JPH11153098A - キャンドモータポンプ用凍結防止装置 - Google Patents

キャンドモータポンプ用凍結防止装置

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JPH11153098A
JPH11153098A JP10264755A JP26475598A JPH11153098A JP H11153098 A JPH11153098 A JP H11153098A JP 10264755 A JP10264755 A JP 10264755A JP 26475598 A JP26475598 A JP 26475598A JP H11153098 A JPH11153098 A JP H11153098A
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JP
Japan
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liquid
temperature
stator
freezing
canned motor
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10264755A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Konishi
義昭 小西
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Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nikkiso Co Ltd filed Critical Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャンドモータポンプ内に残留する液の凍結
を防止すること。 【解決手段】 キャンドモータポンプ内に残留する液の
温度を測定する温度センサ、ロータを回転させないが発
熱させるに十分な電流をステータに供給する電源と、前
記温度センサにより検知された液温に応じて前記低電圧
電源を制御する制御手段とを有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はキャンドモータポ
ンプ用凍結防止装置に関する。更に詳しくは、キャンド
モータポンプ内の液の凍結を防止することのできるキャ
ンドモータポンプ用凍結防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】キャンド
モータポンプは、モータ部とポンプ部とを有する。
【0003】多くの場合、このモータ部は、回転軸に装
着されたロータと、このロータに対応し、かつこのロー
タを囲繞するように配置されたステータと、このステー
タに通電することにより前記ロータを回転させるロータ
駆動電源と、外部から前記ステータと前記ロータとの間
隙へ、又前記間隙から外部へと液を循環させる液流通手
段とを備え、前記ロータ駆動電源から電流が前記ステー
タに出力されると、前記ロータが回転するように形成さ
れる。キャンドモータポンプの種類によっては、前記ロ
ータは、円筒形に形成されたロータ側キャンに収容さ
れ、また前記ステータは前記ロータ側キャンを収容す
る、円筒形に形成されたステータ側キャンの外側に収容
される。このようにロータ側キャン及びステータ側キャ
ンを備えたキャンドモータポンプにおいては、ロータ側
キャンとステータ側キャンとの間隙に、液流通手段によ
り送り込まれた液が流通する。又、液流通手段は、後述
するポンプ部からの液を、ロータ及びステータの間隙に
送り込み、次いでポンプ部に戻すように形成されること
もあるし、又、ポンプ部から液を送り込まず、別に用意
された液貯留槽から所定の圧力で液を前記ロータ及びス
テータの間隙に送り込み、次いで前記液貯留槽に戻すよ
うに形成されることもある。いずれにしても、ロータ及
びステータの間隙を流通する液は、ロータ及び回転軸の
回転についての潤滑作用及びステータで発生する熱を除
去する冷却作用を奏するとされている。
【0004】前記ポンプ部は、前記モータ部に隣接して
配置され、次に述べるポンプ室を有するポンプケース
と、このポンプケース内すなわちポンプ室内に配置さ
れ、前記モータ部における回転軸の一端に結合されてな
るインペラとを有する。このポンプ部においては、回転
軸の回転によりインペラが回転すると、液導入口よりポ
ンプ室内に導入された液が、液排出口から排出される。
【0005】従来、寒冷地あるいは低温雰囲気下に配設
されたキャンドモータポンプが停止した場合に、気温あ
るいは環境温度が低いときに、キャンドモータポンプ内
に滞留する液が凍結することがある。キャンドモータポ
ンプ内の液が凍結してしまうと、再度このキャンドモー
タポンプを起動しようとしても、それができないと言う
不都合を生じる。
【0006】この発明は、前記事情に基づいて完成され
た。すなわち、この発明の目的は、キャンドモータ内の
液が凍結するのを防止することのできるキャンドモータ
ポンプ用凍結防止装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、回転軸に装着されたロータ、このロー
タを囲繞するように配置され、ロータ駆動電源からの電
流によってロータを回転させるステータ、及び前記ステ
ータとロータとの間に液を流通させる液流通手段を有す
るモータ部、並びに液導入口及び液排出口を備え、前記
モータ部に隣接して配設されたポンプケース、及びこの
ポンプケース内に配置され、前記回転軸に装着されたイ
ンペラを有し、インペラの回転により前記液導入口から
導入されたポンプケース内の液を液排出口から吐出する
ポンプ部を備えてなるキャンドモータポンプの内部に存
