP H11154235 A JPH11154235 A JP H11154235A
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JP9338122A
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English (en)
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Fumio Jinno
文雄 神農
Kimihiro Nakatsuka
公博 中塚
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像処理を行なう演算処理の決定に利用され
る参照濃調値を適正に抽出することで、画像の露光状態
に拘わらず適正な画像処理が行なわれるようにする。 【解決手段】 原稿Gの画像の露光状態をニューラルネ
ットワークによる判断により求める。そして、その求め
た露光状態から定まる所定範囲(例えば、濃度値の0〜
10[%]の範囲)の無効階調域NEを定め、この無効
階調域NEを除外した範囲を有効濃度域EEと決定す
る。その後、その有効濃度域EEに含まれる濃度値の中
から参照濃調値としてのハイライト点の濃度値D1を抽
出する。そして、この濃度値D1を含めた複数の濃度値
の累積頻度に基づいて、濃度変換用のLUTを作成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多階調画像を構
成する各画素の濃度値から所定の条件を満たす濃度値を
参照濃度値として抽出する画像の参照濃度値の抽出方法
とその装置に関するものであり、また、その装置を用い
て多階調画像データに対して濃度変換処理を施す画像処
理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータを用いて、多階
調画像データに対して各種画像処理を施す技術が知られ
ている。各種画像処理の一つに、各画素の濃度を変換す
る濃度変換処理がある。濃度変換処理では、濃度変換用
のルックアップテーブル(以下、LUTとも呼ぶ)を用
いたデータ変換を行なうが、このLUTは次のようにし
て作成されていた。
【0003】まず、多階調画像データの濃度域において
明度の高いハイライトな濃度値と明度の低いシャドウな
濃度値を、参照濃度値として抽出して、各濃度値におけ
る累積頻度を求める。そして、参照濃度値と累積頻度の
値に基づいてLUTを作成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
所定の画像読取装置によって読み取られる画像が、「ア
ンダー露光」、「オーバー露光」、「逆光」等の異常な
露光状態のものである場合、前記参照濃度値の抽出が、
無効な濃度域から抽出される恐れがあった。アンダー露
光の画像を例にとって説明する。すなわち、アンダー露
光の画像というのは、低い濃度域に濃度が偏っている画
像である。このような画像に対して、従来の方法で参照
濃度値を決定した場合、不当に低い濃度域の中から参照
濃度値が抽出される恐れがある。この参照濃度値に基づ
いて作成された濃度変換用のルックアップテーブルによ
って画像データの濃度変換を行うことは望ましくない。
濃度圧縮された画像データが出力されるからである。
【0005】なお、オーバー露光の画像というのは、高
い濃度域に濃度が偏っている画像である。逆光状態の画
像というのは、低濃度域と高濃度域とに2極分布した画
像である。これらの画像に対して、従来の方法で参照濃
度値を決定した場合にも、アンダー露光の画像と同時
に、無効な濃度域から参照濃度値が抽出されるという問
題があった。
【0006】上記記述は、画像を読み取って得られた画
像データの画像処理についての説明であったが、デジタ
ルカメラによって被写体を撮影して得た画像データの画
像処理を行う際にも撮影条件によっては同様の問題が発
生する恐れがある。
【0007】この発明は、画像処理を行なう演算処理の
決定に利用される参照濃度値を適正に抽出することで、
多階調画像の露光状態に拘わらず適正な画像処理が行な
われるようにすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】前
述した課題の少なくとも一部を解決するための手段とし
て、以下に示す構成をとった。
【0009】この発明の画像の参照濃度値の抽出方法
は、多階調画像を構成する各画素の濃度値から、所定の
条件を満たす濃度値を、参照濃度値として抽出する方法
であって、(a)前記多階調画像についての濃度値の頻
度分布を求める工程と、(b)該求められた頻度分布か
ら、前記画像の露光状態を判別する工程と、(c)該判
別した露光状態から、前記多階調画像についての有効濃
度域を決定する工程と、(d)前記有効濃度域に含まれ
る濃度値の中から、前記参照濃度値を決定する工程とを
備えることを、その要旨としている。
【0010】この構成の画像の参照濃度値の抽出方法に
よれば、画像の露光状態を判別して、その判別した露光
状態から、多階調画像についての有効濃度域を決定す
る。そして、その有効濃度域に含まれる濃度値の中か
ら、参照濃度値を決定する。従来の技術では、画像の露
光状態によっては無効となった濃度値から参照濃度値を
抽出する可能性があったが、これに対して、この方法に
よれば、上述したように、有効濃度域に含まれる濃度値
から参照濃度値を決定していることから、画像の露光状
