JPH11150893A - 回転電機のステータ - Google Patents

回転電機のステータ

Info

Publication number
JPH11150893A
JPH11150893A JP31705797A JP31705797A JPH11150893A JP H11150893 A JPH11150893 A JP H11150893A JP 31705797 A JP31705797 A JP 31705797A JP 31705797 A JP31705797 A JP 31705797A JP H11150893 A JPH11150893 A JP H11150893A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic pole
rotor
stator
core
pole teeth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31705797A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiichi Sato
敏一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP31705797A priority Critical patent/JPH11150893A/ja
Publication of JPH11150893A publication Critical patent/JPH11150893A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルが巻装されたスプールをロータ対向部
材に邪魔されることなく磁極ティースに嵌合でき、又そ
れでいて、低速域でのコギングトルク及び高速域での振
動の発生を少なくできるようにする。 【解決手段】 単位コア1a〜1cを複数それぞれ一体
のつなぎ部2により連結して成る展開コア1と、コイル
5が巻装され単位コア1a〜1cの各磁極ティース4に
それぞれ嵌合されたスプール6とを具備し、展開コア1
を丸め、その両端部を接合して環状のステータコア12
を形成するものにおいて、ロータ対向部材15を、スプ
ール6から突出した磁極ティース4の先端部間に挿入し
て係止させることにより、磁極ティース4に対するスプ
ール6の嵌合が、ロータ対向部材15を組付ける前の磁
極ティース4に対して行い得るようにした。又、それに
より、ロータ対向部材15を磁極ティース4の周方向の
側方に所望に位置させ得、もって、磁束が磁極ティース
4からロータ対向部材15を通してロータに均一に作用
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステータコアを複数
の単位コアで構成する回転電機のステータに関する。
【0002】
【従来の技術】回転電機、例えばインナーロータ形DC
ブラシレスモータのステータにおいては、下記(1)あ
るいは(2)のようにしてステータコアを形成すること
が考えられている。 (1)磁極ティース及び単位ヨークを有する単位コアを
複数それぞれ一体のつなぎ部により連結して成る展開コ
アを用い、この展開コアを丸めて、その両端部を溶接す
ることにより円環状となす。 (2)磁極ティース及び単位ヨークを有する単位コアを
複数個々に具え、この複数の単位コアを接合することに
より円環状となす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のものの場合、そ
れぞれ、コイルをスプールに巻装し、このコイルが巻装
されたスプールを磁極ティースに嵌合することにより、
コイルを磁極ティースに直接巻装する手間を省き、製造
性を良くすることが考えられている。しかして、これら
のものの場合、磁極ティースの先端部に、ロータと対向
するロータ対向部が周方向の側方に突出して形成されて
いると、上記磁極ティースに対するスプールの嵌合がし
にくくなり、製造性が悪くなる。このため、ロータ対向
部は周方向の側方に突出しないものとなっており、スロ
ットは開口部が全開状のもの(開放スロット)となって
いる。
【0004】しかしながら、上述のものによると、製造
性は悪くならないものの、磁束が磁極ティースの先端部
から集中してロータ側に鎖交することになり、それによ
って、低速域でコギングトルクが生じ、高速域で振動が
生じるおそれを有していた。本発明は上述の事情に鑑み
てなされたものであり、従ってその目的は、コイルが巻
装されたスプールをロータ対向部材に邪魔されることな
く磁極ティースに嵌合することができて、製造性を良く
でき、又それでいて、低速域でのコギングトルク及び高
速域での振動の発生を少なくすることのできる回転電機
のステータを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の回転電機のステータは、磁極ティース及び
