JPH11147870A - イミン化合物及びピロール化合物の製造法 - Google Patents

イミン化合物及びピロール化合物の製造法

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JPH11147870A
JPH11147870A JP10031771A JP3177198A JPH11147870A JP H11147870 A JPH11147870 A JP H11147870A JP 10031771 A JP10031771 A JP 10031771A JP 3177198 A JP3177198 A JP 3177198A JP H11147870 A JPH11147870 A JP H11147870A
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butylamine
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JP10031771A
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English (en)
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Yasutaka Ishii
康敬 石井
Tatsuya Nakano
達也 中野
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピロ−ル化合物を簡易に且つ収率よく得る。 【解決手段】 ヨウ化サマリウムなどの金属触媒の存在
下、(a)アンモニア又は第一級アミンと、α位にメチレ
ン炭素原子を有するアルデヒドと、α位にメチレン炭素
原子を有するニトロ化合物とを反応させるか、(b)アン
モニア又は第一級アミンとアルデヒドとが縮合したイミ
ン化合物と、α位にメチレン炭素原子を有するニトロ化
合物とを反応させるか、又は(c)α、β−不飽和イミン
化合物と、α位にメチレン炭素原子を有するニトロ化合
物とを反応させることにより、対応するピロ−ル化合物
が生成する。前記α、β−不飽和イミン化合物は、周期
表第3族元素化合物で構成される触媒の存在下、イミン
化合物とα位にメチレン炭素原子を有するカルボニル化
合物とを反応させることにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理活性物質の中
間原料などとして有用なα,β−不飽和イミン化合物及
びピロール化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】イミン化合物は、合成化学上、カルボニ
ル化合物等価体として非常に有用な化合物である。特
に、カルボニル化合物のカルボニル基を保護した誘導体
として、また、窒素含有化合物の合成原料として利用さ
れている。一般に、イミン化合物は、カルボニル化合物
とアンモニア又は第一級アミンとの脱水縮合反応によっ
て製造されているが、完全な平衡反応であることや、微
量の水で容易に分解することから、安定にしかも収率よ
く取り出すことが非常に困難である。また、イミン化合
物では、イミン−エナミン互変異性が知られており、こ
の平衡は通常エナミン側に有利な場合が多い。そのた
め、イミンとして安定に存在するためには、(1)カル
ボニル化合物に活性なα水素がない場合や、(2)アミ
ンが特定の第一級アミンである場合など基質特異的な環
境が揃った場合に限られる。
【0003】近年、イミン化合物を有用なカルボニル化
合物等価体として捉え、さらに化学的修飾を加える試み
がなされている。具体的には、イミン化合物に対してさ
らにカルボニル化合物とのアルドール反応を行い、イミ
ン化合物骨格の炭素鎖を伸長する試みである。この反応
によって得られるα,β−不飽和イミン化合物は、それ
自体が含窒素薬理活性物質などの直接の原料となるほ
か、不飽和炭化水素化合物とのDiels-Alder環化反応
や、後述するエステル又はアミド化合物との環化反応等
を経て、合成上、有利な含窒素複素環化合物に誘導でき
る。この含窒素複素環化合物は、通常、位置選択的な官
能基導入が可能であることから、種々な官能基を含窒素
複素環化合物の所望の位置に導入させる上で、α,β−
不飽和イミン化合物は極めて有用である。
【0004】このように、α,β−不飽和イミン化合物
は工業的にも学術的にも有用であるが、現在その有効な
製造方法が見いだされていない。わずかに開示されてい
る手法を例示すると、例えば、アルカリ土類金属触媒存
在下、−70℃以下の反応温度で、イミン化合物とケト
ンを反応させたときに、相当するアルドール反応を経
て、β−ヒドロキシイミン化合物が生成することが報告
されている(Angew.Chem. Int. Ed. Engl., 2,683(19
63);Tetrahedron Lett., 11(1976);J. Am.Chem. S
oc., 99,7365(1977))。しかし、これらの方法で
は、いずれの場合も、β−ヒドロキシイミン化合物の収
率が低く、また、目的とするα,β−不飽和イミン化合
物への誘導もきわめて困難である。したがって、上記の
方法は、α,β−不飽和イミン化合物の有効な製造法と
はいえない。
【0005】一方、ピロール化合物は、医薬、農薬など
の生理活性物質等の中間原料として有用である。ピロー
ル化合物を製造する方法として、フラン化合物とアンモ
ニア又は第一級アミンとを反応させる方法、ブチンジオ
ール化合物とアンモニア又は第一級アミンとを反応させ
る方法、スクシンイミド化合物を還元する方法などが知
られている。しかし、これらの方法では一般に収率が低
い上、原料化合物の入手が困難な場合が多く、適用範囲
も狭い。
【0006】また、ジャーナル・オブ・オーガニック・
ケミストリー(J. Org. Chem.)、第54巻、第4736頁(1
989年)には、α,β−不飽和イミン化合物とエステル
又はアミド化合物とをニオブ化合物の存在下で反応させ
て、対応するピロール化合物を合成する方法が開示され
ている。しかし、この方法では、多量のニオブ化合物を
使用する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、α,β−不飽和イミン化合物を簡易に且つ収率
よく得ることのできるイミン化合物の製造法を提供する
ことにある。本発明の他の目的は、広範なα,β−不飽
和イミン化合物を得ることができる汎用性に優れたイミ
ン化合物の製造法を提供することにある。本発明のさら
に他の目的は、ピロール化合物を簡易に且つ収率よく得
ることのできるピロール化合物の製造法を提供すること
にある。本発明の別の目的は、適用範囲の広いピロール
化合物の製造法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため鋭意検討した結果、(i)周期表3族元素
化合物を触媒として、イミン化合物とα位にメチレン炭
素原子を有するカルボニル化合物とを反応させると、ア
ルドール型の縮合反応により前記カルボニル化合物のα
位にもう一分子のカルボニル化合物又は前記イミン化合
物が縮合すると共に、カルボニル基に前記イミン化合物
に対応するアミンが縮合した、α,β−不飽和イミン化
合物が収率よく生成すること、(ii)(a)アンモニア
又は第一級アミンと、α位にメチレン炭素原子を有する
アルデヒドと、α位にメチレン炭素原子を有するニトロ
化合物とを反応させるか、(b)前記アンモニア又は第
一級アミンと前記アルデヒドとが縮合したイミン化合物
と、α位にメチレン炭素原子を有するニトロ化合物とを
反応させるか、又は(c)α,β−不飽和イミン化合物
と、α位にメチレン炭素原子を有するニトロ化合物とを
反応させると、環化して、対応するピロール化合物が収
率よく生成することを見出だし、本発明を完成させた。
【0009】すなわち、本発明は、周期表3族元素化合
物で構成される触媒の存在下、下記式(1)
【0010】
【化8】 (式中、R1 、R2 、R3 は、同一又は異なって、非反
応性の原子又は有機基を示す。R1 及びR2 は、互いに
結合して、隣接する炭素原子と共に環を形成していても
よい)で表わされるイミン化合物と、下記式(2) R4 CH2 COR5 (2) (式中、R4 、R5 は非反応性の原子又は有機基を示
す。R4 及びR5 は、互いに結合して、隣接する2つの
炭素原子と共に環を形成していてもよい)で表わされる
カルボニル化合物とを反応させて、下記式(3a)又は
(3b)
【0011】
【化9】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は前記に同じ)
で表わされるα,β−不飽和イミン化合物を生成させる
イミン化合物の製造法を提供する。
【0012】本発明は、また、下記式(4) R3 NH2 (4) (式中、R3 は非反応性の原子又は有機基を示す)で表
されるアンモニア又は第一級アミンと、下記式(5) R4 CH2 CHO (5) (式中、R4 は非反応性の原子又は有機基を示す)で表
されるアルデヒドと、下記式(6) R6 CH2 NO2 (6) (式中、R6 は非反応性の原子又は有機基を示す)で表
されるニトロ化合物とを反応させて、下記式(7a)
【0013】
【化10】 (式中、R3 、R4 、R6 は前記に同じ)で表されるピ
ロール化合物を生成させるピロール化合物の製造法
(1)を提供する。
【0014】本発明は、さらに、下記式(8) R4 CH2 CH=NR3 (8) (式中、R3 、R4 は非反応性の原子又は有機基を示
す)で表されるイミン化合物と、前記式(6)で表され
るニトロ化合物とを反応させて、前記式(7a)で表され
るピロール化合物を生成させるピロール化合物の製造法
(2)を提供する。
【0015】本発明は、さらにまた、下記式(3c)
【0016】
【化11】 (式中、R3 、R4 、R5 、R7 は非反応性の原子又は
有機基を示す。R4 及びR5 は、互いに結合して、隣接
する2つの炭素原子と共に環を形成していてもよく、R
4 及びR7 は、互いに結合して、隣接する2つの炭素原
子と共に環を形成していてもよい)で表されるイミン化
合物と、前記式(6)で表されるニトロ化合物とを反応
させて、下記式(7b)
【0017】
【化12】 (式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 は前記に同じ)
で表されるピロール化合物を生成させるピロール化合物
の製造法(3)を提供する。前記ピロール化合物製造法
(3)において、式(3c)で表される化合物を下記式
(9)
【0018】
【化13】 (式中、R4 、R5 、R7 は、それぞれ式(3c)中のR
4 、R5 、R7 と同じ)で表されるα,β−不飽和カル
ボニル化合物と、下記式(10) R3 NH2 (10) で表されるアンモニア又は第1級アミン(式中R3 は、
式(3c)中のR3 と同じ)とから製造することにより、
行ってもよい。前記ピロール化合物の製造法(1)〜