態がどのような状態にあっても適正な参照濃度値を得る
ことができる。
【0011】上記画像の参照濃度値の抽出方法におい
て、前記参照濃度値は、前記有効濃度域の中で累積頻度
分布が最大となる境界部分の濃度値近傍の所定位置の濃
度値である構成とすることが可能である。
【0012】この構成によれば、有効濃度域の中でハイ
ライト値(もしくはシャドウ値)の階調値近傍の所定位
置の階調濃度値を、参照濃度値として適正に抽出するこ
とができる。
【0013】上記構成の画像の参照濃度値の抽出方法に
おいて、前記工程(a)は、前記頻度分布を表わすヒス
トグラムを作成する工程を含み、前記工程(b)は、前
記ヒストグラム中の所定のサンプリング濃度値における
頻度を入力として、前記画像の露光状態の種類に相当す
る複数のカテゴリのいずれに該当するかの認識結果を出
力するニューラルネットワークによる判断を実行する工
程を含む構成とすることができる。
【0014】この構成によれば、画像の露光状態を判別
する工程として、ニューラルネットワークが用いられ
る。ニューラルネットワークは、人間の知覚系の持つ並
列処理機能を有していることから、ヒストグラムの形状
の認識のような非定量的な対象の識別判定に適してい
る。したがって、ニューラルネットワークの適用によ
り、画像の露光状態を適切に判別できる。
【0015】この発明の第1の画像の参照濃度値の抽出
装置は、多階調画像を構成する各画素の濃度値から、所
定の条件を満たす濃度値を、参照濃度値として抽出する
装置において、前記多階調画像についての濃度値の頻度
分布を求める頻度分布算出手段と、該求められた頻度分
布から、前記画像の露光状態を判別する露光状態判別手
段と、該判別した露光状態から、前記多階調画像につい
ての有効濃度域を決定する有効濃度域決定手段と、前記
有効濃度域に含まれる濃度値の中から、前記参照濃度値
を決定する参照濃度値決定手段とを備えることを、その
要旨としている。
【0016】この構成の第1の画像の参照濃度値の抽出
装置は、上記画像の参照濃度値の抽出方法と同様な作用
・効果を有しており、画像の露光状態がどのような状態
にあっても適正な参照濃度値を得ることができる。
【0017】この第1の画像の参照濃度値の抽出装置に
おいて、前記参照濃度値は、前記有効濃度域の中で累積
頻度分布が最大となる境界部分の濃度値近傍の所定位置
の濃度値である構成とすることが可能である。
【0018】この構成によれば、この発明の方法と同様
に、有効濃度域の中でハイライト値(もしくはシャドウ
値)の階調値近傍の所定位置の階調濃度値を、参照濃度
値として適正に抽出することができる。
【0019】この発明の第1の画像処理装置は、濃度変
換用のルックアップテーブルを用いたデータ変換によ
り、多階調画像を表わす多階調画像データに対して濃度
変換処理を施す画像処理装置において、上記構成(請求
項5記載の)の画像の参照濃度値の抽出装置と、該画像
の参照濃度値の抽出装置により抽出される前記有効濃度
域における前記参照濃度値を含む複数の階調値の累積頻
度に基づいて、前記ルックアップテーブルを作成するテ
ーブル作成手段とを備えることを、その要旨としてい
る。
【0020】この構成の第1の画像処理装置によれば、
画像の露光状態に拘わらない適正な参照濃度値を基にル
ックアップテーブル(LUT)を作成することができ
る。このため、LUTは、露光状態を適切に反映したも
のとなることから、適正な濃度変換を実現することがで
きる。
【0021】この発明の第2の画像の参照濃度値の抽出
装置は、デジタルカメラにて撮影して得られた被写体の
多階調の画像データから所定の条件を満たす濃度値を前
記画像データの参照濃度値として抽出する装置であっ
て、(a)前記画像データについての濃度値の頻度分布
を求める手段と、(b)該求められた頻度分布から、前
記画像データを得る際の撮影条件を推定する手段と、
(c)該推定された撮影条件に基づいて前記画像データ
の有効濃度域を決定する手段と、(d)前記有効濃度域
に含まれる濃度値の中から前記参照濃度値を決定する手
段とを備えることを、その要旨としている。
【0022】この構成の第2の画像の参照濃度値の抽出
装置は、上記第1の画像の参照濃度値の抽出装置と同様
な作用・効果を有しており、デジタルカメラの撮影条件
がどのような条件にあっても適正な参照濃度値を得るこ
とができる。
【0023】上記第2の画像の参照濃度値の抽出装置に
おいて、前記参照濃度値は、前記有効濃度域の中で累積
頻度分布が最大となる境界部分の濃度値近傍の所定位置
の濃度値である構成とすることが可能である。
【0024】また、上記第2の画像の参照濃度値の抽出
装置において、前記手段(a)は、前記頻度分布を表す
ヒストグラムを作成する手段を含み、前記手段(b)
は、前記ヒストグラム中の所定のサンプリング濃度値に
おける頻度を入力して、前記撮影条件の種類に相当する
複数のカテゴリのいずれかに該当するかの認識結果を出
力するニューラルネットワークによる判断を実行する手
段を含む構成とすることも可能である。
【0025】この発明の第2の画像処理装置は、濃度変
換用のルックアップテーブルを用いたデータ変換によ
り、多階調の画像データに対して濃度変換処理を施す画
像処理装置において、上記構成の(請求項8または請求
項9記載の)画像データの参照濃度値の抽出装置により
抽出される前記有効濃度域における前記参照濃度値を含
む複数の濃度値の累積頻度に基づいて、前記ルックアッ
