JPH11146282A - 固体撮像素子の駆動方法 - Google Patents

固体撮像素子の駆動方法

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JPH11146282A
JPH11146282A JP9307317A JP30731797A JPH11146282A JP H11146282 A JPH11146282 A JP H11146282A JP 9307317 A JP9307317 A JP 9307317A JP 30731797 A JP30731797 A JP 30731797A JP H11146282 A JPH11146282 A JP H11146282A
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signal
charges
photodiode
vertical ccd
charge
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JP9307317A
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Kenji Hasegawa
健二 長谷川
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一フィールド内でセンサ部に長時間蓄積し
た第1の信号電荷と短時間蓄積した第2の信号電荷とを
別々にセンサ部から読み出して出力するようにした固体
撮像素子(広ダイナミックレンジ撮像素子)において感
度の向上やスミアを原因とするノイズの低減を実現でき
るようにした駆動方法を提供する。 【解決手段】 第1の信号電荷を読み出す前に、第1の
信号電荷のうちセンサ部の蓄積容量を越える部分のうち
の少なくとも一部を排出し、その後第1の信号電荷の残
りの部分を読み出して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD撮像素子等
の固体撮像素子を駆動する方法に関し、特に、広ダイナ
ミックレンジ撮像素子において感度の向上やノイズの低
減を実現できるようにした駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CCD撮像素子において、画素サイズの
大型化を招くことなくダイナミックレンジの拡大を可能
にしたものに、いわゆる広ダイナミックレンジ撮像素子
と呼ばれるものが存在している。これは、全画素読み出
し方式CCD撮像素子の特徴と電子シャッタ機能とを利
用したものであり、同一フィールド内でセンサ部に長時
間蓄積した信号電荷(以下「長時間蓄積電荷」と呼ぶ)
と短時間蓄積した信号電荷(以下「短時間蓄積電荷」と
呼ぶ)とを別々にセンサ部から読み出して垂直CCD,
水平CCD及び出力部を経て長時間蓄積信号と短時間蓄
積信号として別々に出力するようにしている。
【0003】図8は、広ダイナミックレンジ撮像素子の
入出力特性(入射光量と出力信号レベルとの関係)の一
例を示す。長時間蓄積信号,短時間蓄積信号は、飽和出
力レベル自体は互いに等しくなっている(いずれも長時
間蓄積電荷,短時間蓄積電荷がフォトダイオードの蓄積
容量に一致した際のレベルである)。しかし、短時間蓄
積信号のほうは、蓄積時間に反比例した高い輝度まで飽
和しないので、高輝度の画像情報を含んでいる。
【0004】そこで、図8に破線で表すようにこの長時
間蓄積信号と短時間蓄積信号とを合成して使う(例えば
長時間蓄積信号が飽和出力レベルに達する(即ち長時間
蓄積電荷がフォトダイオードの蓄積容量に一致する)入
射光量Aまでの範囲については長時間蓄積信号を使い、
入射光量Aを越える範囲については短時間蓄積信号を増
幅して使う、あるいは、この入射光量Aの付近で重み付
け加算をしながら、使用する信号を長時間蓄積信号から
短時間蓄積信号に切り替える)ことにより、例えば逆光
撮影の場合に、輝度の低い被写体のいわゆる黒つぶれと
