JPH11149999A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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Publication number
JPH11149999A
JPH11149999A JP9334945A JP33494597A JPH11149999A JP H11149999 A JPH11149999 A JP H11149999A JP 9334945 A JP9334945 A JP 9334945A JP 33494597 A JP33494597 A JP 33494597A JP H11149999 A JPH11149999 A JP H11149999A
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JP
Japan
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processing
lcd substrate
processing gas
plasma
block
Prior art date
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Application number
JP9334945A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Fukino
康彦 吹野
Yoshikuni Miyazaki
由都 宮崎
Hideyuki Nonaka
英幸 野中
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理体の中央部とその外縁部で均一な処理
を施すことが可能なプラズマ処理装置を提供する。 【解決手段】 エッチング装置100の処理室102内
には,下部電極106と上部電極板118が対向配置さ
れる。下部電極106上には,LCD基板Lを載置する
載置台が形成され,載置台の外縁部には,LCD基板L
を固定するクランプ114が配置される。クランプ11
4のLCD基板Lの中心方向側面には,処理時にLCD
基板Lの処理面よりも頂面が高いブロック116が取り
付けられる。上部電極板118の下部電極106側面に
は,複数の処理ガス噴出孔122を有する上部電極板1
18が形成される。複数の処理ガス噴出孔122は,L
CD基板Lの処理面を上部電極板118のLCD基板L
側面に正投影した面積よりも内側範囲に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,プラズマ処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,LCD用ガラス基板(以下,「L
CD基板」と称する。)などの被処理体を処理するため
の各種プラズマ処理装置が提案されている。例えば,L
CD基板に対してエッチング処理を施す装置として,処
理室内に上部電極と下部電極を対向配置したエッチング
装置が提案されている。当該装置は,サセプタを兼ねた
下部電極上にLCD基板を載置し,処理室内に処理ガス
を導入すると共に,処理室内を真空引きして所定の減圧
雰囲気に維持した後,下部電極に対して高周波電力を印
加することにより,LCD基板に対して所定のエッチン
グ処理が施されるように構成されている。
【0003】また,LCD基板に対して均一な処理を施
すためには,LCD基板上の処理ガスの分布を均一にす
ることが必要となる。そこで,当該装置では,上部電極
の下部電極側面に複数の処理ガス噴出孔を有する処理ガ
ス供給面を形成した,いわゆるシャワーヘッド構造を採
用し,処理ガスの分布の均一化が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上述し
た一般的なシャワーヘッド構造を採用した場合でも,特
に半導体ウェハよりも相対的に面積の大きいLCD基板
では,そのLCD基板Lの外縁部での処理ガスの流速が
相対的に速くなり,LCD基板の中心部とその外縁部で
処理ガスの密度分布が異なってしまい,LCD基板に対
して均一な処理を施すことが困難となる。さらに,Cl
系ガスを処理ガスに使用し,LCD基板に形成されたA
l層に対してエッチング処理を施す場合には,上記処理
ガスの分布の乱れによる影響がより一層顕著に表れ,そ
のLCD基板に対して均一な処理を施すことがさらに困
難となる。
【0005】本発明は,従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑みて成されたものであり,被処理体の中央