する液の温度を測定する温度センサと、前記キャンドモ
ータポンプの非実働時に、前記温度センサにより検出さ
れた液温が液凍結危険温度か否かを判断し、液温が液凍
結危険温度以下であると判断する場合に、前記キャンド
モータポンプが実働不可能な程度の電流がステータに通
電されるようにステータへの通電を制御し、前記温度セ
ンサにより検出された液温が液凍結危険温度を越えると
判断する場合に、前記ステータへの通電が停止されるよ
うにステータへの通電を制御するステータ通電制御手段
とを有することを特徴とするキャンドモータポンプ用凍
結防止装置であり、前記キャンドモータポンプ用凍結防
止装置におけるある態様では、前記ステータ通電制御手
段が、前記温度センサにより検出された液温が液凍結危
険温度以下であると判断する場合に、前記キャンドモー
タポンプの揚程に到達しない程度にロータを回転させる
に必要な電流がステータに通電されるように、ステータ
への通電を制御するステータ通電制御手段であり、前記
キャンドモータポンプ用凍結防止装置におけるある態様
では、前記ステータ通電制御手段が、前記温度センサに
より検出された液温が液凍結危険温度以下であると判断
する場合に、前記ロータが回転しない程度の電流がステ
ータに流れるように、ステータへの通電を制御するステ
ータ通電制御手段でであり、前記キャンドモータポンプ
用凍結防止装置におけるある態様では、前記ステータ通
電制御手段が、可変周波数の電流により前記ステータへ
の電流を制御するように形成されてなり、前記キャンド
モータポンプ用凍結防止装置におけるある態様では、前
記ステータ通電制御手段が、可変電圧の電流により前記
ステータへの電流を制御するように形成されてなり、前
記キャンドモータポンプ用凍結防止装置におけるある態
様では、前記ステータ通電制御手段が、可変電圧の電流
を出力する低電圧電源を備えてなる。
【0008】
【発明の実施の態様】(一般的説明)この発明は、キャ
ンドモータポンプに適用される。
【0009】この発明におけるキャンドモータポンプ
は、通常、モータ部とポンプ部とを有する。このモータ
部及びポンプ部は、従来のキャンドモータポンプにおけ
るモータ部及びポンプ部とほぼ同様であるが、なお念の
ために以下にこのモータ部及びポンプ部につき詳述す
る。
【0010】モータ部は、ロータとステータと液流通手
段とを備える。
【0011】ロータは回転軸に軸装される。ロータは、
液流通手段により供給される液との接触による腐食及び
絶縁不良を防止するために、耐食性金属たとえばステン
レスの薄い金属板で円筒形に形成されたロータ側キャン
の内部に密封状態にして納められる。
【0012】ステータは、液流通手段により供給される
液との接触による腐食及び絶縁不良を防止するために、
ステータ側キャンに納められる。このステータ側キャン
は、前記ロータ側キャンを収容するに十分であり、しか
もステータに通電することによりロータに回転力を付与
するに必要な間隙が形成されるように設計された円筒体
である。ステータは、このステータ側キャンの外側に、
ステータ側キャンの内側に配置されるロータを囲繞する
ように、配置される。
【0013】前記ロータはステータにロータ駆動電源か
らの電流を通電することにより回転する。ロータ駆動電
源としては、固定された周波数を有する高電圧たとえば
AC200ボルトの三相交流電源、及び周波数を可変す
ることのできるインバータたとえば正弦波PWM制御方
式のインバータを挙げることができる。
【0014】液流通手段は、前記ロータとステータとの
間隙、ある場合にはロータ側キャンとステータ側キャン
との間隙に液を送り込み、ステータにおける発熱を除去
することができるように形成される。この液流通手段に
より送り込まれる液は、回転軸の軸受にも接触すること
があるので、その場合には、この液は潤滑作用をも発揮
する。液流通手段は、前記間隙に液を送り込むことがで
きるように形成されている限り種々の構成を取り得る。
例えば、液供給手段として、(1)ポンプ室から液を抜き
出してこれをステータとロータとの間隙、ある場合には
ステータ側キャンとロータ側キャンとの間隙に送り込む
外部配管と、ステータ側キャンとロータ側キャンとの間
隙にある液をポンプ室内に送り込む内部管路とを有する
構成、(2)キャンドモータポンプ外に設けられた液貯留
槽と、この液貯留槽からステータとロータとの間隙、あ
る場合にはステータ側キャンとロータ側キャンとの間隙
に液を送り込む送液配管と、ステータとロータとの間隙
あるいはステータ側キャンとロータ側キャンとの間隙か
ら液を前記液貯留槽に送り戻す戻し配管とを有する構
成、(3)ポンプ室内の液をステータとロータとの間隙、
ある場合にはステータ側キャンとロータ側キャンとの間
隙に液を送り込む送液孔と、ステータとロータとの間
隙、あるいはステータ側キャンとロータ側キャンとの間
隙にある液をポンプ室に戻すように、回転軸中に開設さ
れた貫通孔とを有する構成、等を挙げることができる。
【0015】更に言うと、液流通手段によりステータと
ロータとの間隙、あるいはステータ側キャンとロータ側
キャンとの間隙に供給される液が、ポンプ部により吸引
吐出される液の一部であっても良いときには、この液流
通手段は、ポンプ室内とステータとロータとの間隙ある
いはステータ側キャンとロータ側キャンとの間隙との間
を循環するように形成されるのが良い。このように形成
された液流通手段を有するキャンドモータポンプは、腐
食性がなく、又、固形分を含んでいない液の吸引吐出に
適している。このように形成された液流通手段は、ポン
プ部からステータとロータとの間隙あるいはステータ側
キャンとロータ側キャンとの間隙に液を送り込み、この
間隙を通過した液がポンプ部に、滞留することなく送り
出されるようにするために、液の流通途中に強制的な液
送出装置たとえば送液ファン等を備えているのも好まし
い。