輝度の高い背景のいわゆる白飛びとの双方を防いだ画像
を得ることが可能になる。
【0005】従来こうした広ダイナミックレンジ撮像素
子では、フォトダイオード内の長時間蓄積電荷を、全て
垂直CCD,水平CCD及び出力部を経て長時間蓄積信
号として出力するという駆動方法を採っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CCD撮像
素子におけるフォトダイオードの蓄積容量は、フォトダ
イオードに過剰に蓄積された信号電荷の排出先(オーバ
ーフロードレイン)(例えばHADセンサにおいてはフ
ォトダイオードの下方の基板)に信号電荷が僅かに排出
され始める(即ちオーバーフロー電流が僅かに流れ出
す)状態での容量として規定されているが、フォトダイ
オードへの入射光量が非常に多い場合には、多量のオー
バーフロー電流を原因としてフォトダイオードとオーバ
ーフロードレインとの間の電位障壁が浅くなることによ
り、この蓄積容量よりも多い量の信号電荷がフォトダイ
オードに蓄積されてしまう。
【0007】従って、垂直CCDの取り扱い電荷量(垂
直CCDで転送可能な最大電荷量)をフォトダイオード
の蓄積容量と同程度にしておくと、フォトダイオードへ
の入射光量が非常に多い場合に、フォトダイオードから
読み出した蓄積電荷を垂直CCDで転送しきれなくな
る。その結果、取り残された信号電荷により、表示画面
上で高輝度の部分が移動する際に長く尾をひく現象(い
わゆるコメットテール)が生じるので、画質が劣化して
しまう。
【0008】こうした現象の発生を防ぐために、CCD
撮像素子では、垂直CCDの取り扱い電荷量を、図9に
例示するように、長時間蓄積信号が飽和出力レベルに達
する(長時間蓄積電荷がフォトダイオードの蓄積容量Q
1に一致する)入射光量Aを越えた所定の入射光量B
(入射光量がそれ以下であればコメットテールが生じな
いことを保証する意味で「保証光量」と呼ぶ)における
ニー特性(図に破線で表した特性)を含んだ電荷量Q2
に設定している。
【0009】従来のようにフォトダイオード内の長時間
蓄積電荷を全て垂直CCD等を経て長時間蓄積信号とし
て出力する駆動方法を採用した広ダイナミックレンジ撮
像素子においてもやはり例外ではなく、垂直CCDの取
り扱い電荷量が、この入射光量Aを越えた保証光量にお
けるニー特性を含んだ電荷量に設定されることになる。
【0010】しかし、広ダイナミックレンジ撮像素子以
外の通常のCCD撮像素子では実際にこうした保証光量
に達する範囲までの出力信号を使用して画像を得ている
のに対し、広ダイナミックレンジ撮像素子では、既に図
8を用いて説明したように、入射光量Aまでの範囲(あ
るいはその付近までの範囲)については実際に画像を得
るために長時間蓄積信号が使用されるが、それを越えて
保証光量に至る範囲については、短時間蓄積信号が画像
を得るために使用され、長時間蓄積信号のほうは画像を
得るためには全く使用されない。
【0011】このように、従来の広ダイナミックレンジ
撮像素子の駆動方法では、長時間蓄積信号のうち実際に
は画像を得るために使用しない不要な部分のために、垂
直CCDの取り扱い電荷量をいわば無用に大きく設定し
なければならなかった。周知の通り垂直CCDの取り扱
い電荷量は垂直CCDの幅に応じて大きくなるので、従
来の駆動方法では、垂直CCDの幅の増加分だけ画素の
開口率が小さくなることにより感度が低下するという不
都合や、垂直CCDと画素の開口部との間の距離が短く
なることにより遮光金属膜とシリコン基板表面との隙間
での光の多重反射を原因とするスミアが増大するという
不都合が生じてしまう。
【0012】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、広ダイナミックレンジ撮像素子において感度の向上
やスミアを原因とするノイズの低減を実現できるように
した駆動方法を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る固体撮像素