部とその外縁部での処理ガスの分布を均一化し,被処理
体の全面に渡って均一なプラズマ処理を施すことが可能
な,新規かつ改良されたプラズマ処理装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め,本発明の第1の観点によれば,請求項1に記載の発
明のように,処理室内に処理ガスを導入し,処理室内に
プラズマを励起して,処理室内に載置された被処理体に
対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において,
被処理体に対向する位置には,複数の処理ガス噴出孔を
有する処理ガス供給面が形成されており,複数の処理ガ
ス噴出孔は,被処理体の処理面を処理ガス供給面に正投
影した範囲よりも内側範囲に配置されることを特徴とす
るプラズマ処理装置を提供することである。
【0007】かかる構成によれば,被処理体に対向する
位置に,複数の処理ガス噴出孔を有する処理ガス供給面
を形成し,それら複数の処理ガス噴出孔を,被処理体の
処理面を処理ガス供給面に正投影した範囲よりも内側範
囲に配置するため,処理ガスの流れが被処理体の中央部
よりも相対的に速い被処理体の外縁部でその処理ガスの
流れを相対的に遅くして,処理ガスの密度分布を均一に
できる。その結果,被処理体の全面に渡って均一なプラ
ズマ処理を施すことができる。
【0008】また,本発明の第2の観点によれば,請求
項2に記載の発明のように,処理室内に処理ガスを導入
し,処理室内にプラズマを励起して,処理室内に載置さ
れた被処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理
装置において,被処理体の周囲には,処理時に被処理体
の処理面よりも頂面が高いブロックが配されることを特
徴とするプラズマ処理装置を適用することである。
【0009】かかる構成によれば,処理時に被処理体の
処理面よりも頂面が高いブロックが被処理体の周囲に配
置されるため,上述した請求項1に記載の発明と同様
に,処理ガスの流れが被処理体の中央部よりも相対的に
速い被処理体の外縁部で,その処理ガスの流れを相対的
に遅くし,処理ガスの密度分布を均一にできる。
【0010】本発明の第3の観点によれば,請求項3に
記載の発明のように,処理室内に処理ガスを導入し,処
理室内にプラズマを励起して,処理室内に載置された被
処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置に
おいて,被処理体に対向する位置には,複数の処理ガス
噴出孔を有する処理ガス供給面が形成されており,複数
の処理ガス噴出孔は,被処理体の処理面を処理ガス供給
面に正投影した範囲よりも内側範囲に配置されること,
さらに被処理体の周囲には,処理時に被処理体の処理面
よりも頂面が高いブロックが配されることを特徴とする
プラズマ処理装置を提供することである。
【0011】かかる構成によれば,被処理体に対向する
位置に,複数の処理ガス噴出孔を有する処理ガス供給面
を形成し,それら複数の処理ガス噴出孔を,被処理体の
処理面を処理ガス供給面に正投影した範囲よりも内側範
囲に配置し,さらに被処理体の処理面よりも頂面が高い
ブロックを被処理体の周囲に配置するため,被処理体の
中央部上とその外縁部上での処理ガスの密度分布を容易
に均一化することができ,被処理体の全面に渡って均一
な処理を施すことができる。
【0012】さらにまた,ブロックの一つを,例えば請
求項4に記載の発明のように,被処理体を載置台に固定
するクランプとすれば,ブロックを被処理体の周囲に容
易に配置することができる。
【0013】また,被処理体上の処理ガスの分布の均一
性がより厳密に要求される処理プロセス,例えば請求項
5に記載の発明のように,被処理体の一つがAl層が形
成されたLCD用ガラス基板であり,処理ガスとしてC
l系ガスを使用する場合には,上述した請求項1〜請求
項4に記載の発明を採用することにより,そのLCD基
板に対して均一な処理を確実に施すことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に,添付図面を参照しなが
ら,本発明にかかるプラズマ処理装置をエッチング装置
に適用した,実施の一形態について詳細に説明する。ま
ず,図1を参照しながら,本実施の形態にかかるエッチ
ング装置100の全体構成について説明する。
【0015】エッチング装置100の処理室102は,
気密な導電性の処理容器104内に形成されており,そ
の処理室102内には,サセプタを兼ねる導電性の下部
電極106が配置されている。また,下部電極106の
載置面に載置される被処理体,例えばLCD基板Lは,
本実施の形態では,例えば550mm×650mmの大
