JPH11152058A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置

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JPH11152058A
JPH11152058A JP10276605A JP27660598A JPH11152058A JP H11152058 A JPH11152058 A JP H11152058A JP 10276605 A JP10276605 A JP 10276605A JP 27660598 A JP27660598 A JP 27660598A JP H11152058 A JPH11152058 A JP H11152058A
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torque
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ecu
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Shinnosuke Ishida
真之助 石田
Hiroyuki Kawagoe
浩行 川越
Tomoaki Teramoto
倫明 寺本
Kaoru Matsuno
薫 松野
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    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T2201/00Particular use of vehicle brake systems; Special systems using also the brakes; Special software modules within the brake system controller
    • B60T2201/08Lane monitoring; Lane Keeping Systems
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    • B60T2201/087Lane monitoring; Lane Keeping Systems using active steering actuation

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  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車線保持操舵トルクアシスト制御装置におけ
る異常(フェール)を精度良く検出して対処する。 【解決手段】 異常(フェール)を内容ごとに検出ある
いは判定する(S202,S208,S210,S21
4,S218,S220,S222,S226,S23
0,S238)ことで対処の容易化を図ると共に、走行
路の曲率(S208)などから操舵指示トルクの適否を
判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用操舵制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用操舵制御装置として、本出願人
は、例えば特開平5−197423号および特開平9−
221054号公報などにおいて、車両が目標経路に沿
って走行するように操舵角度をアシストする技術を提案
している。
【0003】このように、車両の車線(レーン)逸脱を
防止しつつ微小操舵を補助することによって、運転者の
負担を大幅に軽減することができる。運転者の負担は、
特に高速道路などを長時間走行するとき顕著となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような操舵アシス
ト制御においては、運転者の操舵との干渉を考慮する
と、舵角よりもトルク(操舵力)を介してアシストする
のが望ましい。
【0005】ところで、このような操舵トルクアシスト
制御装置においては異常(フェール)を精度良く検出
し、それに応じて適切に対処できることが望ましい。
【0006】従って、この発明の目的は操舵トルクアシ
スト制御装置において、異常(フェール)を精度よく検
