JPH11148330A - エンジンのオイルパンガスケット - Google Patents

エンジンのオイルパンガスケット

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JPH11148330A
JPH11148330A JP25174298A JP25174298A JPH11148330A JP H11148330 A JPH11148330 A JP H11148330A JP 25174298 A JP25174298 A JP 25174298A JP 25174298 A JP25174298 A JP 25174298A JP H11148330 A JPH11148330 A JP H11148330A
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oil
oil pan
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lubricating oil
pan
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剛史 稲垣
Katsuhiro Kubo
克博 久保
Koichi Saiki
浩一 斎木
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Honda Motor Co Ltd
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中・高回転での運転中において、オイルパン
内への潤滑油の戻り量を確保し、かつオイル上かりを有
効に抑えて安定した潤滑油の供給を図る。 【解決手段】 クランクケースとオイルパンの互いの接
合面間に沿ってオイルパン内方に適宜な長さ突出する突
出部220bをオイルパン全周にわたって設ける。突出
部220bの内側である中央部に開孔部220cを形成
する。潤滑を終えた潤滑油を、開孔部220cを経て確
実かつ速やかにオイルパン内へ戻す。オイルパンの壁面
を伝わって上昇する潤滑油を突出部220bに当てて上
昇を阻止させるとともに、潤滑油に含まれる気泡を突出
部220bに当てて小さくあるいは潰す。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野]本発明は、エンジンを構成するク
ランクケースとオイルパンの互いの接合面間に介装され
てこの接合面間を密閉するオイルパンガスケットに関す
るものである。 [従来の技術]この種オイルパンガスケットとして、実
開昭58−108214号公報に示されるように、オイ
ルパン内に貯留される潤滑油の上部にあたる部分を陥没
させ油面に接近した形状とし、かつ、この陥没部に多数
形成した微小な通孔を通してオイルパン内に潤滑油を戻
すようにし、油面に生じる波打ち現象を陥没部によって
抑えることにより、エンジン等に対する安定した潤滑油
の供給を図るようにしたものがある。 [発明が解決しようとする課題]このようなオイルパン
ガスケットによれば、陥没部がいわゆるオイルフィルタ
を兼ねているから、エンジンが中・高回転で運転された
場合に、陥没部からオイルパン内へ潤滑油が速やかに戻
らず、しだいにオイルパン内の潤滑油の量が少なくなる
ことが想定される。なおかつ、クランクケース内の内圧
向上に件い潤滑油がオイルパンの内壁を伝って上昇する
現象(いわゆるオイル上がり)が生じる。本発明は上記
事情に鑑みてなされたものであって、中・高回転での運
転中でも、オイルパン内への潤滑油の戻り量が確保さ
れ、かつオイル上がりが有効に抑えられ安定した潤滑油
の安定した供給が図られるエンジンのオイルパンガスケ
ットを提供することを目的としている。 [課題を解決するための手段]本発明は上記目的を達成
するためになされたオイルパンガスケットであって、ク
ランクケースとオイルパンの互いの接合面間に沿って前
記オイルパン内方に適宜な長さ突出する突出部をオイル
パン全周にわたって備えるとともに、この突出部の内側
である中央部に開孔部が形成されていることを特徴とし
ている。 [作用]本発明のエンジンのオイルパンガスケットによ
れば、エンジンが中・高回転で運転されても、潤滑を終
えた潤滑油は、開孔部を経て確実かつ速やかにオイルパ
ン内に戻る。また、クランクケースの内圧向上にともな
いオイルパン内の潤滑油がオイルパンの壁面を伝わって
上昇しても、突出部に当たってそれ以上の上昇が阻止さ
れる。さらに、オイルパン内に戻る潤滑油に含まれる気
泡が突出部に当たることによりその気泡が小さくなった
り、あるいは潰れてなくなる。以上により、常にオイル
パン内に貯留される潤滑油は一定量保持され、この結
果、エンジンならびに変速機等に対して安定した潤滑油
の供給が図られる。 [実施例]以下、図面を参照して本発明を自動二輪車の
エンジンに適用した一実施例を説明する。説明中、前後
および左右といった方向の記載は、車体に対しての方向
としている。第1図および第2図はその自動二輪車1の
正面図および側面図をそれぞれ示している。この自動二
輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2の前端部
に回動可能に支持された左右一対のフロントフォーク3