【0016】液流通手段により供給される液が、ポンプ
部により吸引吐出される液の一部であるのが好ましくな
いときには、この液流通手段は、たとえば液を貯留する
液貯留槽と、この液貯留槽から前記ロータと前記ステー
タとの間隙に液を送り込む第1管路と、送り込む液を加
圧する液加圧手段と、前記ロータと前記ステータとの間
隙を通過した液をモータ部外に取り出して前記液貯留槽
に戻す第2管路とを有して形成することができる。この
ように形成された液流通手段においては、前記液加圧手
段により、前記ステータと前記ロータとの間隙に送り込
まれる液の圧力が、ポンプ部により吸引吐出される液の
圧力、特に液の吸引圧よりも高くなるように設定され
る。
【0017】ポンプ部は、前記モータ部と一体に形成さ
れる。換言すると、モータ部における回転軸の先端部が
ポンプ部にまで延在し、この回転軸の回転によりポンプ
部の機能が発揮されると言う意味において、ポンプ部は
モータ部と一体に形成されるのである。
【0018】ポンプ部は、モータ部に隣接して配置さ
れ、液吸引口及び液排出口を備えたポンプケースと、こ
のポンプケース内に配置され、かつ前記モータ部から延
在する回転軸の端部に装着されたインペラとを備え、回
転軸の回転により回転するインペラの遠心力により、液
導入口より導入された液を液排出口より吐出することが
できるように形成される。
【0019】上記したモータ部及びポンプ部を備えた、
この発明におけるキャンドモータポンプは、そのポンプ
部により各種の液を吸引吐出する。吸引吐出される液の
種類には特に制限がなく、湖沼河川の水、海水、浄化さ
れた水(浄化水とも称される。)、浄化され、しかも殺
菌消毒された上水道水、化学薬品を溶解する各種の溶液
等を挙げることができる。
【0020】この発明のキャンドモータポンプ用凍結防
止装置は、温度センサとステータ通電制御手段とを有す
る。
【0021】温度センサは、キャンドモータポンプ内に
存在する液が凍結する凍結温度もしくはその凍結温度を
含む液凍結危険温度になったかどうかをステータ通電制
御手段に知らせる機能を有する。さらに詳しくは、この
温度センサは、キャンドモータポンプ内に存在する液の
温度を測定し、測定した温度に対応する電気信号をステ
ータ通電制御手段に出力する機能、又は、キャンドモー
タポンプ内に存在する液の温度が凍結温度もしくはそれ
を含む液凍結危険温度になったことを検知して、ステー
タ通電制御手段に所定の電気信号を出力する機能を有す
る。したがって、温度センサは、温度を検知する検知部
と検知部で検知された温度を電気信号としてステータ通
電制御手段に出力する出力部とを有し、又は、キャンド
モータポンプ内に存在する液の温度が凍結温度もしくは
それを含む液凍結危険温度になったことを検知する検知
部とキャンドモータポンプ内に存在する液の温度が凍結
温度もしくはそれを含む液凍結危険温度になったことを
この検知部が検知すると、ステータ通電制御手段に検知
信号を電気信号として出力する出力部を有する。この発
明に適用することのできる温度センサとしては、上記機
能を有する限り特に制限がないのであるが、例えば、熱
電対(サーモカップル)、サーモスタット、サーミスタ
温度計、バイメタル温度計等を挙げることができる。こ
の発明においては、前述のように、キャンドモータポン
プ内に存する液の凍結を防止することがこの発明の目的
であるから、温度が凍結温度であるか否かを測定ないし
検知することの外に、その凍結温度を中心にして所定の
温度範囲、つまり液凍結危険温度を測定ないし検知する
ことのできる温度センサであって良い。
【0022】なお、ここで液凍結危険温度とは、凍結温
度よりも若干高い任意の温度、例えば凍結温度よりも1
℃もしくは2℃高い温度を挙げることができる。この液
凍結危険温度が凍結温度よりどれほど高い温度であるか
は、このキャンドモータポンプ凍結防止装置の設置目的
に応じて適宜に決定される。ポンプ室内に滞留する液が
ポンプ室内の各位置に応じて温度分布を生じているとき
に、前記温度センサの設置される位置に応じて液凍結危
険温度を凍結温度よりも若干高い温度に設定しておくの
も良い。また、ポンプ室内に残留する液に温度分布がさ
ほどないときには、液凍結危険温度を凍結温度そのもの
とするのが良い。
【0023】温度センサは、キャンドモータポンプ内に
存在する温度を測定することの可能な位置に、1個ない
し複数個が設置される。
【0024】例えばポンプ部内に存在する液の凍結を防
止することを目的にする場合には、少なくとも、たとえ
ば、ポンプ部におけるポンプケース内に温度センサにお
ける検知部が露出するように、換言するとポンプケース
内の液に検知部が接触するように温度センサを配設して
も良いし、モータ部における液に温度センサにおける検
知部が接触するように温度センサを配設しても良い。
又、温度検知に多少の正確性を欠くかもしれないが、温
度測定の誤差に実用上問題がない範囲で、前記ポンプ部
におけるポンプケースそのものに温度センサの温度検知
部が埋め込まれた状態、すなわち検知部がポンプケース
を形成する適宜の部材を介してポンプ部内の液の温度を
検知することができる状態となるようにして、ポンプ部
に温度センサを配設することもでき、又、モータ部にお
ける適宜部材に温度センサの温度検知部が埋め込まれた
状態、すなわち、温度検知部がモータ部を形成する適宜
の部材を介してモータ部内の液温を検知することができ
る状態となるようにして、モータ部に温度センサを配設
することもできる。
【0025】このように、ポンプ部内に存在する液の凍
結を防止することを目的にするときには、ポンプ部にだ
け温度センサを設けることも、ポンプ部とモータ部との
両方に温度センサを設けることもできる。ポンプ部内に
存在する液の凍結を防止するためにポンプ部に温度セン
サを設けずにモータ部に温度センサを設けるのは、後述