出し、それに応じて適切に対処できるようにした車両用
操舵制御装置を提供することにある。
【0007】また、車両の車線(レーン)逸脱を防止し
つつ微小操舵を補助する操舵アシスト制御を行うとき
は、走行路についての信号の異常(フェール)を検出あ
るいは判定し、適切に対処することが望ましい。
【0008】従って、この発明の第2の目的は車両の車
線(レーン)逸脱を防止しつつ微小操舵を補助する操舵
アシスト制御を行うときは、走行路についての信号の異
常(フェール)を検出あるいは判定し、対処できるよう
にした車両用操舵制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1項にあっては、車両の操舵車輪を転舵
するアクチュエータを備える操向手段と、人的操作によ
って前記アクチュエータを駆動する第1の操向制御手段
と、車両進行方向道路の車線状態を検知する第1の手段
と、前記車両の運動状態を検知する第2の手段と、前記
第1および第2の手段の出力に基づき、前記車両進行方
向道路の車線状態に対する車両の位置関係を維持するた
めに必要な操舵力を算出する操舵力算出手段と、人的に
加えられた操舵トルクを検知する検知手段と、および、
前記操舵力算出手段が算出した操舵力と前記検知手段が
検知した操舵トルクに基づき、前記操舵トルクを減少さ
せるように前記第1の操向制御手段に与えるトルク指令
を求める第2の操向制御手段とを備える車両用操舵制御
装置であって、前記第1の手段または第2の操向制御手
段の異常を検出する異常検出手段を備えると共に、前記
異常検出手段が異常を検出したときに前記第2の操向制
御手段による操向手段の制御を中止するように構成し
た。これによって、異常(フェール)を精度よく検出
し、それに応じて適切に対処することができ、車両の車
線(レーン)逸脱を防止しつつ微小操舵を補助する操舵
アシスト制御において走行路についての信号の異常(フ
ェール)を検出あるいは判定し、適切に対処することが
できる。
【0010】請求項2項にあっては、前記異常検出手段
が検出する異常が、前記操向手段に加えるべきトルクが
道路設計基準において取り得るトルクの範囲外か、ある
いは前記第1の手段により求められた車線状態において
取り得るトルクの範囲外のトルクを前記操向手段に加え
るか否かで判断する如く構成した。これによって、特に
車両の車線(レーン)逸脱を防止しつつ微小操舵を補助
する操舵アシスト制御において走行路についての信号の
異常(フェール)を一層精度良く検出あるいは判定し、
適切に対処することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に即してこの発明
の実施の形態を説明する。
【0012】図1はこの出願に係る車両用操舵制御装置
を全体的に示す概略図であり、図2はその装置を操舵系
に焦点をおいて示す同様の説明図である。
【0013】以下、図1および図2を併せて参照して説
明すると、車両10において運転席12に配置されたス
テアリングホイール14は、ステアリングシャフト16
に連結され、ステアリングシャフト16はユニバーサル
ジョイント18,20を介してコネクティングシャフト
22に連結される。
【0014】コネクティングシャフト22は、ラック・
ピニオン型ステアリングギア24のピニオン26に連結
される。ピニオン26はラック28に噛み合っており、
よってステアリングホイール14から入力された回転運
動はピニオン26を介してラック28の往復運動に変換
され、フロントアクスルの両端に配置されたタイロッド
(ステアリングロッド)30およびキングピン(図示せ
ず)を介して2個の前輪(操舵輪)32を所望の方向に
転舵させる。
【0015】ラック28上には同軸に電動モータ38お
よびボールねじ機構40が配置され、モータ出力はボー
ルねじ機構40を介してラック28の往復運動に変換さ
れ、ステアリングホイール14を介して入力された操舵
力(操舵トルク)を減少する方向にラック28を駆動す
る。
【0016】ここで、ステアリングギア24の付近には
トルクセンサ42が設けられ、運転者が入力した操舵力
(操舵トルク)の方向と大きさに応じた信号を出力す
る。また、ステアリングシャフト16の付近にはロータ
リエンコーダなどからなる舵角センサ44が設けられ、
