JPH11152891A - 膨張剤除去装置 - Google Patents

膨張剤除去装置

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JPH11152891A
JPH11152891A JP33630497A JP33630497A JPH11152891A JP H11152891 A JPH11152891 A JP H11152891A JP 33630497 A JP33630497 A JP 33630497A JP 33630497 A JP33630497 A JP 33630497A JP H11152891 A JPH11152891 A JP H11152891A
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JP
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compressed air
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Withdrawn
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JP33630497A
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English (en)
Inventor
Shiro Funyu
志郎 船生
Hironori Kitayama
広典 北山
Masaaki Kanbe
正明 神部
Shinji Nakazawa
伸二 仲澤
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Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設の建築物のコンクリート躯体を覆うモル
タル層の破砕のために設けられ前記躯体の内部にまで達
する穴に充填された膨張剤を前記躯体から除去するため
の装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の膨張剤除去装置は、圧縮空気お
よび多数の細粒子のための受入口(34,36) 、噴射口(50)
および排出口(52)を有する噴射器(24)と、噴射器に取り
付けられ噴射口(50)および排出口(52)に連通するフード
(26)を含む。フードは、これが躯体(12)の表面に当接可
能でありかつ穴(18)を覆うことが可能である、可撓性を
有する開放端部(58)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設の建築物のコ
ンクリート躯体を覆うモルタル層を破砕するために該モ
ルタル層に設けられ、膨張剤が充填された複数の穴のう
ち前記躯体の内部にまで達する穴に残る膨張剤を前記躯
体から除去するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば既設コンクリート造建築物
の柱や壁のような躯体を覆う、化粧材としての、または
タイル、壁紙等の下地としてのモルタル層の経年劣化に
伴う更新、前記建築物の耐震補強、前記建築物の補修等
のため、前記躯体から前記モルタル層を除去して前記躯
体を露出した後、該躯体を新たなモルタル層、コンクリ
ート層で覆うことが行われている。
【0003】前記躯体の露出は、該躯体を覆うモルタル
層を破砕すべく該モルタル層にこれを貫通する複数の穴
を設け、各穴に膨張剤を充填し、前記躯体から前記モル
タル層の破砕片を除去することにより行うことが可能で
ある。各穴に充填された膨張剤は、その経時的な体積膨
張により各穴の周壁面および前記躯体に対して膨張圧を
及ぼし、前記穴相互間部分に多数のクラックを生じさ
せ、該部分を前記躯体から剥離する作用をなす。
【0004】これによれば、前記膨張剤による前記モル
タル層の破砕作用はほとんど音を立てることなく、ま
た、ほとんど振動を生じることなしに徐々に進行する。
このため、供用中の建築物の居住者や利用者に精神的ま
たは肉体的苦痛を与えることなしに、また、建築物内の
精密機器や設備の作動や操作に影響を及ぼすことなし
に、前記躯体の露出作業を行うことができる。
【0005】ところで、除去の対象である前記モルタル
層は実際にはその厚さ寸法が一様でなく、厚い部分と薄
い部分とを含む。このため、前記モルタル層を貫通する
前記穴のうちには、前記モルタル層を経てさらに前記躯
体の内部に伸びる穴、すなわち前記躯体の内部に達する
穴があり、このような穴に充填された前記膨張剤は、前
記モルタル層の除去後、前記躯体に残る。
【0006】前記膨張剤は、その性質上、水分の存在下
で膨張を継続することから、前記躯体中に前記膨張剤を
残したまま、前記モルタル層の更新、前記建築物の補
強、補修等のために前記躯体を新たなモルタル、コンク
リート等で覆うときは、前記膨張剤の膨張作用のため、
前記躯体の一部の破砕、該破砕に伴う前記躯体と前記新
たなモルタルまたはコンクリートの層との間に分離等を
生じるおそれがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、既設の建築物のコンクリート躯体を覆うモルタ
ル層の破砕のために設けられ前記躯体の内部にまで達す
る穴に充填された膨張剤を前記躯体から除去するための
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる膨張剤除
去装置は、圧縮空気および多数の細粒子のための受入
口、噴射口および排出口を有する噴射器と、前記噴射器
に取り付けられ前記噴射口および前記排出口に連通する
フードとを含む。前記フードは、これが前記躯体の表面
に当接可能でありかつ前記穴を覆うことが可能である、
可撓性を有する開放端部を備える。好ましくは、前記噴
射器の排出口が負圧源に接続される。また、好ましく
は、前記フードがその開放端部に向けて先細の内壁面を
有し、さらに、その開放端面に開放する少なくとも1条
の周溝を有する。前記細粒子として重炭酸カルシウムを
用いることができる。
【0009】
【作用および効果】本発明によれば、噴射器のフードの
開放端面を前記躯体の表面に押し当て、前記フードで前
記躯体の表面に開放する穴を覆った後、前記噴射器の受
入口を経て供給される圧縮空気と多数の細粒子とをその
噴射口から噴出させてこれらを前記穴内の膨張剤に吹き
付けることにより、該膨張剤を前記躯体の穴から削り取
り、これを前記躯体から除去することができる。
【0010】前記フードの開放端部が可撓性を有するこ
とから、前記躯体の表面に押し当てられた前記フードの
開放端面は前記躯体の表面の不陸または凹凸に追随して
変形し、前記フードは前記躯体に対して密に接する。こ
のため、前記噴射器からの前記圧縮空気および細粒子の
噴出音、前記躯体内の膨張剤に対する前記圧縮空気およ
び細粒子の衝突音等からなる騒音が前記躯体の表面と前
記フードとの間から漏れ出ることを大幅に軽減すること
ができる。また、前記膨張剤に衝突して前記圧縮空気と
ともに跳ね返る前記圧縮空気および前記削り取られた膨
張剤からなる粉体の漏出量をも大幅に軽減することがで
きる。その結果、前記膨張剤の除去作業を静かな、ま
た、粉塵の少ない環境下で行うことができる。前記フー
ドがその開放端面に開放する少なくとも1条の周溝を有
する場合には、該周溝で隔てられた2以上の凸条がそれ
ぞれ前記躯体の表面に密接し、前記騒音および前記粉体
の漏出がこれらの凸条で幾重にもすなわち多重に遮断さ
れ、前記騒音および粉塵の発生をより低減することがで
きる。
【0011】前記圧縮空気および前記細粒子の供給によ
り高圧状態にある前記フード内の粉体は、圧縮空気とと
もに、これより低圧である排出口に向けて前記フード内
の密閉空間を流動する。前記排出口を経た前記粉体はこ
れを四散させることなく一カ所に集めることができる。
前記フードの内壁面を該フードの開放端面に向けて先細
に伸びるものとすれば、前記排出口に向けて移動する前
記粉体を前記フードの内壁面に沿ってよりスムーズに導
くことができる。また、前記排出口に負圧を及ぼすこと
により、前記フードが規定する密閉空間からの前記粉体
の排出をよりスムーズに行うことができる。
【0012】さらに、前記細粒子として重炭酸カルシウ
ムを使用すれば、これはコンクリートの成分の一つと同
質であるため、前記細粒子が前記躯体に残ることがあっ
ても、前記躯体に悪影響を生じない。
【0013】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、既設のコンク
リート造建築物10(但し、その一部のみを示す。)の
一部をなす柱や壁からなるコンクリート躯体すなわちコ
ンクリート製の躯体12を覆う、化粧材としての、また
はタイル、壁紙等の下地としてのモルタル層14を除去
するため、モルタル層14にこれを貫通する複数の穴1
のモルタル層の経年劣化に、前記コンクリート躯体は、
コンクリート造の建物における躯体に限らず、非コンク
リート造の建物におけるものであってもよい。
【0014】モルタル層14は、その経年劣化に伴う更
新やリニューアルのため、あるいは後述する耐震補強、
または補修のために躯体12から除去される。
【0015】躯体12の表面に塗り付けてなるモルタル
層14はその厚さ寸法が一定ではなく、薄い部分と厚い
部分とを有する。また、このモルタル層14の厚さ寸法
を正確に測定することは実際上困難である。このため、
モルタル層14の表面から躯体12に向けて伸びる穴1
6は、モルタル層14を予め設定された深さで一律に穿
孔することにより形成される。したがって、モルタル層
14の前記薄い部分を貫通する穴16は躯体12の内部
に達する。すなわち、穴16の一部18が躯体12の表
面からその内部に向けて伸びる。
【0016】穴16はモルタル層14の除去個所の全部
に一時にまたはその一部に順次に形成される。また、複
数の穴16は、後記膨張剤20の膨張圧が有効に及ぶ範
囲または距離的限界、すなわち、後記クラックが生じ得
る範囲または距離的限界を考慮して、これらの穴16の
方向、相互間隔、大きさ等が設定される。
