JPH11150260A - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents

固体撮像装置およびその製造方法

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JPH11150260A
JPH11150260A JP9318021A JP31802197A JPH11150260A JP H11150260 A JPH11150260 A JP H11150260A JP 9318021 A JP9318021 A JP 9318021A JP 31802197 A JP31802197 A JP 31802197A JP H11150260 A JPH11150260 A JP H11150260A
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signal charge
polysilicon gate
gate electrode
forming
charge transfer
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JP9318021A
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Wataru Kamisaka
渡 上坂
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Matsushita Electronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光膜配線とポリシリコンゲート電極とをコ
ンタクト窓を介して接続した場合においても、信号電荷
の転送効率の劣化を起こさない固体撮像装置およびその
製造方法を得る。 【解決手段】 信号電荷転送チャネル12上にゲート絶
縁膜23を介してポリシリコンゲート電極13を形成
し、信号電荷転送チャネル12に各ポリシリコンゲート
電極13の信号電荷入力側の電位ポテンシャルは浅く信
号電荷出力側の電位ポテンシャルは深くなるように電位
ポテンシャル段差14を形成し、ポリシリコンゲート電
極13上をポリシリコンゲート電極13表面の信号電荷
入力側にコンタクト窓15を有した絶縁膜24で覆い、
コンタクト窓15を介してポリシリコンゲート電極13
と電気的に接続させて絶縁膜24上に遮光膜配線16を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ビデオカメラ等
に広く利用されている固体撮像装置およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、固体撮像装置はビデオカメラ等に
広く利用されている。その固体撮像装置は、ビデオカメ
ラ本体の小型化および軽量化に伴い、従来と比較して益
々高感度化,低スミア化が要求されている。光電変換部
の面積を拡大することが高感度化への最善の手法である
が、実際の固体撮像装置では、ポリシリコン電極の配線
領域等光電変換にも信号電荷転送にも寄与しない無効領
域が広い面積を占有している。この無効領域となるポリ
シリコン電極の配線領域の幅を最小とするため、各画素
のポリシリコン電極の中央部にコンタクトを形成し、そ
のコンタクトを介し電気的にアルミニウム配線材料や高
融点金属膜を直接接続する方法が行われてきた。この方
法では高感度化の実現は可能であるが、大光量の被写体
を撮像した場合、黒の縦線が発生するという転送劣化の
問題があった。
【0003】以下に、従来の固体撮像装置について図面
を参照しながら説明する。図9において、41はn型半
導体基板、42はp型ウエル、43はn- 型拡散層領
域、44はn型拡散層領域、45はp++型拡散層領域、
46はゲート絶縁膜、47はポリシリコンゲート電極、
48ポリシリコン酸化膜、49は層間絶縁膜、50はコ
ンタクト窓、51はアルミニウム遮光膜配線、52は保
護膜である。
【0004】まず、n型半導体基板41中に、p型ウエ
ル42と光電変換部となるn- 型拡散層領域43を形成
する。光が入射すると、n- 型拡散層領域43では電子
と正孔が対生成する。このうち電子がn- 型拡散層領域
43に蓄積される。また、非常に強い光が入射した場合
には、n- 型拡散層領域43からp型ウエル42を経由
してn型半導体基板41へ電子が溢れる。このような構
造を縦型オーバーフロードレイン構造と呼ぶ。
