JPH11147362A - インクジェット用受像材料 - Google Patents

インクジェット用受像材料

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JPH11147362A
JPH11147362A JP9315668A JP31566897A JPH11147362A JP H11147362 A JPH11147362 A JP H11147362A JP 9315668 A JP9315668 A JP 9315668A JP 31566897 A JP31566897 A JP 31566897A JP H11147362 A JPH11147362 A JP H11147362A
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image receiving
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ink jet
oxide
receiving layer
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JP9315668A
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Toshiaki Aono
俊明 青野
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの吸収性が高く、色素の染着性に優
れ、滲みが無く、彩度が高く、透明性及び光堅牢性に優
れたインクジェット用受像材料の提供。 【解決手段】 硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、酸化鉛、及び酸化ジルコニウムの少なくともいず
れかであって表面にプラス荷電を有する超微粒子を含有
する受像層を支持体上に有してなることを特徴とするイ
ンクジェット用受像材料である。受像層が多孔質構造で
ある態様、受像層が、バインダー1重量部に対して超微
粒子を0.5〜10重量部含有する態様、超微粒子の一
次粒子径が0.1μm以下である態様、カチオン性ポリ
マー媒染剤を含有する態様、カチオン性ポリマー媒染剤
がイミダゾール基を有する態様などが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
受像材料に関し、さらに詳しくは、インクの吸収性が高
く、色素の染着性に優れ、滲みが無く、彩度が高く、透
明性及び光堅牢性に優れたインクジェット用受像材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット用受像材料には、形成さ
れる画像の彩度が高いこと、色素が該インクジェット用
受像材料に強固に染着可能であること、速乾性でありイ
ンク滲み等を生じないこと、などの特性が要求される。
従来においては、これらの要求に応えるため、例えばポ
リマー媒染剤を用いる方法が提案されている。しかし、
この場合、形成される画像の彩度が高く、透明性に優れ
るという利点があるものの、インクの吸収性、速乾性に
劣り、そのためにインク滲み等が生じ得るという問題が
ある。一方、無機超微粒子を用いる方法も提案されてい
る。この場合、インクの吸収性、速乾性に優れ、インク
滲み等の問題は生じないが、形成される画像の彩度が十
分でなく、鮮やかな色再現が不可能な上、長期に又は高
湿度下で保存すると画像に滲みが生じるという問題があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、インクの吸収性が高く、色
素の染着性に優れ、滲みが無く、彩度が高く、透明性及
び光堅牢性に優れたインクジェット用受像材料を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、
酸化鉛、及び酸化ジルコニウムの少なくともいずれかで
あって表面にプラス荷電を有する超微粒子を含有する受
像層を支持体上に有してなることを特徴とするインクジ
ェット用受像材料である。 <2> 受像層が多孔質構造である前記<1>に記載の
インクジェット用受像材料である。 <3> 受像層が、バインダーを含有してなり、該バイ
ンダー1重量部に対して超微粒子を0.5〜10重量部
含有する前記<1>又は<2>に記載のインクジェット
用受像材料である。 <4> 超微粒子の一次粒子径が0.1μm以下である
前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクジェッ
ト用受像材料である。 <5> カチオン性ポリマー媒染剤を含有する前記<1
>から<4>のいずれかに記載のインクジェット用受像
材料である。 <6> カチオン性ポリマー媒染剤がイミダゾール基を
有する前記<5>に記載のインクジェット用受像材料で
ある。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット用
受像材料について詳細に説明する。本発明のインクジェ
ット用受像材料は、支持体上に少なくとも受像層を有し
てなる。