子の駆動方法は、同一フィールド内でセンサ部に長時間
蓄積した第1の信号電荷と短時間蓄積した第2の信号電
荷とを別々にセンサ部から読み出して出力するようにし
た固体撮像素子(即ち広ダイナミックレンジ撮像素子)
の駆動方法において、第1の信号電荷(長時間蓄積電
荷)を読み出す前に、第1の信号電荷のうちセンサ部の
蓄積容量を越える部分のうちの少なくとも一部を排出
し、その後第1の信号電荷の残りの部分を読み出して出
力するようにしたことを特徴としている。
【0014】この駆動方法によれば、広ダイナミックレ
ンジ撮像素子のセンサ部から長時間蓄積電荷が読み出さ
れる前に、長時間蓄積電荷のうちセンサ部の蓄積容量を
越える部分のうちの少なくとも一部が排出されることに
より、長時間蓄積電荷のうち少なくともセンサ部の蓄積
容量分の信号電荷がセンサ部に残される。そして、この
残された信号電荷が垂直CCD等を経て長時間蓄積信号
として出力される。
【0015】このように、センサ部内の全ての長時間蓄
積電荷ではなくそのうちの一部を排出した残りの信号電
荷だけが垂直CCD等を経て長時間蓄積信号として出力
されるので、コメットテールの発生を防止するために必
要とされる垂直CCDの取り扱い電荷量は従来よりも少
なくて足りるようになる。
【0016】従って、例えば垂直CCDの取り扱い電荷
量を従来と同じに設定した場合には、コメットテールの
発生が一層よく防止されるので、入射光量が非常に多い
場合の画質を向上させることができるようになる。
【0017】また、例えば垂直CCDの取り扱い電荷量
を従来よりも少なく設定した場合には垂直CCDの幅を
従来よりも狭くすることが可能になるので、画素の開口
率を大きくすることにより撮像素子の感度を向上させる
ことや、垂直CCDと画素の開口部との間の距離を長く
することにより遮光金属膜とシリコン基板表面との隙間
での光の多重反射を原因とするスミアを低減することが
できるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】まず、図1を参照して、本発明を
適用する広ダイナミックレンジ撮像素子の動作(インタ
ーライントランスファ方式のCCD撮像素子の場合の動
作)の一例を説明する。
【0019】1フィールド内で各画素のフォトダイオー
ド1に長時間(例えばNTSC方式において1/60−
1/1000秒)蓄積した長時間蓄積電荷を垂直CCD
2に読み出して隣り合う一対の画素のフォトダイオード
1からの長時間蓄積電荷を垂直CCD2で混合した後、
同一フィールド内で各画素のフォトダイオード1に残り
の短時間(例えば1/1000秒)蓄積した短時間蓄積
電荷を垂直CCD2の別の箇所に読み出して隣り合う一
対の画素のフォトダイオード1からの短時間蓄積電荷を
垂直CCD2で混合する。すると、図示するように同じ
対の画素からの長時間蓄積電荷と短時間蓄積電荷とが垂
直CCD2に並存するようになるので、この長時間蓄積
電荷,短時間蓄積電荷を、垂直CCD2内で独立して転
送した後に2チャンネルの水平CCD3a,3b及び出
力部4a,4bを経て長時間蓄積信号,短時間蓄積信号
として別々に出力する。
【0020】次に、図2Aは広ダイナミックレンジ撮像
素子の一画素の断面構造(HADセンサの場合の構造)
の一例を示し、図2Bは図2Aの各部のポテンシャルを
示す。N形シリコン基板5の表面付近に、P+NPN構
造のフォトダイオード1と、読み出しゲート(ROG)
6と、垂直CCD2とが順に形成されている。ROG6
及び垂直CCD2に対してはポリシリコンから成る共通
の転送電極7が設けられており、転送電極7の上側には
アルミニウムから成る遮光膜8が設けられている。この
遮光膜8により画素の開口部OPが画されている。
【0021】フォトダイオード1のP−Wellの部分
はポテンシャルが隆起しており、P−Wellのうちポ
テンシャルが極大点ΦOFよりも浅い箇所(N形シリコ
ン基板5の表面に近い側)で発生した信号電荷が、N形
領域のうちポテンシャルの極小点ΦSに転がり落ちて蓄
積される。これにより、フォトダイオード1には、P−