と、これらフロントフォーク3の上端部に取り付けられ
た操舵用のハンドル4と、フロントフォーク3に回転自
在に支持された前輪5と、車体フレーム2に揺動可能に
支持されたリヤフォーク6と、このリヤフォーク6の後
端部に回転自在に支持された後輪7と、車体フレーム2
に支持された本実施例に係る水冷式のエンジン8と、同
じく車体フレーム2に支持されたラジエータ9と、車体
フレーム2の上部に配設された燃料タンク10と、この
燃料タンク10の後方に配設された運転者用シート11
および乗員者用シート12とを備えており、車体前部は
フロントカウル13およびアンダカウル14により、ま
た、車体後部はリヤカウル15により覆われている。前
記車体フレーム2は、前端のヘッドパイプ16から、左
右に分かれて後方かつ斜め下方に延び、その下部にやは
り後方かつ斜め下方に延びる前側エンジンハンガ17な
らびに後側エンジンハンガ18が一体に設けられた中空
角断面の左右一対のメインフレーム19と、前後の腕部
20a、20bおよび下方に延びるブラケット部20c
が形成され前側の腕部20aが各メインフレーム19の
後端に連結された左右一対の中空のサブフレーム20
と、これらサブフレーム20の各ブラケット部20cの
上部の間および下部の間にわたって横方向に延びサブフ
レーム20と一体に設けられた上側クロスメンバ21お
よび下側クロスメンバ22と、各サブフレーム20の後
側の腕部20bおよびサブフレーム20のブラケット部
20cにそれぞれボルト止めされて後方かつ斜め上方に
延び、その後端部が互いに溶接された左右一対の上側レ
ール23aおよび下側レール23bからなるシートレー
ル23から構成されている。前記メインフレーム19と
前記サブフレーム20の前側の腕部20aとは、両者の
内部に挿入されて溶接された継手材24を介して連結さ
れている。上記車体フレーム2を構成するヘッドパイプ
16には、下端にロアブリッジ25が一体に設けられた
ステアリングステム26が軸回りに回動自在に挿入され
ており、さらに、このステアリングステム26のヘッド
パイプ16から突出する上端部には、トップブリッジ2
7が固定されている。前記フロントフォーク3は、ボト
ムケース28と、このボトムケース28にクッション
(図示略)を介してインナチューブ29が摺動可能に挿
入されてなるもので、インナチューブ29が、トップブ
リッジ27とロアブリッジ26の両端に挿入され固定さ
れている。これにより、フロントフォーク3はトップブ
リッジ27およびロアブリッジ25を介してステアリン
グステム26と一体化され回動可能となっている。前記
ハンドル4は、左右一対であってハンドルバー30とこ
のハンドルバー30に装着されたグリップ31とからな
り、ハンドルバー30の端部が各フロントフォーク3の
トップブリッジ27より突出する上端部に嵌合され固定
されている。前記前輪5は、軸心に車軸32が設けられ
たホイール33の外周にタイヤ34が装着されてなるも
ので、車軸32の両端が各フロントフォーク3のボトム
ケース28下端部に支持されている。なお、この左右の
ボトムケース28には、前輪5の上方を覆うフロントフ
ェンダ35が支持されている。前輪5のホイール33の
左右両側には、フロントディスクブレーキ装置36を構
成するロータ37がそれぞれホイール33と同軸的かつ
一体に固定されている。フロントディスクブレーキ装置
36は、このロータ37と、各フロントフォーク3のボ
トムケース28の後側にステー38を介して固定され作
動状態においてロータ37を挟んでその回転を摩擦力に
より制動するブレーキキャリパ39と、右側のハンドル
4のハンドルバー30に取り付けられブレーキキャリパ
39をケーブル40を介して作動させるブレーキレバー
41から構成されている。前記リヤフォーク6は、その
前端の基部42から左右一対のフォーク部43が後方に
延びてなるもので、基部42が前記サブフレーム20の
ブラケット部20cに設けられたピボット44に枢支さ
れることによりフォーク部43が上下に揺動可能となっ
ている。前記後輪7は前記前輪5よりもやや大径で、前
輪5と同様に、軸心に車軸45が設けられたホイール4
6の外周にタイヤ47が装着されてなるもので、車軸4
5の両端が前記リヤフォーク6のフォーク部43後端に
支持されることにより、リヤフォーク6と一体に揺動す
るようになっている。上記後輪7が路面から受ける揺動
は、リヤクッションユニット48によって緩衝される。
このリヤクッションユニット48は、ダンパ49および
スプリング50等からなりその上端が前記上側クロスメ
ンバ21にステー51を介してピン結合されたクッショ
ン本体52と、前記下側クロスメンバ22にその一端が
ピン結合された連結ロッド53と、三角形状に形成さ
れ、各頂点が、連結ロッド53の他端部、リヤフォーク
6のフォーク部43中央前寄りの下部に固定されたステ
ー54、および前記クッション本体の下端にそれぞれピ
ン結合されたクッションアーム55とから構成されてい
る。上記後輪7にも、前輪5のフロントディスクブレー
キ装置36と同様のリヤディスクブレーキ装置56が装
備されている。このリヤディスクブレーキ装156は、
ホイール46の右側にホイール46と同軸的かつ一体に
固定されタロータ57と、リヤフォーク6における右側
のフォーク部43の下側にステー58を介して固定され