【0006】<受像層>前記受像層は、表面にプラス荷
電を有する超微粒子、バインダー、及び適宜選択したそ
の他の成分を含有してなる。
【0007】前記表面にプラス荷電を有する超微粒子と
しては、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、
酸化鉛、及び酸化ジルコニウムが挙げられる。なお、前
記酸化ジルコニウムについては、pH3〜5であると表
面にプラス荷電を有するので、該酸化ジルコニウムを含
む塗布液のpHは前記範囲内に調整される。また、前記
酸化亜鉛については、pH4〜9であると表面にプラス
荷電を有するので、該酸化亜鉛を含む塗布液のpHは前
記範囲内に調整される。また、酸化マグネシウムについ
ては、pH3〜10であると表面にプラス荷電を有する
ので、該酸化マグネシウムを含む塗布液のpHは前記範
囲内に調整される。また、酸化鉛については、pH4〜
10であると表面にプラス荷電を有するので、該酸化鉛
を含む塗布液のpHは前記範囲内に調整される。前記表
面にプラス荷電を有する超微粒子としては、適宜調製し
たものを用いてもよいし、市販品を用いてもよく、一種
単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
【0008】前記超微粒子がその表面にプラス荷電を有
するか否かは、例えば、ゼータ電位を測定して確認する
ことができる。前記表面にプラス荷電を有する超微粒子
は、アニオン性基を有する色素(酸性染料)の染着性に
優れ、色素の滲みがなく、高湿度下で保存しても滲みが
生じず、印字画像の彩度が高く、鮮やかな色再現が可能
なインクジェット用受像材料が得られた。
【0009】本発明においては、前記表面にプラス荷電
を有する超微粒子としては、透明性に優れたものが好ま
しい。この場合、透明性に優れたインクジェット用受像
材料が得られる点で有利である。
【0010】前記表面にプラス荷電を有する超微粒子の
大きさとしては、一次粒子径が0.1μm以下であるの
が好ましく、0.05μm以下がより好ましく、0.0
05〜0.03μmが特に好ましい。前記超微粒子の大
きさとして、前記一次粒子径で0.1μmを越えると、
インクジェット用受像材料の表面の光沢性が低下し、更
にインクの吸収性、染着性、色素の滲み等の性能が低下
することがある。前記一次粒子径は、例えば、電子顕微
鏡写真により、あるいは前記超微粒子を充分に分散させ
た後、レーザー光による粒径測定装置を用いて、測定す
ることができる。
【0011】前記受像層における前記表面にプラス荷電
を有する超微粒子の含有量としては、前記バインダー1
重量部に対して、0.5〜10重量部であるのが好まし
く、1〜6重量部であるのがより好ましい。前記含有量
が、0.5重量部未満であると、該受像層を多孔質構造
にすることができないことがあり、10重量部を越える
と、該受像層の強度が低下し、乾燥時にヒビ割れ等が発
生することがある。一方、前記含有量が前記数値範囲内
にあると、そのようなことはなく、インクの吸収性が高
く、印字後のインクの乾燥が速いインクジェット用受像
材料が得られる点で有利である。
【0012】本発明においては、前記バインダーとし
て、以下の公知の水性樹脂を用いることができる。前記
水性樹脂として、親水性構造単位としてはヒドロキシル
基を有する樹脂として、ポリビニルアルコール(PV
A)、セルロース系樹脂(メチルセルロース(MC)、
エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロー
ス(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)
等)、キチン類及びデンプンなど;エーテル結合を有す
る樹脂として、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポ
リプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリ
コール(PEG)及びポリビニルエーテル(PVE)な
ど;アミド基又はアミド結合を有する樹脂としてポリア
クリルアミド(PAAM)及びポリビニルピロリドン
(PVP)など;アミノ基、イミノ基、第3アミン及び
第4アンモニウム塩を有するポリアリルアミン(PA
A)、ポリエチレンイミン(PEI)、エポキシ化ポリ
アミド(EPAm)、ポリビニルピリジン、ゼラチン
類、カチオン性ポリマー媒染剤など、が挙げられる。本
発明において、前記バインダーは、一種単独で使用して
もよいし、二種以上を併用してもよい。
【0013】前記カチオン性ポリマー媒染剤を用いる
と、染料の染着性を効果的に高めることができる点で好
ましい。前記カチオン性ポリマー媒染剤としては、例え
ば、特開昭63−103240号公報に記載のカチオン
性ポリマー媒染剤が好適に挙げられる。その一例として
は、下記一般式(I)で表されるカチオン性ポリマー媒
染剤が挙げられる。 一般式(I)
【0014】
【化1】
【0015】一般式(I)において、R1 は、水素原子
又は1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基を表