単位ヨークを有する単位コアを複数それぞれ一体のつな
ぎ部により連結して成る展開コアと、コイルが巻装され
前記磁極ティースにそれぞれ嵌合されたスプールとを具
備し、前記展開コアを丸め、その両端部を接合すること
により、環状のステータコアを形成するものにおいて、
第1に、ロータと対向する磁性材製のロータ対向部材を
具え、このロータ対向部材を、前記スプールから突出し
た磁極ティースの先端部間に挿入して係止させたことを
特徴とする(請求項1)。
【0006】本発明の回転電機のステータは、第2に、
ロータと対向するU字形の磁性材製のロータ対向部材を
具え、このロータ対向部材を、前記スプールから突出し
た磁極ティースの先端部にそれぞれ嵌合して係止させた
ことを特徴とする(請求項4)。本発明の回転電機のス
テータは、第3に、ロータと対向する、中央部に開口部
を有する磁性材製のロータ対向部材を具え、このロータ
対向部材を、その開口部により、前記スプールから突出
した磁極ティースの先端部にそれぞれ嵌合して接着又は
溶接したことを特徴とする(請求項5)。
【0007】本発明の回転電機のステータは、第4に、
ロータと対向する、係合突部を有する磁性材製のロータ
対向部材を具え、このロータ対向部材を、その係合突部
により、前記スプールに形成した係合凹部に係合させ
て、前記磁極ティースの先端部に設けたことを特徴とす
る(請求項6)。これらのものによれば、すべて、コイ
ルを巻装したスプールが嵌合された状態の磁極ティース
に対して、ロータ対向部材を組付けることができる。す
なわち、磁極ティースに対するスプールの嵌合は、ロー
タ対向部材を組付ける前の磁極ティースに対して行うこ
とができるもので、ロータ対向部材に邪魔されることは
ない。
【0008】又、それにより、ロータ対向部材は磁極テ
ィースの周方向の側方に所望に位置させ得、もって、磁
束が磁極ティースからロータ対向部材を通してロータに
均一に作用するようになるから、低速域でのコギングト
ルク及び高速域での振動の発生が少なくされる。これら
の場合、環状のステータコアは、展開コアに代えて、磁
極ティース及び単位ヨークを有する単位コアを複数個々
に具え、この複数の単位コアを接合することにより形成
するものであっても良いもので(請求項9)、このもの
の場合にも、ロータ対向部材及びこれの組付けにつき、
上述同様の構成を採用することにより、それぞれ上述同
様の作用が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明をインナーロータ形
の三相DCブラシレス産業用モータのステータに適用し
て、その第1実施例につき、図1ないし図7を参照して
説明する。まず図2には展開コア1の全体を示してお
り、複数、この場合6個の単位コア1a〜1fをそれぞ
れ一体のつなぎ部2により連結して成るものである。
【0010】つなぎ部2は極く幅狭なものであり、屈折
が可能なものである。又、このつなぎ部2及び単位コア
1a〜1fともに、複数枚の鋼板を軸方向に積層するこ
とにより形成したものであり、単位コア1a〜1fは、
それぞれ、弧状を成す単位ヨーク3と、この単位ヨーク
3の中央部から弧中心部方向に突出したほゞ矩形状の磁
極ティース4とを有している。なお、磁極ティース4も
先端面は弧状で、その径は後述するロータよりやゝ大き
くしている。更に、つなぎ部2の部分を除いて単位コア
1a〜1fの各間は切離し拡開された形状であり、一端
部の単位コア1aと他端部の単位コア1fとは分断され
ている。
【0011】各磁極ティース4の周囲には、それぞれコ
イル5を巻装したスプール6を嵌合している。このスプ
ール6はポリプロピレン,ナイロン,ABS樹脂等の絶
縁材により形成したもので、図3に示すように、胴部6
aの外内(図中左右)両端部に鍔部6b,6cを一体に
有するものである。このうち、胴部6aは角筒状で、中
心部に磁極ティース4よりやゝ大きな孔7を有してお
り、つば部6b,6cは枠状で、それぞれ中心部に孔7
と同一大の孔8,9を有している。
【0012】又、つば部6bの内面及びつば部6cの外
面は、ともに平面状を成しており、一方、つば部6bの
外面及びつば部6cの内面は、ともに弧状で、つば部6
bの外面の径は単位ヨーク3の内径と等しく、つば部6
cの内面の径はそれより小さいものの後述するロータの
外形よりある程度大きくしている。更に、つば部6bの
軸方向端面部には、周方向の中央部にピン端子10を突
設しており、周方向の一端部にピン端子11を突設して
いる。
【0013】この構成で、胴部6aには前述のコイル5
を巻装している。このコイル5は、マグネットワイヤ5
aの巻回始端部をピン端子10に掛けた後、図4に矢印
で示すように、巻回方向を外周側から内周側,内周側か
ら外周側へ層毎に反転させながら、ほゞ階段状に巻装さ