【0005】垂直CCD部を構成し信号電荷を転送する
垂直シフトレジスタであるn型拡散層領域44は、埋め
込みチャネル型トランジスタ構造を形成している。実際
の駆動では、ポリシリコンゲート電極47に例えば10
Vの高い電圧を印加して、光電変換部中に蓄積された電
子を垂直CCD部に全て移す。次に、ポリシリコンゲー
ト電極47に例えば0Vと−10Vの電圧を交互に印加
することで、垂直CCD部内の信号電荷を順次転送させ
る。n- 型拡散層領域43上のp++型拡散層領域45
は、正孔蓄積層として作用している。すなわち、半導体
基板界面の欠陥等に起因して発生する電子−正孔対のう
ち、雑音信号となる電子を消去させる作用がある。この
光電変換を行うn- 型拡散層領域43とp++型拡散層領
域45は、一般的にフォトダイオード領域(以下、フォ
トダイオード部と記す)53と呼ばれている。ポリシリ
コンゲート電極47はポリシリコン酸化膜48により電
気的に絶縁されている。また、その上層にはCVD膜か
らなる層間絶縁膜49が形成され、アルミニウム遮光膜
配線51との絶縁を行っている。コンタクト窓50は垂
直CCD部を構成するポリシリコンゲート電極47の中
央部に位置する。そして、そのコンタクト窓50を介し
てポリシリコンゲート電極47とアルミニウム遮光膜配
線51を電気的に接続する。また、ポリシリコンゲート
電極47の上部にアルミニウム遮光膜配線51を形成す
ることにより、余分な光の入射を防いで、スミアの発生
を抑制している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、アルミニウム遮光膜配線51または高融点
金属遮光膜配線とポリシリコンゲート電極47間で、コ
ンタクト抵抗を低減するため熱処理を行うと、アルミニ
ウム遮光膜配線51中のAl原子がポリシリコンゲート
電極47中に拡散して、その仕事関数が変化してしま
う。この仕事関数の変化は、信号電荷転送路中の局所的
な電位ポテンシャルの変化を発生させる。その結果、そ
の箇所での信号電荷の転送効率の劣化を招く。
【0007】この発明の目的は、遮光膜配線とポリシリ
コンゲート電極とをコンタクト窓を介して接続した場合
においても、信号電荷の転送効率の劣化を起こさない固
体撮像装置およびその製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の固体撮像
装置は、半導体基板上に光電変換部と信号電荷転送部か
らなる複数個の画素部を形成してなる固体撮像装置であ
って、信号電荷転送部は信号電荷転送チャネル上にゲー
ト絶縁膜を介して1つの光電変換部に対して2つ以上の
単層のポリシリコンゲート電極を形成してなり、信号電
荷転送チャネルに各ポリシリコンゲート電極の信号電荷
入力側の電位ポテンシャルは浅く信号電荷出力側の電位
ポテンシャルは深くなるように電位ポテンシャル段差を
形成し、ポリシリコンゲート電極上をポリシリコンゲー
ト電極表面の信号電荷入力側にコンタクト窓を有した絶
縁膜で覆い、コンタクト窓を介してポリシリコンゲート
電極と電気的に接続させて絶縁膜上に遮光膜配線を形成
したことを特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の固体撮像装置は、半導体基
板上に光電変換部と信号電荷転送部からなる複数個の画
素部を形成してなる固体撮像装置であって、信号電荷転
送部は信号電荷転送チャネル上にゲート絶縁膜を介して
1つの光電変換部に対して2つ以上でかつ2層以上のポ
リシリコンゲート電極を形成してなり、ポリシリコンゲ
ート電極上をポリシリコンゲート電極表面の信号電荷入
力側にコンタクト窓を有した絶縁膜で覆い、コンタクト
窓を介してポリシリコンゲート電極と電気的に接続させ
て絶縁膜上に遮光膜配線を形成したことを特徴とする固
体撮像装置。
【0010】請求項3記載の固体撮像装置の製造方法
は、半導体基板上に光電変換部となる拡散層を形成し、
半導体基板上に信号電荷転送チャネルを形成し、信号電
荷転送チャネル上にゲート絶縁膜を介して1つの光電変
換部に対して2つ以上の単層のポリシリコンゲート電極
を形成し、信号電荷転送チャネルに各ポリシリコンゲー
ト電極の信号電荷入力側の電位ポテンシャルは浅く信号
電荷出力側の電位ポテンシャルは深くなるように拡散層
による電位ポテンシャル段差を形成し、ポリシリコンゲ
ート電極上を絶縁膜で覆い、絶縁膜のポリシリコンゲー
ト電極表面の信号電荷入力側にコンタクト窓を形成し、
絶縁膜上に遮光膜配線を形成してコンタクト窓を介して
