JPH11153678A - 送受信型ストップウオッチおよび時間計測システム - Google Patents

送受信型ストップウオッチおよび時間計測システム

Info

Publication number
JPH11153678A
JPH11153678A JP9318626A JP31862697A JPH11153678A JP H11153678 A JPH11153678 A JP H11153678A JP 9318626 A JP9318626 A JP 9318626A JP 31862697 A JP31862697 A JP 31862697A JP H11153678 A JPH11153678 A JP H11153678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
data
measurement
time measurement
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9318626A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Matsui
剛 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP9318626A priority Critical patent/JPH11153678A/ja
Publication of JPH11153678A publication Critical patent/JPH11153678A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Clocks (AREA)
  • Measurement Of Unknown Time Intervals (AREA)
  • Time Recorders, Dirve Recorders, Access Control (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 計時員にかかる負担を軽減する。 【解決手段】 制御部15は、操作部17において特定
の操作が行われると自機による時間計測を開始するとと
もに他機に対して時間計測開始データあるいはメモリ2
0に格納したタイムデータを含むデジタルデータを変調
したデジタル信号を無線部18およびアンテナ11によ
り送信する。また、制御部15は、上記デジタル信号を
アンテナ11および無線部18により受信して復調し、
復調されたデジタルデータに上記時間計測開始データが
含まれている場合に時間計測を開始し、当該デジタルデ
ータに上記タイムデータが含まれている場合に当該タイ
ムデータをメモリ20に格納・表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号を送受可能な
送受信型ストップウオッチおよび時間計測システムに関
する。
【0002】
【従来の技術】競技参加者がトラックを周回してタイム
を競う陸上競技においては、図12に示すように、スタ
ート地点とゴール地点とが異なる場合がある。このよう
な場合のタイムは、ゴール地点に位置する計時員がスト
ップウオッチを操作することで計測される。具体的に
は、ゴール地点に位置する計時員は、遠く離れたスター
ト地点のスターターが操作するピストルの先端もしくは
閃光部分を注視し、ピストルからの閃光または煙の発生
時点でストップウオッチの計測開始ボタンを迅速かつ確
実に押下する。そして、フィニッシュ時には、競技参加
者が目前のゴール地点に到達したと確信した時点でスト
ップウオッチの計測終了ボタンを迅速かつ確実に押下す
る。計時員が上述した計測処理を1日にレースの回数だ
け繰り返すことにより、1日に行われた全レースのタイ
ムが計測される。
【0003】一方、ストップウオッチの分野において
は、送受信機を内蔵し、計測開始時にアナログの時間計
測開始信号を送信するとともに、当該時間計測開始信号
の受信時に計測を開始するストップウオッチが開発され
ている。そこで、計時員をスタート地点とゴール地点と
に配し、両計時員が上記ストップウオッチを使用してタ
イムを計測することも技術的には可能であり、スキーの
滑走競技などのゴール地点からスタート時点を確認困難
な競技における時間計測に適している。この場合、スタ
ート地点の計時員がスタート時にストップウオッチによ
る計測を開始すると、この計測開始にともなって送信さ
れるアナログの時間計測開始信号がゴール地点の計時員
のストップウオッチによって受信され、当該ストップウ
オッチが計測を開始する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の前者
の計測方式、すなわちゴール地点の計時員が自らのスト
ップウオッチを操作して計測を開始する方式では、計時
員にかかる負荷が大きいという問題がある。レースの性
格上、レースをやり直すことは事実上不可能であること
から、計測の失敗は許されない。従って、計時員は、ス
タート時点でストップウオッチの計測開始ボタンを、ゴ
ール時点でタイム計測ボタンを迅速かつ確実に押下する
必要がある。特に、レースの流れを見てある程度正確な
予測が可能なゴール時点と異なり、レースのスタート時
点をゴール時点と同程度の正確さをもって予測すること
は困難である。その上、スタート地点とゴール地点とが
異なる場合には、計時員は遠く離れたスタート地点にお
けるスタート時点を感知することになるため、上記困難
性はさらに増す。すなわち、スタート地点とゴール地点
とが異なる場合に、スタート時点において正確に計測を
開始できるか否かは、ほとんどピストルからの閃光また
は煙の発生を認識するまでの時間と認識してからの反応
速度にかかってくる。従って、このような場合には、計
測開始動作に対する計時員の精神的負担は極めて大とな
る。また、フライング等により1レースに対して複数回
の計測開始動作を行う可能性もあることから、計時員は
多大な精神的負担となる計測開始動作を1日にレースの
回数あるいはそれ以上の回数だけ行うことになる。
【0005】一方、従来の後者の方式では、スタート時
点での計測開始はスタート地点の計時員が行うことにな
るので、上述の精神的負担を軽減可能であるが、スター
ト地点とゴール地点との距離が遠い競技(例えばスキー
競技)に適用した場合、ゴール地点のストップウオッチ
において受信信号が微弱となり、時間計測開始信号を受
信できなくなる可能性がある。もちろん、スタート地点
のストップウオッチに十分な出力の送信機を搭載すれ
ば、上記可能性を低減できるが、高コストを招くととと
もに、携帯性が損なわれる虞がある。携帯性が損なわれ
ると、やはり、計時員にかかる負担が増大してしまう。
【0006】また、以下に述べる不都合もある。時間計
測開始信号を送受信可能なストップウオッチを使用した
場合、ゴール地点のストップウオッチによって得られた
タイムは、ゴール地点の計時員により紙に書き写され、
係員によって競技大会本部へ運ばれてコンピュータ等の
管理システムに再入力されるが、このような処理にかか
る手間は少なくない。また、タイムの紙への転記は、記
載ミスを招く虞がある。さらに、紙に記載されたタイム
を管理システムに入力する際に入力ミスが生じる可能性
もある。
【0007】また、通常、タイムは競技大会本部から競
技参加者などの関係者や観客に音声や電光掲示板等によ
ってアナウンスされるが、特に、スキーの滑走競技で