きさに設定されおり,LCD基板Lの処理面には,Al
層が形成されている。さらに,図示の例では,下部電極
106の載置面と対向する処理室102の天井部に,上
部電極を成している。また,下部電極106には,整合
器110を介して,例えば13.56MHzで4kWの
プラズマ生成用高周波電力を出力可能な高周波電源11
2が接続されている。
【0016】また,下部電極106の載置面の外縁部上
方には,上下動自在な略枠状の機械的クランプ114が
配置されている。かかる構成により,下部電極106上
にLCD基板Lを載置した後,上下動自在なクランプ1
14を相対的に下方に移動させて,クランプ114をL
CD基板Lを介して下部電極106に押圧することによ
り,LCD基板Lが下部電極106で保持される。さら
に,クランプ114の内周面には,本実施の形態にかか
る略枠状のブロック116が形成されている。なお,こ
のブロック116の詳細な構成については,後述する。
【0017】また,図示の例では,処理室102の天井
部に,処理ガス供給面を構成する本実施の形態にかかる
上部電極板118が設置されている。この上部電極板1
18には,処理室102内とガス供給管120を連通す
る複数の処理ガス噴出孔122が形成され,いわゆるシ
ャワーヘッド構造を有している。なお,上部電極板11
8の詳細な構成については後述する。また,ガス供給管
120には,処理ガス,例えば流量が180sccmの
BCl3と,流量が90sccmのCl2の混合ガスなど
のCl系ガスを供給可能な不図示のガス供給源が接続さ
れている。
【0018】また,処理室102の底面には,排気管1
24が接続されており,この排気管124に接続された
不図示の排気機構の作動により,処理室102内の雰囲
気を均一に排気することができる。従って,処理室10
2内を所定の減圧雰囲気,例えば20mTorrに維持
することができる。なお,本実施の形態では,処理ガス
のガス流のコントロールを行う観点から,排気量が相対
的に大きい排気機構を使用することが好ましい。
【0019】次に,本実施の形態にかかるブロック11
6の構成について詳細に説明する。ブロック116は,
アルミナセラミックスなどの耐プラズマ性材料から形成
されていると共に,図1及び図2に示したように,クラ
ンプ114と略同形の略枠状に形成されている。また,
ブロック116は,クランプ114の内周面下方に取り
付けられていると共に,クランプ114の内周面よりも
LCD基板Lの中心方向に張り出している。さらに,ブ
ロック116は,ブロック116の底面とクランプ11
4の底面が略同一平面上に配置されるように,クランプ
114に取り付けられている。従って,本実施の形態に
かかるブロック116は,クランプ114の機能の一部
を果たしている。さらに,ブロック116とクランプ1
14は,別体に構成されているため,ブロック116が
消耗した場合でも,そのブロック116のみを容易に交
換することができる。
【0020】また,同図に示したように,ブロック11
6の頂面は,LCD基板Lの処理面よりも高く配置され
ているが,そのブロック116の高さは,LCD基板L
の中心部上とその外縁部上での処理ガスの分布が均一と
なるように,処理プロセスに応じて,適宜設定すること
ができる。すなわち,ブロック116の高さは,LCD
基板Lの処理面と上部電極板118の距離や,LCD基
板Lの大きさ(面積)や,処理ガスの流量などの各種条
件によって異なり,本実施の形態では,5mm〜40m
mに設定されている。
【0021】かかる構成により,LCD基板Lの外縁部
を流れる処理ガス流を適宜阻止し,LCD基板Lの外縁
部の処理ガスの流速を相対的に遅くして,LCD基板L
の中央部上とその外縁部上の処理ガスの分布を均一にす
ることができる。その結果,LCD基板Lの中央部とそ
の外縁部でエッチングレートが異なることなく,均一な
処理を施すことができる。
【0022】また,同図に示したように,ブロック11
6の内周面は,LCD基板Lの処理面に対して略垂直平
面となるように形成されている。かかる構成により,L
CD基板Lの外縁部での処理ガス流を所定の状態に確実
に阻止することができるため,LCD基板L上での処理
ガスのコントロール性を向上させることができる。
【0023】次に,本実施の形態にかかる上部電極板1
18について詳細に説明する。上部電極板118は,図
1に示した例では,処理室102の天井部に設置され,
上部電極部108を構成しており,LCD基板Lと対向
する面に複数の処理ガス噴出孔122が形成されたいわ
ゆるシャワーヘッド構造を有している。従って,処理ガ
スをLCD基板L方向に均一に噴出することができる。
【0024】また,同図に示したように,処理ガス噴出