れたものであり、マグネットワイヤ5aの巻回終端部は
ピン端子11に巻付けられる。
【0014】ここで、図4の符号1〜nはマグネットワ
イヤ5aの巻回順序を示しており、マグネットワイヤ5
aの奇数層(k層)の巻回数及び偶数層(k+1層)の
巻回数は、下記(1)及び(2)式により設定してい
る。 N−[α(k−1)/2] ……(1) N−[α(k−1)/2]−1 ……(2) たゞし、kは正の奇数,Nは1層目の巻回数(図4の例
ではN=10),αは2以上の自然数(図4の例ではα
=3)である。
【0015】又、図5はステータコア12を示してお
り、このステータコア12は、上述のコイル5を巻装し
たスプール6を、前記孔8,7,9により、単位コア1
a〜1fの各磁極ティース4に嵌合した後、この状態の
展開コア1を、図示しない円柱状の治具(マンドレル)
に沿って円形状に丸め、そして、両端部の単位コア1a
と単位コア1fとの間に例えばレーザー溶接を施して、
接合部13で示すようにそれらを接合することにより、
環状に形成したものである。
【0016】なお、図2は展開コア1を丸め始めたとこ
ろの状態を示しており、又、図6は、参考に、展開コア
1単独で、上述同様に形成したステータコア12を示し
ている。この図6から明らかなように、ステータコア1
2の各磁極ティース4間に形成されるスロット14は、
ほゞ台形状にて、開口部が全開状のもの(開放スロッ
ト)である。
【0017】そして、先の図5及び図1にはロータ対向
部材15を示している。このロータ対向部材15は、一
枚の、あるいは複数枚を貼合わせた、磁性材製の矩形板
材から成るもので、前記磁極ティース4の内面よりやゝ
大きな弧状に曲成している。又、この対向部材15に
は、軸方向に延びる長孔16を形成しており、その長さ
は磁極ティース4より大きく定めている。又、この長孔
16は周方向に傾斜させてもおり、長孔16の幅は実験
的に求めた1〜2[mm]と定めている。
【0018】しかして、前記磁極ティース4に対するス
プール6の嵌合は、それぞれ、外側のつば部6bの外面
が単位ヨーク3の内面に密接するまで行うものであり、
この結果、スプール6の各内側のつば部6cからは磁極
ティース4の各先端部が突出している。ロータ対向部材
15は、その突出した磁極ティース4の各先端部間に軸
方向に挿入して係止させており、その外面はスプール6
の各内側のつば部6cの内面に接し、周方向の両側縁部
が磁極ティース4の各先端部の両側面に接している。
【0019】なお、図5にはロータ17を示しており、
磁極ティース4の各先端部及びロータ対向部材15の内
方に所定のわずかな間隙18を置いて存している。又、
図7は単位ヨーク3の個数分(この場合、6個)存する
コイル5の接続状態を示しており、異相コイル5の巻回
始端部は、ピン端子10間に渡り線(図示せず)を巻付
けることにより、共通接続している。また、同相コイル
5間は、ピン端子11に渡り線(図示せず)を巻付ける
ことにより直列接続している。
【0020】このように本構成のものでは、コイル5を
巻装したスプール6が嵌合された状態の磁極ティース4
に対して、ロータ対向部材15を組付けることができ
る。すなわち、磁極ティース4に対するスプール6の嵌
合は、ロータ対向部材15を組付ける前の磁極ティース
4に対して行うことができるものであり、ロータ対向部
材15に邪魔されることなく行うことができるから、容
易に嵌合できて、製造性を良くすることができる。
【0021】又、それにより、ロータ対向部材15は磁
極ティース4の周方向の側方に所望に位置させ得、これ
により、磁束が磁極ティース4からロータ対向部材15
を通してロータ17に均一に作用するようになるから、
低速域でのコギングトルク及び高速域での振動の発生を
少なくすることができる。加えて、本構成のものの場
合、前述のように組付けたロータ対向部材15は、磁極
ティース4からスプール6が抜けるのを阻止する部材と
しても機能するもので、これにより、スプール6の抜け
を阻止する専用の抜止め部材を不要ならしめ、構造及び
組立ての簡素化ができる。
【0022】更に、本構成のものの場合、ロータ対向部
材15には軸方向に延びる長孔16を形成している。こ
れにより、ロータ対向部材15を通しての磁極ティース
4から隣の磁極ティース4への漏れ磁束を少なくでき
て、磁束が磁極ティース4からロータ17に、より均一
に作用するようになるから、低速域でのコギングトルク
及び高速域での振動の発生を一段と少なくすることがで
きる。
【0023】しかも、長孔16は磁極ティース4の各先
端部間に挿入するときのロータ対向部材15にスプリン
グ作用(たわみ)を発揮させるものとしても機能し、こ
れによって、磁極ティース4の各先端部の両側面に対す
るロータ対向部材15の係止を、そのスプリング作用に
よる、より強固なものとなし得、ロータ対向部材15の
固定がより確実にできる。