作動状態においてロータ57を挟んでその回転を摩擦力
により制動するブレーキキャリパ59と、前記サブフレ
ーム20の右側のブラケット部20cに取り付けられブ
レーキキャリパ59を作動させるブレーキペダル(図示
略)とから構成されている。なお、ブレーキキャリパ5
9の前端部とサブフレーム20の右側のブラケット部2
0cにおける前記ピボット44の下部の間には、トルク
ロッド60が架け渡されている。なお、リヤフォーク6
には、その基部42の左右方向中央から後方斜め上側に
緩く湾曲しながら立ち上がり、後輪7の上部前側を覆う
リヤガード61が一体に設けられている。また、上記後
輪5のホイール46の左側にチェーンスプロケット62
がホイール46と同軸的に固定されており、このチェー
ンスプロケット62には、後述する駆動チェーン63が
巻回されている。さらに、前記リヤフォーク6の左側の
フォーク部43には、駆動チェーン63の上側後部およ
びチェーンスプロケット62の上部を覆うチェーンカバ
ー64が固定されている。前記エンジン8は、シリンダ
ブロック本体65、シリンダヘッド66およびシリンダ
ヘッドカバー67からなるシリンダブロック68と、こ
のシリンダブロック68に連設されるクランクケース6
9とを備え、シリンダブロック68内に、左右方向に後
述する4本のシリンダ70が並列に配された並列四気筒
4サイクル型エンジンである。そして、このエンジン8
は、シリンダブロック68がやや前傾された状態で、こ
のシリンダブロック68が前記メインフレーム19の前
側エンジンハンガ17および後側エンジンハンガ18
に、またクランクケース69後部の両側部が前記サブフ
レーム20のブラケット部20cにそれぞれボルト止め
されることにより、車体フレーム2に支持されている。
エンジン8のシリンダブロック68の後部には、エンジ
ン8の吸入作用によりシリンダブロック68内に混合気
を供給するキャブレータ71が連結されている。また、
シリンダブロック68の前部には、各シリンダ70ごと
に排気管72が接続されており、これら4本の排気管7
2(車体左側から1番排気管72a、2番排気管72
b、3番排気管72c、4番排気管72dとする)は、
シリンダブロック68に対する接続端部から下方に延び
エンジン8の下方において揃えられ、さらに、屈曲して
クランクケース69の下面に沿って後方に延び、クラン
クケース69の後部下側において、1本の集合管73に
まとめられている。そして、この集合管73は、右斜め
後方に立ち上がりながらその先端が後輪7の右側に配さ
れ、その先端に、集合管73の後端部と一直線上となる
よう斜め上方に延びる筒状の消音器74が装着されてい
る。なお、各排気管72a〜72dは、第2図に示すよ
うに、エンジン8下方の車体の中央線よりやや左側の位
置において、1番排気管72aの右側に接して4番排気
管72dが配され、これらの下側に接して2番排気管7
2bが配され、この2番排気管72bと4番排気管72
dに接して3番排気管72cが配されており、その断面
が全体として左側(第2図では右側)に傾いた平行四辺
形状にまとめられている。なお、エンジン8については
後に改めて詳述する。前記ラジエータ9は、コア75の
右側に冷却水の流入側タンク76が、左側に流出側タン
ク77が接続された横長な長方形状のクロスフロー型で
あり、やや前傾した状態でエンジン8の前方に配され、
前記メインフレーム19および前記前側エンジンハンガ
17に支持されている。前記燃料タンク10は、各メイ
ンフレーム19の間および各サブフレーム20の間の上
方に配設されてこれらフレーム19、20に固定されて
いる。この燃料タンク10の前側の下面には凹所10a
が形成され、この凹所10a内にエアクリーナ78が収
容されている。このエアクリーナ78の前部には、下側
に屈曲するエア吸入パイプ79が接続され、後部には、
前記キャブレータ71の吸入口71aが挿入されてい
る。前記フロントカウル13は、ヘッドパイプ16の前
方から後方に向けて流線形状に成形され、フロントフォ
ーク3の両側、およびラジエータ9、エンジン8のシリ
ンダブロック68の両側を覆っており、前部両側にはハ
ンドル4との干渉を避ける切欠き13aが設けられ、さ
らに、前部の上端部には正面から見ると略U字状の切欠
き13bが設けられ、ここに、車体フレーム2のトップ
ブリッジ27およびハンドル4の上方にまで湾曲しなが
ら延びてフロントフォーク3の上方を覆う透明なスクリ
ーン80が一体に設けられている。このフロントカウル
13は、その前端部が、ヘッドパイプ16に固定されて
前方に延びるカウルステー81に支持され、スクリーン
80後部の下側の部分が、メインフレーム19に固定さ
れ上方に立ち上がってから前方に延びるカウルステー8
2に支持され、さらに、両側部が車体フレーム2のメイ
ンフレーム19にボルト等により固定されている。フロ
ントカウル13における前記ラジエータ9の上側の両方
の角部の前方位置には、エア導入口83が形成されてい
る。また、前端中央には、長方形状の2つのヘッドライ
ト装着口84が左右に並んで形成されており、これらヘ
ッドライト装着口84には、前記カウルステー81の先
端に固定された長方形状のヘッドライト85がそれぞれ
配設されている。また、前記カウルステー81の中央上
部には、速度計やエンジン回転計等が取り付けられたメ
