JPH11148090A - 洗剤組成物 - Google Patents

洗剤組成物

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JPH11148090A
JPH11148090A JP31746497A JP31746497A JPH11148090A JP H11148090 A JPH11148090 A JP H11148090A JP 31746497 A JP31746497 A JP 31746497A JP 31746497 A JP31746497 A JP 31746497A JP H11148090 A JPH11148090 A JP H11148090A
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alkyl
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surfactant
salt
detergent composition
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JP31746497A
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English (en)
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Hideji Tagata
秀次 田方
Genjiro Hagino
源次郎 萩野
Masaki Tsumadori
正樹 妻鳥
Noboru Moriyama
登 森山
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より洗浄力に優れた高密度の洗剤組成物を提
供する。 【解決手段】 (a)アニオン界面活性剤、(b)炭素
数6〜14のアルキル基を持つ4級アンモニウム塩型カ
チオン界面活性剤、(c)Caキレート安定度定数が
6.0以上の特定構造の有機ビルダーを、それぞれ特定
比率で含有し、(b)/(a)のモル比が1/100〜
20/100である洗剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は高洗浄力を持つ洗
剤組成物に関する。更に詳しくはアニオン界面活性剤と
カチオン界面活性剤の特定混合モル比の界面活性剤を用
い、これにアルカリ剤、無機ビルダー、Caキレート安
定度定数が6.0以上の有機ビルダーなどを配合した高
洗浄力の洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】衣料用洗剤は汚れを可溶化したり、繊維
から洗濯液中に溶解、分散させる界面活性剤、汚れの分
解や可溶化(乳化)を促進させるアルカリ剤、界面活性
剤の能力を低下させるカルシウムやマグネシウムなどを
洗濯液中に捕捉する金属封鎖剤などにより基本的に構成
されている。これらの成分のうち、それ自体で洗浄性能
を示すものではないが、界面活性剤などと組み合わせる
ことで洗浄力を向上させる物質を一般に洗剤ビルダーと
呼んでいる。ビルダーのうちカルシウムなどの水に含ま
れる金属イオン(硬度成分)を封鎖する成分は硬度成分
封鎖剤と呼ばれている。界面活性剤の性能をより効果的
に発現させるには、界面活性剤のカルシウム塩やマグネ
シウム塩の生成を防ぐことが必要であり、それゆえ硬度
成分封鎖剤の働きは非常に重要である。
【0003】硬度成分封鎖剤は、ゼオライト(結晶性ア
ルミノ珪酸塩)やトリポリリン酸塩などの無機系のビル
ダーと、EDTA(エチレンジアミンテトラアセテー
ト)やNTA(ニトロトリアセテート)などの有機系の
ビルダーとに分けられる。無機系のビルダーはコストが
安いため、洗濯液中のカルシウムなどの金属イオンを封
鎖する目的や洗剤の粉末物性を改良する目的でかなりの
量が洗剤に配合される。
【0004】しかし、カルシウムなどの金属イオンを封
鎖する力が十分でないため皮脂汚れに含まれる高級脂肪
酸が洗濯液中の残存カルシウムやマグネシウムイオンと
結合し、不溶性の金属塩を生成する。これが生成すると
皮脂汚れの洗浄性が低下する。一度生成したこれらの塩