(3)において、反応を周期表3族元素化合物などの金
属触媒の存在下で行ってもよい。
【0019】なお、本明細書において、「イミン化合
物」は互変異性体である対応する「エナミン化合物」を
も含む意味に用いる。
【0020】
【発明の実施の形態】[イミン化合物の製造に用いる触
媒]本発明のイミン化合物の製造法において用いる触媒
は、周期表3族元素化合物で構成されている。
【0021】周期表3族元素には、例えば、希土類元素
[例えば、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド
系列元素(ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジ
ム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリ
ニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エ
ルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウ
ム)]、アクチノイド系列元素(例えば、アクチニウム
など)などが含まれる。
【0022】好ましい周期表3族元素には、希土類元
素、例えば、スカンジウム、イットリウム、ランタノイ
ド系列元素(サマリウム、ガドリニウム、イッテリビウ
ムなど)が含まれる。特に、スカンジウム、サマリウム
などは触媒活性が高く、スカンジウムは選択性に優れて
いる。
【0023】周期表3族元素化合物において、周期表3
族元素の原子価は特に制限されず、2価〜4価程度、特
に2価又は3価である場合が多い。前記周期表3族元素
化合物は、触媒活性能を有する限り特に制限されず、金
属単体、無機化合物(ハロゲン化物,酸化物,複酸化
物、リン化合物,窒素化合物など)や有機化合物(有機
酸など)との化合物や錯体である場合が多く、通常、前
記元素を含む水酸化物または酸素酸塩、有機酸塩、無機
酸塩、ハロゲン化物、前記金属元素を含む配位化合物
(錯体)などである場合が多い。錯体はメタロセン化合
物のようなπ錯体であってもよい。さらに、周期表3族
元素化合物は他の金属との複合金属化合物であってもよ
い。これらの触媒は一種又は二種以上使用できる。
【0024】以下に、サマリウム化合物を例にとって触
媒成分を具体的に説明するが、サマリウム化合物に対応
する他の周期表3族元素化合物も有効に使用できる。水
酸化物には、例えば、水酸化サマリウム(II)、水酸化サ
マリウム(III)などが含まれる。金属酸化物には、例え
ば、酸化サマリウム(II)、酸化サマリウム(III)などが
含まれる。
【0025】有機酸塩としては、例えば、有機カルボン
酸(ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、
プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ナフテン酸、ステアリン
酸などのモノカルボン酸、シュウ酸、マレイン酸などの
多価カルボン酸)、オキシカルボン酸(グリコール酸、
乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸など)、チオシアン
酸、スルホン酸(メタンスルホン酸、トリクロロメタン
スルホン酸、トリフルロメタンスルホン酸、エタンスル
ホン酸などのアルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸などのアリールスルホン酸
など)などの有機酸との塩が例示され、無機酸塩として
は、例えば、硝酸塩、硫酸塩,リン酸塩、炭酸塩、過塩
素酸塩など挙げられる。有機酸塩又は無機酸塩の具体例
としては、例えば、酢酸サマリウム(II)、酢酸サマリウ
ム(III)、トリクロロ酢酸サマリウム(II)、トリクロロ
酢酸サマリウム(III)、トリフルオロ酢酸サマリウム(I
I)、トリフルオロ酢酸サマリウム(III)、トリフルオロ
メタンスルホン酸サマリウム(II)、トリフルオロメタン
スルホン酸サマリウム(III)、硝酸サマリウム(II)、硫
酸サマリウム(II)、リン酸サマリウム(II)、炭酸サマリ
ウム(II)などが例示できる。有機酸塩、特に、トリフル
オロメタンスルホン酸塩などのスルホン酸塩を用いる
と、選択性が向上する。
【0026】ハロゲン化物としては、フッ化物、塩化
物、臭化物およびヨウ化物が含まれ、例えば、ヨウ化サ
マリウム(II)、ヨウ化サマリウム(III)、臭化サマリウ
ム(II)、臭化サマリウム(III)、塩化サマリウム(II)、
塩化サマリウム(III)などが例示できる。
【0027】錯体を形成する配位子としては、OH(ヒ
ドロキソ)、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ基などのアルコキシ基、アセチル、プロピオニルなど
のアシル基、メトキシカルボニル(アセタト)、エトキ
シカルボニルなどのアルコキシカルボニル基、アセチル
アセトナト、シクロペンタジエニル、C1-4 アルキル置
換シクロペンタジエニル(ペンタメチルシクロペンタジ
エニルなど)、塩素、臭素などハロゲン原子、CO、C
N、酸素原子、H2 O(アコ)、ホスフィン(例えば、
トリフェニルホスフィンなどのトリアリールホスフィ
ン)などのリン化合物、NH3 (アンミン)、NO、N
2 (ニトロ)、NO3 (ニトラト)、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェナントロリ
ンなどの窒素含有化合物などが挙げられる。錯体又は錯
塩において、同種又は異種の配位子は一種又は二種以上
配位していてもよい。
【0028】好ましい錯体における配位子は、例えば、
OH、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、アセチルアセトナト、シクロペンタジエニル、C
1-2 アルキル置換シクロペンタジエニル、ハロゲン原
子、CO、CN、H2 O(アコ)、トリフェニルホスフ
ィンなどのリン化合物や、NH3 、NO2 、NO3 を含
めて窒素含有化合物である場合が多く、例えば、サマロ
セン型錯体としては、ジアセチルアセトナトサマリウム
(II)、トリアセチルアセトナトサマリウム(III)、
ジシクロペンタジエニルサマリウム(II)、トリシクロ
ペンタジエニルサマリウム(III)、ジペンタメチルシク
ロペンタジエニルサマリウム(II)、トリペンタメチルシ
クロペンタジエニルサマリウム(III)などが例示でき
る。
【0029】周期表3族元素化合物で構成された触媒
は、均一系であってもよく、不均一系であってもよい。
また、触媒は、担体に周期表3族元素化合物で構成され
た触媒成分が担持された固体触媒であってもよい。担体
としては、活性炭、ゼオライト、シリカ、シリカ−アル
ミナ、ベントナイトなどの多孔質担体を用いる場合が多
い。固体触媒における触媒成分の担持量は、担体100
重量部に対して、周期表3族元素化合物0.1〜50重
量部好ましくは0.5〜30重量部、さらに好ましくは
1〜20重量部程度である。
【0030】[イミン化合物(1)]前記式(1)で表
されるイミン化合物(イミン化合物(1))において、
1、R2 で示される非反応性の原子又は有機基として
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、複
素環基などが挙げられる。R3 で示される非反応性の原
子又は有機基としては、前記原子又は有機基のほか、ア
ルコキシ基、ヒドロキシル基、置換アミノ基などが挙げ
られる。
【0031】前記ハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭
素及びヨウ素原子が含まれる。アルキル基として、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、
オクタデシルなどの炭素数1〜18(好ましくは1〜1
0、特に1〜6)程度のアルキル基等が挙げられる。ア
ルケニル基として、ビニル、アリル、1−ブテニル、2
−ヘキセニル、3−デシルなどの炭素数2〜18(好ま
しくは2〜10、特に2〜6)程度のアルケニル基が挙
げられる。アルキニル基として、エチニル、1−プロピ
ニル、1−ヘプチニル基などの炭素数2〜18(好まし
くは2〜10、特に2〜6)程度のアルキニル基等が挙
げられる。
【0032】前記シクロアルキル基には、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロオクチル基などの炭素数3〜8(好ましくは3〜
6、特に5〜6)程度のシクロアルキル基等が含まれ
る。アリール基としては、フェニル、ナフチル基などの
炭素数6〜14程度のアリール基等が挙げられる。
【0033】前記複素環基に対応する複素環には、例え
ば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、
フラン、オキサゾール、イソオキサゾール、テトラヒド
ロフランなどの5員環、ピランなどの6員環、ベンゾフ
ラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、キサント
ン、キサンテン、クロマン、イソクロマン、クロメンな
どの縮合環)、ヘテロ原子として硫黄原子を含む複素環
(例えば、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、
チアジアゾール、ベンゾチオフェンなど)、ヘテロ原子
として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール、ピラ
ゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピロリジンなど
の5員環、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジ
ン、ピペリジン、モルホリンなどの6員環、インドー
ル、インドレン、イソインドール、インダゾール、イン
ドリン、イソインドリン、キノリン、イソキノリン、キ
ノリンキノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジ
ン、プリン、カルバゾール、アクリジン、ナフトキノリ
ン、フェナントロジン、フェナントロリン、ナフチリジ
ン、ベンゾキノリン、フェノキサジン、フタロシアニ
ン、アントラシアニンなどの縮合環)などが含まれる。
【0034】アルコキシ基として、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基などの炭素数
1〜10(好ましくは1〜6)程度のアルコキシ基が挙
げられる。置換アミノ基には、メチルアミノ、エチルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ基などのモノま
たはジアルキル置換アミノ基などが含まれる。