【0024】そして、本構成のものの場合、長孔16を
周方向に傾斜させてもいる。これにより、磁束が周方向
(ロータ17の回転方向)に分散されて磁極ティース4
からロータ17に一層均一に作用するようになるから、
低速域でのコギングトルク及び高速域での振動の発生を
更に少なくすることができる。
【0025】以上に対して、図8ないし図15は本発明
の第2ないし第8実施例を示すもので、それぞれ、第1
実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略
し、異なる部分についてのみ述べる。 [第2実施例]図8及び図9に示す第2実施例において
は、第1実施例のロータ対向部材15に代えて、U字形
のロータ対向部材21を具え、このロータ対向部材21
を、スプール6から突出した磁極ティース4の各先端部
にそれぞれ軸方向に嵌合して係止させている。
【0026】このようにしても、磁極ティース4に対す
るスプール6の嵌合は、ロータ対向部材21を組付ける
前の磁極ティース4に対して行うことができ、ロータ対
向部材21に邪魔されることなく行うことができるか
ら、容易に嵌合できて、製造性を良くすることができ
る。又、それにより、ロータ対向部材21は磁極ティー
ス4の周方向の側方に所望に位置させ得、これにより、
磁束が磁極ティース4からロータ対向部材21を通して
ロータ17に均一に作用するようになるから、低速域で
のコギングトルク及び高速域での振動の発生を少なくす
ることができる。
【0027】更に、上述のように組付けたロータ対向部
材21は、磁極ティース4からスプール6が抜けるのを
阻止する部材としても機能するもので、これにより、ス
プール6の抜けを阻止する専用の抜止め部材を不要なら
しめ、構造及び組立ての簡素化ができる。そして、ロー
タ対向部材21がU字形であることにより、その開放端
側の軸方向(図中下方)には閉塞端部(図中上部)によ
りロータ対向部材21を抜けないようにでき、ロータ対
向部材21の固定がより確実にできる。
【0028】加えて、この場合、隣り合うロータ対向部
材21間には、間隙22を確保しており、この間隙22
の幅は実験的に求めた1〜2[mm]と定めている。こ
のようにすることにより、ロータ対向部材21を通して
の磁極ティース4から隣の磁極ティース4への漏れ磁束
をなくすことができて、磁束が磁極ティース4からロー
タ17に、より均一に作用するようになるから、低速域
でのコギングトルク及び高速域での振動の発生を一段と
少なくすることができる。
【0029】[第3実施例]図10に示す第3実施例に
おいては、上記第2実施例のロータ対向部材21同様の
U字形のロータ対向部材31を具え、このロータ対向部
材31の周方向の両側縁に周方向に傾斜する斜状部3
2,33を形成して、スプール6から突出した磁極ティ
ース4の各先端部にロータ対向部材31をそれぞれ軸方
向に嵌合して係止させた状態での、隣り合うロータ対向
部材31間に、周方向に傾斜する間隙34を確保するよ
うにしている。
【0030】このようにすることにより、第2実施例の
作用効果に加えて、更に、磁束が周方向(ロータ17の
回転方向)に分散されて磁極ティース4からロータ17
に一層均一に作用するようになるから、低速域でのコギ
ングトルク及び高速域での振動の発生を更に少なくする
ことができる。
【0031】[第4実施例]図11に示す第4実施例に
おいては、第1実施例のロータ対向部材15に代えて、
中央部に矩形の開口部41を有するロータ対向部材42
を具え、このロータ対向部材42を、その開口部41に
より、スプール6から突出した磁極ティース4の各先端
部にそれぞれ径方向に嵌合して接着又は溶接している。
このようにしても、磁極ティース4に対するスプール6
の嵌合は、ロータ対向部材42を組付ける前の磁極ティ
ース4に対して行うことができ、ロータ対向部材42に
邪魔されることなく行うことができるから、容易に嵌合
できて、製造性を良くすることができる。
【0032】又、それにより、ロータ対向部材42は磁
極ティース4の周方向の側方に所望に位置させ得、これ
により、磁束が磁極ティース4からロータ対向部材42
を通してロータ17に均一に作用するようになるから、
低速域でのコギングトルク及び高速域での振動の発生を
少なくすることができる。更に、上述のように組付けた
ロータ対向部材42は、磁極ティース4からスプール6
が抜けるのを阻止する部材としても機能するもので、こ
れにより、スプール6の抜けを阻止する専用の抜止め部
材を不要ならしめ、構造及び組立ての簡素化ができる。
【0033】加えて、この場合も、隣り合うロータ対向
部材42間には、間隙43を確保しており、この間隙4
3の幅は実験的に求めた1〜2[mm]と定めている。
このようにすることにより、ロータ対向部材42を通し
ての磁極ティース4から隣の磁極ティース4への漏れ磁
束をなくすことができて、磁束が磁極ティース4からロ