を再びナトリウムやカリウムなどの塩に置換するために
は、Caキレート安定度定数の値が少なくとも6.0以
上必要であり、上記の無機のビルダーだけでは不十分で
ある。一方、有機系のビルダーのEDTAやNTAのC
aキレート安定度定数の値はアルカリでは6.0以上で
あり、十分な量の有機ビルダーを使用すれば、洗濯液中
の金属イオンの封鎖や汚れ成分中のオレイン酸などのカ
ルシウム塩のナトリウムなどへの置換が行われるので洗
浄性は著しく向上する。しかし、洗浄性能の面からは十
分であっても、実際に洗剤に配合されるためには安全
性、生分解性、コストなどから制約があり、これらの条
件を満足するために、色々の有機ビルダーが盛んに研究
されている。
【0005】また、洗剤に配合する界面活性剤として
は、アニオン性単独、アニオン性主体で非イオン性を少
量配合したものや、非イオン性主体でアニオン性を適量
配合したものが市販されている。
【0006】更に今日では、洗剤の高密度化、小型化は
省資源化、省力化、輸送費の削減などの市場の要求に従
い、進行しており、洗浄性を高めるための界面活性剤、
アルカリ剤、ビルダーなどの役割は益々重要になってい
る。特に、洗浄性をより向上させる界面活性剤やビルダ
ーの進歩が期待されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】高密度洗剤では使用量
の絶対値が制限されるため、界面活性剤、アルカリ剤、
ビルダーのいずれも、より少量で性能を発揮することが
必要である。このような状況から、本発明の目的は、こ
れらの主要な洗剤成分の組成の面から、洗浄性がより向
上した高密度の洗剤を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために種々検討した結果、特定の混合モル比の
アニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤の混合界面活
性剤及びCaキレート安定度定数の値が6.0以上の有
機ビルダーを、特定比率で配合することにより、洗浄性
が著しく向上することを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0009】すなわち、本発明は (a)アニオン界面活性剤 20〜50重量% (b)炭素数6〜14のアルキル基を持つ4級アンモニ
ウム塩型カチオン界面活性剤 (c)Caキレート安定度定数が6.0以上の値を持つ
下記一般式(I)で表されるアミノポリカルボン酸型有
機ビルダー 3〜40重量%
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、MはH、Na、K及びNH4 から
選ばれ、Rは炭素数1〜3のアルキル基である。〕を含
有し、(b)/(a)のモル比が(b)/(a)=1/
100〜20/100である洗剤組成物を提供するもの
である。以下に、本発明の(a)〜(c)成分について
説明する。
【0012】〔(a)成分〕アニオン界面活性剤として
は、高級アルコールの硫酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルの硫酸エステル塩、アルカンスル
ホン酸塩(SAS)、α−オレフィンスルホン酸塩、α
−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩及びアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩から選ばれる1種又は2種以上のアニオ
ン界面活性剤が好適に用いられる。高級アルコールの硫
酸エステル塩としては、アルキル基の炭素数が8〜1
8、特に10〜14の1級、2級の高級アルコールの硫
酸エステル塩が用いられる。また、ポリオキシエチレン
アルキルエーテルの硫酸エステル塩としては、エチレン
オキサイド平均付加モル数が、0.5〜3、アルキル基
部分の炭素数が8〜18のものが好ましい。アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩のアルキル基部分の炭素数は8〜1
8、特に8〜16が好ましい。(a)成分のアニオン界
面活性剤と、組成物中に20〜50重量%、好ましくは