は、斜面を滑り降りるという競技の性格から、大会会場
が広く、会場の地形や天候によっては関係者や観客がタ
イムを確認できないケースも考えられる。もちろん、ト
ランシーバを併用すれば、タイムを遠隔地の関係者へ告
知することもできるが、タイムを目視した人間の音声に
よる告知であり、読み違いや言い間違いを完全に排除す
ることは困難である。競技大会本部以外の場所で告知さ
れたタイムを電子機器に入力して利用する場合(例え
ば、テレビ中継において競技参加者の名前をタイム順に
整列しタイムに対応付けて表示する場合)には、タイム
を告知された人間が当該タイムを電子機器に入力する作
業が必要となり、手間がかかるとともに、聞き違いや見
間違い、入力ミスを完全に排除することは困難である。
しかも、競技大会本部経由の告知となるため、ゴール地
点で実際にタイムが計測されてからこれを利用できるよ
うになるまでに時間がかかるという問題がある。
【0008】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その第1の目的は計時員にかかる負担を軽減
することにある。また、第2の目的は、タイムを表すタ
イムデータをタイムの計測地点から離れた遠隔地におい
ても即座に取得することができるようにすることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の送受信型ストップウオッチ
は、自機の操作部における特定の操作を契機として時間
計測を開始すると他機に対して時間計測開始信号を無線
により送信する機能を有し、かつ他機からの前記時間計
測開始信号の受信を契機として時間計測を開始する機能
を有する送受信型ストップウオッチにおいて、時間を計
測してタイムデータを取得する時間計測手段と、入力信
号に応じた電波を送信するとともに受信した電波に応じ
た信号を出力する無線手段と、入力デジタルデータをデ
ジタル信号に変調して前記無線手段へ入力する変調手段
と、前記無線手段から出力されたデジタル信号を復調し
てデジタルデータを取得する復調手段と、前記操作部に
おいて特定の操作が行われると前記時間計測手段による
計測を開始するとともに時間計測開始データを前記変調
手段へ入力し、前記復調手段にて取得された前記デジタ
ルデータが前記時間計測開始データである場合には前記
時間計測手段による時間計測を開始させる制御手段とを
具備することを特徴としている。
【0010】また、請求項2に記載の送受信型ストップ
ウオッチは、請求項1に記載のものにおいて、前記制御
手段は、前記操作部において特定の操作が行われると前
記時間計測開始データを複数回だけ繰り返して前記変調
手段へ入力することを特徴としている。
【0011】さらに、請求項3に記載の送受信型ストッ
プウオッチは、請求項1または2に記載のものにおい
て、前記制御手段は、さらに前記時間計測手段で計測さ
れたタイムデータを前記変調手段へ入力し、前記復調手
段にて取得された前記デジタルデータが前記タイムデー
タの場合には該タイムデータを表示することを特徴とし
ている。
【0012】また、請求項4に記載の送受信型ストップ
ウオッチは、請求項1ないし3いずれかに記載のものに
おいて、前記タイムデータを記憶する記憶手段を備え、
前記制御手段は、さらに前記記憶手段に記憶された前記
タイムデータを複数回だけ繰り返して前記変調手段へ入
力し、前記復調手段にて取得された前記デジタルデータ
が前記タイムデータの場合には該タイムデータを前記記
憶手段に記憶させることを特徴としている。
【0013】さらに、請求項5に記載の時間計測システ
ムは、時間計測開始データをデジタル信号に変調して無
線により送信する送信機と、前記送信機から送信された
デジタル信号を受信し復調して得られるデジタルデータ
が前記時間計測開始データである場合に時間計測を開始
する受信側ストップウオッチとを具備することを特徴と
している。また、請求項6に記載の時間計測システム
は、時間計測によって得られるタイムデータをデジタル
信号に変調して無線により送信する送信側ストップウオ
ッチと、前記送信機から送信されたデジタル信号を受信
し復調して得られるデジタルデータを表示する受信機と
を具備することを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。 A:実施形態の構成 A−1:全体構成 図1は本発明の一実施形態による送受信型ストップウオ
ッチの構成を示すブロック図である。図1において、1
1は供給された電気信号を電波に変換して空間に放出す
るともに空間中の電波を電気信号に変換して出力するア
ンテナ、12は供給された音響信号で表される音を発す
るスピーカ、13は使用者の音声を入力し当該音声に応
じた音響信号を出力するマイク、14は後述する制御部
(制御手段、時間計測手段)15に駆動されるLCD
(液晶ディスプレイ)、16は音源を備え、制御部15
から供給される発音信号に応じた音を発するブザー、1
7は各種の操作子を備えた操作部であり、操作子の操作
内容に応じた操作データを制御部15へ供給する。
【0015】18は無線信号の送受信および音響信号の
入出力を行う無線部(無線手段)であり、アンテナ1
1、スピーカ12、およびマイク13が接続されてい
る。19は制御部15および無線部18との間に介挿さ
れたモデム(変調手段、復調手段)であり、制御部15
からのデジタルデータをデジタル信号に変調して無線部
18へ供給するとともに、無線部18からのデジタル信
号からデジタルデータを復調して制御部15へ供給す
る。上記無線部18はまた、制御部15に直接的に接続
されており、詳しくは後述するが、制御部15から供給
される制御データに基づいてその処理内容を変更する。
【0016】20はラップ・スプリットタイム等の計時
データや計測番号、ブロック番号等のタイムデータを格
納する書き込み可能な不揮発性のメモリであり、EEP
ROM(Electrically Erasable Programmable Read On
ly Memory)やバッテリーバックアップされたDRAM
(Dynamic Random Access Memory)等により実現されて
いる。なお、計測番号とは、各ラップ・スプリットタイ
ムに対応して得られる数であり、k番目に得られたラッ
プ・スプリットタイムに対する計測番号はkとなる。ま
た、ブロックとは、一連のラップ・スプリットタイムで
あり、スキーの滑走競技においては、一人の競技参加者
に対するスタートからゴールまでのラップ・スプリット
タイムの集合であり、k番目の競技参加者に対するブロ
ック番号はkとなる。また、21はRS−232CやU
SB(Universal Serial Bus)等のインタフェースや専
用の携帯型プリンタ(図示略)のインタフェースを包含
した汎用インタフェースである。
【0017】制御部15は、LCD14,制御部15,
操作部17,無線部18,モデム19,およびメモリ2
0に接続され、時間計測処理および各部の制御をソフト
ウェア的あるいはハードウェア的に実現するものであ
り、ラップ・スプリットタイムを計測する計測処理と現
在時刻を計時する時計処理と他の処理とを並行して実行
する機能を有する。この制御部15は、例えば、制御プ
ログラムを格納したROM、当該制御プログラムを実行
するCPU、CPUと対の回路をつなぐインタフェース
回路、CPUの動作クロックを発生する発振器等により
実現される。
【0018】図2は同送受信型ストップウオッチの外観
を示す図であり、(α)は正面図、(β)は左側面図、
(c)は上面図である。これらの図において図1と共通