す。Lは、1〜20個の炭素原子を有する2価の連結基
を表す。Eは、炭素原子との二重結合を有する窒素原子
を構成成分として含むヘテロ環を表し、これらの中でも
下記に示すイミダゾール基が特に好ましい。nは、0又
は1である。
【0016】
【化2】
【0017】前記イミダゾール基を有するカチオン性ポ
リマー媒染剤を用いると、色素の染着性、光堅牢性の点
で有利である。
【0018】本発明において、前記受像層における前記
表面にプラス荷電を有する超微粒子を分散させるには、
例えば、以下のような方法が挙げられる。即ち、水10
0重量部に該超微粒子2〜20重量部を添加し、十分水
に馴染ませてから分散機を用いて該超微粒子を前記水中
に分散させる方法である。前記分散機としては、例え
ば、機械的に直接力を加えて分散する各種ミル、大きな
剪断力を有する高速攪拌型分散機、高強度の超音波エネ
ルギーを与える分散機などを挙げることができ、より具
体的には、ボ−ルミル、サンドグラインダーミル、ビス
コミル、コロイドミル、ホモジナイザー、ディゾルバー
ポリトロン、ホモミキサー、ホモブレンダー、ケディミ
ル、ジェットアジター、毛細管式乳化装置、液体サイレ
ン、電磁歪式超音波発生機、ボールマン笛を有する乳化
装置などが挙げられる。なお、前記分散の際、前記水に
予め所定量のバインダーを添加溶解させておき、該バイ
ンダーを分散安定化剤(保護コロイド)として作用させ
ることも好ましい。
【0019】前記受像層は、例えば、以下のようにして
形成することができる。即ち、前記表面にプラス荷電を
有する超微粒子の分散液、前記バインダーの水溶液又は
水分散液、及び、添加剤の水溶液又は水分散液をブレン
ドし、受像層用塗工液を調製する。そして、この受像層
用塗工液を前記支持体上に塗布し乾燥することにより形
成することができる。なお、前記受像層用塗工液の塗布
は、公知の塗布方法を採用することができ、例えば、エ
アードクターコーター、ブレードコーター、ロッドコー
ター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロ
ールコーター、バーコーターなどを用いて行うことがで
きる。前記塗工液の乾燥は、一般に50〜180℃で5
〜20分程度である。
【0020】前記受像層の構造としては、特に制限はな
く、目的に応じて適宜選択することができるが、多孔質
構造を有するのが好ましい。前記受像層が多孔質構造を
有すると、インクの吸収性に優れたインクジェット用受
像材料が得られる点で有利である。前記受像層が多孔質
構造を有しているか否かは、例えば、水銀ポロシメータ
ー(ポアサイザー9320−PC2、島津製作所(株)
製)を用いて空隙率を測定することにより確認すること
ができる。また、前記受像層は、単層で形成されていて
もよいし、複数の層で形成されていてもよい。
【0021】前記受像層の厚みは、インクの液滴を全て
吸収するだけの吸収容量があることが望ましく、これは
塗膜の空隙率との関連で決めることが望ましい。例え
ば、インク量8nl/mm2 の場合、空隙率が60%で
あれば該厚みとしては約15μm以上あることが望まし
い。前記受像層の厚みは、5〜50μmであることが好
ましい。前記受像層の厚みが、50μmを越えるとヒビ
割れが起こり、カールが大きくなることがあり、5μm
未満であるとインクの吸収性が悪く、保存中に色素の滲
みが起こることがある。
【0022】<支持体>前記支持体としては、特に制限
はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択する
ことができる。一般的には、紙、合成高分子(フィル
ム)が挙げられる。具体的には、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン、ポリプロピレン、ポリイミド、セルロース類(例
えばトリアセチルセルロース)またはこれらのフィルム
中へ酸化チタンなどの顔料を含有させたもの、更にポリ
プロピレンなどから作られるフィルム法合成紙、ポリエ
チレン等の合成樹脂パルプと天然パルプとから作られる
混抄紙、ヤンキー紙、バライタ紙、コーティッドペーパ
ー(特にキャストコート紙)、金属、布類、ガラス類等
が用いられる。これらは、単独で用いることもできる
し、ポリエチレン等の合成高分子で片面または両面をラ
ミネートされた支持体として用いることもできる。この
他に、特開昭62−253159号公報第(29)〜
(31)頁に記載の支持体を用いることができる。これ
らの支持体の表面に親水性バインダーとアルミナゾルや
酸化スズのような半導性金属酸化物、カーボンブラック
その他の帯電防止剤を塗布してもよい。
【0023】<その他の層>本発明のインクジェット用
受像材料は、必要に応じて公知の保護層、剥離層、カー
ル防止層などの補助層を有していてもよい。特に保護層
を設けるのは有用である。
【0024】<添加剤>本発明のインクジェット用受像
材料には、目的に応じて適宜選択した各種の添加剤を用
いることができる。前記添加剤としては、例えば、特開
昭62−253159号公報の(25)頁、同62−2
45253号公報などに記載されたものが挙げられる。