25〜40重量%配合される。
【0013】〔(b)成分〕本発明の(b)成分は、炭
素数6〜14のアルキル基を持つ4級アンモニウム塩型
カチオン界面活性剤である。この型の界面活性剤として
は、下記一般式
【0014】
【化3】
【0015】〔式中、Rは炭素数6〜14のアルキル基
のアルキル基もしくはアルケニル基又は1〜6のオキシ
エチレン鎖を持つ炭素数6〜14のアルキル基もしくは
アルケニル基、nは0〜6、Xは塩素、臭素などのハロ
ゲン元素、メチル硫酸、エチル硫酸などの対イオンであ
る。〕で表されるアルキルモノ又はジポリオキシエチレ
ンモノ又はジメチルアンモニウム塩、アルキルトリメチ
ルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩、
ポリオキシエチレンアルキルアミンの4級化物の塩など
である。特に本発明では(b)成分として、アルキル
(C6 〜C14)トリメチルアンモニウム塩、ポリオキシ
エチレン(n:1〜6)アルキル(C6 〜C14)アミン
の4級化塩及びアルキル(C6 〜C14)ベンジルジメチ
ルアンモニウム塩から選ばれる1種又は2種以上のカチ
オン界面活性剤が好ましい。また、(b)成分は、
(a)成分とのモル比が(b)/(a)=1/100〜
20/100、好ましくは2.5/100〜7.5/1
00となる範囲で組成物中に配合される。洗浄性能は
(b)/(a)の値が大きくなると良くなるが、再汚染
防止効果が低下する。この範囲のモル比において、洗浄
効果の再汚染防止効果のバランスが最適となり、洗浄力
に優れる。
【0016】〔(c)成分〕本発明の(c)成分は、
6.0以上のCaキレート安定度定数を有する有機ビル
ダーである。本発明でいう「ビルダー」の役割は、洗濯
液中のカルシウムやマグネシウムなどの硬度イオン成分
を捕捉すると共に汚れ成分中の高級脂肪酸の硬度イオン
成分の塩をナトリウム、カリウム、アンモニウムなどの
イオンと置換できることである。硬度成分の捕捉にはC
a捕捉量が大きいほど好ましい。Ca捕捉量は200
(CaCO3 mg/g)以上が好ましく、より好ましく
は300(CaCO3 mg/g)以上である。洗濯液中
の硬度成分の捕捉は特に界面活性剤の働きを十分発現さ
せるために必要である。高級脂肪酸の硬度イオン成分の
塩をナトリウムなどへ置換するためには、ビルダーはC
aキレート安定度定数が6.0以上、好ましくは6.5
以上の値を持つことが必要である。Caキレート安定度
定数が6.0以下のビルダーを使用した場合、硬度イオ
ン成分の塩になった汚れ成分中の高級脂肪酸はナトリウ
ム塩などに置換されにくいので、十分な洗浄効果の向上
はみられないし、洗濯液中の硬度成分の除去もある程度
以上は困難である。本発明において、(c)成分の有機
ビルダーはCaキレート安定度定数が6.0以上であれ
ばその目的に合致するが、特に下記一般式(I)の化合
物が生分解性が良好で、キレート力があり、本発明の有
機ビルダーとして適している。
【0017】
【化4】
【0018】〔式中、MはH、Na、K及びNH4 から
選ばれ、Rは炭素数1〜3のアルキル基である。〕
(c)成分の中でも、メチルグリシンジ酢酸及び/又は
その塩が好ましい。
【0019】(c)成分の配合量はできるだけ多く配合
する方が、洗濯液中の硬度イオン成分の捕捉、汚れ中の
高級脂肪酸の硬度イオン成分のナトリウムなどへの置換
などの面では好ましいが、洗浄性能発現に必要な他の成
分の配合量や価格などを勘案すると、3〜40重量%、
好ましくは6〜30重量%である。
【0020】なお、本発明においてCaキレート安定度
定数とは、次の方法で求められたものである。緩衝液と
して0.1mol/リットルのNH4Cl−NH4OH
(pH10.0)を溶液を調製する。この緩衝液を用い
て全ての試料溶液を調製した。Ca2+濃度の測定には、
オリオン(株)製のイオンメーター920AとCa2+
オン電極を用いた。先ず、塩化カルシウム濃度と電極の
電位の関係を求め、検量線を作成する。塩化カルシウム
5.36×10-2mol/リットル溶液、キレート剤試
料5.36×10-4mol/リットル溶液を調製する。
キレート剤試料溶液100mlに塩化カルシウム溶液を
1ml加え、5分間攪拌する。残存しているCa2+濃度