する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
各図において、31は送受話口であり、その内部裏側に
はスピーカ12およびマイク13が設けられている。な
お、筐体上部には、無線部18に接続されたイヤホン端
子Sおよびマイク端子Mが設けられており、イヤホンや
外部マイクを利用できるよう構成されている。
【0019】32は筐体上部に設けられたトランシーバ
パワーつまみであり、限界まで反時計回りに回動させる
とトランシーバの電源がオフとなり、電源オフの位置か
ら僅かに時計回りに回動させるとトランシーバの電源が
オンとなる。さらに、トランシーバパワーつまみ32
は、トランシーバの電源がオンとなる範囲内では、スピ
ーカ12の音量調節つまみとして作動する。33はトラ
ンシーバ通話において送話時に押下されるトークボタン
である。34はトランシーバ通話において電波強度が弱
い場合に相手の声を聞き易くするときに押下されるモニ
タボタン、Aは時間計測の開始やラップ・スプリットタ
イム(あるいは最終タイム)の計測を指示するためのボ
タン、Bは計測の終了、次のブロックに対する計測の準
備、およびメモリ20の記憶内容の消去を指示するため
のボタンである。
【0020】また、35はLCD14におけるタイム表
示の形式(ラップ/スプリット)を切り替えるための切
替ボタン、36は過去に計測したタイムを呼び出すリコ
ールモードへの遷移を指示するリコールボタン、37
U,37DはLCD14に表示された値(ブロック番
号、計測番号、チャネル番号、グループ番号等)の増加
/減少を指示するためのアップボタンおよびダウンボタ
ン、38は他機からの音声以外のデジタル信号を送受信
するモードへの遷移を指示するためのリモートボタン、
39はデジタル信号の送信の準備や通信モードを指示す
るためのボタン、40はLCD14のバックライトの点
灯を指示するためのボタン、41はメモリ20の記憶内
容を専用の携帯型プリンタへ出力する指示を入力するた
めのプリントボタンである。
【0021】なお、通信モードとしては、自機と同一の
チャネルを使用している各機と通信可能な「通常モー
ド」と、自機と同一のグループに属する他機との通信を
可能とする「秘話モード」とが用意されている。上述し
た各種操作子は図1中の操作部17に包含されている。
また、筐体底部には、汎用インタフェース21に含まれ
るコネクタ42が設けられている。
【0022】A−2:機能 次に、制御部15および無線部18が実現している機能
について説明する。 A−2−1:計測機能 制御部15は、操作部17のボタンA,Bの操作に応じ
て複数のラップ・スプリットタイムを計測し、計測によ
って得られた計時データをメモリ20に記憶する。メモ
リ20上のデータ格納形式は任意であるが、ここでは、
図3に示すような形式でデータを格納しているものとす
る。図3において、「ブロック番号」はブロックを識別
するためのデータであり、計測開始前にボタンBが押下
されることによって1ずつ増加しつつメモリ20に格納
される。「ブロック」とは計測の単位であり、競技にお
いては、1レースが1ブロックに相当する。すなわち、
1ブロック内には複数の計時データが存在し、メモリ2
0においては、あるブロック番号(例えば1)から次の
ブロック番号(例えば2)までの領域が当該ブロック番
号(例えば1)で表されるブロック内の計時データを格
納するための領域となっている。
【0023】「計時データ」は操作部17のボタンAが
押下されることによって生成されるものであり、ボタン
Aの押下時点の時刻を示している。メモリ20上の各ブ
ロックの領域には、自機内で生成された計時データおよ
び共働してタイムを計測する他機にて生成された計時デ
ータが格納される。通常、計時データの格納はアドレス
順に行われる。
【0024】また、図3においては、各計時データに対
応して計測番号がメモリ20上に格納されている。「計
測番号」は同一ブロックにおける計時データの発生・格
納順序を示すデータであり、その値は、あるブロックの
計測において最初にボタンAが押下された時点(すなわ
ち各ブロックの計測開始時点)では0となり、以後、ボ
タンAが押下される度に1ずつ増加する。すなわち、あ
るブロックの領域内で値がnの計測番号に対応付けられ
て格納された計時データから値が0の計測番号に対応付
けられて格納された計時データを減算すると、当該ブロ
ック内でのn番目のスプリットタイムを求めることがで
きる。また、あるブロックの領域内で値がnの計測番号
に対応付けられて格納された計時データから値がn−1
の計測番号に対応付けられて格納された計時データを減
算すると、当該ブロック内でのn番目のラップタイムを
求めることができる。
【0025】もちろん、メモリ20上のデータ格納領域
をアドレス順に使用するようにし、計時データに計測番
号を対応付けずに済むようにしてもよく、この場合に
は、メモリ20上で先頭から何番目の計時データかを調
べることによって計測番号に相当する情報を得ることが
可能である。しかしながら、本実施形態では、所望の計
時データに迅速かつ確実にアクセスできるようにするた
めに計時データに計測番号を対応付けており、計時デー
タが計測順に整列されていなくても、正しいラップ・ス
プリットタイムを容易に得ることができる。また、本実
施形態においては、ブロック番号が不連続の場合にも対
応できるように、図3に示すように、ブロック番号自体
を計時データに関連付けて格納するようにしている。
【0026】なお、図1の制御部15は、内部のレジス
タに対象ブロック番号および対象計測番号を格納してお
り、一連の計測が終了するとブロック番号を1だけ増加
させるとともに計測番号を初期化し、ラップ・スプリッ
トタイムが計測されると計測番号を所定数だけ増加させ
る。また、制御部15は自機の状態(モード)および操
作部17の操作に応じた情報をLCD14により表示す
る。この表示内容については、後述の「動作」の説明に
おいて詳述する。もちろん、制御部15に、カレンダー
機能やアラーム機能など、市販のストップウオッチにて
実現されている機能を搭載することも可能であるが、こ
こでは、説明の繁雑化を避けるために、このような機能
を備えていないものとする。
【0027】A−2−2:通信設定機能 また、制御部15は、操作部17の操作に応じて、CP
U内部のレジスタにチャネル番号およびグループ番号を
設定し、無線部18の稼働開始時、およびチャネル番号
またはグループ番号の設定時に、設定されたチャネル番
号およびグループ番号を無線部18へ制御データとして
供給する。この制御データを受け取ると、当該制御デー
タに基づいて、無線部18は無線信号の送受信処理にお
いて使用するチャネルと、音響信号または他のデジタル
信号の暗号化/復号化処理を選択する。なお、当該制御
データに有効なチャネル番号またはグループ番号が含ま
れていない場合には、無線部18は、予め設定された特
定のチャネルおよび暗号化/復号化処理を採用するもの
とする。
【0028】A−2−3:通話機能 無線部18は、制御部15から供給された制御データが
トランシーバパワーつまみ32の操作に応じたデータで
あれば、この制御データに従って自らの稼働/停止の切
替、ならびに稼働時においては内蔵するアンプの増幅度
の設定を行う。稼働時において、無線部18は、操作部
17の操作(ここではボタン39を4秒以上連続して押
下する操作)に応じて制御部15から通常モード/秘話
モードを切り替える旨の制御データが供給されると、自