ータユニット86が固定されている。また、フロントカ
ウル13における前部の両側部であって前記エア導入口
83よりも下側の位置には、方向指示器87が取り付け
られている。前記アンダーカウル14は、断面略U字状
でフロントカウル13の下端から連続してエンジン8の
クランクケース69の両側および排気管72を覆ってお
り、フロントカウル13にボルト等により固定されてい
る。また、前記リヤカウル15は、左右2本ずつの上側
レール23aおよび下側レール23bからなるシートレ
ール23の側方および上方を覆うごとく成形され、その
後部には上方へ突出する膨出部15aを一体に有してお
り、前記各レール23a、23bにフック等の嵌合手段
により取り付けられている。このリヤカウル15におけ
る燃料タンク10と前記膨出部15aとによって形成さ
れる凹所88が当該自動二輪車1の運転者の着座位置と
なっており、この位置のリヤカウル15上面には前記運
転者用シート11が、また前記膨出部15aの上面には
前記乗員者用シート12が設けられている。運転者用シ
ート11が設けられているリヤカウル15の下には、バ
ッテリ89が配設されている。また、リヤカウル15の
後端にはストップライトを兼ねるテールランプ90が取
り付けられ、その下には、後方斜め下側に延びるリヤフ
ェンダ91が設けられており、さらにこのリヤフェンダ
91の上部の両側には、方向指示器92が取り付けられ
ている。次いで、前記エンジン8について第3図ないし
第5図を参照して詳述する。このエンジン8は、前述の
如くシリンダブロック本体65、ジリンダヘッド66お
よびシリンダヘッドカバー67からなるシリンダブロッ
ク68と、クランクケース69とを備え、クランクケー
ス69はアッパケース69aとロアケース69bとが分
割可能に接合され、アッパケース69aとシリンダブロ
ック本体65とは一体に鋳造成形されている。また、ロ
アケース69bの下には、オイルパン93が接合されて
いる。第3図および第4図には、シリンダブロック本体
65の後部に設けられ前記メインフレーム19の後側エ
ンジンハンガ18への固定用ボス94、およびアッパケ
ース69aおよびロアケース69bの後部に設けられ前
記サブフレーム20のブラケット部20cに対する固定
用ボス95がそれぞれ示されている。シリンダブロック
68には4つのシリンダ70が並列に配され、これらシ
リンダ70内には、鋳込みスリーブ96を介してピスト
ン97が摺動可能に嵌装されている。これらピストン9
7は、コンロッド98を介して、クランクケース69内
に回転自在に支持され一端(この場合右端)にクランク
スプロケット99が、またジャーナル部100に潤滑油
供給用の油孔100aが形成されたクランクシャフト1
01に連結され、このクランクシャフト101の回転に
よりシリンダ70内を上下に往復摺動するようになって
いる。シリンダヘッド66には、第3図に示すように、
このシリンダヘッド66と上死点に達した各ピストン9
7とにより形成される燃焼室102がそれぞれ設けられ
ているとともに、各燃焼室102に対して点火プラグ1
03が捩込まれ、さらに、各燃焼室102と外都とを連
通する吸気通路104および排気通路105が形成され
ている。これら各通路104、105の各燃焼室102
の開口である吸気ポート106および排気ポート107
は2つずつ形成されており、シリンダブロック本体65
の上方には、前記各ポート106、107を開閉する吸
気バルブ108および排気バルブ109がそれぞれ設け
られている。これら吸気バルブ108および排気バルブ
109は、前記各ポート106、107を実際に開閉す
る傘状の弁体110aを有するバルブステム110と、
このバルブステム110を上方に付勢して弁体110a
が各ポート106、107を閉じる状態とするバルブス
プリング111と、バルブステム110の上端に装着さ
れた筒状のバルブリフタ112等から構成され、バルブ
ステム110は、シリンダヘッド66に嵌められたバル
ブガイド113に摺動可能に挿入されている。シリンダ
ヘッド66上には、各吸気バルブ108および各排気バ
ルブ109を作動させる吸気側カムシャフト114およ
び排気側カムシャフト115が、前記クランクシャフト
101と平行に配設されている。これらカムシャフト1
14、115は、締結ボルト116でシリンダヘッド6
6に固定されたベアリングキャップ117によって軸回
りに回転自在に支持されており、その周面には、前記各
吸気バルブ108および各排気バルブ109に対応して
吸気側カム118および排気側カム119が一体に成形
され、さらに、右端部には、ベアリングキャップ117
に係合して軸方向の移動を規制する突条120が一体に
成形されている。また、各カムシャフト114、115
の右端には、カムスプロケット121、122がそれぞ
れ一体に設けられ、これらカムスプロケット121、1
22とクランクシャフト101のクランクスプロケット
99とにカムチェーン123が巻回されており、クラン
クシャフト101の回転にともなって各カムシャフト1
14、115が回転するようになっている。そして、こ
れらカムシャフト114、115が回転するにともな
い、各カム118、119の周面が、それぞれ各吸気バ
ルブ108および各排気バルブ109のバルブリフタ1