プテーブルを作成するルックアップテーブル作成手段と
を備えることを、その要旨としている。
【0026】この構成の第2の画像処理装置によれば、
デジタルカメラの撮影条件に拘わらない適正な参照濃度
値を基にルックアップテーブル(LUT)を作成するこ
とができる。このため、LUTは、撮影条件を適切に反
映したものとなることから、適正な濃度変換を実現する
ことができる。
【0027】
【発明の他の態様】この発明は、次のような他の態様も
含んでいる。まず、第1の態様は、コンピュータのマイ
クロプロセッサによって実行されることによって、上記
の発明の各工程または各手段を実現するコンピュータプ
ログラムを格納した携帯型記憶媒体である。また、第2
の態様は、そのコンピュータプログラムを通信経路を介
して供給するプログラム供給装置としての態様である。
この第2の態様では、プログラムをネットワーク上のサ
ーバなどに置き、通信経路を介して、必要なプログラム
をコンピュータにダウンロードし、これを実行すること
で、上記画像の参照濃度値の抽出方法および装置を実現
することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。
【0029】図1は、本発明の一実施例が適用された画
像データ作成装置を示すブロック図である。この画像デ
ータ作成装置は、写真原稿のような原稿から印刷版作成
用の画像データを得るための装置であり、原稿Gを読み
取って多階調画像データを得るための画像入力装置10
と、画像入力装置10によって得た多階調画像データに
各種のデータ処理を施す画像処理装置20とを備えてい
る。
【0030】画像入力装置10は、原稿Gを光学的に読
み取って、R(赤),G(緑)およびB(青)の三原色
成分を表わすアナログ画像信号を出力するCCD素子1
1と、CCD素子11の出力信号をデジタル信号に変換
する機能および変倍機能を有する倍率変更回路12と、
ガンマ補正のためのガンマ補正回路13とを備えてい
る。
【0031】倍率変更回路12は、アナログ画像信号を
デジタル画像データに変換する際のサンプリング周期を
複数種類に設定することができるものであって、いずれ
のサンプリング周期を適用するかによって、画像の読取
倍率が定まる。例えば、CCD素子11の1つの読取画
素の出力信号に対して2回のサンプリングが行なわれる
ようにサンプリング周期を定めておけば、原画像を2倍
に拡大できる。
【0032】ガンマ補正回路13は、CCD素子11の
特性等に起因するガンマ特性を補償するためのデータ補
正を行ない、原稿Gを忠実に再現する多階調画像データ
を作成する。画像入力装置10が出力するRGBの三原
色の多階調画像データ(以下、単に「画像データ」と呼
ぶ)は、画像ファイルFとして画像処理装置20に取り
込まれる。
【0033】画像処理装置20は、例えば、パーソナル
コンピュータから構成され、主制御部30を中心に、そ
の周辺装置としての外部記憶装置40を備える。外部記
憶装置40は、各種データを一時的に記憶するハードデ
ィスクユニットにより構成され、画像入力装置10から
の画像ファイルFや、後述する参照用データベースDB
が格納されている。
【0034】主制御部30は、図示しない内部記憶装置
に記憶されたソフトウェアプログラム(コンピュータプ
ログラム)を図示しないCPUにより実行することによ
って、濃度変換部31、色変換部32、ヒストグラム作
成部35、露光状態判別部36、有効濃度域決定部37
およびLUT作成部38としての機能を実現する。
【0035】上記各機能を実現するソフトウェアプログ
ラムは、フロッピディスク、CD−ROM、光磁気ディ
スク、ICカード等の、コンピュータ読み取り可能な記
録媒体に記録された形態で提供される。コンピュータ
は、その記録媒体からソフトウェアプログラムを読み取
って内部記憶装置または外部記憶装置40に転送する。
あるいは、通信経路を介してコンピュータにソフトウェ
アログラムを供給するようにしてもよい。詳しくは、コ
ンピュータをモデムが接続された構成とし、モデムは通
信回線に接続され、通信回線はサーバを含むネットワー
クに接続された構成とする。これにより、サーバは、通
信回線を介してソフトウェアプログラムを画像処理装置
20に供給するプログラム供給装置としての機能を有す
ることになる。
【0036】ソフトウェアプログラムの機能を実現する
時には、内部記憶装置に格納されたソフトウェアプログ
ラムがCPUによって実行される。また、記録媒体に記
録されたソフトウェアプログラムをコンピュータが読み
取ってCPUによって直接実行するようにしてもよい。
【0037】主制御部30により実現される各部31〜
38について、以下、詳細に説明する。ここでは、ま
ず、各部31〜38による全体の処理の流れについて説
明する。
【0038】画像入力装置10から出力された画像ファ
イルFの画像データd1を、濃度変換部31が受け取
り、この画像データd1について偏った濃度分布を全体
に分布させる濃度変換の処理が施される。この濃度変換
の処理は、LUT作成部38により作成されたルックア
ップテーブル(以下、LUTと呼ぶ)に従って行なわれ
る。濃度変換後の画像データは、色変換部32によりC
(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)およびK
(黒)の画像データに色変換され、製版用画像データd
2として外部に出力される。製版用画像データd2は、
感材フィルムを露光して印刷版を作成する画像記録装置