ポリシリコンゲート電極と電気的に接続するものであ
る。
【0011】請求項4記載の固体撮像装置の製造方法
は、半導体基板上に光電変換部となる拡散層を形成し、
半導体基板上に信号電荷転送チャネルを形成し、信号電
荷転送チャネル上にゲート絶縁膜を介して1つの光電変
換部に対して2つ以上でかつ2層以上のポリシリコンゲ
ート電極を形成し、ポリシリコンゲート電極上を絶縁膜
で覆い、絶縁膜のポリシリコンゲート電極表面の信号電
荷入力側にコンタクト窓を形成し、絶縁膜上に遮光膜配
線を形成してコンタクト窓を介してポリシリコンゲート
電極と電気的に接続するものである。
【0012】請求項1および請求項3記載の固体撮像装
置およびその製造方法によると、ポリシリコンゲート電
極と遮光膜配線のコンタクト領域では、ポリシリコンゲ
ート電極中に遮光膜配線の原子が拡散し、その領域のポ
リシリコンゲート電極の仕事関数が変化してしまう。そ
の影響により、コンタクト直下の信号電荷転送チャネル
のポテンシャル深さは浅くなり、結果的に作りつけのポ
テンシャルが新たに形成されたような構造となる。この
遮光膜配線によるポテンシャル段差と、拡散層によるポ
テンシャル段差の2段からなるポテンシャル段差によ
り、低駆動電圧でも高い転送効率を示す単層ゲートの固
体撮像装置を実現できる。
【0013】請求項2および請求項4記載の固体撮像装
置およびその製造方法によると、2層以上のポリシリコ
ンゲート電極からなり、ポリシリコンゲート電極の信号
電荷入力側に形成したコンタクトを介して遮光膜配線の
原子が拡散して、信号電荷入力側は浅く、信号電荷出力
側は深くなるようなポテンシャル段差をもつ信号電荷転
送チャネルを形成する。これにより、低駆動電圧でも高
い転送効率を示す2層以上のポリシリコンゲート電極か
らなる固体撮像装置を実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 この発明の第1の実施の形態について、図1ないし図5
を参照しながら説明する。この例は、プログレッシブス
キャン駆動を行う固体撮像装置に関するものである。
【0015】図1は固体撮像装置の平面図を示してい
る。図1において、11はフォトダイオード部、12は
信号電荷転送チャネル、13a,13bはポリシリコン
ゲート電極、14a,14bはイオン注入による拡散層
におけるポテンシャル段差、15はポリシリコンゲート
電極と金属遮光膜配線間のコンタクト窓、16は高融点
金属遮光膜配線(例えば、タングステン、チタン、チタ
ンナイトライド、モリブデン等)、もしくは高融点金属
のけい化物(例えば、タングステンシリサイド、チタン
シリサイド、モリブデンシリサイド等)、もしくはそれ
ぞれの膜を組み合わせた複合膜、もしくはアルミニウム
膜である。図1において信号電荷は図の上側から下側の
方向に転送される。
【0016】図2は固体撮像装置の断面図を示してお
り、(a)は固体撮像装置の信号電荷転送路の概略断面
図、(b)は固体撮像装置の信号電荷転送路のポテンシ
ャル図である。図2において、21はn型半導体基板、
22はp型ウエル、23はゲート絶縁膜、24は層間絶
縁膜、25は層間絶縁膜、26は保護膜である。コンタ
クト窓15は拡散層によるポテンシャル段差14a,1
4bと同程度もしくはそれより小さくなっている。な
お、信号電荷は図2の左側から右側に向かって転送され
る。
【0017】まず、n型半導体基板21にp型ウエル2
2が形成されている。半導体基板として面方位(10
0)のn型シリコン基板を用いる。n型半導体基板21
の不純物濃度は約1014cm-3である。次に、p型ウエ
ル22を約5μmの深さで形成する。またp型ウエル2
2の不純物濃度は約1015cm-3である。p型ウエル2
2中には光電変換を行うフォトダイオード部11が存在
する。フォトダイオード部11はn- 型拡散層領域とそ
の上部に位置するp++型拡散領域の2層から構成されて
いる。n- 型拡散領域の拡散深さは約1μm、不純物濃
度は約1016cm -3である。一方、p++型拡散層領域の
拡散深さは約0.3μmで、不純物濃度は約1018cm
-3と高濃度である。n- 型拡散層領域に光が入射する
と、n- 型拡散層領域の空乏層内に電子とホールのエレ
クトロンペアが発生する。電子は隣接する垂直CCD部
を経て信号電荷となる。ホールはp型ウエル22を通っ
てn型半導体基板21の外部に取り出される。このよう
にして、光電変換部は入射光を信号電荷に変換してい
る。また、p++型拡散層領域は正孔蓄積層として作用