するようにステータの発熱による熱がポンプ部にまで伝
達されることになって、ポンプ部内に存在する液の凍結
が防止されると言う原理に基づく。
【0026】とは言え、ポンプ部内に存在する液の温度
を迅速かつ正確に測定するのであれば、温度センサの好
ましい配設位置は、ポンプ部内の液の温度を直接に測定
することのできる位置である。
【0027】キャンドモータポンプ内に存在する全ての
液の凍結を防止することを目的とするのであれば、ポン
プ部内、モータ部内及び液流通手段内の所用の箇所にそ
れぞれ温度センサを配設するのも良い。
【0028】温度センサから出力される電気信号は、ス
テータ通電制御手段に出力される。
【0029】ステータ通電制御手段は、前記温度センサ
により検出された液温が液凍結危険温度か否かを判断
し、液温が液凍結危険温度以下であると判断する場合
に、前記キャンドモータポンプが実働不可能な程度の電
流がステータに通電されるようにステータへの通電を制
御し、前記温度センサにより検出された液温が液凍結危
険温度を越えると判断する場合に、前記ステータへの通
電が停止されるようにステータへの通電を制御する。
【0030】この発明においては、前記ステータ通電制
御手段により、二種の態様をもって、キャンドモータポ
ンプ内に存在する液の凍結を防止する。第一の態様は、
液凍結危険温度であると判断されると、ロータを回転さ
せる程ではない程度にステータに電流を通電することで
あり、第二の態様は、このキャンドモータポンプが実働
しない程度、換言すると、そのキャンドモータポンプの
揚程に達しない程度にロータが回転するようにステータ
に電流を通電することである。前記第一の態様において
は、ステータの発熱によって、キャンドモータポンプ内
の液が加熱されるので、液の凍結が防止される。前記第
二の態様においては、ステータへの通電によりロータが
回転するので、キャンドモータポンプ内の液が攪拌さ
れ、ステータに通電されることによる発熱と相俟って、
キャンドモータポンプ内の液の凍結が防止される。
【0031】ステータへの通電には、可変周波数の電流
を通電する第一モードと、可変電圧電流を通電する第二
モードとの二種がある。
【0032】可変周波数の電流をステータに出力する手
段として、例えば周波数制御回路例えばインバータがあ
り、可変電圧電流をステータに出力する手段として、例
えば、電圧制御回路がある。ステータ通電制御手段は、
このような周波数制御回路又は電圧制御回路を備えてい
て、液温が液凍結危険温度以下であると判断すると、周
波数制御回路又は電圧制御回路を駆動する駆動指令信号
を出力し、液温が液凍結危険温度より高いと判断する
と、周波数制御回路又は電圧制御回路の駆動を停止する
駆動停止指令信号を出力するように、形成される。
【0033】電圧制御回路を有する電源つまり電圧制御
電源例えば低電圧電源としては、例えば低電圧三相交流
電源等を挙げることができ、この低電圧三層交流電源に
より、ステータに、ロータの回転軸に回転力を与えるに
必要な電力に満たない電力を出力し、或いキャンドモー
タポンプの揚程には達しない程度の回転力をロータに与
えるに必用な電力を出力する。
【0034】周波数制御回路を有する電源つまり周波数
制御電源としては、例えばインバータ、特に正弦波PW
M制御方式のインバータを挙げることができ、このイン
バータにより、ステータに、ロータの回転軸に回転力を
与えるに必要な電力に満たない電力を出力し、或いキャ
ンドモータポンプの揚程には達しない程度の回転力をロ
ータに与えるに必用な電力を出力する。インバータを採
用すると、装置全体の小型化を達成することができる。
【0035】このような電圧制御回路又は周波数制御回
路を有する電源は、ステータ通電制御手段に内蔵され、
かつ制御される。もっとも、ステータ通電制御手段の外
部にこのような電源を設置し、つまりこのような電源を
ステータ通電制御手段に対して外付けしても良い。
【0036】例えば、このステータ通電制御手段は、温
度センサにより検出された温度が液凍結危険温度よりも
高いか否かを判断する温度判断部を有する。
【0037】凍結温度は、この発明が適用されるキャン
ドモータポンプが吸引吐出する液に応じて決定される。
例えば、吸引吐出する液が上水道水、沼湖河川等の水、
沼湖河川等の水を浄化してなる浄化水等の水主体の液で
あるときには、この凍結温度は0℃であるとして良い。
又、吸引吐出する液が海水であるときには、その凍結温
度は0℃より幾分低い所定の温度である。吸引吐出する
液が水溶液であるときには、溶質の濃度により凝固点降
下現象があるから、その溶質の濃度に応じたその水溶液
の所定の凝固点が凍結温度である。吸引吐出する液がス
ラリーであるときには、そのスラリーにおける溶媒例え
ば水の凝固点が凍結温度になる。
【0038】このように、吸引吐出される液の種類によ
り凍結温度が相違するのであるから、その液の種類に応
じて設定される液凍結危険温度がこの温度判断部で変更
可能になっているのが望ましい。そのためには、このス
テータ通電制御手段は、液凍結危険温度を入力すること
のできる入力部を備えていて、この入力部により入力さ
れ、指定された液凍結危険温度を前記温度判断部で保持
し、この温度判断部において、温度センサにより検出さ
れた温度と指定された液凍結危険温度とを比較するよう
になっているのが好ましい。比較は比較器で行うことが
できる。
【0039】この好ましいステータ通電制御手段は、前
記温度判断部での判断に応じて電圧制御回路又は周波数
制御回路を制御する駆動制御部を有する。この駆動制御
部は、前記温度判断部において測定温度が液凍結危険温
度以下であると判断されたことを示す出力信号を入力す
ると、電圧制御回路又は周波数制御回路を駆動する駆動
指令信号を出力し、前記温度判断部において測定温度が
液凍結危険温度よりも高いと判断されたことを示す出力