らの動作モードを切り替える。
【0029】A−2−3−1:通常モード 通常モードにおいて、無線部18は、通常、アンテナ1
1から供給される信号から、予め設定されたチャネルの
信号を抽出し、当該信号を音響信号としてスピーカ12
へ供給する。また、無線部18は、トークボタン33の
押下に応じた制御データが供給されるとマイク13から
入力された音響信号をアンテナ11へ供給し、モニタボ
タン34の押下に応じた制御データが供給されると内部
のアンプの増幅度を所定の増幅度に増加させる。
【0030】A−2−3−2:秘話モード 秘話モードにおける無線部18の処理が上述した通常モ
ード時における処理と異なる点は、電波の受信時には抽
出した信号に対して予め設定された復号化処理を施して
音響信号に変換し、電波の送信時には入力された音響信
号に対して予め設定された暗号化処理を施してアンテナ
11へ供給する点である。
【0031】A−2−4:データ通信機能 モデム19は、制御部15からトランシーバパワーつま
み32の操作に応じた制御データが供給されると、自ら
の稼働/停止を切り替える。従って、モデム19の稼働
/停止は無線部18の稼働/停止と同期する。無線部1
8およびモデム19の稼働時において、操作部17のリ
モートボタン38が押下されると、制御部15は、デー
タ通信を可能とする状態に遷移し、無線部18へその旨
を表す制御データを供給する。無線部18は当該制御デ
ータが制御部15から供給されると、モデム19との間
で送受されるデジタル信号を音響信号に優先する。
【0032】また、制御部15は、無線部18が稼働を
開始すると、予め設定されたチャネル番号およびグルー
プ番号をLCD14に表示し、さらにこの状態におい
て、操作部17のボタン37Uまたはボタン37Dが押
下されると、チャネル番号を増減させ、当該チャネル番
号をグループ番号と併せて無線部18へ制御データとし
て供給するとともに、LCD14の表示内容(チャネル
番号)を更新する。
【0033】また、制御部15は、モデム19が稼働中
の状態において、操作部17のボタン39が所定時間
(例えば2秒以上4秒未満の期間)だけ押下されると、
グループ番号を変更可能な状態に遷移し、この状態にお
いて、操作部17のボタン37Uまたはボタン37Dの
操作に応じてチャネル番号を増減させ、当該チャネル番
号をグループ番号と併せて無線部18へ制御データとし
て供給するとともに、LCD14の表示内容(グループ
番号)を更新する。
【0034】制御部15は、操作部17において特定の
操作(例えば、ボタン37Uおよびボタン37Dを同時
に4秒以上押下する操作)が行われると、所定のグルー
プ番号設定指示データと自機に設定されたグループ番号
とをモデム19へ供給する。また、モデム19は、制御
部15から供給されたデータを変調し、変調結果の先頭
に特定の信号を付加したデジタル信号を無線部18へ供
給する。無線部18は、モデム19からデジタル信号が
供給されると、マイク13からの音響信号に対する処理
を中止し、当該デジタル信号を所定時間隔で所定回(例
えば3回)だけ繰り返してアンテナ11へ出力する。
【0035】また、無線部18は、アンテナ11からの
信号中に特定の信号が存在すれば、当該信号に後続する
所定長の信号はデジタル信号であると判定し、スピーカ
12への音響信号を得るための処理を中止し、後続する
デジタル信号をモデム19へ供給する。モデム19は、
無線部18から供給されたデジタル信号を復調し、復調
結果を制御部15へ供給する。制御部15は、所定の時
間内にモデム19から所定時間内に所定回(例えば3
回)だけ繰り返して供給されるデータに多数決論理を適
用して正しいデータを得た後に後述する処理を行う。
【0036】また、制御部15は、データ通信を可能と
する状態において、ボタンAが押下されると、当該押下
に応じてメモリ20に格納される計測番号および計時デ
ータを所定のタイム転送表示データと併せてモデム19
へ供給し、また、データ通信を可能とする状態におい
て、ボタンBの押下により計測がリセットされると(ブ
ロック番号が増加すると)、その旨を表すリセット表示
データをモデム19へ供給する。
【0037】さらに、制御部15は、モデム19から供
給されるデジタルデータにグループ番号設定指示デー
タ、タイム転送表示データ、およびリセット表示データ
が含まれているか否かを判定し、いずれも含まれていな
い場合には、当該デジタルデータを破棄する。上記判定
において、制御部15は、当該デジタルデータにグルー
プ番号設定指示データが含まれている場合には、当該デ
ジタルデータに含まれるグループ番号を自機のグループ
番号として設定し、当該デジタルデータにタイム転送表
示データが含まれている場合には、当該デジタルデータ
に含まれる計測番号および計時データをメモリ20に格
納するとともに現在の計測番号を増加させ、当該デジタ
ルデータにリセット表示データが含まれている場合に
は、ボタンBが操作されたものとして計測をリセットす
る。
【0038】なお、データ通信において、受信側の制御
部15は、受信データに対して必ず多数決論理を適用し
ている。また、データ通信においても、通常モードおよ
び秘話モードがあるが、「通話機能」の欄で述べた処理
と同様の処理が行われるに過ぎないので、ここでは、重
複を排除する目的で、各モードにおける具体的な処理の
説明を省略する。
【0039】B:動作 次に、上述した構成の送受信型ストップウオッチの動作
について説明する。ただし、ここでは、より具体的な動
作および効果を明らかにするために、当該送受信型スト
ップウオッチを複数個用いて、ゲレンデにおけるスキー
の滑降競技のタイムを計測する時間計測システムについ
て説明する。
【0040】図4は、当該時間計測システムの概要を説
明するための図であり、この図に示すように、本システ
ムは、ゲレンデ内の滑走ルート上の5箇所に、送受信型
ストップウオッチを携行した計時員を配してなる。計時
員の配置個所は、スタート地点SP、第1チェックポイ
ントCP1、第2チェックポイントCP2、第3チェッ
クポイントCP3、ゴール地点GLであり、以後、各計
時員が携行している送受信型ストップウオッチを、順に
SW1,SW2,SW3,SW4,SW5とする。
【0041】競技に先立って、まず、SW1〜SW5が
使用するチャネルおよびグループが設定される。ここ
で、この設定処理の具体的な流れの一例について説明す
る。 (α−1)まず、計時員あるいは係員はSW1〜SW5
のトランシーバパワーつまみ32を時計回りに回動さ
せ、無線部18およびモデム19を稼働させる。この
際、LCD14には、図5に示すような画像が表示され
る。なお、SW1〜SW5に予め設定されているチャネ
ル番号(この図に示す例では“11”)は点滅表示とな
る。
【0042】(α−2)次に、計時員あるいは係員は必
要に応じてボタン37Uまたはボタン37Dを押下して
SW1〜SW5のチャネル番号を共通の値とする。この
際、ボタン37Uまたはボタン37Dの押下に応じて、
LCD14に表示されるチャネル番号は1ずつ増加また
は減少する。なお、ここでは、選択可能なチャネル番号
を1〜99とし、チャネル番号はボタン37U,37D
の押下に応じて巡回的に連続して変化するものとする。
また、本実施形態では、ボタン37Uまたはボタン37
Dを所定の時間以上連続して押下すると、対象(例えば
チャネル番号)が増減する速度が増すようになってい
る。
【0043】(α−3)次に、計時員あるいは係員はS
W1〜SW5のリモートボタン38を所定時間(2秒以