運転者が入力した操舵角度の方向と大きさに応じた信号
を出力する。
【0017】2個の前輪32の付近にはそれぞれ電磁ピ
ックアップなどからなる車輪速センサ46が配置されて
前輪1回転ごとに信号を出力すると共に、2個の後輪4
8の付近にも同種構造の車輪速センサ50がそれぞれ配
置されて後輪1回転ごとに信号を出力する(図1で左側
の後輪のみ示す)。尚、車両10においては内燃機関
(図示せず)は前輪側に配置されており、前輪32を駆
動輪、後輪48を従動輪とする。
【0018】また、2個の前輪32および2個の後輪の
サスペンション機構(図示せず)の付近には車高センサ
52,54がそれぞれ設けられ、前後輪のサスペンショ
ンのストローク(変位)を通じてその部位の車両10の
高さに応じた信号を出力する。
【0019】図1に示す如く、運転席12の上部には、
フロントウィンドウ60の内面にルームミラー62と組
み合わされてCCDカメラ64が1基、取りつけられ
る。また、車両10のフロントバンパ付近の適宜位置に
は、複数基のミリ波レーダ66が設けられ(図1で1基
のみ示す)、前方に変調波を発信する。
【0020】CCDカメラ64は車両進行方向道路を単
眼視し、撮像信号を出力する。CCDカメラ64の出力
は、図2に示す如く、マイクロコンピュータからなる画
像処理ECU68に送られ、道路上の道路区分線(白
線)が抽出される。ミリ波レーダ66の出力は同様にマ
イクロコンピュータからなるレーダ出力処理ECU70
に送られ、アンテナ(図示せず)を介して受信された受
信波とミキシングされて車両進行方向に位置する立体物
(先行車)の有無が判別される。
【0021】この出願に係る車両用操舵制御装置は、同
様にマイクロコンピュータからなる電子制御ユニット
(「SAS ECU」と示す)74を備え、画像処理E
CU68、レーダ出力処理ECU70および前記したト
ルクセンサ42の出力などはSAS ECU74に入力
される。
【0022】また、この装置は第2の電子制御ユニット
(「EPS ECU」と示す)76を備える。EPS
ECU76は、いわゆるパワーステアリングに基づく操
舵アシスト量を算出する。前記したトルクセンサ42の
出力はEPS ECU76にも入力される。
【0023】SAS ECU74とEPS ECU76
は信号線78を介して相互に通信可能に接続される。S
AS ECU74は後述の如く操舵トルクのアシスト量
を算出し、EPS ECU76に送出する。
【0024】EPS ECU76は受信した操舵トルク
のアシスト量から指令値(PWMによるデューティ比)
を算出し、モータ駆動回路80に出力する。
【0025】図3はそのモータ駆動回路80の構成を示
す回路図であり、モータ駆動回路80は図示の如く、4
個のパワーFETスイッチング素子A,B,C,Dから
なるブリッジ回路から構成される。FETスイッチング
素子A,Dがオンされて矢印(実線)の如くソース電流
が流されると、電動モータ38は実線で示す矢印の方向
に回転し、B,Cがオンされて矢印(破線)の如くソー
ス電流が流されると、破線で示す逆方向に回転する。
【0026】これらFETスイッチング素子をデューテ
ィ比制御することで、モータ通電電流を制御し、電動モ
ータ38を駆動制御する。モータ駆動回路80におい
て、電源電圧VBとブリッジ回路に間にはPWリレー8
0aが介挿されると共に、FETスイッチング素子Bの
ソース端子と電動モータ38との間にはF/Sリレー8
0bが介挿される。
【0027】図1の説明に戻ると、車両10の重心位置
付近にはヨーレートセンサ82が配置され、車両重心の
鉛直(重力)軸回りのヨーレート(回転角速度)に応じ
た信号を出力する。
【0028】また、運転席12のステアリングホイール
14には感圧センサ84が適宜個数配置され、圧力、即
ち、運転者のステアリングホイール操作の有無に応じた
信号を出力すると共に、シート下部には第2の感圧セン
サ86が適宜個数配置され、圧力、即ち、運転者の着座
の有無に応じた信号を出力する。
【0029】また、ダッシュボード付近にはナビゲーシ
ョン装置88が配置される。ナビゲーション装置88
は、車両10が走行する地域の走行路位置情報(地図情
報)を記憶した記憶装置を備える。
【0030】さらに、運転席12の床面のブレーキペダ
ル(図示せず)にはブレーキセンサ90が設けられ、運