し、シリコン基板表面の界面準位等で発生した雑音信号
となる不要電子を再結合させることで消去させている。
【0018】また、p型ウエル22内には信号電荷転送
チャネル12が位置する。この信号電荷転送チャネル1
2はフォトダイオード部11で形成された信号電荷を所
定の領域(水平CCD部)に転送するための転送領域で
ある。ここで、信号電荷転送チャネル12の拡散深さは
約0.5μmであり、不純物濃度は約101617cm -3
である。
【0019】そして、半導体基板表面に約50nmのゲ
ート絶縁膜23を形成する。その上層には約400nm
のポリシリコンゲート電極13a,13bが形成され
る。図1に示すように、ポリシリコンゲート電極13
a,13bを単層で形成する場合、1つのフォトダイオ
ード11に対し2つのポリシリコンゲート電極13a,
13bが位置する。図1中の上側にあるポリシリコンゲ
ート電極13aは隣りのポリシリコンゲート電極13a
と繋がっており、外部(図中の右もしくは左側)から電
圧を印加するとポリシリコンゲート電極13aの一行全
体が同電圧となる。また、図1中下側のポリシリコンゲ
ート電極13bはそれ自体は配線を持たず、電気的にフ
ローティング状態である。このポリシリコンゲート電極
13bに対してコンタクト窓15を介して高融点金属遮
光膜配線16と電気的に接続し、ポリシリコンゲート電
極13bへの電圧印加を可能にしている。
【0020】各ポリシリコンゲート電極13a,13b
に対応して、信号電荷転送チャネル12内に拡散層によ
るn型の電位ポテンシャル段差14a,14bを形成す
る。この作りつけポテンシャルはB+ イオンを約1016
cm-3注入することで形成する。この電位ポテンシャル
段差14a,14bは各ポリシリコンゲート電極13
a,13bの信号電荷入力側(図1中上側)に位置し、
その電位ポテンシャル段差(拡散層によるポテンシャル
により発生する信号電荷転送チャネル12内でのポテン
シャル差)14a,14bは約2Vである。なお、作り
つけポテンシャルの無い信号電荷転送チャネル12のポ
テンシャル深さは約5Vである。
【0021】ポリシリコンゲート電極13a,13b上
およびその表面には、約200nmのCVD法による酸
化膜系の層間絶縁膜24が形成される。これらの層間絶
縁膜24は配線となる高融点金属遮光膜配線16とポリ
シリコンゲート電極13a,13b間の電気的絶縁を行
う。この層間絶縁膜24中にコンタクト窓15を形成す
る。コンタクト窓15はポリシリコンゲート電極13b
の信号電荷入力側(図1中上側)に存在し、その縦方向
の大きさは少なくとも拡散層によるポテンシャル段差1
4bと同程度もしくは小さくする必要がある。今回コン
タクトを有する縦2.0μm×横2.0μmのポリシリ
コンゲート電極13bに対し、そのコンタクト窓15の
大きさは縦0.5μm×横1.0μmである。なお、拡
散層によるポテンシャル段差14a,14bの大きさは
縦0.8μm×横1.2μmである。コンタクト形成
後、配線材料と遮光膜を兼ねる高融点金属遮光膜配線1
6を形成する。これは、フォトダイオード部11の開口
を設けるため、ストライプ状の形状となる。その膜厚は
約200nmであり、シート抵抗は数Ω/□となる。シ
ート抵抗値はポリシリコンの1/数10であり、配線材
料として全く問題はない。
【0022】また、信号電荷転送チャネル12の電位ポ
テンシャルは図2(b)のようになる。もともと5Vの
ポテンシャル深さのチャネルに対し、拡散層によるポテ
ンシャル段差14a,14bが約2V形成される。さら
に、高融点金属遮光膜配線16の仕事関数の影響による
ポテンシャルの変化が約0.5V現れる。このようにし
て、3段からなる階段状のポテンシャル段差により、信
号電荷の転送はスムーズに行われる。
【0023】次に、図3ないし図5を用いて固体撮像装
置の製造工程について詳細に説明する。まず、図3に示
すように、n型半導体基板21の主表面上に約100n
mの熱酸化膜(図示せず)を形成後、熱酸化膜を通して
半導体基板全面にボロンイオンを注入する。この後、熱
処理を行ってp型ウエル22を形成する。また、熱処理
は、窒素雰囲気中で熱処理温度1100℃以上で数時間
行う。この熱処理によってイオン注入されたボロンイオ
ンを活性化させ、p型ウエル22が形成される。次に、
信号電荷転送チャネル12となるn型拡散層領域を形成
する。注入条件は加速電圧約百keV,注入量約1012
cm-2のリンイオン注入である。次に、ゲート電極に対