ータ17に、より均一に作用するようになるから、低速
域でのコギングトルク及び高速域での振動の発生を一段
と少なくすることができる。
【0034】[第5実施例]図12に示す第5実施例に
おいては、上記第4実施例のロータ対向部材42同様
の、中央部に矩形の開口部51を有するロータ対向部材
52を具え、このロータ対向部材52の周方向の両側縁
に周方向に傾斜する斜状部53,54を形成して、スプ
ール6から突出した磁極ティース4の各先端部にロータ
対向部材52をそれぞれ開口部51により軸方向に嵌合
して係止させた状態での、隣り合うロータ対向部材52
間に、周方向に傾斜する間隙55を確保するようにして
いる。
【0035】このようにすることにより、第4実施例の
作用効果に加えて、更に、磁束が周方向(ロータ17の
回転方向)に分散されて磁極ティース4からロータ17
に一層均一に作用するようになるから、低速域でのコギ
ングトルク及び高速域での振動の発生を更に少なくする
ことができる。
【0036】[第6実施例]図13に示す第6実施例に
おいては、第1実施例のロータ対向部材15に代えて、
中央部に矩形の開口部61を有すると共に、軸方向の一
方(図中上方)の端面部に例えば2つの鉤状を成す係合
突部62を有するロータ対向部材63を具えている。そ
して、そのロータ対向部材63を、係合突部62によ
り、スプール6のつば部6cの軸方向の一方(これも図
中上方)の端面部に形成した係合凹部64に係合させ、
スプール6から突出した磁極ティース4の各先端部に開
口部61を嵌合して、磁極ティース4の先端部にロータ
対向部材63を設けている。
【0037】このようにしても、磁極ティース4に対す
るスプール6の嵌合は、ロータ対向部材63を組付ける
前の磁極ティース4に対して行うことができ、ロータ対
向部材63に邪魔されることなく行うことができるか
ら、容易に嵌合できて、製造性を良くすることができ
る。又、それにより、ロータ対向部材63は磁極ティー
ス4の周方向の側方に所望に位置させ得、これにより、
磁束が磁極ティース4からロータ対向部材63を通して
ロータ17に均一に作用するようになるから、低速域で
のコギングトルク及び高速域での振動の発生を少なくす
ることができる。
【0038】更に、上述のように組付けたロータ対向部
材63は、磁極ティース4からスプール6が抜けるのを
阻止する部材としても機能するもので、これにより、ス
プール6の抜けを阻止する専用の抜止め部材を不要なら
しめ、構造及び組立ての簡素化ができる。しかも、ロー
タ対向部材63の組付けは、主として、係合突部61を
スプール6の係合凹部64に係合させるだけであり、容
易に組付け得るから、製造性を更に良くすることができ
る。
【0039】加えて、この場合も、隣り合うロータ対向
部材63間には、間隙(図示せず)を確保するようにし
ており、この間隙の幅は実験的に求めた1〜2[mm]
と定めている。このようにすることにより、ロータ対向
部材63を通しての磁極ティース4から隣の磁極ティー
ス4への漏れ磁束をなくすことができて、磁束が磁極テ
ィース4からロータ17に、より均一に作用するように
なるから、低速域でのコギングトルク及び高速域での振
動の発生を一段と少なくすることができる。
【0040】[第7実施例]図14に示す第7実施例に
おいては、上記第6実施例のロータ対向部材63同様
の、中央部に開口部71を有すると共に、軸方向の一方
の端面部に例えば2つの鉤状を成す係合突部72を有す
るロータ対向部材73を具え、このロータ対向部材73
の周方向の両側縁に周方向に傾斜する斜状部74,75
を形成して、磁極ティース4に嵌合したスプール6の係
合凹部76に係合突部72を係合させた状態での、隣り
合うロータ対向部材73間に、周方向に傾斜する間隙
(図示せず)を確保するようにしている。このようにす
ることにより、第6実施例の作用効果に加えて、更に、
磁束が周方向(ロータ17の回転方向)に分散されて磁
極ティース4からロータ17に一層均一に作用するよう
になるから、低速域でのコギングトルク及び高速域での
振動の発生を更に少なくすることができる。
【0041】[第8実施例]図15に示す第8実施例に
おいては、第1実施例の展開コア1に代えて、磁極ティ
ース81及び単位ヨーク82を有する単位コア83a〜
83fを個々に具え、この単位コア83a〜83fを、
例えばレーザー溶接により、接合部84〜87で示すよ
うに接合することにより、環状のステータコア88を形
成するようにしている。そして、このものの場合に、ロ
ータ対向部材及びこれの組付けにつき、上記第1ないし
第7実施例同様の構成をそれぞれ採用することにより、
それらと同様の作用効果を得ることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおりのもので、
下記の効果を奏する。請求項1の回転電機のステータに