なお、前記添加剤としては、例えば、可塑剤、スベリ
剤、退色防止剤、蛍光増白剤などが挙げられる。
【0025】前記退色防止剤としては、例えば、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、ある種の金属錯体、硬膜剤などが
挙げられる。
【0026】前記酸化防止剤としては、例えば、クロマ
ン系化合物、クマラン系化合物、フェノール系化合物
(例えばヒンダードフェノール類)、ハイドロキノン誘
導体、ヒンダードアミン誘導体、スピロインダン系化合
物、また、特開昭61−159644号記載の化合物な
どが挙げられる。前記紫外線吸収剤としては、例えば、
ベンゾトリアゾール系化合物(米国特許第3,533,
794号など)、4−チアゾリドン系化合物(米国特許
第3,352,681号など)、ベンゾフェノン系化合
物(特開昭46−2784号など)、その他特開昭54
−48535号、同62−136641号、同61−8
8256号等に記載の化合物、また、特開昭62−26
0152号記載の紫外線吸収性ポリマーなどが挙げられ
る。前記金属錯体としては、例えば、米国特許第4,2
41,155号明細書、同4,245,018号明細書
第3〜36欄、同4,254,195号明細書第3〜8
欄、特開昭62−174741号公報、同61−882
56号公報第(27)〜(29)頁、同63−1992
48号公報、特開平1−75568号公報、同1−74
272号公報等に記載されている化合物などが挙げられ
る。なお、。前記退色防止剤の有用な具体例としては、
例えば、特開昭62−215272号公報第(125)
〜(137)頁に記載されている。
【0027】前記蛍光増白剤としては、例えば、K.V
eenkataraman編「The Chemist
ry of Synthetic Dyes」第V巻第
8章、特開昭61−148752号などに記載されてい
る化合物などが挙げられる。より具体的には、スチルベ
ン系化合物、クマリン系化合物、ビフェニル系化合物、
ベンゾオキサゾリル系化合物、ナフタルイミド系化合
物、ピラゾリン系化合物、カルボスチリル系化合物など
が挙げられる。前記蛍光増白剤は、前記退色防止剤と併
用することができる。
【0028】前記硬膜剤としては、例えば、米国特許第
4,678,739号第41欄、特開昭59−1166
55号、同62−245261号、同61−18942
号等に記載の硬膜剤が挙げられる。より具体的には、ア
ルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒドなど)、アジリジ
ン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜
剤(N,N’−エチレンービス(ビニルスルホニルアセ
タミド)エタンなど)、N−メチロール系硬膜剤(ジメ
チロール尿素など)、あるいは高分子硬膜剤(特開昭6
2−234157号などに記載の化合物)などが挙げら
れる。
【0029】また、本発明のインクジェット用受像材料
には、塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改良、帯電防
止、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を前記添加剤
として使用してもよい。前記界面活性剤の具体例として
は、特開昭62−173463号、同62−18345
7号等の各公報に記載されている。本発明のインクジェ
ット用受像材料には、スベリ性改良、帯電防止等の目的
で有機フルオロ化合物を前記添加剤として使用してもよ
い。前記有機フルオロ化合物の代表例としては、特公昭
57−9053号公報第8〜17欄、特開昭61−20
944号公報、同62−135826号公報等に記載さ
れているフッ素系界面活性剤、またはフッ素油などのオ
イル状フッ素系化合物もしくは四フッ化エチレン樹脂な
どの固体状フッ素化合物樹脂などの疎水性フッ素化合物
などが挙げられる。
【0030】更に、本発明のインクジェット用受像材料
には、マット剤を用いることができる。前記マット剤と
しては、例えば、二酸化ケイ素、ポリオレフィンまたは
ポリメタクリレートなどの特開昭61−88256号公
報(29)頁記載の化合物の他に、ベンゾグアナミン樹
脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、AS樹脂ビー
ズなどの特開昭63−274944号公報、同63−2
74952号公報に記載の化合物などが挙げられる。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 (実施例1) <受像層形成用塗布液の調製>下記組成の受像層形成用
塗布液を調製した。 −受像層形成用塗布液の組成− 硫酸バリウム超微粒子・・・・・・・・・・・・・・・ 10重量部 (バリファインBF−20、堺化学工業(株)製) ポリビニルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・3.3重量部 (PVA217、クラレ(株)製) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136重量部 即ち、硫酸バリウム超微粒子10重量部を水(73.3