12に摺接してバルブステム110を上下に往復動さ
せ、これにより吸気ポート106および排気ポート10
7が開閉するようになっている。なお、第4図に示すよ
うに、排気側カムシャフトのカムスプロケット122と
クランクスプロケット99との間のカムチェーン123
の外周側には、カムチェーンガイド124が配され、吸
気側カムシャフト114のカムスプロケット121とク
ランクスプロケット99との間のカムチェーン123の
外周側には、カムチェーン123のばたつきを抑制する
カムチェーンテンショナ125が配されている。カムチ
ェーンテンショナ125は、一端がシリンダヘッド66
にピン結合されて揺動可能とされカムチェーン123に
沿って延びるテンショナスリッパ126と、シリンダブ
ロック本体65に配設されたピストンホルダ127内に
嵌装され、油圧により常にテンショナスリッパ126の
揺動端部をカムチェーン123に押し付けるピストン1
28とから構成されている。前記吸気通路104の外部
側の開口部には、ピストンバルブ129を有する前記キ
ャブレータ71の排気口71bがキャブインシュレータ
130により連結されており、前記排気通路105の外
部側の開口部には、前記排気管72(72a〜72d)
の接続端がスタッドボルト131によりそれぞれ接続さ
れる。なお、シリンダヘッド66の上に接合されるシリ
ンダヘッドカバー67には、シリンダヘッドカバー67
内およびカムチェーン123が配されたカムチェーン室
123aを介してクランクケース69内に連通し、クラ
ンクケース69内に発生するブローバイガス中に含まれ
る油分を分離するブリーザ室132が設けられている。
なお、このブリーザ室132にて油分が分離されたブロ
ーバイガスは、ブリーザ室132に接続された図示せぬ
導気管から大気に放出される。また、第5図に示すよう
に、前記クランクシャフト101の右端には、クランク
シャフト101と一体回転するパルサーロータ133
と、クランクケース69を覆って固定されたジェネレー
タカバー134に支持されたパルスジェネレータ135
からなる点火時期検出機構136が設けられている。ま
た、クランクシャフト101の左端には、クランクシャ
フト101と一体回転するロータ137と、クランクケ
ース101に固定されたACジェネレータカバー138
に支持されたステータ139とを備えるACジェネレー
タ140が設けられている。さらに、このACジェネレ
ータ140の内側のクランクシャフト101には、ニー
ドルベアリングを介してスタータモータドリブンスプロ
ケット141が装着されている。このスタータモータド
リブンスプロケット141は、ワンウェイクラッチ14
2を介してロータ137に連結されているとともに、ア
ッパケース69a内の左側に配設されたスタータモータ
143のスタータモータドライブスプロケット144
と、チェーン145を介して連結されている。なお、こ
こでエンジン8の前記ラジエータ9による冷却システム
について第1図ないし第4図を参照して簡単に説明す
る。クランクケース69におけるロアケース69b内に
おける前後方向の略中央左側には、クランクシャフト1
01の回転にともなってインペラ146が回転作動する
ウォータポンプ147が配設されており、このウォータ
ポンプ147には、3つの接続管148、149、15
0が分岐して連結されている。また、シリンダブロック
本体の前部左側には接続管151が一体に設けられ、こ
の接続管151には分岐管152、153が接続されて
いる。さらに、シリンダヘッド66の後部右側には、上
方に向いた接続管154が設けられている。そして、接
続管148は流入側ラジエータホース155を介してラ
ジエータ9の流出側タンク77の流出口77aに接続さ
れ、接続管149はウォータパイプ156を介して前記
一方の分岐管152に接続され、接続管150はウォー
タパイプ157を介して他方の分岐管153に接続され
ている。このウォータパイプ157は、後述する潤滑油
供給装置158におけるオイルフィルタ159のケース
159aを通過している。また、接続管154は、流出
側ラジエータホース160を介してラジエータ9の流入
側タンク76の流入口76aに接続されている。そし
て、冷却水は、ウォータポンプ147の作動により、ラ
ジエータ9→流入側ラジエータホース155→各ウォー
タパイプ156、157を経てシリンダブロック本体6
5内に形成されたウォータジャケット65aからシリン
ダヘッド66内に形成されたウォータジャケット66a
を通り、流出側ラジエータホース160からラジエータ
9に戻るといった循環経路で流れ、エンジン8を冷却す
る。次いで、上記エンジン8に連設される変速機161
およびこの変速機161を切換え制御するチェンジ機構
162を説明する。変速機161は、第5図に示すよう
に、クランクケース69のロアケース69bと一体の変
速機ケース163に、前記クランクシャフト101と平
行にかつ各ニードルベアリング164、165および各
ボールベアリング166、167を介して回転自在に配
設された中空なメインシャフト168およびカウンタシ
ャフト169(いずれもスプライン軸)と、これら両シ
ャフト168、169にそれぞれ設けられ相互に噛み合
う変速ギヤ群170a〜170fおよび171a〜17
1fと、メインシャフト168の右端部に設けられ、ク