して、信号電荷の入力側となる領域に電位ポテンシャル
段差14a,14bを設けるために、ボロンイオンを加
速電圧数十keV、注入量約1011cm-2の条件で注入
する。そして、最後にイオンの活性化のため、900℃
の熱処理を行う。なお、図示はしないが、この信号電荷
転送路形成後、光電変換部となるn- 型拡散層領域をリ
ンイオン注入により行う。光電変換部は長波長の入射光
に対しても高い変換効率を示すよう、1μm程度の拡散
深さが必要である。そのためその加速電圧は、数百ke
Vと高くする必要がある。そして、その表面に正孔蓄積
層をボロンイオンで形成する。
【0024】図3のようにn型半導体基板21に各拡散
層を形成した後、図4のようにポリシリコンゲート電極
13a,13bを形成する。まず、各拡散層を形成した
後、半導体基板の表面の不要な酸化膜を除去し、ゲート
絶縁膜23を成長する。このゲート絶縁膜23は一般的
なパイロジェニック酸化により行う。膜厚は約50〜8
0nmである。次に、ポリシリコンゲート電極13a,
13bを形成する。ポリシリコンゲート電極13a,1
3bは減圧CVD法により堆積したポリシリコン膜にリ
ンドーピングを行い、低抵抗化して使用する。膜厚は約
400nmで、シート抵抗は約40Ω/□である。次
に、ドライエッチングによりパターニングを行う。図の
ような単層ゲート構造の場合、転送効率の劣化を防止す
るため、電極間のギャップは0.4μm以下にするのが
望ましい。単層ポリシリコンゲート構造の場合、1つの
光電変換部に対し2つの転送ゲートを有している。その
うち一方のポリシリコンゲート電極13aはそのポリシ
リコンゲートの一部を延長することで、隣接するポリシ
リコンゲート電極13aと電気的に接続されて、撮像部
の周辺で駆動パルスを印加するように設計されている。
他方のポリシリコンゲート電極13bは孤立している状
態で配置されており、電気的にフローティング構造とな
っている。そのため、コンタクト窓を介してアルミニウ
ム遮光膜や高融点金属遮光膜を配線材料として利用する
ことにより、駆動パルスの印加を可能としている。次
に、前述したアルミニウム遮光膜や高融点金属遮光膜配
線とポリシリコンゲート電極13a,13bの電気的絶
縁のため、層間絶縁膜24を形成する。層間絶縁膜24
は酸化膜系のCVD膜で、膜厚は約200nmである。
【0025】次に、図5のようにポリシリコンゲート電
極13bと高融点金属遮光膜配線16の接続を行う。ま
ず、層間絶縁膜24中にコンタクト窓15を形成する。
コンタクト窓15は、図5中においてポリシリコンゲー
ト電極13bの左側、すなわち信号電荷の入力側に形成
する。コンタクト窓15の大きさは、イオン注入による
電位ポテンシャル段差14a,14bより、同程度もし
くは小さくすることが望ましい。コンタクト窓15を形
成した後、ポリシリコンゲート電極13a,13b上に
残った酸化膜を完全に除去し、高融点金属遮光膜配線1
6を成長する。遮光膜の形成方法は、CVD法でもスパ
ッタ法でもよく、良好な遮光性とステップカバレッジを
示す膜が最適である。その膜としては、アルミニウム遮
光膜、高融点金属遮光膜、高融点金属のけい化物遮光膜
が挙げられる。次に、エッチングによって金属遮光膜を
パターニングする。この金属遮光膜配線16はストライ
プ状の形状であり、同一の信号電荷転送チャネル12を
有するポリシリコンゲート電極13b同士を接続する。
そして、その金属遮光膜配線16を撮像部の周辺領域に
おいて、周辺配線とその金属遮光膜配線16を接続する
ことにより、ポリシリコンゲートへの駆動パルス印加が
可能となる。遮光膜の膜厚は、選択する材料の遮光性や
電気抵抗により決定されるが、200nm以上の膜厚が
必要である。
【0026】最後に層間絶縁膜25を形成する。この層
間絶縁膜25は酸化膜系のCVD膜で、膜厚は約500
nm以上である。この層間絶縁膜25は、金属遮光膜配
線16およびポリシリコンゲート電極13a,13b
と、周辺のアルミニウム配線等の配線領域(図示せず)
との電気的絶縁を行っている。また、その上層には最終
保護膜26が形成されている。最終保護膜26は窒化膜
系で同じくCVD法により形成する。
【0027】このように構成された固体撮像装置および
その製造方法によると、ポリシリコンゲート電極13b
と金属遮光膜配線16のコンタクト領域では、ポリシリ
コンゲート電極13b中に金属遮光膜配線16の原子
(例えばW(タングステン))が拡散し、その領域のポ
リシリコンゲート電極13bの仕事関数が変化してしま