転者のブレーキペダルの踏み込みに応じた信号を出力す
ると共に、アクセルペダル(図示せず)にはアクセルセ
ンサ92が設けられ、運転者のアクセルペダルの踏み込
みに応じた信号を出力する。
【0031】ここで、前記したSAS ECU74およ
びEPS ECU76の制御について概説すると、SA
S ECU74にあっては、車両10が車線(道路区分
線)に沿って走行するように操舵アシストトルクが算出
される。
【0032】これは図示しない別ルーチンにおいて行わ
れるが、図4を参照して簡単に説明すると、前記したC
CDカメラ64の出力を入力する画像処理ECU68で
画像処理から求めた道路区分線から目標点列が求められ
る。次いで、目標点列から目標ヨーレートが求められ、
その目標ヨーレートとなるように図5に示す如く車線中
央からの変位に応じてアシストトルク量が算出され、制
御される。図6はその制御を示すブロック図である。
【0033】尚、その詳細は本出願人が提案した特願平
9−268047号に詳細に述べられているので、これ
以上の説明は省略する。
【0034】また、EPS ECU76においては、パ
ワーステアリングによる公知の操舵アシストトルク量が
図5にカッコで示す如く操舵トルク(ステアトルク)に
応じて算出される。尚、この装置においてはSAS E
CU74の車線を保持する操舵アシストを基本とし、運
転者が所定トルク以上の操舵を入力したとき、EPSE
CU76による操舵アシスト制御に切り換えられる。
【0035】この発明は、SAS ECU74の異常
(フェール)検出に関するので、以下それについて説明
する。
【0036】図7は、この発明に係る車両用操舵制御装
置の動作、より詳しくはSAS ECU74の異常(フ
ェール)の検出(判定)動作を示すフロー・チャートで
ある。
【0037】以下説明すると、S100において、CC
Dカメラ64に出力する撮像信号を入力して画像処理し
た画像処理ECU68の画像処理結果を読み込み、S1
02に進んで前述のように操舵指示トルクを算出する。
以上がSAS ECU74内の動作である。SAS E
CU74は処理結果を信号線78を介してEPS EC
U76にシリアル通信する。
【0038】EPS ECU76においては、先ずS1
04において受信した操舵指示トルクが制御で予想され
る最大値を示すトルクリミット内か否か判断し、肯定さ
れるときはS106に進んでSAS(制御)モードとす
る。即ち、受信した操舵指示トルクに基づき、車線保持
のための操舵アシストトルク制御を行うと共に、否定さ
れるときは車線保持のための操舵アシストトルク制御は
不適当と判断し、S108に進んで検出した操舵トルク
τhに基づいてパワーステアリング制御(EPSモー
ド)に基づく操舵あるいはトルク制御を行う。
【0039】次いでS110に進んでトルクセンサ42
の出力に異常ないか、ハーネスがオープン(断線)して
いないか、EPS ECU76のCPUに異常がないか
チェックする。
【0040】S110でトルクセンサ出力、ハーネス、
CPUに異常(フェール)が検出されて異常ありと判断
されるときはS112に進んで前記したPWリレー80
aをオフにし、S114に進んでF/Sリレー80bを
オフにして電動モータ38の駆動を停止し、S116に
進んで前記したFETスイッチング素子A,B,C,D
のゲート素子への通電を停止する。
【0041】尚、S110でトルクセンサ出力などに異
常なしと判断されたときはS118に進み、印加すべき
アシストトルクがトルクセンサ42の検出したトルクの
方向と一致しているか否か判断し、不一致と判断される
ときはS116に進んで前記FETスイッチング素子
A,B,C,Dのゲート素子への通電を停止すると共
に、一致と判断されるときはS104に戻って上記の処
理を繰り返す。
【0042】この実施の形態に係る装置は上記の如く構
成したので、異常(フェール)を精度よく検出し、それ
に応じて適切に対処することができる。
【0043】図8はこの発明の第2の実施の形態を示
す、図7と同様のSAS ECU74の異常(フェー
ル)の検出(判定)動作を示すフロー・チャートであ
る。
【0044】第1の実施の形態に係る装置においては、
EPS ECU76への最終入力信号について異常判定
を行っているため、異常(フェール)を具体的に判定す