孔122は,LCD基板Lの処理面を上部電極板118
の下部電極106側面に正投影した範囲よりも内側範囲
内に配置されるように上部電極板118に形成されてい
るが,この処理ガス噴出孔122が形成される範囲は,
上述したブロック116と同様に,LCD基板Lの中心
部上とその外縁部上での処理ガスの分布が均一となるよ
うに,処理プロセスに応じて,適宜設定することができ
る。
【0025】すなわち,処理ガス噴出孔122が形成さ
れる範囲は,LCD基板Lの処理面と上部電極板118
の距離や,LCD基板Lの大きさ(面積)や,処理ガス
の流量などの各種条件によって異なり,本実施の形態で
は,LCD基板Lの面積の30%程度に設定されてい
る。
【0026】かかる構成によれば,LCD基板Lの外縁
部上に処理ガス噴出孔122が配置されないため,処理
ガスがLCD基板Lの外縁部に向かって直接噴出される
ことがなく,LCD基板Lの外縁部での処理ガスの流れ
を相対的に遅くすることができる。その結果,LCD基
板Lの中央部とその外縁部の処理ガスの密度分布が均一
化されて,LCD基板Lの全面に渡って均一なエッチン
グレートでの処理を施すことができる。
【0027】本実施の形態にかかるエッチング装置10
0は,以上のように構成されており,上部電極板118
に設けられた複数の処理ガス噴出孔122が形成される
領域面積を,LCD基板Lの処理面の面積よりも相対的
に小さくし,さらにLCD基板Lの周囲にブロック11
6を配置したため,LCD基板L上の処理ガス密度分布
が均一化される。特に,本実施の形態の如く,Cl系ガ
スを処理ガスとして使用し,LCD基板LのAl層に対
してエッチング処理を施す場合には,LCD基板Lの全
面に渡って均一なエッチングレートで処理を施すことが
できる。
【0028】
【実施例】次に,本発明にかかるプラズマ処理装置をエ
ッチング装置に適用した実施例について,図3〜図9を
参照しながら説明する。なお,本実施例は,上述したエ
ッチング装置100によりLCD基板LのAl層に対し
てエッチング処理を施す場合についてのものであるた
め,エッチング装置100と略同一の機能及び構成を有
する構成要素については,同一の符号を付することによ
り,重複説明を省略する。
【0029】(1) 上部電極板118の処理ガス供給
孔122が形成される領域面積を変更した場合の実施例 (第1実施例)まず,上部電極板118の処理ガス供給
孔122が形成される領域面積を変更した場合の第1実
施例について説明する。本実施例での各種設定条件につ
いて説明すると,LCD基板Lは,550mm×650
mmの大きさのものを使用し,LCD基板Lの温度は,
60℃に設定し,LCD基板Lと上部電極板118との
間隔は210mmに設定し,処理室102内に供給する
処理ガスは,流量が180sccmのBCl3と,流量
が90sccmのCl2の混合ガスを使用し,処理室1
02内の圧力雰囲気は,20mtorrに設定し,下部
電極106に印加する高周波電力は,4000Wの電力
に設定した。
【0030】そして,これら各条件に基づいて,LCD
基板LのAl層に対してエッチング処理を施した場合の
LCD基板Lの中央部とその外縁部のエッチングレート
を図3に示した。なお,同図中の縦軸は,エッチングレ
ート(オングストローム/分)を示し,また横軸は,上
部電極板118の処理ガス供給孔122が形成される領
域面積を,LCD基板Lの処理面の面積で割った商
(%)を示している。
【0031】その結果,同図にも示したように,上部電
極板118の処理ガス供給孔122が形成される領域面
積をLCD基板Lの面積の36%程度に設定したとき
に,LCD基板Lの中央部とその外縁部でのエッチング
レートが実質的に同一となった。
【0032】(第2実施例)次に,第2実施例での各種
設定条件について説明すると,LCD基板Lは,360
mm×465mmの大きさのものを使用し,LCD基板
Lと上部電極板118との間隔は100mmに設定し,
処理室102内に供給する処理ガスは,流量が120s
ccmのBCl3と,流量が60sccmのCl2の混合
ガスを使用し,下部電極106に印加する高周波電力
は,2000Wの電力に設定した。その他の条件は,上
記第1実施例と同様にした。
【0033】そして,上記各条件に基づいて,LCD基
板LのAl層に対してエッチング処理を施した場合のL
CD基板Lの中央部とその外縁部のエッチングレートを
図4に示した。なお,同図中の縦軸と横軸は,上記第1
実施例と同様である。その結果,本実施例では,LCD
基板Lの面積が上述した第1実施例でのLCD基板Lの
面積の約1/2であるため,同図に示したように,上部
電極板118の処理ガス供給孔122が形成される領域
面積がLCD基板Lの面積の64%〜36%の範囲内で