をCa2+イオン電極を用いて測定する。キレート剤はC
2+と1:1でキレート錯体を形成すると仮定して下記
の式からCaキレート安定度定数を求める。
【0021】
【数1】
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の洗剤組成物には、上記
(a)〜(c)成分の他に、下記のような成分を配合す
ることができる。
【0023】<アルカリ剤>アルカリ剤としては、無機
のアルカリ金属塩が挙げられる。具体的には、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム〔(Na2O)m(Si
O2)n、ここで、m は1〜3、n は1〜5である〕、重炭
酸ナトリウム、重炭酸カリウム、セスキ炭酸ナトリウ
ム、セスキ炭酸カリウム、結晶性珪酸塩などである。特
に結晶性珪酸塩をアルカリ剤の一部又は全部として配合
することが好ましい。
【0024】本発明に使用される結晶性珪酸塩は20℃
のイオン交換水に0.1重量%分散した場合の最大pH
が11以上であり、上記分散液1リットルに対して、p
Hを10にする為に0.1NのHCl水溶液を5ml以
上必要とするアルカリ能に優れるものであり、結晶性ア
ルミノ珪酸塩と区別される。
【0025】特に結晶性珪酸塩として好適なものは、次
の組成を有するものである。 x(M2O)・y(SiO2)・z(MemOn)・w(H2O) (i) 〔式中、M は周期律表のIa族元素(特に好ましくはK及
び/又はNa)を表し、Meは周期律表のIIa族元素、II
b 族元素、IIIa族元素、IVa 族元素又はVIII族元素から
選ばれる1種又は2種以上の組み合わせ(好ましくはM
g、Ca)を示し、 y/x = 0.5〜2.6 、 z/x =0.01〜
0.9 、w =0〜20、 n/m = 0.5〜2.0 である。〕 一般式(i)で表される結晶性珪酸塩の製造方法につい
ては、特開平7-89712号公報を参考にすることができ
る。
【0026】また、以下の組成の結晶性珪酸塩も好適に
使用することができる。M2O・x'(SiO2)・y'(H2O)
(ii) 〔式中、M はアルカリ金属(特に好ましくはK及び/又
はNa)を表し、x'= 1 .5〜2.6 、y'=0〜20(特に好ましくは実質的に0)で
ある。〕 一般式(ii)の結晶性珪酸塩は特開昭60−227895号公報
及びPhys.Chem.Glasses.7, 127-138(1966)、Z.Kristall
ogr., 129, 396-404(1969)等に記載されている。またヘ
キスト社より商品名「Na-SKS-6」(δ−Na2Si2O5)とし
て、粉末状、顆粒状のものが入手できる。
【0027】アルカリ剤は組成物中に5〜40重量%、
好ましくは10〜30重量%配合される。アルカリ剤の
配合により、汚れ中の蛋白質の可溶化や油脂成分の分解
や乳化が促進され、洗浄効果が向上する。(i)、(i
i)式の結晶性珪酸塩を組成物中にアルカリ剤として2
〜10重量%含む方が、アルカリ緩衝能、硬度成分の捕
捉能が高くなり、洗浄効果も向上する。
【0028】<無機ビルダー>本発明に用いられる無機
のビルダーとしてはアルミノ珪酸塩(ゼオライトな
ど)、ポリリン酸塩などが挙げられる。すなわち、次の
(1)、(2)を用いることができる。
【0029】(1)アルミノ珪酸塩 アルミノ珪酸塩としては結晶質、非晶質のいずれも用い
ることができるが、結晶質のアルミノ珪酸塩(ゼオライ
ト)の方がカルシウムなどの交換能が高いのでこの目的
には主にゼオライトが用いられる。
【0030】ゼオライトは下記の一般式で表わされる。 a'(M2O)・Al2O3・b'(SiO2)・w(H2O) (式中、M はアルカリ金属原子、a',b',w は各成分のモ
ル比を表し、一般的には0.7 ≦a'≦5、0.7 ≦b'<6、
w は任意の正数である。) この中でも次の式で表されるものが好ましい。 M2O・Al2O3・b'(SiO2)・w(H2O) (式中、 b' は 1.8〜3.0 、w は1〜6である。) ゼオライトとしては、A型、X型、P型ゼオライトに代
表される平均1次粒径0.1〜10μm の合成ゼオライトが
好適に使用される。