上4秒未満)だけ押下することにより、LCD14上の
グループ番号(図5では“99”)を選択して点滅表示
状態とする。そして、計時員あるいは係員はSW1のボ
タン37Uまたはボタン37Dを操作してグループ番号
を所望の値とし、SW1〜SW5のリモートボタン38
を押下する(2秒未満)。これにより、SW1〜SW5
はグループ番号の転送待ち状態となる。 (α−4)次に、計時員あるいは係員はSW1〜SW5
におけるグループ番号を統一するために、SW1のボタ
ン39を押下し、さらにボタンAを押下する。これによ
り、SW1からSW2〜SW5へSW1のグループ番号
設定指示データおよびグループ番号が転送され、SW2
〜SW5において、転送されてきたグループ番号が自機
のグループ番号として設定される。
【0044】(α−5)そして、計時員あるいは係員
は、SW1〜SW5のボタン39を所定時間(4秒以
上)だけ押下することにより、SW1〜SW5における
通信を秘話モードに設定し、さらに、切替ボタン35を
操作して計時データの表示方法をスプリットタイムによ
る表示方法とする。各計時員は、このようにして設定さ
れたSW1〜SW5のいずれかを携行して、自らの計測
ポイントに向かう。なお、上述した操作(α−3)〜
(α−5)は、各計時員が計測ポイントに達してから行
うようにしてもよい。
【0045】(α−6)次に、競技開始前に、各計時員
は、SW1〜SW5のトランシーバパワーつまみ32を
操作して無線部18およびモデム19を稼働させ、モニ
タボタン34およびトランシーバパワーつまみ32を操
作して自機のスピーカ12からの発音音量を調節する。 (α−7)そして、競技開始直前に、スタート地点ST
の計時員は、SW1のトークボタン33を押下しつつ発
音し、各計時員に計測の準備を指示する。この指示に基
づいて、スタート地点STの計時員を含む各計時員はS
W1〜SW5のボタンB等を操作してSW1〜SW5を
時間計測が可能な状態とし、さらにリモートボタン38
を押下し、SW1〜SW5をリモート状態とする。そし
て、スタート地点STの計時員がSW1のボタン39を
押下することでSW1がデータ送信待ち状態、SW2〜
SW5がデータ受信待ち状態となる。なお、この時点
で、SW1〜SW5のLCD14には図6に示すような
内容が表示されており、SW1〜SW5は、ボタンAを
押下することにより、新たな計測を開始可能な状態にあ
る。また、SW1〜SW5において、計測番号は0に設
定されている。
【0046】次に、競技開始後の動作について説明す
る。 (β−1)最初の競技参加者が競技を開始した時点(ス
タート時点)で、スタート地点STの計時員はSW1の
ボタンAを押下し、SW1による計測を開始する。以
後、SW1のLCD14の表示画面は図7に示すような
ものとなり、図中最下段の表示内容(スタート時点から
の経過時間)が刻一刻と変化していく。また、SW1の
ボタンAの押下により、SW1からSW2〜SW5へタ
イム転送表示データ、計測番号(ここでは“0”)およ
び計時データ(ここでは現在時刻)が転送される。SW
2〜SW5では、転送されてきた計測番号が“0”であ
るので、計測の開始を指示するデータと解し、計測を開
始するとともに、転送されてきた計測番号および計時デ
ータをメモリ20に格納する。この結果、SW2〜SW
5のLCD14の表示画面はSW1における表示画面
(図7参照)と同一となる。
【0047】(β−2)上記競技参加者がチェックポイ
ントCP1を通過すると、当該通過時点で、チェックポ
イントCP1の計時員はSW2のボタンAを押下してス
プリットタイムを計測する。ボタンAが押下されると、
SW2は、計測番号を1だけ増加させ、当該計測番号
(ここでは“1”)と押下時点の計時データ(例えば
“0:00′13″34”)とをメモリ20の対応する
領域に格納する。以後、SW2のLCD14の表示画面
は図8に示すようなものとなり、図中中段に最新のスプ
リットタイムが表示される。なお、図中最下段の表示内
容は刻一刻と変化する。また、SW2のボタンAの押下
により、SW2からSW1,SW3〜SW5へタイム転
送表示データ、計測番号および計時データが転送され
る。SW1,SW3〜SW5では、転送されてきた計測
番号が“0”でないので、スプリットタイムを表すデー
タと解し、当該計測番号を自らの計測番号とし、当該計
測番号および転送されてきた計時データをメモリ20の
対応する領域に格納する。この結果、SW1,SW3〜
SW5のLCD14の表示画面はSW2における表示画
面(図8参照)と同一となる。
【0048】以後、上記競技参加者がチェックポイント
CP2,CP3、ゴール地点GLを通過する度に、SW
3,SW4,SW5について上述の(B−2)と同様の
処理が行われ、最終的には、SW1〜SW5のLCD1
4の表示画面は図9に示すようなものとなる。また、上
記競技参加者のゴール時点で、SW1〜SW5のメモリ
20には、それぞれ、図10に示すようなデータが格納
されている。
【0049】(β−3)上記競技参加者がゴールした後
に、ゴール地点GLの計時員はSW5のボタンBを押下
してSW5の計測を終了させる。これにより、一つのブ
ロックに対する計測処理が終了し、SW5のLCD14
の表示画面において、最下段の表示内容は“0:00′
00″00”となる。
【0050】(β−4)さらに、ゴール地点GLの計時
員がSW5のボタンBを押下してSW5による次のブロ
ックに対する計測の準備を行うと、SW5において、ブ
ロック番号が1だけ増加し、当該ブロック番号がメモリ
20の対応する領域(ブロック番号“1”に対応する領
域に後続した領域)にブロック番号が格納されるととも
に、リセット表示データがSW1〜SW4へ転送され
る。SW1〜SW4は、リセット表示データを受信する
と、自機のボタンBが操作されたものとして次のブロッ
クに対する計測の準備を行う。この際、SW1〜SW5
のLCD14の表示画面は図6に示すものと同様とな
る。ただし、ブロック番号は2となる。
【0051】以後、各計時員は上述した(β−1)〜
(β−4)の処理を競技参加者毎に繰り返し、全ての競
技参加者に対するタイムを計測する。この結果、SW1
〜SW5には、全ての競技参加者に対する全ラップタイ
ムが格納される。
【0052】以上、説明したことから明らかなように、
本実施形態によれば、異なる地点に位置する各計時員が
他の地点で得られた計時データを取得することが可能で
ある。すなわち、本実施形態による送受信型ストップウ
オッチを有する人は、正確なタイムを迅速に知ることが
できる。さらに、各地点において、計時員が、取得した
計時データを読み上げることにより、周囲の人間は迅速
にタイムを知ることができる。また、時間計測開始デー
タを含むデジタル信号を送受するようにしたので、ノイ
ズに対する耐性が向上するという利点がある。これによ
り、再送回数を低減することができ、計時員にかかる負
担を軽減できる。さらに、時間計測開始データを繰り返
して送信するデジタル信号を生成するようにしたことに
より、バーストノイズに対する耐性が向上している。す
なわち、より優れたノイズ耐性を実現している。
【0053】さらに、各計時員は、自機のコネクタ42
に携帯型のプリンタを接続し、メモリ20に格納された
データを印刷して周囲の人間による視認を可能とするこ
とも可能であり、この場合には、周囲の人間は、読み間
違いや言い間違いのない正確なタイムを迅速に知ること
ができる。また、計時員は、自機のコネクタ42にコン