う。その影響により、コンタクト直下の信号電荷転送チ
ャネル12のポテンシャル深さは浅くなり、結果的に作
りつけのポテンシャルが新たに形成されたような構造と
なる。この金属遮光膜配線16によるポテンシャル段差
と、拡散層によるポテンシャル段差14bの2段からな
るポテンシャル段差により、高照度および低照度転送効
率もほぼ100%と問題なく、かつ固定パターンノイズ
も発生せず、低駆動電圧でも高い転送効率を示す単層ゲ
ートの固体撮像装置を実現できる。
【0028】なお、同様の製造方法により、2層以上の
ポリシリコンゲート電極と金属遮光膜配線をもつ固体撮
像装置が得られることはいうまでもない。 第2の実施の形態 この発明の第2の実施の形態について図6ないし図8を
参照しながら説明する。この例は、ビデオカメラ等で多
用されているフィールドミックスによる転送方法による
固体撮像装置に関するものである。
【0029】図6および図7において、30は1層目の
ポリシリコンゲート電極、31は2層目のポリシリコン
ゲート電極である。そして、ポリシリコンゲート電極3
0の信号電荷入力側に形成したコンタクト窓15を介し
て高融点金属遮光膜配線16を接続する。信号電荷転送
チャネル12には高融点金属遮光膜配線16の仕事関数
の影響によるポテンシャルの変化が約0.5V現れる。
なお、図8に電荷の流れを示したポテンシャル図を示
す。
【0030】このように構成された固体撮像装置および
その製造方法によると、2層以上のポリシリコンゲート
電極30,31からなり、ポリシリコンゲート電極30
の信号電荷入力側に形成したコンタクトを介して高融点
金属遮光膜配線16の原子が拡散して、信号電荷入力側
は浅く、信号電荷出力側は深くなるようなポテンシャル
段差をもつ信号電荷転送チャネル12を形成する。これ
により、高照度および低照度転送効率もほぼ100%と
問題なく、かつ固定パターンノイズも発生せず、低駆動
電圧でも高い転送効率を示す2層以上のポリシリコンゲ
ート電極30,31からなる固体撮像装置を実現でき
る。
【0031】
【発明の効果】請求項1および請求項3記載の固体撮像
装置およびその製造方法によると、ポリシリコンゲート
電極と遮光膜配線のコンタクト領域では、ポリシリコン
ゲート電極中に遮光膜配線の原子が拡散し、その領域の
ポリシリコンゲート電極の仕事関数が変化してしまう。
その影響により、コンタクト直下の信号電荷転送チャネ
ルのポテンシャル深さは浅くなり、結果的に作りつけの
ポテンシャルが新たに形成されたような構造となる。こ
の遮光膜配線によるポテンシャル段差と、拡散層による
ポテンシャル段差の2段からなるポテンシャル段差によ
り、低駆動電圧でも高い転送効率を示す単層ゲートの固
体撮像装置を実現できる。
【0032】請求項2および請求項4記載の固体撮像装
置およびその製造方法によると、2層以上のポリシリコ
ンゲート電極からなり、ポリシリコンゲート電極の信号
電荷入力側に形成したコンタクトを介して遮光膜配線の
原子が拡散して、信号電荷入力側は浅く、信号電荷出力
側は深くなるようなポテンシャル段差をもつ信号電荷転
送チャネルを形成する。これにより、低駆動電圧でも高
い転送効率を示す2層以上のポリシリコンゲート電極か
らなる固体撮像装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態における固体撮像
装置の平面図である。
【図2】(a)はこの発明の第1の実施の形態における
固体撮像装置の断面図、(b)はその信号電荷転送路の
ポテンシャル図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態における固体撮像
装置の製造工程図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態における固体撮像
装置の製造工程図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態における固体撮像
装置の製造工程図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態における固体撮像
装置の平面図である。
【図7】(a)はこの発明の第2の実施の形態における
固体撮像装置の断面図、(b)はその信号電荷転送路の
ポテンシャル図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態における固体撮像
装置のポテンシャル図である。
【図9】従来例における固体撮像装置の断面図である。