は,LCD基板Lの中央部とその外縁部でのエッチング
レートが同一とはならなかった。しかしながら,上部電
極板118の処理ガス供給孔122が形成される領域面
積がLCD基板Lの面積の36%以下の場合に,LCD
基板Lの中央部とその外縁部でのエッチングレートが同
一になることが予想される結果を得た。
【0034】(2) ブロック116の頂面とLCD基
板Lの処理面の距離を変更した場合の実施例 (第3実施例)次に,ブロック116の頂面とLCD基
板Lの処理面の距離を変更した場合の第3実施例につい
て説明する。なお,本実施例での各種設定条件は,上述
した第2実施例と同一である。そして,これら各条件に
基づいて,LCD基板LのAl層に対してエッチング処
理を施した場合のLCD基板Lの中央部とその外縁部の
エッチングレートを図5に示した。なお,同図中の縦軸
は,エッチングレート(オングストローム/分)を示
し,また横軸は,クランプ114に取り付けたブロック
116の頂面とLCD基板Lの処理面の距離を示してい
る。
【0035】その結果,同図にも示したように,LCD
基板Lと上部電極板118の間隔を100mmに設定し
た場合には,ブロック116の頂面とLCD基板Lの処
理面の距離を20mmに設定したときに,LCD基板L
の中央部とその外縁部でのエッチングレートが実質的に
同一となった。
【0036】(3) ブロック116の形状を変更した
場合の実施例 (第4実施例)次に,ブロック116の形状,特にブロ
ック116のLCD基板Lの中央部方向側面の形状を変
更した場合の第4実施例について,図6を参照しながら
説明する。まず,本実施例での各種設定条件について説
明すると,LCD基板Lは,320mm×400mmの
大きさのものを使用し,処理室102内に供給する処理
ガスは,流量が140sccmのBCl3と,流量が4
0sccmのCl2の混合ガスを使用し,上部電極板1
18の処理ガス供給孔122が形成される領域面積は,
上記LCD基板Lの面積の16%に設定した,また,そ
の他の条件は,上記第2及び第3実施例と同様に設定し
た。
【0037】なお,本実施例では,図7(a)に示した
所定の傾斜面が形成された従来のクランプ10と,ブロ
ックを備えたクランプとを比較するため,図7(b)に
示したように,従来のクランプ10上に本実施例にかか
るブロック200を取り付けたものを使用した。また,
クランプ10は,上述したクランプ114と同様に,L
CD基板Lの外縁部を機械的に押圧して下部電極106
に固定するように構成されていると共に,図7(a)に
示したように,クランプ10の頂面とLCD基板Lの距
離は7mmに設定し,クランプ10のLCD基板L中心
方向側面には,30度の傾斜面を形成した。従って,ク
ランプ10の厚みは,LCD基板Lの中心方向に向かっ
て順次薄くなるように形成され,対向するクランプ10
同士でいわゆるテーパ形状を成している。
【0038】一方,本実施の形態にかかるブロック20
0を備えたクランプ10は,図7(b)に示したよう
に,クランプ10のLCD基板Lの中心方向側外縁部上
にブロック200が取り付けられている。また,それら
クランプ10とブロック200で形成されるLCD基板
Lの中心方向側面が,LCD基板Lの処理面に対して垂
直な平面を構成している。また,ブロック200の頂面
とLCD基板Lの距離は,25mmに設定した。
【0039】そして,それらテーパ形状のブロック10
と,本実施例にかかる垂直形状のブロック200を備え
たブロック10を用いて,上記各条件に従い,LCD基
板LのAl層に対してエッチング処理を施した場合のL
CD基板Lの中央部とその外縁部のエッチングレートを
図6に示した。なお,同図中の縦軸は,エッチングレー
ト(オングストローム/分)を示し,また横軸は,テー
パ形状のクランプ10と,本実施例にかかる垂直形状の
ブロック200を備えたクランプ10を使用した場合を
示した。
【0040】その結果,同図にも示したように,従来の
テーパ形状のクランプ10ではなく,本実施例にかかる
垂直形状のブロック200を備えたクランプ10を使用
した場合に,LCD基板Lの中心部とその外縁部でのエ
ッチングレートが実質的に同一となるデータを得た。従
って,処理ガスの流れを妨げるブロック200をLCD
基板Lの周囲を囲うように配置することにより,逆にL
CD基板Lの全面に渡って均一な処理を施すことができ
た。
【0041】(4) 本実施例にかかるエッチング装置
と従来のエッチング装置のシミュレーションによる比較 次に,図8及び図9を参照しながら,本実施例にかかる
エッチング装置100と,従来のエッチング装置のエッ
チング処理の均一性の違いについて,シミュレーション
の結果により説明する。なお,図8と図9の第5実施例