【0035】これらの非反応性の原子又は有機基は、反
応を損なわない範囲で種々の置換基を有していてもよ
い。例えば、前記アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原
子、ヒドロキシル基、シアノ基、シクロアルキル基(例
えば、シクロヘキシル基などの炭素数3〜8程度のシク
ロアルキル基等)、アリール基(例えば、フェニル、ナ
フチル基などの炭素数6〜14程度のアリール基等)、
複素環基(例えば、2−フリル、2−チエニル、3−ピ
リジル、ピペリジノ基などの、酸素原子、硫黄原子及び
窒素原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を
1〜3個程度有する5〜6員の複素環基又はこれにベン
ゼン環等が縮合した縮合複素環等)、アルコキシ基(例
えば、メトキシ、エトキシ基などの炭素数1〜10程度
のアルコキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェ
ニルオキシ、ナフチルオキシ基などの炭素数6〜14程
度のアリール基等)、アミノ基、置換アミノ基(例え
ば、ジメチルアミノ基などのジ−C1-6 アルキル置換ア
ミノ基等)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル基
などの炭素数2〜7程度のアルコキシカルボニル基
等)、スルフィニル基、スルホニル基などが挙げられ
る。また、前記シクロアルキル基、アリール基、複素環
基が有していてもよい置換基としては、前記アルキル基
等が有していてもよい置換基のほか、ニトロ基、炭素数
1〜6程度のアルキル基、炭素数2〜6程度のアルケニ
ル基、炭素数2〜6程度のアルキニル基、ハロゲン化ア
ルキル基(例えば、トリフルオロメチル基等)などが挙
げられる。
【0036】R1 及びR2 が、互いに結合して、隣接す
る炭素原子と共に形成する環としては、シクロプロパ
ン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、
シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロドデカン環な
どの炭素数3〜15程度のシクロアルカン環などが例示
される。好ましいR1 、R2 、R3 には、水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基などが含まれる。R1 、R2 のうち、少なくとも一方
は水素原子である場合が多い。
【0037】代表的なイミン化合物(1)としては、ア
リール基、複素環基などの置換基を有していても良いN
−アルキリデンアミン、例えば、N−エチリデンメチル
アミン、N−プロピリデンエチルアミン、N−プロピリ
デンイソブチルアミン、N−プロピリデン−s−ブチル
アミン、N−プロピリデン−t−ブチルアミン、N−プ
ロピリデンヘキシルアミン、N−プロピリデンベンジル
アミン、N−イソプロピリデンブチルアミン、N−ブチ
リデンイソプロピルアミン、N−ブチリデンブチルアミ
ン、N−ブチリデンヘキシルアミン、N−ブチリデンベ
ンジルアミン、N−(3−メチルブチリデン)ベンジル
アミン、N−オクチリデンベンジルアミン、N−ベンジ
リデンブチルアミン、N−ピリジルメチリデンブチルア
ミンなど;アリール基、複素環基などの置換基を有して
いてもよいN−アルキリデンアリールアミン、例えば、
N−プロピリデンアニリン、N−ベンジリデンアニリン
など;アリール基、複素環基などの置換基を有していて
もよいN−アルキリデン複素環アミン、例えば、N−プ
ロピリデンピリジンアミン、N−ベンジリデンフランア
ミンなど;アリール基、複素環基などの置換基を有して
いてもよいN−アルキリデンヒドロキシアミン、例え
ば、N−プロピリデンヒドロキシアミン、N−ベンジリ
デンヒドロキシアミンなど;が挙げられる。
【0038】[カルボニル化合物(2)]前記式(2)
で表されるカルボニル化合物(カルボニル化合物
(2))において、R4 で示される非反応性の原子又は
有機基としては、前記R1 において例示した原子、有機
基のほか、アルコキシ基、カルボキシル基、アシル基な
どが挙げられる。アルコキシ基として、例えば、前記例
示のアルコキシ基が挙げられる。また、アシル基には、
ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブ
チリル、バレリル、アクリロイル、シクロヘキサンカル
ボニル、ベンゾイル基などの炭素数1〜10程度の脂肪
族、脂環式又は芳香族アシル基;ニコチノイル基など
の、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少
なくとも1種のヘテロ原子を1〜3個程度有する5〜6
員の複素環基又はこれにベンゼン環等が縮合した縮合複
素環を有する複素環式アシル基等が含まれる。
【0039】R5 で示される非反応性の原子又は有機基
としては、前記R1 において例示した原子、有機基など
が挙げられる。R4 及びR5 が、互いに結合して、隣接
する2つの炭素原子と共に形成する環としては、シクロ
ブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプ
タン、シクロオクタン、シクロドデカン環などの炭素数
4〜15程度のシクロアルカン環などが挙げられる。
【0040】カルボニル化合物(2)のうち、アルデヒ
ドの具体例としては、アセトアルデヒド、プロピオンア
ルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、
ペンタナール、3−メチルブタナール、ヘキサナール、
ヘプタナール、オクタナール、デカナール、ドデカナー
ル、オクタデカナールなどの炭素数2〜20(好ましく
は2〜10)程度の脂肪族飽和アルデヒド;3−ブテナ
ール、3−オクテナールなどの炭素数4〜20(好まし
くは4〜10)程度の脂肪族不飽和アルデヒド;フェニ
ルアセトアルデヒド、3−フェニルプロパナールなどの
炭素数8〜15(好ましくは8〜11)程度の芳香族ア
ルデヒド;2−フリルアセトアルデヒド、2−チエニル
アセトアルデヒド、2−ピリジルアセトアルデヒド、3
−ピリジルアセトアルデヒド、4−ピリジルアセトアル
デヒド、3−(2−キノリル)プロパナールなどの、酸
素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくと
も1種のヘテロ原子を1〜3個程度有する5〜6員の複
素環又はこれにベンゼン環等が縮合した縮合複素環を有
する複素環式アルデヒド等が挙げられる。
【0041】カルボニル化合物(2)のうち、ケトンと
しては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピ
ルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケト
ン、メチルイソペンチルケトンなどの炭素数3〜15
(好ましくは3〜10、特に3〜8)程度の脂肪族飽和
ケトン;メチルビニルケトン、メシチルオキシド、メチ
ルヘプテノンなどの炭素数4〜15程度の脂肪族不飽和
ケトン;シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘ
キサノン、シクロドデカノンなど炭素数3〜15程度程
度の脂環式ケトン;ジベンジルケトン、2−アセトナフ
トンなどの炭素数8〜18(好ましくは8〜15)程度
の芳香族ケトン;アセトチエノン、2−アセトフロン、
2−アセチルピリジン、3−アセチルピリジン、3−プ
ロピオニルピリジン、4−アセチルピリジン、3−アセ
チルキノリンなどの、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子
から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を1〜3個
程度有する5〜6員の複素環又はこれにベンゼン環等が
縮合した縮合複素環を有する複素環式ケトンなどが挙げ
られる。
【0042】[α,β−不飽和イミン化合物の製造]前
記周期表3族元素化合物で構成される触媒の存在下、イ
ミン化合物(1)とカルボニル化合物(2)とを反応さ
せると、α,β−不飽和イミン化合物(3a)及び/又は
(3b)が収率よく生成する。化合物(3a)及び(3b)
は、次のような反応機構により生成するものと考えられ
る。すなわち、前記触媒により活性化されたカルボニル
化合物(2)のα位のメチレン炭素原子に、もう1分子
のカルボニル化合物(2)が脱水縮合して、対応するア
ルドール化合物と水が生成すると共に、前記水によりイ
ミン化合物(1)が加水分解されて対応するアンモニア
又はアミン化合物が生成し、前記アルドール化合物のカ
ルボニル基と前記アンモニア又はアミン化合物とが脱水
縮合することにより、α,β−不飽和イミン化合物(3
a)が生成する。また、前記触媒により活性化されたカ
ルボニル化合物(2)のα位のメチレン炭素原子に、イ
ミン化合物(1)がアルドール型縮合して、対応するア
ルドール化合物とアンモニア又はアミン化合物が生成
し、前記アルドール化合物のカルボニル基と前記脱離し
たアンモニア又はアミン化合物とが脱水縮合することに
より、α,β−不飽和イミン化合物(3b)が生成する。
【0043】本発明の方法において、イミン化合物
(1)とカルボニル化合物(2)との反応は、無溶媒下
で行うこともできるが、通常、有機溶媒中で行われる。
有機溶媒としては、反応を損なわない溶媒であれば特に
限定されない。溶媒として、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素
類;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化
水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの
脂環式炭化水素類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;酢酸エチル
などのエステル類;アセトニトリル、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン
性極性溶媒などが挙げられる。これらのなかでも、ジオ
キサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類;
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
などの非プロトン性極性溶媒等の極性溶媒が好ましい。
【0044】カルボニル化合物(2)の使用量は、特に
限定されないが、イミン化合物(1)1モルに対して、
例えば0.8モル以上(0.8〜5モル程度)、好まし
くは1モル以上(例えば1〜3モル程度)、さらに好ま
しくは1〜2.5モル程度である。周期表3族元素化合
物の使用量は、イミン化合物(1)対して、例えば0.