信号を入力すると、電圧制御回路又は周波数制御回路の
駆動を停止する駆動停止指令信号を電圧制御回路又は周
波数制御回路に出力する。
【0040】この場合、具体的には、例えば電源がイン
バータであるときには、この駆動制御部は、インバータ
から、ステータに、前記キャンドモータポンプの揚程に
到達しない程度にロータを回転させるに必要な電流、例
えば、回転軸が回転するにしてもポンプ部から液が吐出
されない程度の回転力を与える周波数の電流を出力する
か、前記ロータが回転しない程度の電流、例えば、回転
軸の回転可能な最小周波数よりも小さな、しかもステー
タのコイル中に通電される電流によりキャンドモータポ
ンプ中の液が加熱される程度の周波数の電流を出力する
ように、インバータに駆動指令信号を出力する。
【0041】電源が例えばインバータであるときのキャ
ンドモータポンプ用凍結防止装置は、総括すると、回転
軸に装着されたロータ、このロータを囲繞するように配
置され、インバータからの周波数可変の電流によってロ
ータを回転させるステータ、及び外部から前記ステータ
とロータとの間へ、前記ステータとロータとの間から外
部へと液を循環させる液流通手段を有するモータ部、並
びに液導入口及び液排出口を備え、前記モータ部に隣接
して配設されたポンプケース、及びこのポンプケース内
に配置され、前記回転軸に装着されたインペラを有し、
インペラの回転により前記液導入口から導入されたポン
プケース内の液を液排出口から吐出するポンプ部を備え
てなるキャンドモータポンプ内の液の温度を測定する温
度センサと、このキャンドモータポンプが非実働状態で
あるときに、温度センサにより検出された液温が液凍結
危険温度か否かを判断し、液温が液凍結危険温度以下で
あると判断すると、前記キャンドモータポンプが実働不
可能な程度の電流、例えば、ポンプ部から液が吐出され
ない程度のインペラの回転を許容する電流の周波数以下
の周波数の電流、又はロータが回転しない程度の電流の
周波数以下の周波数の電流をインバータからステータに
出力することを指令するインバータ駆動指令信号を出力
し、液温が液凍結危険温度より高いと判断すると、イン
バータから電流の出力を停止するインバータ駆動停止指
令信号を出力するステータ通電制御手段とを有すること
を特徴とする、と言える。
【0042】また、電源が例えば低電圧三相交流電源で
ある場合には、前記駆動制御部は、低電圧三相交流電源
から、前記キャンドモータポンプの揚程に到達しない程
度にロータを回転させるに必要な電流、例えば、キャン
ドモータポンプにおける回転軸が回転するにしてもポン
プ部から液が吐出されない程度の緩慢な回転となる程度
の電流量の電流を出力するか、あるいは前記ロータが回
転しない程度の電流、例えば、回転軸の回転可能な最小
電流量よりもわずかに小さな、しかもステータのコイル
中に通電される電流によりキャンドモータポンプ中の液
が加熱される程度の電流量の電流を出力するように、低
電圧電源に駆動指令信号を出力する。
【0043】低電圧電源としてインバータを使用するに
せよ、あるいは低電圧三相交流電源を使用するにして
も、前記キャンドモータポンプが実働不可能な程度の電
流、例えば、ポンプ部から液が吐出されない程度の回転
力を回転軸に与えるに必要な電流をステータに通電する
と、ステータの発熱によりポンプ部内に滞留する液が加
温されると同時に、ポンプ部内の液がインペラで緩慢に
攪拌されることになるので、ポンプ部内の液の凍結を有
効に防止することができる。
【0044】電源として低電圧三相交流電源を採用する
場合に、つまり、ステータに通電される電源がロータ駆
動電源と低電圧三相交流電源との二種が存在する場合に
は、このステータ通電制御手段は、ロータ駆動電源が動
作していないことを確認してから低電圧電源を駆動する
ように、安全装置を備えているのが望ましい。
【0045】この安全装置は、キャンドモータポンプの
運転モードが運転停止状態であると判断すると、運転停
止状態であることを示す電気信号を出力する運転モード
判定部と、この運転モード判定部から出力されるところ
の、運転停止状態であることを示す電気信号を入力し、
この電気信号が所定時間継続して入力されるか否かを判
断し、この電気信号が所定時間継続して入力したときに
低電圧電源に動作許可信号を出力し、前記電気信号が所
定時間継続して入力しないときには低電圧電源に動作を
しないように動作禁止信号を出力する動作可否判定部と
を有する。このような安全装置を有するステータ通電制
御手段においては、前記駆動制御部は、前記動作可否判
定部から出力される動作許可信号を入力し、かつ前記温
度判断部において測定温度が液凍結危険温度以下である
と判断されたことを示す出力信号を入力したときに、電
源に、これを駆動する駆動指令信号を出力するように、
構成される。この安全装置は、前記動作可否判定部から
動作禁止信号が出力されると同時に、温度判定部から測
定温度が液凍結危険温度以下であると判断されたことを
示す出力信号が出力されたときには、警報などの聴覚に
訴える警報信号又はランプの点滅などの視覚に訴える警
報信号を発するように、警報手段を動作させる信号を出
力する。
【0046】上記安全装置を備えたステータ通電制御手
段を備えたキャンドモータポンプ用凍結防止装置は、総
括すると、キャン内に配置された回転軸に装着されたロ
ータ、このロータに対応するようにキャン外に配置さ
れ、高電圧ロータ駆動電源から出力される固定周波数の
高電圧電流を通電することにより前記ロータを回転させ
るステータ、前記キャンに隣接して配置され、前記回転
軸の一端に装着されたインペラを回転させることにより
液の吸引吐出を行うポンプ室、及び前記キャンの外部か
ら内部へ、又その内部から外部へと液を循環させる液流
通手段を備えてなるキャンドモータポンプ内の液の温度
を測定する温度センサと、前記キャンドモータポンプに