の各種設定条件は,上述した第1実施例と同一であり,
比較例の各種設定条件は,上部電極板118の処理ガス
供給孔122が形成される領域面積と,クランプに上記
第4実施例で説明したクランプ10を使用した以外は,
上記第1実施例を同一である。また,図8及び図9中の
縦軸は,エッチングレート(オングストローム/分)を
示し,また横軸は,LCD基板Lの中心部からその外縁
部までの距離(mm)を示している。
【0042】まず,図8を参照しながら,本実施例にか
かるエッチング装置100について説明する。本実施例
では,上部電極板118の処理ガス供給孔122が形成
される領域面積をLCD基板Lの面積の36%に設定
し,またブロック116の頂面とLCD基板Lの処理面
の距離が40mmのブロック116を取り付けた。その
結果,同図に示したように,LCD基板Lの中央部とそ
の外縁部でのエッチングレートが実質的に同一となっ
た。
【0043】(比較例)これに対して,図9に示した比
較例では,上部電極板118の処理ガス供給孔122が
形成される領域面積がLCD基板Lの面積とほぼ同じに
設定され,同図に示したように,LCD基板Lの中心部
よりもその外縁部でエッチングレートが相対的に高くな
った。
【0044】以上のシミュレーション結果より,上述し
たエッチング装置100において,Cl系ガスを処理ガ
スとして用いて,LCD基板Lに形成されたAl層をエ
ッチングする場合には,その処理プロセスに応じて,上
部電極板118の処理ガス供給孔122が形成される領
域面積を設定し,またブロック116設ければ,LCD
基板Lの中央部とその外縁部でのエッチングレートを均
一にすることができ,すなわちLCD基板Lに対して均
一な処理を施すことができた。
【0045】以上,本発明の好適な実施の一形態につい
て,添付図面を参照しながら説明したが,本発明はかか
る構成に限定されるものではない。特許請求の範囲に記
載された技術的思想の範疇において,当業者であれば,
各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり,それ
ら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属
するものと了解される。
【0046】例えば,上記実施の形態において,ブロッ
クをクランプに取り付けた構成を例を挙げて説明した
が,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,例
えばクランプとは独立したブロックを被処理体の周囲を
囲うように配置したり,ブロックとクランプを一体に形
成した場合でも,本発明を実施することができる。
【0047】また,上記実施の形態において,一体形成
された略枠状のブロックを採用した例を挙げて説明した
が,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,所
定の厚みを持ったブロックが被処理体の周囲を囲うよう
に配置されれば,複数の部材から構成されるブロックを
採用しても本発明を実施することができる。
【0048】さらに,上記実施の形態において,複数の
処理ガス噴出孔が配置される面積を変更した上部電極板
とブロックを一のエッチング装置に設けた構成を例に挙
げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるもの
ではなく,上記上部電極板とブロックのいずれか一方の
みを採用した場合でも,本発明を実施することができ
る。
【0049】また,上記実施の形態において,被処理体
としてLCD基板を用いる場合を例に挙げて説明した
が,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,例
えば半導体ウェハに対して処理を施す場合にも,本発明
を適用することができる。
【0050】さらに,上記実施の形態において,RIE
型エッチング装置を例に挙げて説明したが,本発明はか
かる構成に限定されるものではなく,例えばマグネトロ
ンRIE型プラズマ処理装置や,ICP型プラズマ処理
装置など各種プラズマ処理装置にも本発明を適用するこ
とができ,さらにそれら各装置により,例えばアッシン
グ処理や成膜処理などを行う場合にも,本発明を適用す
ることができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば,処理室内の被処理体に
対向する位置に,複数の処理ガス噴出孔を有する処理ガ
ス供給面を形成し,それら複数の処理ガス噴出孔を被処
理体の処理面を処理ガス供給面に正投影した範囲よりも
内側に配置するため,被処理体の中央部とその外縁部の