ランクシャフト101のプライマリードライブギヤ17
2に噛み合うプライマリードリブンギヤ173と、同じ
くメインシャフト168の右端部に設けられたクラッチ
機構174と、メインシャフト168内に軸線方向に移
動可能に貫挿されクラッチ機構174を断続する操作ロ
ッド175とから構成されている。メインシャフト16
8と操作ロッド175との間の空間、およびカウンタシ
ャフト169内は、それぞれ潤滑油の供給路176、1
77とされ、メインシャフト168およびカウンタシャ
フト169には、供給路176、177から外周面に連
通し、変速ギヤ群170a〜170fおよび171a〜
171b、クラッチ機構174に対する潤滑油供給用の
油孔178、179がそれぞれ形成されている。この変
速機161によれば、エンジン8の動力すなわちクラン
クシャフト101の回転が、プライマリードリブンギヤ
173およびクラッチ機構174を介してメインシャフ
ト168に伝達され、続いて、各変速ギヤ群170a〜
170f、171a〜171fの噛み合いを介してカウ
ンタシャフト3に伝達され、さらに、カウンタシャフト
169の左端に固定されたドリブンスプロケット180
より前記駆動チェーン63を介して後輪7に伝達される
ようになっている。前記プライマリードリブンギヤ17
3は、メインギヤ173aおよびサブギヤ173bから
なり、これらギヤ173a、173bが、相対回転可能
であるもののその回転がダンパスプリング181によっ
て規制され、プライマリードライブギヤ172との噛み
合いにおけるバックラッシュが抑えられる構成とされた
もので、スリーブ182およびニードリベアリング18
3を介してメインシャフト168に相対回転自在に装着
されている。また、スリーブ182には、プライマリー
ドリブンギヤ6と一体に回転するオイルポンプドライブ
スプロケット184が嵌合されている。このオイルポン
プドライブスプロケット184は、チェーン185によ
って後述するオイルポンプ186に連結されている。次
に、前記クラッチ機構174について説明すると、この
クラッチ機構174は、第5図に示すように、前記プラ
イマリードリブンギヤ173にリベット止めされたクラ
ッチアウタ187と、このクラッチアウタ187内に収
容されて前記メインシャフト168と一体に回転するク
ラッチセンタ188と、クラッチアウタ187側および
クラッチセンタ188側の摩擦板187a…、188a
…と、これら両摩擦板187a…、188a…を相互に
圧接させるクラッチプレッシャプレート189等から構
成されている。前記クラッチプレッシャプレート189
は、前記操作ロッド175の一端を支持するエンドピー
ス190に対し、ボールベアリング191を介すことに
よりメインシャフト2の軸回りに回転可能に設けられ、
かつクラッチスプリング192により左方に付勢されて
おり、このとき、前記両摩擦板187a…、188a…
が相互に圧接してクラッチ機構174が接続状態とな
る。そして、クラッチプレッシャプレート189は、操
作ロッド175が右方へ移動すると一体的に同方向に移
動し、このときクラッチ機構174は断となる。前記操
作ロッド175の軸方向の移動は、クランクケース69
の左側に設けられたクラッチレリーズ193により行わ
れる。このクラッチレリーズ193は、操作ロッド17
5の端部とラック・ピニオン係合するレリーズシャフト
194と、このレリーズシャフト194の上端に固定さ
れたレリーズレバー195と、リターンスプリング19
6等から構成され、レリーズレバー195は、左側のハ
ンドル4のハンドルバー30に装着されたクラッチレバ
ー197により操作されるクラッチワイヤ(図示略)が
連結されている。そして、クラッチレバー197により
クラッチワイヤが操作される(引っ張られる)と、レリ
ーズレバー195を介してレリーズシャフト194が回
動させられるとと同時に操作ロッド175が、右方に移
動してクラッチ機構174は断の状態となる。上記変速
機161を切換え制御するチェンジ機構162を説明す
ると、このチェンジ機構162は、第6図に示すよう
に、変速機ケース163に回転可能に支持されたチェン
ジスピンドル198と、外周に数条のカム溝199aが
形成され変速機ケース163にボールベアリング200
を介して回転自在支持されたシフトドラム199と、こ
のシフトドラム199の一端に配されてシフトドラム1
99と一体回転し、その端部に放射状にシフトピン20
1aが、また周部に係合凹部201bが形成されたシフ
トドラムセンタ201と、チェンジスピンドル198の
右端に固定され先端に設けられた係合部202aがシフ
トドラムセンタ201のシフトピン201aに係合する
シフトプレート202と、変速機ケース163に固定さ
れるとともにその先端がシフトドラムセンタ201の係
合凹部201bに係合してシフトドラム199の回動角
度を規制するストッパプレート203と、変速機ケース
163に支持されたシフトフォークシャフト204の外
周にこのシフトフォークシャフト204の軸線方向に摺
動可能に装着され、一端がシフトドラム199のカム溝
199aに、他端がメインシャフト186およびカウン
タシャフト169の各変速ギヤ170a〜170f、
171a〜171fに適宜係合する複数本(この場合3
本)のシフトフォーク205とから構成されている。チ