【0017】穴16は、例えばダイヤモンドコアドリル
を用いて、あるいはモルタル層14に超音波切削加工を
施すことにより形成される。後者の超音波切削加工よる
穿孔は、砥石が設けられた先端部を有するスピンドルを
その軸線の周りに回転させて前記砥石の切削力をモルタ
ル層14に及ぼし、かつ、この間に前記スピンドルをそ
れぞれ超音波振動させることにより行われる。
【0018】穴16の形成後、各穴に膨張剤20が充填
される。膨張剤20は、例えば生石灰および珪酸塩を主
体とする無機化合物を主成分とする薬剤(例えば、株式
会社小野田製の「ブライスター」)に水を混ぜて練った
ものからなり、前記薬剤が水と反応(水和反応)するこ
とにより、その体積が経時的に膨張する性質を有する。
【0019】各穴16内の膨張剤20の経時的な体積膨
張により、各穴16の周壁面がこれに直角な方向(半径
方向)に、また、躯体12が穴16の軸線方向に膨張圧
を受ける。この膨張圧のため、モルタル層14の穴16
相互間部分に一方の穴16からこれに相対する他方の穴
16に向けて多数のクラック(図示せず)が生じ、ま
た、前記部分が躯体12の表面から剥離する。その結
果、モルタル層14が破砕される。
【0020】その後、前記クラックが取り囲む部分すな
わちモルタル層14の破砕片が躯体12の表面から除去
される。前記破砕片の除去は、該破砕片の躯体12の表
面からの自然な崩れ落ちにより、または、前記破砕片に
比較的小さい外力を加えて落下させることにより行われ
る。
【0021】モルタル層14の前記破砕片の除去後、躯
体12の表面に開口しかつ膨張剤20が満たされた穴の
一部(以下、単に「穴」という。)18が現出する。穴
18の実際の深さは約1−2mm程度であり、また、穴
18内の実質的に膨張を停止した膨張剤20は、通常、
乾燥状態にあって粉状を呈する。この粉体は、モルタル
14の前記更新、耐震補強、補修等のために新たに設け
られるモルタルまたはコンクリートの層中の水分の存在
下でまたは大気中の水分を吸収して再び膨張する能力を
有する。このため、その後、穴18から膨張剤20が除
去される。
【0022】穴18内の粉状の膨張剤20は、本発明に
係る膨張剤除去装置22を用いて除去することができ
る。
【0023】膨張剤除去装置22は、噴射器24と、該
噴射器に取り外し可能に取り付けられたフード26とを
含む。躯体の穴18内の膨張剤20は、噴射器24から
フード26を通して後記圧縮空気および多数の細粒子を
膨張剤20に対して吹き付け、これにより該膨張剤を削
り取ることにより除去する。
【0024】噴射器24は、圧縮空気および多数の細粒
子のための受入口と、噴射口と、排出口とを有する。
【0025】噴射器24は、全体に、いわゆるエア・ガ
ンのような形態を有し、大きく3つの部分すなわちグリ
ップ部28と、グリップ部28に連なる銃身部30と、
銃身部30に取り付けられた筒状の先端部32とからな
る。
【0026】前記圧縮空気および多数の細粒子のための
受入口、より詳細には、前記圧縮空気のための受入口3
4と、前記細粒子のための受入口36とがそれぞれグリ
ップ部28と銃身部30とに設けられている。
【0027】圧縮空気の受入口34は、グリップ部28
内に配置された導管38の一方の開口端により規定され
ている。導管38の他方の開口端は、銃身部30に形成
された通路40に連なる。通路40はこれに接続され先
端部32内をその開放端33の直前まで伸びる他の導管
42に連なる。
【0028】圧縮空気の受入口34には、装置22の使
用の際、ホース(図示せず)を介して、外部に配置され
たエアコンプレッサのような圧縮空気供給源(図示せ
ず)に接続される。したがって、受入口34を通して、
前記圧縮空気供給源から供給される圧縮空気は、噴射器
24内の導管38,通路40および導管42に導かれ
る。
【0029】グリップ部28内を伸びる導管38には、
その通路を開閉するためのバルブ44と、バルブ44に
対して該バルブが前記通路を閉鎖するようにばね力を付
与するコイルばね46とが配置されている。導管38の
通路は、コイルばね46のばね力に抗してバルブ44を
移動させることにより開かれる。グリップ部28には、
バルブ44をコイルばね46のばね力に抗して移動させ
ることができる引き金48が設けられている。
【0030】前記細粒子のための受入口36は、銃身部
30に設けられ該銃身部内の通路40に連なる管状部分
49の開放端により規定されている。この受入口36
は、装置22の使用時、ホース(図示せず)を介して、
外部に集積された細粒子源(図示せず)に接続される。
前記細粒子は、通路40を前記圧縮空気が導管42に向
けて流動するとき、受入口36に生じる負圧の作用によ
り前記細粒子供給源から通路40内に吸い上げられ、該
通路内において前記圧縮空気と混合する。前記圧縮空気
と混合した多数の細粒子は、該圧縮空気を搬送媒体とし
て、導管42内をその開放端に向けて流動する。
【0031】なお、2つの受入口34,36を設ける図
示の例に代えて、単一の受入口をグリップ部28または
銃身部30に設けることができる。この場合には、前記