処理ガスの密度分布を均一にすることができる。また,
被処理体の周囲に,処理時に被処理体の処理面によりも
頂面が高いブロックを配置したため,上記と同様に被処
理体の中央部とその外縁部での処理ガスの密度分布を均
一にすることができる。その結果,それら被処理体の中
央部上とその外縁部上で,被処理体の全面に渡って均一
な処理を施すことができる。特に,Cl系の処理ガスを
用いて,LCD基板のAl層に処理を施す場合には,よ
り均一な処理を確実に施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なエッチング装置を示した概
略的な断面図である。
【図2】図1に示したエッチング装置のブロックを説明
するための概略的な説明図である。
【図3】図1に示したエッチング装置の上部電極板の処
理ガス供給孔が形成される領域面積の比較を説明するた
めの概略的な説明図である。
【図4】図1に示したエッチング装置の上部電極板の処
理ガス供給孔が形成される領域面積の比較を説明するた
めの概略的な説明図である。
【図5】図1に示したエッチング装置のブロックを説明
するための概略的な説明図である。
【図6】図1に示したエッチング装置のブロックを説明
するための概略的な説明図である。
【図7】図1に示したエッチング装置のブロックを説明
するための概略的な説明図である。
【図8】図1に示したエッチング装置によるガス流れシ
ミュレーション結果の概略的な説明図である。
【図9】従来のエッチング装置によるガス流れシミュレ
ーション結果の概略的な説明図である。
【符号の説明】
100 エッチング装置 102 処理室 106 下部電極 112 高周波電源 114 クランプ 116 ブロック 118 上部電極板 122 処理ガス噴出孔
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // H01L 21/31 H01L 21/302 C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室内に処理ガスを導入し,前記処理
    室内にプラズマを励起して,前記処理室内に載置された
    被処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置
    において:前記被処理体に対向する位置には,複数の処
    理ガス噴出孔を有する処理ガス供給面が形成されてお
    り;前記複数の処理ガス噴出孔は,前記被処理体の処理
    面を前記処理ガス供給面に正投影した範囲よりも内側範
    囲に配置されること;を特徴とする,プラズマ処理装
    置。
  2. 【請求項2】 処理室内に処理ガスを導入し,前記処理
    室内にプラズマを励起して,前記処理室内に載置された
    被処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置
    において,前記被処理体の周囲には,処理時に前記被処
    理体の処理面よりも頂面が高いブロックが配されること
    を特徴とする,プラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 処理室内に処理ガスを導入し,前記処理
    室内にプラズマを励起して,前記処理室内に載置された
    被処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置
    において:前記被処理体に対向する位置には,複数の処
    理ガス噴出孔を有する処理ガス供給面が形成されてお
    り;前記複数の処理ガス噴出孔は,前記被処理体の処理
    面を前記処理ガス供給面に正投影した範囲よりも内側範
    囲に配置されること;さらに,前記被処理体の周囲に
    は,処理時に前記被処理体の処理面よりも頂面が高いブ
    ロックが配されること;を特徴とする,プラズマ処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ブロックの一つは,前記被処理体を
    載置台に固定するクランプであることを特徴とする,請
    求項2又は3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記被処理体の一つは,Al層が形成さ
    れたLCD用ガラス基板であり;前記処理ガスは,Cl
    系ガスであること;を特徴とする,請求項1,2,3又
    は4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
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