Wellの極大点ΦOFとN形領域の極小点ΦSとの差
に応じた量の信号電荷を蓄積可能になっている(即ちこ
の極大点ΦOFと極小点ΦSとの差によってフォトダイ
オード1の蓄積容量Q1が規定される)。この極大点Φ
OFと極小点ΦSとの差の大きさは、N形シリコン基板
5への印加電圧Vsubのレベルによって決定されてい
る。
【0022】フォトダイオード1の蓄積電荷を読み出す
際には、転送電極7への印加電圧φV1のレベルを図の
High(高レベル)にすることにより、ROG6のポ
テンシャルΦROGをN形領域の極小点ΦSよりも深く
する。これにより、フォトダイオード1からROG6を
介して垂直CCD2に信号電荷が読み出される。
【0023】こうして垂直CCD2に読み出された信号
電荷を垂直CCD2内で転送する際には、転送電極7へ
の印加電圧φV1のレベルを図のMid(中間レベル)
とLow(低レベル)との間で変化させることにより、
垂直CCD2の各部位のポテンシャルを制御する。尚、
垂直CCD2内で隣り合う画素同士の信号電荷を混合す
ることも、印加電圧φV1のレベルをこのように変化さ
せることによって行われる。
【0024】垂直CCD2での信号電荷の転送時のポテ
ンシャルΦROGとP−Wellの極大点ΦOFとの関
係は、P−Wellで過剰に発生した信号電荷が垂直C
CD2のほうに漏れ出さないようにするために、ΦOF
のほうを深く決定している。その結果、P−Wellで
過剰に発生した信号電荷は、P−WellからN形シリ
コン基板5に排出(オーバーフロー)される。
【0025】また、1フィールド期間内の適宜の時間ま
でにフォトダイオード1に蓄積された信号電荷を、全て
垂直CCD2に読み出して高速に掃き出したり、あるい
はN形シリコン基板5への印加電圧Vsubのレベルを
高くして極大点ΦOFと極小点ΦSとの差をなくすこと
により全てN形シリコン基板5に排出したりした後、当
該フィールド期間内の残りの時間内にフォトダイオード
1に蓄積された信号電荷のみを垂直CCD2に読み出し
て有効な信号として出力することが可能になっている
(電子シャッタ機能)。
【0026】次に、こうした広ダイナミックレンジ撮像
素子に本発明に係る駆動方法を適用した場合の第1の例
を、図3乃至図5を参照して説明する。図3Aに示すよ
うにフォトダイオード1への長時間蓄積電荷(白丸で表
した信号電荷と斜線を付した丸で表した信号電荷との両
方)の蓄積が終了すると、まず、図4Aに示すように転
送電極7に印加電圧φV1として読み出し用のパルス電
圧p1を印加してROG6のポテンシャルΦROG(図
2)を制御することにより、図3Bに示すように長時間
蓄積電荷のうちフォトダイオード1の蓄積容量Q1を越
える部分(斜線を付した丸で表した信号電荷)(以下
「不要電荷」と呼ぶ)を垂直CCD2に読み出す。
【0027】こうして垂直CCD2に読み出した不要電
荷は、図4Bに示すように転送電極7に印加電圧φV1
として掃き出し転送用のパルス電圧を印加することによ
り垂直CCD2から水平CCD3a(または3b)(図
1)に高速に掃き出した後、当該水平CCDに隣接する
ドレインに排出するか、あるいは当該水平CCDから出
力部4a(または4b)(図1)を経て撮像素子の外部
に出力した後で適宜の方法で本来の出力信号として扱わ
ない制御を行う(例えばゲート回路に入力させて当該ゲ
ート回路を通過させないようにする)ことにより排出す
る。
【0028】続いて、図4Aに示すように転送電極7に
印加電圧φV1として読み出し用のパルス電圧p2(図
1のHighのレベルの電圧)を印加してROG6のポ
テンシャルΦROGを制御することにより、図3Cに示
すようにフォトダイオード1に残る信号電荷(長時間蓄
積電荷のうちフォトダイオード1の蓄積容量Q1分の信
号電荷)を全て垂直CCD2に読み出す。そして、隣り
合う一対の画素のフォトダイオード1からのこの信号電
荷を垂直CCD2で混合する。
【0029】続いて、フォトダイオードに短時間蓄積電
荷を蓄積した後、転送電極7に印加電圧φV1としてパ