ることができなかった。また、重要な信号については、
信頼性向上のため、反復して異常(フェール)を判定す
ることが望ましい。
【0045】従って、第2の実施の形態においては、上
記した不都合を解消するようにした。
【0046】以下説明すると、S200において画像処
理ECU68の画像処理結果を読み込み、S202に進
み、読み込んだ入力画像が機能範囲に存在するか、即
ち、SAS ECU74による車線保持操舵アシスト制
御を機能させるのに十分か否かを判断する。
【0047】S202で否定されて機能範囲外と判断さ
れた場合にはS204に進み、ALIVE信号のビット
を0とする。尚、ALIVE信号のビットが1のとき、
SAS ECU74による車線保持操舵アシスト制御が
行われる。
【0048】S202で肯定されるときはS206に進
み、画像処理結果などから前記の如く車線保持操舵アシ
スト制御に基づいて操舵指示トルクを算出し、次いでS
208に進んでクロソイド範囲内にあるか否かを判断す
る。即ち、操舵指示トルクがクロソイド曲線(国内の高
速道路設計基準に従って求められた曲率200Rから3
00Rの緩和曲線)から算出される値の範囲内にある
か、換言すれば予想される高速道路カーブ走行路で取り
得る値の範囲内にあるか否か判断する。
【0049】S208で肯定されるときはS210に進
み、操舵指示トルクが制御で予想される最大値を示すト
ルクリミット内にあるか否か判断する。尚、このトルク
リミットは車速、走行路曲率およびヨーレートに応じて
設定される。
【0050】他方、S208またはS210で否定され
るときはS212に進み、MODE信号のビットを0と
する。尚、MODE信号のビットが1のとき、SAS
ECU74による車線保持操舵アシスト制御が行われ
る。
【0051】SAS ECU74は、上記した処理結果
をEPS ECU76にシリアル信号で送信する
【0052】EPS ECU76においては、先ずS2
14で上記した操舵指示トルク信号に通信エラーがない
か否か判断する。尚、通信エラーの有無の判断はサムチ
ェックおよびパリティチェックについて行う。S214
で否定されるときは操舵指示トルク信号を信頼し難いこ
とから、S216に進んでパワーステアリングによる操
舵アシスト制御を行う。
【0053】S214で肯定されるときはS218に進
み、操舵指示トルク信号のALIVE信号のビットが1
であるか否か判断する。ここで否定されてALIVE信
号のビットが0と判断されるときは、画像処理が不適当
であったと判定され、S216に進んでパワーステアリ
ングによる操舵アシスト制御を行う。
【0054】S218で肯定されるときはS220に進
み、MODE信号のビットが1か否か判断し、否定され
て0と判断されるときは操舵指示トルクが制御上適切な
値ではないと判定してS216に進む。
【0055】S220で肯定されるときはS222に進
み、操舵指示トルクが制御に要する最大値(トルクリミ
ット)内か否か再び判断する。このトルクリミットは車
速に応じて設定される。S222で否定されるときは、
S216に進む。
【0056】S222で肯定されるときはS224に進
み、車線保持操舵アシスト制御を行う。次いでS226
に進んでトルクセンサ42の検出トルクτhが所定値τ
hr、例えば35kgf・cmを超えるか否か判断し、
肯定されるときはS228に進んで疑似EPSモードと
する。即ち、パワーステアリングによる操舵アシスト制
御を行う。ここで「疑似」というのは、本来は車線保持
操舵アシスト制御を行う領域であるからである。
【0057】次いでS230に進んでトルクセンサ出力
に異常がないか、ハーネスがオープン(断線)していな
いか、EPS ECU76のCPUに異常がないか判断
し、異常ありと判断されるときはS232に進んでPW
リレー80aをオフとし、S234に進んでF/Sリレ
ー80bをオフとし、S236に進んでFETスイッチ
ング素子A,B,C,Dのゲート素子への通電を停止す
る。従って、EPS制御も含めていかなる操舵アシスト
も行われない。
【0058】他方、異常なしと判断されるときはS23
8に進んで操舵アシストトルクの方向が検出トルクと一
致するか否か判断し、不一致と判断されるときはS23
6に進んで前記FETスイッチング素子A,B,C,D
のゲート素子への通電を停止する。