【0031】(2)ポリリン酸塩(縮合リン酸塩) 本発明には、オルトリン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン
酸塩、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩などのポ
リリン酸塩を用いることができる。塩としては、H、N
a、Kが一般的である。
【0032】無機ビルダーは組成物中に5〜40重量
%、好ましくは15〜30重量%配合される。特に、
(1)と(2)はそれぞれ単独で用いても良いし、混合
物として用いても良い。
【0033】<酵素>酵素(本来的に酵素作用を洗浄工
程中になす酵素である。)としては、酵素の反応性から
分類すると、ハイドロラーゼ類、オキシドレダクターゼ
類、リアーゼ類、トランスフェラーゼ類及びイソメラー
ゼ類が挙げられるが、本発明にはいずれも適用できる。
特に好ましいのはプロテアーゼ、エステラーゼ、リパー
ゼ、ヌクレアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ及びペクチ
ナーゼである。本発明において、酵素は組成物中に通常
知られている量で配合することができる。
【0034】<蛍光染料>蛍光染料として、4,4'−ビス
−(2−スルホスチリル)−ビフェニル塩、4,4'−ビス
−(4−クロロ−3−スルホスチリル)−ビフェニル
塩、2−(スチリルフェニル)ナフトチアゾール誘導
体、4,4'−ビス(トリアゾール−2−イル)スチルベン
誘導体、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスル
ホン酸誘導体の1種又は2種以上を、組成物中に0〜2
重量%含有することができ、例えばホワイテックスSA
(住友化学社製)やチノパールCBS (チバガイギ−社
製)等の商品名で市販されているものが使用できる。
【0035】<その他の成分>この他にも、エチレンジ
アミン四酢酸(EDTA)及びクエン酸塩等の有機金属
イオン封鎖剤、ポリアクリル酸、アクリル酸とマレイン
酸のコポリマー及びカルボキシメチルセルロース等のカ
ルボン酸系ポリマー、硫酸ナトリウム等の増量剤、ポリ
エチレングリコール(PEG)、ポリビニルピロリドン
(PVP)及びポリビニルアルコール(PVA)等の分
散剤もしくは色移り防止剤、過炭酸ナトリウム等の漂白
剤、特開平6-316700号公報記載及びテトラアセチルエチ
レンジアミン(TAED)等の漂白活性化剤、ホウ素化
合物及び亜硫酸ナトリウム等の酵素安定剤、シリコーン
/シリカ系等の消泡剤、酸化防止剤、青味付剤並びに香
料等の従来から公知の成分を公知の配合量で配合するこ
とができる。
【0036】本発明の洗剤組成物の製造方法は特に限定
されることはなく、従来より公知の方法を用いることが
できる。好ましくは嵩密度 0.6〜1.2 g/cm3 の高嵩密
度化された洗剤である。高嵩密度化の方法としては、例
えば、噴霧乾燥粒子に非イオン界面活性剤を噴霧して高
密度化する方法や、また吸油担体を含む粉体成分に直接
非イオンを吸蔵させながら高密度化する方法が挙げられ
るが、特開昭61−69897 号公報、特開昭61−69899 号公
報、特開昭61−69900 号公報、特開平2−222498号公
報、特開平2−222499号公報、特開平3−33199 号公
報、特開平5−86400 号公報、特開平5−209200号公報
に記載の方法を参考にすることができる。また、アルミ
ノ珪酸塩として結晶性アルミノ珪酸塩を配合する場合
は、造粒物の表面改質として使用できるために、少量を
造粒中又は造粒終了直前に添加しても良い。また、結晶
性珪酸塩を配合する場合結晶性珪酸塩は高嵩密度化時に
添加するか、ドライブレンドにて添加した方が良い。ま
た、アルカリ金属炭酸塩を配合する場合はスラリー中、
造粒中又はドライブレンドの何れに添加してもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明では、界面活性剤としてアニオン
界面活性剤と特定の4級アンモニウム塩型カチオン界面
活性剤を限定されたモル比で混合したもの〔(a)成
分、(b)成分〕及びCaキレート安定度定数6.0以