ルス電圧p2と同じく図2のHighのレベルのパルス
電圧を印加することにより、この短時間蓄積電荷を全て
垂直CCD2の別の箇所に読み出す。そして、隣り合う
一対の画素のフォトダイオード1からの短時間蓄積電荷
を垂直CCD2で混合する。
【0030】これにより、既に図1を参照して説明した
のと同様に、同じ一対の画素からの長時間蓄積電荷のう
ちのフォトダイオード1の蓄積容量Q1分の信号電荷と
短時間蓄積電荷とが垂直CCD2に並存するようになる
ので、これらの信号電荷を、垂直CCD2内で独立して
転送した後に2チャンネルの水平CCD3a,3b及び
出力部4a,4bを経て長時間蓄積信号,短時間蓄積信
号として別々に出力する。以下、各フィールド毎に同じ
動作を繰り返す。
【0031】尚、長時間蓄積電荷のうちの不要電荷を垂
直CCD2に読み出すために転送電極7に印加するパル
ス電圧p1のレベルは、図2のHighとMidとの間
のレベルであるが、具体的には、例えばちょうどフォト
ダイオード1の蓄積容量Q1分の信号電荷を越える部分
が垂直CCD2に読み出されるようにROG6のポテン
シャルΦROGを制御するレベルであってもよい。しか
し、実際に印加されるパルス電圧p1のレベルにバラツ
キがあってもフォトダイオード1の蓄積容量Q1分の信
号電荷がフォトダイオード1に残されることを確保する
ために、パルス電圧p1のレベルを、フォトダイオード
1の蓄積容量Q1分の信号電荷を越える部分よりもこの
バラツキを考慮したマージン分だけ少ない量の信号電荷
が垂直CCD2に読み出されるようにROG6のポテン
シャルΦROGを制御するレベルに決定することが一層
好適である。
【0032】パルス電圧p1のレベルをこうしたマージ
ンを加味して決定した場合に、その後に垂直CCD2等
を経て長時間蓄積信号として出力される信号電荷量(パ
ルス電圧p1のレベルに全くバラツキがないときの電荷
量)Q3は、図5に示すように、フォトダイオード1の
蓄積容量Q1よりも幾分高くなっているが、従来のCC
D撮像素子のような保証光量Bにおけるニー特性を含ん
だ電荷量Q2よりも低くなっている。
【0033】従って、コメットテールの発生を防止する
ために必要とされる垂直CCD2の取り扱い電荷量は、
従来よりも少なくて足りるようになる。
【0034】次に、図1及び図2に示したような広ダイ
ナミックレンジ撮像素子に本発明に係る駆動方法を適用
した場合の第2の例を図6及び図7を参照して説明す
る。第1の例において図3Aに示したのと同様にしてフ
ォトダイオード1への長時間蓄積電荷の蓄積が終了する
と(図6A)、まず、図7Bに示すように、N形シリコ
ン基板5に印加電圧Vsubとして通常よりも高いレベ
ルの電圧パルスp3を印加してP−Wellの極大点Φ
OFとN形領域の極小点ΦSとの差(図2)を制御する
ことにより、図6Bに示すように長時間蓄積電荷のうち
の不要電荷をN形シリコン基板5に排出する。
【0035】続いて、図7Aに示すように転送電極7に
印加電圧φV1として読み出し用のパルス電圧p4(図
1のHighのレベルの電圧)を印加してROG6のポ
テンシャルΦROGを制御することにより、第1の例に
おいて図3Cに示したのと同様にしてフォトダイオード
1に残る信号電荷(長時間蓄積電荷のうちフォトダイオ
ード1の蓄積容量Q1分の信号電荷)を全て垂直CCD
2に読み出す(図6C)。そして、隣り合う一対の画素
のフォトダイオード1からのこの信号電荷を垂直CCD
2で混合する。
【0036】続いて、フォトダイオードに短時間蓄積電
荷を蓄積した後、転送電極7に印加電圧φV1としてパ
ルス電圧p4と同じく図2のHighのレベルのパルス
電圧を印加することにより、この短時間蓄積電荷を全て
垂直CCD2の別の箇所に読み出す。そして、隣り合う
一対の画素のフォトダイオード1からの短時間蓄積電荷
を垂直CCD2で混合する。
【0037】これにより、既に図1を参照して説明した
のと同様に、同じ一対の画素からの長時間蓄積電荷のう
ちのフォトダイオード1の蓄積容量Q1分の信号電荷と