001〜100モル%、好ましくは0.1〜50モル
%、さらに好ましくは1〜25モル%程度である。反応
温度は、例えば−10〜120℃、好ましくは0〜10
0℃、さらに好ましくは10〜50℃程度である。反応
は、常圧、減圧、加圧下の何れの条件下で行うこともで
きる。
【0045】なお、上記反応において、反応系にエステ
ルを存在させてもよい。エステルの存在下で反応を行う
と、α,β−不飽和イミン化合物の収率が大幅に向上す
る場合がある。このようなエステルとしては、例えば、
ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロ
ピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸s−ブチル、
ギ酸ペンチル、ギ酸イソペンチル、ギ酸ネオペンチル、
ギ酸ヘキシル、ギ酸イソヘキシル、ギ酸ヘプチル、ギ酸
オクチル、ギ酸−2−エチルヘキシル、ギ酸ノニル、ギ
酸デシル、ギ酸シクロヘキシル等の炭素数2〜15程度
のギ酸エステル;及び前記ギ酸エステルに対応する、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草
酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン
酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸の
エステルなどが挙げられる。これらのエステルは、一般
的な置換基、例えば、シアノ基、アシル基、カルボキシ
ル基、ハロゲン原子などを含んでいてもよい。アシル基
としては前記のものが例示される。好ましいエステルに
は、ギ酸エステル、特に、ギ酸C1-12アルキルエステル
(例えば、ギ酸C1-8 アルキルエステル)、又はギ酸C
3-6 シクロアルキルエステルなどが含まれる。
【0046】前記エステルの使用量は、例えば、イミン
化合物(1)1モルに対して、0.2〜3モル、好まし
くは0.5〜2モル、さらに好ましくは0.8〜1.5
モル程度である。また、反応系に、反応を阻害しない範
囲内で、脱水縮合反応の触媒として通常使用される酸
(例えば、硫酸などの鉱酸、p−トルエンスルホン酸な
どのスルホン酸類、酢酸などの有機酸など)を添加して
もよい。こうして得られたα,β−不飽和イミン化合物
は、慣用の分離精製手段、例えば、抽出、蒸留、晶析、
再結晶、カラムクロマトグラフィーなどにより分離でき
る。
【0047】[式(4)で表される化合物]前記式
(4)において、R3 で示される非反応性の原子又は有
機基としては、前記式(1)におけるR3 と同様の原子
または有機基が例示される。
【0048】式(4)で表される化合物として、例え
ば、アンモニアが挙げられる。また、メチルアミン、エ
チルミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチ
ルアミン、イソブチルアミン、s−ブチルアミン、t−
ブチルアミン、ペンチルアミン、イソペンチルアミン、
ネオペンチルアミン、t−ペンチルアミン、ヘキシルア
ミン、イソヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチル
アミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デ
シルアミン、モノエタノールアミンなどの炭素数1〜1
5(好ましくは1〜10)程度の脂肪族飽和アミン;ア
リルアミン、3−ブテニルアミンなどの炭素数2〜15
(好ましくは2〜10)程度の脂肪族不飽和アミン;シ
クロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクペンチ
ルアミン、シクロヘキシルアミンなどの炭素数3〜8
(好ましくは3〜6)程度の脂環式アミン;アニリン、
トルイジン、キシリジン、アニシジン、α−ナフチルア
ミン、β−ナフチルアミンなどの炭素数6〜14程度の
アリールアミン、ベンジルアミン、2−メチルベンジル
アミン、4−クロロベンジルアミン、3−メトキシベン
ジルアミン、2−フェニルエチルアミン、3−フェニル
プロピルアミン、4−フェニルブチルアミンなどの炭素
数7〜15程度のアラルキルアミン等の芳香族アミン;
2−アミノフラン、2−アミノチオフェン、3−アミノ
ピリジンなどの酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選
択された少なくとも1種のヘテロ原子を1〜3個程度有
する5〜6員の複素環又はこれにベンゼン環等が縮合し
た縮合複素環を有する複素環式アミン;ヒドロキシルア
ミン;N−メチルヒドラジンなどの置換ヒドラジン;メ
トキシアミン、エトキシアミンなどの炭素数1〜10程
度のアルコキシアミンなどが挙げられる。
【0049】式(4)で表される好ましい化合物には、
プロピルアミン、ブチルアミンなどの炭素数1〜10程
度の脂肪族飽和アミン;アリルアミンなどの炭素数2〜
10程度の脂肪族不飽和アミン;アニリンなどの炭素数
6〜10程度のアリールアミン;2−フェニルエチルア
ミンなどの炭素数7〜11程度のアラルキルアミンなど
が含まれる。
【0050】[アルデヒド(5)]前記式(5)で表さ
れるアルデヒド(アルデヒド(5))は、式(2)で表
されるカルボニル化合物のうちR5 が水素原子である化
合物に相当する。式(5)において、R4 で表される非
反応性の原子又は有機基としては、前記式(2)におけ
るR4 と同様の原子又は有機基が例示される。アルデヒ
ド(5)の具体例としては、前記式(2)で表される化
合物のうちアルデヒドとして例示した化合物などが挙げ
られる。
【0051】[ニトロ化合物(6)]前記式(6)で表
されるニトロ化合物(ニトロ化合物(6))において、
6で示される非反応性の原子又は有機基としては、前
記R4 において例示した原子又は有機基などが例示され
る。ニトロ化合物(6)の代表的な例として、例えば、
ニトロエタン、ニトロプロパン、2−メチル−1−ニト
ロプロパン、ニトロブタン、ニトロペンタン、ニトロヘ
キサン、ニトロドデカンなどの炭素数2〜20程度(好
ましくは2〜10)程度の脂肪族ニトロ化合物;ニトロ
メチルベンゼン、2−ニトロエチルベンゼン、3−ニト
ロプロピルベンゼンなどの炭素数7〜15程度の芳香族
ニトロ化合物;2−ニトロメチルフラン、2−ニトロメ
チルピリジン、3−ニトロメチルピリジン、4−ニトロ
メチルピリジン、2−(2−ニトロエチル)チオフェン
などの、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択され
た少なくとも1種のヘテロ原子を1〜3個程度有する5
〜6員の複素環又はこれにベンゼン環等が縮合した縮合
複素環を有する複素環式ニトロ化合物などが挙げられ
る。
【0052】[ピロール化合物の製造法(1)]前記式
(4)で表される化合物と、アルデヒド(5)と、ニト
ロ化合物(6)の反応は、無触媒でも進行するが、反応
速度を高めるため、触媒の存在下で行うのが好ましい。
触媒としては、例えば、金属触媒を使用できる。金属触
媒には、種々の金属元素の単体及び化合物が含まれ、一
種又は二種以上組合わせて使用できる。前記金属元素と
して、例えば、周期表2A族元素(マグネシウムMg、
カルシウムCa、ストロンチウムSr、バリウムBaな
ど)、遷移金属元素、周期表3B族元素(ホウ素B、ア
ルミニウムAlなど)などが挙げられる。なお、本明細
書では、ホウ素Bも金属元素に含めるものとする。
【0053】前記遷移金属の元素としては、例えば、周
期表3A族元素[希土類元素(例えば、スカンジウムS
c、イットリウムY、ランタノイド系列元素(ランタン
La、セリウムCe、プラセオジムPr、ネオジムN
d、プロメチウムPm、サマリウムSm、ユーロピウム
Eu、ガドリニウムGd、テルビウムTb、ジスプロシ
ウムDy、ホルミウムHo、エルビウムEr、ツリウム
Tm、イッテルビウムYb、ルテチウムLu)、アクチ
ノイド系列元素(例えば、アクチニウムAcなど)]、
4A族元素(チタンTi、ジルコニウムZr、ハフニウ
ムHfなど)、5A族元素(バナジウムV、ニオブN
b、タンタルTaなど)、6A族元素(クロムCr、モ
リブデンMo、タングステンWなど)、7A族元素(マ
ンガンMn、テクネチウムTc,レニウムReなど)、