よれば、コイルが巻装されたスプールをロータ対向部材
に邪魔されることなく磁極ティースに嵌合することがで
きて、製造性を良くでき、又それでいて、低速域でのコ
ギングトルク及び高速域での振動の発生を少なくするこ
とができる。更に、この場合、ロータ対向部材を、磁極
ティースからスプールが抜けるのを阻止する部材として
も機能させ得、スプールの抜けを阻止する専用の抜止め
部材を不要ならしめ得るから、構造及び組立ての簡素化
ができる。
【0043】請求項2の回転電機のステータによれば、
ロータ対向部材を通しての磁極ティースから隣の磁極テ
ィースへの漏れ磁束を少なくできて、磁束が磁極ティー
スからロータに、より均一に作用するようになるから、
低速域でのコギングトルク及び高速域での振動の発生を
一段と少なくすることができる。加えて、この場合、磁
極ティースの各先端部の両側面に対するロータ対向部材
の係止を、ロータ対向部材の長孔によるスプリング作用
により、より強固なものとなし得て、ロータ対向部材の
固定がより確実にできる。
【0044】請求項3の回転電機のステータによれば、
磁束がロータの回転方向に分散されて磁極ティースから
ロータに一層均一に作用するようになるから、低速域で
のコギングトルク及び高速域での振動の発生を更に少な
くすることができる。
【0045】請求項4の回転電機のステータによれば、
請求項1の回転電機のステータ同様に、製造性を良くで
き、且つ、低速域でのコギングトルク及び高速域での振
動の発生を少なくすることができると共に、スプールの
抜けを阻止する専用の抜止め部材を不要ならしめ得て、
構造及び組立ての簡素化ができる。加えて、この場合、
ロータ対向部材の開放端側の軸方向にはロータ対向部材
を抜けないようにできて、ロータ対向部材の固定がより
確実にできる。
【0046】請求項5の回転電機のステータによれば、
請求項1の回転電機のステータ同様に、製造性を良くで
き、且つ、低速域でのコギングトルク及び高速域での振
動の発生を少なくすることができると共に、スプールの
抜けを阻止する専用の抜止め部材を不要ならしめ得て、
構造及び組立ての簡素化ができる。
【0047】請求項6の回転電機のステータによれば、
請求項1の回転電機のステータ同様に、製造性を良くで
き、且つ、低速域でのコギングトルク及び高速域での振
動の発生を少なくすることができると共に、スプールの
抜けを阻止する専用の抜止め部材を不要ならしめ得て、
構造及び組立ての簡素化ができる。加えて、この場合、
ロータ対向部材の組付けが容易にできて、製造性を更に
良くすることができる。
【0048】請求項7の回転電機のステータによれば、
請求項2の回転電機のステータ同様に、低速域でのコギ
ングトルク及び高速域での振動の発生を一段と少なくす
ることができる。請求項8の回転電機のステータによれ
ば、請求項3の回転電機のステータ同様に、低速域での
コギングトルク及び高速域での振動の発生を更に少なく
することができる。請求項9の回転電機のステータによ
れば、請求項1ないし8の回転電機のステータとそれぞ
れ同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す主要部分の斜視図
【図2】全体の組立て途中状態の平面図
【図3】スプールに対するコイルの巻装初期状態の平面
【図4】スプールに対するコイルの巻装終了状態の平面
【図5】全体の完成状態の平面図
【図6】展開コア単独によるステータコアの完成状態の
平面図
【図7】コイルの結線図
【図8】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図9】図5相当図
【図10】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図11】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図12】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図13】本発明の第6実施例を示す主要部分の分解斜
視図
【図14】本発明の第7実施例を示す図13相当図
【図15】本発明の第8実施例を示す図2相当図
【符号の説明】
1は展開コア、1a〜1fは単位コア、2はつなぎ部、
3は単位ヨーク、4は磁極ティース、5はコイル、6は
スプール、12はステータコア、13は接合部、15は
ロータ対向部材、16は長孔、17はロータ、21はロ
ータ対向部材、22は間隙、31はロータ対向部材、3
2,33は斜状部、34は間隙、41は開口部、42は
ロータ対向部材、43は間隙、51は開口部、52はロ
ータ対向部材、53,54は斜状部、55は間隙、62
は係合突部、63はロータ対向部材、64は係合凹部、
71は係合突部、72はロータ対向部材、73,74は
斜状部、75は係合凹部、81は磁極ティース、82は