ピュータシステムを接続し、メモリ20に格納されたデ
ータを当該コンピュータシステムへ転送することも可能
であり、この場合には、コンピュータシステム側におい
て、タイム順で整列した後にゼッケン番号に対応付けて
計時データを印刷する等の処理が可能となる。従って、
観客を含む参加者は、正確なタイムを把握し易い形式で
迅速に知ることができる。
【0054】また、秘話モードにて計時データ等を転送
するようにしたので、同一の送受信型ストップウオッチ
を有する観客による関与を排することができる。なお、
通常モードで計時データ等を転送するようにし、同一の
送受信型ストップウオッチを有する観客やトレーニング
コーチなどの選手関係者が直接的にタイムを取得できる
ようにしてもよい。特に、クロスカントリーやクロスカ
ントリースキーなどのラップ・スプリットタイムに応じ
て監督が自チームの競技参加者に対して指示・アドバイ
スを与えられる競技においては、監督が各通過ポイント
毎の正確なラップ・スプリットタイムを迅速に取得した
いという要望がある。そこで、上述した送受信型ストッ
プウオッチを携帯すれば、監督は全競技参加者の正確な
タイムを1ヶ所でリアルタイムに把握できるようにな
る。これにより、的確な指示・アドバイスを自チームの
競技参加者に対して与えることができる。また、上記送
受信型ストップウオッチを観客が持つようにすれば、送
受信型ストップウオッチの数だけ情報表示端末が増える
ことになり、安価に競技会場の雰囲気を盛り上げること
ができる。ただし、このような用途に適用する場合に
は、計時員以外の人による関与を排して正確なタイムを
計測するという観点から、各計時員が携行する送受信型
ストップウオッチにおいて、観客の送受信型ストップウ
オッチからの送信データを無視するような機構を設ける
べきである。
【0055】観客の送受信型ストップウオッチからの送
信データ(タイムデータ)を無視するような機構の一例
としては、計時員が携行する送受信型ストップウオッチ
において、タイムデータ中に固有の識別情報(例えば、
自機の製造番号)を含めるようにし、予め設定された識
別情報(許容識別情報)を含んだデータ以外のデータを
受信してもこれを無視する、という機構が考えられる。
なお、許容識別情報の設定方法としては、通信を行おう
とする各送受信型ストップウオッチにおいて特定の操作
を行って許容識別情報設定モードとし、以後、各送受信
型ストップウオッチに対して特定の操作を行うことによ
り各機の識別情報が自動的に送信され、当該識別情報を
受信した各機において当該識別情報を許容識別情報に加
える、という方法が考えられる。
【0056】また、上述した実施形態では、スプリット
タイムの計測時や次のブロックに対する計測の準備時に
自動的にデータを送信する例について示したが、これに
限らず、使用者(計時員)の指示に従って、任意の時点
で任意のデータを送信することも可能である。例えば、
まず、送信側および受信側において、前述した操作を行
うことでチャネル番号(およびグループ番号)の設定お
よび送受信の準備を行い、リコールボタン36およびボ
タン37U,37Dを操作して過去のスプリットタイム
を選択し、選択したスプリットタイムを表すタイムデー
タを所定の操作を行うことによって送信するようにして
もよい。また、リコールボタン36が押下されると、ブ
ロック番号が選択され、転送の対象は当該ブロック番号
で表されるブロック内の全データとなり、さらにリコー
ルボタン36が押下されると、計測番号が選択され、転
送の対象は当該ブロック番号および当該計測番号で表さ
れるデータとなるようにしてもよい。もちろん、メモリ
20内の全データを転送することも可能である。なお、
受信側は送信されてきたデータを格納するよう構成され
ているものとする。また、任意の時点で送受可能とした
ことから、送信側に時計機能を付加し、送信単位(タイ
ムデータ、ブロック、あるいは全データ)に計測開始日
時を付与して送信すべきである。もちろん、計時データ
が実際の時刻を示すデータである場合には計測開始日時
は不要となる。しかも、この場合には、各計時データに
対する情報(ブロック番号および計測番号)が消失して
も計測順序を正しく確定することができるという利点が
ある。
【0057】上述したような機能を付加することによ
り、所定のタイミングでの送受に失敗したタイムデータ
を任意のタイミングで再送することが可能となり、確実
にタイムデータを送受することができる。また、タイム
データを一括して送受可能としたことにより、受信側の
送受信型ストップウオッチをタイムデータの集計室に、
送信側の送受信型ストップウオッチを当該集計室の近く
に配置すれば、集計室においてタイムデータを一括して
確実に受け取ることができる。
【0058】さらに、上述したシステムにおいては、各
地点に配置するストップウオッチを同一構成の送受信型
ストップウオッチとしたが、各ストップウオッチの配置
位置が予め設定されている場合には、各地点のストップ
ウオッチが実現する機能は異なっていてもよい。例え
ば、図4に示すシステムにおいては、SW2〜SW4か
ら、次のブロックに対する計測の準備を行うリセット表
示データを送信する機能を削除することができる。もち
ろん、これに限らず、例えば、観客が携帯する装置から
音声通話に係る各部およびデータ送信に係る各部を取り
外してもよいし、スタート地点以外に配置する装置から
データ送信に係る各部を取り外してもよいし、スタート
地点に配置する装置から、タイムデータの送信に係る機
能を削減し、時間計測開始データの送信のみを行うよう
にしてもよい。すなわち、柔軟性に富んだ時間計測シス
テムを安価に構築することができる。また、使用者に応
じて装置の機能を限定できることから、タイム計測にお
ける観客の関与などの混乱を確実に回避することができ
る。
【0059】また、上述した実施形態においては、計時
データの表示形式をスプリットタイム形式として動作を
説明したが、当該表示形式は切替ボタン35の押下に応
じて切り替え可能であり、ラップタイム形式としても上
述した動作と同様な動作となることは言うまでもない。
なお、本明細書および図面におけるスプリットタイムと
ラップタイムとの違いは図11に示す通りであり、スプ
リットタイムはスタート時点からの経過時間を、ラップ
タイムは、直前のラップタイム計測時点からの経過時間
を表す。
【0060】また、送受信側ストップウオッチにおい
て、送信側から受信側へ送信される信号を時間計測の開
始を表す信号とし、時間計測の開始を表すデジタルデー
タ(時間計測開始データを含む)を変調して当該信号を
作成し、受信側でこれを復調して利用するようにしても
よい。こうすることにより、受信側において、受信信号
電力が低下しても確実に時間計測の開始を知ることがで
きる。ここで、上記デジタル信号の構成例を図14
(a)に示す。
【0061】図14(a)に示す例では、情報フレーム
1〜情報フレーム6の各々が時間計測の開始を表す時間
計測開始データを格納している。この図において、“P
R”はビット同期を同期をとるためのプリアンブルであ
り、各フレームの前に配置されている。また、“SC”は
フレーム同期をとるための特定パターンであり、各プリ
アンブルと各フレームとの間に配置されている。
【0062】次に、上述した構成のデジタル信号を用い
た計測開始処理について図14(b)を参照して説明す
る。なお、この図において“PR”は当該デジタル信号先
頭のプリアンブルである。また、t[s]は送信側のス
トップウオッチが計測を開始してから当該デジタル信号