単一の受入口が、予め混合された圧縮空気と細粒子とを
受け入れる。
【0032】前記圧縮空気および細粒子のための噴射口
は、銃身部30の一部をなす導管42の開放端50によ
り規定されている。導管42内を流動する前記圧縮空気
および細粒子の混合物は、導管42と同軸の関係に配置
されかつ銃身部30に固定された先端部32内におい
て、導管42の噴射口50からその外部に放出される。
噴射口50は、図示の例に代えて、噴射器の先端部32
の外部すなわちフード26の内部で開放するものとする
こともできる。
【0033】また、前記圧縮空気および細粒子のための
前記排出口は、筒状の先端部32の側部に設けられた開
口52からなる。したがって、排出口52は大気圧下に
おかれる。排出口52は、好ましくは、噴射口50より
後方側(銃身部30の側)に位置するように設ける。こ
れは、噴射口50から噴射され躯体12に当たって跳ね
返り、噴射器24内に戻る圧縮空気および細粒子と後記
削り取られた膨張剤20とが、噴射口50からの噴流に
巻き込まれずに排出口52に移動するようにするためで
ある。
【0034】先端部32には排出口52と連通する筒状
体53が設けられている。筒状体53には噴射後の圧縮
空気および細粒子とともに、後記削り取られた膨張剤を
回収するためのホース(図示せず)が接続される。好ま
しくは、さらに、前記ホースに真空ポンプやエゼクタの
ような負圧源(図示せず)が接続される。これにより、
排出口52を大気圧より低圧下におくことができる。
【0035】次に、フード26は円筒形部54と該円筒
形部に連なる截頭円錐形部56とを有する。円筒形部5
4は噴射器24に対するフード26の取り付け部を規定
し、噴射器の先端部32の開放端部分を取り巻きかつこ
れに密接している。また、截頭円錐形部56はフード2
6の開放端面55を規定する。
【0036】截頭円錐形部56の開放端面55は、躯体
12の表面に開放する穴18を覆うことができる大き
さ、図示の例では穴18の直径より大きい内径を有す
る。また、フード26はその全体が、例えばゴム材料や
軟質のプラスチック材料からなり可撓性を有する。図示
の例に代えて、フード26の形態は任意に設定すること
ができる。例えば、截頭円錐形部56を截頭角錐形のも
の、半球形のもの等とすることができる。また、可撓性
について、フード26全体ではなくその開放先端部の
み、図示の例では截頭円錐形部56の開放端部58のみ
が有するものとすることができる。
【0037】本発明の装置22は、使用の際、フード2
6の開放端面55を躯体12の表面に押し付けかつフー
ド26で穴18を覆う。このとき、フード26はその全
部または開放端部58が可撓性を有するため、その開放
端面55が躯体12の表面の凹凸または不陸に追随して
弾性変形し、躯体12の表面に密接する。これにより、
フード26内に密閉空間が規定される。
【0038】次に、前記圧縮空気供給源の作動下におい
て、噴射器24の噴射口50から圧縮空気と細粒子とを
噴出させ、これらを躯体の穴18内の膨張剤20に連続
的にまたは断続的に衝突させる。この衝突により膨張剤
20の全部が穴18から徐々に削り取られる。
【0039】前記圧縮空気および細粒子の噴射のため、
フード26が規定する密閉空間の内部圧力が大気圧より
大きいものとなる。このため、削り取られた膨張剤の一
部は、穴18内の膨張剤20とその周囲の躯体12部分
とに衝突して跳ね返る圧縮空気および細粒子とともに、
これより大気圧以下の圧力下にある排出口52に向け
て、先端部32の開放端部33からその内部に移動す
る。前記負圧源を設けるときは、使用済みの圧縮空気お
よび細粒子と削り取られた膨張剤とをより能率的に回収
することができる。
【0040】図示の例のように、フード26の内壁面の
形状を截頭円錐面すなわちその取り付け部である円筒形
部54から開放端面55に向けて先細であるように設定
することにより、前記跳ね返りの圧縮空気および細粒子
と、前記削り取られた膨張剤とを低圧側へ前記截頭円錐
面に沿ってよりスムーズに導くことができる。
【0041】膨張剤20の除去作業の間、躯体12の表
面に対するフード26の密着性のため、噴射口50から
の前記圧縮空気および細粒子の噴出音、これらの躯体1
2への衝突音等がフード26の外部に漏れ出る量が非常
に少なく、このため、騒音の発生を非常に小さいものと
することができる。また、前記密閉性のため、前記細粒
子および削り取られた膨張剤の前記フードからその外部
への漏れが少なく、このため、粉塵の発生を非常に少な
いものとすることができる。
【0042】図2および図3を参照すると、ここに示す
フード26は、それぞれ、1および2の周溝60を有す
る。周溝60は、フード26の開放端部58に設けられ
その開放端面55に開放している。周溝60は開放端面
55の周縁に沿って伸び、図示の例では全体に円環状を
呈する。
【0043】図2に示す1の溝60は、その壁面が開放
端部58と同軸の截頭円錐面からなり、フード26は、
溝60により隔てられた2つの凸条62を有する。この
フード26を使用するときは、可撓性または柔軟性を有