8族元素(鉄Fe、ルテニウムRu、オスミウムOs、
コバルトCo、ロジウムRh、イリジウムIr、ニッケ
ルNi、パラジウムPd、白金Ptなど)、1B族元素
(銅Cu、銀Ag、金Auなど)、2B族元素(亜鉛Z
n,カドミウムCdなど)などが挙げられる。
【0054】好ましい金属触媒を構成する元素には、遷
移金属の元素(例えば、ランタノイド系列元素などの希
土類元素、アクチノイド系列元素などの周期表3A族元
素、4A族元素、5A族元素、6A族元素、7A族元
素、8族元素、1B族元素、2B族元素)、3B族元素
などが含まれる。
【0055】金属元素の化合物には、水酸化物、金属酸
化物(複酸化物又は酸素酸若しくはその塩)、有機酸
塩、無機酸塩、ハロゲン化物、前記金属元素を含む配位
化合物(錯体)やポリ酸(ヘテロポリ酸やイソポリ酸)
又はその塩などが含まれる。金属化合物において元素の
原子価は特に制限されず、例えば2〜6価程度であって
もよい。
【0056】水酸化物には、例えば、Sm(OH)2
Sm(OH)3 、Mn(OH)2 、MnO(OH)、F
e(OH)2 、Fe(OH)3 、及び対応する他の金属
の水酸化物などが含まれる。金属酸化物には、例えば、
SmO2 、SmO3 、TiO 2 、ZrO2 、V2 3
2 5 、CrO、Cr2 3 、MoO3 、MnO、M
3 4 、Mn2 3 、MnO2 、Mn2 7 、Fe
O、Fe2 3 、Fe34 、RuO2 、RuO4 、C
oO、CoO2 、Co2 3 、RhO2 、Rh23
Cu2 3 、及び対応する他の金属の酸化物などが含ま
れる。複酸化物または酸素酸若しくはその塩としては、
例えば、MnAl2 4 、MnTiO3 、LaMn
3 、K2 Mn2 5 、CaO・xMnO2 (x=0.
5,1,2,3,5)、マンガン酸塩[例えば、Na3
MnO4 、Ba3 [MnO4 2 などのマンガン(V)
酸塩、K2 MnO4 、Na2 MnO4 、BaMnO4
どのマンガン(VI)酸塩、KMnO4 、NaMnO4 、L
iMnO4 、NH4 MnO4 、CsMnO4 、AgMn
4 、Ca(MnO4 2 、Zn(MnO4 2 、Ba
(MnO4 2 、Mg(MnO4 2 、Cd(Mn
4 2 などの過マンガン酸塩]、モリブデン酸、タン
グステン酸、及び対応する他の金属の複酸化物または酸
素酸若しくはその塩などが含まれる。
【0057】有機酸塩、無機酸塩としては、前記イミン
化合物の製造に用いる触媒の説明箇所で例示した塩を使
用できる。有機酸塩又は無機酸塩の具体例としては、例
えば、酢酸サマリウム(II)、酢酸サマリウム(III)、酢
酸コバルト、酢酸マンガン、プロピオン酸コバルト、プ
ロピオン酸マンガン、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸
マンガン、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸マンガ
ン、チオシアン酸マンガン、トリクロロ酢酸サマリウム
(II)、トリクロロ酢酸サマリウム(III)、トリフルオロ
酢酸サマリウム(II)、トリフルオロ酢酸サマリウム(II
I)、トリフルオロメタンスルホン酸サマリウム(II)(す
なわち、サマリウム (II)トリフラート)、トリフルオ
ロメタンスルホン酸サマリウム(III)(すなわち、サマ
リウム(III)トリフラート)、硝酸サマリウム(II)、硝
酸コバルト、硝酸鉄、硝酸マンガン、硝酸ニッケル、硝
酸銅、硫酸サマリウム(II)、硫酸コバルト、硫酸鉄、硫
酸マンガン、リン酸サマリウム(II)、リン酸コバルト、
リン酸鉄、リン酸マンガン、炭酸サマリウム(II)、炭酸
鉄、炭酸マンガン、過塩素酸鉄、及び対応する他の金属
の有機酸塩または無機酸塩などが挙げられる。
【0058】ハロゲン化物としては、フッ化物、塩化
物、臭化物およびヨウ化物が含まれ、例えば、SmCl
2 、SmCl3 、TiCl2 、TiCl4 、ZrC
2 、ZrOCl2 、VCl3 、VOCl2 、MoCl
3 、MnCl2 ,MnCl3 、FeCl2 、FeC
3 、RuCl3 、CoCl2 、RhCl2 、RhCl
3 、NiCl2 、PdCl2 、PtCl2 、CuCl、
CuCl2 、AlCl3 などの塩化物や、これらに対応
するフッ化物,臭化物やヨウ化物(例えば、SmF2
SmF3 、SmBr2 、SmBr3 、SmI2 、SmI
3 、MnF2 、MnBr2、MnF3 、FeF2 、Fe
3 、FeBr2 、FeBr3 、FeI2 、CuBr、
CuBr2 など)などのハロゲン化物、M1 MnC
3 、M1 2MnCl4 、M1 2MnCl5 、M1 2MnCl
6 (M1 は一価金属を示す)などの複ハロゲン化物、及
び対応する他の金属のハロゲン化物などが挙げられる。
【0059】錯体を形成する配位子としては、前記イミ
ン化合物の製造に用いる触媒の説明箇所で例示した配位
子を使用できる。錯体として、例えば、アセチルアセト
ナト錯体(Ce,Ti,Zr,V,Cr,Mo,Mn,
Fe,Ru,Co,Ni,Cu,Znなどのアセチルア
セトナト錯体や、チタニルアセチルアセトナト錯体Ti
O(AA)2 、ジルコニルアセチルアセトナト錯体Zr
O(AA)2 、バナジルアセチルアセトナト錯体VO
(AA)2 、ジアセチルアセトナトサマリウム(II)、
トリアセチルアセトナトサマリウム(III)など)、シ
アノ錯体(ヘキサシアノマンガン(I)酸塩,ヘキサシ
アノ鉄(II)酸塩など)、カルボニル錯体やシクロペン
タジエニル錯体(ジシクロペンタジエニルサマリウム
(II)、トリシクロペンタジエニルサマリウム(II
I)、ジペンタメチルシクロペンタジエニルサマリウム
(II)、トリペンタメチルシクロペンタジエニルサマリ
ウム(III)などのサマロセン型錯体、トリカルボニル
シクロペンタジエニルマンガン(I)、ビスシクロペン
ダジエニルマンガン(II)、ビスシクロペンタジエニル
鉄(II)、Fe(CO)5 、Fe2 (CO)9 、Fe3
(CO)12など)、ニトロシル化合物(Fe(N
O)4 、Fe(CO)2 (NO)2 など)、チオシアナ
ト錯体(コバルトチオシアナト、マンガンチオシアナ
ト、鉄チオシアナトなど)、アセチル錯体(酢酸ジルコ
ニルZrO(OAc)2 、酢酸チタニルTiO(OA
c)2 、酢酸バナジルVO(OAc)2 など)、及び対
応する他の金属の錯体などが挙げられる。
【0060】ポリ酸(イソポリ酸やヘテロポリ酸)は、
例えば、周期表5A族又は6A族元素、例えば、V(バ
ナジン酸)、Mo(モリブデン酸)およびW(タングス
テン酸)の少なくとも一種である場合が多く、中心原子
は特に制限されず、例えば、Cu、Be、B、Al、S
i、Ge、Sn、Ti、Th、N、P、As、Sb、
V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、S、Se、Te、M
n、I、Fe、Co、Ni、Rh、Os、Ir、Pt、
Cuなどであってもよい。ヘテロポリ酸またはその塩の
具体例としては、例えば、リンモリブデン酸、リンタン
グステン酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、
コバルトモリブデン酸、コバルトタングステン酸、モリ
ブデンタングステン酸、マンガンモリブデン酸、マンガ
ンタングステン酸、マンガンモリブデンタングステン
酸、バナドモリブドリン酸、リンバナドモリブデン酸,
マンガンバナジウムモリブデン酸、マンガンバナドモリ
ブドリン酸、及びこれらの塩などが挙げられる。
【0061】また、ホウ素化合物としては、例えば、ホ
ウ酸(オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸など)、ホ
ウ酸塩(例えば、ホウ酸ニッケル、ホウ酸マグネシウ
ム、ホウ酸マンガンなど)、B2 3 などのホウ素酸化
物、ボラザン、ボラゼン、ボラジン、ホウ素アミド、ホ
ウ素イミドなどの窒素化合物、BF3 、BCl3 、テト
ラフルオロホウ酸塩などのハロゲン化物、ホウ酸エステ
ル(例えば、ホウ酸メチル、ホウ酸フェニルなど)など
が挙げられる。
【0062】前記金属触媒は、均一系であってもよく、
不均一系であってもよい。また、触媒は、担体に触媒成
分が担持された固体触媒であってもよい。担体の種類、
触媒成分の担持量は、前記イミン化合物の製造に用いる