短時間蓄積電荷とが垂直CCD2に並存するようになる
ので、これらの信号電荷を、垂直CCD2内で独立して
転送した後に2チャンネルの水平CCD3a,3b及び
出力部4a,4bを経て長時間蓄積信号,短時間蓄積信
号として別々に出力する。以下、各フィールド毎に同じ
動作を繰り返す。
【0038】尚、長時間蓄積電荷のうちの不要電荷をN
形シリコン基板5に排出するためにN形シリコン基板5
に印加する電圧パルスp3のレベルは、電子シャッタ機
能を発揮させる際よりも低いレベルであるが、具体的に
は、実際に印加される電圧Vsubのレベルにバラツキ
があってもフォトダイオード1の蓄積容量Q1分の信号
電荷がフォトダイオード1に残されることを確保するた
めに、やはりフォトダイオード1の蓄積容量Q1分の信
号電荷を越える部分よりもこのバラツキを考慮したマー
ジン分だけ少ない量の信号電荷がN形シリコン基板5に
排出されるようにP−Wellの極大点ΦOFとN形領
域の極小点ΦSとの差を制御するレベルに決定すること
が好適である。
【0039】こうしたマージンを加味した場合に、その
後に長時間蓄積信号として出力される信号電荷量(電圧
Vsubのレベルに全くバラツキがないときの電荷量)
は、第1の例において図5にQ3として示したのと同じ
く、フォトダイオード1の蓄積容量Q1よりも幾分高く
なっているが、従来のCCD撮像素子のような保証光量
におけるニー特性を含んだ電荷量Q2よりも低くなる。
従って、やはりコメットテールの発生を防止するために
必要とされる垂直CCD2の取り扱い電荷量が従来より
も少なくて足りるようになる。
【0040】以上のように、第1の例,第2の例のいず
れにおいても、フォトダイオード1内の全ての長時間蓄
積電荷ではなくそのうちのフォトダイオード1の蓄積容
量Q1分の信号電荷のみが垂直CCD2等を経て長時間
蓄積信号として出力されるので、コメットテールの発生
を防止するために必要とされる垂直CCD2の取り扱い
電荷量が従来よりも少なくて足りるようになる。
【0041】従って、例えば垂直CCD2の取り扱い電
荷量を従来と同じに設定した場合には、コメットテール
の発生が一層よく防止されるので、入射光量が非常に多
い場合の画質を向上させることができるようになる。
【0042】また、例えば垂直CCD2の取り扱い電荷
量を従来よりも少なく設定した場合には垂直CCD2の
幅を従来よりも狭くすることが可能になる(従って転送
電極7やその上側の遮光膜8の面積を小さくすることが
できる)ので、画素の開口部OPの面積を大きくする
(開口率を大きくする)ことにより撮像素子の感度を向
上させることや、垂直CCD2と画素の開口部OPとの
間の距離を長くすることにより遮光膜8とN形シリコン
基板5の表面との隙間での光の多重反射を原因とするス
ミアを低減することができるようになる。
【0043】尚、以上の各例では長時間蓄積電荷を読み
出す前に長時間蓄積電荷のうちフォトダイオード1の蓄
積容量Q1を越える部分(厳密には印加電圧のバラツキ
を考慮して蓄積容量Q1を越える部分よりも幾分少ない
部分)を全て排出するようにしているが、これに限ら
ず、長時間蓄積電荷を読み出す前に長時間蓄積電荷のう
ち蓄積容量Q1を越える部分のうちの一部のみを排出す
るようにしてもよい。その場合にも、長時間蓄積電荷か
らこの一部を排出した残りの信号電荷だけが垂直CCD
等を経て長時間蓄積信号として出力されるので、やはり
コメットテールの発生を防止するために必要とされる垂
直CCDの取り扱い電荷量が従来よりも少なくて足りる
ようになる。
【0044】また、以上の各例ではインターライントラ
ンスファ方式のCCD撮像素子を用いた広ダイナミック
レンジ撮像素子に本発明を適用しているが、それ以外の
転送方式(例えばフレームインターライントランスファ
方式)のCCD撮像素子を用いた広ダイナミックレンジ
撮像素子に本発明を適用してもよい。
【0045】また、以上の各例ではHADセンサを用い
た広ダイナミックレンジ撮像素子に本発明を適用してい
るが、それ以外の画素構造のCCD撮像素子を用いた広