する2つの凸条62のそれぞれが躯体12の表面に接す
る。このため、フード26の内部空間がその外部と二重
に遮断され、フード26が規定する前記空間の密閉性が
高められる。これにより、前記騒音レベルおよび粉塵の
発生量をより小さいものとすることができる。
【0044】これに対し、図3に示すフード26にあっ
ては、その開放端部58が全体に円筒形状を有し、開放
端部58に設けられた2つの周溝60の壁面は開放端部
58と同軸の円筒面からなる。したがって、これらの周
溝60により隔てられた3つの凸条62もまた円筒面か
らなる周壁面を有する。これによれば、フード26が規
定する内部空間をその外部から三重に遮断することがで
きる。
【0045】フード26に設けられる前記周溝の数量
は、3以上に設定することができる。また、フード26
の横断面形状は、これを円形とする図示の例に代えて、
例えば矩形のような多角形とすることができる。
【0046】前記細粒子として、砂、重炭酸カルシウム
等からなるものを用いることができる。特に、前記重炭
酸カルシウムはコンクリートの1成分と同質であるた
め、これが躯体12に残留することがあっても躯体12
を害することはなく、また、比較的軽量(比重:1.23)
であるため、前記圧縮空気とともに回収しやすい等の利
点がある。
【0047】前記重炭酸カルシウムからなる細粒子の粒
径の一例として、300 μmに設定することができる。ま
た、この細粒子を用いるときの前記圧縮空気の噴射圧力
および噴射量は、例えば、それぞれ5kg/cm2 および400l
/ 分に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置を示す概略的な断面図である。
【図2】フードの他の例の断面図である。
【図3】フードのさらに他の例の断面図である。
【符号の説明】
10 既設コンクリート造建築物 12 躯体 14 モルタル層 16,18 穴 20 膨張剤 22 膨張剤除去装置 24 噴射器 26 フード 34 圧縮空気の受入口 36 細粒子の受入口 50 噴射口 52 排出口 55 フードの開放端面 58 フードの開放端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲澤 伸二 神奈川県横浜市鶴見区駒岡5−17−27 株 式会社プライムワークス内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設建築物のコンクリート躯体を覆うモ
    ルタル層を破砕するために該モルタル層に設けられ、膨
    張剤が充填された複数の穴のうち前記躯体の内部に達す
    る穴に残る膨張剤を前記躯体から除去するための装置で
    あって、圧縮空気および多数の細粒子のための受入口、
    噴射口および排出口を有する噴射器と、前記噴射器に取
    り付けられ前記噴射口および前記排出口に連通するフー
    ドとを含み、前記フードが、前記躯体の表面に当接しか
    つ前記穴を覆うことが可能である、可撓性を有する開放
    端部を備える、膨張剤除去装置。
  2. 【請求項2】 前記噴射機の排出口が負圧源に接続され
    ている、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記フードがその開放端部に向けて先細
    である内壁面を有する、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記フードがその開放端面に開放する少
    なくとも1条の周溝を有する、請求項1に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記細粒子が重炭酸カルシウムからな
    る、請求項1に記載の装置。
JP33630497A 1997-11-20 1997-11-20 膨張剤除去装置 Withdrawn JPH11152891A (ja)

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JP33630497A JPH11152891A (ja) 1997-11-20 1997-11-20 膨張剤除去装置

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JP33630497A Withdrawn JPH11152891A (ja) 1997-11-20 1997-11-20 膨張剤除去装置

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JP (1) JPH11152891A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002004589A (ja) * 2000-06-27 2002-01-09 Nippon Kayaku Wasser Kk コンクリート構造物における止水剤の注入工法および装置

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