触媒と同様である。また、反応系に、脱水縮合反応に用
いる前記酸や、前記エステルを存在させてもよい。反応
は、無溶媒下で行ってもよいが、通常、溶媒中で行われ
る。溶媒としては、前記イミン化合物の製造法において
例示した溶媒等を使用できる。アルデヒド(5)の使用
量は、式(4)で表される化合物1モルに対して、例え
ば0.8モル以上(例えば0.8〜5モル程度)、好ま
しくは1〜4モル(例えば2〜3モル)程度である。ニ
トロ化合物(6)の使用量は、式(4)で表される化合
物1モルに対して、例えば0.5モル以上(例えば0.
5〜10モル程度)、好ましくは1〜6モル(例えば2
〜5モル)程度である。また、前記金属触媒の使用量
は、式(4)で表される化合物に対して、例えば0.0
01〜100モル%、好ましくは0.1〜50モル%、
さらに好ましくは0.5〜25モル%程度である。
【0063】反応温度は、例えば−10℃〜150℃程
度、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは30〜
90℃程度である。反応は、常圧、減圧、加圧下の何れ
の条件下で行うこともできる。式(4)で表される化合
物とアルデヒド(5)とニトロ化合物(6)の反応は、
下記式のように進行すると考えられる。なお、式中、R
3 、R4 、R6 は前記と同じ意味を示す。
【0064】
【化14】 すなわち、式(4)で表される化合物(アンモニア又は
第一級アミン)とアルデヒド(5)との脱水縮合によ
り、対応するイミン化合物(8)が生成し、生成したイ
ミン化合物(8)2分子のアルドール型縮合反応により
α,β−不飽和イミン化合物(3d)が生成し、これにニ
トロ化合物(6)が反応して、環化し、対応するピロー
ル化合物(7a)が生成する。こうして得られたピロール
化合物は、慣用の分離精製手段、例えば、抽出、蒸留、
晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどにより分
離精製できる。
【0065】[ピロール化合物の製造法(2)]ピロー
ル化合物の製造法(2)では、前記式(8)で表される
イミン化合物(イミン化合物(8))と前記ニトロ化合
物(6)とを反応させる。イミン化合物(8)は、前記
式(4)で表される化合物とアルデヒド(5)との脱水
縮合反応により得ることができる。
【0066】イミン化合物(8)とニトロ化合物(6)
との反応は、前記ピロール化合物の製造法(1)と同様
の条件で行うことができる。なお、ニトロ化合物(6)
の使用量は、イミン化合物(8)1モルに対して、例え
ば0.5モル以上(例えば0.5〜5モル程度)、好ま
しくは1〜3モル(例えば1〜2モル)程度である。ま
た、前記金属触媒を用いる場合、金属触媒の使用量は、
イミン化合物(8)に対して、例えば0.001〜10
0モル%、好ましくは0.1〜50モル%、さらに好ま
しくは0.5〜25モル%程度である。生成したピロー
ル化合物は前記と同様にして分離精製できる。 [α,β−不飽和イミン化合物(3c)]前記式(3c)で
表されるα,β−不飽和イミン化合物において、R3
表される非反応性の原子又は有機基としては、前記式
(1)におけるR3 と同様の原子又は有機基が例示され
る。R4 またはR5 で表される非反応性の原子又は有機
基としては、それぞれ前記式(2)におけるR4 または
5 と同様の原子又は有機基が例示される。R7 で表さ
れる非反応性の原子又は有機基としては、前記式(1)
におけるR1 と同様の原子又は有機基が例示される。
【0067】R4 及びR5 が、互いに結合して、隣接す
る炭素原子と共に形成する環としては、シクロプロパ
ン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、
シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロドデカン環な
どの炭素数3〜15程度(特に炭素数4〜10程度)の
シクロアルカン環などが例示される。R4 及びR7 が、
互いに結合して、隣接する炭素原子と共に形成する環と
しては、上記R4 及びR 5 が互いに結合して隣接する炭
素原子と共に形成する環と同様の、炭素数3〜15程度
(特に炭素数4〜10程度)のシクロアルカン環が例示
される。
【0068】代表的なα,β−不飽和イミン化合物(3
c)としては、例えば、N−(2−プロペニリデン)ブ
チルアミン、N−(2−ヘキセニリデン)ブチルアミ
ン、N−(2−オクテニリデン)ブチルアミン、N−
(2−エチル−2−ヘキセニリデン)ブチルアミン、N
−(3−フェニル−2−プロペニリデン)ブチルアミ
ン、N−(3−ピリジル−2−プロペニリデン)ブチル
アミン、N−(2−ヘキセニリデン)メチルアミン、N
−(2−ヘキセニリデン)−s−ブチルアミン、N−
(2−ヘキセニリデン)−t−ブチルアミン、N−(2
−ヘキセニリデン)ヘキシルアミン、N−(2−ヘキセ
ニリデン)ベンジルアミンなどの、アリール基、複素環
基などの置換基を有していてもよいN−アルケニリデン
アルキルアミン;N−(2−ヘキセニリデン)アニリ
ン、N−(3−フェニル−2−プロペニリデン)アニリ
ンなどの、アリール基、複素環基などの置換基を有して
いてもよいN−アルケニリデンアリールアミン;N−
(2−ヘキセニリデン)ピリジンアミン、N−(2−ヘ
キセニリデン)フランアミンなどの、アリール基、複素
環基などの置換基を有していてもよいN−アルキリデン
複素環アミン、N−(2−ヘキセニリデン)ヒドロキシ
アミン、N−(3−フェニル−2−プロペニリデン)ヒ
ドロキシアミンなどが挙げられる。
【0069】[ピロール化合物の製造法(3)]ピロール
化合物の製造法(3)では、前記式(3c)で表される
α,β−不飽和イミン化合物と前記ニトロ化合物(6)
とを反応させる。前記α,β−不飽和イミン化合物は、
例えば、前記本発明のイミン化合物の製造法により得る
ことができる。また、α,β−不飽和イミン化合物は、
下記式(9)
【0070】
【化15】 (式中、R4 、R5 、R7 は、式(3c)中のR4
5 、R7 と同じ)で表されるα、β−不飽和カルボニ
ル化合物と下記式(10) R3 NH2 (10) (式中、R3 は式(3c)中のR3 と同じ)で表されるア
ンモニア又は第1級アミンとから得ることもできる。
【0071】α,β−不飽和イミン化合物(3c)とニト
ロ化合物(6)との反応は、前記ピロール化合物の製造
法(1)と同様の条件で行うことができる。なお、ニト
ロ化合物(6)の使用量は、α,β−不飽和イミン化合
物(3c)1モルに対して、例えば0.8モル以上(例え
ば0.8〜10モル程度)、好ましくは1〜8モル(例
えば1〜5モル)程度である。また、前記金属触媒を用
いる場合、金属触媒の使用量は、α,β−不飽和イミン
化合物(3c)に対して、例えば0.001〜100モル
%、好ましくは0.1〜50モル%、さらに好ましくは
0.5〜25モル%程度である。また、本反応は、水の
存在下で、さらに好適に進行する。この場合、水の存在
量はα,β−不飽和イミン化合物(3c)1モルに対して
0.5モル以上、好ましくは1モル以上、さらに好まし
くは10モル以上である。存在量の上限は特に限定され
ず、溶媒に水を用いてもよい。生成したピロール化合物
は前記と同様にして分離精製することができる。
【0072】
【発明の効果】本発明のイミン化合物の製造法によれ
ば、α,β−不飽和イミン化合物を簡易に且つ収率よく
製造できる。また、広範なα,β−不飽和イミン化合物
を得ることができ、汎用性に優れる。本発明のピロール
化合物の製造法によれば、ピロール化合物を簡易に且つ
収率よく製造できる。また、適用範囲が広く、広範なピ
ロール化合物を得ることができる。
【0073】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0074】実施例1 N−ブチリデン−s−ブチルアミン 1ミリモル、プロ
ピオンアルデヒド 1ミリモル、トリフルオロメタンス
ルホン酸スカンジウム(III)(スカンジウムトリフラ
ート(III)) 0.1ミリモルの混合物をテトラヒド
ロフラン(THF)1mlとともに25℃で5時間撹拌
した。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した
ところ、N−(2−メチル−2−ペンテニリデン)−s