などにおいて用いられる。
【0039】また、画像ファイルFの画像データd1は
ヒストグラム作成部35にも送られ、ヒストグラム作成
部35により、画像データd1の濃度分布ヒストグラム
が作成される。この作成された濃度分布ヒストグラム
は、露光状態判別部36に送られる。露光状態判別部3
6によれば、参照用データベースDBを参照しつつ画像
データd1の濃度分布ヒストグラムから画像データd1
に対応する原稿Gの露光状態を判断する。
【0040】その判断した露光状態は有効濃度域決定部
37に送られ、有効濃度域決定部37では、露光状態か
ら有効濃度域を求めて、その有効濃度域をLUT作成部
38に送る。LUT作成部38では、その有効濃度域に
含まれる濃度値の中から参照濃度値を抽出して、その参
照濃度値を基礎にして濃度変換用のルックアップテーブ
ル(LUT)を作成する。このLUTは、濃度変換部3
1に送られ、濃度の変換処理に利用される。
【0041】次に、主制御部30により実現される各部
31〜38について、順に詳細に説明する。
【0042】ヒストグラム作成部35は、前述したよう
に、画像ファイルFの画像データd1の濃度分布ヒスト
グラムを作成するものである。ここで作成される濃度分
布ヒストグラムは、図2および図3に示すように、横軸
に画像の濃度値を縦軸にその出現度数をとった段階状の
グラフを表わすデータである。なお、横軸の濃度値は、
原点側に近づくほど値が大きくなっている。
【0043】図2および図3は、様々な画像についての
濃度分布ヒストグラムの図である。図2中、(a)ない
し(d)は、「適正露光」と判断される画像についての
濃度分布ヒストグラムのいくつかの例を示すものであ
り、図3中、(a)ないし(d)は、「アンダー露光」
と判断される画像についての濃度分布ヒストグラムのい
くつかの例を示すものである。
【0044】図2の(a)ないし(d)に示すように、
同じ「適正露光」の状態であっても撮影された状況や被
写体の種類によって様々なヒストグラム分布をとり、ま
た、図2の(e)ないし(h)に示すように、同じ「ア
ンダー露光」の状態であっても光量不足の度合いや撮影
された状況などによって様々なヒストグラム分布をと
る。
【0045】このように対象の画像データによって濃度
分布ヒストグラムの形状はいろいろなパターンが存在し
うる。露光状態判別部36では、予め特徴的な濃度分布
ヒストグラムの形状を入力パターンとして学習させたニ
ューラルネットワークを用いることにより、学習に用い
たパターンと完全に一致しないパターンの入力に対して
も妥当な出力を期待することができる。特に、ニューラ
ルネットワークは、人間の知覚系の持つ並列処理機能を
有しているから、非定量的な認識対象であるヒストグラ
ム形状のパターン認識に適している。そこで、この実施
例の露光状態判別部36では、ニューラルネットワーク
が適用されている。
【0046】図4は、露光状態判別部36における処理
内容を説明するためのブロック図である。図示するよう
に、露光状態判別部36には、濃度分布ヒストグラムを
正規化するための正規化処理部36aと、正規化された
濃度分布ヒストグラムのパターン認識を行なって対象画
像の露光状態判別のための基礎情報を出力するニューラ
ルネットワーク36bとが含まれている。
【0047】正規化処理部36aは、対象画像の総画素
数による影響を排除する。すなわち、対象画像の総画素
数が多ければ、その分ヒストグラムにおける頻度が多く
なるから、形状分析のためには、総画素数による影響を
排除しておくことが好ましい。そこで、正規化処理部3
6aは、ヒストグラム作成部35によって作成された濃
度分布ヒストグラムにおいて最大頻度をとる濃度値の近
傍の一定範囲内の濃度値に相当する頻度値の平均値を求
め、この平均値が所定の値になるように各濃度値に対応
する頻度値を変更する。これによって、濃度分布ヒスト
グラムの正規化が達成される。平均値を取るのは、もし
も濃度分布ヒストグラムがくし状になっていれば、最大
頻度値を所定値に合わせるように各濃度値の頻度値を変
更しても、適正に正規化を行なうことができないからで
ある。
【0048】なお、最大頻度をとる濃度値を求める際、
「0」の付近の濃度値については、候補から除外してお
くことが好ましい。これは、濃度値「0」の付近の頻度
は極端に大きいことが予想され、したがって、濃度値
「0」の付近の濃度値に相当する最大頻度値に基づいて
正規化処理を行なっても、適正な正規化を行なうことが
できない恐れがあるからである。
【0049】図5は、ニューラルネットワーク36bの
構造を概念的に示す図である。このニューラルネットワ
ークは、多層パーセプトロンと呼ばれるフィードフォワ
ード型の非線形素子のネットワークである。このニュー
ラルネットワークは、入力層、中間層および出力層の3
層からなる。むろん、もっと多数の層を有するものも適
用可能である。
【0050】図5中「○」は、非線形素子を表わし、例
えば、図中i素子の入出力条件は、前層からの入力ベク
トルをX、素子の出力ベクトルをYとすると、下記の数
式(1)で定義できる。
【0051】
【数1】
【0052】関数fは、非線形特性を持たせるための単
調増加関数であり、一般に、その出力が(0,1)の範
囲内で単調増加するシグモイド関数が用いられる。シグ
モイド関数は、一般に、下記数式(2)で定義される。
【0053】
【数2】
【0054】図6は、入力層の非線形素子への入力パタ