【0059】従って、EPS制御そのものは続行される
が、電動モータ38の駆動は停止されることから、実質
的にはいかなる操舵アシストも行われない。尚、不一致
の時間が長いときは、操舵アシスト制御そのものも停止
する。尚、S238で一致と判断されるときはS214
に戻って上記の処理を繰り返す。
【0060】第2の実施の形態における異常(フェー
ル)などと、それについての対応を整理すると、以下の
ようになる。
【0061】(1)画像処理が適正に行われない場合 (2)SASの操舵指示トルクが異常な場合 (3)通信異常の場合 これらの場合にはSASモード(車線保持操舵アシスト
制御)からEPSモード(パワーステアリング制御)に
切り換え、通常の操舵アシスト制御を行う。 (4)運転者の積極的な操舵意図が推定される場合 異常ではないが、運転者の積極的な操舵意図が推定され
る場合、SASモード(車線保持操舵アシスト制御)か
ら疑似EPSモード(パワーステアリング制御)に切り
換え、通常の操舵アシスト制御を行う。 (5)トルクセンサ出力異常、ハーネスオープン、CP
U異常の場合 この場合にはリレー80a,80bをオフとし、FET
のゲートをオフにする(従って、実質的には操舵アシス
ト制御は行われない)。 (6)印加トルク方向の不一致 この場合にはFETのゲートをオフにすることにより、
モータ駆動を停止する(従って、実質的には操舵アシス
ト制御は行われない)。尚、不一致の時間が長いときは
操舵アシスト制御を停止するようにしても良い。
【0062】このように、第2の実施の形態において
は、異常(フェール)を精度よく検出し、それに応じて
適切に対処することができ、車両の車線(レーン)逸脱
を防止しつつ微小操舵を補助する操舵アシスト制御にお
いて走行路についての信号の異常(フェール)を検出あ
るいは判定し、適切に対処することができる。
【0063】さらに、運転者の積極的な操舵意図も含め
た異常(フェール)を内容ごとに判別するので、精度良
く検出することができると共に、検出結果に応じて適切
に対処することができる。また、操舵指示トルクなどの
重要な信号については反復してチェックしているので、
信頼性を向上させることができる。
【0064】この実施の形態においては、上記の如く、
車両の操舵車輪(前輪32)を転舵するアクチュエータ
(電動モータ38)を備える操向手段(ステアリングホ
イール14、ステアリングギア24)と、人的操作によ
って前記アクチュエータを駆動する第1の操向制御手段
(EPS ECU76)と、車両進行方向道路の車線状
態を検知する第1の手段(CCDカメラ64、画像処理
ECU68)と、前記車両の運動状態を検知する第2の
手段(ヨーレートセンサ82など)と、前記第1および
第2の手段の出力に基づき、前記車両進行方向道路の車
線状態に対する車両の位置関係を維持するために必要な
操舵力を算出する操舵力算出手段(SAS ECU7
4)と、人的に加えられた操舵トルクを検知する検知手
段(トルクセンサ42)と、および、前記操舵力算出手
段が算出した操舵力と前記検知手段が検知した操舵トル
クに基づき、前記操舵トルクを減少させるように前記第
1の操向制御手段に与えるトルク指令を求める第2の操
向制御手段(SAS ECU74)とを備える車両用操
舵制御装置であって、前記第1の手段または第2の操向
制御手段の異常を検出する異常検出手段(S104,S
110,S118、S202からS214,S218か
らS222,S226,S230,S238)を備える
と共に、前記異常検出手段が異常を検出したときに前記
第2の操向制御手段による操向手段の制御を中止する
(S108,S112からS116,S216,S22
8,S232からS236)ように構成した。
【0065】また、前記異常検出手段が検出する異常
が、前記操向手段に加えるべきトルクが道路設計基準に
おいて取り得るトルクの範囲外か、あるいは前記第1の
手段により求められた車線状態において取り得るトルク
の範囲外のトルクを前記操向手段に加えるか否かで判断
する(S104,S208,S222)ように構成し
た。
【0066】また、上記した実施の形態において、操舵
アシスト機構は公知のパワーステアリング機構と兼用と
したが、独立に設けても良い。操舵アシスト機構は電動
型としたが、油圧型であっても良い。