−ブチルアミンが収率7%(N−ブチリデン−s−ブチ
ルアミン基準)、N−(2−メチル−2−ヘキセニリデ
ン)−s−ブチルアミンが収率16%(N−ブチリデン
−s−ブチルアミン基準)で生成していた。
【0075】実施例2 プロピオンアルデヒドを2ミリモル用いた以外は、実施
例1と同様にして反応を行ったところ、N−(2−メチ
ル−2−ペンテニリデン)−s−ブチルアミンが収率1
2%(N−ブチリデン−s−ブチルアミン基準)、N−
(2−メチル−2−ヘキセニリデン)−s−ブチルアミ
ンが収率10%(N−ブチリデン−s−ブチルアミン基
準)で生成していた。
【0076】実施例3 トリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム(III)
0.1ミリモルに代えて、ヨウ化サマリウム(II)
0.1ミリモルを用いた以外は、実施例2と同様にして
反応を行ったところ、N−(2−メチル−2−ペンテニ
リデン)−s−ブチルアミンが収率4%(N−ブチリデ
ン−s−ブチルアミン基準)、N−(2−メチル−2−
ヘキセニリデン)−s−ブチルアミンが収率4%(N−
ブチリデン−s−ブチルアミン基準)で生成していた。
【0077】実施例4 ブチルアミン 1ミリモル、ブチルアルデヒド 2.4
ミリモル、ニトロエタン 4.0ミリモル、ヨウ化サマ
リウム(II) 0.1ミリモルの混合物を、THF 1
mlとともに60℃で15時間撹拌した。反応液をガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、1−ブチル
−4−エチル−2−メチル−3−プロピルピロールが収
率64%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0078】実施例5 ヨウ化サマリウム(II) 0.1ミリモルに代えて、塩
化サマリウム(III)0.05ミリモルを用いた以外、
実施例4と同様にして反応を行ったところ、1−ブチル
−4−エチル−2−メチル−3−プロピルピロールが収
率65%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0079】実施例6 ヨウ化サマリウム(II) 0.1ミリモルに代えて、ヨ
ウ化サマリウム(III) 0.1ミリモルを用いた以
外、実施例4と同様にして反応を行ったところ、1−ブ
チル−4−エチル−2−メチル−3−プロピルピロール
が収率35%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0080】実施例7 ヨウ化サマリウム(II) 0.1ミリモルに代えて、ト
リフルオロメタンスルホン酸サマリウム(III)(サマ
リウムトリフラート(III)) 0.1ミリモルを用い
た以外、実施例4と同様にして反応を行ったところ、1
−ブチル−4−エチル−2−メチル−3−プロピルピロ
ールが収率33%(ブチルアミン基準)で生成してい
た。
【0081】実施例8 ヨウ化サマリウム(II) 0.1ミリモルに代えて、無
水塩化アルミニウム0.1ミリモルを用いた以外、実施
例4と同様にして反応を行ったところ、1−ブチル−4
−エチル−2−メチル−3−プロピルピロールが収率4
1%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0082】実施例9 ブチルアミン 1.0ミリモルに代えて、イソブチルア
ミン 1.0ミリモルを用いた以外、実施例5と同様に
して反応を行ったところ、4−エチル−1−イソブチル
−2−メチル−3−プロピルピロールが収率48%(イ
ソブチルアミン基準)で生成していた。
【0083】実施例10 ブチルアミン 1.0ミリモルに代えて、s−ブチルア
ミン 1.0ミリモルを用いた以外、実施例5と同様に
して反応を行ったところ、1−s−ブチル−4−エチル
−2−メチル−3−プロピルピロールが収率24%(s
−ブチルアミン基準)で生成していた。
【0084】実施例11 ブチルアミン 1.0ミリモルに代えて、t−ブチルア
ミン 1.0ミリモルを用いた以外、実施例4と同様に
して反応を行ったところ、1−t−ブチル−4−エチル
−2−メチル−3−プロピルピロールが収率22%(t
−ブチルアミン基準)で生成していた。
【0085】実施例12 ブチルアミン 1.0ミリモルに代えて、ヘキシルアミ
ン 1.0ミリモルを用いた以外、実施例5と同様にし
て反応を行ったところ、4−エチル−1−ヘキシル−2
−メチル−3−プロピルピロールが収率53%(ブチル
アミン基準)で生成していた。
【0086】実施例13 ブチルアミン 1.0ミリモルに代えて、ベンジルアミ
ン 1.0ミリモルを用いた以外、実施例5と同様にし
て反応を行ったところ、1−ベンジル−4−エチル−2
−メチル−3−プロピルピロールが収率48%(ベンジ
ルアミン基準)で生成していた。
【0087】実施例14 ブチルアルデヒド 2.4ミリモルに代えて、プロピオ
ンアルデヒド 2.4ミリモルを用いた以外、実施例5
と同様にして反応を行ったところ、1−ブチル−3−エ
チル−2,4−ジメチルピロールが収率55%(ブチル
アミン基準)で生成していた。
【0088】実施例15 ブチルアルデヒド 2.4ミリモルに代えて、3−メチ
ルブチルアルデヒド2.4ミリモルを用いると共に、反
応時間を40時間とした以外、実施例4と同様にして反
応を行ったところ、1−ブチル−3−イソブチル−4−
イソプロピル−2−メチルピロールが収率38%(ブチ
ルアミン基準)で生成していた。
【0089】実施例16 ブチルアルデヒド 2.4ミリモルに代えて、オクタナ
ール 2.4ミリモルを用いた以外、実施例5と同様に
して反応を行ったところ、1−ブチル−3−ヘプチル−
4−ヘキシル−2−メチルピロールが収率59%(ブチ
ルアミン基準)で生成していた。
【0090】実施例17 ニトロエタン 4.0ミリモルに代えて、ニトロメタン
4.0ミリモルを用いた以外、実施例5と同様にして
反応を行ったところ、1−ブチル−4−エチル−3−プ
ロピルピロールが収率12%(ブチルアミン基準)で生
成していた。
【0091】実施例18 ニトロエタン 4.0ミリモルに代えて、ニトロプロパ
ン 4.0ミリモルを用いると共に、反応時間を40時
間とした以外、実施例5と同様にして反応を行ったとこ
ろ、1−ブチル−2,4−ジエチル−3−プロピルピロ
ールが収率42%(ブチルアミン基準)で生成してい
た。
【0092】実施例19 触媒を用いることなく、反応時間を40時間とした以外
は、実施例4と同様にして反応を行ったところ、1−ブ
チル−4−エチル−2−メチル−3−プロピルピロール
が収率59%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0093】実施例20 N−ブチリデンブチルアミン 1ミリモル、ニトロエタ
ン 4.0ミリモル、ヨウ化サマリウム(II) 0.1
ミリモルの混合物を、THF 1mlとともに60℃で
15時間撹拌した。反応液をガスクロマトグラフィーに
より分析したところ、1−ブチル−4−エチル−2−メ
チル−3−プロピルピロールが収率71%(N−ブチリ
デンブチルアミン基準)で生成していた。
【0094】実施例21 N−(2−エチル−2−ヘキセニリデン)ブチルアミン
1ミリモル、ニトロエタン 8.0ミリモル、ヨウ化
サマリウム(II) 0.1ミリモルの混合物を、THF
1mlとともに60℃で15時間撹拌した。反応液を
ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1−ブ
チル−4−エチル−2−メチル−3−プロピルピロール
が収率81%(N−(2−エチル−2−ヘキセニリデ
ン)ブチルアミン基準)で生成していた。
【0095】実施例22 N−(2−エチル−2−ヘキセニリデン)ブチルアミン
1.0ミリモル、ニトロエタン 4.0ミリモルの混
合物を、水 1mlとともに60℃で15時間攪拌し
た。反応液中には、1−ブチル−4−エチル−2−メチ
ル−3−プロピルピロールが収率71%(N−(2−エ
チル−2−ヘキセニリデン)ブチルアミン基準)で生成
していた。
【0096】実施例23 ブチルアミン 1ミリモル、2−メチル−2−ペンテナ
ール 1.2ミリモルの混合物を、THF 1mlとと
もに60℃で1時間攪拌した後、ニトロエタン4ミリモ