ーンを説明するための図であり、正規化された濃度分布
ヒストグラムが示されている。ニューラルネットワーク
36bの入力層の各非線形素子には、上記正規化された
濃度分布ヒストグラムにおいて定められたサンプリング
濃度値S1,S2,…,S10における頻度値(正規化
された値)がそれぞれ入力される。
【0055】なお、図6においては、サンプリング濃度
値S1、S2、・・・、S10は等間隔である。しか
し、サンプリング濃度値の間隔を等間隔にしない方が、
濃度分布ヒストグラムの形状を正確に把握するために
は、より適切である場合もある。即ち、頻度値の変化が
大きい濃度域はそうでない濃度域よりもサンプリング濃
度値をより多く設定する方が適切である。反対に、頻度
値の変化が小さい濃度域においてはサンプリング濃度値
を少なく設定しても支障はない。むしろ、このような濃
度域ではサンプリング濃度値を少なく設定した方が、ニ
ューラルネットワーク36bの非線形素子数を減らすこ
とができ、演算時間の短縮を図れるので好都合である。
【0056】また、分布の局所的変動の影響を低減する
ためには、サンプリング濃度値の付近での平滑化処理を
濃度分布ヒストグラムに施し、この平滑化された値をサ
ンプリングデータとしてニューラルネットワーク36b
の入力層の非線形素子に入力すればよい。
【0057】例えば、サンプリング数が5つの場合に、
入力パターンに対して、「適正露光」、「アンダー露
光」、「オーバ露光」、「逆光」の4つのカテゴリに出
力パターンを分類する場合、パーセプトロンのモデル
は、図7に示すようになる。
【0058】すなわち、入力層は、サンプリング数に対
応する5つの非線形素子を有しており、この5つの非線
形素子に、サンプルデータD1,D2,…,D5がそれ
ぞれ入力される。入力層には、さらに、閾値用のバイア
ス素子が設けられている。
【0059】中間層は、3つの非線形素子と1つの閾値
用バイアス素子とを含む。3つの非線形素子のそれぞれ
に、入力層の各非線形素子およびバイアス素子の出力が
並列に与えられている。中間層の3つの非線形素子およ
び1つの閾値用バイアス素子の出力は、出力層の4つの
非線形素子のそれぞれに並列に入力されている。出力層
の4つの非線形素子は、それぞれ、「適正露光」、「ア
ンダー露光」、「オーバ露光」、「逆光」の各カテゴリ
に属する度合いを表わす信号を出力する。これにより、
ニューラルネットワーク36bは、露光状態判別手段を
構成していると言える。
【0060】ニューラルネットワーク36bにおいて露
光状態の適切なパターン認識が行なわれるためには、ま
ず、定義したパーセプトロンに対する学習を行なわなけ
ればならない。学習方法は、例えば、予め4つのカテゴ
リ(「適正露光」、「アンダー露光」、「オーバ露
光」、「逆光」)に分類した画像のセットを準備し、そ
れを教師として用いて、逆伝達アルゴリズムによって行
なえばよい。以下にその手順を示す。
【0061】 各カテゴリの画像から正規化ヒストグ
ラムを作成する。 この正規化ヒストグラムをサンプリングし、パーセ
プトロン入力パターンを得る。 パーセプトロンにデフォルト(既定値)の結合加重係
数を与え、で得られたパターンを入力し、出力値を得
る。
【0062】 入力画像のカテゴリの出力パターンを
出力目標として、の出力パターンとのユークリッド距
離を計算する。 このユークリッド距離を埋めるべく、逆伝達アルゴ
リズムで新たな結合加重係数を計算する。 出力目標と入力画像の出力パターンとのユークリッ
ド距離が一定値に収束するまで、新たな結合加重係数を
定めて出力パターンを得て、さらにこの出力パターンと
出力目標とのユークリッド距離を算出する、というステ
ップを繰り返す。
【0063】このようにして学習されたパーセプトロン
は、教師として用いた画像以外の不特定の画像に相当す
る入力パターンに対しても、妥当な分類結果を出力する
と予想される。また、ニューラルネットワーク自体の補
間機能により、はっきり分類が確定できない場合でも、
中間的な出力パターンが得られることが期待できる。こ
うして、ニューラルネットワーク36bは、対象画像の
露光状態を表わす情報を出力する。
【0064】露光状態判別部36によって参照される参
照用データベースDBには、上記学習処理によって定め
られた結合加算係数が格納されている。参照用データベ
ースDBには、必要に応じて露光状態の判別結果がフィ
ードバックされる。すなわち、濃度変換部31による濃
度変換処理が適切に行なわれなかったときには、そのと
きの画像のカテゴリを出力目標として再度学習を行なう
ことにより、結合加重係数が更新される。こうして、画
像処理の回数の増大に伴って、露光状態の判別の正確度
が増大していくことになる。
【0065】次に、有効濃度域決定部37について説明
する。有効濃度域決定部37は、露光状態判別部36に
よるニューラルネットワークの出力パターンに応じて画
像データd1の有効濃度域を求める処理を行なうもの
で、有効濃度域決定処理を定めたソフトウェアプログラ
ムをCPUが実行することで実現される。
【0066】図8は、CPUで実行される有効濃度域決
定処理を示すフローチャートである。図示するように、
処理が開始されると、CPUは、まず、ヒストグラム作
成部35により作成した濃度分布ヒストグラムと、露光
状態判別部36によるニューラルネットワークの出力パ
ターンを入力する処理を行なう(ステップS100,S
110)。次いで、その入力した出力パターンが「適正
露光」を示すものであるか否かを判別する(ステップS