重量部)に添加し、高速回転コロイドミル(クレアミッ
クス、エム・テクニック(株)製)を用いて、10,0
00rpmで20分間分散させた後、ポリビニルアルコ
ール水溶液(前記水の残り62.7重量部にポリビニル
アルコール3.3重量部を溶解させたもの)を加えて、
更に上記と同じ条件で分散を行い、受像層形成用塗布液
を調製した。
【0032】前記受像層形成用塗布液を、厚みが100
μmであり、両面にコロナ放電処理がなされた二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、エアーナイ
フコーターを用いて塗布し、熱風乾燥機により70℃
(風速5m/秒)で1分間乾燥させた後、更に100℃
で10分間乾燥させた。これにより乾燥後の厚みが15
μmである受像層を形成し、インクジェット用受像材料
−1を得た。
【0033】(実施例2)実施例1において、硫酸バリ
ウム超微粒子を酸化亜鉛超微粒子(FINEX−75、
堺化学工業(株)製)に代え、受像層形成用塗布液のp
Hを酢酸により6〜7に調整した外は、実施例1と同様
にしてインクジェット用受像材料−2を作製した。
【0034】(実施例3)実施例1において、硫酸バリ
ウム超微粒子を酸化ジルコニウム超微粒子(ジルコニア
NZ−A、日産化学(株)製)に代え、さらに受像層形
成用塗布液のpHを酢酸により4に調整した外は、実施
例1と同様にしてインクジェット用受像材料−3を作製
した。
【0035】(実施例4)実施例1において、ポリビニ
ルアルコール(PVA217、クラレ(株)製)3.3
重量部の代わりに、ポリビニルアルコール(PVA21
7、クラレ(株)製)1.5重量部と、下記のイミダゾ
ール基を含有する媒染剤(1)1.8重量部とを用いた
外は、実施例1と同様にしてインクジェット用受像材料
−4を作製した。
【0036】
【化3】
【0037】(実施例5)実施例2において、ポリビニ
ルアルコール(PVA217、クラレ(株)製)3.3
重量部を、イミダゾール基を含有する媒染剤(1)3.
3重量部に代えた外は、実施例2と同様にしてインクジ
ェット用受像材料−5を作製した。
【0038】(比較例1)実施例1において、硫酸バリ
ウム超微粒子を、表面荷電がマイナスであるシリカ超微
粒子(AEROSIL200、日本アエロジル(株)
製)に代えた外は、実施例1と同様にして比較例1を作
製した。
【0039】以上のようにして作製した各インクジェッ
ト用受像材料について、以下の性能を評価し、その結果
を表1に示した。 (1)インクの吸収速度 インクジェットプリンター(PIXEL SET、キャ
ノン(株)製)により、得られた各インクジェット用受
像材料に黒ベタ印字を行った直後(約10秒後)に紙を
接触押印し、該紙への転写の有無により下記のように判
定した。 ○;紙にインクが転写されなかった。 ×;紙にインクが転写された。 (2)画像の滲み 前記インクジェットプリンターにより、得られた各イン
クジェット用受像材料に文字印字を行い、印字2時間後
の画像の滲みを評価した。更に、この印字サンプルを4
0℃90%RH下で2日間放置した後、画像の滲みを評
価した。 A;全く滲みなし B;少し滲みあり C;滲み大
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができ、インクの吸収性が高く、色素
の染着性に優れ、滲みが無く、彩度が高く、透明性及び
光堅牢性に優れ、かつ高湿下で保存しても画像の滲みが
起こらないインクジェット用受像材料を提供することが
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシ
    ウム、酸化鉛、及び酸化ジルコニウムの少なくともいず
    れかであって表面にプラス荷電を有する超微粒子を含有
    する受像層を支持体上に有してなることを特徴とするイ
    ンクジェット用受像材料。
  2. 【請求項2】 受像層が多孔質構造である請求項1に記
    載のインクジェット用受像材料。
  3. 【請求項3】 受像層が、バインダーを含有してなり、
    該バインダー1重量部に対して超微粒子を0.5〜10
    重量部含有する請求項1又は2に記載のインクジェット
    用受像材料。
  4. 【請求項4】 超微粒子の一次粒子径が0.1μm以下
    である請求項1から3のいずれかに記載のインクジェッ
    ト用受像材料。
  5. 【請求項5】 カチオン性ポリマー媒染剤を含有する請
    求項1から4のいずれかに記載のインクジェット用受像
    材料。
  6. 【請求項6】 カチオン性ポリマー媒染剤がイミダゾー
    ル基を有する請求項5に記載のインクジェット用受像材
    料。
JP9315668A 1997-11-17 1997-11-17 インクジェット用受像材料 Pending JPH11147362A (ja)

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