ェンジスピンドル198、シフトドラム199、シフト
フォークシャフト204は、それぞれ変速機161のメ
インシャフト168およびカウンタシャフト169と平
行に配設されている。そして、チェンジスピンドル19
8の変速機ケース163からの突出端にスプライン嵌合
される図示せぬチェンジペダルによってチェンジスピン
ドル198が一定角度回転させられると、この回転がシ
フトプレート202、シフトドラムセンタ201を介し
てシフトドラム199に伝達し、このシフトドラム19
9の回転により各シフトフォーク205が適宜に摺動さ
せられるにともない、各変速ギヤ170a〜170fと
各変速ギヤ171a〜171fとの噛み合いが適宜変化
させられるようになっている。なお、変速機ケース16
3には、上記クラッチ機構174およびカウンタシャフ
ト169端部のドリブンスプロケット180を覆うクラ
ッチカバー206およびドリブンスプロケットカバー2
07がそれぞれ固定されている。さて、上記構成のエン
ジン8および変速機161等は、エンジン8の下部に設
けられた前記潤滑油供給装置158により、その各摺動
部が潤滑されるようになっている。この潤滑油供給装置
158は、第4図に示すように、クランクケース69に
おけるロアケース69bの下部に一体に固定されその内
部に潤滑油Lを貯留する前記オイルパン93と、潤滑油
L中に浸漬されるオイルストレーナ208と、クランク
ケース69内に装着されパイプ209を介してオイルス
トレーナ208に連結された前記オイルポンプ186
と、クランクケース69の前部に固定され油通路210
を介してオイルポンプ186に連結された前記オイルフ
ィルタ159と、油通路210の途中に設けられ潤滑油
L中に浸漬されるオイルリリーフバルブ211とを備え
ている。オイルポンプ186は、前述の如く前記メイン
シャフト168のオイルポンプドライブスプロケット1
84にチェーン185を介して連結されていて、エンジ
ン8の回転により作動し、潤滑油Lを、オイルストレー
ナ208から吸い上げてパイプ209から油通路210
を経てオイルフィルタ159に送り込み、その後、油通
路212から変速機161(メインシャフト168、カ
ウンタシャフト169、クラッチ機構174等)へ、ま
た、油通路212の途中から分岐するメインギャラリ2
13を経てエンジン8(クランクシャフト101、ピス
トン97、各カムシャフト114、115等)へ供給す
る。そして、潤滑作用を終えた潤滑油Lはオイルパン9
3内に戻って貯留され、再び上記のような経路で循環さ
せられる。なお、エンジン8に供給される潤滑油の一部
は、第4図に示すように、油通路214を介して前記カ
ムチェーンテンショナ125のピストンホルダ127内
に供給されてピストン128を常時押圧するカムチェー
ンテンショナ125の作動油として用いられるようにな
っている。また、上記潤滑油は、オイルフィルタ159
を通過する際に、前記ウォータパイプ157を通る冷却
水により冷却されるようになっている。この潤滑油Lの
循環において、たとえばエンジン8(クランクシャフト
101)が高回転になるにともなって、圧送される潤滑
油Lの油圧が高まりある一定の油圧に達すると、前記オ
イルリリーフバルブ211が作動して油通路210を通
る潤滑油Lの適宜量がオイルパン93内に戻され、それ
以上油圧が上昇しないよう調節されるようになってい
る。このオイルリリーフバルブ211は、油通路210
内に連通し潤滑油Lの排出口215aがその胴部に形成
された有底円筒状の外筒215内に、スプリング216
により付勢されることによって通常は前記排出口215
aを閉塞する内筒217が収納されており、油通路21
0を通る潤滑油Lが前述のようにある一定の油圧に達す
ると、この潤滑油Lによって内筒217がスプリング2
16に抗して移動することにより、排出口215aが開
いてこの排出口215aから潤滑油Lをオイルパン31
内に排出する構成となっている。さて、オイルパン93
とロアケース69bの互いの接合面218、219の間
には、これら接合面218、219の間を密閉する本実
施例に係るオイルパンガスケット220が介装されてい
る。このオイルパンガスケット220は、金属製の薄板
から成形されたものであって、第7図に示すように、各
接合面218、219よりも幅広に形成され、各接合面
218、219に接する外周部(2点鎖線の外側)22
0aの内側に、この外周部と一体に各接合面218、2
19に沿って前記オイルパン93の内方に向かい適宜な
長さ突出する突出部220bが形成されてなり、各接合
面218、219よりも幅広となっている。突出部22
0bの幅は略均一であり、その内側である中央部には開
孔部220cが形成され、この開孔部220cからオイ
ルパン93内に潤滑油が戻るようになっている。そして
このオイルパンガスケット220は、ロアケース69b
の接合面219に合わされた後オイルパン93の接合面
218が合わせられ、ロアケース69bに捩込まれるボ
ルト221により、オイルパン93とともにロアケース
69bに固定され、互いの接合面218、219の間を
密閉している。なお、前記外周部220aには、ボルト
221の通し孔222が等間隔をおいて複数形成され、
突出部220bの前記オイルリリーフバルブ211に対
応する箇所には、このオイルリリーフバルブ211を通