おけるステータに電流を通電する低電圧電源と、温度セ
ンサにより検出された液温が液凍結危険温度か否かを判
断し、一方、前記高電圧ロータ駆動電源がOFF状態か
否かを判断し、OFF状態であると判断してからOFF
状態の継続が所定時間維持されたかどうかを判断し、液
温が液凍結危険温度以下であり、かつ前記OFF状態の
継続が所定時間維持されたと判断すると、低電圧電源を
駆動する駆動指令振動を出力し、液温が液凍結危険温度
より高いと判断し、又は前記OFF状態の継続が所定時
間以内であると判断するときには、低電圧電源の駆動を
停止する駆動停止指令信号を出力するステータ通電制御
手段とを有することを特徴とする、と言うこともでき
る。
【0047】以上構成のキャンドモータポンプ用等液防
止装置においては、このキャンドモータポンプを停止さ
せた場合に、たとえこのキャンドモータポンプが液凍結
危険温度下の環境に曝されていても、内部の液の凍結を
有効に防止することができる。 (具体的説明) (例1)図1はこの発明の一例であるキャンドモータポ
ンプ用凍結防止装置を示す説明図である。
【0048】図1に示されるキャンドモータポンプ用凍
結防止装置1は、キャンドモータポンプ2に適用され
る。このキャンドモータポンプ2は、モータ部3とポン
プ部4とを備える。
【0049】このモータ部3は、回転軸5、ロータ6、
ロータ側キャン7、ステータ側キャン8、ステータ9、
端子箱10を備える。
【0050】回転軸5は、モータ部3に隣接して配置さ
れたポンプ部4にまでその一端を延在させ、モータ部3
を形成するモータ部ケース11内に配置される。この回
転軸5は、モータ部ケース11内でベアリングにより回
転可能に支持される。この回転軸5には、ロータ6が軸
装されている。
【0051】このロータ6は、円筒形状のロータ側キャ
ン7内に密閉状態にして納められている。
【0052】この回転軸5、ロータ6及びロータ側キャ
ン7は、更に円筒形状をしたステータ側キャン8内に収
納される。
【0053】ステータ側キャン8の内周面とロータ側キ
ャン7の外周面とはわずかな間隙を有する。ステータ側
キャン8の外周面には、前記ロータ6を囲繞するよう
に、又、ロータ6の位置に対応する位置にステータ9が
配置される。ステータ9には、端子箱10内から延在す
る導電線が電気的に結合される。
【0054】前記ポンプ部4は、前記モータ部3に隣接
して配置される。このポンプ部4は、ポンプケース12
及びインペラ13を有する。このポンプケース12は、
液導入口14及び液排出口15を備え、内部にポンプ室
16が形成されている。このポンプ室16内には、前記
モータ部3から延在する回転軸5の一端に結合されたイ
ンペラ13が、回転軸5の回転により回転可能に配置さ
れている。このポンプ部4においては、インペラ13が
回転することにより、その遠心力によって、液導入口1
4からポンプ室16内に導入された液が液排出口15か
ら吐出されるようになっている。
【0055】又、前記回転軸5は、その内部に、この回
転軸5の一端から他端であるインペラ13装着端にまで
貫通する液流通路17が形成されている。又、ポンプ室
16からモータ部3におけるステータ側キャン8内にま
で連通する連通孔が、ポンプ部4とモータ部3とを仕切
る壁面に形成されている。したがって、インペラ13を
回転させると、その吐出圧に応じて、ポンプ室16内の
液がステータ側キャン8内に誘導され、ステータ側キャ
ン8とロータ側キャン7との間隙をその液が通り抜け、
次いでその液は、回転軸5の一端から液流通路17内に
入り、最後にポンプ室16内に排出される。この回転軸
5における液流通路17及び連通孔により、この発明に
おける液流通手段が形成される。
【0056】前記キャンドモータポンプ2には、ロータ
駆動電源18からステータ9に三相交流200Vの高圧
電流が導電線を介して供給されるようになっている。こ
の導電線の途中には、離接スイッチ19が取り付けられ
る。
【0057】この発明に係るキャンドモータポンプ用凍
結防止装置1は、温度センサ20、及び、低電圧電源2
1を備えたステータ通電制御手段22を有する。
【0058】温度センサ20は、ポンプ室16内に取り
付けられる。すなわち、温度センサ20における検知部
が、ポンプ室16内に露出するように、すなわちポンプ
室16内の液に接触するように、取り付けられる。この
温度センサ20により検出されたポンプ室16内の液の
温度は、電気信号として温度センサ20からステータ通
電制御手段22に出力される。
【0059】この実施例において低電圧電源21は、前
記ロータ6を回転させるとしてもポンプ部4の液排出口
15から液が実質的に吐出されない程度のロータ6の回
転を許容する電圧以下の低電圧電流をステータ9に供給
するところの、電圧制御回路を備えた電源であり、例え
ば三相交流を出力する電源を挙げることができる。前記
低電圧電源21としては、前記ロータ6が回転しない程
度の電流をステータ9に供給する電源を採用することも
できる。この低電圧電源21は、前記ロータ駆動電源1
8からステータ9にまで結線された導電線の途中に接続
された導電線に、接続される。この導電線には離接スイ
ッチ23が介装される。
【0060】前記ステータ通電制御手段22は、低電圧
電源21を備え、温度判断部24と駆動制御部25とを
有する。この温度判断部24は、温度センサ20から出
力されるところの、温度を示す電気信号を入力し、入力
部26例えばキイボードにより設定された凝固点と温度
センサ20により測定された液温とを比較する。そし
て、その比較結果を駆動制御部25に出力する。駆動制
御部25は、温度判断部24から出力される電気信号を
入力し、その電気信号が、温度センサ20により測定さ
れた液温が設定された凝固点より高い温度であることを
示すときには、低電圧電源21の駆動を停止する駆動停