120)。
【0067】ここで、「適正露光」であると判別される
と、次は、この原稿Gの所定濃度域(たとえばハイライ
ト値付近の濃度域)の出現度数が適正であるか否かを判
断する(ステップ121)。そして、不適正であると判
断された場合には、該所定の濃度域を除外し、残りの濃
度域を有効濃度域と決定する処理を行う(ステップ12
2)。この作業は、仮に原稿Gが適正な露光状態のもの
であったとしても、所定濃度域(たとえばハイライト値
付近の濃度域)の出現度数が異常に高い場合には、その
後に行われる累積ヒストグラムの作成が適正に行われな
くなり、ひいては適正な濃度値が参照濃度値として決定
されなくなる恐れがあるために行われる。
【0068】例えば、画面の一部に太陽を含む原稿に基
づいて作成された濃度分布ヒストグラムは、ほぼ適正な
濃度分布を示したとしても、一部の濃度域(この場合、
太陽部分の濃度域)の出現度数が突出している。このよ
うな濃度分布ヒストグラムに基づいて作成された累積ヒ
ストグラムは、累積度数が高い方にヒストグラム全体が
シフトしたものであり、このような累積ヒストグラムか
ら決定されたシャドウ値、ハイライト値等は不適正とな
る。
【0069】一方、ステップS120で「適正露光」で
ない、すなわち、「アンダー露光」、「オーバー露光」
または「逆光」であると判別されると、ステップS13
0に処理を進める。ステップS130では、ステップS
100で入力した濃度分布ヒストグラムから、ステップ
S110で入力した露光状態に応じて定まる所定の濃度
域を除外し、残った濃度域を有効濃度域と定める処理を
行なう。例えば、原稿の露光状態が「突出したハイライ
トを含んだアンダー露光」である画像データの濃度分布
ヒストグラムの分布は、図9の(a)に示すように、実
データを示す有効な分布A1が比較的低い側に偏ってお
り、濃度域が最も高い側にはピーク状の分布A2ができ
ている。このピークは、「アンダー露光」といった異常
な露光状態により発生する無効な部分であることから、
ステップS130では、図9の(b)に示すように、こ
のピーク状の分布A2を少なくとも含むように予め所定
範囲(例えば、濃度値の0〜10[%]の範囲)の濃度
域NEを定め、この濃度域NEを除外した範囲を有効濃
度域EEと定める。
【0070】なお、露光状態が「オーバー露光」の場合
には、濃度域が最も低い側の所定範囲を除外するように
し、「逆光」の場合には、濃度域が比較的高い側の所定
範囲を除外するようにして有効濃度域を定める。
【0071】ステップS130の実行後、CPUは処理
を「リターン」に進めて、この処理のルーチンを一旦終
了する。
【0072】LUT作成部38について次に説明する。
LUT作成部38は、上記有効濃度域決定部37により
求めた有効濃度域に含まれる濃度値の中から参照濃度値
を抽出して、その参照濃度値を基礎にしてルックアップ
テーブル(LUT)を作成するもので、LUT作成処理
を定めたソフトウェアプログラムをCPUが実行するこ
とで実現される。
【0073】図10は、CPUで実行されるLUT作成
処理を示すフローチャートである。図示するように、処
理が開始されると、CPUは、まず、露光状態判別部3
6によるニューラルネットワークの出力パターンが「適
正露光」を示すものであるか否かを判別する(ステップ
S200)。
【0074】ここで「適正露光」であると判別される
と、次に、濃度値99.5%近傍の濃度域での出現度数
が適正であるかどうかの判断を行う(ステップS20
1)。適正であると判断された場合には、入力信号と出
力信号とが一致する、図11に示す無変換用のLUTを
作成する処理を行う(ステップS210)。その後、
「リターン」に抜けて処理を一旦終了する。一方、ステ
ップS201において、不適正であると判断された場合
にはステップS220に進み後述する処理を行う。
【0075】また、ステップS200で「適正露光」で
ない、すなわち、「アンダー露光」、「オーバー露光」
または「逆光」であると判別されると、ステップS22
0に処理を進める。ステップS220では、有効濃度域
決定部37により求めた有効濃度域のヒストグラム分布
から累積ヒストグラムを作成する処理を行なう。
【0076】累積ヒストグラムは、横軸に示す濃度値の
画素の出現度数を順に累積して縦軸に示すグラフであ
る。このステップS220では、例えば、前述した図9
の(b)に示す有効濃度域EEから、図12に示すよう
な累積ヒストグラムを作成する。次いで、その累積ヒス
トグラムの分布からみて、図12に示すように、累積値
が全体の99.5[%]になる第1の濃度値D1と、全
体の50[%]になる第2の濃度値D2を求める(ステ
ップS230)。
【0077】ここで求められる第1の濃度値D1は、有
効濃度域EEの中で、累積度数が最大となる境界部分の
階調値近傍の所定位置の濃度で、いわゆるハイライト点
の濃度値である。なお、この実施例では、第1の濃度値
D1の値は、累積度数が99.5[%]になる点として
いたが、累積度数が100[%]となる点の近傍の所定
位置の濃度値であれば、99.0[%]の点であっても
よいし、98.0[%]の点であってもよい。
【0078】続いて、ステップS230で求めた第1お
よび第2の濃度値D1,D2と、99.5[%],50
[%]という累積度数とに基づいて、濃度変換用のLU
Tを作成する処理を行なう(ステップS250)。詳し
くは、図13に示すように、横軸を入力濃度に、縦軸を