上の有機ビルダー〔(c)成分〕を特定比率で用いるこ
とにより、洗浄力や再汚染防止効果に優れた洗剤組成物
が得られる。
【0038】
【実施例】以下に実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0039】実施例1 (1)高密度粒状洗剤組成物の調製 表1の本発明品1を下記の手順で調製した。MGDA
1.0kg、ゼオライト1.0kg、LAS3.0k
g、C8 −4級塩0.1kg、AM0.4kg、2号珪
酸ナトリウム1.0kg、炭酸ナトリウム1.5kg、
蛍光染料(4,4’−ビス−(2−スルホスチリル)−
ビフェニル塩)0.05kg及びバランスに用いた芒硝
から60重量%固形分の水スラリーを調製し、これを噴
霧乾燥した。得られた粒子をハイスピードミキサー(深
江工業(株)製)に入れ、更に、ゼオライト0.25k
g、結晶性珪酸塩(i)0.5kgを加え、混合してい
るところに、70℃に加温したPEG0.1kgを徐々
に滴下し、造粒を行った。造粒終了30秒前に0.5k
gのゼオライトを加えた。得られた造粒粒子に、更に前
記0.25kgと酵素0.1kgを乾式混合することに
より高密度粒状洗剤組成物を調製した(平均粒子径44
0μm、嵩密度790g/リットル)。その他の本発明
品、比較品についても、上記のスキームに従い、各配合
割合を持って、高密度粒状洗剤組成物を調製した。
【0040】(2)性能評価 上記の方法で調製した本発明品及び比較品の試料を用い
て次に示す方法で再汚染防止性能と洗浄性能を評価し
た。結果を表1〜4に示す。
【0041】再汚染防止性能の評価方法 洗剤組成物2.5gを水道水1リットルに溶解した後、
0.20gのカーボンブラックを添加し、超音波を10
分間照射して、カーボンブラックを均一に分散させた。
この試験浴をターゴトメーター(Terg−o−Tometer )
の洗浄浴槽に移した後、清浄な未加工布(10cm×1
0cm)を6枚加え、20℃にてターゴトメーターで1
0分間攪拌した。ターゴトメーターの回転が止まった
ら、すぐに試料カップをはずし、中の未加工布を取り出
し、洗い桶でほぼ一定時間流水で濯いだ。この未加工布
を洗濯機の脱水槽で脱水し、プレス乾燥(プレス用当て
布ではさみ、130℃で、30〜40秒程度で乾燥)し
た。清浄な未加工布と汚染された未加工布の反射率を測
定し、再汚染防止率を下記の式により求めた。 再汚染防止率(%)=R(s)/R(o)×100 ここで、 R(s)=汚染された未加工布の反射率 R(o)=清浄な未加工布の反射率 であり、再汚染防止率は6枚の汚染された未加工布の平
均値を示した。
【0042】洗浄性能の評価方法 (人工汚染布の調製)下記組成の人工汚染液を布に付着
して人工汚染液を調製した。人工汚染液の布への付着
は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染液を木綿
布に印刷することで行った。人工汚染液を布に付着させ
人工汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル容
量58cm3 /m2 、塗布速度1.0m/min、乾燥
温度100℃、乾燥時間1分で行った。布は木綿金巾2
003布(谷頭商店製)を使用した。
【0043】〔人工汚染液の組成〕 ラウリン酸 0.44重量% ミリスチン酸 3.09重量% ペンタデカン酸 2.31重量% パルミチン酸 6.18重量% ヘプタデカン酸 0.44重量% ステアリン酸 1.57重量% オレイン酸 7.75重量% トリオレイン 13.06重量% パルミチン酸n−ヘキサデシル 2.18重量% スクアレン 6.53重量% 卵白レシチン液晶物 1.94重量% 鹿沼赤土 8.11重量% カーボンブラック 0.01重量% 水道水 バランス。
【0044】(洗浄条件及び評価方法)評価用洗浄剤水
溶液1リットルに、上記で作成した10cm×10cm
の人工汚染布を5枚入れ、ターゴトメーターにて100
rpmで洗浄した。洗浄条件は次の通りである。 ・洗浄条件 洗浄時間 10分 洗浄剤濃度 0.067重量% 水の硬度 4°DH 水温 20℃ すすぎ 水道水にて5分間 洗浄力は汚染前の原布及び洗浄前後の汚染布の550n
mにおける反射率を自記色彩計(島津製作所製)にて測