単位ヨーク、83a〜83fは単位コア、84〜87は
接合部、88はステータコアを示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁極ティース及び単位ヨークを有する単
    位コアを複数それぞれ一体のつなぎ部により連結して成
    る展開コアと、 コイルが巻装され、前記磁極ティースにそれぞれ嵌合さ
    れたスプールとを具備し、 前記展開コアを丸め、その両端部を接合することによ
    り、環状のステータコアを形成するものにおいて、 ロータと対向する磁性材製のロータ対向部材を具え、こ
    のロータ対向部材を、前記スプールから突出した磁極テ
    ィースの先端部間に挿入して係止させたことを特徴とす
    る回転電機のステータ。
  2. 【請求項2】 ロータ対向部材が軸方向に延びる長孔を
    有することを特徴とする請求項1記載の回転電機のステ
    ータ。
  3. 【請求項3】 長孔が周方向に傾斜していることを特徴
    とする請求項2記載の回転電機のステータ。
  4. 【請求項4】 磁極ティース及び単位ヨークを有する単
    位コアを複数それぞれ一体のつなぎ部により連結して成
    る展開コアと、 コイルが巻装され、前記磁極ティースにそれぞれ嵌合さ
    れたスプールとを具備し、 前記展開コアを丸め、その両端部を接合することによ
    り、環状のステータコアを形成するものにおいて、 ロータと対向するU字形の磁性材製のロータ対向部材を
    具え、このロータ対向部材を、前記スプールから突出し
    た磁極ティースの先端部にそれぞれ嵌合して係止させた
    ことを特徴とする回転電機のステータ。
  5. 【請求項5】 磁極ティース及び単位ヨークを有する単
    位コアを複数それぞれ一体のつなぎ部により連結して成
    る展開コアと、 コイルが巻装され、前記磁極ティースにそれぞれ嵌合さ
    れたスプールとを具備し、 前記展開コアを丸め、その両端部を接合することによ
    り、環状のステータコアを形成するものにおいて、 ロータと対向する、中央部に開口部を有する磁性材製の
    ロータ対向部材を具え、このロータ対向部材を、その開
    口部により、前記スプールから突出した磁極ティースの
    先端部にそれぞれ嵌合して接着又は溶接したことを特徴
    とする回転電機のステータ。
  6. 【請求項6】 磁極ティース及び単位ヨークを有する単
    位コアを複数それぞれ一体のつなぎ部により連結して成
    る展開コアと、 コイルが巻装され、前記磁極ティースにそれぞれ嵌合さ
    れたスプールとを具備し、 前記展開コアを丸め、その両端部を接合することによ
    り、環状のステータコアを形成するものにおいて、 ロータと対向する、係合突部を有する磁性材製のロータ
    対向部材を具え、このロータ対向部材を、その係合突部
    により、前記スプールに形成した係合凹部に係合させ
    て、前記磁極ティースの先端部に設けたことを特徴とす
    る回転電機のステータ。
  7. 【請求項7】 隣り合うロータ対向部材間に間隙が存す
    ることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載
    の回転電機のステータ。
  8. 【請求項8】 間隙が周方向に傾斜していることを特徴
    とする請求項7記載の回転電機のステータ。
  9. 【請求項9】 展開コアに代えて、磁極ティース及び単
    位ヨークを有する単位コアを複数個々に具え、この複数
    の単位コアを接合することにより、環状のステータコア
    を形成することを特徴とする請求項1ないし8のいずれ
    かに記載の回転電機のステータ。
JP31705797A 1997-11-18 1997-11-18 回転電機のステータ Pending JPH11150893A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31705797A JPH11150893A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 回転電機のステータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31705797A JPH11150893A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 回転電機のステータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11150893A true JPH11150893A (ja) 1999-06-02

Family