止指令信号を低電圧電源21に出力し、又、その電気信
号が、温度センサ20により測定された液温が設定され
た凝固点以下であることを示すときには、低電圧電源2
1を駆動する駆動指令信号を低電圧電源21に出力す
る。
【0061】以上構成のキャンドモータポンプ用凍結防
止装置1においては、例えばキャンドモータポンプ2が
寒冷地あるいは低温雰囲気下に設置されている場合に、
キャンドモータポンプ2の運転が停止したときに、ポン
プ室16内に液が滞留し、外気温と共にその温度が低下
していく。
【0062】ポンプ室16内に残留する液の温度が温度
センサ20により検知され、液温を示す電気信号が温度
センサ20からステータ通電制御手段22に出力され
る。温度センサ20から出力される電気信号がステータ
通電制御手段22に入力すると、温度判断部24で、温
度センサ20で測定された液温が、予め設定された液凍
結危険温度と比較される。温度判断部24が、液温が設
定された液凍結危険温度よりも高いと判断すると、液温
が液凍結危険温度より高いことを示す電気信号を駆動制
御部25に出力する。駆動制御部25は、液温が液凍結
危険温度より高いことを示す電気信号を入力すると、低
電圧電源21にその出力を禁止する駆動停止指令信号を
出力する。
【0063】一方、温度判断部24が、液温が設定され
た液凍結危険温度と同じか、あるいは低いと判断する
と、液温が液凍結危険温度と同じか、あるいは低いこと
を示す電気信号を駆動制御部25に出力する。駆動制御
部25は、液温が液凍結危険温度と同じもしくは低いこ
とを示す電気信号を入力すると、低電圧電源21に駆動
指令信号を出力し、低電圧電源21から低電圧電流をス
テータ9に通電する。
【0064】なお、駆動制御部25から出力される駆動
指令信号は、低電圧電源21に、継続的に出力されても
良いし、又、断続的に出力されても良い。
【0065】上記構成のキャンドモータポンプ用凍結防
止装置1にあっては、ポンプ室16内の液温を直接に測
定してポンプ室16内に残留する液の凍結を有効に防止
することができる。なお、ステータ9とロータ6との間
隙あるいはステータ側キャン8とロータ側キャン7との
間隙に存在する水は、このキャンドモータポンプ2の運
転を停止してもそれまで発熱していたステータ9の熱に
より加温されているので、ポンプ室16内の残留液より
も高い温度を有していると考えられ、したがってポンプ
室16内の残留液の凍結を防止する限り、この間隙に存
在する水の凍結を心配する必要は少ない。 (例2)この例はロータ駆動電源及び低電圧電源として
同じインバータを採用したキャンドモータポンプ用凍結
防止装置1に関する。
【0066】図2に示されるキャンドモータポンプ用凍
結防止装置1が前記例1に示されるキャンドモータポン
プ用凍結防止装置1と相違するところは、例1における
ロータ駆動電源18及び低電圧電源21の代わりにイン
バータ27を採用し、このインバータ27を制御するた
めの駆動制御部25を有するステータ通電制御手段22
を採用することである。
【0067】すなわち、このキャンドモータポンプ用凍
結防止装置1におけるロータ駆動電源18は、ステータ
9に通電してロータ6を回転させるに十分な周波数の電
流を供給することのできるインバータ27であり、この
インバータ27は又通電電流の周波数を下げてロータ6
を回転させずにステータ9を発熱させる低電圧電源21
でもある。低電圧電源21における駆動制御部25は、
温度判断部24において温度センサ20により検出され
た液温が液凍結危険温度以下であると判断すると、ポン
プ部4から液が吐出されない程度のインペラ13の回転
を許容する電流の周波数以下の周波数の電流をインバー
タ27からステータ9に出力することを指令するインバ
ータ駆動指令信号を出力し、液温が液凍結危険温度より
高いと判断すると、インバータ27から電流の出力を停
止するインバータ駆動停止指令信号を出力するように形
成されている。
【0068】インバータ27をロータ駆動電源18及び
低電圧電源21として採用すると、ステータ9に通電す
る電源を一基にすることができて、装置構成を簡素にす
ることができる。又、インバータ27から出力される電
流の周波数を昇降するだけで、ロータ6の回転及び液の
凍結防止を実行することができる。 (例3)この例は、例1に示されるキャンドモータポン
プ用凍結防止装置1におけるステータ通電制御手段22
の代わりに、安全装置を備えたステータ通電制御手段2
2を備え、その他は例1におけるキャンドモータポンプ
用凍結防止装置1と同様の構成を有するキャンドモータ
ポンプ用凍結防止装置1である。
【0069】すなわち、図3に示されるように、このキ
ャンドモータポンプ用凍結防止装置1におけるステータ
通電制御手段22は、低電圧電源21を備え、温度判断
部24と、駆動制御部25と、運転モード判定部28
と、動作可否判定部29とを有する。温度判断部24は
前記例1における温度判断部24と同様の機能を有す
る。運転モード判定部28は、キャンドモータポンプ2
の運転モードが運転状態であるか運転停止状態であるか
を判断し、例えば、高電圧電源であるロータ駆動電源1
8のスイッチがON状態であるかOFF状態であるかを
判断し、あるいはキャンドモータポンプ2の操作パネル
におけるポンプ運転指令スイッチが運転モードになって
いるか否かを判断する。この運転モード判定部28が、
キャンドモータポンプ2の運転モードは運転停止状態で
あると判断すると、運転停止状態であることを示す電気
信号を出力する。動作可否判定部29は、運転モード判
定部28から出力されるところの、運転停止状態である
ことを示す電気信号が所定の時間継続して出力されてい
るか否かを判断し、所定の時間継続して前記電気信号が
出力されていると判断するときには、駆動制御部25に
動作許可信号を出力し、所定の時間継続して前記電気信