す孔223が形成されている。上記オイルパンガスケッ
ト220によれば、エンジン8が中・高回転で運転され
ても、潤滑を終えた潤滑油Lは、開孔部220cを経て
確実かつ速やかにオイルパン93内に戻るから、常にオ
イルパン93内に貯留される潤滑油Lは一定量保持され
る。また、エンジン8が中・高回転で運転され、クラン
クケース69の内圧向上に伴い、オイルパン93に貯留
する潤滑油がオイルパン93の内壁を伝って上昇して
も、潤滑油Lはオイルパンガスケット220の突出部2
20bに当たってそれ以上の上昇が阻止され、オイル上
がり現象が生じない。さらに、オイルパン93内に戻る
潤滑油Lに含まれる気泡が突出部220bに当たってそ
の大きさが小さくなったりあるいは潰れてなくなる。こ
れらの結果、エンジン8ならびに変速機161等に対し
て安定した潤滑油の供給が図られる。第8図および第9
図は本発明の他の実施例であって、このオイルパンガス
ケット224は、前記オイルパンガスケット220にお
ける開孔部220cの代わりに、適宜大きさの丸い開孔
部224cが多数形成されているもので、これら開孔部
224cは、外周部224aに連続する突出部224b
の内側に斜めに沿って配列され、その間には、残存部2
24dが残されている。なお、オイルストレーナ208
とオイルパン93を連結するパイプ209に対応する箇
所には、このパイプ209を通す孔225が形成されて
いる。また、外周部224aにボルト通し孔226が、
突出部224bにはオイルリリーフバルブ211を通す
孔227が形成されているのは前記オイルパンガスケッ
ト220と同様である。このようなオイルパンガスケッ
ト224によっても、先の実施例のオイルパンガスケッ
ト220と同様の効果が得られるのに加えて、車体の姿
勢の変化によりオイルパン93内の潤滑油Lの油面が上
下動しても、開孔部224cの間の残存部224dによ
りその上下動が抑制され潤滑油が安定して供給される。
また、オイルパン93に戻る潤滑油Lに空気が存在して
いる場合、残存部224dに当たることによりその空気
が放出されてから開孔部224cよりオイルパン93内
に落下していくようになり、オイルパン93内の潤滑油
L中に含まれる空気量の低減が図られる。なお、第10
図は上記他の実施例の変形例を示し、この場合、オイル
パン93下面における各224cの周囲に、下向きの突
条224eがオイルパン93と一体にそれぞれ設けられ
ている。これによれば、突条224eがリブの作用を果
たしてオイルパンガスケット224の強度が高まるとと
もに、エンジン8が運転状態において、オイルパン93
内から跳ね上がる潤滑油Lの飛沫が突条224eに阻止
され、オイルパンガスケット224の上方に戻りにくく
なる。 [発明の効果]以上説明したように、本発明のエンジン
のオイルパンガスケットによれば、クランクケースとオ
イルパンの互いの接合面間に沿って前記オイルパン内方
に適宜な長さ突出する突出部をオイルパン全周に備える
とともに、この突出部の内側である中央部に開孔部が形
成されていることを特徴とすることから、エンジンが中
・高回転で運転されても、潤滑を終えた潤滑油は、開孔
部を経て確実かつ速やかにオイルパン内に戻り、また、
クランクケースの内圧向上にともないオイルパン内の潤
滑油がオイルパンの壁面を伝わって上昇しても、突出部
に当たってそれ以上の上昇が阻止される。この結果、常
にオイルパン内に貯留される潤滑油は一定量保持され、
エンジンならびに変速機等に対して安定した潤滑油の供
給が図られる。さらに、エンジン運転中に気泡を含んで
オイルパン内に揮る潤滑油は、突出部に当たることによ
り気泡がつぶれたり、あるいはその大きさが小さくなっ
てオイルパン内に戻るようになり、もって、気泡の影響
が少ない潤滑油が供給される。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例が適用された自動二輪車の全
体側面図、第2図はその正面図、第3図はエンジンの一
部断面左側面図、第4図はエンジンの一部断面右側面
図、第5図はエンジンの縦断面図、第6図はチェンジ機
構の一部断面平面図、第7図は第4図のVII−VII
線矢視図、第8図は他の実施例の平面図、第9図は第8
図のIX−IX線矢視図、第10図は他の実施例の変形
例を示す断面図である。 1……自動二輪車、8……エンジン、69……クランク
ケース、93……オイルパン、218……オイルパンの
接合面、219……クランクケースの接合面、220、
224……オイルパンガスケット、220b、224b
……突出部、220c、224c……開孔部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 エンジンを構成するクランクケースとオイルパンの互い
    の接合面間に介装されてこの接合面間を密閉するオイル
    パンガスケットにおいて、 該オイルパンガスケットは、前記接合面に沿って前記オ
    イルパン内方に適宜な長さ突出する突出部をオイルパン
    全周にわたって備えるとともに、この突出部の内側であ
    る中央部に開孔部が形成されていることを特徴とするエ
    ンジンのオイルパンガスケット。
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