の送信が開始されるまでの遅延時間、a[s]は受信側
においてフレームの受信が終了してからタイミング調整
カウントダウンタイマ(後述する)が作動するまでの遅
延時間、t1[s]〜t6[s]はそれぞれ受信側にお
いて各フレーム1〜6を受信した場合のタイミング調整
カウントダウンタイマによる待ち時間を示している。
【0063】この図に示すような処理を行う理由を以下
に説明する。受信側では計測開始のトリガ(時間計測開
始データ)を受信してから計測を開始することになるの
で、受信側で如何に迅速に計測を開始しても送信側と同
時に計測を開始することは不可能である。従って、タイ
ムを正確に計測するためには、受信側において一定のオ
フセットを加算して時間計測を開始する必要がある。し
かし、図14(a)に示すように、時間計測開始データ
を有するフレームを繰り返して送信する場合には、受信
側において、正常に受信できるフレームを事前に特定で
きないことから、時間計測開始時に加算するオフセット
を一定値とすることはできない。
【0064】そこで、ここでは各フレーム毎に異なるオ
フセットを設定し、受信したフレームに応じたオフセッ
トを加算して計測を開始するようにしている。通常、オ
フセットは、処理の単純化等の諸事情から、キリの良い
値に設定される。例えば、図14(b)では、各フレー
ム1〜6について、0.2、0.3、0.4、0.5、
0.7、0.8[s]のオフセットが設定されている。
このような事情から、前述のタイミング調整カウントダ
ウンタイマが必要となる。
【0065】タイミング調整カウントダウンタイマは、
設定された待ち時間を時間経過に応じてカウントダウン
し、待ち時間が0[s]となった時点で時間計測の開始
を指示する信号を出力するタイマであり、カウントダウ
ンの開始時点はフレームの受信から遅延時間a[s]だ
け経過した時点となる。上記待ち時間はフレーム毎に独
立して設定された時間であり、例えば、図14(b)に
おいて、タイミング調整カウントダウンタイマに設定さ
れる待ち時間t1[s]は、当該タイマの待ち時間が0
[s]となった時点が送信側における時間計測開始時点
から0.2[s]経過した時点となるよう設定されてい
る。従って、受信側では、フレーム1を受信した時点か
らa[s]経過後に、タイミング調整カウントダウンタ
イマがt1[s]からカウントダウンを開始し、このタ
イマの値が0[s]となった時点で、“0:00′0
0″20”から時間計測が開始される。
【0066】ところで、時間計測の開始をアナログ信号
で知らせる場合には、受信側では当該アナログ信号の受
信タイミングのみに基づいて時間計測を行わなければな
らず、正しいタイミングで送信されたアナログ信号の送
受に失敗すると、もはや正確な計測を行うことはできな
い。これに対して、デジタル信号で知らせる場合には、
少なくとも1つのフレームの送受に成功すれば、当該フ
レームに係る情報(時間計測開始データおよびフレーム
番号)に基づいて時間計測開始時点を正確に求めること
が可能であり、確実かつ、正確な時間計測を行うことが
できる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の送受信型
ストップウオッチによれば、送信側において時間計測開
始データ(デジタルデータ)をデジタル信号に変調して
送信し、受信側において受信したデジタル信号からデジ
タルデータを復調するようにしたので、ノイズに対する
耐性を向上させることができる。よって、遠隔地の他機
との間のデータ伝送の確実性を向上させることが可能で
あり、再送などの手間を省き、使用者にかかる負担を軽
減することができる。また、送信側において時間計測開
始データを複数回だけ繰り返してなるデジタル信号を送
信し、受信側において受信したデジタルデータが時間計
測開始データの場合には、当該時間計測開始データの受
信状況(例えば、何番目の時間計測開始データを正常に
受信したか等)に基づいて時間計測手段による時間計測
を開始させるので、ノイズに対する耐性(特に単発的な
バーストノイズに対する耐性)を向上させることができ
る。
【0068】さらに、タイムデータを送受可能とし、受
信側で当該タイムデータを表示するようにしたので、計
測に係る計時員以外の人間がタイムデータをリアルタイ
ムに視認することができる。また、送信側においては記
憶したタイムデータを送信し、受信側においては送信さ
れてきたタイムデータを記憶するようにしたので、タイ
ムデータの一括伝送や再送が可能となり、タイムデータ
の集計の際および確実な伝送が必要とされる際に便利で
ある。
【0069】また、本発明の時間計測システムによれ
ば、時間計測開始あるいはタイムデータを示す信号をデ
ジタル信号としたことにより、ノイズに対する耐性を向
上させることができる。従って、使用者にかかる負担を
軽減することができる。もちろん、送信側および受信側
のいずれか一方あるいは両方に目的に応じた機能を付加
してもよく、この場合には、柔軟性のある時間計測シス
テムを低コストで構築可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による送受信型ストップ
ウオッチの構成を示すブロック図である。
【図2】 同送受信型ストップウオッチを正面(α)、
側面(β)、上面(c)から眺めて得られる外観図であ
る。
【図3】 同送受信型ストップウオッチのメモリ20の
データ格納イメージを示す概念図である。
【図4】 同送受信型ストップウオッチを用いた時間計
測システムの概要を説明するための図である。
【図5】 同送受信型ストップウオッチのLCD14の
表示例を示す図である。
【図6】 同表示例を示す図である。
【図7】 同表示例を示す図である。
【図8】 同表示例を示す図である。
【図9】 同表示例を示す図である。
【図10】 同送受信型ストップウオッチのメモリ20
におけるデータ格納例を示す概念図である。
【図11】 スプリットタイムとラップタイムとの違い
を説明するための図である。
【図12】 競技参加者がトラックを周回してタイムを
競う陸上競技における時間計測について説明するための
図である。
【図13】 スタート地点とゴール地点とが遠く離れて
設けられている場合の時間計測について説明するための
図である。
【図14】 (a)はデジタル信号の構成例を示す図で
あり、(b)はデジタル信号を用いた計測開始処理につ
いて説明するための図である。
【符号の説明】
11…アンテナ、12…スピーカ、13…マイク、14
…LCD(液晶ディスプレイ)、15…制御部、16…
ブザー、17…操作部、18…無線部、19…モデム、
20…メモリ、21…汎用インタフェース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自機の操作部における特定の操作を契機
    として時間計測を開始すると他機に対して時間計測開始
    信号を無線により送信する機能を有し、かつ他機からの
    前記時間計測開始信号の受信を契機として時間計測を開
    始する機能を有する送受信型ストップウオッチにおい
    て、 時間を計測してタイムデータを取得する時間計測手段
    と、 入力信号に応じた電波を送信するとともに受信した電波
    に応じた信号を出力する無線手段と、 入力デジタルデータをデジタル信号に変調して前記無線
    手段へ入力する変調手段と、 前記無線手段から出力されたデジタル信号を復調してデ
    ジタルデータを取得する復調手段と、 前記操作部において特定の操作が行われると前記時間計