【0067】また、舵角センサ44などは開示した構成
以外でも良く、また配置位置も必要とする検出値が得ら
れる限り、どこに配置しても良い。
【0068】
【発明の効果】請求項1項にあっては、異常(フェー
ル)を精度よく検出し、それに応じて適切に対処するこ
とができ、車両の車線(レーン)逸脱を防止しつつ微小
操舵を補助する操舵アシスト制御において走行路につい
ての信号の異常(フェール)を検出あるいは判定し、適
切に対処することができる。
【0069】請求項2項にあっては、特に車両の車線
(レーン)逸脱を防止しつつ微小操舵を補助する操舵ア
シスト制御において走行路についての信号の異常(フェ
ール)を一層精度良く検出あるいは判定し、適切に対処
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明に係る車両用操舵制御装置の全
体を示す概略図である。
【図2】図1の装置を操舵系に焦点をおいて示す、図1
と同様の全体概略図である。
【図3】図1装置の中のモータ駆動回路の詳細を示す回
路図である。
【図4】図1装置の中のSAS ECUの動作を示す説
明図である。
【図5】図1装置の中のSAS ECUおよびEPS
ECUの操舵アシストトルク特性を示す説明グラフであ
る。
【図6】図1装置の中のSAS ECUおよびEPS
ECUの動作を機能的に示すブロック図である。
【図7】この発明に係る装置の動作を示す、SAS E
CUの異常(フェール)検出(判定)作業を示すフロー
・チャートである。
【図8】この発明の第2の実施の形態に係る装置の動作
を示す、SAS ECUなどの異常(フェール)検出
(判定)作業を示すフロー・チャートである。
【符号の説明】
10 車両 14 ステアリングホイール(操向手段) 24 ステアリングギア(操向手段) 26 ピニオン 28 ラック 32 前輪(操舵輪) 38 電動モータ(アクチュエータ) 42 トルクセンサ 44 舵角センサ 46,50 車輪速センサ 48 後輪 64 CCDカメラ(第1の手段) 68 画像処理ECU(第1の手段) 74 電子制御ユニット(SAS ECU)(操舵力
算出手段、第2の操向制御手段) 76 電子制御ユニット(EPS ECU)(第1の
操向制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62D 119:00 137:00 (72)発明者 松野 薫 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の操舵車輪を転舵するアクチュエー
    タを備える操向手段と、人的操作によって前記アクチュ
    エータを駆動する第1の操向制御手段と、車両進行方向
    道路の車線状態を検知する第1の手段と、前記車両の運
    動状態を検知する第2の手段と、前記第1および第2の
    手段の出力に基づき、前記車両進行方向道路の車線状態
    に対する車両の位置関係を維持するために必要な操舵力
    を算出する操舵力算出手段と、人的に加えられた操舵ト
    ルクを検知する検知手段と、および、前記操舵力算出手
    段が算出した操舵力と前記検知手段が検知した操舵トル
    クに基づき、前記操舵トルクを減少させるように前記第
    1の操向制御手段に与えるトルク指令を求める第2の操
    向制御手段とを備える車両用操舵制御装置であって、前
    記第1の手段または第2の操向制御手段の異常を検出す
    る異常検出手段を備えると共に、前記異常検出手段が異
    常を検出したときに前記第2の操向制御手段による操向
    手段の制御を中止するように構成したことを特徴とする
    車両用操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 前記異常検出手段が検出する異常が、前
    記操向手段に加えるべきトルクが道路設計基準において
    取り得るトルクの範囲外か、あるいは前記第1の手段に
    より求められた車線状態において取り得るトルクの範囲
    外のトルクを前記操向手段に加えるか否かで判断するこ
    とを特徴とする請求項1項記載の車両用操舵制御装置。
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