ルを加えて60℃で15時間攪拌した。反応液中には、
1−ブチル−3−エチル−2,4−ジメチルピロールが
収率76%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0097】実施例24 ブチルアミン 1ミリモル、2−ヘキセナール 1.2
ミリモル、ニトロエタン 4ミリモルの混合物を、TH
F 1mlとともに60℃で15時間攪拌した。反応液
中には、1−ブチル−3−プロピル−2−メチルピロー
ルが収率21%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0098】実施例25 2−メチル−2−ペンテナール 1.2ミリモルに代え
て、シンナムアルデヒド 1.2ミリモルを用いた以
外、実施例23と同様にして反応を行ったところ、1−
ブチル−3−フェニル−2−メチルピロールが収率32
%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0099】実施例26 ブチルアミン 1ミリモル、2−ホルミル−6,6−ジ
メチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン
1.2ミリモルの混合物を、トルエン 1mlとともに
100℃で1時間攪拌した後、ニトロエタン 4ミリモ
ルを加えて100℃で15時間攪拌した。反応液中に
は、2−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−4,
6−メタノ−1,5,5−トリメチルイソインドールが
収率25%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0100】実施例27 2−メチル−2−ペンテナール 1.2ミリモルに代え
て、4−ヘキセン−3−オン 1.2ミリモルを用いた
以外、実施例23と同様にして反応を行ったところ、1
−ブチル−5−エチル−2,3−ジメチルピロールが収
率49%(ブチルアミン基準)で生成していた。
【0101】実施例28 2−ヘキセナール 1.2ミリモルに代えて、3−ノネ
ン−2−オン 1.2ミリモルを用いた以外、実施例2
4と同様にして反応を行ったところ、1−ブチル−3−
ペンチル−2,5−ジメチルピロールが収率80%(ブ
チルアミン基準)で生成していた。
【0102】実施例29 ブチルアミン 1ミリモル、4−フェニル−3−ブテン
−2−オン 1.2ミリモルの混合物を、THF 1m
lとともに60℃で1時間攪拌した後、ニトロエタン
4ミリモルを加えて60℃で40時間攪拌した。反応液
中には、1−ブチル−3−フェニル−2,5−ジメチル
ピロールが収率40%(ブチルアミン基準)で生成して
いた。
【0103】実施例30 2−ホルミル−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.
1]ヘプト−2−エン1.2ミリモルに代えて、メチル
1−シクロヘキセニルケトン 1.2ミリモルを用い
た以外、実施例26と同様にして反応を行ったところ、
2−ブチル−1,3−ジメチル−4,5,6,7−テト
ラヒドロイソインドールが収率42%(ブチルアミン基
準)で生成していた。
【0104】実施例31 2−ホルミル−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.
1]ヘプト−2−エン1.2ミリモルに代えて、メチル
1−シクロヘキセニルケトン 2ミリモルを用いた以
外、実施例26と同様にして反応を行ったところ、2−
ブチル−1,3−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒ
ドロイソインドールが収率52%(ブチルアミン基準)
で生成していた。
【0105】実施例32 ブチルアミン 1ミリモル、2−ブチリデンシクロヘキ
サノン 1.2ミリモル、ニトロエタン 4.0ミリモ
ルの混合物を、トルエン 1mlとともに100℃で1
5時間加熱した。反応液中には、1−ブチルー2−メチ
ルー3−プロピルー4,5,6,7−テトラヒドロイン
ドールが収率18%(ブチルアミン基準)で生成してい
た。
【0106】実施例33 シンナムアルデヒドオキシム 1ミリモルとニトロエタ
ン 4ミリモルの混合物を、トルエン 1mlとともに
100℃で15時間攪拌した。反応液中には、1−ヒド
ロキシー2−メチル−3−フェニルピロールが収率72
%で生成していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期表3族元素化合物で構成される触媒
    の存在下、下記式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は、同一又は異なって、非反
    応性の原子又は有機基を示す。R1 及びR2 は、互いに
    結合して、隣接する炭素原子と共に環を形成していても
    よい)で表わされるイミン化合物と、下記式(2) R4 CH2 COR5 (2) (式中、R4 、R5 は非反応性の原子又は有機基を示
    す。R4 及びR5 は、互いに結合して、隣接する2つの
    炭素原子と共に環を形成していてもよい)で表わされる
    カルボニル化合物とを反応させて、下記式(3a)又は
    (3b) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は前記に同じ)
    で表わされるα,β−不飽和イミン化合物を製造する方
    法。
  2. 【請求項2】 下記式(4) R3 NH2 (4) (式中、R3 は非反応性の原子又は有機基を示す)で表
    されるアンモニア又は第一級アミンと、下記式(5) R4 CH2 CHO (5) (式中、R4 は非反応性の原子又は有機基を示す)で表
    されるアルデヒドと、下記式(6) R6 CH2 NO2 (6) (式中、R6 は非反応性の原子又は有機基を示す)で表
    されるニトロ化合物とを反応させて、下記式(7a) 【化3】 (式中、R3 、R4 、R6 は前記に同じ)で表されるピ
    ロール化合物を製造する方法。
  3. 【請求項3】 下記式(8) R4 CH2 CH=NR3 (8) (式中、R3 、R4 は非反応性の原子又は有機基を示
    す)で表されるイミン化合物と、下記式(6) R6 CH2 NO2 (6) (式中、R6 は非反応性の原子又は有機基を示す)で表
    されるニトロ化合物とを反応させて、下記式(7a) 【化4】 (式中、R3 、R4 、R6 は前記に同じ)で表されるピ
    ロール化合物を製造する方法。
  4. 【請求項4】 下記式(3c) 【化5】 (式中、R3 、R4 、R5 、R7 は非反応性の原子又は
    有機基を示す。R4 及びR5 は、互いに結合して、隣接
    する2つの炭素原子と共に環を形成していてもよく、R
    4 及びR7 は、互いに結合して、隣接する2つの炭素原
    子と共に環を形成していてもよい。)で表されるイミン
    化合物と、下記式(6) R6 CH2 NO2 (6) (式中、R6 は非反応性の原子又は有機基を示す)で表
    されるニトロ化合物とを反応させて、下記式(7b) 【化6】 (式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 は前記に同じ)
    で表されるピロール化合物を生成させるピロール化合物
    の製造法。
  5. 【請求項5】 式(3c)で表されるイミン化合物を、下
    記式(9) 【化7】 (式中,R4 、R5 、R7 は、それぞれ式(3c)中の
    4 ,R5 ,R7 と同じ)で表されるα,β−不飽和カ
    ルボニル化合物と、下式(10) R3 −NH2 (10) (式中、R3 は式(3c)と同じ)で表されるアンモニ
    ア又は第1級アミンから合成することを特徴とする請求
    項4記載のピロール化合物の製造法。
  6. 【請求項6】 金属触媒存在下で反応を行う請求項2〜
    5の何れかの項に記載のピロール化合物の製造法。
  7. 【請求項7】 金属触媒として周期表3族元素化合物を
    用いる請求項6記載のピロール化合物の製造法。
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