号が出力されていないと判断するときには、駆動制御部
25に動作禁止信号を出力する。駆動制御部25は、温
度判断部24から出力されるところの、液温が液凍結危
険温度以下であることを示す電気信号と、前記動作可否
判定部29から出力される動作許可信号とのANDを取
って、低電圧電源21に駆動指令信号を出力する。駆動
制御部25に、液凍結危険温度以下であることを示す電
気信号が温度判断部24から入力し、同時に動作可否判
定部29から動作禁止信号が入力している場合、及び液
凍結危険温度よりも液温が高いことを示す電気信号が温
度判断部24から入力し、同時に動作可否判定部29か
ら動作許可信号が入力している場合には、何らかの原
因、例えば温度センサ20の動作不良、ロータ駆動電源
18の動作不良、ロータ駆動電源18における入力スイ
ッチの不良等により、適切な動作が行われていないの
で、この駆動制御部25は、警報手段30例えばブザ
ー、警報ランプ等を動作させる警報信号を出力する。
【0070】このように、運転モード判定部28及び動
作可否判定部29を備えた安全装置を装備していると、
誤動作の防止を図り、キャンドモータポンプ用凍結防止
装置1の正確な運転を実行することができるようにな
る。
【0071】
【発明の効果】この発明によるとキャンドモータポンプ
内に残留する液の凍結を有効に防止することのできるキ
ャンドモータポンプ用凍結防止装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施例であるキャンドモー
タポンプ用凍結防止装置を示す説明図である。
【図2】図2はこの発明の他の実施例であるキャンドモ
ータポンプ用凍結防止装置を示す説明図である。
【図3】図3はこの発明のその他の実施例であるキャン
ドモータポンプ用凍結防止装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・キャンドモータポンプ用凍結防止装置、2・・
・キャンドモータポンプ、3・・・モータ部、4・・・
ポンプ部、5・・・回転軸、6・・・ロータ、7・・・
ロータ側キャン、8・・・ステータ側キャン、9・・・
ステータ、10・・・端子箱、11・・・モータ部ケー
ス、12・・・ポンプケース、13・・・インペラ、1
4・・・液導入口、15・・・液排出口、16・・・ポ
ンプ室、17・・・液流通路、18・・・ロータ駆動電
源、19・・・離接スイッチ、20・・・温度センサ、
21・・・低電圧電源、22・・・ステータ通電制御手
段、23・・・離接スイッチ、24・・・温度判断部、
25・・・駆動制御部、26・・・入力部、27・・・
インバータ、28・・・運転モード判定部、29・・・
動作可否判定部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に装着されたロータ、このロータ
    を囲繞するように配置され、ロータ駆動電源からの電流
    によってロータを回転させるステータ、及び前記ステー
    タとロータとの間に液を流通させる液流通手段を有する
    モータ部、並びに液導入口及び液排出口を備え、前記モ
    ータ部に隣接して配設されたポンプケース、及びこのポ
    ンプケース内に配置され、前記回転軸に装着されたイン
    ペラを有し、インペラの回転により前記液導入口から導
    入されたポンプケース内の液を液排出口から吐出するポ
    ンプ部を備えてなるキャンドモータポンプの内部に存す
    る液の温度を測定する温度センサと、 前記キャンドモータポンプの非実働時に、前記温度セン
    サにより検出された液温が液凍結危険温度か否かを判断
    し、液温が液凍結危険温度以下であると判断する場合
    に、前記キャンドモータポンプが実働不可能な程度の電
    流がステータに通電されるようにステータへの通電を制
    御し、前記温度センサにより検出された液温が液凍結危
    険温度を越えると判断する場合に、前記ステータへの通
    電が停止されるようにステータへの通電を制御するステ
    ータ通電制御手段とを有することを特徴とするキャンド
    モータポンプ用凍結防止装置。
  2. 【請求項2】 前記ステータ通電制御手段は、前記温度
    センサにより検出された液温が液凍結危険温度以下であ
    ると判断する場合に、前記キャンドモータポンプの必要
    な揚程に到達しない程度にロータを回転させるに必要な
    電流がステータに通電されるように、ステータへの通電
    を制御するステータ通電制御手段である前記請求項1に
    記載のキャンドモータポンプ用凍結防止装置。
  3. 【請求項3】 前記ステータ通電制御手段は、前記温度
    センサにより検出された液温が液凍結危険温度以下であ
    ると判断する場合に、前記ロータが回転しない程度の電
    流がステータに流れるように、ステータへの通電を制御
    するステータ通電制御手段である前記請求項1に記載の
    キャンドモータポンプ用凍結防止装置。
  4. 【請求項4】 前記ステータ通電制御手段は、可変周波
    数の電流により前記ステータへの電流を制御するように
    形成されてなる前記請求項1〜3のいずれかに記載のキ
    ャンドモータポンプ用凍結防止装置。
  5. 【請求項5】 前記ステータ通電制御手段は、可変電圧
    の電流により前記ステータへの電流を制御するように形
    成されてなる前記請求項1〜3のいずれかに記載のキャ
    ンドモータポンプ用凍結防止装置。
  6. 【請求項6】 前記ステータ通電制御手段は、可変電圧
    の電流を出力する低電圧電源を備えてなる前記請求項5
    に記載のキャンドモータポンプ用凍結防止装置。
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