    測手段による計測を開始するとともに時間計測開始デー
    タを前記変調手段へ入力し、前記復調手段にて取得され
    た前記デジタルデータが前記時間計測開始データである
    場合には前記時間計測手段による時間計測を開始させる
    制御手段とを具備することを特徴とする送受信型ストッ
    プウオッチ。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記操作部において特
    定の操作が行われると前記時間計測開始データを複数回
    だけ繰り返して前記変調手段へ入力することを特徴とす
    る請求項1に記載の送受信型ストップウオッチ。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、さらに前記時間計測手
    段で計測されたタイムデータを前記変調手段へ入力し、
    前記復調手段にて取得された前記デジタルデータが前記
    タイムデータの場合には該タイムデータを表示すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の送受信型ストッ
    プウオッチ。
  4. 【請求項4】 前記タイムデータを記憶する記憶手段を
    備え、 前記制御手段は、さらに前記記憶手段に記憶された前記
    タイムデータを複数回だけ繰り返して前記変調手段へ入
    力し、前記復調手段にて取得された前記デジタルデータ
    が前記タイムデータの場合には該タイムデータを前記記
    憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1ないし3
    いずれかに記載の送受信型ストップウオッチ。
  5. 【請求項5】 時間計測開始データをデジタル信号に変
    調して無線により送信する送信機と、 前記送信機から送信されたデジタル信号を受信し復調し
    て得られるデジタルデータが前記時間計測開始データで
    ある場合に時間計測を開始する受信側ストップウオッチ
    とを具備することを特徴とする時間計測システム。
  6. 【請求項6】 時間計測によって得られるタイムデータ
    をデジタル信号に変調して無線により送信する送信側ス
    トップウオッチと、 前記送信機から送信されたデジタル信号を受信し復調し
    て得られるデジタルデータを表示する受信機とを具備す
    ることを特徴とする時間計測システム。
JP9318626A 1997-11-19 1997-11-19 送受信型ストップウオッチおよび時間計測システム Pending JPH11153678A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9318626A JPH11153678A (ja) 1997-11-19 1997-11-19 送受信型ストップウオッチおよび時間計測システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9318626A JPH11153678A (ja) 1997-11-19 1997-11-19 送受信型ストップウオッチおよび時間計測システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11153678A true JPH11153678A (ja) 1999-06-08

Family

ID=18101243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9318626A Pending JPH11153678A (ja) 1997-11-19 1997-11-19 送受信型ストップウオッチおよび時間計測システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11153678A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017032573A (ja) * 2016-09-12 2017-02-09 Kddi株式会社 端末、通信システム、通知方法及び時間計測プログラム
JP2018116042A (ja) * 2017-01-13 2018-07-26 セイコーインスツル株式会社 時計

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017032573A (ja) * 2016-09-12 2017-02-09 Kddi株式会社 端末、通信システム、通知方法及び時間計測プログラム
JP2018116042A (ja) * 2017-01-13 2018-07-26 セイコーインスツル株式会社 時計

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7277671B2 (en) Wireless response system and method
JPH07505020A (ja) トランザクションをベースとする対話式テレビジョンシステム
JP2008299535A (ja) 競技管理サーバ
CN105631961A (zh) 一种基于远红外对管的赛道计时系统及其使用方法
US20030153321A1 (en) Wireless response system and method
AU2011250723B2 (en) Method for refreshing a running time for a sports competition in progress
JPH11153678A (ja) 送受信型ストップウオッチおよび時間計測システム
US5574422A (en) Multi-functional volleyball talking scorekeeper
CN108735194B (zh) 节拍的提示方法及装置
WO2006023534B1 (en) Medical timing apparatus and method for use during pregnancy
US6173060B1 (en) Voice-controlled timing and calculating device
US6312153B1 (en) Clock or watch having accuracy-improving function
JP2002273054A (ja) 位置検出装置を用いたゲーム装置および記憶媒体
KR20030068892A (ko) 실시간 볼링중계 시스템
JP4489563B2 (ja) 競技用計時システムおよび、時刻同期方法
JP2002027431A (ja) 問題提供および回答回収システム
JP2006255329A (ja) 運動支援装置
JP4553621B2 (ja) 競技用計時システムおよび、時刻同期方法
JP2006030002A (ja) 競技用計時システムおよび、ランニングタイム同期方法
KR200287755Y1 (ko) 실시간 볼링중계 장치
JP6524183B2 (ja) テレビジョン受信機
JP4439377B2 (ja) 競技用計時システムおよび、時刻同期方法
KR100281818B1 (ko) 트랜잭션 기초 대화형 텔레비젼 시스템
JPH08160170A (ja) リモコン信号送信装置およびこれを受信する電子機器並びにリモコン信号を用いた時計校正システム
KR200209384Y1 (ko) 데이트 바인딩 장치