出力濃度に定めた2次元の座標軸を用意し、横軸上に上
記第1および第2の濃度値D1,D2を、縦軸上に上記
99.5[%]に対応する値(256階調の99.5
[%]である「255」といった値)と50[%]に対
応する値(8ビットで表現される256階調の50
[%]である「128」といった値)をとる。そして、
横軸上の第1および第2の濃度値D1,D2に縦軸上の
値255,128がそれぞれ対応する入出力特性を持つ
曲線を座標軸上に描く。こうして、LUTを作成する。
【0079】その後、CPUは処理を「リターン」に進
めて、この処理のルーチンを一旦終了する。
【0080】こうした構成のLUT作成処理によれば、
有効濃度域決定部37により求められた有効濃度域に含
まれる濃度値についての偏った分布を全体に分布させる
濃度変換を実現することのできるLUTが作成されるこ
とになる。
【0081】以上詳述してきたように、この実施例の画
像処理装置20によれば、原稿Gの画像の露光状態を判
別して、その判別した露光状態から有効濃度域を求め、
その有効濃度域に含まれる濃度値の中から参照濃度値と
してのハイライト点の第1の濃度値D1を決定してい
る。一般に、「アンダー露光」、「オーバー露光」、
「逆光」といった異常な露光状態の画像においては、そ
の露光状態により生ずる無効な濃度域の中から参照濃度
値を抽出してしまうことも少なくない。例えば、「アン
ダー露光」の画像の場合、濃度分布ヒストグラム分布か
らハイライト値を求めると、従来の技術では、図14に
示すように、無効なピーク状の分布A2の部分にハイラ
イト値XHLを検出してしまう。これに対して、この実
施例によれば、図14に示すように、有効な分布A1の
部分にハイライト値HLを検出することができる。した
がって、画像の露光状態がどのような状態にあっても適
正なハイライト値を得ることができる。
【0082】また、適正な露光状態であるがピーク状に
突出した濃度域を有している画像に対しても同様に適正
なハイライト値を得ることができる。
【0083】さらに、この実施例では、上記のような適
正な参照濃度値であるハイライト値を基礎として濃度変
換用のLUTを作成していることから、LUTは露光状
態を適正に反映したものとなる。したがって、この実施
例の画像処理装置20によれば、異常な露光状態により
偏った濃度分布を適正に全体に分布させるような、適正
な濃度変換を行なうことができる。
【0084】なお、この実施例では、LUTを作成する
に際し、有効濃度域における上記ハイライト値を含む2
つの濃度値を求めているが、この2つの濃度値は任意の
濃度値に設定してもよく、2以上の複数の箇所の濃度値
に設定してもよい。
【0085】また、前記実施例では、参照濃度値とし
て、濃度変換用のLUTを作成する基礎となるハイライ
ト値を求めていたが、この発明の求める参照濃度として
は、こうしたLUT作成のための濃度値に限る必要はな
く、例えば、濃度値を強調する画像強調処理を実行する
演算処理に必要となる所定の濃度値を求める構成として
もよい。
【0086】上記実施の形態は、画像入力装置により読
み取って得た原稿の画像データの処理に関するものであ
った。しかし、デジタルカメラにより被写体を撮影して
直接に画像データを得る場合にも本発明を適用できる。
すなわち、デジタルカメラによって被写体を撮影する際
の、該デジタルカメラへの入射光量が過多であるか過小
であるかに応じて、該デジタルカメラからの画像データ
は「オーバー露光」または「アンダー露光」の原稿の画
像データに相当するものになる。さらに、照明が被写体
の背部に位置している場合には、デジタルカメラからの
出力される画像データは「逆光」原稿の画像データに相
当するものになる。
【0087】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる
様態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用された画像データ作成
装置を示すブロック図である。
【図2】「適正露光」の画像についての濃度分布ヒスト
グラムの例を示す説明図である。
【図3】「アンダー露光」の画像についての濃度のヒス
トグラムの例を示す説明図である。
【図4】露光状態判別部36における処理内容を説明す
るためのブロック図である。
【図5】ニューラルネットワーク36bの構造を概念的
に示す説明図である。
【図6】入力層の非線形素子への入力パターンを説明す
るための正規化ヒストグラムを示すグラフである。
【図7】ニューラルネットワークの一例を示す説明図で
ある。
【図8】CPUで実行される有効濃度域決定処理を示す
フローチャートである。
【図9】「アンダー露光」の画像で求められる有効濃度
域EEを表わす説明図である。
【図10】CPUで実行されるLUT作成処理を示すフ
ローチャートである。
【図11】無変換用のLUTを示すグラフである。
【図12】累積ヒストグラムを示すグラフである。
【図13】この実施例で作成される濃度変換用のLUT
を示すグラフである。
【図14】この実施例で求められるハイライト値HLを
示すグラフである。
【符号の説明】