定し、次式によって洗浄率(%)を求め、5枚の測定平
均値を洗浄力として示した。
【0045】
【数2】
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】・AS:高級アルコール(C12) の硫酸エス
テルナトリウム塩 ・LAS:直鎖アルキル(C12) ベンゼンスルホン酸ナト
リウム塩 ・α−SFE:α−スルホ脂肪酸(C12) メチルエステル
ナトリウム塩 ・C8−4級塩:オクチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド ・C10−4級塩:デシルトリメチルアンモニウムクロラ
イド ・C12−4級塩:ドテシルトリメチルアンモニウムクロ
ライド ・C12B−4級塩:ドテシルベンジルジメチルアンモニ
ウムクロライド ・MGDA:メチルグリシンジ酢酸ナトリウム(Caキ
レート安定度定数6.3) ・結晶性珪酸塩(i):M2O・1.8SiO2・0.0
2M’0 (ここで、M:Na、K、K/Na=0.0
3、M’=Ca、Mg、Mg/Ca=0.01)、イオ
ン交換容量224CaCO3mg/g、平均粒子径12
μm ・結晶性珪酸塩(ii):M2O・2SiO2 、イオン交
換容量224CaCO3mg/g、平均粒子径30μ
m、商品名SKS(ヘキスト−トクヤマ社製) ・ゼオライト:結晶性アルミノシリケート、M2O・A
23・2SiO2・2H2O、平均粒子径2μm、イオ
ン交換容量290CaCO3mg/g ・AM:アクリル酸マレイン酸(モル比7/3)コポリ
マーのナトリウム塩、平均分子量70000 ・PA:ポリアクリル酸ナトリウム塩、平均分子量80
00 ・PEG:平均分子量7000のポリエチレングリコー
ル ・酵素:プロテアーゼ〔サビナーゼ12.0T typ
e W(ノボノルディスク社製)〕、リパーゼ〔リポラ
ーゼ100T(ノボノルディスク社製)〕、セルラーゼ
〔KAC500G(花王株式会社製)〕、アミラーゼ
〔ターマミル60T(ノボノルディスク社製)〕を2:
1:1:1で混合したもの ・共通成分:蛍光成分0.5重量%と芒硝であり、芒硝
で全体の量が100重量%になるように調整した。
【0051】・AE:ポリオキシエチレンドデシルエー
テル(HLB13.1)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森山 登 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)アニオン界面活性剤 20〜50重
    量% (b)炭素数6〜14のアルキル基を持つ4級アンモニ
    ウム塩型カチオン界面活性剤 (c)Caキレート安定度定数が6.0以上の値を持つ
    下記一般式(I)で表されるアミノポリカルボン酸型有
    機ビルダー 3〜40重量% 【化1】 〔式中、MはH、Na、K及びNH4 から選ばれ、Rは
    炭素数1〜3のアルキル基である。〕を含有し、(b)
    /(a)のモル比が(b)/(a)=1/100〜20
    /100である洗剤組成物。
  2. 【請求項2】 (b)の4級アンモニウム塩型カチオン
    界面活性剤が、アルキル(C6 〜C14)トリメチルアン
    モニウム塩、ポリオキシエチレン(n:1〜6)アルキ
    ル(C6 〜C14)アミンの4級化塩及びアルキル(C6
    〜C14)ベンジルジメチルアンモニウム塩から選ばれる
    1種又は2種以上のカチオン界面活性剤である請求項1
    記載の洗剤組成物。
  3. 【請求項3】 (b)/(a)モル比が,(b)/
    (a)=2.5/100〜7.5/100である請求項
    1又は2記載の洗剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212594A (ja) * 2001-01-12 2002-07-31 Kao Corp 液体漂白洗浄剤組成物
JP2014148660A (ja) * 2012-07-27 2014-08-21 Kao Corp 固体洗浄剤組成物

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