ダイナミックレンジ撮像素子に本発明を適用してもよ
い。また、本発明は、以上の実施例に限らず、本発明の
要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうる
ことはもちろんである。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る固体撮像素
子の駆動方法によれば、センサ部内の全ての長時間蓄積
電荷ではなくそのうちの一部を排出した残りの信号電荷
だけが垂直CCD等を経て長時間蓄積信号として出力さ
れるので、コメットテールの発生を防止するために必要
とされる垂直CCDの取り扱い電荷量が従来よりも少な
くて足りるようになる。
【0047】従って、例えば垂直CCDの取り扱い電荷
量を従来と同じに設定した場合には、コメットテールの
発生が一層よく防止されるので、入射光量が非常に多い
場合の画質を向上させることができるようになる。
【0048】また、例えば垂直CCDの取り扱い電荷量
を従来よりも少なく設定した場合には垂直CCDの幅を
従来よりも狭くすることが可能になるので、画素の開口
率を大きくすることにより撮像素子の感度を向上させる
ことや、垂直CCDと画素の開口部との間の距離を長く
することにより遮光金属膜とシリコン基板表面との隙間
での光の多重反射を原因とするスミアを低減することが
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】広ダイナミックレンジ撮像素子の動作の説明に
供する平面図である。
【図2】CCD撮像素子の一画素の断面構造の一例を示
す図及びそのポテンシャル図である。
【図3】図2の各部のポテンシャルの変化の一例を示す
図である。
【図4】読み出し用・転送用の印加電圧の一例を示す図
である。
【図5】長時間蓄積信号として出力される信号電荷量の
一例を示す図である。
【図6】図2の各部のポテンシャルの変化の一例を示す
図である。
【図7】読み出し用・排出用の印加電圧の一例を示す図
である。
【図8】広ダイナミックレンジ撮像素子の入出力特性の
一例を示す図である。
【図9】従来の撮像素子における垂直CCDの取り扱い
電荷量の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…フォトダイオード、2…垂直CCD、3a,3b…
水平CCD、4a,4b…出力部、5…N形シリコン基
板、6…読み出しゲート、7…転送

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一フィールド内でセンサ部に長時間蓄
    積した第1の信号電荷と短時間蓄積した第2の信号電荷
    とを別々に前記センサ部から読み出して出力するように
    した固体撮像素子の駆動方法において、 前記第1の信号電荷を読み出す前に、前記第1の信号電
    荷のうち前記センサ部の蓄積容量を越える部分のうちの
    少なくとも一部を排出し、その後前記第1の信号電荷の
    残りの部分を読み出して出力するようにしたことを特徴
    とする固体撮像素子の駆動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の固体撮像素子の駆動方
    法において、前記第1の信号電荷のうち前記センサ部の
    蓄積容量を越える部分のうちの少なくとも一部を、垂直
    CCDに読み出して排出することを特徴とする固体撮像
    素子の駆動方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の固体撮像素子の駆動方
    法において、前記第1の信号電荷のうち前記センサ部の
    蓄積容量を越える部分のうちの少なくとも一部を、前記
    センサ部に過剰に蓄積された信号電荷の排出先に排出す
    ることを特徴とする固体撮像素子の駆動方法。
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