10…画像入力装置 11…CCD素子 12…倍率変更回路 13…ガンマ補正回路 20…画像処理装置 30…主制御部 31…濃度変換部 32…色変換部 35…ヒストグラム作成部 36…LUT作成部 36…露光状態判別部 36a…正規化処理部 36b…ニューラルネットワーク 37…有効濃度域決定部 38…LUT作成部 40…外部記憶装置 G…原稿 EE…有効濃度域 F…画像ファイル HL…ハイライト値 NE…無効濃度域 d1…画像データ d2…製版用画像データ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 5/235 H04N 1/40 B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多階調画像を構成する各画素の濃度値か
    ら、所定の条件を満たす濃度値を、参照濃度値として抽
    出する方法であって、(a)前記多階調画像についての
    濃度値の頻度分布を求める工程と、(b)該求められた
    頻度分布から、前記画像の露光状態を判別する工程と、
    (c)該判別した露光状態から、前記多階調画像につい
    ての有効濃度域を決定する工程と、(d)前記有効濃度
    域に含まれる濃度値の中から、前記参照濃度値を決定す
    る工程とを備える画像の参照濃度値の抽出方法。
  2. 【請求項2】 前記参照濃度値は、前記有効濃度域の中
    で累積頻度分布が最大となる境界部分の濃度値近傍の所
    定位置の濃度値である、請求項1記載の画像の参照濃度
    値の抽出方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の画像の参照濃度
    値の抽出方法において、 前記工程(a)は、 前記頻度分布を表わすヒストグラムを作成する工程を含
    み、 前記工程(b)は、 前記ヒストグラム中の所定のサンプリング濃度値におけ
    る頻度を入力として、前記画像の露光状態の種類に相当
    する複数のカテゴリのいずれに該当するかの認識結果を
    出力するニューラルネットワークによる判断を実行する
    工程を含む、画像の参照濃度値の抽出方法。
  4. 【請求項4】 多階調画像を構成する各画素の濃度値か
    ら、所定の条件を満たす濃度値を、参照濃度値として抽
    出する装置において、 前記多階調画像についての濃度値の頻度分布を求める頻
    度分布算出手段と、 該求められた頻度分布から、前記画像の露光状態を判別
    する露光状態判別手段と、 該判別した露光状態から、前記多階調画像についての有
    効濃度域を決定する有効濃度域決定手段と、 前記有効濃度域に含まれる濃度値の中から、前記参照濃
    度値を決定する参照濃度値決定手段とを備える画像の参
    照濃度値の抽出装置。
  5. 【請求項5】 前記参照濃度値は、前記有効濃度域の中
    で累積頻度分布が最大となる境界部分の濃度値近傍の所
    定位置の濃度値である、請求項4記載の画像の参照濃度
    値の抽出装置。
  6. 【請求項6】 濃度変換用のルックアップテーブルを用
    いたデータ変換により、多階調画像を表わす多階調画像
    データに対して濃度変換処理を施す画像処理装置におい
    て、 請求項5記載の画像の参照濃度値の抽出装置と、 該画像の参照濃度値の抽出装置により抽出される前記有
    効濃度域における前記参照濃度値を含む複数の階調値の
    累積頻度に基づいて、前記ルックアップテーブルを作成
    するルックアップテーブル作成手段とを備える画像処理
    装置。
  7. 【請求項7】 デジタルカメラにて撮影して得られた被
    写体の多階調の画像データから所定の条件を満たす濃度
    値を前記画像データの参照濃度値として抽出する装置で
    あって、(a)前記画像データについての濃度値の頻度
    分布を求める手段と、(b)該求められた頻度分布か
    ら、前記画像データを得る際の撮影条件を推定する手段
    と、(c)該推定された撮影条件に基づいて前記画像デ
    ータの有効濃度域を決定する手段と、(d)前記有効濃
    度域に含まれる濃度値の中から前記参照濃度値を決定す
    る手段とを備える画像の参照濃度値の抽出装置。
  8. 【請求項8】 前記参照濃度値は、前記有効濃度域の中
    で累積頻度分布が最大となる境界部分の濃度値近傍の所
    定位置の濃度値である、請求項7記載の画像の参照濃度
    値の抽出装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8記載の画像の参
    照濃度値の抽出装置において、 前記手段(a)は、 前記頻度分布を表すヒストグラムを作成する手段を含
    み、 前記手段(b)は、 前記ヒストグラム中の所定のサンプリング濃度値におけ
    る頻度を入力して、前記撮影条件の種類に相当する複数
    のカテゴリのいずれかに該当するかの認識結果を出力す
    るニューラルネットワークによる判断を実行する手段を
    含む、画像の参照階調値の抽出装置。
  10. 【請求項10】 濃度変換用のルックアップテーブルを
    用いたデータ変換により、多階調の画像データに対して
    濃度変換処理を施す画像処理装置において、 請求項8または請求項9記載の画像データの参照濃度値
    の抽出装置により抽出される前記有効濃度域における前
    記参照濃度値を含む複数の濃度値の累積頻度に基づい
    て、前記ルックアップテーブルを作成するルックアップ
    テーブル作成手段とを備える画像処理装置。
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