【符号の説明】
11 フォトダイオード部 12 信号電荷転送チャネル 13a,13b,30,31 ポリシリコンゲート電極 14a,14b ポテンシャル段差 15 コンタクト窓 16 金属遮光膜配線 21 n型半導体基板 22 p型ウエル 23 ゲート絶縁膜 24,25 層間絶縁膜 26 保護膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に光電変換部と信号電荷転
    送部からなる複数個の画素部を形成してなる固体撮像装
    置であって、前記信号電荷転送部は信号電荷転送チャネ
    ル上にゲート絶縁膜を介して前記1つの光電変換部に対
    して2つ以上の単層のポリシリコンゲート電極を形成し
    てなり、前記信号電荷転送チャネルに各ポリシリコンゲ
    ート電極の信号電荷入力側の電位ポテンシャルは浅く信
    号電荷出力側の電位ポテンシャルは深くなるようにポテ
    ンシャル段差を形成し、前記ポリシリコンゲート電極上
    を前記ポリシリコンゲート電極表面の信号電荷入力側に
    コンタクト窓を有した絶縁膜で覆い、前記コンタクト窓
    を介して前記ポリシリコンゲート電極と電気的に接続さ
    せて前記絶縁膜上に遮光膜配線を形成したことを特徴と
    する固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に光電変換部と信号電荷転
    送部からなる複数個の画素部を形成してなる固体撮像装
    置であって、前記信号電荷転送部は信号電荷転送チャネ
    ル上にゲート絶縁膜を介して前記1つの光電変換部に対
    して2つ以上でかつ2層以上のポリシリコンゲート電極
    を形成してなり、前記ポリシリコンゲート電極上を前記
    ポリシリコンゲート電極表面の信号電荷入力側にコンタ
    クト窓を有した絶縁膜で覆い、前記コンタクト窓を介し
    て前記ポリシリコンゲート電極と電気的に接続させて前
    記絶縁膜上に遮光膜配線を形成したことを特徴とする固
    体撮像装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に光電変換部となる拡散層
    を形成する工程と、前記半導体基板上に信号電荷転送チ
    ャネルを形成する工程と、前記信号電荷転送チャネル上
    にゲート絶縁膜を介して前記1つの光電変換部に対して
    2つ以上の単層のポリシリコンゲート電極を形成する工
    程と、前記信号電荷転送チャネルに各ポリシリコンゲー
    ト電極の信号電荷入力側の電位ポテンシャルは浅く信号
    電荷出力側の電位ポテンシャルは深くなるように拡散層
    によるポテンシャル段差を形成する工程と、前記ポリシ
    リコンゲート電極上を絶縁膜で覆う工程と、前記絶縁膜
    の前記ポリシリコンゲート電極表面の信号電荷入力側に
    コンタクト窓を形成する工程と、前記絶縁膜上に遮光膜
    配線を形成して前記コンタクト窓を介して前記ポリシリ
    コンゲート電極と電気的に接続する工程とを含む固体撮
    像装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に光電変換部となる拡散層
    を形成する工程と、前記半導体基板上に信号電荷転送チ
    ャネルを形成する工程と、前記信号電荷転送チャネル上
    にゲート絶縁膜を介して前記1つの光電変換部に対して
    2つ以上でかつ2層以上のポリシリコンゲート電極を形
    成する工程と、前記ポリシリコンゲート電極上を絶縁膜
    で覆う工程と、前記絶縁膜の前記ポリシリコンゲート電
    極表面の信号電荷入力側にコンタクト窓を形成する工程
    と、前記絶縁膜上に遮光膜配線を形成して前記コンタク
    ト窓を介して前記ポリシリコンゲート電極と電気的に接
    続する工程とを含む固体撮像装置の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011216970A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Sony Corp 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および、電子機器

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