ID=18083945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31705797A Pending JPH11150893A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 回転電機のステータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11150893A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006311702A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Nissan Motor Co Ltd 回転電機のステータ構造
US7629721B2 (en) * 2006-02-28 2009-12-08 Jtekt Corporation Stator of motor
JP2012034540A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Honda Motor Co Ltd アウターロータ型電動機
CN108599426A (zh) * 2018-05-10 2018-09-28 宁波领越智能设备有限公司 无刷电机
CN110048527A (zh) * 2018-01-15 2019-07-23 博泽沃尔兹堡汽车零部件有限公司 电动马达和冷却器风扇

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006311702A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Nissan Motor Co Ltd 回転電機のステータ構造
US7629721B2 (en) * 2006-02-28 2009-12-08 Jtekt Corporation Stator of motor
JP2012034540A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Honda Motor Co Ltd アウターロータ型電動機
CN110048527A (zh) * 2018-01-15 2019-07-23 博泽沃尔兹堡汽车零部件有限公司 电动马达和冷却器风扇
US11133723B2 (en) 2018-01-15 2021-09-28 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kommanditgesellschaft, Wuerzburg Electric motor and radiator fan
CN110048527B (zh) * 2018-01-15 2021-11-30 博泽沃尔兹堡汽车零部件欧洲两合公司 电动马达和冷却器风扇
CN108599426A (zh) * 2018-05-10 2018-09-28 宁波领越智能设备有限公司 无刷电机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004194497A (ja) 回転電機の組み合わせ固定子コア
JP2006320136A (ja) 回転電機の固定子
JP6044382B2 (ja) マルチギャップ型回転電機
JP3137510B2 (ja) 同期機の固定子,その製造方法並びにティース片及びヨーク片
WO2019059293A1 (ja) 回転電機用電機子及びその製造方法
JP3651263B2 (ja) 分割磁極型電動モータ
JP3167640B2 (ja) 回転電機のステータ
JP2019140843A (ja) 回転電機用ロータ
JP2004180383A (ja) 固定子及びその製造方法
CN112350460A (zh) 轴向间隙电机
JPH11150893A (ja) 回転電機のステータ
US20220263356A1 (en) Motor
JP4397598B2 (ja) 固定子
JP4625290B2 (ja) 回転電機用固定子
JP3749165B2 (ja) 固定子及び固定子の製造方法
US6967423B2 (en) Brushless alternator field coil bobbin apparatus
JPH10327545A (ja) 回転電機のステータ
KR101776757B1 (ko) 구동모터의 고정자 결합 구조체
JP2001359263A (ja) 磁石併用同期機
JP6429400B2 (ja) ステータコア、ステータ及び回転電機
JP7133970B2 (ja) 回転電機
JPH08126231A (ja) 電動機の固定子
JP4305978B2 (ja) 回転電機の固定子及び回転電機
JP2004064925A (ja) ブラシレスモータ
JP5256007B2 (ja) 電機子並びにアキシャルギャップ型回転電機